説明

ゲノムのクローニングおよび操作のための方法

異種宿主細胞中でドナーゲノムをクローニングするための組成物および方法を、本明細書中に開示する。一つの態様においては、ドナーゲノムを、宿主細胞内でさらに修飾することができる。修飾したゲノムまたは未修飾のゲノムを、さらに宿主細胞から単離し、かつレシピエント細胞に移入することができる。本明細書中に開示する方法は、扱いにくいドナー細胞由来のドナーゲノムを、より扱いやすい宿主細胞の中で変化させるために使用することができる。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つまたは複数の断片としてドナーゲノムを合成するか、またはドナー細胞からドナーゲノムを得る工程;および
ドナーゲノムと宿主ベクターとを異種宿主細胞に導入する工程であって、該宿主細胞への導入の前に該ドナーゲノムと該宿主ベクターとが任意で連結され、それにより、該宿主ベクターを含む該ドナーゲノムを含む宿主細胞が作製され、さらに、該ドナーゲノムは、本質的に、インタクトな細胞ゲノム、ウイルスゲノム、または細胞小器官ゲノムであり、これは、少なくとも最小ゲノムであり、かつ約300kbを上回る長さである、工程
を含む、ドナーゲノムをクローニングするための方法。
【請求項2】
ドナーゲノムが、本質的に、全細胞ゲノム、ウイルスゲノム、または細胞小器官ゲノムである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ドナーゲノムと宿主ベクターとが、同時に、または連続して宿主細胞に導入される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
宿主細胞への導入の前に、宿主ベクターが、ドナーゲノムを含むドナー細胞を該宿主ベクターで形質転換することによりドナーゲノムと連結される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
宿主細胞が、細菌細胞、真菌細胞、昆虫細胞、植物細胞、または藻類細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
宿主細胞が酵母細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
宿主ベクターがセントロメアプラスミドである、請求項4記載の方法。
【請求項8】
宿主ベクターが酵母セントロメアプラスミドであり、かつ宿主細胞が酵母細胞である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
宿主ベクターが、相同組換えに有用なベクターである、請求項1記載の方法。
【請求項10】
宿主細胞への導入の前に、ドナーゲノムが直線化されるか、または断片化される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
ドナーゲノムが、細菌ゲノム、真菌ゲノム、酵母ゲノム、古細菌ゲノム、シアノバクテリアゲノム、藻類ゲノム、バクテリオファージゲノム、ミトコンドリアゲノム、葉緑体ゲノム、ウイルスゲノム、細胞小器官ゲノム、または合成ゲノムである、請求項1記載の方法。
【請求項12】
宿主細胞が真核細胞または原核細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項13】
ドナーゲノムを宿主細胞内で修飾する工程をさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
宿主ベクターを含むドナーゲノムを宿主細胞から回収する工程をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
【請求項15】
回収したドナーゲノムをレシピエント細胞に導入する工程をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
レシピエント細胞の内因性ゲノムを分解するかまたは除去する工程をさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
レシピエント細胞への導入の前に、回収したドナーゲノムがメチル化される、請求項15記載の方法。
【請求項18】
レシピエント細胞の制限エンドヌクレアーゼ機能が、存在しないか、除去されているか、または不活化されている、請求項15記載の方法。
【請求項19】
レシピエント細胞が、細菌細胞、酵母細胞、真菌細胞、昆虫細胞、植物細胞、または藻類細胞である、請求項15記載の方法。
【請求項20】
第2のドナーゲノムを宿主細胞に導入する工程であって、該第2のドナーゲノムは第1のドナーゲノムとは異なり、それにより、2種類の異なるドナーゲノムを含有する宿主細胞が産生される、工程
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項21】
第2のドナーゲノムを導入する工程が、第1のドナーゲノムを含有している宿主細胞と該第2のドナーゲノムを含有している第2の宿主細胞とを接合させることを含む、請求項20記載の方法。
【請求項22】
回収したドナーゲノムをレシピエント細胞に導入する工程により、該レシピエント細胞の表現型が、任意の修飾を組み入れている該ドナーゲノムに対応する表現型へと形質転換される、請求項15〜19のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか一項記載の方法により産生された細胞。
【請求項24】
(a)突然変異誘発構築物と宿主ベクターとを宿主細胞に導入し、これにより、該宿主細胞中で該宿主ベクターと該突然変異誘発構築物との組換えが生じる工程であって、該突然変異誘発構築物は、該修飾の上流にある標的核酸分子の5'部分に対する第1の相同部分;エンドヌクレアーゼ認識部位、プロモーター、エンドヌクレアーゼをコードする遺伝子、および選択マーカー;標的遺伝子座の上流にあるゲノムの配列に対して相同である第2の反復相同部分;ならびに該修飾の下流にある標的領域の3'部分に対して相同である第3の相同部分を含む、工程;ならびに、
(b)(1)該第1の相同部分と上流もしくは下流部分との間で組換えが起こり、それにより、該構築物の一部分をシームレスに除去し、かつ
(2)該構築物を含む標的部位の近くで該核酸分子における一つまたは複数の二本鎖の断裂切断(break cleavage)を促進する
条件下で、該細胞をインキュベーションする工程であって、それにより、該標的核酸分子中に修飾がシームレスに導入される、工程
を含む、標的核酸分子中に修飾をシームレスに導入するための方法。
【請求項25】
(a)宿主ベクターを含むドナーゲノムを含む産物が得られるように、ドナーゲノムと、宿主細胞中での該ドナーゲノムのクローニングに適している宿主ベクターとを宿主細胞に導入する工程;
(b)工程(a)で得た宿主ベクターを含むドナーゲノムを含む産物を、宿主細胞から回収する工程;
(c)(b)の産物を、レシピエント細胞が該産物によりコードされる表現型を示すようになる条件下で、レシピエント細胞に導入する工程;ならびに、
(d)工程(c)により得られた細胞を回収する工程
を含む、ドナーゲノムによりコードされる表現型を示す細胞を作製するためのプロセスであって、
該ドナーゲノムは、本質的に、インタクトな細胞ゲノム、ウイルスゲノム、または細胞小器官ゲノムであり、これは、少なくとも最小ゲノムであり、かつ約300kbを上回る長さであり、かつ該ドナーゲノムは、該ドナーゲノムによりコードされる表現型を該レシピエント細胞が示すのに必要な核酸材料の最小限の構成要素を含む、前記プロセス。
【請求項26】
宿主細胞中で前記(a)のドナーゲノムを修飾する工程をさらに含む、請求項25記載のプロセス。
【請求項27】
レシピエント細胞の内因性ゲノムを分解するかまたは除去する工程をさらに含む、請求項25記載のプロセス。
【請求項28】
請求項25〜27のいずれか一項記載のプロセスによって産生された細胞であって、ドナーゲノムによりコードされ、そうでなければその細胞が示すことがない所望の表現型を示す前記細胞。
【請求項29】
300kbより大きい外来ゲノム核酸材料と、細胞が所望の表現型を示すのに必要なゲノムの最小限の構成要素とを含むドナーゲノムを含む細胞であって、該ドナーゲノムによりコードされ、そうでなければその細胞が示すことがない所望の表現型を示す前記細胞。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2012−519493(P2012−519493A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553154(P2011−553154)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/026434
【国際公開番号】WO2010/102257
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(509262736)シンセティック ジェノミクス インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】