説明

コピー防止方法、コピー防止装置、コピー防止システム、およびコピー防止付き記録担体

【課題】コピー防止方法およびコピー防止アルゴリズムの品質を改善する。
【解決手段】ファイルシステムを有する記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータとを用意し、複数のセクタの少なくとも一部を参照するがさらなるセクタを参照しないファイルシステムの第1のファイルが再生装置によってレンダリングされると、複数のセクタの少なくとも一部に含まれるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータが再生され、複数のセクタの少なくとも一部および複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する第2のファイルが再生装置によって再生されると、複数のセクタの少なくとも一部および複数のさらなるセクタの少なくとも一部が再生されるように生成する、コピー防止方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー防止方法、コピー防止装置、コピー防止システム、およびコピー防止付き記録担体に関する。
【背景技術】
【0002】
記録担体に記憶されたコンテンツのコピーを防止する様々な方法およびアルゴリズムが存在する。係るコピー防止方法によって保護され得るコンテンツは例えば、コンピュータプログラム、映画等のオーディオビジュアルコンテンツおよび/または音声ファイルの音声コンテンツ等のデータである。
【0003】
しかし、現在利用可能なコピー防止方法およびコピー防止アルゴリムの大半は「ハッキング」を受ける。つまり、記録担体からコピーガードが外され、そのコンテンツが、記録可能な光データ担体によって、または、ハードディスクもしくは他の記憶装置に記憶されて「海賊(ripped)」版として流通するおそれがある。
【0004】
したがって、コピー防止方法およびコピー防止アルゴリムの質を改善することが常に求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2008/109092号
【特許文献2】国際公開第2010/133353号
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/076061号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/022232号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、コピー防止方法と、コピー防止装置と、コピー防止システムとを提供することを目的とする。また、本発明は、コピー防止付き記録担体を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの課題は、独立請求項によって解決される。
【0008】
本発明のさらなる詳細は、図面および以下の説明を検討することによって明らかになるであろう。
【0009】
添付の図面は、本発明の実施形態の理解を助けるためのものであり、本明細書に援用され、その一部を成す。当該図面は、本発明の実施形態を例示しており、明細書の記載と合わせて本発明の実施形態の原理を説明する。他の実施形態および実施形態に意図された利点の多くが、以下の詳細な説明を参照することで、容易に深く理解されるであろう。なお、当該図面の各要素は一定の縮尺であるとは限らず、同様の参照符号は対応の同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】2つの異なるファイルXおよびYが少なくとも部分的に、記録担体内の同一のセクタを参照する、複数のインターリーブファイルを有する実施形態を示す図である。
【図2A】Blu−ray Disc(登録商標)のファイルAを示す図である。
【図2B】Blu−ray Disc(登録商標)の複数のエクステントを有するファイルBを示す図である。
【図2C】Blu−ray Disc(登録商標)の、少なくとも部分的に同一のセクタをそれぞれ参照する2つのファイルCおよびDを示す図である。
【図2D】2つのファイルのうちの1つが付加的な映像コンテンツ(偽のコンテンツ)を有するセクタを参照する場合のBlu−ray Disc(登録商標)の実施形態を示す図である。
【図3】コピー防止方法のフローチャートである。
【図4】複数のプレイリストを用いる実施形態を示す図である。
【図5】偽のコンテンツを参照するエクステントが複数存在する場合の実施形態を示す図である。
【図6】図5の実施形態に関してエクステントの順序が異なる、偽のコンテンツを参照するエクステントが複数存在するさらなる実施形態を示す図である。
【図7】多数のファイルを用いる実施形態を示す図である。
【図8】バイナリデータのコピーを防止するための実施形態を示す図である。
【図9】バイナリデータのコピー防止方法のフローチャートである。
【図10】いくつかのファイルが真のコンテンツのみを有し、他のファイルが真のコンテンツおよび偽のコンテンツを有する場合の実施形態を示す図である。
【図11A】コピーが防止されたBlu−ray Disc(登録商標)の製造用に画像を生成するための装置を示す図である。
【図11B】コピーが防止されたBlu−ray Disc(登録商標)の製造用に画像を生成するための方法を示す図である。
【図11C】コピーが防止されたBlu−ray Disc(登録商標)を製造するための装置を示す図である。
【図12】マルチアングルプレイアイテムに基づきコピー防止を達成する場合の実施形態を示す図である。
【図13】ハッカーがBD−Jランタイムスレッドを除去した場合に図12のコピー防止がどのように作用するかを説明する一例を示す図である。
【図14】BD−J(Blu−ray Disc(登録商標) Java(登録商標))ランタイムスレッドを用いてコピーを再生する場合、図12のコピー防止がどのように作用するかを説明する一例を示す図である。
【図15】図12を参照して説明した概念を図1〜図11の実施形態と組み合わせる方法を示す図である。
【図16】図15のさらなる実施形態を示す図である。
【図17A】3D Blu−ray Disc(登録商標)のファイル構造を示す図である。
【図17B】3D Blu−ray Disc(登録商標)において、図1を参照して説明した概念を詳述する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態は全て、任意に組み合わせることができる。すなわち、以下の実施形態において、特定の実施形態の組合せが不可能であるという限定はない。また、図面全体を通して同様の参照符号は同一または同様の要素を示す。
【0012】
また、本明細書に記載する実施形態以外の実施形態を採用してもよく、本発明の範囲を逸脱しない限り、構造上または論理上の変更が可能である。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味に解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0013】
本明細書において説明する種々の実施形態の特徴は、別途記載がない限り、互いに組み合わせることが可能であることを理解されたい。
【0014】
図1は、記録担体1の一部を示す。当該部分は、複数のセクタ3−1、3−2、3−3、3−4、3−5、3−6、3−7、3−8、3−9、3−10、3−11、3−12、および3−13(以下、セクタ3−1、……、3−13と称する)と、さらなるセクタ4−1、4−2、4−3とを有する。セクタは、論理ブロックとも称し、記録担体1の規格に応じて所定の数のビットを有する。
【0015】
セクタ3−1、……、3−13は、後述から明らかになるように、コピーが防止されたバイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/または音声データを記憶する。さらなるセクタ4−1、4−2、4−3は、付加的なまたは改変されたのバイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/または音声データを記憶する。
【0016】
セクタ3−1、……、3−13に記憶されたバイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/または音声データは、元の(真の)データ/コンテンツを記憶する。換言すると、セクタ3−1、……、3−13に記憶されたデータ/コンテンツのみが記録担体1用の読み出し装置によって読み出される/再生される(以下、単に「読み出される」と記載する)場合、元のデータ/コンテンツが読み出される。
【0017】
コピー防止の設計態様に応じて、付加的なバイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/または音声データは、偽のデータ/コンテンツを記憶することができる。つまり、さらなるセクタ4−1、4−2、4−3に記憶されたデータ/コンテンツのうち、任意のデータ/コンテンツが記録担体1用の読み出し装置によって読み出される場合、偽のデータ/コンテンツが読み出される。
【0018】
セクタ3−1、……、3−13およびさらなるセクタ4−1、4−2、4−3のそれぞれは、各セクタのアドレスに基づいてアクセスされる。このアドレスは、「論理ブロックアドレス」とも称する。図1および以下の各図において、アドレスは、矢印によって示す(図1の矢印2参照)。
【0019】
図1の左側部分に示すように、記録担体1は、第1のファイルXと、第2のファイルYとを有する。第1のファイルXは、セクタ3−1、……、3−13を参照し、第2のファイルYは、さらなるセクタ4−1、4−2、4−3を参照する。この参照は、直接セクタに対して行ってもよく、または複数のデータユニットを介して行ってもよい。なお、この複数のデータユニットによる参照は、任意選択に過ぎず、他の参照方法が可能である。これら複数のデータユニットは、記録担体1のファイルシステムに応じて異なる。例えば、UDF(Universal Disk Format)ファイルシステムの場合、上記複数のデータユニットは「エクステント」と称される。
【0020】
図1の実施形態は、複数のデータユニットによる参照を示す。
【0021】
図1において、第1のファイルXは、複数のデータユニットDU0−X、DU1−XおよびDU2−Xを有し、第2のファイルYは、複数のデータユニットDU0−YおよびDU1−Yを有する。
【0022】
第1のファイルXが読み出される場合、第1のファイルXが参照するデータ/コンテンツのみが読み出される。図1の例では、これは、セクタ3−1、……、3−13に記憶されたデータ/コンテンツに当たる。
【0023】
また、第2のファイルYが読み出される場合、第2のファイルYが参照するデータ/コンテンツのみが読み出される。図1の例では、これは、(データDU0−Yの)セクタ3−1、……、3−4および(データDU1−Yの)さらなるセクタ4−1、4−2、4−3に記憶されたデータ/コンテンツに当たる。
【0024】
