説明

ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラム

【課題】ゲームをプレイしているユーザに対し効果的なメッセージを提示するのに好適なゲームシステム等を提供する。
【解決手段】複数の端末装置320とサーバ装置310を備えるゲームシステムにおいて、受付部321がユーザからプレイされるゲームに関するメッセージを受け付けると、登録要求送信部322が登録要求を登録要求受信部312へ送信し、記憶部311が当該メッセージを記憶する。ユーザが端末装置320においてゲームをプレイしようとすると、取得要求送信部323が取得要求を取得要求受信部313へ送信し、抽出部314が当該ユーザの成績に基づいて、記憶部311に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する。そして、取得応答送信部315が取得応答を取得応答受信部325へ送信し、提示部324が当該抽出されたメッセージをゲームをプレイするユーザに提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームをプレイしているユーザに対し効果的なメッセージを提示するのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームをプレイしているユーザが、ゲームの攻略等のため、当該ゲームに関するヒントやアドバイスを得たいと思った場合、従来では、事前に用意されたゲーム資料や攻略ビデオ等を見ることが多かった。この場合、ユーザはゲームを始める前に、あるいはプレイしているゲームを中断して、ゲーム資料や攻略ビデオを見なければならなかった。そのため、近年では、ユーザがゲームをプレイしている最中に当該ゲームの攻略を支援するような手法が、種々に開発されてきた。
【0003】
例えば特許文献1には、ユーザが仮想空間内のキャラクタ等を操作することで場面を進行させるゲームにおいて、ユーザからの入力が一定期間ない場合、ユーザがゲームを攻略するのに困窮していると判断し、ユーザの操作を誘導するための表示を行う技術が開示されている。これによりユーザは、キャラクタ等をどのように操作すればよいのかを、ゲームをプレイしながら認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−187940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスは、ユーザにとって効果的なものもある一方で、必ずしも効果的でないものもありうる。例えば、上級者のユーザにとっては初心者用のアドバイスは不要であろうし、逆に初心者のユーザにとっては上級者用のアドバイスは適切でない場合がある。そのため、プレイをしているユーザに対し、あらかじめ用意されたヒントやアドバイスだけでなく、種々の状況に応じて効果的なヒントやアドバイスとなるメッセージを提供できるようにしたい、との要望がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、ゲームをプレイしているユーザに対し効果的なメッセージを提示するのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るゲームシステムは、複数の端末装置とサーバ装置を備えるゲームシステムであって、複数の端末装置のそれぞれは、受付部、登録要求送信部、取得要求送信部、取得応答受信部、提示部を備え、サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、取得要求受信部、抽出部、取得応答送信部を備える。
【0008】
端末装置の受付部は、当該端末装置のユーザから当該端末装置においてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付ける。ここで「プレイされるゲームに関するメッセージ」とは、ゲームをプレイする上でのヒントやアドバイス、コメント等のようなものを意味する。例えばユーザは、ダンスゲームにおいて、「ここで左へ一回転だ!」といったメッセージを、あるいはレースゲームにおいて、「コースのこのあたりからハンドルを右へ」というメッセージを、入力することができる。このようなメッセージは、コントローラやキーボード等を用いて文字によって入力するものであってもよいし、あるいはマイクを用いて音声によって入力するものであってもよい。
【0009】
端末装置の登録要求送信部は、受け付けられたメッセージを指定する登録要求をサーバ装置へ送信する。ここで「登録要求」とは、後述するサーバ装置の記憶部にメッセージを記憶させるための、サーバ装置への要求命令をいう。すなわち当該登録要求送信部は、上記受付部によってユーザからメッセージを受け付けると、当該メッセージをサーバ装置の記憶部に記憶させるための登録要求を、ネットワークを介して接続されているサーバ装置へ送信する。
【0010】
サーバ装置の登録要求受信部は、複数の端末装置のいずれかから送信された登録要求を受信する。すなわち当該登録要求受信部は、上記端末装置の登録要求送信部と対応するもので、複数の端末装置のうちいずれかの登録要求送信部が送信した登録要求を受信する。
【0011】
サーバ装置の記憶部は、受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する。ここで記憶部は、データを格納するための記憶領域であり、上記登録要求受信部が登録要求を受信すると、当該登録要求に指定されたメッセージを記憶する。上記登録要求受信部は、複数の端末装置のそれぞれが送信した登録要求を受信するため、当該記憶部には、複数の端末装置のそれぞれにおいて受け付けられた様々なメッセージが蓄積されて記憶されることになる。
【0012】
端末装置の取得要求送信部は、当該端末装置のユーザが当該端末装置においてゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求をサーバ装置へ送信する。ここで「ユーザの成績」とは、端末装置においてプレイをしようとしているゲームにおける当該ユーザの過去のプレイ内容等に基づく実績やスキルを表すものをいう。このような成績は、典型的な例では初心者・中級者・上級者のように、あるいはレベル「1」からレベル「10」までといったように、数段階に分けて表される。また「取得要求」とは、サーバ装置の記憶部に記憶されているメッセージを、後述する所定の条件のもと取得するための、サーバ装置への要求命令をいう。すなわち当該取得要求送信部は、ゲームが開始されると、メッセージを取得するための要求を、ユーザの成績を指定した上で、サーバ装置へ送信する。
【0013】
サーバ装置の取得要求受信部は、複数の端末装置のいずれかから送信された取得要求を受信する。すなわち当該取得要求受信部は、上記端末装置の取得要求送信部と対応するもので、複数の端末装置のうちいずれかの取得要求送信部が送信した取得要求を受信する。
【0014】
サーバ装置の抽出部は、受信された取得要求に指定される成績に基づいて、記憶部に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する。ここでサーバ装置の記憶部には、複数の端末装置のそれぞれにおいて受け付けられたメッセージが蓄積されて記憶されている。抽出部は、これら記憶されているメッセージのうちから、受信した取得要求に指定されるユーザの成績に基づいて、あらかじめ設定された「所定の抽出条件」を満たすメッセージを抽出する。例えば抽出部は、当該指定されるユーザに対し、成績が同程度の他のユーザからのメッセージ、成績が高い他のユーザからのメッセージ、成績が高くかつ成績が近い他のユーザからのメッセージ等を抽出するような条件を満たすメッセージを抽出する。
【0015】
サーバ装置の取得応答送信部は、抽出されたメッセージを指定する取得応答を、取得要求を送信した端末装置へ送信する。ここで「取得応答」とは、上述した「取得要求」に対する応答であり、複数の端末装置のうち、取得要求を送信した端末装置へ送り返されるものである。このとき取得応答には、上記抽出部によって抽出されたメッセージが指定されて送信される。
【0016】
端末装置の取得応答受信部は、サーバ装置から送信された取得応答を受信する。すなわち当該取得応答受信部は、上記サーバ装置の取得応答送信部と対応するもので、当該取得応答送信部が送信した取得応答を受信する。取得応答を受信した端末装置は、当該取得応答に指定されたメッセージ、すなわちサーバ装置の記憶部から抽出されたメッセージを取得することができる。
【0017】
端末装置の提示部は、受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末装置においてゲームをプレイするユーザに提示する。すなわち当該提示部は、上記取得応答受信部がサーバ装置から取得応答を受信すると、当該取得応答に指定されるメッセージを、モニタに文字で表示させて、あるいはスピーカから音声を出力させて、当該プレイするユーザに提示する。このメッセージは、サーバ装置に接続された複数の端末装置のうちのいずれかの端末装置においてユーザ(通常はプレイするユーザとは異なるユーザ)が入力したゲームを攻略する上でのアドバイスやコメントであるため、当該メッセージを提示されたユーザは、他のユーザからのメッセージを参考にしながら、ゲームをプレイすることができるようになる。
【0018】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ゲームをプレイするユーザに対し、当該ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスとして当該ユーザの成績を基準に効果的と考えられるメッセージを、他のユーザが入力した様々なメッセージの中から選別して提示することができる。
【0019】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
登録要求には、当該登録要求に指定されたメッセージを入力したユーザの成績がさらに指定され、
記憶部は、受信された登録要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該登録要求に指定される成績をさらに記憶し、
複数の端末装置のそれぞれは、算定部、更新要求送信部をさらに備え、
サーバ装置は、更新要求受信部をさらに備え、
以下のように構成することも可能である。
【0020】
すなわち、端末装置の算定部は、ゲームのプレイが終了すると、提示されたメッセージに対する評価値を算定する。ここで「評価値」とは、ゲームをプレイするユーザに提示されたメッセージが、当該ユーザにとって効果的なものであったか否かを示す値である。このような評価値は、典型的な例では「良い」・「普通」・「悪い」のように、あるいは評価「1」から評価「5」までといったように、数段階に分けて表される。すなわち当該算定部は、ゲームのプレイが終了すると、当該プレイにおいて提示されたメッセージに対して、このような評価値を算定する。なお、算定部による算定は、後記の通り、例えばCPU等による自動的な算出に基づくものとすることもできるし、プレイをしたユーザの評価の入力に基づくものでもよい。
【0021】
端末装置の更新要求送信部は、提示されたメッセージと、算定された評価値と、を指定する更新要求をサーバ装置へ送信する。ここで「更新要求」とは、サーバ装置の記憶部の更新を行うためのサーバ装置への要求命令をいう。すなわち当該更新要求送信部は、プレイされていたゲームが終了すると、サーバ装置の記憶部を更新するため、当該プレイにおいて提示されたメッセージと当該メッセージに対して算定された評価値とを指定する更新要求をサーバ装置へ送信する。
【0022】
サーバ装置の更新要求受信部は、複数の端末装置のいずれかから送信された更新要求を受信する。すなわち当該更新要求受信部は、上記端末装置の更新要求送信部と対応するもので、複数の端末装置のうちいずれかの更新要求送信部が送信した更新要求を受信する。
【0023】
さらに、サーバ装置の記憶部は、受信された更新要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該更新要求に指定される評価値をさらに記憶する。すなわち当該記憶部は、上記更新要求受信部が更新要求を受信すると、当該記憶部に記憶されているメッセージのうち、ゲームをプレイしたユーザに提示されたメッセージについて、算定された評価値を新たに記憶する。
【0024】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ゲームに関するメッセージに、当該メッセージを入力したユーザの成績と、当該メッセージに対する評価値と、を対応付けて、サーバ装置の記憶部に記憶する。そして、いずれかの端末装置においてゲームをプレイしようとするユーザに対し、当該成績と評価値とに基づいた所定の抽出条件を満たすメッセージを記憶部から抽出し、提示する。その結果、本発明のゲームシステムは、ゲームをプレイするユーザに対し、当該ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスとして、例えば当該ユーザと同じ成績や高い成績、あるいは低い成績等をもつ他のユーザが入力したメッセージのうち相対的に評価の高いメッセージを、記憶される様々なメッセージの中から選別して提示することができる。
【0025】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
複数の端末装置のそれぞれは、
ゲームのプレイが終了すると、提示されたメッセージに対する評価値を算定する算定部、
提示されたメッセージと、算定された評価値と、ゲームをプレイしたユーザの成績と、を指定する更新要求をサーバ装置へ送信する更新要求送信部
をさらに備え、
サーバ装置は、
複数の端末装置のいずれかから送信された更新要求を受信する更新要求受信部
をさらに備え、
記憶部は、受信された更新要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該更新要求に指定される評価値と、当該更新要求に指定される成績と、をさらに記憶する
ことも可能である。
【0026】
すなわち、ゲームのプレイが終了すると、端末装置から送信される更新要求には、提示されたメッセージと算定された評価値に加え、ゲームをプレイしたユーザの成績がさらに指定される。そして、サーバ装置の記憶部は、当該評価値と、当該ゲームをプレイしたユーザの成績とを、メッセージに対応付けて記憶する。これにより、記憶部に記憶されるメッセージには、どの成績を有するユーザからどのような評価がされたかの情報が、対応付けられて記憶されることになる。
【0027】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ゲームに関するメッセージに、当該メッセージに対する評価値と、当該評価値が算定された際にゲームをプレイしたユーザの成績、すなわち当該メッセージの評価をしたユーザの成績と、を対応付けて、サーバ装置の記憶部に記憶する。そして、いずれかの端末装置においてゲームをプレイしようとするユーザに対し、当該成績と評価値とに基づいた所定の抽出条件を満たすメッセージを記憶部から抽出し、提示する。その結果、本発明のゲームシステムは、ゲームをプレイするユーザに対し、当該ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスとして、当該ユーザと同じ成績や高い成績、あるいは低い成績等をもつ他のユーザが効果的であると評価したメッセージを、記憶される様々なメッセージの中から選別して提示することができる。
