説明

ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲーム制御方法

【課題】各種条件の設定を任意且つ容易に実行することができるゲームを、提供することにある。
【解決手段】
本ゲームプログラムでは、指示手段が情報表示領域30の内部に位置し移動することによって、項目JCの情報Kが選択される。また、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域30に位置することによって、この情報表示領域30に対応する項目JCが、接触項目JCsとして、認識される。そして、センサ18が振動を検知した場合に、接触項目JCsを除く他の各項目JCにおいて、情報Kがランダムに選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムに基づいてコンピュータにより制御されるゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。例えば、一般的なゲーム装置は、モニタと、ゲーム装置本体と、コントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。また、タッチパネルを有するゲーム装置では、モニタ上に入力エリアが表示され、この入力エリアに指を接触させることによって、情報が入力される。
【0003】
このようなゲーム装置において実現されるビデオゲームの1つとして、例えば、野球ゲームが知られている。このような野球ゲームでは、プレイヤがコントローラの操作やタッチパネルに対する入力操作によって、各設定画面において、各種の条件設定が行われる。そして、各設定画面において設定された条件に基づいて、試合イベントが実行される(非特許文献1及び2を参照)。
【0004】
また、野球ゲームでは、ランダムにシチュエーションを設定できるものがある(特許文献1を参照)。ここでは、相手チームのシチュエーション、例えば、対戦チーム、登板投手、イニング数、出塁者数、打者、アウトカウント、点差等が、設定される(特に段落[0037]〜[0038]参照)。これにより、プレイヤは、様々なタイプの対決を楽しむことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001−137549号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】実況パワフルプロ野球2010、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、2010年7月15日、PS3版
【非特許文献2】プロ野球TOUCH2010、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、2010年7月14日、iPhone/iPod touch用
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の野球ゲームでは、プレイヤがコントローラの操作やタッチパネルに対する入力操作によって、自他のチーム、対戦する球場、先攻・後攻の順序等のような試合前の条件設定が、個別に設定される必要があった。このため、プレイヤの立場で考えると、自分が所望する条件(例えば、自分の贔屓のチームを選択する等)については、当然、自分で自由に設定したいが、一方で、自分にとってあまり重要でない条件については、この条件設定を煩わしく感じる。従って、プレイヤの所望する条件のみを選択でき、その他の条件についてはランダムに設定されるようなシステムが望まれる。
【0008】
この問題の解決に役立つ可能性があるものとしては、特許文献1に示された野球ゲームがある。この野球ゲームでは、試合前の条件設定ではないものの、前記したような対戦相手のシチュエーションを、ランダムに設定できる点が開示されている。また、シチュエーションをプレイヤに設定させるようにしてもよい([0038])との記載もある。
しかしながら、具体的な実施形態としては、ゲームスタート時にシチュエーションが自動的にランダムに設定される点が開示されているだけであり、プレイヤが如何にして設定できるかについては説明がない。また、シチュエーションのランダム設定とプレイヤ設定とを混在させられるか否かについても不明であり、前述した、プレイヤの所望する条件のみを選択でき、その他の条件についてはランダムに設定されるような構成については開示がない。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、特に、接触入力式の画像表示部を備えたゲーム装置を対象として、プレイヤの所望するゲーム条件のみを任意に選択でき、その他の条件についてはランダムな設定が可能なゲームを、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係るゲームプログラムは、接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なコンピュータの制御部に、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出機能。
(2)各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定機能。
(3)指示手段が情報表示領域の内部に位置し移動することによって、項目の情報を選択する第1情報選択機能。
(4)各項目の情報を、各項目に対応する情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示機能。
(5)指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に位置することによって、少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識機能。
(6)センサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、情報をランダムに選択する第2情報選択機能。
(7)第2情報選択機能がランダムに選択した情報を、情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示機能。
【0011】
このゲームプログラムが、例えば野球ゲームに適用された場合を一例として説明すると、項目読出機能が、それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられた、イベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す。表示領域設定機能は、各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する。第1情報選択機能は、指示手段が情報表示領域の内部に位置し移動することによって、項目の情報を選択する。第1情報表示機能は、各項目の情報を、各項目に対応する情報表示領域において、画像表示部に表示する。項目認識機能は、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に位置することによって、少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する。第2情報選択機能は、センサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、情報をランダムに選択する。第2情報表示機能は、第2情報選択機能がランダムに選択した情報を、情報表示領域において、画像表示部に再び表示する。
【0012】
上記構成をより具体的に説明すると、まず、プレイヤが情報表示領域上で、指(指示手段)をスライドすることによって、所望の項目の情報が選択され、画像表示部に表示される。その後、プレイヤが、項目の情報(上記で選択した項目の情報を含む)が表示されている情報表示領域に、指で接触することによって、指が接触した位置の項目(接触項目)が、選択対象として認識される。さらに、この後に、センサが振動を検知した場合、例えばプレイヤが端末(コンピュータ)を振る等して振動を与えた場合、上記の指で選択された項目以外の情報が、ランダムに選択される。そして、その選択された情報が、画像表示部に表示される。
【0013】
このように、本発明では、プレイヤは、自分の選択したい項目については、それに該当する情報表示領域で所望の項目を出した後に、それに接触することで項目選択を行ない、その後に、例えば端末を振ることで、それ以外の情報表示領域の項目をランダムに設定できる。従って、自分で設定したい項目を選択しつつ、それ以外の項目については適当にランダムな設定を容易に行なえるので、ゲーム開始前の設定に手間を要することなく、自分の好みのゲームを迅速に開始することができる。
【0014】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータの制御部に、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(8)項目に関連付けられた少なくとも1つの情報の中から情報を選択するための選択率を設定する選択率設定機能。
