コメント配信システム、コメント配信システムの動作方法、プログラム
【課題】従来技術では、あるコメントに対する消去要求の有無やカウント数に応じて非表示などの処理を行うためのフラグをサーバ側で当該コメントに付与し各端末装置に配信している。そのため、フラグが付与されたコメントは全てのユーザの端末装置において一律的に非表示などの処理がなされることになる、という課題がある。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、配信されるコメントにスコアを付与し、配信サーバでは視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて当該コメントのスコアを減算などしていく一方、再生端末では端末ごとに閾値を設け、スコアと閾値との比較によって当該コメントを再生するか判断することを特徴とするコメント配信システムを提供する。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、配信されるコメントにスコアを付与し、配信サーバでは視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて当該コメントのスコアを減算などしていく一方、再生端末では端末ごとに閾値を設け、スコアと閾値との比較によって当該コメントを再生するか判断することを特徴とするコメント配信システムを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画に連動して再生される書込コメントの表示制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動画配信サーバから不特定多数の再生端末に対して動画を配信するサービスにおいて、配信された動画に対してユーザが書込入力したコメントを当該動画に連動して表示することができる動画配信システムが提供されている。これにより、例えば動画のあるシーンにおける感想などを、そのシーンに連動表示されたコメントを介してユーザ間で共有することができ、コミュニケーションをともなった動画視聴体験の提供が可能となる。
【0003】
しかし、このコメントをどんなユーザでも書込むことができるものとすると、例えば悪意を持ったユーザによる根拠のない誹謗中傷や、連続的に投稿される意味不明なコメントなど、場合によっては一般のユーザに不快感などを生じさせるようなコメントが書込まれることもあり得る。
【0004】
そこで、例えば特許文献1には、コメント配信サーバ装置に動画/コメントの再生端末装置からのコメント消去要求を受付ける機能を設け、消去要求を受付けたコメントに非表示のフラグを付与するなどして端末装置上で当該コメントが表示されないようにする技術が開示されている。また、コメントごとに消去要求の数をカウントし、一定数以上の消去要求のあったコメントを非表示などとする技術も合わせて開示されている。
【0005】
このようにして、あるユーザ、あるいは多数のユーザが不快感などを覚えたコメントを各ユーザの再生端末上で非表示とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4263218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで上記特許文献1の技術では、あるコメントに対する消去要求の有無やカウント数に応じて非表示などの処理を行うためのフラグをサーバ側で当該コメントに付与し各端末装置に配信している。そのため、フラグが付与されたコメントは全てのユーザの端末装置において一律的に非表示などの処理がなされることになる。
【0008】
しかし、あるユーザにとって不快感を生じさせるコメントであっても、別のユーザにとっては大して気にならない、あるいは思想の相違などによってむしろそのコメントに好意的な立場であるという具合に、ユーザによってコメントに対する許容度合いが異なっている場合がある。
【0009】
ところが上記特許文献1の技術では、所定のコメントが全てのユーザの端末装置において一律的に非表示などとなるため、このようなユーザごとの相違に対応できない、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するために、本発明は、配信されるコメントにスコアを付与し、配信サーバでは視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて当該コメントのスコアを減算などしていく一方、再生端末では端末ごとに閾値を設け、スコアと閾値との比較によって当該コメントを再生するか判断することを特徴とするコメント配信システムを提供する。
【0011】
具体的に、ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、再生端末は、コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断部と、を有する。また、配信サーバは、NGワードを受信するNGワード受信部と、NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算部と、スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、上記構成において、視聴者であるユーザからのNGユーザ登録に応じて当該ユーザの投稿コメントのスコアを減算などすることを特徴とするコメント配信システムも提供する。
【0013】
具体的に、ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、再生端末は、視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録部と、NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知部と、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断部と、を有する。また、配信サーバは、NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信部と、NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算部を有することを特徴とする。
【0014】
また、ユーザを識別するユーザIDごとにユーザスコアを付して管理し、コメントのスコア(投稿時の初期値)をユーザスコアに基づく値とし、また、NGユーザコメント書込者の登録があった場合には当該ユーザのユーザスコアを減じるよう構成したコメント配信システムなども提供する。
【発明の効果】
【0015】
以上のような構成をとる本発明によって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGワード登録やNGコメント書込者登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、当該コメントの再生端末での表示/非表示などを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1のコメント配信システムによるユーザの端末装置でのコメントの表示/非表示処理の一例を説明するための概念図
【図2】実施例1のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1のコメント配信システムのNGワード登録部におけるNGワード登録の一例を表す概念図
【図4】実施例1のコメント配信システムのスコア取得部でのスコア取得の一例を説明するための図
【図5】実施例1のコメント配信システムでのコメント情報の配信に際して参照されるコメント情報のデータベースの一例を表す図
【図6】実施例1のコメント配信システムを構成する再生端末のハードウェア構成の一例を表す図
【図7】実施例1のコメント配信システムを構成する配信サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図
【図8】実施例1のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図9】実施例2のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図10】実施例2のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図11】実施例3のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図12】実施例3のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図13】実施例4のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図14】実施例4のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図15】実施例5のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図16】実施例5のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図17】実施例6のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図18】実施例6のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図19】実施例7のコメント配信システムによるコメントスコアの減算処理の一例を説明するための概念図
【図20】実施例7のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図21】実施例7のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図22】実施例8のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図23】実施例8のコメント配信システムのユーザ種別保持部にて保持されているテーブルデータの一例を表す図
【図24】実施例8のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0018】
なお、実施例1は、主に請求項1について説明する。また、実施例2は、主に請求項2について説明する。また、実施例3は、主に請求項3について説明する。また、実施例4は、主に請求項4について説明する。また、実施例5は、主に請求項5について説明する。また、実施例6は、主に請求項6について説明する。また、実施例7は、主に請求項7について説明する。また、実施例8は、主に請求項8について説明する。
【0019】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例のコメント配信システムによるユーザの端末装置でのコメントの表示/非表示処理の一例を説明するための概念図である。この図1(a)にあるように、ある配信動画に連動して、ユーザの投稿したスコア付きのコメントα1〜α4が表示される。しかし、そのうちのコメントα2は、当該動画にそぐわないコメントであるとして、多くのユーザからNGコメントとして登録された。
【0020】
すると図1(b)にあるように、そのNGコメント登録情報がコメントの配信サーバに通知され、その登録に応じて当該コメントに付されたスコアの再計算を行う。そして動画配信時には、再計算されたスコア「80」が付されたコメントα2を含むコメントα1〜α4が配信される。
【0021】
そして図1(c)にあるように、あるユーザAの再生端末ではコメント表示のための閾値が「100」に設定されており、そのためコメントα2は当該端末上では表示されない。一方で別のユーザBは、良いものも悪いものも含めてさまざまなコメントを閲覧したいと考え、その再生端末では同閾値が「50」と設定されている。したがって図1(d)にあるように、このユーザBの再生端末上では、コメントα2も含めて表示が行われている、という具合である。
【0022】
このように、本実施例のコメント配信システムでは、コメントごとに付与され、ユーザからのNGワード登録に応じて減算されるスコアを利用することで、当該コメントの再生端末での表示/非表示などを端末ごとに区別して実行することができる。
【0023】
<機能的構成>
図2は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本システムを構成する端末装置やサーバ装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。
【0024】
具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
【0025】
そして主メモリなどに展開されたプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、この発明はシステムとして実現できるのみでなくそのシステムの動作方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0026】
そして図2にあるように、本実施例のコメント配信システムは、ユーザが利用する「再生端末」(0200)と、コメント情報を配信する「配信サーバ」(0210)と、からなる。なお、コメント情報とは、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能なコメントであって、スコアを付されていることを特徴とする。
【0027】
そして、「再生端末」は、「NGワード登録部」(0201)と、「NGワード通知部」(0202)と、「スコア取得部」(0203)と、「判断部」(0204)と、を有する。
【0028】
「NGワード登録部」(0201)は、コメント情報に基づいて再生されうるコメントを、視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録する機能を有し、例えば登録用のGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)や入力デバイス、CPUや主メモリ、NGワード登録プログラムなどで実現することができる。
【0029】
図3(a)は、このNGワード登録部におけるNGワード登録の一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば画面上で動画に連動(重畳)表示されているコメントαや、動画の横に連動(別枠)表示されているコメント一覧内のコメントαにユーザがカーソルを合わせ、クリックなどの決定操作を行う。するとカーソルの位置情報から指定されたコメントが特定され、そのコメントがNGワードとして登録される、という具合である。また、指定されたコメントのワード全てがNGワードとして登録されても良いし、その後編集画面などを表示し、編集されたコメントの一部のワードをNGワードとして登録するよう構成しても良い。
【0030】
また図3(b)は、別のNGワード登録の一例を表す概念図である。この例では動画に連動して現在表示されているコメントを指定するのではなく、この図にあるようにキーボードなどを利用してNGワードをユーザが任意のタイミングで入力用画面内の文字入力枠βに直接入力することで登録する、という具合である。
【0031】
また、視聴者であるユーザがNGワードを指定するのではなく、例えば放送禁止用語や差別用語のようなワードをまとめたデータをネットワークや可搬型の記憶媒体などを利用して外部から取得し登録する構成なども挙げられる。
【0032】