つまり、第2のファイルYが読み出される場合、付加的なバイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/または音声データも読み出される。
【0025】
図1の実施形態では、第2のファイルYが読み出される場合、偽のデータ/コンテンツが読み出されることでコピー防止が達成される。どのファイルを読み出すべきか分からないコピー者(ハッカー)は、コピーして再生する際に、偽のコンテンツをコピーし、かつ/または偽のコンテンツが再生される。
【0026】
さらなる実施形態では、記録担体1に第2のファイルYのようなさらなる第2のファイルを記憶することによって、コピー防止を強化してもよい。さらなる第2のファイルは、第1のファイルおよび第2のファイル以外のファイルである。さらなる第2のファイルは、当該複数のセクタのそれぞれの少なくとも一部と、当該複数のさらなるセクタのそれぞれの少なくとも一部とを参照し、当該複数のさらなる第2のファイルが再生装置によってレンダリングされると、上記複数のセクタの各部分および複数のさらなるセクタの各部分が再生される。
【0027】
第2のファイル(例えば、図1の第2のファイルY)が多数存在する場合、コピー者には、どのファイルが、バイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/またはオーディオデータを有するセクタ、すなわち、正しい読み出し順で真のデータ/コンテンツしか有しないセクタのみを参照するファイルであるかを容易に識別することができない。
【0028】
なお、図1の記録担体1は、データを記憶するための特定の規格に準拠してもよい。記録担体1は、例えば、CD−ROM、DVD、Blu−ray Disc(登録商標)であってもよく、または将来の規格に対応するものであってもよい。
【0029】
なお、図1には、例示のために、セクタ、さらなるセクタ、ファイル、およびデータユニット(UDFファイルシステムの場合はエクステント)のみを示している。データユニット毎に含まれるセクタ/さらなるセクタの数や、ファイル毎に含まれるデータユニットの数は、実際の用途に応じて適宜設定可能である。例えば、セクタ/さらなるセクタの数や、ファイル毎のデータユニットの数は、図1に示したものより多くてもよい。
【0030】
例示のために、図2A〜図2Dは、データ担体がBlu−ray Disc(登録商標)である場合の実施形態を示す。
【0031】
図2Aは、エクステントExt0に含まれるセクタ5−1、……、5−nを参照するファイルAの一例を示す。セクタ(論理ブロックとも称する)は、一定数のバイトを有する。例えば、Blu−ray(登録商標)またはDVDの場合は2048バイトである。(データユニットの一例としての)エクステントは、連続セクタシーケンスである。ファイルと対照的に、Blu−ray Disc(登録商標)のUDFファイルシステムによれば、エクステントは名前を有しないが、種々の実施形態の説明のために本明細書全体にわたってエクステントに符号を付す(例えば、図2AのExt0)。
【0032】
図2Bは、複数のエクステントExt0、Ext1、およびExt2を有するファイルBの一例を示す。エクステントExt0、Ext1、およびExt2はそれぞれ、8−1、……、8−nとして示すそれぞれのセクタまたはさらなるセクタを参照する。
【0033】
図2Cに示すように、バイナリデータ、オーディオビジュアルデータおよび/またはオーディオデータおよび付加的なバイナリデータ、付加的なオーディオビジュアルデータおよび/または付加的なオーディオデータをそれぞれ記憶するセクタおよびさらなるセクタは、複数のエクステント、すなわち、複数のファイルによって参照される。例えば、セクタ9−1、……、9−mは、ファイルCおよびファイルDによって(それぞれ、エクステントExt0およびExt0を介して)参照される。
【0034】
また、エクステントは、他のエクステントといくつかの論理ブロックを共有することができる。例えば、Ext2は、Ext1およびExt2と論理ブロックを共有している。他方、Ext1は、ファイルDと論理ブロックを共有していない。
【0035】
図2Dは、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsを有する一例を示す。図2Dにおいて、第1のファイル00000.m2tsは、エクステントExt0、Ext1およびExt2を有し、第2のファイル00001.m2tsは、エクステントExt0、Ext1、およびExt2を有する。
【0036】
エクステントExt0およびExt0は、当該ディスクにおいて同一の論理ブロック(セクタ)16−00−1、……、16−00−nを参照する。また、これは、同一の論理ブロック(セクタ)16−20−1、……、16−20−nをそれぞれ参照するエクステントExt2およびExt2にも当てはまる。他方、エクステントExt1およびExt1は、当該ディスクにおいて異なる論理ブロックを参照する。エクステントExt1は、論理ブロック(セクタ)16−10−1、……、16−10−nを参照し、エクステントExt1は、論理ブロック(さらなるセクタ)16−11−1、……、16−11−nを参照する。
【0037】
図2Dの例では、論理ブロック(さらなるセクタ)16−11−1、……、16−11−nは、付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータ、すなわち、参照符号18によって示すような「不良」コンテンツ(例えば、「偽の」コンテンツとも称する)を含む。したがって、再生装置が第2のファイル00001.m2tsを再生すると、偽のコンテンツがそれぞれ再生される。他方、図2Dの例では、第1のファイル00000.m2tsがエクステントExt0、Ext1およびExt2を介して参照する論理ブロック(セクタ)16−00−1、……、16−00−n、16−10−1、……、16−10−n、および16−20−1、……、16−20−nは、元の(真の)コンテンツを含むことが想定されている。したがって、第1のファイル00000.m2tsを再生すると、真のコンテンツのみが再生されるが、さらなるセクタ16−11−1、……、16−11−nの偽のコンテンツは再生されない。
【0038】
さらなるセクタ16−11−1、……、16−11−nは、例えば、広告(音声、映像、またはその両方)、映像アーティファクト、音声アーティファクト、著作権侵害に対する警告、正規コピーの購入方法に関する情報、代替音声ストリーム等を含み得る。
【0039】
さらなるセクタ16−11−1、……、16−11−nは、セクタ16−10−1、……、16−10−nの改変されたコピーとしてもよい。換言すると、(データユニットの一例としての)エクステントExt1は、Ext1の改変されたコピーとしてもよい。係る改変は、改変されたコピー、すなわち、エクステントExt1に含まれるコンテンツが、広告(音声、映像、またはその両方)、映像アーティファクト、音声アーティファクト、著作権侵害に対する警告、正規コピーの購入方法に関する情報、代替音声ストリーム等を含めるように行ってもよい。但し、改変されたオーディオビジュアルデータまたは改変されたオーディオデータのフォーマットは、それぞれの単一のデータユニットのオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータのフォーマットの仕様に準拠するものとしてもよい。
【0040】
例えば、エクステントExt1のコンテンツをMPEG−2規格に準拠して記憶する場合、エクステントExt1のコンテンツ(エクステントExt1の改変されたコピー)もMPEG−2規格に準拠して記憶することができる。換言すると、コンテンツの改変されたコピーも、対応の仕様、すなわち、MPEG−2規格に準拠する。これによって、コピー者(コピープログラム、ハッカー等)がフォーマット認証によって(例えば、コンピュータプログラムによって)エクステントExt1に記憶されたコンテンツが偽のコンテンツであることを容易に検出することを回避することができる。
【0041】
図2Dの下側部分に、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsの読み出しを示している。参照符号10で示すように、第1のファイル00000.m2tsの再生経路は、エクステントExt0、Ext1およびExt2が連続して読み出されるものである。エクステントExt0およびExt1は、隣接し合う各論理ブロックを参照するため(矢印11−1、……、11−4で示す読み出し方向においてExt1の第1のセクタ16−10−1に隣接するExt0の最後のセクタ16−00−nを参照)、再生装置の読み出しヘッドが、Blu−ray Disc(登録商標)の径方向に連続的に移動することができる。しかし、再生装置の読み出しヘッドは、エクステントExt1の最後のセクタ16−10−nを読み出した後、矢印11−3で示すようにExt2の第1の論理ブロック16−20−1にジャンプする必要がある。このようにジャンプするのは、エクステントExt1の最後の論理ブロック16−10−nが、エクステントExt2の第1の論理ブロック16−20−1に隣接していないためである。
【0042】
同様に、第2のファイル00001.m2tsを読み出す場合、読み出しヘッドは、エクステントExt0、Ext1およびExt2のデータを連続して読み出し、矢印13−1、……、13−4に示すように移動する。したがって、Ext0を読み出した後、矢印13−2に示すようにジャンプする必要がある。
【0043】
なお、実用的な実施態様に応じて、エクステントは、データ担体上に自由にまたは任意に分配されるのではなく、関連のフォーマット仕様に従ってサイズの制約を受ける場合がある。エクステントを任意に分配することによって、連続して読み出される2つのエクステント間の距離が長過ぎる場合に、再生装置がバッファアンダーフローに陥ることがある(長距離ジャンプを行う必要があり、これには時間がかかるため)。結果的に、単一ファイル内において連続して読み出される2つのエクステント間の許容最大距離に従うことが有利であり得る。また、好適には、関連のフォーマット仕様に規定されたサイズの制約に従う。
【0044】
図3にコピー防止方法を示す。ステップ20において、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを用意する。これは、コピー防止される元のコンテンツを表すデータである。オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを、記録担体の複数のセクタ、例えば、セクタ16−00−1、……、16−00−n、16−10−1、……、16−10−nおよび16−20−1、……、16−20−nに記憶する。
【0045】
ステップ22において、付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータを用意する。この付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータは、例えば、図2Dに示すセクタ16−11−1、……、16−11−nのような、記録担体の複数のさらなるセクタに記憶されるものである。
【0046】