(9)第2情報選択機能が選択した各項目の情報を、ランダム選択結果情報として記録部に記録する情報記録機能。
(10)第1情報表示機能及び第2情報表示機能が、画像表示部に表示した情報に基づいて、イベントを実行するイベント実行機能。
【0015】
このゲームプログラムが、例えば野球ゲームに適用された場合を一例として説明すると、このゲームプログラムでは、選択率設定機能が、項目に関連付けられた少なくとも1つの情報の中から情報を選択するための選択率を設定する。情報記録機能は、第2情報選択機能が選択した各項目の情報を、ランダム選択結果情報として記録部に記録する。イベント実行機能は、第1情報表示機能及び第2情報表示機能が、画像表示部に表示した情報に基づいて、イベントを実行する。
【0016】
ここでは、イベント実行機能が、第1情報表示機能及び第2情報表示機能が画像表示部に表示した情報に基づいて、イベントを実行した場合に、選択率設定機能は、ランダム選択結果情報に対する選択率を、低下させる。第2情報選択機能は、イベントが終了した後にセンサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、ランダム選択結果情報の選択率を含む情報の選択率に基づいて、情報を選択する。
【0017】
この場合、ある試合イベントにおいてランダムに設定された情報(ランダム選択結果情報)に対する選択率を、低下させることによって、次の試合イベント時に情報を再びランダムに設定したとしても、このランダム選択結果情報については繰り返し選択されにくくしている。例えば、仮に野球ゲームの試合前設定において、ランダム設定により球場Aが設定されたとすると、次の試合前設定では、球場をランダムに設定する場合、この球場Aが選択されにくくする。これにより、試合イベントを繰り返し実行したとしても、新規の試合イベントを、前回の情報とは異なった情報に基づいて、実行することができる。すなわち、全ての項目を容易に設定することができるだけでなく、プレイヤを飽きさせることのない様々なパターンのゲームを、提供することができる。
【0018】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータの制御部に、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(11)センサが検知した振動の大きさを判断する振動判断機能。
【0019】
このゲームプログラムが、例えば野球ゲームに適用された場合を一例として説明すると、このゲームプログラムでは、振動判断機能が、センサが検知した振動の大きさを判断する。ここでは、選択率設定機能が、接触項目を除く他の所定の項目において、振動の大きさに応じて、情報の選択率を変更する。第2情報選択機能は、センサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、情報の選択率に基づいて、情報を選択する。
【0020】
この場合、情報をランダムに設定する場合、所定の項目については、振動の大きさに応じて変更された情報の選択率を用いて、情報が選択される。これにより、例えば、端末に振動が与えられたときの強度に応じた選択率によって、情報が選択される。例えば、所定の項目が、球場を設定する項目である場合、端末の振動が強ければ、ホーム球場から遠い球場が選択されやすくしたり、端末の振動が弱ければ、ホーム球場に近い球場が選択されやすくしたりすることができる。これにより、端末に単に振動を与えるのではなく、端末に振動を与える動作(情報をランダムに設定する動作)に対しても、ゲーム性を付与することができる。
【0021】
請求項4に係るゲームプログラムでは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、項目認識機能が、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に連続的に位置している間において、指示手段が位置している情報表示領域に対応する項目の認識を、固定化する。
【0022】
この場合、プレイヤが、自分の指(指示手段)を、少なくとも1つの情報表示領域に連続的にタッチさせた状態において、端末に振動を与えることによって(例えば、片手に持った端末の所定ボタン(情報表示領域)を、同じ手の指で押さえながら振るようにすることで)、タッチされていない他の情報(ランダム設定の対象となる情報)を、ランダムに設定することができる。これにより、プレイヤは、画像表示部の情報表示領域において、情報をスライド操作で選択したり、特定の情報を継続的なタッチ操作でランダム対象から除外したりした上で、端末に振動を与えるだけで、全ての項目を容易に設定することができる。
【0023】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータの制御部に、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(12)少なくとも1つの項目の認識を固定化するための項目認識固定化ボタンを、画像表示部に表示するボタン表示機能。
【0024】
このゲームプログラムが、例えば野球ゲームに適用された場合を一例として説明すると、このゲームプログラムでは、ボタン表示機能が、少なくとも1つの項目の認識を固定化するための項目認識固定化ボタンを、画像表示部に表示する。項目認識機能は、指示手段が項目認識固定化ボタンの表示領域に位置した後に、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に位置した場合に、指示手段が位置した情報表示領域に対応する項目の認識を、固定化する。
【0025】
この場合、プレイヤが、指(指示手段)で、まず自分の選択したい項目を各情報表示領域上に表示させた上で、項目認識固定化ボタンをタッチした後に、改めて情報表示領域にタッチすると、この段階で表示されている項目が、選択対象として固定化される。従って、この構成によれば、請求項4のように、端末を振るときに、指で所定ボタンを押さえておくということをしなくてもよい。この状態で端末に振動が与えられると、後は請求項4と同様、プレイヤによってタッチされていない他の情報(ランダム設定の対象となる情報)が、ランダムに設定される。この構成によれば、プレイヤは固定化したい項目を指で押さえ続けるという操作が不要になるので、端末を振るときの指の自由度が向上し、操作を容易に行なえる。
【0026】
請求項6に係るゲーム装置は、接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置の制御部は、それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出手段と、各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定手段と、指示手段が情報表示領域の内部に位置し移動することによって、項目の情報を選択する第1情報選択手段と、各項目の情報を、各項目に対応する情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示手段と、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に位置することによって、少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識手段と、センサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、情報をランダムに選択する第2情報選択手段と、第2情報選択手段がランダムに選択した情報を、情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示手段とを、備えている。
【0027】
請求項7に係るゲーム制御方法は、接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なコンピュータにより制御されるゲーム制御方法である。このゲーム制御方法では、コンピュータの制御部が、それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出ステップと、各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定ステップと、指示手段が情報表示領域の内部に位置し移動することによって、項目の情報を選択する第1情報選択ステップと、各項目の情報を、各項目に対応する情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示ステップと、指示手段が少なくとも1つの情報表示領域に位置することによって、少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識ステップと、センサが振動を検知した場合に、接触項目を除く他の各項目において、情報をランダムに選択する第2情報選択ステップと、第2情報選択ステップがランダムに選択した情報を、情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示ステップとを、実行する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、プレイヤは、ゲーム開始前の条件設定において、自分で選択したい条件については任意に設定を行ないつつ、それ以外の条件については適当にランダムな設定を容易に行なうことができるので、ゲーム開始前の条件設定に手間を要することなく、自分の好みの条件のゲームを迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態による携帯ゲーム機を示す図。
