説明

コミッションを中心とするネットワーク運用システムおよび方法

本発明の実施形態は、コミッションを中心としたネットワーク運用システムおよび方法を提供することができる。一実施形態では、コミッションを中心としたネットワーク運用方法を提供することができる。当該方法は、電子取引を受信するステップを含むことができる。当該方法は、当該電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定するステップをさらに含むことができる。さらに、当該方法は、当該電子取引形態に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定するステップを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
COCA−COLA(登録商標)は、米国ジョージア州アトランタにあるThe Coca−Cola Companyの登録商標である。本明細書に使用される他の名称は、The Coca−Cola Companyまたは他の会社の登録商標、商標、または製品名である場合がある。
【0002】
本発明は、自動販売機販売ネットワークに関し、より具体的には、コミッションを中心とするネットワーク運用システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
自動販売機販売産業において、硬貨および紙幣は、自動販売機販売される商品およびサービスの代金を支払うために使用される、1つの方法となっている。この点で、自動販売機販売アカウントが決済される際、自動販売装置から、硬貨および紙幣を回収することができ、硬貨および紙幣は、何が販売され、いくらの金額が回収されたかを判定するために、実在庫と照合することができる。
【0004】
近年、現金不要支払い、例えばクレジットカードは、支払いのための一選択肢となった。この点で、自動販売装置のユーザは、現在、自動販売機販売される商品およびサービスに、硬貨および紙幣での支払いに加えて、現金不要支払いを使用できる場合がある。現金不要支払いの場合、現金不要支払いは、典型的に、第3者サーバによって処理することができる。続いて、電子資金振替(EFT)は、受領された現金不要支払いを、いずれの取引処理料金および/または他の料金も差し引いて、自動販売装置のオペレータに送ることができる。それでも、場合によっては、EFTは、実際の自動販売機販売事象を、関連付けられる実際の現金不要取引と照合しない場合がある。さらに厄介なことには、自動販売機販売売上金額は、現金不要資金から料金が差し引かれる場合があるため、EFT金額と一致しない場合があり、多くの場合、EFT取引は、集約バッチまたは複数の取引を一括したものを表し、したがって、それぞれの個々の自動販売機販売取引を不明瞭にし得る。
【0005】
現金不要取引の処理は、現金不要取引を取り扱うプロセッサ、現金不要取引に対応する自動販売機によって商品および/またはサービスを提供する供給元、ならびに現金不要取引処理に関与する他のものに、数多くの問題をもたらす可能性がある。例えば、一決済処理では、多くの現金不要取引が、自動販売機または他の関連付けられるデータ記憶デバイスに依然として記憶されている場合があるため、硬貨、紙幣、および現金不要取引が、適時に在庫品目と照合されない場合がある。他の場合では、現金不要取引は、依然として第3者サーバに向かう途中である、まだ決済されていない、および/または取引レベルの詳細がほとんどもしくはまったくない状態で集約される場合がある。多くの場合、自動販売機販売決済が開始された後にのみ、関連するEFT取引が発生し得、これは、EFTの集約性質のため、決済処理をさらに妨げる可能性がある。
【0006】
さらに、また、現金不要取引を1つ以上の第3者サーバに経路設定することは、責任問題を引き起こす可能性もある。場合によっては、自動販売機から複数のアイテムが自動販売機から販売される可能性があり、1人以上の客が、クレジットカードまたはデビットカード等の現金不要手段で支払うことを試みる場合がある。しかしながら、そのような場合、自動販売装置オペレータが、現金不要取引によって代金が支払われた自動販売機販売の資金を見るという保証はなく、また、さらに、客が、自動販売機販売された商品および/またはサービスの料金を正確に請求されたという保証はない。したがって、いつ自動販売機販売が発生したか、または客に何の料金が請求されたかに関する責任は、ほとんどもしくはまったくない。さらに、客が、適時かつ正確に料金を請求されたか否かに関する責任は、ほとんどもしくはまったくなく、また、自動販売装置オペレータが、現金不要取引によって代金が支払われた自動販売機販売の正確な資金を受領したという保証は、ほとんどもしくはまったくない。
【0007】
さらに、現金不要取引の正確度および/または正確さを検証するための、第3者サーバの監査における問題が存在する。この点で、現金不要自動販売機販売取引は、監視、責任、監査制御、ならびに自動販売装置内のデバイスがどのように動作するか、および様々なサーバもしくは他のデータ処理デバイスに、またはそれらの間で、どのようにデータが通信されるかを制御する能力を欠如している可能性がある。
【0008】
別の問題は、巡回担当者が、自動販売装置位置で、取引金額および在庫品目を照合する際に発生する。場合によっては、紙幣、硬貨、現金不要自動販売機販売の金額、および在庫品目の量は、同一時点で既知でなければならない。現金不要取引に関する場合、これは、いずれの料金も控除されていない、それぞれの取引の価格を知っていること、どの現金不要取引が決済されているかを知っていること、およびまた、どの決済された現金不要取引が、自動販売装置のオペレータが現金不要取引の代金を支払われたことを示す、対応するEFT記録を有するかを知っていることを意味する。このレベルの詳細がない場合、複数の自動販売装置位置にわたって、誤りがなく、正確な、または適時の自動販売装置決済を実施することができる見込みはない可能性がある。全世界の自動販売装置では、決済処理は、効率的に実施されない場合がある。
【0009】
別の問題は、いくつかのネットワークサービスプロバイダが、それらのネットワークへのアクセスに、月額等の料金を請求することを望む場合があるということである。このモデルは、一部の用途には好適であり得るが、自動販売機販売等の他の用途では、このモデルはうまくいかない場合がある。自動販売機販売等の用途では、いくつかの自動販売装置は、比較的良好な売上を上げる場合があり、一方、他の自動販売装置は、同じようには業績を上げない場合がある。したがって、自動販売装置の運用者は、比較的少ない売上高を上げる自動販売装置に対しては、固定月額等の固定料金を支払うことができない場合がある。
【0010】
したがって、コミッションを中心としたネットワーク運用システムおよび方法の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0011】
上述の必要性のうちの一部またはすべては、本発明の様々な実施形態によって対処することができる。本発明の実施形態は、コミッションを中心としたネットワーク運用システムおよび方法を提供することができる。
【0012】
一実施形態では、コミッションを中心としたネットワーク運用方法を提供することができる。当該方法は、電子取引を受信するステップを含むことができる。当該方法はさらに、電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定するステップを含むことができる。さらに、当該方法は、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定するステップを含むことができる。
【0013】
別の実施形態では、コミッションを中心としたネットワーク運用システムを提供することができる。当該システムは、電子取引を受信するように動作可能なサーバを含むことができ、少なくとも1つの状態フィールドが、電子取引に関連付けられる。サーバはさらに、前記電子取引形態を判定するように動作可能であり得る。さらに、サーバは、少なくとも1つの状態フィールドが、既定の状態であると判定される際、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定するように動作可能であり得る。
