説明

ゲームプログラム及びゲーム装置

【課題】 描画処理の負荷を低減させつつ適切な画像表示を可能とすることができるゲームプログラム及びゲーム装置を提供する。
【解決手段】 ゲームプログラムは、コンピュータを、プレイヤキャラクタPまたは仮想カメラCに関連付けられた仮想空間S内の位置(プレイヤ基準位置B)を検出する位置検出手段30d、所定のオブジェクトに関連付けて仮想空間Sにオブジェクト関連領域A1,A2,A3を設定する領域設定手段30e、プレイヤ基準位置Bがオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置するか否かを判定する進入判定手段30f、およびプレイヤ基準位置Bがオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置する場合に、当該オブジェクト関連領域A1,A2,A3に関連付けられたオブジェクトQ1,Q2,Q3の表示態様を変更する表示態様変更手段30gとして機能させるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム及びゲーム装置に関し、特に、仮想空間内におけるオブジェクトの表示制御態様に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想空間内にてモンスター等の敵キャラクタを討伐しながらゲームを進行させるアクションゲームが、市販されている。この種のアクションゲームでは、プレイヤキャラクタや敵キャラクタ等のキャラクタおよび木や岩等のオブジェクトを仮想空間内に配置し、プレイヤキャラクタから一定距離離れた位置関係を維持するように関連付けられた仮想カメラで映し出された仮想空間をゲーム画像として表示している。従って、プレイヤキャラクタと仮想カメラとの間に木や岩等のオブジェクトが入り込むと、プレイヤキャラクタがゲーム画像上で視認しづらくなるという問題がある。
【0003】
このような問題に対し、仮想カメラの位置からオブジェクトまでの距離が所定値以下となった場合には当該オブジェクトを透明化する処理態様が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、仮想カメラからオブジェクトまでの距離が遠くなるほど当該オブジェクトを構成するポリゴン数を減らすことにより、画像の描画の処理量を減らすLOD(レベルオブディティール)と呼ばれる技術が知られている。LOD技術の応用として、仮想カメラの位置を基準として相対的に遠方の領域である第1視野とこの第1視野より近い領域である第2視野とを設定し、オブジェクトが第2視野内にあるときは高解像度で表示する(オブジェクトを構成するポリゴン数が多いデータを用いる)が、オブジェクトがより遠い第1視野内にあるときは第2視野におけるときより低解像度で表示する(オブジェクトを構成するポリゴン数が少ないデータを用いる)ようにした処理態様が知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−43589号公報
【特許文献2】特許第3889394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1および特許文献2のような処理態様では、描画演算のたびに仮想カメラ(視点)とオブジェクトとの距離を演算する必要があり、描画処理の負荷が大きくなるという問題がある。また、特許文献2のような処理態様では、複数のオブジェクトが仮想カメラの位置から見ると重なっている場合に、手前のオブジェクトの背後に隠れて位置するオブジェクトであっても、仮想カメラの位置に近い第2視野内に位置していれば高解像度で描画処理されるため、ゲーム画像では視認できないオブジェクトであるにも拘わらず描画処理を要するという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、描画処理の負荷を低減させつつ適切な画像表示を可能とすることができるゲームプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るゲームプログラムは、所定のオブジェクトが配置される仮想空間を生成する仮想空間生成手段、仮想空間内にて、操作部からの操作信号に基づいて仮想カメラを移動制御する仮想カメラ制御手段、前記仮想カメラに関連付けられた仮想空間内の位置(以下、プレイヤ基準位置)を検出する位置検出手段、前記所定のオブジェクトに関連付けて仮想空間に所定の領域(以下、オブジェクト関連領域)を設定する領域設定手段、前記プレイヤ基準位置が前記オブジェクト関連領域内に位置するか否かを判定する進入判定手段、および前記プレイヤ基準位置が前記オブジェクト関連領域内に位置する場合に、当該オブジェクト関連領域に関連付けられた前記オブジェクトの表示態様を変更する表示態様変更手段として機能させるものである。
【0009】
前記表示態様変更手段は、関連付けられた前記オブジェクトの表示を消去する処理を行い、前記オブジェクト関連領域は、関連付けられた前記オブジェクトを内包するように設定されてもよい。
【0010】
前記仮想カメラ制御手段は、前記オブジェクトを内包するように設定され、前記仮想カメラに関連付けられたプレイヤキャラクタを進入させないように制御するための所定の当たり判定領域内に、前記仮想カメラを進入可能に移動制御し、前記プレイヤ基準位置は、前記カメラの位置として設定されてもよい。
【0011】
