説明

ゲームシステム

【構成】ゲームシステム200は複数の歩数計100を含む。複数の歩数計100でそれぞれ計測された複数の歩数データはゲーム装置10に取得される。ゲーム装置10では、複数の歩数データを用いて所定の演算が実行され、当該演算結果がゲームに反映される。あるいは、サーバ202で、複数の歩数データを用いて所定の演算が実行され、ゲーム装置10で当該演算結果がゲームに反映される。たとえば、同一時間帯に歩いたプレイヤ数に応じたゲーム処理が実行され、あるいは複数の歩数計100の累計歩数値の合算値に応じたゲーム処理が実行される。
【効果】複数の歩数計を用いたゲームを行うことができる。歩数を用いたゲームの面白みを向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゲームシステムに関し、特にたとえば、複数の歩数計を用いてゲームを行うためのゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、歩数計の使用者に運動意欲を起させるために、歩数計によって計測された歩数値を単に知らせるだけではなく、歩数値を利用する別の機能を持たせたものが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、歩数カウンタの計数値に基づいてキャラクタの表示状態が変化するゲーム機能付き歩数計が開示されている。例えば、或る時間帯において、歩数カウンタの計数値が所定数以上である場合とそうでない場合とで、表示されるキャラクタの図柄が変更される。
【0004】
また、特許文献2には、複数人の中での歩数実績のランクを抽出して表示する歩数管理システムが開示されている。この歩数管理システムは、歩数計と外部端末と歩数管理用サーバとネットワークとによって構成される。歩数計は、歩行を検出し、通信により外部端末に対して歩数データを出力する。外部端末は、ネットワークを介して歩数管理用サーバに対して歩数データを出力するとともに、歩数管理用サーバの歩数総合管理プログラムを用いて、サーバに登録されている多くの他の人との中でのランクを抽出して表示する。
【特許文献1】特開平11−110514号公報[G06M 7/00, A63F 9/22, G09B 9/00]
【特許文献2】特開2003−307431号公報[G01C 22/00, A63B 69/00, G06F 17/60, G06M 7/00, G08C 19/00]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1は、1つの歩数カウンタの計数値に基づいてゲームが行われるものであり、複数の歩数カウンタの計数値に基づいてゲームが行われるものではなかった。つまり、複数のプレイヤの歩行によって計測された複数の歩数データを演算してゲームに反映させるものではなかった。
【0006】
また、特許文献2は、複数人の中での歩数のランクを抽出して表示することができるが、複数人の歩数を演算してゲームに反映させるものではなかった。つまり、特許文献2は、単に順位を表示するだけであり、複数人の歩数に基づいてゲームを行うものではないので、面白みに欠けるという問題があった。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ゲームシステムを提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、複数の歩数計を用いてゲームを行うことのできるゲームシステムならびにゲーム装置、サーバおよびゲームプログラムを提供することである。
【0009】
この発明の他の目的は、歩数を用いたゲームの面白みを向上できる、ゲームシステムならびにゲーム装置、サーバおよびゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0011】
第1の発明は、歩数を計測する複数の歩数計と処理装置とを含むゲームシステムである。処理装置は、複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得手段、複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および演算手段の演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える。
【0012】
第1の発明では、ゲームシステム(200)は、複数の歩数計(100)と処理装置(10、202)とを含む。歩数計は、ユーザないしプレイヤの歩行に応じて当該歩数を計測する。処理装置では、歩数データ取得手段(34、66、70、S5)が各歩数計から歩数データを取得する。取得された複数の歩数データを用いて、演算手段(34、S71、S77、S137、S139、S163)は所定の演算を行う。ゲーム処理手段(34、S73、S75、S81、S83、S87、S91、S93、S99、S111−S115、S121、S165、S167)は、当該演算結果をゲームに反映させる。
【0013】
第1の発明によれば、複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数を演算してゲームに反映させるので、複数の歩数計を用いたゲームを行うことができる。また、複数のプレイヤの歩数に基づいてゲーム処理を行うことができ、歩数を用いたゲームの面白みを向上させることができる。
【0014】
第2の発明は、第1の発明に従属するゲームシステムであって、歩数データには、単位時間毎の歩数値が記録されており、演算手段(S71、S77)は、同一時間帯に1以上の歩数値が記録された歩数データの数に応じて異なる値を算出し、ゲーム処理手段(S73、S75、S81、S83、S87、S91、S93、S99)は、算出された値に基づいてゲーム処理を実行する。
【0015】
第2の発明によれば、同一時間帯に歩いたプレイヤの数に応じて算出された値が反映されるようなゲーム処理が行われるので、同時に歩いたプレイヤの数によってゲーム内容が変化される。したがって、例えば、みんなが一緒に歩いたり、同じ時間帯に歩いたりするなど、複数のプレイヤ同士が協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0016】
第3の発明は、第1の発明に従属するゲームシステムであって、演算手段(S137、S163)は、複数の歩数計のそれぞれの累計歩数値を合算し、ゲーム処理手段(S111−S115、S165、S167)は、合算値に基づいてゲーム処理を実行する。
【0017】
第3の発明によれば、複数の歩数計で計測された歩数の総計が反映されるようなゲーム処理が行われるので、複数のプレイヤの全体がどれぐらい歩いたのかによってゲーム内容が変化する。したがって、例えば、みんながたくさん歩くようにするなど、複数のプレイヤ同士が協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0018】
第4の発明は、第1ないし第3のいずれかの発明に従属するゲームシステムであって、処理装置は、複数のゲーム装置(10)とサーバ(202)とを含み、演算手段(S137、S139)は、サーバに備えられており、ゲーム装置は、少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データをサーバに送信する第1送信手段(34、58、S107)と、サーバから演算結果を受信する第1受信手段(34、58、S109、S117)とを備え、サーバは、各ゲーム装置からそれぞれ歩数データを受信する第2受信手段(S131)と、演算手段の演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信手段(S147、S153、S155)とを備える。
【0019】
第4の発明によれば、複数の歩数データを用いた所定の演算をサーバで実行するようにしたので、各ゲーム装置は、サーバの演算結果を用いてゲーム処理を実行することができる。したがって、ゲーム装置の処理負担を低減することができる。また、サーバでは、遠くにいる知らない人など、多数のプレイヤの歩数データを用いて演算を行うことができるので、遠くの知らないプレイヤとも協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0020】
第5の発明は、第1ないし第4のいずれかの発明に従属するゲームシステムであって、ゲーム処理手段は、演算手段の演算結果に応じてオブジェクト(512、516、610、700)のパラメータを変化させる。
【0021】
第5の発明によれば、複数の歩数データに基づいてオブジェクトの動き、明るさ、位置、高さなど種々のパラメータを変化させることができる。複数の歩数データによってオブジェクトを制御することができるので、複数のプレイヤ同士が協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0022】
第6の発明は、歩数を計測する複数の歩数計を含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得ステップ、複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算ステップ、および演算ステップの演算結果をゲームに反映させるゲーム処理ステップをコンピュータに実行させる。
【0023】
第6の発明では、上述の第1の発明で用いられ得るゲーム装置のゲームプログラムを提供することができ、第1の発明と同様の効果を奏する。
【0024】
第7の発明は、歩数を計測する複数の歩数計を含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置である。ゲーム装置は、複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得手段、複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および演算手段の演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える。
【0025】
第7の発明では、上述の第1の発明で用いられ得るゲーム装置を提供することができ、第1の発明と同様の効果を奏する。
【0026】
第8の発明は、歩数を計測する複数の歩数計と複数の歩数データを用いて所定の演算を行うサーバとを含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、少なくとも1つの歩数計によって計測された歩数データを取得する歩数データ取得ステップ、歩数データをサーバに送信する第1送信ステップ、複数の歩数データを用いた所定の演算の演算結果をサーバから受信する第1受信ステップ、および演算結果をゲームに反映させるゲーム処理ステップをコンピュータに実行させる。
【0027】
第8の発明では、上述の第4の発明で用いられるゲーム装置のゲームプログラムを提供することができ、第4の発明と同様の効果を奏する。
【0028】
第9の発明は、歩数を計測する複数の歩数計と複数の歩数データを用いて所定の演算を行うサーバとを含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置である。ゲーム装置は、少なくとも1つの歩数計によって計測された歩数データを取得する歩数データ取得手段、歩数データをサーバに送信する第1送信手段、複数の歩数データを用いた所定の演算の演算結果をサーバから受信する第1受信手段、および演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える。
【0029】
第9の発明では、上述の第4の発明で用いられるゲーム装置を提供することができ、第4の発明と同様の効果を奏する。
【0030】