【0028】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
所定の抽出条件は、記憶部に記憶されるメッセージのうち、当該メッセージに対応付けられて記憶される成績が受信された取得要求に指定される成績と合致し、当該合致するメッセージに対応付けられて記憶される評価値が所定の評価条件を満たす場合に、満たされる
ことも可能である。
【0029】
すなわち、いずれかの端末装置においてユーザがゲームをプレイしようとすると、サーバ装置の抽出部は、記憶部に記憶されたメッセージのうち、当該メッセージに対応付けられた成績と評価値とに着目する。そしてまず、受信された取得要求に指定される成績と合致する成績が対応付けられたメッセージを抽出する。
【0030】
ここで「合致」とは、2つの成績が等しいか、またはその差が上下所定範囲以内に収まることをいう。具体的な例として、成績がレベル「1」からレベル「10」までの10段階に表され、さらに合致の条件として2つの成績がレベルの差で±2以内に収まることという条件が設定された場合について説明する。この場合、レベル「8」の成績とレベル「6」の成績はその差が2なので合致することになり、レベル「5」の成績とレベル「2」の成績はその差が3なので合致しないことになる。
【0031】
サーバ装置の抽出部は、受信された取得要求に指定される成績、すなわちゲームをプレイしようとするユーザの成績に対し、このような合致する成績が対応付けられたメッセージを、記憶されているメッセージのうちから抽出する。ここで、記憶されているメッセージに当該メッセージを入力したユーザの成績が対応付けられている場合には、ゲームをプレイしようとするユーザの成績に合致する成績をもつユーザが入力したメッセージが抽出されることになる。あるいは、記憶されているメッセージに当該メッセージの評価値を算定した際にゲームをプレイしたユーザの成績が対応付けられている場合には、ゲームをプレイしようとするユーザの成績に合致する成績をもつユーザによって評価値が算定されたメッセージが抽出されることになる。
【0032】
さらに抽出部は、当該合致する成績が対応付けられたメッセージのうち、同じくメッセージに対応付けられた評価値に着目し、当該評価値が所定の評価条件を満たすものを、最終的に抽出されたメッセージとする。すなわち、成績が合致するメッセージがいくつも存在した場合に、全てのメッセージを抽出するのではなく、その中からさらに抽出するメッセージを、「所定の評価条件」に基づいて選別する。このときの「所定の評価条件」としては、例えば評価値が所定の閾値よりも高いものを抽出するような条件が、典型的には想定される。
【0033】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ユーザがゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績と合致する、すなわち同程度の成績が対応付けられたメッセージのうち、当該メッセージに対応付けられた評価値が所定の評価条件を満たすメッセージを記憶部から抽出し、当該ユーザに提示する。その結果、本発明のゲームシステムは、ゲームをプレイするユーザに対し、当該ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスとして、例えば当該ユーザと同程度の成績をもつ他のユーザが入力したメッセージのうち相対的に評価の高いメッセージを、あるいは当該ユーザと同程度の成績をもつ他のユーザが効果的であると評価したメッセージを、記憶される様々なメッセージの中から選別して提示することができる。
【0034】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
所定の評価条件は、当該合致するメッセージに対応付けられて記憶される評価値の総和、平均、もしくは、減衰平均が、所定の閾値以上である場合に満たされる
ことも可能である。
【0035】
すなわち、サーバ装置の抽出部は、メッセージを抽出する際の「所定の評価条件」として、メッセージに対応付けられた評価値の総和、平均、もしくは、減衰平均に着目し、これらが所定の閾値以上であるメッセージを抽出する。
【0036】
具体的な例として、取得要求に指定される成績と合致するメッセージとしてメッセージAとメッセージBがある場合であって、メッセージAには評価「5」、評価「4」、評価「3」という3個の評価値が付けられ、メッセージBには評価「5」、評価「4」という2個の評価値が付けられている場合について説明する。
このとき例えば、評価値の総和が所定の閾値「10」以上であるメッセージが抽出されるとすると、メッセージAの評価値の総和は「12」(=5+4+3)であり、メッセージBの評価値の総和は「9」(=5+4)であるため、メッセージAは抽出され、メッセージBは抽出されないことになる。
一方で別の例として、評価値の平均が所定の閾値「4.2」以上であるメッセージが抽出されるとすると、メッセージAの評価値の平均は「4.0」(=(5+4+3)/3)であり、メッセージBの評価値の平均は「4.5」(=(5+4)/2)であるため、メッセージAは抽出されず、メッセージBは抽出されることになる。
さらに別の例として、評価値の減衰平均、すなわち個々の評価値に何らかの重みを付けてとった平均が所定の閾値以上であるメッセージが抽出されるとすると、上記のように評価値の単純平均をとった場合とは異なるメッセージが抽出されることになる。例えば、時間に重みをつけ、新しく算定された評価値ほど重視されるように平均をとると、最近高い評価がされたメッセージほど優先して抽出されることになる。
【0037】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ゲームをプレイしているユーザに対し、当該ゲームを攻略するためのヒントやアドバイスとして、種々の基準に基づき効果的であると評価されたメッセージを、記憶される様々なメッセージの中から選別して提示することができる。
【0038】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
端末装置の算定部は、ゲームをプレイしたユーザの成績の変化から、評価値を算定する
ことも可能である。
【0039】
ここで「成績の変化」とは、ユーザがゲームをプレイした後の成績の値が、プレイする前の成績の値と比べて、増加したか減少したかの度合をいう。すなわち当該算定部は、ゲームのプレイが終了すると、ユーザに提示されたメッセージに対する評価値を、当該ユーザの成績がプレイする前と比べて良くなったのか悪くなったのかの度合に応じて、算定する。
【0040】
具体的に、ユーザの成績が最低レベルのレベル「1」から最高レベルのレベル「10」までの10段階に表され、ユーザの成績がゲームのプレイ前にはレベル「6」であった場合について説明する。この場合、ユーザのプレイの結果が良く、プレイ後には成績がレベル「7」に上昇したとすると、当該プレイにおいて提示されたメッセージが効果的であったとして、算定部は相対的に高い評価値を算定する。逆に、ユーザのプレイの結果が悪く、プレイ後には成績がレベル「5」に下降したとすると、当該プレイにおいて提示されたメッセージが効果的でなかったとして、算定部は相対的に低い評価値を算定する。
【0041】
このような構成により、本発明のゲームシステムでは、端末装置の算定部が、ゲームをプレイしたユーザの成績の変化に応じて、提示されたメッセージに対する評価値を算定する。その結果、提示されたメッセージが効果的であったか否かの指標を、プレイをしたユーザの成績から自動的に算定して更新することができる。
【0042】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
端末装置の算定部は、ゲームをプレイしたユーザの評価の入力から、評価値を算定する
ことも可能である。
【0043】
すなわち、端末装置の算定部は、ゲームのプレイが終了すると、ユーザに提示されたメッセージに対する評価値を、ユーザからの入力によって算定する。例えば、提示されたメッセージが効果的であると感じたユーザは、当該メッセージに対して相対的に高い評価値を入力するであろうし、逆に、提示されたメッセージが効果的でないと感じたユーザは、当該メッセージに対して相対的に低い評価値を入力すると考えられる。ここでは算定部は、このようなユーザからの入力を、提示されたメッセージに対する評価値とする。
【0044】
このような構成により、本発明のゲームシステムでは、端末装置の算定部が、ゲームをプレイしたユーザからの入力に応じて、提示されたメッセージに対する評価値を算定する。その結果、提示されたメッセージが効果的であったか否かの指標を、プレイをしたユーザ自身の判断によって更新することができる。
【0045】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る制御方法は、複数の端末装置とサーバ装置を備えるゲームシステムが実行する制御方法であって、当該複数の端末装置のそれぞれは、受付部、登録要求送信部、取得要求送信部、取得応答受信部、提示部を備え、当該サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、取得要求受信部、抽出部、取得応答送信部を備える。そして当該制御方法は、当該複数の端末装置のそれぞれにおいて、受付工程、登録要求送信工程、取得要求送信工程、取得応答受信工程、提示工程を備え、当該サーバ装置において、登録要求受信工程、記憶工程、取得要求受信工程、抽出工程、取得応答送信工程を備える。
【0046】
(a)複数の端末装置のそれぞれにおいて、
受付工程では、受付部が、当該端末装置のユーザから当該端末装置においてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付け、
登録要求送信工程では、登録要求送信部が、受け付けられたメッセージを指定する登録要求をサーバ装置へ送信する。
(b)サーバ装置において、
登録要求受信工程では、登録要求受信部が、複数の端末装置のいずれかから送信された登録要求を受信し、
記憶工程では、記憶部が、受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する。
(c)さらに複数の端末装置のそれぞれにおいて、
取得要求送信工程では、取得要求送信部が、当該端末装置のユーザが当該端末装置においてゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求をサーバ装置へ送信する。
(d)さらにサーバ装置において、
取得要求受信工程では、取得要求受信部が、複数の端末装置のいずれかから送信された取得要求を受信し、
抽出工程では、抽出部が、受信された取得要求に指定される成績に基づいて、記憶部に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出し、
取得応答送信工程では、取得応答送信部が、抽出されたメッセージを指定する取得応答を、取得要求を送信した端末装置へ送信する。
(e)さらに複数の端末装置のそれぞれにおいて、
取得応答受信工程では、取得応答受信部が、サーバ装置から送信された取得応答を受信し、
提示工程では、提示部が、受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末装置においてゲームをプレイするユーザに提示する。
【0047】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、端末用プログラムとサーバ用プログラムとを備えるプログラム群であって、端末用プログラムは、複数の端末用コンピュータのそれぞれを端末装置として機能させ、複数の端末用コンピュータのそれぞれに、上記の制御方法の受付工程、登録要求送信工程、取得要求送信工程、取得応答受信工程、提示工程を実行させるように構成し、サーバ用プログラムは、サーバ用コンピュータをサーバ装置として機能させ、サーバ用コンピュータに、上記の制御方法の登録要求受信工程、記憶工程、取得要求受信工程、抽出工程、取得応答送信工程を実行させるように構成する。
【0048】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記録することができる。
【0049】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配付・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配付・販売することができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、ゲームをプレイしているユーザに対し効果的なメッセージを提示するのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係る端末装置およびサーバ装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るマット型コントローラの概略図である。
【図3】実施形態1のゲームシステムにおけるサーバ装置と端末装置との関係を示す概略図である。
【図4】実施形態1に係る(a)サーバ装置、および、(b)端末装置の概要構成を示す模式図である。
【図5】実施形態1に係るゲーム画面の構成例を示す図である。
【図6】実施形態1のゲームシステムにおいて、登録要求が送信される様子を示す図である。
【図7】実施形態1のゲームシステムにおいて、取得要求が送信される様子を示す図である。
【図8】実施形態1のゲームシステムにおいて、取得応答が送信される様子を示す図である。
【図9】実施形態1のゲーム画面において、メッセージが提示される様子を示す図である。
【図10】実施形態1に係る端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施形態1に係るサーバ装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施形態2に係る(a)サーバ装置、および、(b)端末装置の概要構成を示す模式図である。
【図13】実施形態2において、成績が上がった場合にメッセージに評価値が算定される様子を示す図である。
【図14】実施形態2において、成績が下がった場合にメッセージに評価値が算定される様子を示す図である。
【図15】実施形態2のゲームシステムにおいて、更新要求が送信される様子を示す図である。
【図16】実施形態2において、サーバ装置の記憶部に評価値が記憶される様子を示す図である。
【図17】実施形態2において、サーバ装置の記憶部からメッセージが抽出される様子を示す図である。
【図18】実施形態2に係る端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】実施形態2に係るサーバ装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】実施形態3のゲーム画面において、メッセージが第1の態様で提示される様子を示す図である。
【図21】実施形態3のゲーム画面において、メッセージが第2の態様で提示される様子を示す図である。
【図22】実施形態3において、メッセージの入力ユーザごとに評価の入力がされる様子を示す図である。
【図23】実施形態3において、メッセージごとに評価の入力がされる様子を示す図である。
