説明

グリホサート塩及びジカンバ塩を含有する除草剤濃縮組成物

グリホサート及びジカンバのカリウム又は所定のアミンとの塩の混合物は、pHが約6.0〜約8.0に調整されれば、300gae/Lを超える全有効成分装填量を含有する高強度液体組成物の調製を可能にする。組成物は、グリホサート及びジカンバの両方に抵抗性又は耐性である食物への除草剤適用のために特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−(ホスホノ−メチル)−グリシン(グリホサート)及び3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(ジカンバ)の塩を含有する除草剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
グリホサート及びジカンバは、公知の有効な除草剤である。様々な製剤が現在では市販されており、それらの多くはそのままで、又は使用前に希釈して使用できる水溶液である。典型的には、グリホサート及びジカンバはどちらも塩類として提供されており、高強度の除草剤製剤を提供するために十分に高い水溶性を示す。グリホサートイソプロピルアミン(IPA)塩及びジカンバIPA塩のプレミックス製剤は、当産業において公知であり、典型的には休閑地及び減耕耘系(reduced tillage systems)において発生した雑草を制御又は抑制するために使用される。しかし、市販で入手できる製剤中の全有効成分装填量(グリホサートIPAの[gae/L](1L当たりのグラム酸等量)+ジカンバIPAの[gae/L])は、グリホサート(gae/L)対ジカンバ(gae/L)の比率が1:1〜3:1の所望の比率である場合に300gae/L未満に限定されている。より高強度の製剤が、様々な経済的及び環境上の理由から望ましい。例えば、輸送及び取り扱いコストを削減するため、並びに廃棄しなければならない包装材料の量を削減するためには、高強度の製剤を提供することが望ましい。高強度の製剤は、保管及び輸送中に安定性であって力価を保持できなければならない。さらに、高強度の製剤は少なくとも50℃という高温で安定である均質な液体でなければならず、少なくとも0℃という低温でいかなる沈殿又は相分離を示してはならない。
【発明の概要】
【0003】
グリホサート及びジカンバのカリウム又はある種のアミン塩の混合物は、pHが6.0〜8.0に調整されれば、450gae/L又はそれ以上の全有効成分装填量を含有する高強度液体組成物の調製を可能にすることが見いだされている。本発明は、均質で安定な高強度水性除草剤濃縮組成物であって、
(a)水、
(b)グリホサートのカリウム若しくはアミン塩、及び
(c)ジカンバのカリウム若しくはアミン塩を含み、
ここで、(i)該グリホサートの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(ii)該ジカンバの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(iii)該組成物は、該グリホサート塩及び該ジカンバ塩の少なくとも300gae/Lの全有効成分装填量を含有し、(iv)1リットル当たりのグラム酸当量(gae/L)で表示した該グリホサート塩(gae/L)対該ジカンバ塩(gae/L)の酸当量比は、1:1〜3:1であり、及び(v)pHは6.0〜8.0である高強度の水性除草剤濃縮組成物を提供する。さらに、1つ又はそれ以上の共溶媒及び/又は有効性増強界面活性剤を、高装填量を維持する限りは場合により該高強度組成物中に組み込むことができる。場合により、第2のオーキシン型除草剤を本組成物中に組み込むことができる。オーキシン型除草剤には、クロロフェノキシ酸、例えば2,4−ジクロロフェノキシ酢酸[2,4−D]、2,4−ジクロロフェノキシ酪酸[2,4−DB]、(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)酢酸[MCPA]及び4−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ブタン酸[MCPB];ピリジンカルボン酸、例えばピクロラム、アミノピラリド、フルロキシピル、クロピラリド及びトリクロピル;並びにキノリンカルボン酸、例えばキンメラック及びキンクロラックが含まれる。
【0004】
また別の形態では、本発明は、該除草剤組成物を用いて植物を処理する方法を提供する。本組成物は、典型的には発芽後除草剤として適用される。本組成物は高度に濃縮した溶液として適用できるが、好ましくは植物へ適用する前に水で希釈する。本組成物はバーンダウン状況で使用できるが、特別にはグリホサート及びジカンバの両方に抵抗性又は耐性である農作物に適用するために有用である。
【0005】
一般には、本発明はグリホサートのカリウム若しくはアミン塩とジカンバのカリウム若しくはアミン塩との混合物を含有する均質で安定性の高強度水性除草剤濃縮組成物に関する。より詳細には、本発明は、高強度水性除草剤濃縮組成物であって、
(a)水、
(b)グリホサートのカリウム若しくはアミン塩、
(c)ジカンバのカリウム若しくはアミン塩を含み、
