説明

ゲームシステム、ゲーム装置及びゲームプログラム

【課題】
複数のプレイヤキャラクタ間でゲームの進行に相互に強い影響を及ぼし合わせることで、ゲームの趣向性を向上させたネットワークゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】
フラグが設定される所定の条件に該当する(ステップS1)と、影響グループ管理テーブルが更新され、シナリオ発生フラグが設定される(ステップS2)。続いて、サーバ装置2は、影響グループ管理テーブル及びシナリオテーブルを参照し、影響グループごとに、シナリオ発生条件が満たされたシナリオがあるか否かを判定する(ステップS3)。シナリオ発生条件が満たされたシナリオがあると判定された場合(ステップS3においてYes)、影響グループ管理テーブルが更新され、新しいシナリオが発生する(ステップS4)。この新たなシナリオが発生した影響グループに属する影響キャラクタは、この新たなシナリオに沿ってゲームを進行することになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤキャラクタ間でゲームの進行に相互に影響を及ぼし合うことにより、ゲームの趣向性を向上させることを可能にするネットワークゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームの趣向性を向上させることを目的として、ゲームの進行に多様性を持たせるための様々な提案がなされている。たとえば、一人のプレイヤが、ゲームの進行に相互に因果関係を持つ複数のプレイヤキャラクタを操作することにより、ゲームを進行させるゲームシステムが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、プレイヤは一人で複数のプレイヤキャラクタを操作するため、プレイヤにとってゲームの進行の結果を予測することが比較的容易であり、趣向性が十分に確保されているとは言えなかった。
【0003】
このような中、インターネットなどの通信ネットワークを介して、複数のプレイヤが異なるゲーム端末を用いて、一つのゲームを同時にプレイすることが可能なネットワークゲームが提供されている。ネットワークゲームは、他のプレイヤとコミュニケーションを取りながら、ゲームを進行させていくことができるもので、複数のプレイヤが自身の意思で自由にプレイすることができるため、ゲームの進行の結果を予測することは比較的難しいものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−207035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、複数のプレイヤが同時にネットワークゲームを進行させていても、それぞれのプレイヤキャラクタが自由に行動をとることができるため、複数のプレイヤキャラクタ間でゲームの進行に相互に強い影響を及ぼし合うことがなく、ゲームを進行するうえでのプレイヤ間の一体感が十分でなく、趣向性に欠けるなどの問題があった。本発明は、このような問題点を解決すべくなされたものであり、複数のプレイヤキャラクタ間でゲームの進行に相互に強い影響を及ぼし合わせることで、ゲームの趣向性を向上させたネットワークゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置と、第一及び第二のゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備えるネットワークゲームシステムであって、第一のゲーム装置が、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段を備え、サーバ装置が、ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段とを備え、ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することを特徴とするネットワークゲームシステムに関する。
【0007】
このような構成とすることで、第一のゲーム装置(ゲーム端末)におけるゲームの進行状況に応じてフラグが設定され、設定されたフラグと関連付けられたゲーム制御情報に従って、第二のゲーム装置(他のゲーム端末)におけるゲームの進行が制御されるので、第一のゲーム装置のプレイヤは、第二のゲーム装置におけるゲームの進行状況によって異なるゲーム進行を楽しむことができる。例えば、複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるアドベンチャーゲームにおいて、他のプレイヤの選択の結果に応じて、自らが操作するゲーム装置におけるストーリー展開が変化することになり、また逆に、自らの選択の結果に応じて、他のプレイヤが操作するゲーム装置におけるストーリー展開が変化することになり、趣向性に優れたゲームを楽しむことが可能となる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)において、あるプレイヤのゲーム進行を制御するゲーム制御情報は、他のプレイヤが所定の課題をクリアしたか否か、又は、どのような選択をしたかによって、異なるゲーム制御情報が選択されることとなる。その結果、ゲームの進行の際に、複数のプレイヤキャラクタ間でゲームの進行に相互に強い影響を及ぼし合わせることで、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0008】
本発明は、プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置を備え、第一及び第二のゲーム装置が通信ネットワークを介して接続されたネットワークゲームシステムであって、第一のゲーム装置が、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段を備え、第二のゲーム装置が、ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段と、ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段とを備えることを特徴とするネットワークゲームシステムに関する。
【0009】
このような構成とすることで、サーバ装置を介さないP2P方式や無線通信によるネットワークゲームにおいても、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に応じてフラグが設定され、設定されたフラグと関連付けられたゲーム制御情報に従って、第二のゲーム装置におけるゲームの進行が制御されるので、第二のゲーム装置のプレイヤは、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況によって異なるゲーム進行を楽しむことができる。
【0010】
本発明では、少なくとも2以上のゲーム装置を備え、ゲーム装置は、第一のゲーム装置が属する第一グループと、第二のゲーム装置が属する第二グループのいずれかに分類されており、第一及び第二のゲーム装置の各々のゲームの進行の度合いに応じた進行度を記憶するゲーム進行度記憶手段をさらに備え、フラグ情報記憶手段は、ゲーム進行度記憶手段に記憶された進行度が所定の条件を満たす、第一のゲーム装置及び第二のゲーム装置のゲームの進行状況に応じて、フラグ情報を記憶し、フラグ設定手段は、ゲーム進行度記憶手段に記憶された進行度が所定の条件を満たす、第一及び第二のゲーム装置のゲームの進行状況に応じて、フラグを設定することが好ましい。
【0011】
このような構成とすることにより、プレイヤがゲームを再開した際に、その都度、相互に影響を及ぼしあうグループを形成する他のプレイヤが決定され、決定されたグループ間でゲームが進められる。そのため、プレイヤ毎にゲームの進行の速さに違いがあっても、プレイヤの進行度に応じて、相互に影響を受けるグループのメンバーがその時々(いつプレイを行なうか)によって変わるため、一部のプレイヤのゲームの進行が遅いことにより、他のプレイヤのゲームの進行が滞るといった弊害を防止することできる。
【0012】
本発明では、ゲーム進行における過去の所定の時点におけるフラグ情報を含むゲーム進行の履歴に関するゲーム履歴情報を記憶するゲーム履歴情報記憶手段と、ゲーム履歴情報記憶手段により記憶されたゲーム履歴情報に含まれるフラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報をもとに、第一及び第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することが好ましい。
【0013】
このような構成とすることで、ゲーム進行における過去の所定の時点からゲームを再開することができるので、同じゲームでも異なったシナリオをプレイすることが可能となる。プレイヤは過去にさかのぼってプレイをやり直すことで、過去のゲームの進め方が、ゲームの進行の結果にどのような影響を与えることになるかを体験することができ、ゲームの趣向性がより一層向上することになる。
【0014】
また、本発明は、プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置と、第一及び第二のゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備えるネットワークゲームにおいて実行されるネットワークゲームプログラムであって、第一のゲーム装置を、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段として機能させ、サーバ装置をゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段として機能させ、ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することを特徴とするネットワークゲームプログラムに関する。