第10の発明は、歩数を計測する複数の歩数計と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて用いられるサーバのコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、各ゲーム装置が少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データを受信する第2受信ステップ、複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算ステップ、および演算ステップの演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信ステップをコンピュータに実行させる。
【0031】
第10の発明では、上述の第4の発明で用いられるサーバのゲームプログラムを提供することができ、第4の発明と同様の効果を奏する。
【0032】
第11の発明は、歩数を計測する複数の歩数計と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて用いられるサーバである。サーバは、各ゲーム装置が少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データを受信する第2受信手段、複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および演算手段の演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信手段を備える。
【0033】
第11の発明では、上述の第4の発明で用いられるサーバを提供することができ、第4の発明と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、複数の歩数計を用いたゲームを提供することができるとともに、歩数を用いたゲームの面白みを向上させることができる。
【0035】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
図1を参照して、この発明の実施例のゲームシステム200は、複数の歩数計100およびゲーム装置10を含む。歩数計100は、使用者の歩行に応じて歩数を計測するためのものである。ゲーム装置10は、複数の歩数計100によってそれぞれ計測された複数の歩数データを用いて所定の処理を行うための処理装置である。ゲーム装置10と各歩数計100とは、たとえばIrDAのような近距離無線通信により互いにデータを送受信する。
【0037】
なお、この実施例では、ゲーム装置10は、登録された最大4個の歩数計100から歩数データを取得可能に構成されるので、図1では、1つのゲーム装置10に対して4つの歩数計100が示されている。ただし、ゲーム装置10に対する歩数計100の登録数は適宜変更され得る。
【0038】
さらに、この実施例のゲームシステム200はサーバ202を含む。サーバ202はコンピュータであり、CPU、RAM、HDD等を含む。サーバ202は、無線LANやインターネット等のネットワーク204を介して、複数のゲーム装置10と通信可能に接続される。そのため、図1では、便宜上2つのゲーム装置10が示されている。サーバ202は、各ゲーム装置10から少なくとも1つの歩数計100で計測された歩数データを取得する。このサーバ202は、ゲーム装置10とともに複数の歩数データを用いて所定の処理を行う処理装置として機能する。
【0039】
図2を参照して、ゲーム装置10は、一例として携帯型のゲーム装置の形態で実現される。ただし、ゲーム装置10の形態は任意であり、たとえば、据置型のゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話機であってもよい。
【0040】
ゲーム装置10は、第1の液晶表示器(LCD)12および第2のLCD14を含む。LCD12およびLCD14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、LCD12は上側ハウジング16aに収納され、LCD14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、LCD12とLCD14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0041】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0042】
図2からも分かるように、上側ハウジング16aは、LCD12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD12の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング16bの平面形状およびサイズも上側ハウジング16aと同等に選ばれ、横方向の中央部にLCD14の表示面を露出するように開口部が形成される。下側ハウジング16bの右側面には電源スイッチ18が設けられる。
【0043】
また、上側ハウジング16aには、LCD12を挟んで左右に、スピーカ36aおよび36b(図3参照)のための音抜き孔20aおよび20bが形成される。
【0044】
上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD12の表示面とLCD14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、LCD12の表示面およびLCD14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0045】
そして、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとの連結部の中央には、マイク(図示せず)のためのマイク孔20cが形成される。マイクから取り込んだ音、音声または息などによる音声信号に基づいてゲーム処理を行うことが可能である。
【0046】
また、下側ハウジング16bには、操作スイッチ22(22a,22b,22c,22d,22e,22f,22g,22Lおよび22R)が設けられる。
【0047】
操作スイッチ22は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)22a,スタートスイッチ22b、セレクトスイッチ22c、動作スイッチ(Aボタン)22d、動作スイッチ(Bボタン)22e、動作スイッチ(Xボタン)22f、動作スイッチ(Yボタン)22g、動作スイッチ(Lボタン)22Lおよび動作スイッチ(Rボタン)22Rを含む。スイッチ22aは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の左側に配置される。その他のスイッチ22b−22gは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の右側に配置される。さらに、動作スイッチ22Lおよび22Rは、それぞれ下側ハウジング16bの上端面の左右角部に配置される。なお、動作スイッチ22Lおよび22Rは下側ハウジング16bの背面に設けられており、図2のような正面視では連結部の背後に隠れているので破線で示されている。
【0048】
方向指示スイッチ22aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、4つの押圧部の1つを操作することによって、ユーザないしプレイヤによって操作可能なプレイヤオブジェクト(またはプレイヤキャラクタ)の進行方向(移動方向)を指示したり、カーソルの進行方向を指示したりする等のために用いられる。また、各押圧部には、特定の役割を割り当てることができ、4つの押圧部の1つを操作することによって、割り当てられた役割を指示(指定)することができる。
【0049】
スタートスイッチ22bは、プッシュボタンで構成され、ゲームを開始(再開)したり、一時停止(Pause)したりする等に用いられる。また、セレクトスイッチ22cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等に用いられる。
【0050】
動作スイッチ22dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、方向指示以外の動作、すなわち、プレイヤオブジェクトに打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。動作スイッチ22eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ22cで選択したゲームモードの変更やAボタン22dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0051】
動作スイッチ22fすなわちXボタン、および動作スイッチ22gすなわちYボタンは、プッシュボタンで構成され、Aボタン22dとBボタン22eだけでは、ゲーム進行ができないときに、補助的な操作に用いられる。ただし、Xボタン22fおよびYボタン22gは、Aボタン22dおよびBボタン22eと同様の操作に用いることも可能である。もちろん、ゲームプレイにおいてXボタン22fとYボタン22gとを必ずしも使用しなくてよい。
【0052】
動作スイッチ22L(左押しボタン)および動作スイッチ22R(右押しボタン)は、プッシュボタンで構成され、左押しボタン(Lボタン)22Lおよび右押しボタン(Rボタン)22Rは、Aボタン22dおよびBボタン22eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン22dおよびBボタン22eの補助的な操作に用いることができる。さらに、Lボタン22LおよびRボタン22Rは、方向スイッチ22a,Aボタン22d,Bボタン22e,Xボタン22f,Yボタン22gに割り当てられた役割を、他の役割に変更することができる。
【0053】
また、LCD14の上面には、タッチパネル24が装着される。タッチパネル24としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。タッチパネル24はLCD14の画面内の任意の位置(座標)をユーザが指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル24は、その上面をスティック26ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック26等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたりすることにより操作(タッチ入力)すると、スティック26等の操作位置の座標を検出して、当該検出座標に対応する座標データを出力する。
【0054】
なお、この実施例では、LCD14(LCD12も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotである。タッチパネル24の検出精度も表示画面に対応して256dot×192dotとしてあるが、タッチパネル24の検出精度は表示画面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0055】
LCD12およびLCD14には異なるゲーム画面を表示することができる。たとえば、レースゲームでは一方のLCDに運転席からの視点による画面を表示し、他方のLCDにレース(コース)全体の画面を表示することができる。また、RPGでは、一方のLCDにマップやプレイヤオブジェクト等のキャラクタを表示し、他方のLCDにプレイヤオブジェクトが所有するアイテムを表示することができる。さらに、一方のLCDにプレイヤオブジェクトやノンプレイヤオブジェクトなどを含むゲーム画面を表示し、他方のLCDに当該プレイヤオブジェクトやノンプレイヤオブジェクトに関する情報を含む他のゲーム画面または当該プレイヤオブジェクトを操作するための操作画面を表示することができる。さらには、2つのLCD12およびLCD14を合わせて1つの画面として用いることにより、プレイヤオブジェクトが倒さなければならない巨大な怪物(敵オブジェクト)を表示することもできる。
