説明

グラフェンとナノ構造体との複合構造体及びその製造方法

【課題】 グラフェンとナノ構造体との複合構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 複合構造体100は、グラフェン120と、該グラフェン上に形成され、実質的に1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体110とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
グラフェンとナノ構造体との複合構造体に係り、具体的に、2次元形状のグラフェンと1次元形状のナノ構造体との複合構造体及びこれを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素ナノチューブが1990年代以後から注目されてきているが、最近には板状構造のグラフェンが多く注目されている。グラフェンは、炭素原子が2次元的に配列された数nm厚さの薄膜物質であって、その内部で電荷がゼロ有効質量粒子として作用するため、非常に高い電気伝導度を持ち、また高い熱伝導度、弾性などを持つ。したがって、グラフェンが研究された以後にグラフェンについての多くの特性研究が進んでおり、また多様な応用分野も研究されている。これらのグラフェンは、高い電気伝導度及び弾性特性により透明かつフレキシブルな素子に好適に適用できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、2次元形状のグラフェンと1次元形状のナノ構造体との複合構造体及びこれを製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一側面において、グラフェンと、前記グラフェン上に形成され、1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体と、を備える複合構造体が提供される。
【0005】
前記少なくとも一つのナノ構造体は前記グラフェンと電気的に連結されるように形成されて、前記グラフェンに対して実質的に垂直にまたは傾いて配される。
【0006】
前記ナノ構造体は、ナノワイヤー、ナノチューブ、ナノロッド、またはこれらの組み合わせを含む。
【0007】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体、金属、及びこれらの組み合わせからなる群から選択された物質からなる。
【0008】
前記ナノ構造体は、半径方向によるヘテロ構造、及び長手方向によるヘテロ構造のうちの少なくとも一方を有しうる。この場合、前記ナノ構造体は、導電性不純物でドーピングされうる。
【0009】
前記複合構造体は、前記グラフェンが設けられる基板をさらに備えていてもよい。
【0010】
本発明の他の側面において、互いに離隔して配される第1及び第2グラフェンと、前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に形成され、1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体と、を備える複合構造体が提供される。
【0011】
前記少なくとも一つのグラフェンは、前記第1及び2グラフェンと電気的に連結されるように形成され、前記第1及び第2グラフェンに対して垂直にまたは傾いて配される。前記ナノ構造体の間に残された空間において、前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に絶縁材料が充填されていてもよい。
【0012】
本発明のさらに他の側面において、基板を用意する工程と、前記基板上にグラフェンを配置する工程と、前記グラフェン上に1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体を成長形成させる工程と、を含む複合構造体の製造方法が提供される。
【0013】
前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記基板に対して垂直にまたは傾いて成長形成される。この場合、前記基板を用意した後、前記基板を表面処理する工程をさらに含んでもよい。
【0014】
前記グラフェンを配置した後、前記グラフェン上に触媒金属層を形成する工程を含んでもよい。この場合、前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記触媒金属層から成長形成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高い電気伝導度を持つ2次元形状のグラフェンに1次元形状のナノ構造体が結合された3次元形状の複合構造体を具現でき、かかる複合構造体は、論理素子、メモリ素子、フレキシブル及びストレッチャブル素子などの多様な分野に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した斜視図である。
【図2】図1に図示されたナノ構造体の変形例を図示した図である。
【図3】図1に図示されたナノ構造体の他の変形例を図示した図である。
【図4】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体の製造方法を説明するための図である。
【図7】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体の製造方法を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体の製造方法を説明するための図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体の製造方法を説明するための図である。
【図10】本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体の製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図面で同じ参照符号は同じ構成要素を称し、各構成要素のサイズや厚さは説明の明瞭性のために誇張していることがある。
【0018】
図1は、本発明の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した斜視図である。図1を参照すれば、本実施形態による複合構造体100は、グラフェン120と、グラフェン120上に形成されるナノ構造体110とを備える。グラフェン120は、炭素原子が2次元的に配列された数nm厚さの薄膜物質であって、板状構造を持っている。このようなグラフェン120は、その内部で電荷がゼロ有効質量粒子として作用するため、非常に高い電気伝導度を持ち、それ以外にも弾性、高い熱伝導度などを持つ。これらのグラフェン120は、後述するように基板(図8の530、図10の630)上に設けられてもよい。
