説明

グルタルイミジンからジアミノピリジンを合成する方法

様々な有用な材料の合成において化合物としておよび成分として工業的に用いられるジアミノピリジンおよび関連化合物のグルタルイミジンからの合成のための液相法が提供される。本合成方法は脱水素芳香族化方法によって進行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年12月21日出願の米国仮特許出願第60/876,557号明細書の利益を主張するものであり、前記仮特許出願は、その全体がすべての目的のために本明細書の一部として援用される。
【0002】
本発明は、様々な有用な材料の合成において化合物としてまたは成分として工業的に用いられる2,6−ジアミノピリジンおよび関連化合物の製造に関する。
【背景技術】
【0003】
以下の構造式
【化1】

によって示される化合物2,6−ジアミノピリジン(「DAP」)は、染料、金属配位子、薬剤および殺虫剤のためのみならず、特許文献1に記載されたような硬質ロッドポリマーのためのモノマーを調製するために有用な出発材料である。
【0004】
有機溶媒中でピリジンをナトリウムアミドと反応させるチチバビンアミノ化反応によってDAPを調製することは周知である。これは、比較的厳しい条件(例えば、高圧で200℃)を必要とする複雑な反応である。更に、ナトリウムアミドを取扱い、この複雑な混合物から所望の生成物を分離するのは商業規模で実行するのが困難である。
【0005】
Elvidgeおよび共同研究者らは、非特許文献1に記載されたように、グルタルイミジン(ピペリジン−2,6−ジイミン「GI」)および幾つかのグルタルイミジン誘導体を調製した。著者らは、蒸留により、パラジウム/チャコールと共に溶媒中で加熱することにより、およびクロラニル、すなわちテトラクロロ−o−ベンゾキノンによる処理によって、2,6−ジフェニルイミノピペリジン、α−フェニルグルタルイミジンおよび3−フェニル−2,6−ジフェニルイミノピペリジンを脱水素しようと試みた。著者らは、置換ジアミノピリジンの形成に関する証拠を明らかに見出さなかった。グルタルイミジンが非常に容易に脱水素を受けることを示さず、置換ジアミノピリジンの形成に関する証拠が脱水素しようとする予備的な試みにおいても得られなかったと著者らが結論付けたように思われる。
【0006】
従って、ピリジンの誘導体の形成のための改善された方法が必要とされ続けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第94/25506号パンフレット
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J.Chem.Soc.,1959,208−15
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示される発明は、ジアミノピリジンおよび関連化合物の調製方法、ジアミノピリジンおよび関連化合物を転化できる生成物の調製方法およびかかる方法によって得られた生成物および得ることができる生成物を含む。
【0010】
本発明の一実施形態は、
式(I)
【化2】

の構造によって表される化合物の合成方法であって、
液体アンモニア原液中でまたは液体アンモニアと極性非プロトン溶媒の混合物中で、
式(II)
【化3】

の構造によって表される化合物を、化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて、反応混合物を形成する工程と、反応混合物を加熱して、式(I)の化合物を生成する工程とを含む方法を含む。
上記式中、RおよびRは、それぞれ独立して、(a)水素、(b)ヒドロカルビル基、(c)NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびヒドロカルビル基から選択される)、(d)
【化4】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)、および(e)YR[式中、Yは、OおよびSから選択され、Rは、H、ヒドロカルビル基および
【化5】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)
から選択される]
から選択される。
【0011】
本発明のもう1つの実施形態は、
式(III)
【化6】

の構造によって表される化合物の合成方法であって、
液体第一級アミン原液中でまたは液体第一級アミンと極性非プロトン溶媒の混合物中で、
式(II)
【化7】

の構造によって表される化合物を、化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて、反応混合物を形成する工程と、反応混合物を加熱して、式(III)の化合物を生成する工程とを含む方法を含む。
上記式中、RおよびRは、それぞれ独立して、(a)H、(b)ヒドロカルビル基、(c)NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびヒドロカルビル基から選択される)、(d)
【化8】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)、および(e)YR[式中、Yは、OおよびSから選択され、Rは、H、ヒドロカルビル基および
