説明

ゲーム装置

【課題】店舗管理者が所望するエリア内のプレイヤに対して、安定した通信環境のもとでリモートプレイを可能としたゲーム装置を提供すること。
【解決手段】無線中継装置20から電波が届く範囲(電波到達範囲)で安定した通信が可能な受信信号強度となる基準強度Pをゲーム装置10で設定し、受信信号強度が設定した基準強度Pに達している携帯端末30に対応したゲームプレイを許可する。これにより、店舗管理者が所望するエリア内のプレイヤに対して、実効通信速度の低下の影響を受けずに安定した通信環境のもとでリモートプレイを可能とすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを遠隔でプレイ可能なゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンタに設置されたゲーム装置に対して、プレイヤが所持する無線LAN機能を有する携帯型ゲーム機などの携帯端末からゲームがプレイできるゲーム装置が提案されている(特許文献1)。これは、ゲームセンタ内に設置された無線LANアクセスポイントを経由して携帯端末とゲーム装置とが無線通信が可能となることで実現されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−220598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ゲームセンタ内に設置された無線LANアクセスポイントから電波が届く範囲(電波到達範囲)と、ゲームセンタ内のように店舗管理者側がプレイヤにゲームを許可させたいエリア(以下、「許可エリア」という)とが必ずしも一致しない。図23に示すように、例えばゲームセンタの敷地内のように店舗管理者側が所望するエリア全体に電波が届くように電波の出力強度を設定すると、例えばゲームセンタの敷地外のように店舗管理者側がプレイヤにゲームを許可させたくないエリア(以下、「禁止エリア」という)にも電波が届いてしまうことになり、店舗管理者側が所望するエリアでの携帯端末でのゲームプレイ(以下、「リモートプレイ」という)ができなくなるという課題が生じる。
【0005】
また、図24に示すように、禁止エリアに電波が届かないように電波の出力強度(電波到達範囲)を制限すると、店舗管理者側が所望するエリアで電波が届かない場所が多く発生し得ることになる。エリア内の障害物周りや隅部など物理的に電波が届きにくい箇所が生じ得るが、電波が届かない範囲が広くなると、リモートプレイをしたいプレイヤにとって電波が届く場所が何処であるかが分かり難いため、電波が届かない場所でリモートプレイをしようとした場合に、携帯端末側の設定に不備があってリモートプレイができないのか、電波が届かないからリモートプレイができないかが分からず、プレイ意欲を低下させてしまいかねない。また、電波信号の信号強度が弱い場所では実効通信速度が低下するため、リモートプレイが可能であってもプレイヤに対してストレスを与えかねない。そこで、本発明は、店舗管理者が所望するエリア内のプレイヤに対して、安定した通信環境のもとでリモートプレイを可能としたゲーム装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0007】
本発明のゲーム装置(10)は、複数の携帯端末(30)と無線通信が可能な無線中継装置(20)と接続して各携帯端末からのゲームプレイが可能であって、前記無線中継装置と無線接続された各携帯端末に対応した受信信号強度を取得する取得手段(Sc101〜Sc105)と、前記取得手段で取得した受信信号強度が、所定の基準強度に達しているか否かを判断する判断手段(Sc106〜Sc108)と、前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを許可するゲーム許可制御手段(Sc111〜Sc114)とを備える。
【0008】
このゲーム装置によれば、無線中継装置から電波が届く範囲(電波到達範囲)で安定した通信が可能な受信信号強度(電波信号の信号強度)となる基準強度(例えば−70[dBm])をゲーム装置で設定し、受信信号強度が設定した基準強度に達している携帯端末に対応したゲームプレイを許可する。これにより、店舗管理者が所望するエリア内のプレイヤに対して、実効通信速度の低下の影響を受けずに安定した通信環境のもとでリモートプレイを可能とすることが可能となる(図1)。換言すれば、判断手段において基準強度に達していないと判断した携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを禁止することを意味する。なお、基準強度に達していないと判断した携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを禁止する態様として、直ちにゲームプレイを禁止する構成や、既に進行しているゲームは許可し次ゲームからゲームプレイを禁止する構成が例示できる。すなわち、前記基準強度に達していないと判断した場合に、その後のあらかじめ規定された条件を充足したときにゲームプレイを禁止する態様を包含する。
「所定の基準強度」は、店舗管理者などによって変更可能ように設定手段を有する構成や、ゲーム装置の出荷時などに設定されて変更不可能な固定値とする構成を包含する。
「携帯端末」は、例えば、IEEE802.11シリーズ規格に準拠した無線LANデバイスを搭載した携帯端末であり、携帯型ゲーム機やスマートフォンを例示可能である。また、無線LANの規格は任意である。
「無線中継装置」は、携帯端末とゲーム装置とを通信可能に接続する中継装置であり、ルータやHUB等の他の機能を含んでいてもよい。無線中継装置はゲームセンタの壁面や天井など設置場所は任意であり、ゲーム装置に内蔵されていてもよい。さらに、ゲーム装置に対して無線中継装置を複数設けるようにしてもよい。複数の無線中継装置の設置例としては、ゲーム装置内と当該ゲーム装置が設置されているフロアの天井のそれぞれに設置したり、ゲーム装置と同一のフロア(例えば1階)と他のフロア(例えば2階)のそれぞれに設置することが例示可能である。この例示でも分かるように、複数の無線中継装置に対応するそれぞれの許可エリアが一つの広い許可エリアを形成されていてもよいし、それぞれの許可エリアが分離されていてもよい。例えば、ゲームセンタの店舗管理者が当該ゲームセンタの敷地内を許可エリアとするならば、無線中継装置とリモートプレイに対応したゲーム装置とは、同一の敷地内となる。また、無線中継装置は、ゲーム装置専用であっても、複数のゲーム装置またはゲームセンタでの他のサービスと兼用であってもよい。
【0009】
本発明のゲーム装置(10)は、各携帯端末(30)のうち接続要求をした接続要求携帯端末に対して接続応答をする接続応答手段(Sb207とSb208)と、プレイヤの確認操作を受付ける確認受付手段(Sb210)と、前記確認操作の対象となる前記接続要求携帯端末に対応した識別情報を登録リスト(リモートプレイ端末リスト)に登録する登録手段(Sb211)と、を備え、前記ゲーム許可制御手段(Sc111〜Sc114)は、前記登録リストに識別情報が登録されている登録済み携帯端末であって、前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した当該登録済み携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを許可するようにしてもよい。
【0010】
このゲーム装置によれば、ゲーム装置は接続要求を受けた携帯端末に対して接続応答をして、かつ接続応答を受けた携帯端末を所持するプレイヤの判断に従って当該携帯端末を登録リストに登録するので、携帯端末を登録リストに登録するときに、当該携帯端末のMACアドレスを入力するなどの煩雑な手続きを行わなくてすむようになる。
