説明

グループ着信機能を有するIP電話システムおよびIP電話機

【課題】 グループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、グループ着信をパフォーマンスが低下しているIP電話機に接続せずに、正常なパフォーマンスのIP電話機に接続できるようにする。
【解決手段】 IP電話システム10は、グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部404と、グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち空きのIP電話機をサーチしてグループ着信を接続するグループ着信制御部403とを備えた呼制御サーバ40とIP電話機50(端末A〜N)とからなる。グループ着信端末記憶部404に設定されたIP電話機50は、当該IP電話機50のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部506と、表示部503とを備え、パフォーマンス検出部506が、CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出すると表示部503にその旨を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グループ着信機能を有するIP電話システムおよびIP電話機に関するものであり、特に、グループ着信を接続する各IP電話機におけるパフォーマンス状態を監視し、パフォーマンスの良否に基づいて、各IP電話機が着信接続を拒否できるように構成することによって、パフォーマンスの良いIP電話機に着信を接続できるようにしたIP電話システムおよびIP電話機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、IPネットワークを使用したIP電話サービスが行なわれている。IP電話システムにおいて、音声はディジタル化され、さらにIPパケットに変換され、IPネットワーク上を流れ、通話先まで到達する。通話先において受信されたIPパケットは元の情報に復元され、こうして送り側と通話先との間で通話を行なうことができる。このIP電話システムは、既存の電話網と比べて、運用・保守・管理コストを削減することができるため、広く使用されつつある。
【0003】
このようなIP電話システムとして、現在、VoIP(Voice over Internet Protocol)システムが市販されている。VoIPシステムの代表的な呼制御プロトコルとしてSIP(Session Initiation Protocol)がある。このSIPのサーバによる呼制御にはINVITEと呼ばれる発信用の制御コマンドがある。INVITEコマンドは発信側のIP電話機より送信先に送られる最初の制御メッセージで、このメッセージには、宛先アドレス、発信者アドレス、通信能力情報のほか発信者名や会社名などをIP電話機毎に発呼用の付帯情報として着信先に送ることができる。
【0004】
IPネットワークでは、IPアドレスのような機器に割当てられたアドレスを使用することによって相手を一意に認識する必要がある。このため、一般に、ゲートキーパと呼ばれる装置を使用する。ゲートキーパは、IP電話機に割当てられた電話番号とIPアドレスとを関連付けたデータベースを管理しており、IP電話機からの電話番号の指定に応じ、対応するIPアドレスを検索することによって、通話先のIP電話機のIPアドレスを指定できるようにする。
【0005】
例えば、特許文献1(特開2004−147101号公報)に開示されたIP電話システムにおいては、IP電話機の運用開始前に、IP電話機からMACアドレスおよびIPアドレスを受信し、そのネットワークアドレスに含まれるアドレスに基づいて予め設定された電話番号を採番してIP電話機に通知するとともに、電話番号、IPアドレスおよびMACアドレスを関連づけて登録・管理する電話番号採番手段を備えたゲートキーパ装置を開示している。上記特許文献1で開示されたような装置を使用すると、ユーザー端末ごとに、電話番号などの固有のアドレスや設定情報を電源投入時等に自動的に設定することができる。
【0006】
前述のようなIP電話システムにおいて、特定のIP電話機に着信があった場合、相手側(発信側)IP電話機と着信側IP電話機との間で、音声コーデックやパケット長などの接続メディアを確認しあった後に接続、通話が開始される。このプロセスを一般にはネゴシエーションプロセスという。ネゴシエーションプロセスは、例えば現在市販されているVoIP(Voice over Internet Protocol)システムを用いて行われる。
【0007】
発呼用の制御コマンドであるINVITEメッセージは発信側のIP電話機より送信先に送られる最初の制御メッセージで、このメッセージには、宛先アドレス、発信者アドレス、音声や画像に関するコーデックを含む通信能力情報などをIP電話機毎に発呼用の付随情報として持たせることができ、このコマンドを用いてネゴシエーションプロセスを行っている。
【0008】
このネゴシエーションプロセスは、特定のIP電話機に着信があり、接続、通話を開始する前に発信側と着信側のIP電話機の通信環境を整合させるために行われるが、通話中にIP電話機の機能を変更する操作が行われた場合にも、発信側、着信側の整合をとるために行われる。例えば、着信時にネゴシエーションプロセスを実行して接続、通話を開始した後、高齢のユーザーが機能変更、例えば、話速を遅くする操作をした場合、この機能変更により自IP電話機において、制御部を構成するCPUの処理負荷が過負荷になる可能性がある。
