説明

ゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラム

【課題】各プレイヤーのゲーム状態を音によって明瞭に区別できるようにする。
【解決手段】複数のプレイヤーには、それぞれ、音声を出力する音声出力部301が対応付けられる。分別部302は、ゲーム内における所定条件が満たされるか否かにより、少なくとも二つのグループに複数のプレイヤーを分別する。再生制御部303は、所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられる音声出力部301に第1音声データの再生を開始させる。第1音声データの再生開始後、再生制御部303は、所定条件が満たされないプレイヤーに対応付けられる音声出力部301に第2音声データの再生を開始させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別できるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一台のゲーム装置に複数のコントローラを接続したり、複数のゲーム装置をネットワークで接続したりして、複数のプレイヤーが一緒にプレーできるゲームがある。プレイヤーの数が増えたりプレイヤー同士の関係が複雑になると、プレイヤーからの指示に基づく効果音を鳴らす機会が増え、音による演出が複雑になる傾向がある。そこで、ゲームの興趣性を高めるため、音の演出には様々な工夫がなされている。例えば特許文献1では、プレイヤー同士の相手関係(ライバル関係)に応じて音の演出を変える工夫がなされている。
【0003】
【特許文献1】特許第3949702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プレイヤーの数が増えたりプレイヤー同士の関係が複雑になると、効果音同士が重なって聞こえづらくなってしまったり、どの音がどのアクションに対応するのかが分かりづらくなってしまったりして、各プレイヤーのゲーム状態の違いを把握しづらくなることがあった。例えば対戦ゲームにおいて、誰が誰に攻撃をしかけたのか、あるいは、誰が勝った(負けた)のか、といったようなゲーム状態を把握しづらくなることがあった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するものであり、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別できるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0007】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、音声出力部と分別部と再生制御部とを備える。
音声出力部は、再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する。複数の音声出力部のそれぞれは、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられる。
分別部は、所定条件に基づいて複数のプレイヤーを複数のグループに分別する。
再生制御部は、複数の音声出力部のうち分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部(以下「第1種の音声出力部」という。)に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、複数の音声出力部のうち分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部(以下「第2種の音声出力部」という。)に第2音声データを示す情報を与えて再生させる。
【0008】
本発明のゲーム装置において実行されるゲームは、複数のプレイヤーが一緒にプレーできるゲームである。ゲーム装置は複数の音声出力部を備える。各プレイヤーには、それぞれ、少なくとも一つの音声出力部が対応付けられる。典型的には、各プレイヤーは、音声出力部を備える入力装置を操作して、所望の指示をゲーム装置に入力する。
ゲーム装置は、少なくとも二種類の音声データ(第1音声データと第2音声データ)を再生し、再生音を音声出力部のいずれかから出力させる。例えば、第1音声データは、複数のプレイヤーのうちゲームの敗者に対応付けられる音声出力部から出力されるべき音声データであり、第2音声データは、複数のプレイヤーのうちゲームの勝者に対応付けられる音声出力部から出力されるべき音声データである。
【0009】
ゲームには複数のプレイヤーを分別するために用いられる所定条件が設定される。この所定条件を用いて、複数のプレイヤーは少なくとも二つのグループに分別される。例えば、対戦ゲームにおいて、所定条件を“ゲームに負けること”とし、ゲーム装置がこの所定条件が満たされるか否かによってプレイヤーを分別すると、複数のプレイヤーは、ゲームに負けたプレイヤーとゲームに負けていないプレイヤーとに分別される。
【0010】
再生すべき音声データを示す情報とは、典型的には、音声データの再生を開始する旨の指示である。ゲーム装置は、まず第1音声データの再生を開始し、次に第2音声データの再生を開始する。すなわち、第1音声データの再生開始タイミングと第2音声データの再生開始タイミングは同じではない。なお、第1音声データと第2音声データは、例えばミサイルの発射音と着弾音のように、予めペアリングされているものとする。音声のペアリングの仕方は自由である。
【0011】
ペアリングされた第1音声データと第2音声データの区別により、ゲーム状態の違いを把握できることが望ましい。ゲーム状態の違いとは、例えば対戦ゲームにおいて、勝者か敗者か、成績ランキングが第何位か、誰が攻撃側で誰が守備側か、というような違いのことである。例えば、ミサイルの発射音(第1音声データ)は攻撃した側に対応し、ミサイルの着弾音(第2音声データ)は攻撃された側に対応する、というゲーム状態をプレイヤーは把握できる。例えば、敗者用ファンファーレ(第1音声データ)がゲームの敗者に対応し、勝者用ファンファーレ(第2音声データ)がゲームの勝者に対応する、というゲーム状態をプレイヤーを把握できる。
【0012】
ゲーム装置は、例えば、複数のプレイヤーのうちのいずれかが所定条件を満たすと判別すると、所定条件が満たされるか否かに基づいて複数のプレイヤーを分別する。そして、ゲーム装置は、第1音声データの再生を開始し、所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられる音声出力部(第1種の音声出力部)から第1音声データの音声を出力させる。つまり、所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから第1音声データの音声が出力される。所定条件が満たされるプレイヤーの数、言い換えれば、第1音声データの音声が出力される音声出力部の数は、1つ又は複数である。
【0013】
次に、ゲーム装置は、第1音声データの再生を開始した後、第2音声データの再生を開始し、所定条件が満たされないプレイヤーに対応付けられる音声出力部(第2種の音声出力部)から第2音声データの音声を出力させる。つまり、所定条件が満たされないプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから第2音声データの音声が出力される。所定条件が満たされないプレイヤーの数、言い換えれば、第2音声データの音声が出力される音声出力部の数も、1つ又は複数である。
【0014】