「NGワード通知部」(0202)は、NGワードの登録を配信サーバに対して通知する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、NGワード通知プログラムなどによって実現することができる。なお、このNGワードの通知は、登録されたNGワードのみが通知される構成としても良いし、例えばユーザIDや後述する登録ユーザのスコア情報、あるいは当該NGワードにNGの度合いが設定されて登録されていればその度合いを示す情報などが合わせて通知される構成としても良い。また、コメント全体をNGワードとした場合、そのコメントを識別するためのコメントIDをNGワードとして通知する構成としても良い。
【0033】
また、動画に連動して再生すべきコメントの一部あるいは全てが、当該動画の配信に合わせて予め再生端末に配信されている場合、再生端末では、登録されたNGワードをキーとしてその配信された一部または全部のコメントを検索し、NGワードを含むコメントのリストを作成しても良い。そして、NGワードとしてその作成したリストを配信サーバに対して通知しても良い。
【0034】
「スコア取得部」(0203)は、配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、スコア取得プログラムによって実現することができる。
【0035】
具体的に、再生端末の画面上で動画と連動して表示するために取得されるコメント情報は、例えば図4に示すように各種タグで構成され、<Comment>タグでコメント本体が、<User>タグでそのコメントの投稿者IDが示されている。そして、このタグの中の<Score>タグによってスコアが示されているので、スコア取得部では、このタグを参照しそのコメント情報に付されているスコア「80」を取得する、という具合である。
【0036】
「判断部」(0204)は、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、判断プログラムなどによって実現することができる。
【0037】
具体的に、この判断部では取得されたスコアと、再生端末に予め保持されている閾値との大小比較処理を実行し、スコアが閾値以下(あるいは以上など)である場合にコメントの連動再生を行わないと判断する、という具合である。なお、この閾値については任意に変更可能な値であって、ユーザの入力値や各種設定情報に応じて求められる値などが挙げられる。
【0038】
また、例えばエンターテインメント性の高い動画に関しては例えば多少変なコメントであっても楽しめるため閾値を高くする、という具合にコメントを連動表示する動画のカテゴリなどの属性情報(カテゴリのほか、動画の作成者や出演者、演奏者、製作年、撮影場所、視聴対象年齢など)に応じて閾値が別々に設定されていても良い。そして判断部では、コメントを連動表示する動画の属性情報を取得し、その属性情報に応じた閾値を取得する構成を備える、という具合である。
【0039】
また、自身の前記NGワード登録部にて直接NGワードとして登録したコメントについてはスコアに関わらず表示しない構成としても良いし、自身が投稿したコメントについてはスコアに関わらず表示する構成としても良い。
【0040】
また、判断部でのコメントの連動再生可否判断に応じた処理は、コメントの表示/非表示処理には限定されない。例えば、コメントの表示透過率を上げたりコメントの表示サイズを極めて小さくしたり、高速でスクロール表示したりすることでコメントを見難くする処理なども挙げられる。
【0041】
そして、このようにして再生端末では、後述する配信サーバでの計算値に基づいてコメントに付与されたスコアに応じて、コメントの表示/非表示を再生端末ごとに判断することができる。
【0042】
続いて、このスコアを計算し当該スコア付きのコメントを配信する配信サーバの構成要件について図2を参照して説明する。なお、配信サーバは動画配信サーバとは別体に構成され、動画配信サーバと連携動作してコメントのみを配信するサーバとしても良いし、コメントと動画を合わせて配信するサーバであっても良い。そして図2に示すように、この「配信サーバ」(0210)は、「NGワード受信部」(0211)と、「計算部」(0212)と、「コメント情報配信部」(0213)と、からなる。
【0043】
「NGワード受信部」(0211)は、NGワードを受信する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、NGワード受信プログラムなどによって実現することができる。また、NGワード通知部にて前述したように、ユーザIDやNGの度合い情報なども合わせて受信する構成としても良い。
【0044】
また、前述のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送られている場合、配信サーバでは自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合すると良い。そしてリストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとしても良い。
【0045】
「計算部」(0212)は、NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、計算プログラムなどによって実現することができる。
【0046】
具体的に、通知されたNGワードがコメントIDであれば、そのIDで識別されるコメントについてスコアを減算する処理が挙げられる。また、NGワードとしてコメントに一部含まれるような単語などが通知された場合には、当該NGワードをキーとして配信されるコメントの検索処理を実行し、その検索にヒットしたコメントについてスコアを減算する処理が挙げられる。
【0047】
また、スコアの減算値については、例えば1回の通知に関して一律で「2」あるいは「(現スコアの)98%」としても良い。あるいは、後述するように例えば常識人であるユーザであれば「120」、エキセントリックな言動の多いユーザであれば「50」という具合に、ユーザごとにスコア(ユーザスコア)が付されている場合、そのユーザスコアに応じてコメントのスコアの減算値を算出する構成としても良い。その場合には、NGワード通知に際してその登録者であるユーザIDを合わせて取得し、そのユーザIDをキーとしてユーザスコアデータベースを検索し、当該ユーザのユーザスコアを検索する。そして、所定の計算式などを利用して、ユーザスコアが120であれば減算値は「1.2」、ユーザスコアが50であれば減算値は「0.5」という具合に決定すると良い。
【0048】
また、ユーザごとにNG設定した際のスコアの減算値が設定されている場合、さらにさまざまな要因に応じてその減算値が変動するよう構成しても良い。例えば、本コメント配信システムによるサービスを利用する際などにユーザ登録が必要となるよう構成し、その登録からの経過期間に応じて、サービス利用期間が長いユーザであれば適切なNG判断をするものと想定してその減算値が高くなるよう補正する、といった具合である。あるいはユーザごとにNGの登録回数やコメントの書込回数をカウントしておき、その回数に応じて減算値を補正するよう構成しても良い。
【0049】
なお、計算部では減算方式ではなく加点方式での計算を行っても良い。その場合、再生端末の判断部では閾値以上の場合にコメントを表示しないなどの判断を行うことで同様の効果を奏することができる。
【0050】
また、NGワードが通知される前のコメントのスコアの初期値については、例えば一律で「100」などとしても良いし、当該コメントの投稿者であるユーザのユーザスコアに基づく値(前述のユーザスコア「120」のユーザの投稿コメントであれば初期値は「120」という具合)にしても良い。
【0051】
また、コメントに付されたスコアについて恒久的に減算されたままであると投稿からの期間が長いコメントは表示されにくくなる可能性があるため、例えば一定期間ごとに全コメントのスコアをいっせいに初期値に戻す処理を行ってもよい。あるいは1のNGワード通知に対して行う減算処理の有効期間を1ヶ月などに限定し、その期間が過ぎたらNGワード通知ごとに減算した値を戻す処理を行っても良い。
【0052】
「コメント情報配信部」(0213)は、スコアを付されたコメント情報を配信する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報配信プログラムなどによって実現することができる。
【0053】
図5は、このコメント情報の配信に際して参照されるコメント情報のデータベースの一例を表す図である。この図5にあるように、コメント情報のデータベースには、コメントID、連動して表示する動画ID、投稿者のユーザID、コメントの内容、コメントの再生タイミング、そしてスコアが関連付けて保持されている。なお「コメントの再生タイミング」とは、当該コメントの連動表示の対象となる動画の再生スタート位置を基準とする経過時間(あるいは経過フレームなど)によって示される情報であって、例えば図に示すような「動画αの再生開始から13分01秒」といった情報が挙げられる。
【0054】
また、このコメントの再生タイミングの取得方法としては、例えば、再生中の動画に対して視聴者ユーザがコメントをリアルタイムで書込む構成であれば、その書き込んだ時点における動画の再生スタート位置からの経過時間を取得する方法が挙げられる。また、上記各項目の入力欄を有するGUIなどを介して、そのGUI内の「コメントの再生タイミング」欄にユーザが任意に入力した時間情報を当該コメントの再生タイミングとして取得する方法などであっても良い。
【0055】
そして、このコメント情報配信部では、例えば再生端末からの動画の配信リクエストに応じて当該動画IDを取得すると、当該動画IDをキーとしてコメント情報のデータベースを検索し、その動画に連動して表示されるコメントを特定する。そして配信リクエストもとの再生端末に対して特定したコメントを、関連付けられているスコアとともに配信する、という具合である。
【0056】
そして再生端末では、前述のように独自に保持する閾値と、コメントに付されたスコアを利用して当該コメントの表示/非表示を判断するため、再生端末ごとにコメントの表示/非表示処理を実行することができる。
【0057】
<ハードウェア構成>
図6は上記コメント配信システムを構成する再生端末のハードウェア構成の一例を表す図である。また、図7は同じくコメント配信システムを構成する配信サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図である。
【0058】
図6にあるように、再生端末は、各種演算処理を実行し、またスコア取得部や判断部を実現するための「CPU」(0601)および「主メモリ」(0602)を有している。また、閾値などを保持する「フラッシュメモリ」(0603)、NGワードを登録するための「入力デバイス」(0604)、そしてNGワード通知部を実現する「インターネット通信回路」(0605)、動画やコメントを表示するための「表示装置」(0606)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0059】
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「フラッシュメモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
【0060】
ここで、まず再生端末でのコメント表示処理における各ハードウェア構成の働きについて説明する。すなわち再生端末は、例えばインターネットを介して提供されているコメント付の動画配信サービスを利用し、Webブラウザを利用して所望の動画の配信リクエストを送信する。そして、そのリクエストに応じて返信される動画情報、および当該動画に連動して表示されるコメント情報を「インターネット通信回路」を介して取得する。
【0061】
すると、「CPU」はスコア取得プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって例えばタグなどを参照してコメント情報に付されたスコアを取得し、「主メモリ」のアドレス1に格納する。つづいて「CPU」は判断プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって例えば「フラッシュメモリ」に保持されている閾値を読み出し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。なお、この閾値は「入力デバイス」を介した変更操作によって任意のその値が変更可能に構成されている。
【0062】
そして「CPU」の大小比較演算処理によって、スコアと閾値のいずれが大きい値か否かの判断結果が出力される。そして、例えばスコアが閾値よりも大きいとの判断結果が出力された場合、当該コメントはこの再生端末で表示可能とし、動画と連動して所定のタイミングで「表示装置」に表示される。
【0063】
つづいて、再生端末でのNGワードの登録処理に係る各ハードウェア構成の働きについて説明する。すなわち、このように表示されたコメントについて、例えばユーザが不快感を覚えるなどして、その結果「入力デバイス」を介して当該コメントを指定しNGワードに登録する操作入力が受付けられた。すると、「CPU」はNGワード登録プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって受付けたNGワードを「主メモリ」のアドレス10に格納する。また、NGワードの登録に合わせて、「フラッシュメモリ」に保持されているユーザIDを取得し「主メモリ」に格納しても良い。また、NGワード登録時に、当該NGワードのNG度合いを示す度合い情報が「入力デバイス」を介して入力されたならば、その度合い情報も「主メモリ」に格納しても良い。
【0064】
そして「CPU」はNGワード通知プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって、「主メモリ」のアドレス1に格納されているNGワードや、その他格納されている各種情報を「インターネット通信回路」を介して配信サーバに送信する、と言う具合である。
【0065】
以上のようにして再生端末では、動画に連動して表示されるコメントの表示/非表示などの判断処理や、NGワードの登録、通知処理を行う。つづいて図7を用いて配信サーバにおける各ハードウェア構成の働きについて説明する。
【0066】
図7に示すように、配信サーバは、各種演算処理を実行し、また計算部を実現するための「CPU」(0701)および「主メモリ」(0702)を有している。また、各種データベースやコメント情報を保持する「HDD」(0703)、そしてNGワード受信部やコメント情報配信部を実現する「インターネット通信回路」(0704)を備えている。
【0067】
ここで、上記再生端末からのNGワード通知を「インターネット通信回路」を介して受信すると、「CPU」はNGワード受信プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって通知されたNGワードを「主メモリ」のアドレス1に格納する。つづいて、「CPU」は計算プログラムを解釈し、通知されたNGワードがコメントそのものを示すコメントIDであれば、そのコメントIDをキーにして「HDD」に保持されている図5に示すようなデータベースのコメントID列を検索し、当該コメントを特定する。また、NGワードが単語などの情報であれば、当該NGワードをキーとして、同データベースのコメントの内容列を検索し、当該ワードを含む1以上のコメントを特定する。
【0068】
そして、特定されたコメントに関連付けられているスコアを取得し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。つづいて、例えば一律の値で減算するのであれば、その一律の減算値を「HDD」から読み出し、「CPU」の演算処理によって"スコア"から減算値を減算する。そして、その算出値で「HDD」に保持されている当該スコアの値を更新する。
【0069】
あるいは、通知されたNGワードとともに受信したユーザIDをキーとしてユーザスコアデータベースを検索することで取得したユーザスコアを変数とし、「CPU」の演算処理によって減算値を算出しコメントのスコアを更新する演算処理を行っても良い。