ステップ24において、第1のファイル(例えば、図2Dに示す第1のファイル00000.m2tsである)を生成する。
【0047】
ステップ26において、第2のファイル(例えば、図2Dに示す第2のファイル00001.m2tsである)を生成する。
【0048】
図3のステップ28に、任意選択的なステップ/工程を示す。つまり、コピー防止される記録担体上に記憶されるプログラム命令を生成することができる。プログラム命令は、再生装置によって実行されると、記録担体の特徴パラメータを抽出する。この特徴パラメータに基づき、第1のファイルを、第2のファイルと区別することができる。特徴パラメータの抽出は、参照によって本明細書全体に援用される特許文献1にも記載されている。
【0049】
一例として、図2Dの例では、セクタ16−11−1、……、16−11−nに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータが再生されないように、第1のファイル00000.m2tsを選択して再生させるプログラム命令を生成して記録担体に記憶する。
【0050】
既に図1に関連して示したように、コピー防止のために、偽のコンテンツを含む「さらなるセクタ」をそれぞれ参照する、記録担体上の図2Dの第2のファイル00001.m2ts等の複数のファイルと、例えば、真のコンテンツを記憶するセクタのみを参照する単一のファイルとを有することが有利であり得る。Blu−ray Disc(登録商標)の実施形態の文脈では、これは、Blu−ray Disc(登録商標)のUDFファイルシステムにおいて図2Dの第2のファイル00001.m2ts等の複数のファイルを有することを意味する。係る複数の第2のファイルは、偽のコンテンツを有しており、コピー防止の目的でディスクの制作者によって生成されるため、「フェイクファイル」とも称する。
【0051】
図4に示すさらなる実施形態において、複数の係る「フェイクファイル」を有する概念について詳述する。つまり、Blu−ray Disc(登録商標)30が、参照符号34で示すようなデータを有する。すなわち、Blu−ray Disc(登録商標)30は、フェイクファイル1、……、i、i+2、……、nを参照するフェイククリップ情報ファイル1、……、i、i+2、……、nをそれぞれ参照する複数のフェイクムービープレイリスト1、……、i、i+2、……、nを有する。フェイクファイルは、少なくとも1つの「さらなるセクタ」(すなわち、偽のコンテンツを記憶するセクタ)を参照する少なくとも1つのエクステントを参照する。これにより、フェイクムービープレイリスト1、……、i、i+2、……、nのいずれかが再生に供される場合、エンターテインメント性を低下させたコンテンツ(偽のコンテンツ)が再生される。
【0052】
真のコンテンツの再生用に、Blu−ray Disc(登録商標)は、正しいファイル40を参照する正しいクリップ情報ファイル38を参照する正しいムービープレイリスト36を有する。正しいファイル40は、(全てが)真のコンテンツを含むセクタを参照するエクステントのみを有する(すなわち、正しいファイル40は、例えば、図2Dの第1のファイル00000.m2tsである)。換言すると、正しいムービープレイリスト36が再生装置によって再生に供されると、真のコンテンツが再生される。
【0053】
符号32に、すなわち、図4の左側部分に、Blu−ray Disc(登録商標)30の再生工程を示す。図4の例では、Blu−ray Disc(登録商標)30がオリジナルであり、したがって、正しいムービープレイリスト36を見つけ出すことを想定しているため、Blu−ray Disc(登録商標)30に記憶された真のコンテンツが本来の品質で再生される。
【0054】
Blu−ray Disc(登録商標)30を読み出す場合、まず、参照符号32−1に示すように、各再生装置がムービー/BD−Jオブジェクトを実行する。ムービー/BD−Jオブジェクト内において、プレイリストが選択・作成され、そして再生に供される。したがって、まず、参照符号32−2に示すようにディスクチェックが実行される。これは、ディスクからキー情報を抽出することによって行われ、このキー情報を用いてプレイリストを選択して再生する。
【0055】
「ディスクからキー情報を抽出する」という意味をさらに深く理解するために、参照によって本明細書全体に援用される特許文献1を参照されたい。
【0056】
各記録担体は、特定の物理的構造体と、当該物理的構造体に記憶される特定のデータとを有する。これによって、記録済み(元の)記録担体の物理的構造体は一般的に、例えば、記録可能な光記録担体またはハードディスク等の記録可能な記録担体等、記録済み記録担体のコピーとは異なる。例えば、記録済み記録担体が光記録担体である場合、記録済み記録担体上には、記録可能な記録担体とは異なるピットおよびランドの特定のパターンが存在する。つまり、例えば、コピー者(例えば、コピープログラム)はこの特定のパターンをコピーすることができない。記録済み記録担体上において、物理的構造体およびデータは、ガラスマスタリング工程において刻印され(inscribed)、スタンピングによって大量に複製される。他方、記録可能な記録担体上において、物理的構造体は予め刻印され、データは、記録装置において(染料の透明度を変えることによって)ハイパワーレーザビームによって焼き付けられる。
【0057】
また、例えば、記録済み記録担体に、コピーが防止された元のデータが記憶され、記録可能な記録担体が、コピーされたデータを有する、記録済み記録担体のコピーである場合、元のデータと、コピーされたデータとは異なる。例えば、コピーされたデータには、元のデータの暗号化特徴または暗号化パラメータは含まれない。また、例えば、コピーされたデータのファイルシステムは、元のデータのファイルシステムと相違する。
【0058】
したがって、記録済み(元の)記録担体から、特定の元の特徴パラメータ(「キー」)が導出される。これらの元の特徴パラメータは、記録済み(元の)記録担体の物理的構造体および/または記録済み(元の)記録担体に記憶された(元の)データによって決まる。物理的構造体の元の特徴パラメータは、記録済み担体から読み出し装置、例えば、ハードディスクの光ピックアップまたは読み出しヘッドによって抽出される。すなわち、読み出し装置は、特定の方法で物理的構造体にアクセスするように制御される。
【0059】
また、記録済み(元の)記録担体のコピーである記録可能な記録担体から、特定のコピー特徴パラメータが導出される。これらのコピー特徴パラメータは、記録可能な記録担体の物理的構造体および/または記録可能な記録担体に記憶された、コピーされたデータによって決まる。物理的構造体のコピー特徴パラメータは、記録可能な担体から、読み出し装置、例えば、ハードディスクの光ピックアップまたは読み出しヘッドによって抽出される。読み出し装置は、特定の方法で物理的構造体にアクセスするように制御される。
【0060】
コピー特徴パラメータを記録可能な記録担体から抽出する方法が、記録済み記録担体から元の特徴パラメータを抽出するための方法と同じである場合や、コピー特徴パラメータが元の特徴パラメータから導出される場合、これは、様々な方法で用いてもよい。例えば、データがコピーから読み出されていることを検出するために用いることができる(元ディスクチェック)。また、コピー防止用の様々なアルゴリズムのためにこれらのパラメータを用いることができる。
【0061】
上記元の特徴データおよびコピー特徴データは、「キー」、「キーマテリアル」または「キーデータ」とも称し、コピー防止用データに関して様々な方法で詳述する。図4の実施形態では、32−3において、キーが抽出され、これらのキーは正しいプレイリストを見つけ出すためのアルゴリズム用の入力データとして用いられる。
【0062】
図5は、インターリーブファイル領域を有するさらなる実施形態を示す。
【0063】
本例では、第1のファイル00000.m2tsは、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータ(元のコンテンツ)を記憶するそれぞれの論理ブロック(セクタ)を参照するエクステントExt0、Ext1、Ext2、Ext3、およびExt4を有する。
【0064】
また、第2のファイル00001.m2tsは、エクステントExt0、Ext1、Ext2、Ext3、およびExt4を有する。エクステントExt0およびExt4はそれぞれ、第1のファイル00000.m2tsに含まれるエクステントExt0およびExt4と同一の論理ブロックを参照する。したがって、これらのエクステントが参照するセクタは、「共有セクタ」とも称する。
【0065】
しかし、エクステントExt1、Ext2、およびExt3は、付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータ(例えば、広告等を含む偽のコンテンツ)を有する論理ブロックを参照する。
【0066】
したがって、第2のファイル00001.m2tsを使用・参照する場合、付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータが再生される。
【0067】
コピー防止のために、第1のファイルは、図4に示す正しいクリップ情報38に含まれる。一方、第2のファイル00001.m2tsは、フェイクムービープレイリスト1、……、i、i+2、……、nに含まれたフェイククリップ情報ファイル1、……、i、i+2、……、nのいずれかに含まれる。
【0068】
図5の実施形態では、エクステントExt1は、エクステントExt1の改変されたコピーであり、図2Dに関連して上述したように、エクステントExt1とエクステントExt1のデータのフォーマットは同じである。示唆したように、これによって、コピー者(コピープログラム、ハッカー等)はエクステントExt1に記憶されたコンテンツが偽のコンテンツであることを容易に検出できなくなる。換言すると、コピー者は、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsのいずれが、真のコンテンツのみを含むのか、つまり、真のコンテンツ(図5の例ではファイル00000.m2ts)(のみ)を再生することができるかを容易に認識することができない。両方のファイルのフォーマットが有効である場合、ハッカーは、手動で第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsを比較する必要があり、これには労力がかかる。
【0069】
図5の実施形態のディスクの領域42において、記憶されたデータのフォーマットに基づいて区別不可能なエクステントが複数存在するため、コピー防止が強化される。
【0070】
他方、図5の実施形態では、偽のコンテンツ(エクステントExt1、Ext2、およびExt3)を参照するエクステントは、常に、真のコンテンツ(エクステントExt1、Ext2、Ext3)を参照するエクステントの次に配置されているため、ハッカーがコピー防止をハッキングし易い。
【0071】
これを鑑みて、図6の実施形態では、このような配列パターンが回避されている。
【0072】
