説明

ゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラム

【課題】プレイヤーのゲームへの関心を高めさせ、プレイヤーの上達を促す。
【解決手段】ゲーム装置200は、第1プレイヤーと第2プレイヤーが対戦するゲームを実行する。各プレイヤーには成績パラメータが対応付けられる。ゲーム装置200において、受付部201は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとから操作入力を受け付ける。更新部202は、第1プレイヤー又は第2プレイヤーから受け付けられた操作入力が所定のコマンドにマッチするか否かを判別する。マッチすると判別した場合、更新部202は、マッチするコマンドに対応付けられる値だけ成績パラメータを変化させる。決定部203は、各プレイヤーの成績パラメータが所定のゲーム終了条件を満たすと判別した場合、ゲームの勝者と敗者を決定する。提示部204は、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられたコマンドのいずれかを選択し、敗者に決定されたプレイヤーに提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤーのゲームへの関心を高め、敗者となったプレイヤーの上達を促すために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤー同士が対戦したり、1人のプレイヤーがコンピュータ相手に対戦したりするゲームがある。例えば2人のプレイヤーが対戦する格闘ゲームでは、一方のプレイヤーが操作するキャラクターオブジェクト(以下「キャラクター」という。)が他方のプレイヤーが操作するキャラクターに技を仕掛けて攻撃したり、仕掛けられた技を回避して防御したりして、対戦ゲームが進行する。
【0003】
一方で、ゲーム愛好者は、ゲームをより面白く、且つ、簡単で、高度な機能、及び、高度な遊戯方法を志向する傾向にある。そのため、ゲーム内容やコマンドがより複雑になる傾向がある。特許文献1には、初心者や子供にも馴染み易く、且つ、ゲームマニアの要望にも応え得るように工夫されたカードゲームを行うゲーム装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3054948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のような対戦ゲームでは、通常、勝者と敗者が決定される。もしプレイヤー同士の実力が拮抗していると、両者が勝ったり負けたりして互いに切磋琢磨し、ゲームへの関心が低下しにくいものである。しかし、プレイヤー同士の実力差が大きく開いていたりスコアに大差がついてしまうと、プレイヤーのゲームへの関心が低下し、途中でゲームをやめてしまいかねない。特に敗者になったプレイヤー、もしくは形勢不利になったプレイヤーは、そのままゲームを続けることにメリットを感じずに試合放棄したりやる気のないプレイになってしまうことがある。そのため、プレイヤーのゲームへの関心を高めることが難しく、ゲームの腕が上達しづらいという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するものであり、プレイヤーのゲームへの関心を高め、敗者となったプレイヤーの上達を促すために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0008】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うゲーム装置であって、受付部、更新部、決定部、提示部を備える。
受付部は、第1プレイヤーと第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける。
更新部は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する。
決定部は、第1プレイヤーの成績パラメータ又は第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、第1プレイヤーと第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する。
提示部は、所定の複数のパターンのうち、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを、敗者に決定されたプレイヤーに提示する。
【0009】
本発明のゲーム装置で行われるゲームは、例えば対戦格闘ゲームのように、複数のプレイヤー同士が仮想空間内において対戦して勝敗を競う対戦ゲームである。例えば、第1プレイヤーは、第1プレイヤーが操作する第1キャラクタに動作を指示し、第2プレイヤーが操作する第2キャラクタを攻撃したり、第2キャラクタからの攻撃から防御したりして、得点や残りの体力値を競う。ただし、1人のプレイヤーがコンピュータを相手に対戦するゲームであってもよい。つまり、第1プレイヤーが本発明のゲーム装置のユーザであり、第2プレイヤーが本発明のゲーム装置が制御する仮想的なプレイヤーであってもよい。
【0010】
プレイヤーには、それぞれ、成績パラメータが対応付けられる。成績パラメータは、典型的には上述の得点や残りの体力値である。プレイヤーは、成績パラメータの大小を競う。例えば、成績パラメータが示す値が大きいほど相対的にゲームに有利であり(ゲームに勝つ可能性が高い)、小さいほど相対的にゲームに不利である(ゲームに勝つ可能性が低い)。例えば、第1キャラクタによる第2キャラクタへの攻撃が成功すると、第1プレイヤーのスコアに所定ポイントが加算されたり、第2キャラクタの残りの体力値から所定ポイント減算されたりする。成績パラメータの値は、ゲーム進行に従って増減する。プレイヤーによって入力されたコマンドの履歴は保存される。
【0011】
成績パラメータが所定条件を満たすと、ゲームが終了する。例えば、どちらか一方の残りの体力値がゼロになるとゲームが終了する。そして、体力値がゼロでないキャラクタを操作するプレイヤーが勝者となり、体力値がゼロになったキャラクタを操作するプレイヤーが敗者となる。あるいは、試合時間が予め決められた制限時間になると、ゲームが終了する。そして、制限時間が経過した時点で体力値が相対的に大きいキャラクタを操作するプレイヤーが勝者となり、体力値が相対的に小さいキャラクタを操作するプレイヤーが敗者となる。ゲームの終了条件は任意である。
【0012】
ゲームの勝者と敗者が決まると、本発明のゲーム装置は、勝者に決まったプレイヤーが入力したコマンドのいずれかを敗者に提示する。例えば、ゲーム装置は、勝者に決まったプレイヤーが入力したコマンドの中からいずれか1つを選択し、選択したコマンドを説明する画像などをモニターに表示する。例えば、コマンドの入力の仕方などが表示される。ただし、ゲーム装置は、勝者に決まったプレイヤーが入力したコマンドの中からいずれか2つ以上を選択することもできる。
【0013】
つまり、ゲームの勝敗が決まると、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者に決定されたプレイヤーが入力したコマンドが何であるのか、コマンドを出すためにはどのように入力すればよいのか、といった有益な情報が提供される。例えば格闘ゲームの場合、勝者が成功した技が何であるのか、その技を出すにはどうすれば良いのか、といった情報が提供される。本発明によれば、プレイヤーには、仮に敗者になったとしても、次回の対戦に勝つために役立つ情報が提供されるので、モチベーションの低下やゲームへの関心の薄れを防ぐことができ、ゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。また、勝者になると自分が決めた技が紹介されるので、より難易度の高い技を決めようと思うようになり、ゲームへの関心が高まる。