【0070】
そして、再生端末から動画の配信リクエストがあった場合には、「インターネット通信回路」を介して、その動画IDを取得し、コメント情報配信プログラムの解釈結果にしたがって当該動画IDを「主メモリ」のアドレス3に格納する。そして、当該動画IDをキーとしてコメント情報のデータベースを検索し、その動画に連動して表示されるコメントを特定し、当該コメント内容やスコアなどを含むコメント情報を「主メモリ」のアドレス4に格納する。そして配信リクエストもとの再生端末に対してそのコメント情報を「インターネット通信回路」を介して配信する、という具合である。
【0071】
<処理の流れ>
図8は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0072】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGワードの登録操作が受付けられる(ステップS0801)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することで登録する操作や、任意のタイミングでユーザがフリーワードにてNGワードを入力する操作、あるいは外部のNGワード辞書などからNGワードを取得する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGワードの登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS0802)。
【0073】
配信サーバでは、通知されたNGワードを受信する(ステップS0811)と、そのNGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS0812)。例えば、通知されたNGワードに該当するコメントのスコアを一律の減算値で減算しても良いし、NGワードの通知ユーザのユーザスコアに基づいて減算値を計算し、ユーザごとに異なる値で減算しても良い。
【0074】
そして配信サーバは、動画配信リクエストがあった場合に、当該動画と連動して表示されるコメント情報をスコアを付して配信する(ステップS0813)。
【0075】
そしてリクエストもとの再生端末では、配信された動画、及びスコアが付されたコメント情報を受信すると、そのコメント情報からスコアを取得する(ステップS0803)。そして、自身の保持する閾値とスコアの大小比較をすることで、コメントについて動画情報に連動して再生するか判断する(ステップS0804)。そして再生すると判断された場合に、所定のタイミングで動画と連動し当該コメントを表示する。
【0076】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0077】
したがって、視聴者であるユーザのコメントに対する許容度合いなどに応じて、ユーザごとにコメントの表示/非表示を別にすることができる。
【0078】
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、上記実施例1と同様にコメントごとにスコアを付し、そのスコアを利用して再生端末にてコメントの表示/非表示の判断を行うコメント配信システムである。そして実施例1との相違点は、スコアの減算処理に関し、NGワード登録ではなく、コメントの書込者をNG登録の対象とする「NGコメント書込者登録」に基づいて減算を行う点である。
【0079】
例えば、再生端末にてユーザαがNGコメント書込者として登録されると、その登録が配信サーバに通知され、当該ユーザαの書き込んだコメントを対象にスコアの減算処理が実行される、と言う具合である。
【0080】
<機能的構成>
図9は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、ユーザが利用する「再生端末」(0900)と、コメント情報を配信する「配信サーバ」(0910)と、からなる。そして、「再生端末」は、「NGコメント書込者登録部」(0901)と、「NGコメント書込者通知部」(0902)と、「スコア取得部」(0903)と、「第二判断部」(0904)と、を有する。
【0081】
なお、この「スコア取得部」と「第二判断部」については、上記実施例の同名(添字を除く)の構成要件と同じであるため、その説明は省略する。また、「NGコメント書込者登録部」および「NGコメント書込者通知部」については、上記実施例の「NGワード登録部」および「NGワード通知部」において、登録、通知される対象がNGワードではなくNGコメント書込者のユーザIDである点以外は基本的に同じであるので、やはりその説明は省略する。
【0082】
また図9に示すように、「配信サーバ」(0910)は、「NGコメント書込者ユーザID受信部」(0911)と、「第二計算部」(0912)と、「コメント情報配信部」(0913)と、からなる。なお、「コメント情報配信部」については上記実施例1の同名の構成要件と同じであり、「NGコメント書込者ユーザID受信部」は、受信する対象がNGワードではなくNGコメント書込者のユーザIDである点以外は基本的に同じであるので、その説明は省略する。
【0083】
「第二計算部」(0912)は、NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、計算プログラムなどによって実現することができる。具体的に、通知されたNGコメント書込者のユーザIDをキーとして図5に示すようなデータベースのユーザID列を検索する。そして検索にヒットしたコメントに関連付けられているスコアを減算する、という具合である。
【0084】
なお、それ以外の減算に係る処理、例えば減算値の算出やスコアの初期値、減算されたスコアを元に戻す処理などについては、実施例1の計算部と同様の処理を行うよう構成することができる。
【0085】
<処理の流れ>
図10は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0086】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGコメント書込者の登録操作が受付けられる(ステップS1001)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することでその書込者であるユーザのIDを登録する操作や、任意のタイミングで視聴者であるユーザが、コメント書込者のユーザIDを入力する操作、あるいは外部のNGコメント書込者データベースなどからユーザIDを選択する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGコメント書込者の登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS1002)。
【0087】
配信サーバでは、通知されたNGコメント書込者のユーザIDを受信する(ステップS1011)と、そのNGコメント書込者通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS1012)。具体的には、通知されたNGコメント書込者のユーザIDをキーとして当該ユーザの書き込んだコメントを検索し特定する。そして例えば該当するコメントのスコアを一律の減算値で減算しても良いし、NGワードの通知ユーザのユーザスコアに基づいて減算値を計算し、ユーザごとに異なる値で減算しても良い。
【0088】
そして配信サーバは、動画配信リクエストがあった場合に、当該動画と連動して表示されるコメント情報をスコアを付して配信する(ステップS1013)。
【0089】
そしてリクエストもとの再生端末では、配信された動画、及びスコアが付されたコメント情報を受信し、その受信したコメント情報に付されているスコアを主メモリに読み出すなどして取得する(ステップS1003)。そして、自身の保持する閾値とスコアの大小比較をすることで、コメントについて動画情報に連動して再生するか判断する(ステップS1004)。そして再生すると判断された場合に、所定のタイミングで動画と連動し当該コメントを表示する。
【0090】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGコメント書込者登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0091】
したがって本実施例でも、視聴者であるユーザのコメントに対する許容度合いなどに応じて、ユーザごとにコメントの表示/非表示を別にすることができる。
【0092】
≪実施例3≫
<概要>
本実施例は、上記実施例2を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち本実施例では、ユーザごとにユーザスコアを付与し、コメントに付されるスコアを、当該コメントの書込みユーザのユーザスコアに基づく値とする。そして、NGコメント書込者登録がなされると、そのユーザIDで識別されるユーザのユーザスコアが減じられる点を特徴とする。
【0093】
したがって、例えばユーザスコア「120」のユーザのコメントのスコアは「120」となる一方、多くのユーザがNGとしたコメントを数多く書き込み、ユーザスコアが「50」になってしまったユーザのコメントのスコアは「50」になる、と言う具合である。
【0094】
<機能的構成>
図11は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例2を基本として、「再生端末」(1100)と、「配信サーバ」(1110)と、からなる。なお、再生端末の構成要件である「NGコメント書込者登録部」と「NGコメント書込者通知部」と「スコア取得部」と「第二判断部」については、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。また、配信サーバの構成要件である「NGコメント書込者ユーザID受信部」と「第二計算部」と「コメント情報配信部」についても、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。
【0095】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「コメント入力受付部」(1101)と、「コメント情報送信部」(1102)と、をさらに有する点、および配信サーバが「ユーザスコア保持部」(1111)と、「コメント情報受信部」(1112)と、「スコア付加部」(1113)と、「ユーザスコア計算部」(1114)と、をさらに有する点である。
【0096】
「コメント入力受付部」(1101)は、配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付ける機能を有し、例えばコメント入力用のGUIや入力デバイス、CPUや主メモリ、コメント入力受付プログラムなどで実現することができる。
【0097】
具体的に、例えば画面上に表示されている動画を視聴中にコメント入力欄にコメントを入力すると、当該コメント内容の情報やコメントを表示するタイミング情報が取得される、という具合である。また、ここで入力されたコメントは、スコアによる判断処理をリアルタイムで経た後に動画に連動してリアルタイム表示されても良い。
【0098】
あるいは、ユーザが任意のタイミングで、連動表示させる動画のIDと、コメント内容と表示させるタイミング情報を所定の入力GUIを介して入力し、その情報をコメント情報として受付けても良い。
【0099】
「コメント情報送信部」(1102)は、受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報送信プログラムなどによって実現することができる。具体的に、ここで送信されるコメントは、例えば連動表示させる動画のIDと、コメント内容を示すテキストデータと、表示させるタイミング情報などが挙げられる。またユーザIDは、再生端末が保持しているユーザIDを取得しコメント情報に関連付けると良い。
【0100】
つづいて、配信サーバの本実施例に特徴的な構成要件について説明する。「ユーザスコア保持部」(1111)は、ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持する機能を有し、フラッシュメモリやHDDなどの各種記録装置によって実現することができる。そして、このユーザスコアを利用してコメントのスコアを決定し、またNGコメント書込者登録に際して当該ユーザスコアの減算を行うことを本実施例は特徴とする。
【0101】
「コメント情報受信部」(1112)は、前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報受信プログラムなどによって実現することができる。そしてここで受信したコメント情報とユーザIDを利用して、配信サーバでは図5に示すようなデータベースを生成する。また、図5に示すコメントのスコアを以下のように決定する。
【0102】
「スコア付加部」(1113)は、コメント情報と合わせて受信したコメント書込者のユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを前記受信したコメント情報に対して付加する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、スコア付加プログラムなどによって実現することができる。
【0103】
具体的に、まず、書込者のユーザIDをキーとしてユーザスコア保持部を検索し、当該ユーザのユーザスコアを特定する。そして特定したユーザスコアに基づいて、そのコメント情報に付与されるスコアを算出し、算出したスコアをコメントに関連付けて図5に示すようなデータベースとする、という具合である。これにより、例えばユーザスコア「120」のユーザのコメントのスコアは「120」となり、ユーザスコアが「50」のユーザのコメントのスコアは「50」になる。
【0104】
「ユーザスコア計算部」(1114)は、前記受信したNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。なお、その減算値などの計算については、前述のコメントのスコア減算処理と同様に一律の減算値としても良いし、登録ユーザのユーザスコアに基づいて算出された値などであっても良い。また、ユーザスコアの減算は恒久的なものではなく、前述のコメントのスコア減算と同様に所定の条件(例えば、所定の期間の経過や加点方式でのユーザスコアの計算)を満たすと回復するものとしても良い。
【0105】
そして、このように構成することで、多くのユーザがNGとしたコメントを数多く書き込みユーザスコアが低くなり、結果的に当該ユーザのコメントのスコアも低くなる、と言う具合である。
【0106】
<その他の実施例1>
なお、本実施例の別の実施形態として、スコア付加部を配信サーバの替わりに再生端末が有する構成としても良い。すなわち、再生端末では、コメントを書き込む前(例えばサービスログイン時など)に予め自身のユーザのユーザIDを配信サーバに送信する。すると配信サーバでは、ユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアをその再生端末に対して送信する。そして再生端末においてコメントの書込みが実行された際には、再生端末にてそのコメントに対するスコアとしてユーザスコアが付加され、配信サーバに送信される、という具合である。
【0107】
<その他の実施例2>
