説明

ゲームシステム、ゲーム装置、中央装置、及びプログラム

【課題】 リンク型ジャックポット・ゲームシステムにおいて、人気機種・不人気機種の区別が生じた場合にそれを解消することが可能である等、全体的に見て適切な運用を可能にする。
【解決手段】 ゲームシステム100は、一又は二以上の端末21を有するゲーム装置20、複数のゲーム装置と通信可能に接続され、前記端末のいずれか1つ以上に対して特典メダルを所定数だけ支払うように指令するジャックポット装置10、等を含む。特典メダルの支払は、抽選部11によってジャックポット当選が発生し、かつ、当選端末決定部14によって決定された端末において行われる。この際、各端末に係るジャックポット当選の出やすさ、即ち当選率は、その時点における各端末における被消費メダル数と各ゲーム装置について定められた当選率補正値とに基づいて定められる。このうちの当選率補正値は、当選率補正値設定部13によって可変可能に設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、中央装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リンク型ジャックポット・ゲームシステムが提供されている。これは、概ね、以下の構成を備える。すなわち、第1に、複数のゲーム装置、第2に、これら複数のゲーム装置と通信可能に接続された中央装置、である。このうちゲーム装置は、例えばプッシャーゲーム、スロットゲーム、競馬ゲーム等の各種ゲームを提供するゲーム端末を含む。ゲーム端末は、1個のゲーム装置に複数含まれ得る。各ゲーム端末では、典型的には、プレイヤーによるメダルの投入をまって様々なゲームが提供される。プレイヤーには、ゲームの結果に応じ、投入したメダルの数に応じたメダルが支払われ、あるいは投入したメダルの没収というサンクションが与えられる。
【0003】
一方、前記中央装置は、各ゲーム端末におけるゲームの結果の如何に関わらず、プレイヤーにとっていわば不意に、特典としてのメダルを与える機能をもつ。この特典としてのメダルの支払の実行は、所定の抽選確率に従い、ある特定のゲーム端末がこの特典の恩恵を受ける端末として抽選・決定された上で行われる。また、その特典としてのメダルの数は、それまでに各プレイヤーが各ゲーム端末において費やしたメダルの数などに応じる。これは、当該ゲームシステムの利用者に対する宝くじ的要素を含んだ還元サービスでもある。
このようなゲームシステムとしては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-112733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のようなゲームシステムにおいては、次のような問題がある。
まず、上述したような特典としてのメダルの支払は、複数のゲーム装置、ないしはこれらを構成する複数のゲーム端末に関して満遍なく実行されることが好ましいと考えられるが、システム上、そのような保証が必ずしも確保されていないことである。したがって、場合によっては、ジャックポット当選が、ある特定のゲーム端末について偏って発生するなどといった場合も生じ得ないではない。
【0006】
また、このようなゲームシステムは、上述のように、複数種類のゲーム装置ないしゲーム端末を備えるが、その中には、人気機種・不人気機種の区別が生じる可能性がある。この区別は、ゲーム端末が提供するゲームそれ自体の魅力ないしは顧客への訴求力の相違による場合や、各ゲーム端末の店舗内におけるレイアウト上の相違による場合(例えば、店舗が2階建てである場合に、1階に設置されたゲーム端末にはプレイヤーがよくつくが、2階に設置されたゲーム端末はそうではない等々)等、の各種事情によって生じる。しかし、当該ゲームシステムの管理者としては、通常、そのような偏りを好まない。ゲームシステム全体として、均一的にメダルが消費されていくことが運営上、好ましいからである。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ジャックポット当選の出現態様を好適に調整可能であり、あるいは、仮に人気機種・不人気機種の区別が生じた場合に、ジャックポット当選の出現態様の変更によってそれを解消することが可能である等、全体的に見て適切な運用を行うことが可能なゲームシステム、ゲーム装置、中央装置、及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るゲームシステムは、上述した課題を解決するため、有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、複数の前記ゲーム装置と通信可能に接続され、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体を所定数だけ支払うように指令する中央装置と、前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、を含むゲームシステムであって、前記中央装置は、所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令するか否かを決定する抽選部と、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定する設定部と、前記抽選部によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令すべきゲーム端末を決定する決定部と、を含み、前記決定部によって決定されたゲーム端末は、前記特典としてのゲーム媒体を前記所定数だけ支払う。
【0009】
本発明によれば、当選率に従った抽選によって、“特典としてのゲーム媒体(例えばメダル等)”の支払が行われる、いわゆるリンク型ジャックポット・ゲームシステムが提供される。そして、本発明においては特に、当選率を定めるに当たって1つの基準を提供する当選率補正値が、可変可能に設定されるため、当選率もそれに応じて可変可能となる。したがって、当該システム全体の観点からみて、ある特定のゲーム装置に属するゲーム端末だけに、ジャックポット当選が集中するなどといった偏りがある場合等において、本発明によれば、当選率補正値を適当に設定することにより、当該偏りを均すなどの適切な措置を行うことができる等、システムの適切な運用を行うことができる。
【0010】
なお、本発明において、「計数部」は、当該ゲームシステムの中で、物理的な認識の上でも、あたかも独立の要素であるかのように設置されてもよく、あるいは、前述した「中央装置」、「ゲーム装置」又は「ゲーム端末」のいずれかの一部を構成するものとして設置されてもよい。「判定部」についても同様である。
また、本発明を規定する各要素・各用語については、後の実施形態において、一具体例に即して、より詳細に説明される。特に、「被『消費』ゲーム媒体」という場合等の「消費」の意義等について、後の実施形態中の説明を参照されたい。
【0011】
この発明に係るゲームシステムでは、前記特典としてのゲーム媒体の数である前記所定数は、前記各ゲーム装置の各ゲーム端末で消費されたゲーム媒体の数に応じて累積的に加算して得られる蓄積ゲーム媒体数の一部又は全部であり、前記中央装置は、前記特典としてのゲーム媒体が支払われた後、前記蓄積ゲーム媒体数から前記所定数を減算した数、又は、所定初期数に、前記蓄積ゲーム媒体数を更新する制御部、を更に含む、ように構成してもよい。
この態様によれば、支払われるべき特典としてのゲーム媒体の数が、各ゲーム端末で消費されたゲーム媒体の数に応じて累積的に加算されていくことから、当該ゲームシステムの被利用度を高めることができる。特典としてのゲーム媒体の数が増大していくこと自体が、ゲーム端末へとプレイヤーを誘引する要因となるからである。
【0012】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記抽選部に係る前記所定の契機は、前記各ゲーム端末において、ゲーム媒体が1以上消費された時、を含み、前記抽選部に係る前記所定の抽選確率は、前記ゲーム媒体が1以上消費された時において消費された前記ゲーム媒体の数に応じる、ように構成してもよい。
この態様によれば、ジャックポット当選の発生を司る抽選の契機及び確率を好適に設定することが可能である。
【0013】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記抽選部に係る前記所定の契機は、前記各ゲーム端末において、所定の第2期間内にゲーム媒体が規定消費数だけ消費された時、を含み、前記抽選部に係る前記所定の抽選確率は、前記規定消費数に応じる、ように構成してもよい。
この態様によれば、規定消費数が好適に定められれば、ゲーム媒体の消費の有無の確認の機会が減る等の結果、中央装置とゲーム装置ないしゲーム端末との間の通信機会の減少等につながり、システム全体としての通信負荷の軽減等の効果が得られる。
【0014】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記設定部は、前記各ゲーム端末に係る当選率が同一値に近づくように、前記各ゲーム装置についての前記当選率補正値を、自動的に設定する、ように構成してもよい。
この態様によれば、上述した人気機種・不人気機種の区別を有効に解消することができる。これは、人気機種たるゲーム端末に係る当選率も不人気機種たるゲーム端末に係る当選率も、ともにほぼ同じに近づくのであれば、全ゲーム端末についてのジャックポット当選の出やすさという意味での顧客誘引力は同じになるからである。