例えば、所定条件は“ゲームに負けること”であり、第1音声データは敗者用ファンファーレであり、第2音声データは勝者用ファンファーレである。いずれかのプレイヤーがゲームに負けると、ゲームに負けたプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから敗者用ファンファーレが出力され始める。従って、各プレイヤーは、誰が負けたのかを簡単に把握することができる。しばらくすると、ゲームに勝ったプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから勝者用ファンファーレが出力され始める。つまり、第1音声データと第2音声データが同時に出力され始めることはない。従って、各プレイヤーは、リザルト画面などを確認しなくても、誰が勝ったのかを簡単に把握することができる。本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別することができる。
【0015】
第1音声データと第2音声データは互いに異なる音声を表すデータであってもよい。
そして、分別部は、上記ゲーム装置で実行されるゲーム内における複数のプレイヤーの成績のそれぞれが所定条件を満たすか否かにより、複数のプレイヤーを複数のグループに分別してもよい。
【0016】
例えば、所定条件は“ゲームに優勝すること”である。ゲームの成績発表のとき、1位になれなかったプレイヤーに対応付けられる音声出力部から慰める音声が先に流れ、その後、1位のプレイヤーに対応付けられる音声出力部から優勝を称える音声が流れる。また例えば、所定条件を“1位であること”に設定して第1音声データ、第2音声データの順に出力させ、次に所定条件を“2位であること”に変更して新たな第1音声データと新たな第2音声データを出力させる、というように繰り返すと、再生タイミングの違いにより成績の良い順(又は悪い順)を簡単に把握することができる。本発明によれば、それぞれの順位を示す音声が同時に重なって聞き取りづらくならないようにすることができ、複数プレイヤーのそれぞれの成績の違いを音によって明瞭に区別できる。
【0017】
第1音声データと第2音声データは互いに異なる音声を表すデータであってもよい。
そして、分別部は、ゲーム装置で実行されるゲーム内において複数のプレイヤーのそれぞれが入力した指示が所定条件を満たすか否かにより、複数のプレイヤーを複数のグループに分別してもよい。
【0018】
例えば、麻雀ゲームにおいて、第1の所定条件は“他のプレイヤーに振り込む指示を出す(ロンする)こと”であり、第2の所定条件は“他のプレイヤーから振り込まれる牌を捨てる指示を出す(ロンされる)こと”である。このとき、ロンされたプレイヤーに対応付けられる音声出力部から悲鳴の音声が流れ、その後、ロンしたプレイヤーに対応付けられる音声出力部から歓喜の音声が流れる。従って、それぞれの音声が同時に重なって聞き取りづらくならないようにすることができ、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別できる。
【0019】
再生制御部が第2種の音声出力部に第2音声データを示す情報を与えるのは、第1種の音声出力部による第1音声データの出力が完了した後であってもよい。
【0020】
すなわち、第2音声データの再生音の出力が始まるタイミングを、第1音声データの再生音の出力が終わった後にすれば、両方の再生音が重なることはないので、プレイヤーは再生音を更に明確に聞き分けることができるようになる。そして、プレイヤーは、再生音の違いによりゲーム状態の違いを把握し易くなる。
【0021】
例えば、いずれかのプレイヤーがゲームに負けると、ゲームに負けたプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから敗者用ファンファーレが出力される。従って、各プレイヤーは、誰が負けたのかを簡単に把握することができる。敗者用ファンファーレの再生が完了すると、ゲームに勝ったプレイヤーに対応付けられる音声出力部のみから勝者用ファンファーレが出力される。つまり、第1音声データと第2音声データが同時に出力されることはない。従って、各プレイヤーは、誰が勝ったのかを簡単に把握することができる。本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別することができる。
【0022】
再生制御部が第2種の音声出力部に第2音声データを示す情報を与えるのは、第1種の音声出力部に第1音声データを示す情報を与えてから所定時間経過後であってもよい。
【0023】
上述のように、第2音声データが第2種の音声出力部から出力され始めるタイミングは、第1音声データが第1種の音声出力部から出力され始めるタイミングよりも後である。このタイミングのずれの大きさを所定時間に設定することができる。第2音声データの再生音の出力され始めるタイミングを、第1音声データの再生音が出力され始めるタイミングより遅らせれば、両方の再生音を聞き分けることが容易になるので、プレイヤーは、再生音の違いによりゲーム状態の違いを把握し易くなる。
【0024】
例えば、第1音声データが表す音声の時間長が長い場合、第2音声データの再生音の出力が始まるタイミングを、第1音声データの再生音の出力が終わった後にすると、再生音の違いによりゲーム状態の違いを把握できるまでに要する時間が長くなってしまう可能性がある。また、ゲーム終了を知らせる音楽を第1音声データとし、勝者を称える音楽を第2音声データとし、いずれもループ再生させる場合、第1音声データの出力が終了するタイミングはないことになる。しかし、出力が開始されるタイミングを所定時間ずらすことにすれば、プレイヤーは所定時間経てば再生音を聞き分けることができ、再生音の違いによりゲーム状態の違いを把握することができる。本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別することができる。
【0025】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、複数の音声出力部、分別部、再生制御部を有するゲーム装置において実行されるゲーム処理方法であって、音声出力ステップ、分別ステップ、再生制御ステップを備える。
複数の音声出力部のそれぞれは、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられる。
音声出力ステップでは、複数の音声出力部のそれぞれが、再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する。
分別ステップでは、分別部が、所定条件に基づいて複数のプレイヤーを複数のグループに分別する。
再生制御ステップでは、再生制御部が、複数の音声出力部のうち分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、複数の音声出力部のうち分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第2音声データを示す情報を与えて再生させる。
【0026】
つまり、第1音声データと第2音声データが同時に出力され始めることはない。本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別することができる。
【0027】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、音声出力部、分別部、再生制御部として機能させる。
音声出力部は、再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する複数の音声出力部であって、当該複数の音声出力部のそれぞれが、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられる。
分別部は、所定条件に基づいて複数のプレイヤーを複数のグループに分別する。
再生制御部は、複数の音声出力部のうち分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、複数の音声出力部のうち分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第2音声データを示す情報を与えて再生させる。