【0056】
したがって、プレイヤはスティック26等でタッチパネル24を操作することにより、LCD14の画面に表示されるプレイヤオブジェクト、敵オブジェクト、アイテムオブジェクト、操作オブジェクトなどの画像を指示(操作)したり、コマンドを選択(入力)したりすることができる。また、仮想ゲーム空間(3次元ゲーム空間)に設けられる仮想カメラ(視点)の方向(視線の向き)を変化させたり、ゲーム画面(マップ)のスクロール(徐々に移動表示)方向を指示したりすることもできる。
【0057】
なお、ゲームの種類によっては、タッチパネル24を用いることにより、その他の入力指示も可能である。たとえば、LCD14上のタッチパネル24において文字,数字,記号等を手書き入力することができる。
【0058】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となるLCD12およびLCD14を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD14)の上面にタッチパネル24が設けられるので、2画面(12,14)と2系統の操作部(22,24)とを有する構成になっている。
【0059】
なお、この実施例では、第1のLCD12と第2のLCD14とを縦方向に並べて配置するようにしているが、2つのLCDの配置は適宜に変更され得る。他の実施例では、第1のLCD12と第2のLCD14とを横方向に並べて配置するようにしてもよい。
【0060】
また、この実施例では、2つのLCDを設けるようにしているが、表示手段としてのLCDの数は適宜変更され得る。他の実施例では、縦長形状の1つのLCDを設けて、表示領域を上下に分けて、2つのゲーム画面をそれぞれの表示領域に表示するようにしてもよいし、あるいは、横長形状の1つのLCDを設けて、表示領域を左右に分割し、2つゲーム画面をそれぞれの表示領域に表示するようにしてもよい。
【0061】
また、スティック26は、たとえば下側ハウジング16bに設けられる収納部(図示せず)に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック26を設けない場合には、その収納部も設ける必要はない。
【0062】
さらに、ゲーム装置10はメモリカード(またはカートリッジ)28を含み、このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの上端面に設けられる挿入部30(図2では点線で示す)に挿入される。図2では省略するが、挿入部30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ60と接合するためのコネクタ32(図3参照)が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入部30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア34(図3参照)がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0063】
なお、図2では省略するが、たとえば、下側ハウジング16bにおいて、その裏面には電池収容ボックスが設けられ、下端面(底面)には、音量スイッチおよびイヤフォンジャックなどが設けられ、上端面(天面)には、外部拡張コネクタなどが設けられる。
【0064】
図3はゲーム装置10の電気的な構成を示すブロック図である。この図3を参照して、ゲーム装置10は電子回路基板38を含み、この電子回路基板38には上述のCPUコア34等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア34は、バス40を介して前述のコネクタ32に接続されるととともに、RAM42、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)44、第2のGPU46、入出カインターフェース回路(以下、「I/F回路」という。)48、LCDコントローラ50および無線通信部58に接続される。
【0065】
コネクタ32には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、コネクタ32と接合されるコネクタ60を含み、コネクタ60には、バス62を介してROM64およびマイコン66が接続される。マイコン66には、バックアップ用メモリ68およびIr通信用回路70が接続される。
【0066】
マイコン66は、CPUコア34の制御下で、バックアップ用メモリ68の書込みおよび読出し、ならびにIr通信用回路70を用いた赤外線通信(Ir通信)を制御する。つまり、CPUコア34は、マイコン66を介してバックアップ用メモリ68にデータを書き込み、バックアップ用メモリ68からデータを読み出す。また、CPUコア34は、マイコン66およびIr通信用回路70を介して、歩数計100とデータを送受信する。なお、図2では見えないが、Ir通信用回路70の通信ポートが、メモリカード28が挿入部30に装着されたときに露出する部分(たとえば上端面)に設けられている。
【0067】
ROM64は、ゲーム装置10で実行すべきゲームのためのゲームプログラム、画像データ(文字やオブジェクトの画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像など)およびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。バックアップ用メモリ68は、そのゲームの途中データやゲームの結果データなどを記憶(セーブ)するためのものである。バックアップ用メモリ68としては、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、または電池から電源が供給されるSRAMなどが用いられ得る。
【0068】
RAM42は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア34は、メモリカード28のROM64に記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をRAM42にロードし、ロードしたゲームプログラムに従って処理を実行する。また、CPUコア34は、ゲームの進行に応じて一時的に生成するデータ(ゲームデータやフラグデータ等)をRAM42に記憶しつつゲーム処理を実行する。
【0069】
GPU44およびGPU46は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア34からのグラフィックスコマンド(作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従って画像データを生成する。ただし、CPUコア34は、グラフィックスコマンドに加えて、画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU44およびGPU46のそれぞれに与える。
【0070】
また、GPU44には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)52が接続され、GPU46には、第2のVRAM54が接続される。GPU44およびGPU46が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:ポリゴンやテクスチャ等のデータ)は、GPU44およびGPU46が、それぞれ、第1のVRAM52および第2のVRAM54にアクセスして取得する。
【0071】
なお、CPUコア34は、描画に必要な画像データをGPU44およびGPU46を介して第1のVRAM52および第2のVRAM54に書き込む。GPU44はVRAM52にアクセスして描画のための画像データを作成し、その画像データをVRAM52の描画バッファに記憶する。GPU46はVRAM54にアクセスして描画のための画像データを作成し、その画像データをVRAM54の描画バッファに記憶する。描画バッファとしてはフレームバッファまたはラインバッファ等が採用されてよい。
【0072】
VRAM52およびVRAM54は、LCDコントローラ50に接続される。LCDコントローラ50はレジスタ56を含み、レジスタ56はたとえば1ビットで構成され、CPUコア34の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ50は、レジスタ56のデータ値が「0」である場合には、GPU44によって作成された画像データをLCD12に出力し、GPU46によって作成された画像データをLCD14に出力する。また、LCDコントローラ50は、レジスタ56のデータ値が「1」である場合には、GPU44によって作成された画像データをLCD14に出力し、GPU46によって作成された画像データをLCD12に出力する。
【0073】
なお、LCDコントローラ50は、VRAM52およびVRAM54から直接画像データを読み出したり、GPU44およびGPU46を介してVRAM52およびVRAM54から画像データを読み出したりする。
【0074】
また、VRAM52およびVRAM54はRAM42に設けられてもよいし、あるいはその描画バッファおよびZバッファがRAM42に設けられてもよい。
【0075】
I/F回路48には、操作スイッチ22,タッチパネル24およびスピーカ36a,36bが接続される。ここで、操作スイッチ22は、上述したスイッチ22a,22b,22c,22d,22e,22f,22g,22Lおよび22Rであり、操作スイッチ22が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路48を介してCPUコア34に入力される。また、タッチパネル24からの座標データがI/F回路48を介してCPUコア34に入力される。さらに、CPUコア34は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM42から読み出し、I/F回路48を介してスピーカ36a,36bから当該音を出力する。
【0076】
無線通信部58は他のゲーム装置10や通信機器との間で無線によってデータを送受信するための通信手段である。なお、ゲーム装置10が送受信する微弱電波は、電波法による規制のかからない強度に設定されている。CPUコア34がゲームデータやコマンドなどのデータを無線通信部58に与えると、無線通信部58は、相手方へのデータを無線信号に変調してアンテナから送信する。また、無線通信部58は、相手方からの無線信号を同じアンテナで受信してデータに復調し、当該データをCPUコア34に与える。この無線通信部58を介して、ゲーム装置10は、他のゲーム装置10との間でデータを通信して通信ゲームを実行することが可能である。ゲーム装置10は、この無線通信部58を介してネットワーク204に接続することができ、ネットワーク204上のサーバ202からプログラムやデータをダウンロードしたり、サーバ202にデータをアップロードしたり、ネットワーク204を介して他のゲーム装置10と通信したりすることが可能である。
【0077】
図4は歩数計100の一例を示す斜視図である。歩数計100は、略直方体形状のハウジング102を有し、ハウジング102は、ユーザのポケット等に簡単に収容可能なように小型化されており、一例として、縦横の長さは3〜4cm程度、厚さは1cm程度である。ハウジング102の一方主面(上面)には押しボタン104が設けられる。メモリカード28のIr通信用回路70が通信待機状態にある場合に、ユーザによってこの押しボタン104が押されると、歩数計100はメモリカード28すなわちゲーム装置10と通信を開始する。また、押しボタン104の端部にはLED106が設けられる。LED106は、たとえば2色LEDであり、色や点滅パターンによって、歩数計100の動作状態を表現する。また、ハウジング102の側面(先端面)には、赤外線通信ポート108が設けられる。なお、歩数計100の動作電源としては、たとえばコイン型リチウム電池(CR2032)が使用され、ハウジング102の他方主面(下面)には電池蓋が取り外し可能に設けられている。