ここで、(i)該グリホサートの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(ii)該ジカンバの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(iii)該組成物は、該グリホサートのアミン塩又はカリウム塩及び該該ジカンバ塩又はカリウム塩の少なくとも300gae/Lの全有効成分装填量を含有し、(iv)該グリホサート塩対該ジカンバ塩の酸当量比は、1:1〜3:1であり、及び(v)pHは6.0〜8.0である高強度の水性除草剤濃縮組成物を提供する。
【0006】
本発明のグリホサートの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有する。好ましいアミン塩の例としては、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン[2−(2−アミノエトキシ)エタノール]又はコリン(2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム)塩が挙げられる。本発明のジカンバの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、該アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有する。好ましいアミン塩の例としては、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、コリン又はジグリコールアミン[2−(2−アミノエトキシ)エタノール]塩が挙げられる。グリホサート及びジカンバのアミン塩は、同一であっても相違していてもよい。
【0007】
除草剤組成物は、高強度組成物を提供するために十分な量でグリホサートのカリウム又はアミン塩を含む。好ましい実施形態では、本高強度除草剤組成物は、全グリホサート塩及びジカンバ塩に基づいて300gae/Lより高い全有効成分装填量を含み、好ましくは、本高強度除草剤組成物は、全グリホサート塩及びジカンバ塩に基づいて400gae/Lより高い全有効成分装填量を含み、より好ましくは、本高強度除草剤組成物は、全グリホサート塩及びジカンバ塩に基づいて450gae/Lより高い全有効成分装填量を含み、最も好ましくは、本高強度除草剤組成物は、全グリホサート塩及びジカンバ塩に基づいて470gae/Lより高い全有効成分装填量を含む。
【0008】
本発明の組成物中では、gae/Lで表示したグリホサートのカリウム若しくはアミン塩対ジカンバのカリウム若しくはアミン塩の重量比は、1:1〜3:1、より好ましくは1.5:1〜3:1である。
【0009】
好ましい実施形態では、本発明は、高温で貯蔵安定性である高強度除草剤組成物を含む。つまり、本組成物は、貯蔵条件下で混濁を示さない均質な安定性溶液を形成する。より好ましくは、本発明の組成物は、50℃又はそれより高い温度で、最も好ましくは、60℃又はそれより高い温度で安定性である。
【0010】
さらに、本除草剤組成物は、低温で構成成分のいずれの相分離又は沈殿(又は結晶化)を全く示さない。例えば、本高強度組成物は、0℃未満の温度で、より好ましくは−10℃未満の温度で、及び最も好ましくは−20℃未満の温度で溶液のままである。
【0011】
そのような安定性を維持するためには、本発明の組成物のpHは、6.0〜8.0に調整されなければならない。好ましいpHは、6.5〜7.5である。本発明の組成物のpHは、便宜的にも、該グリホサート及びジカンバの酸をKOH若しくは適切なアミン類の水溶液を用いて中和する工程、及びpHを所望の範囲へ調整するためにわずかに過剰のKOH又は該適切なアミン類を使用する工程によって該高強度水性除草剤濃縮組成物を調製することによって制御することができる。
【0012】
本高強度除草剤組成物は、場合により1つ又はそれ以上の共溶媒及び/又は有効性増強量の界面活性剤若しくは界面活性剤混合物を含むことができる。そのような実施形態では、共溶媒及び/又は界面活性剤は、溶液中で該高濃度組成物と適合性であるように選択される。本出願において用語「適合性」を使用することによって、当業者であれば、その意味の中に、結果として生じる溶液が最初は混濁と観察され得、典型的には規定温度で決定される本組成物中での相分離又は沈殿を示さないことを含むと理解される。
【0013】
製剤分野において従来より使用され、場合により本組成物中で使用することのできる共溶媒は、特に電解質の存在下で水と完全に混和性である溶媒である。本発明において使用するために特に適合する共溶媒は、好ましくは遊離ヒドロキシ基を含有するアルコール類及びグリコール類であり、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アミルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びジエチレングリコールモノメチルエーテルなどを含む。共溶媒は、さらに又極性有機溶媒であってよく、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルカプラミドとN,N−ジメチルカプリルアミド若しくはN−メチルピロリドンとの混合物などを含む。
【0014】
共溶媒は、所望の濃度で除草剤組成物中に含むことができる。共溶媒が使用される場合、本除草剤組成物は、該共溶媒を20g/L〜200g/Lの量、より好ましくは50g/L〜100g/Lの量で含む。
【0015】
