説明

グライドスライドドア装置

【課題】グライドスライドドア装置のコンパクト化を図る。
【解決手段】グライドスライドドア装置は、親扉と子扉とを備えており、子扉が親扉に重なるようにスライドすると共に、当該重なった子扉および親扉がアームによりグライドするグライドスライドドア装置である。このグライドスライドドア装置は、無目30内に固定されている横梁30Aと、横梁30Aに設けられる第1レール31と、第1レール31に沿って走行する第1戸車46と、第1戸車46と子扉を連結するドアハンガ40と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に設けられるグライドスライドドア装置(グライドドア装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
間口が狭く、戸袋に要するスペースを確保できない場所に利用され、開き戸と引き戸の長所を組合せたグライドスライドドア装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載されるグライドスライドドア装置では、隣接する一方の扉体ユニットに設けたガイド部に他方の扉体ユニットに設けた被ガイド部を係合して各扉体ユニットが連結されている。上記したガイド部は、複数のガイド溝であり、被ガイド部は、複数のガイド溝に夫々係合するローラである。そして、扉体ユニットの上下位置には、支持アームが枢着されており、吊元端の扉体ユニットが支持アームの回動端部において水平回動自在となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−301656公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に係るグライドスライドドア装置では、吊元側の扉体ユニットに戸先側の扉体ユニットをスライド自在にする構造であり、吊元側の扉体ユニットには、戸先側の扉体ユニットの荷重の略全てが吊元側の扉体ユニットに加わるため、結局、これらの荷重は当該支持アームに加わることになる。さらに、戸先側の扉体ユニットが吊元側の扉体ユニットから突出しているときは、大きなモーメント荷重が当該支持アームに加わる。そのため、吊元側の扉体ユニットおよび支持アームを大型化且つ頑丈な構造にする必要がある。そのため、この種のグライドスライドドア装置のコンパクト化が難しかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、吊元側および戸先側の扉体ユニットからなるグライドスライドドア装置のコンパクト化を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)
本発明に係るグライドスライドドア装置は、親扉と子扉とを備え、子扉が親扉に重なるようにスライドすると共に、当該重なった子扉および親扉がアームによりグライドするグライドスライドドア装置であって、無目内に固定されている横梁と、横梁に設けられる第1レールと、第1レールに沿って走行する第1戸車と、第1戸車と子扉とを子扉の戸先側において回動自在に連結するドアハンガと、を備える。
【0008】
上記構成によれば、子扉の重量の一部を横梁で保持することができるので、子扉の重量の一部を支える親扉に加わる負荷、並びに、親扉及び子扉をグライドさせるアームに加わる負荷(垂直荷重およびモーメント荷重)を小さくすることができる。これにより、親扉又はアームの強度を高くする必要が無いので、親扉およびアームのコンパクト化を図ることができる。その結果、グライドスライドドア装置のコンパクト化を図ることが可能となる。
特に、子扉が親扉に対して突出している状態にあるときは、アームに非常に大きなモーメントが加わることになるが、上記構成によれば、子扉の重量の一部を子扉側で保持することができるので、アームに発生するモーメントの大きさが小さくなる。これにより、アームなどの強度を抑えることができるので、アームなどのコンパクト化を図ることができる。
【0009】
(2)
上記したグライドスライドドア装置において、親扉を揺動させるための第2レールと、第2レールに沿って走行する第2戸車と、第2戸車と子扉とを連結する揺動用連結アームと、をさらに備える。
【0010】
上記構成によれば、第2戸車が第2レールに沿って走行することによって、揺動用連結アームと連結する子扉が揺動する。そうすると、子扉の揺動に伴って親扉も揺動する。すなわち、子扉をスライドさせるだけで、子扉および親扉を揺動させることが可能となる。
【0011】
(3)
上記したグライドスライドドア装置において、親扉の揺動を規制する親扉ロック用アームと、子扉が親扉と重なったときに、親扉ロック用アームによる当該規制を解除することを可能とするロック機構と、をさらに備える。
【0012】
上記構成によれば、親扉と子扉とが略重なるまで(子扉のスライドが略終了した状態)、親扉が揺動せずに子扉がスライドし、親扉と子扉とが重なってコンパクトな状態になってから、親扉および子扉がグライドする。
つまり、親扉と子扉とが略重なるまでは、グライド動作しないように親扉を手などで押さえていなくても子扉のみがスライドするので、広い開口幅を必要としないときには、子扉のみをスライドさせることによって、単なる引戸として利用することができる。
【0013】
(4)