【図24】実施形態4において、メッセージにゲームをプレイしたユーザの成績と評価値とが対応付けられて記憶されている様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0053】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係る端末装置およびサーバ装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0054】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、を備える。
【0055】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態の端末装置およびサーバ装置が実現される。
【0056】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0057】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0058】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行う、また、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0059】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際の各種操作入力を受け付ける。
【0060】
本実施形態では、とくに情報処理装置100が端末装置として実現される場合、ゲームを実行するためのコントローラ105として、図2に示されるようなマット型コントローラ200が使用される。マット型コントローラ200は、床面に配置され、表面の所定領域には、プレイヤが足や手などでの押圧動作により押圧状態と非押圧状態とに変化するボタンが複数配置されている。例えば、本図に示すように、左ボタン201a、下ボタン201b、上ボタン201c、右ボタン201d等が配置されている。そして、これらのボタンがユーザに押圧されると、押圧されたボタンに応じた操作入力を受け付ける。なお、本図ではマット型コントローラ200は4個のボタン201a〜201dを備えているが、ボタンの数は4個に限定されず、3個以下あるいは5個以上でもよい。また、操作入力するものとして、床面に配置する形状に限られず、手に持って操作するいわゆるタッチパッドの形状や、手で把持する形状であってもよい。
【0061】
図1に戻って、インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0062】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0063】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0064】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0065】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0066】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0067】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0068】
音声処理部110では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0069】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0070】
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、汎用のパーソナルコンピュータを利用することもできる。
【0071】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲームシステム」に相当するものであるが、コンピュータ通信網を介して他の機器と通信を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0072】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラ105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0073】
このような情報処理装置100によって実現されるサーバ装置と端末装置は、図3に示されるようなゲームシステムを構成する。すなわち本図に示されるように、ゲームシステム300は、1台のサーバ装置310と3台の端末装置320a〜320cを備え、これらはインターネットを介して通信可能に接続される。そして、これらのサーバ装置310および端末装置320a〜320cは、それぞれ互いに離れた場所に存在し、インターネットを介して互いに情報のやり取りを行う。なお、ゲームシステム300を構成する端末装置320の個数は、本図に示された3台に限られず、何台であってもよい。
【0074】
そして、これらサーバ装置310と端末装置320a〜320cのそれぞれの概要構成の詳細は、図4に示すようなものとなる。
【0075】
まず、本図(a)に示されるサーバ装置310は、記憶部311、登録要求受信部312、取得要求受信部313、抽出部314、取得応答送信部315を備え、複数の端末装置320とインターネットを介して接続される。
【0076】
登録要求受信部312は、複数の端末装置320a〜320cのいずれかから送信された登録要求を受信する。すなわち登録要求受信部312は、後述する端末装置320の登録要求送信部322に対応するものであり、当該登録要求送信部322が送信した登録要求を受信する。そして、当該受信した登録要求を記憶部311へと供給する。このような登録要求受信部312は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0077】
記憶部311は、登録要求受信部312が登録要求を受信すると、受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する。後述するように、登録要求には端末装置320にてユーザから受け付けられたメッセージが指定されているため、記憶部311は当該受け付けられたメッセージを記憶することになる。このような記憶部311は、例えばRAM 103や、ハードディスク等の大容量外部記憶装置の機能によって実現される。
【0078】
取得要求受信部313は、複数の端末装置320a〜320cのいずれかから送信された取得要求を受信する。すなわち取得要求受信部313は、後述する端末装置320の取得要求送信部323に対応するものであり、当該取得要求送信部323が送信した取得要求を受信する。そして、当該受信した取得要求を抽出部314へと供給する。このような取得要求受信部313は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0079】
抽出部314は、受信された取得要求に指定される成績に基づいて、記憶部311に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する。すなわち抽出部314は、取得要求受信部313が取得要求を受信すると、記憶部311にアクセスし、記憶されているメッセージを抽出する。そして、当該抽出したメッセージを取得応答送信部315へと供給する。後述するように、取得要求には端末装置320にてプレイしているユーザの成績が指定されており、抽出部314は、当該指定される成績に基づいてメッセージを抽出する。このような抽出部314は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働することで実現される。
【0080】
取得応答送信部315は、抽出されたメッセージを指定する取得応答を、取得要求を送信した端末装置320へ送信する。すなわち取得応答送信部315は、抽出部314が抽出したメッセージを受け取り、当該メッセージを指定する取得応答を生成し、インターネットを介して端末装置320へと送信する。この取得応答は、取得要求受信部313が受信した取得要求に対する応答であるため、取得応答送信部315は、当該取得要求を送信した端末装置320へと送信する。このような取得応答送信部315は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0081】
一方で、本図(b)に示される端末装置320は、受付部321、登録要求送信部322、取得要求送信部323、提示部324、取得応答受信部325を備える。
【0082】
受付部321は、当該端末装置320のユーザから当該端末装置320においてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付ける。すなわち受付部321は、ユーザからゲームを攻略する上でのアドバイスやコメント等のメッセージを受け付ける。そして、当該受け付けたメッセージを登録要求送信部322へと供給する。このような受付部321は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、インターフェース104を介して接続されたコントローラ105や、その他キーボード等の機能により、実現される。
【0083】
登録要求送信部322は、受け付けられたメッセージを指定する登録要求をサーバ装置310へ送信する。すなわち登録要求送信部322は、受付部321が受け付けたメッセージをサーバ装置310に記憶させるため、当該メッセージを指定する登録要求を生成して、インターネットを介してサーバ装置310へと送信する。このような登録要求送信部322は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0084】
取得要求送信部323は、当該端末装置320のユーザが当該端末装置320においてゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求をサーバ装置310へ送信する。すなわち取得要求送信部323は、ゲームをプレイするユーザに提示するメッセージをサーバ装置310から取得するため、取得要求を生成して、インターネットを介してサーバ装置310へと送信する。このとき取得要求送信部323は、ゲームをプレイするユーザの成績に基づいてメッセージを取得するため、当該ユーザの成績を指定する取得要求を生成して、サーバ装置310へと送信する。このような取得要求送信部323は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0085】
取得応答受信部325は、サーバ装置310から送信された取得応答を受信する。すなわち取得応答受信部325は、当該端末装置320の取得要求送信部323が送信した取得要求に対する応答である取得応答を受信する。そして、当該受信した取得応答を提示部324へと供給する。このような取得応答受信部325は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0086】
提示部324は、受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末装置320においてゲームをプレイするユーザに提示する。すなわち提示部324は、取得応答受信部325が受信した取得応答に指定されるメッセージ、すなわちサーバ装置310の記憶部311から抽出されたメッセージを、モニタに出力することで、ユーザに提示する。このような提示部324は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、画像処理部107の機能を用いることで実現される。
【0087】
このような構成を備えたサーバ装置310と端末装置320によって構成されるゲームシステム300について、具体的な処理を詳細に説明するため、以下ではダンスゲームを例にとって説明する。すなわち、本実施形態では、ユーザが楽曲のリズムにあわせてダンスを踊り、その出来映えによって得点の高さを競うようなダンスゲームを例にとって、説明する。
【0088】
図5は、本実施形態に係るゲーム画面の構成例を示した図である。複数の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ゲームを構成するための種々の画像を生成し、画像表示部108の機能によりモニタへ表示することで、本図に示すようなゲーム画面500を作り出す。
【0089】
本ダンスゲームでは、ゲーム画面500内において、複数種類の指示画像501a〜501dが、移動レーン502a〜502d(指示画像501の種類に応じたレーン)に沿って、下方から順次現れてそれぞれ上方まで移動して消えていく。
【0090】
ここで指示画像501a〜501dは、異なる向きの矢印シンボルを表し、上述したマット型コントローラ200のボタン201a〜201dを押圧する(踏む)動作に対応している。すなわち、
(a)左向きの矢印シンボルである指示画像501aは、ユーザにマット型コントローラ200の左ボタン201aを踏む動作を指示するものであり、
(b)下向きの矢印シンボルである指示画像501bは、ユーザにマット型コントローラ200の下ボタン201bを踏む動作を指示するものであり、
(c)上向きの矢印シンボルである指示画像501cは、ユーザにマット型コントローラ200の上ボタン201cを踏む動作を指示するものであり、
(d)右向きの矢印シンボルである指示画像501dは、ユーザにマット型コントローラ200の右ボタン201dを踏む動作を指示するものである。
【0091】
これら指示画像501a〜501dは、再生される楽曲のリズム等に同調して、移動レーン502a〜502dの下端(起点)から出現し、移動レーン502a〜502dを上方向に移動し、そして、移動レーン502a〜502dの上端(終点)にて消滅する。そして、ユーザには、いずれかの指示画像501a〜501dが基準画像503a〜503d(各指示画像501a〜501dと同じ形状のオブジェクトを固定して配置したもの)に到達したタイミングにて、その指示画像501a〜501dに対応した動作が要求される。
【0092】
すなわち本ダンスゲームでは、基準画像503a〜503dに、指示画像501a〜501dがピッタリ重なったタイミングにて、その指示画像501a〜501dにより指示されたマット型コントローラ200のボタン201a〜201dを押圧する(踏む)動作が求められている。具体的に本図では、ゲーム画面500内の上から順に、「左」、「上」、「右」、「下」、「左」、「上」の向きを表す6個の指示画像501a〜501dが示されている。そのためこの後、ユーザは、
(1)最も上の位置に表示されている指示画像501aが基準画像503aまで移動したタイミング(より詳細には指示画像501aと基準画像503aがピッタリ重なったタイミング)にて、マット型コントローラ200の左ボタン201aを踏み、
(2)上から2番目の位置に表示されている指示画像501cが基準画像503cまで移動したタイミングにて、マット型コントローラ200の上ボタン201cを踏み、
(3)上から3番目の位置に表示されている指示画像501dが基準画像503dまで移動したタイミングにて、マット型コントローラ200の右ボタン201dを踏み、
(4)上から4番目の位置に表示されている指示画像501bが基準画像503bまで移動したタイミングにて、マット型コントローラ200の下ボタン201bを踏み、
(5)上から5番目の位置に表示されている指示画像501aが基準画像503aまで移動したタイミングにて、マット型コントローラ200の左ボタン201aを踏み、
(6)上から6番目の位置に表示されている指示画像501cが基準画像503cまで移動したタイミングにて、マット型コントローラ200の上ボタン201cを踏む、