なお、ゲーム装置は、ゲームプレイで消費するクレジットを入力する入力手段をさらに備えて、登録手段は、当該入力手段においてクレジットの入力が完了している接続要求携帯端末に対応した識別情報を登録リストに登録するようにしてもよい。クレジットの入力手段として、メダルやコインを投入する構成や、サーバやカード等の記憶媒体に記憶されたクレジットを利用する構成が例示できる。すなわち、携帯端末が登録リストに登録されている状態とは、プレイヤの所持する携帯端末とプレイヤによって入力されたクレジットの情報とが紐づけられている状態でもある。なお、携帯端末からゲームプレイを可能とするにあたり、最低クレジット枚数を規定してもよい。例えば、最低クレジット枚数を「50」とした場合、最低クレジット枚数に満たない場合には登録リストに登録されない。
【0011】
本発明のゲーム装置(10)は、前記ゲーム許可制御手段(Sc111〜Sc114)は、前記判断手段(Sc106〜Sc108)において前記所定の基準強度(P)に達していないと判断した前記登録済み携帯端末に対する識別情報に対してゲームプレイの許可を無効化する情報(禁止フラグ)を付与して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを禁止し、再び前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した場合は、前記情報を取り消して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを許可するようにしてもよい。
【0012】
このゲーム装置によれば、登録リストに登録済みの携帯端末について、電波信号の信号強度が所定の基準強度に達していないと判断された携帯端末に対する識別情報に対して付与されたゲームプレイの許可を無効化する情報が保持されるので、当該保持した情報を更新することで、携帯端末の登録リストへの登録を維持した状態で、携帯端末のゲームプレイの許可・禁止を切り替えることができる。つまり、ゲームプレイの許可を無効化するために、登録リストから携帯端末を削除する必要が無いので、ゲームプレイの許可が一旦無効化されても、登録のための手続きを再び行う必要が無い。
【0013】
また、前記無線中継装置(20)は、複数の個別無線中継装置で構成され、本発明のゲーム装置(10)は、前記複数の個別無線中継装置(20A,20B)と接続可能であり、前記複数の個別無線中継装置のそれぞれに対して個別に前記所定の基準強度(Pa,Pb)が設けられているようにしてもよい。
このゲーム装置によれば、複数の無線中継装置を設け、それぞれ無線中継装置に対して個別に基準強度を設定することができるので、店舗管理者が所望するエリアの大きさや形状に合わせて、電波が届かない場所を少なくして許可エリアを設定することができる。
【0014】
また、本発明のゲーム装置(10)は、前記ゲームプレイを許可していない携帯端末からのゲームプレイに応じた指示を受付けた場合に、当該携帯端末に対してゲームプレイが許可されていない旨の通知をするようにしてもよい。
このゲーム装置によれば、電波が届く範囲内であっても基準強度に達していない場所では、プレイヤの携帯端末に対して、その場所ではリモートプレイが許可されていない旨の通知がされるので、プレイヤに足して有効なエリアへの移動を促すことが可能となる。
【0015】
また、本発明のゲーム装置(10)は、前記判断手段(Sc106〜Sc108)は、前記ゲームプレイを進行させている携帯端末に対しては、前記所定の基準強度(P)より信号強度を弱く設定した下限基準強度(Plow)を前記所定の基準強度に替えて判断するようにしてもよい。
このゲーム装置によれば、リモートプレイ中に一時的に受信信号強度が弱まった場合にでも基準強度(例えば−70[dBm])に替わって下限に設定された下限基準強度(例えば−80[dBm])に基づいて判断するから、一時的な電波干渉やノイズの発生により電波が弱まった場合でもリモートプレイを中断せることなく継続させることができる。なお、下限基準強度については設定された基準強度に対して固定(例えば基準強度−10[dBm])としてもよいし、基準強度のように設定可能にしてもよい。
【0016】
また、本発明のゲーム装置(10)は、前記判断手段(Sc106〜Sc108)は、前記ゲームプレイを進行させている携帯端末に対して、複数回に亘って前記所定の基準強度に達していないと判断をした場合に、前記ゲームプレイの進行を許可しないようにしてもよい。
このゲーム装置によれば、複数回に亘って受信信号強度が基準強度に達していないと判断した場合にゲームプレイを許可しないようにするから、一時的な電波干渉やノイズの発生により電波が弱まった場合でもリモートプレイを中断せることなく継続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電波到達範囲と基準強度の概念を示す説明図である。
【図2】本発明のゲームシステムを示すブロック図である。
【図3】第1接続状態までの登録手順を示すフローチャートである。
【図4】無線中継装置の選択画面を示す説明図である。
【図5】第2接続状態までの登録手順を示すフローチャートである。
【図6】リモートプレイ端末リストの記憶内容を示す説明図である。
【図7】リモートプレイ端末登録用ページを示す説明図である。
【図8】接続成功メッセージの表示画面を示す説明図である。
【図9】接続失敗メッセージの表示画面を示す説明図である。
【図10】リモートプレイ端末リストへの要素の追加を示す説明図である。
【図11】リモートプレイ端末リストでのメダル枚数の記憶を示す説明図である。
【図12】リモートプレイ端末リストへの精算用パスワードの記憶を示す説明図である。
【図13】リモートプレイ禁止制御の流れを示すフローチャートである。
【図14】リモートプレイ端末リストでの禁止フラグの更新を示す説明図である。
【図15】基準強度の設定画面を示す説明図である。
【図16】2台の無線中継装置を利用する態様を示す説明図である。
【図17】2台の無線中継装置に対する基準強度の設定画面を示す説明図である。
【図18】3台の無線中継装置を利用する態様を示す説明図である。
【図19】3台の無線中継装置に対する基準強度の設定画面を示す説明図である。
【図20】リモートプレイ禁止メッセージの表示画面を示す説明図である。
【図21】下限基準強度の概念を示す説明図である。
【図22】リモートプレイ端末リストでの禁止カウントの更新を示す説明図である。
【図23】電波到達範囲と店舗エリアの関係を示す説明図である。
【図24】電波到達範囲と店舗エリアの関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<A.実施形態>
図2は、本発明の実施形態に係るゲームシステムGSのブロック図である。ゲームシステムGSは、ゲームセンタ等に設置されるゲーム装置10と無線中継装置20および携帯端末30を含んで構成される。携帯端末30は、プレイヤが所有したりゲームセンタで貸し出されたりする可搬型の端末であり、無線中継装置20を介してゲーム装置10と携帯端末30を無線接続させることで、ゲーム装置10から離れた場所で携帯端末20からのゲームのリモートプレイが可能となる。
【0019】
<A−1:各装置の構成>
<A−1−1:ゲーム装置の構成>
本発明のゲーム装置10は、メダルを使用してプレイするメダルゲームを実行する装置であり、メイン制御部120と、サブステーション110と、複数のステーション130とを含んで構成される。各ステーション130のそれぞれは、プレイヤに対してゲームのプレイを提供するための装置であり、プレイヤにより投入されたメダルを受け付ける受付処理とゲームの結果で獲得したメダルを払い出す払出処理を実行するメダル処理部(不図示)と、プレイヤからの操作を受け付ける操作部(不図示)と、ゲームの進行状況を表示する表示部(不図示)と、ステーション130の各部の動作を統括的に制御する制御部(不図示)とを備える。
【0020】