上記したグライドスライドドア装置において、ロック機構は、子扉が親扉と略重なったときに、ドアハンガに当接して変位するリンク機構を含み、リンク機構は、ドアハンガに当接して変位することによって、当該親扉ロック用アームによる規制を解除する。
【0014】
上記構成によれば、機械的に親扉の揺動のロックおよびアンロックを行うことができるので、グライドスライドドア装置の構成が複雑になるのを防止することができる。
また、電気的に親扉の揺動のロックおよびアンロックを行う場合と異なり、電力の供給が不要となる。
【0015】
(5)
上記したグライドスライドドア装置において、ドアハンガには、ベルト方式、ワイヤ方式、ラックアンドピニオン方式、ボールスクリュー方式およびリニアモータ方式のいずれかの自動ドア開閉装置の駆動力が伝達される。
【0016】
上記構成によれば、一般的な引戸の自動ドア開閉装置を用いて、グライド動作とスライド動作をするグライドスライドドア装置を容易に自動開閉させることができる。
【0017】
(6)
上記したグライドスライドドア装置において、自動ドア開閉装置とドアハンガとは、戸先側にオフセットした位置で連結される。
【0018】
上記構成によれば、自動ドア開閉装置とドアハンガとが接近するように奥行き方向にコンパクト化を図る場合において、子扉のグライドに伴いドアハンガが開口端部近傍に近接し、自動ドア開閉装置に近接する場合でも、連結部分が戸先側にオフセットされているので、自動ドア開閉装置とドアハンガとが干渉するのを防止することができる。これにより、自動ドア開閉装置が付加されたグライドスライドドア装置を開口幅内に納めることができる。
【0019】
(7)
上記したグライドスライドドア装置において、親扉には、子扉をガイドする第1ガイド部が、当該親扉の戸先側に設けられ、子扉には、親扉をガイドする第2ガイド部が、当該子扉の戸尻側に設けられる。
【0020】
上記構成によれば、親扉および子扉がグライドするときに、親扉と子扉とが接触するのを防止することができる。
【0021】
(8)
上記したグライドスライドドア装置において、子扉には、当該子扉の戸尻側に第3ガイド部がさらに設けられる。
【0022】
上記構成によれば、子扉がスライドするときに、滑らかに移動させることができる。
【0023】
(9)
上記したグライドスライドドア装置において、横梁には、第1戸車の進行方向に沿って延在し、進行方向に直交する方向に2つの走行面を持つ第3レールが設けられると共に、ドアハンガには、第3レールを走行する第3戸車が設けられる。
【0024】
上記構成によれば、グライド時において、ドアハンガに加わる通路方向の力を第3戸車および第3レールで支持することができるので、第1戸車などに当該通路方向の力が加わるのを抑止することができる。これにより、グライド時であっても、低負荷で確実に子扉を移動させることができる。なお、通路方向とは、第1戸車の進行方向と直交する方向である。
【0025】
(10)
上記したグライドスライドドア装置において、子扉の上下方向の変位を規制する支持部が設けられている。
【0026】
上記構成によれば、子扉の上下方向の変位を所定以内に規制できるため、第1戸車等が第1レール等から外れることなく、子扉を安定して移動させることができる。
更に、子扉の荷重によりドアハンガを回転させるモーメントが発生しても、支持部により当該モーメントを支持し、ドアハンガの回転を抑止することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係るグライドスライドドア装置によれば、吊元側および戸先側の扉体ユニットからなるグライドスライドドア装置のグライドスライドドア装置のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るグライドスライドドア装置の全体構成を示した正面図である。
【図2】図1に示したグライドスライドドア装置の(a)全閉状態、(b)中間開状態、(c)全開状態、を示した正面図である。
【図3】図1に示したグライドスライドドア装置の(a)全閉状態、(b)中間開状態、(c)全開状態、を示した平面図である。
【図4】無目内の詳細構造を示した内部透視図である。
【図5】直動レール及び傾斜レール、並びに、ロック機構を示した平面図である。
【図6】親扉および子扉の上部および下部に設けられるガイド部を示した内部透視図である。
【図7】無目内に設けられるドアハンガ、自動ドア開閉装置などを示した正面図である。
【図8(a)】グライドスライドドア装置の動作(全閉状態)を説明するための模式平面図である。
【図8(b)】グライドスライドドア装置の動作(中間開状態−全開状態)を説明するための模式平面図である。
【図8(c)】グライドスライドドア装置の動作(中間開状態−全開状態)を説明するための模式平面図である。
【図8(d)】グライドスライドドア装置の動作(全開状態)を説明するための模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態に係るグライドスライドドア装置について図面を参照しながら説明する。
【0030】
<グライドスライドドア装置の全体構成>