【0009】
IP電話機の各種制御は、マイクロプロセッサなどのCPUにより行われる。通話の際に必要となるCPUの処理能力は、相手先との間で決定された接続メディア(音声コーデック、パケット長など)と自IP電話機で実行される機能(エコーキャンセラ、話速変換、トーン送出、トーン検出、三者通話など)との組み合わせにより変化する。CPUの処理速度は、CPU性能(クロック周波数など)に依存して決まり、MIPS(Million Instructions Per Second)値などを用いて表される。製品設計時には、事前に各機能毎に必要となる処理能力を見積もり、処理負荷が最大となるワーストケースにおいても、CPUの処理能力を超えることが無いような設計を行うのが一般的である。
【0010】
例えば、IP電話機において通話中に制御部を構成するCPUの処理能力不足が発生し、音声処理のパフォーマンス(以下、単にパフォーマンスという)が低下して正常に音声パケットの送受信処理を行うことが出来なかった場合には、音声が途切れる音切れや音質劣化等の致命的な不具合が発生する。また、音声処理負荷が著しく高く、音声処理にCPUが占有されてしまうような状態に陥った場合には、例えば、表示部LCDへの描画処理が極端に遅くなって描画崩れが発生したり、キーレスポンスが悪化したりするなどの不具合が発生する。
【0011】
一方、最近では、通信コストを削減するため通信料金が安価なIP電話機を導入するオフィスが増加している。一般の加入者電話においては、代表番号着信、グループ着信、不在登録や不在転送サービスなど、通信事業者が提供するサービスが充実されている。また、企業内に設置される構内交換機に同様の機能を搭載する例もある。IPを導入した場合にもグループ着信機能を設定できると、着信した電話をグループ設定した何れかのIP電話機に接続して応答することができ便利である。
【0012】
例えば、下記の特許文献2(特開2004−235778号公報)には上記SIPシステムを用いたIP電話システムが開示されている。このようなSIPシステムによれば、代理応答機能、自動転送機能、一斉呼出し機能など種々の機能を有するIP電話システムを構築することができる。従って、グループ電話番号と当該グループ電話番号に着信した通話を着信させる複数のIP電話機とをグループとして設定し、当該グループ電話番号に対する着信をグループ設定したIP電話機の何れかに着信させるシステムとすることができる。
【特許文献1】特開2004−147101号公報
【特許文献2】特開2004−235778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、加入者電話システムにおいて、通話信号は専用の電話回線ネットワークを介してアナログ音声信号として送受信されるため、一般的には良好な音声品質が確保される。これに対して、IP電話システムにおいて、通話信号はディジタル信号に変換され一般のデータ通信ネットワークを介してパケット通信により送受信される。
【0014】
このため、先に述べたように、IP電話機において通話中に制御部を構成するCPUの処理能力不足が発生し、正常に音声パケットの送受信処理を行うことが出来なかった場合には、音声が途切れる音切れや音質劣化等の致命的な不具合が発生する。また、音声処理負荷が著しく高く、音声処理にCPUが占有されてしまうような状態に陥った場合には、例えば、表示部LCDへの描画処理が極端に遅くなって描画崩れが発生したり、キーレスポンスが悪化したりするなどの不具合が発生する。
【0015】
グループ着信機能を設定したIP電話システムにおいて、呼制御サーバにグループ着信があった場合、呼制御サーバはグループ着信設定したIP電話機のうち、空きのIP電話機をサーチして接続する。この際、当該着信接続したIP電話機のCPUのパフォーマンスが低下していた場合には、音声品質の劣化、表示の描画崩れ、キーレスポンス悪化などの問題点が生ずる。
【0016】
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に開示されたIP電話システムにおいては、グループ着信機能を設定した場合、グループ着信設定した各IP電話機におけるパフォーマンス低下に対する考慮がなされておらず、上記の問題点を解消することができない。
【0017】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、グループ着信を接続する各IP電話機におけるパフォーマンス状態を監視し、パフォーマンスの良否に基づいて、各IP電話機が着信接続を拒否できるようになせば、上記問題点を解消し得ることに想到し、本発明を完成するに至ったものである。
【0018】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、グループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、グループ着信を接続すべき各IP電話機のうち、パフォーマンスが低下しているIP電話機に接続せずに、正常なパフォーマンスのIP電話機に接続できる構成にすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、表示部と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、前記表示部に、その旨を表示することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項2にかかる発明は、
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、着信応答手段と、を備え、