【0078】
図5は、歩数計100の電気的な構成の一例を示すブロック図である。歩数計100はマイコン110を含み、マイコン110には、増幅回路112を介してショックセンサ114が接続される。また、マイコン110には、押しボタン104、LED106、EEPROM116およびIr通信用回路118が接続される。
【0079】
マイコン110は、歩数計アルゴリズムを内蔵した低消費電力マイコンであり、ショックセンサ114からの出力データの検出、EEPROM116の書込みおよび読出し、LED106の点滅、Ir通信用回路118を用いた赤外線通信など、歩数計100の全体動作を制御する。
【0080】
ショックセンサ114は、ユーザの歩行に応じた動きを検出するためのセンサであり、たとえばHDDの衝撃検知に用いられるショックセンサ(加速度センサ)が適用され得る。ショックセンサ114は、この実施例では2軸に配置され、これによって、歩数計100をポケットや鞄等に入れた状態で歩数を計測または検出することが可能になっている。ショックセンサ114の出力は増幅回路112で増幅されてマイコン110に入力される。マイコン110にはADコンバータが内蔵されているので、マイコン110はショックセンサ114の出力をサンプリングして出力データ(加速度データ)を取得する。マイコン110は、出力データと歩数計アルゴリズムに基づいて歩数をカウントし、単位時間ごとに歩数の累計値(カウント数)を順次EEPROM116に記憶する。つまり、EEPROM116には歩数データとして単位時間ごとの歩数値の履歴が保存される。
【0081】
ただし、EEPROM116の歩数データの保存領域には限りがある。たとえば、1分単位ごとに歩数値を記憶する場合には、EEPROM116には約7日分の歩数履歴を保存することができる。保存領域が一杯になった場合には、最も古く記憶された歩数値が上書きされる。また、この実施例では、歩数値の記録の単位時間は1分に設定されるが、たとえば1時間、1日などに適宜変更可能である。
【0082】
マイコン110は、動作状態に応じてLED106の色や点滅パターンを制御する。たとえば、当日の歩数が予め設定しておいた歩数を超えたときには、LED106の色が赤から黄緑に変更される。また、押しボタン104が押されたときには、マイコン110は、Ir通信用回路118を用いてゲーム装置10(メモリカード28)との通信を開始するとともに、当該通信開始確認と動作確認のためにLED106を点滅させる。
【0083】
押しボタン104が押されることによって通信を開始すると、マイコン110は、歩数計100のID(識別情報)を内蔵ROMまたはEEPROM116から読み出し、当該IDを含むデータをIr通信用回路118を介してゲーム装置10に送信する。その後、ゲーム装置10から歩数データの要求を受信すると、マイコン110は、EEPROM116から必要な歩数データを読み出してゲーム装置10に送信する。なお、ゲーム装置10は、前回歩数計100から歩数データを受信したときの日時情報を記憶しており、必要な時間または個数の歩数値を要求するので、マイコン110は、現在の歩数値から過去に遡って、必要な時間または個数の歩数値を読み出して、ゲーム装置10に送信することができる。
【0084】
ゲームシステム200では、複数の歩数計100によってそれぞれ計測された複数の歩数を用いて所定の演算が実行され、当該演算の結果がゲームに反映される。この実施例では、一例として発電ゲームと宇宙旅行ゲームにこの発明が適用される場合を説明する。
【0085】
発電ゲームでは、同時間帯に1以上の歩数値が検出された歩数データの数に応じて異なる値が算出される演算が実行され、当該演算結果の値に基づいてゲーム処理が実行される。これによって、同時間に歩いたプレイヤの数によってゲームの内容が変化される。したがって、たとえば皆が一緒に歩いたり同時間帯に歩いたりすることでプレイされるゲームを実現することができ、複数のプレイヤ同士が協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0086】
また、宇宙旅行ゲームでは、各歩数計100で計測された歩数値の累計値が合算され、当該合算値に基づいてゲーム処理が実行される。これによって、複数のプレイヤの累計歩数値の合算値によってゲームの内容が変化される。したがって、たとえば皆がたくさん歩くことでプレイされるゲームを実現することができ、複数のプレイヤ同士が協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。
【0087】
図6にはゲーム装置10のメモリマップの一例が示される。メモリマップはプログラム記憶領域300およびデータ記憶領域302を含む。なお、図6はメモリマップの一部を示しており、プログラム記憶領域300およびデータ記憶領域302には、画像生成表示プログラム、操作データ取得プログラムおよび画像データなど、処理の実行に必要な他のプログラムおよびデータも記憶されている。
【0088】
プログラム記憶領域300の記憶領域304には、歩数データ取得プログラムが記憶されている。この歩数データ取得プログラムは、複数の歩数計100のそれぞれから歩数データを取得するためのものである。記憶領域306には演算プログラムが記憶されている。この演算プログラムは、複数の歩数データを用いて所定の演算を実行するためのプログラムである。記憶領域308には、ゲーム処理プログラムが記憶されている。このゲーム処理プログラムは、演算結果をゲームに反映させるためのプログラムである。
【0089】
データ記憶領域302には、ROM64またはバックアップ用メモリ68から読み出されたデータや、処理によって生成されたデータまたは取得されたデータが記憶される。
【0090】
記憶領域310には、歩数計100の登録情報が記憶される。具体的には、歩数計100のIDに対応付けて、ユーザ名およびキャラクタ画像(ゲームにおいて当該ユーザが使用するキャラクタの画像データ)などが記憶される。なお、歩数計100のIDは、最初に歩数計100の登録処理を行うことによって歩数計100から取得される。上述のように、この実施例では、1つのゲーム装置10には、最大4つの歩数計100を登録することができる。また、ユーザ名およびキャラクタ画像は、初期設定でユーザによって入力または指定される。登録情報はバックアップ用メモリ68に記憶され、必要に応じてバックアップ用メモリ68からRAM42に読み出される。
【0091】
記憶領域312には、複数の歩数計100のそれぞれから受信した歩数データがIDに対応付けて記憶される。受信した歩数データは、必要に応じてバックアップ用メモリ68に記憶される。
【0092】
記憶領域314には、歩数計100から最後に歩数データの取得処理を行った際の受信日時が当該IDに対応付けて記憶される。この受信日時はバックアップ用メモリ68に記憶されている。歩数計100からの歩数データの取得処理を行う際には、受信日時はバックアップ用メモリ68から読み出される。したがって、内蔵の時計回路から取得した現在日時から受信日時までの歩数データを歩数計100から取得することができる。歩数データを取得すると、受信日時は現在日時に更新され、また、バックアップ用メモリ68にも記憶される。
【0093】
記憶領域316には、歩数計100から受信した歩数データに記録されている歩数値の合計値が当該IDに対応付けて記憶される。宇宙旅行ゲームでは、各ゲーム装置10は、少なくとも1つの歩数計100から取得した歩数データをサーバ202に送信し、サーバ202が複数の歩数データを用いて所定の演算を行う。この歩数合計値は、宇宙旅行ゲームでサーバ202に送信する歩数データとして算出されている。
【0094】
記憶領域318には、発電ゲームのスコアが記憶される。スコアは、受信した歩数データに基づいて算出される。発電ゲームでは、ゲーム装置10に登録された複数の歩数計100のユーザを家族と見なして、当該家族のスコアが算出される。同時間帯に歩いた家族の人数が多いほど、スコアは高くなる。このスコアに基づいて、オブジェクトのパラメータが制御されたり、家族の明るさが評価されたりする。スコアはバックアップ用メモリ68に記憶され、発電ゲームを実行する際に読み出される。
【0095】
記憶領域320には、宇宙旅行ゲームで算出される世界合計が記憶される。世界合計は、宇宙旅行ゲームを開始してからの全ユーザの歩数の合計である。この世界合計は、複数のゲーム装置10から送信された複数の歩数計100の累計歩数値を合算することによってサーバ202で算出される。算出された世界合計は、サーバ202から各ゲーム装置10に送信される。世界合計はバックアップ用メモリ68に記憶され、宇宙旅行ゲームを実行する際に読み出される。
【0096】
記憶領域322には、宇宙旅行ゲームにおいて設定された目的地が記憶される。宇宙旅行ゲームでは、世界合計によって到着すべき目的地が設定されている。目的地はバックアップ用メモリ68に記憶され、宇宙旅行ゲームを実行する際に読み出される。目的地ごとに必要な歩数値が歩数条件として予め定められており、世界合計が現在の目的地の歩数条件を満足したとき、目的地は、予め定められた次の目的地に更新される。
【0097】
記憶領域324には、宇宙旅行ゲームにおける目的地までの残り歩数が記憶される。残り歩数は、目的地の歩数条件と世界合計との差である。
【0098】
図7にはサーバ202のメモリマップの一例が示される。メモリマップはプログラム記憶領域400およびデータ記憶領域402を含む。なお、図7はメモリマップの一部を示しており、プログラム記憶領域400およびデータ記憶領域402には、処理の実行に必要な他のプログラムおよびデータも記憶されている。
【0099】
記憶領域404には歩数データ受信プログラムが記憶されている。このプログラムは、各ゲーム装置10から歩数データを受信するためのものである。記憶領域406には演算プログラムが記憶されている。このプログラムは、複数の歩数データを用いて所定の演算を実行するためのものである。記憶領域408には結果送信プログラムが記憶されている。このプログラムは、演算の結果を各ゲーム装置10に送信するためのものである。
【0100】
データ記憶領域402の記憶領域410には、累計歩数値が記憶される。累計歩数値は、各歩数計100で計測された歩数値の累計値であり、各IDに対応付けて記憶されている。各ゲーム装置10から受信する歩数データは歩数計100のIDを含むので、当該IDごとの累計歩数値を算出し記憶する。
【0101】
記憶領域412には宇宙旅行ゲームの参加者数が記憶される。たとえば、受信した歩数データに対応付けられたIDの数をカウントすることによって、参加者数を算出することができる。
【0102】
記憶領域414には世界合計が記憶される。世界合計は、宇宙旅行ゲームに参加した全プレイヤの歩数の総計であり、記憶領域410に記憶された各歩数計100の累計歩数値を合算することによって算出される。
【0103】
記憶領域416には目的地が記憶される。宇宙旅行ゲームでは、世界合計によって到着すべき目的地が設定されている。世界合計が現在の目的地の歩数条件を満足したとき、目的地は、予め定められたルートから次の目的地に更新される。
【0104】
記憶領域418には到着時間が記憶される。到着時間は、宇宙旅行ゲームを開始してから世界合計が現在の目的地の歩数条件を満足するまでにかかった日数である。
【0105】
図8はゲーム装置10の動作の一例を示す。各ゲームを開始する前に、まず歩数計100に蓄積された歩数データが取得される。具体的には、ステップS1で、ゲーム装置10のCPUコア34は、歩数要求画面(図示せず)を表示する。
【0106】