図6の実施形態では、エクステントExt1は、エクステントExt1の改変されたコピーであり、エクステントExt2は、エクステントExt2の改変されたコピーであり、エクステントExt3は、エクステントExt3の改変されたコピーである。
【0073】
図5および図6の相違は、図5では、元のコンテンツを含むエクステントが常に改変されたコピーの次に配置されるという規則的な配列パターンが検出される場合がある点にある。これは、図6には当てはまらない。つまり、コピー者は、元のコンテンツを有するファイルを推測しにくくなっている。
【0074】
図7は、多数の異なるファイルを用いる実施形態を示す。これによって、どのファイルが元のコンテンツを記憶しているかを判定するのが非常に困難になる。
【0075】
図7の例では、ファイル00339.m2tsのみが元のコンテンツを含んでいる(ファイル00339.m2tsは、真のコンテンツのみを含むセクタ45、47、53、55および59の領域を参照することに留意されたい)。他の全てのファイル00711.m2ts、00123.m2ts、00224.m2ts、00341.m2ts、および00216.m2tsは、偽のコンテンツを含むセクタ49、51、および57の領域を参照する(偽のコンテンツを示すために図2Dで用いたものと同様の参照符号を用いている)。
【0076】
図7に関して、物理的に割り当てられたデータ(セクタの領域)が複数の異なるファイルに含まれてもよいことにも留意されたい。例えば、領域45のセクタは、エクステントExt0711、Ext0123、Ext0224、Ext0341、Ext0339およびExt0216に含まれ、当該エクステントはそれぞれ、ファイル00711.m2ts、00123.m2ts、00224.m2ts、00341.m2ts、0330.m2tsおよび00216.m2tsによって参照される。したがって、フェイクファイルは、物理的に割り当てられた付加的なデータ(記録担体上の領域)を必要とすることなく生成することができる。したがって、同一のセクタを参照する、データユニット、例えば、エクステントを複数有することによって、それらのコンテンツの大部分を共有する多数のファイルが存在し得る。このようにして、多数のファイルが、領域が限られているデータ担体上に配置される。この概念は、「共有コンテンツ」とも称し、本明細書全体にわたって記載される他の実施形態においてさらに詳述する。これは、記載される実施形態のいずれかと組み合わせることも可能である。したがって、図7において示すように、「不良」コンテンツを含むさらなるセクタを一切参照しない「第1のファイル」(ファイル0339.m2ts)は、第1のデータユニット(例えば、Ext0339)を有し、さらなるセクタ(例えば、セクタ49、51、57)を参照する「第2のファイル」(例えば、00711.m2ts)は、第2のデータユニット(例えば、Ext0711)を有することができる。ここで、第1のデータユニットおよび第2のデータユニットは、少なくとも部分的に、同一のセクタを参照する(45で示す例示的なセクタ)。
【0077】
図8は、バイナリデータがコピー防止される場合の実施形態を示す。図8の例では、ファイル00527.binのみが元のファイルである。
【0078】
残りのファイル00741.bin、00339.bin、および00916.binはフェイクファイルである。フェイクファイルは、例えば、エクステントに付加的なデータ(図8のファイル00741.bin参照)を付加したり、いくつかのエクステントを省略したり(図8のファイル00339.bin参照)、エクステントを並べ替えたり(図8のファイル00916.bin参照)することによって生成される。また、係る技術の任意の組合せが可能である。
【0079】
図8の実施形態は、Blu−ray Disc(登録商標)に記憶されたコンピュータゲームのコピーを防止するために用いられる。複数のフェイクファイルのいずれかがこのコンピュータゲームにおいて使用された場合、当該ゲームを終了するようにしてもよい。また、エンターテインメント性を低下させた状態でゲームをプレイさせることも可能である。例えば、ゲームのいくつかの特徴を利用不可能にしたり、そのゲームにおいてプレイヤーが或る一定のレベルに到達できないようにしたりしてもよい。
【0080】
図9は、例えば、図8に示すものと同様に、記録担体に記憶されるデータのコピー防止方法を示す。
【0081】
ステップ68において、複数のセクタに記憶するデータが用意される。
【0082】
ステップ70において、記録担体に記憶する第1のファイルを生成する。第1のファイルは、複数のセクタを第1の順序で参照する。ここで、ファイルを記録担体用の読み出し装置によって読み出すと、そのデータが元のバイト順に読み出される。
【0083】
ステップ72において、記録担体に記憶する第2のファイルを生成する。第2のファイルは、第1のファイルとは異なるファイルであり、複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する。ここで、第2のファイルを記録担体用の読み出し装置によって読み出しても、そのデータは元のバイト順で読み出されない(例えば、ファイル00916.binは、読み出しの際、まずExt0916が読み出され、次いで、エクステントExt1916およびExt2916が連続して読み出される)。第2のファイルは、(代替的にまたは付加的に)例えば、エクステントに付加的なデータ(図8のファイル00741.bin参照)を付加したり、いくつかのエクステントを省略したり(図8のファイル00339.bin参照)、エクステントを並べ替えたり(図8のファイル00916.bin参照)することによって生成することができ、係る技術の任意の組合せが可能である。
【0084】
図10は、大容量コンテンツハッシュテーブルを回避することができるさらなる実施形態を示す。
【0085】
Blu−ray Disc(登録商標)用のAACS暗号化標準に従って、ハッシュテーブルに記憶されるハッシュ値が、Blu−ray Disc(登録商標)に記憶されるファイル毎に生成される。したがって、ファイル毎に生成されるハッシュ値の数は、各ファイルのサイズに伴って増加する(96個のセクタの各ブロックに対して1つのハッシュ値が生成される)。
【0086】
したがって、例えば、図4(フェイククリップ情報ファイル1、……、i、i+2、……、n参照)および図7(ファイル00711.m2ts、00123.m2ts、00224.m2ts、00341.m2ts、および00216.m2ts参照)に示すように、多数の「フェイクファイル」を有することによって、ハッシュテーブルのサイズが増加する。また、大容量の「フェイクファイル」の場合、Blu−ray Disc(登録商標)に記憶されるハッシュテーブルの容量は増える。
【0087】
Blu−ray Disc(登録商標)を再生する場合、再生装置によっては、AACSコンテンツ認証工程を実行するためにメモリにハッシュテーブル全体を読み込む。これは、ハッシュテーブルを記憶するためのメモリのサイズが小さい特定の再生装置にとって問題となり得る。しかし、全ての再生装置がこのような問題を有する訳ではなく、図10は任意選択のものを示しているに過ぎないことに留意されたい。また、これは、全ての他の実施形態と組み合わせることができる。
【0088】
上記問題を回避するために、図10の実施形態では、各セクタに記憶された偽のコンテンツを参照するエクステントを有するサイズの小さなファイルのみを想定している。図10において、係る小型のファイルは、ファイル00002.m2tsおよび00003.m2tsである。図4に示した実施形態の構成(framework)において、小型のファイル00002.m2tsおよび00003.m2tsは、フェイクムービープレイリスト1、……、i、i+2、……、nに含まれる。さらに、他のファイル(偽のコンテンツを記憶するセクタを参照しない「さらなる第1のファイル」)、例えば、ファイル00000.m2ts、00001.m2tsおよび00004.m2tsのいずれかもフェイクムービープレイリストに含まれる。単一のフェイクプレイリストに、小型のファイル00002.m2tsおよび00003.m2tsを複数回含めることも可能である。
【0089】
したがって、図10の実施形態によれば、偽のコンテンツを含む小型のファイルに関してコピー防止を達成することができる。したがって、各ハッシュテーブルを記憶するのに小さいメモリしか有しない特定の再生装置において生じる上述の問題を回避することができる。
【0090】
正しいムービープレイリスト36は、ファイル00000.m2ts、00001.m2tsおよび00004.m2tsを含み、これらのファイルは、全て、それぞれのセクタに記憶された真のコンテンツのみを参照する。
【0091】
シームレスな(スムーズな)再生を保証するためには、プレイリストが有する複数のプレイアイテムには、例えば、接続状態5または6といった、それぞれの接続状態を記す必要がある。
【0092】
図11Aは、コピーが防止された記録担体733の製造のために画像を生成する画像生成処理部720を示す。画像生成処理部720は、ファイル抽出部722と、映像/音声処理部724と、JARファイル処理部726と、CMF(Cutting Master Format)ビルダー728とを備える。「JAR」は、「Java(登録商標)アーカイブ」を表し、再生中にBlu−rayプレイヤーが読み出して実行する実行可能なJava(登録商標)バイトコードを記憶するのに用いられるフォーマットである。
【0093】
730および732で示すように、画像生成処理部720は、認証装置730および製造装置732にそれぞれ接続される。
【0094】
認証装置730は、認証工程を実行可能にするが、画像生成処理部720においてこれは実行してもしなくてもよい。同様に、例えば、ガラスマスター等を製造する等の製造工程を実行する製造装置732は、画像生成処理部720内に配置されてもよく、他の場所に配置されてもよい。
【0095】
例えば、画像生成処理部720は、第1の会社の或る場所に配置してもよい。また、認証装置730は、第2の会社の或る場所に配置してもよい。また、製造装置732は、第3の会社の或る場所(または、第2の会社の当該場所)に配置してもよい。したがって、3つの異なる会社の場合、これらの3つ全ての会社は、データを交換するだけで円滑に協働して記録担体733を作製することができる。各会社は、他の会社から独立して営業することができる。
【0096】
734に示すように、認証装置730は、CMF画像を供給する。他の適したデータフォーマットを用いてもよい。なお、Blu−ray Disc(登録商標)の場合、CMF画像が用いられる。
【0097】
CMF画像734は、ファイル抽出部722によって受信される。ファイル抽出部722は、専用のハードウェアとしてもよく、汎用データ処理部としてもよい。ファイル抽出部722は、CMF画像734から、AVストリームファイル736、JARファイル738および他のファイル740を生成する。
【0098】
AVストリームファイル736は、元の(真の)オーディオビジュアルデータまたは元の(真の)オーディオデータを含む。
【0099】