【0014】
別の実施形態では、販売業者にコミッションを提供するための方法を提供することができる。当該方法は、電子取引を受信するステップを含むことができる。また、当該方法は、電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定するステップも含むことができる。さらに、当該方法は、取引量、取引金額、既定料金、または電子取引形態のうちの少なくとも1つに、少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定するステップを含むことができる。
【0015】
本発明の他の実施形態および態様は、本明細書に詳細に説明され、特許請求される本発明の一部と見なされる。本発明の実施形態を、特長および態様と共により理解するために、説明および図面を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の前述および他の特長、ならびに態様は、添付の図面と併せて、以下の発明を実施するための形態から明らかとなる。
【0017】
【図1】本発明の実施形態による、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用システムを図示する。
【図2A】本発明の実施形態による、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法を図示する。
【図2B】本発明の実施形態による、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法を図示する。
【図3】本発明の実施形態による、状態フィールドを使用して実現される、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法を図示する。
【図4】本発明の実施形態による、状態フィールドおよび照合トークンを使用して実現される、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書で使用される場合、「取引」という用語は、商品および/またはサービスの購入に関連付けられる現金または現金不要支払いを指すことができる。本発明の実施形態は、現金および/もしくは現金不要支払いまたは取引のいずれの組み合わせ、ならびに商品および/もしくはサービスのいずれの組み合わせに関連する支払いまたは取引も網羅することが意図される。
【0019】
本明細書で使用される場合、「サーバスイッチ」および「サーバ」という用語は、同義的に使用することができる。本発明の実施形態は、サーバ、サーバスイッチ、またはサーバもしくはサーバスイッチと類似する機能性を有する他の処理デバイスのいずれの組み合わせも網羅することが意図される。
【0020】
本明細書で使用される場合、「照合トークン」および「一意の識別子」という用語は、同義的に使用することができる。本発明の実施形態は、照合トークンを含むが、これに限定されない、いずれの種類の一意の識別子、または類似する機能性を有する、いかなる他のデバイス、コード、もしくは識別手段も網羅することが意図される。
【0021】
本明細書で使用される場合、「コミッション」という用語は、事業体に支払われる任意の料金または金額を指すことができ、これは、処理料金等の料金に加えられる場合も、加えられない場合もある。コミッションは、既定料金、あるいは1つ以上の取引の百分率または割合、取引形態、もしくは関連付けられる取引データの任意の組み合わせに基づく料金であるが、これらに限定されない。
【0022】
ここで、図1を参照すると、本発明の実施形態による、システム100の一実施例が示される。本発明の実施形態は、コミッションを中心としたネットワーク運用システムおよび方法を提供することができる。図1に示されるシステム100に関連する例示的な方法は、図2A〜図2B、図3、および図4に説明される。
【0023】
図1に示される実施形態では、システム100は、それぞれの自動販売装置104A〜Nに関連付けられる、1つ以上の取引デバイス102A〜Nを含むことができる。取引型デバイス102A〜Nのうちの一部またはすべては、少なくとも1つの106等のネットワークを介して、108A〜N等の1つ以上のサーバスイッチと通信することができる。一実施形態では、1つ以上の取引型デバイス102A〜Nは、1つ以上の106等のネットワークを介して、相互に通信することができる。
【0024】
取引型デバイス102A〜Nは、任意のプロセッサ型デバイスであってもよく、個々にデータ処理デバイスと称され得る。一部またはすべての取引型デバイス102A〜Nは、少なくとも1つの現金および/もしくは現金不要取引、または消費者に関連するデータを受信ならびに伝送するように動作可能であり得る。そのようなデータは、取引データと称され得る。取引データとしては、自動販売装置積み込み間(また、補充間とも称される)情報、自動販売機販売取引一致および照合処理データ、電子資金取引(EFT)照合データ、現金自動販売機取引、現金不要自動販売機販売取引、現金不要取引データ、現金取引データ、取引記録、DEXデータ、MDBデータ、取引返金(また、取り消しとも称される)データ、会計データ、監査データ、電子資金チャージバックデータ、経路管理データ、業務管理データ、ならびに自動販売装置取引または消費者に関連付けられる、任意の他の種類のデータが挙げられるが、これらに限定されない。取引型デバイスの例としては、現金取引リーダ、現金不要取引リーダ、複合現金および現金不要取引リーダ、RFIDリーダ、バイオメトリックリーダ、エネルギー管理システム(EMS)型デバイス、自動販売機コントローラ(VMC)、および任意の他の型の支払い取引デバイスが挙げられるが、これらに限定されない。場合によっては、取引デバイスは、HP(登録商標)、DELL(登録商標)、IBM/LENOVO(登録商標)、およびGATEWAY(登録商標)によって製造されたものであってもよく、MICROSOFT(登録商標)およびLINUX(登録商標)によって提供されるソフトウェアを運用してもよい。
【0025】
一実施形態では、102A等の取引型デバイスは、消費者からの現金および/または現金不要支払いを受領するように、ならびに、さらに、104A等の関連自動販売装置からの商品および/またはサービスの提供を容易にするように、動作可能である支払デバイスであってもよい。別の実施形態では、102A等の取引型デバイスは、104A等の関連付けられる自動販売装置の運用を容易にするように動作可能な自動販売装置コントローラであってもよい。
【0026】
自動販売装置104A〜Nとしては、製品または飲料ディスペンサ、自動販売機、スナックディスペンサ、消耗可能食物もしくは飲物アイテムを販売または提供することができるデバイス、非消耗アイテムを販売または提供することができるデバイス、あるいは商品および/またはサービスの購入を容易にすることができるデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。また、104A等の自動販売装置は、個々に、自動販売機とも称することができる。いくつかの実施形態では、自動販売装置104A〜Nは、National Automatic Merchandising Association(NAMA)MDB規格、およびEuropean Vending Association(EVA)DEX規格を含むが、これらに限定されない、自動販売機販売産業標準に準拠し得る。一実施形態では、自動販売装置104A〜Nは、自動販売機販売産業標準型のマルチドロップバス(MDB)インターフェース、および/またはデータ交換(DEX)インターフェースを含むことができる。
【0027】