【化9】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)
から選択される]
から選択され、第一級アミンがNH(式中、Rはヒドロカルビル基である)である。
【0012】
本明細書の方法のもう1つの実施形態は、
式(I)の化合物または式(III)の化合物を調製する方法であって、
式(I)の化合物または式(III)の化合物を、該化合物から化合物、モノマー、オリゴマーまたはポリマーを調製するための反応(多工程反応を含む)に供する工程を更に含む方法を含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において記載された方法において、グルタルイミジンおよび関連化合物からの式(I)および(III)の化合物の合成は、化学酸化剤および/または脱水素触媒の存在下で脱水素芳香族化方法によって進行する。
【0014】
これらの方法の一実施形態において、式(I)の化合物は、液体アンモニア原液中でまたはアンモニアと極性非プロトン溶媒の混合物中で、式(II)の化合物を化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて、反応混合物を形成する工程と、反応混合物を加熱して、式(I)の生成物を生成する工程とによって調製される。
【0015】
これらの方法のもう1つの実施形態において、式(III)の化合物は、液体第一級アミン(第一級アミンはNHである)原液中でまたは液体第一級アミン(第一級アミンはNHである)と極性非プロトン溶媒の混合物中で、式(II)の化合物を化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて、反応混合物を形成する工程と、反応混合物を加熱して、式(III)の生成物を生成する工程とによって調製される。
【0016】
式(I)、(II)および(III)において、RおよびRは、それぞれ独立して、(a)H、(b)ヒドロカルビル基、(c)NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびヒドロカルビル基から選択される)、(d)
【化10】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)、および(e)YR[式中、Yは、OおよびSから選択され、Rは、H、ヒドロカルビル基および
【化11】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)
から選択される]
から選択される。式(III)において、Rはヒドロカルビル基である。
【0017】
〜RまたはRにおいて用いるために適するヒドロカルビル基の例には、
〜C18またはC〜C10直鎖または分岐、飽和または不飽和、置換または非置換のヒドロカルビル基、
〜C12脂環式、飽和または不飽和、置換または非置換のヒドロカルビル基、もしくは
〜C12芳香族、置換または非置換のヒドロカルビル基
が非制限的に挙げられる。
【0018】
種々の実施形態において、R〜RまたはRのいずれか1つ以上は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはフェニル基であってもよい。置換ヒドロカルビル基において、得られる構造が−O−O−または−S−S−部分を含有しない限り、そして炭素原子が2個以上のヘテロ原子に結合されない限り、鎖内または環内の炭素原子のいずれか1個以上を1個以上のOまたはS原子で任意に置換してもよい。
【0019】
好ましくは、RおよびRの一方または両方はHまたはCHである。RおよびRがそれぞれHである時、式(II)の化合物はグルタルイミジン(ピペリジン−2,6−ジイミン、「GI」)であり、式(I)の化合物は、以下で示すように2,6−ジアミノピリジン(「DAP」)である。
【化12】

【0020】
およびRの一方または両方はNHであってもよい。RおよびRがそれぞれNHである時、式(II)の化合物は、3,5−ジアミノグルタルイミジン(ピペリジン−2,6−ジイミン−3,5−ジアミン)であり、式(I)の化合物は、2,3,5,6−テトラアミノピリジン(「TAP」)であり、それ自体は工業的に有用な中間体である。好ましくは、RはC〜Cアルキル基である。
【0021】
本明細書の方法において用いられる式(II)の化合物は、例えば、Elvidgeら,in J.Chem.Soc.1959,208−15から適応された手順を用いて、アンモニアとメタノールの混合物中で式(IV)の構造によって表されるような対応する非環式ジニトリルを加熱することにより合成してもよい。
【化13】

【0022】
分離後、グルタルイミジン(II)は、分解を避けるために処理し、不活性雰囲気中で貯蔵するべきである。
【0023】
本明細書の方法において、式(II)の化合物を化学酸化剤および/または脱水素触媒に接触させる。従って、化学酸化剤および脱水素触媒は、他方と共に、または他方なしで(すなわち、存在しない状態で)それぞれ用いてもよい。
【0024】