【0019】
グラフェン120上に形成されるナノ構造体110は実質的に1次元形状を持つものであって、例えば、ナノワイヤー、ナノロッドまたはナノチューブなどでありうる。このような1次元形状のナノ構造体110はグラフェン120と電気的に連結されるように形成され、グラフェン120に対して実質的に垂直にまたは所定の角度で傾いて配されうる。1次元形状のナノ構造体110は多様な物質からなりうる。例えば、ナノ構造体110は、C、Si、GeなどのIV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体などからなり、それ以外にもZnOなどの酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。一方、ナノ構造体110は、相異なる成分を持つ物質が結合された異種(ヘテロ)構造、例えば、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つことができる。
【0020】
図2は、図1に図示されたナノ構造体の変形例を図示した図である。図2には、半径方向によるヘテロ構造を持つナノ構造体111が図示されている。図2を参照すれば、ナノ構造体111は、コア部111aと、コア部111aを取り囲むように形成されるシェル部111bとを備える。ここで、コア部111a及びシェル部111bは、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。そして、コア部111a及びシェル部111bは、例えば、p型またはn型物質を含む導電性不純物でドーピングされてもよい。
【0021】
図3は、図1に図示されたナノ構造体の他の変形例を図示した図である。図3には、長手方向によるヘテロ構造を持つナノ構造体112が図示されている。図3を参照すれば、前記ナノ構造体112は線形の第1及び第2ナノ構造体112a、112bを備える。ここで、第1及び第2ナノ構造体112a、112bは、前述したように、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。そして、第1及び第2ナノ構造体112a、112bは、例えば、p型またはn型物質を含む導電性不純物でドーピングされてもよい。
【0022】
本実施形態では、複合構造体100が、実質的に2次元形状のグラフェン120と、このグラフェン上に設けられる実質的に1次元形状のナノ構造体110とを備える。このような複合構造体100では、高い電気伝導性を持つグラフェン120を通じて伝えられた電荷が、1次元形状のナノ構造体110に沿って移動するか、またはナノ構造体110を通じて伝えられた電荷がグラフェン120を通じて速く移動できる。したがって、これらのグラフェン120とナノ構造体110との複合構造体100は、論理素子、メモリ素子、スーパーキャパシタ、センサー、光素子、エネルギー素子、透明ディスプレイ素子などのように多様な分野に応用できる。また、フレキシブルで強度の高いグラフェン120がナノワイヤーなどのナノ構造体110と結合することによって製作された複合構造体100は、フレキシブルでストレッチャブル(伸縮可能)な素子を具現するのに有効に適用されうる。
【0023】
図4は、本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した図である。以下では、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。図4を参照すれば、本実施形態による複合構造体300は、グラフェン320と、グラフェン320上に形成される複数のナノ構造体310とを備える。図4には、3個のナノ構造体310がグラフェン320上に形成される場合が図示されているが、これに限定されず、グラフェン320上に2個または4個以上のナノ構造体310が形成されてもよい。ナノ構造体310それぞれは実質的に1次元形状を持ち、例えば、ナノワイヤー、ナノロッドまたはナノチューブなどでありうる。これらのナノ構造体310は、グラフェンと電気的に連結されるように形成され、グラフェン320に対して垂直にまたは所定の角度で傾いて配されうる。
【0024】
ナノ構造体310は、前述したように、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体などからなり、それ以外にも、ZnOなどの酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。一方、ナノ構造体310は相異なる成分を持つ物質が結合されたヘテロ構造、例えば、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つことができる。この場合、ナノ構造体310は導電性不純物でドーピングされうる。
【0025】
図5は、本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を図示した図である。以下では、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。図5を参照すれば、本実施形態による複合構造体400は、互いに離隔して配される第1及び第2グラフェン421、422と、第1及び第2グラフェン421、422の間に形成される複数のナノ構造体410とを備える。一方、第1及び第2グラフェン421、422の間に形成されるナノ構造体410の数は多様に変形され、第1及び第2グラフェン421、422の間に一つのナノ構造体410が形成されてもよい。
【0026】
ナノ構造体410それぞれは実質的に1次元形状を持ち、例えば、ナノワイヤー、ナノロッドまたはナノチューブなどでありうる。これらのナノ構造体410それぞれは、第1及び第2グラフェン421、422と電気的に連結されるように形成され、第1及び第2グラフェン421、422に対して垂直にまたは所定の角度で傾いて配されうる。ナノ構造体410は互いに離隔して配され、これらのナノ構造体410の間には、例えば、絶縁物質などの充填物質(図示せず)で充填されうる。しかし、ナノ構造体410の間に充填物質が充填されなくてもよい。
【0027】
ナノ構造体410は、前述したように、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体などからなり、それ以外にも、ZnOなどの酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。一方、ナノ構造体410は、相異なる成分を持つ物質が結合されたヘテロ構造、例えば、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つことができる。この場合、ナノ構造体410は導電性不純物でドーピングされうる。