本実施形態に係るグライドスライドドア装置1は、主として、図1に示すように、子扉10と、親扉20と、を備えており、子扉10が親扉20に重なるようにスライドすると共に、重なった親扉20および子扉10がグライドする。なお、上記した「スライド」とは、子扉10がその回転軸11(図4参照)で回転せずに、ドア幅方向(矢印X方向)に沿って移動することを言う。また、上記した「グライド」とは、子扉10及び親扉20が各々の回転軸11および回転軸23(図3参照)で回転しながら支持アーム21により揺動することを言う。また、上記した子扉10と親扉20とが重なるとは、子扉のスライド(矢印X方向への移動)が略終了した状態であり、子扉10と親扉20との略全体が重なった状態である。
【0031】
具体的には、本実施形態のグライドスライドドア装置1は、まず、図2(a)および図3(a)に示すように、間口Fが親扉20および子扉10により閉じられた状態(全閉状態)となっている。そして、図2(b)および図3(b)に示すように、子扉10が親扉20に重なるように矢印X1方向にスライドする(中間開状態)。そして、親扉20と子扉10とが重なった状態になると、図2(c)および図3(c)に示すように、支持アーム21が揺動して、重なった状態の親扉20および子扉10をグライドさせる。これにより、親扉20および子扉10が壁面Wに沿うように配置されて、人が通行可能な間口Fが形成される(全開状態)。なお、広い開口幅が不要な場合等は、図2(b)および図3(b)に示したように、子扉10および親扉20がグライドせずに、子扉10がスライドするだけにしても良い。このようにすることで、例えば病院などで、ストレッチャーを通過可能としつつ、開口幅は必要最小限とすることもできるため、空気の自由な流れをある程度阻害し、院内感染を未然に防止することができる。
【0032】
なお、本実施形態のグライドスライドドア装置1は、子扉10および親扉20が左右対称に動作する両開きのグライドスライドドア装置1である。そして、本実施形態では、中心線Cより一方側(矢印X1側)の構造についてのみ説明し、中心線Cより他方側(矢印X2側)の構造については、当該一方側の構造と略対称であるので、その説明を省略する。なお、図3では、グライドスライドドア装置1の一方側の構造のみを図示している。
【0033】
このグライドスライドドア装置1は、図1および図4に示すように、主として、子扉10と、親扉20と、無目30と、ドアハンガ40と、ロック機構50と、自動ドア開閉装置60と、ガイド部70(図6参照)と、を備えている。
【0034】
<無目30>
無目30は、図4に示すように、自動ドア開閉装置60などを収容可能な箱型形状となっている。そして、この無目30の内部には、ドア幅方向(矢印X方向(図1参照))に沿って横梁30Aが固定されている(図5参照)。図4に示すように、この横梁30Aの上面には、直動レール31と、直動用ガイドレール32と、が設けられると共に、横梁30Aの下面には、傾斜レール33が設けられる。また、横梁30Aの上面には、L字片34が固定されている。このL字片34には、後述する踊り止めローラ47の上端が当接する鍔部35が設けられている。
【0035】
ここで、本実施形態では、図5に示すように、直動レール31は、後述する直動用ガイドレール32と同様に、ドア幅方向(矢印X方向)に直線的に延在する。この直動レール31は、後述するドアハンガ40に設けられる荷重支持ローラ46が走行するレールであって、当該荷重支持ローラ46の下面を支持している。
【0036】
また、本実施形態では、図5に示すように、直動用ガイドレール32は、直動レール31と同様に、ドア幅方向(矢印X方向)に直線的に延在する。この直動用ガイドレール32は、後述するドアハンガ40を直線的に移動させるために設けられている。これに対して、傾斜レール33は、図5に示すように、平面的に見て、直動レール31及び直動用ガイドレール32に交差するように、湾曲している。そして、この傾斜レール33は、親扉20および子扉10を揺動させるために設けられている。図4に示すように、直動用ガイドレール32および傾斜レール33は、共に断面コの字形状であって、直動用ガイドレール32は、鉛直上側が開口し、傾斜レール33は、鉛直下側が開口している。
【0037】
<子扉10>
子扉10は、親扉20に重なるようにスライドすると共に、親扉20に重なった後には親扉20と共にグライドする。この子扉10は、後述するドアハンガ40に回転可能に吊り下げられている。なお、ドアハンガ40の詳細は下記のとおりである。また、子扉10の回転軸11には、揺動用連結アーム12が取り付けられている。この揺動用連結アーム12は、子扉10の回転軸11に固定されており、当該回転軸11の回転に伴って揺動する。揺動用連結アーム12は、略Z形状の部材であって、一方端部側に回転軸11が連結されると共に、他方端部側に傾斜レール33を走行する揺動用戸車13が回転可能に取り付けられている。
【0038】
<ドアハンガ40>
ドアハンガ40は、子扉10を回転可能に吊り下げるために、子扉10の戸先側近傍に本実施形態においては設けられている。なお、ドアハンガ40は、後述する支持アーム21の先端部(回転軸23)よりも子扉10の戸先側に設けられていればよい。さて、このドアハンガ40は、無目30内に収容されており、上記した横梁30Aを回り込むように断面コの字状に形成されている。すなわち、ドアハンガ40は、横梁30Aの上方に配置される上側片41と、横梁30Aの下方に配置される下側片42と、上側片41と下側片42とを連結する連結片43と、を有している。そして、ドアハンガ40の上側片41の下面には、上記した直動用ガイドレール32に沿って走行するガイド用戸車44が回転可能に取り付けられている。