【0015】
本発明は、プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置を備え、第一及び第二のゲーム装置が通信ネットワークを介して接続されたネットワークゲームシステムにおいて実行されるネットワークゲームプログラムであって、第一のゲーム装置を、第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段として機能させ、第二のゲーム装置を、ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段と、ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段として機能させることを特徴とするネットワークゲームプログラムに関する。
【0016】
他機と通信自在で、複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるゲームであり、かつ、ストーリーの途中に配された複数の分岐点において、操作中のキャラクタにより行動を選択させることで、複数パターンのストーリー展開を出力させるゲームを実行するゲーム装置であって、自機において前記分岐点で第一のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機に送信するとともに、他機において分岐点で第二のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機から自機に受信する選択情報送受信手段と、前記第一及び第二のキャラクタにかかる前記選択情報を保存する選択情報保存手段と、各分岐点における各キャラクタの選択情報と、当該分岐点から分岐すべきストーリー展開との対応関係を設定した対応関係情報を保存する対応関係情報保存手段と、前記選択関係情報保存手段に保存された対応関係情報に基づいて、分岐すべきストーリー展開を判定し、当該ストーリー展開を実行するストーリー実行手段とを備えることを特徴とするゲーム装置に関する。
【0017】
また、本発明は、複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるゲームであり、かつ、ストーリーの途中に配された複数の分岐点において、操作中のキャラクタにより行動を選択させることで、複数パターンのストーリー展開を出力させるゲームを、他機と通信自在なコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、自機において前記分岐点で第一のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機に送信するとともに、他機において分岐点で第二のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機から自機に受信する選択情報送受信手段と、前記第一及び第二のキャラクタにかかる前記選択情報を保存する選択情報保存手段と、各分岐点における各キャラクタの選択情報と、当該分岐点から分岐すべきストーリー展開との対応関係を設定した対応関係情報を保存する対応関係情報保存手段と、前記選択関係情報保存手段に保存された対応関係情報に基づいて、分岐すべきストーリー展開を判定し、当該ストーリー展開を実行するストーリー実行手段として機能させることを特徴とするゲームプログラムに関する。
【0018】
本発明は、複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるアドベンチャーゲームにおいて、好適に用いることができる。アドベンチャーゲームでは、ストーリーの途中で、プレイヤキャラクタの行動や思考を選択させるための分岐点が存在する。ネットワークゲームに参加している各プレイヤは、この分岐点において、それぞれが操作するプレイヤキャラクタの行動を選択するが、その選択の結果が相互に影響しあうことになる。従って、他のプレイヤの選択の結果に応じて、自らが操作するゲーム装置におけるストーリー展開が変化することになり、また逆に、自らの選択の結果に応じて、他のプレイヤが操作するゲーム装置におけるストーリー展開が変化することになり、趣向性に優れたゲームを楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態にかかるネットワークゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる影響グループ管理テーブルを表した図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるシナリオテーブルを表した図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかるシナリオ発生処理を表すフローチャートの一例である。
【図6】本発明の第一の実施の形態のゲーム進行処理を表すフローチャートの一例である。
【図7】本発明の第一の実施の形態にかかるシナリオの進行度とグループの関係を模式的に表した図である。
【図8】本発明の第二の実施の形態にかかるゲーム進行処理を表すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるネットワークゲームシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、このネットワークゲームシステムは、複数のプレイヤ(プレイヤA、B・・・Z)によって操作される複数のゲーム装置1(ゲーム装置1a、1b・・・1z)と、サーバ装置2と、通信ネットワーク3とから構成される。ゲーム装置1は、通信ネットワーク3を介してサーバ装置2と接続されている。
【0021】
図2は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置1の構成を示すブロック図である。図示するようにゲーム装置1は、CPU(Central Processing Unit)101と、メインメモリ102と、入力装置103と、表示装置104と、ハードディスクドライブ(HDD)105と、DVD/CD−ROMドライブ106と、通信インターフェイス107とを備えている。また、表示装置104は表示画面114を備え、DVD/CD−ROMドライブ106には、記録媒体(本実施の形態では、DVD−ROMまたはCD−ROM)121を装着し得る。通信インターフェイス107は、通信ネットワーク3を介してサーバ装置2と接続されている。
【0022】
CPU101は、HDD105や記録媒体121上に格納されたプログラムを実行し、装置本体の制御を行なう。メインメモリ102は、CPU101のワークエリアである。また、HDD105は、プログラムやデータを保存するための記憶領域として用いられる。DVD/CD−ROMドライブ106は、記録媒体121に対しプログラム及びデータの読み出しを行なう。入力装置103は、プレイヤキャラクタの操作等を行うのに用いられる。入力装置103からの入力データはメインメモリ102に記憶され、CPU101はメインメモリ102に記憶された入力データをもとに各種の演算処理を実行する。
【0023】
ゲーム装置1で実行されるプログラム及びデータは、例えばHDD105または記録媒体121に記憶されている。HDD105または記録媒体121に記憶されているプログラム及びデータとしては、ゲーム進行を制御するためのシナリオに関するデータ、仮想空間におけるフィールドに関するデータ、仮想空間に存在するキャラクタなどのオブジェクトに関するグラフィックデータ、及びキャラクタを操作するためのプログラム等が含まれている。ゲーム装置1で実行されるプログラム及びデータは、記録媒体121に記憶されている場合は、実行時にDVD/CD−ROMドライブ106により読み出され、メインメモリ102にロードされる。CPU101は、メインメモリ102にロードされたプログラム及びデータを処理し、描画命令を表示装置104に出力する。CPU101が処理を行っている間の中間的なデータは、メインメモリ102に記憶される。
【0024】
CPU101は画像データを展開し、それをもとに、表示装置104の表示画面114上に画像を表示する。CPU101から出力される画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。CPU101は、仮想空間に存在するオブジェクト(キャラクタ、及びドア等)を仮想カメラにより透視変換した2次元画像の画像データを生成し、それをユーザの操作に供する他の画像データと共に表示画面114上に表示する。このような画像処理において、画像処理用の制御装置(GPU、ROM等を含む)を用いてもよい。
【0025】
本発明の実施の形態にかかる影響グループ管理テーブルについて説明する。図3は、ゲーム装置1又はサーバ装置2のRAMにて記憶・管理され、CPUにて参照される影響グループ管理テーブルを表した図である。影響グループ管理テーブル40には、フラグ設定を管理するために相互に影響を及ぼしあうプレイヤキャラクタから構成される影響グループ41、影響グループ41に属するプレイヤ又はプレイヤキャラクタを特定する情報である影響キャラクタ42を含む情報が記憶されている。また、影響グループ管理テーブル40には、ゲームの進行状況において予め定められた条件が満たされた場合に設定される、シナリオ発生フラグa43、シナリオ発生フラグb43、シナリオ発生フラグc43を含むシナリオ発生フラグ43が、影響グループ41ごとに記憶されている。これらのシナリオ発生フラグ43は、影響キャラクタ42に記憶された、いずれかのプレイヤキャラクタの行動によって、設定がなされる。さらに、影響グループ管理テーブル40には、影響グループ41に対して発生している発生シナリオ44のシナリオIDが記憶されている。なお、影響グループ管理テーブル40に記憶される情報は、シナリオ発生フラグ43が設定されるための条件に該当する場合に、サーバ装置2において更新される。