一実施形態では、マルチドロップバス(MDB)データは、104A〜N等の自動販売装置から回収することができ、回収されたMDBデータを使用して、取引データ記録を形成することができる。この点で、MDBデータとして、在庫品目、製品価格、および取引記録を形成するために支払いID(例えば、PIN番号またはクレジットカード番号)と組み合わせることができる、自動販売機販売事象中の他のデータが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、MDBデータは、非自動販売機販売事象中に回収し、サービス要求、エネルギー管理記録、および他の種類の取引記録等の取引記録を形成するために、使用することができる。
【0028】
図1に示される実施形態では、ネットワーク106は、有線または無線型ネットワークであってもよく、システムコンポーネント間の有線および無線型通信の両方を容易にするために、2つ以上のネットワークであってもよい。図1に示されるネットワーク106は、一例として示される。ネットワーク106の例としては、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、グローバル・ネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。無線ネットワーク通信は、例えば、GSM、GPRS、CDMA2000、1XRTT、EDGE、「a」、「b」、「g」、「n」の種類を含むが、これらに限定されない、802.11型、900MHz、2.4GHz、5GHzスペクトル拡散、オープン無線規格、独自仕様無線技術、3G、3.5G、4G技術(「G」は、世代を表す)、および任意の他の無線型通信デバイス、規格、または方法によって、実装することができる。有線ネットワーク通信は、例えば、イーサネット(登録商標)、ファイヤワイヤ(Firewire)、シリアル通信、USB、RS232、および任意の他の有線型通信デバイス、規格、または方法によって、実装することができる。一実施形態では、ネットワークは、インターネットであってもよく、これは、グローバル・ネットワークと称され得る。
【0029】
図示される実施形態では、サーバスイッチ108Aは、サーバ等のプロセッサベースのプラットフォームであってもよい。一実施形態では、サーバスイッチ108Aは、1つ以上の取引デバイス102A〜Nから受信される取引データのうちの一部またはすべてのコピーを記憶するように動作可能であり得る。サーバスイッチ108Aは、取引データのうちの一部またはすべてを、110、112、もしくは114等の関連付けられるデータベースまたはデータ記憶デバイスに記憶し得る。別の実施形態では、108A等のサーバスイッチは、照合トークン等の一意の識別子を生成し、一意の識別子またはトークンを取引記録と関連付ける、ないしは別の方法で一意の識別子またはトークンを取引記録に追加するように動作可能であり得る。いくつかの実施形態では、108A等のサーバスイッチは、一意の識別子または照合トークンを生成し、それを、システム100によって106等のネットワークを介して伝送され得る一部またはすべての取引と関連付けることができる。
【0030】
図1に示されるように、また、システム100は、1つ以上のサーバ116、118、122、および/または第3者120との通信を容易にすることができる。図示される実施形態では、取引型デバイス102A〜Nのうちの一部またはすべては、自動販売機販売決済サーバ116、データサービスサーバ118、金融機関120、第3者サーバ122、および/または第3者に関連付けられるいずれかのデバイスのうちの少なくとも1つと通信することができる。本実施形態では、102A等の取引型デバイスは、106等のネットワークを介して、108A等のサーバスイッチにデータを伝送することができる。サーバスイッチ108Aは、受信されるデータのうちの一部またはすべてを、102N等の別の取引型デバイス、108N等の別のサーバスイッチ、116等の自動販売機販売決済サーバ、118等のデータサービスサーバ、120等の金融機関、122等の第3者サーバ、または第3者に関連付けられる任意の他のデバイスに選択的に伝送することができる。自動販売機販売決済サーバ116、データサービスサーバ118、金融機関120、および/または第3者サーバ122によって受信されるデータは、109等の関連付けられるデータベース、または他のデータ記憶デバイスに記憶することができる。
【0031】
一実施形態では、102A等の取引型デバイスは、106等のネットワーク、および108A等のサーバスイッチを介して、116等の自動販売機販売決済サーバにデータを伝送することができる。取引型デバイス102Aによって最初に受信される、ないしは別の方法で回収されるデータは、データパケット124等の形式で、サーバスイッチ108に伝送することができる。データとしては、自動販売装置積み込み間(また、補充間とも称される)情報、自動販売機販売取引一致および照合処理データ、電子資金取引(EFT)照合データ、現金自動販売機販売取引、現金不要自動販売機販売取引、現金不要取引データ、現金取引データ、取引記録、DEXデータ、MDBデータ、取引返金(また、取り消しとも称される)データ、会計データ、監査データ、電子資金チャージバックデータ、経路管理データ、業務管理データ、および/または自動販売装置取引または消費者に関連付けられる、任意の他の種類のデータが挙げられるが、これらに限定されない。最終的に、データのうちの一部またはすべてを、108A等のサーバスイッチによって、116等の自動販売機販売決済サーバに伝送することができる。
【0032】
一実施形態では、1つ以上の照合トークンは、1つ以上の自動販売機販売決済サーバ116および/または第3者サーバ122によって取り扱われる取引データのうちの一部またはすべての監査を容易にすることができる。例えば、108A等のサーバスイッチは、それぞれの取引と共に、少なくとも1つの照合トークンを自動販売機販売決済サーバ116および/または第3者サーバ122に通信し、それぞれの照合トークンに対する応答として、自動販売機販売決済サーバ116および/または第3者サーバ122から取引データを受信することができる。本実施例では、サーバスイッチ108Aは、少なくとも1つの照合トークンを、データパケット126で自動販売機販売決済サーバ116および/または第3者サーバ122に伝送することができる。1つ以上の照合トークンを受信すると、自動販売機販売決済サーバ116および/または第3者サーバ122は、1つ以上の照合トークンを含む応答データを有するデータパケット128を、サーバスイッチ108Aに伝送することができる。そのような応答データは、以前に伝送された取引データ、あるいは以前に、110、112、もしくは114等のデータベース、またはサーバスイッチ108Aに関連付けられる他のデータ記憶デバイスに記憶された他のデータと比較することができる。一実施形態では、116等の自動販売機販売決済サーバは、第3者サーバと称することができ、上述のものと類似の方法で監査することができる。
【0033】
さらに、一実施形態では、108A等のサーバスイッチは、1つ以上の取引記録を、様々な目的地のサーバ間で交換する、ないしは別の方法で転送するように動作可能であり得る。例えば、特定のサーバに記憶される取引データは、108A等のサーバスイッチによって、別のサーバに転送することができる。さらに、サーバスイッチ108Aは、サーバスイッチ108Aによって受信または伝送される取引データに応答して、1つ以上の照合トークンを有するデータパケット130を発行するように動作可能であり得る。さらに、サーバスイッチ108Aは、KOデータベース110、照合データベース112、およびデバイスデータベース114を含む複数のデータベース等、取引データを記憶するための少なくとも1つの取引データベースを維持するように動作可能であり得る。
【0034】