【0014】
提示部は、選択されたパターンが提示された後に、敗者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力が、選択されたパターンにマッチするか否かを、更に提示してもよい。
【0015】
本発明のゲーム装置で行われるゲームには、各プレイヤーからの操作入力を受け付ける第1のゲームモードと、敗者に決定されたプレイヤーのみからの操作入力を受け付ける第2のゲームモードとがある。ゲームが開始されると第1のゲームモードでゲームが進行するが、ゲームの勝敗が決まると第2のゲームモードでゲームが進行する。第2のゲームモードでは、敗者に決定されたプレイヤーは、勝者に決定されたプレイヤーが入力したコマンドが提示された後、提示されたコマンドを入力する練習が可能である。そして、練習に対する成績が評価され、提示される。すなわち、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者に決定されたプレイヤーが入力したコマンドを練習できる機会が与えられる。本発明によれば、敗者に決定されたプレイヤーには、次回の対戦に勝つために役立つ練習の場が提供されるので、モチベーションの低下やゲームへの関心の薄れを防ぐことができ、ゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。
【0016】
提示部は、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、所定の終了条件が満たされた時点より所定の時間だけ過去の時点以降にマッチしたパターンであって、対応付けられる影響度が最大のパターンを選択してもよい。
【0017】
つまり、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者にとって勝利の決め手となったと推測されるコマンドに関する情報が提供される。本発明によれば、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者がどんなコマンドを出したのか、そのコマンドを出すにはどうすればよいのか、あるいは、相手が出すコマンドの傾向や特徴などといった有益な情報が提供されたり、練習の場が提供されたりするので、プレイヤーのゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。
【0018】
提示部は、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた回数が最も多いパターンを選択してもよい。
【0019】
つまり、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者の得意技と推測されるコマンドに関する情報が提供される。本発明によれば、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者がどんなコマンドを出したのか、そのコマンドを出すにはどうすればよいのか、あるいは、相手が出すコマンドの傾向や特徴などといった有益な情報が提供されたり、練習の場が提供されたりするので、プレイヤーのゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。
【0020】
提示部は、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、勝者に決定されたプレイヤーから最後に受け付けられたパターンを選択してもよい。
【0021】
つまり、敗者に決定されたプレイヤーには、決まり手となったコマンドに関する情報が提供される。本発明によれば、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者がどんなコマンドを出したのか、そのコマンドを出すにはどうすればよいのか、あるいは、相手が出すコマンドの傾向や特徴などといった有益な情報が提供されたり、練習の場が提供されたりするので、プレイヤーのゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。
【0022】
ゲーム装置は、第1プレイヤーの成績パラメータと第2プレイヤーの成績パラメータとの差と、所定の複数のパターンのいずれかと、を対応付けて記憶する記憶部を更に備えてもよい。
そして、提示部は、勝者と敗者が決定部により決定されるときの第1プレイヤーの成績パラメータと第2プレイヤーの成績パラメータとの差に対応付けられるパターンを選択してもよい。
【0023】
つまり、敗者に決定されたプレイヤーには、成績差に応じたコマンドに関する情報が提供される。例えば、成績差が小さいほど実力が拮抗しており、よりレベルの高い対戦であると推測される。そこで、成績パラメータの差が小さいほど、難易度の高いコマンドが提供されることが望ましい。本発明によれば、敗者に決定されたプレイヤーには、勝者がどんなコマンドを出したのか、そのコマンドを出すにはどうすればよいのか、あるいは、相手が出すコマンドの傾向や特徴などといった有益な情報が提供されたり、練習の場が提供されたりするので、プレイヤーのゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。
【0024】
提示部は、第1プレイヤーが操作する第1キャラクタ画像と、第2プレイヤーが操作する第2キャラクタ画像と、選択されたパターンを表す画像とを再生して表示することにより、選択されたパターンを敗者に決定されたプレイヤーに提示してもよい。
また、提示部は、選択されたパターンを提示した後の画像再生レートを、選択されたパターンを提示する前の画像再生レートよりも遅くしてもよい。
【0025】
つまり、敗者に決定されたプレイヤーは、勝者が入力したコマンドをスローモーションで練習することができ、練習し易くなる。
【0026】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、受付部、更新部、決定部、提示部を有し、第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、受付ステップ、更新ステップ、決定ステップ、提示ステップを備える。
受付ステップでは、受付部が、第1プレイヤーと第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける。
更新ステップでは、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、更新部が、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する。
決定ステップでは、第1プレイヤーの成績パラメータ又は第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、決定部が、第1プレイヤーと第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する。
提示ステップでは、提示部が、所定の複数のパターンのうち、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを、敗者に決定されたプレイヤーに提示する。
【0027】