【0026】
各プレイヤキャラクタを影響グループ41にグループ分けする処理は、ゲーム装置1又はサーバ装置2にて行われる。ここで、グループ分けする方法は、様々なものを適用することができる。一例として、プレイヤがゲーム開始時に所定の複数のキャラクタの中から自身でプレイするキャラクタをプレイヤキャラクタとして選択した段階で、選択されたプレイヤキャラクタのステータス(例えば、職業)に応じて影響グループ41を設定してもよい。例えば、プレイヤキャラクタとして「A子」が選択された場合、「B男」であるプレイヤキャラクタと自動的に影響グループ41を構成することができる。また、あるプレイヤがそのゲームを初めてプレイしたゲーム開始時間をサーバ装置2にて管理し、そのゲーム開始時間が近いプレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタ間で、サーバ装置2により影響グループ41が構成されるとしてもよい。さらに、ゲームを進行する過程において、所定のイベントを同時に体験したプレイヤキャラクタ間で影響グループ41を構成してもよく、特定のアイテムを所持しているプレイヤキャラクタ間で影響グループ41を構成してもよい。さらには、複数のプレイヤが影響キャラクタ42となることに同意する指示入力をゲーム装置1にて行った場合に、指示入力に関する情報がサーバ装置2に送信され、指示入力を行った各プレイヤが操作する各プレイヤキャラクタ間で、影響グループ41がサーバ装置2により構成されてもよい。この場合、プレイヤ間で影響キャラクタ42となることの同意を得るための方法としては、チャット機能を提供しプレイヤ間で同意できるようにする、又は、ロビー画面において影響キャラクタ42を募るなど、様々な方法が挙げられる。
【0027】
また、ゲームの進行状況が所定の条件に該当する場合に、影響グループ41の変更を可能としてもよい。影響グループ41の変更とは、影響キャラクタ42の加入・入替・脱退のほか、影響グループ41の解散が含まれる。例えば、ゲームの進行のある時点では、プレイヤキャラクタ「A子」及びプレイヤキャラクタ「B男」は同じ影響グループ41に属しているが、この影響グループ41に新しいシナリオが発生した時点で、プレイヤキャラクタ「B男」の代わりに、プレイヤキャラクタ「C太」が新たに影響グループ41に加わるようにしてもよい。この場合、影響グループ41の変更処理は、後述するシナリオ発生処理とともに、サーバ装置2により行われる。
【0028】
なお、影響グループ41が構成されたのち、サーバ装置2を介さずにゲーム装置1の間でゲーム進行に関する情報を送受信することで、ゲームを進行させることも可能である。この場合、影響グループ管理テーブル40、及び後述するシナリオテーブルは、それぞれのゲーム装置1にて記憶・管理され、かつ同期される。
【0029】
影響グループ41を構成する影響キャラクタ42の数は、予め設定されていることが好ましい。ここで、影響グループ41に所定数のプレイヤキャラクタが充足されていない場合は、後述するシナリオ発生フラグ43のうち充足されていないプレイヤキャラクタに依存して設定されるフラグを、サーバ装置2に自動的に設定させることにより、発生するシナリオが自動的に選択されるようにしてもよい。
【0030】
シナリオ発生フラグ43は、フラグが設定されるための条件を満たしていない場合、すなわち初期値は「0」となっており、フラグが設定されるための条件を満たした場合に「1」と設定される。ここで、シナリオ発生フラグ43が設定されるための条件は、シナリオ発生フラグ43ごとに異なるものである。例えば、後述する第一の実施の形態のようにアドベンチャーゲームに本発明を適用するような場合、ゲームのストーリー展開の中で発生する複数の分岐点において、いずれの選択肢をプレイヤが選択するかによって、設定されるシナリオ発生フラグ43が変化する。この選択肢と設定されるシナリオ発生フラグは予め関連付けがなされている。なお、これらの分岐点において選択できる選択肢の数は、2つ以上であれば特に限定されず、3つ以上であっても良い。図3では、例えば、ゲームの進行の過程において、あるプレイヤキャラクタに、他のプレイヤキャラクタの救出に向かうか否かの選択肢が提示された場合に、救出に向かうことが選択された場合はシナリオ発生フラグa43が設定され、救出に向かわないことが選択された場合はシナリオ発生フラグb43が設定される。また、後述する第二の実施の形態のようにRPGに本発明を適用する場合は、フラグが設定される条件の具体例としては、影響キャラクタ42のいずれか一人が所定のクエストをクリアしたか否か、またはゲーム中にプレイヤキャラクタに提示される選択肢において、どの選択肢が選択されたかなどとすることが可能である。
【0031】
次に、本発明の実施の形態にかかるシナリオテーブルについて説明する。図4は、サーバ装置2に記憶・管理されるシナリオテーブルを表したものである。シナリオテーブル50には、シナリオを識別するためのシナリオID51、シナリオが発生するための条件に関する情報であるシナリオ発生条件52、及び、各シナリオがゲームの進行におけるどの段階であるかを表す指標であるシナリオ進行度53を含む情報が記憶されている。
【0032】
シナリオID51は、ゲームの進行を制御するためのシナリオを特定するものである。例えば、後述する第一の実施の形態のように、本発明をアドベンチャーゲームに適用するような場合であって、プレイヤキャラクタが同じノンプレイヤキャラクタに話しかけた場合であっても、シナリオID51が変われば、そのノンプレイヤキャラクタとの会話の内容が変わることになり、また、その後のストーリー展開も変わることになる。また、ストーリー展開が変われば、その後に発生する分岐点も変わってくる。各シナリオは、どの分岐点において、いずれの選択肢を選択するかに対応付けて、すなわち、どのフラグが設定されるかに対応づけて、記憶されている。
【0033】
また、後述する第二の実施の形態のように、本発明をRPGに適用するような場合であって、ある特定のノンプレイヤキャラクタと会話をした場合に所定のクエストが発生するような設定となっている場合、シナリオID51に応じて発生するクエストも変わることになる。その他、シナリオID51に応じて、仮想空間に存在する宝箱やドアなどの開放が可能か否か、宝箱の開放により入手できるアイテムが何であるか、所定のフィールドマップへ移動が可能か、船や飛行船などの移動手段の利用が可能か否かなどについても変化する。なお、同じ影響グループ41に属する影響キャラクタ42は、同じシナリオをもとにゲームを進行することになるが、同じシナリオで、且つ、同じ行動であっても、どの影響キャラクタ42がその行動を実行するかによっても、ゲームの進行が変わるような構成とすることも可能である。例えば、特定のノンプレイヤキャラクタと会話をした場合に、どの影響キャラクタ42が話しかけるかによってノンプレイヤキャラクタとの会話の内容も変わるような構成とすることも可能である。
【0034】
図4では、シナリオ1は、シナリオ発生条件52において設定されているように、シナリオ発生フラグa43が設定された場合に発生するシナリオである。同様に、シナリオ2はシナリオ発生フラグb43及びシナリオ発生フラグc43の両方が設定されて初めて発生するシナリオである。このように、シナリオが発生する条件はシナリオごとに異なる。上で述べた、発生シナリオ44は、シナリオテーブル50をもとに、サーバ装置2が選択するものである。具体的には、上で述べた図3の影響グループ管理テーブル40におけるグループ1は、シナリオ1のシナリオ発生条件52を満たすため、シナリオ1が選択される。また、影響グループ管理テーブル40におけるグループ2は、シナリオ2のシナリオ発生条件52を満たすため、シナリオ2が選択される。なお、図示しないが、シナリオ発生フラグa43が設定された状態で、さらに、シナリオ発生フラグb43が設定されると、シナリオ1に代わりシナリオ4が新たに発生するような構成とすることもできる。
【0035】
このように、本実施の形態において、プレイヤキャラクタのゲームの進行状況だけでなく、該プレイヤキャラクタが属する影響グループ41における影響キャラクタ42のゲームの進行状況や選択によっても、シナリオ発生条件52に該当するか否かを判定するシナリオ発生フラグ43が設定されるか否かが異なる。このため、影響キャラクタ42のゲームの進行状況や選択によって、発生するシナリオが異なる場合があり、ゲーム進行における展開の多様性を生みだすことが可能になる。
【0036】
なお、特に図示しないが、後述する第二の実施の形態のようにRPGに本発明を適用するような場合は、各プレイヤキャラクタに関する情報を管理するため、サーバ装置2には、プレイヤキャラクタ管理テーブルが設けられている。プレイヤキャラクタ管理テーブルには、プレイヤキャラクタを識別するためのプレイヤキャラクタID、プレイヤキャラクタの仮想空間上における位置、プレイヤキャラクタの外見、職業、レベル、装備に関する情報等が記憶・管理されている。これらのデータはゲームの進行に応じて更新され、また、これらのデータをもとにゲームが進行される。
【0037】
