説明

ゲームシステム及びそのコンピュータプログラム

【課題】複数のラウンドを戦うゲームの2回目以降のマッチングを容易に実現することができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】センターサーバ3と、センターサーバ3に通信回線を介して接続可能な複数のゲーム機2と、を備え、複数のラウンドを戦うゲームが実行されるゲームシステム1は、センターサーバ3が、複数のゲーム機2から一定数のゲーム機2をマッチング要求に応じてマッチングし、初回にマッチングされた各ゲーム機2に対して同一のセッションID15を付与する。また、マッチングは、セッションID15を利用し、互いに同一のセッションID15が付与された各ゲーム機を、若しくは、互いにセッションID15が付与されていない各ゲーム機を、それぞれマッチングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センターサーバを介して接続された複数のゲーム機間でゲームが実行されるゲームシステム及びそのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
センターサーバを介して接続された複数のゲーム機間でゲームが実行されるゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2又は3が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3730248号公報
【特許文献2】特開2008−168116号公報
【特許文献3】特開2007−215721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1のようなゲームシステムでは、センターサーバにて各ゲーム機のマッチングが実行され、マッチングリストにより各ゲーム機の対戦相手が通知された後、各ゲーム機とセンターサーバとの間の接続が解除される場合がある。このような場合に、ゲームの進行を管理するマスター機と、そのマスター機に接続されるクライアント機とに分かれて各ゲーム機が接続され、各ゲーム機間で情報を共有することにより、ゲーム機側でゲームの進行管理が実行される場合がある。なお、この場合、各ゲーム機間では、マスター機がサーバとして機能し、各ゲーム機間はサーバ−クライアント型に接続されている。各ゲーム機間でゲームの進行管理が実行されることにより、ゲームの進行管理に要する処理をゲーム機側に分散することができるので、サーバの負荷を軽減することができる。しかし、各ゲーム機とサーバとの間の接続が解除されるので、各ゲーム機間の通信状態によっては情報の送受信ができずに各ゲーム機間で情報を共有できない虞がある。また、例えば、ゲームのルールや通信回線の不調等の事情によりマスター機がゲームを続行できない場合には、新たにマスター機役のゲーム機を決定しなければならない。この場合、各ゲーム機がマッチングリストに基づいて新たなマスター機を認定するという方式が考えられる。しかし、上記のように通信状況の不調等から各ゲーム機の情報に相違が発生している場合には、新たなマスター機の接続先が各ゲーム機間で一致していない等の理由により新たなマスター機と接続できないゲーム機も発生し得る。さらに、新たなマスター機として認定されたゲーム機が接続可能な状態であるか否かは接続するまで確認できないので、新たなマスター機への接続を何度も試行しなければならないケースも発生し得る。また、新たなマスター機に全てのクライアント機が接続されたとしても、接続された時点で既に各ゲーム機間の情報に相違が発生しているケースもある。このようなケースを想定して、想定可能なそれぞれのケースに対応する対処用の処理を用意しなければならないので、マッチングリストに基づいてクライアント機を再接続可能であるにもかかわらず、再接続させずに各クライアント機にてゲームの進行処理をスタンドアローン形式で続行させる例も多く存在している。
【0005】
そこで、本発明は、複数のラウンドを戦うゲームの2回目以降のマッチングを容易に実現することができるゲームシステム及びそのコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、センターサーバ(3)と、前記センターサーバに通信回線を介して接続可能な複数のゲーム機(2)と、を備え、前記複数のゲーム機の各ゲーム機からのマッチング要求に応じて前記複数のゲーム機のうちから一定数のゲーム機がマッチングされ、前記マッチングが終了した後に前記マッチングされた各ゲーム機と前記センターサーバとの間の接続が解除されるとともに、互いに通信可能に接続された前記一定数のゲーム機間で複数のラウンドを戦うゲームが実行されるゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム機のそれぞれには、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチング要求を実行するマッチング要求手段(8)と、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間を通信可能に接続する接続手段(8)と、前記複数のラウンドの各ラウンドが終了する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間の接続を解除する接続解除手段(8)とが設けられ、前記センターサーバには、前記複数のゲーム機のうち所定の条件を満たす各ゲーム機を前記一定数のゲーム機として前記各ゲーム機からのマッチング要求に応じてマッチングするマッチング手段(7)と、前記マッチング手段によりマッチングされる前記各ゲーム機のうち初回にマッチングされた各ゲーム機に対して同一のセッションID(15)を付与するID付与手段(7)とが設けられ、前記マッチング手段は、前記所定の条件として、前記セッションIDを利用し、互いに前記同一のセッションIDが付与された各ゲーム機を、若しくは、互いに前記セッションIDが付与されていない各ゲーム機を、それぞれマッチングするものである。