サブステーション110は、ゲーム装置10で実行されるゲームのリモートプレイを行う携帯端末30を登録する装置であり、店舗管理者による運営管理を目的とした管理機能も有する。サブステーション110は、リモートプレイを行うためにプレイヤにより投入されたメダルを受け付ける受付処理とリモートプレイの終了時にプレイヤにメダルを精算して払い出す払出処理を実行するメダル処理部112と、各種情報を表示する表示部113と、プレイヤの操作を受け付ける操作部114と、各種情報を記憶する記憶部115と、無線中継装置と通信可能なように有線接続される外部通信部116と、サブステーション110の各部の動作を統括的に制御する制御部111とを備える。なお、店舗管理者が管理機能を利用する場合に、操作部114を店舗管理者が操作する操作部として兼用させてもよい。
【0021】
メイン制御部120は、ゲーム装置10で実行されるゲームの進行を制御するとともに各ステーション130から操作情報を受け付けたり、ゲームの結果を各ステーション130に通知したりする装置であり、ゲームの進行を制御するゲーム制御部122と、各ステーション130のそれぞれと通信するステーション通信部123と、サブステーション110と通信するサブステーション通信部124と、メイン制御部120の各部の動作を統括的に制御する制御部121とを備える。
【0022】
<A−1−2:無線端末の構成>
携帯端末30は、ゲームの進行状況を表示する表示部301と、プレイヤの操作を受け付ける操作部302と、無線中継装置20と通信可能なように無線接続される無線通信部303と、携帯端末30の各部の動作を統括的に制御する制御部304とを備える。
【0023】
<A−1−3:無線中継装置の構成>
本発明の無線中継装置20は、有線LANと無線LANの橋渡しを行う無線送受信機(無線LANアクセスポイント)であり、これによりゲーム装置10と携帯端末30との間の通信を可能とする。無線中継装置20は、携帯端末30の無線通信部303と通信可能なように無線接続される無線通信部201と、ゲーム装置10の外部通信部116と通信可能なように有線接続される有線通信部202と、無線中継装置20の各部の動作を統括的に制御する制御部203とを備える。
【0024】
<A−1−4:各装置の構成のまとめ>
以上のように、本発明のゲームシステムGSは、無線中継装置20を介してゲーム装置10と携帯端末30とを通信可能なように接続することで、携帯端末30からゲーム装置10で実行されるゲームのリモートプレイを可能とする。
なお、上述したように、ゲーム装置10と携帯端末30との間の通信は無線中継装置20を経由して行われることになるが、以降の説明では記載を簡略化するために、無線中継装置20の存在を省略して、ゲーム装置と携帯端末の関係のみで表現することがある。
【0025】
また、サーバとしてのゲーム装置10とクライアントとしての携帯端末30との間の通信は、HTTPプロトコルを採用し、クライアントからサーバに対してデータを引き出すプル型通信である。したがって、サーバから任意のタイミングでクライアントにデータ送ることはしない。
具体的には、リモートプレイにおけるゲームの進行に関する通信では、携帯端末30に対するプレイヤの操作情報を当該ゲームへ反映させるための通信と、携帯端末30で表示するゲームの進行状況を更新するための通信があり、どちらもゲーム装置10に対する携帯端末30のHTTPリクエストとして実現される。前者の通信では、プレイヤがゲームに対する操作を携帯端末30の操作部302に入力した場合に、操作情報を含んだHTTPリクエストをゲーム装置10に送信して、当該HTTPリクエストを受信したゲーム装置10は、操作情報を進行するゲームに反映させる。後者の通信では、携帯端末30は、ゲームの進行状況を示すWebページを要求するためのHTTPリクエストをゲーム装置10に定期的に送信して、当該HTTPリクエストを受信したゲーム装置10は、ゲームの進行状況を示すWebページを携帯端末30に送信する。携帯端末30は、ゲーム装置10から受信したWebページを表示部301で表示することで、ゲームの進行状況を更新する。
【0026】
<A−2:リモートプレイ開始までの流れ>
<A−2−1:携帯端末と無線中継装置の接続手順>
プレイヤは携帯端末30からリモートプレイを行う前に、サブステーション110にて携帯端末30をゲーム装置10に登録する必要がある。そこで、携帯端末30をゲーム装置10へ登録する手順を図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0027】
まず、プレイヤは、サブステーション110の表示部113に表示された操作メニューの中から、操作部114を操作して「リモートプレイ端末の登録」項目を選択する(Sa201)。当該項目が選択されると、サブステーション110は、プレイヤに対してプレイヤの所持する携帯端末30の無線LANモードを有効にしてゲーム装置10のゲーム名称を有する無線中継装置を選択することを促すメッセージを表示部113に表示させる(Sa202)。
【0028】
携帯端末30の無線LANモードが有効にされると(Sa101)、制御部304は接続可能な無線中継装置20の存在の有無を判別する(Sa102)。制御部304は、接続可能な無線中継装置20が有ると判断した場合に、当該無線中継装置20の識別子であるSSID(Service Set Identifier)を表示部301に表示させる(Sa103)。無線中継装置20では、自身と接続されるゲーム装置10のゲーム名称をあらかじめSSIDとして設定してあるので、図4に示すように、表示部301にはゲーム名称(ゲームX)が表示される。
【0029】
次に、プレイヤは、表示部301に複数のSSIDが表示されている場合には、その中からゲーム名称として表示されているSSIDを選択する(Sa104)。携帯端末30の無線制御部303は、選択されたSSIDを識別子とする無線中継装置20と携帯端末30との間の無線通信の接続確立の制御を行い(Sa105)、表示部301には接続が確立された旨の表示がされる(Sa106)。以降の説明では、上述したようにゲーム装置10に有線接続された無線中継装置20に対応したSSIDが選択されて、携帯端末30とゲーム装置10との間の通信が接続確立された状態を「第1接続状態」と称する。
【0030】
<A−2−2:携帯端末の登録手順>
次に、携帯端末30をゲーム装置10に登録する手順を図5に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図5ではサブステーションを操作するプレイヤの携帯端末30を「携帯端末A」、他のプレイヤの携帯端末30を「携帯端末B」として区別する。
サブステーション110は、表示部113に携帯端末30のWebブラウザを起動して任意のURLを指定することをプレイヤに促すメッセージを表示させる(Sb201)。プレイヤは、表示部113に表示されたメッセージに従って、携帯端末30のWebブラウザを起動し任意のURLが指定すると(Sb101)、携帯端末30は、指定されたURL(Uniform Resource Locator)に対応するWebページを要求するHTTPリクエストをゲーム装置10に対して送信する(Sb102)。なお、URLを指定するのはHTTPリクエストを送信する契機としてのみ利用されるので、どのようなURLが指定されてもよい。
【0031】
HTTPリクエストを受信したゲーム装置10は、アドレス解決プロトコル(Address Resolution Protocol:ARP)を利用して、ARP要求をHTTPリクエストの送信元へ送信し(Sb202)、携帯端末30のMACアドレス(Media Access Control address)を取得する(Sb203)。具体的には、ゲーム装置10がHTTPリクエストの送信元である携帯端末30のIPアドレスを指定してブロードキャストメッセージを送信すると、指定されたIPアドレスを持つ携帯端末30は自身のMACアドレスを応答するので、ゲーム装置10はこれを取得する。
【0032】