本発明によれば、敗者になると次回の対戦に勝つために役立つ情報が提供されるので、モチベーションの低下やゲームへの関心の薄れを防ぐことができ、ゲームへの関心を高めさせ、ゲームの上達を促すことができるようになる。また、勝者になると自分が決めた技が紹介されるので、より難易度の高い技を決めようと思うようになり、ゲームへの関心が高まる。
【0028】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うコンピュータを、受付部、更新部、決定部、提示部として機能させる。
受付部は、第1プレイヤーと第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける。
更新部は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する。
決定部は、第1プレイヤーの成績パラメータ又は第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、第1プレイヤーと第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する。
提示部は、所定の複数のパターンのうち、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを敗者に決定されたプレイヤーに提示する。
【0029】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、プレイヤーのゲームへの関心を高め、敗者となったプレイヤーの上達を促すために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(実施形態1)
本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0032】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明のゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0033】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0034】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0035】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0036】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0037】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0038】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがダンスゲームやサッカーゲームなどのゲームの実行の際に行う操作入力を受け付ける。インターフェース104には、複数のコントローラ105が接続されていてもよい。
【0039】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームのプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワークを用いたゲームのチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して操作入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0040】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0041】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0042】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やアルファブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0043】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0044】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0045】
また、ゲームの画像などの情報をDVD−ROMに用意しておき、これをフレームメモリに展開することによって、ゲームの様子などを画面に表示することができるようになる。
【0046】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0047】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0048】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0049】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0050】
次に、本実施形態のゲーム装置200が行う処理について説明する。ゲーム装置200は、複数のプレイヤーがそれぞれコントローラ105を用いてコマンド等を入力してプレイする、仮想空間内における対戦ゲームを実行する。プレイヤーは何人でも良いが、本実施形態では、2人のプレイヤーが対戦するものとする。一方のプレイヤーを「第1プレイヤー」と呼び、他方のプレイヤーを「第2プレイヤー」と呼ぶ。
【0051】
本実施形態のゲーム装置200で実行されるゲームでは、プレイヤーのそれぞれに成績パラメータが対応付けられる。成績パラメータは、ゲームの進行に応じて変化する。成績パラメータは、典型的には“スコア”や“体力値”などと呼ばれる数値で表される。
【0052】
例えば、一般的な対戦格闘ゲームの場合、各プレイヤーの成績パラメータにはゼロでない初期値が設定される。一方のプレイヤーが操作するキャラクターが他方のプレイヤーが操作するキャラクタに攻撃をしかけ、攻撃が成功すると、攻撃された他方のプレイヤーの成績パラメータが所定値だけ減少する。どちらか一方の成績パラメータがゼロ以下になると、成績パラメータがゼロ以下になったプレイヤーが敗者となり、成績パラメータがゼロ以下でないプレイヤーが勝者となる。つまり、プレイヤーの成績は減点方式で評価されてもよい。
【0053】
例えば、柔道ゲームの場合、各プレイヤーの成績パラメータには初期値ゼロ(一本、技あり、有効、効果、指導、注意、警告の各ポイントがゼロ)が設定される。一方のプレイヤーが操作するキャラクターが他方のプレイヤーが操作するキャラクタに技をしかけて成功すると、技が成功したプレイヤーの成績パラメータが所定値だけ増加する。どちらか一方の成績パラメータが所定値以上になると、成績パラメータが所定値以上になったプレイヤーが勝者となり、他方のプレイヤーが敗者となる。つまり、プレイヤーの成績は加点方式で評価されてもよい。
【0054】
図2は、本実施形態のゲーム装置200の機能的な構成を説明するための図である。ゲーム装置200は、受付部201、更新部202、決定部203、更新部204を備える。
【0055】
受付部201は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのそれぞれから操作入力を受け付ける。CPU 101とコントローラ105が協働して受付部201として機能する。
【0056】
