説明

ゲーム装置

【課題】ゲームが進行するに従ってジャックポットへの期待度を高くするとともに、ジャックポットに当選可能にしてプレーヤのジャックポットに対する期待度も常時維持させることができるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】各メダルゲームステーション10は、複数に分割されたゲームフィールド内の何れかの部分エリアを選択肢として用いるとともに、当該部分エリアの何れかをプレーヤに選択させることによって当該選択された部分に特定キャラクタが存在するか否かを判定し、各プレーヤによって選択された部分エリアが「はずれ」と判定される毎に、当該「はずれ」の部分エリアを次回以降の挑戦権獲得ゲームの実行時に選択不能に設定するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、特に所定の遊技価値が投入されると所定のゲームを実行し、当該ゲーム結果に応じて遊技価値を配当するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メダル等の遊技価値が投入されると所定のゲームを実行し、当該ゲーム結果に応じて遊技価値を払い出すゲーム装置において、賭けられたメダルの中から一定の率でメダルを溜めておき、一定の確率で特定の条件が成就したとき(例えば、特定の役が出たとき)、貯留されているメダルを一気に払い出すジャックポットと呼ばれるシステムを取り入れたメダルゲーム装置が多くの人々に楽しまれている。
【0003】
従来、このようなジャックポットを用いたメダルゲーム装置においては、当該ジャックポットによってメダルを大量に払い出すことに対してプレーヤの期待度を効果的に高めるものが知られている。
【0004】
特に、最近では、ジャックポットにおけるメダルの払い出しチャンスをプレーヤにアピールして、当該ジャックポットによって大量にメダルを払い出すことに対してプレーヤの期待度を向上させるものが知られている。
【0005】
具体的には、このメダルゲームは、ジャックポットに関するゲームをサブゲーム及びメインゲームとして段階的に行う場合に、各段階のゲームのゲーム結果に基づいて段階的に変動させつつ、獲得可能なメダル数の表示を行うようなものがある。
【特許文献1】特開2006−75508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のメダルゲーム装置においては、ジャックポットが実行された直後のように、ジャックポットの実行時に獲得するメダルの原資となるべきメダル数が少ない場合などのゲームの進行状況によっては、ジャックポットに対するプレーヤの期待度も低くなり、ゲーム参加の動機付けにならない場合もある。
【0007】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレーヤのジャックポットなどの特別報酬に対する期待度を常時維持させることができるとともに、ゲームが進行するに従ってジャックポットへの期待度を更に高くすることができ、プレーヤのゲームに対する興趣性を向上させるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の課題を解決するために、本発明は、
遊技価値の投入を条件としてゲームが実行され、当該ゲームの結果に応じて遊技価値をプレーヤに払い出す遊技価値ゲームを実行するゲーム装置であって、
特別報酬を獲得するためのプレーをプレーヤに行わせる特別報酬ゲームと、所定の条件の下に特別報酬ゲームへの挑戦権を得るための選択プレーをプレーヤに行わせる挑戦権獲得ゲームと、を含む前記遊技価値ゲームを実行するための処理を行うゲーム演算手段と、
前記遊技価値ゲームを実行結果に基づき、遊技価値をプレーヤに払い出す処理を行うための払出処理手段と、
を含み、
前記ゲーム演算手段は、
前記挑戦権獲得ゲームを実行する場合に、前記特別報酬に対する挑戦権の獲得に関連付けた当選を表す選択肢を含む複数の選択肢を前記プレーヤに提供する提供手段と、
前記提供された選択肢の中からプレーヤによる所望の選択肢の選択を受け付け、受け付けた選択肢により、当選を表す選択肢の選択を必須とする挑戦権獲得条件が成立した場合に、前記挑戦権獲得ゲームから前記特別報酬ゲームに移行させて当該特別報酬ゲームを制御する特別報酬ゲーム制御手段と、
前記提供された選択肢の中からプレーヤによる所望の選択肢の選択を受け付け、受け付けた選択肢がはずれの選択肢であった場合に、前記はずれとして選択した選択肢を前記挑戦権獲得ゲームにて選択不能に設定する設定手段と、
を備え、
前記提供手段が、次回以降に再度挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、前記選択可能な選択肢のみを前記プレーヤに提供することを特徴とする。
【0009】
この構成より、本発明は、ジャックポットなどの特別報酬の挑戦権を獲得するための選択プレーにはずれた後に再度挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、既に選択された選択肢を選択させず、選択可能な選択肢のみを前記プレーヤに提供する。従って、挑戦権獲得ゲームが繰り返し実行されれば、特別報酬の獲得に関するゲームである特別報酬ゲームへの挑戦権に当選する確率が高くなる。
【0010】
従って、本発明は、プレーヤのジャックポットなどの特別報酬に対する期待度を常時維持させることができるとともに、ゲームが進行するに従ってジャックポットへの期待度を更に高くすることができるので、プレーヤのゲームに対する興趣性を向上させることができる。ここにおいて、「特別報酬ゲームへの挑戦権を得るための選択プレイ」とは、あらかじめ特別報酬ゲームへの挑戦権への獲得を示す「当たり」の選択肢を、複数の選択肢の中に一枚用意しておき、この「当たり」の選択肢を選択するしたとき特別報酬ゲームへの挑戦権獲得条件が成立することと判断する構成を採用してもよく、またこれ以外に、「当たり」に関連づけた複数の選択肢を選択した場合、はじめて特別報酬ゲームへの挑戦権獲得条件が成立したと判断する構成を採用しても良い。
【0011】
また、選択可能な複数の選択肢のいずれかが選択された場合に、その都度抽選により、当該選択肢が当たりか外れかであるかを決定する構成を採用してもよく、この場合には前記抽選は、残りの選択可能な選択肢の全てを選択した場合に、必ず当たりが発生するような抽選を実行する構成を採用すればよい。
【0012】
(2)また、本発明において、
前記遊技価値ゲームは前記遊技価値の投入を条件として開始される通常ゲームを含み、
前記通常ゲームの実行中に所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームから前記挑戦権獲得ゲームにゲームを切り替える手段を更に備え、
前記提供手段が、前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に前記選択可能な選択肢のみを前記プレーヤに提供する構成を採用してもよい。
【0013】
(3)また、本発明において、
前記遊技価値ゲームは前記遊技価値の投入を条件として複数の前記プレーヤが個別に実行可能な通常ゲームを含み、
前記通常ゲームの実行中に所定の条件が成立した場合に、当該プレーヤの通常ゲームのみを、通常ゲームから各プレーヤにて共通して実行される共通の挑戦権獲得ゲームに切り替える手段を更に備え、
前記提供手段は、
前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に前記選択可能な選択肢のみを各プレーヤに共通に提供する構成を採用してもよい。
【0014】
この構成により、本発明は、各プレーヤが共通の挑戦権獲得ゲームを実行するので、競争心を生じさせてプレーヤのゲームに対する興趣性を向上させることができるとともに、他のプレーヤが先に挑戦権獲得ゲームを実行した場合であっても、特別報酬ゲームへの挑戦権にはずれた場合には、次に実行される挑戦権獲得ゲームにおいて特別報酬ゲームの挑戦権の確率が高くなるので、プレーヤのジャックポットなどの特別報酬に対する期待度を高め、興趣性を維持させることができる。
【0015】
(4)また、本発明において、
前記遊技価値ゲームが中断される場合に前記選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータを記憶手段に記憶させる手段を更に備え、
前記提供手段は、
前記遊技価値ゲームが再開されて再度前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、前記記憶されたデータを読み出して前記選択可能な選択肢のみを提供する構成を採用してもよい。
【0016】
本発明は、プレーヤがゲームを中断させたとしても、または、他のプレーヤが通常ゲームや挑戦権獲得ゲームを実行している際に新規に通常ゲームに参加した場合であっても、他のプレーヤによって挑戦権獲得ゲームが繰り返し実行されていれば、特別報酬ゲームへの挑戦権の当選確率が高い状態を維持することできるので、遊技価値ゲームに再び参加させることまたは途中参加させることへの動機付けを提供することができる。
【0017】
(5)本発明において、
前記選択肢記憶制御手段は、
前記特別報酬ゲームが実行されると、前記記憶手段に記憶された選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータをリセットする処理を行う構成を採用してもよい。
【0018】
(6)また、本発明において、
前記提供手段は、
前記挑戦権獲得ゲーム以外の他のゲームにて使用可能であって当該何れかのゲームを実行する際に役に立つアイテムを獲得するための選択肢を含めて前記複数の選択肢を提供する構成を採用してもよい。
【0019】
この構成により、本発明は、特別報酬ゲームへの挑戦権の他にも、迅速に挑戦権獲得ゲームに再挑戦することが可能なアイテムや特別報酬ゲームにて特別報酬を獲得するために有効なアイテムなどを当選させることによって、挑戦権獲得ゲームによって特別報酬ゲームへの挑戦権にはずれたとしても、ゲームへの興趣性を維持させることができる。
【0020】
(7)また、本発明において、
前記特別報酬ゲーム制御手段は、
前記各プレーヤに対して共通な特別報酬ゲームを実行するとともに、前記特別報酬ゲームに挑戦したプレーヤが前記特別報酬ゲームにて特別報酬を獲得することができなかった場合に、当該プレーヤによって実行された特別報酬ゲームに関する情報を記憶手段に記憶させる手段を更に備え、
前記特別報酬ゲーム制御手段は、
再度何れかのプレーヤが前記特別報酬への挑戦権に当選した場合に、前記記憶された特別報酬ゲームに関する情報を読み出し、当該読み出した特別報酬ゲームに関する情報に基づいて前記特別報酬ゲームの実行を制御する構成を採用してもよい。
【0021】
この構成により、本発明は、ジャックポットなどを獲得する特別報酬ゲームに対しても、各プレーヤが共通のゲームを実行するので、競争心を生じさせてプレーヤのゲームに対する興趣性を向上させることができるとともに、他のプレーヤが先に特別報酬ゲームを実行した場合であっても、特別報酬が獲得できなければ、当該他のプレーヤによって挑戦権獲得ゲームにおける特別報酬を獲得する確率が高くなるので、プレーヤの特別報酬に対する期待度を高め、興趣性を維持させることができる。
【0022】
(8)また、本発明において、
前記投入された遊技価値の所定割合を特別報酬として払い出すための特別報酬原資として蓄積する蓄積原資管理手段を含む構成を採用してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に好適な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0024】
以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態にて説明される構成の全てが、本発明の必須の構成要件であるとは限らない。
【0025】