【0007】
本発明によれば、センターサーバ側でマッチング対象の複数のゲーム機に対して同一のセッションIDが付与され、そのセッションIDに基づいてセンターサーバ側でマッチングが実行される。これにより、マッチングをセンターサーバ側で一元的に実行することができる。また、複数のラウンドを戦うゲームでは、複数のマッチングが実行されるが、2回目以降のマッチング対象には同一のセッションIDが付与されているので、セッションIDに基づいて容易に各ゲーム機間のマッチングを行うことができる。また、各ラウンドの開始毎にマッチング及び各ゲーム機間の接続がリフレッシュされるので、各ゲーム機間の情報の不一致によってゲームの進行に支障が生じることを抑制することができる。また、例えば、勝ち残り形式で複数のラウンドを戦うゲームにおいて、勝ち残っている各ゲーム機とは別に、敗退したゲーム機間で敗者復活戦を実行したい場合がある。敗者復活戦は敗退した各ゲーム機間、つまり、敗者間で実行されるため、勝ち残っている各ゲーム機間、つまり、勝者間の対戦とは別に実行される。但し、最終的には敗者復活戦の勝者も勝ち残っている各ゲーム機に合流させて勝ち残っている各ゲーム機に敗者復活戦の勝者も含めた各ゲーム機間での対戦を実現させる必要がある。このような場合にも各ゲーム機に付与されたセッションIDに基づいて、勝ち残っている各ゲーム機と敗者復活戦の勝者とのマッチングを容易に実現することができる。
【0008】
各ゲーム機間はどのように接続されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記センターサーバには、前記各ゲーム機のうちから前記センターサーバからの指示に基づいて他のゲーム機に指示を出す親ゲーム機を決定する決定手段が更に設けられ、前記接続手段は、前記親ゲーム機がサーバとして、その他のゲーム機が前記親ゲーム機からの指示に従うクライアントとして、それぞれ機能するように前記各ゲーム機を接続してもよい。この場合、親ゲーム機を介して他のゲーム機にセンターサーバからの指示が出されるので、センターサーバの負荷を軽減することができる。また、各ゲーム機間は、親ゲーム機がサーバとして機能するサーバ-クライアント型の接続がされるので、他の接続形式に比べて各ゲーム機間で発生し得る指示の時差を抑制することができる。さらに、親ゲーム機の決定をセンターサーバにて一元的に実行することができる。
【0009】
本発明のゲームシステムの一態様において、前記決定手段は、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記親ゲーム機の決定をしてもよい。この場合、各ラウンドでの敗退等により親ゲーム機が脱落しても次のラウンドにおいて容易に各ゲーム機間のサーバ−クライアント型接続を実現することができる。また、ラウンド毎に親ゲーム機の決定がセンターサーバ側で実行されるので、親ゲーム機として認定されるべき接続可能なゲーム機をそれぞれのゲーム機が探す必要がない。各ゲーム機間の通信環境は、各ゲーム機が設置される環境によって大きな影響を受ける。一方、センターサーバの通信環境はある程度の環境が確保されているので、通信接続の安全性は各ゲーム機に比べて高い。このため、通信回線の不調等により発生する不具合を抑制することができる。
【0010】
本発明のゲームシステムの一態様において、前記複数のラウンドの同一のラウンドにおいて、異なる条件にてマッチングされた各ゲーム機がそれぞれに属する複数の対戦が実行され、前記センターサーバ及び前記複数のゲーム機の少なくともいずれか一方には、前記複数の対戦毎に前記複数の対戦のそれぞれに属する各ゲーム機からゲームの進行を管理するマスター機を1台ずつ設定するマスター機設定手段(2)が更に設けられていてもよい。この場合、異なる条件でマッチングされた複数の対戦のそれぞれの対戦毎にマスター機を設けることができる。一方で、同一ラウンド内は共通の親ゲーム機に接続され、親ゲーム機を通じてセンターサーバからの情報が送受信される。このため、親ゲーム機のもと各対戦のラウンドを一致させることができる一方で、対戦毎のマスター機のもと各対戦を独立して実行することができる。これにより、例えば、前ラウンドの勝者という条件で実行される対戦と、この対戦と異なる条件の前ラウンドの敗者という条件で実行される対戦とを独立させて同一のラウンドにて実行することができる。また、親ゲーム機が各対戦のゲームの進行も管理する場合と比べて、親ゲーム機の負荷を軽減することができる。
【0011】
本発明のゲームシステムの一態様において、前記各ゲーム機から前記センターサーバへのマッチング要求には、前記複数のラウンドを識別するための識別コードが含まれていてもよい。この場合、マッチングする各ゲーム機がどのラウンドに属するかを識別することができるので、ラウンド毎にマッチング条件を変化させることができる。また、識別コードはどのような態様でもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記セッションIDには、前記複数のラウンドを識別するための識別コードとして、ラウンド識別部(15b)が含まれていてもよい。
【0012】