図示するように、AVストリームファイル736は、CMFビルダー728と、映像/音声処理部724とに供給される。映像/音声処理部724は、742で示す、付加的なまたは改変されたAVストリームファイル、クリップ情報ファイルおよびプレイリストファイルを生成する。
【0100】
換言すると、映像/音声処理部724は、上述の付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータ(図11Aでは、付加的なまたは改変されたAVストリームファイルと称する)を生成する。
【0101】
(記録担体733の複数のさらなるセクタに記憶する)付加的なまたは改変されたAVストリームファイル742は、CMFビルダー728に供給される。
【0102】
JARファイル処理部726はJARファイル738から、コピー防止機能性をJARファイルに付与することによって改変されたJARファイル744を生成する。例えば、JARファイル処理部726は、例えば、図4に関連して説明したようにキー抽出工程、プレイリスト選択工程等を実行する。換言すると、改変されたJARファイル744によって、元の記録担体を再生したときに元の(真の)コンテンツが本来の品質でレンダリングされることが保証される。
【0103】
CMFビルダー728は、付加的なまたは改変されたAVストリームファイル742、元のAVストリームファイル736、改変されたJARファイル744および他のファイル740を受信し、新たなCMF画像746を生成する。当該新たなCMF画像746は、コピーが防止された記録担体733を製造するための製造装置732に供給される。
【0104】
したがって、上述したように、認証装置730から独立してコピー防止が追加される。これは、光記録担体を製造する場所でのコピー防止の追加と比較して、認証が複数の異なる場所または会社において頻繁に行われるため有利であり得る。無論、コピー防止の追加と、認証および製造とを完全に切り離すことも可能である。
【0105】
図11Bは、新たな画像ファイルを生成する方法の各ステップを示す。
【0106】
ステップ750において、画像データ、例えば、図11AのCMF画像734を受信する。
【0107】
ステップ752において、JARファイル、AVファイルおよび他のファイルを抽出する。
【0108】
ステップ754において、図11Aに関して説明したようにJARファイルを処理する。
【0109】
ステップ756において、図11Aに関して説明したようにAVファイルを処理する。
【0110】
ステップ758において、新しい画像ファイルを生成する。
【0111】
図11Cは別の実施形態を示す。本実施形態では、装置70は、コピーが防止された記録担体を製造するものである。装置70は、ファイルシステムを有する記録担体74の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを受信する受信部73を備える。受信部はさらに、記録担体74の複数のセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータを受信する。
【0112】
図11Cの例示的な実施形態において、映像データはves1に受信され、オーディオデータはaes1に受信される。また、付加的なまたは改変された映像データはves2に受信され、付加的なまたは改変されたオーディオデータはaes2に受信される。
【0113】
装置70は、記録担体74に記憶されるファイルシステムの第1のファイル00001.m2tsを生成するデータ処理部76をさらに備える。当該第1のファイル00001.m2tsは、複数のセクタの少なくとも一部を参照し、さらなるセクタを一切参照しない。これによって、記録担体74用の再生装置によって第1のファイル00001.m2tsがレンダリングされると、複数のセクタの一部に含まれるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータが再生される。
【0114】
データ処理部76はさらに、記録担体74に記憶されるファイルシステムの複数の第2のファイル00002.m2tsを生成する。当該第2のファイル00002.m2tsは、第1のファイル00001.m2tsとは異なるファイルであり、複数のセクタの少なくとも一部と、複数のさらなるセクタの少なくとも1つとを参照する。これによって、第2のファイル00001.m2tsが再生装置によってレンダリングされると、複数のセクタの一部および複数のさらなるセクタの少なくとも1つが再生される。
【0115】
データ処理部はさらに、(プログラムBD−J/HDMV部78が受信する)記録担体74に記憶されるプログラム命令を受信する。当該プログラム命令は、再生装置によって実行されると、記録担体の特徴パラメータを抽出する。ここで、特徴パラメータに基づき、第1のファイル00001.m2tsが複数の第2のファイル00002.m2tsと区別される。
【0116】
第1のファイル00001.m2tsおよび複数の第2のファイル00002.m2ts(「フェイクファイル」)を生成する場合、データ処理部76は、80で示すように、ves1に受信された映像データ、aes1に受信されたオーディオデータ、およびプログラム命令(例えば、BD−JまたはHDMV)に基づいてMUX工程を実行する。(いわゆる「認証工程」の一部である)MUX工程後、データ処理部76は、82に示すように挿入工程(including process)を実行する。挿入工程において、ves2に受信された付加的なまたは改変された映像データと、aes2に受信された付加的なまたは改変されたオーディオデータとを、複数の第2のファイル00002.m2ts(「フェイクファイル」)に挿入する。そして、当該複数の第2のファイル00002.m2tsをディスク74に記録する。
【0117】
図11Cに示すように、フェイクファイルの生成・挿入は、MUX工程後に行ってもよい。これは、認証工程後にファイルの挿入が可能であるため有利であり得る。したがって、認証工程は、本明細書全体に記載されるようなコピー防止メカニズムの実施とは切り離して行ってもよい。これは、光記録担体を製造する場所でのコピー防止の追加と比較して、認証が複数の異なる場所または会社において頻繁に行われるため有利であり得る。無論、コピー防止の追加と、認証および製造とを完全に切り離すことも可能である。
【0118】
図12は、再生中に複数の異なるファイルを切り換えることによってコピー防止を達成する場合のさらなる実施形態を示す。
【0119】
それぞれコピーが防止された記録担体、例えば、Blu−ray Disc(登録商標)上において、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、例えば、広告等、すなわち、偽のコンテンツを含む付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータとは、1つまたは複数のファイルに記憶される。図12に示す実施形態では、データは、例えば、ファイル90−1、90−2、90−3および90−4に記憶される。
【0120】
ファイル90−1、……、90−4はそれぞれ、1つまたは複数の映像シーケンス91−1、……、91−14を含む。
【0121】
ファイル90−1、……、90−4は、ムービープレイリスト93に含まれるプレイアイテム94−1、94−2、および94−3において参照される。プレイアイテム94−1は、ファイル90−1を参照する。また、プレイアイテム94−2は、マルチアングルプレイアイテムであり、(第1のファイルとしての)ファイル90−2および(第2のファイルとしての)ファイル90−3を参照する。さらに、プレイアイテム94−3は、ファイル90−4を参照する。
【0122】
ファイル90−1および90−4は、映像クリップ91−1、91−2、91−13および91−14を有し、当該映像クリップ91−1、91−2、91−13および91−14は全て、再生時に、元の(真の)コンテンツを本来の品質でレンダリングする。
【0123】
他方、上述したような参照符号で示すように、ファイル90−2に含まれる映像シーケンス91−3、91−7およびファイル90−3に含まれる映像シーケンス91−10は、付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータを有する。上述したように、係るコンテンツは、例えば、広告(音声、映像、またはその両方)、映像アーティファクト、音声アーティファクト、著作権侵害に対する警告、正規コピーの購入方法に関する情報、代替音声ストリーム等を含めることで、エンターテインメント性を低下させたものである。
【0124】
コピーが防止された記録担体はさらに、上述したように、キーマテリアルをディスクから抽出するBD−Jランタイムスレッド98を有するか、または各キーマテリアルを別のBD−J構成要素から受信する。キーマテリアルは、BD−Jランタイムスレッド98を制御するのに用いられる。制御命令に基づき、BD−Jランタイムスレッド98は、マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれる2つのファイル90−2および90−3の切り替えを可能にする。
【0125】
図12の例では、元のディスクが再生されることを想定しているため、BD−Jランタイムスレッド98による再生制御は、映像シーケンス91−3、91−7および91−10の再生が回避されるようなものである。
【0126】
再生経路は、矢印96−1、……、96−8によって示す。矢印100−1および100−2によって示すように、再生中に、映像シーケンスのレンダリングは、映像シーケンス91−1、91−2、91−8、91−9、91−5、91−6、91−12、91−13および91−14が連続再生されるように、第1のファイル90−2から第2のファイル90−3へ(またはその逆に)切り換えられる。これによって、元の(真の)コンテンツが再生される。切り替えに起因して、映像シーケンス91−3、91−7および91−10は再生されない。
【0127】
マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれる第1のファイル90−2および第2のファイル90−3の切り替えは、BD−Jランタイムスレッド98によって再生装置の各角度レジスタを設定することによって、または角度変更を行うBD−J法を呼び出すことによって制御される。
【0128】
BD−Jランタイムスレッド98は、Blu−ray Disc(登録商標)に記憶されたBD−Jアプリケーションの一部であるソフトウェア(プログラム命令)とすることができる。これは、コピーが防止された映画の再生装置の動作が開始されたときに開始してもよい。BD−Jランタイムスレッド98は、再生時間全体にわたってアクティブとすることができる。BD−Jランタイムスレッド98の目的は、プレイヤースレッドを制御するというものであり得る。基本的に、BD−Jランタイムスレッド98は、エンターテインメント性が意識的に低下するように改変されたAVストリームの位置を把握している。したがって、BD−Jランタイムスレッド98は、角度を変更する必要があるとき、すなわち、マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれる第1のファイルおよび第2のファイルの切り替えが必要なときをプレイヤーに指示する。したがって、BD−Jランタイムスレッド98は、実際の再生位置を把握している。例えば、プレイヤーに問い合わせること(ポーリング)によって、かつ/またはプレイヤーからイベントを受信することによって実際の再生位置を把握することができる。