なお、以下の説明では、遊技価値としてメダルを用いて説明するが、遊技球などのその他の遊技媒体や、貨幣として流通している硬貨、ICカードや磁気カード等の記憶媒体にデータとして記憶されたポイント等を含む。
【0026】
また、以下の説明において、遊技価値が投入されるとは、ゲーム装置に物理的にメダル等が投入されることの他、プレーヤによってゲーム装置に挿入等された記憶媒体に、データとして記憶された遊技価値を読み出し、書き込み処理等して、ソフトウェア的に遊技価値をプレーヤから受け取ることを含む。
【0027】
1.ゲーム装置の概要
まず、図1を用いて本実施形態におけるゲーム装置の概要について説明する。なお、図1は、本実施形態におけるゲーム装置の外観構成図の一例である。
【0028】
本実施形態のゲーム装置は、図1に示すように、メダル30が投入されると所定のパズルゲームを実行し、当該ゲーム結果に応じてメダル30を払い出す複数のメダルゲームステーション10と、ジャックポットにおける特別報酬のゲーム(以下、「ジャックポットゲーム」という。)に関する処理及び表示を行う表示ユニット50と、から構成される。
【0029】
なお、本実施形態のゲーム装置には、4台のメダルゲームステーション10(10a〜10d)と、一台の表示ユニット50と、が通信ライン11を介して接続されている。
【0030】
本実施形態のゲーム装置は、各メダルゲームステーション10毎に単独にて通常ゲームを実行させるようになっている。また、このゲーム装置は、挑戦権獲得ゲーム及びジャックポットゲームについては、各メダルゲームステーション10と表示ユニット50とを連動させて実行させるようになっており、各メダルゲームステーション10にて各ゲームが実行される毎に、ゲーム状況を反映させた同一のゲームフィールドにて各メダルゲームステーション10共通に各ゲームを実行させるようになっている。
【0031】
メダルゲームステーション10
各メダルゲームステーション10は、メダル30の投入を条件として、通常、プレーヤによって実行される所定のパズルゲーム(以下、「通常ゲーム」という。)と、通常ゲームと同種のパズルゲームを実行しつつ、ジャックポットを獲得するゲーム(以下、「ジャックポットゲーム」という。)と、通常ゲームの実行中に所定の条件を具備した場合に、ジャックポットゲームへの挑戦権を得るための(すなわち、ジャックポットゲームを行うための)抽選を行う挑戦権獲得ゲームと、をメダルゲームとして実行するようになっている。
【0032】
(通常ゲーム)
本実施形態の各メダルゲームステーション10は、通常ゲームとしては、各メダルゲームステーション10毎に、メダル30の投入を条件として、無作為に各種のカードを画像として出現させ、当該出現されたカードをプレーヤの指示に従って画面上の所定の領域に配列するようになっている。
【0033】
そして、この各メダルゲームステーション10は、当該カードの配列によって各種のアイテムの獲得または挑戦権獲得ゲームへの移行を制御するパズルゲームを実行するようになっている。
【0034】
(挑戦権獲得ゲーム)
また、この各メダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲームとしては、各メダルゲームステーション10にて共通に同一の状況及びフィールドに基づいて特定のキャラクタ(以下、「特定キャラクタ」という。(例えば、後述する魔女))を探索するゲームを実行するようになっている。
【0035】
特に、本実施形態の各メダルゲームステーション10は、提供手段として機能し、複数の地区に分割されたゲームフィールド内の何れかのエリア(以下、「部分エリア」という。)を選択肢として用いるとともに、当該部分エリアの何れかをプレーヤに選択させることによって当該選択された部分に特定キャラクタが存在するか否かを判定するようになっている。
【0036】
そして、この各メダルステーション10は、プレーヤによって選択された部分エリアに特定キャラクタが存在した場合に「当選」とするとともに、そうでなければ「はずれ」として各メダルゲームステーション10共通で同一のゲームフィールドで同一の選択肢によって抽選を行うようになっている。ただし、後述するように、各メダルゲームステーション10は、「はずれ」であっても、ジャックポットゲームなど各ゲームの実行に対して役に立つアイテムを取得することができるようになっている。
【0037】
また、この各メダルゲームステーション10は、この挑戦権獲得ゲームにおいては、各プレーヤによって選択された部分エリアが「はずれ」と判定される毎に、当該「はずれ」の部分エリアを次回以降の挑戦権獲得ゲームの実行時に選択不能に設定するようになっている。
【0038】
そして、この各メダルゲームステーション10は、「当選」となるまで(特定キャラクタが存在する部分エリアが特定されるまで)、他のメダルゲームステーション10も含めて挑戦権獲得ゲームを繰り返し実行するようになっており、当該挑戦権獲得ゲームを実行するに従ってプレーヤが選択することができる選択肢を減少させて当選確率を高くするようになっている。
【0039】
(特別報酬ゲームとしてのジャックポットゲーム)
一方、本実施形態の各メダルゲームステーション10は、ジャックポットゲームとして、通常ゲームと同種のパズルゲームを行うようになっており、カードの配列によって挑戦権獲得ゲーム時に発見した特定キャラクタを退治するゲームを行うようになっている。
【0040】
特に、この各メダルゲームステーション10は、表示ユニット50と連動していずれのメダルゲームステーション10であっても共通に提供される同一のジャックポットゲームを実行するようになっている。
【0041】
すなわち、この各メダルゲームステーションは、ジャックポットが獲得できなかった場合には、表示ユニット50の管理の下、このジャックポットを獲得することができなかったジャックポットゲームの状況を示す情報を取得するようになっている。
【0042】
この各メダルゲームステーション10は、その後に何れかのメダルゲームステーション10がジャックポットゲームを実行する際に前記実行されたジャックポットゲームを継続させて(すなわち、後述するように、特定キャラクタのエネルギー値(ヒットポイントともいう。)などのジャックポットゲーム中にプレーヤの操作に従って変動する情報に基づいて)ゲームを実行するようにしてもよい。
【0043】
表示ユニット50
表示ユニット50は、挑戦権獲得ゲームまたはジャックポットゲームにおける所定の画像を表示する表示エリア50aを有しているとともに、各メダルゲームステーション10と連動してゲーム演算手段として機能し、各メダルゲームステーション10にて共通のゲームフィールド及び状況にて実行される同一の挑戦権獲得ゲーム及びジャックポットゲームを実行させ、更に各メダルゲームステーション10と連動して切り替え手段として機能し、各メダルゲームステーション10で実行するゲーム(例えば、通常ゲーム、挑戦権獲得ゲーム、ジャックポットゲーム)を他のゲームに切り替える処理を行うようになっている。
【0044】
更に、この表示ユニット50は、各メダルゲームステーション10と連動して設定手段としても機能し、挑戦権獲得ゲームにおいては、「当選」する(「当たり」になる)まで既に各メダルゲームステーション10にてプレーヤが選択した「はずれ」の部分エリア(選択肢)を記憶し、当該「はずれ」の部分エリアが選択されて以降に再度選択されないように選択不能に設定させるための指示を各メダルゲームステーション10に行うようになっている。
【0045】
また、この表示ユニット50は、ジャックポットゲームにおいては、ジャックポットを獲得することができなかった場合に、当該ゲームの終了時の各種の情報を記憶し、次にジャックポットゲームを実行させる際に、当該ジャックポットゲームを実行するメダルゲームステーション10に、記憶した情報を提供して当該ジャックポットゲームを継続させて実行させるようになっている。
【0046】
なお、本実施形態の表示ユニット50は、プレーヤが獲得可能なジャックポットにて払い出されるメダル30を、各メダルゲームステーション10にて遊技されるプレーヤが目視可能に表示するために、タワー型に形成されている。
【0047】
このように、本実施形態のゲーム装置は、挑戦権獲得ゲームにおいては、抽選にはずれた後に再度挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、既に選択された選択肢を選択せず、選択可能な選択肢のみをプレーヤに提供するので、挑戦権獲得ゲームが繰り返し実行されれば、挑戦権獲得ゲームに当選する確率を高くすることができる一方、初回の挑戦権獲得ゲームにおいても当選の可能性があるので、全ての挑戦権獲得ゲームにてジャックポットゲームへの挑戦権に当選させることができるようになっている。
【0048】
従って、このゲーム装置は、プレーヤのジャックポットなどの当選に対する期待度を常時維持させることができるとともに、ゲームが進行するに従ってジャックポットへの期待度を更に高くすることができるので、プレーヤのゲームに対する興趣性を向上させることができるようになっている。
【0049】
また、ゲーム装置は、各ゲームを実行中に、各ゲームを実行する際に役に立つアイテムを取得することができるようになっており、各ゲームの迅速なクリアなどプレーヤに当該アイテムを取得していないときよりも容易に各ゲームを実行させることができるようになっている。
【0050】
従って、このゲーム装置は、ジャックポットを獲得することができない場合であっても、または、挑戦権獲得ゲームに当選させることができない場合であっても、アイテム取得することができれば、プレーヤに対してジャックポットの早期成立に対する期待度を向上させることができる。
【0051】
なお、各メダルゲームステーションは、通常ゲームを実行した際に、他のメダルゲームステーションによって既に挑戦権獲得ゲーム(またはジャックポットゲーム)が実行されており、その後、挑戦権獲得ゲーム(またはジャックポットゲーム)に移行した場合であっても、既に実行された挑戦権獲得ゲーム(またはジャックポットゲーム)の状況を反映させた、すなわち、挑戦権獲得ゲーム情報(またはジャックポットゲーム情報)に基づいて移行したゲームを実行することができるようになっている。
【0052】
2.メダルゲームステーションの外観構成
次に、図2を用いて本実施形態におけるゲーム装置の外観構成について説明する。なお、図2は、本実施形態におけるメダルゲームステーション10の外観図の一例である。
【0053】
メダルゲームステーション10は、図2に示すように、通常ゲーム、挑戦権獲得ゲーム及びジャックポットゲームを行うもので、筐体12内の正面上部にタッチパネル式の画面を有するディスプレイ42を有している。
【0054】
また、このメダルゲームステーション10は、当該メダルゲームステーション10にて行うゲームに関する各種の画像を表示しつつ、プレーヤの操作に関する各種の操作入力を行うことができるようになっている。
【0055】
このメダルゲームステーション10には、筐体12の上下方向ほぼ中央前方には操作部20が設けられている。この操作部20には、メダル投入口22及びメダル30を貯留するメダル貯留部25が設けられ、このメダル貯留部25に筐体12内のメダル30を払い出すための払出口24が操作部20の上方に隣接するように筐体12の前面に設けられている。
【0056】
さらに、このメダルゲームステーション10は、メダル30が投入されると、投入枚数を検出し、検出した枚数に基づいて各種の制御を行うとともに、各種のゲーム終了後に払い出すメダル30がある場合には、筐体12内に設置したメダル払出用の払出ホッパ(図示せず)から、報酬として払出口24から払い出され、メダル貯留部25に貯留されるようになっている。
【0057】
なお、筐体12の側部で、操作部20の下部位置には、メダル投入口22から投入されたメダル30の返却口38が設けられている。
【0058】
本実施形態の表示ユニット50は、各メダルゲームステーション10に投入されたメダル30の枚数の所定割合を、プレーヤがメダル30を投入する度に加算していく演算を行うとともに、プレーヤに払い出すジャックポットとしての特別報酬の原資として蓄積するようになっている。