また本実施例のユーザスコア保持部は、さらに細分化された形でユーザIDと関連付けて複数のユーザスコアを保持する構成であっても良い。例えば、ユーザIDと動画IDの組別にユーザスコアを保持する構成や、ユーザIDと動画のカテゴリIDの組別、あるいはユーザIDと動画に付与されるタグID(動画の製作者や出演者、制作年などの属性情報を示すテキストデータ)の組別にユーザスコアを保持する構成が挙げられる。このようにしてある動画(または所定のカテゴリ/タグで区別される動画)に関するユーザスコアを区別して管理することができ、例えばある動画に関してはNGコメントが多いが別の動画では少ないといったユーザに関して、細分化されたユーザスコアのうち、そのNG登録されたコメントの多い動画IDに関連付けられたユーザスコアのみ減算する、といった運用が可能になる。また、その場合、同じユーザが書き込んだコメントであっても、ある動画ではその動画別のユーザスコアである「50」がコメントスコアとして付加され、その一方で別の動画ではその動画のユーザスコアである「80」が付加される、といった処理が行われる、という具合である。
【0108】
また、ユーザIDにのみ関連付けられたユーザスコアと、細分化されたユーザIDと動画IDなどの組別の複数のユーザスコアとを並列管理する構成としても良い。その場合には、NG登録によるユーザスコアの減算値は、前者のユーザスコアと、後者の複数の細分化ユーザスコアのうち該当するユーザスコアとで異なる値(例えば該当する細分化ユーザスコアの方がユーザに与える影響が限定的であるとして大きな値とするなど)となるよう構成しても良い。また、コメントに付加されるスコアとしては、両者のうち値の少ないユーザスコアが吹かされるよう構成すると良い。
【0109】
このようにして、例えば特定の動画やカテゴリ/属性の動画において意図的にNG登録されるようなコメントを連投するいわゆる「荒らし行為」に対応してユーザスコアの減算を行うことができる。
【0110】
<処理の流れ>
図12は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0111】
この図にあるように、まず、再生端末にて、例えば動画再生中のウィンドウにコメント入力欄を設けるなどして、配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付ける(ステップS1201)。そして、受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信する(ステップS1202)。
【0112】
すると、配信サーバでは、前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信し(ステップS1211)、ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持するユーザスコア保持部を参照して、受信したユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを、前記受信したコメント情報に対して付加する(ステップS1212)。
【0113】
また、前述のようにステップS1212の処理が再生端末で実行されても良い。その場合、再生端末にてコメントを書き込む前(例えばサービスログイン時など)に予め自身のユーザのユーザIDを送信する。すると配信サーバで、ユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアをその再生端末に対して送信する。そして再生端末においてコメントの書込みが実行された際には、再生端末にてそのコメントに対するスコアとしてユーザスコアが付加され、配信サーバに送信される、という具合である。
【0114】
その後、前記実施例で記載したように再生端末にて登録されたNGコメント書込者のユーザIDを受信すると、そのNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算し(ステップS1213)、ステップ1212の処理を実行してその減算されたユーザスコアで、コメントスコアの更新をなど行う。
【0115】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコメント配信システムによって、ユーザごとに設定され、視聴者であるユーザからのNGコメント書込者登録に応じて減算されるユーザスコアを利用してコメントのスコアを設定することができる。
【0116】
したがって本実施例では、NG登録された回数の多い書込ユーザのコメントについて書込みの時点から低いスコアなどに設定することができる。
【0117】
≪実施例4≫
<概要>
本実施例は、上記実施例3を基本として、NGワード登録に応じてNGコメント書込者のユーザスコアを減算することを特徴とするコメント配信システムである。
【0118】
<機能的構成>
図13は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例3を基本として、「再生端末」(1300)と、「配信サーバ」(1310)と、からなる。なお、再生端末の構成要件である「NGコメント書込者登録部」と「NGコメント書込者通知部」と「スコア取得部」と「第二判断部」と「コメント入力受付部」と「コメント情報送信部」については、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。また、配信サーバの構成要件である「NGコメント書込者ユーザID受信部」と「第二計算部」と「コメント情報配信部」と「ユーザスコア保持部」と「コメント情報受信部」と「スコア付加部」と「ユーザスコア計算部」についても、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。
【0119】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「NGワード登録部」(1301)と、「NGワード通知部」(1302)と、をさらに有する点、および配信サーバが「NGワード受信部」(1311)と「第二ユーザスコア計算部」(1312)をさらに有する点である。なお、「NGワード登録部」と「NGワード通知部」、および「NGワード受信部」については、上記実施例1の同名の構成要件と同じであるため、その説明は省略する。
【0120】
「第二ユーザスコア計算部」(1312)は、前記受信したNGワードを含む他のコメントのコメント書込者のユーザIDと関連付けて保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。
【0121】
具体的に、通知されたNGワードをキーとして図5に示すようなデータベースのコメント内容の列を検索し、その検索にヒットしたコメントに対して同データベースにて関連付けられているユーザID(当該コメントの書込者のユーザID)を特定する。つづいてその特定したユーザIDをキーとしてユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアを取得し、その値を減算する、という具合である。
【0122】
あるいは再生端末にてあるコメントがNGワード登録された際に、実施例1で説明したように、当該コメントそのものを識別するコメントIDがNGワードとして通知されても良い。その場合には、図5のコメントID欄を検索し、該当するコメントIDに紐付けられているユーザID(当該コメントの書込者のユーザID)を特定し、上記同様にユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザIDで識別されるユーザスコアを減算しても良い。また、それに合わせて当該ユーザのコメントのスコアも同様に減算するよう構成しても良い。
【0123】
このように、NGワードの登録によってユーザスコアならびにコメントのスコアを減算し、そのスコアと再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0124】
<処理の流れ>
図14は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0125】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGワードの登録操作が受付けられる(ステップS1401)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することで登録する操作や、任意のタイミングでユーザがフリーワードにてNGワードを入力する操作、あるいは外部のNGワード辞書などからNGワードを取得する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGワードの登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS1402)。
【0126】
また、動画に連動して再生すべきコメントの一部あるいは全てが、当該動画の配信に合わせて予め再生端末に配信されている場合、再生端末では、登録されたNGワードをキーとしてその配信された一部または全部のコメントを検索し、NGワードを含むコメントのリストを作成しても良い。そして、NGワードとしてその作成したリストを配信サーバに対して通知しても良い。
【0127】
すると、配信サーバでは、NGワードを受信し(ステップS1411)、受信したNGワードを含む他のコメントを検索処理により特定し、その特定したコメント書込者のユーザIDを検索する(ステップS1413)。そして検索にヒットしたユーザIDと関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算する(ステップS1412)。
【0128】
なお、上記のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送られている場合、配信サーバでは自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合すると良い。そしてリストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとすると良い。
【0129】
また、前述のように、NGワードとしてコメントそのものを識別するコメントIDが通知された場合、図5に示すようなデータテーブルなどを参照し、当該IDで識別されるコメントを書き込んだユーザを特定し、そのユーザのユーザスコアを減算する構成としても良い。
【0130】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGワードの登録によってユーザスコアならびにコメントのスコアを減算し、そのスコアと再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0131】
≪実施例5≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち、視聴者ユーザによってNGコメント書込者として登録されたユーザαが書込んだ全てのコメントのスコアを減算するのではなく、そのNG登録されたコメントの表示タイミングの前後1分になされたユーザαのコメントのみに関してスコアの減算を行う、という具合である。
【0132】
<機能的構成>
図15は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(1500)と、「配信サーバ」(1510)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0133】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第三計算部」(1511)をさらに有する点である。
【0134】
「第三計算部」(1511)は、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第三計算プログラムなどによって実現することができる。なおスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例1の計算部で説明したものと同様である。
【0135】
そしてこの第三計算部では、そのスコア減算の対象となるコメントの特定について以下のような処理を行うことを特徴とする。すなわち、再生端末からのNGコメント書込者のユーザID登録通知を受信する際に、そのコメント書込者を登録する際に指定したコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得する。つづいてユーザIDと動画IDをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、当該ユーザがその動画内で書き込んだコメントを抽出する。
【0136】
そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定する。そして、その特定されたコメントについてスコアの減算処理を実行する、という具合である。もちろん、上記コメントを絞り込むための処理順は特に限定されず、例えば最初に動画IDと再生タイミング情報から当該動画内での所定タイミングにおける全てのコメントを抽出した後、その中からユーザIDを利用してNG登録されたユーザの書き込んだコメントを特定するような処理順などであっても良い。
【0137】
このようにして、NGコメント書込者として登録されたユーザが書込んだコメントのうち、NG登録されたコメントの表示タイミングの所定範囲内になされたコメントに関してスコアの減算を行うことができる。
【0138】
なお、スコアを減算するコメントを絞り込むための「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定しない。例えば予め「前後1分」という具合に定められている時間の範囲であっても良いし、NGコメント書込者のユーザスコアや、その登録を行った視聴者のユーザスコアに基づいて所定の計算式などから算出される時間の範囲などであっても良い。あるいは、動画内のシーン解析などに応じて動画を時間軸で複数に分割しておき、その分割された1シーン(複数フレームの集合)をひとつの単位として、NG登録されたコメントの再生タイミングを含む1シーンを示す時間の範囲なども挙げられる。
【0139】
また本実施例において、詳細は実施例7で後述するように、「再生タイミングを含む所定の時間」として連続する再生区間を示す所定の時間ではなく、類似するシーンとしてまとめられた離散的に再生区間を示すような所定の時間であっても良い。あるいは所定の時間の替わりに、「所定の位置」など時間以外の条件でNG登録に応じてスコアを減算するコメントを絞り込む構成としても良い。
【0140】
<処理の流れ>
図16は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0141】
この図にあるように、配信サーバにてNGコメント書込者のユーザID登録の通知を受信する(ステップS1611)と、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報を特定し、そのコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS1612)。
【0142】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGコメント書込者として登録されたユーザが書込んだコメントのうち、NG登録されたコメントの表示タイミングの所定範囲内になされたコメントに関してスコアの減算を行うことができる。
【0143】
≪実施例6≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわちNGコメント書込者としてユーザαが登録された際に、その登録の際に指定されたコメントAの表示タイミングの例えば前後1分になされた他のユーザのコメントの中で、指定されたコメントAと同じワードを含むなどのコメントを特定する。そして、その特定されたコメントを書き込んだユーザのユーザスコアを減算する、という具合である。
【0144】
<機能的構成>
図17は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(1700)と、「配信サーバ」(1710)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0145】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第三ユーザスコア計算部」(1711)をさらに有する点である。