次に、本発明の実施の形態にかかるシナリオ発生処理を表すフローチャートについて説明する。図5は、本発明の実施の形態にかかるシナリオ発生処理を表すフローチャートの一例である。シナリオ発生処理は、サーバ装置2にて実行される。サーバ装置2とゲーム装置1は、通信ネットワーク3を介して所定の時間(例えば、1フレーム)毎に情報を送受信している。サーバ装置2はそれぞれのゲーム装置1から、ゲームの進行状況に関する情報を受信する。受信した情報をもとにゲームは進行され、その進行の状況に応じて、影響グループ41ごとに影響グループ管理テーブル40は参照され、フラグが設定されるための所定の条件(例えば、あるプレイヤキャラクタが何らかの選択をしたり、クエストをクリアするなど)に該当するか否かが判定される。フラグが設定される所定の条件に該当する(ステップS1)と、影響グループ管理テーブル40が更新され、シナリオ発生フラグ43が設定される(ステップS2)。
【0038】
続いて、サーバ装置2は、影響グループ管理テーブル40、及び、シナリオテーブル50を参照し、影響グループ41ごとに、シナリオ発生条件52が満たされたシナリオがあるか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3においてシナリオ発生条件52が満たされたシナリオがあると判定された場合(ステップS3においてYes)、影響グループ管理テーブル40が更新され、新しいシナリオが発生する(ステップS4)。この新たなシナリオが発生した影響グループ41に属する影響キャラクタ42は、この新たなシナリオに沿ってゲームを進行することになる。
【0039】
次に、本発明の第一の実施の形態として、アドベンチャーゲームへ適用する場合について説明する。アドベンチャーゲームとは、プレイヤが所定の選択肢から適当だと考える選択肢を選択する、またはコマンドを入力するなどにより、プレイヤキャラクタの行動を指示入力することで、予め設けられたストーリー展開に従って進行されるゲームである。この場合、影響グループ41に属する影響キャラクタ42の数及び各影響キャラクタ42のゲームにおける役割は、予め定められている。各影響キャラクタ42を操作するプレイヤがどの選択肢を選択入力したか、どのコマンドを入力したかに基づいて、影響グループ管理テーブル40におけるシナリオ発生フラグ43が設定される。
【0040】
図6は、第一の実施の形態におけるゲーム進行処理のフローチャートの一例である。ここでは、犯人であるノンプレイヤキャラクタから爆発予告が行われたゲームの場面において、爆発物を前に爆発物処理を行うプレイヤキャラクタ「A子」と、犯人を追う刑事であるプレイヤキャラクタ「B男」の二人の影響キャラクタ42が属する影響グループ41におけるゲームの進行を例にして説明する。図6(a)はプレイヤキャラクタ「A子」のゲーム進行処理についてのフローチャートであり、図6(b)はプレイヤキャラクタ「B男」のゲーム進行処理についてのフローチャートである。ここで、プレイヤキャラクタ「A子」とプレイヤキャラクタ「B男」は、それぞれ異なるプレイヤによって操作される。
【0041】
プレイヤキャラクタ「A子」を操作するプレイヤは、爆発物に接続された赤の導線と青の導線のどちらを切断するかを選択入力する(分岐A)。赤の導線を選択するか、青の導線を選択するかにより、設定されるシナリオ発生フラグ43が異なる。また、分岐Aと同時間にプレイヤキャラクタ「B男」を操作するプレイヤは、犯人の捜索を中断してプレイヤキャラクタ「A子」の救出に向かうか、「A子」の救出に向かわずに犯人の捜索を継続するかについて選択入力し(分岐B)、この選択入力に応じてシナリオ発生フラグ43が設定される。なお、分岐Aと分岐Bはゲームの設定上、ほぼ同時刻に発生するように設定されている。
【0042】
分岐A及び分岐Bの選択により、設定されたシナリオ発生フラグ43に応じて、シナリオテーブル50にて設定されたシナリオ発生条件52を満たすシナリオID51(ここでは、シナリオα、β、γ及びδのいずれか)が、プレイヤキャラクタ「A子」及び「B男」に対して発生する。例えば、プレイヤキャラクタ「A子」が分岐Aにて赤を選択し、プレイヤキャラクタ「B男」が分岐BにてA子の救出に向かうと選択した場合、爆発は防げるが犯人は逃走するというシナリオαが、プレイヤキャラクタ「A子」と「B男」のそれぞれに同時に発生する。
【0043】
なお、シナリオによっては、一以上の影響キャラクタ42がゲームオーバーとなる場合がある。すなわち、影響グループ41を構成する影響キャラクタ42の行動として、適していない選択肢が選択された場合、または適当でないコマンドが入力された場合、それぞれに応じたシナリオ発生フラグ43が設定される。すると、該シナリオ発生フラグ43をシナリオ発生条件52とする特定のシナリオが影響グループ41に対して発生し、その結果、影響グループ41に含まれる一以上の影響キャラクタ42がゲームオーバーとなる。図6(a)では、シナリオδが発生した場合、爆弾の爆発が起こってプレイヤキャラクタ「A子」はゲームオーバーとなる。一方、図6(b)では、プレイヤキャラクタ「B男」は、ゲームオーバーにはならないが、その後のゲーム進行において「A子」が存在しないシナリオが発生することになる。
【0044】
第一の実施の形態では、ゲームを開始したときからクリアするまで、影響グループ41を構成する影響キャラクタ42の入れ替えがなく、ゲームを進行することとしても良く、ゲームの進行状況に応じて、途中で影響キャラクタ42が入れ替わるようにすることも可能である。影響キャラクタ42の加入には、特定のシナリオまで到達したかなどの所定の条件を設けても良く、また、特に条件を設けずに、各プレイヤがロビー画面を活用して任意に影響グループ41を形成できるようにしてもよい。また、同様に、影響キャラクタ42の脱退についても同様のことが言え、脱退に所定の条件を設けても良く、各影響キャラクタの意思に基づいて自由に脱退することも可能である。
【0045】
その他、例えば、プレイヤキャラクタ「A子」が影響グループ41の形成又は参加を他のプレイヤキャラクタに呼びかけた際に、それまでのゲーム進行上、所定のフラグが設定された他のプレイヤキャラクタのみが影響グループ41に参加可能とすることができる。すなわち、同じ影響グループ41に属するためには、それまでのゲーム進行が完全に同一でなくても、影響キャラクタ42間でゲーム内のストーリー(シナリオ)の内容に矛盾が生じない程度、同じようなストーリーで進行している必要がある。
【0046】
この場合、他のプレイヤキャラクタ「B男」と「C太」が影響グループ41に参加するための指示入力を各ゲーム装置1に行ったとしても、サーバ装置2或いはゲーム装置1において、それまでのゲームの進行においてプレイヤキャラクタ「A子」に設定されたフラグに基づいて、プレイヤキャラクタ「B男」、「C太」のそれぞれに設定されたフラグが許容可能なものであるかについての判定が行なわれる。例えば、プレイヤキャラクタ「A子」が犯人に誘拐された結果、爆発物の処理をせざるを得ないような状況になっている場合に、プレイヤキャラクタ「B男」、「C太」の過去の選択の結果、所定のフラグが設定されず、そもそも、「A子」が誘拐されたことも知らないストーリー展開となっていたときは、プレイヤキャラクタ「A子」の影響グループ41への参加の呼びかけ(助けのよびかけ)にプレイヤキャラクタ「B男」、「C太」が応じたとしても、影響グループ41へ参加することができない。また、影響グループ41の参加の呼びかけの要求がプレイヤキャラクタ「A子」からあったとしても、各プレイヤキャラクタに所定のフラグが設定されているか否かが判定され、所定のフラグが設定されていないプレイヤキャラクタにはそもそも通知されないように設定することも可能である。
【0047】
同じ影響グループ41に属する影響キャラクタ42がゲームオーバーとなった場合、ゲーム履歴情報をもとに、影響グループ41に属する影響キャラクタ42全員がゲーム進行における過去の所定の時点に戻るようにすることができる。または、ゲームオーバーにならなかった影響キャラクタ42は、そのままゲームを続行することを可能にしてもよい。この場合、ゲームを続行する影響キャラクタ42に対し、ゲームオーバーになった影響キャラクタを除いた影響グループでそのままゲームを進行させてもよく、新たなプレイヤが操作するプレイヤキャラクタを影響グループ41に加入させることとしてもよい。
【0048】
ここで、あるプレイヤAは本発明のネットワークゲームを頻繁にプレイするが、他のプレイヤBがそれほど頻繁にはプレイしないような場合、プレイヤBが操作するプレイヤキャラクタにおけるゲームの進行が遅いために、プレイヤAの操作するプレイヤキャラクタのゲームの進行が滞るという弊害も生じうる。このため、一定の時間にプレイヤキャラクタが進行することができるシナリオに制限を持たせてもよい。具体的に例示すれば、シナリオテーブルに記憶されたシナリオ進行度53を参照し、プレイヤキャラクタが1日に進行させたシナリオが所定のシナリオ進行度53を超えると、新たなシナリオが発生しないようにすることが可能である。このようにすることで、あるプレイヤキャラクタのみシナリオの進行状況が進みすぎることがなく、プレイヤキャラクタ間でのシナリオ進行を一定に揃えることが可能となる。
【0049】