【0028】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別できるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0031】
(実施形態1)
図1は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【0032】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、を備える。
【0033】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態に係るゲーム装置が実現される。
【0034】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0035】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0036】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0037】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。なお、コントローラ105の詳細については後述する。
【0038】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0039】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0040】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0041】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0042】
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0043】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0044】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0045】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0046】
音声処理部110では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0047】
さらに、情報処理装置100には、インターフェース104を介してマイクを接続することができる。この場合、マイクからのアナログ信号に対しては、適当なサンプリング周波数でA/D変換を行い、PCM形式のディジタル信号として、音声処理部110でのミキシング等の処理ができるようにする。
【0048】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0049】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0050】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラ105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0051】
本実施形態では、現実の空間における位置や姿勢などの種々のパラメータが測定できるようなコントローラ105を採用する。
【0052】
図2は、現実の空間における位置や姿勢などの種々のパラメータが測定できるようなコントローラ105と情報処理装置100との外観を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0053】
コントローラ105は、把持モジュール201と発光モジュール251との組合せからなる。把持モジュール201は無線通信によって情報処理装置100と通信可能に接続されており、発光モジュール251は、有線で情報処理装置100と通信可能に接続されている。情報処理装置100の処理結果の音声および画像は、テレビジョン装置291によって出力表示される。
【0054】
把持モジュール201は、テレビジョン装置291のリモートコントローラと類似した外観をしており、その先端には、CCDカメラ202が配置されている。
【0055】
一方、発光モジュール251は、テレビジョン装置291の上部に固定されている。発光モジュール251の両端には、発光ダイオード252が配置されており、情報処理装置100からの電源供給によって発光する。
【0056】
把持モジュール201のCCDカメラ202は、この発光モジュール251の様子を撮影する。
【0057】
撮影された画像の情報は、情報処理装置100に送信され、情報処理装置100のCPU 101は、当該撮影された画像内において発光ダイオード252が撮影された位置に基づいて、発光モジュール251に対する把持モジュール201の位置を取得する。
【0058】
このほか、把持モジュール201内には、加速度センサ、角加速度センサ、傾きセンサ等が内蔵されており、把持モジュール201そのものの姿勢を測定することが可能となっている。この測定結果も、情報処理装置100に送信される。
【0059】
把持モジュール201の上面には、十字形キー203が配置されており、ユーザは、十字形キー203を押し込み操作することによって、各種の方向指示入力を行うことができる。また、Aボタン204ほか、各種ボタン206も上面に配置されており、当該ボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0060】
一方、Bボタン205は、把持モジュール201の下面に配置されており、把持モジュール201の下面に窪みが構成されていることとあいまって、拳銃やマジックハンドにおける引き金を模したものとなっている。典型的には、仮想空間内における拳銃による発砲やマジックハンドによる把持の指示入力は、Bボタン205を用いて行われる。
【0061】
また、把持モジュール201の上面のインジケータ207は、把持モジュール201の動作状況や情報処理装置100との無線通信状況などをユーザに提示する。
【0062】
把持モジュール201の上面に用意された電源ボタン208は、情報処理装置100の電源をオン・オフするためのボタンである。把持モジュール201は内蔵された電池(図示せず)によって動作する。
【0063】
このほか、把持モジュール201の上面には、スピーカー209が配置され、音声処理部110から入力される音声信号による音声を出力する。把持モジュール201内部には、バイブレータ(図示せず)が用意されており、情報処理装置100からの指示に基づいて、振動の有無や強弱を制御することができるようになっている。
【0064】
なお、情報処理装置100は、上記構成を有する把持モジュール201(もしくはコントローラ105)を複数接続することが可能である。本実施形態では、最大で4つの把持モジュール201を接続できる。例えば、4人のユーザがそれぞれ1つずつ把持モジュール201を把持し、同じゲームを4人で一緒にプレイすることが可能である。
【0065】
次に、上記構成を有する情報処理装置100を用いて実現される本実施形態のゲーム装置300が行う処理について説明する。ここでは、一つのゲーム装置300を操作する4人のユーザ(以下「プレイヤー」という。)がそれぞれ把持モジュール201を1つずつ把持し、一つのゲーム画面を見ながらプレイヤーが仮想空間内における同じ戦闘ゲームをプレイしている状況を想定する。ただし、ゲーム装置300に接続される把持モジュール201の数やプレイヤーの数を任意に変更した実施形態を採用することも可能である。
【0066】