といった動作が求められる。
【0093】
このような動作をとることで、本ゲームをプレイしているユーザは、再生される楽曲にあわせてダンスのステップを踏みながら、ゲームを進めることができる。すなわち、ユーザは、指示されたタイミングピッタリにてボタン201a〜201dを踏むことができれば、再生される楽曲に合った模範的なダンスを踊ることができ、高い得点が得られる。逆に、指示されたタイミングピッタリにてボタン201a〜201dを踏むことができなければ、模範的なダンスを踊ることができず、得られる得点は低くなる。
【0094】
このようなダンスゲームをプレイしているユーザは、当該ゲームに関するメッセージを入力することができる。ここで「メッセージ」とは、ゲームをプレイする上でのヒントやアドバイス、コメント等のようなものを意味する。すなわち、ダンスゲームをプレイしていたユーザは、自身のプレイの経験に基づいて、ゲームを上手にプレイするためのアドバイスやコメントを入力し、同じダンスゲームをプレイする他のユーザに伝えることができる。
【0095】
具体的に図6を参照して説明する。本図は、ゲームシステム300の端末装置320cにおいて上記のようなダンスゲームをプレイしていたユーザ601cが、ゲームに関するメッセージを入力している様子を示している。具体的にユーザ601cは、ゲームを上手にプレイするためのアドバイスとして、「ここで右足を前へ」というメッセージを入力している。すなわちユーザ601cは、当該ダンスゲームのあるタイミングで右足を前に出すようにプレイした方がゲームを上手にプレイすることができると考え、同じダンスゲームをプレイする他のユーザにその旨をメッセージとして伝えようとしている。
【0096】
このときユーザ601cは、コントローラ105やキーボード等を介して、端末装置320cに入力したいメッセージの文字列を入力することで、当該「ここで右足を前へ」というメッセージを入力する。その際、当該メッセージとともに、それを提示させたいタイミング、すなわちゲーム中のどのステージのどの場面で提示させるか等といった提示タイミングも、ユーザ601cは入力することができる。
【0097】
ここで、メッセージを提示するタイミングは、任意に設定可能とすることもできるし、以下のような構成にしてもよい。すなわち、メッセージの入力可能なタイミングを、ゲーム内にあらかじめ設定された、所定の複数ポイントとするようにし、メッセージを入力したユーザ601cに、所定の複数ポイントのうちから当該メッセージを提示するタイミングを選ばせるようにしてもよい。例えば、ゲームの流れが分岐するようなポイント、例えばダンスゲームにおける小さな動作が継続した後に大きな動作に切り替わるポイント、あるいは上半身の動きが継続した後に、脚部や下半身の動きに切り替わるポイントにおいて、メッセージ入力を可能とする構成にすることができる。このような切り替わりのポイントでの動作の難易度は高いため、そこで表示されるメッセージは、ゲームをプレイしているユーザに対してゲームの進行上、有利に働くことになる。従って、特にこの構成におけるメッセージ表示の有用性は高く、また、ユーザの興味も強く喚起することができるので、遊技性も高いものとすることができる。このように、ゲームの時系列的な進行過程の中で、その後の進行がゲームをプレイしているユーザに対して有利に、あるいはスムーズになるようなメッセージを入力する構成とすることによって、より興趣性の高いゲームを実現できる。
【0098】
ユーザ601cがメッセージとその提示タイミングを入力し、端末装置320cの受付部321がそれらを受け付けると、次に端末装置320cの登録要求送信部322が、当該入力されたメッセージと提示タイミング、さらにユーザ601cの成績を指定する登録要求602を生成し、サーバ装置310へと送信する。ここで「成績」とは、当該ゲームにおけるユーザの過去のプレイ内容等に基づく実績やスキルを表すものであり、本実施形態では、最低レベルのレベル「1」から最高レベルのレベル「10」までの10段階に分けて表すものとする。本図の例では、メッセージを入力したユーザ601cは、当該ゲームの過去のプレイ内容等により、レベル「6」の成績を有しており、登録要求送信部322は、このレベル「6」というユーザ601cの成績を取得し、メッセージ等とともに登録要求602に指定してサーバ装置310へと送信する。
【0099】
ここで登録要求602とは、サーバ装置310の記憶部311にメッセージ等を記憶させるためのサーバ装置310への要求命令であり、メッセージ等のデータをサーバ装置310へ適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。送信された登録要求602は、本図に示されるように、サーバ装置310へインターネットを介して伝送される。その後、登録要求602がサーバ装置310へと到達すると、サーバ装置310の登録要求受信部312が当該登録要求602を受信する。
【0100】
登録要求602を受信したサーバ装置310は、受信した登録要求602に指定されるメッセージを、同じく受信した登録要求602に指定されるメッセージを入力したユーザ601cの成績とメッセージの提示タイミングとに対応付けて、サーバ装置310が備える記憶部311に記憶する。すなわちサーバ装置310は、ハードディスク等の記憶装置によって構成される記憶部311を備え、各端末装置320a〜320cにおいて受け付けたメッセージ等を記憶し、蓄積していく。
【0101】
本図の例では、サーバ装置310の記憶部311は、あらかじめ、端末装置320a〜320cのいずれかにおいて過去に受け付けられたメッセージが、当該メッセージを入力したユーザの成績に対応付けて、既にいくつか記憶している状態にある。具体的に、レベル「5」の成績を有するユーザが入力した「ここでジャンプ!」というメッセージ(メッセージA)、レベル「4」の成績を有するユーザが入力した「ここからテンポが上がるよ」というメッセージ(メッセージB)、レベル「9」の成績を有するユーザが入力した「ここで左へ一回転だ!」というメッセージ(メッセージC)等のメッセージ群が、既に記憶されている状態にある。このような状態において、ユーザ601cが入力した「ここで右足を前へ」というメッセージ(メッセージX)が、当該ユーザ601cの成績(レベル「6」)とともに、新たに記憶部311に記憶され、メッセージ群の中に加えられる。
【0102】
このように、本実施形態のゲームシステム300は、インターネットを介して接続された3台の端末装置320a〜320cのそれぞれにおいて受け付けられたメッセージ等を、1台のサーバ装置310の記憶部311に集め、蓄積していく。
【0103】
その後、メッセージを入力したユーザ601cとは別のユーザ601aが、ダンスゲームをプレイした場合について説明する。具体的には図7に示されるように、ネットワークを介して接続された3台の端末装置320a〜320cのうち、ユーザ601cがメッセージを入力した端末装置320cとは別の端末装置320aにおいて、ユーザ601aがゲームをプレイした場合を例にとる。
【0104】
ユーザ601aがゲームのプレイを開始しようとすると、端末装置320aの取得要求送信部323は、まず当該ユーザ601aの成績を取得する。本図の例では、ユーザ601aは、ユーザ601cと同じレベル「6」の成績を有しているものとする。すなわちユーザ601aの成績は、過去のプレイ内容等に基づいてゲームのプレイの開始前に設定されており、端末装置320aに接続される外部メモリ106等の記憶媒体に記憶される。取得要求送信部323は、ユーザ601aがゲームのプレイを開始しようとすると、当該外部メモリ106等にアクセスすることで、ユーザ601aの成績(本図の例ではレベル「6」の成績)を取得する。
【0105】
ユーザ601aの成績を取得すると、取得要求送信部323は、ユーザ601aの成績を指定する取得要求603を生成し、当該取得要求603をサーバ装置310へと送信する。ユーザ601aの成績をサーバ装置310へと供給し、記憶部311に記憶されているメッセージのうちから、当該成績に基づいてメッセージを取得するためである。
【0106】
ここで取得要求603とは、サーバ装置310の記憶部311に記憶されているメッセージを取得するためのサーバ装置310への要求命令であり、ユーザ601aの成績データをサーバ装置310へ適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。送信された取得要求603は、サーバ装置310へインターネットを介して伝送され、その後サーバ装置310へと到達すると、サーバ装置310の取得要求受信部313が当該取得要求603を受信する。
【0107】
取得要求603を受信すると、次にサーバ装置310の抽出部314が、受信された取得要求603に指定される成績に基づいて、記憶部311に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する。具体的に抽出部314は、受信された取得要求603に指定される成績と、記憶部311内のメッセージのそれぞれに対応付けられて記憶されている成績とを比較する。そして、当該指定される成績と合致する成績が対応付けられたメッセージを、記憶部311内のメッセージのうちから抽出する。
【0108】
ここで「合致」とは、2つの成績が等しいか、またはその差が上下所定範囲以内に収まることを意味する。すなわち抽出部314は、ゲームのプレイを開始したユーザ601aと同程度のスキルをもつユーザから受け付けられたメッセージを抽出することになる。スキルが同程度のユーザからのメッセージの方が、スキルが大きく異なるユーザからのメッセージよりも、効果的であると考えられるからである。
【0109】
以下、本実施形態では、「合致」の条件として、2つの成績がレベルの差で±1以内に収まるという条件が設定された場合を想定して説明する。具体的に図8の例では、記憶部311に記憶されるメッセージA、メッセージB、メッセージC・・・メッセージX等のそれぞれのメッセージには、各メッセージを入力したユーザの成績として、それぞれレベル「5」、レベル「4」、レベル「9」・・・レベル「6」等が対応付けられている。そして、受信された取得要求603には、端末装置320aにてゲームのプレイを開始したユーザ601aの成績として、レベル「6」の成績が指定されている。抽出部314は、取得要求603を受信すると、当該受信された取得要求603に指定される成績であるレベル「6」と、記憶部311内のメッセージのそれぞれに対応付けられた成績とを比較し、合致する成績、すなわちレベルの差が±1以内に収まる成績が対応付けられたメッセージを抽出する。本図の例では、メッセージA(レベル「5」)やメッセージX(レベル「6」)等が、抽出されることになる。
【0110】
抽出部314がメッセージを抽出すると、次にサーバ装置310の取得応答送信部315が、抽出されたメッセージ(メッセージA、メッセージX等)、およびそれらに対応付けられた提示タイミングを指定する取得応答604を生成し、取得要求603を送信した端末装置320aへと送信する。抽出したメッセージを、端末装置320aへ供給し、ゲームをプレイするユーザ601aに提示するためである。
【0111】
ここで取得応答604とは、取得要求603に対する応答であり、ゲームのプレイを開始したユーザ601aに提示するためのメッセージの取得を要求した端末装置320aへ、当該要求に従って取得されたメッセージ等のデータを適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。送信された取得応答604は、取得要求603を送信した、すなわちユーザ601aがゲームのプレイを開始しようとしている端末装置320aへインターネットを介して伝送され、その後端末装置320aへと到達すると、端末装置320aの取得応答受信部325が当該取得応答604を受信する。
【0112】
取得応答604を受信すると、次に端末装置320aの提示部324が、受信された取得応答604に指定されるメッセージを、当該端末装置320aにおいてゲームをプレイするユーザ601aに、所定の提示タイミングで提示する。すなわち提示部324は、ユーザ601aによって開始されたゲームの進行中、受信された取得応答604に指定されるメッセージ(すなわち記憶部311から抽出されたメッセージA、メッセージX等)の対応付けられた提示タイミングになると、画像処理部107を介してモニタに当該メッセージの内容を表示することにより、ユーザ601aへと提示する。ここで所定の提示タイミングは、メッセージを入力したユーザ601cが設定したダンスゲーム中でのいずれかのタイミングであり、例えば、ダンスの動作が切り替わるような、ゲームの流れが分岐するタイミングであることが典型的である。
【0113】
具体的には図9に示されるように、ダンスゲームの進行中の所定のタイミングにおいて、ゲーム画面500内に「ここで右足を前へ」というメッセージが表示される。すなわち本図は、再生される楽曲に同調して指示画像501a〜501dが移動レーン502a〜502dに沿って移動する等しながらダンスゲームが進行した様子を示しており、抽出されたメッセージA、メッセージX等のうち、上述したユーザ601cが入力した「ここで右足を前へ」というメッセージXに対応付けられた提示タイミングにまでゲームの進行が到達し、当該「ここで右足を前へ」というメッセージXが表示されている様子を示している。
【0114】
本図の例のように、提示部324は、サーバ装置310の記憶部311から抽出されたメッセージA、メッセージX等のそれぞれについて、プレイされるダンスゲームの進行中にそれぞれの提示タイミングになると、画像処理部107を介してモニタのゲーム画面500内にメッセージを表示し、ゲームをプレイするユーザ601aへと提示する。このようなゲーム画面500を見ながらゲームをプレイしているユーザ601aは、種々のタイミングで表示される様々なメッセージからゲームを上手にプレイするためのヒントやアドバイスを得ながら、ゲームをプレイすることができる。
【0115】
以上、ここまで説明してきた本実施形態に係るゲームシステム300の処理の流れについて、図10および図11のフローチャートにまとめて、以下に説明する。
【0116】
図10は、本実施形態における端末装置320の処理の流れを示すフローチャートである。ゲームシステム300においてネットワークを介して接続された3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0117】
端末装置320の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まず端末装置320は、ゲームが開始されたか否かを判定する(ステップS1001)。すなわち端末装置320は、端末装置320が備えるコントローラ105等によりユーザからの各種入力処理を受け付け、端末装置320が提供するダンスゲームのプレイ開始の入力を受け付けたか否かを判定する。ゲームが開始されないと(ステップS1001;NO)、端末装置320の処理はステップS1001にとどまり、ゲームの開始されるまで待機する。
【0118】
ゲームが開始されると(ステップS1001;YES)、次に端末装置320の取得要求送信部323が、メッセージの取得要求603をサーバ装置310へと送信する(ステップS1002)。ゲームをプレイしようとするユーザに提示するためのメッセージを、サーバ装置310から取得するためである。ここで送信される取得要求603には、当該ユーザの成績が指定され、サーバ装置310からメッセージを取得するための基準とされる。
【0119】