【0028】
本実施形態による複合構造体400では、少なくとも一つのナノ構造体410の両端に第1及び第2グラフェン421、422が設けられる。複合構造体400は、多様な分野にフレキシブルでストレッチャブルな透明素子として有効に適用されうる。
【0029】
図6ないし図8は、本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を製造する方法を説明する図である。図6を参照すれば、まず基板530を用意する。基板530には、例えば、シリコン基板またはガラス基板が使われうるが、これに限定されず、多様な材質の基板が使われうる。次いで、基板530の上面にグラフェン520を形成する。前記グラフェン520は、炭素原子が2次元的に配列された数nm厚さの薄膜物質であって、板状構造を持っている。
【0030】
図7を参照すれば、グラフェン520の上面に金属触媒層540を形成する。このような金属触媒層540は、後述する実質的に1次元形状のナノ構造体510を成長させるためのシード層の役割を果たす。したがって、金属触媒層540をなす物質は、成長させようとするナノ構造体510の物質により定められる。一方、金属触媒層540を形成した後、この金属触媒層540をパターニングする工程がさらに含まれうる。このように、金属触媒層540をパターニングすれば、成長するナノ構造体510の密度及びサイズなどを調節できる。
【0031】
図8を参照すれば、金属触媒層540から実質的に1次元形状のナノ構造体510を成長させる。ナノ構造体510は、ナノワイヤー、ナノチューブまたはナノロッドなどでありうる。これらのナノ構造体510の成長は、化学気相成長法(CVD;Chemical Vapor Deposition)などの乾式法、または所定溶液中でナノ構造体510を成長させる湿式法により行われうる。このような成長工程を通じて、グラフェン520上に実質的に1次元形状のナノ構造体510が形成されることによって、グラフェン520とナノ構造体510との複合構造体が完成される。ここで、ナノ構造体510は基板530に対して垂直にまたは所定の角度で傾いて形成されうる。そして、金属触媒層540から成長するナノ構造体510の数は多様な変形が可能である。金属触媒層540がナノ構造体510に完全に組み込まれる場合には、グラフェン520上に金属触媒層540が残らなくなる。一方、ナノ構造体510に組み込まれていない金属触媒層がある場合には、この金属触媒層540は後続工程により除去されうる。
【0032】
ナノ構造体510は、C、Si、GeなどのIV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体などからなり、それ以外にもZnOなどの酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。ナノ構造体510は、同じ物質からなる同種構造だけでなく、相異なる物質が結合されたヘテロ構造を持つように形成されうる。例えば、ナノ構造体510は、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つように形成されうる。このようなヘテロ構造を持つナノ構造体510も、前述したように、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。そして、この場合、ナノ構造体510は導電性不純物でドーピングされうる。
【0033】
一方、以後の工程で、図8に図示された結果物から基板530は除去されうる。しかし、基板530を除去せずに複合構造体を構成してもよい。そして、図8に図示されたナノ構造体510の上端面にグラフェン(図示せず)をさらに付着させれば、図5に図示された第1及び第2グラフェン421、422とナノ構造体410とで構成された複合構造体400を形成できる。
【0034】
図9ないし図10は、本発明の他の実施形態によるグラフェンとナノ構造体との複合構造体を製造する方法を説明する図である。
【0035】
図9を参照すれば、まず基板630を用意する。基板630としては、例えば、シリコン基板、ゲルマニウム基板、ガラス基板またはプラスチック基板などが使われうる。しかし、これに限定されるものではない。そして、基板630を表面処理する工程がさらに行われうる。このような表面処理工程により、基板630の上面には後述するナノ構造体610の成長のためのシード層(図示せず)が形成されうる。例えば、基板630がシリコン基板である場合には、基板630を表面処理すれば、基板630の上面には、シリコンナノ構造体の形成のためのシード層が形成されうる。そして、基板630がゲルマニウム基板である場合には、基板630を表面処理すれば、基板630の上面には、ゲルマニウムナノ構造体の形成のためのシード層が形成されうる。一方、基板630を表面処理しない場合にも、ナノ構造体の形成が可能である。例えば、基板630がガラス基板またはプラスチック基板である場合には、基板630の表面処理なしに基板630上に、例えば、ZnOナノ構造体を成長させることができる。次いで、基板630の上面にグラフェン620を形成する。
【0036】
図10を参照すれば、基板630から1次元形状のナノ構造体610を成長させる。ここで、ナノ構造体610は、ナノワイヤー、ナノチューブまたはナノロッドなどを含むことができる。これらのナノ構造体610の成長は、前述したように乾式法または湿式法により行われうる。このような成長工程を通じて、グラフェン上に実質的に1次元形状のナノ構造体610が形成されることによって、グラフェン620とナノ構造体610との複合構造体が完成される。ここで、ナノ構造体610は、基板630に対して垂直にまたは所定の角度で傾いて形成されうる。そして、基板630から成長するナノ構造体610の数は多様に変形される。
【0037】
ナノ構造体610は、例えば、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体またはIV−V−VI族半導体などからなり、それ以外にもZnOなどの酸化物半導体、窒化物半導体または金属からなりうる。しかし、これに限定されるものではなく、それ以外にも多様な物質からなりうる。一方、ナノ構造体610は、同じ物質からなる同種構造だけでなく、相異なる物質が結合されたヘテロ構造を持つように形成されうる。例えば、ナノ構造体610は、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つように形成されうる。そして、この場合、ナノ構造体610は導電性不純物でドーピングされうる。
【0038】