【0015】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記設定部は、前記当選率補正値を外部操作によって変更するための操作部を含む、ように構成してもよい。
この態様によれば、例えば、当該ゲームシステムの管理者が、上述した人気機種・不人気機種の区別がある等の各種の事情に配慮した上で、当選率補正値を手動により変更し、これにより各ゲーム装置についての当選率を変更可能であるから、本発明に係る効果、即ち当該ゲームシステムの適切な運用という効果がより実効的に奏される。
【0016】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記中央装置は、前記設定部によって前記当選率補正値が設定された後、その設定後の当選率補正値と、当該設定時における全てのゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、に基づいて定められた前記各ゲーム装置についての総合予想当選率を表示する表示部を更に含む、ように構成してもよい。
この態様によれば、設定部による設定後の当選率補正値に基づいて定められる各ゲーム装置についての総合予想当選率を視認・確認することが可能であるから、例えば、その後の適当な措置(より具体的には例えば、設定後の値に不満があれば、更に設定変更を行う等)をとりやすくなる等の利点が得られる。
なお、本態様における「総合予想当選率」の意義については、後の実施形態において説明される。
【0017】
また、本発明に係るゲームシステムでは、判定部は、あるゲーム端末における、現時点から遡る前記所定の第1期間よりも短い第3期間内に、消費されたゲーム媒体の数が第2の所定数以上であるか否かに基づいて、当該ゲーム端末についてのプレイの有無を判定する、ように構成してもよい。
この態様によれば、ジャックポット当選をいわば掠め取っていくような不埒なプレイヤーを排除することが可能になる。その理由等については、後の実施形態における変形例の説明の(1)において触れられる。
【0018】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記特典としてのゲーム媒体の支払には、当該特典としてのゲーム媒体を支払うべきゲーム端末がプッシャーゲーム機である場合であって、当該ゲーム媒体が有体物である場合には、当該特典としてのゲーム媒体を、当該プッシャーゲーム機のプッシャーテーブルに投入すること、が含まれる、ように構成してもよい。
この態様によれば、特典としてのゲーム媒体の支払態様が多様化することから、当該ゲームシステムへのプレイヤーへの関心をより高めることができる。
【0019】
また、本発明に係るゲームシステムでは、前記特典としてのゲーム媒体の支払には、当該特典としてのゲーム媒体を支払うべきゲーム端末におけるプレイを一時不能にするとともに、当該特典としてのゲーム媒体の直接受取りを、前記プレイヤーへと促す通知、及び、当該特典としてのゲーム媒体の直接手渡しを、当該ゲームシステムの管理者へと促す通知、のいずれか少なくとも一方を、当該ゲーム端末が実行すること、が含まれる、ように構成してもよい。
この態様によれば、例えば、特典としてのゲーム媒体の数が非常に大きくなる場合等、当該特典としてのゲーム媒体の、ゲーム端末からプレイヤーへの直接的支払によっては、何らかの弊害が生じてしまうような事態の発生を未然に回避することができる。
【0020】
本発明に係るゲーム装置は、上述した課題を解決するため、有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置であり、かつ、所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選部、を含む中央装置と、前記ゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、を含むゲームシステム、を構成するゲーム装置であって、当該ゲーム装置が、前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令されるゲーム端末を含むこととなる場合には、前記判定部によって当該ゲーム端末がプレイ中にあると判定された場合であって、当該ゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記中央装置に含まれる設定部によって当該ゲーム装置について可変可能に設定される当選率補正値とに基づいて定められた当選率に従った抽選によって、当該ゲーム端末が選ばれた場合、が少なくとも含まれる。
【0021】
本発明は、上述した本発明に係るゲームシステムを、当該ゲームシステムを構成するゲーム装置を中心とした視点から捉えた発明である。したがって、本発明によっても、上述した本発明に係る効果、即ち当該ゲームシステムの適切な運用という効果が同様に奏される。
【0022】
本発明に係る中央装置は、上述した課題を解決するため、有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、が含まれるゲームシステム、を構成するとともに、複数の前記ゲーム装置が通信可能に接続される中央装置であって、所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選部と、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定する設定部と、前記抽選部によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払が指令されるべきゲーム端末を決定する決定部と、を含む。
【0023】
本発明は、上述した本発明に係るゲームシステムを、当該ゲームシステムを構成する中央装置を中心とした視点から捉えた発明である。したがって、本発明によっても、上述した本発明に係る効果、即ち当該ゲームシステムの適切な運用という効果が同様に奏される。
【0024】
本発明に係る中央装置のためのプログラムは、上述した課題を解決するため、有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、が含まれるゲームシステム、を構成するとともに、複数の前記ゲーム装置が通信可能に接続される中央装置のためのプログラムであって、所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選を行い、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定し、前記抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払が指令されるべきゲーム端末を決定する、ことを特徴とする。
【0025】
本発明は、上述した本発明に係るゲームシステムを、当該ゲームシステムを構成する中央装置のためのプログラムを中心とした視点から捉えた発明である。したがって、本発明によっても、上述した本発明に係る効果、即ち当該ゲームシステムの適切な運用という効果が同様に奏される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステム100の構成を示すブロック図である。
【図2】当選率補正値の具体例を示す説明図である。
【図3】ジャックポット当選処理に関わる処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】ゲーム装置20を構成する各端末21についての被消費メダル数のカウント例を示す説明図である。
【図5】各端末21についての被消費メダル数と各端末21のプレイの有無とに基づいてプレイ率を算出する例を示す説明図である。
【図6】各端末21についてのプレイ率と当選率補正値とに基づいてジャックポット当選率を算出する例を示す説明図である。
【図7】当選率補正値の設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図1に示す操作・表示部131の具体例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、本発明に係る実施の形態について図1及び図2を参照しながら説明する。
ゲームシステム100は、図1に示すように、ジャックポット装置10及びゲーム装置20を備える。なお、このうちゲーム装置20は、図示するように複数のゲーム装置20A,20B,20C,…からなるが、これらを指称する符号20A,20B,20C,…のうち添え字であるA,B,C,…は、これら各ゲーム装置を特に区別する必要がない場合には省略することがある。ゲーム装置20の構成要素として後に説明する判定部22A,22B,22C,…、あるいは端末21A1,21A2,…等々の添え字についても同様の取扱いをする場合がある。
【0028】
ゲーム装置20は、端末21、判定部22、通信部23、及び制御部24の各種要素を含む。
このうち、まず、制御部24は、図示しないCPU、RAM、ROM等を含み、当該のゲーム装置20全体が調和的に動作するように、その他の各種要素を直接・間接に制御する。
【0029】
端末21は、プレイヤーによる直接的な操作を受けながら、このプレイヤーにゲームを遂行させるための機器である。「ゲーム」とは、例えばスロットゲーム、パズルゲーム、プッシャーゲーム、競馬ゲーム、麻雀ゲーム等々でありえ、本発明ではその種類について特に拘らない。プレイヤーが端末21において行うべき操作は、このようなゲームの種類の別に応じる。