取得要求603を送信すると、次に端末装置320の取得応答受信部325が、サーバ装置310から取得応答604を受信したか否かを判定する(ステップS1003)。ここで取得応答604は、メッセージの取得要求603に対するサーバ装置310からの応答である。取得応答604を受信していない場合は(ステップS1003;NO)、端末装置320の処理はステップS1001にとどまり、取得応答604を受信するまで待機する。取得応答604を受信できないと、ゲーム中に提示するメッセージの取得ができないからである。
【0120】
取得応答604を受信すると、次に端末装置320は、開始されたゲームを進行させる(ステップS1004)。すなわち、端末装置320は、楽曲を再生し、指示画像501a〜501d等の各種ゲーム画像を当該楽曲の再生にあわせて適宜モニタに表示させる等によって、ダンスゲームを進行させる。
【0121】
そして、ゲームの進行中に、メッセージの提示タイミングになったか否かを判定し(ステップS1005)、提示タイミングになると(ステップS1005;YES)、提示部324が、当該メッセージをユーザに提示する(ステップS1006)。すなわち提示部324は、サーバ装置310から取得したメッセージの内容をゲーム画面500内に表示することで、ゲームに関するヒントやアドバイスをユーザに提示する。一方で、提示タイミングでないときは(ステップS1005;NO)、メッセージを提示することなく、その後の処理へ移行する。
【0122】
その後、端末装置320は、進行中のゲームが終了したか否かを判定する(ステップS1007)。終了していなければ(ステップS1007;NO)、端末装置320の処理は再びステップS1004へと戻り、さらにゲームを進行させる。そして、再びステップS1005において、メッセージの提示タイミングになったか否かを判定し、提示タイミングになるとそのメッセージを提示する。このように端末装置320は、ゲームが終了するまで、取得したメッセージのそれぞれを、その提示タイミングでユーザに提示しながらゲームを進行させる。
【0123】
そして、進行中のゲームが終了すると(ステップS1007;YES)、端末装置320は、ゲーム中のユーザのプレイ内容に基づいて、当該ユーザの成績を更新する(ステップS1008)。例えばユーザのプレイ内容が良く、難易度の高いステージをクリアした場合には、ユーザの成績は上がり、一方でユーザのプレイ内容が悪く、ステージのクリアに失敗した場合には、ユーザの成績は下がる。
【0124】
ゲームが終了し、ユーザの成績が更新されると、次に端末装置320の受付部321が、ゲームをプレイしたユーザからメッセージを受け付ける(ステップS1009)。すなわち、ゲームをプレイしたユーザは、ゲームに関するメッセージを入力することができ、自身のプレイ経験に基づき、当該ゲームを上手にプレイするためのヒントやアドバイス等のメッセージを、同じゲームをプレイする他のユーザに伝えることができる。端末装置320の受付部321は、備えられたコントローラ105やキーボード等を介して、ユーザからのメッセージの入力を受け付ける。
【0125】
メッセージを受け付けると、次に端末装置320の登録要求送信部322が、当該受け付けたメッセージを指定する登録要求602を生成し、サーバ装置310へと送信する(ステップS1010)。ユーザから受け付けたメッセージを、サーバ装置310に登録し、後にゲームをプレイする他のユーザへ提示するためである。その後、端末装置320の処理は終了する。
【0126】
一方で図11は、本実施形態におけるサーバ装置310の処理の流れを示すフローチャートである。上記のような処理を行う端末装置320a〜320cとネットワークを介して接続されたサーバ装置310は、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0127】
サーバ装置310の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まずサーバ装置310の取得要求受信部313が、端末装置320a〜320cのいずれかから送信された取得要求603を受信したか否かを判定する(ステップS1101)。すなわち、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ゲームをプレイするユーザに提示するためのメッセージを取得するため、取得要求603をサーバ装置310へと送信するが、ここでサーバ装置310の取得要求受信部313は、そのうちいずれかの端末装置320からの取得要求603を受信したか否かを判定する。
【0128】
取得要求603を受信すると(ステップS1101;YES)、サーバ装置310の抽出部314が、当該取得要求603に指定されるユーザの成績に基づいて、記憶されているメッセージを抽出する(ステップS1102)。具体的には、記憶部311内のメッセージのうち、当該ユーザの成績と合致する成績をもつユーザから入力されたメッセージを抽出する。スキルが同程度のユーザからのメッセージの方が、スキルが大きく異なるユーザからのメッセージよりも効果的であると考えられるからである。
【0129】
メッセージを抽出すると、次にサーバ装置310の取得応答送信部315が、当該抽出されたメッセージ、およびその提示タイミングを指定する取得応答604を生成し、取得要求603を送信した端末装置320へ、当該取得応答604を送信する(ステップS1103)。メッセージの取得を要求した端末装置320へ、抽出したメッセージを提供するためである。
【0130】
その後、サーバ装置310の処理は、ステップS1101へと戻る。すなわち、引き続き端末装置320a〜320cのいずれかから取得要求603を受信したか否かを判定する。そして、取得要求603を受信する限り、記憶されたメッセージを抽出し、取得応答604を端末装置320へ送信する処理を実行する。
【0131】
一方、取得要求603を受信していない場合は(ステップS1101;NO)、サーバ装置310の登録要求受信部312が、端末装置320a〜320cのいずれかから送信された登録要求602を受信したか否かを判定する(ステップS1104)。すなわち、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ユーザから受け付けたメッセージの登録要求602をサーバ装置310へと送信するが、ここでサーバ装置310の登録要求受信部312は、そのうちいずれかの端末装置320からの登録要求602を受信したか否かを判定する。
【0132】
登録要求602を受信すると(ステップS1104;YES)、サーバ装置310の記憶部311が、当該登録要求602に指定される受け付けたメッセージを記憶する(ステップS1105)。すなわち記憶部311は、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれにおいてユーザから受け付けたメッセージを、蓄積して記憶していく。その後、サーバ装置310の処理は、ステップS1101へと戻る。
【0133】
一方、登録要求602を受信しなかった場合もまた(ステップS1104;NO)、サーバ装置310の処理は、ステップS1101へと戻る。すなわち、引き続きネットワークを介して接続された端末装置320a〜320cのいずれかからの取得要求603と登録要求602の受信の有無を判定し、これらを受信する限り、メッセージの抽出と取得応答604の送信、そしてメッセージの記憶等といった対応する処理を実行し続ける。
【0134】
このような構成によって、本実施形態に係るゲームシステム300は、複数の端末装置320a〜320cのそれぞれにおいてユーザが入力したゲームに関するメッセージを、サーバ装置310の記憶部311に記憶する。そして、いずれかの端末装置320においてユーザがゲームをプレイしようとすると、記憶されたメッセージのうちから、当該ゲームをプレイしようとするユーザの成績と合致する成績をもつユーザが入力したメッセージを抽出し、当該ゲームをプレイするユーザに提示する。その結果、ゲームをプレイするユーザは、自身と同程度のスキルをもつユーザからのメッセージ、すなわち自身のスキルに基づいて効果的と考えられるヒントやアドバイスを得ながら、ゲームをプレイすることができる。
【0135】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。実施形態1でのゲームシステム300は、記憶されているメッセージのうち、ユーザの成績に基づいてメッセージを抽出し、ゲームをプレイするユーザに提示した。それに対して本実施形態でのゲームシステム300は、メッセージに対する評価を算定し、さらに当該評価にも基づいてメッセージを抽出し、ゲームをプレイするユーザに提示する。以下、説明する。
【0136】
本実施形態におけるゲームシステム300は、実施形態1(図3)と同様、ダンスゲームをユーザに提供するものであり、インターネットを介して通信可能に接続された1台のサーバ装置310と3台の端末装置320a〜320cを備える。そして本実施形態では、これらサーバ装置310と端末装置320a〜320cの概要構成は、図12に示されるようになる。
【0137】
まず本図(a)に示されるサーバ装置310は、実施形態1(図4(a))と同様、記憶部311、登録要求受信部312、取得要求受信部313、抽出部314、取得応答送信部315を備え、そして本図(b)に示される端末装置320は、実施形態1(図4(b))と同様、受付部321、登録要求送信部322、取得要求送信部323、提示部324、取得応答受信部325を備える。
【0138】
これら各部は、原則として実施形態1と同様の機能を有するものである。
すなわち、端末装置320の受付部321が、ユーザからゲームに関するメッセージの入力を受け付け、当該メッセージは、登録要求送信部322と登録要求受信部312を介してサーバ装置310へ供給され、記憶部311に記憶される。
そして、端末装置320のユーザがゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績が、取得要求送信部323と取得要求受信部313を介してサーバ装置310へ供給され、抽出部314が、当該成績に基づいて、記憶部311に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する。
さらに、抽出されたメッセージは、取得応答送信部315と取得応答受信部325を介して端末装置320へ供給され、提示部324が、ゲームをプレイするユーザに当該抽出されたメッセージを提示する。
【0139】
これら各部に加え、本実施形態では、サーバ装置310は更新要求受信部316を、端末装置320は算定部327、更新要求送信部326を、それぞれさらに備え、以下のように機能する。
【0140】
算定部327は、ゲームのプレイが終了すると、提示されたメッセージに対する評価値を算定する。ここで「評価値」とは、メッセージが効果的なものであるか否かを示す値であり、ここでは最低の評価「1」から最高の評価「5」までの5段階に分けて表されるものとする。すなわち当該算定部327は、ゲームのプレイ中に提示されたメッセージが、ユーザにとって効果的なものであったか否かの指標として、評価「1」から評価「5」までの評価値を算定する。そして、算定された評価値を更新要求送信部326へと供給する。このような算定部327は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働することで実現される。
【0141】
更新要求送信部326は、提示されたメッセージと、算定された評価値と、を指定する更新要求をサーバ装置310へ送信する。すなわち当該更新要求送信部326は、ゲームのプレイが終了すると、当該プレイ中に提示部324が提示したメッセージと、当該メッセージに対して算定部327が算定した評価値と、を対応付ける。そして、これらをサーバ装置310の記憶部311に記憶するため、更新要求を生成して、インターネットを介してサーバ装置310へと送信する。このような更新要求送信部326は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0142】
更新要求受信部316は、端末装置320から送信された更新要求を受信する。すなわち当該更新要求受信部316は、後述する端末装置320の更新要求送信部326に対応するものであり、当該更新要求送信部326が送信した更新要求を受信する。そして、当該受信した更新要求を記憶部311へと供給する。更新要求を供給された記憶部311は、当該更新要求に指定されるメッセージに対応付けて、同じく当該更新要求に指定される評価値を記憶する。このような更新要求受信部316は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0143】
具体的に、ゲームのプレイが終了し、算定部327が評価値を算定する例として、図13および図14を参照して説明する。なおここからの説明では、実施形態1(図5〜図9)と同様の状況を例にとり、それに引き続く形で説明する。すなわち、レベル「6」の成績を有するユーザ601aが、端末装置320aにおいて、別のユーザ601cが入力したメッセージXや、メッセージA等の提示を見ながらダンスゲームをプレイした状況を例にとり、説明する。
【0144】
まず図13は、ユーザ601aがダンスゲームをプレイし、当該プレイをしたステージをクリアした結果、ユーザ601aの成績がレベル「6」からレベル「7」へと上がった場合の例について、ゲーム画面500の様子を示している。
【0145】
このとき、端末装置320aの算定部327は、ユーザ601aの成績の変化に基づいて、評価値を算定する。すなわち本図の例では、算定部327は、ユーザ601aの成績がレベル「6」からレベル「7」へと上がったという結果を反映し、プレイ中に提示されたメッセージに対し、5段階中上から2番目に良い評価「4」という評価値を算定する。ユーザ601aのレベルが上がったということは、プレイ中に提示されたメッセージが効果的であった可能性が高いと考えられるからである。
【0146】
一方で図14は、ユーザ601aがダンスゲームをプレイし、当該プレイをしたステージをクリアできずにゲームオーバーとなった結果、ユーザ601aの成績がレベル「6」からレベル「5」へと下がった場合の例について、ゲーム画面500の様子を示している。
【0147】
この場合、端末装置320aの算定部327は、ユーザ601aの成績がレベル「6」からレベル「5」へと下がったという結果を反映し、プレイ中に提示されたメッセージに対し、5段階中下から2番目に悪い評価「2」という評価値を算定する。ユーザ601aのレベルが下がったということは、プレイ中に提示されたメッセージが効果的でなかった可能性が高いと考えられるからである。
【0148】
さらに図13および図14に示された例以外にも、算定部327は、例えば、ゲームをプレイしたユーザ601aの成績の変化がなければ、プレイ中に提示されたメッセージに対し、中間の評価「3」という評価値を算定し、ゲームをプレイしたユーザ601aの成績が大幅に上がれば、プレイ中に提示されたメッセージに対し、最高の評価「5」という評価値を算定し、ゲームをプレイしたユーザ601aの成績が大幅に下がれば、プレイ中に提示されたメッセージに対し、最低の評価「1」という評価値を算定する。
【0149】
このように、端末装置320aの算定部327は、ゲームをプレイしたユーザ601aの成績の変化に基づいて、プレイ中に提示されたメッセージに対し、様々な評価値を算定することで、メッセージが効果的なものであったか否かの指標を定める。
【0150】