【0146】
「第三ユーザスコア計算部」(1711)は、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、前記書込コメント内のワードを含む他のコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第三ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。なおユーザスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例の各計算部で説明したものと同様である。
【0147】
そしてこの第三ユーザスコア計算部では、そのユーザスコア減算の対象となるユーザの特定について以下のような処理を行う。すなわち、再生端末からのNGコメント書込者のユーザID登録通知を受信する際に、そのコメント書込者を登録する際に指定したコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得する。つづいて動画IDとコメント内容を示すテキストデータをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、その動画内において、コメント書込者のNG登録の際に指定されたコメントと同じ内容のコメントを抽出する。
【0148】
そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定する。そして、その特定されたコメントを書き込んだユーザについてそのユーザスコア保持部に保持されているスコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0149】
なお、「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定されず、上記実施例5で記載したようなさまざまな時間の範囲が挙げられる。
【0150】
そして、このようにして、NGコメント書込者としてユーザを登録するために指定したコメントAの表示タイミングを含む所定範囲内になされたコメントの中で、そのコメントAと同内容のコメントを書き込んだユーザのユーザスコアの減算を行うことができる。
【0151】
<処理の流れ>
図18は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0152】
この図にあるように、配信サーバにてNGコメント書込者のユーザID登録の通知を受信する(ステップS1811)と、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能なコメントを特定し、その中から前記書込コメント内のワードを含む他のコメントを抽出する。そして抽出したコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する(ステップS1812)。
【0153】
なお、前述のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送信される構成としても良い。その場合、配信サーバにて自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合する処理を行い、リストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとして、そのNGワードに関連付けられたユーザスコアを減算すると良い。
【0154】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGコメント書込者としてユーザを登録するために指定したコメントAの表示タイミングを含む所定範囲内になされたコメントの中で、そのコメントAと同内容のコメントを書き込んだユーザのユーザスコアの減算を行うことができる。
【0155】
≪実施例7≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち、1つの動画内において、あるシーンでは例えば「死」というワードが一般的に不謹慎であったとしても、別のシーンではそうではないといったケースもあり得る。そこで本実施例のコメント配信システムでは、その「死」というワードを含みNG登録されたコメントの動画内での連動再生時間から所定の範囲内に書込まれた同じ「死」を含むコメントのみについてスコアを減算する、といった処理を行うことを特徴とする。
【0156】
図19は、本実施例のコメント配信システムによるコメントスコアの減算処理の一例を説明するための概念図である。この図19(a)にあるように、ある映画の配信動画の1シーンにおいて、ユーザの投稿したスコア付きのコメントα1〜α4が連動表示されている。ここで、このシーンの出演者への誹謗中傷である「死ね!!」とのコメントα1に対して多くのユーザによりNGコメント登録がなされると、図19(b)にあるように、コメントα1のコメントスコアが初期値の100から「80」に減算される。
【0157】
また、それとともに、このコメントα1の再生位置から所定の範囲内(例えば前後4秒の範囲内)で再生されるコメントのうち、α1と同じ「死」とのNGワードを含む「死ねば(良いのに)」とのコメントα4が特定され、当該コメントα4のコメントスコアも、(たとえα4自体がユーザからNGワード登録されていなくても)同様に「80」などに減算される。
【0158】
一方で、図19(c)に示すように、この映画で上記シーンから5分後のシーンでは出演者が死亡する設定となっており、そのためこのシーンには誹謗中傷とは関係なく、「死」という文字を含むコメントβ1やβ2が投稿され連動表示されている。そして、本実施例では、α1の表示位置から所定の範囲外のタイミングで表示されるコメントβ1からβ3は、α1のNG登録に応じたスコア減算の対象とならないことを特徴とする。したがって図19(d)に示すように、本実施例ではコメントα1がNG登録されたとしても、コメントβ1やβ2のコメントスコアを「100」のままで保持することができる。
【0159】
<機能的構成>
図20は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(2000)と、「配信サーバ」(2010)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0160】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第四計算部」(2011)をさらに有する点である。
【0161】
「第四計算部」(2011)は、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、そのNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第四計算プログラムなどによって実現することができる。なおスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例の各計算部で説明したものと同様である。
【0162】
そしてこの第四計算部では、そのスコア減算の対象となるコメントの特定について以下のような処理を行う。すなわち、再生端末からのNGワードの登録通知を受信すると、図5に示すデータベースを参照して、当該指定コメントの再生タイミングを示す情報を特定する。あるいは、再生端末からそのコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得するよう構成しても良い。
【0163】
つづいて動画IDと登録されたNGワードを示すテキストデータをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、その動画内において、当該NGワードを含むコメントを抽出する。そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定し、その特定されたコメントスコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0164】
なお、「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定されず、上記実施例5で記載したようなさまざまな時間の範囲が挙げられる。
【0165】
また、例えば上記処理おいては、例えば同一ユーザから、図19のコメントα1及びα4に対して別々にNGワード登録がなされた場合、両コメントのスコアが2重に減算されることになる。そこで、NGワード登録の実行ユーザIDを参照し、ユーザIDが一致するようであれば、後で登録されたNGワードに係る減算処理は省略するなどの構成としても良い。
【0166】
このようにして、登録されたNGワードを含む他のコメントのうち、その登録コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントのみのスコアを減算することができる。したがって、例えばシーンが変わり当該NGワードがおかしくない場合などにコメントスコアが減じられてしまうなどの事態の発生を防止することができる。
【0167】
<別の実施例>
また本実施例において、「再生タイミングを含む所定の時間」として以下のような時間でコメントを絞込み、そのスコアを減算する構成としても良い。すなわち、例えば配信される動画を、その内容に応じて「演奏シーン1」、「トークシーン1」、「演奏シーン2」、「その他シーン1」、「トークシーン2」、・・・という具合にシーンを分類し、そのシーンの分類を識別する情報とその再生時間(再生開始点と終了点)を示す再生区間情報と関連付ける。その上で、さらに類似するシーンに同じ識別情報を割り当てる(演奏シーン1と演奏シーン2は同じシーンIDを割り当てる)などしてテーブルデータを生成し管理する。
【0168】
そして、NGコメントが登録された際には当該NGコメントが含まれる所定時間内のシーン(例えば演奏シーン1)のみならず、そのシーンから離れた演奏シーン2も上記テーブルデータを参照することで類似シーンとして特定する。そして、その演奏シーン1および2内に含まれるコメントに対して前述のようにNGコメントと同じワードを含むようなその他のコメントを絞り込み、スコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0169】
また、所定の時間の替わりに、「所定の位置」など時間以外の条件でNG登録に応じてスコアを減算するコメントを絞り込む構成としても良い。例えばNG登録されたコメントについて、再生端末から当該コメントの動画上などでの表示位置を示す情報を取得する。あるいは配信サーバにてコメントの表示位置情報を「コメントID−表示位置データベース」として管理し、NGワードとして通知されたコメントの表示位置を当該データベースから特定する。
【0170】
そして、その表示位置をキーとし上記データベースを検索することで、NG登録されたコメントと略同じ、あるいは異なる再生時間に略同じ位置で表示されるコメントを特定し、そのコメントに関してコメントスコアやユーザスコアの減算処理を行う、という具合である。
【0171】
このようにして、例えばコメント下部に音声に対応する字幕が表示される動画において、下部に表示され字幕を隠すコメントに対して1回NG登録をすれば、同様に下部に表示されるコメントに対してスコアの減算を実行することができる。
【0172】
<処理の流れ>
図21は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0173】
この図にあるように、配信サーバにてNGワード登録の通知を受信する(ステップS2111)と、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントを特定し、その特定したコメントの中でNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS2112)。
【0174】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、登録されたNGワードを含む他のコメントのうち、その登録コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントのみのスコアを減算することができる。したがって、例えばシーンが変わり当該NGワードがおかしくない場合などにコメントスコアが減じられてしまうなどの事態の発生を防止することができる。
【0175】
≪実施例8≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、NGワード登録や、NGコメント書込者登録を行った視聴者であるユーザのIDを取得し、当該ユーザのサービスにおける会員ランクなどに応じてスコア減算値を異なるよう構成したことを特徴とするコメント配信システムである。
【0176】
したがって、例えばコメント配信サービスの会員ランクが高く、当該サービスに関する貢献度や理解度が高いと思われるユーザは、コメントスコアの減算に関して高い影響力を持つことができる、といったユーザの差別化を図ることなどができる。
【0177】
<機能的構成>
図22は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(2200)と、「配信サーバ」(2210)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0178】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「NG指定ユーザID通知部」(2201)をさらに有し、配信サーバが「ユーザ種別保持部」(2211)と、「ユーザ種別取得部」(2212)と、をさらに有するとともに、計算部または第二計算部が「ユーザ種別依存計算手段」をさらに有する点である。
【0179】
「NG指定ユーザID通知部」(2201)は、前記再生端末は、NGワード通知部またはNGコメント書込者通知部にて前記指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、NG指定ユーザID通知プログラムなどによって実現することができる。
【0180】
「ユーザ種別保持部」(2211)は、ユーザIDと、当該ユーザIDで識別されるユーザの種別を示すユーザ種別とを関連付けて保持する機能を有し、フラッシュメモリやHDDなどの各種記録装置によって実現することができる。なお「ユーザ種別」とは、ユーザを所定のカテゴリで分類した際にユーザが属する分類種別を表す情報であり、例えば、コメント配信サービスにおけるユーザのサービス受容ランクによって分類される一般会員や上級会員といった会員種別などが挙げられる。
【0181】
図23は、このユーザ種別保持部にて保持されているテーブルデータの一例を表す図である。なお、このテーブルデータはユーザスコア保持部のテーブルデータも含んでいる。この図にあるように、ユーザIDと関連付けて、そのユーザの会員種別などの種別情報、そしてユーザスコアが関連付けて保持されている。そしてこのようなテーブルデータを参照することで、ユーザIDをキーとしてそのユーザのユーザ種別やユーザスコアを特定することができる。
【0182】
「ユーザ種別取得部」(2212)は、前記NGワード通知またはNGコメント書込者通知に合わせて通知されたユーザIDに基づいて、前記保持されているユーザ種別を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザ種別取得プログラムなどによって実現することができる。具体的には、前述のようにユーザIDをキーとして、図23に示すようなテーブルデータのユーザID列を検索することで、当該ユーザのユーザ種別を取得することができる。
【0183】