なお、画面を表示する際には、上述のように、CPUコア34は、GPU44および46を用いてVRAM52および54に当該画像データを生成し、LCDコントローラ50を用いてLCD12および14に当該画面を表示する。
【0107】
歩数要求画面では、歩数計100の押しボタン104を押してゲーム装置10との通信を行うことがユーザに対して要求される。ユーザは、歩数計100のIr通信用回路118の通信ポート108をメモリカード28のIr通信用回路70の通信ポート(図示せず)に向けて押しボタン104を押す必要がある。
【0108】
CPUコア34は、ステップS3で歩数計100の認証を行う。具体的には、CPUコア34は、メモリカード28のマイコン66を用いてIr通信用回路70を受信待ちにする。ユーザが歩数計100の押しボタン104を押すと、歩数計100はIDを含むデータを送信する。歩数計100からのデータを受信すると、CPUコア34は、受信データからIDを抽出して、当該IDが登録情報記憶領域310に記憶されているかどうかを判断する。当該IDが登録IDであれば、歩数データの取り込みを行う。
【0109】
登録された歩数計100であることが確認されると、ステップS5で、CPUコア34は当該歩数計100から歩数データを受信する。この際、CPUコア34は、現在日時から記憶領域314の受信日時までの歩数データを要求するデータを、マイコン66およびIr通信用回路70を介して歩数計100に送信する。歩数計100は、この要求に応じて歩数データを送信するので、CPUコア34は、Ir通信用回路70およびマイコン66を介して、歩数計100からの歩数データを受信する。
【0110】
続くステップS7で、CPUコア34は、受信した歩数データを、受信IDに対応付けて記憶領域312に記憶するとともに、受信日時を受信IDに対応付けて記憶領域314に記憶する。また、歩数データおよび受信日時はIDに対応付けてバックアップ用メモリ68にも記憶される。なお、この実施例では、歩数計100から受信した歩数データには、単位時間ごとの歩数値が順に記録されているので、CPUコア34は、受信日時と各歩数値の並びから、各歩数値が計測された日時を把握し、各歩数値に日時を対応付けて記憶する。
【0111】
続いて、CPUコア34は、ステップS9で歩数データの歩数値を合計する。上述のように、この実施例の歩数データには、単位時間ごとの歩数値が記録されているので、受信した歩数データに記録された歩数値の合計を算出し、当該歩数合計値を記憶領域316に記憶する。なお、この歩数合計値は、宇宙旅行ゲーム処理でサーバ202に送信される。
【0112】
また、ステップS11で、CPUコア34は、歩数データのうち今日の歩数値を合計する。取得された歩数データには、今回の受信日時から前回の受信日時までの歩数値が記録されているので、記録された歩数値のうち今日計測された歩数値を特定し、それらの合計を算出する。
【0113】
続くステップS13で、CPUコア34は、受信IDに対応するユーザの今日の歩数を表示する。たとえば、受信IDに対応するユーザ名とキャラクタ画像とともに、今日の歩数を表示する。
【0114】
そして、ステップS15で、CPUコア34はメインメニューを表示する。メインメニュー画面(図示せず)では、たとえば発電ゲーム、宇宙旅行ゲームおよび終了を指示するそれぞれのボタンが表示される。続くステップS17−S21で、いずれのボタンが選択されたかを判別する。選択されたボタンに応じた処理が実行される。なお、選択されたボタンの判別は、タッチパネル24で検出された座標データまたは操作スイッチ22の操作データと予め記憶された各ボタンの表示位置データとに基づいて行われる。
【0115】
具体的には、ステップS17で、CPUコア34は発電ゲームのボタンが選択されたか否かを判断し、“YES”の場合、CPUコア34はステップS23で発電ゲーム処理を実行する。発電ゲーム処理の動作は後述の図9および図10に示される。
【0116】
一方、ステップS17で“NO”の場合、CPUコア34は、ステップS19で宇宙旅行ゲームのボタンが選択されたか否かを判断し、“YES”の場合、CPUコア34はステップS25で宇宙旅行ゲーム処理を実行する。宇宙旅行ゲーム処理の動作は後述の図17に示される。
【0117】
また、ステップS19で“NO”の場合、CPUコア34はステップS21で終了のボタンが選択されたか否かを判断し、“YES”の場合、CPUコア34は処理を終了する。なお、ステップS21で“NO”の場合、または、ステップS23もしくはS25を終了したとき、処理はステップS15に戻る。
【0118】
図9および図10は発電ゲーム処理の動作の一例を示す。発電ゲームは、ゲーム装置10に登録された各ユーザが1日に歩いた時間をスコア(発電量)に置き換えることによってプレイされるゲームである。
【0119】
発電ゲーム処理を開始すると、ステップS41で、CPUコア34は前回のスコアから経過日数に応じたポイントを減算する。前回のスコアとともに記憶される日付と現在日時に基づいて経過日数が算出される。また、ゲーム装置10の登録人数(登録された歩数計100の数)に応じて、減算されるポイントが変わる。たとえば、1人あたり1日あたりの減算ポイント(電力消費量)は250kWに設定される。
【0120】
次に、ステップS43で、CPUコア34は、スコアに基づいて家族の明るさを評価する。たとえば、スコアは最大10000kWであり、明るさは10段階で評価される。
【0121】
そして、ステップS45で、CPUコア34は発電ゲームの初期画面を表示する。この初期画面の一例が図11に示される。なお、画面を図示する際には、LCD12および14にそれぞれ表示される上下画面を縦に並べて示す。
【0122】
上画面には、ユーザの家族の発電量とその評価が表示される。具体的には、上画面の下端部に、ユーザの家族の発電量を示す発電用ゲージ500が表示されるとともに、中央部に家族の明るさの評価が表示される。発電用ゲージ500の目盛画像では、左端から発電量に応じた長さだけ、初期の色から別の色に変更されることによって、発電量が示される。
【0123】
図8では、一例として、発電量は0kWである。発電用ゲージ500の目盛画像は、0kWを示すように、すべて初期の色で表示される。また、その場合の評価として、最も低い「くらい家」との文字が示されるとともに、評価段階を示す10個の星のうち左端の1つのみが他と異なる所定の色で示されている。
【0124】
また、下画面には、ユーザの家や町並みを示す種々のオブジェクトが表示されるとともに、メニューとして、ボタン502および504が示される。ボタン502は、「発電スタート」ボタンであり、受信した歩数データに基づく発電量の算出とゲーム処理の開始を指示するためのものである。ボタン504は、「戻る」ボタンであり、発電ゲームを終了してメインメニューに戻ることを指示するためのものである。
【0125】
CPUコア34は、続くステップS47−S49で、いずれのボタンが選択されたか否かを判断する。具体的には、CPUコア34は、ステップS47では、「発電スタート」が選択されたか否かを判断し、ステップS49では、「戻る」が選択されたか否かを判断する。ステップS49で“YES”の場合には、この発電ゲーム処理を終了する。
【0126】
ステップS47で“YES”の場合、つまり、「発電スタート」が選択された場合には、家族の1日の歩行に基づく発電ゲームが開始される。発電ゲームでは、各ユーザの1日の歩行の時間的な変化が歩行記録やキャラクタなどの画像によって表示されるとともに、家族の歩行に応じて発電量が増加され、最後に家族の明るさが評価される。
【0127】
具体的には、CPUコア34は、ステップS51で今日の歩数データをRAM42に読み出す。受信IDについては、記憶領域312に歩数データが取得されている。また、この発電ゲームは、家族の1日の歩行時間からその明るさを評価しようとするものであるから、受信ID以外の他のIDの歩数データも読み出す。具体的には、他のIDについては、バックアップ用メモリ68を参照して今日の歩数データが記憶されていれば、つまり、受信日時が今日を示していれば、当該歩数データを読み出す。
【0128】
続いて、ステップS53で、CPUコア34は歩き出し時刻を設定する。具体的には、読み出したすべての歩数データにおいて、今日1日の開始から歩数値が初めて1以上となった時間を検出する。なお、歩数データでは、単位時間ごとの歩数値が記録されているので、ここでいう時間ないし時刻は、単位時間の幅を持った区間すなわち時間帯を意味する。また、この実施例のゲーム上の1日は、たとえば午前3時00分から翌日の午前2時59分までと定義されているが、適宜変更可能である。さらに、この実施例では、演出上ユーザが実際に歩き出した時間よりも一定時間前からの表示を行うようにするので、当該検出された時間から一定時間前を、歩き出し時刻として設定する。
【0129】
ステップS55では、CPUコア34は、処理対象の時間tを歩き出し時刻に設定する。この発電ゲームでは、家族の1日の歩行の記録(ログ)の時間を、単位時間ごと逐次進めながら発電を行うので、このステップS55で、その処理対象の時間を設定する。
【0130】
ステップS57では、CPUコア34は、歩数データに基づいて、各ユーザの歩行ログ画像を生成する。歩行ログ画像は、歩き出し時刻から受信日時までの各時間ごとの歩行の有無を示すためのものであり、時間を軸とした帯状の図として示される(図12参照)。たとえば、この実施例の歩数値の記録の単位時間である1分が1dot幅に設定される。1以上の歩数値が記録されている時間の色は、ユーザごとの歩行有りを示す所定の色に設定され、一方、歩数値が0である時間の色は、歩行無しを示す所定の色に設定される。なお、今日の歩数データが未だ取得されていないユーザの歩行ログ画像では、全時間について歩行無しを示す所定の色が設定される。
【0131】
ステップS59では、CPUコア34は、歩行ログ画像とキャラクタを表示する。これによって、図12に示すような発電開始画面が表示される。上画面では、左端部に各ユーザのキャラクタの顔と歩行時間を示す欄506が設けられるとともに、当該欄506の右側に歩行ログ画像を示す欄508が設けられる。欄508では、歩行ログ画像のうち歩き出し時刻から所定時間分が表示範囲に選ばれている。また、欄508の左端部には、発電用バー510が設けられている。この発電ゲームでは、歩行ログにおける時間の進行に従って歩行ログ画像が左方向にスクロールされるようになっており、歩行有りの時間が発電用バー510の位置に来たときに発電が起こる。つまり、発電用バー510は、歩行ログの処理対象時間も示している。図12は、発電を開始する際の初期画面であるから、処理対象時間は、歩き出し時刻の直前に設定されている。
【0132】
また、下画面では、各ユーザに対応するキャラクタ512が表示される。一例として、各キャラクタ512は、部屋の中でルームランナーの上に乗り、歩き出す準備をしている。また、下画面の右上部には時計514が表示されて、時計514の示す時刻は、歩行ログの処理対象時間であり、上画面の発電用バー510の時刻と対応している。また、部屋の天井には、電球オブジェクト516が表示されている。電球オブジェクト516は、発電用ゲージ500の発電量に対応する明るさを示す。図12では、発電量が0kWであるから、電球オブジェクト516は消灯されており、したがって、下画面に示される部屋は全体的に暗く表現されている。
【0133】
この図12のような発電を開始する際の初期画面が表示され、その後、処理対象時間が現在時刻(受信日時)まで逐次進められながら発電が行われる。
【0134】
具体的には、ステップS61で、CPUコア34は、処理対象時間tが現在の時刻(受信日時)であるか否かを判断する。ステップS61で“NO”の場合、処理は図10のステップS63に進む。このステップS61で“YES”と判断されるまで、つまり、処理対象時間tが受信日時に至るまで図10に示す処理が繰返される。
【0135】