【0039】
本実施形態では、ガイド用戸車44は、直動用ガイドレール32の両側壁により、当該ガイド用戸車44の進行方向(ドア幅方向:矢印X方向)の両側で支持可能にされる。このガイド用戸車44は、鉛直方向を回転軸方向として回転する。
【0040】
そして、本実施形態では、ドアハンガ40の上側片41には、ローラ支持片45が固定されている。このローラ支持片45には、荷重支持ローラ46および踊り止めローラ47が回転可能に取り付けられている。この荷重支持ローラ46および踊り止めローラ47は、隣接して配置されている。そして、荷重支持ローラ46および踊り止めローラ47の回転軸は同軸であり、共に通路方向(矢印Y方向)を回転軸方向として回転する。本実施形態では、荷重支持ローラ46は、子扉10の回転軸11線L上に配置される。そして、荷重支持ローラ46は、ドアハンガ40に加わる鉛直下向きの力Fを支持するように、横梁30Aに固定される直動レール31に当接する。一方、踊り止めローラ47は、回転軸11線Lに対してドアハンガ40の反対側に配置される。そして、踊り止めローラ47は、子扉10を持ち上げるような鉛直上向きの力を支持するように、上記したL字片34の鍔部35に当接する。更に、このような構成であるため、ドアハンガ40を回転させる鉛直上向きのモーメントMを支持することも可能である。
【0041】
また、ドアハンガ40の下側片42には、ベアリング48を介して、子扉10の回転軸11が取り付けられている。また、ドアハンガ40の下側片42には、後述するロック機構50に当接するロック機構当接ローラ49が回転可能に取り付けられている。このロック機構当接ローラ49は、鉛直方向を回転軸方向として回転する。
【0042】
<親扉20>
親扉20は、図6に示すように、スライドした子扉10を収容可能に構成され、親扉20および子扉10は入れ子構造となっている。この親扉20は、子扉10が略重なったときに、子扉10と共にグライドする。親扉20および子扉10のグライドは、図3(b)および(c)に示すように、親扉20の上部および下部に設けられる支持アーム21により実現される。この支持アーム21による親扉20および子扉10のグライドは、後述するロック機構50によりロックおよびアンロックされる。
【0043】
<支持アーム21>
支持アーム21は、親扉20および子扉10をグライドさせるために設けられている。支持アーム21の基端部は、回転可能に支持されている。これにより、支持アーム21の先端部(回転軸23)が矢印R1方向およびその逆方向に揺動する。この支持アーム21の先端部(回転軸23)には、親扉20が回転可能に取り付けられている。また、支持アーム21には、図5に示すように、後述するロック機構50の第4クランク54にロックされる親扉ロック用アーム22が設けられている。
【0044】
<ロック機構50>
ロック機構50は、支持アーム21の揺動を規制するために設けられている。具体的には、ロック機構50は、図5に示すように、子扉10が親扉20に重なるまで支持アーム21の揺動を規制して、子扉10が親扉20に重なったときに、支持アーム21の揺動の規制を解除する。このロック機構50は、リンク機構であって、上記したドアハンガ40に固定されるロック機構当接ローラ49に当接して変位する(図4参照)。具体的には、図5に示すように、ロック機構50は、第1クランク51と、第2クランク52と、第3クランク53と、第4クランク54と、第1クランク51と第2クランク52とを連接する第1連接棒55と、第2クランク52と第3クランク53とを連接する第2連接棒56と、第3クランク53と第4クランク54とを連接する第3連接棒57と、を備えている。
【0045】
上記構成のロック機構50において、子扉10が親扉20に重なるようにスライドすると、図5の左下拡大図に示すように、ドアハンガ40に固定されるロック機構当接ローラ49が第3連接棒57に当接して、第3クランク53が矢印R2方向に揺動する。この際、第3クランク53の揺動に連動して、図5の左上拡大図に示すように、支持アーム21をロックする第4クランク54も矢印R2方向に揺動する。これにより、支持アーム21(親扉ロック用アーム22)のロックが解除される。なお、上記した第3クランク53の揺動に伴って、第1クランク51及び第2クランク52も矢印R2方向に揺動する。
【0046】
一方、親扉20に重なった子扉10が親扉20から離れるように(矢印X2方向(図1および図2参照))スライドすると、図5の右下拡大図に示すように、ドアハンガ40に固定されるロック機構当接ローラ49が第1連接棒55に当接して、第2クランク52が矢印R3方向に揺動する。この際、第2クランク52の揺動に連動して、第1クランク51、第3クランク53及び第4クランク54も矢印R3方向に揺動する。これにより、第4クランク54によって支持アーム21(親扉ロック用アーム22)がロックされる。
【0047】
<自動ドア開閉装置60>
自動ドア開閉装置60は、子扉10及び親扉20を移動(スライド、グライド)させるために設けられている。この自動ドア開閉装置60は、ベルト駆動方式であって、その駆動力がドアハンガ40に伝達されて、子扉10および親扉20が移動される。この自動ドア開閉装置60は、図1および図7に示すように、例えばDCブラシレスモータを用いた駆動源となるドアエンジン61と、当該ドアエンジン61の駆動を制御するドアエンジン用コントローラ62と、プーリロック63と、当該プーリロック63の駆動を制御するプーリロック用コントローラ64と、を有している。そして、図7に示すように、ドアハンガ40は、ドアエンジン61の駆動プーリ(図示せず)と、従動側であるプーリロック63のプーリ65と、に架け渡された歯付ベルト66に連結されている。