このような端末21は、1個のゲーム装置20を構成するものとして一又は二以上設置される。例えば、ゲーム装置20Aは、図1に示すように、4つの端末21A1〜21A4を含む。すぐ上で述べたように、本発明はゲームの種類には拘らないから、ゲームシステム100は、その中で複数種類のゲームの遂行が可能なように構成されてよい。もっとも、1個のまとまりあるゲーム装置20の中では同種類のゲームを提供する端末21が属するのが通常である。
以上を図1に即していえば、例えば、ゲーム装置20Aは“スロットゲーム”を提供する4個の端末21A1〜21A4を含み、ゲーム装置20Cは“プッシャーゲーム”を提供する2個の端末21C1,21C2を含む、等というようである。
【0030】
なお、図1においては、1個のゲーム装置20の中には、必ず、2個以上の端末21が設置されているが、1個のゲーム装置20が1個の端末21しか含まない場合も、当然、本発明の範囲内にある。
また、上においては、ゲームシステム100が、ゲームの種類の別に対応したゲーム装置20A,20B,20C,…から構成される例について説明しているが、本発明は、これらのゲーム装置20A,20B,20C,…の全部(この場合はつまり、端末21の全部)又は一部が、同一種類のゲームを提供する場合を積極的に排除するわけではない。
【0031】
本実施形態において、端末21において展開されるゲームにプレイヤーが参加するためには、当該端末21の所定のスロット(不図示)にメダル(不図示)を物理的に投入することが要求される。ゲームの種類にもよるが、例えばプッシャーゲームであれば、メダルの投入が、プレイヤーとしての参加資格の獲得を意味すると同時に、ゲームそれ自体に興じることに繋がる。また、ゲームの結果において一定の成績を収めたプレイヤーには、通常、その投入したメダルの数に応じ、かつ、それよりも多い数のメダルが支払われる。
このように、本実施形態においては、“メダル”が、本発明にいう「ゲーム媒体」に該当することになるが、本発明はかかる形態に限定されるわけではない。「ゲーム媒体」とは、上述のように、ゲームないし端末21とプレイヤーとの間をとりもつ媒体であって、プレイヤーにゲームへの参加資格を与えるとともに、ゲームの結果において一定の成績を収めたプレイヤーへの報償となり得る媒体であるから、そのような属性を備えるものあれば、基本的に、どのようなものが「ゲーム媒体」となってもよい。例えば、ICカードやプリペイドカードに記録された“観念上のメダル残高(あるいは、単に残高)”、なども、「ゲーム媒体」に該当しうる。本発明にいう「電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体」とは、このような場合を具体的には想定している。
【0032】
判定部22は、図1に示すように、ゲーム装置20ごとに設けられ、当該ゲーム装置20に含まれる端末21ごとにプレイの有無を判定する。このプレイの有無は、現時点と、そこから一定時間遡った時点との間の期間において、当該の端末21についてメダルの投入行為を含む、当該メダルの消費があったかどうかによって判断される(なお、ここでいうメダルの「消費」の意義については、後に「計数部16」を説明する際に詳細に触れる。)。前記期間を比較的短く設定しておけば、まさに”いま”、プレイヤーが当該端末21においてゲームに興じているかどうかが判明する。
なお、本実施形態においては特に、判定部22は、前記期間中のメダル投入の消費だけではなく、その枚数についてもカウントする。例えば、ゲーム装置20Aの判定部22Aは、端末21A1〜21A4の各々において前記期間内に投入されたメダルの枚数を、50枚、20枚、10枚、0枚などとカウントする。
【0033】
なお、本実施形態においては、判定部22が、各ゲーム装置20の一部を構成しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。要は、ゲームシステム100による、各端末21におけるプレイの有無の把握が可能であればよいから、判定部22に相当する要素が、各端末21又はジャックポット装置10に備えられるという構成、等が採用されてよい。
【0034】
通信部23は、ジャックポット装置10との間で所定の通信を行うためのインターフェイスである。通信内容には、前述した判定部22による端末21ごとのプレイの有無の結果、端末21ごとの投入メダル枚数の通知や、あるいはジャックポット当選した端末21へ向けて発せられるメダル支払命令(これは、ジャックポット装置10から、ゲーム装置20(更には、端末21)への通信である)、等が含まれうる。本実施形態においては、この通信部23は、主に、ジャックポット装置10からの通信要求命令に応じて動作する。ただし、ゲーム装置20の側から自発的な通信が行われ得るような構成が採用されても、特に問題はない。実際、本実施形態においては、後述するように、各端末21において消費されたメダルの数については、ゲーム装置20が自発的に通信を開始する。
【0035】
一方、ジャックポット装置10は、抽選部11、ジャックポット値メモリ12、当選率補正値設定部13、操作・表示部131、端末決定部14、通信部15、計数部16、及び制御部19の各種要素を含む。
このうち、まず、制御部19は、図示しないCPU、RAM、ROM等を含み、ジャックポット装置10全体、あるいはゲームシステム100全体が調和的に動作するように、その他の各種要素を直接・間接に制御する。本実施形態において、制御部19は特に、抽選部11によってジャックポット当選が発生した場合に、その恩恵を受ける端末21に向けてメダルの支払命令を下す(この点については後に詳述する。)。また、通信部15は、前述したゲーム装置20の通信部23と対となるべき要素であり、各ゲーム装置20との間で所定の通信を行うためのインターフェイスである。
【0036】
計数部16は、前述のゲーム装置20を構成する端末21ごとに現時点から遡る所定の期間内に消費されたメダルの数(以下、「被消費メダル数」と略称することがある。)を計数する。
【0037】
ここで、メダルの「消費」ということの意義について詳述する。
本実施形態において、「消費」という用語は、端末21へのメダルの“投入”とか、単なるメダルの“使用”とかいう場合と一応区別される。メダルの「消費」とは、端末21へ投入したメダルそれ自体が当該プレイヤーにとって取り戻し不能となり、当該ゲームへの参加が確定したといえる時点において発生する事象と捉えられる。そのような事象(即ち、「消費」という事象)は、以下に述べるような、1個の、又は数個の具体的事実の積み重ねによって認定される。
【0038】
以下、メダルが「消費」されたといえる場合(ないしはその時点)を、具体例に即しながら説明する。
(i)端末21が「競馬ゲーム」を提供する場合
前述のように、本実施形態のゲーム装置20においては様々な種類のゲームを遂行可能であるが、「消費」概念は、そのようなゲームの種類の別に応じた影響を受ける。
例えば、競馬ゲームにおいて、当該端末21にメダルが投入されただけでは、未だ「消費」という事象は発生していない。一般に、競馬ゲームでは、その投入されたメダルはプレイヤーにとっての一種の軍資金としての意味合いがあるだけであり、いつでも取り戻しが可能だからである。このような競馬ゲームでは、メダルの投入の後、予想勝馬への投票、競走馬ゲートイン時点までにおけるキャンセルの不発生、という2つの具体的事実(メダル投入行為を含めれば、3つの具体的事実)の経過をまってはじめて、メダルは「消費」されたということになる。
【0039】
(ii)端末21が「プッシャーゲーム」を提供する場合
プッシャーゲームの場合は、メダルの投入が、メダルの「消費」を意味する。プッシャーゲームでは、プッシャーの往復運動等の影響を受ける領域、即ちプッシャーテーブルへのメダルの投入行為それ自体が、ゲームへの参加を確定する行為であり、また、その時点でメダルは取り戻し不能となるからである。
【0040】
(iii)「ゲーム媒体」がプリペイドカード等である場合
前述のように、本実施形態における「ゲーム媒体」は“メダル”ではあるものの、その具体例はこれに限られない。「消費」概念は、そのような「ゲーム媒体」の種類の別に応じた影響を受ける。
例えば、「ゲーム媒体」がプリペイドカードないしはその残度数である場合には、もはや“メダルの投入”という行為が問題となる余地はなく、プレイヤーによる当該プリペイドカードの投入行為及びその残度数からの端末21等による引き落とし、が、それに代わる具体的事実となる。同様のことは、「ゲーム媒体」が、センターサーバーに記録された当該プレイヤーについての残度数記録口座等である場合等にも考えられる(本実施形態に係るゲームシステム100は、「センターサーバー」を備えてはいないが、ジャックポット装置10が、それに相当する機能を備えもつことは容易に想定可能である。)。
このような「ゲーム媒体」に係る事情は、前述した、ゲームの種類の別に応じて「消費」概念を構成する具体的事実が変動する事情と重ね合わされる。例えば、プリペイドカードを利用して競馬ゲームを楽しむ場合には、プリペイドカードの投入、予想勝馬の投票、及びゲートイン時までの未キャンセル、プリペイドカードの残度数の引き落とし、という具体的事実の経過が、「消費」に該当することになる。
【0041】
このような「消費」の有無は、各端末21におけるメダル投入の有無及びその枚数と、制御部24による端末21における所定の操作(例えば、競馬ゲームなら前記予想勝馬の投票操作等)の有無の確認、等々の各種事情から総合的に判断される。「消費」があったかどうかの判断自体は、ゲーム装置20の制御部24で行われてもよいし、ジャックポット装置10の制御部19で行われてもよく、また、判定部22等で行われてもよい。本実施形態では、説明の便宜も考慮して、「消費」の有無は、判定部22において判断されるものとする。