製剤分野において従来より使用されており、場合により本組成物中で使用することのできる界面活性剤は、特に、「McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual,」 MC Publishing Corp., Ridgewood, New Jersey, 1998及び「Encyclopedia of Surfactants,」 Vol. I-III, Chemical Publishing Co., New York, 1980-81に記載されている。本発明において使用するために特に有用である界面活性剤は、好ましくは以下のタイプの化合物:8〜22個の炭素原子を有するアルキルアミン界面活性剤、例えばArmeen DMTD、及びDuomeen TTM;8〜22個の炭素原子及び計1〜20個のアルキレンオキシド基を有するアルコキシル化アルキルアミン界面活性剤、例えばAkzo Nobel社から入手可能なEthomeen(商標)C/12、Ethomeen(商標)T/12、Ethomeen(商標)T/20、Ethoduomeen(商標)T/13、及びPropomeen(商標)T/12のそれぞれ;エトキシル化エーテルアミン界面活性剤、例えばTomah E−14−2、Tomah E−14−5及びTomah E−17−5のそれぞれ;アミンオキシド又はエトキシル化アミンオキシド界面活性剤、例えばAkzo Nobel社製のAromox C/12及びAromox DMC、Stepan社製のAmmonyx LO及びAmmonyx CDO、及びAir Products社製のTomah AO−14−2;アミドアミン界面活性剤、例えばAkzo Nobel社製のAdsee C80W;4級アンモニウム界面活性剤、例えばAkzo Nobel社製のArquad T/50、Arquad APA−E、Duoquad T/50、Ethoquad(商標)C/12、Ethoquad 18/12及びAir Products社製のTomah Q−14−2;両性界面活性剤、例えばCognis社製のDehyton AB−30、Rhodia社製のGeronol(商標)CF/AS 30、及びGoldschmidt社製のTego(商標)Betaine F50;アルコールエトキシレート類、例えばTergitol(商標)15S20;アルコールエトキシレートホスフェートエステル類、例えばRhodia社製のGeranol CF/AR;アルキルポリグリコシド類、例えばAkzo Nobel社製のAG 6202若しくはAG 6210;又はアルキルポリグリコシド類のアニオン性エステル誘導体、例えばEucarol(商標)AGE界面活性剤の内の1つ又はそれ以上を含むように選択される。
【0016】
界面活性剤は、所望の濃度で除草剤組成物中に含むことができる。界面活性剤が使用される場合は、好ましくは所望の濃度は、該界面活性剤を用いていない相当の除草剤組成物を用いて観察される活性に比較して結果として生じる組成物の除草活性を増強するために十分である。より好ましくは、本除草剤組成物は、該界面活性剤を20g/L〜200g/Lの量で、最も好ましくは50g/L〜100g/Lの量で含む。
【0017】
場合により、第2のオーキシン型除草剤を本組成物中に組み込むことができる。オーキシン型除草剤には、クロロフェノキシ酸、例えば2,4−ジクロロフェノキシ酢酸[2,4−D]、2,4−ジクロロフェノキシ酪酸[2,4−DB]、(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)酢酸[MCPA]及び4−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ブタン酸[MCPB];ピリジンカルボン酸、例えばピクロラム、アミノピラリド、フルロキシピル、クロピラリド及びトリクロピル;並びにキノリンカルボン酸、例えばキンメラック及びキンクロラックが含まれる。
【0018】
本明細書に記載した組成物は、除草作用を誘導するために十分な量で適用することができる。例えば、本発明によって調製される組成物は、植物の葉、幹、枝、花及び/又は果実へ水溶液として適用することができる。除草剤組成物は、植物の生長を阻害する、又は個々の植物を殺滅するために有効な除草的有効量で適用することができる。
【0019】
本発明によって調製される農業用組成物は、多種多様な雑草に対する除草剤組成物として非常に有効である。本発明の組成物は、そのままで、又は配合農業用製剤中で一般的に使用される、他の農業用として容認できるアジュバント、例えば消泡剤、相溶化剤、金属イオン封鎖剤、中和剤及び緩衝剤、腐食阻害剤、色素、着臭剤、浸透助剤、湿潤剤、展着剤、ドリフト制御剤、分散剤、増粘剤、凝固点降下剤、抗菌剤、作物油、その他の生物学的及び/又は農業的に有効な成分などを含む他の成分と組み合わせて使用できる。濃縮農業用組成物は、典型的には水中で希釈され、その後で当業者には周知の従来型手段によって適用される。
【0020】
本発明の濃縮農業用組成物は、グリコホサート及びジカンバの両方に抵抗性又は耐性である作物に適用するために特に有用である。それらは、さらに、グルホシネート、2,4−D若しくはイミダゾリノン類と共にグルホシネート耐性、2,4−D−耐性又はイミダゾリノン耐性作物に使用することができる。
【実施例1】
【0021】
グリホサート塩溶液の調製
50〜60gの工業用グリホサートを水と混合し、1.25モル当量のアミン水溶液若しくは水酸化カリウム水溶液と反応させて、周囲温度で均質な透明溶液を形成した。次にこの溶液のpHは、6〜8の範囲(表1)に追加のアミン又は水酸化カリウムを用いて調整した。必要であれば、表1に表示したグリホサートの濃度に達するために水を加えた。
【表1】

