説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】ゲームキャラクタ同士の関係によってそれらのゲームキャラクタ間の連携動作が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させることが可能なゲーム装置を提供すること。
【解決手段】第1の選択手段(88)は複数の移動制御情報のいずれかを選択する。第1のゲームキャラクタと移動物体を保持している第2のゲームキャラクタとの関係情報が取得される。第2の選択手段(92)は、第1の選択手段(88)の選択結果と、関係情報と、に基づいて、複数の移動制御情報のいずれかを選択する。第1のゲームキャラクタは、第1の選択手段(88)と第2の選択手段(92)との一方によって選択された移動制御情報に基づいて移動する。第2のゲームキャラクタは、第1の選択手段(88)と第2の選択手段(92)との他方によって選択された移動制御情報に基づく目標位置に向けて移動物体を移動させるための動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動物体を用いて行われる競技のゲームが知られている。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われる球技のゲーム(例えば、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、又はアメリカンフットボールゲーム)や、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−113471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、実際の競技の試合では、選手間の連係動作(連係プレー)が円滑に行われるか否かはそれらの選手同士の関係(例えば連係度又は相性など)によって左右される。このため、上記のようなゲームにおいても、ゲームキャラクタ同士の関係(例えば連係度又は相性など)によってそれらのゲームキャラクタ間の連係動作が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザが実感できるようになれば、ユーザの満足度をさらに向上させることができる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームキャラクタ同士の関係(例えば連携度又は相性など)によってそれらのゲームキャラクタ間の連携動作が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置において、前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択手段と、前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得手段と、前記第1の選択手段の選択結果と、前記関係情報取得手段によって取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択手段と、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御手段と、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの前記一方によって選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの他方によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得ステップと、前記第1の選択ステップにおける選択結果と、前記関係情報取得ステップにおいて取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択ステップと、前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの一方において選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御ステップと、前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの前記一方において選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの他方において選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択手段、前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得手段、前記第1の選択手段の選択結果と、前記関係情報取得手段によって取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択手段、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御手段、及び、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの前記一方によって選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの他方によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、ゲームキャラクタ同士の関係(例えば連携度又は相性など)によってそれらのゲームキャラクタ間の連携動作が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させることが可能になる。
【0011】
また本発明の一態様では、前記第2の選択手段は、前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報が所定条件を満足するか否かを判定する手段と、前記所定条件が満足されると判定された場合、前記複数の移動制御情報のうちの、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報と同じ移動制御情報を選択する手段と、前記所定条件が満足されないと判定された場合、前記複数の移動制御情報のうちの、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報とは異なるいずれかの移動制御情報を選択する手段と、を含むようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、前記第2の選択手段は、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを確率情報に基づいて選択する手段と、前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報に基づいて前記確率情報を設定する手段であって、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報と同じ移動制御情報が選択される確率を、前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報に基づいて設定する手段と、を含むようにしてもよい。
【0013】
また本発明の一態様では、前記第1の選択手段の選択結果と前記第2の選択手段の選択結果とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】選手キャラクタの制御内容の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図6】選手状態テーブルの一例を示す図である。
【図7】連係パラメータテーブルの一例を示す図である。
【図8】移動パターンテーブルの一例を示す図である。
【図9】確率設定テーブルの一例を示す図である。
【図10】ゲーム状況の一例を示す図である。
【図11】ゲーム状況の他の一例を示す図である。
【図12】ゲーム装置が実行する処理の一例を示すフロー図である。
【図13】ゲーム装置が実行する処理の一例を示すフロー図である。