評価値が算定されると、図15に示されるように、端末装置320aの更新要求送信部326が、提示されたメッセージと、算定された評価値と、を指定する更新要求605を生成し、当該更新要求605をサーバ装置310へと送信する。提示されたメッセージに対して算定された評価値を、サーバ装置310へと供給し、記憶部311を更新するためである。
【0151】
ここで更新要求605とは、提示されたメッセージに対して算定された評価値をサーバ装置310の記憶部311に記憶させるためのサーバ装置310への要求命令であり、メッセージや評価値のデータをサーバ装置310へ適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。送信された更新要求605は、サーバ装置310へインターネットを介して伝送され、その後サーバ装置310へと到達すると、サーバ装置310の更新要求受信部316が当該更新要求605を受信する。
【0152】
更新要求605を受信したサーバ装置310は、受信した更新要求605に指定されるメッセージに対応付けて、同じく当該更新要求605に指定される評価値を、記憶部311に記憶する。すなわち、記憶部311には既に、メッセージA、メッセージB、メッセージC・・・メッセージX等、端末装置320a〜320cのそれぞれにおいて受け付けられた様々なメッセージが記憶されているが、ここではゲームをプレイしたユーザ601aに提示されたメッセージAやメッセージX等に対する評価値が、これらのメッセージに対応付けられてさらに記憶されることになる。
【0153】
具体的には図16に示されるように、記憶部311に記憶されるメッセージA、メッセージX等に対応付けて、ユーザ601aのプレイの結果として算定された評価値として、ここでは例として評価「4」という評価値が、新たに記憶される。本図の例では、記憶部311に記憶される各メッセージには、あらかじめ、端末装置320a〜320cのいずれかにおいて過去に算定された評価値が、既にいくつか記憶されている状態にある。例えばメッセージAには「3」、「4」、「1」という値が、メッセージBには「5」、「4」、「2」、「5」という値が、メッセージCには「2」、「4」、「1」という値が、さらにメッセージXには「5」という値が、評価値として既に記憶されている。このような状態において、ユーザ601aのプレイの結果として算定された「4」という値の評価値が、ユーザ601aに提示されたメッセージAとメッセージX等に対して新たに記憶される。一方で、提示されなかったメッセージであるメッセージBとメッセージC等については、元のまま新たな評価値は記憶されない。
【0154】
このように、記憶されるメッセージのそれぞれについて、ゲームをプレイしたユーザに提示された際の当該ユーザの成績の変化に基づいて算定された評価値を、記憶部311が蓄積して記憶していく。その結果、例えばメッセージを提示されたユーザの成績が上がった場合には、当該メッセージには高い評価値が蓄積され、逆にユーザの成績が下がった場合には、当該メッセージには低い評価値が蓄積されることになる。
【0155】
その後、記憶されるメッセージに対応付けられた評価値が蓄積してくると、サーバ装置310の抽出部314は、記憶部311からメッセージを抽出する際、当該評価値にも基づいてメッセージを抽出するようになる。すなわち、実施形態1における抽出部314は、メッセージの取得要求603を受けると、ゲームを開始したユーザの成績に基づいて、具体的にはゲームを開始したユーザの成績に合致する成績をもつユーザから受け付けられたメッセージを、記憶部311から抽出した。本実施形態ではユーザの成績に加え、抽出部314は、記憶されるメッセージに対応付けられた評価値にも基づいて、メッセージを抽出する。
【0156】
具体的に、記憶部311からメッセージを抽出する様子の例は、図17に示されるようになる。本図は例として、レベル「5」の成績を有するユーザが、端末装置320a〜320cのいずれかにおいてゲームを開始した場合を示している。このとき、まず抽出部314は、記憶されたメッセージのうち、当該レベル「5」の成績に合致する成績が対応付けられたメッセージ、すなわち、当該レベル「5」からレベルの差が±1以内に収まる成績が対応付けられたメッセージを抽出する。具体的に本図では、メッセージA(レベル「5」)、メッセージB(レベル「4」)、メッセージX(レベル「6」)等が、合致する成績が対応付けられたメッセージとして抽出される。一方で、メッセージC(レベル「9」)等は、成績が合致しないため、抽出されない。
【0157】
合致する成績が対応付けられたメッセージを抽出すると、さらに抽出部314は、当該抽出したメッセージにさらに対応付けられて記憶されている評価値に着目し、当該評価値の平均が所定の閾値以上であるメッセージをさらに抽出する。すなわち抽出部314は、合致する成績が対応付けられたメッセージのそれぞれについて、評価値の平均を算出し、算出した平均をあらかじめ定められた閾値と比較して、当該閾値以上であればそのメッセージを抽出し、当該閾値に達しなければそのメッセージは抽出しない。なるべく高い評価のされたメッセージを抽出して提示する方が、ゲームをプレイするユーザにとって効果的であると考えられるからである。
【0158】
具体的に、所定の閾値が「4.0」である場合を例にとり、本図を参照して説明する。
まず、メッセージAの4個の評価値(「3」、「4」、「1」、「4」)の平均値は「3.0」(=(3+4+1+4)/4)であり、所定の閾値「4.0」未満である。そのため抽出部314は、メッセージAは抽出しない。
一方で、メッセージBの4個の評価値(「5」、「4」、「2」、「5」)の平均値は「4.0」(=(5+4+2+5)/4)であり、所定の閾値「4.0」と等しい、すなわち、所定の閾値以上であるという条件を満たす。そのため抽出部314は、メッセージBを抽出する。
さらに、メッセージXの2個の評価値(「5」、「4」)の平均値は「4.5」(=(5+4)/2)であり、所定の閾値「4.0」以上である。そのため抽出部314は、メッセージXを抽出する。
【0159】
このように抽出部314は、記憶されたメッセージのうちから、ゲームを開始したユーザの成績と合致する成績が対応付けられたメッセージを抽出し、さらに、評価値の平均が所定の閾値以上であるメッセージを抽出する。これにより、ゲームシステム300は、同程度のスキルをもつユーザが入力したメッセージのうち、相対的に高い評価がされたメッセージを抽出し、ゲームをプレイするユーザに提示することができる。
【0160】
以上、ここまで説明してきた本実施形態に係るゲームシステム300の処理の流れについて、図18および図19のフローチャートにまとめて、以下に説明する。
【0161】
図18は、本実施形態における端末装置320の処理の流れを示すフローチャートである。ゲームシステム300においてネットワークを介して接続された3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0162】
端末装置320の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まず端末装置320は、ゲームが開始されたか否かを判定する(ステップS1801)。すなわち端末装置320は、端末装置320が備えるコントローラ105等によりユーザからの各種入力処理を受け付け、端末装置320が提供するダンスゲームのプレイ開始の入力を受け付けたか否かを判定する。ゲームが開始されないと(ステップS1801;NO)、端末装置320の処理はステップS1801にとどまり、ゲームの開始されるまで待機する。
【0163】
ゲームが開始されると(ステップS1801;YES)、次に端末装置320の取得要求送信部323が、メッセージの取得要求603をサーバ装置310へと送信する(ステップS1802)。ゲームをプレイしようとするユーザに提示するためのメッセージを、サーバ装置310から取得するためである。ここで送信される取得要求603には、当該ユーザの成績が指定され、サーバ装置310からメッセージを取得するための基準とされる。
【0164】
取得要求603を送信すると、次に端末装置320の取得応答受信部325が、サーバ装置310から取得応答604を受信したか否かを判定する(ステップS1803)。ここで取得応答604は、メッセージの取得要求603に対するサーバ装置310からの応答である。取得応答604を受信していない場合は(ステップS1803;NO)、端末装置320の処理はステップS1801にとどまり、取得応答604を受信するまで待機する。取得応答604を受信できないと、ゲーム中に提示するメッセージの取得ができないからである。
【0165】
取得応答604を受信すると、次に端末装置320は、開始されたゲームを進行させる(ステップS1804)。すなわち、端末装置320は、楽曲を再生し、指示画像501a〜501d等の各種ゲーム画像を当該楽曲の再生にあわせて適宜モニタに表示させる等によって、ダンスゲームを進行させる。
【0166】
そして、ゲームの進行中に、メッセージの提示タイミングになったか否かを判定し(ステップS1805)、提示タイミングになると(ステップS1805;YES)、提示部324が、当該メッセージをユーザに提示する(ステップS1806)。すなわち提示部324は、サーバ装置310から取得したメッセージの内容をゲーム画面500内に表示することで、ゲームに関するヒントやアドバイスをユーザに提示する。一方で、提示タイミングでないときは(ステップS1805;NO)、メッセージを提示することなく、その後の処理へ移行する。
【0167】
その後、端末装置320は、進行中のゲームが終了したか否かを判定する(ステップS1807)。終了していなければ(ステップS1807;NO)、端末装置320の処理は再びステップS1804へと戻り、さらにゲームを進行させる。そして、再びステップS1805において、メッセージの提示タイミングになったか否かを判定し、提示タイミングになるとそのメッセージを提示する。このように端末装置320は、ゲームが終了するまで、取得したメッセージのそれぞれを、その提示タイミングでユーザに提示しながらゲームを進行させる。
【0168】
そして、進行中のゲームが終了すると(ステップS1807;YES)、端末装置320は、ゲーム中のユーザのプレイ内容に基づいて、当該ユーザの成績を更新する(ステップS1808)。例えばユーザのプレイ内容がよく、難易度の高いステージをクリアした場合には、ユーザの成績は上がり、一方でユーザのプレイ内容が悪く、ステージのクリアに失敗した場合には、ユーザの成績は下がる。
【0169】
ゲームが終了し、ユーザの成績が更新されると、次に端末装置320の算定部327が、ゲームをプレイしたユーザの成績の変化に基づいて、提示されたメッセージに対する評価値を算定する(ステップS1809)。ユーザの成績が更新された結果、例えば成績が上がった場合には、相対的に高い評価値が算定され、逆に成績が下がった場合には、相対的に低い評価が算定される。
【0170】
評価値を算定すると、端末装置320の更新要求送信部326が、当該評価値を指定する更新要求605をサーバ装置310へと送信する(ステップS1810)。提示されたメッセージに対して算定した評価値を、サーバ装置310に記憶するためであり、当該評価値は、後にゲームをプレイする他のユーザへ提示するメッセージを抽出する際の基準とされる。
【0171】
更新要求605を送信すると、さらに端末装置320の受付部321が、ゲームをプレイしたユーザからメッセージを受け付ける(ステップS1811)。すなわち、ゲームをプレイしたユーザは、ゲームに関するメッセージを入力することができ、自身のプレイ経験に基づき、当該ゲームを上手にプレイするためのヒントやアドバイス等のメッセージを、同じゲームをプレイする他のユーザに伝えることができる。端末装置320の受付部321は、備えられたコントローラ105やキーボード等を介して、ユーザからのメッセージの入力を受け付ける。
【0172】
メッセージを受け付けると、次に端末装置320の登録要求送信部322が、当該受け付けたメッセージを指定する登録要求602を生成し、サーバ装置310へと送信する(ステップS1812)。ユーザから受け付けたメッセージを、サーバ装置310に登録し、後にゲームをプレイする他のユーザへ提示するためである。その後、端末装置320の処理は終了する。
【0173】
一方で図19は、本実施形態におけるサーバ装置310の処理の流れを示すフローチャートである。上記のような処理を行う端末装置320a〜320cとネットワークを介して接続されたサーバ装置310は、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0174】
サーバ装置310の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まずサーバ装置310の取得要求受信部313が、端末装置320a〜320cのいずれかから送信された取得要求603を受信したか否かを判定する(ステップS1901)。すなわち、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ゲームをプレイするユーザに提示するためのメッセージを取得するため、取得要求603をサーバ装置310へと送信するが、ここでサーバ装置310の取得要求受信部313は、そのうちいずれかの端末装置320からの取得要求603を受信したか否かを判定する。
【0175】
取得要求603を受信すると(ステップS1901;YES)、サーバ装置310の抽出部314が、当該取得要求603に指定されるユーザの成績と、記憶される評価値とに基づいて、記憶されているメッセージを抽出する(ステップS1902)。具体的には、記憶部311内のメッセージのうち、当該ユーザの成績と合致する成績をもつユーザから入力されたメッセージを抽出し、さらにその中で評価値の平均が所定の閾値以上のメッセージを抽出する。スキルが同程度のユーザからのメッセージのうち、相対的に高い評価がされたメッセージの方が、ゲームをプレイするユーザにとって効果的であると考えられるからである。
【0176】
メッセージを抽出すると、次にサーバ装置310の取得応答送信部315が、当該抽出されたメッセージ、およびその提示タイミングを指定する取得応答604を生成し、取得要求603を送信した端末装置320へ、当該取得応答604を送信する(ステップS1903)。メッセージの取得を要求した端末装置320へ、抽出したメッセージを提供するためである。
【0177】
その後、サーバ装置310の処理は、ステップS1901へと戻る。すなわち、引き続き端末装置320a〜320cのいずれかから取得要求603を受信したか否かを判定する。そして、取得要求603を受信する限り、記憶されたメッセージを抽出し、取得応答604を端末装置320へ送信する処理を実行する。
【0178】
一方、取得要求603を受信していない場合は(ステップS1901;NO)、サーバ装置310の登録要求受信部312が、端末装置320a〜320cのいずれかから送信された登録要求602を受信したか否かを判定する(ステップS1904)。すなわち、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ユーザから受け付けたメッセージの登録要求602をサーバ装置310へと送信するが、ここでサーバ装置310の登録要求受信部312は、そのうちいずれかの端末装置320からの登録要求602を受信したか否かを判定する。
【0179】
登録要求602を受信すると(ステップS1904;YES)、サーバ装置310の記憶部311が、当該登録要求602に指定される受け付けたメッセージを記憶する(ステップS1905)。すなわち記憶部311は、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれにおいてユーザから受け付けたメッセージを、蓄積して記憶していく。その後、サーバ装置310の処理は、ステップS1901へと戻る。