【実施例2】
【0022】
ジカンバ塩溶液の調製
50〜60gの工業用ジカンバを水と混合し、1.05又はそれより高いモル当量のアミン水溶液若しくは水酸化カリウム水溶液と反応させて、周囲温度で均質な透明溶液を形成した。必要であれば、表2に表示したジカンバの濃度に達するために水を加えた。
【表2】

【実施例3】
【0023】
グリホサート及びジカンバ混合液組成物の調製
組成物は、表1に記載のグリホサート塩溶液を表2に記載のジカンバ塩溶液及び必要であれば水と混合することによって調製した。表3に例示した実施例は、グリホサート及びジカンバのIPA塩を含有する先行技術組成物の貯蔵安定性を示している。表4に提示した実施例は、本発明を実証している。
【表3】

【0024】
【表4−1】

【表4−2】

【表4−3】

【表4−4】

【表4−5】

【実施例4】
【0025】
共溶媒を使用することにより改良された低温貯蔵安定性を備えるグリホサート及びジカンバ組成物
組成物(表4に記載の製剤ID 10を備える)は、4.35gのグリホサートジメチルアミン塩溶液(表1のG−1−1)と1.37gのジカンバジグリコールアミン塩溶液(表2のD−1−2、共溶媒として25重量%のジエチレングリコールを含有する)とを3:1の重量比で混合することによって調製した。全活性含量は、480g ae/Lである。最終組成物は、6重量%のジエチレングリコールを含有する。最終組成物は、周囲温度での調製後に透明で均質な溶液を形成した。最終組成物は、54℃、0℃、−10℃、及び−20℃で15日間にわたって、相分離又は結晶形成を伴わずに安定生かつ均質のままであった。本組成物は、透明で均質な自由流動液体であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
均質で安定な高強度水性除草剤濃縮組成物であって、
(a)水、
(b)グリホサートのカリウム若しくはアミン塩、及び
(c)ジカンバのカリウム若しくはアミン塩を含み、
ここで、(i)前記グリホサートの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、前記アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(ii)前記ジカンバの塩は、カリウム又は2級、3級若しくは4級アルキルアミン又は1級、2級、3級若しくは4級のアルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン若しくはアルコキシアルカノールアミン塩であり、前記アルキル及びアルカノール基は飽和しておりそれぞれC−C炭素原子を含有し、(iii)前記組成物は、前記グリホサートのカリウム又はアミン塩及び前記ジカンバのカリウム又はアミン塩の少なくとも300gae/Lの全有効成分装填量を含有し、(iv)前記グリホサートのカリウム又はアミン塩対前記ジカンバのカリウム又はアミン塩の酸当量比は、1:1〜3:1であり、及び(v)pHは6.0〜8.0である、組成物。
【請求項2】
前記グリホサートのカリウム又はアミン塩及び前記ジカンバのカリウム又はアミン塩の450g(グラム)より高い酸当量の全有効成分装填量を含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記グリホサートのカリウム又はアミン塩対前記ジカンバのカリウム又はアミン塩の前記酸当量比は、1.5:1〜3:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記pHは、6.5〜7.5である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記グリホサート塩は、カリウム若しくはモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン又はコリン塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記ジカンバ塩は、カリウム又はジメチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、コリン若しくはジグリコールアミン塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
少なくとも1つの共溶媒を20g/L〜200g/Lの量で含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも1つの有効性増強界面活性剤を20g/L〜200g/Lの量で含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
クロロフェノキシ酸、例えば2,4−ジクロロフェノキシ酢酸[2,4−D]、2,4−ジクロロフェノキシ酪酸[2,4−DB]、(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)酢酸[MCPA]若しくは4−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ブタン酸[MCPB];ピリジンカルボン酸、例えばピクロラム、アミノピラリド、フルロキシピル、クロピラリド若しくはトリクロピル;又はキノリンカルボン酸、例えばキンメラック及びキンクロラックを含む第2オーキシン型除草剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
グリホサート及びジカンバの両方に対して抵抗性又は耐性である農作物における望ましくない植物を制御する方法であって、前記望ましくない植物及びグリホサート及びジカンバの両方に抵抗性又は耐性である前記農作物に請求項1から9のいずれか一項に記載の水で希釈した組成物を適用する工程を含む方法。

【公表番号】特表2012−531425(P2012−531425A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517713(P2012−517713)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/039757
【国際公開番号】WO2010/151622
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】