前記パフォーマンス検出部は、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、着信応答手段は、前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対して着信拒否の応答をすることを特徴とする。
【0021】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項2にかかるIP電話システムにおいて、
前記IP電話機は、更に、着信電話番号検出手段を備え、当該IP電話機に対する個人電話番号への着信の場合、着信応答手段による前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対する着信拒否の応答を無効にすることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項4にかかる発明は、
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のパフォーマンスを監視するパフォーマンス監視部、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部を備え、前記パフォーマンス検出部は、前記CPU使用率に関する情報を前記呼制御サーバに通知し、
前記呼制御サーバは、前記パフォーマンス監視部に前記各IP電話機のCPU使用率に関する情報に基づいて所定の閾値以上か否かを記憶し、前記グループ着信制御部は、グループ着信があった場合、前記CPU使用率が所定の閾値以上のIP電話機への接続を行わないように制御することを特徴とする。
【0023】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項4にかかるIP電話システムにおいて、
前記呼制御サーバは、前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機に対する個人電話番号への着信制御において、前記グループ着信制御部による制御を無効とすることを特徴とする。
【0024】
また、本願の請求項6にかかる発明は、
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバに接続されるIP電話機であって、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、表示部と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、前記表示部に、その旨を表示することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項7にかかる発明は、
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバに接続されるIP電話機であって、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、着信応答手段と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、着信応答手段は、前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対して着信拒否の応答をすることを特徴とする。
【0026】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7にかかるIP電話機において、
前記IP電話機は、更に、着信電話番号検出手段を備え、当該IP電話機に対する個人電話番号への着信の場合、着信応答手段による前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対する着信拒否の応答を無効にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、グループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、グループ着信を接続すべき各IP電話機のうち、パフォーマンスが低下しているIP電話機に接続せずに、正常なパフォーマンスのIP電話機に接続できるようになる。
【0028】
すなわち、請求項1にかかる発明においては、グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、表示部と、を備え、パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、表示部に、その旨を表示する。
【0029】
このような構成によれば、表示部に「パフォーマンス不足です。他のアプリケーションを終了して下さい」などのメッセージを表示して、IP電話機の利用者に音声品質が低下している恐れがあることを報知する。これにより各端末の利用者は、自端末においてパフォーマンス不足が発生していることを知り、呼制御サーバからグループ着信の接続のための呼出しがあった場合に応答をしないようにすることができるようになる。
【0030】
請求項2にかかる発明においては、グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、着信応答手段と、を備え、パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、着信応答手段は、前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対して着信拒否の応答をする。