【図2】前記携帯ゲーム機のハードウェア構成を示す図。
【図3】前記携帯ゲーム機の一例としての機能ブロック図。
【図4】モード選択画面を示す図。
【図5】対戦形式選択画面を示す図。
【図6】条件設定画面を示す図。
【図7】条件カテゴリと条件との対応関係を示す図。
【図8】各条件に対する選択率を示す図。
【図9】Cチームのホーム球場を基準とした距離情報を示す図。
【図10】本発明の他の実施形態による条件設定画面を示す図。
【図11】野球ゲームの全体概要を示すフロー。
【図12】野球ゲームにおける条件設定システムを示すフロー。
【発明を実施するための形態】
【0030】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0031】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ部3と、基本操作部4と、マイク5と、スピーカ6とを備えている。モニタ部3は、本体2に設けられており、液晶モニタ3aを有している。ここでは、例えば、液晶モニタ3aが、静電接触入力式のモニタすなわちタッチパネル式のモニタになっている。この液晶モニタ3aでは、タッチパネルの表面全体に電界が形成されている。そして、この状態のタッチパネルの表面に、指示手段例えば指や導電性を有するペン等を、接触させると、液晶表面の表面電荷が変化する。そして、この表面電荷の変化が捕捉され、タッチパネル上の指やペン等の位置が検出される。ここでは、投影型のタッチパネルが用いられており、このタッチパネルでは多点同時検出が可能である。
【0032】
基本操作部4は、ホームボタン4a、ボリュームポタン4b、およびスリープボタン4cを有している。ホームボタン4aは、本体2のタッチパネルの下部に設けられている。このホームボタン4aが押されると、ホーム画面が表示されたり、携帯ゲーム機1がスリープ状態から復帰したりする。ボリュームポタン4bは、本体2の側面上部に設けられている。このボリュームポタン4bの上部が押されると、音量が増加し、このボリュームポタン4bの下部が押されると、音量が減少する。スリープボタン4cは、本体2の上面に設けられている。このスリープボタン4cが押されると、携帯ゲーム機1がスリープ状態に移行する。
【0033】
マイク5は、音出力用のマイク5aと、音入力用のマイク5bとを有している。音出力用のマイク5aは、本体2のタッチパネルの上部に設けられている。ゲームを実行する時や、電話通信する時や、音楽を聞く時等には、この音出力用のマイク5aから音が出力される。音入力用のマイク5bは、本体2に内蔵されており、本体2の下面に出力口が設けられている。電話通信する時や録音を行う時等には、この音入力用のマイク5bから音声が入力される。
【0034】
スピーカ6は、本体2に内蔵されており、本体2の下面に出力口が設けられている。ゲームを実行する時や、音楽を聞く時や、録音を聞く時等には、このスピーカ6から音が出力される。なお、ゲーム機1には、イヤホンジャック等も設けられているが、これらについては説明を省略する。
【0035】
また、携帯ゲーム機1は、図2に示すように、主に、制御部すなわち制御装置10と、通信部16と、記憶装置17と、モーションセンサ18とを、内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15と、を有している。これらは、バス19を介してそれぞれが接続されている。
【0036】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(例えば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じてモニタ部3を制御して、液晶モニタ3aに所定の画像を表示する。また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段例えば指等を接触させたときに、接触信号がタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、液晶モニタ3aにおける接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルに指示手段を接触させると、対象物の選択信号がタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPUに認識される。
【0037】
サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成して、音出力用のマイク5aおよび/又はスピーカ6に出力する。音出力用のマイク5aおよび/又はスピーカ6の音量は、基本操作部4のボリュームボタン4bによって調節される。また、音入力用のマイク5bから音が入力されたときに、アナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する。
【0038】
通信部16は、ゲーム実行時にデータ通信するための通信機能や、携帯電話として通信するための通信機能等を有している。データ通信用の通信機能には、ローカルワイヤレスネットーワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が、含まれている。
【0039】
通信部16は、通信制御回路20と通信インターフェイス21とを有している。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、バス19を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1をローカルワイヤレスネットーワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。また、電話による通信時には、通信制御回路20および通信インターフェイス21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1を電話回線に接続するための接続信号を制御し発信する。
【0040】
記憶装置17は、本体2に内蔵されており、バス19に接続される。例えば、記憶装置17には、記憶媒体としてのハードディスクやフラッシュメモリドライブ等が用いられる。
【0041】
モーションセンサ18は、携帯ゲーム機1に内蔵されている。モーションセンサ18は、3軸方向の加速度を検出可能なセンサである。携帯ゲーム機1を、上下左右に傾けたり振ったりすると、モーションセンサ18により、モーションデータ例えば加速度データが、検出される。この加速度データを制御装置10に認識・処理させることにより、3次元空間における携帯ゲーム機1の動きが、算出される。例えば、携帯ゲーム機1のモーションの大きさ(強度)、傾いた方向、振られた回数等が、算出される。
【0042】
なお、バス19と各要素との間には必要に応じてインターフェイス回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略している。
【0043】
以上のような構成のゲーム機1では、記憶装置17に格納されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームをモニタ部3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0044】
〔本ゲームシステムにおける各種処理概要〕
本ゲームシステムにおいて実行されるゲームは、例えば、野球ゲームである。ここでは、野球ゲームを実行するためのゲームプログラムは、記憶装置17に格納されている。そして、野球ゲームが実行されるときには、このゲームプログラムはRAM13にロードされ実行される。
【0045】
このようにして実行される野球ゲームでは、タッチパネル式の液晶モニタ3a(以下、モニタ3aを呼ぶ)に対する指示手段の接触、及びモーションセンサ18による振動検知によって、各種の命令が指示され、ゲームが実行される。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。各機能は、携帯ゲーム機1の制御装置10によって制御される。なお、本実施形態では、指示手段が、プレイヤの指である場合の例を用いて説明を行う。