【0048】
そして、本実施形態では、図7に示すように、プーリロック63とドアハンガ40とが干渉しないように、プーリロック63とドアハンガ40とは、戸先側にオフセットした位置で連結されている。具体的には、ドアハンガ40には、戸先側に延びるベルト固定用延在片67が設けられており、当該ベルト固定用延在片67の先端に歯付ベルト66が固定されている。なお、中心線C(図1参照)より他方側では、ドアエンジン61とドアハンガ40戸が干渉しないように、ドアエンジン61とドアハンガ40との連結部分68は、戸先側にオフセットした位置に設けられている。
【0049】
<ガイド部70>
また、本実施形態では、子扉10と親扉20とが互いに干渉しないように、ガイド部70が設けられている。このガイド部70は、図6および図7に示すように、親扉20に設けられる一対の第1ガイド部71と、子扉10に設けられる第2ガイド部72および第3ガイド部73と、を有している。第1ガイド部71は、親扉20の戸先側かつ上部側に設けられており、子扉10の移動をガイドする。この第1ガイド部71は、子扉10のスライド方向(矢印X方向)に対して両側に設けられている。第2ガイド部72は、子扉10の戸尻側かつ上部側に設けられており、親扉20をガイドする。この第2ガイド部72は、親扉20に対して入れ子状態となる子扉10が、スライド方向(矢印X方向)に対して両側で親扉20に当接するように配置される。上記した第1ガイド部71および第2ガイド部72は、鉛直方向を軸方向として回転するローラからなる。なお、本実施形態では、第1ガイド部71は、親扉20の上部側に設けられたが、これに限られず、中間部であっても下部側であってもよい。また、第2ガイド部72も同様に、子扉10の上部側に設けるかわりに中間部又は下部側に設けても良い。
【0050】
また、本実施形態では、第3ガイド部73は、子扉10の戸尻側かつ下部側に設けられており、子扉10の下面を支持する。この第3ガイド部73は、通路方向(矢印Y方向)を軸方向として回転するローラであり、親扉20側に設けられたガイドレール74上を走行する。なお、本実施形態では、第3ガイド部73は、子扉10の下部側に設けられたが、これに限られず、中間部であっても上部側であってもよい。この場合、第3ガイド部73の位置に応じてガイドレール74も適宜、中間部、上部側に配置されることになる。
【0051】
<グライドスライドドア装置1の動作説明>
次に、図8(a)〜図8(d)を参照して、上記した構成を有するグライドスライドドア装置1の動作について詳細に説明する。本実施形態のグライドスライドドア装置1の動作は、
(1)子扉10が親扉20に対してスライドすることによって、全閉状態(図2(a)参照)から中間開状態(図2(b)参照)になる(もしくは、中間開状態から全閉状態になる)までの動作と、
(2)重なった状態の子扉10および親扉20がグライドすることによって、中間開状態(図2(b)参照)から全開状態(図2(c)参照)になる(もしくは、全開状態から中間開状態になる)までの動作と、
に分けられる。
【0052】
<(1)子扉10のスライド>
まず、全閉状態において、図8(a)に示すように、子扉10は、親扉20と実質的に重ならない位置に配置されている。なお、子扉10を吊り下げるドアハンガ40は、子扉10の幅方向(矢印X方向)の中央より戸先側に設けられている。なお、ドアハンガ40に設けられるガイド用戸車44は、直動用ガイドレール32内に配置されていると共に、ドアハンガ40に設けられる揺動用戸車13は、傾斜レール33内に配置されている。そして、荷重支持ローラ46は、直動レール31上に配置されている。
【0053】
そして、ドアエンジン61が駆動されると、歯付ベルト66が駆動して、当該歯付ベルト66に連結されるドアハンガ40が移動する。これにより、ドアハンガ40に設けられる荷重支持ローラ46及びガイド用戸車44は、それぞれ直動レール31及び直動用ガイドレール32を走行するので、ドアハンガ40が矢印X1方向に直線的に移動する。このとき、揺動用戸車13は、傾斜レール33の直線部分SLを走行するので、子扉10の回転軸11に対して揺動用戸車13の位置が変化しない。このため、子扉10は回転しない。揺動用戸車13が傾斜レール33の直線部分SLを走行している間、子扉10はスライドする。そして、子扉10と親扉20とが重なった状態となる。
【0054】
この際、ロック機構50(第4クランク54)による支持アーム21(親扉ロック用アーム22)のロックは解除される。このロック機構50の動作については、後述する。
【0055】
人の通行量が少ないとき等、間口F(図2参照)を広くする必要が無い場合には、上記した子扉10のスライドのみを行っても良い。
【0056】
<(2)子扉10および親扉20のグライド>