【0059】
本実施形態では、例えば、所定割合を10パーセントとすれば、メダル30が20枚投入されると、2枚のメダル30が特別報酬原資として蓄積されるようになっている。
【0060】
3.ゲーム装置の各回路構成
3.1 メダルゲームステーションの回路構成
次に、図3を用いて本実施形態のメダルゲームステーション10及び表示ユニットの回路構成(機能ブロック)について説明する。図3は、本実施形態におけるメダルゲームステーション10及び表示ユニット50の機能ブロック図の一例である。
【0061】
図3に示すように、本実施形態のメダルゲームステーション10は、投入メダル検出部23と、メダル払出部37と、ディスプレイ42と、タッチパネル43と、処理部70と、記憶部44と、情報記憶媒体46と、音出力部48と、を少なくとも含んで構成されている。
【0062】
記憶部44は、処理部70などのワーク領域となるものであり、その機能はRAMなどのハードウエアにより実現できる。特に、本実施形態の記憶部44には、通常ゲーム、挑戦権獲得ゲームまたはジャックポットゲームにてプレーヤが取得したアイテムが記憶される。
【0063】
情報記憶媒体46(コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体)は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、ハードディスク、メモリ(ROM)、光ディスク(CD、DVD)などのハードウエアにより実現できる。この情報記憶媒体46に格納される情報に基づいて、処理部70が本発明(本実施形態)の種々の処理を行う。すなわち、情報記憶媒体46には、本発明(本実施形態)の手段(特に処理部70に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラムあるいはデータ)が格納される。
【0064】
また、情報記憶媒体46にはデータテーブル群として乱数テーブル46aが記憶され、この乱数テーブル群46aには、種々の抽選に対応する乱数テーブルが複数記憶されており、各乱数テーブルには、処理部70の抽選手段76が抽選処理を行う際に使用する乱数が記憶されている。
【0065】
なお、情報記憶媒体46に格納される情報の一部又は全部は、システムへの電源投入時等に記憶部44に転送されることになる。また情報記憶媒体46に記憶される情報は、本実施形態の処理を行うためのプログラムコード、画像データ、音データ、表示物の形状データ、テーブルデータ、リストデータ、本実施形態の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0066】
投入メダル検出部23は、メダル投入口22に投入されたメダル30を検出するものである。これらの機能は、各種センサにより実現できる。
【0067】
メダル払出部37は、メダル30をゲームフィールド18上に払い出すためのものであり、その機能は、例えば、メダル払出用の払出ホッパにより実現できる。
【0068】
ディスプレイ42は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、例えば液晶ディスプレイ、CRTディスプレイなどのハードウエアにより実現できる。
【0069】
タッチパネル43は、ディスプレイ42の表示領域全体にわたって設けられており、プレーヤがディスプレイ42に接触した際に、当該接触した表示領域を検出するようになっている。具体的には、このタッチパネル43は、ディスプレイ42にプレーヤによって指定される操作指示情報の表示が行われた際に、感圧方式によって所定の表示領域が接触されたことを検出し、検出された位置を示す情報を位置データとして後述する処理部70に出力するようになっている。
【0070】
なお、処理部70では、表示領域に表示された操作指示情報と位置データとを対応付けてプレーヤの操作指示を認識するようになっている。すなわち、タッチパネル43及び処理部70が協働して、プレーヤの入力を受け付ける入力手段として機能する。
【0071】
音出力部48は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカなどのハードウエアにより実現できる。
【0072】
通信部49は、外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウエアや、プログラムなどにより実現できる。
【0073】
処理部70は、システム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画像処理、音処理、メダル等の制御処理などの各種の処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、或いはASIC(ゲートアレイ等)などのハードウエアや、所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0074】
この処理部70は、通信制御手段72、通常ゲーム制御手段74、挑戦権獲得ゲーム制御手段76、ジャックポットゲーム制御手段78、アイテム管理部80、払出制御手段82、画像生成手段84、音生成手段85を含む。そして、この処理部70は、後述する表示ユニット50の処理部700とともに、ゲーム演算手段及び払い出し処理手段として機能する。
【0075】
通信制御手段72は、メダルゲームステーション10の各種情報を表示ユニット50に発信するための処理、及び表示ユニット50の各種情報を受信するための処理を行う。具体的には、投入メダル検出部23の検出信号、挑戦権獲得ゲーム制御手段78及びジャックポットゲーム制御手段78におけるジャックポットゲームに関する情報等を表示ユニット50との間で送受信するための処理を行う。
【0076】
通常ゲーム制御手段74は、メダルゲームステーション10毎に、メダル30の投入を条件とした所定のパズルゲームを通常ゲームとして実行する。
【0077】
具体的には、この通常ゲーム制御手段74は、無作為に各種のカード(例えば15種類4枚づつ)を画像として出現させ、当該出現されたカードをプレーヤの指示に従って画面上の所定のフィールド(3×3のマス目を有するフィールド)に配列するための各種のゲーム処理を行う。
【0078】
そして、この通常ゲーム制御手段74は、当該カードの配列によってカードを消滅させつつ、メダル30の払い出しの基準となるアイテムの獲得、挑戦権獲得ゲームへの移行または当該挑戦権獲得ゲームの進行に役に立つアイテムをプレーヤに提供するゲーム処理を行う。なお、通常ゲーム制御手段74は、挑戦権獲得ゲーム制御手段76、ジャックポットゲーム制御手段78、表示ユニット50の処理部700とともに、前述したようにアイテムを取得するための処理を行う取得プレー実行手段として機能するとともに、取得したアイテムを用いて各ゲームを実行するための処理を行うゲーム制御手段としても機能する。
【0079】
また、挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、ジャックポットゲーム制御手段78、表示ユニット50の処理部700とともに、特別報酬ゲーム制御手段として機能する。
【0080】
すなわち、挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、表示ユニット50から挑戦権獲得ゲームにおいて選択肢を選択不能にするための挑戦権獲得ゲームに関する情報(以下、「挑戦権獲得ゲーム情報」という。)を取得し、当該取得した情報を反映させて予め定められた回数(例えば、3回)の挑戦権獲得ゲームを実行する。
【0081】
そして、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、他のメダルゲームステーション10と共通のゲームフィールドにて特定キャラクタを探索する同一の挑戦権獲得ゲームを実行する。
【0082】
具体的には、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、部分エリアを選択肢として複数提示し、当該部分エリアの何れかをプレーヤに選択させた場合に、当該選択された部分に特定キャラクタが存在するか否かを判定する抽選を行う。
【0083】
そして、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、プレーヤによって選択された部分エリアに特定キャラクタが存在した場合には、抽選には「当選」した(選択肢が「当たり」である)と判定し、ジャックポットゲームに移行する。
【0084】
また、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、プレーヤによって選択された部分エリアに特定キャラクタが存在しない場合には、抽選には「はずれ」た(選択肢が「はずれ」である)と判定し、抽選回数(選択プレー回数)が残っている場合には、再度挑戦権獲得ゲームを実行させるようになっており、抽選回数(選択プレー回数)がなくなるまですなわち、「0」になるまで、当該挑戦権獲得ゲームを繰り返し実行させる。
【0085】
このとき、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、設定手段として機能し、再度挑戦権獲得ゲームを実行させる際に、既に選択された部分エリア(すなわち、選択肢)を選択不能に設定してプレーヤに部分エリアの選択を行わせる。
【0086】
そして、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、所定回数の抽選(選択プレー)に全て「はずれ」た場合には、次回挑戦権獲得ゲームを行う場合に、または、他のメダルゲームステーション10が挑戦権獲得ゲームを行う場合に、選択肢を選択不能にするため、当該各挑戦権獲得ゲームにて選択された選択肢の情報を挑戦権獲得ゲーム情報として表示ユニット50に送信する。
【0087】
なお、この挑戦権獲得ゲーム制御手段76は、抽選回数(選択プレー回数)が「0」になった場合には、通常ゲームに移行する。また、この挑戦権獲得ゲームの「はずれ」には、ジャックポットゲームまたは通常ゲームの実行に対して役に立つアイテムの取得することができる選択肢も含まれる。
【0088】
ジャックポットゲーム制御手段78は、表示ユニット50からジャックポットゲームが既に何れかのメダルゲームステーション10にて実行され、まだ、ジャックポットを成立させていない場合には、当該ジャックポットゲームを継続して実行するための情報(以下、「ジャックポットゲーム情報」という。)を取得し、当該取得した情報を反映させてジャックポットゲームを実行する。
【0089】
また、このジャックポットゲーム制御手段78は、ジャックポットゲームとしては、通常ゲームと同種のパズルゲームを行うようになっており、カードの配列によって挑戦権獲得ゲーム時に発見した特定キャラクタを退治するゲームを行う。
【0090】
すなわち、このジャックポットゲーム制御手段78は、カードの配列に基づいて特定キャラクタに対する攻撃を可能にし、当該攻撃によって予め定められた数値(例えば、エネルギー値)を「0」にした場合に、ジャックポットが獲得されたとして、ジャックポットゲーム用に蓄積された原資に基づいてメダル30の払い出しを制御する。
【0091】
そして、このジャックポットゲーム制御手段78は、ジャックポットが成立しなかった場合に、具体的には、特定キャラクタにおける予め定められた数値を「0」にすることができなかった場合には、次回ジャックポットゲームを行う場合に、または、他のメダルゲームステーション10がジャックポットゲームを行う場合に、継続してジャックポットゲームができるように、当該数値の情報をジャックポットゲーム情報として表示ユニット50に送信する。
【0092】
アイテム管理手段80は、通常ゲームまたは挑戦権獲得ゲームにてプレーヤが取得したアイテムの管理を行い、各ゲームを実行している際に取得しているアイテムを、その使用方法及びタイミングを説明するためのテキストとともに、表示する。