いずれにせよ、計数部16が計数する被消費メダル数(特に、その中の「消費」)とは、以上のような意味において、あるいは以上のような背景をもつ用語として解釈される(特許請求の範囲内に記載されている「消費」あるいは「被消費ゲーム媒体数」という文言についても同様である。)。
【0042】
そして、計数部16は、このような被消費メダル数を、ゲーム装置20を構成する端末21ごとに、現時点から遡る所定の期間内に消費されたメダルの数としてカウントする。
より具体的に、まず、前記で「所定の期間」は、例えば60分等と設定可能である。
また、この場合、計数の方法としては、例えば、1分ごとの被消費メダル数を記録する60個のメモリを計数部16の一部を構成するものとして用意するとともに、これらに関し1分毎の更新作業を伴いながら、全体の被消費メダル数を、前記60個のメモリが記録する値の全部の加算によって求める、等という方法を採用することが可能である。ちなみに、この場合の「1分」は、判定部22がメダル消費の有無を判定する際に基準とする“期間”として採用可能である(前述した、判定部22に関する説明参照)。
後に参照する図4、あるいは図5においては、計数部16によって計数された各端末21の被消費メダル数の一例が表現されている(図5においては、「被消費メダル数」と名付けられた、真ん中の列の各欄、参照)。
【0043】
なお、本実施形態においては、計数部16が、ジャックポット装置10の一部を構成しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。要は、ジャックポット装置10による被消費メダル数の全体の把握が可能であればよいから、計数部16に相当する要素が、各ゲーム装置20又は各端末21に備えられるようにするとともに、その計数結果が通信部23及び15を介してジャックポット装置10に通知されるという構成、等が採用されてよい。
【0044】
抽選部11は、所定の契機に、所定の抽選確率に基づいて、特典としてのメダル(以下、「特典メダル」と略称することがある。)の支払命令を指令するか否かを決定する(あるいは、その決定のための抽選を実行する。)。本実施形態では、この抽選の結果、当選が出る場合を、「ジャックポット当選」と呼ぶことにする。これは、各端末21におけるゲームの結果の如何に関わらず、プレイヤーにとってはいわば不意に与えられる特典であって、当該ゲームシステム100の利用者に対する宝くじ的要素を含んだ還元サービスでもある。抽選部11は、このような特典付与実行の有無の決定権を有する。
【0045】
ちなみに、抽選部11が抽選を実行する「所定の契機」は、本実施形態においては、“メダルが1枚以上、消費された時”である。ここでいう「消費」は、上に詳しく述べた「消費」と同義である。つまり、ある端末21において、プレイヤーが、ゲームへの参加を確定し、投入したメダルを(一時的にせよ)失ったといえる時、ジャックポット当選の有無をかけた抽選が行われる。
また、かかる抽選を実行する場合における「抽選確率」は、本実施形態においては、前述した「契機」において消費されたメダルの数に正比例する。
【0046】
ジャックポット値メモリ12は、ジャックポット当選が生じた場合に支払うべき特典メダルの数(即ち、ジャックポット値)を記憶する。本実施形態では特に、このジャックポット値は、各端末21にわたる被消費メダル数の全体に応じて定められ、更に具体的には、被消費メダル数が大きくなればなるほど、特典メダルの数も増加していく。具体的には例えば、全被消費メダル数の2%にあたるメダルの数が、特典メダルの数として定められる、などというようである(この場合、全被消費メダル数が25万枚なら、ジャックポット値は5000枚(=250000×0.02)となる。なお、以下では、全被消費メダル数とジャックポット値との間を繋ぐ割合に係る数字(いまの説明では、たまたま「2%」であった。)を、「プール率」と呼ぶことがある。)。
なお、上記に関わらず、場合によっては、ジャックポット値は、常に一定の値(例えば、上記5000枚)に固定されていてもよい。
【0047】
当選率補正値設定部13は、各ゲーム装置20に対応する当選率補正値を設定する。ここで当選率補正値とは、ジャックポット当選の出やすさ、あるいはジャックポット当選率を左右するための指標となる値である。
この当選率補正値は、具体的には例えば、図2に示すような形態で与えられる。この図2において、当選率補正値は、上から順に、1.4,1.2,…,0.6と、0.2ずつ減っていく。図中左欄の「係数値」は、これら当選率補正値の各々に対応して便宜上定められた値である。本実施形態においては、当選率補正値が大きくなればなるほど、当該ゲーム装置20についてのジャックポット当選が従前に比べてより出やすくなるが、この点については後述する。
なお、このような具体的形態となる当選率補正値の利用のされ方については、後に改めて説明する。
また、本実施形態に係る当選率補正値について若干注意を要するのは、ジャックポット当選の恩恵を受けるのは各端末21であるが、ここで述べた当選率補正値は、端末21ごとにではなくて、各ゲーム装置20を1個の単位として定められているということである。
設定された当選率補正値は、例えば、後に参照する図8に示すように、操作・表示部131を構成するディスプレイ131A上に、各ゲーム装置20A,20B,…に対応するものとして表示可能である(同図中「当選率補正値」と名付けられた、真中の列の各欄等、参照)。なお、この図8の詳細については後に改めて説明する。
【0048】
当選端末決定部14は、抽選部11によってジャックポット当選が生じた場合に、その恩恵を受ける端末21を決定する。かかる端末21の決定は、概ね以下のように行われる。
まず、第1に、ゲーム装置20の判定部22によって判定された各端末21におけるプレイの有無から、現にプレイされている(つまり、プレイが有る、あるいは、プレイ中である)と判定された端末21が全端末21の中から選別される。このプレイ中の端末21は、ジャックポット当選の恩恵を受けうる候補となる。
第2に、このプレイ中の端末21に含まれる個々の端末21についての前記被消費メダル数(上述のように例えば60分間の被消費メダル数)の、当該プレイ中の端末21に係る“全”被消費メダル数に対する割合が求められる。この割合が高い端末21では、その他の端末21に比べて、より高額をかけたゲームが行われていた可能性が高いということになる。なお、以下では、この割合のことを、便宜上、「プレイ率」と呼ぶことにする。
第3に、このように、プレイ中の端末21ごとに求められたプレイ率と、当該端末21が属するゲーム装置20について定められた前述の当選率補正値とに基づいて、各端末21に係るジャックポット当選率が定められる。
最後、第4に、この各端末21に係るジャックポット当選率に従った抽選によって、ある特定の端末21が、ジャックポット当選の恩恵を受ける端末として、あるいは同じことであるが、特典メダルを支払うべき端末として決定される。
以上に述べたような端末21の決定手順(プレイ率、ジャックポット当選率の算出方法を含む)については、すぐ後から始まるゲームシステム100の動作説明において、より詳細に説明される。
【0049】
以上に述べた構成を持つ本実施形態に係るゲームシステム100は、次に述べるように動作する。以下、これを、既に参照した図1及び図2に加えて、図3以下の各図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態に係るゲームシステム100では、端末21におけるゲーム遂行処理等、様々な処理が並行的に実施されうるが、以下では、説明の簡単のため、本発明に特に関連のある処理についてのみ説明を行うこととする。
【0050】
まず、本実施形態において、ジャックポット当選に関わる処理がどのように行われるかについて説明する。なお、以下に述べる各処理は、中央装置10の制御部19内にあるRAM、あるいはROM内に記憶されたプログラムに従って実行される。
ジャックポット当選に関わる処理では、図3に示すように、ゲーム装置20が、ジャックポット装置10に向けて、ゲーム装置20内の端末21においてメダルが消費されたかどうか、消費されたとしてその枚数は何枚かについての通知を行う(図3のステップS21)。この場合、ジャックポット装置10の通信部15と各ゲーム装置20の通信部23とが適当なタイミングで動作するのを初め、メダル投入という基礎的・具体的事実に基づいて、メダルの「消費」があったかどうかについて、判定部22は、前述したような総合的判断を行う。
【0051】
前述の通知があった場合にはそれに引き続き、ジャックポット装置10の計数部16が、被消費メダル数の計数を行う(図3のステップS32)。
計数部16による被消費メダル数の計数は、前述のように、例えば、1分単位で過去60分間にわたる期間に関し行われ得る。図4は、ゲーム装置20Aを構成する端末21A1〜21A4に係る60分間の被消費メダル数の一例を示している。この図では、端末21A1〜21A4の被消費メダル数が、それぞれ、750,500,350,50であることがわかる。また、この図からは、直近60分間における端末21A1〜21A4の被利用度を読み取ることが可能である。例えば、端末21A1については、当該の60分の期間の開始当初においては盛んにメダルが消費されているにも関わらず、現時点付近ではほとんどメダルが消費されていない、等というようである。
【0052】
このように端末21ごとの被消費メダル数が計数されたら、制御部19は、ジャックポット値メモリ12に記憶されたジャックポット値、即ちジャックポット当選が生じた場合に支払うべき特典メダルの数を更新する(図3のステップS33)。仮に、被消費メダル数が図4に示す限りでしかなく、かつ、プール率が10%であると仮定すれば、ジャックポット値は165(=(750+500+350+50)×0.1)となる。この値は、現時点よりも1分前のジャックポット値157よりも、8だけ多い数となる(この直近の1分間における被消費メダル数が、0+30+50+0=80、だからである。図4参照)。