本明細書において用いるために適する化学酸化剤には、硫黄、二酸化硫黄、酸素、セレニウム、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(「DDQ」)、2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン(「クロラニル」)、塩化アルミニウム、酸化砒素、二酸化マンガン、フェリシアン化カリウム、ニトロベンゼン、塩素、臭素、およびヨウ素などが非限定的に挙げられる。
【0025】
本明細書において用いられる脱水素触媒は均一触媒または不均一触媒であってもよい。本明細書において用いるために適する脱水素触媒は、少なくとも1種の金属または金属塩を含有する(ここで、金属または金属塩は、例えば、族IVA、VA、VIA、VIIA、VIII、IBおよびIIBの元素および前記元素の塩から選択される)[こうした族は、Advanced Inorganic Chemistry by Cotton and Wilkinson,Interscience New York,2nd Ed.(1996)などの参考文献の周期律表において記載されている]。特定の金属または金属塩は、第VIII族元素および前記元素(例えば、鉄、コバルトおよびニッケル)および/またはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金を含む白金族金属の塩から選択してもよい。白金族金属およびそれらの塩は好ましい。より好ましくは、白金およびパラジウムならびにそれらの塩である。ラネー鉄、ラネーニッケルおよびラネーコバルトを非限定的に含むスポンジ金属触媒も有効な場合がある。ラネーニッケルは好ましい。
【0026】
不均一触媒において、金属または金属塩は、十分に広い表面積を有する好適な任意の担体上に沈着させてもよい。担体は非晶質であってもよいか、または結晶構造を有してもよいか、もしくは非晶質部分と結晶部分の両方を含有してもよい。担体は表面−OH基を各々が有する固体金属酸化物または固体非金属酸化物であってもよい。こうした金属酸化物の例は、遷移金属または非遷移金属、もしくはアルミナ、チタニア、酸化コバルト、ジルコニア、セリア、酸化モリブデンおよび酸化タングステンなどのいずれかの希土類であってもよい三価金属または四価金属からの酸化物である。典型的な非金属酸化物の例はシリカである。担体は、分子次元の溝を有する長い網目を作るために酸素原子を通して接続された四面体から構成された構造を有するゼオライト材料またはゼオタイプ材料であってもよい。ゼオライト材料またはゼオタイプ材料は、外面または内面上にSiOH基および/またはAlOH基を有する。担体は、活性炭、コークスまたはチャコールであってもよい。好ましくは、担体は、アルミナ、シリカ、シリカライト、セリア、チタニアまたは炭素、より好ましくは、アルミナ、シリカまたは炭素の少なくとも1種である。
【0027】
液体アンモニアまたは第一級アミンは、原液でまたは溶媒中で用いることを問わず、典型的には、式(II)の化合物のモル当たり約1〜約100モルの量で用いられる。極性非プロトン溶媒を用いる時、適する溶媒の例には、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドおよびピリジンが非限定的に挙げられる。1,4−ジオキサン+ピリジンなどの混合溶媒を用いることが可能であるが、アンモニア原液または第一級アミン原液を用いることが好ましい(「原液」という用語は、溶媒の存在しない状態に関連する)。
【0028】
反応は、典型的には約100℃〜約300℃の範囲内である温度で行ってもよい。反応時間は、典型的には約1〜約45時間である。反応は、好ましくは密閉容器内で行われる。
【0029】
式(I)または(III)の化合物(「ピリジン生成物」)は、必要に応じて分離し、回収してもよい。しかし、ピリジン生成物は反応混合物からの回収を伴ってまたは回収なしで更なる工程に供して、もう1種の化合物(例えば、モノマー)、またはオリゴマーもしくはポリマーなどのもう1種の生成物にピリジン生成物を転化してもよい。従って、本明細書のもう1つの実施形態は、反応(多工程反応を含む)を通して、もう1つの化合物、またはオリゴマーもしくはポリマーにピリジン生成物を転化するための方法を提供する。ピリジン生成物を、上述したような方法によって製造し、その後、例えば、重合反応に供することにより転化させて、アミド官能基、イミド官能基またはウレア官能基を有するオリゴマーまたはポリマーなどの、ピリジン生成物からオリゴマーまたはポリマー、もしくはピリドビスイミダゾール−2,6−ジイル(2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン)ポリマーを調製してもよい。
【0030】
