説明

グラウト作製用車両、および該グラウト作製用車両を用いる、地盤の改良方法

【課題】 グラウトを用いて地盤を改良する際において、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高めるグラウト作製用車両を提供することを一の課題とする。
【解決手段】 クレーン(2)と、地盤改良用グラウトを作製するプラント(3)と、走行するためのエンジンの駆動を受けて前記クレーン(2)及び前記プラント(3)を作動させる油圧ポンプ(4)とを備えてなることを特徴とするグラウト作製用車両を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラウトを用いて地盤を改良する際に用いられるグラウト作製用車両、および該グラウト作製用車両を用いる、地盤の改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤改良工事は、地盤の強度を高めるべく、地盤にセメントミルク等のグラウトを注入する工事であり、具体的には、グラウトがセメントミルクである場合、水及びセメントを混練してセメントミルクを作製するプラントと該プラントを駆動させる発電機とを、該プラントにセメントが詰められたセメント袋(通常、1トン)を持ち上げてプラントに該セメントを供給するクレーンが設けられてなるクレーン車に積載して現場に運ぶ機材輸送工程と、前記プラントに前記クレーンでセメントを供給するセメント供給工程と、前記プラントに水を供給する水供給工程と、前記発電機で駆動されたプラントで水及びセメントを混練してセメントミルクを作製するセメントミルク作製工程と、該作製されたセメントミルクを移送するセメントミルク移送工程と、地盤をアースオーガやロックオーガ等で削り、この削られた部分の土砂に該移送されたセメントミルクを加え、該土砂及び該セメントミルクを混練する混練工程とを備えてなる工事である。
【0003】
斯かる地盤改良工事、特に住宅用の地盤を改良する住宅地盤改良工事は、住宅街で実施されることが多く、また、斯かる工事により騒音や振動が生じ得るため、早朝や深夜には、近隣への配慮から地盤改良工事を実施することができず、限られた時間内(例えば、朝9時から夕方5時の間)において斯かる工事を実施しなければならない場合が多く、限られた時間内に作業を終了すべく作業時間を短縮することが要望されている。
【0004】
また、斯かる地盤改良工事は、朝から夕方までこの工事を実施した場合、通常、セメント供給工程を1日10回以上行う必要となり、クレーン車のエンジンをかけたまま斯かる工事を1日実施してしまう状況になるためアイドリング状態が長時間生じてしまい燃料を無駄に消費してしまう虞があり、しかも、大気に含まれるCO2濃度の増加に伴う地球温暖化や、エネルギー資源の枯渇化等の環境問題が叫ばれている昨今においては、環境へ配慮すべくこのようなアイドリング状態を抑制することが強く要請されているため、クレーンでの作業を開始する度にクレーン車のエンジンをかけ、また、クレーンでの作業を終了する度に該エンジンを切るという作業を実施することが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、斯かる作業を実施してしまうと、地盤改良工事の作業が繁雑となり、作業時間が延びてしまうという問題がある。
【0006】
また、クレーン車に積載するプラントや発電機等の機材は質量が高く、これらの機材の総量が4トンを超える場合もあり、地盤改良工事の施工業者が、例えば、3トンのクレーン車を用いる場合、このクレーン車1台のみでは、これらの機材をすべて運ぶことができない場合があり、このような場合には、さらにもう一台の車に機材を分散して運ぶ必要があるため、輸送の手間がかかったり、輸送のための燃料も多く消費されてしまうという問題もある。
【0007】
本発明は、上記要望点及び上記問題点に鑑み、グラウトを用いて地盤を改良する際において、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高めるグラウト作製用車両を提供することを一の課題とし、また、グラウトを用いて地盤を改良する際において、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高める、地盤の改良方法を提供することを他の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、クレーンと、地盤改良用グラウトを作製するプラントと、走行するためのエンジンの駆動を受けて前記クレーン及び前記プラントを作動させる油圧ポンプとを備えてなることを特徴とするグラウト作製用車両にある。