前記表示態様変更手段は、関連付けられた前記オブジェクトの表示を消去する、または、前記オブジェクトの解像度を変更する処理を行い、前記オブジェクト関連領域は、関連付けられた前記オブジェクトの外部に設定されてもよい。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置は、上記のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、描画処理の負荷を低減させつつ適切な画像表示を可能とすることができるゲームプログラム及びゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態に係るゲーム装置の内部構成を機能的に示すブロック図である。
【図2】図1に示すゲーム装置が実行するゲームプログラムによって実現されるゲームの内容を説明するための模式図である。
【図3】図1に示すゲーム装置が備える制御部の機能的な構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示すゲーム装置における表示態様変更処理を説明するための模式図である。
【図5】図1に示すゲーム装置における表示態様変更処理を説明するための模式図である。
【図6】図1に示すゲーム装置における表示態様変更処理を説明するための模式図である。
【図7】図1に示すゲーム装置における表示態様変更処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
[ハードウェアの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲーム装置1は制御部30を備えており、該制御部30にはCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM(Random Access Memory)13、ROM(Read Only Memory)14、描画処理プロセッサ15、及び音声処理プロセッサ18が含まれている。更にゲーム装置1は、この他にもVRAM(Video-RAM)16、アンプ19、スピーカ20、イヤホン端子21、操作部22、メディアインタフェース23、無線LANモジュール24、及びバス25を備えている。そして、これらのうちCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ18、操作部22、メディアインタフェース23、および無線LANモジュール24が、バス25によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
【0017】
操作部22は、方向キー及びその他のボタン群(図示せず)を含んでおり、プレイヤの操作を受け付けて、その操作内容に応じた操作信号をCPU11に入力する。また、方向キー及びボタン群が有する各種のボタンは、プレイヤキャラクタの特定の動作を指示するための操作子である。また、操作部22には、これら操作子以外にゲーム装置1の電源の入/切を行うための電源スイッチ等が含まれる。
【0018】
メディアインタフェース23は、図示しないメディア装着部にセットされたゲームメディア5にアクセスしてゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを読み出す。このうちゲームプログラム5aは、例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとが仮想空間にて対戦する内容のゲームを、ゲーム装置1に実行させるものである。また、ゲームデータ5bには、上記ゲームを実行する上で必要なデータとして、キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれている。なお、記録媒体であるゲームメディア5は、半導体メモリのほか、光ディスクの一種であるUMD(Universal Media Disc)(登録商標)を採用することができる。
【0019】
RAM13には、ゲームの進行に応じてゲームメディア5から読み込まれたゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを格納するロードエリア、並びに、CPU11がゲームプログラム5aを処理する際に使用するためのワークエリアが設定されている。ROM14には、ディスクローディング機能などのゲーム装置1の基本的機能や、ゲームメディア5に記憶されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの読み出し処理を制御する基本プログラムが記憶されている。
【0020】
CPU11は、ゲームメディア5に記録されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの全部または一部を、メディアインタフェース23を通じてRAM13に読み込み、プレイヤによる操作部22の操作に応じてこれを実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、プレイヤに操作されることによって操作部22から操作信号が入力されると、CPU11は、ゲームプログラム5aに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行い、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)としてディスプレイ2に表示すると共に、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ20やイヤホン端子21に出力する。