図3は、本実施形態のゲーム装置300の機能的な構成を説明するための図である。ゲーム装置300は、音声出力部301(本図中では301A〜301Dの4つ)と、分別部302と、再生制御部303とを備える。
【0067】
音声出力部301は、再生すべき音声データを示す情報が与えられると、音声データを再生して音声を出力する。CPU 101と音声処理部110とコントローラ105が協働して音声出力部301として機能する。
【0068】
上述のように、本実施形態のゲーム装置300には4つの把持モジュール201が接続される。音声出力部301A〜301Dは、それぞれ、一人のプレイヤーが割り当てられる把持モジュール201を備える。すなわち、音声出力部301Aには第1のプレイヤーが把持する把持モジュール201が割り当てられ、音声出力部301Bには第2プレイヤーが把持する把持モジュール201が割り当てられ、音声出力部301Cには第3プレイヤーが把持する把持モジュール201が割り当てられ、音声出力部301Dには第4プレイヤーが把持する把持モジュール201が割り当てられる。
【0069】
音声データは予めDVD−ROMに格納されている。再生すべき音声データを示す情報が与えられると、CPU 101は、音声データを読み出して再生し、すべての把持モジュール201のうち指示によって示される把持モジュール201が有するスピーカー209から再生音を出力させる。例えばCPU 101は、第1プレイヤーがゲームに勝利すると、第1プレイヤーが把持する把持モジュール201のスピーカー209からファンファーレを再生する再生指示を出し、ファンファーレ用の音声データの再生を開始し、第1プレイヤーが把持する把持モジュール201のスピーカー209からファンファーレの再生音を出力させる。
【0070】
次に、分別部302は、把持モジュール201が割り当てられる複数のプレイヤーを、所定条件が満たされるか否かにより分別する。典型的には、分別部302は、所定条件が満たされるプレイヤーから構成されるグループと、それ以外のプレイヤーから構成されるグループの2つに分ける。CPU 101が分別部302として機能する。
【0071】
例えば、所定条件は、「ゲームに勝たないこと」である。複数のプレイヤーが対戦する戦闘ゲームをゲーム装置300が実行する場合において、あるプレイヤーが戦闘ゲームに勝つと、CPU 101は、勝ったプレイヤー以外のプレイヤーが所定条件を満たし、勝ったプレイヤーのみが所定条件を満たさないと判別する。そして、CPU 101は、すべてのプレイヤーを、勝ったプレイヤー以外のプレイヤー(負けたプレイヤー)から構成される第1グループと、勝ったプレイヤーから構成される第2グループとに分ける。
【0072】
例えば、所定条件は、「敵に向かって大砲を撃つコマンドを入力すること(攻撃すること)」である。戦闘ゲーム内において、あるプレイヤーが操作する戦車が他のプレイヤーが操作する陣地に向かって大砲を撃つ旨の指示を出すと、CPU 101は、大砲を撃つ指示を出したプレイヤーがこの所定条件を満たし、他のプレイヤーが所定条件を満たさないと判別する。そして、CPU 101は、すべてのプレイヤーを、大砲を撃つ指示を出したプレイヤーから構成される第1グループと、それ以外のプレイヤーから構成される第2グループとに分ける。
【0073】
プレイヤーは、把持モジュール201を用いて任意の指示を入力できるが、CPU 101は、入力パターンが所定の入力パターンとマッチする場合、所定の入力パターンに予め対応付けられるゲームイベントを発生させる。この所定の入力パターンをコマンドと呼ぶ。例えば、「上ボタンを続けて2回押す」という入力パターンと、ゲームキャラクターをジャンプさせるというゲームイベントを予め対応付けておく。そして、CPU 101は、ゲーム中にプレイヤーによって入力されたパターンが「上ボタンを続けて2回押す」パターンとマッチすると判別した場合、ゲームキャラクターをジャンプさせる処理を行ってゲームを進行させる。
【0074】
なお、CPU 101は、さらに、所定条件を満たさないプレイヤー(第2グループに属するプレイヤー)を、大砲を撃たれたプレイヤーから構成されるグループと、その他プレイヤー(大砲を撃ってもいないし撃たれてもいないプレイヤー)から構成されるグループの2つのグループに分けることもできる。
【0075】
すなわち、対戦ゲームにおいて、CPU 101は、第1の所定条件を「敵に向かって大砲を撃つこと(攻撃すること)」とし、第2の所定条件を「敵から大砲を撃たれること(攻撃されること、あるいは、防御すること)」とし、これら2つの条件を満たすか否かによって、3つ以上のグループにプレイヤーを分別することができる。例えば、CPU 101は、プレイヤーを次の3つのグループに分けることができる。
【0076】
・第1グループ:第1の所定条件を満たすプレイヤー(敵に向かって大砲を撃ったプレイヤー、攻撃側のプレイヤー)から構成されるグループ。
・第2グループ:第1の所定条件を満たさず、且つ、第2の所定条件を満たすプレイヤー(敵から大砲を撃たれたプレイヤー、守備側のプレイヤー)から構成されるグループ。
・第3グループ:第1の所定条件と第2の所定条件をいずれも満たさないプレイヤー(その他のプレイヤー)から構成されるグループ。
【0077】
各グループに属するプレイヤーの数は、本発明によって限定されない。所定条件を満たすプレイヤーは一人でもよいし複数でもよい。また、グループの数も本発明によって限定されない。
【0078】
次に、再生制御部303の構成について図4,図5(a),(b)を用いて説明する。
図4は、再生制御部303による、プレイヤーのグループ分けと、音声出力部301のグループ分けとを説明するための図である。
図5(a),(b)は、出力される音声のタイミングチャートの例を示す図である。
【0079】
再生制御部303は、上記所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられる音声出力部301(以下「第1種の音声出力部410」という。)に第1音声データ415を示す情報を与え、第1種の音声出力部410に第1音声データ415を再生させる。
【0080】
また、再生制御部303は、第1音声データ415の出力が第1種の音声出力部410により開始された後、上記所定条件が満たされないプレイヤーに対応付けられる音声出力部301(以下「第2種の音声出力部420」という。)に第2音声データ425を示す情報を与え、第2種の音声出力部420に第2音声データ425を再生させる。CPU 101と音声処理部110が協働して再生制御部303として機能する。
【0081】
上述のように、各グループに属するプレイヤーの数は1人又は複数である。従って、第1種の音声出力部410に属する音声出力部301の数と、第2種の音声出力部420に属する音声出力部301の数も、1つとは限らず、複数の場合がある。
【0082】
例えば所定条件が「ゲームに勝たないこと」である場合、再生制御部303は、ゲームに勝っていないプレイヤー(第1グループに属するプレイヤー)に対応付けられる第1種の音声出力部410(つまり音声出力部301B,301C,301D)に、第1音声データ415を示す情報を与える。第1音声データ415を示す情報とは、典型的には、第1音声データ415を再生する旨の指示である。第1音声データ415は、例えば、ゲームオーバーをプレイヤーに知らせるためのファンファーレである。
【0083】
第1音声データ415を示す情報が与えられた第1種の音声出力部410は、第1音声データ415をDVD−ROMから読み出し、再生する。すなわち、図5(a)に示すように、第1種の音声出力部410に含まれる把持モジュール201が備えるスピーカーから、時刻T1に第1音声データ415の再生音が出力され始める。
【0084】
そして、第1音声データ415の出力が第1種の音声出力部410により開始された後、再生制御部303は、ゲームに勝ったプレイヤー(第2グループに属するプレイヤー)に対応付けられる第2種の音声出力部420(つまり音声出力部301A)に、第2音声データ425を示す情報を与える。第2音声データ425を示す情報とは、典型的には、第2音声データ425を再生する旨の指示である。第2音声データ425は、例えば、ゲームに勝ったことをプレイヤーに知らせるためのファンファーレである。