操作入力は、例えばコントローラ105が備えるボタンやキーをプレイヤーが押圧したりスイッチを切り替えたりすることにより、ゲーム装置200に与えられる。コントローラ105が加速度センサーを内蔵している場合、この加速度センサーによって検知される加速度の変化が、操作入力となることもある。
【0057】
コマンドは、プレイヤーが入力すべき1つ以上の操作を示すデータ列から構成されるパターンデータで予め定義される。
【0058】
図3は、コマンドのリスト300の構成例を示す図である。コマンドのリスト300は、コマンド名と、パターンデータと、キャラクタ名とを対応付ける情報である。プレイヤーは、操作するゲームキャラクターに予め対応付けられるコマンドのいずれかを入力することができる。
【0059】
例えば、コマンドは、コントローラ105が上下左右を表すボタン(十字ボタン)を備える場合において、“左,左,左,右”というようなパターンデータで表される。このとき、プレイヤーが、順に、左ボタンを3回、右ボタンを1回続けて押圧すると、このパターンデータに予め対応付けられているゲームイベント(例えば、プレイヤーキャラクターが相手キャラクターにパンチする等)が発生し、ゲームが進行する。ゲームには複数のコマンドが用意されている。
【0060】
更新部202は、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンデータ(すなわちコマンド)のいずれかにマッチするか否かを判別する。つまり、更新部202は、受け付けられた操作入力が示すデータ列が、コマンドを示すパターンデータのいずれかとマッチするか否かを判別する。
【0061】
そして、更新部202は、受け付けられた操作入力が示すデータ列が、コマンドを示すパターンデータのいずれかとマッチする場合、マッチするパターンデータで示されるコマンドに予め対応付けられる影響度だけ、一方のプレイヤーが他方のプレイヤーに有利になるように、第1プレイヤーと第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する。更新部202は、RAM 103に記憶されている成績パラメータを適宜書き換える。CPU 101とRAM 103が協働して更新部202として機能する。
【0062】
ここで、コマンドには、コマンドを出した側もしくは出された側に対する影響度が対応付けられる。影響度は、典型的には、成績パラメータの変化量で表される。ただし、影響度は、“成績パラメータの現在値を半分にする”、“第1プレイヤーの成績パラメータと第2プレイヤーの成績パラメータを入れ替える”などというように、数値で表されないものであってもよい。
【0063】
例えば上述の対戦格闘ゲームにおいて、技のそれぞれには、その技が成功した場合に相手の成績パラメータから減算する値が予め決められている。CPU 101は、プレイヤーの技が成功したか否かを判別する。そして、CPU 101は、技が成功したと判別すると、攻撃されたプレイヤーの成績パラメータの値から、成功した技に対応付けられている値、もしくは、成功した技に対応付けられている値に所定の演算を施して得られた値だけ、減算する。
【0064】
あるいは、CPU 101は、技が成功したと判別すると、各プレイヤーの攻撃力パラメータや防御力パラメータなどに基づいて攻撃値を計算し、攻撃されたプレイヤーの成績パラメータの値から、計算された攻撃値だけ、減算する。
【0065】
例えば柔道ゲームにおいて、技のそれぞれには、その技が成功した場合に、成功の度合いによって攻撃側の成績パラメータに加算する値(一本、技あり、有効あるいは効果)が予め決められている。CPU 101は、プレイヤーの技がどの程度成功したか否かを判別する。そして、CPU 101は、技が成功したと判別すると、攻撃したプレイヤーの成績パラメータの値に、成功した技の成功度合いに応じた値だけ加算する。
【0066】
決定部203は、第1プレイヤーの成績パラメータ又は第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たすか否かを判別する。終了条件を満たすと判別した場合、決定部203は、第1プレイヤーと第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する。CPU 101が決定部203として機能する。
【0067】
成績パラメータが大きい方が有利であり、成績パラメータが小さい方が不利である。
【0068】
終了条件とは、例えば上述の対戦格闘ゲームの場合、「成績パラメータがゼロ以下になること」である。CPU 101は、一方の成績パラメータがゼロ以下になったと判別すると、有利なプレイヤー(すなわち成績パラメータがゼロより大きいプレイヤー)を勝者に決定し、不利なプレイヤー(すなわち成績パラメータがゼロ以下のプレイヤー)を敗者に決定する。
【0069】
例えば柔道ゲームの場合、終了条件は「“一本”のポイント数が1になること」あるいは「“技あり”のポイント数が2になること」である。CPU 101は、一方の成績パラメータが終了条件を満たすと判別すると、有利なプレイヤー(すなわち“一本”をとったプレイヤー)を勝者に決定し、不利なプレイヤー(すなわち“一本”をとられたプレイヤー)を敗者に決定する。
【0070】
あるいは、終了条件は、「所定の対戦時間が経過すること」である。CPU 101は、ゲーム開始時刻から所定の対戦時間が経過したと判別すると、有利なプレイヤー(すなわち成績パラメータが相対的に大きいプレイヤー)を勝者に決定し、不利なプレイヤー(すなわち成績パラメータが相対的に小さいプレイヤー)を敗者に決定する。
【0071】
CPU 101は、ゲームの対戦時間を固定し、時間切れになったときに相対的に得点が高いプレイヤーを勝者と決定し、相対的に得点が低いプレイヤーを敗者と決定してもよい。
【0072】
提示部204は、所定の複数のパターン(コマンド)のうち、勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、選択されたパターンを敗者に決定されたプレイヤーに提示する。例えば、選択されたパターンは、モニターに表示されることにより提示される。CPU 101と画像処理部108が協働して提示部204として機能する。
【0073】
詳細には、CPU 101は、図4に示すように、プレイヤーから受け付けられたコマンドの履歴400をRAM 103に一時記憶させる。CPU 101は、記憶されるコマンドのリスト300に基づき、過去にプレイヤーから受け付けられたコマンドのいずれかを選択する。そして、CPU 101は、選択したコマンドを示す画像や文字等をモニターに表示させ、敗者に決定されたプレイヤーに提示する。
【0074】
コマンドの履歴400は、過去に受け付けられたコマンドと、そのコマンドを入力したプレイヤーと、を対応付ける情報である。CPU 101は、プレイヤーから受け付けた操作指示がコマンドのリスト300に含まれるコマンドのいずれかとマッチすると判別すると、マッチすると判別したコマンドと、そのコマンドを入力したプレイヤーとを対応付けた情報を、コマンドの履歴400に追加する。
【0075】
なお、CPU 101は、受け付けられたコマンドであっても、単にキャラクタを前後もしくは左右へ移動するだけといった簡単なコマンドを、コマンドの履歴400に格納しないことが望ましい。
【0076】
CPU 101は、ゲームの勝者と敗者を決定すると、コマンドの履歴400に基づき、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンド(勝者に決定したプレイヤーが過去に入力したコマンド)の中からいずれか1つを選択する。
【0077】
CPU 101がコマンドを選択する手法には幾つかのバリエーションがある。