揺動用戸車13が傾斜レール33の直線部分SLを走行した後、傾斜部分CLに突入すると、子扉10および親扉20がグライドする。子扉10と親扉20とが重なった後においても、ドアハンガ40に設けられる荷重支持ローラ46及びガイド用戸車44の各々は、変わらず直動レール31及び直動用ガイドレール32を走行するので、ドアハンガ40が矢印X1方向に直線的に移動する。一方、揺動用戸車13は、図8(b)および図8(c)に示すように、傾斜レール33の傾斜部分CLを走行するので、子扉10の回転軸11に対して揺動用戸車13が揺動する。これに伴って、子扉10が回転軸11を中心に矢印R5方向に回転する。そして、子扉10の回転に伴って、親扉20も支持アーム21の先端の回転軸23を中心に矢印R6方向に回転する。
【0057】
そして、ドアハンガ40がさらに直動レール31及び直動用ガイドレール32に沿って走行すると、親扉20および子扉10の各々が回転軸23および回転軸11を中心に更に回転する。この際、子扉10および親扉20を外側に持ち出す力が発生し、支持アーム21が矢印R7方向に回転して、その先端部(回転軸23)を揺動させる。これにより、図8(d)に示すように、全閉状態から約90°回転した子扉10および親扉20が、壁面Wに沿うように配置される。その結果、大きな間口Fが形成される。
【0058】
<ロック機構50の動作説明>
次に、支持アーム21のロックおよびアンロックを行うロック機構50の動作について説明する。
まず、全閉状態からドアハンガ40が矢印X1方向に移動すると、図5に示すように、ドアハンガ40に設けられるロック機構当接ローラ49が第3連接棒57に当接する。これにより、第3連接棒57が矢印X1方向に押圧されて、第3クランク53および第4クランク54が矢印R2方向に揺動する。これにより、第4クランク54のロックピン58が、支持アーム21の親扉ロック用アーム22から外れる。その結果、支持アーム21が揺動可能となる。本実施形態では、子扉10が親扉20に重なったときに、ロック機構当接ローラ49が第3連接棒57に当接するように設計されている。したがって、子扉10が親扉20に重なるまでは、支持アーム21のロックが維持される。
【0059】
一方、全開状態からドアハンガ40が矢印X2方向に移動すると、ドアハンガ40に設けられるロック機構当接ローラ49が第1連接棒55に当接する。これにより、第1連接棒55が矢印X2方向に押圧されて、第2クランク52および第1クランク51が矢印R3方向に揺動すると共に、第2連接棒56を介して、第3クランク53および第4クランク54も矢印R3方向に揺動する。この際、支持アーム21も揺動して元の位置に戻っているので、第4クランク54のロックピン58が支持アーム21の親扉ロック用アーム22に係合する。その結果、支持アーム21の揺動が規制される。
【0060】
<本実施形態のグライドスライドドア装置の特徴>
本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、荷重支持ローラ46を支持する直動レール31が無目30内に固定される横梁30Aに設けられるので、子扉10の重量の一部を子扉10先端近傍側の当該横梁30Aで保持することができる。これにより、子扉10の重量により生じる親扉20への負荷、並びに、親扉20及び子扉10をグライドさせる支持アーム21に加わる負荷(垂直荷重およびモーメント荷重)を小さくすることができる。これにより、親扉20および支持アーム21の強度を抑えることができるので、親扉20および支持アーム21のコンパクト化を図ることができる。その結果、グライドスライドドア装置1のコンパクト化を図ることが可能となる。
【0061】
特に、子扉10が親扉20に対して突出している状態にあるときには、支持アーム21に非常に大きなモーメントが加わることになるが、本実施形態によれば、子扉10の重量の一部を子扉10先端近傍側の横梁30Aで保持することができるので、支持アーム21などに発生するモーメントの大きさが小さくなる。これにより、支持アーム21などの強度を抑えることができるので、支持アーム21のコンパクト化を図ることができる。
【0062】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、ロック機構50を設けることによって、親扉20と子扉10とが重なるまで、親扉20がグライドせずに子扉10がスライドして、親扉20と子扉10とが重なってから、親扉20および子扉10がグライドする。
【0063】
つまり、親扉20と子扉10とが略重なるまでは、子扉10のみがスライドするので、広い開口幅を必要としないときには、子扉10のみをスライドさせることによって、単なる引戸として利用することができる。
【0064】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、揺動用戸車13が傾斜レール33に沿って走行することによって、揺動用連結アーム12に連結する子扉10が自動的に揺動する。そうすると、子扉10の揺動に伴って親扉20も揺動する。すなわち、子扉10をスライドさせるだけで、子扉10および親扉20を揺動させることが可能となる。
【0065】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、リンク機構のロック機構50を設けることにより、機械的に子扉10および親扉20の揺動のロックおよびアンロックを行うことができる。その結果、グライドスライドドア装置1の構成が複雑になるのを防止することができる。
また、電気的に親扉20の揺動のロックおよびアンロックを行う場合と異なり、電力の供給が不要となる。
