説明

クロマト検出装置

【課題】移動相が微量な場合であっても正確に分析することができるクロマト検出装置を提供する。
【解決手段】クロマト検出装置11は、主表面12a、および主表面12a上に形成されるカラム流路15を有するベース基板12と、カラム流路15の出口に連通する検出空間18を有し、カラム流路15の上面を閉鎖するようにベース基板12の主表面12aに積層される基板ブロック13,14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クロマトグラフィによって分離した試料の成分等を検出するクロマト検出装置、特に微量の試料を分析するためのクロマト検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のクロマトグラフィ装置101は、例えば、特開2000−329757号公報(特許文献1)に記載されている。図6を参照して、同公報に記載されているクロマトグラフィ装置101は、試料容器102と、ポンプ103と、試料注入装置104と、カラム105と、検出器106とを備える。
【0003】
このクロマトグラフィ装置101は、試料容器102の中に複数の成分が混合されている移動相をポンプ103によって試料注入装置104に送液する。次に、移動相は、試料注入装置104から内部に固定相が充填されているカラム105に注入される。カラム105を通過する移動相は、固定相との相互作用によって各成分に分離される。そして、カラム105内で分離された各成分は、順番に検出器106に流入して分析が行われると記載されている。
【特許文献1】特開2000−329757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成のクロマトグラフィ装置101で微量の移動相を分析する場合、移動相の拡散等による分解能の低下が問題となる。
【0005】
そこで、この発明の目的は、移動相が微量な場合であっても正確に分析することができるクロマト検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るクロマト検出装置は、主表面、および主表面上に形成されるカラム流路を有するベース基板と、検出モジュールを受け入れると共にカラム流路の出口に連通する検出空間を有し、カラム流路の上面を閉鎖するようにベース基板の主表面に積層される基板ブロックとを備える。
【0007】
上記構成のクロマト検出装置は、積層構造体の内部に試料を各成分に分離するカラム流路と、分離された各成分を分析する検出空間とを有する。これにより、クロマト検出装置の小型化およびポータブル化が可能となる。また、カラム流路と検出空間との間を接続するチューブ等を省略することにより、試料の再混合等による分解能の低下を抑えた高精度のクロマト検出装置を得ることができる。
【0008】
好ましくは、カラム流路は、溝と溝の内部に配置される障害物とを含む。さらに好ましくは、カラム流路は半導体プロセスを用いて形成されている。一実施形態として、障害物は溝の壁面から突出する複数のピラーである。他の実施形態として、障害物は溝の壁面から突出する複数のカーボンナノチューブである。
【0009】
上記構成のクロマト検出装置において、溝は、クロマトグラフィにおけるカラムとして機能する。また、障害物は、クロマトグラフィにおける固定相として機能する。そして、このカラム流路を半導体プロセスを用いて形成すれば、超小型で高精度のクロマト検出装置を得ることができる。
【0010】
一実施形態として、基板ブロックは、検出空間を有する検出基板と、ベース基板および検出基板の間に配置され、カラム流路の出口と検出空間の入口とを接続する接続流路を有する接続基板とを備える。
【0011】
好ましくは、ベース基板および検出基板はシリコンによって形成されている。また、接続基板は、熱膨張率がシリコンと同等のガラスによって形成されている。そして、ベース基板と接続基板、および検出基板と接続基板のうちの少なくともいずれか一方は、陽極接合により接合されている。ベース基板と接続基板、および検出基板と接続基板との接合部分からの試料の漏洩を確実に防止する観点からは、陽極接合による接合が適している。
【0012】
また、シリコンで形成される検出基板は、エッチング等のリソグラフィ技術によって加工することができる。また、ガラス材料で形成される接続基板は、サンドブラスト等によって加工することができる。これらの加工方法を採用することにより、超小型で高精度のクロマト検出装置を得ることができる。