【図14】ゲーム装置が実行する処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータなどによって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32及び音声出力部34は家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32は、例えば家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイなどである。音声出力部34は、例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホンなどである。
【0017】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0018】
制御部14は一又は複数のマイクロプロセッサを含む。制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する処理や情報処理を実行する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが主記憶16に書き込まれる。主記憶16は制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0019】
画像処理部18はVRAMを含み、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換されて所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0020】
入出力処理部20は制御部14が音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを音声出力部34から出力する。通信インタフェース28はインターネットなどの通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0021】
光ディスクドライブ24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここでは、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えば通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0022】
コントローラ30はユーザがゲーム操作を行うための操作部である。家庭用ゲーム機11には一又は複数のコントローラ30が有線又は無線接続される。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の各操作部材の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介して制御部14に供給する。制御部14は操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0023】
ゲーム装置10では、光ディスク36から読み出されたゲームプログラムが実行されることによって、例えば、移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームが実行される。以下では、サッカーゲームが実行される場合について説明する。このサッカーゲームでは、ユーザが操作するチーム(以下「ユーザチーム」と呼ぶ。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作するチーム(以下「対戦相手チーム」と呼ぶ。)と、の間の試合が行われる。
【0024】
サッカーゲームが実行されると、ゲーム空間が主記憶16に構築される。図2はゲーム空間の一例を示す。図2に示すゲーム空間40は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間になっている。図2に示すように、ゲーム空間40には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42上には2本のゴールライン44a,44b、2本のタッチライン46a,46b、及びセンターライン47が表されている。2本のゴールライン44a,44b及び2本のタッチライン46a,46bによって囲まれたピッチ48内において試合は行われる。
【0025】
また、フィールド42上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール50と、サッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ52,54と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール56と、が配置される。なお、選手キャラクタ52はユーザチームに所属する選手キャラクタであり、選手キャラクタ54は対戦相手チームに所属する選手キャラクタである。実際には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ52と対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ54とがフィールド42上に配置されるが、図2では省略されている。
【0026】
ゴール50の一方はユーザチームに対応づけられ、他方は対戦相手チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール50内にボール56が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0027】
選手キャラクタ52(54)とボール56とが近づくと、所定条件の下、その選手キャラクタ52(54)とボール56とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ52(54)の移動動作はドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ52(54)にボール56が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ52(54)がボール56を保持している」というように記載する。
【0028】
また、ゲーム空間40には仮想カメラ58(視点)が設定される。仮想カメラ58から見たゲーム空間40を表すゲーム画面が表示部32に表示される。例えば、ボール56が常にゲーム画面に表示されるように、仮想カメラ58はボール56の移動に基づいて移動する。
【0029】
図3はゲーム画面の一例を示す。図3に示すゲーム画面60には、ユーザチームに所属する3体の選手キャラクタ52a,52b,52cと、対戦相手チームに所属する2体の選手キャラクタ54a,54bと、が表示されている。
【0030】
このサッカーゲームでは、ユーザチームに所属する選手キャラクタ52のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定される。カーソル62は、ユーザの操作対象になっている選手キャラクタ52を案内する役割を果たしている。図3に示すゲーム画面60では、三角形状のカーソル62が選手キャラクタ52aの頭上に表示されている。このため、図3に示す状況では選手キャラクタ52aがユーザの操作対象に設定されている。
【0031】
ユーザの操作対象になっている選手キャラクタ52はユーザの操作に基づいて行動する。一方、ユーザチームに所属する選手キャラクタ52のうちの、ユーザの操作対象になっていない選手キャラクタ52はコンピュータ(制御部14)の制御に従って行動する。
【0032】
例えば、図3に示す状況の場合、選手キャラクタ52b,52cは下記に説明するように制御される。図4は、図3に示す状況における選手キャラクタ52b,52cの制御内容の一例を説明するための図である。なお、ユーザチーム(選手キャラクタ52b,52c)はA方向に向かって攻めているものとする。
【0033】