【0021】
上記ゲーム画像の描画は、CPU11の指示により、描画処理プロセッサ15が行う。即ち、CPU11は、操作部22から入力される操作信号に基づき、ディスプレイ2に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ12に生成させる。そして、その描画データを描画処理プロセッサ15に転送して描画処理を行わせる。描画処理プロセッサ15は、描画データに基づいて1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM16に書き込む。ディスプレイ2は、半透過型カラー液晶ディスプレイとバックライトLED(Light Emitting Diode)とを有し、VRAM16に書き込まれたゲーム画像を表示する。
【0022】
また、CPU11は、ゲームの進行に応じて、スピーカ20から出力すべき効果音やBGM等の音声を決定し、その音声を発音するための音声データをRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。即ち、CPU11は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた音声データ(ゲームメディア5からロードされた音声データ)をRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。音声処理プロセッサ18は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されており、CPU11によって入力された音声データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ19に出力する。アンプ19は、音声処理プロセッサ18から入力された音声信号を増幅したのち、スピーカ20及びイヤホン端子21に出力する。
【0023】
無線LANモジュール24は、通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。
【0024】
[ゲームシステムの説明]
図2は、図1に示すゲーム装置が実行するゲームプログラムによって実現されるゲームの内容を説明するための模式図である。図2に示すように、本ゲームでは、所定の広がりを有する仮想空間Sが設定されており、該仮想空間S内には、操作部22の操作によりプレイヤが直接的にその動作を制御することのできるプレイヤキャラクタPが存在している。また、同じ仮想空間S内には、プレイヤの操作によってはその動作を直接的に制御することができず、CPU11によって動作が制御されるノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタ(モンスター等:図示せず)も出現するようになっている。また、仮想空間S内においてプレイヤキャラクタP近傍の所定位置には、仮想空間Sを撮像するための仮想カメラCが配置されており、ゲーム装置1のディスプレイ2には、該仮想カメラCにより撮像された仮想空間Sの画像が表示される。そして、本ゲームは、プレイヤがディスプレイ2に表示された仮想空間S(ゲーム画像)を見ながら、プレイヤキャラクタPを操作して敵キャラクタと戦闘を行い、これを討伐するアクションゲームになっている。
【0025】
プレイヤキャラクタPと仮想カメラCとは位置関係が互いに関連付けられている。具体的には、仮想カメラCは、プレイヤキャラクタPに対して所定の距離だけ離れた状態を保持しており、平面視したときの視野Rは、仮想カメラCとプレイヤキャラクタPとを結ぶ線を中心軸として、左右に所定の角度を有するように設定されている。仮想カメラCの視野R内の仮想空間Sがゲーム画像としてディスプレイ2に表示される。なお、仮想カメラCは、通常、プレイヤキャラクタPに所定距離離れた状態でプレイヤキャラクタPの方向に視野の中心軸が来るように制御される(自動的にまたは操作部22の操作に応じてプレイヤキャラクタPを中心に仮想カメラCがプレイヤキャラクタPへ向いた状態で三次元的に旋回可能に制御される。すなわち、仮想カメラCの位置を水平方向だけでなく高さ方向にも変更可能に制御される)が、操作部22の操作に応じて仮想カメラCの位置をプレイヤキャラクタPに対して変化させる(仮想カメラCとプレイヤキャラクタPとの相対距離を変化させる)ことも可能である。
【0026】
また、仮想空間Sには、背景や障害物等の所定のオブジェクトが配置されている。図2には、障害物の固定オブジェクトである岩オブジェクトQ1、木オブジェクトQ2および例えば遠くに見える建物などの背景オブジェクトQ3が示されている。このようなオブジェクトの周囲には、当たり判定領域T1,T2,T3がそれぞれ設定されており、プレイヤキャラクタPは、この当たり判定領域T1,T2,T3内には進入できないように設定されている。なお、仮想カメラCは、当たり判定領域T1,T2,T3(対応するオブジェクトQ1,Q2,Q3を内包する領域)内へも進入可能になっている。
【0027】
[制御部の機能的構成]