例えば、CPU 101は、コマンドの履歴400に含まれるコマンドであって、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドの中から、ランダムに1つのコマンドを選択してもよい。
【0078】
例えば、CPU 101は、コマンドの履歴400に含まれるコマンドであって、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち最も現在時刻(ゲームの勝敗を決定した時刻)に近いコマンドを選択してもよい。つまり、CPU 101は、勝者に決定したプレイヤーが最後に入力したコマンドを選択してもよい。勝者が最後に入力したコマンドは、そのゲームにおける決め技であった可能性が高い。CPU 101は、ゲームにおいて決め技となった可能性が高いコマンドを選択することができる。
【0079】
例えば、CPU 101は、コマンドの履歴400に含まれるコマンドであって、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち最も入力回数が多いコマンドを選択してもよい。つまり、CPU 101は、勝者に決定したプレイヤーが最も多く入力したコマンドを選択してもよい。勝者が入力した回数の多いコマンドは、勝者に決定したプレイヤーの得意技である可能性が高い。CPU 101は、勝者に決定したプレイヤーが得意としていると推測されるコマンドを選択することができる。
【0080】
CPU 101は、コマンドが受け付けられた時刻(典型的にはゲーム開始からの経過時間)を、更にコマンドの履歴400に記憶させてもよい。そして、CPU 101は、コマンドの履歴400に含まれるコマンドであって、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち所定の経過時間内に入力されたコマンドを選択してもよい。例えばボクシングゲームにおいて、CPU 101は、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち、特定のラウンド(最終ラウンドなど)に入力されたコマンドのいずれかを選択することができる。
【0081】
CPU 101は、受け付けられたコマンドによって成績パラメータが変化した量(相手にダメージを与えた度合いを示す量)を、更にコマンドの履歴400に記憶させてもよい。そして、CPU 101は、コマンドの履歴400に含まれるコマンドであって、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち最も成績パラメータの変化量が大きいコマンド(相手に最もダメージを与えたコマンド)を選択してもよい。
【0082】
CPU 101は、コマンドの履歴400に基づいて、勝者に決定したプレイヤーに対応付けられるコマンドのうち、所定条件が満たされた時刻より所定時間前から所定条件が満たされた時刻までの間に入力されたコマンドであって、最も成績パラメータの変化量が大きいコマンドを選択してもよい。つまり、CPU 101は、ゲーム終了直前の所定時間内に最も勝利に貢献したコマンドを選択してもよい。
【0083】
更に、CPU 101は、上述のように選択したコマンドを表す情報を、敗者に決定したプレイヤーに提示する。すなわち、勝者に決定したプレイヤーが過去に入力したコマンドのいずれかが、敗者に決定したプレイヤーに提示される。例えば、CPU 101は、勝者に決定したプレイヤーが過去に入力したコマンドのパターンデータを表す画像や文字列を、画像処理部108にモニターへ表示させる。
【0084】
図5と図6は、モニターに表示されるゲーム画面の構成例である。図5は勝負がまだ決まっていないときのゲーム画面であり、図6は勝負が決まったときのゲーム画面である。
【0085】
ゲーム画面には、第1プレイヤーが操作する第1キャラクター501、第1キャラクター501の成績パラメータを表すゲージ511、第1プレイヤーのスコア521、第2プレイヤーが操作する第2キャラクター502、第2キャラクター502の成績パラメータを表すゲージ512、第2プレイヤーのスコア522、残り時間530が表示される。
【0086】
CPU 101は、第1プレイヤーと第2プレイヤーからの操作入力に従って第1キャラクター501と第2キャラクター502の画像の表示位置を移動したり動きを制御したりして、第1キャラクター501と第2キャラクター502の画像を更新する。CPU 101は、第1キャラクター501の攻撃技が成功したと判別すると、第1キャラクター501のスコア521に所定ポイントを加算し、第2キャラクター502の成績パラメータを減点してゲージ512を更新する。同様に、CPU 101は、第2キャラクター502の攻撃技が成功したと判別すると、第2キャラクター502のスコア522に所定ポイントを加算し、第1キャラクター501の成績パラメータを減点してゲージ511を更新する。また、CPU 101は、ゲーム開始から現在までの経過時間を計測し、残り時間530を更新する。これらの更新タイミングは、垂直同期割り込み(VSYNC)のタイミングである。
【0087】
第1キャラクター501の成績パラメータと第2キャラクターの成績パラメータのどちらかがゼロ以下になると、CPU 101は、勝者と敗者を決定する。例えば図6は、第1キャラクター501の技“跳び蹴り”が成功し、第2キャラクター502の成績パラメータがゼロになったときのゲーム画面を表している。このとき、CPU 101は、どちらが勝ったかを表示すると共に、勝者となった第1プレイヤーが入力したコマンドを表す画像600を表示させる。画像600によって表されるコマンドは、提示部204により選択されたコマンドである。
【0088】
例えば、画像600によって表されるコマンド(CPU 101によって選択されるコマンド)を、勝者に決定したプレイヤーが入力したコマンドの中からランダムに選んだコマンドとする場合、敗者に決定したプレイヤーは、勝者に決定したプレイヤーがゲーム中にどんな技を出していたのかが分かるとともに、どのように入力すればその技を出せるのかがすぐに分かる。
【0089】
例えば、画像600によって表されるコマンドを、勝者に決定したプレイヤーが最後に入力したコマンドとする場合、敗者に決定したプレイヤーは、勝者に決定したプレイヤーが最後にどんな技を出したのか(決まり手が何だったのか)が分かるとともに、どのように入力すればその技を出せるのかがすぐに分かる。
【0090】
例えば、画像600によって表されるコマンドを、勝者に決定したプレイヤーが最も多く入力したコマンドとする場合、敗者に決定したプレイヤーは、勝者に決定したプレイヤーが得意とする技が何なのかが分かるとともに、どのように入力すればその技を出せるのかがすぐに分かる。
【0091】
例えば、画像600によって表されるコマンドを、勝者に決定したプレイヤーが入力したコマンドの中で最も成績パラメータの変化量が大きいコマンド(相手に与えたダメージが最も大きいコマンド)とする場合、敗者に決定したプレイヤーは、勝者に決定したプレイヤーが入力したコマンドのうちどのコマンドが最も“痛かった”のか(主な敗因になった技が何だったのか)が分かるとともに、どのように入力すればその技を出せるのかがすぐに分かる。
【0092】
つまり、プレイヤーには、ゲームに負けたとしても、次回の対戦に役立つヒントが得られ、ゲームの腕が上がるように促されるというメリットがある。
【0093】
次に、本実施形態のゲーム装置200の各部が実行するゲーム処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。ここでは、ゲーム装置200は、第1プレイヤーと第2プレイヤーが対戦し、成績パラメータが減点方式で評価される格闘ゲームを実行するものとする。