【0046】
カテゴリ読出手段50は、それぞれに少なくとも1つの条件が関連付けられた試合イベントの開始前設定に関する複数の条件カテゴリを、RAM13から読み出す機能を、備えている。
【0047】
この手段50では、試合イベントの開始前設定に関する複数の条件カテゴリが、RAM13から読み出される。各条件カテゴリには、少なくとも1つの条件が関連付けられている。例えば、各条件カテゴリと条件との対応関係を示す第1対応テーブルは、ゲームプログラムに含まれており、記憶装置17からRAM13にロードされている。この第1対応テーブルをRAM13から読み出しCPU11に認識させることによって、複数の条件カテゴリと、各条件カテゴリに含まれる少なくとも1つの条件が、設定される。
【0048】
選択率設定手段51は、条件カテゴリに関連付けられた少なくとも1つの条件の中から条件を選択するための選択率を、設定する機能を、備えている。
【0049】
この手段51では、デフォルトとしては、各条件に対する選択率が、RAM13から読み出される。各条件と選択率との対応関係を示す第2対応テーブルは、ゲームプログラムに含まれており、記憶装置17からRAM13にロードされている。この第2対応テーブルをRAM13から読み出しCPU11に認識させることによって、デフォルトとしての選択率が、設定される。
【0050】
また、この手段51では、モニタ3aに表示された条件に基づいて、試合イベントが実行された場合に、ランダムに選択された条件(後述するランダム選択結果条件)に対する選択率が、変更される。例えば、この手段51では、モニタ3aに表示された条件に基づいて試合イベントが実行された場合に、ランダムに選択された条件に対する選択率を低下させる処理が、CPU11により実行される。この処理で変更された選択率は、上記の第2対応テーブルに反映され、RAM13に格納される。
【0051】
さらに、この手段51では、接触カテゴリ(後述する)を除く他の所定の条件カテゴリにおいて、モーションセンサ18に検知された振動の大きさに応じて、条件の選択率が変更される。モーションセンサ18に検知された振動の大きさの判断は、振動判断手段57(後述する)において実行される。例えば、この手段51では、携帯ゲーム機1に振動が与えられた場合、モーションセンサ18に検知された振動の大きさに応じて、ある条件の選択率を大きくしたり、他の条件の選択率を小さくしたりする処理が、CPU11により実行される。この処理で変更された選択率は、上記の第2対応テーブルに反映され、RAM13に格納される。
【0052】
表示領域設定手段52は、各条件カテゴリに対応する条件表示領域を、モニタ3aに設定する機能を、備えている。
【0053】
この手段52では、各条件カテゴリに対応する条件表示領域が、モニタ3aに設定される。ここでは、各条件表示領域は、モニタ3aの所定の位置に設定される。例えば、各条件カテゴリの条件表示領域を規定するための座標データをRAM13から読み出しCPU11に認識させることによって、各条件表示領域がモニタ3aの所定の位置に設定される。なお、各条件カテゴリの条件表示領域を規定するための座標データは、ゲームプログラムに含まれており、記憶装置17からRAM13にロードされている。
【0054】
第1条件表示手段53は、各条件カテゴリの条件を、各条件カテゴリに対応する条件表示領域において、モニタ3aに表示する機能を、備えている。
【0055】
この手段53では、各条件カテゴリの条件が、各条件カテゴリに対応する条件表示領域において、モニタ3aに表示される。例えば、デフォルトとしては、ゲームプログラムによって予め設定された所定の条件が、各条件カテゴリの条件表示領域において、モニタ3aに表示される。また、後述するように、第1条件選択手段55において条件が選択が選択された場合、ここで選択された条件が、各条件カテゴリの条件表示領域において、モニタ3aに表示される。
【0056】
ボタン表示手段54は、少なくとも1つの条件カテゴリの認識を固定化するための条件カテゴリ認識固定化ボタンを、モニタ3aに表示する機能を、備えている。
【0057】
この手段54では、条件カテゴリ認識固定化ボタンが、モニタ3aに表示される。条件カテゴリ認識固定化ボタンは、少なくとも1つの条件カテゴリの認識を固定化するためのボタンである。条件カテゴリ認識固定化ボタンは、モニタ3aの所定の位置に表示される。例えば、条件カテゴリ認識固定化ボタンの表示位置を規定するための座標データをRAM13から読み出しCPU11に認識させることによって、条件カテゴリ認識固定化ボタンが、モニタ3aの所定の位置に表示される。条件カテゴリ認識固定化ボタンの表示位置を規定するための座標データは、ゲームプログラムに含まれており、記憶装置17からRAM13にロードされている。なお、このボタン表示手段54は、後述する他の実施形態において用いられる手段である。
【0058】
第1条件選択手段55は、指が条件表示領域の内部に位置し移動することによって、条件カテゴリの条件を選択する機能を、備えている。
【0059】
この手段55では、指が条件表示領域の内部に位置し移動することによって、条件カテゴリの条件が選択される。例えば、指が条件表示領域の内部に位置すると、モニタ3aにおける指の接触位置が、CPU11に認識される。そして、指が条件表示領域の内部に位置した後に移動すると、モニタ3aにおける指の移動方向が、CPU11に認識される。すると、モニタ3aに表示中の条件を、モニタ3a上において指の移動方向に移動する処理が、CPU11により実行される。そして、表示中の条件に代えて、新規の条件をモニタ3aに表示する処理が、CPU11により実行される。これにより、条件カテゴリの条件が、変更され選択される。
【0060】
条件カテゴリ認識手段56は、指が少なくとも1つの条件表示領域に位置することによって、少なくとも1つの条件表示領域に対応する条件カテゴリを、接触カテゴリとして、認識する機能を、備えている。
【0061】
この手段56では、指が接触した条件表示領域に対応する条件カテゴリが、接触カテゴリとして、認識される。例えば、指が少なくとも1つの条件表示領域に連続的に位置している間において、指が位置する条件表示領域に対応する条件カテゴリが、接触カテゴリとして、認識される。より具体的には、モニタ3aにおける指の接触位置が、条件表示領域の内部に位置しているか否かがCPU11により判断され、指の接触位置が、条件表示領域の内部に位置している間は、この条件表示領域に対応する条件カテゴリが、接触カテゴリとして、CPU11に認識される。このように、指を条件表示領域に対して継続的に位置させることによって、指が条件表示領域に位置している間において、この条件表示領域に対応する条件カテゴリが、接触カテゴリとして、固定的に認識される。
【0062】
振動判断手段57は、モーションセンサ18が検知した振動の大きさを判断する機能を、備えている。
【0063】
この手段57では、携帯ゲーム機1に入力された振動が、モーションセンサ18によって検知されると、モーションセンサ18で検知された振動の大きさが、CPU11に認識される。すると、モーションセンサ18が検知した振動の大きさが、CPU11により判断される。例えば、携帯ゲーム機1に振動が与えられた場合、モーションセンサ18が検知した振動の大きさが、所定の大きさ以上であるか否かが、CPU11により判断される。そして、この振動の大きさが所定の大きさ以上であった場合に、CPU11は、携帯ゲーム機1に振動が入力されたものと判断する。
【0064】
第2条件選択手段58は、モーションセンサ18が振動を検知した場合に、接触カテゴリを除く他の各条件カテゴリにおいて、条件をランダムに選択する機能を、備えている。
【0065】
この手段58では、モーションセンサ18が振動を検知した場合に、接触カテゴリを除く他の各条件カテゴリにおいて、条件がランダムに選択される。例えば、モーションセンサ18が振動を検知した場合に、接触カテゴリを除く他の条件カテゴリが、CPU11に認識される。そして、この他の条件カテゴリの条件が、各条件の選択率に基づいて、CPU11により選択される。
【0066】
また、試合イベントが終了した後にモーションセンサ18が振動を検知した場合には、接触カテゴリを除く他の各条件カテゴリにおいて、前回の試合イベントにおいてランダムに選択された条件(後述するランダム選択結果条件)の選択率を含む条件の選択率に基づいて、条件がCPU11により新規に設定される。すなわち、この場合は、第2対応テーブルに基づいて、条件を新規にランダムに選択する処理が、CPU11により実行される。
【0067】
条件記録手段59は、第2条件選択手段58が選択した各条件カテゴリの条件を、ランダム選択結果条件としてRAM13に記録する機能を、備えている。
【0068】
この手段59では、第2条件選択手段58がランダムに選択した各条件カテゴリの条件を、ランダム選択結果条件として、RAM13に記録する。例えば、ランダムに選択された条件カテゴリの条件(ランダム選択結果条件)が、CPU11に認識され、このランダム選択結果条件がRAM13に格納される。このように、ランダム選択結果条件をRAM13に格納しておくことによって、上述したように、試合イベントが実行された場合に、ランダム選択結果条件に対する選択率を、変更することができる。