一実施形態では、108A等のサーバスイッチは、サーバスイッチ108Aで受信されるそれぞれの取引を調査することによって、106等のネットワークへのアクセスを制御するように動作可能であり得る。例えば、102A等の取引型デバイスからの取引データを目的位置に渡す前に、サーバスイッチ108Aは、取引が送られてくる取引型デバイス、例えば102Aが、ネットワーク106を使用することを許可されていることを確認するために、デバイスデータベース114等のデータベースを調べることができる。取引型デバイス102Aがネットワーク106を使用することを許可されていない場合、取引データは、目的位置に転送されず、任意選択的に、取引型デバイス102Aは、サーバスイッチ108Aによって、ネットワーク106へのアクセスが拒否されたことを通知されてもよい。
【0035】
別の実施形態では、108A等のサーバスイッチは、102A等の特定の取引型デバイスが106等のネットワーク上で伝送することを許可される取引の形態または種類を制御するように動作可能であってもよい。この点で、サーバスイッチ108Aは、伝送される取引の形態または種類を調べ、それぞれの取引形態または種類を、デバイスデータベース114等のデータベースに記憶されている、取引の1つ以上の許可された、ないしは別の方法で事前に定義された形態または種類と比較し、特定の取引型デバイス102Aからのそのような取引が許可されているかどうかを判定することができる。例えば、ホテルルームキーカード等、取引型デバイス102Aが、特定の形態の取引に対応するように配備される場合、サーバスイッチ108Aは、非ホテルルームキーカード等の一部またはすべての他の取引が使用されるのを防止ないしは制限することができる。
【0036】
図1に示されるように、116等の自動販売機販売決済サーバは、資産管理システムプログラムモジュール132を含むことができる。資産管理システムプログラムモジュール132は、自動販売機販売決済サーバ116に関連付けられるプロセッサまたはメモリに記憶される、一連のコンピュータで実行可能な命令であり得る。資産管理システムプログラムモジュール132は、102A〜N等の少なくとも1つの取引型デバイスから1つ以上の電子取引を受信するように動作可能であり得る。さらに、資産管理システムプログラムモジュール132は、1つ以上の電子取引を照合するように動作可能であり得る。さらに、資産管理システムプログラムモジュール132は、それぞれの電子取引の応答データを、108A等の少なくとも1つのサーバスイッチに通信するように動作可能であり得る。いくつかの実施形態では、資産管理システムプログラムモジュールは、108A〜N、109、110、112、114、118、120、122、134を含むが、これらに限定されない、他のサーバ、データベース、あるいは他のプロセッサ系もしくは記憶系デバイスに関連付けられるメモリまたはデータ記憶デバイス等の他のコンピュータで読み取り可能な媒体に記憶することができる。このようにして、100等のシステムは、本明細書に説明される本発明の実施形態による、コミッションを中心としたネットワーク運用の提供を容易にすることができる。
【0037】
資産管理システムプログラムモジュール132等のプログラムモジュールは、JAVA(登録商標)、PERL、PHP、PYTHON、C、C#、C++、VB.NET、VISUAL BASIC、スプリクト言語、アセンブラコード、または任意の他の種類のプログラミング言語および/もしくはスプリクト言語を含むが、これらに限定されない、様々なコンピュータ言語にコード化することができる。プログラムモジュールは、個々に、または集合的に、ソフトウェア、コンピュータコード、データ、ファイル、オブジェクトファイル、またはアセンブラコードアプリケーションと称することができ、任意の好適な機械で読み取り可能な媒体上に実現することができる。機械で読み取り可能な媒体としては、CDROM、DVD、ハードドライブ、マイクロドライブ、フラッシュメモリ、メモリ、ディスクドライブ、ネットワーク接続されたデバイス、データ処理デバイス、データ処理資源、および他の種類のコンピュータで読み取り可能な媒体が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、132等のプログラムモジュールに関連付けられる様々な機能またはコードは、自動販売機販売決済サーバ116および別のサーバ等の複数の処理デバイス間で分散されてもよく、または116もしくは120等の単一処理デバイス内に存在してもよい。
【0038】
一実施形態では、システム100は、ホテルルームキーに関連する取引を処理することができる。例えば、1つ以上のホテルルームキーカードは、宿泊客が、1つ以上の102A〜N等のトランザクション型デバイスで、それぞれのホテルルームキーカードを使用できるようにするために利用することができる。場合によっては、宿泊客は、製品またはサービス購入を、132等の資産管理システムプログラムモジュールによって管理される宿泊客のポートフォリオまたは請求書に加えることを望む場合がある。この点で、宿泊客のホテルルームキーカードを使用することによって、客は、取引型デバイス102A〜Nでの宿泊客の購入金額が、宿泊客の部屋に請求され、宿泊料を支払う際に、自動販売機で販売された製品および/またはサービスの代金を支払うようにすることができる。
【0039】
一実施形態では、102A〜N等の1つ以上の取引型デバイスは、データパケット124等の取引データを生成し、108A等のサーバスイッチに送信することができる。場合によっては、資産管理等の事業体は、安全性の理由から、ホテルキーカードデータ等の特定の取引データが施設を離れることを望まない場合があり、サーバスイッチが遠隔位置に位置する広域ネットワーク(WAN)構成の使用は、資産管理にとって許容できない場合がある。108A等のサーバスイッチの一態様は、資産管理によって所有される、ないしは別の方法で制御される、敷地またはその上にあるサーバスイッチの位置であってもよい。このようにして、108A等のサーバスイッチは、ホテルキーカード読み取りデバイスであってもよい、102A〜N等の複数の取引型デバイスと通信することができ、また、132等の資産管理システムプログラムモジュールとも通信することができる。
【0040】
一実施形態では、ホテルキーカードデータ等の特定の取引データは、現地に留まることができるが、クレジットカード取引、売上情報、在庫品目、サービス、および他のデータ等の他の取引データは、遠隔通信が許容でき得る。本実施例では、108A等の第1のサーバスイッチは、1つ以上の108B等の他のサーバスイッチ、および必要に応じて、1つ以上の116等の自動販売機販売決済サーバ、122等の第3者サーバ、134等のオペレータサーバ、および/または他のデータ処理装置と通信することができる。
【0041】
一実施形態では、108A等のサーバスイッチは、102A〜N等の少なくとも1つの取引型デバイスに組み込むことができる。本実施例では、102A〜N等の複数の取引型デバイスのうちの少なくとも1つは、102A〜N等の取引型デバイスとしての様々な特長および機能を実行することに加えて、サーバスイッチとして機能することができる。この点で、本発明の実施形態によるシステムは、取引型デバイスとしての役割をする、独立したサーバスイッチを有するのではなく、むしろ、それぞれの取引型デバイスを有する、1つ以上のマイクロ型サーバスイッチを実装してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの120等の金融機関は、108A〜N等の1つ以上のサーバを介して、1つ以上の取引型デバイス102A〜Nに関連付けられる取引データを受信することができる。金融機関120は、電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定し、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定することができ、コミッション金額は、受取人または他の事業体に対して請求することができる。例えば、クレジットカードもしくはデビットカード発行者等の金融機関、またはクレジットカードまたはデビットカード発行者と関連する銀行は、120等の金融機関に関連付けられるサーバを運営する、ないしは別の方法でホスティングすることができる。サーバは、第3者末端企業等の参与する販売業者に請求される、ないしは別の方法で支払われる、様々なコミッション金額を決定することができる。このようにして、様々な販売業者は、1つ以上の自動販売機によって容易にされた取引のコミッションとして、報酬が支払われてもよく、コミッションは、既定料金、あるいは1つ以上の取引の百分率または割合、取引形態、もしくは関連付けられる取引データの任意の組み合わせに基づく料金であってもよい。