【0031】
このような構成によれば、呼制御サーバは、グループ着信を接続させようとしてサーチしたIP電話機から着信拒否の応答があった場合に、次の着信順のIP電話機にサーチを移すことができ、IP電話機の利用者が操作の有無によらず、自動的にパフォーマンス低下のないIP電話機にグループ着信を接続することができるようになる。
【0032】
請求項3にかかる発明においては、請求項2にかかるIP電話システムにおいて、前記IP電話機は、更に、着信電話番号検出手段を備え、当該IP電話機に対する個人電話番号への着信の場合、着信応答手段による前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対する着信拒否の応答を無効にする。
【0033】
このような構成によれば、IP電話機は、パフォーマンス低下の有無によらず、個人電話番号への着信は自IP電話機に端末に接続されるようになる。
【0034】
また、請求項4にかかる発明によれば、IP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部を備え、パフォーマンス検出部は、前記CPU使用率に関する情報を前記呼制御サーバに通知し、呼制御サーバは、前記パフォーマンス監視部に前記各IP電話機のCPU使用率に関する情報に基づいて所定の閾値以上か否かを記憶し、前記グループ着信制御部は、グループ着信があった場合、前記CPU使用率が所定の閾値以上のIP電話機への接続を行わないように制御する。
【0035】
このような構成によれば、グループ着信に際してパフォーマンスが低下しているIP電話機に接続することなく、パフォーマンスが良好なIP電話機に接続することができるようになる。
【0036】
請求項5にかかる発明によれば、請求項4にかかるIP電話システムにおいて、前記呼制御サーバは、前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機に対する個人電話番号への着信制御において、前記グループ着信制御部による制御を無効とする。
【0037】
このような構成によれば、パフォーマンス低下の有無によらず、個人電話番号への着信は当該個人電話番号の端末に接続されるようになる。
【0038】
また、請求項5〜請求項8にかかる発明においては、それぞれ、請求項1〜請求項3にかかるIP電話システムを構成するIP電話機を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのグループ着信機能を有するIP電話システを例示するものであって、本発明をこのIP電話システムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のIP電話システムにも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0040】
図1は、本発明の実施例1にかかるグループ着信機能を有するIP電話システムおよびIP電話機の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明においてはIP電話機を単に端末ということとする。本発明の実施例1にかかるグループ着信機能を有するIP電話システムは、IP電話機50である端末A〜端末Nなどと、呼制御サーバ40とゲートウェイ30とから構成される。呼制御サーバ40は、SIP(Session Initiation Protocol)プロトコルを適用したSIPサーバを用いることができる。
【0041】
端末A〜端末Nへの呼はゲートウェイ30を介して行われる。電話回線網12に接続された加入者電話機15との間の呼は、呼制御サーバ40の呼接続制御のもとで端末A〜端末Nに接続される。また、ルータ17に接続される他のIP電話システムに設置された端末との間の呼は、インターネット網11、ルータ20を介して呼制御サーバ40の呼接続制御のもとで端末A〜端末Nに接続される。図1において端末A以外のIP電話機はその構成の図示を省略しているが、端末Aと同様の構成である。
【0042】
本発明においては、所定のグループ電話番号に着信があった場合に接続するIP電話機グループを、例えば、端末A〜端末Dをグループ着信端末として設定し、その何れかの端末に着信させるように構成してあるものとする。そして本発明においては、各端末A〜端末Dにパフォーマンス(CPUの音声処理パフォーマンス)低下を検出するパフォーマンス検出手段506を設け、呼制御サーバ40がグループ着信を接続する端末A〜端末Dをサーチする際に、当該パフォーマンスが低下している端末に接続がなされないようにする。
【0043】
このための制御方法としては、種々の態様を取ることができる。第1の態様は、端末A〜端末Dにパフォーマンス低下を表示し、利用者が応答しないようあるいは、他のアプリケーションを終了させてパフォーマンスの回復を図るよう注意を喚起する告知を行う態様であり、第1の態様において、呼制御サーバからサーチされた端末A〜端末Dにおいてパフォーマンスが低下している場合には呼制御サーバに対して着信拒否する着信応答手段を備える構成とすることもできる。
【0044】
第2の態様は、呼制御サーバ40が各端末A〜端末Dのパフォーマンスの状態を監視し、パフォーマンスが低下している端末に接続することなく、パフォーマンスの良好な端末に接続するように制御する態様である。第2の態様において、個人電話番号への着信に際してはこの機能を無効にする態様をとり、個人電話番号への着信は無条件に接続するようにすることもできる。
【0045】