【0093】
また、このアイテム管理手段80は、通常ゲームまたは挑戦権獲得ゲームの実行を開始するときに、プレーヤが取得しているアイテムに基づいて、通常ゲーム制御手段74または挑戦権獲得ゲーム制御手段76において初期設定を実行させ、当該アイテムに基づく各種のゲーム処理を実行させるための処理を行う。
【0094】
払出制御手段82は、通常ゲーム制御手段74、挑戦権獲得ゲーム制御手段76、ジャックポットゲーム制御手78、表示ユニット50と協働することで払出処理手段として機能する。そして、通常ゲーム制御手段74のゲーム結果に基づいて、更には挑戦権獲得ゲーム制御手段76及びジャックポットゲーム制御手78と表示ユニット50からの指示に基づいて、メダル払出部37の動作制御を行うとともに、決められた枚数のメダル30を払い出すための処理を行う。
【0095】
画像生成手段84は、通常ゲーム制御手段74、挑戦権獲得ゲーム制御手段76及びジャックポットゲーム制御手段78の指示、または、情報記憶媒体46に記憶されたプログラム等に基づいて、各種のゲーム画像を生成し、ディスプレイ42に出力する。
【0096】
特に、本実施形態の画像生成手段84は、通常ゲーム、挑戦権獲得ゲームまたはジャックポットゲームの進行に伴って種々のゲーム画像を生成する。
【0097】
音生成手段85は、通常ゲーム制御手段74、挑戦権獲得ゲーム制御手段76及びジャックポットゲーム制御手段78の指示など、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行うようになっており、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0098】
3.2 表示ユニットの回路構成
表示ユニット50は、表示部52と、処理部700とを少なくとも含んで構成されている。
【0099】
メダルゲームステーション10の処理部70と、表示ユニット50の処理部700は、本実施形態においては、ゲーム演算手段及び払出処理手段としても機能するものである。
【0100】
処理部700は、表示ユニット50の制御、ゲームシステム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、画像処理又は音処理などの各処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSPなど)、あるいはASIC(ゲートアレイなど)などのハードウエアや、所与のプログラムにより実現できる。
【0101】
また、処理部700は、通信制御手段86、蓄積原資管理手段87、挑戦権獲得ゲーム管理手段88、挑戦権獲得ゲーム表示制御手段89、ジャックポットゲーム管理手段90、ジャックポットゲーム表示制御手段91、特別報酬払出処理手段92を含む。
【0102】
通信制御手段86は、表示ユニット50の各種情報を各メダルゲームステーション10に発信するための処理、及び、メダルゲームステーション10の各種情報を受信するための処理を行う。具体的には、例えば特別報酬払出処理手段92の指示情報等を各メダルゲームステーション10に発信するための処理を行う。
【0103】
蓄積原資管理手段87は、投入されたメダル30の枚数の所定割合を、特別報酬を払い出すための特別報酬原資としてジャックポットゲーム用に蓄積するための処理を行う。
【0104】
具体的には、蓄積原資管理手段87は、各メダルゲームステーション10から通信制御手段72を介して取得した投入メダル検出部23の検出信号に基づき、投入されたメダル30の枚数の所定割合をジャックポットゲーム用として加算していく演算を行うとともに、特別報酬原資を算出する処理を行う。
【0105】
挑戦権獲得ゲーム管理手段88は、処理部70の挑戦権獲得ゲーム制御手段76と共に提供手段として機能し、各メダルゲームステーション10から次回の挑戦権獲得ゲームを行う場合に、または、他のメダルゲームステーション10が挑戦権獲得ゲームを行う場合に、既に選択された選択肢を選択不能にするため、各挑戦権獲得ゲームにて既に選択された選択肢の情報を挑戦権獲得ゲーム情報として取得する処理を行う。
【0106】
そして、この挑戦権獲得ゲーム管理手段88は、受信した挑戦権獲得ゲーム情報を内部に記憶して更新するとともに、何れかのメダルゲームステーション10にて挑戦権獲得ゲームが実行される際に、当該記憶されている挑戦権獲得ゲーム情報を、挑戦権獲得ゲームを実行するメダルゲームステーション10に提供する処理を行う。
【0107】
挑戦権獲得ゲーム表示制御手段89は、挑戦権獲得ゲームを実行しているメダルゲームステーション10と連動し、当該メダルゲームステーション10にて実行している挑戦権獲得ゲームを表示部52に中継表示する処理を行うようになっている。
【0108】
なお、この挑戦権獲得ゲーム表示制御手段89は、挑戦権獲得ゲームの実行中に、抽選前に事前に「はずれ」の選択肢を提示するなど種々のアイテムによって挑戦権獲得ゲームを行っているプレーヤのみに当選確率を上げるためのゲーム処理を実行している場合には、当該ゲーム処理に係る画像については、表示部52に中継表示しない制御を行う。
【0109】
また、この挑戦権獲得ゲーム表示制御手段90は、各処理に基づいて各表示を切り替えて、または、複数画面にて所定の画像を表示部52に表示する制御を行う。
【0110】
ジャックポットゲーム管理手段90は、各メダルゲームステーション10からジャックポットゲームにてジャックポットの獲得ができなかった場合に、次回ジャックポットゲームを継続して行うため、または、他のメダルゲームステーション10が当該ジャックポットゲームに継続させて行うため、ジャックポットゲームが終了した際のジャックポットゲーム情報を取得する処理を行う。
【0111】
そして、このジャックポットゲーム管理手段90は、受信したジャックポットゲーム情報を内部に記憶して更新するとともに、何れかのメダルゲームステーション10にてジャックポットゲームが実行される際に、当該記憶されているジャックポットゲーム情報を、ジャックポットゲームを実行するメダルゲームステーション10に提供する処理を行う。
【0112】
ジャックポットゲーム表示制御手段91は、ジャックポットゲームを実行しているメダルゲームステーション10と連動し、当該メダルゲームステーション10にて実行しているジャックポットゲームを表示部52に中継表示する。
【0113】
なお、このジャックポットゲーム表示制御手段91は、各プレーヤの成績を表示部50に表示させるための処理も行う。また、このジャックポット表示制御手段91は、各処理に基づいて各表示を切り替えて、または、複数画面にて表示させるために表示部52を制御する。
【0114】
特別報酬払出処理手段92は、払出処理手段の一部として機能し、ジャックポットゲームの結果に応じて、蓄積された特別報酬原資のうちプレーヤに払い出されるメダル枚数を算出し、当該ジャックポットゲームを実行したメダルゲームステーション10の払出制御手段82に、算出した枚数のメダル30を払い出す指示情報を提供する。
【0115】
表示部52は、表示エリア50aを有し、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、例えば液晶ディスプレイ、CRTディスプレイなどのハードウエアにより実現できる。
【0116】
4.本実施形態の手法
4.1 通常ゲーム
次に、図4〜図7を用いて本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される通常ゲームについて説明する。なお、図4〜図7は、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される通常ゲームを説明するための図である。
【0117】
4.1.1 ゲームの進行とアイテムの獲得
本実施形態のメダルゲームステーション10は、抽選により無作為に出現した「箱」、「鍵」及び「ジョーカー」の15種類のカードをプレーヤの指示に従って3×3のフィールド内に順次配列させるパズルゲームを通常ゲームとして実行するようになっており、そして、このメダルゲームステーション10は、同一の色を有し、対となる「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2を上下または左右に隣接して配置された場合に、当該配列された「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2を消滅させるとともに、その対価としてメダル数の払い出しの基準となるアイテム(例えば、「人形」)または他のゲームにてゲーム進行に対して役立つアイテムを取得させるようになっている。
【0118】
さらに、このメダルゲームステーション10は、同一の色を有し、対となる「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2と、「ジョーカー」のカードC3を上下または左右に隣接して配列された場合に、当該配列された「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2またはそれらと「ジョーカー」のカードC3を消滅させるとともに、その対価としてメダル数の払い出しの基準となるアイテム(例えば、「人形」)または他のゲームにてゲーム進行に対して役に立つアイテムを取得させるようになっている。
【0119】
具体的には、本実施形態のメダルゲームステーション10は、図4に示すように、通常ゲームが開始されると、画面上の所定の領域(以下、「配列カード提示領域」という)A1に配列すべきカードを抽選により決定して出現させる。この領域A1に出現したカードを、プレーヤが3×3の配列領域A2の所望の位置に配列すると、所定の枚数(15種類4枚ずつの60枚)の各種カードの中から、残ったカードのいずれかひとつを、前記配列カード提示領域A1に抽選により、順次出現させるという処理を行う。プレーヤは、配列カード提示領域A1に順次出現するカードを、3×3の配列領域A2上に任意に配置し、ゲームを進めることができる。
【0120】
このとき、このメダルゲームステーション10は、所定のルールによって内部抽選を行い、出現させるカードを決定させるようになっている。
【0121】
すなわち、このメダルゲームステーション10は、乱数を用いて内部抽選させて出現させるカードを決定させるものの、通常ゲームの進行に従ってプレーヤが既に取得した得点、当該実行している通常ゲームだけでなく、それ以前に実行された通常ゲームも含めて既に払い出したメダル数または実行している通常ゲームのステージなど種々の条件に基づいて、出現すべきカードの種別を抽選する。
【0122】
そして、このメダルゲームステーション10は、プレーヤの指示に基づいて出現したカードが配列される毎に、対となる「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2、または、それらと「ジョーカー」のカードC3が画面上の領域(以下、「配列領域」という。)A2上において上下または左右にて隣接されたか否かを判定するようになっている。
【0123】
例えば、このメダルゲームステーション10は、図5に示すように、フィールドの上下または左右に、各1枚ずつ「箱」のカードC1と「鍵」のカードC2を隣接して配列された場合に、フィールドの上下及び左右に2枚と1枚の「箱」のカードC1と「鍵」のカードC2が隣接して配列された場合に、または、配列領域A2の上下及び左右に「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2と「ジョーカー」C3のカードが隣接して配列された場合に、各カードを消滅させようになっている。
【0124】
このとき、メダルゲームステーション10は、図6に示すように「箱」のカードC1からカードを消滅した対価としてメダル数の払い出しの基準となるアイテムの「人形」IT1を取得させるとともに、「ジョーカー」のカードC3から挑戦権獲得ゲームの移行に必要なアイテム(例えば、水晶)または挑戦権獲得ゲームにて早期に当選させるために役に立つアイテム(例えば、ろうそく、地図またはダウンジング棒)を取得させるようになっている。