ジアミノピリジンなどのピリジン生成物は、例えば、反応の条件下で液体であり、二酸(ハロゲン化物)とジアミノピリジンの両方のための溶媒であるとともに、高分子生成物に関して膨潤作用または部分保護作用を有する有機化合物中の溶液中で重合が起きる方法において二酸(または二酸ハロゲン化物)との反応によってポリアミドオリゴマーまたはポリマーに転化させてもよい。この反応は、中程度の温度、例えば、100℃未満で行ってもよく、好ましくは、選択された溶媒に可溶性でもある酸受容体の存在下で行われる。適する溶媒には、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルアセトアミド、5%塩化リチウムを含有するジメチルホルムアミド、およびメチルトリ−n−ブチルアンモニウムクロリドまたはメチル−トリ−n−プロピルアンモニウムクロリドなどの第四アンモニウムクロリドを含有するN−メチルピロリドンが挙げられる。反応剤成分の組み合わせはかなりの熱の発生を引き起こし、攪拌も熱エネルギーの発生をもたらす。その理由で、所望の温度を維持するために冷却が必要である時、溶媒系および他の材料をプロセス中に常に冷却する。前述の方法に類似の方法は、米国特許第3,554,966号明細書、米国特許第4,737,571号明細書およびCA第2,355,316号明細書に記載されている。
【0031】
同様に、ジアミノピリジンなどのピリジン生成物は、2つの相の界面で重合を引き起こすために第1の溶媒に不混和性である第2の溶媒中で、例えば、溶媒中のジアミノピリジンの溶液を酸受容体の存在下で二酸または二酸クロリドなどの二酸ハロゲン化物の溶液に接触させてもよい方法において二酸(または二酸ハロゲン化物)との反応によってポリアミドオリゴマーまたはポリマーに転化させてもよい。ジアミノピリジンは、例えば、塩基を含有する水に溶解または分散させてもよい。塩基は、重合中に発生した酸を中和させるのに十分な量で用いられる。水酸化ナトリウムを酸受容体として用いてもよい。二酸(ハロゲン化物)のために好ましい溶媒は、テトラクロロエチレン、塩化メチレン、ナフサおよびクロロホルムである。二酸(ハロゲン化物)のための溶媒は、アミド反応生成物のために相対的に非溶媒であるとともにアミン溶媒に相対的に不混和性であるべきである。不混和性の好ましい限界は次の通りである。有機溶媒は、0.01重量%〜1.0重量%以下でアミン溶媒に可溶性であるべきである。ジアミノピリジン、塩基および水を一緒に添加し、激しく攪拌する。スターラーの高い剪断作用は重要である。酸塩化物の溶液を水性スラリーに添加する。接触は、例えば、室温で約1秒〜10分、好ましくは5秒〜5分にわたって0℃〜60℃で一般に行われる。重合は迅速に行われる。前述の方法に類似の方法は、米国特許第3,554,966号明細書および米国特許第5,693,227号明細書に記載されている。
【0032】
同様に、ジアミノピリジンなどのピリジン生成物は、(典型的には、等モル量における)各試薬を共通溶媒に溶解させ、生成物が0.1〜2dL/gの範囲内の粘度を有するまで混合物を100〜250℃の範囲内の温度に加熱する方法において四酸(またはそのハロゲン化物誘導体)または二酸無水物との反応によってポリイミドオリゴマーまたはポリマーに転化させてもよい。適する酸または酸無水物には、ベンズヒドロール3,3,’,4,4’−テトラカルボン酸、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二酸無水物、および3,3,’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二酸無水物が挙げられる。適する溶媒には、クレゾール、キシロール、ジエチレングリコールジエーテル、ガンマ−ブチロラクトンおよびテトラメチレンスルホンが挙げられる。あるいは、ポリアミド−酸生成物を反応混合物から回収してもよく、無水酢酸とベータピコリンの混合物などの脱水剤と共に加熱することによりポリイミドに進めてもよい。前述の方法に類似の方法は、米国特許第4,153,783号明細書、米国特許第4,736,015号明細書および米国特許第5,061,784号明細書に記載されている。
【0033】
同様に、ジアミノピリジンなどのピリジン生成物は、ポリイソシアネートとの反応によってポリウレアオリゴマーまたはポリマーに転化させてもよい。ポリイソシアネートの代表的な例には、トルエンジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネートが挙げられる。反応は、周囲温度で激しく攪拌しつつテトラメチレンスルホンとクロロホルムの混合物に両方の試薬を溶解させるなどにより溶液中で行ってもよい。水との分離またはアセトンおよび水との分離によって生成物を生じさせることが可能であり、その後、真空炉内で乾燥させることが可能である。前述の方法に類似の方法は、米国特許第4,451,642号明細書およびKumar,Macromolecules 17,2463(1984)に記載されている。ポリウレア生成反応は、酸受容体または緩衝剤を通常伴う水性液体にジアミノピリジンを溶解させるなどにより界面条件下で行ってもよい。ポリイソシアネートは、ベンゼン、トルエンまたはシクロヘキサンなどの有機液体に溶解させる。ポリマー生成物は、激しく攪拌すると2つの相の界面で生成する。前述の方法に類似の方法は、米国特許第4,110,412号明細書ならびにMillichおよびCarraher,Interfacial Syntheses,Vol.2,Dekker,New York,1977に記載されている。同様に、ジアミノピリジンは、米国特許第2,816,879号明細書に記載された界面プロセスにおけるようにホスゲンとの反応によってポリウレアに転化させてもよい。
【0034】