【0009】
斯かるグラウト作製用車両によれば、前記プラントと前記クレーンとが同じ動力源で駆動されることにより、前記クレーンでの作業を開始する度に前記エンジンをかけ、そして、前記クレーンでの作業を終了する度に前記エンジンを切るという作業を実施しなくてもアイドリング状態が生じないため、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高めることができる。
また、斯かるグラウト作製用車両によれば、走行するためのエンジンがプラントの動力源となるため、発電機等の他の動力源を地盤改良工事の現場に輸送する必要がなくなり、重量物の輸送におけるエネルギーの消費を抑制することができる。
【0010】
また、本発明に係るグラウト作製用車両は、好ましくは、前記油圧ポンプが、ダブル油圧ポンプである。
【0011】
斯かるグラウト作製用車両によれば、前記プラントと前記クレーンとが同時に駆動され得るため、前記プラントと前記クレーンとの間で油圧ポンプとの接続の切り替えを実施する必要性がなくなり、作業性が向上するという利点がある。また、前記クレーンでセメントを前記プラントに供給する作業と、前記プラントでセメントミルクを作製する作業とを同時に実施することが可能となり、作業時間をより一層短縮することができるという利点がある。さらに、プラントを止めずにクレーンを作動させることができるため、セメントミルクの混合時に混合が休止される虞がないため、セメントミルクの品質が安定したものとなり得るという利点がある。
【0012】
さらに、本発明に係るグラウト作製用車両は、好ましくは、前記ダブル油圧ポンプが、前記プラントを作動させるプラント吐出ポートの油量を一定に調整する油量調整手段を備えてなる。
【0013】
斯かるグラウト作製用車両によれば、前記クレーンでセメントを前記プラントに供給する工程を始める時にプラント吐出ポートの油量が減少してプラントの動作が遅くなってしまう虞を抑制することができ、また、該工程を停止する時にプラント吐出ポートの油量が増加してプラントが暴走してしまう虞を抑制することができるため、セメントミルクの品質が安定したものとなり得るという利点がある。
【0014】
また、本発明は、前記グラウト作製用車両を用いてグラウトを作製することを特徴とする地盤の改良方法にある。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、グラウトを用いて地盤を改良する際において、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高めるグラウト作製用車両を提供することができる。また、本発明によれば、グラウトを用いて地盤を改良する際において、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高める、地盤の改良方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
【0017】
まず、本実施形態に係るグラウト作製用車両について説明する。
本実施形態に係るグラウト作製用車両は、図1に示すように、クレーン2と、水及びセメントを混練してセメントミルクを作製するプラント3と、走行するためのエンジン(図示せず)の駆動を受けてクレーン2及びプラント3を作動させるダブル油圧ポンプ4と、クレーン2及びプラント3を作動させるための油を収容する油タンク5と、クレーン2又はプラント3を作動させるために用いられて温度が高まった油を冷却する油冷却ファン6とを備えてなる。
【0018】
ダブル油圧ポンプ4は、本発明の効果を損ねない範囲内であれば、従来公知のダブル油圧ポンプを採用することができる。
【0019】
この種のダブル油圧ポンプ4は、吐出ポートを2つ備え、具体的には、プラント3を作動させるプラント吐出ポートと、クレーン2を作動させるクレーン吐出ポートとを備えてなる。
【0020】
また、前記ダブル油圧ポンプ4は、前記プラントを作動させるプラント吐出ポートの油量を一定に調整する油量調整手段を備えてなる。
【0021】