【0069】
第2条件表示手段60は、第2条件選択手段58がランダムに選択した条件を、条件表示領域において、モニタ3aに再び表示する機能を、備えている。
【0070】
この手段60では、第2条件選択手段58がランダムに選択した条件が、条件表示領域において、モニタ3aに再び表示される。例えば、条件カテゴリの条件がランダムに選択された場合、この条件(ランダム選択結果条件)が、条件表示領域において、モニタ3aに再び表示される。
【0071】
試合イベント実行手段61は、第1条件表示手段53及び第2条件表示手段60が、モニタ3aに表示した条件に基づいて、試合イベントを実行する機能を、備えている。
【0072】
この手段61では、第1条件表示手段53及び第2条件表示手段60がモニタ3aに表示した条件に基づいて、試合イベントが実行される。例えば、モニタ3aに表示された条件が、CPU11に認識される。そして、この条件に基づいて試合イベントを実行する処理が、CPU11により実行される。
【0073】
〔野球ゲームにおける条件設定システムの概要〕
次に、野球ゲームにおける条件設定システムの具体的な内容について説明する。また、図11および図12に示すフローについても同時に説明する。なお、図11は野球ゲームの全体概要を説明するためのフローであり、図12は本システムを説明するためのフローである。
【0074】
まず、携帯ゲーム機1の電源が投入され、携帯ゲーム機1が起動されると、野球ゲームプログラムが、記憶装置17例えばフラッシュメモリから、RAM13にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータも、同時に、記憶装置17からRAM13にロードされ格納される(S1)。
【0075】
例えば、基本ゲームデータには、ゲーム空間用の各種の画像に関するデータが含まれている。ゲーム空間用の各種の画像に関するデータには、例えば、スタジアム用のモデルデータ、選手キャラクタ用のモデルデータ、および各種のオブジェクトのモデルデータ等が、含まれている。また、基本ゲームデータには、ゲーム空間用のモデルデータをゲーム空間に配置するための位置座標データが、含まれている。また、基本ゲームデータには、ゲーム空間に配置されたモデルを、モニタ3aに表示するための画像データが、含まれている。さらに、基本ゲームデータには、本システムで用いられる他の各種データも、含まれている。
【0076】
続いて、RAM13に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU11により実行される(S2)。すると、野球ゲームの起動画面がモニタ3aに表示される。すると、野球ゲームを実行するための各種の設定画面がモニタ3aに表示される。ここでは、例えば、図4に示すように、野球ゲームのプレイモードを選択するためのモード選択画面70が、モニタ3aに表示される。このモード選択画面70に表示された複数のプレイモードの中から、いずれか1つのプレイモードを選択することによって、プレイモードが決定される(S3)。プレイモードには、例えば、12球団の中からチームを選択して対戦を楽しむ対戦モード、および12球団の中からチームを選択してペナントレースを戦うペナントモード等が、用意されている。そして、対戦モード用のボタン又はペナントモード用のボタンの位置において、指をモニタ3aに接触させることによって、プレイモードは選択される。
【0077】
続いて、モード選択画面70で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントが、CPU11により実行される(S4)。ここで実行される各種のイベントには、例えば、自動制御プログラム(AIプログラム、Artificial Intelligence Program)に基づいてCPU11により自動制御されるイベントや、プレイヤがモニタ3aに指を接触することによって入力された入力情報(信号)に基づいてプレイヤにより手動制御されるイベントがある。また、選手キャラクタの制御には、自動制御プログラムに基づいて選手キャラクタに命令を自動的に指示する自動制御や、モニタ3aからの入力信号に基づいて選手キャラクタに命令を指示する手動制御等がある。このように、本野球ゲームでは、モニタ3aからの指示や自動制御プログラムからの指示に応じて、イベントが制御されたり、選手キャラクタに命令が指示されたりするようになっている。
【0078】
なお、ここに示す自動制御プログラムは、野球ゲームプログラムに含まれている。また、この自動制御プログラムとは、プレイヤに代わって、イベントに関する命令および選手キャラクタに対する命令を自動的に制御するためのプログラムである。この自動制御プログラムは、プレイ状況に応じて、各種命令をCPU11に指示する。
【0079】
続いて、選択されたプレイモードが終了したか否かが、CPU11により判断される(S5)。具体的には、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたか否かが、CPU11により判断される。そして、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたとCPU11により判断された場合(S5でYes)、ゲーム継続用のデータをRAM13に格納する処理が、CPU11により実行される。そして、ゲーム継続用のデータがRAM13に格納されると、この野球ゲームを終了するか否かを選択する選択画面が、モニタ3aに表示される(S6)。そして、この選択画面において、プレイヤが自分の指をモニタ3aに接触させることにより、野球ゲームの終了を示す項目が選択されると(S6でYes)、野球ゲームを終了するための処理がCPU11により実行される(S7)。一方で、この選択画面において、プレイヤが自分の指をモニタ3aに接触させることにより、野球ゲームの継続を示す項目が選択されると(S6でNo)、ステップ3(S3)のモード選択画面70が、モニタ3aに再表示される。
【0080】
なお、プレイモードが終了するための命令が発行されたとCPU11に判断されない限り(S5でNo)、モード選択画面70で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントがCPU11により繰り返し実行される(S4)。
【0081】
次に、プレイモードとして対戦モードが選択された場合を一例として、条件設定システムの詳細を説明する。また、図12に示すフローについても同時に説明する。以下では、自動制御プログラムが、相手チームの選手キャラクタに対して命令を指示する場合の例が、示される。
【0082】
図4に示したモード選択画面70がモニタ3aに表示された状態において、プレイヤが、所望のアイコン例えば対戦モード用のアイコンを指で選択すると、対戦モードが選択される(S31)。すると、試合イベントの開始前設定に関する複数の条件カテゴリJC及び条件Kが、RAM13から読み出され、CPU11に認識される(S32)。例えば、複数の条件カテゴリJCには、プレイヤが指揮するチーム(自分チーム)、対戦相手が指揮するチーム(相手チーム)、対戦球場、及び攻撃順序のようなカテゴリが、含まれている(図6及び図7を参照)。
【0083】
各条件カテゴリJCには、少なくとも1つの条件Kが関連付けられている。例えば、自分チームJC1及び相手チームJC2それぞれには、Aチーム、Bチーム、Cチーム、Dチーム、及びEチームから構成される複数の条件Kが、関連付けられている。対戦球場JC3には、各チームのホーム球場が関連付けられている。ここでは、各チームのホーム球場を、チーム名の小文字、例えばa球場、b球場、c球場、d球場、及びe球場で、表記する。攻撃順序JC4には、先攻及び後攻から構成される複数の条件Kが、関連付けられている。このような各条件カテゴリJCと条件Kとの対応関係は、図7に示す第1対応テーブルによって、定義されている。この第1対応テーブルは、RAM13に格納されている。
【0084】
続いて、各条件カテゴリJCの複数の条件Kの中から、ある条件を選択するための選択率Pが、設定される(S33)。例えば、初回起動時には、デフォルトとしての各条件Kの選択率P(P1〜P4)が、RAM13から読み出される。このようにして、初回起動時には、選択率P(P1〜P4)が設定される。各条件Kに対する選択率Pは、図8に示すように、第2対応テーブルによって、定義されている。なお、図8では、各条件カテゴリJC(JC1〜JC4)に対する選択率Pが、記号P1,P2,P3,P4によって、示されているが、この記号P1,P2,P3,P4は、選択率の数値に対応するものである。
【0085】