ゲーム装置10は、HTTPリクエストの送信元である携帯端末30のMACアドレスを取得すると、「リモートプレイ端末リスト」に当該MACアドレスが存在するか否かを判定する(Sb204)。この「リモートプレイ端末リスト」は、図6に示すように記憶部115に記憶され、リモートプレイを許可している携帯端末に対応したMACアドレスのリストを示す。この判定において、携帯端末30がゲーム装置10に登録される前の段階では、確認対象のMACアドレスが「リモートプレイ端末リスト」に存在しないと判定されるので、ゲーム装置10は、当該MACアドレスを有する携帯端末30に対して、HTTPリクエストの応答としてリモートプレイ端末登録用のWebページを送信する(Sb205)。なお、確認対象のMACアドレスが「リモートプレイ端末リスト」に存在すると判定された場合は、ゲーム装置10は、当該MACアドレスを有する携帯端末30に対して、HTTPリクエストの応答としてゲーム装置10で実行されるゲームの進行に関連したWebページを送信する。
【0033】
サブステーション110は、ゲーム装置10が携帯端末30に対してリモートプレイ端末登録用のWebページを送信した後、表示部113に携帯端末30のWebページに表示された「接続」リンクボタンの押下をプレイヤに促すメッセージを表示させる(Sb206)。次に、携帯端末30は、リモートプレイ端末登録用のWebページを受信すると、図7に示すように「接続」リンクボタンを含むリモートプレイ端末登録用のWebページをWebブラウザに表示させる(Sb103)。次に、プレイヤは、サブステーション110の表示部113に表示されたメッセージに従って、携帯端末30を操作して、Webブラウザ上の「接続」リンクボタンを押下する(Sb104)。
【0034】
Webブラウザ上の「接続」リンクボタンが押下されると、携帯端末30は、接続要求を示すURLに対応するWebページを要求するHTTPリクエストをゲーム装置10に対して送信する(Sb105)。ゲーム装置10は、HTTPリクエスト(接続要求を示すURL)を受信すると、送信元である携帯端末30に対して「接続成功」メッセージを含んだWebページを送信する(Sb207)。なお、複数の携帯端末30(携帯端末Aと携帯端末B)で、「接続」リンクボタンが押下されて(Sb104とSb304)、接続要求(Sb105、Sb305)が複数発生した場合にはゲーム装置10は、最初に受信した接続要求の送信元の携帯端末30(携帯端末A)に対しては「接続成功」メッセージを含んだWebページを送信し、2番目以降に受信した接続要求の送信元の携帯端末30(携帯端末B)に対しては「接続失敗」メッセージを含んだWebページを送信する(Sb208)。すなわち、「接続成功」メッセージを含んだWebページを受信した携帯端末30(携帯端末A)では、図8に示すようにWebブラウザ上に「接続成功」と表示され(Sb106)、「接続失敗」メッセージを受信した携帯端末30(携帯端末B)では、図9に示すようにWebブラウザ上に「接続失敗」と表示される(Sb306)。
【0035】
サブステーション110は、ゲーム装置10が携帯端末30に対して「接続成功」メッセージを含んだWebページを送信した後、表示部113に最終確認用のメッセージを表示させる(Sb209)。具体的には、表示部113に「あなたの携帯端末に「接続成功」と表示されている場合には「接続完了」ボタン、「接続失敗」と表示されている場合には「リトライ」ボタンを押して下さい」というメッセージと、「接続完了」ボタンおよび「リトライ」ボタンを表示させる。
【0036】
プレイヤは、自身の携帯端末30のWebブラウザ上に「接続成功」と表示されていることを確認して、サブステーション110の表示部113に表示された「接続完了」ボタンを押下する(Sb107)。サブステーション110は、「接続完了」ボタンの押下を受けて、表示部113に「接続が完了しました。」というメッセージを表示するとともに、図10に示すように、ゲーム装置10が「接続成功」メッセージを送信した携帯端末のMACアドレス(ABC)を記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」に追加する(Sb211)。
【0037】
次に、サブステーション110は、プレイヤにメダルの投入を促すメッセージを表示部113に表示させる。プレイヤによってメダル処理部112に投入されたメダルを受け付けると(Sb212)、サブステーション110は、図11に示すように、メダル処理部112に投入されてカウントされたメダル枚数(150)を、「リモートプレイ端末リスト」に登録した上記MACアドレス(ABC)と紐づけて記憶部115に記憶する(Sb213)。続いて、サブステーション110は、精算用のパスワードの入力をプレイヤに促すメッセージを表示部113に表示させる。プレイヤによって操作部114を操作して入力された精算用のパスワードを受け付けると(Sb214)、図12に示すように、入力されたパスワード(P0123)は、メダル枚数と同様に「リモートプレイ端末リスト」に登録した上記MACアドレス(ABC)と紐づけられて記憶部115に記憶される(Sb215,図12)。これは、プレイヤが携帯端末30を用いたリモートプレイを終了した時点で、残ったメダルをサブステーション110から払い出す時の本人確認手段として利用される。
以降の説明では、上述したように携帯端末30のMACアドレスの「リモートプレイ端末リスト」への登録が完了した状態を「第2接続状態」と称する。すなわち、「第2接続状態」は、プレイヤの所持する携帯端末30とプレイヤによって投入されたメダルの枚数との紐づけが完了した状態でもある。
【0038】
第1接続状態から第2接続状態に移行させるまでの一連の手続が必要な理由は、プレイヤの所持する携帯端末30と、当該プレイヤによって投入されたメダルの枚数との紐づけるためである。つまり、この一連の手続は、携帯端末30を所持するプレイヤと、メダルを投入したプレイヤとが同一か否かを確認するための役割として機能する。
つまり、第1接続状態にある携帯端末30は同時に複数存在する可能性があるため、1台のサブステーション110を操作(メダルの投入を含む)できるプレイヤを1人だけに限定させることで、サブステーション110を操作するプレイヤ自身に、ゲーム装置10に登録すべき自身の携帯端末30を選択させるようにしている。その結果として、携帯端末30を所持するプレイヤと、メダルを投入したプレイヤとが同一となる。
【0039】
<A−3:リモートプレイ禁止制御>
次に、携帯端末のリモートプレイ禁止制御について説明する。携帯端末30が第2接続状態になると、ゲーム装置10は、無線中継装置20から電波の届く範囲のうち携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度があらかじめ設定された基準強度Pに達している携帯端末30に対してのみ、リモートプレイを許可するように制御する。これにより基準強度Pを適切に設定することで、店舗エリア(ゲームセンタ敷地内)でリモートプレイを許可させたいといった店舗管理者の運営に対応することが可能となる。
【0040】
すなわち、ゲーム装置10では、無線中継装置20から電波の届く範囲において、携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度に応じて、当該携帯端末30のリモートプレイの許可または禁止を切り替えるよう制御している。携帯端末30の現在位置の判断には、携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度を示すRSSI(Received Signal Strength Indication)値を利用する(以下、携帯端末30のRSSI値と称する)。
【0041】
携帯端末30が無線中継装置20に近づくほど、携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度は強くなるので、携帯端末30のRSSI値は高い値を示し、逆に携帯端末が無線中継装置20から遠ざかるほど、携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度は弱くなるので、携帯端末30のRSSI値は低い値を示す。このことを利用して、無線中継装置20から電波の届く範囲において、携帯端末30のRSSI値がゲーム装置10にあらかじめ設定された基準強度Pに達しているか否かを判断することで、当該携帯端末30のリモートプレイの許可または禁止を切り替えるよう制御する。具体的には、無線中継装置20から電波の届く範囲に位置する第2接続状態の携帯端末30に対して、携帯端末30のRSSI値が基準強度Pよりも高い値となる場合に、当該携帯端末によるリモートプレイを許可し、携帯端末30のRSSI値が基準強度Pよりも低い値となる場合に、当該携帯端末によるリモートプレイを禁止する。