【0094】
まず、CPU 101は、各プレイヤーから操作入力を受け付ける(ステップS701)。
【0095】
CPU 101は、ステップS701で受け付けた操作入力が示すデータ列が、所定のコマンドを示すいずれかのパターンデータとマッチするか否かを判別する(ステップS702)。
【0096】
マッチしないと判別された場合(ステップS702;NO)、CPU 101は、ステップS701の処理に戻る。
【0097】
マッチすると判別された場合(ステップS702;YES)、CPU 101は、受け付けられたパターンデータに対応するコマンドを、コマンドの履歴400に追加する(ステップS703)。
【0098】
CPU 101は、受け付けられたコマンドに従ってゲームを進行させ、各プレイヤーの成績パラメータを更新する(ステップS704)。
【0099】
CPU 101は、各プレイヤーの成績パラメータが所定の終了条件を満たすか否かを判別する(ステップS705)。つまり、CPU 101は、各プレイヤーの成績パラメータが示す値がゼロ以下か否かを判別する。
【0100】
終了条件を満たさないと判別した場合(ステップS705;NO)、CPU 101は、ステップS701の処理に戻る。つまり、ゲームが継続される。
【0101】
一方、終了条件を満たすと判別した場合(ステップS705;YES)、CPU 101は、ゲームの勝者と敗者を決定する(ステップS706)。つまり、第1プレイヤーと第2プレイヤーのどちらか一方が勝者となり、他方が敗者となる。
【0102】
CPU 101は、コマンドの履歴400に基づいて、勝者に決定されたプレイヤーが過去に入力したコマンドの中から、いずれか1つを選択する(ステップS707)。
【0103】
そして、CPU 101は、勝者(もしくは敗者)がどちらであるかを画像処理部108にモニターへ表示させると共に、ステップS707で選択したコマンドを示す画像600を表示させる(ステップS708)。
【0104】
例えば、ゲームの勝敗が決まってリザルトを告知している間、勝者が優越感に浸れる一方、敗者が自分の負けた画面を見ているだけでは、敗者にとってゲーム終了後の画面は何のメリットもないことになってしまう。しかし、本発明によれば、敗者は、勝者が入力したコマンドが何であるかを知ることができ、また、勝者が指示した技はどのように入力すればよいのかを知ることができ、次回の対戦のヒントになる情報を得ることができる。そして、プレイヤーのゲームへの関心を高めるように導き、ゲームの上達を促すことができる。
【0105】
コマンドが複雑になったりコマンドの数が増えたりすると、プレイヤーは、ゲームにどんなコマンド(技)があるのか、どのように入力すればコマンド(技)が出せるのかが分かりづらくなる傾向にある。そこで、本発明によれば、プレイヤーは勝負に貢献したコマンド(技)を“復習”することができたり、相手の技を研究したりできるので、ゲームへのプレイヤーの意欲が増すという効果がある。
【0106】
例えば、ステップS707で勝者に決定されたプレイヤーが最後に入力したコマンドが選択されるとする場合において、もし勝者に決定されたプレイヤーが最後に入力したコマンドが難易度の高い大技であったとすると、モニターには、勝者に決定されたプレイヤーが大技を決めたことが告知される。すると、勝者に決定されたプレイヤーは、益々優越感に浸ることができる。また、敗者に決定されたプレイヤーは、次回のゲームで同じ大技を決めてみたいと思うようになり、ゲームへの意欲が増す。
【0107】
また、もし勝者に決定されたプレイヤーが最後に入力したコマンドが難易度の低い小技であったとすると、モニターには、勝者に決定されたプレイヤーが小技しか決められなかったことが告知される。すると、勝者に決定されたプレイヤーは、恥ずかしい思いをすることになるので、より難しい技を出すように努力するようになり、ゲームへの意欲が増す。また、敗者に決定されたプレイヤーは、相手が大したことはなく次回は勝てるチャンスが十分あると思うようになり、ゲームへの意欲が増す。
【0108】
(実施形態2)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態では、敗者に決定されたプレイヤーは、勝者が入力したコマンドを知ることができるだけでなく、勝者に決定されたプレイヤーが入力したコマンドを練習することができる。以下詳述する。
【0109】
本実施形態のゲームには、各プレイヤーから操作入力を受け付ける実戦モードと、勝敗が決まった後に敗者がコマンドを練習できるコマンド練習モードとがある。
【0110】
実戦モードは、ゲーム開始から所定の終了条件が満たされるまでに行われるゲームのモードのことである。各プレイヤーは、自由に操作を入力することができる。
【0111】
コマンド練習モードは、所定の終了条件が満たされた後に行われるゲームのモードのことである。一般的なゲームでは、勝敗が決まった後、各プレイヤーのスコア、ランキング、デモンストレーション、開発者スタッフロールなどが表示され、プレイヤーはそれらを見るだけであることが多い。しかし、本実施形態のゲーム装置200では、勝敗が決まった後、プレイヤーがゲームの練習をすることができる。
【0112】
コマンド練習モードでは、敗者に決定されたプレイヤーのみが操作を入力することができる。敗者に決定されたプレイヤーは、上述のステップS707で選択されたコマンドを入力する練習ができる。
【0113】
つまり、プレイヤーには、ゲームに負けたとしても、次回の対戦に役立つ練習の機会が与えられ、ゲームの腕が上がるように促されるというメリットがある。
【0114】
本実施形態では、敗者に決定されたプレイヤーがコマンド入力の練習ができるのは1回だけとする。練習できる回数を多くすると、敗者にのみ親切な仕様になる恐れがあり、ゲームバランスが崩れてしまう可能性があるためである。
【0115】
CPU 101は、ゲームのモードを、実戦モードとコマンド練習モードのどちらかに設定する。CPU 101は、ゲームのモードを示すフラグをRAM 103に記憶させる。CPU 101は、終了条件が満たされると判別した場合、このフラグをコマンド練習モードを表す値に設定し、それ以外の場合、このフラグを実戦モードに設定する。
【0116】
図8と図9は、コマンド練習モードにおけるゲーム画面の構成例である。
図10は、本実施形態のゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【0117】
CPU 101は、上述のステップS705において終了条件を満たすと判別すると(ステップS705;YES)、ゲームのモードを実戦モードからコマンド練習モードに変更する。
【0118】
CPU 101は、上述のステップS708において、選択したコマンドを表示すると、終了条件が満たされた時刻より所定時間前から、コマンド練習モードでゲームを再開する(ステップS1001)。
【0119】
例えば、終了条件が満たされたときのゲーム画面が図6で表され、所定時間が“5秒”に設定され、第1プレイヤーが勝者、第2プレイヤーが敗者であると仮定する。このとき、CPU 101は、終了条件が満たされた時刻、すなわちゲームの残り時間530が“26秒”のシーンより所定時間前、すなわちゲームの残り時間530が5秒前の“31秒”のシーンから、コマンド練習モードでゲームを再開する。
【0120】
CPU 101は、敗者に決定されたプレイヤーから操作入力を受け付ける(ステップS1002)。
【0121】