【0085】
第2音声データ425を示す情報が与えられた第2種の音声出力部420は、第2音声データ425をDVD−ROMから読み出し、再生する。すなわち、図5(a)に示すように、第2種の音声出力部420に含まれる把持モジュール201が備えるスピーカーから、時刻T2に第2音声データ425の再生音が出力され始める。
【0086】
時刻T1と時刻T2の時間差ΔT1は、ゼロより大きければ良く、可変にすることができる。
【0087】
また、再生制御部303は、第1音声データ415の出力が第1種の音声出力部410により開始されてから所定時間経過後、第2種の音声出力部420に第2音声データ425を示す情報を与えてもよい。すなわち、時間差ΔT1を所定値に設定しても良い。再生制御部303は、第1音声データ415の再生開始タイミングと第2音声データ425の再生開始タイミングとが重ならないように、時間差ΔT1だけ時間をずらして再生してもよい。このようにすれば、異なるメロディが同時に鳴り出して両方とも聞こえづらくなってしまうことはない。また、どのプレイヤーが所定条件を満たしたのか(満たさないのか)が明瞭に分かるようになる。
【0088】
あるいは、再生制御部303は、第1音声データ415の再生を完了した後、第2種の音声出力部420に第2音声データ425を再生させてもよい。すなわち、再生制御部303は、第1音声データ415の再生音と第2音声データ425の再生音とが重ならないように、時間をずらして再生してもよい。
【0089】
例えば図5(b)に示すように、第1種の音声出力部410に含まれる把持モジュール201が備えるスピーカーから時刻T3に第1音声データ415の再生音が出力され始め、時刻T4にこの再生音の出力が終了する。更に、ゼロ以上の時間差ΔT2が経過した後の時刻T5に第2音声データ425の再生音が出力され始める。このようにすれば、異なるメロディが重なって出力されることにより両方のメロディとも聞こえづらくなってしまうことはない。また、どのプレイヤーが所定条件を満たしたのか(満たさないのか)が明瞭に分かるようになる。
【0090】
次に、ゲーム装置300の各部が実行するゲーム処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、ゲーム装置300にて実行されるゲームで、あるプレイヤーがゲームに勝ってその他のプレイヤーがゲームに負けたと判別されたときに実行されるものとする。プレイヤーは、それぞれ、把持モジュール201を用いてゲームを行う。所定条件は「勝負が決着したとき、プレイヤーがゲームに勝っていないこと」である。
【0091】
まず、CPU 101は、ゲームのプレイヤーのそれぞれが所定条件を満たすか否かによりプレイヤーをグループに分ける(ステップS601)。例えば、CPU 101は、プレイヤーを、所定条件が満たされるプレイヤーと、所定条件が満たされないプレイヤーとに分ける。
【0092】
CPU 101は、非勝者用ファンファーレである第1音声データ415の再生を開始し、所定条件が満たされるプレイヤーが持っている把持モジュール201(所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられる第1種の音声出力部410)から、非勝者用ファンファーレである第1音声データ415の再生音を出力させる(ステップS602)。例えば図4において、CPU 101は、音声出力部301B,301C,301Dに含まれる把持モジュール201のスピーカー209から第1音声データ415の再生音を出力させるが、音声出力部301Aに含まれる把持モジュール201のスピーカー209からは第1音声データ415の再生音を出力させない。
【0093】
CPU 101は、ステップS602で第1音声データ415の再生を開始してから所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS603)。
【0094】
所定時間が経過していないと判別された場合(ステップS603;NO)、CPU 101は、所定時間が経過するまで待機する。
【0095】
所定時間が経過したと判別された場合(ステップS603;YES)、CPU 101は、勝者用ファンファーレである第2音声データ425の再生を開始し、所定条件が満たされないプレイヤーが持っている把持モジュール201(所定条件が満たされないプレイヤーに対応付けられる第2種の音声出力部420)から第2音声データ425の再生音を出力させる(ステップS604)。例えば図4において、CPU 101は、音声出力部301Aに含まれる把持モジュール201のスピーカー209から第2音声データ425の再生音を出力させるが、音声出力部301B,301C,301Dに含まれる把持モジュール201のスピーカー209からは第2音声データ425の再生音を出力させない。
【0096】
つまり、ゲームの勝者・敗者が決まると、負けたプレイヤーが持っている把持モジュール201のスピーカー209から非勝者用ファンファーレが出力され、所定時間が経過した後、勝ったプレイヤーが持っている把持モジュール201のスピーカー209から勝者用ファンファーレが出力される。
【0097】
本実施形態によれば、所定条件が満たされるプレイヤーに対応付けられるスピーカー209から出力される音声の開始タイミングと、その他のプレイヤーに対応付けられるスピーカー209から出力される音声の開始タイミングとにタイムラグが生じるので、所定条件が満たされる(あるいは満たされない)プレイヤーが誰なのかが明瞭に分かるようになる。プレイヤーは、どのプレイヤーが勝ってどのプレイヤーが負けたのかといったゲーム状態を簡単に把握できる。プレイヤーは、音声の出力開始タイミングを比べることで、それぞれのプレイヤーのゲーム状態を明瞭に区別できるようになる。
【0098】
例えば、ゲームが終了すると、負けたプレイヤーに対応付けられるスピーカー209のみから敗者用ファンファーレが出力され始めた後、所定時間遅れて、勝ったプレイヤーに対応付けられるスピーカー209のみから勝者用ファンファーレが出力され始める。勝ったプレイヤーは、自分のスピーカー209からのみ勝者用ファンファーレが出力され始めるので、優越感を味わうことができる。負けたプレイヤーは、スコアやリザルト画面を確認しなくても、誰が勝ったのかすぐに分かる。
【0099】
なお、ステップS603において、所定時間が経過したか否かを判別する代わりに、第1音声データ415の再生が完了したか否かを判別し、第1音声データ415の再生が完了したと判別された場合にステップS604に進み、それ以外の場合にステップS603の処理を繰り返すように構成しても良い。
【0100】
(実施形態2)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記実施形態では、同一のゲーム装置300を用いて複数のプレイヤーが同じゲームをする状況を想定したが、本実施形態では、図7に示すように、異なるゲーム装置700(図7ではゲーム装置700A,700B,700C,700Dの4つ。)同士をLAN接続して複数のプレイヤーが同じゲーム(ネットワークゲーム)をする状況を想定する。一つのゲーム装置700には、一人のプレイヤーが対応付けられるものとする。本実施形態では、ゲームシステムは4つのゲーム装置700A,700B,700C,700Dから構成される。しかし、ゲームシステムを構成するゲーム装置700の数は任意である。
【0101】
図7は、本実施形態におけるゲームシステムの構成例を示す図である。ゲームシステムには、ネットワークゲームのサーバとして機能するゲーム装置700Aと、クライアントとして機能するゲーム装置700B,700C,700Dとが含まれる。ゲーム装置700A〜700Dのハードウェア構成は、いずれも図1,2に示す構成と同じである。ネットワークゲームを実行するとき、ゲーム装置700A〜700Dのいずれか一つがサーバとなり、残りがクライアントとなる。なお、ゲーム装置700A〜700Dから構成されるゲームシステム全体を、一つのゲーム装置とみなすことも可能である。