【0125】
なお、本実施形態のメダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲームの移行に必要なアイテムとして、所定の個数(例えば、3個)の水晶を取得すると、通常ゲームをその時点で終了して挑戦権獲得ゲームに移行するようになっている。
【0126】
また、挑戦権獲得ゲームにて早期に当選させるために役に立つアイテムとしての「ろうそく」は、挑戦権獲得ゲームが実行される際に抽選回数(選択プレー可能回数)を「1」回増加させるアイテムであり、「地図」は、挑戦権獲得ゲームが実行される際に「当選」を示す選択肢のグループ(後述する複数の部分エリアからなる地区)を示すアイテムである。また、「ダウンジング棒」は、挑戦権獲得ゲーム時に「はずれ」を示す選択肢グループを示すアイテムである。
【0127】
一方、このメダルゲームステーション10は、対となる「箱」のカードC1及び「鍵」のカードC2、または、それらと「ジョーカー」のカードC3が配列領域A2上において上下または左右にて隣接して配列されていない場合には、配列されたカードを消滅せずに、配列カード提示領域A1に出現した次のカードの配列を実行するようになっている。
【0128】
そして、このメダルゲームステーション10は、全てのカードを配列することができた場合(すなわち、ゲームクリアの場合)、または、図7のように全てのカードを配列することができなくなった場合及び全てのカードを配列することができたが一定のアイテムの「人形」IT1を取得することができなかった場合(すなわち、ゲームオーバーの場合)に通常ゲームを終了させるようになっている。
【0129】
特に、このメダルゲームステーション10は、ゲームクリアした場合には、カードの消滅によって得られた得点と、取得したアイテム「人形」IT1と、に基づいてメダルの払い出し処理を行うようになっている。
【0130】
例えば、このメダルゲームステーション10は、「人形」のアイテムIT1の数によって投入されたメダルにおける配当数を定め、一定の得点を取得した場合に、メダル数の払い出し、すなわち、配当を行うようになっている。
【0131】
また、このメダルゲームステーション10は、複数の異なるステージにて通常ゲームを行うことができるようになっており、ゲームが進行するに従って、すなわち、ステージをクリアするに従って、パズルゲームの難易度をアップさせるとともに、メダル数の配当が多くなる通常ゲームを実行するようになっている。
【0132】
4.1.2 アイテムの使用
他方、本実施形態のメダルゲームステーション10は、既に実行された挑戦権獲得ゲームにおいて取得されたアイテムに基づいて、上述の通常ゲームの実行に対して、種々の変則的なゲーム処理を行うようになっている。
【0133】
具体的には、このメダルゲームステーション10は、通常ゲームを開始する際に、後述するように、挑戦権獲得ゲームにて取得したアイテムに基づいて初期設定を行い、当該通常ゲームを実行するようになっている。
【0134】
例えば、通常ゲームにおける配当数のアップを示す「宝石のかけら」、通常ゲームにおける一ステージのクリアの獲得を示す「従者」、通常ゲームから挑戦権獲得ゲームに移行する際に必要な「水晶球」、または、通常ゲームにて「ジョーカー」のカードC3の出現を禁止する「方位磁石」を挑戦権獲得ゲームにて取得した場合には、このメダルゲームステーション10は、取得したアイテムに基づいて、各条件やプログラムの設定等を行い、通常ゲームを開始するようになっている。
【0135】
なお、後述するように、通常ゲームの各ステージを無作為に選択することが可能になるアイテムである「食料」を挑戦権獲得ゲームにて取得した場合には、通常ゲームの開始前に、プレーヤにステージの選択を行わせ、当該選択されたステージにおける通常ゲームを行うようになっている。
【0136】
4.2 挑戦権獲得ゲーム
4.2.1 挑戦権獲得ゲームの開始と終了条件
次に、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲームの開始処理と終了条件について説明する。
【0137】
本実施形態のメダルゲームステーション10は、上述のように、通常ゲームにおいて予め定められた数の所定のアイテムを取得した場合に、表示ユニット50と連動して各メダルゲームステーション10にて同一の状況に基づいて共通の挑戦権獲得ゲームを開始するようになっている。
【0138】
そして、このメダルゲームステーション10は、既に挑戦権獲得ゲームが当該メダルゲームステーション10または他のメダルゲームステーション10にて実行されている場合には、既に選択された部分エリアを示す挑戦権獲得ゲーム情報を取得し、取得した挑戦権獲得ゲーム情報に基づいて、後述するように選択不能にする選択肢を設定するようになっており、当該設定に基づいて挑戦権獲得ゲームを開始するようになっている。
【0139】
なお、このメダルゲームステーション10は、未だいずれのメダルゲームステーション10にて挑戦権獲得ゲームが実行されていない場合、または、直前に実行された挑戦権獲得ゲームによって特定キャラクタの「魔女」が存在する部分エリアが特定された場合には、新規に挑戦権獲得ゲームを開始するようになっている。
【0140】
すなわち、本実施形態では、後述するように、ジャックポットゲームによってジャックポットが獲得されなかった場合であっても、当選した次の挑戦権獲得ゲームは新規なものとして実行されるようになっている。
【0141】
また、本実施形態の表示ユニット50は、挑戦権獲得ゲームが開始されると、当該ゲームを中継表示するようになっている。
【0142】
他方、このメダルゲームステーション10は、通常、一度の挑戦権獲得ゲームにおいて、所定回数(例えば3回)の部分エリアの選択をプレーヤにさせることができるようになっており、所定回数のうちに特定キャラクタの「魔女」が存在する部分エリアを特定することができなかった場合に、通常ゲームに移行し、所定回数のうちに当該部分エリアを特定することができた場合に、ジャックポットゲームに移行するようになっている。
【0143】
また、このメダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲーム中にプレーヤが選択した選択肢においても当該挑戦権獲得ゲーム中における後の選択を行う際に選択不能に設定するとともに、当該挑戦権獲得ゲームが終了して次回の挑戦権獲得ゲームにて当該挑戦権獲得ゲームを実行するメダルゲームステーション10にて選択不能に設定させるようになっている。
【0144】
このため、このメダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲームが終了した際に、挑戦権獲得ゲーム情報として当該挑戦権獲得ゲームにて選択された選択肢の情報を表示ユニット50に送信するようになっている。
【0145】
なお、表示ユニット50は、この挑戦権獲得ゲーム情報を記憶して管理し、何れかのメダルゲームステーション10にて再び挑戦権獲得ゲームに移行する場合には、当該挑戦権獲得ゲーム情報を該当するメダルゲームステーション10に提供するようになっている。
【0146】
これにより、今まで通常ゲーム等に参加していないプレーヤであっても、何れかのメダルゲームステーション10によって挑戦権獲得ゲームが実行可能になれば、当該挑戦権獲得ゲーム情報を利用することができるようになっている。
【0147】
従って、プレーヤがゲームを中断させたとしても、または、他のプレーヤが通常ゲームなどの実行中に新規に通常ゲームに参加した場合であっても、挑戦権獲得ゲームが繰り返し実行されていれば、ジャックポットゲームへの挑戦権の当選確率を高い状態にて維持することできるので、ゲーム全体に再び参加させることまたは途中参加させることへの動機付けを提供することができるようになっている。
【0148】
また、このメダルゲームステーション10は、特別報酬ゲームであるジャックポットゲームが実行されると、前述したように記憶手段に記憶された選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータがリセットされる処理が行われ、次回の挑戦権獲得ゲームは新規なものとして実行されるようになっている。なお、ジャックポットゲームが実行されジャックポットを獲得した場合にのみ、記憶手段に記憶された選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータをリセットする処理を行うように構成してもよい。
【0149】
なお、本実施形態において、複数のメダルゲームステーション10にて同一のタイミングで(一のメダルゲームステーション10が挑戦権獲得ゲーム中に他のメダルゲームステーション10が挑戦権獲得ゲームへの移行が可能な場合も含む)挑戦権獲得ゲームに移行可能な場合には、同時に同一のフィールドにて挑戦権獲得ゲームを実行するようにしてもよいし、挑戦権獲得ゲームに移行可能な条件が具備した順に移行し、他のメダルゲームステーション10が、先に実行されている挑戦権獲得ゲームが終了するまで待機するようにしてもよい。
【0150】
4.2.2 挑戦権獲得ゲームの進行
次に、図8〜図11を用いて本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲーム進行について説明する。なお、図8は、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲームの全体のフィールドを説明するための図であり、図9〜図11は、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲームにおける部分エリアの特定について説明するための図である。
【0151】
メダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲームが開始されると、複数の部分エリア(例えば30のエリア)を有する複数の地区(例えば、7地区)Zに分割されたゲームフィールドを画面に表示し、プレーヤに地区の選択を促す表示を行うようになっている。
【0152】
例えば、メダルゲームステーション10は、図8に示すように、挑戦権獲得ゲームまたは通常ゲームにて役に立つアイテムを容易に取得可能な地区、または、特定キャラクタの存在する確率が高い地区などそれぞれの特徴を有する7地区Zに分割されたゲームフィールドを、当該各地区Zの特徴を説明するテキストとともに表示するようになっている。
【0153】
なお、本実施形態のメダルゲームステーション10は、各地区に特徴を持たせ、ゲーム全体としての方向性を付けることができるので、通常ゲームを中心に興趣を希望する場合、または、早期にジャックポットへの挑戦を希望する場合など、プレーヤがゲームを興趣するにあたり、その戦略を満足させることができるようになっている。ただし、各地区Zは、各地区Zの特性に合わせて当該部分エリア数が定められている。
【0154】
一方、このメダルゲームステーション10は、プレーヤによって一の地区Zが選択されると、図9に示すように、当該地区の内部を示す所定数(例えば、30)の部分エリアPを表示するようになっており、プレーヤに一の部分エリアPを選択させるようになっている。
【0155】
そして、このメダルゲームステーション10は、種々のアイテムの有無も含めて選択された部分エリアP1に特定キャラクタが存在しているか否かの抽選を行うとともに、抽選を行う毎に抽選回数を「1」減少させるようになっている。
【0156】
例えば、このメダルゲームステーション10は、図10(a)に示すように、複数の部分エリアPを表示し、一の部分エリアP1上の画面にプレーヤが接触すると、当該部分エリアP1を選択したものと認識するようになっている。
【0157】
そして、このメダルゲームステーション10は、認識した部分エリアP1に基づいて抽選を行い、図10(b)に示すように、当該認識したエリアに特定キャラクタの「魔女」Eが存在する場合には、上述のように、当該挑戦権獲得ゲームを終了させ、ただちにジャックポットゲームに移行するようになっている。