図3は、ゲーム装置1が備える制御部30の機能的な構成を示すブロック図であり、主に、上述したゲームシステムを実現するのに必要な機能を示している。前述したとおり、制御部30は、CPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ18を含むコンピュータとして動作する。そして、このコンピュータとして動作する制御部30は、ゲームメディア5から読み込んだゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを実行することによって、以下に説明するような機能を備える。すなわち、図3に示すように制御部30は、仮想空間生成手段30a、キャラクタ制御手段30b、仮想カメラ制御手段30c、位置検出手段30d、領域設定手段30e、進入判定手段30f、および表示態様変更手段30gを備えている。
【0028】
このうち、仮想空間生成手段30aは、所定のオブジェクトQ1,Q2,Q3が配置される仮想空間Sを生成するものであり、該仮想空間Sは、プレイヤキャラクタPが行動可能な領域として設定される。また、仮想空間Sには、プレイヤキャラクタPおよび敵キャラクタが対戦する仮想空間も含まれる。
【0029】
キャラクタ制御手段30bは、仮想空間SにおけるプレイヤキャラクタPおよび敵キャラクタを含む様々なキャラクタの動作を制御する。例えば、プレイヤによる操作部22の操作に応じて、対戦時におけるプレイヤキャラクタの移動、攻撃、および防御を含む各種動作を制御し、また、敵キャラクタによる移動、攻撃、および防御等の各種の動作も制御する。また、仮想カメラ制御手段30cは、仮想空間S内にて、操作部22からの操作信号に基づいて仮想カメラCを移動制御する。本実施形態においては、仮想カメラCがプレイヤキャラクタPに関連付けられているため、プレイヤキャラクタPの移動に応じても仮想カメラCが移動するように制御する。
【0030】
位置検出手段30dは、プレイヤ基準位置Bを検出する制御を行う。このプレイヤ基準位置Bは、プレイヤキャラクタPまたは仮想カメラCの仮想空間S内の位置として設定することができ、本実施形態においては、仮想カメラCの視点位置として設定している。即ち、本実施形態においては、仮想空間Sの所定の位置に原点を有し、空間座標(X,Y,Z)で表されるワールド座標系が設定されており、プレイヤ基準位置B、他のキャラクタ位置およびオブジェクト位置が当該空間座標(X,Y,Z)上の点または領域として設定されている。そして、位置検出手段30dは、プレイヤ基準位置Bの空間座標(X,Y,Z)を検出する。
【0031】
領域設定手段30eは、仮想空間Sにおける所定のオブジェクト関連領域A1,A2,A3(後述)を仮想空間Sに配置された所定のオブジェクトQ1,Q2,Q3と関連付けて設定する。また、進入判定手段30fは、プレイヤ基準位置Bがオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置するか否かを判定する。また、表示態様変更手段30gは、プレイヤ基準位置Bがオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置する場合に、当該オブジェクト関連領域A1,A2,A3に関連付けられたオブジェクトQ1,Q2,Q3の表示態様を変更する。詳しくは後述する。
【0032】
[表示態様変更処理]
次に、ゲーム装置1が実行する表示態様変更処理について具体的に説明する。図4から図6は、表示態様変更処理を説明するための模式図である。図4(a)はプレイヤ基準位置Bが何れのオブジェクト関連領域内にも位置しない場合のプレイヤキャラクタP付近の仮想空間Sの概略平面図を示し、図4(b)はこのときの仮想カメラCが映し出すゲーム画像を示している。図5(a)はプレイヤ基準位置Bが、関連付けられたオブジェクト関連領域A1内に位置する場合のプレイヤキャラクタP付近の仮想空間Sの概略平面図を示し、図5(b)は本実施形態における表示態様変更処理で消去処理されるオブジェクトQ1をゲーム画像上に仮想的に表示した概念図を示し、図5(c)はプレイヤ基準位置Bが図5(a)に示す位置に位置する場合において実際に映し出されるゲーム画像を示している。図6(a)はプレイヤ基準位置Bが、関連付けられたオブジェクト関連領域A3内に位置する場合のプレイヤキャラクタP付近の仮想空間Sの概略平面図を示し、図6(b)は本実施形態における表示態様変更処理で消去処理されるオブジェクトQ3をゲーム画像上に仮想的に表示した概念図を示し、図6(c)はプレイヤ基準位置Bが図6(a)に示す位置に位置する場合において実際に映し出されるゲーム画像を示している。
【0033】
図4から図6に示すオブジェクトQ1,Q2,Q3には、所定のオブジェクト関連領域A1,A2,A3が関連付けられている。オブジェクト関連領域A1,A2は、それぞれ関連付けられたオブジェクトQ1,Q2を内包する(オブジェクトQ1,Q2より広い領域となる)ように設定されている。また、オブジェクト関連領域A3は、関連付けられたオブジェクトQ3の外部に設定され、より詳しくは、当該領域内にプレイヤ基準位置Bが存在する場合に、オブジェクトQ3がオブジェクトQ1の背後に隠れ、仮想カメラCによってオブジェクトQ3が撮像されない領域に設定されている。
【0034】
本実施形態においてオブジェクト関連領域A1は、円柱形状を基準として設定されている。具体的には、オブジェクト関連領域A1は底面(および上面)の円の半径および高さの異なる4つの円柱領域Ac11,Ac12,Ac13,Ac14を組み合せて設定されている。したがって、プレイヤ基準位置Bが円柱領域Ac11,Ac12,Ac13,およびAc14のいずれかの内側に位置すれば、プレイヤ基準位置Bはオブジェクト関連領域A1内に位置しているということになる。オブジェクト関連領域A2,A3はそれぞれ1つの円柱領域Ac2,Ac3により設定されている。このように、基準となる形状を単純化してこれを組み合せることにより、オブジェクトに応じたオブジェクト関連領域を容易に形成することができる。