【0042】
図2Aおよび図2Bを参照すると、本発明の実施形態による、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法200が示される。方法200は、図1に示されるシステムコンポーネントのうちの一部またはすべてを使用して実装することができ、本実施例では、システム100のシステムコンポーネントのうちのいくつかが利用される。一実施形態では、コミッションを中心としたネットワーク運用方法は、いずれかの月額および/または他の種類の料金の代わりに、指定される受取人へのコミッションの支払いを容易にすることができる。別の実施形態では、コミッションは、完了したそれぞれの取引に対して支払われてもよい。いずれの場合でも、コミッション金額は、取引の数もしくは取引形態に少なくとも一部において基づき、変動してもよく、既定料金であってもよく、あるいは、1つ以上の取引の百分率または割合、取引形態、もしくは関連付けられる取引データの任意の組み合わせに基づいてもよい。これらの場合のいずれでも、コミッションは、一連の最善の慣行等の一連の既定の規則および条件への順守によって、増額または減額することができる。完了した電子取引にコミッションが支払われ得ることから、蓄積する月額を排除または最小化することができるため、自動販売装置の運用者にとって、自動販売装置の売上実績が比較的良好であるか不良であるかは、それ程問題とはならない場合がある。
【0043】
一実施形態では、108A等のサーバスイッチは、取引が106等のネットワークを介して通信される際、電子取引を監視するように構成することができる。この点で、108A等のサーバスイッチは、電子取引が完了する時を判定することができ、さらに、総コミッション金額の形態で発生し、指定される受取人に支払われる、コミッション金額を決定することができる。例えば、取引形態および/または他の因子に少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。本実施例では、クレジットカード取引に対してあるコミッション金額を支払い、DEXデータファイルに対して異なるコミッション金額を支払い、紙幣および/または硬貨取引に対してさらに異なるコミッション金額を支払うことができる。さらに、任意選択的に、108A等のサーバスイッチは、電子取引に関する特定の判定を行い、既定のコミッション金額に増額または減額を付与することができる。例えば、クレジットカードまたは他の形態の取引の決済が、特定の期間を超過して遅延する場合、108A等のサーバスイッチは、遅れに対する罰金を課し、したがって、クレジットカードまたは他の形態の取引の既定のコミッション金額を減額することができる。別の実施例では、DEXデータファイルが深夜までに届くように予定され、108A等のサーバスイッチで、深夜までにDEXデータファイルが受信されない場合、108A等のサーバスイッチは、既定のコミッション金額を減額する、ないしは別の方法でDEXデータファイルの非適時受領に対する料金を課すことができる。
【0044】
本明細書に説明される電子取引としては、クレジットカード取引、デビットカード取引、現金および/または現金不要取引、紙幣および/または硬貨取引、DEXデータ通信、MDBデータ通信、ホテルキーカード取引、ならびに100等のコミッションを中心としたネットワークシステムの実施形態によって処理することができる他の形態の取引が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
方法200は、ブロック202で開始する。ブロック202では、電子取引が受信される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、電子取引を受信し、監視することができる。108A等のサーバスイッチは、106等のネットワークを介して、102A〜N等の取引型デバイスから電子取引を受信することができる。
【0046】
ブロック202の後に、ブロック204が続き、そこでは、電子取引形態が判定される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、受信された電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定することができる。電子取引形態としては、クレジットカード取引、デビットカード取引、現金および/または現金不要取引、紙幣および/または硬貨取引、DEXデータ通信取引、MDBデータ通信取引、ホテルキーカード取引、ならびに100等のコミッションを中心としたネットワークシステムの実施形態によって処理することができる他の形態の取引が挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
ブロック204の後に、ブロック206が続き、そこでは、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額が決定される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、電子取引に関連付けられる電子取引形態に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定する、ないしは別の方法で発生させることができる。例えば、特定の取引形態に対して、1つの既定のコミッション金額を決定することができ、他の取引形態に対して、別の既定のコミッション金額が決定されてもよい。示される実施形態では、コミッション金額は、指定される受取人と関連付けることができる。指定される受取人は、総コミッション金額の受領者となる、個人または事業体であり得る。別の実施形態では、コミッション金額は、取引量、取引金額、既定料金、または電子取引形態に少なくとも一部において基づいてもよい。一実施形態では、方法200は、任意選択的に、ブロック206の後に終了することができる。他の実施形態では、方法200は、ブロック208に続くことができる。
【0048】
ブロック208では、少なくとも1つの減額事象の発生に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を減額することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、電子取引認可と電子取引決済との間の時間が既定の期間を超過する場合等、少なくとも1つの減額事象の発生に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を減額するべきか、ないしは別の方法で調整するべきかを判定することができる。例えば、電子取引がクレジットカード取引である場合、金融処理機関によって請求されるインターチェンジ料率または処理料率は、クレジットカードが適時に決済されない際により高くなり得る。したがって、指定受取人が、電子取引を即座に決済し、それによってインターチェンジ罰金を回避するように促すために、遅れた電子取引の処理に対して指定受取人に支払われるコミッション金額を減額することができる。
【0049】
一実施形態では、認可金額と決済金額との間の差が既定の限度を超過する場合、電子取引に対するコミッション金額を減額することができる。したがって、認可金額と決済金額との間の差が既定の限度を超過する場合、電子取引に対して支払われるコミッション金額を減額することによって、指定受取人に罰金を課すことができる。
【0050】