端末における音声処理に関するパフォーマンスは、自IP電話機側のCPU負荷による他、相手側電話機による負荷変動、パケット損失などのネットワークに起因する負荷変動などの要因がある。
【0046】
IP電話機には、大別して、一般的な電話機の形状を有するハードフォンと、パソコンやPDAなどの端末にアプリケーションをインストールして使用するソフトフォンに大別される。ソフトフォンにおいては、ユーザーが自己の端末にインストールして使用するため、推奨スペック以下の処理能力の低い端末で使用される場合、ウイルスソフトなど他のアプリケーションの影響を受ける場合など、ソフトフォンのベンダ側で、実際にソフトフォンが動作するユーザー環境を正確に把握できない上、同時実行される他のアプリケーションなどの外部要因に大きく左右されることから、パフォーマンス不足が発生する危険性がハードフォンより高くなる。
【0047】
端末がハードフォン、ソフトフォンの何れであっても、端末にCPUの使用率を検出してシステム監視を行うパフォーマンス検出部506を設けることにより、自IP電話機におけるパフォーマンス低下を検出、認識することができるようになる。
【0048】
本実施例1は、上記第1の態様を実施するものであり、呼制御サーバ40は、制御回路401の他、グループ着信制御部403、グループ着信端末記憶部404を備え、端末A〜端末Nは、パフォーマンス検出部506を備えている。
【0049】
制御回路501はRAM、ROMを有するマイクロプロセッサから構成され、ROMに記憶された制御プログラムに基づいて各部を制御する。
【0050】
グループ着信端末記憶部404には、図2に示すようにグループ電話番号に対して当該グループ電話番号への着信を接続するIP電話機が設定され、その端末ID(IPアドレス)と着信順(空き端末をサーチする順序)が設定される。例えば、本実施例では端末A〜端末Dの端末IDが登録され、着信順として端末A〜端末Dに順に着信順「1」〜「4」が設定されている。複数のグループ電話番号を設定する場合には、端末A〜端末Dと同様に着信させるグループの端末を設定する。
【0051】
グループ着信制御部403は、グループ電話番号に着信があると、グループ着信端末記憶部404に設定された情報に基づいて着信を接続する端末をサーチして決定する。順次サーチ方式の場合は、端末A〜端末Dに設定された着信順が優先順位を意味しており、この優先順位に従って端末をサーチし、空いていればその端末に着信を接続する制御を行う。すなわち、サーチは優先順位の高い端末から順に行われ、その端末が空であれば直ちにその端末に接続される。従って、この場合、端末Aから順にサーチされ、端末Aが空であればグループ着信は端末Aに接続される。端末Aが話中などで空でない場合、優先順位「2」の端末(ここでは端末B)をサーチし、端末Bが空であれば端末Bに接続される。
【0052】
サーチ順は、ラウンドロビン方式であってもよい。着信順記憶部に設定された端末の着信順は代表番号着信の都度、最初にサーチされる端末を変える選択順を意味しており、1回目の代表番号着信に対しては端末Aが最初にサーチされ、2回目の着信に対しては端末Bが、3回目の着信に対しては端末Cが、4回目の着信に対しては端末Dが最初にサーチされる。サーチ順を一巡すると5回目の着信に対しては先頭にもどり端末Aが最初にサーチされる。サーチされた端末が話中で空きでなければ次の端末をサーチし、空の端末に代表番号着信が接続される。このようにラウンドロビン方式においては、着信順記憶部に設定された端末の着信順は、代表番号着信がある都度順次シフトされる順位であって、空きのIP電話機をサーチする選択順を示す順位である。
【0053】
順次サーチ方式の場合、優先順位の高い端末に最優先で着信することになり、また、その端末への着信回数が最も多くなる。これに対してラウンドロビン方式の場合、各端末に対する着信をほぼ均一にすることができる。
【0054】
一方、端末A〜端末Dは、パフォーマンス検出部506の他、通常のIP電話機と同様、制御回路501、送受話器502、表示部503、入力部504、着信応答手段505、メモリ507を備えて構成される。制御回路501はRAM、ROMを有するマイクロプロセッサから構成され、ROMに記憶された制御プログラムに基づいて各部を制御する。送受話器502はマイク、スピーカからなり通話に使用される。
【0055】
入力部504は英数キー、機能キーなどを有し、電話番号入力や発信など各種操作に使用される。表示部503は液晶表示ユニットなどから構成され、端末50の各種設定画面や着信電話の表示などに使用される。着信応答手段505は端末50の各種状態を利用者に報知する機能を持ち、例えば、パフォーマンス検出部506が音声品質の低下を検出した際に、表示部503に警告メッセージを表示するなどの処理を行う。
【0056】
各端末A〜端末Dはパフォーマンス検出部506において、それぞれCPUの使用率を監視し、所定の閾値と比較する。監視の結果CPUの使用率が所定の閾値を超えている場合には表示部503に、「パフォーマンス不足です。他のアプリケーションを終了して下さい」などのメッセージを表示して音声品質が低下している恐れがあることを報知する。これにより各端末A〜端末Dの利用者は、自端末においてパフォーマンス不足が発生していることを知り、呼制御サーバ40からグループ着信の接続のための呼出しがあった場合に応答をしないようにすることができるようになる。
【0057】
呼制御サーバ40は接続しようとした端末から所定の時間内にオフ・フックなどの応答が得られない場合、グループ着信端末記憶部404に設定された着信順に従って、次の着信順の端末をサーチし、当該端末から所定時間内にオフ・フック応答があれば着信の接続が完了する。
【0058】