図3に示す状況の場合、選手キャラクタ52cは、例えば下記に説明する4種類の移動パターンのうちから制御部14によって選択されるいずれかの移動パターンに従って移動するように制御される。なお、移動パターンは下記に説明する移動パターンに限られず、様々な移動パターンが考えられる。
【0034】
第1の移動パターンは、図4において符号70aによって表された移動パターンである。この移動パターン70aは、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ54aを迂回するようにして選手キャラクタ54aの背後に設定された移動目標位置72aに向かって移動するというものである。
【0035】
第2の移動パターンは、図4において符号70bによって表された移動パターンである。この移動パターン70bは、タッチライン46aに向かってZw軸正方向に移動するというものである。この場合、選手キャラクタ52cは、タッチライン46a付近に設定された移動目標位置72bに向かって移動することになる。
【0036】
第3の移動パターンは、図4において符号70cによって表された移動パターンである。この移動パターン70cは、タッチライン46aに向かってZw軸正方向に移動した後、攻撃方向(A方向)とは逆方向(Xw軸正方向)に向かって移動するというものである。この場合、選手キャラクタ52cは移動目標位置72cに向かって移動することになる。
【0037】
第4の移動パターンは、図4において符号70dによって表された移動パターンである。この移動パターン70dは、タッチライン46aから離れるようにZw軸負方向に移動した後、移動方向を180度変えてZw軸正方向に移動し、元々の位置に戻るというものである。
【0038】
一方、ボール56を保持している選手キャラクタ52bは、例えば選手キャラクタ52cへのパスを行うように制御される。
【0039】
なお、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ54もコンピュータ(制御部14)の制御に従って行動する。例えば、図3に示す状況の場合、選手キャラクタ54a,54bは選手キャラクタ52b,52cへの守備を行うように制御される。
【0040】
以下、上記のゲーム装置10において、選手キャラクタ52同士の関係(例えば連係度又は相性など)によってそれらの選手キャラクタ52の連係動作(連係プレー)が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させるための技術について説明する。
【0041】
図5は、ゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置10は記憶部80及びゲーム制御部86を含む。記憶部80は例えば主記憶16、ハードディスク26、及び光ディスク36のうちの少なくとも一つによって実現される。なお、記憶部80は、ゲーム装置10と通信ネットワークを介して接続される他の装置に備えられる記憶装置(例えばハードディスク装置)によって実現されるようにしてもよい。ゲーム制御部86は制御部14が光ディスク36に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0042】
記憶部80はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、記憶部80は、ゲーム空間40に配置される各オブジェクトの形状を示すモデルデータを記憶する。また、記憶部80は、選手キャラクタ52,54が各種動作を行う場合の姿勢変化を示すモーションデータを記憶する。さらに、記憶部80は、各選手キャラクタ52,54の能力を示す能力パラメータを記憶する。
【0043】
また例えば、記憶部80は現在のゲーム状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、下記に示すようなデータがゲーム状況データに含まれる。
(a)各選手キャラクタ52,54の状態を示すデータ
(b)ボール56の状態を示すデータ(例えば位置、移動方向、及び移動速度など)
(c)仮想カメラ58の状態を示すデータ(例えば位置、視線方向、及び画角など)
(d)両チームの得点を示すデータ
(e)経過時間を示すデータ
【0044】
図6は選手キャラクタ52,54の状態を示す選手状態テーブルの一例を示す。図6に示す選手状態テーブルの各レコードは、「選手ID」、「位置」、「姿勢」、「操作対象フラグ」、及び「ボール保持フラグ」フィールドなどを含んでいる。
【0045】
「選手ID」フィールドは選手キャラクタ52,54を一意に識別する情報を示す。図6において、「P101」〜「P111」はユーザチームに所属する選手キャラクタ52の選手IDであり、「P201」〜「P211」は対戦相手チームに所属する選手キャラクタ54の選手IDである。「位置」フィールドは選手キャラクタ52,54の現在の位置を示し、「姿勢」フィールドは選手キャラクタ52,54の現在の姿勢を示す。
【0046】
「操作対象フラグ」フィールドは、選手キャラクタ52がユーザの操作対象になっているか否かを示し、「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、現在、選手キャラクタ52がユーザの操作対象になっていないことを示し、値「1」は、現在、選手キャラクタ52がユーザの操作対象になっていることを示す。「ボール保持フラグ」フィールドは、選手キャラクタ52,54がボール56を保持しているか否かを示し、「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、現在、選手キャラクタ52,54がボール56を保持していないことを示し、値「1」は、現在、選手キャラクタ52,54がボール56を保持していることを示す。
【0047】
なお、選手状態テーブルには、例えば、選手キャラクタ52,54の向き、動作種類、移動方向、移動速度なども記憶されるが、図6では省略されている。
【0048】
記憶部80は関係情報記憶部82を含む。関係情報記憶部82は、選手キャラクタ52(ゲームキャラクタ)の組合せに対応づけて、それらの選手キャラクタ52間の関係(例えば連係度又は相性など)に関する関係情報を記憶する。
【0049】
図7は、関係情報記憶部82に記憶される連係パラメータテーブルの一例を示す。図7に示す連係パラメータテーブルの各レコードは「選手キャラクタの組合せ」及び「連係パラメータ」フィールドを含む。「選手キャラクタの組合せ」フィールドは、ユーザチームに所属する2体の選手キャラクタ52の選手IDの組合せを示す。「連係パラメータ」フィールドには連係パラメータ(関係情報)が記憶される。連係パラメータは2体の選手キャラクタ52の連係度の高さを示す。例えば、連係パラメータは0〜100の数値をとり、連係パラメータの値が高いほど、2体の選手キャラクタ52の連係度が高いことを示す。
【0050】
また、記憶部80は移動制御情報記憶部84をさらに含む。移動制御情報記憶部84は、選手キャラクタ52(ゲームキャラクタ)の移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶する。
【0051】
図8は、移動制御情報記憶部84に記憶される移動パターンテーブルの一例を示す。図8に示す移動パターンテーブルの各レコードは「状況条件」及び「移動パターン情報」フィールドを含んでいる。「状況条件」フィールドには、選手キャラクタ52が置かれている状況に関する条件が記憶される。言い換えれば、「状況条件」フィールドには、選手キャラクタ52が特定の状況に置かれているか否かを判定するための条件が記憶される。
【0052】
「状況条件」フィールドには、例えば下記に示すような条件が記憶される。下記に示すような各条件が満足されているか否かが判定されることによって、例えば、選手キャラクタ52が特定の状況に置かれているか否かが判定されることになる。なお、条件は下記に示すものに限られず、様々なものが考えられる。
(a)ユーザチームに所属する選手キャラクタ52がボール56を保持している否か
(b)選手キャラクタ52がピッチ48内のどの領域に位置しているか否か
(c)ボール56を保持している選手キャラクタ52との位置関係が所定の位置関係であるか否か
(d)対戦相手チームに所属する選手キャラクタ54との位置関係が所定の位置関係であるか否か
