説明

コネクタ

【課題】コンタクトの耐久性と接触信頼性とを向上させることができるコネクタを提供する。
【解決手段】 コンタクト50のカード型電子部品81に接触する接触部51に、接触部51をカード型電子部品81に付勢する一対のばね部52を連ねる。一対のばね部52に、ハウジング30に保持される保持部53を連ねる。保持部53に、プリント基板86に接続される接続部54を連ねる。一対のばね部52をそれぞれ独立に弾性変形可能にするとともに、いずれのばね部52も、弾性変形したとき、そのばね部52の一部分とその他の部分とがハウジング高さ方向Hで互いに干渉しないように、ばね部52を曲げた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図28に示すように、インシュレータ903とこのインシュレータ903に保持されているコンタクト910とを備えているコネクタ901が知られている(下記特許文献1参照)。なお、図28、図29、図30はそれぞれ下記特許文献1の図1、図2、図4に対応する。但し、図中の符号は変更され、一部の符号は削除されている。
【0003】
コンタクト910は接触板部911と保持板部913と端子部915とを有している。接触板部911はインシュレータ903の嵌合口903d側へ延びている。保持板部913はインシュレータ903の底部903bに保持されている。端子部915はインシュレータ903の外へ延びている。
【0004】
接触板部911は第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cを有している。第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cは図29や図30に示すように並列に並んでいる。第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cはそれぞれ第1、第2、第3の接点部918a,918b,918cを有している。第1、第2の接点部918a,918bの位置と第3の接点部918cの位置とは長手方向でずれている。
【0005】
相手コネクタ930にコネクタ901を挿入すると、まず、コネクタ901の第1、第2の接点部918a,918bが相手コネクタ930の相手コンタクト934の相手接触板部936に接触し、次に、コネクタ901の第3の接点部918cが相手コネクタ930の相手コンタクト934の相手接触板部936に接触する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−32031号公報(段落0015、0022、0023、0025、図1、図2、図4等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のコネクタ901では、上述のように、第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cはそれぞれ第1、第2、第3の接点部918a,918b,918cを有しており、第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cはそれぞれ単純な直線的形状であるので、それらの弾性変位量は大きくない。したがって、例えばコネクタ901や相手コネクタ930の製造の精度が低い場合、第1、第2、第3の接点部918a,918b,918cの所定の接触力が得られないことがあるため、接触安定性を確保できないおそれがある。
【0008】
また、従来のコネクタ901では、相手コネクタ930の相手嵌合部934aに対してコネクタ901がこじって挿入された場合、第1、第2、第3の接点部918a,918b,918cは第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cの配列方向へほとんど変位できない。したがって、第1、第2、第3の接点部918a,918b,918cはコネクタ901の斜めの動きに追従できない。その結果、第1、第2、第3の接触バネ部917a,917b,917cの固定端が塑性変形するおそれがある。
【0009】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、コンタクトの耐久性と接触信頼性とを向上させることができるコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するため請求項1記載の発明のコネクタは、第1接続対象物と第2接続対象物とを電気的に接続するコネクタにおいて、前記第1接続対象物が配置されるハウジングと、このハウジングに保持されるコンタクトとを備え、前記コンタクトが、前記第1接続対象物に接触する接触部と、この接触部に直接又は間接に連なり、その接触部を前記第1接続対象物に付勢する一対のばね部と、この一対のばね部に連なり、前記ハウジングに保持される保持部と、この保持部に連なり、前記第2接続対象物に接続される接続部とを有し、前記一対のばね