【0129】
なお、図12に示す実施形態に関して、マルチアングルプレイアイテム94−2は、偽のコンテンツを含むファイル90−2および90−3等の2つ以上のファイルを有することも可能である。換言すると、この場合、マルチアングルプレイアイテム94−2は2つ以上の角度を有する。
【0130】
さらに、図12に示す実施形態に関して、このコピー防止方法は、ファイル90−1、90−2、90−3、および90−4に含まれるエクステント(図2Dでは、例えば、エクステントExt0およびExt0等)が、ディスクの(部分的に)同一のセクタを参照する必要がある点で、図1〜図11に示す実施形態から独立したものである。他方、図15によって以下にさらに説明するように、組合せは依然として可能であり、有益である。
【0131】
図12の実施形態は、BD−Jランタイムスレッドが、ディスクの正しい再生に必要とされる知識を「具える」という利点を有する。したがって、このようにすることで、偽のコンテンツのレンダリングを回避するように再生経路を制御する方法に関する情報が失われるため、コピー者が元のディスクのコピーを生成しようとする場合、当該コピー者はBD−Jランタイムスレッド98を容易に除去することはできない。
【0132】
また、デバッグツール(デバッグプレイヤー)を用いることによって容易に見つけ出せる情報が存在しない。
【0133】
コピー者が正しい再生経路、すなわち、適当な位置におけるマルチアングルプレイアイテムに含まれる複数の異なるファイルの再生を切り替える正しいスイッチングシーケンスを見つけ出すことができない場合、常に偽のコンテンツが再生される(これは、マルチアングルプレイアイテムに含まれる全てのファイルは、例えば、図12に示す映像シーケンス91−3、91−7、および91−10等のそれぞれの偽のコンテンツ/映像シーケンスを含むという想定に基づく)。
【0134】
図13は、図12と同様の例を示し、ハッカーが、コピーを生成するときにBD−Jランタイムスレッド98を除去している場合にコピー防止がどのように作用するかを説明するものである。元のディスクのコピーを再生する場合を想定する。
【0135】
コピーを生成するときに、ハッカーは、図12に示すBD−Jランタイムスレッド98を完全に除去しているため、プレイヤーは、図12において96−1、……、96−8で示されるように再生経路を制御することができない。代わりに、図13において100−1、……、100−5で示す再生経路が使用されて再生が行われる。これは、例えば、プレイヤーの角度レジスタが、マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれる第1のファイル(「デフォルト角度」)が常にレンダリングされるように設定されているためである。
【0136】
図14は、図12の例を再度示す。ここでは、コピーが再生される場合を想定する。しかし、この場合、図13の例とは異なり、コピー者は、元のディスクのコピーを生成するときにBD−Jランタイムスレッド98を除去していない。しかし、コピーであるため、BD−Jランタイムスレッドによって抽出されるか、または、マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれる第1のファイル90−3および第2のファイル90−4の切り替えを制御するための別のBD−J構成要素98から受信するキーマテリアルは、元のディスクから抽出されるものと同じではない。
【0137】
したがって、再生経路は、図12の再生経路とは異なる。実際には、マルチアングルプレイアイテム94−2に含まれるファイル90−2および90−3の完全に任意な切り替えが起こり得る。図14に示すように、(任意の)再生経路104−1、……、104−7が続く状態で、再生経路104−3および104−5は、映像シーケンス91−10および91−7に記憶された偽のコンテンツを再生することになる。
【0138】
上述したように、図12の実施形態は、図1〜図11の実施形態から独立して実施することができる。換言すると、複数の異なるファイルに含まれるエクステントは、Blu−ray Disc(登録商標)上の(少なくとも部分的に)同一のセクタを参照する必要がない。この場合、例えば、図12に示すファイル90−2および90−3はそれぞれ、ディスク上の全く異なる(非同一)セクタを参照するエクステントを有する。
【0139】
他方、図12の実施形態と図1〜図11の実施形態との組合せは、図15によって明らかになるようにデータ担体上の記憶領域の大規模な(物理的な)割り当てが回避されるため有益であり得る。
【0140】
図15は、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsを示す。
【0141】
第1のファイル00000.m2tsは、エクステントExt0、Ext1、Ext2、Ext3、およびExt4の第1のセットを有する。第2のファイル00001.m2tsは、エクステントExt0、Ext1、Ext2、Ext3、およびExt4を有するエクステントの第2のセットを有する。
【0142】
図15の例では、エクステントExt1およびExt3は、付加的なまたは改変されたコンテンツ(偽のコンテンツ)を含むセクタ(「さらなるセクタ」)を参照すると想定する。
【0143】
コピー防止の設計に応じて、Ext1は、Ext1が参照するセクタの改変されたコピーであるセクタ(「さらなるセクタ」)を参照することができる。同様に、エクステントExt3が参照するセクタは、エクステントExt3が参照するセクタの改変されたコピーであり得る(上記「改変されたコピー」の説明参照)。
【0144】
図15の第1のファイル00000.m2tsは、図12の第1のファイル90−2に相当し、図15の第2のファイル00001.m2tsは、図12の第2のファイル90−3に相当する。
【0145】
したがって、図1〜図11によって説明した概念を図12の概念と組み合わせた場合、図12のマルチアングルプレイアイテム94−2等のマルチアングルプレイアイテムに挿入される、Blu−ray Disc(登録商標)上の複数のファイルを生成する場合、各データを当該ディスク上に物理的に割り当てる必要がないという利点が得られる。これは、ディスク上のセクタに物理的に記憶されたデータが、2つ以上のファイルによって参照されるためである。なお、例えば、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsにそれぞれ含まれるエクステントExt0およびExt0は、同一のセクタを参照する。
【0146】
参照符号110−1、110−2、110−3、110−4、110−5、および110−6は、元のディスクに記憶されたコンテンツのレンダリング時の再生装置の読み出しヘッドの動きを示す。再生は、BD−Jランタイムスレッド98’によって制御される。再生工程の始めにおいて、第1のファイル0000.m2tsがレンダリングされ、ここで、エクステントExt0、Ext1およびExt2が参照するセクタに記憶されたデータが(部分的にのみ)レンダリングされる。エクステントExt1およびExt2は、隣接し合う参照用セクタでないため、読み出しヘッドは、110−2で示すようにジャンプする(例えば、図2Dも参照)。
【0147】
ステップ111において、BD−Jランタイムスレッド98’は、第1のファイル00000.m2tsから第2のファイル00001.m2tsへ再生を切り換える。上述したように、第1のファイル00000.m2tsおよび第2のファイル00001.m2tsは、例えば、図12のマルチアングルプレイアイテム94−2等のマルチアングルプレイアイテムに含まれると想定すると、これは例えば角度レジスタを変更することによって行われる。
【0148】
再生を第1のファイル00000.m2tsから第2のファイル00001.m2tsへ変更した後、110−4、110−5、110−6で示すように、第2のファイル00001.m2tsのレンダリングが続行される。なお、ここでも、110−5のジャンプによって、第1のファイルに含まれるエクステントExt3が参照するセクタのレンダリングが回避される。それぞれのセクタは、第2のファイル00001.m2tsに含まれるエクステントの第2のセットに含まれるエクステントによって参照されない。
【0149】
図16は、図15で説明した概念を図10の実施形態と組み合わせた場合のさらなる実施形態を示す。
【0150】
図10と同様に、例えば、真のコンテンツを記憶するセクタを参照するファイル00002.m2ts等の付加的なファイルが生成される。図10に関連して説明したように、これらは、図4に示すようなプレイリストに含まれる。
【0151】
図17Aは、例えば、3D Blu−ray Disc(登録商標)の場合の2つのファイル00000.ssifおよび00000.m2tsを示す。図17Aでは、B[0]およびB[1]は、左目用映像(ベースビュー)を含むセクタに相当する。また、D[0]およびD[1]は、右眼用映像(ディペンデントビュー)を含むセクタを示す。
【0152】
ファイル00000.m2tsは、エクステントExt00m2tsおよびExt10m2tsを介してセクタB[0]およびB[1]のみを参照する。したがって、ファイル00000.m2tsは、左眼用データ(ベースビュー)のみをカバーする。3D Blu−ray Disc(登録商標)は2D Blu−ray(登録商標)プレイヤーによってレンダリングされ、ファイル00000.m2tsのデータのみがレンダリングされる。
【0153】
他方、ファイル00000.ssifは、エクステントExt00ssifを介して全てのセクタB[0]、D[0]、B[1]およびD[1]を参照する。
【0154】
図17Bに示す実施形態によれば、図17Aを参照して説明したような3D標準に従うさらなるファイルは、コピーが防止されたディスクに含まれる。
【0155】
図17Bでは、ファイル00001.ssifおよび対応するファイル00001.m2tsが係るさらなるファイルである。
【0156】
図示するように、ファイル00001.ssifは、エクステントExt01ssifおよびExt11ssifを介してセクタB[0]、D[0]、B[2]、D[2]、B[3]およびD[3]を参照する。また、ファイル00001.m2tsは、エクステントExt01m2ts、Ext11m2tsおよびExt21m2tsを介してセクタB[0]、B[2]およびB[3]を参照する。
【0157】
上記で用いたのと同じ参照符号で示すように、図17Bの例では、セクタB[2]およびD[2]が偽のコンテンツを含むと想定する。したがって、ファイル00001.m2tsおよび00001.ssifのいずれかがレンダリングされると、偽のコンテンツが再生される。元のコンテンツをレンダリングする場合、ファイル00000.m2tsおよび対応のファイル00000.ssifをレンダリングする必要がある.