テトラアミノピリジンなどのピリジン生成物は、米国特許第5,674,969号明細書(その全体がすべての目的のために本明細書の一部として援用される)において開示されたように、減圧下で180℃に至るまで100℃より上での緩慢加熱下で強ポリリン酸中で2,5−ジヒドロキシテレフタル酸をテトラアミノピリジンの三塩酸塩−一水和物と重合させ、その後、水中に沈殿させることによって、または国際公開第2006/104974号パンフレットとして公開された2005年3月28日出願の米国仮特許出願第60/665,737号明細書(その全体がすべての目的のために本明細書の一部として援用される)において開示されたように、約50℃〜約110℃、およびその後145℃の温度でモノマーを混合して、オリゴマーを形成し、その後、約160℃〜約250℃の温度でオリゴマーを反応させることによってピリドビスイミダゾール−2,6−ジイル(2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン)ポリマーに転化させてもよい。こうして製造されたピリドビスイミダゾール−2,6−ジイル(2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン)ポリマーは、例えば、ポリ(1,4−(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン−2,6−ピリド[2,3−d:5,6−d’]ビスイミダゾール)ポリマーまたはポリ[(1,4−ジヒドロジイミダゾ[4,5−b:4’,5’−e]ピリジン−2,6−ジイル)(2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレン)]ポリマーであってもよい。しかし、そのピリドビスイミダゾール部分は、ベンゾビスイミダゾール、ベンゾビスチアゾール、ベンゾビスオキサゾール、ピリドビスチアゾールおよびピリドビスオキサゾールのいずれかまたはより多くによって置換されていてもよい。その2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン部分は、イソフタル酸、テレフタル酸,2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−キノリンジカルボン酸および2,6−ビス(4−カルボキシフェニル)ピリドビスイミダゾールの1つ以上の誘導体によって置換されていてもよい。
【実施例】
【0035】
本明細書の方法の有益な特性および効果は、以下に記載した一連の実施例(実施例3〜10)において見ることが可能である。実施例が基づくこれらの方法の実施形態は単なる例示であり、本発明を例示するための実施形態の選択は、これらの実施例に記載されていない条件、装置、アプローチ、工程、技術、構成または反応物がこれらの方法を実施するために適切でないということを示すものではなく、またこれらの実施例で記載されなかった主題が添付された特許請求の範囲およびその均等物の範囲から除外されることを示すものでもない。
【0036】
材料
実施例において以下の材料を用いた。グルタロニトリル(99%)、2−メチルグルタロニトリル(99%)およびプロピルアミン(99%)などのすべての商用試薬はAldrichから得て、別段に注記がない限り受理したまま用いた。パラジウム(活性炭上10重量%)スラリー触媒または白金(活性炭上5重量%)スラリー触媒はAldrichから得、別段に注記がない限り、すべて実験のために用いた。無水アンモニア(99.99%)はMesser(GTS)から得た。
【0037】
方法
この反応の転化率および選択性は、用いられた触媒および条件によって影響を受ける。本明細書において用いられる時、生成物Pのための「選択性」という用語は、最終生成物ミックス中のPのモル分率またはモル%を表す。本明細書において用いられる時、「転化率」という用語は、理論量の率または%としてどれだけ多くの反応物を使い果たしたかを表す。従って、転化率×選択性は、Pの最高「収率」に等しい。「正味収率」としても呼ばれる実収率は、通常これより幾分少ないであろう。それは、分離、取扱いおよび乾燥などの活動の過程で被るサンプル損失のゆえである。本明細書において用いられる時、「純度」という用語は、手持ちの分離済みサンプルの何%が実際に指定された物質であるかを表す。
【0038】
別段に指定がない限り、H NMRおよび13C NMRをそれぞれ500MHzおよび100MHzで報告した。反応した出発材料のモル分率に基づく%転化率および反応において生成した2,6−ジアミノピリジンまたは2,6−ジアミノ−3−メチルピリジン(DAMP)のモル分率に基づく収率は、別段に指定がない限り、H NMRスペクトルの積分または内部標準[それぞれ2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)およびトリエチレングリコールジエチルエーテル(EEE)]を用いるガスクロマトグラフィ(FID検出器を備えたHP5890シリーズII)によって決定した。
【0039】