また、あるプレイヤが一定時間(例えば、8時間など)プレイしていなかった場合、このプレイヤが操作するプレイヤキャラクタのゲーム進行によって、本来であれば設定されるべきシナリオ発生フラグ43を、サーバ装置2により自動的に設定されるようにしてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ「B男」を操作するプレイヤが一定時間プレイしていなかった場合、プレイヤキャラクタ「A子」を操作するプレイヤが分岐Aにて赤か青のいずれの導線を切るか選択した後、所定の時間が経過すると、分岐Bにて「Aの救出に向かう」或いは「Aの救出に向かわない」のいずれかが自動的に選択される。すなわち、分岐Aと分岐Bはゲームの設定上、ほぼ同時刻に発生するように設定されており、分岐Aの選択がされてから所定時間経過しても、ほぼ同時刻である分岐Bにて選択がなされない場合は、自動的に分岐Bの選択がなされる。この場合、分岐Bにて、いずれの選択がなされるかについては、ゲームをクリアするための正しい選択が自動的にされるように予め定められていても良く、また、ランダムに選択されるようにしても良い。なお、同様に、分岐Bにて選択がなされた後に、所定の時間を経過しても、分岐Aについての選択がなされない場合は、分岐Aの選択がサーバ装置1又はゲーム装置2にて自動的にされることになる。
【0050】
このようにすることで、影響キャラクタ42のいずれかのゲームの進行が遅い場合であっても、他のプレイヤキャラクタのゲーム進行に大きな遅延をきたすことがなくなる。分岐Bについて自動的に選択がなされた後、プレイヤキャラクタ「B男」が分岐Bに差し掛かったとしても、すでにサーバ装置1又はゲーム装置2によって選択がなされているため、プレイヤキャラクタ「B男」を操作するプレイヤは分岐Bにて何ら選択することなく、自動的に選択された選択肢にしたがってゲームを進行することとすれば、プレイヤキャラクタ間でシナリオ進行に矛盾が生じることもない。
【0051】
なお、この実施の形態では、ゲーム進行において過去の所定の時点に戻ることが可能である。ゲーム進行において過去に戻るとは、過去にプレイしたシナリオに戻ってゲームを再開することであり、過去に選択した選択肢をもう一度選択しなおすことを含む概念である。この場合、サーバ装置2及び/又はゲーム装置1において、影響グループ41ごとに、ゲームの進行状況の履歴に関するゲーム履歴情報が記憶されている。ゲーム履歴情報には、ゲームの進行上の所定の時点において設定されていたシナリオ発生フラグ43に関する情報が含まれる。過去の時点に戻る場合は、該過去の時点におけるゲーム履歴情報を参照することにより、各影響キャラクタ42のステータス、及び、影響グループ管理テーブル40が、サーバ装置2により再設定される。プレイヤは過去のどの時点に戻るかについて選択できるようにしても良く、複数の時点でのゲーム履歴情報が記憶されている。
【0052】
なお、ゲーム履歴情報を記憶するために必要な記憶容量が過度に増加することを防ぐため、戻ることが可能な過去の時点は、所定の時点に限定されていることが好ましい。また、ゲーム進行において過去に戻る場合は、ゲーム履歴情報をもとに、シナリオ発生フラグ43に関する情報が影響グループ41ごとに再設定されるため、該影響グループ41に属する全ての影響キャラクタ42が、その時点で発生していたシナリオをもとに再度、ゲームを進行させることになる。
【0053】
ゲーム進行において過去に戻ることができるのは、ゲームの進行状況が所定の条件に該当すると判定された場合に限定される。例えば、影響グループ41に属するあるプレイヤが、ゲーム進行を過去に戻すことを希望する場合は、影響グループ41に属する影響キャラクタ42を操作する他の全てのプレイヤが同意することが好ましい。この場合、過去に戻すことを希望する旨の情報をゲーム装置1から受信したサーバ装置2は、影響グループ41に属するプレイヤが操作する全てのゲーム装置1に、過去に戻すことの可否を問い合わせる情報を送信する。サーバ装置2は、該送信した全てのゲーム装置1から、過去に戻すことに同意する旨の情報を所定時間内に受信したことを条件として、上に述べた過去に戻る処理を行うこととすることができる。または、特定の条件に該当する場合は(例えば、ある影響キャラクタ42が特殊アイテムを装備した場合など)、他の影響キャラクタ42を操作するプレイヤの同意を得ずに、サーバ装置2により自動的に過去に戻る処理が行われるとしてもよい。
【0054】
ゲーム進行において過去に戻る処理が行われると、ゲーム履歴情報をもとに、その過去の時点で設定されていたシナリオ発生フラグ43に従って、影響グループ管理テーブル40が再設定されるため、戻った過去の時点において発生していたシナリオからゲームが再開される。そして、戻る前までプレイしたときとは異なる選択をプレイヤキャラクタが行った場合など、戻る前とは異なるシナリオ発生フラグ43が設定された場合、戻る前にプレイしたシナリオとは別のシナリオが発生する場合がある。このため、同じゲームでも異なったシナリオをプレイすることが可能となり、プレイヤの趣向性がより一層向上することになる。
【0055】
次に、影響グループ41のメンバー決定方法について、説明する。図7は、本発明の第一の実施の形態にかかるシナリオの進行度とグループの関係を模式的に表した図である。ここでは、プレイヤA、B及びCを含む複数のプレイヤが属する大グループXと、プレイヤD、E及びFを含む複数のプレイヤが属する大グループYと、プレイヤG、H及びIを含む複数のプレイヤが属する大グループZの3つのグループがお互いのシナリオ進行に影響を及ぼし合う場合を例に挙げて説明する。この場合、例えば、アドベンチャーゲームの登場人物であるプレイヤキャラクタ「A子」、「B男」、「C太」のうち、大グループXに属するプレイヤA、B及びCは、それぞれが個別にプレイヤキャラクタ「A子」を操作し、大グループYに属するプレイヤD、E及びFは、それぞれが個別にプレイヤキャラクタ「B男」を操作し、大グループZに属するプレイヤG、H及びIは、それぞれが個別にプレイヤキャラクタ「C太」を操作している。すなわち、アドベンチャーゲームに登場する人物の中でプレイヤが操作しうるキャラクタ毎に大グループが形成されている。したがって、同じ大グループに属しているプレイヤは、それぞれが同じプレイヤキャラクタを併行して個別に操作することができ、同じ大グループ内のプレイヤであっても、それぞれが異なるストーリー展開でゲームを進めている。なお、ここでいう大グループは、上で述べた影響グループ41とは、異なる概念である。
【0056】
各シナリオは、ゲームの進行状況に応じて、いくつかの段階に分類されている。例えば、図6で図示したシナリオを含むシナリオ1〜10は、進行度1として分類されている。さらにシナリオ11〜20は進行度2、シナリオ21〜30は進行度3として分類されている。図7に図示するように、大グループXに属するプレイヤのうち、プレイヤAはゲームがある程度進行しており、進行度3のシナリオが発生している。そして、プレイヤBには進行度2、プレイヤCには進行度1のシナリオがそれぞれ発生している。大グループも進行度に応じて、さらに小グループに分類され、大グループXに属するプレイヤのうち、進行度1、2及び3のシナリオが発生しているプレイヤは、それぞれ小グループX、X及びXに分類される。従って、小グループXにはプレイヤAが、小グループXにはプレイヤBが、小グループXにはプレイヤCが、それぞれ属することになる。なお、大グループY及びZについても同様である。なお、進行度は各プレイヤのゲームの進行に応じて、サーバ装置1にて記憶されている。
【0057】
また、あるプレイヤがゲームを途中から再開したとしても、ゲームに参加している他のプレイヤはその時々によって異なるため、常に同じプレイヤと影響グループ41を形成できるわけではない。例えば、プレイヤAがゲームを再開した場合に、影響グループ41を形成するための他のプレイヤの条件としては、プレイヤAが属する小グループXと進行度が同じか、或いは、進行度の違いが所定の範囲内(例えば、進行度の違いが±1の範囲内であるなど)であり、且つ、大グループXとは異なる大グループY、大グループZに属するプレイヤであることが要求される。例えば、小グループYに属するプレイヤD、E等からプレイヤキャラクタ「B男」を操作するプレイヤが選択され、小グループZに属するプレイヤG等からプレイヤキャラクタ「C太」を操作するプレイヤが選択される。
【0058】
このような条件を満たす、影響グループ41を形成するための他のプレイヤを決定するには、プレイヤがゲームを再開した際に、そのプレイヤが属する小グループと進行度が同じか、或いは、進行度の違いが所定の範囲内であり、且つ、プレイヤが属する大グループとは異なる、大グループに属するプレイヤであって、その時点で、まだ、影響グループ41を形成していないプレイヤを自動的にマッチングする方法があげられる。その他の方法としては、プレイヤがメインのゲームを開始する前に、ロビー画面にてプレイヤ同士がコミュニケーションをとりつつ、影響グループ41の形成が可能な他のプレイヤを探す方法もあげられる。
【0059】
また、プレイヤがゲームを再開した際に、そのプレイヤが属する小グループと進行度が同じか、或いは、進行度の違いが所定の範囲内であり、且つ、プレイヤが属する大グループとは異なる大グループに属するプレイヤであったとしても、それまでのストーリー展開が全く異なるプレイヤについては、影響グループ41を形成できないようにすることも可能である。例えば、プレイヤキャラクタ「A子」を操作する、(大グループXに属する)或るプレイヤがゲームを再開したいような場合であって、このプレイヤのゲーム進行が、プレイヤキャラクタ「A子」が犯人に誘拐された結果、爆発物の処理をせざるを得ないような状況になっている場合に、プレイヤキャラクタ「B男」、「C太」を操作する他のプレイヤ(大グループY、Zに属する)の過去の選択の結果、所定のフラグが設定されておらず、そもそも、「A子」が誘拐されたことも知らないというストーリー展開となっていたときは、このプレイヤと影響グループ41を形成することができない。
【0060】