このような構成により、パフォーマンスが低下している端末に対して呼制御サーバ40からグループ着信のためのサーチがあった際に利用者が応答をせず、他の端末をサーチするようにしむけることができるようになり、結果的にグループ着信をパフォーマンス低下のない端末に接続することができるようになる。
【0059】
なお、本実施例1において、端末A〜端末Dに着信応答手段505を設け、パフォーマンス検出部506においてCPUの使用率が所定の閾値を超えていることを検出した場合には、着信応答手段505は、呼制御サーバ40からグループ着信のサーチがあった際に着信拒否の応答を返すように構成することができる。
【0060】
このように構成すれば、呼制御サーバ40は、グループ着信を接続させようとしてサーチした端末から着信拒否の応答があった場合に、次の着信順の端末にサーチを移すことができ、端末A〜端末Dの利用者が操作の有無によらず、自動的にパフォーマンス低下のない端末に接続することができるようになる。
【実施例2】
【0061】
図3は、本発明の実施例2にかかるグループ着信機能を有するIP電話システムおよびIP電話機の構成を示すブロック図である。本実施例2は、上記第2の態様を実施するものであり、実施例1と異なる点は、呼制御サーバ40が各端末A〜端末Dのパフォーマンスを監視するパフォーマンス監視部402を備え、グループ着信を接続する際に、各端末A〜端末Dのパフォーマンスの状態によりサーチする端末を選択するように構成されている点、各端末A〜端末Dに着信応答手段505にかえてパフォーマンスの状態を報知する報知手段508を備えている点である。
【0062】
図3の実施例2にかかるIP電話システム10において、図1と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、説明の簡略化のため、これらの説明は省略する。図4は、パフォーマンス監視部402に記憶される各端末A〜端末Dのパフォーマンスに関する監視データの構成を示す図である。
【0063】
各端末A〜端末Dは、実施例1と同様に、パフォーマンス検出部506において、それぞれCPUの使用率を監視し、所定の閾値と比較する。監視の結果CPUの使用率が所定の閾値を超えているか否かを検出し、報知手段508は呼制御サーバ40にその結果を通知する。この通知は、端末A〜端末Dが通話処理を行う都度、あるいは、パフォーマンス不足またはパフォーマンス回復を検出する都度、呼制御サーバ40に対して行う。
【0064】
呼制御サーバ40は端末A〜端末Dからパフォーマンスの報知を受信すると、図4に示すように各端末A〜端末Dのパフォーマンスをレベル1またはレベル2のように記憶する。CPUの使用率が所定の閾値を超えている場合レベル2が記憶され、そうでない場合(パフォーマンスが良好な場合)レベル1が記憶される。
【0065】
呼制御サーバ40は、グループ着信を接続する端末をサーチする場合、レベル2の端末、例えば、図4の場合、端末Aと端末Dのサーチ順位を最下位に変更する。この結果、パフォーマンスが良好な端末B、端末Cのサーチ順位があがり、結果的にグループ電話番号への着信はパフォーマンスが低下している端末に接続されず、パフォーマンスが良好な端末に接続されるようになる。
【0066】
なお、呼制御サーバ40において、各端末A〜端末Dが有する個人用の電話番号の着信を接続する場合は、このグループ着信制御の機能を無効化する。これにより、パフォーマンス低下の有無によらず、個人電話番号への着信は当該個人電話番号の端末に接続されるようになる。
【0067】
このように構成する理由は、グループ電話番号への着信は、同一グループ内の他電話機でも応答することが可能なため、電話機としては致命的な音切れ等の音質劣化が予想されるパフォーマンス不足に陥った電話機で応答するよりも、正常な電話機で応答することが好ましいが、これに対し、個人電話番号への着信は該当電話機でなければ応答できないため通常通り着信させることが必要になるためである。
【0068】
なお、端末A〜端末D側で着信電話番号を判定し個人電話番号への着信であれば、無条件で着信し、グループ電話番号への着信であれば、実施例1と同様に端末側からパフォーマンスの状況に応じて着信を拒否する応答を呼制御サーバ40に送るように構成してもよい。
【0069】
以上、詳細に説明したように、本発明にかかるIP電話システムによれば、パフォーマンスの低下しているIP電話機にグループ着信を接続しないようにすることができるようになる。
【0070】
なお、本発明におけるグループ着信機能は、実施例1、実施例2において説明したようなグループ電話番号着信や代表番号着信に適用できることは勿論、他の着信制御にも適用することができる。例えば、一斉鳴動着信における制御にも適用することができる。一斉鳴動着信ではグループ番号着信時には、グループ内の全電話機が一斉鳴動し、いずれかの電話機で応答すると、それ以外の全ての非応答電話機は着信が解除される。本発明を適用すれば、このような制御においてもパフォーマンスの良好な端末に着信させることができる。
【0071】
また、将来的にはソフトフォンの増加が想定されるが、前述したようにソフトフォンにおいては、どのような環境でソフトフォンを使用するかが利用者にまかされており、パフォーマンス不足に陥るケースも増加することが予想され、その場合、本発明を適用すればより大きな効果を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施例1にかかる代表番号着信機能IP電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】グループ着信端末記憶部に記憶されるグループ電話番号着信時の着信端末の設定データ構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例2にかかる代表番号着信機能IP電話システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例2におけるパフォーマンス監視部に記憶される監視データの構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