略語の意味は次の通りである。「eq.」は当量を意味し、「h」は時間を意味し、「g」はグラムを意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「mmol」はミリモルを意味し、「μmol」はマイクロモルを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「M」はモル濃度を意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「NMR」は核磁気共鳴分光分析法を意味し、「Pd・C」は炭素上のパラジウム触媒を意味し、「Pt・C」は炭素上の白金触媒を意味する。
【0040】
実施例1
ピペリジン−2,6−ジイミン[グルタルイミジン]の調製
250mLのステンレススチール製シェーカー内でグルタロニトリル(12.9g、138.3ミリモル、1当量)をNH(MeOH中の2M溶液174.0mL、347.0ミリモル、2.5当量)と組み合わせた。これにNH(15.9g、936.3ミリモル、6.8当量)を添加し、反応混合物を100℃で18時間にわたり加熱した。その後、反応混合物を真空で濃縮して褐色固体を生じさせた。粗反応混合物における化学転化率は77%であり、H NMRによる選択性は95%を上回った。粗材料を無水トルエン(200mL)で洗浄し、真空濾過により分離して、分離収率72%で生成物10.98gを褐色固体として生じさせ、H NMRによる選択性は95%を上回った。上澄みを回収し、真空で濃縮して、未反応グルタロニトリルとして識別された黒色油2.77gを生じさせ、H NMRによる純度は95%を上回った。組み合わせた質量回収率は93%であった。
【0041】
実施例2
3−メチルピペリジン−2,6−ジイミン[3−メチルグルタルイミジン]の調製
250mLのステンレススチール製シェーカー内で2−メチルグルタロニトリル(14.9g、137.9ミリモル、1当量)をMeOH(172mL、0.8M)およびNH(21.96g、1.29モル、9.3当量)と組み合わせた。反応混合物を100℃で18時間にわたり加熱した。その後、反応混合物を真空で濃縮してグレー色固体を生じさせた。粗反応混合物における化学転化率は70%であり、H NMRによる選択性は95%を上回った。粗材料を無水トルエン(200mL)で洗浄し、真空濾過により分離して、分離収率67%で生成物11.54gを褐色固体として生じさせ、H NMRによる選択性は95%を上回った。上澄みを回収し、真空で濃縮して、未反応2−メチルグルタロニトリルとして識別された黒色油4.34gを生じさせ、H NMRによる純度は95%を上回った。組み合わせた質量回収率は96.1%であった。
【0042】
実施例3〜7は、2,6−ジアミノピリジンの調製を実証している。実施例3、4および5において、触媒の量を変えている。実施例6において、NH濃度を上げている。実施例7において、Pt触媒をPdの代わりに用いている。
【0043】
実施例3
実施例1により製造されたグルタルイミジン(111mg、0.99ミリモル、1当量)をPd・C(52mg、0.05ミリモル、炭素上の5モル%の10重量%Pd)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は95%を上回って、正味収率11.9%で0.12ミリモルの2,6−ジアミノピリジンを生じさせた。
【0044】
実施例4
実施例1により製造されたグルタルイミジン(111mg、0.99ミリモル、1当量)をPd・C(100mg、0.10ミリモル、炭素上の10モル%の10重量%Pd)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は95%を上回って、正味収率13.7%で0.14ミリモルの2,6−ジアミノピリジンを生じさせた。
【0045】
実施例5
実施例1により製造されたグルタルイミジン(111mg、0.99ミリモル、1当量)をPd・C(200mg、0.20ミリモル、炭素上の20モル%の10重量%Pd)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は95%を上回って、正味収率10.4%で0.10ミリモルの2,6−ジアミノピリジンを生じさせた。
【0046】
実施例6
実施例1により製造されたグルタルイミジン(80mg、0.72ミリモル、1当量)をPd・C(200mg、0.20ミリモル、炭素上の26モル%の10重量%Pd)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、82当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は95%を上回って、正味収率10.0%で0.07ミリモルの2,6−ジアミノピリジンを生じさせた。
【0047】
実施例7
実施例1により製造されたグルタルイミジン(111mg、0.99ミリモル、1当量)をPt・C(390mg、0.10ミリモル、炭素上の10モル%の5重量%Pt)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は95%を上回って、正味収率0.70%で7.00μモルの2,6−ジアミノピリジンを生じさせた。
【0048】
実施例8
3−メチルピリジン−2,6−ジアミンの調製