また、後述するように、ランダムに選択された条件Kr(後述するランダム選択結果条件)を用いて、試合イベントが実行された場合には、ランダム選択結果条件Krに対する選択率Pが、変更される(後述するS47)。この場合、ここで変更された選択率P’が第2対応テーブルに上書きされる。この場合、変更後の第2対応テーブルにおける選択率P’が、新規の選択率Pとして設定される。なお、ここでは、変更前の選択率と、変更後の選択率とを区別するために、変更後の選択率の符号Pには、ダッシュを付している。
【0086】
続いて、各条件カテゴリJCに対応する条件表示領域30が、モニタ3aに設定される(S34、図6(a)を参照)。例えば、RAM13に格納された、各条件カテゴリJCの条件表示領域30用の座標データを、CPU11に認識させることによって、各条件表示領域30がモニタ3aの所定の位置に設定される。なお、各条件カテゴリJCの条件表示領域30を規定するための座標データは、RAM13に格納されている。
【0087】
上記のように、各種の設定が実行されると、図5に示すように、対戦形式を選択するための対戦形式選択画面71が、モニタ3aに表示される(S35)。対戦形式選択画面71には、コンピュータを対戦相手として試合イベントを実行する場合に選択される第1アイコン40(図5では「ひとりで」アイコン)と、他のプレイヤを対戦相手として試合イベントを実行する場合に選択される第2アイコン41(図5では「通信対戦」アイコン)とが、モニタ3aに表示される。
【0088】
この対戦形式選択画面71において、プレイヤが、例えば「ひとりで」アイコンを指で選択すると、図6(a)及び図6(b)に示すように、コンピュータ(自動制御プログラム)を対戦相手として試合イベントを実行する前の条件設定画面72が、モニタ3aに表示される(S36)。条件設定画面72では、条件カテゴリJC(JC1〜JC4)ごとの条件Kが、モニタ3aに表示される。各条件カテゴリJCに対する条件Kは、各条件カテゴリJCに対応する条件表示領域30の内部に表示される。各条件カテゴリJCに対応する条件表示領域30は、上述したように、モニタ3aの所定の位置に設定されている。
【0089】
なお、図6(a)及び図6(b)に示した条件設定画面72では、自分チーム(プレイヤのチーム)の条件と相手チーム(コンピュータのチーム)の条件とを区別するために、自分チーム用の条件表示領域30aの上部には、「1P」という文字を表示し、相手チーム用の条件表示領域30bの上部には、「COM」という文字を表示している。また、攻撃順序用の条件表示領域30cに表示された攻撃順序については、左側に示されたものが、「1P」側の攻撃順序すなわち自分チームの攻撃順序を示し、右側に示されたものが、「COM」側の攻撃順序すなわち相手チームの攻撃順序を示している。
【0090】
例えば、初回起動時には、デフォルトとしての所定の条件Kが、各条件カテゴリJCの条件表示領域30において、モニタ3aに表示される。以下では、図6(a)が、初回起動時の対戦形式選択画面71であるものとして、説明を行う。なお、図6(b)では、モニタ3aに表示された条件Kを示すために、条件Kには下線を付している。しかしながら、実際には、下線は表示されない。
【0091】
続いて、図6(a)に示すように、条件設定画面72において各条件カテゴリJCの条件Kがモニタ3aに表示された状態では、各条件カテゴリJCの条件Kが、マニュアルで設定可能になっている。例えば、プレイヤが、自分の指を、ある条件カテゴリJCの条件表示領域30の内部に位置させ、上方又は下方にスライドさせることによって、各条件カテゴリJCに関連づけられた複数の条件Kの中から、プレイヤが所望する条件Kが、マニュアルで選択される(S37)。
【0092】
より具体的には、図6(a)に示すように、プレイヤが、条件表示領域30例えば自分チームJC1の条件表示領域30aにおいて、自分の指を上方又は下方にスライドさせると、モニタ3aに表示中の条件K例えばチームAを、モニタ3a上において指のスライド方向に移動表示する処理が、CPU11により実行される。すると、チームAに代えて、新規の条件K例えばチームC(図6(b)を参照)が、モニタ3aに表示される。すると、この条件Kが、マニュアルで選択された条件として、CPU11に認識される。
【0093】
同様に、プレイヤは、他の条件表示領域30b,30c,30dにおいて、自分の指を上方又は下方にスライドさせると、モニタ3aに表示中の条件Kが、他の条件に変更される。すると、変更後の条件Kが、マニュアルで選択された条件として、CPU11に認識される。例えば、攻撃順序用の条件表示領域30cにおいては、プレイヤが指を上方又は下方に1スクロールさせると、「先攻/後攻」という表示(図6(a)を参照)が、「後攻/先攻」という表示(図6(b)を参照)に変更される。なお、「先攻/後攻」という表示は、「1P」側が先攻で「COM」側が後攻であることを示しており、「後攻/先攻」という表示は、「1P」側が後攻で「COM」側が先攻であることを示している。
【0094】
なお、ステップ37(S37)における各条件Kのマニュアル設定は、必ず実行されるものではなく、プレイヤが望まない場合は、この設定は実行されない。
【0095】
続いて、条件設定画面72において各条件カテゴリJCの条件Kがモニタ3aに表示された状態で、図6(b)に示すように、プレイヤが、自分の指を、少なくとも1つの条件カテゴリJCに対応する条件表示領域30に接触させると、この条件表示領域30に対応する条件カテゴリJCの選択状態が、保持される。この操作によって、選択状態の条件カテゴリJCが、ランダム設定の対象から、除外される(S38)。
【0096】
例えば、図6(b)に示すように、プレイヤが、相手チームの条件表示領域30及び攻撃順序の条件表示領域30に、自分の2本の指を接触させ続けると、相手チームの条件カテゴリJC2の選択状態及び攻撃順序の条件カテゴリJC4の選択状態が、保持される。より具体的には、モニタ3aに対する指の接触位置が、条件表示領域30の内部に連続して位置しているか否かが、CPU11により判断される。そして、指の接触位置が、条件表示領域30の内部に連続して位置している場合、この条件表示領域30に対応する条件カテゴリJCが、接触カテゴリJCsとして、CPU11に認識される。例えば、図6(b)では、相手チームの条件カテゴリJC2及び攻撃順序の条件カテゴリJC4が、接触カテゴリJCsとして、CPU11に認識される。
【0097】
このように、プレイヤは、自分の指を条件表示領域30に継続的に位置させることによって、選択状態の条件カテゴリすなわち接触カテゴリJCsを、選択した状態で保持し、ランダム設定の対象から除外することができる。
【0098】
続いて、この状態において、携帯ゲーム機1に振動が入力されたか否かが、CPU11により判断される(S39)。ここで、携帯ゲーム機1に対する振動の入力の有無は、次のように判断される。まず、携帯ゲーム機1に入力された振動の大きさが、モーションセンサ18によって検知され、RAM13に格納される。すると、この振動の大きさが、CPU11に認識される。そして、ここでCPU11に認識された振動の大きさ、すなわちモーションセンサ18が検知した振動の大きさが、所定の大きさ以上であるか否かが、CPU11により判断される。そして、この振動の大きさが所定の大きさ以上であった場合に、CPU11は、携帯ゲーム機1に振動が入力されたものと判断する。一方で、この振動の大きさが所定の大きさ未満であった場合には、CPU11は、携帯ゲーム機1に振動が入力されていないものと判断する。
【0099】
ここで、携帯ゲーム機1に振動が入力されなかった場合(S39でNo)、ステップ43(S43)の処理が、CPU11により実行される。一方で、携帯ゲーム機1に振動が入力された場合(S39でYes)、所定の条件カテゴリ、例えば球場の条件カテゴリJC3が、CPU11に認識される。そして、この球場の条件カテゴリJC3が、接触カテゴリJCsではないか否かが、CPU11により判断される(S40)。具体的には、球場の条件カテゴリJC3が、ランダム設定の対象であるか否かが、CPU11により判断される。ここで、球場の条件カテゴリJC3がランダム設定の対象でなかった場合(S40でNo)、例えば球場の条件カテゴリJC3がプレイヤの指によって選択状態にある場合、ステップ42(S42)の処理がCPU11により実行される。また、球場の条件カテゴリJC3がランダム設定の対象であった場合(S40でYes)、球場の条件カテゴリJC3に関連付けられた条件Kの選択率P3が、モーションセンサ18に検知された振動の大きさに応じて、変更される(S41)。
【0100】
例えば、振動の大きさを、所定の段階数L例えば5段階に評価する処理が、CPU11により実行される。振動の大きさに対する段階数Lの評価は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、ここで評価された段階数Lが、RAM13に格納される。例えば、振動の大きさが大きいほど、段階数Lが大きくなるように、段階数Lは設定される。そして、ここで設定された段階数Lに基づいて、各球場の選択率P3がCPU11により変更される。
【0101】