【0102】
サーバとなるゲーム装置700Aは、上述の音声出力部301(図7では音声出力部301Aと示される)と分別部302と再生制御部303に加えて、通信部701(図7では通信部701Aと示される)を備える。また、クライアントとなるゲーム装置700B,700C,700Dは、上述の音声出力部301(図7では音声出力部301B,301C,301Dと示される)と、通信部701(図7では通信部701B,701C,701Dと示される)とを備える。
【0103】
通信部701は、第1音声データ415を示す情報(第1音声データ415の再生を開始する指示)と、第2音声データ425を示す情報(第2音声データ425の再生を開始する指示)を、ゲーム装置700間で送受信する。CPU 101とNIC 109が協働して通信部701として機能する。
【0104】
より詳細には、サーバとなるゲーム装置700A(以下、単に「サーバ」という。)の通信部701Aは、第1音声データ415を再生すべきゲーム装置700が自分自身(サーバ)でない場合、第1音声データ415を再生すべきゲーム装置700に、第1音声データ415の再生を開始する指示を含む信号(通信パケット)を送信する。この信号を受信したゲーム装置700の音声出力部301は、第1音声データ415を再生する。
【0105】
同様に、サーバの通信部701Aは、第2音声データ425を再生すべきゲーム装置700が自分自身(サーバ)でない場合、第2音声データ425を再生すべきゲーム装置700に、第2音声データ425の再生を開始する指示を含む信号(通信パケット)を送信する。この信号を受信したゲーム装置700の音声出力部301は、第2音声データ425を再生する。
【0106】
なお、サーバの通信部701Aは、第1音声データ415(あるいは第2音声データ425)を再生すべきゲーム装置700が自分自身(サーバ)である場合、自分自身に宛てて上記信号を送信する必要はない。この場合、再生制御部303は、音声出力部301Aに第1音声データ415(あるいは第2音声データ425)を再生する指示を出せばよい。
【0107】
サーバの通信部701Aは、第1音声データ415(あるいは第2音声データ425)を再生すべきゲーム装置700を識別するための識別情報を含む信号(通信パケット)を、マルチキャストで送信してもよい。識別情報は、典型的には、IPアドレス、MACアドレス、端末名などである。そして、この信号を受信したゲーム装置700は、自身の識別情報と、受信した信号に示されている識別情報とが一致する場合には第1音声データ415(あるいは第2音声データ425)を再生し、一致しない場合には第1音声データ415(あるいは第2音声データ425)を再生しないように構成してもよい。
【0108】
次に、本実施形態の各部が実行するゲーム処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、複数のプレイヤーが対戦するゲームにおいて、あるプレイヤーが操作するキャラクター(例えば自分の戦車)が他のプレイヤーが操作するキャラクター(例えば敵の戦車)に向かって大砲を撃つ場面を想定する。第1音声データ415が“大砲の発射音”であり、第2音声データ425が“大砲の着弾音”である。また、第1の所定条件が「大砲を撃つこと」であり、第2の所定条件が「大砲を撃たれること」である。
【0109】
まず、サーバのCPU 101は、第1の所定条件及び第2の所定条件に基づき、プレイヤーをグループに分ける(ステップS801)。
【0110】
例えば、サーバのCPU 101は、複数のプレイヤーを、
(1)第1の所定条件が満たされるプレイヤー
(2)第1の所定条件が満たされず、且つ、第2の所定条件が満たされるプレイヤー
(3)第1の所定条件と第2の所定条件がいずれも満たされないプレイヤー
の3つのグループに分ける。
【0111】
1番目のグループに属するプレイヤーが第1種の音声出力部410に対応付けられ、2番目と3番目のグループに属するプレイヤーが第2種の音声出力部420に対応付けられる。
【0112】
第1の所定条件が満たされるプレイヤーは“大砲を撃ったプレイヤー”であり、第1の所定条件が満たされず、且つ、第2の所定条件が満たされるプレイヤーは“大砲を撃たれたプレイヤー”であり、第1の所定条件と第2の所定条件がいずれも満たされないプレイヤーは“その他のプレイヤー”である。
【0113】
サーバのCPU 101は、第1種の音声出力部410に第1音声データ415の再生開始を指示する(ステップS802)。
【0114】
より詳細には、第1種の音声出力部410がサーバの音声出力部301Aではない場合、サーバのCPU 101は、第1種の音声出力部410を備えるゲーム装置700に、第1音声データ415の再生開始を指示する信号を送信する。第1種の音声出力部410がサーバの音声出力部301Aである場合、サーバのCPU 101は、第1音声データ415の再生を開始する。
【0115】
第1音声データ415の再生開始が指示された第1種の音声出力部410は、第1音声データ415の再生を開始する(ステップS803)。例えば、大砲を撃つ指示を出したプレイヤーが操作するゲーム装置700のスピーカーから、大砲の発射音が出力される。
【0116】
第1種の音声出力部410は、第1音声データ415の再生を完了したか否かを判別する。第1音声データ415の再生を完了したと判別すると、第1種の音声出力部410を有するゲーム装置700のCPU 101は、サーバに第1音声データ415の再生完了を通知する(ステップS804)。例えば、第1種の音声出力部410を有するゲーム装置700のCPU 101は、第1音声データ415の再生を完了したことを示す信号(通信パケット)をサーバに送信する。
【0117】
第1音声データ415の再生完了が通知されると、サーバのCPU 101は、第2種の音声出力部420に第2音声データ425の再生開始を指示する(ステップS805)。
【0118】
より詳細には、第2種の音声出力部420がサーバの音声出力部301Aではない場合、サーバのCPU 101は、第2種の音声出力部420を備えるゲーム装置700に、第2音声データ425の再生開始を指示する信号を送信する。第2種の音声出力部420がサーバの音声出力部301Aである場合、サーバのCPU 101は、第2音声データ425の再生を開始する。
【0119】
第2音声データ425の再生開始が指示された第2種の音声出力部420は、第2音声データ425の再生を開始する(ステップS806)。例えば、大砲を撃たれたプレイヤーが操作するゲーム装置700のスピーカーから、大砲の着弾音が出力される。
【0120】
第2種の音声出力部420は、第2音声データ425の再生を完了したか否かを判別する。第2音声データ425の再生を完了したと判別すると、第2種の音声出力部420を有するゲーム装置700のCPU 101は、サーバに第2音声データ425の再生完了を通知する(ステップS807)。例えば、第2種の音声出力部420を有するゲーム装置700のCPU 101は、第2音声データ425の再生を完了したことを示す信号(通信パケット)をサーバに送信する。
【0121】
本実施形態によれば、所定条件が満たされるプレイヤーが操作するゲーム装置700から音声が出力されるタイミングと、所定条件が満たされないプレイヤーが操作するゲーム装置600から音声が出力されるタイミングとにタイムラグが生じるので、所定条件が満たされる(あるいは満たされない)プレイヤーが誰なのかが明瞭に分かるようになる。例えば、プレイヤーは、どのプレイヤーが大砲を撃ったプレイヤーでどのプレイヤーが大砲を撃たれたプレイヤーか、といったゲーム状態を簡単に把握できる。プレイヤーは、音声の出力タイミングの違いにより、それぞれのプレイヤーのゲーム状態を明瞭に区別できるようになる。