【0013】
好ましくは、クロマト検出装置は、移動相が通過する検出流路を含み、検出空間に着脱可能な状態で保持される検出モジュールをさらに有する。一実施形態として、検出モジュールは、検出流路を通過する移動相の吸光度または電気伝導度を測定する。上記構成のクロマト検出装置は、分析対象に応じて適切な検出モジュールを選択することができる。例えば、有機系物質の場合は紫外線(UV)を照射して吸光度を測定するのが望ましい。また、イオンを含む物質の場合は電気伝導度を測定するのが望ましい。
【0014】
さらに好ましくは、検出空間を囲む基板ブロックの壁面および検出モジュールの側壁は、検出モジュールの挿入方向に対して所定の角度で傾斜している。ここで問題となるのは、検出モジュールの着脱に伴う位置決めである。そこで、検出モジュールの側壁と検出モジュール受け入れる検出空間の壁面とを予め所定の斜面としておけば、検出モジュールを検出空間に嵌め込むだけで位置決めをすることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、積層構造体の内部に試料を各成分に分離するカラム流路と、分離された各成分を分析する検出空間とを有する。これにより、移動相が微量な場合であっても、高精度の分析が可能なクロマト検出装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態に係るクロマト検出装置11を説明する。なお、図1は図2のI−Iにおける断面図、図2はクロマト検出装置11の平面図である。
【0017】
クロマト検出装置11は、ベース基板12と検出基板13と接続基板14とを積層した積層構造体である。なお、この実施形態においては、供給筒19および排出筒20と、検出モジュール21とが取り付けられている。
【0018】
ベース基板12は、主表面12a(図1の上面を指す)上にカラム流路15と排出流路12bとを有する。カラム流路15は、主表面12a上に形成された溝16と、溝16の底壁から突出する複数のピラー17とを含む。このカラム流路15は、クロマトグラフィにおいて移動相を各成分に分離するカラムとして機能する。また、ピラー17はクロマトグラフィにおける固定相(障害物)として機能する。
【0019】
さらに、この実施形態におけるカラム流路15は、図2に示すようにベース基板12の主表面12a上を蛇行するように形成されている。なお、カラム流路15の上面は接続基板14によって閉鎖されているので、図2ではカラム流路15を破線で示している。また、図2ではピラー17の図示を省略している。
【0020】
検出基板13は、検出モジュール21を受け入れると共にカラム流路15の出口に連通する検出空間18を有する。具体的には、検出基板13には、厚み方向に貫通する貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔の内部が検出空間18となる。
【0021】
接続基板14は、ベース基板12と検出基板13との間に配置され、カラム流路15および排出流路12bの上面を閉鎖すると共に、厚み方向に貫通する複数の接続流路14a,14b,14c,14dを有する。具体的には、第1接続流路14aは、供給筒19とカラム流路15の入口とを接続する。第2接続流路14bは、カラム流路15の出口と検出空間18の入口とを接続する。第3接続流路14cは、検出空間18の出口と排出流路12bの入口とを接続する。第4接続流路14dは、排出流路12bの出口と排出筒20とを接続する。
【0022】
上記構成のクロマト検出装置11において、分析対象の試料は、供給筒19からカラム流路15に供給される。カラム流路15では、移動相としての試料と固定相としてのピラー17との相互作用によって試料が複数の成分に分離される。カラム流路15で分離された試料は、成分毎に検出空間18に流入し、検出モジュール21によって分析される。そして、分析後の試料は、排出流路12bおよび排出筒20を通って外部に排出される。
【0023】
上記構成のクロマト検出装置11は、積層構造体の内部に試料を各成分に分離するカラム流路15と、分離された各成分を分析する検出空間18とを有する。これにより、クロマト検出装置11を小型化およびポータブル化することができる。また、試料を各成分に分離するカラム流路15と、分離された各成分を分析する検出空間18とが直接接続されている。このように、カラム流路15と検出空間18との間を接続するチューブ等を省略することにより、試料の再混合等による分解能の低下を抑えた高精度のクロマト検出装置11を得ることができる。この発明は、超小型のクロマト検出装置11に適用することにより、特に有利な効果が期待できる。