【0158】
一方、このメダルゲームステーション10は、図10(c)に示すように、認識した部分エリアP1に、所定のアイテムIT2が存在した場合には、当該取得したアイテムを説明するためのテキストデータを表示し(例えば図11(a)参照)、プレーヤに取得させるようになっている。
【0159】
なお、本実施形態の取得可能な所定のアイテムIT2としては、所定数のメダルの取得を示す「コイン」、次の通常ゲームにおける配当数のアップを示す「宝石のかけら」、通常ゲームにおける一ステージのクリアの獲得を示す「従者」、挑戦権獲得ゲームにて部分エリアの選択回数を示す「ろうそく」、通常ゲームから挑戦権獲得ゲームに移行する際に必要な「水晶球」、通常ゲームにて「ジョーカー」のカードの出現を禁止する「方位磁石」、及び、通常ゲームの各ステージを無作為に選択することが可能になる「食料」が含まれる。
【0160】
他方、このメダルゲームステーション10は、認識した部分エリアP1に特定キャラクタの「魔女」Eが存在しない場合には、図11(a)に示すように、「はずれ」として、当該認識したエリアを次の選択時以降において選択不能な部分エリアP2に設定するとともに、挑戦権獲得ゲームにおける選択回数を示すアイテムの「ろうそく」を「1」減少させるようになっている。
【0161】
なお、このメダルゲームステーション10は、図11(b)に示すように、任意の地区Zにおいて全ての部分エリアが選択された場合には、「探索済み」として当該地区Zの選択を不能に設定するようになっている。
【0162】
4.2.3 アイテムの使用
次に、図12を用いて本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲームにおけるアイテムの使用について説明する。なお、図12は、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行される挑戦権獲得ゲームにおけるアイテムの使用について説明するための図である。
【0163】
本実施形態のメダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲームにて用いるアイテムを取得した場合に、各ゲームの開始時に所定のゲーム処理を実行するようになっており、通常ゲームに取得したアイテムに関しては、挑戦権獲得ゲームの開始とともにアイテムに関するゲーム処理を実行するようになっている。
【0164】
例えば、このメダルゲームステーション10は、通常ゲームにて取得したアイテム「地図」の場合に、図12(a)に示すように、特定キャラクタの「魔女」が存在する地区Zを特定する処理を行うとともに、当該アイテムに関するテキスト表示を行うようになっている。
【0165】
また、このメダルステーション10は、通常ゲームにて取得したアイテム「ダウンジング棒」の場合には、図12(b)に示すように、特定キャラクタの「魔女」が存在しない一の地区Zを無作為的に特定する処理を行うとともに、当該アイテムに関するテキストを表示するようになっている。
【0166】
さらに、このメダルゲームステーション10は、通常ゲームにて取得したアイテム「ろうそく」については、初期設定にて通常の挑戦権獲得ゲームを実行する場合に比べて部分エリアを選択する選択回数をプレーヤが有している「ろうそく」の数だけ増加させるようになっている。
【0167】
なお、このメダルゲームステーション10は、挑戦権獲得ゲーム中にプレーヤがアイテム「ろうそく」を取得した場合には、当該取得した時点で部分エリアを選択する選択回数を「1」増加させるようになっている。
【0168】
また、このメダルゲームステーション10は、「地図」や「ダウンジング棒」など挑戦権獲得ゲームにおいてアイテムを使用して当該挑戦権獲得ゲームを実行しているプレーヤにのみ有用なゲーム処理においては、表示ユニット50と連動して表示エリアに表示させないようになっている。
【0169】
4.3 ジャックポットゲーム
4.3.1 ジャックポットゲームの開始と終了条件
次に、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行されジャックポットゲームの開始処理と終了条件について説明する。
【0170】
本実施形態のメダルゲームステーション10は、上述のように、挑戦権獲得ゲームにおいて特定キャラクタの「魔女」が存在する部分エリアを選択し特定することができた場合には、すなわち、抽選に「当選」した場合には、表示ユニット50と連動していずれのメダルゲームステーション10にて同一の状況に基づいて共通のジャックポットゲームを開始するようになっている。
【0171】
そして、このメダルゲームステーション10は、既にジャックポットゲームが当該メダルゲームステーション10または他のメダルゲームステーションにて実行されている場合には、ジャックポットゲーム情報を取得し、当該取得したジャックポットゲーム情報に基づいて、攻撃対象の特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値を設定するようになっている。
【0172】
一方、このメダルゲームステーション10は、未だいずれのメダルゲームステーションにてジャックポットゲームが実行されていない場合、または、直前に実行されたジャックポットゲームによって特定キャラクタの「魔女」が退治されている場合には、新規にジャックポットゲームを開始するようになっている。
【0173】
なお、本実施形態の表示ユニット50は、ジャックポットゲームが開始されると、当該ゲームを中継表示するようになっている。
【0174】
他方、このメダルゲームステーション10は、通常ゲームと同種のパズルゲームを実行し、当該パズルゲームの進行に従って特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値を減少させ、最終的に当該エネルギー値を「0」にした場合に、ジャックポットを獲得させてジャックポットゲームを終了するようになっている。
【0175】
また、このメダルゲームステーション10は、通常ゲームと同様に、全てのカードを配列することができなくなった場合に、ゲームを終了させるようになっている。このとき、このメダルゲームステーション10は、特定キャラクタのエネルギー値を、次回のジャックポットゲームおいて当該ジャックポットゲームを実行するメダルゲームステーション10にて継続してジャックポットゲームを実行させるために、ジャックポットゲーム情報として表示ユニット50に送信するようになっている。
【0176】
なお、表示ユニット50は、このジャックポットゲーム情報を記憶して管理し、何れかのメダルゲームステーション10にて再びジャックポットゲームに移行する場合には、当該ジャックポットゲーム情報を該当するメダルゲームステーション10に提供するようになっている。
【0177】
これにより、今まで通常ゲーム等に参加していないプレーヤであっても、何れかのメダルゲームステーション10によってジャックポットゲームが実行可能になれば、当該ジャックポットゲーム情報を利用することができるようになっている。
【0178】
従って、プレーヤがゲームを中断させたとしても、または、他のプレーヤが通常ゲームなどの実行中に新規に通常ゲームに参加した場合であっても、ジャックポットゲームが既に実行されていれば、ジャックポットを獲得する確率を高い状態にて維持させることできるので、ゲーム全体に再び参加させることまたは途中参加させることへの動機付けを提供することができるようになっている。
【0179】
なお、本実施形態では、ジャックポットゲームが実行される場合には、後述するように、当該ジャックポットゲームのゲーム自体に係わるゲーム画像に関しては、各メダルゲームステーション10に表示されるとともに、特定キャラクタやそれに対する攻撃に係わるゲーム画像に関しては、表示ユニット50に表示されるようになっている。
【0180】
4.3.2 ジャックポットゲームの進行
次に、図13を用いて本実施形態のメダルゲームステーション10において実行されるジャックポットゲームの進行について説明する。なお、図13は、本実施形態のメダルゲームステーション10において実行されるジャックポットのパズルゲームを説明するための図である。
【0181】
本実施形態のメダルゲームステーション10は、通常ゲームと同種のパズルゲームを実行するようになっている。具体的には、このメダルゲームステーション10は、無作為に出現した「弓」のカードD1及び「矢」のカードD2の各種のカードをプレーヤの指示に従って3×3のフィールド内に順次配列させるようになっている。
【0182】
そして、このメダルゲームステーション10は、同一の色を有し、対となる「弓」のカードD1と「矢」のカードD2を上下または左右に隣接して配列された場合に、当該配列された「弓」のカードD1と「矢」のカードD2を消滅させ、その対価として特定キャラクタの「魔女」に対して一定の攻撃を行うようになっている。
【0183】
また、メダルゲームステーション10は、特定キャラクタの「魔女」に対して攻撃を行う場合には、表示ユニット50にその旨を指示し、当該攻撃に関する処理を実行させるようになっている。
【0184】
例えば、このメダルゲームステーション10は、図13(a)に示すように、ジャックポットゲームが開始されると、画面上の配列カード提示領域B1に配列すべきカードを出現させるとともに、所定の枚数(14種類4枚ずつ)の各種のカードを当該出現したカードをプレーヤの指示に従って配列する毎に出現させるようになっている。
【0185】
なお、このとき、このメダルゲームステーション10は、所定のルールによって内部抽選を行い、出現させるカードを決定させるようになっている。
【0186】
そして、このメダルゲームステーション10は、プレーヤの指示に基づいて出現したカードが配列領域B2配列される毎に、対となる「弓」のカードD1と「矢」のカードD2が当該配列領域B2上において上下または左右にて隣接されたかを判定するようになっている。
【0187】
このとき、このメダルゲームステーション10は、配列領域D2の上下または左右に、各1枚ずつ「弓」のカードD1と「矢」のカードD2を隣接して配列された場合に、各カードを消滅させつつ、図13(b)に示すように、特定キャラクタの「魔女」に対してエネルギーを減少させるゲーム処理(攻撃を行うゲーム処理)を実行するようになっている。
【0188】
なお、このメダルゲームステーション10は、特定のキャラクタの「魔女」を退治すると、すなわち、当該特定キャラクタのエネルギー値を「0」にすると、画面、音または光などを用いて「魔女」を退治する際のジャックポットゲームにおける終了演出を実行するとともに、表示ユニット50の指示に基づいて、所定のメダル数の払い出しを行うようになっている。
【0189】
一方、このメダルゲームステーション10は、全てのカードを配列することができなくなった場合には、ジャックポットが獲得できないとしてジャックポットゲームを途中で終了させるようになっている。
【0190】
そして、このメダルゲームステーション10は、当該メダルゲームステーション10または他のメダルゲームステーションにてジャックポットゲームが継続してできるように、当該ジャックポットゲームの終了時点の特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値をジャックポットゲーム情報として表示ユニット50に送信するようになっている。
【0191】
なお、このメダルゲームステーション10は、ジャックポットゲームが途中で終了した場合には、表示ユニット50と連動して所定の演出を行うとともに、通常ゲームまたは挑戦権獲得ゲームにて利用可能な予め定められたアイテムを取得させたり、所与の条件に基づきメダルを払い出すようになっている。
【0192】
5.本実施形態の処理
5.1 通常ゲーム
次に、図14及び図15を用いて本実施形態における通常ゲームの詳細な処理例について説明する。なお、図14及び図15は、本実施形態における通常ゲームの詳細な処理例を示すフローチャートである。