実施例2により製造された3−メチルグルタルイミジン(124mg、0.99ミリモル、1当量)をPd・C(100mg、0.10ミリモル、炭素上の10モル%の10重量%Pd)と10mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブに液体NH(1.0g、58.7ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去した。粗混合物を10mL無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタルイミジン転化率は100%であって、正味収率2%で0.02ミリモルの3−メチルピリジン−2,6−ジアミンを生じさせた。
【0049】
実施例9
2,6−ジアミノ−3,5−ジメチルピリジンの調製
実施例2の手順を用いて3,5−ジメチルグルタルイミジンを2,4−ジメチルグルタロニトリルから調製する。1当量の3,5−ジメチルグルタルイミジンをHastelloyシェーカーチューブ内でPd・C触媒と組み合わせる。このチューブに液体NH(59当量)を添加する。混合物を200℃で45時間にわたり加熱する。混合物を周囲温度に冷却し、過剰のNHをNパージにより除去する。粗混合物を無水MeOHに懸濁させ、触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮する。3,5−ジメチルグルタルイミジン転化率は90%を上回って、正味収率少なくとも1%で2,6−ジアミノ−3,5−ジメチルピリジンを生じさせた。
【0050】
実施例10
N,N−ジプロピルピリジン−2,6−ジアミンの調製
実施例1により製造されたグルタルイミジン(675mg、6.1ミリモル、1当量)をPd・C(320mg、0.31ミリモル、炭素上の5モル%の10重量%Pd)と75mLのHastelloyシェーカーチューブ内で組み合わせた。このチューブにプロピルアミン(21.6g、364.9ミリモル、59当量)を添加した。混合物を200℃で45時間にわたり加熱した。触媒をシリンジ濾過によって除去し、粗反応混合物を真空で濃縮した。グルタロニトリル転化率は100%であって、正味収率27%で1.62ミリモルのN,N−ジプロピルピリジン−2,6−ジアミンを生じさせた。
【0051】
本発明の方法の幾つかの特徴は、種々のそうした特徴を組み合わせている特定の1つ以上の実施形態の文脈において本明細書に記載される。しかしながら本発明の範囲は、いずれかの特定の実施形態内の幾つかの特徴のみの記載によって限定されず、本発明は、(1)記載されたいずれかの実施形態の特徴のすべてよりも少ない下位組み合わせであって、下位組み合わせを形成するために割愛された特徴が存在しないことによって特徴付けられてもよい下位組み合わせ、(2)記載された任意の実施形態の組み合わせ内に個々に含まれる特徴の各々、および(3)本明細書の他の箇所で開示された他の特徴と場合により一緒にして、記載された2つ以上の実施形態の選択された特徴のみをグループに分けることにより形成された特徴の他の組み合わせ、も包含する。
【0052】
本明細書において、別段に明示的に指定されない限りまたは慣例の文脈によって逆に明示的に指示されない限り、幾つかの特徴またはエレメントを、含む(comprising)、含む(including)、含有する(containing)、有する(having)、から構成される(being composed of)、または、によって(もしくは、から)構成される(being constituted by or of)として本明細書の主題の実施形態を陳述するか、または記載する場合、明示的に陳述または記載された本明細書の主題に加えて1つ以上の特徴またはエレメントが実施形態の中に存在してもよい。しかしながら、本明細書の主題の代替的実施形態は、幾つかの特徴またはエレメントから本質的になる(consisting essentially of)として陳述または記載されてもよく、その実施形態において、動作原理を、あるいは実施形態の際立った特徴を、著しく変更するであろう特徴またはエレメントはそこに存在しない。本明細書の主題の更なる代替的実施形態は、幾つかの特徴またはエレメントからなる(consisting of)として陳述または記載されてもよく、その実施形態において、あるいはその実体のない変形において、明確に陳述または記載された特徴またはエレメントのみが存在する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の構造によって表される化合物の合成方法であって、
非希釈液体アンモニア中で、または液体アンモニアと極性非プロトン溶媒との混合物中で、
式(II)
【化2】

の構造によって表される化合物を、化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて反応混合物を形成させる工程と、該反応混合物を加熱して、式(I)の化合物を生成させる工程とを含み、
式中、RおよびRは、それぞれ独立して、(a)水素、(b)ヒドロカルビル基、(c)NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびヒドロカルビル基から選択される)、(d)
【化3】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)、および(e)YR[式中、Yは、OおよびSから選択され、Rは、H、ヒドロカルビル基および