【0122】
(実施形態3)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記各実施形態では、例えばゲームの勝ち敗けのように、2種類のゲーム状態の違いを音によって明瞭に区別できるようにしているが、本実施形態では、3種類以上のゲーム状態の違いを音によって明瞭に区別できるようにしている。
【0123】
図9は、本実施形態のゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
図10は、予め用意される音声データのリスト(音声リスト)1000の例を示す図である。
図11は、プレイヤーの分別に用いる所定条件を定義するための事象の(事象リスト)リスト1100の例を示す図である。
【0124】
本実施形態では、複数のプレイヤーが順位を競うゲームを行った後、プレイヤーの順位を発表するシーンを例にとって説明する。
【0125】
まず、CPU 101は、事象リスト1100に定義される事象に基づいて、プレイヤーを分別するための所定条件を決定する(ステップS901)。例えば、ゲームにN人(Nは2以上の整数)が参加しており、第N位(最下位)から第1位(最上位)までを発表する場合、CPU 101は、事象リスト1100を用いてN個の所定条件を決定する。
【0126】
CPU 101は、ステップS901で決定した所定条件を用いて、プレイヤーを複数のグループに分別する(ステップS902)。例えば、CPU 101は、決定したN個の所定条件のそれぞれについて、所定条件をプレイヤーが満たすか否かを判別し、プレイヤーをN個のグループに分別する。
【0127】
CPU 101は、ループ処理用のカウンターMを初期化する(ステップS903)。Mは1以上N以下の整数である。
【0128】
CPU 101は、ステップS902で分別したグループのうち、M番目のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部(第M音声出力部)に、M番目のグループに対応付けられる音声データ(第M音声データ)の出力を開始させる(ステップS904)。CPU 101は、音声リスト1000に含まれる音声の中からいずれか1つを選択し、選択した音声を表す音声データを第M音声データにする。例えばM=1の場合、CPU 101は、第N位のプレイヤー用の音楽を選択する。
【0129】
CPU 101は、第M音声データの出力を開始してから所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS905)。
【0130】
所定時間が経過していないと判別した場合(ステップS905;NO)、CPU 101は第M音声データの再生を続ける。一方、所定時間が経過したと判別した場合(ステップS905;YES)、CPU 101は、カウンターMがNと等しいか否かを判別する(ステップS906)。すなわち、分別したすべてのグループに対応する音声データが再生されたか否かが判別される。
【0131】
M≠Nの場合(ステップS906;NO)、CPU 101は、カウンターMをインクリメントし(ステップS907)、上記ステップS904乃至S906の処理を繰り返す。
【0132】
M=Nの場合(ステップS906;YES)、CPU 101は、ゲーム処理を終了する。
【0133】
以上の処理により、図12(a)に示すように、第N位を知らせる第N音声が第N位のプレイヤーに対応するスピーカーから出力され、その後、第(N−1)位を知らせる第(N−1)音声が第(N−1)位のプレイヤーに対応するスピーカーから出力される、というように処理が繰り返され、それぞれの音声は所定時間ΔTA,ΔTB,ΔTCだけずれて再生されるため、各音声が重なって聞き取りづらくなることがない。プレイヤーは、誰が何位なのかというゲーム状態の違いを明確に把握できる。
【0134】
なお、CPU 101は、ステップS905において、開始された第M音声データの出力が終わったか否かを判別してもよい。例えばCPU 101は、第M音声データのうち現在再生しているアドレスを示すポインタが、第M音声データの最終データに達している場合、出力が終わったと判別し、それ以外の場合、出力が終わっていないと判別する。
【0135】
また、CPU 101は、ステップS905における所定時間を、固定値でなく、変化させてもよい。図12(b)に示すように、CPU 101は、所定時間ΔTA,ΔTB,ΔTCを変化させてもよい。CPU 101は、再生順が後ろになるほど長くなるように、すなわちΔTA<ΔTB<ΔTCとなるように、所定時間を変えてもよい。
【0136】
例えば、10人のプレイヤーが一緒にゲームをしており、10人すべての成績順位を音声付きで発表するとき、CPU 101は、成績順位が上のプレイヤーに対応付けられる音声出力部301ほど再生順が後になるようにグループを分ける。CPU 101は、第10位用の音声を出力させてから第1の所定時間が経過した後、第9位用の音声を出力させる。CPU 101は、順々に音声を出力させていくが、先の音声を出力させてから後の音声を出力させるまでの“間”をだんだんと長くしていく。このようにすれば、プレイヤーは、音声の違いだけでなく、音声同士の“間”の長さの違いを認識することにより、ゲーム状態を明瞭に区別できるようになる。上位の音声ほど焦らすように再生され、ゲームに緊張感を持たせる効果が期待できる。また、CPU 101は、ステップS906でNOの場合、再びステップS904で音声データを再生する前に、順位発表前のジングル等の音声データを再生してもよい。
【0137】
(実施形態4)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態は、上記実施形態3の変形例である。本実施形態で説明するように、1人のプレイヤーは、1つのグループだけに分別されるとは限らない。
【0138】
図13は、音声リスト1300の例を示す図である。
図14は、事象リスト1400の例を示す図である。
【0139】
例えば、10人のプレイヤーが一緒にゲームをしており、そのうちスコアが上位3位に入るプレイヤーを発表するシーンを考える。CPU 101は、事象リスト1400に含まれる事象のいずれか1つを抽出して所定条件を決定するか、もしくは、事象リスト1400に含まれる事象のいずれか2つ以上を組み合わせて所定条件を決定する。CPU 101は、決定した所定条件を用いて、下記(i)〜(iv)に示すようにプレイヤーをグループに分別する。
【0140】
(i) CPU 101は、“上位3位以内であること”を1つめの条件として、上位3位以内のプレイヤーが属する第1グループと、それ以外のプレイヤーが属する第2グループとに分ける。CPU 101は、第1グループに音声1301を、第2グループに音声1302を、それぞれ対応付ける。
【0141】
(ii) CPU 101は、“第3位であること”を2つめの条件として、第3位のプレイヤーが属する第3グループと、それ以外のプレイヤーが属する第4グループとに分ける。CPU 101は、第3グループに音声1303を、第4グループに音声1306を、それぞれ対応付ける。
【0142】
(iii) CPU 101は、“第2位であること”を3つめの条件として、第2位のプレイヤーが属する第5グループと、それ以外のプレイヤーが属する第6グループとに分ける。CPU 101は、第5グループに音声1304を、第6グループに音声1306を、それぞれ対応付ける。
【0143】
(iv) CPU 101は、“第1位であること”を4つめの条件として、第1位のプレイヤーが属する第7グループと、それ以外のプレイヤーが属する第8グループとに分ける。CPU 101は、第7グループに音声1305を、第8グループに音声1306を、それぞれ対応付ける。
【0144】