図10のステップS63では、CPUコア34は、処理対象時間tを単位時間進める。この実施例では、歩数データには1分ごとの歩数値が記録されているので、tを1分進める。続いて、ステップS65で、CPUコア34は、時間tの各歩数値を、受信IDの歩数データおよび他のIDの歩数データからそれぞれ読み出す。
【0136】
そして、ステップS67で、CPUコア34は、少なくとも1つの歩数値が1以上であるか否かを判断する。つまり、いずれかのユーザが歩いていたか否かを判断する。ステップS67で“NO”の場合、つまり、いずれのユーザも当該時間に歩いていなかった場合、処理はそのままステップS89に進む。
【0137】
一方、ステップS67で“YES”の場合、CPUコア34は、ステップS69で複数の歩数値が1以上であるか否かを判断する。つまり、2人以上のユーザが歩いていたか否かを判断する。ステップS69で“NO”の場合、つまり、時間tにおいて1人のユーザのみが歩いていた場合には、1人分の歩行に応じた発電を行う。具体的には、CPUコア34は、ステップS71で、1人分のポイントを今日のスコアに加算する。単位時間当たりの1人分のポイントすなわち発電量は、所定値(たとえば20kW)に予め決められている。
【0138】
また、ステップS73では、CPUコア34は、該当するIDのキャラクタ512を歩かせる。つまり、処理対象時間tで実際に歩いていたユーザに対応するキャラクタ512を歩かせるように当該モーションを制御する。図13に、この場合の画面の一例を示す。下画面の右端のキャラクタ512に対応するユーザの歩数値が1以上であったので、下画面では、当該右端のキャラクタ512が歩く画像が示されている。
【0139】
さらに、ステップS75で、CPUコア34は発電の表示を行う。キャラクタ512のモーション以外の表現により、単独歩行に応じた発電が行われたことが画面上に示される。図13では、上画面の歩行ログで最も上に配置されたユーザの歩数値が1以上であった場合が示されている。発電用バー510の位置では、当該ユーザの歩行ログ画像が所定の色で示されており、当該ユーザが処理対象時間tで歩いていたことが分かる。当該ユーザの歩行ログ画像において発電用バー510の位置で火花のような画像が表示され、これにより発電が表現される。
【0140】
一方、ステップS69で“YES”の場合、つまり、処理対象時間tにおいて2人以上のユーザが歩いていた場合には、CPUコア34は、ステップS77で同時に歩いた人数に応じてボーナスポイントを算出する。ボーナスポイントは、単位時間当たりの1人分の発電量×同時に歩いた人数×シンクロ倍率によって算出される。ここで、シンクロ倍率は、同時に歩いた人数に応じて予め決められた係数であり、たとえば人数が2、3および4の場合、シンクロ倍率はそれぞれ2、3および4に設定される。したがって、単独歩行の場合と比較すると、同時に2人歩いた場合に得られる発電量は4倍であり、同時に3人の場合は9倍であり、同時に4人の場合は16倍である。したがって、複数のプレイヤが一緒に歩いたり同じ時間帯に歩いたりするなど、協力して歩くことによって、より多くのポイントを獲得できる。そして、ステップS79で、CPUコア34はボーナスポイントを今日のスコアに加算する。
【0141】
また、ステップS81では、CPUコア34は、該当するIDのキャラクタ512をボーナスポイントに応じた動作で歩かせる。つまり、同時に歩いていた複数のユーザに対応する複数のキャラクタ512のモーションを制御する。図14に、この場合の画面の一例を示す。図14では、4人のユーザが同時に歩いていた場合が示されており、下画面では、4人のそれぞれのキャラクタ512が歩く画像が示される。さらに、各キャラクタ512の歩く動作は、同時に歩いた人数に応じて変化される。たとえば、顔の表情、腕の振り、足の動きなどが、人数が多いほど大きくなったり派手になったりするように制御される。
【0142】
さらに、ステップS83では、CPUコア34は、シンクロ発電の表示を行う。キャラクタ512のモーション以外の表現により、複数のユーザの同時歩行に応じた発電が行われたことが画面上に示される。図14では、発電用バー510の位置では、全ユーザの歩行ログ画像がそれぞれの所定の色で示されており、全ユーザが処理対象時間tで歩いていたことが分かる。全歩行ログ画像の発電用バー510の位置では発電を示す画像(火花)が表示される。この火花は、同時に歩いた人数に応じて異なるものであってよい。また、下画面では、同時に歩くキャラクタ512の頭上に「シンクロ」の文字が吹き出しにより表示されており、複数のユーザによる同時歩行であることが文字により示される。
【0143】
続くステップS85では、CPUコア34は、記憶領域318のスコアに今日のスコアを加算する。そして、ステップS87で、CPUコア34は、電球オブジェクト516をスコアに応じた明るさにする。つまり、単独歩行や同時歩行によるポイントの加算されたスコアによって、電球オブジェクト516の明るさや色を制御する。単独歩行の場合を示す図13の画面では、発電量が20kWであり、電球オブジェクト516は僅かに灯りが点っていることを示すような所定の色で表示され、部屋の明るさも図12の場合と比べて明るくされる。また、4人同時歩行の場合を示す図14では、発電量が4780kWであり、電球オブジェクト516がより明るい色で表示され、部屋も図13の場合よりも明るくされる。
【0144】
また、ステップS89では、CPUコア34は、その他の表示を更新する。具体的には、上画面では、発電用ゲージ500の発電量および目盛画像をスコアに応じて更新する。また、各ユーザの歩行時間を更新するとともに、歩行ログ画像を左方向にスクロールする。下画面では、時計514を処理対象時間tに更新する。
【0145】
ステップS89を終了すると、処理は、図9のステップS61に戻る。このようにして、登録された複数のユーザの1日の歩行に応じて発電ゲームが進められる。なお、図13および図14の下画面の左下部分には、一時停止ボタン518が設けられている。図9および図10のフロー図では省略されるが、当該一時停止ボタン518が選択されたときには、当該ボタン518が再選択されるまで発電ゲームの進行(処理対象時間の進行)が停止される。なお、この一時停止ボタン518は、リプレイ時のみ有効になるようにしてもよい。
【0146】
そして、図9のステップS61で“YES”の場合には、つまり、1日の歩行に基づいた発電ゲームが終了した場合には、CPUコア34は、ステップS91で、記憶領域318のスコアに基づいて家族の明るさを評価する。上述のように、スコアすなわち発電量は最大10000kWであり、家族の明るさは発電量に基づいて10段階で評価される。
【0147】
そして、ステップS93で、CPUコア34は、評価の結果を表示する。図15は、評価結果の画面の一例を示す。スコアが最大の10000の場合が示されており、上画面の発電用ゲージ500では、発電量が当該数値と目盛画像により示される。また、上画面中央には、家族の明るさの評価が示されており、この例では、最高位の段階であるから、「宇宙で一番明るい家」の文字と、所定の色に変化された10個の星マークとが表示される。下画面では、たとえば、ユーザの家を含む近所の風景が評価結果に応じた明るさで表示される。ステップS93を終了すると、この発電ゲーム処理を終了し、処理は図8のステップS15に戻る。
【0148】
なお、この実施例では、上述のように全ユーザのうちのいずれかの歩数値が1以上であれば発電が行われ、さらに、2人以上のユーザの歩数値が1以上であればシンクロ発電が行われるようにしている。しかし、他の実施例では、受信IDのユーザの歩数値が1以上である場合のみ発電が行われ、さらに他のユーザの歩数値が1以上であればシンクロ発電が行われるようにしてもよい。つまり、この実施例では、全ユーザを同等のプレイヤとして発電が行われるようにしているが、他の実施例では、受信IDのユーザをメインプレイヤとし、他のユーザをサブプレイヤとして、同時間帯に歩いた他のユーザの協力を得るような形で発電が行われるようにしてもよい。その場合、図10の動作に代えて、たとえば図16に示すような動作が実行されてよい。なお、図16では、図10における処理と同じ処理に同じ参照符号を付しており、それらの説明は省略する。
【0149】
図16のステップS65を終了すると、ステップS95で、CPUコア34は、受信IDの歩数値は1以上であるか否かを判断する。ステップS95で“NO”の場合、つまり、受信IDのユーザが当該時間に歩いていなかった場合、処理はそのままステップS89に進む。
【0150】
一方、ステップS95で“YES”の場合、CPUコア34は、ステップS97で他のIDの歩数値が1以上であるか否かを判断する。ステップS97で“NO”の場合、つまり、時間tにおいて受信IDのユーザのみが歩いていた場合には、処理はステップS71に進み、1人分の歩行に応じた発電を行う。続くステップS99では、CPUコア34は、受信IDのキャラクタ512を歩かせる。一方、ステップS97で“YES”の場合、つまり、受信IDのユーザと同時間に他のユーザも歩いていた場合には、処理はステップS77に進み、同時に歩いた人数に応じた発電を行う。
【0151】
図17は、ゲーム装置10における宇宙旅行ゲーム処理の動作の一例を示す。宇宙旅行ゲームは、1つのゲーム装置10に登録されたユーザだけではなく、複数のゲーム装置10に登録されたユーザの歩数データを用いてプレイされるものである。具体的には、複数のユーザのそれぞれの累計歩数値の合計によって、宇宙空間に設定した目的地に到達しようとするゲームである。この実施例の宇宙旅行ゲームは、複数のゲーム装置10とサーバ202とを含むゲームシステム200で実行される。複数のゲーム装置10のそれぞれで取得された歩数データがサーバ202に送信され、サーバ202で複数の歩数データを用いて所定の演算が行われる。そして、各ゲーム装置10では、サーバ202の演算結果に基づいてゲームが行われる。このように、サーバ202で複数のゲーム装置10から取得した複数の歩数データを用いて所定の演算を行うようにしたので、ゲーム装置10の処理負担を低減することができる。また、サーバ202は、或るゲーム装置10のユーザにとって遠く離れた人や知らない人のゲーム装置10などを含む多数のゲーム装置10から歩数データを取得することができるので、この宇宙旅行ゲームでは、家族だけではなく、遠くにいる知らない人のような他のゲーム装置10のユーザとも協力して歩くといった楽しみ方を提供することができる。サーバ202における宇宙旅行ゲーム処理の動作の一例は図18に示される。
【0152】
宇宙旅行ゲーム処理を開始すると、ゲーム装置10のCPUコア34は、図17のステップS101で宇宙旅行ゲームの初期画面を表示する。当該初期画面の一例を図19に示す。下画面の下端部には、ボタン600、602および604が設けられる。ボタン600は、「通信」ボタンであり、サーバ202との通信の開始を指示するためのものある。ボタン602は、「戻る」ボタンであり、この宇宙旅行ゲームを終了してメインメニューに戻るためのものである。なお、ボタン604は、「Wi−Fi設定」ボタンであり、サーバ202との通信に関する設定を行うためのものである。さらに、下画面には、目的地を示すオブジェクト606、出発地を示すオブジェクト608、世界中のユーザを示すキャラクタ集団610などが表示される。なお、キャラクタ集団610には、受信IDのユーザに対応するキャラクタも含まれており、初期画面では、当該キャラクタの顔が拡大表示される。また、上画面には、参加者数、世界の合計歩数および目的地までの残り歩数を表示する。図19は、この宇宙旅行ゲームを初めてプレイする場合の画面であり、それぞれ初期値が表示されている。最初の目的地は月に設定されており、上画面には月までの残り歩数が表示され、下画面には目的地を示すオブジェクト606として月が表示される。キャラクタ集団610は、出発地(地球)を示すオブジェクト608の所定位置に配置される。
【0153】