プラント3は、図2に示すように、セメントを一時貯留するセメント貯留部11と、セメント貯留部11のセメントを移送するセメントスクリューコンベア12と、セメントスクリューコンベア12によってセメントが移送される経路たるセメント移送経路13と、水を貯留する水タンク14と、水タンク14の水を移送する水ポンプ15と、水ポンプ15によって水が移送される経路たる水移送経路16と、セメント移送経路13から移送されたセメント及び水移送経路16から移送された水を混合しセメントミルクを作製するミキサー17と、ミキサー17に移送されたセメントの量及び水の量それぞれを測定するロードセル18と、ミキサー17で作製されたセメントミルクを移送するセメントミルクポンプ19と、セメントミルクポンプ19によってセメントミルクが移送される経路たるセメントミルク移送経路20と、セメントスクリューコンベア12、水ポンプ15、混合手段17a、及びセメントミルクポンプ19それぞれにダブル油圧ポンプの動力を伝える油圧モーター21a、21b、21c、21dと、プラントを制御するプラント制御手段22とを備えてなる。
【0022】
セメント貯留部11は、セメントホッパー11aと、セメントホッパー11aの下部で一体的に連結されてなるセメント下方貯留部11bとを備えてなる。
セメント貯留部11の容量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.2〜1.0m3が例示される。
【0023】
セメントホッパー11aは、上方に上方開口部11cを備えてなる。
セメントホッパー11aは、クレーン2により供給されたセメントを上方開口部11cから受けるように構成されてなる。
また、セメントホッパー11aは、上方開口部11cから下方にかけて水平方向の断面積が徐々に小さくなるように構成されてなる。
【0024】
セメント下方貯留部11bは、下方の側面に下方開口部11dを備え、下方開口部11dでセメント移送経路13と一体的に連結されてなり、下方開口部11dからセメントがセメント移送経路13へ移送されるように構成されてなる。
【0025】
ミキサー17は、該ミキサー17の上方で、セメント移送経路13、及び水移送経路16と一体的に連結されてなり、該ミキサー17の下方で、セメントミルク移送経路20と一体的に連結されてなる。
【0026】
ミキサー17は、セメントスクリューコンベア12によって供給されるセメントと、水ポンプ15によって供給される水とを受けるように構成されてなる。
【0027】
ミキサー17は、セメントスクリューコンベア12によって供給されるセメントと、水ポンプ15によって供給される水とを混合する混合手段17aを備えてなる。
【0028】
本実施形態に係るグラウト作製用車両1は、油圧モーター21a、21b、21c、21dそれぞれが、プラント吐出ポートと接続されるように構成されてなる。
また、本実施形態に係るグラウト作製用車両1は、この接続部分それぞれに介在する油圧モーターバルブを備え、油圧モーター21の何れか一が前記油圧モーターバルブを介してダブル油圧ポンプで駆動されるように構成されてなる。
【0029】
本実施形態に係るグラウト作製用車両は、油圧モーター21が、プラント吐出ポートから着脱可能となるように形成されてなる。
【0030】
プラント制御手段22は、前記油圧モーターバルブの開閉を制御する油圧モーターバルブ制御手段と、セメントスクリューコンベア12、水ポンプ15、混合手段17a、及びセメントミルクポンプ19を制御する制御盤とを備えてなる。
【0031】
プラント制御手段22は、セメントミルクをバッチ式で連続的に作製すべく、油圧モーター21の何れか一をダブル油圧ポンプで駆動させて、セメントスクリューコンベア12、水ポンプ15、混合手段17a、セメントミルクポンプ19を制御するように構成されてなる。
【0032】
本実施形態に係るグラウト作製用車両は、プラント制御手段22及びロードセル18が、車両本体のバッテリーで駆動できるように構成されてなる。
【0033】
本実施形態に係るグラウト作製用車両は、クレーン2とクレーン吐出ポートとの間に介在するクレーンバルブ7を備えてなり、該クレーンバルブ7によりクレーンに吐出される油の量が調整されるように構成されてなる。
【0034】
本実施形態に係るグラウト作製用車両の車両本体及びクレーンとしては、本発明の効果を損ねない範囲内であれば、従来公知のクレーン車を採用することができる。
【0035】
本実施形態に係るグラウト作製用車両で作製するセメントミルクの材料としては、セメント、水が挙げられ、必要に応じて、混和剤も用いられる。
【0036】