上記のようにグループを分ける場合、例えば第1位のプレイヤーは、第1グループ、第4グループ、第6グループ、及び、第7グループのいずれにも分別されることになる。
【0145】
CPU 101は、ステップS904において、上記のように対応付けた音声データを再生する。
【0146】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0147】
コンピュータをゲーム装置300,700の全部又は一部として動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0148】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0149】
以上説明したように、本発明によれば、複数プレイヤーのそれぞれのゲーム状態を音によって明瞭に区別できるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】本実施形態にて利用されるコントローラと情報処理装置の外観を示す説明図である。
【図3】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図4】プレイヤーのグループ分けと、第1種の音声出力部と、第2種の音声出力部とを示す図である。
【図5】(a),(b)は、出力される音声のタイミングチャートの例を示す図である。
【図6】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】実施形態2のゲームシステムの構成を説明するための図である。
【図8】実施形態2のゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】実施形態3のゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】音声リストの例を示す図である。
【図11】事象リストの例を示す図である。
【図12】(a),(b)は、出力される音声のタイミングチャートの例を示す図である。
【図13】音声リストの他の例を示す図である。
【図14】事象リストの他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0151】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
201,201A,201B,201C,201D 把持モジュール
202 CCDカメラ
203 十字形キー
204 Aボタン
205 Bボタン
206 各種ボタン
207 インジケータ
208 電源ボタン
209 スピーカー
251 発光モジュール
252 発光ダイオード
291 テレビジョン装置
300 ゲーム装置
301,301A,301B,301C,301D 音声出力部
302 分別部
303 再生制御部
410 第1種の音声出力部
420 第2種の音声出力部
700,700A,700B,700C,700D ゲーム装置
701,701A,701B,701C,701D 通信部
1000,1300 音声リスト
1301〜1310 音声
1100,1400 事象リスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する複数の音声出力部であって、当該複数の音声出力部のそれぞれが、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられる音声出力部と、
所定条件に基づいて前記複数のプレイヤーを複数のグループに分別する分別部と、
前記複数の音声出力部のうち前記分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部(以下「第1種の音声出力部」という。)に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、前記複数の音声出力部のうち前記分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部(以下「第2種の音声出力部」という。)に第2音声データを示す情報を与えて再生させる再生制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記第1音声データと前記第2音声データは互いに異なる音声を表すデータであり、
前記分別部は、前記ゲーム装置で実行されるゲーム内における前記複数のプレイヤーの成績のそれぞれが前記所定条件を満たすか否かにより、前記複数のプレイヤーを前記複数のグループに分別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記第1音声データと前記第2音声データは互いに異なる音声を表すデータであり、
前記分別部は、前記ゲーム装置で実行されるゲーム内において前記複数のプレイヤーのそれぞれが入力した指示が前記所定条件を満たすか否かにより、前記複数のプレイヤーを前記複数のグループに分別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記再生制御部が前記第2種の音声出力部に前記第2音声データを示す情報を与えるのは、前記第1種の音声出力部による前記第1音声データの出力が完了した後である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記再生制御部が前記第2種の音声出力部に前記第2音声データを示す情報を与えるのは、前記第1種の音声出力部に前記第1音声データを示す情報を与えてから所定時間経過後である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
複数の音声出力部、分別部、再生制御部を有するゲーム装置において実行されるゲーム処理方法であって、
前記複数の音声出力部のそれぞれは、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられ、
前記複数の音声出力部のそれぞれが、再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する音声出力ステップと、
前記分別部が、所定条件に基づいて前記複数のプレイヤーを複数のグループに分別する分別ステップと、
前記再生制御部が、前記複数の音声出力部のうち前記分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、前記複数の音声出力部のうち前記分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第2音声データを示す情報を与えて再生させる再生制御ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
再生すべき音声データを示す情報が与えられると当該音声データを出力する複数の音声出力部であって、当該複数の音声出力部のそれぞれが、複数のプレイヤーのいずれかに対応付けられる音声出力部、
所定条件に基づいて前記複数のプレイヤーを複数のグループに分別する分別部、
前記複数の音声出力部のうち前記分別される一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第1音声データを示す情報を与えて再生させ、当該第1音声データの出力が開始された後、前記複数の音声出力部のうち前記分別される他の一のグループに属するプレイヤーに対応付けられる音声出力部に第2音声データを示す情報を与えて再生させる再生制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−104596(P2010−104596A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280224(P2008−280224)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】