【0066】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、ロック機構50が設けられることにより、ベルト駆動方式による一般的な引戸の自動ドア開閉装置60を用いて、グライド動作とスライド動作をするグライドスライドドア装置1を容易に自動開閉させることができる。したがって、本実施形態では、汎用品である一般的な引戸の自動ドア開閉装置60を用いることができるので、グライドスライドドア装置1のコストダウンを図ることができる。
【0067】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、自動ドア開閉装置60とドアハンガ40とが接近させて奥行き方向にコンパクト化を図る場合において、子扉10のグライドに伴いドアハンガ40が自動ドア開閉装置60に近接する場合でも、連結部分68が戸先側にオフセットされているので、自動ドア開閉装置60とドアハンガ40とが干渉するのを防止することができる。これにより、自動ドア開閉装置60が付加されたグライドスライドドア装置を開口幅内に納めることができる。
【0068】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、親扉20および子扉10の戸先側かつ上部側に第1ガイド部71および第2ガイド部72を設けることにより、親扉20および子扉10がグライドするときに、親扉20と子扉10とが干渉するのを防止することができる。
【0069】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、子扉10の戸尻側かつ下部側に第3ガイド部73およびガイドレール74を設けることにより、子扉10がスライドするときに、子扉10を滑らかに移動させることができる。
【0070】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、ガイド用戸車44が直動用ガイドレール32によりその進行方向(矢印X方向)に対して両側で支持可能にされることによって、子扉10のグライド時において、ガイド用戸車44に通路方向(矢印Y方向)の力が加わり難くなるので、ガイド用戸車44が当該通路方向(矢印Y方向)にガタつくのを防止することができる。その結果、スムーズにガイド用戸車44を移動させることができるので、低負荷で確実に子扉10をグライドさせることができる。
【0071】
また、本実施形態に係るグライドスライドドア装置1では、L字片34および踊り止めローラ47を設けることにより、子扉10を持ち上げるような鉛直上向きの力が発生しても当該L字片34および踊り止めローラ47により当該力を支持し子扉10が持ち上がることはないので、子扉10を安定して移動させることができる。更に、子扉10の荷重によりドアハンガ40を回転させるモーメントMが発生しても、当該L字片34および踊り止めローラ47により当該モーメントMを支持し、ドアハンガ40の回転を抑止することができる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0073】
例えば、上記実施形態では、ベルト駆動方式の自動ドア開閉装置60を搭載する例について説明したが、本発明はこれに限らず、ワイヤ方式、ラックアンドピニオン方式、ボールスクリュー方式およびリニアモータ方式のいずれの引戸用自動ドア開閉装置でも適用可能である。
【0074】
また、上記実施形態では、リンク機構のロック機構50により支持アーム21のロックおよびアンロックを行う例について説明したが、本発明はこれに限らず、カム機構などの機械的な機構により支持アーム21のロックおよびアンロックを行っても良い。また、機械的な機構だけでなく、子扉10又はドアハンガ40の移動をセンサにより検知して、電気的に支持アーム21のロックおよびアンロックを行っても良い。例えば、上記した実施形態における第4クランク54のロックピン58の機能をソレノイドにより代用しても良い。
【0075】
また、上記実施形態では、子扉10および親扉20が互いに遠ざかる両開きのグライドスライドドア装置1を開示したが、本発明はこれに限らず、片開き(子扉10および親扉20が各々1枚)のグライドスライドドア装置にも適用可能である。
【0076】
また、上記実施形態では、支持アーム21を親扉20の上側および下側の2カ所に設ける例について説明したが、本発明はこれに限らず、支持アーム21は、親扉20の上側のみに設けられても良いし、下側のみに設けられても良い。
【0077】
また、上記実施形態では、直動用ガイドレール32によりガイド用戸車44の進行方向の両側を支持する例について説明したが、本発明はこれに限らず、ガイド用戸車44の進行方向の片側のみを支持しても良い。
【0078】
また、上記実施形態では、電気錠としてプーリロック63を用いた例について説明したが、本発明はこれに限らず、プーリロック63以外の錠手段を用いても良いし、錠手段を設けなくても良い。
【0079】
<請求項の各構成要素と上記実施形態の各部との対応関係>
