説明

ケーブル端検出方式

【目的】 装置間を接続したケーブルの片端のコネクタから相手端のコネクタを捜す際、ケーブルが多数乱雑に存在する場合でも容易に行う。
【構成】 装置間の信号を伝達する信号線を内蔵する線材5と、発光素子3を実装するコネクタ1と、コネクタ1上にあり通常は電気的に導通状態にあるが電圧付加工具を押し込むと両端に電圧がかかる電圧付加接点3とから成り、全てのコネクタ上の発光素子2、電圧付加接点3を直列に接続することで、ひとつのコネクタ1上の電圧付加接点3に電圧付加工具を押し込むことで、全てのコネクタ上の発光素子を点灯させることを特徴とするケーブル端検出方式。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケーブル端検出方式に関し、特に情報処理や通信処理システム等で複数の装置間を接続するケーブルの片端から相手端がどこに接続されているかを検出するためのケーブル端検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の装置から構成されるシステムの装置間に接続されているインタフェースケーブルのうちの一部を取外そうとする等の理由で、あるケーブルの片端から相手端を捜す時は、片端からケーブルを追っていくか、またはケーブル接続表を見て相手端がどこに接続されているかを検出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のケーブル端検出方式では、装置間を接続したケーブルが多数存在したりケーブルが人の目に届かない所を通っている場合はケーブルを追うといった方法は非常に困難を伴う。また、接続表に記載されていない接続をしたケーブルが存在した場合は、接続表を見ても相手端を捜すことはできないという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のケーブル端検出方式は、装置から他の装置へ信号を伝達する信号線を内蔵する線材と、発光素子を実行するコネクタと、前記コネクタ上にあり通常は電気的に導通状態にあるが電圧付加工具を押し込むと両者に電圧がかかる電圧不可接点とから成り、ケーブル両端の前記コネクタ上の発光素子と前記電圧付加接点を線材を通して直列に接続されており、片端の前記コネクタ上の前記電圧付加接点に前記電圧付加工具を押し込むと両者のコネクタ上の発光素子が光ることで相手端のコネクタがどこに接続されているかが容易に検出できることを特徴とする。
【0005】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0006】図1は、本発明の一実施例である。
【0007】図1に示したケーブル端検出方式に使用するケーブルの構成は、コネクタ1−1,1−2と、コネクタ1−1,1−2上に実装されている発光素子2−1,2−2と、通常は信号線10と信号線11の間を電気的に導通状態にするが電圧付加工具6(図2(B)に示す)を押し込むと信号線10−1,10−2と信号線11−1,11−2の間に電圧がかかる様になる電圧付加接点3−1,3−2と、ケーブルの線材5とから成る。
【0008】図2は、図1で示した電圧付加接点3−1,3−2の詳細図であり、図2(A)は、通常の状態を示し、信号線10,11を電気的につなぐ接続線8と、バネ9とから成り、図2(B)は、電圧付加工具6を電圧付加接点3−1,3−2に押し込んだ状態を示し、電圧付加工具6内には電池7がある。
【0009】次に、図に示した実施例の動作について説明する。
【0010】通常時、電圧付加工具6を電圧付加接点3−1および3−2に押し込んでいない時は、図2(A)に示すように、接続線8がバネ9によって信号線10−1,10−2,11−1,11−2に押し付けられているため、信号線10−1,10−2,11−1,11−2は電気的に導通状態にある。これによって、図1の発光素子2−1,信号線10−1,電圧付加接点3−1,信号線11−1,12,11−2,電圧付加接点3−2,信号線10−2,発光素子2−2,信号線13は、電気的にループをつくる。しかし、電圧がかけられていないため、発光素子2−1,2−2は点灯しない。
【0011】次に、コネクタ1−1があって相手端のコネクタ1−2の接続先を捜す時は、電圧付加工具6を図2R>2(B)の様に電圧付加接点3−1に押込む。すると、接続線8−1が信号線10−1,11−1から離され、代りに電圧付加工具6内の電池7の正,負極の端子が信号線10−,11−1に接続されるため電圧付加接点3−1の両端に電圧がかかる。
【0012】信号線10−1に電池7の正極,信号線11−1に電池7の負極が接続されたとすると、電流が信号線10−1から発光素子2−1を通って(発光素子2−1が点灯する)、信号線13を流れ、さらに発光素子2−2を通って(発光素子2−2が点灯する)、信号線10−2,電圧付加接点3−1(電圧付加工具6を押込んでいないので導通状態になっている),信号線11−2,信号線12,信号線11−1を流れる。この時、発光素子2−2が点灯しているので、その光を捜せば相手端のコネクタ1−2をケーブルを追わないでも見つけることができる。
【0013】本実施例では、コネクタが1対1のケーブルについて説明したが、コネクタが多数あるいもづる式(デイジーチェーン)のケーブルでも各コネクタ上の全ての発光素子と電圧付加接点を直列に接続すれば、ひとつのコネクタの電圧付加接点に電圧付加工具を押込めば全てのコネクタの発光素子が点灯するので、全てのコネクタの位置を確認することができる。
【0014】また、この方式に使用している発光素子,電圧付加接点,信号線のいずれかが故障して断線等を起こした場合は、電圧付加工具を押込んだコネクタ上の発光素子も点灯しないので、無駄に相手側のコネクタの発光素子を捜すことがない。
【0015】以上説明した様に、あるケーブル片端のコネクタの相手端のコネクタを捜す時に発光素子が点灯したのを捜せばよいので、ケーブルを追う必要もなく、また、ケーブル接続表に記載されていないケーブルでも問題ない。
【0016】
【発明の効果】本発明を用いれば、情報処理や通信処理システムで装置間を接続したケーブルの片端のコネクタの相手端のコネクタを捜す場合、ケーブルが多数乱雑に存在したりケーブルが人の目に届かない所を通っている場合でもケーブルを追う必要がなく、発光素子の光を捜せばよいので容易に見つけることができる。また、接続表に記載されていない接続をしたケーブルが存在した場合でも、接続表を見ることなく相手端のコネクタを捜すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】図1の電圧付加接点3−1,3−2の詳細図で、図2(A)は通常時、図2(B)は電圧付加工具6を電圧付加接点3−1,3−2に押込んだ時の図である。
【符号の説明】
1−1,1−2 コネクタ
2−1,2−2 発光素子
3−1,3−2 電圧付加接点
5 線材
6 電圧付加工具
7 電池
8−1,8−2 接続線
9 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 装置から他の装置へ信号を伝達する信号線を内蔵する線材と、発光素子を実行するコネクタと、前記コネクタ上にあり通常は電気的に導通状態にあるが電圧付加工具を押し込むと両者に電圧がかかる電圧不可接点とから成り、ケーブル両端の前記コネクタ上の発光素子と前記電圧付加接点を線材を通して直列に接続されており、片端の前記コネクタ上の前記電圧付加接点に前記電圧付加工具を押し込むと両者のコネクタ上の発光素子が光ることで相手端のコネクタがどこに接続されているかが容易に検出できることを特徴とするケーブル端検出方式。

【図1】
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【図2】
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