【0042】
無線中継装置20は、第1接続状態と第2接続状態にある全ての携帯端末30のそれぞれのRSSI値(つまり、各携帯端末30から発信されて無線中継装置20が受信する電波信号の信号強度)を測定している。ゲーム装置10は、無線中継装置20から取得した各携帯端末30のRSSI値の情報を用いて、第2接続状態にある全ての携帯端末30のそれぞれについて、RSSI値が基準強度Pよりも高い値の携帯端末30のリモートプレイを許可し、RSSI値が基準強度Pよりも低い値の携帯端末30のリモートプレイを禁止する制御を行う。また、RSSI値が基準強度Pと同じ場合に許可・禁止のどちらかにするかは任意である。なお、無線中継装置20がRSSI値を測定するタイミングは例えば10秒毎であり、その間隔は任意である。
【0043】
<A−3−1:携帯端末状態の定期確認>
以下、図13に示すフローチャートを用いて具体的な制御の流れを説明する。
携帯端末30は、無線LANモード中は常に電波信号を発信している(Sc301)。これに対し、無線中継装置20は、携帯端末30から発信される電波信号を受信している(Sc201)。このとき、無線中継装置20は、携帯端末30から発信される電波信号を受信するとともに、受信した電波信号の信号強度を測定する(Sc202)。なお、ゲーム装置10と無線中継装置20とは、クライアント(ゲーム装置10)とWebサーバ(無線中継装置20)の関係で接続されており、各装置間はHTTPプロトコルにより制御される。
【0044】
次に、ゲーム装置10は、無線中継装置20に対して無線LAN環境情報を要求する(Sc101)。具体的には、無線LAN環境情報を示すWebページを要求するHTTPリクエストを無線中継装置20に対して送信する。無線LAN環境情報とは、第1接続状態または第2接続状態にある各携帯端末30に対応するMACアドレスとRSSI値とを関連づけた内容を含む情報である。無線中継装置20は、無線LAN環境情報の要求を受けると、ゲーム装置10に対して無線LAN環境情報を応答する(Sc203)。具体的には、無線LAN環境情報を示すWebページをゲーム装置10に対して送信する。ゲーム装置10は、無線中継装置20からの応答として無線LAN環境情報を取得する(Sc102)。具体的には、無線LAN環境情報を示すWebページを構成するHTMLファイルを取得する。なお、ゲーム装置10の無線中継装置20に対する無線LAN環境情報の要求は、10秒毎に繰り返し実行される。
【0045】
次に、ゲーム装置10は、無線中継装置20から取得した無線LAN環境情報を用いて、ゲーム装置10に対して第2接続状態にある各携帯端末30のリモートプレイ禁止制御を実行する。具体的には、ゲーム装置10は、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」に登録されている第2接続状態にある各携帯端末30に対応したMACアドレスを確認対象として選択する(Sc103)。
【0046】
次に、ゲーム装置10は、確認対象として選択したMACアドレスに対応するRSSI値を取得するために、HTMLファイルのテキスト情報から確認対象のMACアドレスに対応するRSSI値を検索するようにHTMLファイルを解析する(Sc104)。このようにして、ゲーム装置10は、無線中継装置20から取得した無線LAN環境情報から、確認対象のMACアドレスに対応するRSSI値を取得する(Sc105)。
【0047】
次に、ゲーム装置10は、取得したRSSI値と基準強度Pとの比較を行う(Sc106)。そして、RSSI値が基準強度Pよりも低い値である場合、ゲーム装置10は、確認対象のMACアドレス(RSSI値に対応するMACアドレス)を有する携帯端末30に対して、リモートプレイ禁止の設定を行う。具体的には、図14に示すように、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の確認対象のMACアドレス(ABC)に紐づけてリモートプレイ禁止フラグが記憶されているので、当該リモートプレイ禁止フラグを、許可を示す「0」から禁止を示す「1」に更新する(Sc107)。一方、RSSI値が基準強度Pよりも高い値である場合は、ゲーム装置10は、確認対象のMACアドレスを有する携帯端末30に対して、リモートプレイ許可の設定を行う。具体的には、リモートプレイ禁止フラグを、禁止を示す「1」から許可を示す「0」に更新する(Sc108)。なお、リモートプレイ禁止フラグは、第1接続状態から第2接続状態に移行した段階で初期値がセットされる。初期値として例えば許可を示す「0」をセットする。
【0048】
以上のように、ゲーム装置10は、確認用MACアドレスの選択(Sc103)から、リモートプレイ禁止の設定(Sc107)またはリモートプレイ許可の設定(Sc108)までの一連の処理を、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の全てのMACアドレスに対して繰り返し実行する(Sc109)。なお、ゲーム装置10は、無線中継装置20に対して無線LAN環境情報を10秒毎に要求するので、ゲーム装置10に登録された各携帯端末30、つまり記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の各MACアドレスの状態は10秒毎に更新される。
【0049】
<A−3−2:リモートプレイ禁止処理>
次に、リモートプレイの許可または禁止の設定に基づいた、携帯端末30に対するゲーム装置10の制御について説明する。携帯端末30は、プレイヤからゲームに関する操作を操作部302で受け付けると(Sc302)、当該操作情報を含んだHTTPリクエストゲーム装置10に送信する(Sc303)。ゲーム装置10は、携帯端末30からHTTPリクエストを受信すると、当該HTTPリクエストを送信した携帯端末30のリモートプレイが許可されているか否かの確認を行い(Sc111)、確認結果に応じた処理を実行する。具体的には、ゲーム装置10は、携帯端末30からHTTPリクエストを受信すると、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の確認対象のMACアドレスに紐づけて記憶されたリモートプレイ禁止フラグが、許可を示す「0」であるか禁止を示す「1」であるかを確認する。そして、リモートプレイ禁止フラグが「0」の場合には、ゲーム装置10は、操作情報を進行するゲームに反映させるが(Sc112)、リモートプレイ禁止フラグが「1」の場合には、受信したHTTPリクエストに対して何も処理を行わない。
【0050】
また、携帯端末30は、上述した携帯端末30に対するプレイヤの操作のタイミングとは別に、携帯端末30で表示するゲームの進行状況を更新するために、ゲーム装置10に対して定期的にHTTPリクエストを送信する(Sc304)。ゲーム装置10は、携帯端末30からHTTPリクエストを受信したとき、当該HTTPリクエストを送信した携帯端末30のリモートプレイが許可されているか否かの確認を行い(Sc111)、確認結果に応じた処理を実行する。具体的には、ゲーム装置10は、ゲームの進行状況を示すWebページを要求するためのHTTPリクエストを携帯端末30から受信すると、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の確認対象のMACアドレスに紐づけて記憶されたリモートプレイ禁止フラグが、許可を示す「0」であるか禁止を示す「1」であるかを確認する。そして、リモートプレイ禁止フラグが「0」の場合には、ゲーム装置10は、携帯端末30に対してゲームの進行状況を示すWebページを送信するが(Sc113)、リモートプレイ禁止フラグが「1」の場合には、受信したHTTPリクエストに対して何も処理を行わない。携帯端末30は、ゲーム装置10からWebページを受信した場合は、受信したWebページを表示部301でWebブラウザ上に表示させるので、携帯端末30で表示するゲームの進行状況が更新される(Sc306)。