「ユーザ種別依存計算手段」(2213)は、取得したユーザ種別に基づいて前記減算するスコアの減算値を計算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第一計算プログラムや第二計算プログラムに含まれるユーザ種別依存減算プログラムなどによって実現することができる。
【0184】
具体的に、例えばユーザ種別が上級会員であれば減算値(基本値)は「5」、一般会員であれば減算値(基本値)は「2」といった具合にユーザ種別ごとの減算値を定めておきフラッシュメモリなどに記憶させる。そして、ユーザ種別をキーとしてその減算値を取得する、という具合である。また、その基本値に対して、さらに例えば当該ユーザのユーザスコアから算出される重付値による補正などの各種補正を行って最終的な減算値を算出するよう構成しても良い。
【0185】
<処理の流れ>
図24は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0186】
この図にあるように再生端末から配信サーバに対して、NGワードやNGコメント書込者の指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知する(ステップS2401)。すると配信サーバでは、通知されたユーザIDに基づいて、ユーザ種別保持部にて当該ユーザIDと関連付けて保持されているユーザ種別を取得する(ステップS2411)。そして取得したユーザ種別に基づいて減算するスコアの減算値を計算する(ステップS2412)。
【0187】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGワード登録やNGコメント書込者登録を行った視聴者であるユーザの会員ランクなどの種別に応じてスコア減算値を算出することができる。
【0188】
したがって、例えばコメント配信サービスの会員ランクが高く、当該サービスに関する貢献度や理解度が高いと思われるユーザは、コメントスコアの減算に関して高い影響力を持つことができる、といったユーザの差別化を図ることなどができる。
【符号の説明】
【0189】
0200 再生端末
0201 NGワード登録部
0202 NGワード通知部
0203 スコア取得部
0204 判断部
0210 配信サーバ
0211 NGワード受信部
0212 計算部
0213 コメント情報配信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画に連動して再生される書込コメントの表示制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動画配信サーバから不特定多数の再生端末に対して動画を配信するサービスにおいて、配信された動画に対してユーザが書込入力したコメントを当該動画に連動して表示することができる動画配信システムが提供されている。これにより、例えば動画のあるシーンにおける感想などを、そのシーンに連動表示されたコメントを介してユーザ間で共有することができ、コミュニケーションをともなった動画視聴体験の提供が可能となる。
【0003】
しかし、このコメントをどんなユーザでも書込むことができるものとすると、例えば悪意を持ったユーザによる根拠のない誹謗中傷や、連続的に投稿される意味不明なコメントなど、場合によっては一般のユーザに不快感などを生じさせるようなコメントが書込まれることもあり得る。
【0004】
そこで、例えば特許文献1には、コメント配信サーバ装置に動画/コメントの再生端末装置からのコメント消去要求を受付ける機能を設け、消去要求を受付けたコメントに非表示のフラグを付与するなどして端末装置上で当該コメントが表示されないようにする技術が開示されている。また、コメントごとに消去要求の数をカウントし、一定数以上の消去要求のあったコメントを非表示などとする技術も合わせて開示されている。
【0005】
このようにして、あるユーザ、あるいは多数のユーザが不快感などを覚えたコメントを各ユーザの再生端末上で非表示とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4263218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで上記特許文献1の技術では、あるコメントに対する消去要求の有無やカウント数に応じて非表示などの処理を行うためのフラグをサーバ側で当該コメントに付与し各端末装置に配信している。そのため、フラグが付与されたコメントは全てのユーザの端末装置において一律的に非表示などの処理がなされることになる。
【0008】
しかし、あるユーザにとって不快感を生じさせるコメントであっても、別のユーザにとっては大して気にならない、あるいは思想の相違などによってむしろそのコメントに好意的な立場であるという具合に、ユーザによってコメントに対する許容度合いが異なっている場合がある。
【0009】
ところが上記特許文献1の技術では、所定のコメントが全てのユーザの端末装置において一律的に非表示などとなるため、このようなユーザごとの相違に対応できない、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するために、本発明は、配信されるコメントにスコアを付与し、配信サーバでは視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて当該コメントのスコアを減算などしていく一方、再生端末では端末ごとに閾値を設け、スコアと閾値との比較によって当該コメントを再生するか判断することを特徴とするコメント配信システムを提供する。
【0011】
具体的に、ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、再生端末は、コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断部と、を有する。また、配信サーバは、NGワードを受信するNGワード受信部と、NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算部と、スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、上記構成において、視聴者であるユーザからのNGユーザ登録に応じて当該ユーザの投稿コメントのスコアを減算などすることを特徴とするコメント配信システムも提供する。
【0013】
具体的に、ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、再生端末は、視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録部と、NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知部と、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断部と、を有する。また、配信サーバは、NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信部と、NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算部を有することを特徴とする。
【0014】
また、ユーザを識別するユーザIDごとにユーザスコアを付して管理し、コメントのスコア(投稿時の初期値)をユーザスコアに基づく値とし、また、NGユーザコメント書込者の登録があった場合には当該ユーザのユーザスコアを減じるよう構成したコメント配信システムなども提供する。
【発明の効果】
【0015】
以上のような構成をとる本発明によって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGワード登録やNGコメント書込者登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、当該コメントの再生端末での表示/非表示などを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1のコメント配信システムによるユーザの端末装置でのコメントの表示/非表示処理の一例を説明するための概念図
【図2】実施例1のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1のコメント配信システムのNGワード登録部におけるNGワード登録の一例を表す概念図
【図4】実施例1のコメント配信システムのスコア取得部でのスコア取得の一例を説明するための図
【図5】実施例1のコメント配信システムでのコメント情報の配信に際して参照されるコメント情報のデータベースの一例を表す図
【図6】実施例1のコメント配信システムを構成する再生端末のハードウェア構成の一例を表す図
【図7】実施例1のコメント配信システムを構成する配信サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図
【図8】実施例1のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図9】実施例2のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図10】実施例2のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図11】実施例3のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図12】実施例3のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図13】実施例4のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図14】実施例4のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図15】実施例5のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図16】実施例5のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図17】実施例6のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図18】実施例6のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図19】実施例7のコメント配信システムによるコメントスコアの減算処理の一例を説明するための概念図
【図20】実施例7のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図21】実施例7のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図22】実施例8のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図23】実施例8のコメント配信システムのユーザ種別保持部にて保持されているテーブルデータの一例を表す図
【図24】実施例8のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0018】
なお、実施例1は、主に請求項1について説明する。また、実施例2は、主に請求項2について説明する。また、実施例3は、主に請求項3について説明する。また、実施例4は、主に請求項4について説明する。また、実施例5は、主に請求項5について説明する。また、実施例6は、主に請求項6について説明する。また、実施例7は、主に請求項7について説明する。また、実施例8は、主に請求項8について説明する。
【0019】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例のコメント配信システムによるユーザの端末装置でのコメントの表示/非表示処理の一例を説明するための概念図である。この図1(a)にあるように、ある配信動画に連動して、ユーザの投稿したスコア付きのコメントα1〜α4が表示される。しかし、そのうちのコメントα2は、当該動画にそぐわないコメントであるとして、多くのユーザからNGコメントとして登録された。
【0020】
すると図1(b)にあるように、そのNGコメント登録情報がコメントの配信サーバに通知され、その登録に応じて当該コメントに付されたスコアの再計算を行う。そして動画配信時には、再計算されたスコア「80」が付されたコメントα2を含むコメントα1〜α4が配信される。
【0021】
そして図1(c)にあるように、あるユーザAの再生端末ではコメント表示のための閾値が「100」に設定されており、そのためコメントα2は当該端末上では表示されない。一方で別のユーザBは、良いものも悪いものも含めてさまざまなコメントを閲覧したいと考え、その再生端末では同閾値が「50」と設定されている。したがって図1(d)にあるように、このユーザBの再生端末上では、コメントα2も含めて表示が行われている、という具合である。
【0022】
このように、本実施例のコメント配信システムでは、コメントごとに付与され、ユーザからのNGワード登録に応じて減算されるスコアを利用することで、当該コメントの再生端末での表示/非表示などを端末ごとに区別して実行することができる。
【0023】
<機能的構成>
図2は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本システムを構成する端末装置やサーバ装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。
【0024】
具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
【0025】
そして主メモリなどに展開されたプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、この発明はシステムとして実現できるのみでなくそのシステムの動作方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0026】
そして図2にあるように、本実施例のコメント配信システムは、ユーザが利用する「再生端末」(0200)と、コメント情報を配信する「配信サーバ」(0210)と、からなる。なお、コメント情報とは、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能なコメントであって、スコアを付されていることを特徴とする。
【0027】
そして、「再生端末」は、「NGワード登録部」(0201)と、「NGワード通知部」(0202)と、「スコア取得部」(0203)と、「判断部」(0204)と、を有する。
【0028】
「NGワード登録部」(0201)は、コメント情報に基づいて再生されうるコメントを、視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録する機能を有し、例えば登録用のGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)や入力デバイス、CPUや主メモリ、NGワード登録プログラムなどで実現することができる。
【0029】
図3(a)は、このNGワード登録部におけるNGワード登録の一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば画面上で動画に連動(重畳)表示されているコメントαや、動画の横に連動(別枠)表示されているコメント一覧内のコメントαにユーザがカーソルを合わせ、クリックなどの決定操作を行う。するとカーソルの位置情報から指定されたコメントが特定され、そのコメントがNGワードとして登録される、という具合である。また、指定されたコメントのワード全てがNGワードとして登録されても良いし、その後編集画面などを表示し、編集されたコメントの一部のワードをNGワードとして登録するよう構成しても良い。