【0053】
「移動パターン情報」フィールドには移動パターンに関する移動パターン情報(移動制御情報)が記憶される。移動パターン情報は、選手キャラクタ52をどのように移動させるかを示す情報である。
【0054】
図8に示す移動パターンテーブルでは、一つの状況条件に複数の移動パターン情報が対応づけられている。例えば、「状況条件1」には4つの「移動パターン情報1−1」、「移動パターン情報1−2」、「移動パターン情報1−3」、及び「移動パターン情報1−4」が対応づけられている。
【0055】
選手キャラクタ52が置かれている状況が「状況条件1」を満足する場合、その選手キャラクタ52は「移動パターン情報1−1」、「移動パターン情報1−2」、「移動パターン情報1−3」、及び「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかに従って移動するように制御されることになる。すなわち、その選手キャラクタ52の移動目標位置や移動方向などが、「移動パターン情報1−1」、「移動パターン情報1−2」、「移動パターン情報1−3」、及び「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかに従って制御されることになる。
【0056】
なお、以下では、「状況条件1」が、図3において選手キャラクタ52cが置かれているような状況と同じ状況に選手キャラクタ52が置かれているか否かを判定するための条件に相当していることとして説明する。また、「移動パターン情報1−1」は、図4に示す移動パターン70aのように選手キャラクタ52を移動させるための情報に相当し、「移動パターン情報1−2」は、図4に示す移動パターン70bのように選手キャラクタ52を移動させるための情報に相当していることとして説明する。同様に、「移動パターン情報1−3」は、図4に示す移動パターン70cのように選手キャラクタ52を移動させるための情報に相当し、「移動パターン情報1−4」は、図4に示す移動パターン70dのように選手キャラクタ52を移動させるための情報に相当していることとして説明する。
【0057】
ゲーム制御部86はゲームに関する制御を実行する。ゲーム制御部86は、第1選択部88、関係情報取得部90、第2選択部92、第1ゲームキャラクタ制御部94、及び第2ゲームキャラクタ制御部96を含む。なお、以下では、図3における選手キャラクタ52b及び選手キャラクタ52cの制御を行う場合を例として、これらの機能ブロックの動作について説明する。
【0058】
第1選択部88は、移動制御情報記憶部84に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する。本実施形態の場合、第1選択部88は、選手キャラクタ52c(第1のゲームキャラクタ)が置かれている状況が移動パターンテーブルに記憶されている状況条件のいずれかを満足するか否かを判定する。そして、選手キャラクタ52cが置かれている状況が移動パターンテーブルに記憶されている状況条件のいずれかを満足する場合、第1選択部88は、その状況条件に対応づけられた複数の移動パターン情報のいずれかを選択する。例えば、選手キャラクタ52cが置かれている状況が「状況条件1」を満足する場合、第1選択部88は、「状況条件1」に対応づけられた「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを選択する。
【0059】
関係情報取得部90は、選手キャラクタ52cと、移動物体を保持している選手キャラクタ52b(第2のゲームキャラクタ)と、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する。本実施形態の場合、関係情報取得部90は、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータを取得する。
【0060】
第2選択部92は、第1選択部88の選択結果と、関係情報取得部90によって取得された関係情報と、に基づいて、移動制御情報記憶部84に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する。
【0061】
例えば、「状況条件1」に対応づけられた「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のいずれかが第1選択部88によって選択された場合、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」が「複数の移動制御情報」に相当する。この場合、第2選択部92は、第1選択部88の選択結果と、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータと、に基づいて、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを選択する。以下、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを選択する場合の第2選択部92の動作の一例について説明する。
【0062】
まず、第2選択部92は、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータが所定条件を満足するか否かを判定する。ここで、「所定条件」は、例えば、連係パラメータの値が基準値よりも大きいか否かの条件である。
【0063】
選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータが所定条件を満足する場合、第2選択部92は、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちの、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択する。例えば、第1選択部88によって「移動パターン情報1−1」が選択されている場合、第2選択部92も「移動パターン情報1−1」を選択する。
【0064】
一方、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータが所定条件を満足しない場合、第2選択部92は、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちの、第1選択部88によって選択された移動パターン情報とは異なるいずれかの移動パターン情報を選択する。例えば、第1選択部88によって「移動パターン情報1−1」が選択されている場合、第2選択部92は、「移動パターン情報1−1」以外の「移動パターン情報1−2」〜「移動パターン情報1−4」うちのいずれかを選択する。
【0065】
なお、第2選択部92の動作は上記に説明したものに限られない。「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを選択する場合の第2選択部92の動作の他の一例について説明する。
【0066】
この場合、第2選択部92は、「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを確率情報に基づいて選択する。そして、第2選択部92は、上記確率情報を、第1選択部88の選択結果と、関係情報取得部90によって取得された関係情報と、に基づいて設定する。本実施形態の場合、第2選択部92は、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率を、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータに基づいて設定する。
【0067】
この設定を行うための情報が記憶部80に記憶される。すなわち、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率を、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータに基づいて設定するための情報が記憶部80に記憶される。
【0068】