上記実施形態においては、グライドスライドドア装置1が「グライドスライドドア装置」に相当し、親扉20が「親扉」に相当し、子扉10が「子扉」に相当し、支持アーム21が「アーム」に相当し、無目30が「無目」に相当し、横梁30Aが「横梁」に相当し、荷重支持ローラ46が「第1戸車」に相当し、直動レール31が「第1レール」に相当し、ドアハンガ40が「ドアハンガ」に相当し、親扉ロック用アーム22が「親扉ロック用アーム」に相当し、ロック機構50が「ロック機構」に相当し、傾斜レール33が「第2レール」に相当し、揺動用戸車13が「第2戸車」に相当し、揺動用連結アーム12が「揺動用連結アーム」に相当し、自動ドア開閉装置60が「自動ドア開閉装置」に相当し、第1ガイド部71が「第1ガイド部」に相当し、第2ガイド部72が「第2ガイド部」に相当し、第3ガイド部73が「第3ガイド部」に相当し、ガイド用戸車44が「第3戸車」に相当し、直動用ガイドレール32が「第3レール」に相当し、L字片34および踊り止めローラ47が「支持部」に相当する。
【符号の説明】
【0080】
1 グライドスライドドア装置
10 子扉
12 揺動用連結アーム
13 揺動用戸車
20 親扉
21 支持アーム
22 親扉ロック用アーム
30 無目
30A 横梁
31 直動用レール
32 直動用ガイドレール
33 傾斜レール
34 L字片
44 ガイド用戸車
40 ドアハンガ
46 荷重支持ローラ
47 踊り止めローラ
50 ロック機構
60 自動ドア開閉装置
71 第1ガイド部
72 第2ガイド部
73 第3ガイド部
74 ガイドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親扉と子扉とを備え、前記子扉が前記親扉に重なるようにスライドすると共に、当該重なった前記子扉および前記親扉がアームによりグライドするグライドスライドドア装置であって、
無目内に固定されている横梁と、
前記横梁に設けられる第1レールと、
前記第1レールに沿って走行する第1戸車と、
前記第1戸車と子扉とを子扉の戸先側において回動自在に連結するドアハンガと、を備えることを特徴とする、グライドスライドドア装置。
【請求項2】
前記親扉を揺動させるための第2レールと、
前記第2レールに沿って走行する第2戸車と、
前記第2戸車と前記子扉とを連結する揺動用連結アームと、をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項3】
前記親扉の揺動を規制する親扉ロック用アームと、
前記子扉が前記親扉と重なったときに、前記親扉ロック用アームによる当該規制を解除することを可能とするロック機構と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項4】
前記ロック機構は、前記子扉が前記親扉と重なったときに、前記ドアハンガに当接して変位するリンク機構を含み、
前記リンク機構は、前記ドアハンガに当接して変位することによって、当該親扉ロック用アームによる規制を解除することを特徴とする、請求項3に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項5】
前記ドアハンガには、ベルト方式、ワイヤ方式、ラックアンドピニオン方式、ボールスクリュー方式およびリニアモータ方式のいずれかの自動ドア開閉装置の駆動力が伝達されることを特徴とする、請求項4に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項6】
前記自動ドア開閉装置と前記ドアハンガとは、戸先側にオフセットした位置で連結されることを特徴とする、請求項5に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項7】
前記親扉には、前記子扉をガイドする第1ガイド部が、当該親扉の戸先側に設けられ、
前記子扉には、前記親扉をガイドする第2ガイド部が、当該子扉の戸尻側に設けられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項8】
前記子扉には、当該子扉の戸尻側に第3ガイド部がさらに設けられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項9】
前記横梁には、前記第1戸車の進行方向に沿って延在し、前記進行方向に直交する方向に2つの走行面を持つ第3レールが設けられると共に、
前記ドアハンガには、前記第3レールを走行する第3戸車が設けられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のグライドスライドドア装置。
【請求項10】
前記子扉の揺動軸に対して前記ドアハンガの反対側には、前記子扉の上下方向の変位を規制する支持部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のグライドスライドドア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図8(c)】
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【図8(d)】
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【公開番号】特開2012−193542(P2012−193542A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58276(P2011−58276)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(503405689)ナブテスコ株式会社 (737)