【0051】
上述したように、リモートプレイが禁止されている場合には、プレイヤの操作情報がゲームに反映されない。また、携帯端末30で表示するゲームの進行状況も更新されないので、プレイヤはゲームの進行状況の変化を知ることができない。つまり、携帯端末30によるゲームのリモートプレイの続行が不可能となる。
【0052】
<A−4:基準強度の設定>
次に、店舗管理者が基準強度Pを設定可能とする構成について説明する。店舗エリアの大きさや形状などの物理的環境、および店舗としての運営形態などは店舗毎にそれぞれ異なるので、リモートプレイの許可エリアと禁止エリアとを区別する基準強度Pは、店舗管理者によって設定可能となっている。
【0053】
基準強度Pを変更する場合に、店舗管理者は、サブステーション110に対して管理者用のキーを入力して、サブステーション110をテストモードに移行させる。次に、管理機能のメニューの1つである「リモートプレイエリア設定」項目を選択することで、図15に示すように、ゲーム装置10に接続された無線中継装置20に対応する基準強度Pの現在の設定状況(−70[dBm])が表示部113に表示される。操作部114の操作により基準強度Pが変更されると、変更された新たな値が記憶部115に記憶され、以降のリモートプレイ禁止制御における基準強度Pとして利用される。
【0054】
以上の説明から明らかなように、ゲーム装置10は、無線中継装置20から電波が届く範囲に携帯端末30が位置する場合であっても、リモートプレイの許可エリアと、リモートプレイの禁止エリアとを、店舗管理者の意図するように設定することができる。そして、リモートプレイの禁止エリアに位置する携帯端末30に対してリモートプレイ禁止制御を実行することで、当該携帯端末30におけるリモートプレイを確実に禁止することができる。つまり、携帯端末30を利用してリモートプレイが可能なゲーム装置10について、店舗管理者の意向に沿った効果的な運営が可能となる。
【0055】
<B.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。以下の例示から任意に選択された1または複数の態様は適宜に併合され得る。
【0056】
<B−1:複数の無線中継装置>
上述した実施形態では、1つのゲーム装置10に対して1つの無線中継装置20を利用する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つのゲーム装置10に対して複数の無線中継装置20を利用するようにしてもよい。
例えば、図16に示すように、店舗エリアの形状が矩形(長方形)の場合には、無線中継装置20Aおよび無線中継装置20Bの2台を設置し、各無線中継装置20A,20Bに対応するリモートプレイの許可エリアが店舗内において最大となるように、各基準強度Pa,Pbを設定する。
また、例えば、図18に示すように店舗エリアの形状が非矩形(L字型)の場合には、無線中継装置20A、無線中継装置20Bおよび無線中継装置20Cの3台を設置し、各無線中継装置20A,20B,20Cに対応するリモートプレイの許可エリアが店舗内において最大となるように、各基準強度Pa,Pb,Pcを設定する。
このように、複数の無線中継装置20を利用することで、店舗エリアが複雑な形状であっても、その形状に対応して複数の無線中継装置20を設置することで、携帯端末20を利用してリモートプレイが可能なゲーム装置10について、店舗管理者の意向に沿った効果的な運営が可能となる。
【0057】
例えば2台の無線中継装置20A,20Bを利用する場合、ゲーム装置10と有線接続される一方の無線中継装置20Aと、当該無線中継装置20Aに対して無線接続される他方の無線中継装置20Bとで構成され、当該無線中継装置20Bと接続確立された携帯端末30は、無線中継装置20Bと無線中継装置20Aの両方を経由して、ゲーム装置10と通信を行う。そして、複数の無線中継装置20A,20Bのそれぞれに対応する基準強度Pa,Pbがゲーム装置10の記憶部115に記憶されており、ゲーム装置10の管理機能メニューの「リモートプレイエリア設定」項目を選択することで、各無線中継装置20A,20Bに対応する基準強度Pa,Pbを個別に設定可能である。
この場合、無線中継装置20Aを中心に店舗内で面積が最大となる円の半径である距離PaDと、無線中継装置20Bを中心に店舗内で面積が最大となる円の半径である距離PbDと、が等しくなるので、図17に示すように、無線中継装置20Aの基準強度Paと無線中継装置20Bの基準強度Pbとを、それぞれ同じ値(−70[dBm])に設定する。
【0058】
また、例えば3台の無線中継装置20A,20B,20Cを利用する場合には、無線中継装置20Aを中心に店舗内で面積が最大となる円の半径である距離PaDと、無線中継装置20Bを中心に店舗内で面積が最大となる円の半径である距離PbDと、が等しくなり、無線中継装置20Cを中心に店舗内で面積が最大となる円の半径である距離PcDはPaD,PbDよりも短くなるので、図19に示すように、無線中継装置20Aの基準強度Paと無線中継装置20Bの基準強度Pbとをそれぞれ同じ値(−70[dBm])に設定し、無線中継装置20Cの基準強度PcをPa,Pbよりも大きい値(−60[dBm])に設定する。
つまり、店舗管理者が、店舗エリアの形状に応じて各基準強度Pを適切に設定することで、店舗エリア外ではリモートプレイを禁止しつつ、店舗エリア内ではリモートプレイの禁止エリアが最小限となるように、リモートプレイの許可エリアの設定が可能となる。
【0059】
<B−2:リモートプレイ禁止通知>
上述した実施形態では、リモートプレイを禁止する制御として、携帯端末30から受信したHTTPリクエストに対してゲーム装置10が何も処理を行わないという態様を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した制御に加えて、ゲーム装置10が携帯端末30に対して、現在リモートプレイが禁止されている状態であることを通知するようにしてもよい。
【0060】
以下、図13に示すフローチャートを用いて具体的な制御の流れを説明する。
ゲーム装置10は、携帯端末30からゲームの進行状況を示すWebページを要求するためのHTTPリクエストを受信したとき(Sc110)、当該HTTPリクエストを送信した携帯端末30のリモートプレイが許可されているか否かの確認を行い(Sc111)、確認結果に応じて携帯端末30に対して通知を行う。より具体的には、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」内の確認対象のMACアドレスに紐づけて記憶されたリモートプレイ禁止フラグが「1」の場合には、ゲーム装置は、受信したHTTPリクエストに対する応答として、ゲームの進行状況を示すWebページの代わりに、現在リモートプレイが禁止されている状態であることを示すWebページを送信する(Sc114)。携帯端末30は、ゲーム装置10からWebページを受信すると(Sc307)、受信したWebページを表示部301でWebブラウザ上に表示させる(Sc308,図20)。
【0061】
以上のように、携帯端末30は、現在リモートプレイが禁止されている状態であることを表示するので、プレイヤはリモートプレイが実行できない理由を知ることができる。つまり、当該表示の内容を認識したプレイヤは、リモートプレイが実行できない理由が、携帯端末30とゲーム装置10との間の通信の接続不良などではなく、通信接続は正常であるが携帯端末30から発信されている電波信号の信号が基準強度Pに達していないためであると判断することができる。
【0062】
<B−3:下限基準強度>