より具体的には、振動の大きさを評価した段階数Lが大きくなるにつれて、ホーム球場から遠い球場が選択されやすくなるように、各球場の選択率P3が変更される。言い換えると、段階数Lが小さくなるにつれて、ホーム球場に近い球場が選択されやすくなるように、各球場の選択率P3が変更される。ここで、各球場の選択率P3が変更されると、変更後の選択率P3’は、第2対応テーブルに反映される。
【0102】
図6(b)では、ホームチームがCチームとなっているので、ホーム球場はc球場となる。すると、振動の大きさを評価した段階数Lが大きくなるにつれて、C球場から遠い球場が選択されやすくなるように、各球場の選択率P3がCPU11により設定される。具体的には、段階数Lに対応する距離情報Kを有する球場の選択率P3が、最も大きくなるように、球場の条件カテゴリJC3の各条件Kの選択率P3が、CPU11により変更される。
【0103】
球場と他の球場とが、どの程度離れているかを示す距離情報K(図9を参照)は、基本ゲームデータに含まれており、RAM13に格納されている。距離情報Kの一例を示す図9のテーブルは、ホームチーム(ホーム球場)がCチーム(c球場)である場合のものであり、C球場に近い球場ほど、距離情報Kの値が小さく示されている。このようなテーブルは、チーム(球場)ごとに用意されている(図示しない)。
【0104】
図9では、段階数Lが5の場合、距離情報Kが5(=L)であるe球場の選択率P3(e)が、最も大きくなるように、各球場の選択率P3(a)〜P3(e)が設定される。同様に、段階数Lが「4、3、2、又は1」の場合、段階数Lに対応する距離情報Kを有する選択率P3(a),P3(d),P3(b),P3(c)が、最も大きくなるように、各球場の選択率P3(a)〜P3(e)が設定される。
【0105】
なお、上述した複数の選択率Pそれぞれは、条件Kの選択されやすさを示す指標である。ここでは、各条件カテゴリJCの選択率の合計ΣP1〜ΣP4は、100%となるように設定されている。また、選択率Pが変更された場合、選択率の合計ΣP1〜ΣP4に対する選択率P1〜P4を計算することによって、各条件カテゴリJCの選択率の合計ΣP1〜ΣP4が、100%となるように調整される。
【0106】
上記のように、携帯ゲーム機1に振動が入力され選択率Pが設定されると、最新の第2対応テーブルに基づいて、接触カテゴリJCsを除く他の条件カテゴリJCの条件Kが、CPU11により設定される(S42)。例えば、図6(b)では、自分チームのカテゴリJC1及び球場のカテゴリJC3が、CPU11に認識され、自分チームのカテゴリJC1に含まれる条件K、及び球場のカテゴリJC3に含まれる条件Kそれぞれが、最新の第2対応テーブルの各条件Kの選択率P1,P3に基づいて、CPU11により選択される。すると、ここでCPU11により選択された各条件カテゴリJCの条件Kが、ランダム選択結果条件Krとして、RAM13に格納される。すると、この各条件カテゴリJCの条件Kが、各条件カテゴリJCの条件表示領域30において、モニタ3aに表示される。
【0107】
続いて、各条件カテゴリJCの条件Kが承認されたか否かが、CPU11により判断される(S43)。例えば、プレイヤが、各条件カテゴリJCの内容を承認し、モニタ3aに表示された承認ボタン例えばOKボタン33(図6を参照)を、自分の指で選択すると(S43でYes)、各チームに関する詳細な設定を行うための設定画面が、モニタ3aに表示される(図示しない)。各チームに関する詳細な設定には、例えば各チームのスターティングメンバーの設定等が、含まれる。
【0108】
一方で、プレイヤが、各条件カテゴリJCの内容を修正することを望んだ場合(S43でNo)、プレイヤは、現在モニタ3aに表示されている条件設定画面72において、各条件カテゴリJCの内容を修正することができる。すなわち、この場合は、ステップ37(S37)以降の処理が、再びCPU11により実行される。
【0109】
なお、複数の条件カテゴリJCが、自分チーム、相手チーム、攻撃順序、及び対戦球場のようなカテゴリである場合の例を示したが、各チームに関する詳細な設定においても、携帯ゲーム機1への振動の入力によって、各条件Kをランダムに設定できるようにしてもよい。
【0110】
続いて、各チームに関する詳細な設定が終了すると、モニタ3aに表示された条件Kに基づいて、試合イベントを実行する処理が、CPU11により実行される(S44)。ここでは、図6(b)に示したように、チームBが先攻でチームCが後攻である試合イベントが、CPU11により実行される。
【0111】
そして、試合イベントが終了すると(S45)、この試合イベントが、ランダム選択結果条件Krを含んだ条件Kを用いて実行されたか否かが、CPU11により判断される(S46)。ここで、この試合イベントが、ランダム選択結果条件Krを含んだ条件Kを用いて実行された場合(S46でYes)、ランダム選択結果条件Krに対する選択率Pが、変更される(S47)。例えば、ランダム選択結果条件Krに対する選択率Pを、所定の割合で低下させる処理が、CPU11により実行される。すると、ここで変更された選択率Pが、第2対応テーブルに反映される。
【0112】
一方で、ランダム選択結果条件Krを用いずに試合イベントが実行された場合(S46でNo)、例えば各条件カテゴリJCの条件Kがデフォルト又はマニュアルで設定されて試合イベントが実行された場合、第2対応テーブルは変更されずにRAM13に保持される。すなわち、この場合は、上記のステップ47(S47)の処理を実行されず、後述するステップ48(S48)の処理が実行される。
【0113】
続いて、野球ゲームを終了する命令が、プレイヤによって指示されたか否かが、CPU11により判断される(S48)。ここで、野球ゲームを終了する命令が、プレイヤによって指示された場合(S48でYes)、次回起動時の継続データとして利用するためのデータが、記憶装置17に格納される(S49)。
【0114】
一方で、野球ゲームを継続する命令が、プレイヤによって指示された場合(S48でNo)、野球ゲームが継続され、新規の対戦モードが実行される場合、最新の第2対応テーブルすなわち最新の選択率Pに基づいて、上記のステップ31(S31)からステップ48(S48)までの処理が、CPU11により実行される。例えば、携帯ゲーム機1に入力された振動の大きさや、試合イベントの実行等によって、選択率Pが変更された場合(S39でYes、S46でYes)、変更後の選択率P’は第2対応テーブルに反映される。そして、最新の第2対応テーブルに基づいて、新規の対戦モードが再び実行される。
【0115】
上記のような本実施形態では、プレイヤが、スライド操作による条件カテゴリJCのマニュアル設定、及びタッチ操作による条件カテゴリJCのランダム設定を、モニタ3aから直感的に実行することができる。特に、ランダム設定については、プレイヤは、ランダムに設定したくない条件表示領域30の位置でモニタ3aにタッチすることによって、タッチした条件表示領域30の条件K(接触カテゴリJCsの条件K)を、ランダム設定から除外することができる。この状態で、プレイヤが携帯ゲーム機1に振動を与えると、プレイヤによってタッチされていない他の条件表示領域30の条件K(ランダム設定の対象となる条件K)を、ランダムに設定することができる。このように、プレイヤは、モニタ3aの条件表示領域30において、条件Kをスライド操作で選択したり、特定の条件K(接触カテゴリJCsの条件K)をタッチ操作でランダム対象から除外したりした上で、携帯ゲーム機1に振動を与えるだけで、全ての条件Kを容易に設定することができる。
【0116】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、プレイヤは、自分の指を条件表示領域30に継続的に位置させている間において、この条件表示領域30に対応する条件カテゴリJCを、選択状態で維持する場合の例を、示した。一方で、条件カテゴリJCを選択状態で維持する形態は、前記実施形態に限定されず、次のようにしてもよい。例えば、図10に示すように、条件カテゴリJCの選択を開始するための選択開始ボタン31(条件カテゴリ認識固定化ボタン)を用意して、この選択開始ボタン31の選択を、トリガーとして、少なくとも1つの条件カテゴリJCを選択できるようにしてもよい。
【0117】
具体的には、プレイヤが、モニタ3aに表示された選択開始ボタン31を自分の指で選択した後に、自分が所望する条件カテゴリJCの条件表示領域30(30a、30b、30c、30d)に対して、自分の指を個別に位置させた場合に、ここでプレイヤの指が位置した条件表示領域30に対応する条件カテゴリJCを、選択状態にする。例えば、プレイヤが、選択開始ボタン31、相手チーム用の条件表示領域30b、攻撃順序用の条件表示領域30cの順に、自分の指をモニタ3aに接触させることによって、相手チーム用の条件カテゴリJC2及び攻撃順序用の条件カテゴリJC4を、選択状態で維持する。なお、これに先立ち、相手チーム用の条件表示領域30bおよび攻撃順序用の条件表示領域30cの両領域の条件Kについて、プレイヤがデフォルトの条件に満足できない場合は、プレイヤは、両領域30b,30cにおいて、自分が所望する条件Kを予め表示しておく必要がある。