本発明のコンピュータプログラムは、センターサーバ(3)と、前記センターサーバに通信回線を介して接続可能な複数のゲーム機(2)と、を備え、前記複数のゲーム機の各ゲーム機からのマッチング要求に応じて前記複数のゲーム機のうちから一定数のゲーム機がマッチングされ、前記マッチングが終了した後に前記マッチングされた各ゲーム機と前記センターサーバとの間の接続が解除されるとともに、互いに通信可能に接続された前記一定数のゲーム機間で複数のラウンドを戦うゲームが実行されるゲームシステムに適用されるコンピュータプログラムであって、前記複数のゲーム機のそれぞれを、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチング要求を実行するマッチング要求手段、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間を通信可能に接続する接続手段、前記複数のラウンドの各ラウンドが終了する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間の接続を解除する接続解除手段として機能させるように構成され、前記センターサーバを、前記複数のゲーム機のうち所定の条件を満たす各ゲーム機を前記一定数のゲーム機として前記各ゲーム機からのマッチング要求に応じてマッチングするマッチング手段、前記マッチング手段により各ラウンドの開始毎にマッチングされる前記各ゲーム機のうち初回にマッチングされた各ゲーム機に対して同一のセッションID(15)を付与するID付与手段として機能させるように構成され、更に、前記マッチング手段を、前記所定の条件として、前記セッションIDを利用し、互いに前記同一のセッションIDが付与された各ゲーム機を、若しくは、互いに前記セッションIDが付与されていない各ゲーム機を、それぞれマッチングする手段として機能させるように構成されたものである。本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【0013】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0014】
以上、説明したように、本発明によれば、複数のラウンドを戦うゲームの2回目以降のマッチングを容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図。
【図2】本発明の一形態に係るゲームシステムにて実行されるイントロ曲当てゲームの概要を示す図。
【図3】マッチングリストの一例を示す図。
【図4】各ゲーム機の対戦相手が決定される際のゲーム機の制御ユニットの処理及びセンターサーバの制御ユニットの処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステム1を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1においては、複数のゲーム機2と、センターサーバ3とがルータ7を介してネットワーク5にそれぞれ接続されている。センターサーバ3は一台の物理的装置によって構成されている例に限らず、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ3が構成されていてもよい。また、ネットワーク5としては、インターネットが使用されている。なお、ネットワーク5は、通信回線を使用したものであればよく、インターネットに限定されるものではない。
【0017】
各ゲーム機2は、業務用のゲーム機として構成され、店舗6等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。ルータ4は、各店舗6及びセンターサーバ3に対応付けて設置され、同一店舗のゲーム機2は、共通のルータ4を介してネットワーク5に接続されている。なお、ゲーム機2と店舗6のルータ4との間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機2がセンターサーバ3と通信可能に接続されてもよい。
【0018】
ゲーム機2は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサにて実行されるべきオペレーティングシステム等のプログラムが記録されたROM、及びマイクロプロセッサに対する作業領域を提供するRAM等の内部記憶装置(不図示)とを備えたコンピュータとして構成された制御ユニット8が設けられている。また、ゲーム機2には、不図示の外部記憶装置が接続されている。外部記憶装置には、制御ユニット8にて実行されるべき各種ゲーム用プログラム及びそのプログラムが参照する各種データが記憶されている。
【0019】
センターサーバ3には、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサにて実行されるべきオペレーティングシステム等のプログラムが記録されたROM、及びマイクロプロセッサに対する作業領域を提供するRAM等の内部記憶装置(不図示)とを備えたコンピュータとして構成された制御ユニット7が設けられている。また、センターサーバ3には、不図示の外部記憶装置が接続されている。外部記憶装置には、制御ユニット7にて実行されるべき各種サーバ用プログラム及びそのプログラムが参照する各種データがそれぞれ記憶されている。
【0020】
次に、ゲームシステム1にて実行されるゲームの一例としてイントロ曲当てゲームの概要を説明する。図2は、ゲームシステム1にて実行されるイントロ曲当てゲームの概要を示す図である。図2に示すように、イントロ曲当てゲームは、合計8台のゲーム機2が参加して3つのラウンドを戦い、各ラウンドを勝ち抜いたゲーム機2が次のラウンドに進むことができる勝ち抜き戦形式のものである。第1ラウンドでは、4台のゲーム機2が1つのグループとなって2つのグループに分かれ、各グループ同士が対戦する。第2ラウンド及び第3ラウンドでは、第1ラウンドを勝ち抜いた各ゲーム機2が各ゲーム機2同士で対戦する。各ゲーム機2のプレイヤは、勝ち抜いている限り、1度のプレイ料金の徴収に対応して第3ラウンドまでプレイすることができる。
【0021】
まず各ゲーム機2は、ネットワーク5を介してセンターサーバ3にゲームに参加する意思表示をする。この意思表示として、各ゲーム機2からセンターサーバ3にマッチング要求がされる。第1ラウンドに参加する8台のゲーム機2が決まると、センターサーバ3は、対戦相手若しくは第1ラウンドの仲間として各ゲーム機2をマッチングし、その情報をマッチングリスト10として各ゲーム機2に送信する。また、センターサーバ3は、ゲームに参加した8台のゲーム機2のうちから第1ラウンドにおいてサーバとして機能する一台の親ゲーム機を指定する。これらの情報を送信後、センターサーバ3とマッチングされた各ゲーム機2との間の接続が解除される。接続解除後は、親ゲーム機がサーバとして、他のゲーム機がクライアントとして、それぞれ機能するように各ゲーム機2間でサーバ−クライアント型の接続が実現される。これにより、親ゲーム機以外のゲーム機には、親ゲーム機を介してセンターサーバ3からの指示が出される。図2の例では、親ゲーム機としてゲーム機2aが指定されている。これにより、8台のゲーム機2は、ゲーム機2aがサーバとして、その他のゲーム機2b〜2hがゲーム機2aに接続されるクライアントとして、それぞれ機能するように接続され、各ゲーム機2間で第1ラウンドのゲームが進行される。なお、8台のゲーム機2間の接続形態として、スター型接続やリング型接続等の各種接続形態が存在するが、各ゲーム機2間で発生する通信時差を抑制するためには上述のようなサーバ−クライアント型の接続形態が好ましい。
【0022】
第1ラウンドのグループ対戦では、2台のグループのうち第1ラウンドで獲得した得点の高いグループに属する4台のゲーム機2が勝者として第2ラウンドの準決勝に進み、獲得した得点の低いグループに属する4台のゲーム機2が敗者となる。そして、敗者となるグループに属するゲーム機2のうち、グループ内で得点が高い2台のゲーム機2は第2ラウンドの敗者復活戦に進むことができ、残りの2台のゲーム機2はゲームオーバーとなる。図2に示す例では、2台のグループG1、G2のうち、グループG2の得点がグループG1より高かったため、グループG2に属するゲーム機2e〜hが第2ラウンドの準決勝に進む。一方、敗退グループとなるグループG1に属するゲーム機2a〜dのうち、2台のゲーム機2c、2dが他のゲーム機2a、2bよりも高い得点を獲得しているため、これらのゲーム機2c、2dが第2ラウンドの敗者復活戦に進み、残り2台のゲーム機2a、2bがゲームオーバーとなる。また、第1ラウンドで敗退する2台のゲーム機2a、2bが決定した時点で、一旦全ゲーム機2間の接続が切断される。
【0023】
第2ラウンドでは、敗者復活戦と準決勝戦とが実行される。第2ラウンドの敗者復活戦では敗者グループG1に属していた2台のゲーム機2c、2d間の1対1の対戦が、準決勝戦では勝者グループG2に属していた4台のゲーム機2e〜hの間の1対1対1対1の対戦が、それぞれ実行される。第2ラウンドの開始にあたり、各ゲーム機2c〜hとセンターサーバ3とが通信可能に再度接続され、第2ラウンドに進む各ゲーム機2c〜2hは、センターサーバ3に対戦相手を決定するためのマッチング要求をする。センターサーバ3は、敗者復活戦として敗者グループG1のゲーム機2cとゲーム機2dとが互いの対戦対手となるように、かつ、準決勝戦として勝者グループG2の各ゲーム機2e〜hが互いに対戦対手となるように、各ゲーム機2c〜hの対戦相手を再度マッチングしたマッチングリストを各ゲーム機2c〜hに送信する。これらの情報を送信後、センターサーバ3とマッチングされた各ゲーム機2との間の接続が解除される。
【0024】
また、センターサーバ3は、第2ラウンドに参加する6台のゲーム機2のうちから第2ラウンドにおいてサーバとして機能する一台の親ゲーム機を指定する。図2の例では、親ゲーム機としてゲーム機2cが指定されている。これにより、各ゲーム機2c〜hは、第2ラウンドにおいてもゲーム機2cがサーバとして、その他の各ゲーム機2d〜hがクライアントとして、それぞれサーバ−クライアント型に接続され、各ゲーム機2c〜h間で第2ラウンドのゲームが実行される。1台のゲーム機2cのみが親ゲーム機として指定されることにより、各ゲーム機2c〜hは、敗者復活戦の各ゲーム機2c、2dと準決勝戦の各ゲーム機2e〜hとの間で情報交換をすることができる。これにより、敗者復活戦の進行状況と準決勝戦の進行状況とを一元的に管理することができる。但し、準決勝戦と敗者復活戦とがそれぞれの進行状況により互いに影響を受けないようにする必要がある。このため、敗者復活戦を戦う2台のゲーム機2c、2dのうちから1台が、準決勝戦を戦う4台のゲーム機2e〜hのうちから1台が、それぞれゲームの進行を管理するためのマスター機として更に設定される。これら2台のマスター機は、2台のゲーム機2c、2dの進行管理と、4台のゲーム機2e〜hの進行管理と、をそれぞれが実行する。進行管理として、例えば、各マスター機は、敗者復活戦及び準決勝戦で出題されるそれぞれの問題の出題管理を実行する。出題管理は、例えば、各マスター機からの要求に応じてセンターサーバ3から親ゲーム機2cを介して送信される「敗者復活戦」、「準決勝戦」といったガード条件が付与された出題データを、各ゲーム機2e〜hがガード条件に基づいて出題対象のデータは処理し、出題対象以外のデータは破棄するようにフィルタリングすることで実現される。なお、第2ラウンドを除く第1ラウンド及び第3ラウンドにおいては、各親ゲーム機がマスター機としても機能する。そして、敗者復活戦では2台で対戦したうちの勝利者が、準決勝戦では4台のうちの獲得した得点の高い上位2台が、それぞれ第3ラウンドの決勝に進む。図2の例では、敗者復活戦でゲーム機2dが、準決勝戦で2台のゲーム機2e、2fが、それぞれ決勝進出を決めている。第3ラウンドに進む各ゲーム機2d〜fが決定された時点で、再度全ゲーム機2間の接続が切断される。
【0025】
第3ラウンドの決勝では、第2ラウンドの敗者復活戦及び準決勝戦をそれぞれ勝ち上がった合計3台のゲーム機2d〜f間で、1対1対1の対戦が実行される。第3ラウンドの開始にあたり、各ゲーム機2c〜hとセンターサーバ3とが通信可能に再度接続され、決勝で戦う3台のゲーム機2d〜fは、センターサーバ3に対戦相手を決定するためのマッチング要求をする。センターサーバ3は、決勝戦として第3ラウンドに進出した3台のゲーム機2d〜fが互いに対戦相手となるように、各ゲーム機2d〜fの対戦相手を再度マッチングしたマッチングリストを各ゲーム機2d〜fに送信する。また、センターサーバ3は、決勝戦を戦う3台のゲーム機2のうちから決勝戦においてサーバとして機能する一台の親ゲーム機を指定する。これらの情報を送信後、センターサーバ3とマッチングされた各ゲーム機2との間の接続が解除される。図2の例では、親ゲーム機としてゲーム機2dが指定されている。これにより、各ゲーム機2d〜fは、第3ラウンドにおいてもゲーム機2dがサーバとして、その他の各ゲーム機2e、2fがクライアントとして、それぞれサーバ−クライアント型に接続され、各ゲーム機2d〜f間で決勝戦のゲームが進行される。そして、決勝戦の3台のゲーム機2d〜fのうち決勝戦において最も優秀な成績を収めた1台のゲーム機が優勝となる。
【0026】
次に、各ゲーム機2に送信されるマッチングリスト10の詳細を説明する。図3は、マッチングリスト10の一例を示す図である。マッチングリスト10は、センターサーバ3から各ゲーム機2に対して各ゲーム機2の対戦相手等を通知するためのもので、図3に示すように、対戦相手としてマッチングされた各ゲーム機2のIPアドレス、セッションID15、といった各種データを含んでいる。セッションID15は、ゲームへの参加要求にともなってセンターサーバ3により付与されるもので、各ゲーム機2をマッチングするために使用するものである。図3に示すように、セッションID15は、ID部分15aと、ゲームのラウンドを識別するためのラウンド識別部15bとを備えている。ID部分には、「数値」(使用毎に増加するもの)、「日付」、「ユーザ/ゲーム機にユニークな値の組み合わせ」(グローバルIPアドレス、店舗の登録番号、MACアドレス、筐体に存在するシステムID、e−AMUSEMENTパスID等、といったユニークな値。但し、1つのゲーム機のものを利用すると敗退等でゲームに不参加となった場合に不都合が生じ得るので避ける)といったものを使用すればよい。また、ラウンド識別部15bには、ゲーム機2にて実行されるラウンドに対応するラウンド数が付与される。例えば、ゲーム機2にて実行される対戦が第1ラウンドの場合には「1」が、第2ラウンドの場合には「2」が、第3ラウンドの場合には「3」が、それぞれ付与されている。
【0027】
次に、センターサーバ3の制御ユニット7及び各ゲーム機2の制御ユニット8がイントロ曲当てゲームを実行する際の処理を説明する。図4は、各ゲーム機2の対戦相手が決定される際のゲーム機2の制御ユニット8の処理及びセンターサーバ3の制御ユニット7の処理を示すフローチャートである。ゲーム機2の制御ユニット8は、図4のステップS1において、まず、各ゲーム機2が属するラウンドが終了しているか否かを判断する。各ゲーム機2の属するラウンドが終了している場合には、ステップS2に進み、各ゲーム機2間の接続を解除してステップS3に進む。一方、ステップS1にて各ゲーム機2の属するラウンドが終了していないと判断された場合には以降のステップをスキップして今回のルーチンを終了する。続くステップS3において、ゲーム機2の制御ユニット8は、プレイヤからゲーム又は次回ラウンドへの参加の意思表示としての操作がされたか否かを判断する。参加の意思表示としては、プレイ料金の徴収等が相当する。ステップS3にて、ゲーム等への参加の意思表示がされていると判断された場合には、ステップS4に進む。一方、ステップS3にてゲーム等への参加の意思表示がされていないと判断された場合には、以降のステップをスキップして今回のルーチンを終了する。続くステップS4において、ゲーム機2の制御ユニット8は、プレイヤの操作に基づきイントロ曲当てゲームに参加する意思表示としてマッチング要求をセンターサーバ3に送る。ゲーム機2がセッションID15を保有している場合、ステップS1のマッチング要求にはセッションID15が含まれている。制御ユニット7は、ステップS11においてゲーム機2からのマッチング要求を受け付ける。続くステップS12において、制御ユニット7は、所定の条件としてゲーム機2から受信したマッチング要求にセッションID15が存在するか否かを判断する。マッチング要求にセッションID15が存在しない場合には、ステップ13に進み、制御ユニット7は、8台用テーブルにゲーム機2のレコードを追加する。8台用テーブルに8台分のレコードが追加されると、制御ユニット7は、ステップS14において、8台用テーブルに含まれる8台のゲーム機2に共通の(同一の)セッションID15を発行し、ステップS15に進む。つまり、8台用テーブルに追加された各ゲーム機2、言い換えれば、セッションID15を保有していない初回のマッチングに該当する各ゲーム機2が所定の条件を満たしたと判断され、セッションID15が付与される。なお、制御ユニット7がステップS14にて発行するセッションID15のラウンド識別部15bは「1」である。
【0028】
一方、ステップS12において、肯定的判断がされた場合、制御ユニット7は、ステップS18に進み、マッチング要求に含まれるセッションID15から何ラウンドのマッチング要求に該当するかを判断する。上述のように、セッションID15には、ゲーム機2で実行された各ラウンドをそれぞれ区別するためのラウンド識別部15bが含まれているので、この判断は、セッションID15のラウンド識別部15bに基づいて実行される。ステップ18において、セッションID15に含まれるラウンド識別部15bが第1ラウンドを示している場合、つまり、ラウンド識別部15bが「1」の場合には、ステップS19に進み、制御ユニット7は、6台用テーブルにゲーム機2のレコードを追加する。6台用テーブルにゲーム機2のレコードを追加する場合、制御ユニット7は、セッションID15に基づいて同一のセッションID15を有するゲーム機2を同一の6台用テーブルに追加する。そして、6台用テーブルに6台分のレコードが追加されると、ステップS20に進み、ステップS20において、制御ユニット7は、6台用テーブルの6台のゲーム機2が保有するセッションID15のラウンド識別部15bを「1」から「2」へと更新し、ステップS15に進む。なお、セッションID15のID部15aは変更されない。
【0029】
また、ステップS18において、セッションID15に含まれるラウンド識別部15bが第2ラウンドを示している場合、つまり、ラウンド識別部15bが「2」の場合には、ステップS21に進み、制御ユニット7は、3台用テーブルにゲーム機2のレコードを追加する。3台用テーブルにゲーム機2のレコードを追加する場合、制御ユニット7は、ステップS19と同様に、セッションID15に基づいて同一のセッションID15を有するゲーム機2を同一の3台用テーブルに追加する。そして、3台用テーブルに3台分のレコードが追加されると、ステップS20に進み、ステップS20において、制御ユニット7は、3台用テーブルの3台のゲーム機2が保有するセッションID15のラウンド識別部15bを「2」から「3」へと更新し、ステップS15に進む。
【0030】
ステップS15において、制御ユニット7は、各ステップS13、S19、S21にて作成された各テーブルに基づいてマッチングリスト10を作成する。続くステップS16において、制御ユニット7は、各ゲーム機2間でサーバとして機能すべき1台の親ゲーム機2を決定し、ステップS17に進む。親ゲーム機は、ランダム選択、アクセスが最も早かったゲーム機を選択等、1台を特定可能な各種条件により決定してよい。ステップS17では、ステップS15にて作成したマッチングリスト10及びステップS16にて決定した親ゲーム機2の情報を各ゲーム機2に送信し、今回のルーチンを終了する。なお、親ゲーム機2の情報は、マッチングリスト10に含まれていてもよい。また、マッチングリスト10の作成と親ゲーム機の決定との間の順序は逆であってもよい。また、敗者グループに属するゲーム機2間での敗者復活戦と勝者グループに属するゲーム機間での準決勝戦とは、別途設けられたグループを識別するためのコードで識別され、マッチングリスト10作成の際に、このグループを識別するためのコードを考慮することにより実現される。
【0031】
ゲーム機2の制御ユニット8は、ステップS5において、制御ユニット7から送信されたマッチングリスト10及び親ゲーム機2の情報を取得する。続くステップS6において、ゲーム機2の制御ユニット8は、マッチング環境の設定を実行する。マッチング環境の設定として、例えば、親ゲーム機2がサーバとして機能するように対戦相手若しくは仲間との間でサーバ−クライアント型の接続の実行や対戦相手又は仲間の表示といったものが該当する。また、各親ゲーム機は、マッチング環境の設定として、マスター機の設定も実行する。この際、第2ラウンドにおいては、1台を特定可能な各種条件により、敗者復活戦に属する各ゲーム機2及び準決勝戦に属する各ゲーム機のうちからそれぞれ1台ずつのマスター機が設定される。次のステップS7において、ゲーム機2の制御ユニット8は、ゲーム開始を許可して今回のルーチンを終了する。
【0032】
この形態によれば、勝ち抜き戦のラウンド毎にゲーム機間の接続が切断され、対戦相手を決定するためのマッチング及び親ゲーム機の決定がセンターサーバ3側で実行される。これにより、ゲーム機側の処理及び、各ゲーム機間の情報の送受信の機会を少なくすることができるので、ゲーム機側の負荷を軽減することができる。また、各種処理及びデータをセンターサーバ3側で一元的に管理することができる。これらにより、開発負荷やメンテナンス負荷等を抑制することができる。また、各ラウンドで親ゲーム機が敗退した場合であっても、続くラウンドにてセンターサーバ3により新たに親ゲーム機が決定されるので、複数のラウンドが実行される勝ち抜き型のゲームにおいても各ゲーム機2間のサーバ−クライアント接続を容易に実現することができる。これにより、ゲームの進行に支障が生じることを抑制することができる。また、勝ち抜き戦に参加する8台のゲーム機2には、いずれも同一のセッションID15が付与されている。このため、セッションID15を参照することにより、センターサーバ3側で実行されるラウンド毎の各ゲーム機2間のマッチングを容易に実現することができる。さらに、ラウンド毎に実行されるマッチングは、ラウンドに応じてマッチングするゲーム機2の台数が変化するだけなので、各ラウンドのマッチングには共通の処理を利用することができる。これにより、開発負荷及び使用されるハードウエア資源を抑制することができる。また、マッチングはセンターサーバ3が実行するため、各ゲーム機2に実装させるマッチングのための処理を抑制することができる。センターサーバ3に比べて、ゲーム機2は多数存在するため、ハードウエア資源を大きく節約することができる。
【0033】
上述の形態では、センターサーバ3の制御ユニット7が図4のルーチンを実行することによりID付与手段、マッチング手段、決定手段として機能する。また、ゲーム機2の制御ユニット8が図4のルーチンを実行することにより、マッチング要求手段、接続解除手段として機能する。また、ゲーム機2が図4のステップS6を実行することにより、接続手段、マスター機設定手段として機能する。
【0034】
本発明は、上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、複数のラウンドを戦うゲームとして、ラウンド毎に対戦相手を減少させる勝ち抜き形式のゲームが実行されているが、複数のラウンドを戦うゲームはこのような形態に限定されるものではない。例えば、複数ラウンドを戦うゲームとして、一定数のゲーム機間でラウンド毎に対戦相手を変えつつ互いに対戦し、複数ラウンド全体の勝率を競うリーグ戦形式のゲームが実行されてもよい。また、各ゲーム機2間の接続は、上述のようにサーバ−クライアント型の接続が好ましいが、このような接続形式に限定されるものではない。
【0035】
上述の形態では、セッションID15に含まれるラウンド識別部15bにてラウンドを識別しているが、ラウンド識別部15bに敗者復活戦を識別するためのコードを含めてもよい。この場合、例えば、ラウンド識別部15bに敗者復活戦を識別コードとして「A」を用いればよい。また、例えば、初回にセッションIDを付与す場合に、ラウンド識別部15bにグループを区別するコードとして「A」、「B」等を付与してもよい。この場合にも、2ラウンドのマッチングの際に勝者グループを準決勝戦に、敗者グループを敗者復活戦に、それぞれマッチングすることができる。また、ラウンド識別部15bとして、複数の桁を用意してもよい。
【0036】
上述の形態では、セッションID15にラウンド識別部15bが含まれているが、このような形態に限定されるものではない。何ラウンドのマッチング要求に該当するかが識別できる限りにおいて、例えば、ラウンドの識別コードとして、セッションIDとは別のコードが付与され、マッチング要求に含まれるそのコードによりラウンドが識別されてもよい。また、このコードは、ゲーム機側で付与、又はラウンドの更新がされてもよい。また、例えば、マッチングリストに含まれるラウンド別に区別されたIPアドレス等により、各ゲーム機の接続先がラウンド毎に区別されてもよい。この場合、接続先毎にそれぞれセンターサーバが用意されてもよいし、1つのセンターサーバにラウンド毎の接続先が設けられていてもよい。また、ゲームは、ゲーム機の参加が複数のラウンドの途中のラウンドから可能なように構成されていてもよい。この場合、例えば、ラウンド識別コードとして、別のコードが用いられていれば、ゲーム機からのマッチング要求にゲーム機側で参加を希望するラウンド情報としてこのコードを含めるようにすればよい。このコードを利用することにより、図4のステップS12及びステップS13に変わり、所定の条件としてラウンド情報を識別するステップを用意し、参加希望のラウンドに応じてステップS19又はステップS21に進み、ステップS20において、セッションIDを保有していないゲーム機にはセッションIDを付与するようにすればよい。
【0037】
また、上述の形態では、グループを識別するためのコードが別途設けられているが、ラウンド識別部15bと同様に、セッションIDに含まれていてもよいし、グループ毎に異なる接続先が設けられていてもよい。また、上述の形態では、第2ラウンドにおいて、異なる条件の2つの対戦、つまり、第1ラウンドの敗者のうち上位2台という条件の敗者復活戦と、第1ラウンドの勝者4台という条件の準決勝戦とが実行されているが、異なる条件としてこのような条件に限定されるものではない。マッチングにより形成された複数のゲーム機が属する複数のグループを各グループ間でさらにマッチングする処理を備えていてもよい。これにより、各グループ内で実行されるゲームと、複数のグループ間で実行されるゲームと、を組み合わせることができるので、例えば、各地区で実行されたリーグ戦を勝ち抜いた1台又は複数台のゲーム機間でさらにトーナメント形式のゲームを実行することができる。つまり、同じラウンドにおいて、リーグ戦とトーナメント戦という異なる条件の対戦を実現することができる。また、上述の形態では、ゲーム機2がマスター機設定手段として機能しているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、マスター機の設定は、親ゲーム機の決定と同様にセンターサーバ3で実行されてもよい。この場合、センターサーバの制御ユニットがマスター機設定手段として機能する。
【符号の説明】
【0038】
1 ゲームシステム
2 ゲーム機(マスター機設定手段)
3 センターサーバ
5 ネットワーク(通信回線)
7 制御ユニット(ID付与手段、マッチング手段、決定手段)
8 制御ユニット(マッチング要求手段、接続手段、接続解除手段)
10 マッチングリスト
15 セッションID
15a ID部