一実施形態では、電子取引がクレジットカード取引である場合、いくつかの処理会社によって請求されるインターチェンジ料率または処理料率は、クレジットカード認可金額が決済金額と過度に異なる際に比較的より高くなり得る。したがって、インターチェンジ罰金を回避あるいは最小化し、指定受取人が、決済電子取引売上金額が認可金額と近くなるように、102A〜N等の1つ以上の取引型デバイスを運営するように促すために、そのような範囲外電子取引の処理に対して支払われるコミッション金額を減額することができる。範囲外は、本明細書において、電子取引認可金額と決済金額との差が既定の値を超過する状況として定義することができる。
【0051】
ブロック208の後に、ブロック210が続き、そこでは、少なくとも1つの調整事象の発生に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を増額することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、特定の電子取引形態が既定の予定に従って受信される場合等、少なくとも1つの調整事象の発生に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を増額するべきか、ないしは別の方法で調整するべきかを判定することができる。例えば、DEXデータファイルが深夜までに受信されるように予定され、ファイルが深夜前または深夜に遅れずに届く場合、コミッション金額を増額することができる。方法200は、任意選択的に、ブロック210の後に終了する、またはブロック212に続くことができる。
【0052】
いずれの場合でも、製造業者および102A〜N等の取引型デバイスの運用者が、取引型デバイス運用を管理する際に最善の慣行等の特定の規則を順守するように促すために、コミッション金額の増額および/または減額を利用することができる。例えば、108A等のサーバスイッチは、特定の取引、取引形態、およびそれらの様々な組み合わせに関連付けられるコミッション金額を減額ならびに/または増額するかを判定するために、最善の慣行等の任意の数の規則を導入することができる。ブロック210の後に、ブロック212が続き、そこでは、どの電子取引が未決済取引であるかの判定が行われる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、どの電子取引が未決済取引であるかを判定することができる。例えば、108A等のサーバスイッチは、一部またはすべての電子取引の監査を実施し、電子取引のうちのいずれかが未決済電子取引であるか否かを判定することができる。本実施例では、未決済電子取引のそれぞれは、電子取引未決済売上金額を含むことができる。
【0053】
ブロック212の後に、ブロック214が続き、そこでは、いかなる未決済取引の料金も受取人に請求することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、指定受取人等の受取人に、未決済あるいは未完了の電子取引の料金を請求することができる。未決済電子取引は、本明細書において、最初に認可され、対応する製品および/もしくはサービスが提供ならびに/または販売されたと考えられるが、依然として取引が決済されていない取引として定義することができる。したがって、支払いは、製品および/もしくはサービス供給業者または製造業者に提供されていない。本実施例では、最善の慣行等の一連の規則への順守を促し、一部またはすべての認可された取引が確実に決済されるようにするために、指定受取人等の受取人に、罰金を課すことができる。
【0054】
ブロック214の後に、ブロック216が続き、そこでは、総コミッション金額が決定される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、総コミッション金額を決定することができる。本明細書に定義されるように、総コミッション金額は、いずれの累積コミッション金額、および処理された一部またはすべての電子取引からのいずれの料金減額も含む、総額である。さらに、いかなる適用可能なコミッション減額および/または増額も、総コミッション金額に計上することができる。
【0055】
ブロック216の後に、ブロック218が続き、そこでは、総コミッション金額に対応する資金が受取人に振替される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、指定受取人等の受取人への総コミッション金額の金額の資金振替を容易にすることができる。資金振替は、例えば、電子資金振替(EFT)もしくは任意の他の方法またはデバイスによって容易にすることができる。例えば、サーバスイッチ108Aは、対応する資金振替指示を120等の金融機関に伝送し、そのような指示および/または資金振替に対する認可を提供することによって、資金振替を容易にすることができる。一実施形態では、受取人への資金振替は、特定の既定の基準に到達した、またはそれを満たした際に開始することができる。例えば、既定の基準としては、既定の時間間隔、既定の日時または時刻において、総コミッション金額が既定の金額に達した時、複数の電子取引が既定の数に達した時、受取人および指定受取人、または指定受取人の代理人による要求による、等が挙げられるが、これらに限定されない。方法200は、ブロック218の後に終了する。
【0056】
図3を参照すると、本発明の実施形態による、状態フィールドを使用して実現される、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法が示される。一実施形態では、電子取引が完了する時を判定するために、少なくとも1つの状態フィールドを利用することができる。完了の判定は、完了した電子取引に対するコミッション金額の生成のトリガとしての役割を果たす、ないしは別の方法でトリガを提供することができる。方法300は、ブロック302で開始する。
【0057】
ブロック302では、電子取引が受信され、少なくとも1つの状態フィールドが電子取引に関連付けられる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、電子取引を受信し、監視することができる。108A等のサーバスイッチは、106等のネットワークを介して、102A〜N等の取引型デバイスから電子取引を受信することができる。108A等のサーバスイッチは、少なくとも1つの状態フィールドを電子取引と関連付けることができ、状態フィールドは、いつ電子取引が完了したか、または完了しているか否かを示すことができる。例えば、クレジットカード取引等の電子取引は、最初に認可され、販売が実施され、次いで取引を決済することができる。108A等のサーバスイッチは、106等のネットワークを介して通信される、電子取引のそれぞれの1つ以上の状態フィールドおよび関連付けられる状態を監視することによって、いつ電子取引が完了したか、または電子取引が完了しているか否か、すなわち、クレジットカード取引が決済される時を判定することができる。このようにして、108A等のサーバスイッチは、電子取引が完了される際に発生するコミッション金額の生成を容易にすることができる。
【0058】
ブロック302の後に、ブロック304が続き、そこでは、電子取引形態が判定される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、受信された電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定することができる。電子取引形態としては、クレジットカード取引、デビットカード取引、現金および/または現金不要取引、紙幣および/または硬貨取引、DEXデータ通信取引、MDBデータ通信取引、ホテルキーカード取引、ならびに100等のコミッションを中心としたネットワークシステムの実施形態によって処理することができる他の形態の取引が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