このように、プレイヤがゲームを再開した際に、その都度、影響グループ41を形成する他のプレイヤが決定されるため、いつも影響グループ41を形成している他のプレイヤが、たまたま、その時はネットワークゲームに参加していない場合であっても、それ以外のプレイヤと影響グループ41を形成することができる。したがって、例えば、プレイヤAとプレイヤDが一度、影響グループ41を形成し、その後、プレイヤAは本発明のネットワークゲームを頻繁にプレイし、プレイヤDがそれほど頻繁にはプレイしないというような状態となった場合であっても、プレイヤAはプレイヤD以外のプレイヤと影響グループ41を形成することができ、ゲームの進行が滞るという問題も起こらない。
【0061】
ここで、例えば、図7に示すように、大グループYのいずれのプレイヤに対しても進行度2のシナリオが発生していない、すなわち小グループYに属するプレイヤが存在しない場合が生じうる。この場合は、本発明のネットワークゲームの登場人物となりうる全てのプレイヤが影響グループ41のメンバーとして揃っていなくても、ゲームを開始することができるようにしても良い。この場合、ゲームの進行状態に応じて、影響グループ管理テーブル40において、サーバ装置2がシナリオ発生フラグ43を自動的に設定することとしてもよい。または、大グループYにおいて、より先に進行した(進行度の高い)シナリオをプレイしている、小グループYの進行状況に応じて、シナリオ発生フラグ43が設定されることとしてもよい。後者の場合、さらに、大グループYのプレイヤが新たに進行度2のシナリオをプレイする場合、すなわち小グループYに新たなプレイヤが加わった場合、小グループYに応じて設定されたシナリオ発生フラグ43を上書きすることとしてもよい。
【0062】
また、プレイヤA、B及びCより遅れてプレイヤPが大グループXに参加してきた場合、プレイヤPは進行度1のシナリオからプレイを開始するため、プレイヤPは小グループXに新たに属することになる。従って、プレイヤPに対するシナリオ発生に影響するのは、進行度1の小グループである小グループY及びZに属するプレイヤである。このように、シナリオの進行度に応じてグループを細分類することにより、先にゲームを開始し進行度が先に進んだプレイヤのゲーム進行によって、後からゲームを開始したプレイヤに発生するシナリオが固定化されるということがなくなるため、ゲームの趣向性を損なうことがない。また、プレイヤPのゲームの進行が、小グループY及びZに属するプレイヤFやプレイヤIよりも早い場合、プレイヤFやプレイヤIの進行度にかかわらず、プレイヤPだけが進行度2や進行度3のシナリオに進むことも可能である。プレイヤ毎にゲームの進行の速さに違いがあっても、プレイヤの進行度に応じて、相互に影響を受けるグループがその時々によって変わるため、一部のプレイヤのゲームの進行が遅いことにより、他のプレイヤのゲームの進行が滞るといった弊害も防止できる。
【0063】
この場合であっても、ゲーム履歴情報を参照することにより、ゲーム進行において過去に戻ることも可能である。例えば、小グループYに属し、進行度3のシナリオが発生しているプレイヤEが、進行度2のシナリオに戻るとする。この場合、プレイヤEは小グループYに新たに属することとなり、プレイヤEは、小グループX及び小グループZに属するプレイヤと影響グループ41を形成することになる。そのため、プレイヤEが進行度2のシナリオに戻った後に、過去に戻る前と同じ選択をした場合でも、プレイヤEが過去にプレイしたシナリオとは異なるシナリオが新たに発生する可能性がある。
【0064】
上で述べた実施の形態では、各プレイヤキャラクタはゲームの進行において最初に発生するシナリオからプレイすることとしたが、所定の条件を満たしている場合は、ゲーム進行における途中のシナリオからプレイすることを可能としてもよい。例えば、それまで影響グループ41に属していなかったプレイヤキャラクタを、ゲーム進行の途中から影響グループ41の一員として参加させることが可能である。このような機能を備えることで、例えば、影響グループ41のプレイヤキャラクタが揃っていない場合に、他のプレイヤキャラクタを代役としてプレイさせることが可能となる。この場合、該影響グループ41におけるゲームの進行状況を、途中から参加するプレイヤが容易に把握するための機能をさらに備えることが好ましい。このような機能は、影響グループ41におけるゲーム履歴情報を参照することにより、影響グループ41におけるゲームの進行状況の概略をあらすじとして表示することで実現可能である。
【0065】
上で述べた実施の形態では、あるプレイヤがゲームを再開する際に、そのプレイヤが属する小グループと進行度が同じか、或いは、進行度の違いが所定の範囲内であり、且つ、プレイヤが属する大グループとは異なる大グループに属するプレイヤであることを条件(以下、特定条件という)に影響グループ41を形成するような構成としたが、特定のプレイヤと影響グループ41を形成させるのではなく、特定条件を満たす全てのプレイヤの選択に影響を受けるような構成とすることも可能である。
【0066】
例えば、図7では、プレイヤAは小グループXに属し、小グループYに属するプレイヤD、Eと、小グループZに属するプレイヤGが特定条件を満たす。この場合、図6のようにアドベンチャーゲームのストーリーが展開している場合を考える。プレイヤDが分岐Bにおいて「A子の救出に向かう」を選択すると、シナリオ発生フラグαが設定され、その後、プレイヤEが「A子の救出に向かわない」を選択すると、シナリオ発生フラグαの設定は解除され、代わりにシナリオ発生フラグβが設定される。すなわち、シナリオ発生フラグがどのように設定されているかは、小グループに属するプレイヤの選択によりリアルタイムで変化することになる。したがって、プレイヤAが、分岐Aにおいてどのような選択をするかだけでなく、分岐Bと同じ時刻である分岐Aにどのタイミングで到達するかによって、すなわち、分岐Aに到達した時点における分岐Bに関するシナリオ発生フラグの設定によって、プレイヤAが操作するプレイヤキャラクタ「A子」に発生するシナリオは異なるものになる。このようにすることで、自らのゲームの進行に影響を与える他のプレイヤが刻々と変化するため、ゲーム進行の予測がしにくくなり、ゲームの趣向性を向上させることが可能となる。
【0067】
以下に説明する第二の実施の形態では、主にロールプレイングゲーム(RPG)へ本発明を適用した場合について述べる。本発明にかかるゲーム装置1において、プレイヤキャラクタが移動するフィールドマップは、2次元マップにより構成されていても良く、仮想空間をよりリアルに表示するために3次元マップにより構成されていても良い。3次元マップにもとづいて仮想空間が表示される場合は、仮想空間内に存在するプレイヤキャラクタや敵キャラクタ、その他のオブジェクトは、ポリゴンによる表示がなされる。プレイヤは、ゲームの進行過程において、プレイヤキャラクタをフィールドマップ上で移動させ、敵キャラクタとのバトルを繰り返すことで、レベルを向上させたり、アイテムを取得したり、またはクエストと呼ばれる課題をクリアしたりすることができる。
【0068】
RPG等のゲームでは、シナリオに従ってゲームが進行する。ここで、シナリオとは、ゲームの進行を制御するための一連の設定である。例えば、シナリオによって、プレイヤキャラクタがノンプレイヤキャラクタと会話した場合の会話の内容、ノンプレイヤキャラクタの仮想空間内の位置、出現する敵キャラクタの種類、プレイヤキャラクタに課せられるクエストなどが変化する。また、プレイヤキャラクタが移動可能なフィールドマップを変化させたり、プレイヤキャラクタが利用可能な移動手段を変化させたりしてもよい。ゲームの進行状況に応じて予め定められた条件が満たされれば、新たなシナリオが発生するが、プレイヤの選択に応じて発生するシナリオが異なる場合もあり、さらに、他のプレイヤの選択やゲームの進行状況に応じて、異なるシナリオが発生する場合がある。
【0069】
また、クエストとは、ゲームの進行時においてプレイヤキャラクタに対して課せられた課題である。クエストは、ノンプレイヤキャラクタから依頼されるなどにより発生する。クエストの具体例としては、所定の敵キャラクタを退治すること、仮想空間内の所定の場所に行くこと、所定のアイテムを特定のノンプレイヤキャラクタに届けることなどが挙げられる。本発明において、プレイヤキャラクタがクエストをクリアした場合、新たなクエストが発生したり、新たなシナリオが発生したりする場合がある。
【0070】
続いて、本発明の第二の実施の形態にかかるシナリオ発生の流れについて説明する。図6は、本発明の第二の実施の形態にかかるシナリオ発生の流れを示したフローチャートの一例である。ここでは、プレイヤキャラクタX、プレイヤキャラクタY及びプレイヤキャラクタZの三人のプレイヤキャラクタが、同じ影響グループ41に属する影響キャラクタ42として設定されている場合を例に挙げて説明する。この例では、プレイヤキャラクタX及びプレイヤキャラクタZに対し、それぞれ分岐1及び分岐2で示される選択肢が提示され、プレイヤキャラクタXを操作するプレイヤキャラクタは分岐1にて「イ」を選択するか、「ハ」を選択するかを判断することになる。選択肢としては、様々なパターンを用意することができる。例えば、提示された複数のクエストの中からいずれのクエストを選択するか、またはノンプレイヤキャラクタとの会話に対する返答として複数のパターンが提示され、いずれの返答を選択するかなどとしてもよい。ここで、プレイヤキャラクタXが「イ」又は「ハ」のいずれかを選択したことに応じて、プレイヤキャラクタY及びZに対して発生するシナリオに影響が与えられる。
【0071】