前記セメントは、本発明の効果が損なわれない範囲内であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、アルミナセメント等を1種単独又は2種以上混合したものを採用することができる。
【0037】
前記混和剤は、本発明の効果が損なわれない範囲内であれば、特に限定されるものではなく、例えば、AE剤、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動剤、収縮低減剤、水和熱抑制剤、防凍剤、耐寒剤等を1種単独又は2種以上混合したものを採用することができる。
【0038】
次に、上記のような本実施形態に係るグラウト作製用車両を用いた、地盤の改良方法の一実施形態について説明する。
【0039】
本実施形態に係る地盤の改良方法は、セメントが詰められた袋をクレーン2で持ち上げ該袋からセメントをセメント貯留部11に供給するセメント供給工程と、水ポンプ用の油圧モーター21bで水ポンプ15を駆動して、該水ポンプ15によって水移送経路16を介して水タンク14の水をミキサー17に移送し、ミキサー17に移送された水の量をロードセル18で測定する水移送工程と、セメントスクリューコンベア用の油圧モーター21aでセメントスクリュー12を駆動して、該セメントスクリューコンベア12によってセメント移送経路13を介して該セメントをミキサー17に移送し、ミキサー17に移送されたセメントの量をロードセル18で測定するセメント移送工程と、ミキサー用の油圧モーター21cでミキサーを駆動し、セメント移送工程で移送されたセメントと、水移送工程で移送された水とを該ミキサー17で混合して、セメントミルクを作製するセメントミルク作製工程と、セメントミルクポンプ用の油圧モーター21dでセメントミルクポンプ19を駆動して、作製されたセメントミルクをセメントミルクポンプ19によって移送するセメントミルク移送工程と、地盤をアースオーガやロックオーガ等で削り、この削られた部分の土砂に前記移送されたセメントミルクを加え、該土砂及び該セメントミルクを混練する混練工程とを備えてなる方法である。
【0040】
また、本実施形態に係る地盤の改良方法は、バッチ式で連続的にセメントミルクを作製する方法である。
具体的には、本実施形態に係る地盤の改良方法は、プラント制御手段22による制御によって、ミキサーに供給された水が所定量になるまで(ロードセル18によって測定した水の量が所定値になるまで)、水ポンプ用の油圧モーターで水ポンプを駆動して水移送工程を実施し、次ぎに、ミキサーに供給されたセメントが所定量になるまで(ロードセル18によって測定したセメントの量が所定値になるまで)、セメントスクリューコンベア用の油圧モーターでセメントスクリューコンベアを駆動してセメント移送工程を実施し、そして、一定時間ミキサー用の油圧モーターでミキサー17を駆動してセメントミルク作製工程を実施し、その後、セメントミルクポンプ用の油圧モーターでセメントミルクポンプ19を駆動してセメントミルク移送工程を実施する方法であり、プラント制御手段22による制御によって、これらの工程を順次実施する方法である。
【0041】
上記のように作製されるセメントミルクは、水/粉体質量比が、例えば、50〜100%であり、より具体的には、50〜60%であるものが例示される。
【0042】
本実施形態に係るグラウト作製用車両、及び本実施形態に係る地盤の改良方法は、上記のように構成されているので、以下の利点を有するものである。
すなわち、本実施形態は、前記プラントと前記クレーンとが同じ動力源で駆動されることにより、前記クレーンでの作業を開始する度に前記エンジンをかけ、そして、前記クレーンでの作業を終了する度に前記エンジンを切るという作業を実施しなくてもアイドリング状態が生じないため、作業時間を短縮しつつ、エネルギー効率を高めることができる。
【0043】
また、本実施形態は、走行するためのエンジンがプラントの動力源となるため、発電機等の他の動力源を地盤改良工事の現場に輸送する必要がなくなり、斯かる輸送におけるエネルギーの消費を抑制することができる。
【0044】
さらに、本実施形態は、前記ダブル油圧ポンプを介して前記プラントと前記クレーンとが前記エンジンで駆動されることにより、前記プラントと前記クレーンとが同時に駆動され得るため、前記プラントと前記クレーンとの間で油圧ポンプとの接続の切り替えを実施する必要性がなくなり、作業性が向上するという利点がある。また、前記クレーンでセメントを前記プラントに供給する作業と、前記プラントでセメントミルクを作製する作業とを同時に実施することが可能となり、作業時間をより一層短縮することができるという利点がある。さらに、プラントを止めずにクレーンを作動させることができるため、セメントミルクの混合時に混合が休止される虞がないため、セメントミルクの品質が安定したものとなり得るという利点がある。