【0180】
一方、登録要求602を受信していない場合は(ステップS1904;NO)、さらにサーバ装置310の更新要求受信部316が、端末装置320a〜320cのいずれかから送信された更新要求605を受信したか否かを判定する(ステップS1906)。すなわち、3台の端末装置320a〜320cのそれぞれは、ユーザに提示されたメッセージの更新要求605をサーバ装置310へと送信するが、ここでサーバ装置310の更新要求受信部316は、そのうちいずれかの端末装置320からの更新要求605を受信したか否かを判定する。
【0181】
更新要求605を受信すると(ステップS1906;YES)、サーバ装置310の記憶部311が、当該更新要求605に指定される提示されたメッセージに対応付けて、同じく当該更新要求605に指定される評価値を記憶する(ステップS1907)。記憶された評価値は、上記ステップS1902において、メッセージの抽出の基準とされる。その後、サーバ装置310の処理は、ステップS1901へと戻る。
【0182】
一方、更新要求605を受信しなかった場合もまた(ステップS1906;NO)、サーバ装置310の処理は、ステップS1901へと戻る。すなわち、引き続きネットワークを介して接続された端末装置320a〜320cのいずれかからの取得要求603と登録要求602、そして更新要求605の受信の有無を判定し、これらを受信する限り、メッセージの抽出と取得応答604の送信、そしてメッセージや評価値の記憶等といった対応する処理を実行し続ける。
【0183】
このような構成によって、本実施形態に係るゲームシステム300は、ゲームをプレイしているユーザに提示されたメッセージに対する評価値を、当該ユーザの成績の変化から算定し、当該提示されたメッセージに当該算定した評価値を対応付けて、サーバ装置310の記憶部311に記憶する。そして、その後ゲームをプレイするユーザに対し、成績と評価値とに基づいて、記憶されているメッセージを抽出し、提示する。その結果、メッセージが効果的であるか否かの指標を、様々なユーザがゲームをプレイした結果に基づいて自動的に更新することができ、その後にゲームをプレイする他のユーザへ、より精度の高い基準によって効果的なメッセージを抽出し、提示することができる。
【0184】
なお、本実施形態では、端末装置320の算定部327は、提示された全てのメッセージに対して一律に評価値を算定したが、これを変形して、メッセージごとに評価値を算定するようにしてもよい。すなわち、ゲームをプレイするユーザに提示されたメッセージのそれぞれについて、提示された際の当該ユーザの成績の変化を個別に取得し、提示されたメッセージごとに評価値を算定するようにしてもよい。
【0185】
例えば、メッセージが提示されたタイミング後の所定の期間内にユーザがプレイに成功し、高い得点が得られた場合には、算定部327は当該提示されたメッセージが効果的であったと判断し、相対的に高い評価値を算定する。あるいは逆に、メッセージが提示されたタイミング後の所定の期間内にユーザがプレイに失敗し、得点が下がったり、低い得点しか得られなかったりした場合には、算定部327は当該提示されたメッセージが効果的でなかったと判断し、相対的に低い評価値を算定する。その結果、提示されたメッセージのそれぞれに対して個別に評価値を算定でき、算定される評価値の精度を向上させることにつながる。
【0186】
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3について説明する。実施形態2では、端末装置320の算定部327は、ゲームをプレイしたユーザの成績の変化から、提示されたメッセージに対する評価値を算定した。それに対して本実施形態では、算定部327は、ゲームをプレイしたユーザの評価の入力から、評価値を算定する。以下、説明する。
【0187】
本実施形態での端末装置320は、当該端末装置320においてユーザがゲームをプレイしようとすると、上記実施形態と同様に、当該ユーザの成績に基づいて、サーバ装置310の記憶部311からメッセージを抽出し、当該ゲームをプレイしているユーザに提示する。その際、サーバ装置310の記憶部311は、メッセージを入力したユーザの識別情報を当該メッセージに対応付けて記憶しておき、端末装置320は抽出されたメッセージに対応付けられた入力ユーザの識別情報に基づいて、メッセージを入力したユーザごとに異なる態様で提示する。
【0188】
具体的な例として、「ここで右足を前へ」というメッセージが提示される様子を図20に示す。端末装置320の提示部324は、ゲームのプレイが進行し所定のタイミングになると、本図に示されるように、「ここで右足を前へ」というメッセージを、その背景に斜線の模様を施した態様でゲーム画面500内に表示し、ゲームをプレイするユーザへと提示する。
【0189】
一方、ゲームのプレイが進行し、さらに別のメッセージを提示するタイミングになると、端末装置320の提示部324は、上記メッセージとは異なる態様でメッセージを表示する。具体的には図21に示されるように、提示部324は、「ここでジャンプ!」というメッセージを、その背景に縦線の模様を施した態様でゲーム画面500内に表示し、ゲームをプレイするユーザへと提示する。
【0190】
このように、提示部324が、メッセージを入力したユーザごとに異なる態様で表示することで、ゲームをプレイしているユーザは、どのユーザから入力されたメッセージが効果的であって、どのユーザから入力されたメッセージが効果的でなかったということを、表示された態様ごとに区別して認識することができる。
【0191】
その後、ゲームのプレイが終了すると、端末装置320の算定部327は、プレイ中に提示されたメッセージに評価値を算定するため、図22に示されるようなゲーム画面500において、評価の入力をユーザに促す。このとき端末装置320は、メッセージが表示された態様と同じ態様で、メッセージの入力ユーザ(アドバイザ)をゲーム画面500内に表示し、アドバイザごとにメッセージの評価を入力することができるようにする。ゲームのプレイを終了したユーザは、プレイ中にどの態様で表示されたメッセージが効果的で、どの態様で表示されたメッセージが効果的でなかったかを、評価値として入力することで、アドバイザごとに異なる評価をすることができる。
【0192】
具体的には本図の例のように、ゲームのプレイを終了したユーザは、
(A)背景に斜線の模様が施されて表示されたメッセージが効果的であったと考え、アドバイザAに対し、評価「4」の評価値を入力し、
(B)背景に縦線の模様が施されて表示されたメッセージがとても効果的でなかったと考え、アドバイザBに対し、評価「1」の評価値を入力し、
(C)背景に横線の模様が施されて表示されたメッセージがとても効果的であったと考え、アドバイザCに対し、評価「5」の評価値を入力し、
(D)背景に交差した斜線の模様が施されて表示されたメッセージが多少効果的であったと考え、アドバイザDに対し、評価「3」の評価値を入力する。
【0193】
その後、ユーザからの入力により算定された評価値は、実施形態2と同様、更新要求605に指定された上でサーバ装置310へと送信され、記憶部311に記憶されるメッセージに対応付けられて記憶される。
【0194】
このような構成によって、本実施形態に係るゲームシステム300は、メッセージの入力ユーザ(アドバイザ)ごとに異なる態様で表示し、ゲームをプレイしたユーザから、アドバイザごとに評価の入力を受け付け、提示されたメッセージに対する評価値を算定する。これにより、各アドバイザのメッセージが効果的であったか否かを、ゲームをプレイしたユーザ自身の判断によって評価することができ、その後にゲームをプレイする他のユーザへ、当該メッセージを提示すべきか否かの基準に反映させることができる。
【0195】
なお、本実施形態では、提示部324がメッセージをアドバイザごとに異なる態様で表示する際、メッセージの背景に斜線や縦線等の模様を施して表示したが、これを変形して、アドバイザごとに異なる色で表示するようにしてもよい。すなわち、例えば「赤」、「白」、「青」、「緑」等というように、アドバイザごとに異なる色を対応付け、提示部324が、当該対応付けられた色でゲーム画面500内にメッセージを表示する。そしてゲームのプレイを終了したユーザは、表示されたメッセージの色ごとに評価を入力することで、アドバイザごとに評価を入力できるようにしてもよい。
【0196】
また、本実施形態では、ゲームのプレイを終了したユーザは、提示されたメッセージに対する評価値を、メッセージの入力ユーザ(アドバイザ)ごとに入力したが、これを変形して、メッセージごとに入力するようにしてもよい。すなわち、同じアドバイザからのメッセージには全て同じ評価が入力されるのではなく、メッセージごとに異なる評価が入力されるようにしてもよい。
【0197】
具体的には図23に示されるように、ゲームのプレイが終了すると、端末装置320は、プレイ中に提示された全てのメッセージを、当該プレイ中に表示された態様と同じ態様でゲーム画面500内に並べて表示する。ゲームのプレイを終了したユーザは、プレイ中にどの態様で表示されたメッセージが効果的で、どの態様で表示されたメッセージが効果的でなかったかの評価値を、画面をスクロールさせながら、当該並べて表示されたメッセージのそれぞれに独立して入力をすることができる。その結果、提示されたメッセージのそれぞれに対して個別に評価値を算定でき、算定される評価値の精度を向上させることにつながる。
【0198】
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4について説明する。上記実施形態では、サーバ装置310の抽出部314は、記憶部311に記憶されたメッセージのうち、当該メッセージの入力ユーザの成績がゲームのプレイを開始したユーザの成績と合致するメッセージを抽出した。それに対して本実施形態では、メッセージの入力ユーザの成績に換えて、評価値が算定されたときにゲームをプレイしたユーザの成績に着目する。すなわち抽出部314は、記憶部311に記憶されたメッセージのうち、評価値が算定されたときにゲームをプレイしたユーザの成績がゲームのプレイを開始したユーザの成績と合致するメッセージを抽出する。以下、説明する。
【0199】
本実施形態に係るゲームシステム300において、サーバ装置310と端末装置320の概要構成は、実施形態2の概要構成(図12)と原則的に同様であり、サーバ装置310は、記憶部311、登録要求受信部312、取得要求受信部313、抽出部314、取得応答送信部315、更新要求受信部316を備え、端末装置320は、受付部321、登録要求送信部322、取得要求送信部323、提示部324、取得応答受信部325、更新要求送信部326、算定部327を備える。
【0200】
本実施形態では、端末装置320においてゲームのプレイが終了し、算定部327が提示されたメッセージに対する評価値を算定すると、更新要求送信部326が、提示されたメッセージと算定された評価値に加え、さらにゲームをプレイしたユーザの成績を更新要求605に指定し、当該更新要求605をサーバ装置310へ送信する。そして、サーバ装置310では、更新要求受信部316が更新要求605を受信すると、記憶部311が、受信された更新要求605に指定されるメッセージに、当該更新要求605に指定される評価値に加え、さらに同じく当該更新要求605に指定されるゲームをプレイしたユーザの成績とを対応付けて記憶する。
【0201】
すなわち、端末装置320におけるゲーム中に提示されたメッセージに、どのくらいの成績のユーザからどのくらいの評価を受けたか、という情報が対応付けられて、サーバ装置310の記憶部311に蓄積されていくことになる。
【0202】
その結果、記憶部311に記憶されるメッセージには、図24に示されるように、ゲームをプレイしたユーザの様々なレベルの成績と、当該プレイの際に算定された様々な評価値と、が対応付けられることになる。具体的に本図では、「ここでジャンプ!」というメッセージAに対して、様々なレベルの成績を有するユーザが当該メッセージAを見ながらゲームをプレイした結果、どのような評価値が算定されたか、という情報が蓄積された様子が示されている。
【0203】
例えば、当該メッセージAは、ゲームのプレイ中に提示された結果、
レベル「10」の成績を有する4人のユーザから、それぞれ「5」、「4」、「3」、「4」(平均すると「4.0」)の評価値を受け、
レベル「9」の成績を有する2人のユーザから、それぞれ「5」、「4」(平均すると「4.5」)の評価値を受け、
レベル「8」の成績を有する3人のユーザから、それぞれ「4」、「3」、「5」(平均すると「4.0」)の評価値を受け、・・・
レベル「2」の成績を有する3人のユーザから、それぞれ「1」、「3」、「2」(平均すると「2.0」)の評価値を受け、
レベル「1」の成績を有する2人のユーザから、それぞれ「2」、「1」(平均すると「1.5」)の評価値を受けた、
ということが示されている。
【0204】
このように、サーバ装置310の記憶部311は、記憶されるメッセージのそれぞれについて、当該メッセージを見ながらゲームをプレイした様々なレベルの成績を有するユーザによって算定された様々な評価値が、蓄積されて記憶される。
【0205】
その後、本実施形態のゲームシステム300では、新たにゲームのプレイを開始しようとするユーザに対し、サーバ装置310の抽出部314が、記憶部311に記憶されたメッセージのうち、当該プレイを開始しようとするユーザの成績に合致する成績のユーザによって算定された評価値の平均が所定の閾値以上であるメッセージを抽出する。すなわち、ゲームをプレイするユーザにとって、自身と同程度のレベルのユーザが良いと評価したメッセージが抽出されることになる。
【0206】
具体的に本図の例では、「ここでジャンプ!」というメッセージAは、レベル「10」、レベル「9」、レベル「8」といった比較的高い成績のユーザからは、評価値の平均が「4.0」や「4.5」といった比較的高い評価を受け、レベル「2」やレベル「1」といった比較的低い成績のユーザからは、評価値の平均が「1.5」や「2.0」といった比較的低い評価を受けている。そのため、当該メッセージAは、比較的レベルの高いユーザにとって適したメッセージであるということであり、相対的に高い成績のユーザがゲームのプレイを開始すると、記憶部311から抽出され、提示されることになるが、一方で相対的に低い成績のユーザがゲームのプレイを開始した場合には、記憶部311から抽出されず、提示されないことになる。
【0207】
このように、単一のメッセージに対しても、高いレベルから低いレベルまでの様々な成績を有するユーザから独立した評価を受ける結果、本実施形態に係るゲームシステム300は、スキルの高いユーザにとっては効果的であるがスキルの低いユーザにとっては効果的でないメッセージ、逆にスキルの低いユーザにとっては効果的であるがスキルの高いユーザにとっては効果的でないメッセージ、あるいはどのスキルのユーザにとっても効果的なメッセージ等、様々なスキルのユーザに対して柔軟にメッセージの評価を行うことができる。
【0208】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0209】
例えば、上記実施形態では、ダンスゲームを提供するゲームシステムを用いて説明した。しかし本発明はダンスゲームに限らず、アクションゲーム、レースゲーム、シューティングゲーム等、その他様々なジャンルのゲームにおいても実現可能である。