【0024】
なお、上記の実施形態において、クロマト検出モジュール11は、ベース基板12、接続基板14、検出基板13の順に下から積層した例を示したが、これに限ることなく、天地を逆にしてもよい。
【0025】
また、検出空間18を通過した試料は、第3接続流路14c、排出流路12b、第4接続流路14d、および排出筒20を経由して外部に排出される例を示したが、途中を省略して、検出空間18から直接外部に排出することとしてもよい。
【0026】
また、上記の実施形態においては、加工性の観点から検出基板13と接続基板14とを別体として形成した例を示したが、これに限ることなく、両者を一体形成した基板ブロックとしてもよい。さらに、供給筒19および排出筒20は必須の構成要素ではなく、省略することができる。
【0027】
検出モジュール21は、検出空間18の内部を水平方向に延びる検出流路24と、検出流路24と交差する方向に延びて、接続基板14の第2および第3接続流路14b,14cと接続する交差流路25,26とを有する。また、検出モジュール21の外部には、検出流路24に向けて光を照射する照射部22と、検出流路24から出る光を受光する受光部(ディテクタ)23とを有する。なお、この検出モジュール21は、例えば、石英で形成されている。また、照射部22および受光部23は紫外線(UV)を照射および受光する光ファイバーである。
【0028】
照射部22は、検出モジュール21の左側から検出流路24と平行に紫外線を照射する。この実施形態においては、紫外線の波長を200nm〜300nmとする。受光部23は、検出流路24を通過した透過光を受光する。そして、受光部23で受光した紫外線を分析して検出流路24を通過する試料の吸光度を測定する。なお、図1では紫外線の進行方向を一点鎖線で示している。
【0029】
次に、図3を参照して、検出モジュール21の互いに対面する一対の側壁27,28は、検出モジュール21の挿入方向(図3の上下方向)に対して所定の角度で傾斜する傾斜面である。一方、検出モジュール21を受け入れる検出基板13の側壁13a,13b(検出空間18を囲む壁面を指す)も検出モジュール21の挿入方向に対して所定の角度で傾斜する傾斜面である。そして、検出基板13は、検出モジュール21の位置決めを容易にするオプティカルベンチとして機能する。なお、この実施形態における側壁27,28の傾斜角度は55°、壁面13a,13bの傾斜角度は、54.7°である。
【0030】
上記構成とすることにより、検出モジュール21を検出空間18に載置するだけで、交差流路25,26と接続基板14の第2および第3接続流路14b,14cとが連通するように位置決めすることができる。
【0031】
さらに、検出基板13には、照射部22および受光部23を位置決めするV字溝13c,13dが設けられている。このV字溝13c,13dは、照射部22および受光部23を検出基板13上で位置決めするための位置決め溝として機能し、照射部22、検出流路24、および受光部23が同一直線状に並ぶように予め設定されている。その結果、検出モジュール21の位置決めがさらに容易となる。
【0032】
上記構成の検出モジュール21は、検出基板13に着脱可能な状態で保持されており、図3に示すように位置決めが非常に簡単である。したがって、検出対象となる試料の種類によって、最適な検出モジュールを選択することができる。
【0033】
具体的には、検出モジュール21は、光学的な検出手法を用いて試料の成分を分析する装置であって、有機系物質の分析に適している。また、イオンを含む物質の分析には、電気的な検出手法を用いて試料の成分の分析する装置を採用すればよい。さらには、物理的または化学的な検出手法等のあらゆる検出手法を用いて試料の成分を分析する装置を選択することもできる。
【0034】
次に、図4を参照して、供給筒19を説明する。なお、排出筒20の構造は供給筒19と同一であるので、説明は省略する。供給筒19の内部には、高さ方向に貫通する供給流路19aが形成されている。また、供給流路19aの外壁には雌ねじ19bが形成されている。そして、供給筒19は、供給流路19aと第1接続流路14aとが連通するように接続基板14の上に載置される。