上述した実施形態では、携帯端末のRSSI値が、無線中継装置20に対応して設定された基準強度Pに達しているRSSI値となる携帯端末30に対してリモートプレイを許可する態様を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、基準強度Pより信号強度を弱く設定した下限基準強度Plowに基づいて、リモートプレイ禁止制御を実行してもよい。
【0063】
下限基準強度Plowを用いる理由は次の通りである。電波信号は外部の影響を受けやすく、例えば、同じ周波数帯の電波を発信する機器が近傍にある場合には、無線中継装置20と携帯端末30との間の電波は当該機器から発信される電波の影響を受けるので、図21に示すように、電波信号の信号強度は一定とはならずに安定しない。このため、基準強度Pの境界付近に位置する携帯端末30は、リモートプレイ禁止とリモートプレイ許可の状態が安定して継続しない。そこで、基準強度Pが設定されたときに、基準強度Pより信号強度を弱く設定した下限基準強度Plowをリモートプレイ禁止制御に利用する。
【0064】
具体的には、基準強度Pが設定させたときに、ゲーム装置10は、基準強度Pに所定の値を減算した下限基準強度Plowを自動的に設定する。そして、リモートプレイ禁止制御において、RSSI値と比較をする対象として下限基準強度Plowを利用する。なお、比較した結果の利用方法は、上述した実施形態と同様である。
以上のように、基準強度Pより信号強度を弱く設定した下限基準強度Plowをリモートプレイ禁止制御に利用することで、一時的に電波が弱まった場合でもリモートプレイを中断せることなく継続させることができる。
【0065】
<B−4:禁止カウント>
上述した実施形態では、リモートプレイ禁止制御において、携帯端末30のRSSI値と基準強度Pとの比較を行い、RSSI値が基準強度Pよりも低い値である場合に、当該携帯端末30に対してリモートプレイ禁止の設定を行うという態様を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯端末30のRSSI値と基準強度Pとの比較を繰り返したとき、所定回数に亘ってRSSI値が基準強度Pよりも低い値であった場合にリモートプレイを禁止するようにしてもよい。
【0066】
具体的には、図22に示すように、記憶部115に記憶された「リモートプレイ端末リスト」において、MACアドレスに紐づけて禁止カウントを記憶している。そして、リモートプレイ禁止制御において、携帯端末30のRSSI値と基準強度Pとの比較を行い、RSSI値が基準強度Pよりも低い値である場合に、ゲーム装置10は、RSSI値に対応するMACアドレスに紐づけられた禁止カウントを1増加させる。次に、ゲーム装置10は、禁止カウントが所定値以上(例えば3以上)か否かを確認する。そして、禁止カウントが所定値以上(例えば3以上)の場合には、「リモートプレイ端末リスト」におけるリモートプレイ禁止フラグを、許可を示す「0」から禁止を示す「1」に更新する。一方、禁止カウントが所定値未満(例えば3未満)の場合には、リモートプレイ禁止フラグを更新しない。なお、禁止カウントは、第1接続状態から第2接続状態に移行した段階で初期値として「0」がセットされる。また、携帯端末30のRSSI値と基準強度Pとの比較を行った結果として、RSSI値が基準強度Pよりも高い値ある場合には、「0」にリセットされる。
【0067】
以上のように、リモートプレイ禁止制御において、連続した所定回数に亘ってRSSI値が基準強度Pよりも低い値であった場合にリモートプレイを禁止するようにしたことで、無線中継装置20と携帯端末30との間の電波信号の信号強度が瞬間的に低下しても、リモートプレイの許可を継続させることができる。つまり、リモートプレイの許可された状態が安定して継続するので、プレイヤに対するユーザビリティを向上させることができる。
【0068】
<B−5:ゲーム装置における構成のバリエーション>
上述した実施形態では、「リモートプレイ端末リスト」はサブステーション110の記憶部115に記憶するという態様を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、「リモートプレイ端末リスト」を記憶する記憶部は、ゲーム装置10に含まれていればよく、サブステーション110に含まれる必要はない。
また、無線中継装置20と有線接続される外部通信部116についても、ゲーム装置10に含まれていればよく、サブステーション110に含まれる必要はない。
【0069】
<B−6:基準強度の単位のバリエーション>
上述した実施形態では、基準強度Pを示す数値の単位として[dBm]を用いる態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基準強度Pを示す数値の単位として他の単位を用いてもよい。
例えば、単位[dBm]に代えてパーセントのような単位が利用され得る。そして、単位[dBm]の代わりに他の単位が利用された場合には、上述したリモートプレイ禁止制御において、設定された基準強度Pは内部的に単位[dBm]に変換されて携帯端末30のRSSI値との比較が行われる。
このように、負数で表現される単位[dBm]の代わりに正数で表現される単位を用いることで、店舗管理者が基準強度Pを設定するときに、数値の意味を直感的に理解しやすくなるので、店舗管理者に対するユーザビリティを向上させることができる。
【0070】
<B−7:禁止処理のバリエーション1>
上述した実施形態では、リモートプレイの禁止の設定がなされた携帯端末30に対しては、禁止の設定の後は直ちにリモートプレイが禁止される態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、禁止の設定がなされた後の任意のタイミングでリモートプレイが禁止されるようにしてもよい。
例えば、携帯端末30でリモートプレイされるゲームの一連のサイクルが途中の段階においては、リモートプレイの禁止の設定がなされても、ゲームの一連のサイクルが完了するまではリモートプレイの許可を継続させるようにしてもよい。
具体的には、ゲーム装置10は、ゲームの進行状況を示すWebページを要求するためのHTTPリクエストを携帯端末30から受信したときに、当該ゲームの一連のサイクルの途中の段階においては、当該携帯端末30のリモートプレイが禁止の設定であっても、当該ゲームの進行状況を示すWebページを送信するが、当該ゲームの一連のサイクルが完了した後は、当該HTTPリクエストに対して処理を行わないようにする。また、ゲーム装置10は、携帯端末30に対するプレイヤの操作情報を含んだHTTPリクエストを携帯端末30から受信したときも同様に、当該ゲームの一連のサイクルの途中の段階においては、当該携帯端末30のリモートプレイが禁止の設定であっても、操作情報を当該ゲームに反映させるが、当該ゲームの一連のサイクルが完了した後は、操作情報に対して何も処理を行わないようにする。
このように、一連のゲームサイクルの途中でリモートプレイが禁止されてゲームが中断することがないので、プレイヤに対するユーザビリティを向上させることができる。
【0071】
<B−8:禁止処理のバリエーション2>
上述した実施形態では、リモートプレイ禁止制御において、無線LAN環境情報から確認対象のMACアドレスに対応するRSSI値を取得した直後に、当該RSSI値と基準強度Pと比較してリモートプレイ禁止または許可の設定を行う態様を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、RSSI値と基準強度Pとの比較は別のタイミングで行い、比較結果に基づいたリモートプレイ禁止または許可の設定を行わないようにしてもよい。
具体的には、ゲーム装置10は、無線LAN環境情報からRSSI値を取得した際にリストとして保存しておき、ゲームの進行状況を示すWebページを要求するHTTPリクエストを携帯端末30から受信したときに、当該リストから当該携帯端末30に対応するRSSI値を取得して、基準強度Pと比較した結果に基づいて、ゲームの進行状況を示すWebページを送信するか否かを決定する。また、携帯端末30に対するプレイヤの操作情報を含んだHTTPリクエストを携帯端末30から受信したときも同様に、当該リストから当該携帯端末30に対応するRSSI値を取得して、基準強度Pと比較した結果に基づいて、操作情報を当該ゲームに反映させるか否かを決定する。