コマンド練習モードでは、敗者に決定された第2プレイヤーは、画像600で表されるコマンド等を入力し、勝者が操作していた第1キャラクター501に指示を与えることができる。つまり、敗者は、ゲームに負けたときの自分のキャラクターの代わりに、勝者のキャラクターを操って練習することができる。一方、勝者の第1プレイヤーは、操作を入力することができない。
【0122】
なお、CPU 101は、コマンド練習モードにおいて、敗者に決定されたプレイヤーが第1キャラクター501を操作し、第2キャラクター502をCPU 101が制御するコンピュータ対戦にしてもよいし、第2キャラクター502の位置や動きを一切停止してもよい。
【0123】
また、CPU 101は、コマンド練習モードにおける画像再生レート(ゲーム進行スピード)を、実戦モードにおける画像再生レートよりも遅くしてもよい。すなわち、CPU 101は、コマンド練習モードではゲーム画面をスロー再生してもよい。例えば、実戦モードでの画像再生レートを1コマあたり60分の1秒に設定し、コマンド練習モードでの画像再生レートを1コマあたり60分の2秒に設定すると、コマンド練習モードの画像は実戦モードの半分の速さでゆっくりと再生される。このようにすれば、プレイヤーは、ゆっくりとコマンドを入力できるようになり、練習しやすくなる。各画像再生レートの値は自由に変更できる。
【0124】
CPU 101は、ステップS1002で受け付けた操作入力が示すデータ列が、ステップS707で選択されたコマンドに対応するパターンデータとマッチするか否かを判定する(ステップS1003)。
【0125】
そして、CPU 101は、ステップS1003の判定結果をモニターに表示させる(ステップS1004)。また、CPU 101は、入力されたコマンドに対応するゲームイベント(例えばキャラクター501が“跳び蹴り”するなど)を発生させる。
【0126】
例えば図9は、判定結果が表示されたゲーム画面の構成例である。本図では、CPU 101によって選択されたコマンドは、“ボタン<1>を押圧しながら、順に右ボタン・下ボタン・左ボタン・上ボタンを押圧する”というコマンドである。CPU 101は、各操作入力について、マッチしている(OK)かマッチしていない(NG)かを判定して表示する。プレイヤーが次にやるべき操作入力には“NEXT”と表示しプレイヤーを誘導することが望ましい。
【0127】
CPU 101は、ステップS707で選択したコマンドがプレイヤーに入力されると、コマンド練習モードを終了し、実戦モードに戻す。あるいは、コマンド練習モードに設定してから所定の制限時間が経過すると、CPU 101は、コマンド練習モードを終了し、実戦モードに戻す。
【0128】
本実施形態によれば、敗者は、勝者が入力したコマンドが何であるかを知ることができ、勝者が指示した技はどのように入力すればよいのかを知ることができ、更に、勝者が入力したコマンドを練習することができる。そして、次回の対戦のヒントになる情報を得ることができる。プレイヤーは勝負に貢献したコマンドを練習することができたり、相手の技を研究したりできるので、プレイヤーのゲームへの意欲が増すという効果がある。そして、プレイヤーのゲームへの関心を高めるように導き、ゲームの上達を促すことができる。
【0129】
本実施形態では、敗者に決定されたプレイヤーがコマンド入力を練習できる回数を1回だけにしているが、複数回練習できるようにしてもよい。すなわち、CPU 101がステップS1001乃至S1004を繰り返し実行するように構成してもよい。
【0130】
(実施形態3)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態は、提示部204がコマンドを選択する処理の変形例である。
【0131】
提示部204は、上述のステップS707において、勝者に決定されたプレイヤーの成績パラメータと敗者に決定されたプレイヤーの成績パラメータとの差の大きさに応じて、選択するコマンドを変化させる。
【0132】
図11は、プレイヤーが獲得するスコアを成績パラメータとし、成績パラメータの差(スコア差)とコマンドとの対応関係を示す、スコア/コマンド対応表1100の構成例を示す図である。スコア/コマンド対応表1100は、DVD−ROMなどに予め格納される。
【0133】
スコア/コマンド対応表1100は、所定のスコア範囲とコマンドとを対応付ける。スコア範囲は、例えば所定のスコア値P1,P2,P3,P4を用いて定義される。スコア範囲の分類の仕方や、スコア範囲の定義の仕方は、本発明によって限定されない。1つのスコア範囲には、1つ以上のコマンドが対応付けられる。
【0134】
CPU 101は、ステップS706で勝者と敗者を決定した時点における、第1プレイヤーのスコア521と第2プレイヤーのスコア522とのスコア差ΔPを求める。そして、CPU 101は、スコア/コマンド対応表1100を読み出し、スコア差ΔPに対応付けられるコマンドを取得する。ここで取得されるコマンドが、ステップS707で選択されるコマンドである。
【0135】
スコア差ΔPが小さいほど実力が拮抗しており、よりハイレベルでの対戦ということになる。スコア差ΔPが小さいほど難易度の高いコマンドが対応付けられることが望ましい。難易度の高いコマンドとは、例えば、コマンドに対応付けられるパターンデータの長さが相対的に長いコマンドである。スコア差ΔPが小さいほど、パターンデータ長が大きくなってもよい。
【0136】
あるいは、スコア差ΔPが小さいほど、コマンドに対応付けられるパターンデータが相対的にプレイヤーの入力しづらいコマンドであってもよい。スコア差ΔPが小さいほど、ボタンやキーなどの同時押しの頻度が高いコマンドにしたり、使用するボタンやキーなどの種類を多くしたりしてもよい。
【0137】
なお、CPU 101は、コマンドの履歴400に格納されるコマンドであって、且つ、スコア差ΔPに対応付けられるコマンドを選択してもよい。例えば、スコア/コマンド対応表1100には、スコア差ΔPに対応付けられるコマンドが、“ひざ蹴り、又は、頭突き”のように複数定義され、これらの複数のコマンドの中から、勝者に決定されたプレイヤーが過去に入力したコマンドのいずれかを選択してもよい。
【0138】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0139】
上記各実施形態では、複数のプレイヤーが対戦ゲームをプレイする場面を想定して説明したが、1人のプレイヤーがコンピュータ相手に対戦するゲーム(いわゆるCPU対戦ゲーム)にも本発明を適用することができる。この場合、第1プレイヤーと第2プレイヤーのどちらか一方をゲーム装置200のユーザ(プレイヤー)にし、他方をCPU 101が制御する仮想的なプレイヤーとみなせば良い。ただし、CPU 101が制御する仮想的なプレイヤーが敗者に決定された場合、CPU 101は、実戦モードからコマンド練習モードに変更する必要はない。
【0140】
ゲーム装置200の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0141】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0142】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤーのゲームへの関心を高め、敗者となったプレイヤーの上達を促すために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図3】コマンドのリストを説明するための図である。
【図4】コマンドの履歴を説明するための図である。