部はそれぞれ独立に弾性変形可能であり、いずれの前記ばね部も、弾性変形したとき、そのばね部の一部分とその他の部分とがハウジング高さ方向で互いに干渉しないように前記ハウジング高さ方向と直交する方向へ曲がって延びていることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記一対のばね部がいずれもほぼ180度湾曲していることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記一対のばね部がいずれもほぼ90度湾曲していることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記ハウジングは、前記第1接続対象物の配置面と対向する底面部を有し、前記底面部に、前記一対のばね部を変位可能に収容する収容部が形成され、前記接触部は、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されていないときには前記収容部から突出し、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されたときには前記収容部側へ押し込まれ、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部は前記第1接続対象物に接触しないことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のコネクタにおいて、前記収容部が前記底面部を前記ハウジング高さ方向へ貫通する孔であり、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部は前記第2接続対象物に接触しないことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のコネクタにおいて、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部の折曲げ部が前記第1接続対象物の方へ持ち上がるように、一方の前記ばね部の保持部側端部と他方の前記ばね部の保持部側端部とを通る前記ハウジング高さ方向と平行な面を境界とする一方の領域に前記接触部が位置し、その面の他方の領域に前記一対のばね部の折曲げ部が位置していることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記第1接続対象物がカード型電子部品であり、前記第2接続対象物が基板であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、コンタクトの耐久性と接触信頼性とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態のコネクタにカード型電子部品を挿入する前の状態の斜視図である。
【図2】図2は図1に示すコネクタをプリント基板に実装した状態の斜視図である。
【図3】図3は図1に示すコネクタの平面図である。
【図4】図4は図1に示すコネクタからカバーを外した状態の斜視図である。
【図5】図5は図4のA部の斜視図である。
【図6】図6は図3のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図7は図6のB部の拡大図である。
【図8】図8は図1に示すコネクタのコンタクトの正面図である。
【図9】図9は図8に示すコンタクトの平面図である。
【図10】図10は図8に示すコンタクトの側面図である。
【図11】図11は図8に示すコンタクトを斜め上方から見た斜視図である。
【図12】図12は図8に示すコンタクトを斜め下方から見た斜視図である。
【図13】図13は図1に示すコネクタのカバーの正面図である。
【図14】図14は図13に示すカバーの平面図である。
【図15】図15は図13に示すカバーの側面図である。
【図16】図16は図13に示すカバーを斜め上方から見た斜視図である。
【図17】図17は図13に示すカバーを斜め下方から見た斜視図である。
【図18】図18は図1に示すコネクタにカード型電子部品の先端部を挿入した状態の平面図である。
【図19】図19は図18に示すXIX−XIX線に沿う断面図である。
【図20】図20は図1に示すコネクタにカード型電子部品を挿入し終った状態の平面図である。
【図21】図21は図20に示すXXI−XXI線に沿う断面図である。
【図22】図22は図19のC部の拡大図である。
【図23】図23は図21のD部の拡大図である。
【図24】図24はこの発明の第2実施形態のコネクタのカバーを外した状態の斜視図である。
【図25】図25は図24に示すコネクタの平面図である。
【図26】図26は図24に示すE部の拡大図である。
【図27】図27は図25に示すF部の拡大図である。
【図28】図28は従来のコンタクトを備えているコネクタの断面図である。
【図29】図29は図28に示すコンタクトをその端子部を曲げ加工する前の状態を示す斜視図である。