プレイヤキャラクタXが「イ」を選択すると、同じ影響グループ41に属するプレイヤキャラクタX、Y及びZに対してシナリオ1が発生する。プレイヤキャラクタXが「ロ」を選択した場合、プレイヤキャラクタZが分岐2において「ハ」又は「ニ」のいずれを選択するかが、プレイヤキャラクタX及びYに影響を与えることになる。プレイヤキャラクタZが「ハ」を選択すると、プレイヤキャラクタX、Y及びZにてシナリオ1が発生する。プレイヤキャラクタZが「ニ」を選択すると、シナリオ2が発生する。ここで、影響グループ管理テーブル40において、分岐1において「イ」又は「ロ」のいずれが選択されたかに応じて、影響グループ41と関連付けて、シナリオ発生フラグ43が設定され、シナリオ発生条件52が満たされたシナリオが存在すれば、影響グループ41に属するプレイヤキャラクタに対し、そのシナリオが発生する。
【0072】
プレイヤキャラクタX、Y及びZに対してシナリオ2が発生した場合、プレイヤキャラクタYにはクエスト1が、プレイヤキャラクタZにはクエスト2が発生する。このように、同じシナリオであっても、プレイヤキャラクタによって異なるクエストが発生してもよい。ここで、プレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアしたのみでは新たなシナリオは発生しない。さらにプレイヤキャラクタZがクエスト2をクリアした場合、すなわち、クエスト1をクリアすることで設定されるシナリオ発生フラグ43と、クエスト2をクリアすることで設定されるシナリオ発生フラグ43の両方が設定された場合に、新たなシナリオであるシナリオ3が発生し、分岐3が提示される。ここでは、分岐3において、プレイヤキャラクタYに対し、選択肢「ホ」又は「ヘ」が提示される。プレイヤキャラクタYがいずれを選択したかに応じて、影響グループ41に対して続いて発生するシナリオが異なるものとなる。このように、あるプレイヤキャラクタがクエストをクリアすることでシナリオ発生フラグ43が設定され、他のプレイヤキャラクタに対して新しいシナリオが発生するように設定してもよい。
【0073】
これに対し、プレイヤキャラクタXの場合、プレイヤキャラクタYがクエスト1を、プレイヤキャラクタZがクエスト2を、それぞれクリアしない限り、シナリオ発生フラグ43が設定されず、新たなシナリオが発生することはない。さらに、プレイヤキャラクタYが分岐3にて「ホ」又は「ヘ」のいずれかを選択したことに応じて、設定するシナリオ発生フラグ43が変わるため、発生するシナリオも異なることとなる。図6では、プレイヤキャラクタYが「ホ」を選択した場合、プレイヤキャラクタX、Y及びZに対してシナリオ4が発生し、プレイヤキャラクタYが「ヘ」を選択した場合、シナリオ5が発生する。
【0074】
なお、上で述べた説明では、各分岐点においてプレイヤがどの選択肢を選択したかにより、異なるシナリオ発生フラグ43が設定され、各プレイヤキャラクタに対して発生するシナリオが変わるとした。しかし、シナリオ発生フラグ43の設定条件、及び、シナリオ発生条件52は、これらに限定されず、様々に設定することが可能である。例えば、プレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアした時点で、プレイヤキャラクタZがクエスト2をクリアしているか否かにより、シナリオ発生フラグ43が設定されるものとしてもよい。このようにすることで、プレイヤキャラクタY及びZのいずれかが、それぞれクエスト1及び2を先にクリアするかによって、発生するシナリオが異なるものとすることができる。また、ゲームの進行において、所定の条件を満たした時間(例えば、プレイヤキャラクタがクエストをクリアするのに要した時間)によって、異なるシナリオ発生フラグ43が設定され、異なるシナリオが発生することとしても良い。この他、例えば、プレイヤキャラクタのレベルを所定のレベル以上とすること、プレイヤキャラクタが所有する仮想通貨が所定の値に達することなどの様々な条件をシナリオ発生フラグ43の設定条件とすることで、シナリオ発生フラグ43に基づくシナリオ発生のパターンを多様なものとすることができる。
【0075】
また、上に述べた説明では、例えば、プレイヤキャラクタZがクエスト2をクリアしても、プレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアしなければ、新たなシナリオが発生しないこととなっている。このため、プレイヤキャラクタZに対し、プレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアするように促すインセンティブが働く。例えば、プレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアできるよう、チャットなどを介してプレイヤキャラクタYに対して有利な情報を提供したり、またはプレイヤキャラクタYがクエスト1をクリアするのを仮想空間内で直接手助けしたりするなどといった関与をすることができる。
【0076】
なお、この実施の形態では、ゲーム進行において過去の所定の時点に戻ることが可能である。ゲーム進行において過去に戻るとは、過去にプレイしたシナリオに戻ってゲームを再開することであり、過去に選択した選択肢をもう一度選択しなおすことを含む概念である。この場合、サーバ装置2及び/又はゲーム装置1において、影響グループ41ごとに、ゲームの進行状況の履歴に関するゲーム履歴情報が記憶されている。ゲーム履歴情報には、ゲームが進行している所定の時点における、該影響グループ41に属する影響キャラクタ42のステータス(仮想空間内における位置、レベルやヒットポイントなどの各種パラメータ、並びに所持又は装備していたアイテムなど)に関する情報、及び、その時点において設定されていたシナリオ発生フラグ43に関する情報が含まれる。過去の時点に戻る場合は、該過去の時点におけるゲーム履歴情報を参照することにより、各影響キャラクタ42のステータス、及び、影響グループ管理テーブル40が、サーバ装置2により再設定される。プレイヤは過去のどの時点に戻るかについて選択できるようにしても良く、複数の時点でのゲーム履歴情報が記憶されている。なお、ゲーム履歴情報を記憶するために必要な記憶容量が過度に増加することを防ぐため、戻ることが可能な過去の時点は、所定の時点に限定されていることが好ましい。また、ゲーム進行において過去に戻る場合は、ゲーム履歴情報をもとに、シナリオ発生フラグ43に関する情報が影響グループ41ごとに再設定されるため、該影響グループ41に属する全ての影響キャラクタ42が、その時点で発生していたシナリオをもとに再度、ゲームを進行させることになる。
【0077】
ゲーム進行において過去に戻ることができるのは、ゲームの進行状況が所定の条件に該当すると判定された場合に限定される。例えば、影響グループ41に属するあるプレイヤが、ゲーム進行を過去に戻すことを希望する場合は、影響グループ41に属する影響キャラクタ42を操作する他の全てのプレイヤが同意することが好ましい。この場合、過去に戻すことを希望する旨の情報をゲーム装置1から受信したサーバ装置2は、影響グループ41に属するプレイヤが操作する全てのゲーム装置1に、過去に戻すことの可否を問い合わせる情報を送信する。サーバ装置2は、該送信した全てのゲーム装置1から、過去に戻すことに同意する旨の情報を所定時間内に受信したことを条件として、上に述べた過去に戻る処理を行うこととすることができる。または、特定の条件に該当する場合は(例えば、ある影響キャラクタ42が特殊アイテムを装備した場合など)、他の影響キャラクタ42を操作するプレイヤの同意を得ずに、サーバ装置2により自動的に過去に戻る処理が行われるとしてもよい。
【0078】
ゲーム進行において過去に戻る処理が行われると、ゲーム履歴情報をもとに、その過去の時点で設定されていたシナリオ発生フラグ43に従って、影響グループ管理テーブル40が再設定されるため、戻った過去の時点において発生していたシナリオからゲームが再開される。そして、戻る前までプレイしたときとは異なる選択をプレイヤキャラクタが行った場合など、戻る前とは異なるシナリオ発生フラグ43が設定された場合、戻る前にプレイしたシナリオとは別のシナリオが発生する場合がある。このため、同じゲームでも異なったシナリオをプレイすることが可能となり、プレイヤの趣向性がより一層向上することになる。
【0079】
本実施の形態において、影響グループ管理テーブル40における影響グループ41を構成する方法は、上で述べた様々なものを適用できる。サーバ装置2においてロビー機能を提供し、所定の数の影響キャラクタ42が揃った場合に、ゲームが開始されるような構成とすることもできる。また、サーバ装置2はロビー機能を提供するのみとし、サーバ装置2を介さずにゲーム装置1間でゲームの進行に関する情報の送受信を相互に行うことにより、ゲーム装置1にてゲームの進行を制御させてもよい。
【0080】
上に述べた実施の形態では、RPG及びアドベンチャーゲームを例に挙げて説明したが、複数のプレイヤが参加できるゲームシステムであれば、カーレースゲーム、アクションゲームなどにも本発明を適用することが可能である。例えば、カーレースゲームに適用する場合、ゲームを進行する途中でコースの途中にコースが分岐する分岐点があり、最初に分岐点を通過したプレイヤキャラクタがいずれか一つのコースを選択することにより、その他のプレイヤキャラクタが選択可能なコースが設定される(プレイヤキャラクタXと同じコースが自動的に選択される、またはプレイヤキャラクタXと同じコースを選択できないように設定されるなど)などとすることが可能である。
【0081】
上に述べた実施の形態では、プレイヤが操作する端末装置としてゲーム装置を例として説明したが、端末装置はこれに限定されるものではない。例えば、携帯電話機、パーソナルコンピュータなど、通信ネットワークと接続され、表示装置を備えた端末装置であれば、本発明を適用することが可能である。また、サーバ装置を介さずに、端末装置間で無線通信等によりゲーム進行に関する情報を送受信することで、各端末装置で操作されるプレイヤキャラクタの行動が相互に影響を及ぼすようにすることが可能である。この場合、影響グループ管理テーブル及びシナリオテーブルはそれぞれの端末装置において管理され、同期される。