【化4】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)
から選択される]
から選択される、方法。
【請求項2】
とRの一方または両方がHである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
とRの一方または両方がNHである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
反応混合物が非希釈液体アンモニアを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
反応混合物が液体アンモニアと極性非プロトン溶媒とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
反応混合物が脱水素触媒なしで化学酸化剤を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
反応混合物が化学酸化剤なしで脱水素触媒を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
反応混合物が化学酸化剤と脱水素触媒とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
式(I)の化合物を、該化合物から化合物、オリゴマーまたはポリマーを製造するための反応に供する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
製造されたポリマーが、ピリドビスイミダゾール−2,6−ジイル(2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン)ポリマーまたはポリ[(1,4−ジヒドロジイミダゾ[4,5−b:4’,5’−e]ピリジン−2,6−ジイル)(2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレン)]ポリマーを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
式(III)
【化5】

の構造によって表される化合物の合成方法であって、
非希釈の液体第一級アミン中で、または液体第一級アミンと極性非プロトン溶媒との混合物中で、
式(II)
【化6】

の構造によって表される化合物を、化学酸化剤および/または脱水素触媒と接触させて反応混合物を形成させる工程と、該反応混合物を加熱して、式(III)の化合物を生成させる工程とを含み、
式中、RおよびRは、それぞれ独立して、(a)水素、(b)ヒドロカルビル基、(c)NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、Hおよびヒドロカルビル基から選択される)、(d)
【化7】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)、および(e)YR[式中、Yは、OおよびSから選択され、Rは、H、ヒドロカルビル基および
【化8】

(式中、Rはヒドロカルビル基である)
から選択される]
から選択され、
ここで第一級アミンがNH(式中、Rはヒドロカルビル基である)である、方法。
【請求項12】
とRの一方または両方がHであり、および/またはRとRの一方または両方がNHである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
がC〜Cアルキル基である請求項11に記載の方法。
【請求項14】
反応混合物が非希釈液体アンモニアを含む請求項11に記載の方法。
【請求項15】
反応混合物が液体アンモニアと極性非プロトン溶媒とを含む請求項11に記載の方法。
【請求項16】
反応混合物が脱水素触媒なしで化学酸化剤を含む請求項11に記載の方法。
【請求項17】
反応混合物が化学酸化剤なしで脱水素触媒を含む請求項11に記載の方法。
【請求項18】
反応混合物が化学酸化剤と脱水素触媒とを含む請求項11に記載の方法。
【請求項19】
式(I)の化合物を、該化合物から化合物、オリゴマーまたはポリマーを製造するための反応に供する工程を更に含む請求項11に記載の方法。
【請求項20】
製造されたポリマーが、ピリドビスイミダゾール−2,6−ジイル(2,5−ジヒドロキシ−p−フェニレン)ポリマーまたはポリ[(1,4−ジヒドロジイミダゾ[4,5−b:4’,5’−e]ピリジン−2,6−ジイル)(2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレン)]ポリマーを含む請求項19に記載の方法。

【公表番号】特表2010−513496(P2010−513496A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542862(P2009−542862)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2007/025797
【国際公開番号】WO2008/082500
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】