【図30】図30は図28に示すコンタクトの接触板部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
まず、この発明の第1実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。
【0021】
図1、図2、図3に示すように、コネクタ10はカード型電子部品(第1接続対象物)81とプリント基板(第2接続対象物)86とを電気的に接続するものである。
【0022】
コネクタ10はハウジング30と6つのコンタクト50とカバー70とを備えている。
【0023】
図4に示すように、ハウジング30はその前部と上部とが開放された筐体状であり、底面部31と側壁部32と後壁部33とを有する。底面部31は平板状であり、底面部31にカード型電子部品81が配置される。底面部31はカード型電子部品81の配置面82(図19参照)と対向する。底面部31には6つの収容部31aが形成されている。収容部31aは底面部31をハウジング高さ方向Hへ貫通する孔である。6つの収容部31aはハウジング幅方向Wに沿って2列に等間隔に並べられている。また、底面部31には6つの孔31bが形成されている。孔31bは底面部31をハウジング高さ方向Hへ貫通する。6つの孔31bはハウジング幅方向Wに沿って2列に等間隔に並べられている。孔31bは収容部31aの後側に位置している。なお、図6、図7においてコネクタ10の右がコネクタ10の後、コネクタ10の左がコネクタ10の前である。
【0024】
側壁部32は底面部31の両側部にそれぞれ連なっている。後壁部33は底面部31の後端部に連なっている。底面部31と側壁部32と後壁部33とで、カード型電子部品81を収容する収容空間34が形成される。
【0025】
図6、図7に示すように、各コンタクト50はハウジング30に保持されている。
【0026】
図8、図9、図10、図11、図12に示すように、コンタクト50は接触部51と一対のばね部52と保持部53と接続部54と連結部55とを有する。コンタクト50は金属板に打抜き加工及び曲げ加工を施すことによって形成される。
【0027】
接触部51の断面形状(図7参照)はほぼ円弧状であり、カード型電子部品81のパッド(図示せず)に接触する。接触部51は、ハウジング30の底面部31にカード型電子部品81が配置されていないときには収容部31aから突出し、底面部31にカード型電子部品81が配置されたときにはカード型電子部品81によって収容部31a側へ押し込まれる。接触部51がカード型電子部品81によって収容部31a側へ押し込まれたとき、接触部51の一部分は収容部31a内に押し込まれるが、接触部51の他の部分(接触部51の頂部)は収容部31a内に押し込まれない(図22、図23参照)。
【0028】
一対のばね部52は接触部51をカード型電子部品81のパッドに押し付けるように接触部51を付勢する。一対のばね部52は連結部55を介して接触部51に連なる。各ばね部52はハウジング30の高さ方向Hから見てU字状にほぼ180度湾曲している。一対のばね部52はそれぞれ独立に弾性変形可能である。いずれのばね部52も、ばね部52が弾性変形したときばね部52の一部分とその他の部分とがハウジング高さ方向H(図4、図5参照)で互いに干渉しないようにハウジング高さ方向Hと直交する方向へ曲がって延びている。一対のばね部52は変位可能なように収容部31a内に収容されている(図22、図23参照)。
【0029】
保持部53はほぼ板状であり、一対のばね部52に連なり、ハウジング30に保持されている(図7参照)。保持部53は切欠53aと孔53bとを有する。切欠53aは接触部51との干渉を避けるものである。孔53bは切欠53aの後側に位置する(図11参照)。
【0030】
接続部54は保持部53に連なる。接続部54は切り起こしによって形成されている。接続部54はハウジング30の高さ方向Hから見てL字状に折れ曲がっており、接続部54の大部分は孔31b内に収容され、接続部54の下端部は孔31bから下方へ突出している。接続部54はプリント基板86のパッド(図示せず)に半田付けされる(図7参照)。
【0031】
一方のばね部52の保持部側端部52b(図5参照)と他方のばね部52の保持部側端部52b(図5参照)とを通るハウジング高さ方向Hと平行な面P(図7参照)を境界とする一方の領域(図7の面Pの右側の領域)に接触部51が位置し、その面Pの他方の領域(図7の面Pの左側の領域)に一対のばね部52の折曲げ部52aが位置している。この構成により、ハウジング30の底面部31にカード型電子部品81が配置されてカード型電子部品81が接触部51に接触したとき、一対のばね部52の折曲げ部52aは収容部31a内で上方へ変位する(図22、図23参照)。
【0032】
図13、図14、図15、図16、図17に示すように、カバー70はその前部と下部とが開放された筐体状であり、上面部71と側壁部72と後壁部73とを有する。上面部71は平板状であり、ハウジング30の上部を覆う。側壁部72は上面部71の両側部にそれぞれ連なっている。後壁部73は上面部71の後端部に連なっている。