【0045】
また、本実施形態は、前記ダブル油圧ポンプが、前記プラントを作動させるプラント吐出ポートの油量を一定に調整する油量調整手段を備えてなることにより、セメント供給工程を開始する時にプラント吐出ポートの油量が減少してプラントの動作が遅くなってしまう虞を抑制することができ、さらに、セメント供給工程を停止する時にプラント吐出ポートの油量が増加してプラントが暴走してしまう虞を抑制することができるため、セメントミルクの品質が安定したものとなり得るという利点がある。
【0046】
さらに、本実施形態は、油圧モーターがプラント吐出ポートから着脱可能となるように形成されてなることにより、プラントが不要の時にはプラントが取り外されることでクレーン車として利用可能となる。
【0047】
また、本実施形態は、前記ダブル油圧ポンプを介して前記プラントと前記クレーンとが前記エンジンで駆動され、また、プラント制御手段及びロードセルが車本体のバッテリーで駆動するように構成されてなることにより、全てのエネルギーが車本体のエンジンで補えることができる。さらに、斯かる構成により、本実施形態は、発電機を現場に輸送する必要がなくなり、輸送におけるエネルギーの消費も抑制することができる。
【0048】
尚、本実施形態に係るグラウト作製用車両、及び本実施形態に係る地盤の改良方法は、上記構成により、上述の利点を有するものであったが、本発明に係るグラウト作製用車両、及び本発明に係る地盤の改良方法は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
【0049】
例えば、本実施形態に於いては、油圧ポンプとして吐出ポートを2つ備えてなるダブル油圧ポンプを用いるが、本発明に於いては、油圧ポンプとして吐出ポートを1つ備えてなる油圧ポンプを用いてもよい。
【0050】
本実施形態は、セメントミルクを用いたが、本発明は、セメントミルクの代わりにセメントモルタルやセメントコンクリートを用いてもよい。
セメントモルタルの材料としては、前記セメントミルクの材料の他に、細骨材が挙げられ、また、セメントコンクリートの材料としては、該セメントモルタルの材料の他に、粗骨材が挙げられる。
細骨材や、粗骨材は、本発明の効果が損なわれない範囲内であれば、特に限定されるものはなく、例えば、川砂、山砂、陸砂、砕砂、海砂、珪砂等を1種単独又は2種以上混合したものを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】一実施形態のグラウト作製用車両の模式図。
【図2】一実施形態のプラントの模式図。
【符号の説明】
【0052】
1:グラウト作製用車両、2:クレーン、3:プラント、11:セメント貯留部、11a:セメントホッパー、11b:セメント下方貯留部、11c:上方開口部、11d:下方開口部、12:セメントスクリューコンベア、13:セメント移送経路、14:水タンク、15:水ポンプ、16:水移送経路、17:ミキサー、17a:混合手段、18:ロードセル、19:セメントミルクポンプ、20:セメントミルク移送経路、21:油圧モーター、22:プラント制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンと、地盤改良用グラウトを作製するプラントと、走行するためのエンジンの駆動を受けて前記クレーン及び前記プラントを作動させる油圧ポンプとを備えてなることを特徴とするグラウト作製用車両。
【請求項2】
前記油圧ポンプが、ダブル油圧ポンプであることを特徴とする請求項1記載のグラウト作製用車両。
【請求項3】
前記ダブル油圧ポンプが、前記プラントを作動させるプラント吐出ポートの油量を一定に調整する油量調整手段を備えてなることを特徴とする請求項2記載のグラウト作製用車両。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載のグラウト作製用車両を用いてグラウトを作製することを特徴とする地盤の改良方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate