説明

ゲームシステム

【課題】所定のタイミングにおいて同時に複数の操作部材に対する操作をプレイヤーにさせるゲームシステムを提供する。
【解決手段】本発明のゲームシステムGSは、操作タイミングが到来すると、複数のレバー10a、10bのそれぞれに関して操作タイミングにおける操作方向を特定し、操作タイミングの到来と、特定された操作方向とを案内する案内表示70を、表示手段1を介して表示する案内手段51aと、レバー10a、10b毎に設けられ、対応するレバー10a、10bがプレイヤーP1によって操作されたタイミング及び操作された方向を検知する検知手段40a、40bと、検知手段40a、40bによって検知されたタイミング及び方向に関して評価する評価手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のタイミングに所定の動作をプレイヤーに行わせるゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
音楽を再生し、その音楽に基づいたタイミングでプレイヤーに所定の動作を行わせ、当該動作の正確性を評価するゲームシステムは既に知られている。例えば、特許文献1には、操作部材として指揮棒コントローラをプレイヤーに持たせ、指揮棒コントローラを所定のタイミングで所定方向に操作させるゲームシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−263360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の発明においては指揮棒コントローラの動きを光を利用したセンサによって検知するため、一度に複数の操作部材のそれぞれの動きを検知するためには複雑な構成が必要となる。また、所定のタイミングで同時に複数の操作部材のそれぞれに対して所定の操作をプレイヤーにさせるゲームシステムは存在しない。
【0004】
そこで、本発明は、所定のタイミングにおいて同時に複数の操作部材に対する操作をプレイヤーにさせるゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】
本発明のゲームシステム(GS)は、ゲーム画面(GI)を表示する表示手段(1)と、プレイヤーによって複数の方向に操作可能な複数のレバー(10a,10b)と、ゲーム中に再生される音楽の再生用音楽データ、及び前記複数のレバーが前記再生される音楽に合わせて操作されるように前記複数のレバーが操作されるべき操作タイミングが定義された操作データ(D)を記憶する記憶手段(52)と、前記再生用音楽データに基づいて音楽を再生する音楽再生手段(45)と、前記操作データに基づいて前記再生される音楽に合わせて前記複数のレバーをプレイヤーに操作させるゲームの進行を制御するゲーム制御手段(51)とを備えたゲームシステムであって、前記ゲーム制御手段は、前記操作タイミングが到来すると、前記複数のレバーのそれぞれに関して前記操作タイミングにおける操作方向を特定し、前記操作タイミングの到来と、特定された前記各レバーの操作方向とを案内する案内表示(70)を、前記ゲーム画面に表示する案内手段(51a)と、前記各レバーに対して設けられ、対応するレバーが前記プレイヤーによって操作されたタイミング及び操作された方向を検知する検知手段(40a、40b)と、前記検知手段によって検知されたタイミング及び方向に関して、前記操作タイミング及び前記操作方向に基づいて評価する評価手段(51b)とを有することにより、上記の課題を解決する。
【0007】
本発明によれば、操作タイミングが到来すると、案内手段によって、操作部材としての各レバーを操作すべき操作方向が特定され、特定された各レバーの操作方向及び操作タイミングの到来を案内する案内表示がゲーム画面に表示される。そして、検知手段により、各レバーが操作された方向及び操作されたタイミングを検知し、評価手段により、各レバーについて、操作されたタイミング及び操作された方向に関して評価される。これにより、プレイヤーに対して音楽に合せた操作タイミング及び複数のレバーのそれぞれの操作方向を指示し、各レバーについて操作の評価が行われる。
【0008】
各レバーに対して設けられる検知手段としては、レバーが操作された方向及び操作されたタイミングを検知する従来既知のセンサであればよい。なお、案内手段によって各レバーの操作方向を特定する態様には、操作タイミング毎に各レバーの操作方向が記憶された情報を参照して特定する場合と、操作タイミングが到来する度に乱数や所定の方程式によって各レバーの操作方向を特定する場合とを含む。「再生される音楽に合わせて」とは、再生される音楽のリズムや拍の刻みに合わせてという意味である。
【0009】
前記操作データで定義された前記操作タイミングには、その操作タイミングにおける前記各レバーの操作方向を示す方向指示情報(D2)が対応付けられて記憶され、前記案内手段は、前記方向指示情報を参照することにより、前記操作タイミングにおける前記各レバーの操作方向を特定してもよい。これにより、たとえば、本発明のゲームシステムが多数存在する場合、各ゲームシステムに同じ方向指示情報を記憶させておけば、各ゲームシステムにて同じゲーム内容を提供することができる。
【0010】
前記複数のレバーは2本のレバーであり、前記各レバーの操作方向は前記プレイヤーに対して手前方向及び奥方向のいずれかであってもよい。これにより、例えば、プレイヤーは左手及び右手のそれぞれで各レバーを操作することができる。更に、各レバーは手前方向及び奥方向のいずれかに移動可能であるため、例えば建設機械を操作している感覚をプレイヤーに与えることができる。
【0011】
前記案内表示は、左手及び右手のそれぞれに旗を持った旗持ちキャラクタであり、前記案内手段は、前記各レバーの操作方向を、前記各レバーに対応付けられた旗の振り上げ動作又は振り下げ動作に対応付けて案内してもよい。これにより、旗持ちキャラクタの旗の振り上げ及び振り下げ動作のそれぞれを奥方向及び手前方向のそれぞれに対応付け、左の旗を左側のレバー、右の旗を右側のレバーにそれぞれ対応付ければ、旗持ちキャラクタの動作によって、各レバーの操作方向及び操作タイミングを一度にプレイヤーに対して指示することができる。
【0012】
対戦プレイヤー用の前記複数のレバー(20a、20b)が更に設けられ、前記ゲーム制御手段は、前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに、前記案内手段による案内に従って自己に割り当てられた前記複数のレバーの操作を行わせ、前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに対する前記評価手段による評価に基づいて勝敗を決定してもよい。これにより、2人のプレイヤーによる対戦ゲームを行うことができる。
【0013】
前記評価手段は、前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに関して、前記操作タイミングの前記評価によってゲームスコアを更新し、前記ゲーム制御手段は、前記プレイヤーに対応するキャラクタ及び前記対戦プレイヤーに対応するキャラクタを特定する特定手段(51c)を有し、前記ゲーム中に前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのうち前記ゲームスコアが高い方に対応付けられたキャラクタを前記ゲームスコアが低い方に対応付けられたキャラクタよりも大きく前記ゲーム画面に表示してもよい。
【0014】
特定手段により、各プレイヤーに対応するキャラクタが特定され、ゲームスコアの内容がゲーム中の各キャラクタの表示に反映される。キャラクタの特定は、例えば、複数種類のキャラクタが表示手段に表示され、各プレイヤーが表示されたキャラクタの中から自己のキャラクタを選択することにより特定される場合や、各プレイヤーが自己に対応付けるキャラクタに関する情報を記憶させたカードを、ゲームシステムに読み込ませることにより特定される場合、及び各プレイヤーに対応付けるキャラクタがランダムに選出される場合がある。
【0015】
前記特定手段によって特定されるキャラクタは、建設機械であってもよい。この場合、建設機械が各プレイヤーに対応付けられたキャラクタとしてゲーム画面に表示される。建設機械はレバーで操作するものが多いため、ゲームにおけるレバーの操作によって、建設機械の操作を彷彿するような感覚をプレイヤーに与えることができる。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、本発明によれば、複数のレバーのそれぞれに関して操作タイミングにおける操作方向を特定し、操作タイミングが到来すると、操作タイミングの到来と、特定された各レバーの操作方向とを案内する案内表示をプレイヤーに提示することにより、所定のタイミングにおいて同時に複数の操作部材に対する操作をプレイヤーにさせるゲームシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1はゲームシステムGSの外観の一例を示す図である。ゲームシステムGSは、ゲーム画面が表示される表示手段としてのモニタ1と操作台2とを有する。操作台2には、プレイヤー用に用意された2つのレバー10a、10bと、対戦プレイヤー用に用意された2つのレバー20a、20bと、カードリーダー30とが備えられている。以下、レバー10a、10bを操作するプレイヤーをプレイヤーP1、レバー20a、20bを操作する対戦プレイヤーをプレイヤーP2といい、プレイヤーを特に区別する必要がない時はプレイヤーPという。
【0018】
プレイヤーP1用の2つのレバー10a、10bは、図2に示すように、プレイヤーP1がモニタ1に向かった状態で左手で左レバー10aを操作し、右手で右レバー10bを操作できるように、モニタ1の前に左右方向に並んで設けられている。左レバー10aは赤色に、右レバー10bは白色に塗り分けられ、各レバー10a、10bはプレイヤーP1の操作によって手前方向(以下「下方向」という。)及び奥方向(以下「上方向」という。)に移動可能である。対戦プレイヤーP2用の2つのレバー20a、20bの構成もプレイヤーP1用の2つのレバー10a、10bと同様の構成で設けられている。以下、左右のレバーを区別する必要がない時は、「レバー10」又は「レバー20」という。また、プレイヤーP1用のレバー10とプレイヤーP2用のレバー20とを区別する必要がない時は、左レバー10a、20aを「左レバーLa」、右レバー10b、20bを「右レバーLb」といい、レバー10a、10b、20a、20bを区別する必要がない時は「レバーL」という。
【0019】
カードリーダー30はプレイヤーPが所有するカードCDの情報をゲームシステムGSへ読み込ませるために使用する。カードCDにはモニタ1に表示させるキャラクタを特定するための識別情報や各種パラメータが記憶されている。プレイヤーPは所望のキャラクタを自己に対応付けるために、当該キャラクタを特定するためのカードCDをカードリーダー30に読み込ませる。なお、本形態におけるキャラクタは建設機械である。建設機械の対応付け方法については後述する。
【0020】
図3は、ゲームシステムGSのハードウェア構成を示す概略図である。ゲームシステムGSには、上述したプレイヤーP1、P2が操作するためのレバーL、カードリーダー30、及びモニタ1の他、各レバー10a、10b、20a、20bに接続されたセンサ40a、40b、40c、40dと、スピーカを含む音楽再生手段45と、制御ユニット50とが備えられている。音楽再生手段45は、後述の音楽再生用データを再生してスピーカから出力する。
【0021】
各センサ40a…40dは、接続されたレバーLが操作されると、その操作された方向及び操作されたタイミングを検知して、操作された方向を示す方向情報及び操作されタイミングを示すタイミング情報を含む検知信号を制御ユニット50へ送る。これにより、センサ40a…40dは検知手段として機能する。本形態の方向情報は上、下、及び中のいずれかの方向を示す情報であり、タイミング情報は音楽の再生開始時からの経過時間として示される。センサ40a…40dはレバーLが操作された方向及び操作されたタイミングを従来機知の検知方法によって検知するものであればよい。
【0022】
制御ユニット50はゲーム制御手段51と記憶手段52とで構成される。ゲーム制御手段51は、ゲームシステムGSにて行われるゲームの進行を制御し、主に案内手段51a、評価手段51b、及び特定手段51cとして機能する。記憶手段52にはRAM52a及びROM52bが含まれ、本発明を実現するためのプログラムをはじめ、ゲーム中に再生される音楽の音楽再生用データ、ゲーム中にモニタ1に表示される各種画像データ、及びレバーLを操作すべきタイミング(以下「操作タイミング」という。)及び操作すべき方向(以下「操作方向」という。)が定義された操作データ等、ゲーム制御手段51の動作に必要な各種データが一時的又は永続的に記憶されている。
【0023】
レバーLの操作タイミングについて定義された操作データDについて、図4を用いて説明する。操作データDには、音楽再生用データによって再生される音楽のリズムに合せてレバーLを操作する操作タイミングD1が定義されている。各操作タイミングD1には、各レバーLa、Lbの操作方向を示す方向指示情報D2が対応付けられている。本形態の操作タイミングD1は、ゲーム中に再生される音楽の再生開始時からの経過時間として設定される。
【0024】
音楽のリズムに合わせた操作タイミングD1を定義するには、例えば、小節の変わり目やリズムの強拍位置に対応する経過時間を操作タイミングD1として定義すればよい。なお、操作タイミングD1は、経過時間を時間以外の単位(例えば分解能)によって示されてもよい。方向指示情報D2には左レバーLa及び右レバーLbのそれぞれの操作方向として「上」、「下」又は「中」のいずれかが設定されている。「中」は、レバーLを操作しない、即ちいずれの方向にも移動させないことを意味する。
【0025】
本形態において、ゲーム中にモニタ1に表示されるゲーム画面GIについて、図5及び図6を用いて説明する。ゲーム画面GIの背景BGには工事現場風の風景が表示され、ゲーム画面GIの中央には作業員風の旗持ちキャラクタ70が案内表示として表示される。本形態では、旗持ちキャラクタ70による指示に従って、プレイヤーP1、P2のそれぞれがレバー10、20を操作し、その操作の正確性を競うゲームが行われる。旗持ちキャラクタ70の左側には、レバー10の操作に関する情報が表示されるプレイヤーP1エリア80が設けられ、旗持ちキャラクタ70の右側には、レバー20の操作に関する情報が表示されるプレイヤーP2エリア90が設けられている。
【0026】
プレイヤーP1エリア80には、各レバー10a、10bに対応するレバー画像81と、プレイヤーP1の現在のゲームスコアを示すゲージ82と操作結果83とが表示される。プレイヤーP2エリア90にも、レバー画像91、ゲージ92、及び操作結果93が表示され、それぞれレバー画像81、ゲージ82及び操作結果83に対応する。操作結果83、93は操作内容が旗持ちキャラクタ70に指示された通りだと「OK」が表示され、操作内容にミスがあると「×」が表示される。
【0027】
旗持ちキャラクタ70による操作の指示について説明する。旗持ちキャラクタ70は向かって左の手には赤旗71、向かって右の手には白旗72を持っている。旗持ちキャラクタ70は操作データDに基づいて動作する。操作タイミングD1において、操作タイミングD1に対応付けられた方向指示情報D2に従って、旗持ちキャラクタ70は赤旗71及び白旗72のそれぞれを振り上げるか又は振り下げる。赤旗71は赤い左レバーLaに対応し、白旗72は白い右レバーLbに対応する。旗の振り上げはレバーLの上方向への操作に対応し、旗の振り下げはレバーLの下方向への操作に対応する。
【0028】
例えば、図6の旗持ちキャラクタ70は、図4の操作データDの操作タイミング「T1秒後」における動作を示す。操作データDにおいて、T1秒後の方向指示情報D2は、左レバーLaが「下」、右レバーLbが「上」と設定されている。従って、旗持ちキャラクタ70は音楽再生開始後T1秒後に左レバーLaに対応する赤旗71を振り下げ、右レバーLbに対応する白旗72を振り上げる。これにより、旗持ちキャラクタ70は音楽の再生開始からT1秒後に、プレイヤーP1、P2に対して、左レバーLaを下方向に操作し、右レバーLbを上方向に操作することを指示したことになる。なお、旗持ちキャラクタ70は、操作を指示するための動作後、所定秒経過すると開始時状態に戻り、次の操作タイミング時(例えば、「T2秒」後)に次の操作タイミングD1の方向指示情報D2に応じて動作する。
【0029】
本形態のゲームは、プレイヤーPが所定の遊技価値をゲームシステムGSに投入することによりゲームが開始される。ゲームが開始して終了するまでにゲームシステムGSにて行われるゲーム処理について、図7のフローチャートに従って説明する。ゲーム処理はゲーム制御手段51によって行われる。
【0030】
まず、ステップS100にて、初期設定処理が行われる。初期設定処理では、ゲームで使用される各種フラグやタイマ等の初期設定が行われる他、プレイヤーP1及びプレイヤP2のそれぞれに対して建設機械を対応付け、各建設機械をモニタ1に表示する。これによりゲーム制御部51は特定手段51cとして機能する。
【0031】
建設機械の対応付けについて説明する。建設機械をプレイヤーP1に対応付ける指示をモニタ1に表示させ、プレイヤーP1が所望の建設機械のカードCDをカードリーダー30に読み込ませると、読み込ませた建設機械をプレイヤーP1に対応付ける。例えば、プレイヤーP1の識別情報と建設機械の識別情報とが対応付けられる。これにより、プレイヤーP1の建設機械が特定される。
【0032】
そして、対応付けられた建設機械の画像を記憶手段52から検索し、プレイヤーP1の建設機械としてゲーム画面GIに表示する。プレイヤーP2についてもプレイヤーP1と同様の手順により建設機械を対応付け、プレイヤーP2に対応付けられた建設機械としてその建設機械の画像をゲーム画面GIに表示する。
【0033】
初期設定処理が終了すると、ステップS110に進み、ゲーム制御部51は再生用音楽データに基づいて音楽再生手段45による音楽の再生を開始する。音楽の再生が開始すると、ステップS120に進み、操作データDを参照して操作タイミングD1の到来と判断されるまで操作タイミング待ち状態となる。例えば、音楽の再生開始時からタイマを始動させることにより、操作タイミングD1か否かを判断すればよい。ステップS120にて操作タイミングD1と判断された場合は、ステップS130へ進んで操作データDを参照して、到来した操作タイミングD1に対応付けられた方向指示情報D2を特定する。
【0034】
続いてステップS140にて、特定された方向指示情報D2に従って、操作タイミングD1にモニタ1の旗持ちキャラクタ70を動作させ、プレイヤーP1、P2の操作内容、即ち操作された報告及び操作されたタイミングを取得する。ステップS130及びステップS140により、ゲーム制御手段51は案内手段51aとして機能する。プレイヤーP1、P2の操作内容はセンサ40a…40dから送出された検知信号を受信することにより得られる。
【0035】
次に、ステップS150へ進んで取得した操作内容に基づいてプレイ評価処理を行う。プレイ評価処理では、各センサ40a…40dから取得した操作内容に基づいた評価が行われる。これにより、ゲーム制御手段51は評価手段51bとして機能する。プレイ評価処理については後述する。プレイ評価処理の終了後、ステップS160へ進み、操作データDにおいて次の操作タイミングD1が設定されているか否かが判断される。
【0036】
肯定判断された場合はステップS120へ戻り、次の操作タイミングD1の待ち状態となる。否定判断された場合はステップS170へ進み、終了処理が行われる。終了処理では、音楽の再生の終了を待ち、プレイヤーP1のゲームスコアとプレイヤーP2のゲームスコアとを比較することにより、ゲームの勝敗を決定し、ゲームの勝敗結果をモニタ1に表示する。終了処理の終了後、ゲーム処理を終了する。
【0037】
プレイ評価処理について図8に示すフローチャートに従って説明する。プレイ評価処理はゲーム制御手段51によって各操作タイミングD1について行われる。以下、操作データDに設定された1つの操作タイミングD1を「プレイ」といい、プレイ評価処理の処理対象の操作タイミングD1を「当該プレイ」という。まず、ステップS200及びステップS201のそれぞれにおいて、プレイヤーP1及びプレイヤーP2のそれぞれに対して点数算出処理を行う。点数算出処理では、当該プレイについての得点が算出され、算出された得点に基づいてゲームスコアが更新される。
【0038】
プレイヤーP1、P2に対して点数算出処理が終了すると、ステップS210へ進み、ゲーム画面更新処理が行われる。ゲーム画面更新処理では、当該プレイについての操作結果83、93をゲーム画面GIに表示し、更新されたゲームスコアをゲージ82、92に表示する。本形態では、当該プレイの得点が2点の場合に操作結果83、93として「OK」が表示され、それ以外は操作結果83、93として「×」が表示される。また、ゲームスコアの大きいプレイヤーPの建設機械がゲームスコアの小さいプレイヤーPの建設機械よりも大きくゲーム画面GIに表示されるように、建設機械の表示を更新する。
【0039】
点数算出処理について図9に示すフローチャートに従って説明する。点数算出処理は、上述したように、プレイヤーP1、P2のそれぞれに対して行われる。処理内容は同じであるので、プレイヤーP1に対して行われる点数算出処理について説明する。また、各レバー10a、10bに対して点数算出処理が行われるため、例えば、先にレバー10aに対して処理が行われる場合を例にして説明する。
【0040】
まず、ステップS300にて、レバー10aが操作されたタイミングのずれ量を取得する。操作データDにおいて、当該プレイに対応する操作タイミングD1と、センサ40aからの検知信号に含まれるタイミング情報とを比較することによりずれ量を取得すればよい。なお、方向指示情報D2が「中」の時は当該ずれ量について判断しない。次に、ステップS310にて、ずれ量が所定の範囲内か否かについて判断される。ずれ量が所定の範囲より大きい時はステップS340へ進む。
【0041】
ずれ量が所定の範囲以内の時はステップS320へ進み、レバー10aが操作された方向が正しい方向か否かが判断される。操作データDにおいて、当該プレイに対応する方向指示情報D2を参照して、方向指示情報D2が示す操作方向と、センサ40aからの検知信号に含まれる方向情報が示す方向と一致すれば正しいと判断し、それ以外は正しくないと判断する。正しいと判断された時はステップS330へ進んで当該プレイのプレイスコアに1点加点される。正しくないと判断された場合は、ステップS340へ進む。ステップS340では当該プレイのプレイスコアから1点減点される。
【0042】
ステップS330又はステップS340にてプレイスコアが更新されると、ステップS350へ進み、左右のレバー10a、10bに対して点数評価処理が終了しているか否かが判断される。いずれかのレバー10a、10bが未処理の場合は、未処理のレバー10bについて処理を行うためにステップS300へ戻る。
【0043】
一方、いずれのレバー10a、10bに対しても処理が終了している場合はステップS360へ進み、ゲームスコア更新処理を行う。ゲームスコア更新処理では、プレイスコアによってゲームスコアを更新する。例えばゲームスコア「20」、プレイスコア「+2」の場合は、ゲームスコアは「22」に更新される。ゲームスコア更新処理後、プレイスコアを初期化して点数算出処理を終了する。
【0044】
本形態は、上述した形態に限らず様々な形態にて実施されてよい。例えば、案内表示としての旗持ちキャラクタは左右のそれぞれに旗を持てる態様であれば作業員に限らない。方向指示情報は予め記憶させずに、操作タイミングの到来毎に左レバー及び右レバーのそれぞれに対して操作すべき方向を決定してもよい。対戦プレイヤーであるプレイヤーP2は実在のプレイヤーでなく、ゲーム制御手段51によって制御される仮想プレイヤーであってもよい。その場合は仮想プレイヤーに関する情報を予め記憶手段52に記憶しておき、当該情報に基づいてゲーム制御手段51がプレイ毎に仮想プレイヤーの操作内容を決定し、決定された操作内容を評価する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明のゲームシステムの外観の一例を示す図。
【図2】図1のゲームシステムにおける操作台部分の拡大図。
【図3】図1のゲームシステムのハードウェア構成の概略図。
【図4】図3の記憶手段に記憶されている操作データのデータ構造を示す図。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図。
【図6】図5の旗持ちキャラクタが動作するようすを示す図。
【図7】ゲーム処理の手順を示すフローチャート。
【図8】プレイ評価処理の手順を示すフローチャート。
【図9】点数算出処理の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0046】
GS ゲームシステム
1 モニタ(表示手段)
10a、10b、20a、20b レバー
40a…40d センサ(検知手段)
45 音楽再生手段
51a 案内手段
51b 評価手段
D 操作データ
70 旗持ちキャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム画面を表示する表示手段と、
プレイヤーによって複数の方向に操作可能な複数のレバーと、
ゲーム中に再生される音楽の再生用音楽データ、及び前記複数のレバーが前記再生される音楽に合わせて操作されるように前記複数のレバーが操作されるべき操作タイミングが定義された操作データを記憶する記憶手段と、
前記再生用音楽データに基づいて音楽を再生する音楽再生手段と、
前記操作データに基づいて前記再生される音楽に合わせて前記複数のレバーをプレイヤーに操作させるゲームの進行を制御するゲーム制御手段と
を備えたゲームシステムであって、
前記ゲーム制御手段は、
前記操作タイミングが到来すると、前記複数のレバーのそれぞれに関して前記操作タイミングにおける操作方向を特定し、前記操作タイミングの到来と、特定された前記各レバーの操作方向とを案内する案内表示を、前記ゲーム画面に表示する案内手段と、
前記各レバーに対して設けられ、対応するレバーが前記プレイヤーによって操作されたタイミング及び操作された方向を検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知されたタイミング及び方向に関して、前記操作タイミング及び前記操作方向に基づいて評価する評価手段とを有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記操作データで定義された前記操作タイミングには、その操作タイミングにおける前記各レバーの操作方向を示す方向指示情報が対応付けられて記憶され、
前記案内手段は、前記方向指示情報を参照することにより、前記操作タイミングにおける前記各レバーの操作方向を特定することを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記複数のレバーは2本のレバーであり、前記各レバーの操作方向は前記プレイヤーに対して手前方向及び奥方向のいずれかである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記案内表示は、左手及び右手のそれぞれに旗を持った旗持ちキャラクタであり、
前記案内手段は、前記各レバーの操作方向を、前記各レバーに対応付けられた旗の振り上げ動作又は振り下げ動作に対応付けて案内することを特徴とする、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
対戦プレイヤー用の前記複数のレバーが更に設けられ、
前記ゲーム制御手段は、前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに、前記案内手段による案内に従って自己に割り当てられた前記複数のレバーの操作を行わせ、
前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに対する前記評価手段による評価に基づいて勝敗を決定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記評価手段は、前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのそれぞれに関して、前記操作タイミングの前記評価によってゲームスコアを更新し、
前記ゲーム制御手段は、前記プレイヤーに対応するキャラクタ及び前記対戦プレイヤーに対応するキャラクタを特定する特定手段を有し、
前記ゲーム中に前記プレイヤー及び前記対戦プレイヤーのうち前記ゲームスコアが高い方に対応付けられたキャラクタを前記ゲームスコアが低い方に対応付けられたキャラクタよりも大きく前記ゲーム画面に表示する、ことを特徴とする請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記特定手段によって特定されるキャラクタは、建設機械であることを特徴とする請求項6に記載のゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−35990(P2008−35990A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−211807(P2006−211807)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】