【0053】
本実施形態においては、 “メダルが1枚以上、消費された時”を契機として、特典メダルの支払を行うか否かに係る当否、即ちジャックポット当選の有無についての抽選を行うから、抽選部11は、前述の通知に応じて、当該抽選を行う(図3のステップS32)。この場合、その抽選確率は、その時点における消費されたメダルの枚数に正比例する。ここでジャックポット当選が発生しなかった場合は、ジャックポット当選処理に関わる処理は終了する(図3のステップS34;NOからENDへ)。
【0054】
これに対して、ジャックポット当選が発生した場合(図3のステップS34;YES)は、ジャックポット装置10は、各ゲーム装置20に対して、それら各々が有する端末21におけるプレイの有無を問い合わせる(図3のステップS35)。各ゲーム装置20はこれを受けて、各自の判定部22が、当該ゲーム装置20に属する端末21におけるプレイの有無を判定する(図3のステップS23)。
プレイの有無を判断するための指標になるのは、前述のようにメダルの「消費」の有無である。図4は、上述のように被消費メダル数を表現しているから、この場合にも、この図を利用することができる。すなわち、図4に即していえば、直近1分間におけるメダルの消費がある端末21A2及び21A3が、現にプレイ中である旨判定可能であることがわかる。判定部22は、このような判定結果をジャックポット装置10に通知する。
【0055】
ジャックポット装置10の当選端末決定部14は、各端末21のプレイの有無の通知を受けると、この事実と、それによってプレイ中と判定された端末21に係る前述の被消費メダル数とに基づいて、前記プレイ率を算出する(図3のステップS36)。既述のように、プレイ率とは、本実施形態においては、プレイ中の端末21に含まれる個々の端末21についての被消費メダル数の、当該プレイ中の端末21に係る“全”被消費メダル数に対する割合である。
【0056】
図5では、このプレイ率の算出例の一例が視覚的に表現されている。この例では、まず、現にプレイ中である端末21は、ゲーム装置20Aを構成する端末21A1〜A4のうち端末21A2及び21A3と、ゲーム装置20Bを構成する端末21B1〜B4のうち端末21B1及び21B2と、である。そして、これら各端末21A2,21A3,21B1,21B2についての被消費メダル数は、それぞれ、500,350,100,50であり、したがって、その総和は1000である。以上から、これら各端末21A2,21A3,21B1,21B2のプレイ率は、それぞれ、500/1000,350/1000,100/1000,50/1000と求められている(図中の矢印は、プレイ率の分母の由来を視覚的に表現している。)。
【0057】
次に、ジャックポット装置10の当選端末決定部14は、前記プレイ率と、予め定められた各ゲーム装置20についての当選率補正値とに基づいて、各端末21についてのジャックポット当選率を定める(図3のステップS37)。
以下、図6を用いて、このジャックポット当選率の算出方法の一例について説明する。
【0058】
この図6の例では、まず、プレイ中の端末21についてのプレイ率の分子に、当選率補正値が乗じられる。例えば、端末21B1及び21B2が属するゲーム装置20Bについて定められた当選率補正値は、図6に示すように1.2であるから、これら各端末21B1及び21B2のプレイ率の分子100及び50は、それぞれ、120(=100×1.2)及び60(=50×1.2)となる(図6参照)。ちなみに、端末21A2及び21A3については、ゲーム装置20Aの当選率補正値が1.0であるから、これらの各端末21A2及び21A3のプレイ率の分子に変動はない。なお、当選率補正値は、当選率補正値設定部13から読み出される。
【0059】
次に、このようなプレイ率の分子の変動にも関わらず、全端末21に係るジャックポット当選率の和を1とするために、各端末21のプレイ率の分母に、先の分子の変動操作によって増加又は減少した変動分を足し込む。図6の例では、この変動分は、先に述べたように、ゲーム装置20Bについてのみ発生し、その値は+30(=(120−100)+(60−50))であるから、これがプレイ中の端末21に係るプレイ率の分母に加算される(図6参照)。
以上のような演算を施されたプレイ率が即ち、ジャックポット当選率である。図6の例では、プレイ中の端末21A2,21A3,21B1,21B2のジャックポット当選率は、それぞれ、500/1030,350/1030,120/1030,60/1030である。百分率表示によれば、それぞれ、約48.5%、約34.0%、約11.7%、約5.8%である。
【0060】
次に、ジャックポット装置10の当選端末決定部14は、以上のようにして算出されたジャックポット当選率に従った抽選を実行することにより、特典メダルの恩恵を受ける端末21を決定する(図3のステップS38)。これを受けて、ジャックポット装置10の制御部19は、決定された端末21に対して、特典メダルの支払命令を下す(図3のステップS39)。当該端末21を有するゲーム装置20は、当該端末21から、特典メダルの支払を行う(図3のステップS24)。この場合、支払に係る特典メダルの数は、その時点でジャックポット値メモリ12に記憶されているジャックポット値に従う。
なお、図1では、たまたま、ゲーム装置20Bに属する端末21B1が、ジャックポット当選の恩恵を受ける端末として決定された例が、同図中に示す破線矢印によって表現されている。この破線矢印は、以上に説明した特典メダルの支払に関与する各種要素を縫うようにして描かれている。すなわち、制御部19は、当選端末決定部14によって決定された端末21B1において、ジャックポット値メモリ12に記憶されたジャックポット値に一致する特典メダルを支払うよう、通信部15及び23Bを介して、ゲーム装置20Bの制御部24Bに命令し、端末21B1は、それを受けて当該特典メダルを支払う。
【0061】
なお、この場合における特典メダルの支払には、以下の各種態様が含まれうる。
第1に、端的に、端末21が、それに対峙するプレイヤーに直接的にメダルを支払う態様である。この場合は、当該端末21が提供するゲームにプレイヤーが勝った場合と同様、その勝利の際にメダルの支払が行われるポケット等と同じポケット等に、直接的に、特典メダルの支払が行われる(ここでいう「ポケット等」には、クレジットメーターなどが含まれる。)。
第2に、端末21がプッシャーゲーム機である場合には、特典メダルを当該プッシャーゲーム機のプッシャーテーブルに投入する態様である。この場合は、プレイヤーが直接的に特典メダルを取得することにはならないが、プッシャーテーブルへの相当数の特典メダルの投入により、当該ゲームにおける勝機が増大するということになるから、プレイヤーは、この意味で間接的に恩恵を受けることになる。ちなみに、このような支払態様においては、支払われるべき対象となる「ゲーム媒体」が、薄型円形のいわゆる「メダル」に限られる必要はないが、有体物である必要はある。
第3に、端末21におけるゲームのプレイを一時不能にするとともに、特典メダルの直接受取りを、プレイヤーへと促す通知を当該端末21が実行する態様である。この場合は、前記の第1の場合と同様、プレイヤーが特典メダルを取得することになるが、その特典メダルの移転が、端末21からプレイヤーへという意味で直接的に行われるのではなくて、端末21の通知を受けたプレイヤーとゲームシステム100の管理者との間で行われる(前述の「直接受取り」とは、このような人間同士のやりとりを想定している。)。このような態様によれば、例えば、特典メダルの数が非常に大きく、そのような大量のメダルを前記第1の場合のような方法によって支払うのでは、当該端末21が長期間停止してしまう等々の各種の不具合の発生を未然に回避することができる。
第4に、端末21におけるゲームのプレイを一時不能にするとともに、特典メダルの直接手渡しを、当該ゲームシステム100の管理者へと促す通知を当該端末21が実行する態様である。その趣旨は、前記の第3の場合と同じである。ちなみに、この第4の場合と、前記の第3の場合とは併用可能である。
なお、前記の第3及び第4の場合における「通知」には、音声、映像、等の各種の手法を利用可能である。
【0062】
以上に述べたような特典メダルの支払が完了すると、ジャックポット値メモリ12がリセットされる。ここでリセットとは、例えば第1に、当該メモリ12が記憶するジャックポット値から現に支払った特典メダル数を減算する場合、あるいは第2に、0ではない所定の初期数に設定する場合、等々いろいろ考えられうる。両者の併用も場合によっては可能であり、第2の場合で、所定の初期数が0とされているとき、第1の場合を併用すると、リセット後のジャックポット値は0ということになる。また、初期数の任意の設定が可能であってもよい。
【0063】
以上が、本実施形態におけるジャックポット当選に関わる処理である。
【0064】
本実施形態では、このような処理が行われることを前提として、基本的に常時、前述した当選率補正値の変更が可能である。以下、この点について図7及び図8を参照しながら説明する。
当選率補正値は、図8に示すような設定画面に従って変更可能である。図8において、ディスプレイ131Aはタッチパネル式であり、画面上所定の位置に表示されるマイナス・ボタン131a、プラス・ボタン131bにシステム管理者の指先等が触れると、当該ボタン131a又は131bに対応するゲーム装置20についての当選率補正値を変更することが可能である。