【0072】
<B−9:ゲームシステムの構成のバリエーション>
上述した実施形態では、ゲーム装置10と無線中継装置20が有線接続される態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲーム装置10と無線中継装置20が無線接続されるように構成しても良い。
この場合、ゲーム装置10は無線LAN機能を有し、外部通信部116と無線中継装置20の無線通信部201との間で無線接続される。
【0073】
<B−10:ゲームシステムの構成のバリエーション>
上述した実施形態におけるゲーム装置10での第1接続状態から第2接続状態に移行させるまでの一連の手続は、基準強度Pを用いてリモートプレイの許可・禁止の制御をおこなう形態以外でも採用し得る。
すなわち、ゲーム装置10Aは、複数の携帯端末30と無線通信が可能な無線中継装置20と接続して各携帯端末30からのゲームプレイが可能であって、各携帯端末30のうち接続要求をした接続要求携帯端末に対して接続応答をする接続応答手段(図5のSb207とSb208)と、プレイヤの確認操作を受付ける確認受付手段(図5のSb210)と、前記確認操作の対象となる前記接続要求携帯端末に対応した識別情報を登録リストに登録する登録手段(図5のSb211)と、前記登録リストに識別情報が登録されている登録済み携帯端末に対して、当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを許可するゲーム許可制御手段(図13のSc111〜Sc114)とを備える。これにより、ゲーム装置10Aは接続要求を受けた携帯端末に対して接続応答をして、かつ接続応答を受けた携帯端末を所持するプレイヤの判断に従って当該携帯端末を登録リストに登録するので、携帯端末を登録リストに登録するときに、当該携帯端末のMACアドレスを入力するなどの煩雑な手続きを行わなくてすむようになる。
さらに、ゲーム装置10Aは、前記無線中継装置20と無線接続された各携帯端末30との通信状態を判断する判断手段(図13のSc106〜Sc108)をさらに備え、前記ゲーム許可制御手段は、前記判断手段において通信不良状態であると判断した前記登録済み携帯端末に対する識別情報に対してゲームプレイの許可を無効化する情報を付与(禁止フラグをセット)して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを禁止し、再び前記判断手段において前記通信良状態と判断した場合は、前記情報を取り消(禁止フラグをリセット)して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを許可するようにしてもよい。これにより、登録リストに登録済みの携帯端末について、電波信号の信号強度が所定の基準強度に達していないと判断された携帯端末に対する識別情報に対して付与されたゲームプレイの許可を無効化する情報が保持されるので、当該保持した情報を更新することで、携帯端末の登録リストへの登録を維持した状態で、携帯端末のゲームプレイの許可・禁止を切り替えることができる。つまり、ゲームプレイの許可を無効化するために、登録リストから携帯端末を削除する必要が無いので、ゲームプレイの許可が一旦無効化されても、登録のための手続きを再び行う必要が無い。なお、判断手段での判断は、上述した実施形態のように基準強度Pを用いて通信状態を判断する形態や、通信可能か否かにより通信状態を判断する形態を採用し得る。
【符号の説明】
【0074】
GS……ゲームシステム、10……ゲーム装置、110……サブステーション、111…制御部、112……メダル処理部、113……表示部、114……操作部、115……記憶部、116……外部通信部、120……メイン制御部、121……制御部、122……ゲーム制御部、123……ステーション通信部、124……サブステーション通信部、130……ステーション、20……無線中継装置、201……無線通信部、202……有線通信部、203……制御部、30……携帯端末、301……表示部、302……操作部、303……無線通信部、304……制御部。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の携帯端末と無線通信が可能な無線中継装置と接続して各携帯端末からのゲームプレイが可能なゲーム装置であって、
前記無線中継装置と無線接続された各携帯端末に対応した受信信号強度を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した受信信号強度が、所定の基準強度に達しているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを許可するゲーム許可制御手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項2】
各携帯端末のうち接続要求をした接続要求携帯端末に対して接続応答をする接続応答手段と、
プレイヤの確認操作を受付ける確認受付手段と、
前記確認操作の対象となる前記接続要求携帯端末に対応した識別情報を登録リストに登録する登録手段と、を備え、
前記ゲーム許可制御手段は、前記登録リストに識別情報が登録されている登録済み携帯端末であって、前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した当該登録済み携帯端末に対して、当該携帯端末からのゲームプレイを許可する
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム許可制御手段は、前記判断手段において前記所定の基準強度に達していないと判断した前記登録済み携帯端末に対する識別情報に対してゲームプレイの許可を無効化する情報を付与して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを禁止し、再び前記判断手段において前記所定の基準強度に達していると判断した場合は、前記情報を取り消して当該登録済み携帯端末からのゲームプレイを許可する請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記無線中継装置は、複数の個別無線中継装置で構成され、
前記ゲーム装置は、前記複数の個別無線中継装置と通信接続可能であり、
前記複数の個別無線中継装置のそれぞれに対して個別に前記所定の基準強度が設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム許可制御手段は、前記ゲームプレイを許可していない携帯端末からのゲームプレイに応じた指示を受付けた場合に、当該携帯端末に対してゲームプレイが許可されていない旨の通知をする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記判断手段は、前記ゲームプレイを進行させている携帯端末に対しては、前記所定の基準強度より信号強度を弱く設定した下限基準強度を前記所定の基準強度に替えて判断する請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記判断手段は、前記ゲームプレイを進行させている携帯端末に対して、複数回に亘って前記所定の基準強度に達していないと判断をした場合に、前記ゲームプレイの進行を許可しない請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−165923(P2012−165923A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30159(P2011−30159)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】