【0033】
カード型電子部品81をコネクタ10に装填するには、図18、図19、図20、図21に示すように、カード型電子部品81を挿入方向Iに沿ってコネクタ10のハウジング30の収容空間34に挿入すればよい。
【0034】
このとき、図22、図23に示すように、コンタクト50の接触部51及び連結部55はカード型電子部品81によって収容部31aの方へ押圧され、接触部51及びばね部52が下方へ変位し、接触部51の一部が収容部31a内に入り込むが、接触部51の頂部は収容空間34内に位置している。接触部51及び連結部55の変位に伴ない、ばね部52が弾性変形し、接触部51をカード型電子部品81のパッドへ押し付けるばね力が生じる。
【0035】
また、ばね部52はU字状に曲げられているためばね長が長く、しかも、ばね部52が弾性変形するときにばね部52の一部分とその他の部分とが干渉せず、弾性変形量が少なくならない。更に、連結部55を介して接触部51に連なるばね部52が、ハウジング高さ方向Hと直交する方向へ曲がって延びているので、コネクタ10の低背化に資する。
【0036】
また、ハウジング30の底面部31にカード型電子部品81が配置されてカード型電子部品81が接触部51に接触したとき、一対のばね部52の折曲げ部52aは収容部31a内で上方へ変位するので、折曲げ部52aがプリント基板86に接触してばね部52が塑性変形するのを防止できる。またあ、プリント基板86のパッド等を傷付けるのを防止することができる。
【0037】
更に、コネクタ10のハウジング30の収容空間34にカード型電子部品81をこじって挿入しても、一対のばね部52がそれぞれ独立して弾性変形でき、接触部51がハウジング幅方向Wへ動く(追従する)ので、ばね部52が塑性変形しにくい。
【0038】
この実施形態によれば、コンタクト50のばね部52が曲がっていてばね長が長く、しかも、ばね部52が弾性変形するときにばね部52の一部分がその他の部分に干渉しないように構成されているので、弾性変形量をかせぐことができ、コンタクト50の接触信頼性が向上する。
【0039】
また、一対のばね部52が独立して弾性変形可能であり、接触部51がハウジング幅方向Wへ動くことができるので、カード型電子部品81をコネクタ10のハウジング30の収容空間34にこじって挿入しても、ばね部52が塑性変形しにくく、コンタクト50の耐久性が向上する。
【0040】
更に、コンタクト50のばね部52が収容部31aに収容されているで、底面部31に収容部31aが形成されていないコネクタ(図示せず)に較べ、コネクタ10を低背化することができる。
【0041】
次に、この発明の第2実施形態のコネクタを図24、図25、図26、図27に基づいて説明する。第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と相違する部分についてだけ説明する。
【0042】
第2実施形態のコネクタ210は、コンタクト250のばね部252の形状の点で、第1実施形態のコネクタ10と異なる。
【0043】
コンタクト250の一対のばね部252はいずれもハウジング30の高さ方向Hから見てL字状に曲がっている。
【0044】
このため、第2実施形態では、一方のばね部252の保持部側端部252b(図26参照)と他方のばね部252の保持部側端部252b(図26参照)とを通るハウジング高さ方向Hと平行な面(図示せず)を境界とする一方の領域に接触部51が位置し、ハウジング高さ方向Hと平行な面上に一対のばね部252の折曲げ部252aが位置している。この構成では、ハウジング30の底面部31にカード型電子部品81が配置されてカード型電子部品81が接触部51に接触したとき、第1実施形態の折曲げ部52aと比べて一対のばね部252の折曲げ部252aの変位量は少ない。
【0045】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0046】
なお、第1実施形態ではばね部52の形状を打抜きによりU字状にし、第2実施形態ではばね部252の形状を打抜きによりはL字状にしたが、ばね部52,252の形状はこれらに限られず、例えば、V字状、W字状でもよい。
【0047】
また、第1実施形態では、カード型電子部品81をコネクタ10のハウジング30の収容空間34に挿入して接触部51がカード型電子部品81に接触したとき、ばね部52の折曲げ部52aが上方へ移動するように構成され、第2実施形態では、カード型電子部品81をコネクタ210に挿入して接触部51がカード型電子部品81に接触したとき、ばね部252の折曲げ部252aの変位量が少なくなるように構成されているが、必ずしもこのように構成する必要はない。接触部51がカード型電子部品81に接触したとき、折曲げ部52a,252aがカード型電子部品81やプリント基板86に接触しないような構成であればよい。例えば、折曲げ部52aが、収容部31aから上方へ突出してもプリント基板86に接触しなければよい。