【0035】
この供給筒19には、外部から試料を供給するチューブ19cが取り付けられる。チューブ19cには雌ねじ19bに対応する雄ねじ19dが設けられており、雄ねじ19dと雌ねじ19bとを螺合させることにより、チューブ19cが供給筒19に固定される。また、チューブ19cの先端には試料の漏洩を防止するOリング19eが設けられている。このように、供給筒19の内径面に雌ねじ19bを形成しておけば、雄ねじ19dを有する市販のチューブ19cをそのまま接続することができる。その結果、クロマト検出装置11の汎用性が向上する。
【0036】
次に、図1に示したクロマト検出装置11の製造方法を説明する。
【0037】
まず、この実施形態においては、ベース基板12および検出基板13はシリコンによって形成されている。接続基板14は、内部に可動イオンを含むと共にシリコンと同等の熱膨張係数を有するガラス、例えば、パイレックス(登録商標)で形成されている。
【0038】
次に、ベース基板12、検出基板13、および接続基板14をそれぞれ所定の形状に加工する。ベース基板12および検出基板13は、半導体プロセス、具体的にはエッチング等のリソグラフィ技術で加工することができる。例えば、カラム流路15を形成する場合、ピラー17のマスクパターンをベース基板12の主表面12aに転写し、溝16となる部分をエッチングによって除去する。また、検出基板13の側壁13a,13bおよびV字溝13c,13dは、異方性エッチングを施すことによって形成することができる。一方、接続基板14にはサンドブラスト等によって接続流路14a〜14dを形成する。
【0039】
次に、ベース基板12と接続基板14、および検出基板13と接続基板14とをそれぞれ陽極接合によって接合する。または、ベース基板12と接続基板14、検出基板13と接続基板14とを接合する他の方法として、例えば、金属溶着やUV対応接着剤等を採用してもよい。
【0040】
さらに、接続基板14と供給筒19および排出筒20とを接続する。接続方法は特に限定されないが、陽極接合を採用することができる。なお、上記の実施形態においては、検出基板13と供給筒19および排出筒20とを別部材とした例を示したが、これに限ることなく、これらを一体として形成してもよい。
【0041】
次に、図5を参照して、クロマト検出装置11の変形例を説明する。なお、図5の上段は、クロマト検出装置11の変形例を示す部分断面図、下段は部分平面図である。また、共通の構成要素は、図1〜図4と同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0042】
図5を参照して、ベース基板12の主表面12aに形成されるカラム流路15は、溝16と、溝16の底壁に成膜された触媒金属層38と、触媒金属層38の上面から上方に突出する障害物としての複数のカーボンナノチューブ(「CNT」という)37とで構成される。なお触媒金属層38は、例えば、鉄(Fe)やニッケル(Ni)等によって形成することができる。
【0043】
上記構成のクロマト検出装置11の製造方法を説明する。なお、上述の製造方法との共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0044】
まず、溝16は、ベース基板12の主表面12aをドライエッチングまたはウェットエッチングして形成される。次に、溝16の底壁にスパッタリング等により触媒金属層38を形成する。この触媒金属層38は、CNT37を成長させる核となる。
【0045】
次に、ベース基板12と接続基板14とを接合する。接合方法は、上記の場合と同様に陽極接合を採用することができる。次に、熱CVD法等により触媒金属層38の上面にCNT37を形成する。具体的には、ベース基板12と接続基板14との積層構造体を熱CVD装置に入れ、反応ガスとしてメタンガス(CH)やアセチレンガス(C)を注入する。反応ガスと触媒金属とは所定の条件下(温度、圧力等)で化学反応し、触媒金属層38の上面に選択的にCNT37が成長する。
【0046】
上記構成のクロマト検出装置11でもこの発明の効果を得ることができる。なお、触媒金属層38の上面には、数十nmの間隔でCNT37が形成される。このように固定相となるCNT37を密集して形成することにより、クロマト検出装置11の分解能がさらに向上する。
【0047】