図9は、記憶部80に記憶される確率設定テーブルの一例を示す図である。図9に示すように、この確率設定テーブルは連係パラメータと確率情報とが対応づけられてなる情報である。図9に示す確率設定テーブルの各レコードは「連係パラメータ」及び「確率情報」フィールドを含む。
【0069】
「連係パラメータ」フィールドは連係パラメータに関する条件を示す。「確率情報」フィールドは「確率P1」及び「確率P2」フィールドを含む。「確率P1」フィールドは、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率を示す。「確率P2」フィールドは、第1選択部88によって選択された移動パターン情報とは異なる移動パターン情報が選択される確率を示す。なお、「確率P1」及び「確率P2」フィールドの一方の値によって他方の値を特定することができるため、「確率P1」及び「確率P2」フィールドの一方を省略するようにしてもよい。
【0070】
図9に示す確率設定テーブルでは、連係パラメータの値が比較的高い場合における確率P1が、連係パラメータの値が比較的低い場合に比べて高く設定されている。このため、連係パラメータの値が比較的高い場合には、連係パラメータの値が比較的低い場合に比べて、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が第2選択部92によって選択されやすくなる。
【0071】
また、連係パラメータの値が比較的低い場合における確率P2が、連係パラメータの値が比較的高い場合に比べて高く設定されている。このため、連係パラメータの値が比較的低い場合には、連係パラメータの値が比較的高い場合に比べて、第1選択部88によって選択された移動パターン情報とは異なる移動パターン情報が第2選択部92によって選択されやすくなる。つまり、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が第2選択部92によって選択されにくくなる。
【0072】
第2選択部92は、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータと、図9に示す確率設定テーブルと、に基づいて、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率P1を設定する。
【0073】
そして、第2選択部92は、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択するか否かを、上記の確率P1に基づいて決定する。第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択すると決定された場合、第2選択部92は、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択する。例えば、第1選択部88によって「移動パターン情報1−1」が選択されている場合、第2選択部92も「移動パターン情報1−1」を選択する。
【0074】
一方、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択しないと決定された場合、第2選択部92は、第1選択部88によって選択された移動パターン情報とは異なるいずれかの移動パターン情報を選択する。例えば、第1選択部88によって「移動パターン情報1−1」が選択されている場合、第2選択部92は、「移動パターン情報1−1」以外の「移動パターン情報1−2」〜「移動パターン情報1−4」うちのいずれかを選択する。
【0075】
第1ゲームキャラクタ制御部94は、第1選択部88と第2選択部92とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて選手キャラクタ52cを移動させる。本実施形態の場合、第1ゲームキャラクタ制御部94は、第1選択部88によって選択された移動制御情報に基づいて選手キャラクタ52cを移動させる。例えば、第1選択部88によって「移動パターン情報1−1」が選択された場合、第1ゲームキャラクタ制御部94は、図4に示す移動パターン70aのように、選手キャラクタ52cを移動させる。
【0076】
第2ゲームキャラクタ制御部96は、第1選択部88と第2選択部92とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて選手キャラクタ52cが移動する場合(言い換えれば、第1ゲームキャラクタ制御部94によって選手キャラクタ52cの移動が制御される場合)、ボール56を保持している選手キャラクタ52bに、第1選択部88と第2選択部92とのうちの他方によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けてボール56を移動させるための動作を行わせる。なお、「目標位置に向けてボール56を移動させるための動作」とは、例えばパス動作である。
【0077】
本実施形態の場合、第2ゲームキャラクタ制御部96は、選手キャラクタ52bに、第2選択部92によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けてボール56を移動させるための動作を行わせる。例えば、第2選択部92によって「移動パターン情報1−1」が選択された場合、第2ゲームキャラクタ制御部96は、図4に示す移動目標位置72aをパス目標位置に設定する。そして、第2ゲームキャラクタ制御部96は、移動目標位置72aに向けてのパスを選手キャラクタ52bに行わせる。
【0078】
例えば、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と第2選択部92によって選択された移動パターン情報との両方が「移動パターン情報1−1」である場合、選手キャラクタ52cは移動パターン70aに従って移動目標位置72aに向かって移動する。一方、ボール56を保持している選手キャラクタ52bは移動目標位置72aへのパスを行う。なお、この場合、選手キャラクタ52bと移動目標位置72aとの間に対戦相手チームに所属する選手キャラクタ54aが位置しているため(図4参照)、選手キャラクタ52bは、移動目標位置72aへのパスとして、いわゆる浮き球のパス(すなわち、ボール56が選手キャラクタ54aの頭上を越えて移動目標位置72aに到達するようなパス)を行う。そして、この場合、図10に示すように、移動目標位置72aに移動した選手キャラクタ52cへのパスが成功することになる。このように、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と及び第2選択部92によって選択された移動パターン情報とが同じである場合、選手キャラクタ52bから、移動パターン情報に従って移動した選手キャラクタ52cへのパスが成功することになる。
【0079】
一方、例えば、第1選択部88によって選択された移動パターン情報が「移動パターン情報1−1」であり、かつ、第2選択部92によって選択された移動パターン情報が「移動パターン情報1−2」である場合、選手キャラクタ52cは移動パターン70aに従って移動目標位置72aに向かって移動する。一方、ボール56を保持している選手キャラクタ52bは移動目標位置72bへのパスを実行する。この場合、図11に示すように、移動目標位置72aに移動した選手キャラクタ52cへのパスが失敗することになる。このように、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と及び第2選択部92によって選択された移動パターン情報とが異なる場合、選手キャラクタ52bから、移動パターン情報に従って移動した選手キャラクタ52cへのパスが失敗することになる。
【0080】
上述したように、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と及び第2選択部92によって選択された移動パターン情報とが同じになるか否かは、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの組合せに対応づけられた連係パラメータの値に基づいて決定されるようになっている。連係パラメータの値が比較的高い場合には、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と及び第2選択部92によって選択された移動パターン情報とが同じになりやすく、連係パラメータの値が比較的低い場合には、第1選択部88によって選択された移動パターン情報と及び第2選択部92によって選択された移動パターン情報とが同じになりにくくなる。