【0118】
これにより、プレイヤは、自分の指(指示手段)を条件表示領域30に常にタッチさせ続けなくても、ランダム設定を除外する条件カテゴリJCを、選択状態で維持することができる。すなわち、ランダム設定を除外する条件カテゴリJCを、容易に選択することができる。なお、ここに示した条件カテゴリJCの選択形態は、前記実施形態と併用してもよい。
(b)前記実施形態では、本ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例として、携帯ゲーム機を用いた場合の例を示したが、モニタが接触入力式のモニタであれば、携帯ゲーム機以外のコンピュータにおいても本ゲームプログラムを適用できる。また、コンピュータの形態は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
(c)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、例えば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
(d)本実施形態では、野球ゲームを取り上げて説明したが、本発明は、他のゲームに対しても適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって実行されるゲームに対して、利用可能である。
【符号の説明】
【0120】
3 モニタ部(画像表示部)
3a 液晶モニタ
10 制御装置(制御部)
11 CPU
13 RAM
17 記憶装置(記録部)
18 モーションセンサ
30,30a,30b,30c,30d 条件表示領域(情報表示領域)
31 選択開始ボタン(項目認識固定化ボタン)
50 カテゴリ読出手段(項目読出手段)
51 選択率設定手段
52 表示領域設定手段
53 第1条件表示手段(第1情報表示手段)
54 ボタン表示手段
55 第1条件選択手段(第1情報選択手段)
56 条件カテゴリ認識手段(項目認識手段)
57 振動判断手段
58 第2条件選択手段(第2情報選択手段)
59 条件記録手段(情報記録手段)
60 第2条件表示手段(第2情報表示手段)
61 試合イベント実行手段(イベント実行手段)
K 条件(情報)
JC,JC1〜JC4 条件カテゴリ(項目)
JCs 接触カテゴリ(接触項目)
P,P1〜P4 選択率
K 距離情報


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なコンピュータの制御部に、
それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出機能と、
各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定機能と、
前記指示手段が前記情報表示領域の内部に位置し移動することによって、前記項目の前記情報を選択する第1情報選択機能と、
各項目の前記情報を、各項目に対応する前記情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示機能と、
前記指示手段が少なくとも1つの前記情報表示領域に位置することによって、前記少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識機能と、
センサが振動を検知した場合に、前記接触項目を除く他の各項目において、前記情報をランダムに選択する第2情報選択機能と、
前記第2情報選択機能がランダムに選択した前記情報を、前記情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示機能と、
実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータの制御部に、
前記項目に関連付けられた前記少なくとも1つの情報の中から情報を選択するための選択率を設定する選択率設定機能と、
前記第2情報選択機能が選択した各項目の前記情報を、ランダム選択結果情報として記録部に記録する情報記録機能と、
前記第1情報表示機能及び前記第2情報表示機能が、画像表示部に表示した前記情報に基づいて、イベントを実行するイベント実行機能と、
をさらに実現させ、
前記イベント実行機能が、前記第1情報表示機能及び前記第2情報表示機能が画像表示部に表示した前記情報に基づいて、イベントを実行した場合に、前記選択率設定機能は、前記ランダム選択結果情報に対する前記選択率を、低下させ、
前記第2情報選択機能は、前記イベントが終了した後にセンサが振動を検知した場合に、前記接触項目を除く他の各項目において、前記ランダム選択結果情報の前記選択率を含む前記情報の前記選択率に基づいて、前記情報を選択する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータの制御部に、
センサが検知した前記振動の大きさを判断する振動判断機能、
をさらに実現させ、
前記選択率設定機能は、前記接触項目を除く他の所定の項目において、前記振動の大きさに応じて、前記情報の前記選択率を変更し、
前記第2情報選択機能は、センサが振動を検知した場合に、前記接触項目を除く他の各項目において、前記情報の前記選択率に基づいて、前記情報を選択する、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記項目認識機能は、前記指示手段が前記少なくとも1つの情報表示領域に連続的に位置している間において、前記指示手段が位置している情報表示領域に対応する項目の認識を、固定化する、
請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータの制御部に、
少なくとも1つの前記項目の認識を固定化するための項目認識固定化ボタンを、画像表示部に表示するボタン表示機能、
をさらに実現させ、
前記項目認識機能は、前記指示手段が前記項目認識固定化ボタンの表示領域に位置した後に、前記指示手段が前記少なくとも1つの情報表示領域に位置した場合に、前記指示手段が位置した情報表示領域に対応する項目の認識を、固定化する、
請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の制御部は、
それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出手段と、
各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定手段と、
前記指示手段が前記情報表示領域の内部に位置し移動することによって、前記項目の前記情報を選択する第1情報選択手段と、
各項目の前記情報を、各項目に対応する前記情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示手段と、
前記指示手段が少なくとも1つの前記情報表示領域に位置することによって、前記少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識手段と、
センサが振動を検知した場合に、前記接触項目を除く他の各項目において、前記情報をランダムに選択する第2情報選択手段と、
前記第2情報選択手段がランダムに選択した前記情報を、前記情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項7】
接触入力式の画像表示部に対する指示手段の接触、及びセンサによる振動検知によって、ゲームを実行可能なコンピュータにより制御されるゲーム制御方法であって、
前記コンピュータの制御部は、
それぞれに少なくとも1つの情報が関連付けられたイベントの開始前設定に関する複数の項目を、記録部から読み出す項目読出ステップと、
各項目に対応する情報表示領域を、画像表示部に設定する表示領域設定ステップと、
前記指示手段が前記情報表示領域の内部に位置し移動することによって、前記項目の前記情報を選択する第1情報選択ステップと、
各項目の前記情報を、各項目に対応する前記情報表示領域において、画像表示部に表示する第1情報表示ステップと、
前記指示手段が少なくとも1つの前記情報表示領域に位置することによって、前記少なくとも1つの情報表示領域に対応する項目を、接触項目として、認識する項目認識ステップと、
センサが振動を検知した場合に、前記接触項目を除く他の各項目において、前記情報をランダムに選択する第2情報選択ステップと、
前記第2情報選択ステップがランダムに選択した前記情報を、前記情報表示領域において、画像表示部に再び表示する第2情報表示ステップと、
を実行するゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−187130(P2012−187130A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50461(P2011−50461)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】