【0035】
オブジェクト関連領域A1,A2,A3は、仮想空間S上の空間座標(X,Y,Z)で規定されており、当該領域A1の位置座標が予めRAM13に記憶されている。具体的には、オブジェクト関連領域A1,A2,A3を構成する基準形状領域(円柱領域)Ac11,Ac12,Ac13,Ac2,Ac3の底面および上面の中心座標と底面(および上面)の半径とが記憶されることにより、当該オブジェクト関連領域A1,A2,A3が規定される。
【0036】
このように、オブジェクト関連領域A1,A2,A3が関連付けられて設定されているオブジェクトQ1,Q2,Q3は、プレイヤ基準位置B(本実施形態においては仮想カメラCの視点位置)が対応するオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置するか否かで表示態様が変化するように設定されている。本実施形態においては、プレイヤ基準位置である仮想カメラCの視点位置がオブジェクト関連領域A1,A2,A3の何れかに位置した場合、ゲーム画像において対応するオブジェクトQ1,Q2,Q3の表示を消去する処理を行うよう設定されている。
【0037】
図7は、図1に示すゲーム装置における表示態様変更処理の制御の流れを示すフローチャートである。本制御の前提として、制御部30は、仮想空間生成手段30aとして機能し、仮想空間Sを生成するとともに、キャラクタ制御手段30bおよび仮想カメラ制御手段30cとしても機能し、各キャラクタの動作を制御するとともに仮想カメラCの移動を制御し、その結果からフレームを生成してディスプレイ2に表示する。そして、このようなフレームを生成する毎に、以下の処理を実行する。
【0038】
制御部30は、仮想空間Sに描画するキャラクタおよびオブジェクト(障害物、背景等)の位置座標やキャラクタのモーションデータをゲームデータ5bから取得する(ステップS1)。この際、取得したオブジェクトQ1,Q2,Q3のデータにオブジェクト関連領域A1,A2,A3が設定されている場合には、制御部30は、領域設定手段30eとして機能し、当該オブジェクト関連領域A1,A2,A3の位置座標についてもゲームデータ5bから取得する。さらに、制御部30は、位置検出手段30dとして機能し、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCの位置座標および向き(三次元的な向き)に関するデータをRAM13から取得する(ステップS2)。
【0039】
次に、制御部30は、取得したキャラクタなどの位置情報に基づいてゲーム画像上に当該キャラクタ等を表示するための演算を行う(ステップS3)。すなわち、制御部30は、仮想空間S内に位置する各キャラクタなどが仮想カメラCからどのように見えるかを演算して求める。さらに、制御部30は、進入判定手段30fとして機能し、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCの位置がオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置するか否かを判定する(ステップS4)。
【0040】
仮想カメラCの位置がオブジェクト関連領域A1,A2,A3内に位置する場合(ステップS4でYes)、制御部30は、表示態様変更手段30gとして機能し、当該オブジェクト関連領域A1,A2,A3に関連付けられたオブジェクトQ1,Q2,Q3の表示態様を変更する(ステップS5)。本実施形態においては、上述したように対応するオブジェクトQ1,Q2,Q3を消去処理する。そして、制御部30は、ステップS3およびステップS5で演算された態様でゲーム画像(フレーム)を生成し、ディスプレイ2に表示させる(ステップS6)。仮想カメラCの位置がオブジェクト関連領域A1,A2,A3の何れにも位置しない場合(ステップS4でNo)、制御部30は、ステップS3で演算された態様でゲーム画像を生成し、ディスプレイ2に表示させる(ステップS6)。
【0041】
ここで、図4から図6を用いて具体的な表示態様について説明する。まず、図4に示す例から順に説明する。図4(a)の例においては、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCの位置が何れのオブジェクト関連領域A1,A2,A3内にも位置していないので(図7におけるステップS4でNo)、図4(b)に示すように、仮想カメラCの視野R内にある限り何れのオブジェクトQ1,Q2,Q3についても通常の表示態様で表示される(図7におけるステップS6)。
【0042】
一方、図5(a)の例においては、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCの位置が円柱領域Ac11(オブジェクト関連領域A1)内に位置している(図7におけるステップS4でYes)。従って、制御部30はステップS5において当該オブジェクト関連領域A1に関連付けられている岩オブジェクトQ1を消去処理する(図7におけるステップS5)。図5(b)に示すように、通常の表示態様では、岩オブジェクトQ1(図5(b)において破線で示す)によりプレイヤキャラクタPが見えなくなってしまうが、本実施形態においては、図5(a)に位置すると、岩オブジェクトQ1は消去処理されて(図5(b)において破線で示される岩オブジェクトQ1は表示されなくなり)、図5(c)に示すように、プレイヤキャラクタPのみが表示される。このように、オブジェクト関連領域A1にプレイヤ基準位置Bが位置した場合に、当該オブジェクト関連領域A1に内包されるオブジェクトQ1が消去処理される。