15b ラウンド識別部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センターサーバと、前記センターサーバに通信回線を介して接続可能な複数のゲーム機と、を備え、前記複数のゲーム機の各ゲーム機からのマッチング要求に応じて前記複数のゲーム機のうちから一定数のゲーム機がマッチングされ、前記マッチングが終了した後に前記マッチングされた各ゲーム機と前記センターサーバとの間の接続が解除されるとともに、互いに通信可能に接続された前記一定数のゲーム機間で複数のラウンドを戦うゲームが実行されるゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム機のそれぞれには、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチング要求を実行するマッチング要求手段と、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間を通信可能に接続する接続手段と、前記複数のラウンドの各ラウンドが終了する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間の接続を解除する接続解除手段とが設けられ、
前記センターサーバには、前記複数のゲーム機のうち所定の条件を満たす各ゲーム機を前記一定数のゲーム機として前記各ゲーム機からのマッチング要求に応じて各ラウンドの開始毎にマッチングするマッチング手段と、前記マッチング手段により各ラウンドの開始毎にマッチングされる前記各ゲーム機のうち初回にマッチングされた各ゲーム機に対して同一のセッションIDを付与するID付与手段とが設けられ、
前記マッチング手段は、前記所定の条件として、前記セッションIDを利用し、互いに前記同一のセッションIDが付与された各ゲーム機を、若しくは、互いに前記セッションIDが付与されていない各ゲーム機を、それぞれマッチングすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記センターサーバには、前記各ゲーム機のうちから前記センターサーバからの指示に基づいて他のゲーム機に指示を出す親ゲーム機を決定する決定手段が更に設けられ、
前記接続手段は、前記親ゲーム機がサーバとして、その他のゲーム機が前記親ゲーム機からの指示に従うクライアントとして、それぞれ機能するように前記各ゲーム機を接続する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記親ゲーム機の決定をする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記複数のラウンドの同一のラウンドにおいて、異なる条件にてマッチングされた各ゲーム機がそれぞれに属する複数の対戦が実行され、
前記センターサーバ及び前記複数のゲーム機の少なくともいずれか一方には、前記複数の対戦毎に前記複数の対戦のそれぞれに属する各ゲーム機からゲームの進行を管理するマスター機を1台ずつ設定するマスター機設定手段が更に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記各ゲーム機から前記センターサーバへのマッチング要求には、前記複数のラウンドを識別するための識別コードが含まれている請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記セッションIDには、前記複数のラウンドを識別するための識別コードとして、ラウンド識別部が含まれている請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
センターサーバと、前記センターサーバに通信回線を介して接続可能な複数のゲーム機と、を備え、前記複数のゲーム機の各ゲーム機からのマッチング要求に応じて前記複数のゲーム機のうちから一定数のゲーム機がマッチングされ、前記マッチングが終了した後に前記マッチングされた各ゲーム機と前記センターサーバとの間の接続が解除されるとともに、互いに通信可能に接続された前記一定数のゲーム機間で複数のラウンドを戦うゲームが実行されるゲームシステムに適用されるコンピュータプログラムであって、
前記複数のゲーム機のそれぞれを、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチング要求を実行するマッチング要求手段、前記複数のラウンドの各ラウンドが開始する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間を通信可能に接続する接続手段、前記複数のラウンドの各ラウンドが終了する毎に前記マッチングされた各ゲーム機間の接続を解除する接続解除手段として機能させるように構成され、
前記センターサーバを、前記複数のゲーム機のうち所定の条件を満たす各ゲーム機を前記一定数のゲーム機として前記各ゲーム機からのマッチング要求に応じてマッチングするマッチング手段、前記マッチング手段によりマッチングされた前記各ゲーム機に対して同一のセッションIDを付与するID付与手段として機能させるように構成され、
更に、前記マッチング手段を、前記所定の条件として、前記セッションIDを利用し、互いに前記同一のセッションIDが付与された各ゲーム機を、若しくは、互いに前記セッションIDが付与されていない各ゲーム機を、それぞれマッチングする手段として機能させるように構成されたゲームシステム用のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−87715(P2011−87715A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−242754(P2009−242754)
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】