【0081】
その結果、連係パラメータの値が比較的高い場合には、選手キャラクタ52bから、移動パターン情報に従って移動した選手キャラクタ52cへのパスが成功しやすくなり、連係パラメータの値が比較的低い場合には、選手キャラクタ52bから、移動パターン情報に従って移動した選手キャラクタ52cへのパスが失敗しやすくなる。ゲーム装置10によれば、選手キャラクタ52b,52c同士の関係(例えば連係度又は相性など)によって選手キャラクタ52b,52cの連係プレー(パス)が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させることが可能になる。
【0082】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。ここでは、ユーザチームに所属する選手キャラクタ52がボール56を保持している場合に実行される処理について説明する。特に、ここでは、ボール56を保持している選手キャラクタ52に、ユーザチームに所属する他の選手キャラクタ52へのパスを実行させる場合にゲーム装置10が実行する処理について説明する。
【0083】
図12は、その場合にゲーム装置10が実行する処理の一例を示すフロー図である。制御部14は光ディスク36に記憶されるプログラムに従って、図12に示す処理を実行する。制御部14が図12に示す処理を実行することによって、ゲーム制御部86が実現される。
【0084】
なお、以下では、便宜上、パスを受ける側の選手キャラクタ52のことを「選手キャラクタX」と記載し、ボール56を保持している選手キャラクタ52、すなわちパスを行う側の選手キャラクタ52のことを「選手キャラクタY」と記載する。なお、選手キャラクタXは図3における選手キャラクタ52cに相当し、選手キャラクタYは図3における選手キャラクタ52bに相当することになる。
【0085】
図12に示すように、まず制御部14は、選手キャラクタXが置かれている状況が移動パターンテーブルに記憶されるいずれかの状況条件を満足するか否かを判定する(S101)。選手キャラクタXが置かれている状況が移動パターンテーブルに記憶されるいずれかの状況条件を満足する場合、制御部14(第1選択部88)は、その状況条件に対応づけられた移動パターン情報のいずれかを選択する(S102)。なお、以下では、便宜上、ステップS101において満足されると判定された状況条件のことを「状況条件Z」と記載する。
【0086】
例えば、選手キャラクタXが置かれている状況が図8における「状況条件1」を満足するとステップS101で判定された場合、すなわち、状況条件Zが「状況条件1」に相当する場合、制御部14は、「状況条件1」に対応づけられた「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを選択する。例えば、制御部14は「移動パターン情報1−1」〜「移動パターン情報1−4」のうちのいずれかを乱数に基づいてランダムに選択する。なお、制御部14は「移動パターン情報A1」〜「移動パターン情報A4」のいずれかを乱数以外に基づいて選択するようにしてもよい。
【0087】
ステップS102の処理が実行された後、制御部14(第1ゲームキャラクタ制御部94)は、ステップS102で選択された移動パターン情報を移動パターンテーブルから取得し、該移動パターン情報に基づく移動を選手キャラクタXに開始させる(S103)。
【0088】
例えば、制御部14は、ステップS102で選択された移動パターン情報に基づいて、選手キャラクタXの移動目標位置、移動方向、及び移動経路等を設定する。そして、制御部14は、設定された移動目標位置、移動方向、及び移動経路等に基づいて、選手キャラクタXの位置を更新していく。その結果として、ステップS102で選択された移動パターン情報に従って選手キャラクタXが移動するようになる。
【0089】
ステップS103の処理が実行された後、制御部14(関係情報取得部90)は、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの組合せに対応づけられた連係パラメータの値を連係パラメータテーブルから取得する(S104)。そして、制御部14(第2選択部92)は、ステップS102における選択結果と、ステップS104で取得された連係パラメータの値と、に基づいて、状況条件Zに対応づけられた移動パターン情報のいずれかを選択する(S105)。
【0090】
図13は、ステップS105で実行される処理の一例を示すフロー図である。図13に示すように、まず制御部14は、ステップS104で取得された連係パラメータの値(p)が基準値(Pr)よりも大きいか否かを判定する(S201)。
【0091】
連係パラメータの値(p)が基準値(Pr)よりも大きい場合、制御部14は、状況条件Zに対応づけられた移動パターン情報のうちから、ステップS102で取得された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択する(S202)。例えば、状況条件Zが「状況条件1」に相当し、かつ、ステップS102で取得された移動パターン情報が「移動パターン情報1−1」である場合、制御部14は「移動パターン情報1−1」を選択する。
【0092】
一方、連係パラメータの値(p)が基準値(Pr)よりも大きくない場合、制御部14は、状況条件Zに対応づけられた移動パターン情報のうちから、ステップS102で取得された移動パターン情報とは異なるいずれかの移動パターン情報を選択する(S203)。
【0093】
例えば、状況条件Zが「状況条件1」に相当し、かつ、ステップS102で取得された移動パターン情報が「移動パターン情報1−1」である場合、制御部14は、「移動パターン情報1−1」以外の「移動パターン情報1−2」〜「移動パターン情報1−4」のいずれかを乱数に基づいてランダムに選択する。なお、制御部14は、「移動パターン情報A2」〜「移動パターン情報A4」のうちのいずれかを乱数以外に基づいて選択するようにしてもよい。
【0094】
ステップS202又はS203の処理が実行された後、制御部14は本処理を終了し、図12のステップS106の処理を実行する。
【0095】
なお、ステップS105で実行される処理は図13に示す処理に限られない。図14は、ステップS105で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【0096】
図14に示す処理において、まず制御部14は、ステップS104において取得された連係パラメータの値(p)に基づいて確率情報を設定する(S301)。ここで、「確率情報」は、例えば、ステップS102で取得された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率を示す情報である。
【0097】
例えば、制御部14は、ステップS104で取得された連係パラメータの値(p)と、図9に示す確率設定テーブルと、に基づいて確率情報を設定する。すなわち、制御部14は、ステップS104で取得された連係パラメータの値(p)に対応づけられた確率P1を確率設定テーブルから取得する。なお、上述したように、確率P1は、ステップS102で選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報が選択される確率である。
【0098】
ステップS301の処理が実行された後、制御部14は、ステップS102で選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択するか否かを、ステップS301で設定された確率情報(確率P1)に基づいて決定する(S302)。
【0099】