【0030】
また図3(b)は、別のNGワード登録の一例を表す概念図である。この例では動画に連動して現在表示されているコメントを指定するのではなく、この図にあるようにキーボードなどを利用してNGワードをユーザが任意のタイミングで入力用画面内の文字入力枠βに直接入力することで登録する、という具合である。
【0031】
また、視聴者であるユーザがNGワードを指定するのではなく、例えば放送禁止用語や差別用語のようなワードをまとめたデータをネットワークや可搬型の記憶媒体などを利用して外部から取得し登録する構成なども挙げられる。
【0032】
「NGワード通知部」(0202)は、NGワードの登録を配信サーバに対して通知する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、NGワード通知プログラムなどによって実現することができる。なお、このNGワードの通知は、登録されたNGワードのみが通知される構成としても良いし、例えばユーザIDや後述する登録ユーザのスコア情報、あるいは当該NGワードにNGの度合いが設定されて登録されていればその度合いを示す情報などが合わせて通知される構成としても良い。また、コメント全体をNGワードとした場合、そのコメントを識別するためのコメントIDをNGワードとして通知する構成としても良い。
【0033】
また、動画に連動して再生すべきコメントの一部あるいは全てが、当該動画の配信に合わせて予め再生端末に配信されている場合、再生端末では、登録されたNGワードをキーとしてその配信された一部または全部のコメントを検索し、NGワードを含むコメントのリストを作成しても良い。そして、NGワードとしてその作成したリストを配信サーバに対して通知しても良い。
【0034】
「スコア取得部」(0203)は、配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、スコア取得プログラムによって実現することができる。
【0035】
具体的に、再生端末の画面上で動画と連動して表示するために取得されるコメント情報は、例えば図4に示すように各種タグで構成され、<Comment>タグでコメント本体が、<User>タグでそのコメントの投稿者IDが示されている。そして、このタグの中の<Score>タグによってスコアが示されているので、スコア取得部では、このタグを参照しそのコメント情報に付されているスコア「80」を取得する、という具合である。
【0036】
「判断部」(0204)は、取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、判断プログラムなどによって実現することができる。
【0037】
具体的に、この判断部では取得されたスコアと、再生端末に予め保持されている閾値との大小比較処理を実行し、スコアが閾値以下(あるいは以上など)である場合にコメントの連動再生を行わないと判断する、という具合である。なお、この閾値については任意に変更可能な値であって、ユーザの入力値や各種設定情報に応じて求められる値などが挙げられる。
【0038】
また、例えばエンターテインメント性の高い動画に関しては例えば多少変なコメントであっても楽しめるため閾値を高くする、という具合にコメントを連動表示する動画のカテゴリなどの属性情報(カテゴリのほか、動画の作成者や出演者、演奏者、製作年、撮影場所、視聴対象年齢など)に応じて閾値が別々に設定されていても良い。そして判断部では、コメントを連動表示する動画の属性情報を取得し、その属性情報に応じた閾値を取得する構成を備える、という具合である。
【0039】
また、自身の前記NGワード登録部にて直接NGワードとして登録したコメントについてはスコアに関わらず表示しない構成としても良いし、自身が投稿したコメントについてはスコアに関わらず表示する構成としても良い。
【0040】
また、判断部でのコメントの連動再生可否判断に応じた処理は、コメントの表示/非表示処理には限定されない。例えば、コメントの表示透過率を上げたりコメントの表示サイズを極めて小さくしたり、高速でスクロール表示したりすることでコメントを見難くする処理なども挙げられる。
【0041】
そして、このようにして再生端末では、後述する配信サーバでの計算値に基づいてコメントに付与されたスコアに応じて、コメントの表示/非表示を再生端末ごとに判断することができる。
【0042】
続いて、このスコアを計算し当該スコア付きのコメントを配信する配信サーバの構成要件について図2を参照して説明する。なお、配信サーバは動画配信サーバとは別体に構成され、動画配信サーバと連携動作してコメントのみを配信するサーバとしても良いし、コメントと動画を合わせて配信するサーバであっても良い。そして図2に示すように、この「配信サーバ」(0210)は、「NGワード受信部」(0211)と、「計算部」(0212)と、「コメント情報配信部」(0213)と、からなる。
【0043】
「NGワード受信部」(0211)は、NGワードを受信する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、NGワード受信プログラムなどによって実現することができる。また、NGワード通知部にて前述したように、ユーザIDやNGの度合い情報なども合わせて受信する構成としても良い。
【0044】
また、前述のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送られている場合、配信サーバでは自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合すると良い。そしてリストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとしても良い。
【0045】
「計算部」(0212)は、NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、計算プログラムなどによって実現することができる。
【0046】
具体的に、通知されたNGワードがコメントIDであれば、そのIDで識別されるコメントについてスコアを減算する処理が挙げられる。また、NGワードとしてコメントに一部含まれるような単語などが通知された場合には、当該NGワードをキーとして配信されるコメントの検索処理を実行し、その検索にヒットしたコメントについてスコアを減算する処理が挙げられる。
【0047】
また、スコアの減算値については、例えば1回の通知に関して一律で「2」あるいは「(現スコアの)98%」としても良い。あるいは、後述するように例えば常識人であるユーザであれば「120」、エキセントリックな言動の多いユーザであれば「50」という具合に、ユーザごとにスコア(ユーザスコア)が付されている場合、そのユーザスコアに応じてコメントのスコアの減算値を算出する構成としても良い。その場合には、NGワード通知に際してその登録者であるユーザIDを合わせて取得し、そのユーザIDをキーとしてユーザスコアデータベースを検索し、当該ユーザのユーザスコアを検索する。そして、所定の計算式などを利用して、ユーザスコアが120であれば減算値は「1.2」、ユーザスコアが50であれば減算値は「0.5」という具合に決定すると良い。
【0048】
また、ユーザごとにNG設定した際のスコアの減算値が設定されている場合、さらにさまざまな要因に応じてその減算値が変動するよう構成しても良い。例えば、本コメント配信システムによるサービスを利用する際などにユーザ登録が必要となるよう構成し、その登録からの経過期間に応じて、サービス利用期間が長いユーザであれば適切なNG判断をするものと想定してその減算値が高くなるよう補正する、といった具合である。あるいはユーザごとにNGの登録回数やコメントの書込回数をカウントしておき、その回数に応じて減算値を補正するよう構成しても良い。
【0049】
なお、計算部では減算方式ではなく加点方式での計算を行っても良い。その場合、再生端末の判断部では閾値以上の場合にコメントを表示しないなどの判断を行うことで同様の効果を奏することができる。
【0050】
また、NGワードが通知される前のコメントのスコアの初期値については、例えば一律で「100」などとしても良いし、当該コメントの投稿者であるユーザのユーザスコアに基づく値(前述のユーザスコア「120」のユーザの投稿コメントであれば初期値は「120」という具合)にしても良い。
【0051】
また、コメントに付されたスコアについて恒久的に減算されたままであると投稿からの期間が長いコメントは表示されにくくなる可能性があるため、例えば一定期間ごとに全コメントのスコアをいっせいに初期値に戻す処理を行ってもよい。あるいは1のNGワード通知に対して行う減算処理の有効期間を1ヶ月などに限定し、その期間が過ぎたらNGワード通知ごとに減算した値を戻す処理を行っても良い。
【0052】
「コメント情報配信部」(0213)は、スコアを付されたコメント情報を配信する機能を有し、例えばインターネットなどと接続するための通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報配信プログラムなどによって実現することができる。
【0053】
図5は、このコメント情報の配信に際して参照されるコメント情報のデータベースの一例を表す図である。この図5にあるように、コメント情報のデータベースには、コメントID、連動して表示する動画ID、投稿者のユーザID、コメントの内容、コメントの再生タイミング、そしてスコアが関連付けて保持されている。なお「コメントの再生タイミング」とは、当該コメントの連動表示の対象となる動画の再生スタート位置を基準とする経過時間(あるいは経過フレームなど)によって示される情報であって、例えば図に示すような「動画αの再生開始から13分01秒」といった情報が挙げられる。
【0054】
また、このコメントの再生タイミングの取得方法としては、例えば、再生中の動画に対して視聴者ユーザがコメントをリアルタイムで書込む構成であれば、その書き込んだ時点における動画の再生スタート位置からの経過時間を取得する方法が挙げられる。また、上記各項目の入力欄を有するGUIなどを介して、そのGUI内の「コメントの再生タイミング」欄にユーザが任意に入力した時間情報を当該コメントの再生タイミングとして取得する方法などであっても良い。
【0055】
そして、このコメント情報配信部では、例えば再生端末からの動画の配信リクエストに応じて当該動画IDを取得すると、当該動画IDをキーとしてコメント情報のデータベースを検索し、その動画に連動して表示されるコメントを特定する。そして配信リクエストもとの再生端末に対して特定したコメントを、関連付けられているスコアとともに配信する、という具合である。
【0056】
そして再生端末では、前述のように独自に保持する閾値と、コメントに付されたスコアを利用して当該コメントの表示/非表示を判断するため、再生端末ごとにコメントの表示/非表示処理を実行することができる。
【0057】
<ハードウェア構成>
図6は上記コメント配信システムを構成する再生端末のハードウェア構成の一例を表す図である。また、図7は同じくコメント配信システムを構成する配信サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図である。
【0058】
図6にあるように、再生端末は、各種演算処理を実行し、またスコア取得部や判断部を実現するための「CPU」(0601)および「主メモリ」(0602)を有している。また、閾値などを保持する「フラッシュメモリ」(0603)、NGワードを登録するための「入力デバイス」(0604)、そしてNGワード通知部を実現する「インターネット通信回路」(0605)、動画やコメントを表示するための「表示装置」(0606)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0059】
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「フラッシュメモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
【0060】
ここで、まず再生端末でのコメント表示処理における各ハードウェア構成の働きについて説明する。すなわち再生端末は、例えばインターネットを介して提供されているコメント付の動画配信サービスを利用し、Webブラウザを利用して所望の動画の配信リクエストを送信する。そして、そのリクエストに応じて返信される動画情報、および当該動画に連動して表示されるコメント情報を「インターネット通信回路」を介して取得する。
【0061】
すると、「CPU」はスコア取得プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって例えばタグなどを参照してコメント情報に付されたスコアを取得し、「主メモリ」のアドレス1に格納する。つづいて「CPU」は判断プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって例えば「フラッシュメモリ」に保持されている閾値を読み出し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。なお、この閾値は「入力デバイス」を介した変更操作によって任意のその値が変更可能に構成されている。
【0062】
そして「CPU」の大小比較演算処理によって、スコアと閾値のいずれが大きい値か否かの判断結果が出力される。そして、例えばスコアが閾値よりも大きいとの判断結果が出力された場合、当該コメントはこの再生端末で表示可能とし、動画と連動して所定のタイミングで「表示装置」に表示される。
【0063】
つづいて、再生端末でのNGワードの登録処理に係る各ハードウェア構成の働きについて説明する。すなわち、このように表示されたコメントについて、例えばユーザが不快感を覚えるなどして、その結果「入力デバイス」を介して当該コメントを指定しNGワードに登録する操作入力が受付けられた。すると、「CPU」はNGワード登録プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって受付けたNGワードを「主メモリ」のアドレス10に格納する。また、NGワードの登録に合わせて、「フラッシュメモリ」に保持されているユーザIDを取得し「主メモリ」に格納しても良い。また、NGワード登録時に、当該NGワードのNG度合いを示す度合い情報が「入力デバイス」を介して入力されたならば、その度合い情報も「主メモリ」に格納しても良い。
【0064】
そして「CPU」はNGワード通知プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって、「主メモリ」のアドレス1に格納されているNGワードや、その他格納されている各種情報を「インターネット通信回路」を介して配信サーバに送信する、と言う具合である。
【0065】
以上のようにして再生端末では、動画に連動して表示されるコメントの表示/非表示などの判断処理や、NGワードの登録、通知処理を行う。つづいて図7を用いて配信サーバにおける各ハードウェア構成の働きについて説明する。
【0066】
図7に示すように、配信サーバは、各種演算処理を実行し、また計算部を実現するための「CPU」(0701)および「主メモリ」(0702)を有している。また、各種データベースやコメント情報を保持する「HDD」(0703)、そしてNGワード受信部やコメント情報配信部を実現する「インターネット通信回路」(0704)を備えている。
【0067】
ここで、上記再生端末からのNGワード通知を「インターネット通信回路」を介して受信すると、「CPU」はNGワード受信プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって通知されたNGワードを「主メモリ」のアドレス1に格納する。つづいて、「CPU」は計算プログラムを解釈し、通知されたNGワードがコメントそのものを示すコメントIDであれば、そのコメントIDをキーにして「HDD」に保持されている図5に示すようなデータベースのコメントID列を検索し、当該コメントを特定する。また、NGワードが単語などの情報であれば、当該NGワードをキーとして、同データベースのコメントの内容列を検索し、当該ワードを含む1以上のコメントを特定する。