【符号の説明】
【0082】
1 ゲーム装置
2 サーバ装置
3 通信ネットワーク
40 影響グループ管理テーブル
50 シナリオテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置と、第一及び第二のゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備えるネットワークゲームシステムであって、
第一のゲーム装置が、
第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段を備え、
サーバ装置が、
ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、
第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、
フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、
フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段とを備え、
ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置を備え、第一及び第二のゲーム装置が通信ネットワークを介して接続されたネットワークゲームシステムであって、
第一のゲーム装置が、
第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段を備え、
第二のゲーム装置が、
ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、
第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、
フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、
フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段と、
ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段とを備えることを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項3】
少なくとも2以上のゲーム装置を備え、
ゲーム装置は、第一のゲーム装置が属する第一グループと、第二のゲーム装置が属する第二グループのいずれかに分類されており、
第一及び第二のゲーム装置の各々のゲームの進行の度合いに応じた進行度を記憶するゲーム進行度記憶手段をさらに備え、
フラグ情報記憶手段は、ゲーム進行度記憶手段に記憶された進行度が所定の条件を満たす、第一のゲーム装置及び第二のゲーム装置のゲームの進行状況に応じて、フラグ情報を記憶し、
フラグ設定手段は、ゲーム進行度記憶手段に記憶された進行度が所定の条件を満たす、第一及び第二のゲーム装置のゲームの進行状況に応じて、フラグを設定することを特徴とする請求項1又は2記載のネットワークゲームシステム。
【請求項4】
ゲーム進行における過去の所定の時点におけるフラグ情報を含むゲーム進行の履歴に関するゲーム履歴情報を記憶するゲーム履歴情報記憶手段と、
ゲーム履歴情報記憶手段により記憶されたゲーム履歴情報に含まれるフラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報をもとに、第一及び第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項5】
プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置と、第一及び第二のゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備えるネットワークゲームにおいて実行されるネットワークゲームプログラムであって、
第一のゲーム装置を、
第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段として機能させ、
サーバ装置を
ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、
第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、
フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、
フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段として機能させ、
ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御することを特徴とするネットワークゲームプログラム。
【請求項6】
プレイヤの操作に従って進行するゲームを実行する第一及び第二のゲーム装置を備え、第一及び第二のゲーム装置が通信ネットワークを介して接続されたネットワークゲームシステムにおいて実行されるネットワークゲームプログラムであって、
第一のゲーム装置を、
第一のゲーム装置におけるゲームの進行状況に関するゲーム進行情報をサーバ装置に送信するゲーム進行情報送信手段として機能させ、
第二のゲーム装置を、
ゲームの進行状況に応じて設定される所定のフラグに関するフラグ情報と関連付けられた、ゲームの進行を制御するための複数のゲーム制御情報を記憶するゲーム制御情報記憶手段と、
第一のゲーム装置からゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
ゲーム進行情報受信手段により受信したゲーム進行情報が所定の条件に該当する場合に、フラグを設定するフラグ設定手段と、
フラグ設定手段により設定されたフラグに関するフラグ情報を記憶するフラグ情報記憶手段と、
フラグ情報記憶手段により記憶されたフラグ情報が所定の条件に該当する場合に、ゲーム制御情報記憶手段により記憶された、該フラグ情報と関連付けられたゲーム制御情報を選択するゲーム制御情報選択手段と、
ゲーム制御情報選択手段により選択されたゲーム制御情報をもとに、第二のゲーム装置におけるゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段として機能させることを特徴とするネットワークゲームプログラム。
【請求項7】
他機と通信自在で、複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるゲームであり、かつ、ストーリーの途中に配された複数の分岐点において、操作中のキャラクタにより行動を選択させることで、複数パターンのストーリー展開を出力させるゲームを実行するゲーム装置であって、
自機において前記分岐点で第一のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機に送信するとともに、他機において分岐点で第二のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機から自機に受信する選択情報送受信手段と、
前記第一及び第二のキャラクタにかかる前記選択情報を保存する選択情報保存手段と、
各分岐点における各キャラクタの選択情報と、当該分岐点から分岐すべきストーリー展開との対応関係を設定した対応関係情報を保存する対応関係情報保存手段と、
前記選択関係情報保存手段に保存された対応関係情報に基づいて、分岐すべきストーリー展開を判定し、当該ストーリー展開を実行するストーリー実行手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
複数のキャラクタをプレイヤが択一的に操作してストーリーを進めさせるゲームであり、かつ、ストーリーの途中に配された複数の分岐点において、操作中のキャラクタにより行動を選択させることで、複数パターンのストーリー展開を出力させるゲームを、他機と通信自在なコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
前記コンピュータを、
自機において前記分岐点で第一のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機に送信するとともに、他機において分岐点で第二のキャラクタに行動を選択させた選択情報を他機から自機に受信する選択情報送受信手段と、
前記第一及び第二のキャラクタにかかる前記選択情報を保存する選択情報保存手段と、
各分岐点における各キャラクタの選択情報と、当該分岐点から分岐すべきストーリー展開との対応関係を設定した対応関係情報を保存する対応関係情報保存手段と、
前記選択関係情報保存手段に保存された対応関係情報に基づいて、分岐すべきストーリー展開を判定し、当該ストーリー展開を実行するストーリー実行手段
として機能させることを特徴とするゲームプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−212266(P2011−212266A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83838(P2010−83838)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】