【0065】
なお、この図8において、「実績当選率」及び「総合予想当選率」とあるのは、それぞれ以下のような意義をもつ。
まず、「実績当選率」とは、現時点までに、各端末21について現に発生したジャックポット当選の発生数をゲーム装置20ごとに集計した値の、全ジャックポット当選発生数に対する割合である。例えば、図8中、ゲーム装置20Aの実績当選率として示される「15%」は、仮にジャックポット当選が現時点までに全部で100回生じていたとするなら、そのうちの15回分は、端末21A1〜21A4で生じていたということを表している。
また、「総合予想当選率」とは、図5及び図6等を参照して説明したように求められる、各端末21についての予想ジャックポット当選率(この語の意義は、すぐ後で述べる)を、ゲーム装置20ごとに平均化した値であることを意味する(なお、「総合予想当選率」の「総合」とは、各端末21の予想ジャックポット当選率が1個のゲーム装置20を単位としてまとめられていることを表現している。)。例えば、ゲーム装置20Cの総合予想当選率とは、端末21C1及び21C2の予想ジャックポット当選率を平均化したものである(図1参照)。なお、「総合予想当選率」という場合の「予想」の意義についても、予想ジャックポット当選率の意義と併せ、すぐ後で述べる。
【0066】
図8では、ゲーム装置20Bに係るマイナス・ボタン131aが触れられた結果、従前の実績当選率である「42%」が、総合予想当選率「26%」になったことが表現されている(もっとも、両当選率に係る前述の定義から、これら両者の単純な比較はあまり意味がない。)。より正確に言えば、マイナス・ボタン131aへの接触に応じて(図7のステップS11;YES)、ゲーム装置20Bについての当選率補正値が変わり(図7のステップS112)、更にそれに応じて、各端末21B1〜21B4に係る予想ジャックポット当選率が変わることによって、当該ゲーム装置20Bについての総合予想当選率が変わるということになる。
【0067】
ちなみに、この場合、前述した「予想ジャックポット当選率」の意義も含め、以下の各点に注意を要する。
第1に、本実施形態においては、既に参照した図2に示すように、当選率補正値は、5段階の値を持ち得る。変更すべき当選率補正値をどの段階に位置付けさせるかは、マイナス・ボタン131a及びプラス・ボタン131bの接触回数によらせる構成(つまり、1回接触すれば、当選率補正値が1段階変化するといった構成である。)等が採用可能である。
第2に、変更後の当選率補正値を適用してジャックポット当選率を求めるためには、正確には、抽選部11によるジャックポット当選の発生が前提であり、また、その時点における「プレイ率」が定められている必要がある(前述した、図3、図6及びそれらに関する説明参照)。しかしながら、当然、当選率補正値の変更時点が、そのような前提条件を満たしているとは限らない(つまり、ジャックポット当選発生時であるとは限らない。)。したがって、図8に示す「総合予想当選率」は、“仮に現時点においてジャックポット当選が発生したとしたら”、ジャックポット当選率は然るべき値に定められ、その結果、各ゲーム装置20について平均化した当選率は然るべき値に定められる、という、あくまでも仮定付きの値であることに注意を要する(なお、この場合における“然るべき値に定められるジャックポット当選率”が、前述の「予想ジャックポット当選率」である。)。当選率補正値の変更後、現実にジャックポット当選が発生した場合には、その時点におけるプレイ率に基づいてジャックポット当選率は計算し直されるから、その場合に現実に適用されるべきジャックポット当選率は、常に、当選率補正値変更時点における予想ジャックポット当選率、あるいは総合予想当選率とは変わる可能性がある。
「総合予想当選率」(あるいは、「予想ジャックポット当選率」)における「予想」とは、以上のような趣旨を表現している。なお、予想ジャックポット当選率も、総合予想当選率も、その「予想」値たる性質上、現にジャックポット当選が発生している状況とは異なって、端末21が現にプレイ中であるか否かの区別に特に拘る必要はない。したがって、図8からも読み取りうる通り、これら各当選率は、図5及び図6とは異なって、全端末21に関して求めることが可能である。
【0068】
以上の説明は、残るゲーム装置20F、20C,20D及び20Eについても同様にあてはまり、図8においては、ゲーム装置20Fに係るマイナス・ボタン131aが触れられた結果、従前の実績当選率である「21%」が総合予想当選率「18%」になり、ゲーム装置20C,20D及び20Eに係るプラス・ボタン131bが触れられた結果、従前の実績当選率である「6%」、「5%」及び「11%」が、それぞれ、総合予想当選率「12%」、「10%」及び「17%」になったことが表現されている。その詳細、あるいは注意点についても、前記と同様である。
また、あるゲーム装置20に係るマイナス・ボタン131a及びプラス・ボタン131bが触れられない以上(図7のステップS11;NO)、当該ゲーム装置20の当選率補正値は従前のまま維持されることにはなるが(図7のステップS111)、当該ゲーム装置20の総合予想当選率は、それ以外のゲーム装置20についての予想ジャックポット当選率及び総合予想当選率の変更に伴って、変更される可能性がある。これは、各端末21についての予想ジャックポット当選率の和を1とするために、不可避的に生じる現象である(前述した、図6及びそれに関する説明参照)。
【0069】
なお、総合予想当選率は、上述のように、各端末21の予想ジャックポット当選率を求めた後、当該当選率についての各ゲーム装置20に関する平均をとるという方法によって求められるほか、予想ジャックポット当選率の算出を経ず、当選率補正値変更時点における各端末21の被消費メダル数に基づいて、より直接的に求められ得る。本発明において、総合予想当選率は、変更後の当選率補正値と、その変更時点における被消費メダル数とに基づいて求められればよいから、以上に述べた態様は、当然に本発明の範囲内に含まれる(なお、予想ジャックポット当選率は、当選率補正値の変更時点における被消費メダル数に基づいて定められるプレイ率から算出されることから、上述した方法も当然、本発明の範囲内にある。)。
【0070】
以上に述べたような構成をもち、かつ動作する、本実施形態に係るゲームシステム100によれば、次のような効果が奏される。
まず、本実施形態のゲームシステム100によれば、万が一、ある特定の端末21についてジャックポット当選の発生が偏っているという現象(例えば極端には、図8において、ゲーム装置20Aの「実績当選率」が「100%」である場合等)が発生したとしても、その偏りを是正することができる。その理由は、上述から明らかなように、各端末21についての当選率補正値を適当な値に設定することによって、当該各端末21のジャックポット当選率を変更することが可能となっているからである。このような意味で、本実施形態のゲームシステム100は、全体的な観点からみた好適な運用が実現可能な環境を提供する。
【0071】
また、本実施形態のゲームシステム100によれば、各端末21ないし各ゲーム装置20に関して生じ得る人気機種・不人気機種の区別を解消することができる。
上述のように、本実施形態に係る各端末21ないし各ゲーム装置20は、様々な種類のゲームを提供可能なように構成され得るが、この場合、各種ゲームそれ自体の魅力ないしは顧客への訴求力の相違によって、常にプレイヤーが付く端末21と、そうでない端末21との区別が生じる場合がある。また、仮に、全ゲーム装置20が同一種類のゲームを提供する場合であるとしても、各ゲーム装置20の店舗内におけるレイアウト上の相違によって、同様の区別が生じる可能性もある(例えば、店舗が2階建てである場合に、1階に設置されたゲーム端末にはプレイヤーがよくつくが、2階に設置されたゲーム端末はそうではない等々)。
しかし、当該ゲームシステム100の管理者としては、通常、以上のような偏りを好まない。ゲームシステム100全体として、均一的にメダルが消費されていくことが運営上、好ましいからである。
本実施形態によれば、このような場合に、不人気機種に該当する端末21のジャックポット当選率が従前の値よりも高くなるように、当選率補正値を変更することによって、前記区別の解消を図ることができる。すなわち、ジャックポット当選が出やすいことを誘引要因として、プレイヤーを不人気機種である端末21ないしゲーム装置20へといざなうのである。
本実施形態のゲームシステム100は、このような意味においても、全体的な観点からみた好適な運用が実現可能な環境を提供する。
【0072】
なお、上に述べた各場合における当選率補正値の変更は、本実施形態においては、既に述べたように、図8に示したマイナス・ボタン131a又はプラス・ボタン131bの適宜の押下を伴う、ゲームシステム100の管理者による手動操作によって実現可能である。
もっとも、本発明は、このような手動操作を自動化することも、その範囲内に収める。例えば、上述のように魅力・訴求力に乏しい端末21が存在する場合には、当該端末21における被消費メダル数は、他の端末21に比べて小さくなるはずであるから、中央装置10は、そのような端末21に係るジャックポット当選率が従前の値よりも高くなるように、各ゲーム装置20についての当選率補正値を、自動的に設定するのである。これに際しては、各端末21における被消費メダル数の推移を一定の規則に従って観察することや、あるいは、このような自動設定を実行するための契機(例えば、ある端末21の被消費メダル数が最低であると観察されるとき、その値と、当該値に最も近い被消費メダル数をもつ端末21における当該被消費メダル数との差が、所定数以上離れた場合等)を適当に定めておくのが好ましい。