【0193】
まず、プレーヤが所定のメダルを投入してディスプレイの所定の領域に触れてまたはゲーム処理によって通常ゲームの開始指示を検出すると(ステップS1)、通常ゲームにおけるプレーヤの特定や既に獲得したアイテムに係わるゲーム処理に対する設定など、通常ゲームの初期設定を行う(ステップS2)。
【0194】
なお、ステップS2の処理においては、これから実行すべきステージを認識する。例えば、直前に通常ゲームが実行されている場合には、当該実行されたステージの次のステージを実行すべきステージとして認識し、直前に通常ゲームが実行されていない場合には、一番始めのステージを実行すべきステージとして認識する。また、プレーヤによって実行すべきステージが選択された場合は、当該選択されたステージを実行すべきステージとして認識する。
【0195】
次いで、認識されたステージにおける通常ゲームを開始し(ステップS3)、以下の処理をゲームが終了するまで繰り返す。
【0196】
まず、出現すべきカードの種別の内部抽選を行うとともに、内部抽選したカードをプレーヤに提示し、プレーヤにおけるカードの配置指示の入力を待機する(ステップS4)。
【0197】
具体的には、乱数を用いて内部抽選させるとともに、後述するプレーヤが既に取得した得点、既に払い出したメダル数または実行しているステージなどの種々の条件に基づいて、出現すべきカードの種別を抽選する。
【0198】
次いで、プレーヤのカードの配置指示が入力されると(ステップS5)、提示したカードを配置指示された領域に配列させる(ステップS6)。
【0199】
次いで、配列されたカードに基づいて、画面上の所定のフィールドにて上下または左右において、対となり消滅可能なカード群が隣接されて配置されたか否かを判定する(ステップS7)。すなわち、上述のように、カードを配列することによって当該カードを含むカード群が消滅可能か否かを判定する。
【0200】
なお、消滅可能でないと判定された場合には、ステップS8の処理に移行し、消去可能であると判定された場合には、ステップS14の処理に移行する。
【0201】
次いで、ステップS7の処理において、カード群が消滅可能でないと判定した場合には、更にカードが配列させることができるスペースがあるか否かを判定する(ステップS8)。
【0202】
このとき、未だスペースがあると判定した場合には、ステップS4の処理に移行し、そうでなければ、当該ステージの通常ゲームにおいて取得した特定のアイテム「人形」の数が予め定められた閾値以下か否かを判定する(ステップS9)。
【0203】
次いで、当該ステージの通常ゲームにおいて取得した特定のアイテム「人形」の数が予め定められた閾値以下でない場合には、ステップS10の処理に移行し、そうでなければ、すなわち、特定のアイテムの「人形の」数が閾値以下の場合には、そのまま本動作を終了する。
【0204】
次いで、ステップS9の処理において、当該ステージの通常ゲームにおいて取得した特定のアイテム「人形」の数が予め定められた閾値以下でない場合には、未だ実行するステージがあるか否かを判定する(ステップS10)。
【0205】
このとき、全てのステージを実行したと判定した場合には、ステップS11の処理に移行し、未実行のステージあると判定した場合には、ステップS2の処理に移行する。
【0206】
次いで、ステップS10の処理において、既に実行するステージがないと判定された場合には、全てのステージにて取得した得点及び人形のアイテムに基づいて、メダルの払い出しを行い(ステップS11)、本動作を終了する。
【0207】
また、ステップS7の処理において、カード群が消滅可能と判定した場合には、消滅可能なカード群を消滅させるとともに、当該カード群の消滅に基づいて得点の付与を行う得点処理及びアイテムをプレーヤに取得させるアイテム取得処理を行う(ステップS14)。
【0208】
なお、このとき、アイテム取得処理では、特定のアイテムの「人形」だけでなく、消滅するカード群の中にジョーカーのカードが存在する場合には、当該ジョーカーのカードに基づくアイテムに関しても実行する。
【0209】
ただし、このジョーカーに関するアイテム処理を行う場合には、所定の画像の領域に取得したアイテムの画像を組み込むとともに、当該組み込む際に当該アイテムの用途及び使用タイミングなどを説明するテキストを表示する。
【0210】
次いで、アイテム取得処理において、特定のアイテム「水晶」があったか否かを判定し(ステップS15)、取得したアイテムの中に特定のアイテム「水晶」がないと判定された場合には、ステップS18の処理に移行する。
【0211】
一方、ステップS15の処理において、取得したアイテムの中に特定アイテムの「水晶」があったと判定した場合には、所定数の「水晶」を獲得したかを判定し(ステップS16)、所定数の「水晶」を獲得していないと判定した場合には、ステップS18の処理に移行する。
【0212】
他方、ステップS16の処理において、所定数(例えば3個)の「水晶」を獲得していると判定した場合には、挑戦権獲得ゲームの開始を指示して(ステップS17)本動作を終了させる。
【0213】
次いで、ステップS15の処理において取得したアイテムの中に特定のアイテム「水晶」がないと判定された場合には、または、ステップS16の処理において、所定数の「水晶」を獲得していないと判定した場合には、未だ配列すべきカードがあるか否かを判定する(ステップS18)。
【0214】
このとき、未だ配列すべきカードがあると判定した場合には、ステップS4の処理に移行し、そうでなければステップS9の処理に移行する。
【0215】
5.2 挑戦権獲得ゲーム
次に、図16を用いて本実施形態における挑戦権獲得ゲームの詳細な処理例について説明する。なお、図16は、本実施形態における挑戦権獲得ゲームの詳細な処理例を示すフローチャートである。
【0216】
まず、挑戦権獲得ゲームの実行が指示されると(ステップS101)、挑戦権獲得ゲーム情報を取得するとともに、通常ゲームにて取得したアイテムに関する情報を取得し、取得した挑戦権獲得ゲーム情報及びアイテムの情報に基づいて初期設定を行う(ステップS102)。例えば、「ろうそく」のアイテムが使用可能の場合には、プレーヤに対する選択回数の設定も行う。
【0217】
次いで、ゲームフィールドを表示し、プレーヤにおける地区指定の入力指示を待機する(ステップS103)。このとき、「地図」及び「ダウジング棒」の各種のアイテムを使用可能の場合には、挑戦権獲得ゲームを実行しているプレーヤにのみ提供可能に、ゲームフィールド上に、特定キャラクタの「魔女」の存在する地区または存在しない一の地区を表示する。
【0218】
次いで、プレーヤによって一の地区が選択されると(ステップS104)、当該選択された地区内の画像を表示し、更にプレーヤの部分エリアの選択入力を待機する(ステップS105)。
【0219】
次いで、プレーヤによって一の部分エリアが選択されたことを検出すると(ステップS106)、選択された部分エリアに特定のキャラクタの「魔女」が存在するか否か、すなわち、「当選」か「はずれ」かを判定する(ステップS107)。
【0220】
次いで、ステップS107の処理において、当該特定のキャラクタの「魔女」が存在すると判定した場合には、すなわち、「当選」と判定した場合には、ジャックポットゲームの実行を指示し(ステップS108)、本動作を終了させる。
【0221】
一方、ステップS107の処理において、当該特定のキャラクタの「魔女」が存在しないと判定した場合には、すなわち、「はずれ」と判定した場合には、所定のアイテムを取得することができたか否か、すなわち、アイテムの取得に対して「当選」したか否かを判定する(ステップS109)。
【0222】
このとき、アイテムの取得に対して「当選」したと判定された場合には、アイテム取得処理を行うとともに(ステップS110)、ステップS111の処理に移行し、アイテムの取得に対しても「はずれ」と判定された場合には、そのままステップS111の処理に移行する。
【0223】
次いで、挑戦権獲得ゲームにおける選択回数が「0」、すなわち、「ろうそく」のアイテムが「0」になったか否かを判定し(ステップS111)、選択回数が「0」でないと判定した場合には、ステップS103の処理に移行し、そうでなければ、すなわち、選択回数が「0」と判定した場合には、通常ゲーム実行を指示して(ステップS114)本動作を終了させる。
【0224】
5.3 ジャックポットゲーム
次に、図17及び図18を用いて本実施形態におけるジャックポットゲームの詳細な処理例について説明する。なお、図17及び図18は、本実施形態におけるジャックポットゲームの詳細な処理例を示すフローチャートである。
【0225】
まず、ジャックポットゲームの実行が指示されると(ステップS201)、ジャックポットゲーム情報を取得するとともに、取得したジャックポットゲーム情報に基づいて初期設定を行う(ステップS202)。具体的には、ジャックポットゲーム情報に基づいて、攻撃対象となる特定のキャラクタの「魔女」のエネルギー値を設定する。なお、新規にジャックポットゲームを行う場合には、予め定められたエネルギー値に設定する。
【0226】
次いで、ゲームの実行前における種々の演出を実行するとともに、ジャックポットゲームを開始し(ステップS203)、以下の処理をゲームが終了するまで繰り返す。
【0227】
まず、出現すべきカードの種別の内部抽選を行うとともに、内部抽選したカードをプレーヤに提示し、プレーヤにおけるカードの配置指示の入力を待機する(ステップS204)。
【0228】
次いで、プレーヤのカードの配置指示が入力されると(ステップS205)、提示したカードを配置指示された領域に配列させる(ステップS206)。
【0229】
次いで、配列されたカードに基づいて、画面上の所定のフィールドにて上下または左右において、対となり消滅可能なカード群が隣接されて配置されたか否かを判定する(ステップS207)。すなわち、上述のように、カードを配列することによって当該カードを含むカード群が消滅可能か否かを判定する。
【0230】
なお、消滅可能でないと判定された場合には、ステップS208の処理に移行し、消去可能であると判定された場合には、ステップS212の処理に移行する。
【0231】
次いで、ステップS207の処理において、カード群が消滅可能でないと判定した場合には、更にカードが配列させることができるスペースがあるか否かを判定する(ステップS208)。
【0232】
このとき、未だスペースがあると判定した場合には、ステップS204の処理に移行し、そうでなければ、ステップS209の処理に移行する。
【0233】
次いで、ステップS208の処理において、既にカードを配列するスペースがないと判定した場合には、特定キャラクタの「魔女」を退治することができなかったとして所定の演出を実行し、所定のアイテムをプレーヤに取得させるアイテム取得処理を行う(ステップS209)。
【0234】
次いで、退治することができなかった特定キャラクタの魔女のそのときのエネルギー値をジャックポットゲーム情報として記憶させ(ステップS210)、通常ゲームの実行を指示して(ステップS211)本動作を終了させる。
【0235】
次いで、ステップS207の処理において、カード群が消滅可能と判定した場合には、消滅可能なカード群を消滅させるとともに、当該カード群の消滅に基づいて、すなわち、消滅されたカードの枚数に基づいて、特定キャラクタの「魔女」に対する攻撃処理を行う(ステップS212)。
【0236】
なお、このとき、消滅可能させたカードの枚数などによって攻撃処理を行うとともに、当該攻撃処理に基づいて、特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値を減少させる。
【0237】
次いで、攻撃処理後の特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値が「0」か否かを判定し(ステップS213)。このとき、当該エネルギー値が「0」でないと判定された場合には、ステップS214の処理に移行し、そうでなければ、すなわち、当該エネルギー値が「0」と判定された場合にはステップS215の処理に移行する。