続くステップS103およびS105で、CPUコア34は、下画面のいずれのボタンが選択されたかを判別する。つまり、ステップS103で、CPUコア34は、「通信」ボタン600が選択されたか否かを判断する。また、ステップS105で、CPUコア34は、「戻る」ボタン602が選択されたか否かを判断する。ステップS105で“YES”の場合、この宇宙旅行ゲーム処理を終了し、処理は図8のステップS15に戻る。なお、図17では、ボタン604に関する処理は省略しているが、ボタン604が選択された場合、各種の設定が行われて、図19の画面に戻る。
【0154】
一方、ステップS103で“YES”の場合、つまり、サーバ202との通信開始がユーザによって指示された場合には、CPUコア34は、ステップS107で、受信IDの歩数合計値をサーバ202にアップロードする。この歩数合計値は、図8のステップS9で算出されて記憶領域316に記憶された歩数合計値である。したがって、基本的には、前回の受信日時から今回の受信日時までに歩数計100で記録された歩数値の合計をサーバ202に送信できる。
【0155】
なお、この実施例では、受信IDの歩数合計値をサーバ202に送信するようにしているが、他の実施例では、予め設定しておいたIDの歩数合計値を送信するようにしてもよい。つまり、ボタン604による設定において、宇宙旅行ゲームへの参加または不参加をIDごとに予め設定しておき、参加設定されたIDの歩数合計値を送信するようにしてもよい。サーバ202へ未送信のユーザの歩数合計値はバックアップ用メモリ68に記憶しておいて、このステップS107で送信するようにすればよい。
【0156】
また、この実施例では、取得した歩数データの歩数合計値を、歩数データとしてサーバ202に送信するようにしているが、他の実施例では、取得した歩数データから別の値を算出してサーバ202に送信するようにしてもよいし、取得した歩数データをそのままサーバ202に送信するようにしてもよい。
【0157】
続くステップS109で、CPUコア34は、世界合計(世界の合計歩数)と参加者数をサーバ202からダウンロードする。具体的には、CPUコア34は、世界合計と参加者数の要求をサーバ202に送信し、それに応じてサーバ202から送信された世界合計と参加者数を受信する。
【0158】
そして、ステップS111で、CPUコア34は、世界合計と参加者数を更新する。具体的には、CPUコア34は、記憶領域320に記憶された世界合計とデータ記憶領域302に記憶された参加者数とを、受信した世界合計と参加者数にそれぞれ更新する。さらに、世界合計と参加者数の表示を更新する。図20は世界合計を受信したときの画面の一例を示す。下画面に、今回受信した世界合計が表示される。この下画面の歩数が、上画面に表示されていた前回までの歩数に加算されて、世界合計が更新される。また、上画面の参加者数の表示も、受信した参加者数に更新される。
【0159】
さらに、ステップS113で、CPUコア34は、世界合計に基づいてキャラクタを移動する。つまり、世界のユーザを示すキャラクタ集団610を、世界合計に応じた位置に移動する。世界合計が歩数条件(目的地までに必要な歩数)を超えた場合には、キャラクタ集団610は目的地を示すオブジェクト606まで移動されることになる。
【0160】
また、ステップS115で、CPUコア34は、世界合計と歩数条件に基づいて残り歩数を算出し、記憶領域324の残り歩数を更新する。世界合計が歩数条件を超えた場合には、残り歩数は0にされる。さらに、上画面の残り歩数の表示も更新する。なお、他の実施例では、残り歩数もサーバ202で算出してサーバ202から送信されるようにしてもよい。
【0161】
続いて、ステップS117で、CPUコア34は、到着時間をサーバ202からダウンロードする。具体的には、CPUコア34は、目的地に対する到着時間の要求をサーバ202に送信し、それに応じてサーバ202から送信された到着に関する情報を受信する。
【0162】
そして、ステップS119で、CPUコア34は、到着時間を受信したか否かを判断する。サーバ202で世界合計が目的地の歩数条件を満足したと判断される場合、到着時間を示す情報がゲーム装置10に送信される。ステップS119で“YES”の場合には、つまり、世界合計が目的地の歩数条件を満足した場合には、CPUコア34は、ステップS121で到着の表示を行う。図21は、目的地への到着が表示された画面の一例を示す。上画面には、目的地に到着したことと、到着時間(ゲーム開始から目的地到着までにかかった日数)とが表示される。また、下画面には、受信IDに対応するキャラクタ512が他のキャラクタとともに目的地に存在していることを示す画像が表示される。
【0163】
続いて、ステップS123で、CPUコア34は、次の惑星を目的地に設定し、記憶領域322の目的地を更新する。なお、この宇宙旅行ゲームのルートは予め決められて記憶されており、当該ルートから次の目的地が選択される。
【0164】
そして、ステップS125で、CPUコア34は、残り歩数を更新する。新たな目的地の歩数条件と世界合計から、当該目的地までの残り歩数を算出し、記憶領域324の残り歩数を更新する。ステップS125を終了すると、処理はステップS103に戻る。図19に示すような画面が表示され、上画面では新たな目的地までの残り歩数が表示され、下画面では、目的地を示すオブジェクト606およびキャラクタ集団610の位置などが更新される。一方、ステップS119で“NO”の場合、つまり、到着時間ではなく未到着情報を受信した場合には、処理はそのままステップS103に戻る。
【0165】
また、サーバ202の動作は図18に示される。サーバ202のCPUは、図18のステップS131で、ゲーム装置10から歩数合計値を受信したか否かを判断する。ステップS131で“YES”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS133で当該ユーザの歩数を累計する。具体的には、ゲーム装置10からIDに対応付けた歩数合計値が送信されるので、記憶領域410から当該IDの累計歩数値を読み出して、受信した合計値を加算し、新たな累計歩数値を算出する。そして、記憶領域410の当該IDの累計歩数値を更新する。初めて受信されたIDの場合、当該IDの累計歩数値として、受信した歩数合計値を記憶領域410に記憶する。
【0166】
なお、このステップS133の処理は、ゲーム装置10側で行うようにしてもよい。すなわち、ゲーム装置10が、以前にサーバ202に送信した歩数合計値も含めた累計歩数値を算出してサーバ202に送信するようにしてもよい。この場合、サーバ202は、記憶領域410の累計歩数値をゲーム装置10から受信した歩数合計値(累計歩数値)に書換えるだけでよい。
【0167】
ステップS133を終了し、またはステップS131で“NO”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS135で集計タイミングであるか否かを判断する。集計タイミングは、たとえば、前回の集計から一定時間が経過したとき、所定時刻になったとき、あるいは、歩数合計値を受信したときなど、適宜に設定される。
【0168】
ステップS135で“YES”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS137で世界合計(世界の合計歩数)と参加者数を算出する。具体的には、記憶領域410に記憶された全ユーザの累計歩数値を合算し、当該合算値を世界合計として記憶領域414に記憶する。また、記憶領域410に記憶されたIDの数をカウントし、その値を参加者数として記憶領域412に記憶する。なお、参加者数は、ステップS131で新たなIDを受信するごとにカウントするようにしてもよい。
【0169】
続くステップS139で、サーバ202のCPUは、目的地に到着したか否かを判断する。具体的には、世界合計が目的地の歩数条件を超えたか否かを判断する。ステップS139で“YES”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS141で到着時間を算出して記憶する。具体的には、CPUは、データ記憶領域402に記憶しておいたゲーム開始日時と時計回路から取得した現在日時とに基づいて、ゲーム開始から目的地に到着するまでにかかった日数を算出し、記憶領域418に到着時間として記憶する。
【0170】
さらに、ステップS143で、サーバ202のCPUは、記憶領域416の目的地を更新する。上述のように、この宇宙旅行ゲームのルートは予め決められており、当該ルートに基づいて次の惑星を目的地に設定する。
【0171】
ステップS143を終了し、または、ステップS135もしくはS139で“NO”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS145で、世界合計の要求をゲーム装置10から受信したか否かを判断する。ステップS145で“YES”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS147で、世界合計および参加者数をそれぞれ記憶領域414および412から読み出して、当該ゲーム装置10に送信する。
【0172】
ステップS147を終了し、またはステップS145で“NO”の場合、サーバ202のCPUは、ステップS149で、到着時間の要求をゲーム装置10から受信したか否かを判断する。ステップS149で“YES”の場合、CPUは、ステップS151で、記憶領域418のデータを参照して、目的地に対する到着時間が記憶されているか否かを判断する。
【0173】
ステップS151で“YES”の場合、つまり、当該目的地に到着した場合には、CPUは、ステップS153で到着時間を記憶領域418から読み出して当該ゲーム装置10に送信する。一方、ステップS151で“NO”の場合、つまり、当該目的地に到着していない場合には、CPUは、ステップS155で当該目的地には未到着であることを示す情報(未到着情報)をゲーム装置10に送信する。ステップS153もくしはS155を終了し、またはステップS149で“NO”の場合、処理はステップS131に戻る。
【0174】
この実施例によれば、複数の歩数計100でそれぞれ計測された複数の歩数データを用いて所定の演算を行い、当該演算結果をゲームに反映させるようにしたので、複数の歩数計100を用いたゲームを実行することができる。さらに、たとえば、みんなで同時間に一緒に歩いたり、みんなでたくさん歩いたりすることによって協力してゲームを進めるといった楽しみ方が可能であり、単なる累計歩数を競わせるといったゲームとは異なり、歩数を用いたゲームの面白みを向上することができる。
【0175】
なお、上述の実施例の宇宙旅行ゲームでは、複数のゲーム装置10の複数のユーザの累計歩数値の合算値をサーバ202で演算し、当該演算結果に基づいてゲームが行われるようにしたが、他の実施例では、1つのゲーム装置10で、複数のユーザの累計歩数値を合算し、当該合算値に基づいてゲームが行われるようにしてもよい。一例として、図22のような育成ゲームを示す。
【0176】
この育成ゲームでは、歩数データが取得されると、ゲーム装置10の複数のユーザのそれぞれの累計歩数値の合算値に基づいて、ツリー(オブジェクト)700が成長する。複数のユーザの歩数の累計をツリー700の成長によって確認することができる。
【0177】
具体的には、下画面には、この育成ゲームに参加している複数のユーザに対応する複数のキャラクタ512が表示されている。ここでは、キャラクタ512は、それぞれ、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹であり、つまり、この育成ゲームは家族によってプレイされている。
【0178】
ツリー700は、下画面の地面702に植え付けられている。ツリー700は、複数のユーザが歩けば歩くほどに成長し、成長すると上方に伸びて上画面でも表示されるようになる。つまり、ツリー700の高さは、複数のユーザの累計歩数値の合算値によって制御される。また、上画面には、ツリー700の到達目標とその距離(高度)が表示されるとともに、複数のユーザの現在の累計歩数と、当該歩数から所定の換算係数によって算出された距離とが表示される。また、距離が目標距離に到達した場合、つまり、ツリー700の高さが目標に到達した場合には、宇宙旅行ゲームの場合と同様に、予め決められたルートから次の目標が設定される。