【0048】
なお、上述の実施形態では、収容部31aは貫通孔であるが、底面を有する穴(図示せず)であってもよい。
【0049】
また、第1接続対象物としてはカード型電子部品81に限られず、底面部31と対向する平坦な配置面を有するカメラモジュールやLEDモジュール等の電子部品やプリント基板等も第1接続対象物に含まれ、第2接続対象物にはFPC等も含まれる。
【0050】
更に、上述の実施形態では、連結部55を介して接触部51にばね部52,252を間接的に連ねたが、接触部51にばね部52,252を直接連ねてもよい。
【符号の説明】
【0051】
10,210:コネクタ、30:ハウジング、31:底面部、31a:収容部、31b:孔31b、32:側壁部、33:後壁部、34:収容空間、50,250:コンタクト、51:接触部、52,252:ばね部、52a,252a:折曲げ部、52b,252b:保持部側端部、53:保持部、53a:切欠、53b:孔、54:接続部、55:連結部、70:カバー、71:上面部、72:側壁部、73:後壁部、81:カード型電子部品(第1接続対象物)、82:配置面、86:プリント基板(第2接続対象物)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1接続対象物と第2接続対象物とを電気的に接続するコネクタにおいて、
前記第1接続対象物が配置されるハウジングと、
このハウジングに保持されるコンタクトとを備え、
前記コンタクトが、前記第1接続対象物に接触する接触部と、この接触部に直接又は間接に連なり、その接触部を前記第1接続対象物に付勢する一対のばね部と、この一対のばね部に連なり、前記ハウジングに保持される保持部と、この保持部に連なり、前記第2接続対象物に接続される接続部とを有し、
前記一対のばね部はそれぞれ独立に弾性変形可能であり、
いずれの前記ばね部も、弾性変形したとき、そのばね部の一部分とその他の部分とがハウジング高さ方向で互いに干渉しないように前記ハウジング高さ方向と直交する方向へ曲がって延びている
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記一対のばね部がいずれもほぼ180度湾曲していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記一対のばね部がいずれもほぼ90度湾曲していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記第1接続対象物の配置面と対向する底面部を有し、
前記底面部に、前記一対のばね部を変位可能に収容する収容部が形成され、
前記接触部は、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されていないときには前記収容部から突出し、前記底面部に前記第1接続対象物が配置されたときには前記収容部側へ押し込まれ、
前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部は前記第1接続対象物に接触しない
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタ。
【請求項5】
前記収容部が前記底面部を前記ハウジング高さ方向へ貫通する孔であり、
前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部は前記第2接続対象物に接触しない
ことを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
【請求項6】
前記底面部に前記第1接続対象物が配置されることにより前記第1接続対象物が前記接触部に接触して前記一対のばね部が弾性変形したとき、前記一対のばね部の折曲げ部が前記第1接続対象物の方へ持ち上がるように、一方の前記ばね部の保持部側端部と他方の前記ばね部の保持部側端部とを通る前記ハウジング高さ方向と平行な面を境界とする一方の領域に前記接触部が位置し、その面の他方の領域に前記一対のばね部の折曲げ部が位置している
ことを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1接続対象物がカード型電子部品であり、前記第2接続対象物が基板であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のコネクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate


【公開番号】特開2013−89290(P2013−89290A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225548(P2011−225548)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】