【0043】
これにより、仮想カメラCとプレイヤキャラクタPとの間に岩オブジェクトQ1が位置しても当該岩オブジェクトQ1が表示されなくなるため、プレイヤキャラクタPが見難くなることを防止することができる。また、プレイヤ基準位置Bが所定のオブジェクト関連領域A1,A2,A3に進入したか否かに基づき(仮想カメラCからオブジェクトまでの距離を算出することなく)、オブジェクトQ1,Q2,Q3の表示態様を切り替えることができるため、表示態様変更処理による制御部30の演算量の増加を抑え、描画処理負荷を低減させることができる。さらに、表示態様を変更したい岩オブジェクトQ1に関連付けてオブジェクト関連領域A1を設定することにより、仮想空間S上の任意の位置におけるゲーム画像の見え方をきめ細かく設定することができるため、ゲーム画像の描画設計における自由度を高めることができる。また、消去処理したい岩オブジェクトQ1を内包するようにオブジェクト関連領域A1を設定することにより、消去処理したい岩オブジェクトQ1に対してオブジェクト関連領域A1を明確かつ容易に設定できるため、適切な画像表示の設定を容易かつ確実に行うことができる。さらに、オブジェクト関連領域A1は所定の立体形状(本実施形態においては円柱形状)により設定されることにより高さ情報を含んでいるため、仮想カメラC(プレイヤキャラクタP)の位置する高さに応じても表示態様を変化させることができ、より変化に富んだゲーム画像の描画を行うことができる。
【0044】
ここで、前述したように、プレイヤキャラクタPは、オブジェクトA1に設定された当たり判定領域T1により、当たり判定領域T1内には進入できないため、岩オブジェクトQ1内には進入できない。しかし、既に説明したように、本実施形態において、キャラクタ制御手段30bとして機能する制御部30は、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCを当たり判定領域T1内に進入可能に移動制御するよう設定されている。
【0045】
従来の処理においては、プレイヤキャラクタPと仮想カメラCとの間にオブジェクトが入り込むのを防止するため、プレイヤキャラクタPとともに仮想カメラCについても当たり判定領域に進入できないように移動制御する場合があった。このような処理において、プレイヤキャラクタPを移動させずにプレイヤキャラクタPを中心として仮想カメラCを回動させる際に、仮想カメラCの移動中に当たり判定領域内を通過する場合または仮想カメラCの移動先が当たり判定領域内に位置する場合には、プレイヤキャラクタPと仮想カメラCとの間の距離を短くして当たり判定領域外に仮想カメラCを位置させる処理を行っていた。例えば、従来の処理において図5(a)で示すような位置にプレイヤキャラクタPがいる場合には、プレイヤキャラクタPのすぐ背後に仮想カメラCが位置するように処理していた。しかしながら、このような処理を行うと、仮想カメラCのプレイヤキャラクタPに対する距離が急激に変化するのに応じてゲーム画像として表示される視野の範囲が急激に変化したり(視野の範囲が急激に狭くなったり)、プレイヤが意図していないにも拘らず、仮想カメラCとプレイヤキャラクタPとの間の距離や仮想カメラCの向きが変更されてしまい、プレイヤに違和感を与えることとなっていた。特に、ゲーム画像の隅の方に敵キャラクタが存在する場合などにおいては、仮想カメラCを少し回動させるだけでその敵キャラクタが見えたり見えなかったりすることとなり、敵キャラクタとの距離感が掴み難くゲーム性が悪化する場合があった。
【0046】
これに対し、本実施形態の処理においては、仮想カメラCについては当たり判定領域T1,T2,T3に拘わらず、プレイヤキャラクタPとの距離を一定に保持した状態で、オブジェクトQ1,Q2内に仮想カメラCを進入可能としつつ、当該オブジェクトQ1,Q2を内包するように設定されたオブジェクト関連領域A1,A2内に仮想カメラCが進入したことに応じて対応するオブジェクトQ1,Q2を消去処理している。これにより、プレイヤキャラクタPと仮想カメラCとの間にオブジェクトQ1,Q2が入り込んでプレイヤキャラクタPが見難くなることを適切に防止しつつ視野の範囲が急激に変化しないようにしてゲーム性の悪化を防止することができる。
【0047】
なお、例えば仮想空間Sの外縁を示す壁等、仮想カメラCが進入することによる支障が大きい場所やゲーム性に影響を与えないような場所などにおいては、当たり判定領域内への仮想カメラCの進入を許可しないように設定することとしてもよい。
【0048】