【0158】
したがって、3D Blu−ray Disc(登録商標)のコピー防止は、それぞれのフェイクムービープレイリストによって参照される、図4に示すようなそれぞれのフェイクAVクリップファイル(フェイクファイル)およびフェイククリップ情報ファイルを生成することによって達成される。
【0159】
正しいムービープレイリストを検出する場合のみ、元の(真の)3Dコンテンツは本来の品質でレンダリングされる。
【0160】
なお、偽のコンテンツを含むセクタB[2]およびD[2]は、他のセクタの「改変されたコピー」(上記参照)としてもよい。例えば、図17Bでは、セクタB[2]は、セクタB[1]の改変されたコピーに相当し得る。また、セクタD[2]は、D[1]のセクタの改変されたコピーであり得る。
【0161】
なお、本発明は、以下のような構成(1)〜(20)を採ることもできる。
【0162】
(1)ファイルシステムを有する記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを用意し、
前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータを用意し、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生されるように生成し、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第2のファイルを、当該第2のファイルが前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生されるように生成する
コピー防止方法。
【0163】
(2)前記(1)に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタのそれぞれの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの少なくとも一部を参照する、複数のさらなる第2のファイルを、当該複数のさらなる第2のファイルがそれぞれ前記再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタのそれぞれの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの前記少なくとも一部が再生されるように生成するステップをさらに含む
コピー防止方法。
【0164】
(3)前記(2)に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルを前記第2のファイルおよび前記複数のさらなる第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を判定するステップをさらに含み、
コピー防止方法。
【0165】
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータは、広告、映像アーティファクト、音声アーティファクト、著作権情報、販売情報および代替音声ストリームのいずれか1つを含む
コピー防止方法。
【0166】
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルは、第1のデータユニットを有し、
前記第2のファイルは、第2のデータユニットを有し、
前記第1のデータユニットおよび前記第2のデータユニットは、少なくとも部分的に同一のセクタを参照する
コピー防止方法。
【0167】
(6)前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルは、前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するデータユニットの第1のセットを有し、
前記第2のファイルは、前記複数のさらなるセクタの一部を参照するデータユニットの第2のセットを有し、
前記第2のセットの少なくとも1つのデータユニットは、前記第1のセットの1つのデータユニットの改変されたコピーであり、
前記改変されたコピーは、前記1つのデータユニットの改変されたオーディオビジュアルデータまたは改変されたオーディオデータを有し、
前記改変されたオーディオビジュアルデータまたは改変されたオーディオデータのフォーマットは、前記1つのデータユニットの前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータのフォーマットの仕様に準拠する
コピー防止方法。
【0168】
(7)前記(6)に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体は、Blu−ray Disc(登録商標)であり、
前記ファイルシステムは、UDF(Universal Disk Format)ファイルシステムであり、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルはUDFファイルであり、
前記データユニットはエクステントである
コピー防止方法。
【0169】
(8)前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記複数のセクタの一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの複数のさらなる第1のファイルを生成するステップと、
前記第1のファイルおよび前記さらなる第1のファイルを有するプレイリストを、当該プレイリストが再生のために前記再生装置によって用いられるときに、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが本来の品質で再生されるように生成するステップと、
前記第2のファイルまたは前記複数のさらなる第2のファイルの少なくとも1つを有する少なくとも1つのさらなるプレイリストを、前記再生装置が当該少なくとも1つのさらなるプレイリストを用いて再生を行うときに、前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータの少なくとも1つが再生されるように生成するステップと
をさらに含む
コピー防止方法。
【0170】
(9)前記(8)に記載のコピー防止方法であって、
前記プレイリストを前記少なくとも1つのさらなるプレイリストから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を判定するステップ
をさらに含む
コピー防止方法。
【0171】
(10)前記(1)に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体は、3Dコンテンツを記憶するBlu−ray Disc(登録商標)であり、
前記第2のファイルは、左眼および右眼用のさらなるセクタを参照する
コピー防止方法。
【0172】
(11)コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生方法であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの複数の第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、複数の第2のファイルと、
前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出するプログラム命令と
を有し、当該コンテンツ再生方法は、
前記プログラム命令を実行し、前記記録担体がオリジナルであるかまたはコピーであるかに応じて、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータおよび/または前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータをレンダリングする
コンテンツ再生方法。
【0173】
(12)コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生装置であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの複数の第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、複数の第2のファイルと、
前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出するプログラム命令と
を有し、当該コンテンツ再生装置は、
前記プログラム命令を実行し、前記記録担体がオリジナルであるかまたはコピーであるかに応じて、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータおよび/または前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータをレンダリングするレンダリング部
を具備する
コンテンツ再生装置。
【0174】
(13)コピーが防止された記録担体を製造するために画像を生成する、画像生成装置であって、
ファイルシステムを有する前記記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータとを受信する受信部と、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生されるように生成し、前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの複数の第2のファイルを、当該複数の第2のファイルが前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生されるように生成し、前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を受信または生成するデータ処理部と
を具備する
画像生成装置。
【0175】
(14)記録担体であって、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、第2のファイルと
を具備する
記録担体。
【0176】
(15)前記(14)に記載の記録担体であって、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部をそれぞれ参照する、複数のさらなる第2のファイルであって、それぞれが前記再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、複数のさらなる第2のファイル
をさらに具備する
記録担体。
【0177】
(16)前記(15)に記載の記録担体であって、
前記第1のファイルを前記第2のファイルおよび前記複数のさらなる第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令
をさらに具備する
記録担体。
【0178】
(17)元のバイト順序を有する、ファイルシステムの記録担体の複数のセクタに記憶されるデータを用意し、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第1のファイルを生成し、
前記記録担体に記憶される、前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルを生成し、
前記データは、前記第1のファイルが前記記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが前記記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
コピー防止方法。
【0179】
(18)前記(17)に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体のさらなるセクタに記憶される付加的なデータを用意するステップ
をさらに含み、
前記第2のファイルは、前記読み出し装置が当該第2のファイルを読み出すときに当該読み出し装置によって前記さらなるセクタが読み出されるように、当該さらなるセクタを参照する
コピー防止方法。
【0180】
(19)記録担体であって、
元のバイト順序を有する、ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたデータと、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記ファイルシステムの第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルと
を有し、
前記データは、前記第1のファイルが当該記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが当該記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
記録担体。
【0181】
(20)コピーが防止された記録担体を製造する、記録担体製造装置であって、
元のバイト順序を有する、ファイルシステムを有する前記記録担体の複数のセクタに記憶されるデータを受信する受信部と、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第1のファイルと、当該第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第2のファイルとを生成するデータ処理部と
を具備し、
前記データは、前記第1のファイルが前記記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが前記記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
記録担体製造装置。
【0182】
本発明はさらに、以下のような構成(1)〜(11)を採ることもできる。
【0183】
(1)ファイルシステムを有する記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを用意し、
前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータを用意し、
前記複数のセクタの第1の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第1の部分を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第1の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第1の部分が再生されるように生成し、
前記複数のセクタの第2の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第2の部分を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第2のファイルを、当該第2のファイルが前記記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第2の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第2の部分が再生されるように生成し、
前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しとを切り換えさせる、前記記録担体に記憶されるプログラム命令を判定する、コピー防止方法であって、
前記記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
コピー防止方法。
【0184】
(2)前記(1)に記載のコピー防止方法であって、
前記プログラム命令は、前記再生装置によって実行されると、前記記録担体の特徴パラメータを抽出し、
前記切り替えは、前記特徴パラメータに応じて変わる
コピー防止方法。
【0185】
(3)前記(1)または(2)に記載のコピー防止方法であって、
前記複数のセクタの各付加的な部分および前記複数のさらなるセクタの各さらなる付加的な部分を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの少なくとも1つの付加的なファイルを、当該少なくとも1つの付加的なファイルが前記記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記付加的な部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる付加的な部分が再生されるように生成し、
前記記録担体に記憶される前記プログラム命令は、前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しと、前記少なくとも1つの付加的なファイルの読み出しとを切り換え、
前記記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
コピー防止方法。
(4)前記(1)または(2)に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体は、Blu−ray Disc(登録商標)であり、
前記ファイルシステムは、UDF(Universal Disk Format)ファイルシステムであり、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルは、マルチアングルプレイアイテムに含まれ、
前記切り替えは、角度レジスタの設定を変更することによって、または前記再生装置の角度変更方法を呼び出すことによって達成される
コピー防止方法。
【0186】
(5)前記(4)に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルは、エクステントの第1のセットを有し、
前記第2のファイルは、エクステントの第2のセットを有し、
前記第1のセットに含まれる少なくとも1つのエクステントは、前記複数のセクタのうちの1つのセクタを参照し、
前記第2のセットに含まれる少なくとも1つのエクステントは、前記1つのセクタを参照する
コピー防止方法。
【0187】
(6)記録担体であって、
ファイルシステムを有する当該記録担体の、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを記憶する複数のセクタと、
付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータを記憶する複数のさらなるセクタと、
前記複数のセクタの第1の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第1の部分を参照する、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第1の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第1の部分が再生される、第1のファイルと、
前記複数のセクタの第2の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第2の部分を参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第2の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第2の部分が再生される、第2のファイルと、
前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しとを切り換えさせる、プログラム命令と
を具備する、記録担体であって、
当該記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
記録担体。
【0188】
(7)コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生方法であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを記憶する複数のセクタと、
付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータを記憶する複数のさらなるセクタと、
前記複数のセクタの第1の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第1の部分を参照する、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第1の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第1の部分が再生される、第1のファイルと、