ブロック304の後に、ブロック306が続き、そこでは、状態フィールドに少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチが、状態フィールドが電子取引が完了していることを示す指標を含むと判定する際、108A等のサーバスイッチは、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。一実施形態では、コミッション金額は、特定の電子取引のいずれの関連付けられる取引処理料金も含む、あるいは網羅することができる。取引処理料金は、クレジットカード取引が金融機関または金融処理機関を通じて処理される際に、クレジットカード取引に課される料金を含み得るが、これに限定されない。
【0060】
一実施形態では、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。例えば、コミッション金額は、特定の受取人または指定受取人に関連付けられる取引等の特定の電子取引形態と関連付けることができる。本実施例では、指定受取人等の受取人は、総コミッション金額の受領者となる、個々または事業体であってもよい。108A等のサーバスイッチは、既定のコミッション金額を決定する、ないしは別の方法でコミッション金額を計算することができる。方法300は、ブロック306の後に終了する、または図2のブロック208に続くことができる。
【0061】
図4を参照すると、本発明の実施形態による、状態フィールドおよび照合トークンを使用して実現される、例示的なコミッションを中心としたネットワーク運用方法が示される。一実施形態では、電子取引を説明するため、および監査するために、少なくとも1つの状態フィールドおよび少なくとも1つの照合トークンを使用することができる。
【0062】
方法400は、ブロック402で開始する。
【0063】
ブロック402では、電子取引が受信され、少なくとも1つの状態フィールドおよび少なくとも1つの照合トークンが、電子取引に関連付けられる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、電子取引を受信し、監視することができる。108A等のサーバスイッチは、106等のネットワークを介して、102A〜N等の取引型デバイスから電子取引を受信することができる。108A等のサーバスイッチは、少なくとも1つの状態フィールドおよび少なくとも1つの照合トークンを、電子取引と関連付けることができる。例えば、状態フィールドは、いつ電子取引が完了したかを示すことができる。さらなる実施例として、照合トークンは、宛先サーバを監視するように動作可能であり得る。好適な例示的な状態フィールドおよび照合トークンが上で考察される。
【0064】
ブロック402の後に、ブロック404が続き、そこでは、状態フィールドに少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチが、状態フィールドが電子取引が完了していることを示す指標を含むか否かを判定する際、108A等のサーバスイッチは、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。一実施形態では、コミッション金額は、特定の電子取引のいずれの関連付けられる取引処理料金も含む、あるいは網羅することができる。取引処理料金は、クレジットカード取引が金融機関または金融処理機関を通じて処理される際、クレジットカード取引に課される料金を含み得るが、これに限定されない。
【0065】
一実施形態では、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、電子取引に対するコミッション金額を決定することができる。例えば、コミッション金額は、特定の受取人または指定受取人に関連付けられる取引等の特定の電子取引形態と関連付けることができる。本実施例では、指定受取人等の受取人は、総コミッション金額の受領者となる、個人または事業体であってもよい。108A等のサーバスイッチは、既定のコミッション金額を決定する、ないしは別の方法でコミッション金額を計算することができる。
【0066】
方法400は、ブロック404の後に終了するか、またはブロック406に続くことができる。
【0067】
ブロック406では、どの電子取引が未決済取引であるかの判定が行われる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、どの電子取引が未決済取引であるかを判定することができる。例えば、108A等のサーバスイッチは、一部またはすべての受信される電子取引の監査を実施し、電子取引のうちのいずれかが未決済電子取引であるか否かを判定することができる。本実施例では、1つ以上の照合トークンを使用することによって、監査を実施することができる。監査の結果は、電子取引のうちのいずれかが未決済電子取引であるか否かを判定するために使用することができる。未決済電子取引のうちの一部またはすべては、未決済売上金額を含むことができる。
【0068】
ブロック406の後に、ブロック408が続き、そこでは、一部またはすべての未決済取引の料金を受取人に請求することができる。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、指定される受取人等の受取人に、一部またはすべての未決済あるいは未完了の電子取引に対する既定料金を請求することができる。未決済電子取引は、本明細書において、最初に認可され、対応する製品および/もしくはサービスが提供ならびに/または販売されたと考えられるが、依然として取引が決済されていない取引として定義することができる。したがって、支払いは、製品および/もしくはサービス供給業者または製造業者に提供されていない。本実施例では、最善の慣行等の一連の規則への順守を促し、一部またはすべての認可された取引が確実に決済されるようにするために、指定される受取人等の受取人に料金を課すことができる。
【0069】
ブロック408の後に、ブロック410が続き、総コミッション金額が判定される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、総コミッション金額を決定することができる。本明細書に定義されるように、総コミッション金額は、いずれの累積のコミッション金額、および処理された一部またはすべての電子取引からのいずれの料金減額も含む、総額である。108A等のサーバスイッチは、既定のコミッション金額を決定する、ないしは別の方法で総コミッション金額としてのコミッション金額を計算することができる。
【0070】
ブロック410の後に、ブロック412が続き、総コミッション金額に対応する資金が受取人に振替される。本実施形態では、108A等のサーバスイッチは、指定される受取人等の受取人への総コミッション金額の額の資金振替を容易にすることができる。資金振替は、例えば、電子資金振替(EFT)もしくは任意の他の方法またはデバイスによって容易にすることができる。例えば、サーバスイッチ108Aは、対応する資金振替指示を120等の金融機関に伝送し、そのような指示および/または資金振替に対する認可を提供することによって、資金振替を容易にすることができる。一実施形態では、受取人への資金振替は、特定の既定の基準に到達した、または満たされた際に開始することができる。例えば、既定の基準として、既定の時間間隔、既定の日時または時刻において、総コミッション金額が既定の金額に達した時、複数の電子取引が既定の数に達した時、受取人および指定される受取人、または指定される受取人の代理人による要求による、等が挙げられるが、これらに限定されない。方法400は、ブロック410の後に終了する、または、図2のブロック208に続くことができ、そこでは、コミッション金額の調整を判定することができる。
【0071】
本発明の様々な実施形態の性能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはこれらの何らかの組み合わせに実装することができる。
【0072】