【0179】
図23は、ゲーム装置10で実行される育成ゲーム処理の動作の一例を示す。なお、育成ゲームは、上述の発電ゲームや宇宙旅行ゲームと同様にメインメニューで選択されたことに応じて実行される。
【0180】
育成ゲーム処理を開始すると、CPUコア34は、ステップS161で、受信IDに対応するユーザの歩数を累計する。累計歩数値は、IDに対応付けてデータ記憶領域302に記憶される。
【0181】
次に、ステップS163では、CPUコア34は全ユーザの累計歩数値を合算する。合算値はデータ記憶領域302に記憶される。
【0182】
続くステップS165で、CPUコア34は、合算値に基づいてツリー700の高さを算出する。ツリー700の高さはデータ記憶領域302に記憶される。
【0183】
そして、ステップS167で、CPUコア34は、算出した高さにツリー700を成長させる画像を表示する。これによって、ツリー700が算出された高さまで上方向に伸びる場面が表示される。
【0184】
なお、上述の各実施例では、複数の歩数計100でそれぞれ計測された複数の歩数データを用いて所定の演算を実行し、当該演算結果に基づいてゲーム処理を実行するようにしている。このような複数の歩数データを用いた演算結果は、様々なゲーム処理に利用できる。たとえば、上述のように、キャラクタ512の動作、電球オブジェクト516の明るさや色、キャラクタ集団610の位置、ツリー700の高さなど、各種オブジェクトのパラメータの制御を演算結果に基づいて行うようにしてよい。また、演算結果に応じてアイテムを取得させたりさせなかったりするようにしてよい。また、演算結果に応じてゲーム世界にダンジョンや別のフィールドなどを出現させるなど、マップを変化させるようにしてもよい。
【0185】
また、上述の実施例の発電ゲームでは、1つのゲーム装置10で、複数のユーザが歩いた時間に基づいてスコアを算出するゲームが行われるようにしたが、他の実施例では、複数のゲーム装置10の複数のユーザの歩いた時間に基づいて、サーバ202でスコアを算出するようにしてもよい。このようにすれば、遠く離れた知らない人と同じ時間帯に歩くことが求められるので、ゲームの面白みをさらに向上させることができる。また、単に累計歩数を競わせるのではなく、歩く時簡帯を世間一般の大多数の人の時間帯に合わせるようにすることを目的とするので、持続性を持って無理なく楽しく健康的にウォーキングを行わせるといった効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】図1はこの発明のゲームシステムの一実施例を示す図解図である。
【図2】図2はゲーム装置の外観の一例を示す図解図である。
【図3】図3はゲーム装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は歩数計の外観の一例を示す斜視図である。
【図5】図5は歩数計の電気的構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図6はゲーム装置のメモリマップの一例を示す図解図である。
【図7】図7はサーバのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図8】図8はゲーム装置の動作の一例を示すフロー図である。
【図9】図9は図8の発電ゲーム処理の一例の一部を示すフロー図である。
【図10】図10は図9の続きを示すフロー図である。
【図11】図11は発電ゲームの初期画面の一例を示す図解図である。
【図12】図12は発電をスタートするときの画面の一例を示す図解図である。
【図13】図13は1人のユーザのみが歩いたときの画面の一例を示す図解図である。
【図14】図14は4人のユーザが同じ時刻に歩いたときの画面の一例を示す図解図である。
【図15】図15は結果画面の一例を示す図解図である。
【図16】図16は図9の続きの変形例を示すフロー図である。
【図17】図17は図8の宇宙旅行ゲーム処理の一例の一部を示すフロー図である。
【図18】図18はサーバの動作の一例を示す図解図である。
【図19】図19は宇宙旅行ゲームの初期画面の一例を示す図解図である。
【図20】図20は世界合計を示す画面の一例を示す図解図である。
【図21】図21は目的地に到着したときの画面の一例を示す図解図である。
【図22】図22は育成ゲームの画面の一例を示す図解図である。
【図23】図23は育成ゲーム処理の動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0187】
10 …ゲーム装置
12,14 …LCD
22 …操作スイッチ
24 …タッチパネル
28 …メモリカード
34 …CPUコア
42 …RAM
44,46 …GPU
50 …LCDコントローラ
52,54 …VRAM
58 …無線通信部
64 …ROM
66 …マイコン
68 …バックアップ用メモリ
70 …Ir通信用回路
100 …歩数計
110 …マイコン
114 …ショックセンサ
116 …EEPROM
118 …Ir通信用回路
200 …ゲームシステム
202 …サーバ
204 …ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩数を計測する複数の歩数計と処理装置とを含むゲームシステムであって、
前記処理装置は、
前記複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得手段、
前記複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および
前記演算手段の演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記歩数データには、単位時間毎の歩数値が記録されており、
前記演算手段は、同一時間帯に1以上の歩数値が記録された歩数データの数に応じて異なる値を算出し、
前記ゲーム処理手段は、前記算出された値に基づいてゲーム処理を実行する、請求項1記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記演算手段は、前記複数の歩数計のそれぞれの累計歩数値を合算し、
前記ゲーム処理手段は、前記合算値に基づいてゲーム処理を実行する、請求項1記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記処理装置は、複数のゲーム装置とサーバとを含み、
前記演算手段は、前記サーバに備えられており、
前記ゲーム装置は、少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データを前記サーバに送信する第1送信手段と、前記サーバから演算結果を受信する第1受信手段とを備え、
前記サーバは、各ゲーム装置からそれぞれ前記歩数データを受信する第2受信手段と、前記演算手段の演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信手段とを備える、請求項1ないし3記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲーム処理手段は、前記演算手段の演算結果に応じてオブジェクトのパラメータを変化させる、請求項1ないし4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
歩数を計測する複数の歩数計を含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
前記複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得ステップ、
前記複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算ステップ、および
前記演算ステップの演算結果をゲームに反映させるゲーム処理ステップを前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項7】
歩数を計測する複数の歩数計を含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置であって、
前記複数の歩数計によってそれぞれ計測された複数の歩数データを取得する歩数データ取得手段、
前記複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および
前記演算手段の演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える、ゲーム装置。
【請求項8】
歩数を計測する複数の歩数計と複数の歩数データを用いて所定の演算を行うサーバとを含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
少なくとも1つの歩数計によって計測された歩数データを取得する歩数データ取得ステップ、
前記歩数データを前記サーバに送信する第1送信ステップ、
複数の歩数データを用いた前記所定の演算の演算結果を前記サーバから受信する第1受信ステップ、および
前記演算結果をゲームに反映させるゲーム処理ステップを前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項9】
歩数を計測する複数の歩数計と複数の歩数データを用いて所定の演算を行うサーバとを含むゲームシステムにおいて用いられるゲーム装置であって、
少なくとも1つの歩数計によって計測された歩数データを取得する歩数データ取得手段、
前記歩数データを前記サーバに送信する第1送信手段、
複数の歩数データを用いた前記所定の演算の演算結果を前記サーバから受信する第1受信手段、および
前記演算結果をゲームに反映させるゲーム処理手段を備える、ゲーム装置。
【請求項10】
歩数を計測する複数の歩数計と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて用いられるサーバのコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
各ゲーム装置が少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データを受信する第2受信ステップ、
複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算ステップ、および
前記演算ステップの演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信ステップを前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項11】
歩数を計測する複数の歩数計と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて用いられるサーバであって、
各ゲーム装置が少なくとも1つの歩数計から取得した歩数データを受信する第2受信手段、
複数の歩数データを用いて所定の演算を行う演算手段、および
前記演算手段の演算結果を各ゲーム装置に送信する第2送信手段を備える、サーバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2009−254539(P2009−254539A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106443(P2008−106443)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【出願人】(599139187)株式会社クリーチャーズ (7)
【Fターム(参考)】