例えばユーザが自動車を運転することを模擬するレースゲームでは、ゲームをプレイしているユーザは、ゴールまでのタイムを縮めるためコースのどこでハンドルを切ったりブレーキをかけたりすればよいか等といったゲームを攻略するために効果的な情報を、他のユーザが入力したメッセージから得て、ゲームを進めることができる。
あるいはユーザが敵キャラクタを倒しながらゲームを進めるアクションゲームでは、ゲームをプレイしているユーザは、敵キャラクタを有効に倒すための方法等といったゲームを攻略するために効果的な情報を、他のユーザが入力したアドバイスから得て、ゲームを進めることができる。
【0210】
また、上記実施形態では、2つの成績が「合致」する条件として、2つの成績がレベルの差で±1以内に収まるという条件が設定された場合を例にとり説明した。しかしこれに限らず、2つの成績が「合致」する条件として、レベルの差が±0以内に収まるという条件、すなわち2つの成績が等しい場合を条件としてもよい。あるいは、レベルの差が±2、±3、±4以内に収まるという条件にする等、合致の条件となる所定範囲を拡げてもよい。どの程度の範囲で成績が合致するメッセージを提示することがゲームをプレイするユーザにとって効果的であるかは、状況によって様々であるため、2つの成績が合致する条件は、状況に応じて種々に調整することが通常である。
【0211】
また、上記実施形態では、サーバ装置310の抽出部314は、ユーザの成績に合致する成績をもつ他のユーザのメッセージのうち、評価値の平均が所定の閾値以上であるメッセージを記憶部311から抽出した。しかし評価値の平均に限らず、評価値の総和もしくは減衰平均が、所定の閾値以上であるメッセージを抽出するようにしてもよい。
【0212】
例えば、評価値の総和が所定の閾値以上であるメッセージを抽出するようにすると、評価値の平均をとった場合と同様、高く評価されたメッセージほど抽出されやすくなることになる。一方で、平均は総和を評価回数で割ったものであるため、評価値の総和に着目した場合の方が、評価回数が多いメッセージほど抽出されることになる。すなわち、何度も高い評価がされたメッセージほど抽出され、ゲームをプレイしているユーザに提示されやすくなることになる。
【0213】
あるいは、評価値の減衰平均が所定の閾値以上であるメッセージを抽出するようにすると、評価値の単純平均をとった場合とは異なるメッセージを抽出することができる。例えば、時間に重みをつけ、新しく算定された評価値ほど重視されるように平均をとると、最近高い評価がされたメッセージほど優先して抽出されることになる。これにより、ゲームをプレイしているユーザは、最近良い評価がされたメッセージを優先的に得ながら、ゲームを進めることができる。
【0214】
また、上記実施形態では、端末装置320の提示部324は、ゲームをプレイしているユーザに対し、サーバ装置310の記憶部311から抽出されたメッセージを、原則的には全て提示した。しかしこれに限らず、抽出されたメッセージのうちから部分的に選択されたメッセージを提示するようにしてもよい。
【0215】
例えば、ゲームのプレイ開始時に、メッセージの入力ユーザ(アドバイザ)ごとに分類して表示し、どのアドバイザからのメッセージを提示し、どのアドバイザからのメッセージを提示しないかを、ゲームをプレイするユーザに選ばせてもよい。あるいは、提示部324が、抽出されたメッセージのうちから無作為に提示するメッセージを選んでもよい。これにより、抽出されたメッセージのうちから絞り込んで提示することができ、特に抽出されたメッセージの数が多くなりすぎた場合等において効果を発揮する。
【0216】
あるいは提示部324は、メッセージの提示タイミングにも着目し、記憶部311から抽出すべきメッセージに提示タイミングが同程度のものが複数存在した場合に、そのうちいずれか1つを選んで提示するようにしてもよい。同じタイミングで複数のメッセージが提示されると、ゲームをプレイしているユーザは、どちらのメッセージを参考にすべきか判断に迷い、混乱してしまうと考えられるからである。このときいずれか1つのメッセージを選ぶ際、提示タイミングが同程度の複数のメッセージのうち評価値の平均等が最も高いものを1つ選ぶようにすることで、ゲームをプレイしているユーザにとってより効果的なメッセージを提示することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0217】
以上説明したように、本発明によれば、ゲームをプレイしているユーザに対し効果的なメッセージを提示するのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0218】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
200 マット型コントローラ
201(201a〜201d) ボタン
300 ゲームシステム
310 サーバ装置
311 記憶部
312 登録要求受信部
313 取得要求受信部
314 抽出部
315 取得応答送信部
316 更新要求受信部
320(320a〜320c) 端末装置
321 受付部
322 登録要求送信部
323 取得要求送信部
324 提示部
325 取得応答受信部
326 更新要求送信部
327 算定部
500 ゲーム画面
501(501a〜501d) 指示画像
502(502a〜502d) 移動レーン
503(503a〜503d) 基準画像
601(601a,601c) ユーザ
602 登録要求
603 取得要求
604 取得応答
605 更新要求

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置とサーバ装置を備えるゲームシステムであって、
(a)前記複数の端末装置のそれぞれは、
当該端末装置のユーザから当該端末装置においてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付ける受付部、
前記受け付けられたメッセージを指定する登録要求を前記サーバ装置へ送信する登録要求送信部
を備え、
(b)前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置のいずれかから送信された登録要求を受信する登録要求受信部、
前記受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する記憶部
を備え、
(c)前記複数の端末装置のそれぞれは、
当該端末装置のユーザが当該端末装置において前記ゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求を前記サーバ装置へ送信する取得要求送信部
をさらに備え、
(d)前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置のいずれかから送信された取得要求を受信する取得要求受信部、
前記受信された取得要求に指定される成績に基づいて、前記記憶部に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する抽出部、
前記抽出されたメッセージを指定する取得応答を、前記取得要求を送信した端末装置へ送信する取得応答送信部
をさらに備え、
(e)前記複数の端末装置のそれぞれは、
前記サーバ装置から送信された取得応答を受信する取得応答受信部、
前記受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末装置において前記ゲームをプレイするユーザに提示する提示部
をさらに備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムであって、
前記登録要求には、当該登録要求に指定されたメッセージを入力したユーザの成績がさらに指定され、
前記記憶部は、前記受信された登録要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該登録要求に指定される成績をさらに記憶し、
(f)前記複数の端末装置のそれぞれは、
前記ゲームのプレイが終了すると、前記提示されたメッセージに対する評価値を算定する算定部、
前記提示されたメッセージと、前記算定された評価値と、を指定する更新要求を前記サーバ装置へ送信する更新要求送信部
をさらに備え、
(g)前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置のいずれかから送信された更新要求を受信する更新要求受信部
をさらに備え、
前記記憶部は、前記受信された更新要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該更新要求に指定される評価値をさらに記憶する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムであって、
(f)前記複数の端末装置のそれぞれは、
前記ゲームのプレイが終了すると、前記提示されたメッセージに対する評価値を算定する算定部、
前記提示されたメッセージと、前記算定された評価値と、前記ゲームをプレイしたユーザの成績と、を指定する更新要求を前記サーバ装置へ送信する更新要求送信部
をさらに備え、
(g)前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置のいずれかから送信された更新要求を受信する更新要求受信部
をさらに備え、
前記記憶部は、前記受信された更新要求に指定されるメッセージに対応付けて、当該更新要求に指定される評価値と、当該更新要求に指定される成績と、をさらに記憶する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2または3に記載のゲームシステムであって、
前記所定の抽出条件は、前記記憶部に記憶されるメッセージのうち、当該メッセージに対応付けられて記憶される成績が前記受信された取得要求に指定される成績と合致し、当該合致するメッセージに対応付けられて記憶される評価値が所定の評価条件を満たす場合に、満たされる
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムであって、
前記所定の評価条件は、当該合致するメッセージに対応付けられて記憶される評価値の総和、平均、もしくは、減衰平均が、所定の閾値以上である場合に満たされる
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載のゲームシステムであって、
前記算定部は、前記ゲームをプレイしたユーザの成績の変化から、前記評価値を算定する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項2から5のいずれか1項に記載のゲームシステムであって、
前記算定部は、前記ゲームをプレイしたユーザの評価の入力から、前記評価値を算定する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
複数の端末装置とサーバ装置を備えるゲームシステムが実行する制御方法であって、当該複数の端末装置のそれぞれは、受付部、登録要求送信部、取得要求送信部、取得応答受信部、提示部を備え、当該サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、取得要求受信部、抽出部、取得応答送信部を備え、
前記制御方法は、
(a)前記複数の端末装置のそれぞれにおいて、
前記受付部が、当該端末装置のユーザから当該端末装置においてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付ける受付工程、
前記登録要求送信部が、前記受け付けられたメッセージを指定する登録要求を前記サーバ装置へ送信する登録要求送信工程
を備え、
(b)前記サーバ装置において、
前記登録要求受信部が、前記複数の端末装置のいずれかから送信された登録要求を受信する登録要求受信工程、
前記記憶部が、前記受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する記憶工程
を備え、
(c)前記複数の端末装置のそれぞれにおいて、
前記取得要求送信部が、当該端末装置のユーザが当該端末装置において前記ゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求を前記サーバ装置へ送信する取得要求送信工程
をさらに備え、
(d)前記サーバ装置において、
前記取得要求受信部が、前記複数の端末装置のいずれかから送信された取得要求を受信する取得要求受信工程、
前記抽出部が、前記受信された取得要求に指定される成績に基づいて、前記記憶部に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する抽出工程、
前記取得応答送信部が、前記抽出されたメッセージを指定する取得応答を、前記取得要求を送信した端末装置へ送信する取得応答送信工程
をさらに備え、
(e)前記複数の端末装置のそれぞれにおいて、
前記取得応答受信部が、前記サーバ装置から送信された取得応答を受信する取得応答受信工程、
前記提示部が、前記受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末装置において前記ゲームをプレイするユーザに提示する提示工程
をさらに備える
ことを特徴とする制御方法。
【請求項9】
複数の端末用コンピュータのそれぞれを端末装置として機能させる端末用プログラムと、サーバ用コンピュータをサーバ装置として機能させるサーバ用プログラムと、を備えるプログラムであって、
(a)前記端末用プログラムは、前記複数の端末用コンピュータのそれぞれを、
当該端末用コンピュータのユーザから当該端末用コンピュータにおいてプレイされるゲームに関するメッセージの入力を受け付ける受付部、
前記受け付けられたメッセージを指定する登録要求を前記サーバ用コンピュータへ送信する登録要求送信部
として機能させ、
(b)前記サーバ用プログラムは、前記サーバ用コンピュータを、
前記複数の端末用コンピュータのいずれかから送信された登録要求を受信する登録要求受信部、
前記受信された登録要求に指定されるメッセージを記憶する記憶部
として機能させ、
(c)前記端末用プログラムは、前記複数の端末用コンピュータのそれぞれを、
当該端末用コンピュータのユーザが当該端末用コンピュータにおいて前記ゲームをプレイしようとすると、当該ユーザの成績を指定する取得要求を前記サーバ用コンピュータへ送信する取得要求送信部
としてさらに機能させ、
(d)前記サーバ用プログラムは、前記サーバ用コンピュータを、
前記複数の端末用コンピュータのいずれかから送信された取得要求を受信する取得要求受信部、
前記受信された取得要求に指定される成績に基づいて、前記記憶部に記憶されるメッセージから所定の抽出条件を満たすメッセージを抽出する抽出部、
前記抽出されたメッセージを指定する取得応答を、前記取得要求を送信した端末用コンピュータへ送信する取得応答送信部
としてさらに機能させ、
(e)前記端末用プログラムは、前記複数の端末用コンピュータのそれぞれを、
前記サーバ用コンピュータから送信された取得応答を受信する取得応答受信部、
前記受信された取得応答に指定されるメッセージを、当該端末用コンピュータにおいて前記ゲームをプレイするユーザに提示する提示部
としてさらに機能させる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−235897(P2012−235897A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106661(P2011−106661)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】