一方、以後の工程で、図10に図示された結果物から基板630は除去されうる。しかし、基板630を除去せずに複合構造体を構成してもよい。そして、図10に図示されたナノ構造体610の上端面にグラフェン(図示せず)をさらに付着させれば、図5に図示された第1及び第2グラフェン421、422とナノ構造体410とで構成された複合構造体400を形成できる。
【0039】
以上で本発明の実施形態が説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、グラフェンとナノ構造体との複合構造体関連の技術分野に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0041】
100 複合構造体
110、111、112 ナノ構造体
120 グラフェン
300、400 複合構造体
310、410 ナノ構造体
320、421、422 グラフェン
300、400 複合構造体
510、610 ナノ構造体
520、620 グラフェン
530、630 基板
540 触媒金属層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフェンと、
前記グラフェン上に形成され、1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体と、を備える複合構造体。
【請求項2】
前記少なくとも一つのナノ構造体は前記グラフェンと電気的に連結されるように形成されて、前記グラフェンに対して垂直にまたは傾いて配される請求項1に記載の複合構造体。
【請求項3】
前記ナノ構造体は、ナノワイヤー、ナノチューブまたはナノロッドを含む請求項1に記載の複合構造体。
【請求項4】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体及び金属からなる群から選択された物質からなる請求項1に記載の複合構造体。
【請求項5】
前記ナノ構造体は、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つ請求項1に記載の複合構造体。
【請求項6】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体及び金属からなる群から選択された物質からなる請求項5に記載の複合構造体。
【請求項7】
前記ナノ構造体は、導電性不純物でドーピングされている請求項5に記載の複合構造体。
【請求項8】
前記グラフェンが設けられる基板をさらに備える請求項1に記載の複合構造体。
【請求項9】
互いに離隔して配される第1及び第2グラフェンと、
前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に形成され、1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体と、を備える複合構造体。
【請求項10】
前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記第1及び第2グラフェンと電気的に連結されるように形成され、前記第1及び第2グラフェンに対して垂直にまたは傾いて配される請求項9に記載の複合構造体。
【請求項11】
前記少なくとも一つのナノ構造体の間に残される空間において、前記第1グラフェンと第2グラフェンとの間に絶縁材料が充填されている請求項9に記載の複合構造体。
【請求項12】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体及び金属からなる群から選択された物質からなる請求項9に記載の複合構造体。
【請求項13】
前記ナノ構造体は、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つ請求項9に記載の複合構造体。
【請求項14】
前記ナノ構造体は、導電性不純物でドーピングされている請求項13に記載の複合構造体。
【請求項15】
基板を用意する工程と、
前記基板上にグラフェンを配置する工程と、
前記グラフェン上に1次元形状を持つ少なくとも一つのナノ構造体を成長形成させる工程と、を含む複合構造体の製造方法。
【請求項16】
前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記基板に対して垂直にまたは傾いて成長形成される請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項17】
前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記基板から成長形成される請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項18】
前記基板を用意した後、前記基板を表面処理する工程をさらに含む請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項19】
前記グラフェンを配置した後、前記グラフェン上に触媒金属層を形成する工程を含む請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項20】
前記少なくとも一つのナノ構造体は、前記触媒金属層から成長形成される請求項19に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項21】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体及び金属からなる群から選択された物質からなる請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項22】
前記ナノ構造体は、半径方向によるヘテロ構造または長手方向によるヘテロ構造を持つように形成される請求項15に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項23】
前記ナノ構造体は、IV族半導体、III−V族半導体、II−VI族半導体、IV−VI族半導体、IV−V−VI族半導体、酸化物半導体、窒化物半導体及び金属からなる群から選択された物質からなる請求項22に記載の複合構造体の製造方法。
【請求項24】
前記ナノ構造体は、導電性不純物でドーピングされるように形成される請求項22に記載の複合構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−110694(P2011−110694A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190673(P2010−190673)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】