次に、図6に示す例について説明する。図6(a)の例においては、プレイヤ基準位置Bである仮想カメラCの位置がオブジェクト関連領域A3内に位置している(図7におけるステップS4でYes)。従って、制御部30はステップS5において当該オブジェクト関連領域A3に関連付けられている背景(塔)オブジェクトQ3を消去処理する(図7におけるステップS5)。図6(a)および図6(b)に示すように、プレイヤキャラクタPの目前に岩オブジェクトQ1が位置することにより、当該岩オブジェクトQ1より遠い位置にある背景オブジェクトQ3は仮想カメラCには映らないにも拘らず、通常の表示態様では、当該背景オブジェクトQ3も表示するように処理する(背景オブジェクトQ3に重ねて岩オブジェクトQ1を表示する)こととなる。これに対し、本実施形態においては、図6(c)に示すように、仮想カメラCに映らない背景オブジェクトQ3を消去処理する(図6(b)において破線で示される塔オブジェクトQ3をそもそも描画しない。この場合には、塔オブジェクトQ3に対して後述するようなフェード処理をする必要もない。)ことにより、描画処理の負荷を有効に低減させることができる。このように、オブジェクト関連領域A3が関連付けられたオブジェクトQ3の外部にも設定可能なため、様々な画像表示態様を実現することができる。例えば、仮想カメラC(プレイヤキャラクタP)とオブジェクトQ3との距離が同じであっても仮想カメラCのオブジェクトQ3に対する相対位置(角度)変化に応じて異なる表示態様とすることができるため、より自由度の高い画像表示が可能となる。
【0049】
本実施形態において、消去処理するオブジェクトQ1,Q2,Q3を消去処理する場合、制御部30は、対応するオブジェクトQ1,Q2,Q3を段階的に消去する処理を行う。具体的には、例えば、図5(a)の例において、仮想カメラCがオブジェクト関連領域A1に進入した場合、これに関連付けられた岩オブジェクトQ1を段階的に透明化する(段々と岩オブジェクトQ1の表示を薄くする)処理(フェード処理)を行った上で、最終的に消去処理する。これにより、急激に岩オブジェクトQ1が消去されることによる見た目上の違和感を低減させることができる。また、これに代えて、同じオブジェクトを示す異なるポリゴン数で描画されたオブジェクトデータを複数記憶しておき、段階的にポリゴン数の少ない画像を表示させることとしてもよい。
【0050】
なお、本実施形態においては、オブジェクト関連領域A1,A2,A3内にプレイヤ基準位置Bが位置した場合、制御部30がオブジェクト関連領域A1,A2,A3に関連付けられたオブジェクトQ1,Q2,Q3を消去処理する態様について説明したが、本発明は関連付けられたオブジェクトの表示態様を変更する限りこれに限られない。例えば、プレイヤ基準位置Bがオブジェクト関連領域内に位置した場合にのみ当該オブジェクト関連領域に関連付けられたオブジェクトを表示させることとしてもよい。また、例えば、オブジェクト関連領域内にプレイヤ基準位置Bが位置した場合、オブジェクト関連領域に関連付けられたオブジェクトの解像度(描画の細かさ)を変更(減少または増大)させてもよい。具体的には、例えば互いに異なるポリゴン数で描画され、オブジェクト関連領域に関連付けられた同じオブジェクトを示す複数のオブジェクトデータを記憶しておき、制御部30は、プレイヤ基準位置Bが対応するオブジェクト関連領域内に位置するか否かで複数のオブジェクトデータのうち何れのオブジェクトデータを用いて画像を表示するかを切り替える処理を行うこととしてもよい。また、例えば山などの背景オブジェクトにおいては1つのオブジェクトデータにおいてポリゴン数を減らして表示することも可能である。このようにして、オブジェクトに対する仮想カメラCの位置の変化に応じてオブジェクトの表示態様を様々に変更することができるため、描画処理の負荷を低減させつつ適切かつバラエティに富んだ画像表示を可能とすることができる。また、オブジェクトの解像度を変更するのに加えてまたはこれに代えて、オブジェクトの色相、明度、彩度などを変更することとしてもよい。
【0051】
また、本実施形態においては、オブジェクト関連領域A1,A2,A3が1または複数の円柱形状により設定されているが、本発明はこれに限られず、他の基準形状、例えば、立方体形状などの所定の立体形状を基準として設定されてもよいし、円などの所定の平面形状を基準として設定されてもよい。また、これらの基準形状を組み合せて設定してもよい。また、基準形状を用いるよりは処理負荷が増えるが、所定の基準形状を用いずに、オブジェクトごとに(オブジェクトの形状に沿うように)オブジェクト関連領域を設定してもよい。
【0052】
また、本実施形態においては、オブジェクト関連領域A1,A2,A3が設定されたオブジェクトQ1,Q2,Q3は何れもポリゴンで描画されるものとして説明したが、本発明はゲーム画像上に表示され得るオブジェクトである限り、これに限られず、例えばテクスチャで描画されるオブジェクト(遠景など)、パーティクル(火、煙など)であってもよい。また、オブジェクトは、仮想空間S上に固定された固定オブジェクトだけでなく、所定の領域を移動可能な移動オブジェクトであってもよい。
【0053】
また、本実施形態においては、1つのオブジェクト関連領域に1つのオブジェクトが関連付けられている場合について説明したが、1つのオブジェクト関連領域に2つ以上のオブジェクトが関連付けられていてもよい。この場合、プレイヤ基準位置Bが当該1つのオブジェクト関連領域内に位置すると2つ以上のオブジェクトのすべての表示態様を変更させることが可能となる。また、2つ以上のオブジェクト関連領域が互いに重複している部分を有していてもよい。この場合、プレイヤ基準位置Bが互いに重複している部分に位置した場合、重複しているオブジェクト関連領域のすべてに関連付けられたオブジェクトの表示態様を変更させることが可能となる。
【0054】