また、このような当選率補正値の自動設定を行う場合には、設定後の値が所定の値となるよう何らかの目標が定められていてもよい。例えば、図8に示す各ゲーム装置20についての総合予想当選率がそれぞれ同一値に近づくように、当選率補正値が自動的に設定されてもよい。この場合、「同一値に近づくように」というのは、図8の例で言えば、例えば、6つのゲーム装置20A〜20Fの総合予想当選率が、それぞれ、約16.7%になることを意味する。なお、100〔%〕はそもそも6では割り切れないから、上述した「同一値に近づくように」はその字義通り、厳密な意味における「同一値」の実現だけを意味するわけではない。また、そもそも、「同一値に近づくように」とは、6つのゲーム装置20A〜20Fの総合予想当選率を(割り切れないにせよ各ゲーム装置につき“均等割”した)約16.7%にすることだけを意味するのではない。例えば、ゲーム装置20Aの実績当選率が90%であり、ゲーム装置20Fの実績当選率が10%であるという場合、前者を70%に、後者を30%にすることも、「同一値(この例の場合は、「50%」と考え得る)に近づくように」に含まれる。
【0073】
ちなみに、本実施形態において、あるゲーム装置20についての総合予想当選率が上昇するように当選率補正値を設定するということと、当該ゲーム装置20に含まれる端末21に係るジャックポット当選率を従前の状態から上昇させるように当選率補正値を設定するということ、とはほぼ同視しうると考えてよい。もっとも、現実のジャックポット当選率は、前述のように、現にジャックポット当選が発生したその時点におけるプレイ中の端末21に係る被消費メダル数ないしはプレイ率の如何によって定まることから(図5及び図6参照)、当初の意図通り、その現実のジャックポット当選率が、前のジャックポット当選発生時におけるジャックポット当選率よりも大きくなるとは限らない。したがって、本実施形態において、総合予想当選率が上昇するように当選率補正値を設定するということは、ジャックポット当選率がより大きくなる可能性を潜在的に秘めさせることを意味する、というのが、より正確だとはいえる。
【0074】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明に係るゲームシステムは、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
(1) 上記実施形態においては、判定部22によるプレイの有無の判定が、メダルの「消費」の有無に基づいて行われるようになっているが、本発明はかかる形態に限定されない。例えば、場合によっては、プレイの有無が、メダルの消費を伴って開始された、一連のゲーム動作(端末21に対するプレイヤーによる操作等を含む。)が継続しているか否かを基準として判定されてもよい。
また、上記実施形態では、プレイの有無が、メダル消費の単なる「有無」に基づいて判定されているが、この点、以下に述べるような工夫を施しておくのが好ましい。すなわち、本実施形態のゲームシステム100は、抽選部11においてジャックポット当選が発生すると、その旨を、当該ゲームシステム100全体にわたる各プレイヤーに、所定の演出(例えば、所定の音響発生を伴いながら各端末21がもつ各種発光部が点滅等)を伴って通知するように構成可能である。この演出は、ジャックポット当選の恩恵を受ける端末21がいずれになるかがプレイヤーに知られるまでの間に、その場の雰囲気を盛り上げ、華やかさをかもし出すために一定時間継続して行われる。しかし、この場合、いままで何らゲームに興じていなかった者が、突如、メダルの消費を少数だけ行って、ジャックポット当選を掠め取るといった事態が発生する可能性がある。特に、このような目的に利用された端末21の被消費メダル数がたまたま大きい場合であって、本実施形態のように、ジャックポット当選の恩恵を受ける端末21の決定が前記プレイ率の大きさに左右されるという場合には、このような弊害の発生する可能性はより大きくなる(例えば、図4に示す端末21A1は、直近はほとんど利用されていないのに、被消費メダル数は最大であるから、そのような弊害の発生が懸念される。)。
そこで、このような事態の発生を回避するため、プレイの有無を判定するにあたっては、現時点から遡る所定期間に、消費されたメダルの数が一定数以上であるかどうかを判断基準の1つに据えるとよい。例えば、既に参照した図4に併せて示すように、直近2分間の間に、消費されたメダルの数が50枚以上であるとき、その端末21はプレイ中である、と判定するなどというようである。このようにしておけば、直近2分前の経過直後に、わずかな数のメダルを消費してジャックポット当選を掠め取ろうとする不埒者(例えば、図4に示す端末21A1に係る欄中の「2」参照)を排除することが可能になる。
【0075】
(2) 上記実施形態において、抽選部11がジャックポット当選の有無を決定するための抽選を行う契機は、“メダルが1枚以上、消費された時”であり、また、抽選確率は、その時に消費されたメダルの数であるが、本発明は、かかる形態に限定されない。
例えば、「所定の契機」は、メダルの「1枚」消費時に限られるわけでなく、予め定められた規定のメダル消費数に達した時とすることが可能であるし、あるいは、メダルの消費の有無ないしその枚数に関係なく、予め定められた特定の時間(例えば、「午後11時30分」等)であってもよい。
また、「抽選確率」も、これらの各契機における消費されたメダルの数に応じるのではなく、前述した規定のメダル消費数に応じてもよい。また、ここで「応じる」という場合、上記実施形態では、抽選確率が、消費されたメダルの数に「正比例」する例について説明しているが、それに代えて、「指数的増加」とか、場合によっては「減少」などが含まれてもよい。
【0076】
(3) 上記実施形態においては、図5を参照してプレイ率の定め方の一例について説明し、図6を参照してジャックポット当選率の定め方の一例について説明しているが、本発明はかかる形態に限定されない。
例えば、本実施形態では、被消費メダル数からプレイ率を求め、このプレイ率と当選率補正値とからジャックポット当選率(あるいは予想ジャックポット当選率)を求めているが、このうちプレイ率の算出は必ずしも必須ではない。例えば、図1に示すゲーム装置20Aの端末21A2及び21A3それぞれの被消費メダル数がMA2及びMA3であり、ゲーム装置20Bの端末21B1及び21B2それぞれの被消費メダル数がMB1及びMB2であるとし、ジャックポット当選発生時、プレイ中であったものがこれらの端末21A2,21A3,21B1及び21B2に限られるとすれば(図5及び図6に示す状況と同じ状況ということである)、このうちの端末21A2に係るジャックポット当選率Jは、J=(MA2・RA)/(MA2・RA+MA3・RA+MB1・RB+MB2・RB)と求めることができる。ただし、ここでRA及びRBは、それぞれ、ゲーム装置20A及び20Bについての当選率補正値である。このように、ジャックポット当選率を求めるに当たっては、必ずしも「プレイ率」の算出を経由する必要はない。
【0077】
また、これに関連して、上記実施形態においては、当選率補正値のあり方(図2参照)や、ジャックポット当選率(あるいは予想ジャックポット当選率)を求めるに際しての、その利用のされ方(つまり、“ジャックポット当選率の定め方”ともいえる。図6参照)の一例について説明しているが、本発明はかかる形態にも限定されない。
例えば、上記実施形態では、当選率補正値は、いわば、プレイ率の分子の大きさを変更するための「倍率値」として機能している(即ち、プレイ率に対する乗算対象として取り扱われている)といえるが、本発明では、これに代えて、当選率補正値を、プレイ率に対する加算対象として取り扱うこと(つまり、ジャックポット当選率を、「プレイ率+当選率補正値」によって求めるとういこと)も可能である。あるいは、当選率補正値を、プレイ率に対する乗算対象たる項の指数部として取り扱うこと(つまり、ジャックポット当選率を、「プレイ率×Q^(当選率補正値)」(ただし、Qは適当な定数)によって求めるということ)も可能である。
これらの場合においても、仮に当選率補正値が図2に示すように与えられるならば、前者の場合(加算の場合)は、上記実施形態よりも、ジャックポット当選率はより緩やかに変化し、後者の場合(指数部の場合)は、より激しく変化する可能性がある。
【0078】
なお、これらの各種手法は、前述した、総合予想当選率が同一値に近づくように当選率補正値の自動設定を行うことと、好適に併用可能である。例えば、前記「プレイ率+当選率補正値」による手法にあって、当選率補正値の自動設定を行うにあたっては、基本的には、各ゲーム装置20についての当選率補正値を、高め、高めに設定していくだけで、総合予想当選率の同一値化を比較的簡易に実現可能である。例えば簡単に、各ゲーム装置20が1個ずつしか端末21を含まない場合を想定し、これら各端末21のプレイ率をPA,PB,PC,…とすれば、これら各端末21の予想ジャックポット当選率は、PA+RA,PB+RB,PC+RC,…(ただし、RA,RB,RC,…は各ゲーム装置20についての当選率補正値)に基づいて求められることになるが、これら各式中のRA,RB,RC,…がそれぞれ大きくなればなるほど、全事象の和を1(=100%)としなければならないこととの関係上、各端末21ないし各ゲーム装置20についての総合予想当選率は次第に同一値に近づいていかざるを得ない。つまり、当選率補正値RA,RB,RC,…が大きくなればなるほど、総合予想当選率は、当該同一値にいわば漸近していくのである。
【符号の説明】
【0079】