10・・・・IP電話システム
11・・・・インターネット網
12・・・・電話回線網
15・・・・加入者電話機
17、20・・・・ルータ
30・・・・ゲートウェイ
40・・・・呼制御サーバ
401・・・制御回路
403・・・グループ着信制御部
404・・・グループ着信端末記憶部
50・・・・IP電話機(端末)
501・・・制御回路
502・・・送受話器
503・・・表示部
504・・・入力部
505・・・着信応答手段
506・・・パフォーマンス検出部
507・・・メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、表示部と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、前記表示部に、その旨を表示することを特徴とするグループ着信機能を有するIP電話システム。
【請求項2】
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、着信応答手段と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、着信応答手段は、前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対して着信拒否の応答をすることを特徴とするグループ着信機能を有するIP電話システム。
【請求項3】
前記IP電話機は、更に、着信電話番号検出手段を備え、当該IP電話機に対する個人電話番号への着信の場合、着信応答手段による前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対する着信拒否の応答を無効にすることを特徴とするグループ着信機能を有する請求項2に記載のIP電話システム。
【請求項4】
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のパフォーマンスを監視するパフォーマンス監視部、を備えた呼制御サーバとIP電話機とからなるグループ着信機能を有するIP電話システムにおいて、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部を備え、前記パフォーマンス検出部は、前記CPU使用率に関する情報を前記呼制御サーバに通知し、
前記呼制御サーバは、前記パフォーマンス監視部に前記各IP電話機のCPU使用率に関する情報に基づいて所定の閾値以上か否かを記憶し、前記グループ着信制御部は、グループ着信があった場合、前記CPU使用率が所定の閾値以上のIP電話機への接続を行わないように制御することを特徴とするグループ着信機能を有するIP電話システム。
【請求項5】
前記呼制御サーバは、前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機に対する個人電話番号への着信制御において、前記グループ着信制御部による制御を無効とすることを特徴とする請求項4に記載のグループ着信機能を有するIP電話システム。
【請求項6】
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバに接続されるIP電話機であって、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、表示部と、を備え、
前記パフォーマンス検出部が、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、前記表示部に、その旨を表示することを特徴とするIP電話機。
【請求項7】
グループ電話番号に対する着信を接続するグループを構成する複数のIP電話機を設定したグループ着信端末記憶部と、前記グループ着信端末記憶部に設定された複数のIP電話機のうち何れかのIP電話機にグループ着信を接続するグループ着信制御部と、を備えた呼制御サーバに接続されるIP電話機であって、
前記グループ着信端末記憶部に設定されたIP電話機は、当該IP電話機のCPU使用率を検出するパフォーマンス検出部と、着信応答手段と、を備え、
前記パフォーマンス検出部は、前記CPU使用率が所定の閾値以上になったことを検出した場合、着信応答手段は、前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対して着信拒否の応答をすることを特徴とするIP電話機。
【請求項8】
前記IP電話機は、更に、着信電話番号検出手段を備え、当該IP電話機に対する個人電話番号への着信の場合、着信応答手段による前記呼制御サーバからのグループ着信接続に対する着信拒否の応答を無効にすることを特徴とするグループ着信機能を有する請求項7に記載のIP電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−228362(P2007−228362A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48353(P2006−48353)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】