また、オブジェクト関連領域が複数層に形成されていてもよい。例えば、第1のオブジェクト関連領域と当該第1のオブジェクト関連領域を内包するような第2のオブジェクト関連領域とを有していてもよい。この場合、プレイヤ基準位置Bが外側からまず第2のオブジェクト関連領域に進入することで第1の表示態様の変更を行い、さらに、プレイヤ基準位置Bがその内側の第1のオブジェクト関連領域に進入することで第2の表示態様の変更を行うことが可能となる。このように、オブジェクト関連領域を複数層に形成することで、プレイヤ基準位置Bが移動するに従って、オブジェクトの表示態様が段階的に変更するように構成することもできる。
【0055】
また、本実施形態においては、オブジェクト関連領域A1,A2,A3に進入したか否かの進入判定を行う基準となるプレイヤ基準位置Bを仮想カメラCの位置としているが、プレイヤキャラクタPまたは仮想カメラCとともに移動し、かつ、プレイヤキャラクタPまたは仮想カメラCに関連付けられた位置であればこれに限られず、例えばプレイヤキャラクタPの位置であってもよいし、プレイヤキャラクタPから所定の方向に所定の距離離れた位置であってもよい。
【0056】
上述した説明では、一人のプレイヤがオフラインゲームを行う場合について例示したが、本発明は、複数のプレイヤが各自のプレイヤキャラクタを同一の仮想ゲーム空間内に登場させ、これらを協力させて行動させるオンラインゲームにおいても適用することができる。
【0057】
また、本実施例では携帯型のゲーム装置について説明したが、据え置き型のゲーム装置、携帯電話機、およびパーソナルコンピュータなどのコンピュータについても、本発明を好適に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、ゲームプログラム及びゲーム装置において描画処理の負荷を低減させつつ適切な画像表示を可能とするために有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 ゲーム装置
2 ディスプレイ
5 ゲームメディア
5a ゲームプログラム
5b ゲームデータ
11 CPU
12 描画データ生成プロセッサ
13 RAM(プログラム記憶部)
14 ROM
15 描画処理プロセッサ
16 VRAM
18 音声処理プロセッサ
19 アンプ
20 スピーカ
21 イヤホン端子
22 操作部
23 メディアインタフェース
24 無線LANモジュール
25 バス
30 制御部(コンピュータ)
30a 仮想空間生成手段
30b キャラクタ制御手段
30c 仮想カメラ制御手段
30d 位置検出手段
30e 領域設定手段
30f 進入判定手段
30g 表示態様変更手段
A1,A2,A3 オブジェクト関連領域
Ac11,Ac12,Ac13,Ac14,Ac2,Ac3 基準形状領域
B プレイヤ基準位置
C 仮想カメラ
P プレイヤキャラクタ
Q1,Q2,Q3 オブジェクト
S 仮想空間
T1,T2,T3 当たり判定領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
所定のオブジェクトが配置される仮想空間を生成する仮想空間生成手段、
仮想空間内にて、操作部からの操作信号に基づいて仮想カメラを移動制御する仮想カメラ制御手段、
前記仮想カメラに関連付けられた仮想空間内の位置(以下、プレイヤ基準位置)を検出する位置検出手段、
前記所定のオブジェクトに関連付けて仮想空間に所定の領域(以下、オブジェクト関連領域)を設定する領域設定手段、
前記プレイヤ基準位置が前記オブジェクト関連領域内に位置するか否かを判定する進入判定手段、および
前記プレイヤ基準位置が前記オブジェクト関連領域内に位置する場合に、当該オブジェクト関連領域に関連付けられた前記オブジェクトの表示態様を変更する表示態様変更手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記表示態様変更手段は、関連付けられた前記オブジェクトの表示を消去する処理を行い、前記オブジェクト関連領域は、関連付けられた前記オブジェクトを内包するように設定される、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記仮想カメラ制御手段は、前記オブジェクトを内包するように設定され、前記仮想カメラに関連付けられたプレイヤキャラクタを進入させないように制御するための所定の当たり判定領域内に、前記仮想カメラを進入可能に移動制御し、
前記プレイヤ基準位置は、前記カメラの位置として設定される、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示態様変更手段は、関連付けられた前記オブジェクトの表示を消去する、または前記オブジェクトの解像度を変更する処理を行い、前記オブジェクト関連領域は、関連付けられた前記オブジェクトの外部に設定される、請求項1乃至3の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えた、ゲーム装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−110550(P2012−110550A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263260(P2010−263260)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】