ステップS102で選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択すると決定された場合、制御部14は、状況条件Zに対応づけられた移動パターン情報のうちから、ステップS102で選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択する(S303)。例えば、状況条件Zが「状況条件1」に相当し、かつ、ステップS102で取得された移動パターン情報が「移動パターン情報1−1」である場合、制御部14は「移動パターン情報1−1」を選択する。
【0100】
一方、ステップS102で選択された移動パターン情報と同じ移動パターン情報を選択しないと決定された場合、制御部14は、状況条件Zに対応づけられた移動パターン情報のうちから、ステップS102で選択された移動パターン情報とは異なる移動パターン情報を選択する(S304)。
【0101】
例えば、状況条件Zが「状況条件1」に相当し、かつ、ステップS102で取得された移動パターン情報が「移動パターン情報1−1」である場合、制御部14は、「移動パターン情報1−1」以外の「移動パターン情報1−2」〜「移動パターン情報1−4」のいずれかを乱数に基づいてランダムに選択する。なお、制御部14は、「移動パターン情報A2」〜「移動パターン情報A4」のうちのいずれかを乱数以外に基づいて選択するようにしてもよい。
【0102】
ステップS303又はS304の処理が実行された場合、制御部14は本処理を終了し、図12のステップS106の処理を実行する。
【0103】
図12のステップS106において、制御部14は、ステップS105で選択された移動パターン情報に基づいて、選手キャラクタYのパス目標位置を取得する(S106)。
【0104】
例えば、制御部14は、選手キャラクタXをステップS105で選択された移動パターン情報に基づいて移動させると仮定し、その場合における選手キャラクタXの移動目標位置を取得する。この移動目標位置は、ステップS105で選択された移動パターン情報と、選手キャラクタXの現在位置と、に基づいて取得される。そして、制御部14は、このようにして取得された移動目標位置に基づいて、選手キャラクタYのパス目標位置を取得する。例えば、制御部14は移動目標位置自体をパス目標位置として取得する。または、制御部14は、移動目標位置から乱数に基づいてランダムにずらしてなる位置をパス目標位置として決定するようにしてもよい。
【0105】
ステップS106の処理が実行された後、制御部14は、ステップS106で取得されたパス目標位置へのパスを選手キャラクタYに行わせる(S107)。例えば、制御部14はパス動作のモーションデータを再生することによって(すなわち、パス動作のモーションデータに基づいて選手キャラクタYの姿勢を変化させることによって)、選手キャラクタYにパス動作を行わせる。
【0106】
また、ステップS107において、制御部14は、ステップS106で取得されたパス目標位置に向けてボール56を移動させる。例えば、制御部14は、ステップS106で取得されたパス目標位置に基づいて、ボール56の移動目標位置、移動方向、及び移動経路等を設定する。そして、制御部14は、設定された移動目標位置、移動方向、及び移動経路等に基づいて、ボール56の位置を更新していく。その結果として、ステップS106で取得されたパス目標位置に向かってボール56が移動するようになる。
【0107】
なお、ステップS101において選手キャラクタXが置かれている状況が移動パターンテーブルに記憶されるいずれの状況条件も満足しないと判定された場合、制御部14は、選手キャラクタXの現在位置をパス目標位置として取得する(S108)。そして、制御部14は、ステップS108で取得されたパス目標位置へのパスを選手キャラクタYに行わせる(S107)。
【0108】
以上説明したゲーム装置10によれば、選手キャラクタ52同士の関係(例えば連係度又は相性など)によってそれらの選手キャラクタ52の連係動作(連係プレー)が円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに実感させることが可能になる。
【0109】
なお、図3に示すような状況において選手キャラクタ52bから選手キャラクタ52cへのパスを失敗させる場合、選手キャラクタ52cの移動目標位置に基づいて、移動目標位置からずれた位置を取得し、その取得された位置へのパスを選手キャラクタ52bに行わせる方法も考えられる。
【0110】
しかし、この場合、ユーザは、パスを行う側の選手キャラクタ52bのパス能力が低かったが故に選手キャラクタ52cへのパスが失敗したと感じてしまい、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの間の意思疎通の不足が故に選手キャラクタ52cへのパスが失敗したと感じてくれないおそれがある。
【0111】
この点、ゲーム装置10では、パスを受ける側の選手キャラクタ52cが採用し得る移動パターンを考慮して、選手キャラクタ52cの移動目標位置とは異なる位置へのパスを選手キャラクタ52bが行うようになっている。その結果、ユーザに、選手キャラクタ52bと選手キャラクタ52cとの間の意思疎通の不足が故に選手キャラクタ52cへのパスが失敗したと感じさせることが可能になる。
【0112】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0113】
(1)なお、第1ゲームキャラクタ制御部94は、第2選択部92によって選択された移動制御情報に基づいて選手キャラクタ52cを移動させるようにしてもよい。また、第2ゲームキャラクタ制御部96は、選手キャラクタ52bに、第1選択部88によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けてボール56を移動させるための動作を行わせるようにしてもよい。
【0114】
この場合、図12に示す処理において、ステップS102,S103,S104,S105,S106の処理は、ステップS102,S104,S105,S103,S106の順で行われるようにすればよい。
【0115】
また、この場合、ステップS103では、ステップS105で選択された移動パターン情報に基づく移動を選手キャラクタXに開始させるようにすればよい。また、ステップS106では、ステップS102で選択された移動パターン情報に基づいて、選手キャラクタYのパス目標位置を取得するようにすればよい。
【0116】
(2)また例えば、図12のステップS107の処理が実行された後、制御部14(比較手段)は、ステップS102における選択結果とステップS105における選択結果とを比較するようにしてもよい。例えば、制御部14は、ステップS102で選択された移動パターン情報と、ステップS105で選択された移動パターン情報とが同じであるか否かを判定するようにしてもよい。
【0117】
そして、制御部14(ゲーム処理実行手段)は、上記の比較結果に基づいてゲーム処理を実行するようにしてもよい。ここで、「ゲーム処理」とは、例えば、選手キャラクタX及び選手キャラクタYの少なくとも一方に特定の動作を行わせる処理や、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの組合せに対応づけられた連係パラメータの値を更新する処理である。なお、「ゲーム処理」は所定の画像をゲーム画面60に表示させる処理や、所定の音声を音声出力部34から出力させる処理であってもよい。
【0118】
例えば、ステップS102で選択された移動パターン情報とステップS105で選択された移動パターン情報とが異なる場合とは、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの間の意思疎通がうまくいかず、選手キャラクタXの移動目標位置とは別の位置に向けて選手キャラクタYがパスを行ってしまった場合である。この場合、制御部14は、特定の動作のモーションデータに基づいて、選手キャラクタX及び選手キャラクタYの少なくとも一方に特定の動作を行わせるようにしてもよい。例えば、怒っていることを示す動作、又は謝っていることを示す動作を選手キャラクタX及び選手キャラクタYの少なくとも一方に行わせるようにしてもよい。
【0119】