この発明の一実施形態に係るクロマト検出装置11は、検出対象となる試料(移動相)が液体の場合であっても、気体の場合であっても使用することができる。また、この発明は、超小型のクロマト検出装置に採用することにより、より高い効果が期待できる。しかし、中型および大型のクロマト検出装置への適用を排除するものではない。
【0048】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
この発明は、クロマト検出装置に有利に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図2のI−Iにおける断面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係るクロマト検出装置を示す平面図である。
【図3】検出モジュールを検出空間に設置する状態を示す図である。
【図4】供給筒の一例を示す図である。
【図5】図1の変形例を示す図である。
【図6】従来のクロマト検出装置を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
11 クロマト検出装置、12 ベース基板、12a 主表面、12b 排出流路、13 検出基板、13a,13b,27,28 側壁、13c,13d V字溝、14 接続基板、14a,14b,14c,14d 接続流路、15 カラム流路、16 溝、17 ピラー、18 検出空間、19 供給筒、19a 供給流路、19b 雌ねじ、19c チューブ、19d 雄ねじ、19e Oリング、20 排出筒、21 検出モジュール、22 照射部、23 受光部、24 検出流路、25,26 交差流路、37 CNT、38 触媒金属層、101 クロマトグラフィ装置、102 試料容器、103 ポンプ、104 試料注入装置、105 カラム、106 検出器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主表面、および前記主表面上に形成されるカラム流路を有するベース基板と、
検出モジュールを受け入れると共に前記カラム流路の出口に連通する検出空間を有し、前記カラム流路の上面を閉鎖するように前記ベース基板の前記主表面に積層される基板ブロックとを備える、クロマト検出装置。
【請求項2】
前記カラム流路は、溝と、前記溝の内部に配置される障害物とを含む、請求項1に記載のクロマト検出装置。
【請求項3】
前記カラム流路は、半導体プロセスを用いて形成されている、請求項2に記載のクロマト検出装置。
【請求項4】
前記障害物は、前記溝の壁面から突出する複数のピラーである、請求項2または3に記載のクロマト検出装置。
【請求項5】
前記障害物は、前記溝の壁面から突出する複数のカーボンナノチューブである、請求項2または3に記載のクロマト検出装置。
【請求項6】
前記基板ブロックは、
前記検出空間を有する検出基板と、
前記ベース基板および前記検出基板の間に配置され、前記カラム流路の出口と前記検出空間の入口とを接続する接続流路を有する接続基板とを備える、請求項1〜5のいずれかに記載のクロマト検出装置。
【請求項7】
前記ベース基板および前記検出基板は、シリコンによって形成されており、
前記接続基板は、可動イオンを含むガラスによって形成されており、
前記ベース基板と前記接続基板、および前記検出基板と前記接続基板のうちの少なくともいずれか一方は、陽極接合により接合されている、請求項6に記載のクロマト検出装置。
【請求項8】
前記クロマト検出装置は、移動相が通過する検出流路を有し、前記検出空間に着脱可能な状態で保持される検出モジュールをさらに有する、請求項1〜7のいずれかに記載のクロマト検出装置。
【請求項9】
前記検出モジュールは、前記検出流路を通過する移動相の吸光度または電気伝導度を測定する、請求項8に記載のクロマト検出装置。
【請求項10】
前記検出空間を囲む前記基板ブロックの壁面および前記検出モジュールの側壁は、それぞれ検出モジュールの挿入方向に対して所定の角度で傾斜している、請求項8または9に記載のクロマト検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−52930(P2009−52930A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−217932(P2007−217932)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)