【0238】
次いで、ステップS210の処理において、攻撃処理後の特定キャラクタの「魔女」のエネルギー値が「0」でないと判定された場合には、未だ配列すべきカードがあるか否かを判定する(ステップS214)。
【0239】
このとき、未だ配列すべきカードがあると判定した場合には、ステップS204の処理に移行し、そうでなければステップS209の処理に移行する。
【0240】
次いで、ステップS213の処理において、当該エネルギー値が「0」と判定された場合には、ジャックポットが成立したとして、所定の条件の下に定められた所定数のメダルが払い出されるとともに、所定の演出を実行し(ステップS215)、ステップS211の処理に移行する。
【0241】
なお、本実施形態では、ジャックポットゲームの終了時に通常ゲームの開始を指示しているが、当該通常ゲームに代えて挑戦権獲得ゲームの開始を指示してもよい。
【0242】
6. 変形例
本実施形態のメダルゲームステーションは、挑戦権獲得ゲームにおいて、特定キャラクタの「魔女」が存在する部分エリアの抽選を行うようになっているが、複数の特定キャラクタが存在する部分エリアを抽選するようにしてよい。
【0243】
この場合には、メダルゲームステーションは、ジャックポットゲームにおいては、それぞれの特定キャラクタに対するゲームを実行するとともに、挑戦権獲得ゲームにおいては、全ての特定キャラクタの部分エリアが特定されるまで、すなわち、全ての「当たり」が出るまで、選択不能に設定された部分エリアのリセットを行わないようになっている。
【0244】
ただし、特定キャラクタが複数設定されている場合には、ジャックポットの獲得におけるメダルの払い出し数については、当該特定キャラクタの数によって調整される。
【0245】
また、本実施形態では、特定キャラクタの存在する部分エリアを特定する抽選を行い、当該特定エリアを退治するジャックポットゲームを実行するようになっているが、ジャックポットゲームへの挑戦権の獲得する際に、当該挑戦権の当選を行うとともに、この挑戦権に基づいてジャックポットゲームを実行するものであれば、本発明を適用することができる。
【0246】
また、本実施形態のゲーム装置は、複数のメダルゲームステーションと表示ユニットにて構成されているが、一台のメダルゲームステーションと表示ユニットが一体化した構成によってゲーム装置が構成されていてもよい(スタンドアローン)。
【0247】
図19は、本発明をスタンドアローンのメダルゲーム装置100とした実施の形態における要部のブロック図の一例である。図19に示すように、スタンドアローンのメダルゲーム装置100では、図3の実施の形態を構成する各機能ブロックを、一つの処理部7000で実現している。なお、図19では、図3の実施の形態を構成する機能ブロックと同様の機能を有するブロックには、同一の番号が付してある。
【図面の簡単な説明】
【0248】
【図1】一実施形態におけるゲーム装置の外観構成図の一例。
【図2】一実施形態におけるメダルゲームステーションの外観図の一例。
【図3】一実施形態におけるメダルゲームステーション及び表示ユニットの機能ブロック図。
【図4】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される通常ゲームを説明するための図(I)。
【図5】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される通常ゲームを説明するための図(II)。
【図6】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される通常ゲームを説明するための図(III)。
【図7】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される通常ゲームを説明するための図(IV)。
【図8】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される挑戦権獲得ゲームの全体のフィールドを説明するための図。
【図9】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される挑戦権獲得ゲームにおける部分エリアの特定について説明するための図(I)。
【図10】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される挑戦権獲得ゲームにおける部分エリアの特定について説明するための図(II)。
【図11】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される挑戦権獲得ゲームにおける部分エリアの特定について説明するための図(III)。
【図12】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行される挑戦権獲得ゲームにおけるアイテムの使用について説明するための図。
【図13】一実施形態のメダルゲームステーションにおいて実行されるジャックポットのパズルゲームを説明するための図。
【図14】一実施形態における通常ゲームの詳細な処理例を示すフローチャート(I)。
【図15】一実施形態における通常ゲームの詳細な処理例を示すフローチャート(II)。
【図16】一実施形態における挑戦権獲得ゲームの詳細な処理例を示すフローチャート。
【図17】一実施形態におけるジャックポットゲームの詳細な処理例を示すフローチャート(I)。
【図18】一実施形態におけるジャックポットゲームの詳細な処理例を示すフローチャート(II)。
【図19】メダルゲームステーション及び表示ユニットの機能ブロック図のその他の例。
【符号の説明】
【0249】
10 メダルゲームステーション
30 メダル
42 ディスプレイ
43 タッチパネル
44 記憶部
46 情報記憶媒体
48 音出力部
49 通信部
50 表示ユニット
70、700、7000 処理部
72 通信制御手段
74 通常ゲーム制御手段
76 挑戦権獲得ゲーム制御手段
78 ジャックポットゲーム制御手段
80 アイテム管理手段
82 払出制御手段
84 画像生成手段
85 音生成手段
86 通信制御手段
87 蓄積原資管理手段
88 挑戦権獲得ゲーム管理手段
89 挑戦権獲得ゲーム表示制御手段
90 ジャックポットゲーム管理手段
91 ジャックポットゲーム表示制御手段
92 特別報酬払出処理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技価値の投入を条件としてゲームが実行され、当該ゲームの結果に応じて遊技価値をプレーヤに払い出す遊技価値ゲームを実行するゲーム装置であって、
特別報酬を獲得するためのプレーをプレーヤに行わせる特別報酬ゲームと、所定の条件の下に特別報酬ゲームへの挑戦権を得るための選択プレーをプレーヤに行わせる挑戦権獲得ゲームと、を含む前記遊技価値ゲームを実行するための処理を行うゲーム演算手段と、
前記遊技価値ゲームを実行結果に基づき、遊技価値をプレーヤに払い出す処理を行うための払出処理手段と、
を含み、
前記ゲーム演算手段は、
前記挑戦権獲得ゲームを実行する場合に、前記特別報酬に対する挑戦権の獲得に関連付けた当選を表す選択肢を含む複数の選択肢を前記プレーヤに提供する提供手段と、
前記提供された選択肢の中からプレーヤによる所望の選択肢の選択を受け付け、受け付けた選択肢により、当選を表す選択肢の選択を必須とする挑戦権獲得条件が成立した場合に、前記挑戦権獲得ゲームから前記特別報酬ゲームに移行させて当該特別報酬ゲームを制御する特別報酬ゲーム制御手段と、
前記提供された選択肢の中からプレーヤによる所望の選択肢の選択を受け付け、受け付けた選択肢がはずれの選択肢であった場合に、前記はずれとして選択した選択肢を前記挑戦権獲得ゲームにて選択不能に設定する設定手段と、
を備え、
前記提供手段が、次回以降に再度挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、前記選択可能な選択肢のみを前記プレーヤに提供することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記遊技価値ゲームには前記遊技価値の投入を条件として開始される通常ゲームを含み、
前記通常ゲームの実行中に所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームから前記挑戦権獲得ゲームにゲームを切り替える手段を更に備え、
前記提供手段が、前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に前記選択可能な選択肢のみを前記プレーヤに提供することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記遊技価値ゲームには前記遊技価値の投入を条件として複数の前記プレーヤが個別に実行可能な通常ゲームを含み、
前記通常ゲームの実行中に所定の条件が成立した場合に、当該プレーヤの通常ゲームのみを、通常ゲームから各プレーヤにて共通して実行される共通の挑戦権獲得ゲームに切り替える手段を更に備え、
前記提供手段は、
前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に前記選択可能な選択肢のみを各プレーヤに共通に提供することを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記遊技価値ゲームが中断される場合に前記選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータを記憶手段に記憶させる手段を更に備え、
前記提供手段は、
前記遊技価値ゲームが再開されて再度前記挑戦権獲得ゲームが実行される場合に、前記記憶されたデータを読み出して前記選択可能な選択肢のみを提供することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記選択肢記憶制御手段は、
前記特別報酬ゲームが実行されると、前記記憶手段に記憶された選択不能に設定された選択肢を特定するためのデータをリセットする処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記提供手段は、
前記挑戦権獲得ゲーム以外の他のゲームにて使用可能であって当該何れかのゲームを実行する際に役に立つアイテムを獲得するための選択肢を含めて前記複数の選択肢を提供することを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記特別報酬ゲーム制御手段は、
前記各プレーヤに対して共通な特別報酬ゲームを実行するとともに、前記特別報酬ゲームに挑戦したプレーヤが前記特別報酬ゲームにて特別報酬を獲得することができなかった場合に、当該プレーヤによって実行された特別報酬ゲームに関する情報を記憶手段に記憶させる手段を更に備え、
前記特別報酬ゲーム制御手段は、
再度何れかのプレーヤが前記特別報酬への挑戦権に当選した場合に、前記記憶された特別報酬ゲームに関する情報を読み出し、当該読み出した特別報酬ゲームに関する情報に基づいて前記特別報酬ゲームの実行を制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにおいて、
前記投入された遊技価値の所定割合を特別報酬として払い出すための特別報酬原資として蓄積する蓄積原資管理手段を含むことを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−43508(P2008−43508A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221597(P2006−221597)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】