また例えば、ステップS102で選択された移動パターン情報とステップS105で選択された移動パターン情報とが同じである場合とは、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの間の意思疎通がうまくいき、選手キャラクタXの移動目標位置に向けて選手キャラクタYがパスを行うことができた場合である。この場合、制御部14は、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの組合せに対応づけられた連係パラメータの値を、選手キャラクタXと選手キャラクタYとの間の連係度又は相性が上昇するように更新するようにしてもよい。
【0120】
(3)また例えば、ゲーム空間は、選手キャラクタやボールの位置などが2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0121】
(4)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のスポーツゲームを実行するゲーム装置10にも適用することができる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置10にも本発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0122】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスクドライブ、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 ゲーム空間、42 フィールド、44a,44b ゴールライン、46a,46b タッチライン、47 センターライン、48 ピッチ、50 ゴール、52,52a,52b,52c,54,54a,54b 選手キャラクタ、56 ボール、58 仮想カメラ、60 ゲーム画面、62 カーソル、70a,70b,70c,70d 移動パターン、72a,72b,72c 移動目標位置、80 記憶部、82 関係情報記憶部、84 移動制御情報記憶部、86 ゲーム制御部、88 第1選択部、90 関係情報取得部、92 第2選択部、94 第1ゲームキャラクタ制御部、96 第2ゲームキャラクタ制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置において、
前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択手段と、
前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得手段と、
前記第1の選択手段の選択結果と、前記関係情報取得手段によって取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択手段と、
前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御手段と、
前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの前記一方によって選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの他方によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記第2の選択手段は、
前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報が所定条件を満足するか否かを判定する手段と、
前記所定条件が満足されると判定された場合、前記複数の移動制御情報のうちの、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報と同じ移動制御情報を選択する手段と、
前記所定条件が満足されないと判定された場合、前記複数の移動制御情報のうちの、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報とは異なるいずれかの移動制御情報を選択する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記第2の選択手段は、
前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを確率情報に基づいて選択する手段と、
前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報に基づいて前記確率情報を設定する手段であって、前記第1の選択手段によって選択された移動制御情報と同じ移動制御情報が選択される確率を、前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの組合せに対応づけられた前記関係情報に基づいて設定する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記第1の選択手段の選択結果と前記第2の選択手段の選択結果とを比較する比較手段と、
前記比較手段の比較結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、
前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得ステップと、
前記第1の選択ステップにおける選択結果と、前記関係情報取得ステップにおいて取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの一方において選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御ステップと、
前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの前記一方において選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択ステップと前記第2の選択ステップとのうちの他方において選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
移動物体を用いて行われる競技を複数のゲームキャラクタが行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲームキャラクタの移動目標位置又は/及び移動方向を制御するための移動制御情報を複数記憶してなる移動制御情報記憶手段に記憶される複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第1の選択手段、
前記ゲームキャラクタの組合せに対応づけてゲームキャラクタ間の関係に関する関係情報を記憶してなる関係情報記憶手段から、第1のゲームキャラクタと、前記移動物体を保持している第2のゲームキャラクタと、の組合せに対応づけられた関係情報を取得する関係情報取得手段、
前記第1の選択手段の選択結果と、前記関係情報取得手段によって取得された関係情報と、に基づいて、前記複数の移動制御情報のうちのいずれかを選択する第2の選択手段、
前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの一方によって選択された移動制御情報に基づいて、前記第1のゲームキャラクタを移動させる第1のゲームキャラクタ制御手段、及び、
前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの前記一方によって選択された移動制御情報に基づいて前記第1のゲームキャラクタが移動する場合、前記第1の選択手段と前記第2の選択手段とのうちの他方によって選択された移動制御情報に基づいて決定される目標位置に向けて前記移動物体を移動させるための動作を前記第2のゲームキャラクタに行わせる第2のゲームキャラクタ制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−212071(P2011−212071A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80681(P2010−80681)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】