一実施例として、本発明の実施形態のうちの1つ以上の態様は、例えば、コンピュータで使用可能な媒体を有する、製造物品(例えば、1つ以上のコンピュータプログラム製品)に実装することができる。媒体は、本発明の性能を提供および容易にするための手段として、例えば、コンピュータで読み取り可能なプログラムコードをその中で具現している。製造物品は、コンピュータシステムの一部として含まれてもよく、または別個に販売されてもよい。
【0073】
さらに、本発明の実施形態の性能を実施するために、機械によって実行可能な少なくとも1つの指示プログラムを実現可能に具現する、機械によって読み取り可能な少なくとも1つのプログラム記憶デバイスを提供することができる。
【0074】
本明細書に描写されるフロー図は、単なる実施例にすぎない。本発明の範囲から逸脱することのない、これらの図、またはそこに記載される要素(もしくは動作)の多くの変形が存在し得る。例えば、要素は、異なる順序で実施されてもよく、または要素は、追加、削除、もしくは修正されてもよい。これらの変形のすべては、特許請求される発明の一部であると見なされる。
【0075】
本発明の様々な実施形態を説明してきたが、当業者は、現在および将来の両方において、以下の請求項の範囲内に含まれる、様々な改善および強化を行い得ることが理解されよう。これらの請求項は、本明細書に説明される本発明の実施形態に対する好適な保護を維持すると解釈されるべきである。





【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミッションを中心としたネットワーク運用方法であって、
電子取引を受信するステップと、
前記電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定するステップと、
前記電子取引形態に少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定するステップと、
を含む、コミッションを中心としたネットワーク運用方法。
【請求項2】
電子取引認可と電子取引決済との間の時間が既定の期間を超過する場合、前記コミッション金額を減額するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電子取引認可金額と電子取引決済金額との間の差が既定の値を超過する場合、前記コミッション金額を減額するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
既定の時間に1つ以上の電子取引形態が受信される場合、前記コミッション金額を増額するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
電子取引認可と電子取引決済との間の時間が既定の期間を超過する場合、前記コミッション金額を減額するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の未決済取引を判定するステップであって、前記複数の未決済取引のそれぞれが、未決済売上金額を有する、ステップと、
前記複数の未決済取引のそれぞれの前記未決済売上金額に相当する料金を、受取人に請求するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
総コミッション金額を発生させるステップであって、前記総コミッション金額は、少なくとも、累積コミッション金額および前記複数の電子取引からのいずれの料金減額の合計を含む、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
既定の基準に到達すると、前記総コミッション金額と等しい金額の資金を、受取人に振替するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記既定の基準は、
カレンダー日の間隔、
前記総コミッション金額が既定の金額に達する時、
複数の前記電子取引が既定の数に達する時、
前記指定される受取人、または前記受取人の代理人による要求による、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電子取引は、
クレジットカード、
現金不要取引、
紙幣および/または硬貨取引、
DEXデータ通信、
MDBデータ通信、ならびに
ホテルキーカード取引
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
コミッションを中心としたネットワーク運用システムであって、
サーバであって、
電子取引を受信し、少なくとも1つの状態フィールドは、前記電子取引に関連付けられ、
電子取引形態を判定し、
前記少なくとも1つの状態フィールドが既定の状態であると判定される場合、電子取引形態に少なくとも一部において基づき、前記電子取引に対するコミッション金額を決定する、
ように動作可能である、サーバを備える、コミッションを中心としたネットワーク運用システム。
【請求項12】
前記サーバはさらに、電子取引認可と電子取引決済との間の時間が既定の期間を超過する場合、前記コミッション金額を減額するように動作可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記サーバはさらに、電子取引認可金額と電子取引決済金額との間の差が既定の値を超過する場合、前記コミッション金額を減額するように動作可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記サーバはさらに、既定の時間に特定の前記電子取引形態が受信される場合、前記コミッション金額を増額するように動作可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記サーバはさらに、電子取引認可と電子取引決済との間の時間が既定の期間を超過する場合、前記コミッション金額を減額するように動作可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記サーバはさらに、
複数の未決済取引を判定し、前記複数の未決済取引のそれぞれは、未決済売上金額を含み、
前記複数の未決済取引のそれぞれの前記未決済売上金額に相当する料金を、受取人に請求する、
ように動作可能である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記サーバはさらに、
総コミッション金額を決定し、前記総コミッション金額は、コミッション金額の累積および前記複数の電子取引からのいずれの料金減額の合計を含み、
少なくとも1つの既定の基準に到達すると、前記総コミッション金額と等しい金額の資金を、受取人に振替する、
ように動作可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
コミッションを販売業者に提供するための方法であって、
電子取引を受信するステップと、
前記電子取引に関連付けられる電子取引形態を判定するステップと、
取引量、取引金額、既定料金、および電子取引形態、のうちの少なくとも1つに、少なくとも一部において基づき、コミッション金額を決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記電子取引は、
クレジットカード、
現金不要取引、
紙幣および/または硬貨取引、
DEXデータ通信、
MDBデータ通信、ならびに
ホテルキーカード取引
のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−525263(P2011−525263A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−547676(P2010−547676)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/033138
【国際公開番号】WO2009/105340
【国際公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】