【図5】ゲーム画面の構成例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の構成例を示す図である。
【図7】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】実施形態2において、コマンド練習モードのゲーム画面の構成例を示す図である。
【図9】実施形態2において、コマンド練習モードのゲーム画面の構成例を示す図である。
【図10】実施形態2のゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】実施形態3において、成績パラメータの差とコマンドとの対応関係の例を示す図である。
【符号の説明】
【0144】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200 ゲーム装置
201 受付部
202 更新部
203 決定部
204 提示部
300 コマンドのリスト
400 コマンドの履歴
501 第1キャラクター
502 第2キャラクター
511,512 ゲージ
521,522 スコア
530 残り時間
600 画像(コマンドを表す画像)
900 判定結果
1100 スコア/コマンド対応表

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うゲーム装置であって、
前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける受付部と、
前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する更新部と、
前記第1プレイヤーの成績パラメータ又は前記第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する決定部と、
前記所定の複数のパターンのうち、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを前記敗者に決定されたプレイヤーに提示する提示部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記提示部は、前記選択されたパターンが提示された後に、前記敗者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力が、前記選択されたパターンにマッチするか否かを、更に提示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記提示部は、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、前記所定の終了条件が満たされた時点より所定の時間だけ過去の時点以降にマッチしたパターンであって、前記対応付けられる影響度が最大のパターンを選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記提示部は、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた回数が最も多いパターンを選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記提示部は、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするパターンのうち、前記勝者に決定されたプレイヤーから最後に受け付けられたパターンを選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記第1プレイヤーの成績パラメータと前記第2プレイヤーの成績パラメータとの差と、前記所定の複数のパターンのいずれかと、を対応付けて記憶する記憶部を更に備え、
前記提示部は、前記勝者と前記敗者が前記決定部により決定されるときの前記第1プレイヤーの成績パラメータと前記第2プレイヤーの成績パラメータとの差に対応付けられるパターンを選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記提示部は、前記第1プレイヤーが操作する第1キャラクタ画像と、前記第2プレイヤーが操作する第2キャラクタ画像と、前記選択されたパターンを表す画像とを再生して表示することにより、前記選択されたパターンを前記敗者に決定されたプレイヤーに提示し、
前記提示部は、前記選択されたパターンを提示した後の画像再生レートを、前記選択されたパターンを提示する前の画像再生レートよりも遅くする、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
受付部、更新部、決定部、提示部を有し、第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記受付部が、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける受付ステップと、
前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、前記更新部が、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する更新ステップと、
前記第1プレイヤーの成績パラメータ又は前記第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、前記決定部が、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する決定ステップと、
前記提示部が、前記所定の複数のパターンのうち、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを前記敗者に決定されたプレイヤーに提示する提示ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項9】
第1プレイヤーと第2プレイヤーとが対戦するゲームを行うコンピュータを、
前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーの少なくとも一方から操作入力を受け付ける受付部、
前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのいずれか一方から受け付けられた操作入力が所定の複数のパターンのいずれかにマッチする場合、当該マッチするパターンに対応付けられる影響度だけ、当該一方のプレイヤーが当該他方のプレイヤーに有利になるように、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーとのそれぞれの成績パラメータを更新する更新部、
前記第1プレイヤーの成績パラメータ又は前記第2プレイヤーの成績パラメータが、所定の終了条件を満たす場合、前記第1プレイヤーと前記第2プレイヤーのうち有利なプレイヤーを勝者に決定し、不利なプレイヤーを敗者に決定する決定部、
前記所定の複数のパターンのうち、前記勝者に決定されたプレイヤーから受け付けられた操作入力にマッチするいずれかのパターンを選択し、当該選択されたパターンを前記敗者に決定されたプレイヤーに提示する提示部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−110561(P2010−110561A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287850(P2008−287850)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】