100……ゲームシステム、10……ジャックポット装置、11……抽選部、12……ジャックポット値メモリ、13……当選率補正値設定部、131……操作・表示部、131A……ディスプレイ、131a……マイナス・ボタン、131b……プラス・ボタン、14……当選端末決定部、15……通信部、16……計数部、19……制御部、20(20A,20B,20C,…,20F)……ゲーム装置、21(21A1〜21A4,21B1〜21B4,21C1,21C2)……端末、22(22A,22B,22C)……判定部、23(23A,23B,23C)……通信部、24(24A,24B,24C)……制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、
複数の前記ゲーム装置と通信可能に接続され、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体を所定数だけ支払うように指令する中央装置と、
前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、
前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、
を含むゲームシステムであって、
前記中央装置は、
所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令するか否かを決定する抽選部と、
当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定する設定部と、
前記抽選部によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令すべきゲーム端末を決定する決定部と、
を含み、
前記決定部によって決定されたゲーム端末は、前記特典としてのゲーム媒体を前記所定数だけ支払う、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記特典としてのゲーム媒体の数である前記所定数は、
前記各ゲーム装置の各ゲーム端末で消費されたゲーム媒体の数に応じて累積的に加算して得られる蓄積ゲーム媒体数の一部又は全部であり、
前記中央装置は、
前記特典としてのゲーム媒体が支払われた後、
前記蓄積ゲーム媒体数から前記所定数を減算した数、又は、所定初期数に、
前記蓄積ゲーム媒体数を更新する制御部、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記抽選部に係る前記所定の契機は、
前記各ゲーム端末において、ゲーム媒体が1以上消費された時、を含み、
前記抽選部に係る前記所定の抽選確率は、
前記ゲーム媒体が1以上消費された時において消費された前記ゲーム媒体の数に応じる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記抽選部に係る前記所定の契機は、
前記各ゲーム端末において、所定の第2期間内にゲーム媒体が規定消費数だけ消費された時、を含み、
前記抽選部に係る前記所定の抽選確率は、
前記規定消費数に応じる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記設定部は、
前記各ゲーム端末に係る当選率が同一値に近づくように、
前記各ゲーム装置についての前記当選率補正値を、自動的に設定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記設定部は、
前記当選率補正値を外部操作によって変更するための操作部を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記中央装置は、
前記設定部によって前記当選率補正値が設定された後、
その設定後の当選率補正値と、
当該設定時における全てのゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、
に基づいて定められた前記各ゲーム装置についての総合予想当選率を表示する表示部を更に含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記判定部は、
あるゲーム端末における、現時点から遡る前記所定の第1期間よりも短い第3期間内に、消費されたゲーム媒体の数が第2の所定数以上であるか否かに基づいて、
当該ゲーム端末についてのプレイの有無を判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記特典としてのゲーム媒体の支払には、
当該特典としてのゲーム媒体を支払うべきゲーム端末がプッシャーゲーム機である場合であって、当該ゲーム媒体が有体物である場合には、
当該特典としてのゲーム媒体を、当該プッシャーゲーム機のプッシャーテーブルに投入すること、
が含まれる、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記特典としてのゲーム媒体の支払には、
当該特典としてのゲーム媒体を支払うべきゲーム端末におけるプレイを一時不能にするとともに、
当該特典としてのゲーム媒体の直接受取りを、前記プレイヤーへと促す通知、及び、
当該特典としてのゲーム媒体の直接手渡しを、当該ゲームシステムの管理者へと促す通知、
のいずれか少なくとも一方を、当該ゲーム端末が実行すること、
が含まれる、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項11】
有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置であり、かつ、
所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選部、を含む中央装置と、
前記ゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、
前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、
を含むゲームシステム、
を構成するゲーム装置であって、
当該ゲーム装置が、前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令されるゲーム端末を含むこととなる場合には、前記判定部によって当該ゲーム端末がプレイ中にあると判定された場合であって、当該ゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記中央装置に含まれる設定部によって当該ゲーム装置について可変可能に設定される当選率補正値とに基づいて定められた当選率に従った抽選によって、当該ゲーム端末が選ばれた場合、が少なくとも含まれる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、
前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、
前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、
が含まれるゲームシステム、
を構成するとともに、
複数の前記ゲーム装置が通信可能に接続される中央装置であって、
所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選部と、
当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定する設定部と、
前記抽選部によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払が指令されるべきゲーム端末を決定する決定部と、
を含むことを特徴とする中央装置。
【請求項13】
有体又は電気的若しくは磁気的に記録された無体のゲーム媒体の消費によって参加するゲームであって、当該ゲームの結果に応じた数のゲーム媒体を支払うゲームを、プレイヤーに行わせる一又は二以上のゲーム端末を有するゲーム装置と、
前記各ゲーム装置のゲーム端末ごとに現時点から遡る所定の第1期間内に消費されたゲーム媒体の数である被消費ゲーム媒体数を計数する計数部と、
前記各ゲーム端末のプレイの有無を判定する判定部と、
が含まれるゲームシステム、
を構成するとともに、
複数の前記ゲーム装置が通信可能に接続される中央装置のためのプログラムであって、
所定の契機に所定の抽選確率に基づいて、前記ゲーム端末のいずれか1つ以上に対して、特典としてのゲーム媒体の所定数の支払を指令するか否かを決定する抽選を行い、
当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置に対応する当選率補正値を可変可能に設定し、
前記抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払を指令することが決定された場合に、当該中央装置に接続される前記各ゲーム装置の各ゲーム端末のうち前記判定部によってプレイが有ると判定されたプレイ中のゲーム端末についての前記被消費ゲーム媒体数と、前記当選率補正値とに基づいて、前記プレイ中のゲーム端末に係る当選率を定めるとともに、当該当選率に従った抽選によって前記特典としてのゲーム媒体の支払が指令されるべきゲーム端末を決定する、
ことを特徴とする中央装置のためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−45650(P2011−45650A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198503(P2009−198503)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】