前記複数のセクタの第2の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第2の部分を参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第2の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第2の部分が再生される、第2のファイルと、
前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しとを切り換えさせる、プログラム命令と
を有し、
前記記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
コンテンツ再生方法。
【0189】
(8)コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生装置であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の、オーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを記憶する複数のセクタと、
付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータを記憶する複数のさらなるセクタと、
前記複数のセクタの第1の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第1の部分を参照する、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第1の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第1の部分が再生される、第1のファイルと、
前記複数のセクタの第2の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第2の部分を参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第2の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第2の部分が再生される、第2のファイルと、
前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しとを切り換えさせる、プログラム命令と
を有し、
前記記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
コンテンツ再生装置。
【0190】
(9)コピーが防止された記録担体を製造する、記録担体製造装置であって、
ファイルシステムを有する前記記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なオーディオビジュアルデータまたは付加的なオーディオデータとを受信する受信部と、
前記複数のセクタの第1の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第1の部分を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第1の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第1の部分が再生されるように生成し、前記複数のセクタの第2の部分および前記複数のさらなるセクタのさらなる第2の部分を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第2のファイルを、当該第2のファイルが前記記録担体用の再生装置によって完全にレンダリングされると、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータの各前記第2の部分および前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータの各前記さらなる第2の部分が再生されるように生成するデータ処理部と
を具備する
記録担体製造装置。
【0191】
(10)前記(9)に記載の記録担体製造装置であって、
前記受信部は、前記再生装置によって実行されると、当該再生装置を制御して前記第1のファイルの読み出しと、前記第2のファイルの読み出しとを切り換えさせる、プログラム命令を受信し、
前記記録担体がオリジナルである場合、前記切り替えは、前記付加的なオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なオーディオデータがいずれも再生されないように前記さらなるセクタが読み出されずに前記複数のセクタのみが読み出されるように制御される
記録担体製造装置。
【0192】
(11)前記(9)または(10)に記載の記録担体製造装置であって、
前記セクタおよび前記さらなるセクタ、前記第1のファイルおよび前記第2のファイル、ならびに前記プログラム命令を記録担体に記憶する再生部
をさらに具備する
記録担体製造装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルシステムを有する記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータを用意し、
前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータを用意し、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生されるように生成し、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第2のファイルを、当該第2のファイルが前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生されるように生成する
コピー防止方法。
【請求項2】
請求項1に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタのそれぞれの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの少なくとも一部をそれぞれ参照する、複数のさらなる第2のファイルを、当該複数のさらなる第2のファイルがそれぞれ前記再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタのそれぞれの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの前記少なくとも一部が再生されるように生成するステップをさらに含む
コピー防止方法。
【請求項3】
請求項2に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルを前記第2のファイルおよび前記複数のさらなる第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を判定するステップをさらに含み、
コピー防止方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータは、広告、映像アーティファクト、音声アーティファクト、著作権情報、販売情報および代替音声ストリームのいずれか1つを含む
コピー防止方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルは、第1のデータユニットを有し、
前記第2のファイルは、第2のデータユニットを有し、
前記第1のデータユニットおよび前記第2のデータユニットは、少なくとも部分的に同一のセクタを参照する
コピー防止方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記第1のファイルは、前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するデータユニットの第1のセットを有し、
前記第2のファイルは、前記複数のさらなるセクタの一部を参照するデータユニットの第2のセットを有し、
前記第2のセットの少なくとも1つのデータユニットは、前記第1のセットの1つのデータユニットの改変されたコピーであり、
前記改変されたコピーは、前記1つのデータユニットの改変されたオーディオビジュアルデータまたは改変されたオーディオデータを有し、
前記改変されたオーディオビジュアルデータまたは改変されたオーディオデータのフォーマットは、前記1つのデータユニットの前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータのフォーマットの仕様に準拠する
コピー防止方法。
【請求項7】
請求項6に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体は、Blu−ray Disc(登録商標)であり、
前記ファイルシステムは、UDF(Universal Disk Format)ファイルシステムであり、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルはUDFファイルであり、
前記データユニットはエクステントである
コピー防止方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のコピー防止方法であって、
前記複数のセクタの一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの複数のさらなる第1のファイルを生成するステップと、
前記第1のファイルおよび前記さらなる第1のファイルを有するプレイリストを、当該プレイリストが前記再生装置によって再生に供されるときに、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが本来の品質で再生されるように生成するステップと、
前記第2のファイルまたは前記複数のさらなる第2のファイルの少なくとも1つを有する少なくとも1つのさらなるプレイリストを、前記再生装置が当該少なくとも1つのさらなるプレイリストを用いて再生を行うときに、前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータの少なくとも1つが再生されるように生成するステップと
をさらに含むコピー防止方法。
【請求項9】
請求項8に記載のコピー防止方法であって、
前記プレイリストを前記少なくとも1つのさらなるプレイリストから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を判定するステップ
をさらに含むコピー防止方法。
【請求項10】
請求項1に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体は、3Dコンテンツを記憶するBlu−ray Disc(登録商標)であり、
前記第2のファイルは、左眼および右眼用のさらなるセクタを参照する
コピー防止方法。
【請求項11】
コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生方法であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの複数の第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、複数の第2のファイルと、
前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出するプログラム命令と
を有し、当該コンテンツ再生方法は、
前記プログラム命令を実行し、前記記録担体がオリジナルであるかまたはコピーであるかに応じて、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータおよび/または前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータをレンダリングする
コンテンツ再生方法。
【請求項12】
コピーが防止された記録担体に記憶されたコンテンツを再生する、コンテンツ再生装置であって、
前記記録担体は、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの複数の第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、複数の第2のファイルと、
前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出するプログラム命令と
を有し、当該コンテンツ再生装置は、
前記プログラム命令を実行し、前記記録担体がオリジナルであるかまたはコピーであるかに応じて、前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータおよび/または前記付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは前記付加的なまたは改変されたオーディオデータをレンダリングするレンダリング部
を具備するコンテンツ再生装置。
【請求項13】
コピーが防止された記録担体を製造するために画像を生成する、画像生成装置であって、
ファイルシステムを有する前記記録担体の複数のセクタに記憶されるオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、前記記録担体の複数のさらなるセクタに記憶される付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータとを受信する受信部と、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの第1のファイルを、当該第1のファイルが前記記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生されるように生成し、前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記記録担体に記憶される前記ファイルシステムの複数の第2のファイルを、当該複数の第2のファイルが前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生されるように生成し、前記第1のファイルを前記複数の第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると前記記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令を受信または生成するデータ処理部と
を具備する画像生成装置。
【請求項14】
記録担体であって、
ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたオーディオビジュアルデータまたはオーディオデータと、
当該記録担体の複数のさらなるセクタに記憶された付加的なまたは改変されたオーディオビジュアルデータまたは付加的なまたは改変されたオーディオデータと、
前記複数のセクタの少なくとも一部を参照するが前記さらなるセクタを参照しない、前記ファイルシステムの第1のファイルであって、当該記録担体用の再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部に含まれる前記オーディオビジュアルデータまたは前記オーディオデータが再生される、第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの少なくとも一部を参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルであって、前記再生装置によって再生されると、前記複数のセクタの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタの前記少なくとも一部が再生される、第2のファイルと
を具備する記録担体。
【請求項15】
請求項14に記載の記録担体であって、
前記第1のファイルおよび前記第2のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタのそれぞれの少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの少なくとも一部を参照する、複数のさらなる第2のファイルであって、それぞれが前記再生装置によってレンダリングされると、前記複数のセクタのそれぞれの前記少なくとも一部および前記複数のさらなるセクタのそれぞれの前記少なくとも一部が再生される、複数のさらなる第2のファイル
をさらに具備する記録担体。
【請求項16】
請求項15に記載の記録担体であって、
前記第1のファイルを前記第2のファイルおよび前記複数のさらなる第2のファイルから区別するために、前記再生装置によって実行されると当該記録担体の特徴パラメータを抽出する、当該記録担体に記憶されるプログラム命令
をさらに具備する記録担体。
【請求項17】
元のバイト順序を有する、ファイルシステムの記録担体の複数のセクタに記憶されるデータを用意し、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第1のファイルを生成し、
前記記録担体に記憶される、前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルを生成し、
前記データは、前記第1のファイルが前記記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが前記記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
コピー防止方法。
【請求項18】
請求項17に記載のコピー防止方法であって、
前記記録担体のさらなるセクタに記憶される付加的なデータを用意するステップ
をさらに含み、
前記第2のファイルは、前記読み出し装置が当該第2のファイルを読み出すときに当該読み出し装置によって前記さらなるセクタが読み出されるように、当該さらなるセクタを参照する
コピー防止方法。
【請求項19】
記録担体であって、
元のバイト順序を有する、ファイルシステムを有する当該記録担体の複数のセクタに記憶されたデータと、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記ファイルシステムの第1のファイルと、
前記第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記ファイルシステムの第2のファイルと
を有し、
前記データは、前記第1のファイルが当該記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが当該記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
記録担体。
【請求項20】
コピーが防止された記録担体を製造する、記録担体製造装置であって、
元のバイト順序を有する、ファイルシステムを有する前記記録担体の複数のセクタに記憶されるデータを受信する受信部と、
前記複数のセクタを第1の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第1のファイルと、当該第1のファイルとは異なるファイルであり、前記複数のセクタの少なくとも一部を第2の順序で参照する、前記記録担体に記憶される、前記ファイルシステムの第2のファイルとを生成するデータ処理部と
を具備し、
前記データは、前記第1のファイルが前記記録担体用の読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序で読み出されるが、前記第2のファイルが前記記録担体用の前記読み出し装置によって読み出される場合、前記元のバイト順序では読み出されない
記録担体製造装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【公開番号】特開2012−216272(P2012−216272A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−60251(P2012−60251)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(594064529)株式会社ソニーDADC (88)
【出願人】(595044111)ソニー デーアーデーツェー オーストリア アクチェンゲゼルシャフト (21)
【氏名又は名称原語表記】Sony DADC Austria AG
【Fターム(参考)】