【0068】
そして、特定されたコメントに関連付けられているスコアを取得し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。つづいて、例えば一律の値で減算するのであれば、その一律の減算値を「HDD」から読み出し、「CPU」の演算処理によって"スコア"から減算値を減算する。そして、その算出値で「HDD」に保持されている当該スコアの値を更新する。
【0069】
あるいは、通知されたNGワードとともに受信したユーザIDをキーとしてユーザスコアデータベースを検索することで取得したユーザスコアを変数とし、「CPU」の演算処理によって減算値を算出しコメントのスコアを更新する演算処理を行っても良い。
【0070】
そして、再生端末から動画の配信リクエストがあった場合には、「インターネット通信回路」を介して、その動画IDを取得し、コメント情報配信プログラムの解釈結果にしたがって当該動画IDを「主メモリ」のアドレス3に格納する。そして、当該動画IDをキーとしてコメント情報のデータベースを検索し、その動画に連動して表示されるコメントを特定し、当該コメント内容やスコアなどを含むコメント情報を「主メモリ」のアドレス4に格納する。そして配信リクエストもとの再生端末に対してそのコメント情報を「インターネット通信回路」を介して配信する、という具合である。
【0071】
<処理の流れ>
図8は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0072】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGワードの登録操作が受付けられる(ステップS0801)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することで登録する操作や、任意のタイミングでユーザがフリーワードにてNGワードを入力する操作、あるいは外部のNGワード辞書などからNGワードを取得する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGワードの登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS0802)。
【0073】
配信サーバでは、通知されたNGワードを受信する(ステップS0811)と、そのNGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS0812)。例えば、通知されたNGワードに該当するコメントのスコアを一律の減算値で減算しても良いし、NGワードの通知ユーザのユーザスコアに基づいて減算値を計算し、ユーザごとに異なる値で減算しても良い。
【0074】
そして配信サーバは、動画配信リクエストがあった場合に、当該動画と連動して表示されるコメント情報をスコアを付して配信する(ステップS0813)。
【0075】
そしてリクエストもとの再生端末では、配信された動画、及びスコアが付されたコメント情報を受信すると、そのコメント情報からスコアを取得する(ステップS0803)。そして、自身の保持する閾値とスコアの大小比較をすることで、コメントについて動画情報に連動して再生するか判断する(ステップS0804)。そして再生すると判断された場合に、所定のタイミングで動画と連動し当該コメントを表示する。
【0076】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGワード登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0077】
したがって、視聴者であるユーザのコメントに対する許容度合いなどに応じて、ユーザごとにコメントの表示/非表示を別にすることができる。
【0078】
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、上記実施例1と同様にコメントごとにスコアを付し、そのスコアを利用して再生端末にてコメントの表示/非表示の判断を行うコメント配信システムである。そして実施例1との相違点は、スコアの減算処理に関し、NGワード登録ではなく、コメントの書込者をNG登録の対象とする「NGコメント書込者登録」に基づいて減算を行う点である。
【0079】
例えば、再生端末にてユーザαがNGコメント書込者として登録されると、その登録が配信サーバに通知され、当該ユーザαの書き込んだコメントを対象にスコアの減算処理が実行される、と言う具合である。
【0080】
<機能的構成>
図9は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、ユーザが利用する「再生端末」(0900)と、コメント情報を配信する「配信サーバ」(0910)と、からなる。そして、「再生端末」は、「NGコメント書込者登録部」(0901)と、「NGコメント書込者通知部」(0902)と、「スコア取得部」(0903)と、「第二判断部」(0904)と、を有する。
【0081】
なお、この「スコア取得部」と「第二判断部」については、上記実施例の同名(添字を除く)の構成要件と同じであるため、その説明は省略する。また、「NGコメント書込者登録部」および「NGコメント書込者通知部」については、上記実施例の「NGワード登録部」および「NGワード通知部」において、登録、通知される対象がNGワードではなくNGコメント書込者のユーザIDである点以外は基本的に同じであるので、やはりその説明は省略する。
【0082】
また図9に示すように、「配信サーバ」(0910)は、「NGコメント書込者ユーザID受信部」(0911)と、「第二計算部」(0912)と、「コメント情報配信部」(0913)と、からなる。なお、「コメント情報配信部」については上記実施例1の同名の構成要件と同じであり、「NGコメント書込者ユーザID受信部」は、受信する対象がNGワードではなくNGコメント書込者のユーザIDである点以外は基本的に同じであるので、その説明は省略する。
【0083】
「第二計算部」(0912)は、NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、計算プログラムなどによって実現することができる。具体的に、通知されたNGコメント書込者のユーザIDをキーとして図5に示すようなデータベースのユーザID列を検索する。そして検索にヒットしたコメントに関連付けられているスコアを減算する、という具合である。
【0084】
なお、それ以外の減算に係る処理、例えば減算値の算出やスコアの初期値、減算されたスコアを元に戻す処理などについては、実施例1の計算部と同様の処理を行うよう構成することができる。
【0085】
<処理の流れ>
図10は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0086】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGコメント書込者の登録操作が受付けられる(ステップS1001)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することでその書込者であるユーザのIDを登録する操作や、任意のタイミングで視聴者であるユーザが、コメント書込者のユーザIDを入力する操作、あるいは外部のNGコメント書込者データベースなどからユーザIDを選択する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGコメント書込者の登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS1002)。
【0087】
配信サーバでは、通知されたNGコメント書込者のユーザIDを受信する(ステップS1011)と、そのNGコメント書込者通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS1012)。具体的には、通知されたNGコメント書込者のユーザIDをキーとして当該ユーザの書き込んだコメントを検索し特定する。そして例えば該当するコメントのスコアを一律の減算値で減算しても良いし、NGワードの通知ユーザのユーザスコアに基づいて減算値を計算し、ユーザごとに異なる値で減算しても良い。
【0088】
そして配信サーバは、動画配信リクエストがあった場合に、当該動画と連動して表示されるコメント情報をスコアを付して配信する(ステップS1013)。
【0089】
そしてリクエストもとの再生端末では、配信された動画、及びスコアが付されたコメント情報を受信し、その受信したコメント情報に付されているスコアを主メモリに読み出すなどして取得する(ステップS1003)。そして、自身の保持する閾値とスコアの大小比較をすることで、コメントについて動画情報に連動して再生するか判断する(ステップS1004)。そして再生すると判断された場合に、所定のタイミングで動画と連動し当該コメントを表示する。
【0090】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、コメントごとに付与され、視聴者であるユーザからのNGコメント書込者登録に応じて減算されるスコアと、再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0091】
したがって本実施例でも、視聴者であるユーザのコメントに対する許容度合いなどに応じて、ユーザごとにコメントの表示/非表示を別にすることができる。
【0092】
≪実施例3≫
<概要>
本実施例は、上記実施例2を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち本実施例では、ユーザごとにユーザスコアを付与し、コメントに付されるスコアを、当該コメントの書込みユーザのユーザスコアに基づく値とする。そして、NGコメント書込者登録がなされると、そのユーザIDで識別されるユーザのユーザスコアが減じられる点を特徴とする。
【0093】
したがって、例えばユーザスコア「120」のユーザのコメントのスコアは「120」となる一方、多くのユーザがNGとしたコメントを数多く書き込み、ユーザスコアが「50」になってしまったユーザのコメントのスコアは「50」になる、と言う具合である。
【0094】
<機能的構成>
図11は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例2を基本として、「再生端末」(1100)と、「配信サーバ」(1110)と、からなる。なお、再生端末の構成要件である「NGコメント書込者登録部」と「NGコメント書込者通知部」と「スコア取得部」と「第二判断部」については、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。また、配信サーバの構成要件である「NGコメント書込者ユーザID受信部」と「第二計算部」と「コメント情報配信部」についても、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。
【0095】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「コメント入力受付部」(1101)と、「コメント情報送信部」(1102)と、をさらに有する点、および配信サーバが「ユーザスコア保持部」(1111)と、「コメント情報受信部」(1112)と、「スコア付加部」(1113)と、「ユーザスコア計算部」(1114)と、をさらに有する点である。
【0096】
「コメント入力受付部」(1101)は、配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付ける機能を有し、例えばコメント入力用のGUIや入力デバイス、CPUや主メモリ、コメント入力受付プログラムなどで実現することができる。
【0097】
具体的に、例えば画面上に表示されている動画を視聴中にコメント入力欄にコメントを入力すると、当該コメント内容の情報やコメントを表示するタイミング情報が取得される、という具合である。また、ここで入力されたコメントは、スコアによる判断処理をリアルタイムで経た後に動画に連動してリアルタイム表示されても良い。
【0098】
あるいは、ユーザが任意のタイミングで、連動表示させる動画のIDと、コメント内容と表示させるタイミング情報を所定の入力GUIを介して入力し、その情報をコメント情報として受付けても良い。
【0099】
「コメント情報送信部」(1102)は、受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報送信プログラムなどによって実現することができる。具体的に、ここで送信されるコメントは、例えば連動表示させる動画のIDと、コメント内容を示すテキストデータと、表示させるタイミング情報などが挙げられる。またユーザIDは、再生端末が保持しているユーザIDを取得しコメント情報に関連付けると良い。
【0100】
つづいて、配信サーバの本実施例に特徴的な構成要件について説明する。「ユーザスコア保持部」(1111)は、ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持する機能を有し、フラッシュメモリやHDDなどの各種記録装置によって実現することができる。そして、このユーザスコアを利用してコメントのスコアを決定し、またNGコメント書込者登録に際して当該ユーザスコアの減算を行うことを本実施例は特徴とする。
【0101】
「コメント情報受信部」(1112)は、前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、コメント情報受信プログラムなどによって実現することができる。そしてここで受信したコメント情報とユーザIDを利用して、配信サーバでは図5に示すようなデータベースを生成する。また、図5に示すコメントのスコアを以下のように決定する。
【0102】
「スコア付加部」(1113)は、コメント情報と合わせて受信したコメント書込者のユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを前記受信したコメント情報に対して付加する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、スコア付加プログラムなどによって実現することができる。
【0103】
具体的に、まず、書込者のユーザIDをキーとしてユーザスコア保持部を検索し、当該ユーザのユーザスコアを特定する。そして特定したユーザスコアに基づいて、そのコメント情報に付与されるスコアを算出し、算出したスコアをコメントに関連付けて図5に示すようなデータベースとする、という具合である。これにより、例えばユーザスコア「120」のユーザのコメントのスコアは「120」となり、ユーザスコアが「50」のユーザのコメントのスコアは「50」になる。
【0104】
「ユーザスコア計算部」(1114)は、前記受信したNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。なお、その減算値などの計算については、前述のコメントのスコア減算処理と同様に一律の減算値としても良いし、登録ユーザのユーザスコアに基づいて算出された値などであっても良い。また、ユーザスコアの減算は恒久的なものではなく、前述のコメントのスコア減算と同様に所定の条件(例えば、所定の期間の経過や加点方式でのユーザスコアの計算)を満たすと回復するものとしても良い。
【0105】
そして、このように構成することで、多くのユーザがNGとしたコメントを数多く書き込みユーザスコアが低くなり、結果的に当該ユーザのコメントのスコアも低くなる、と言う具合である。
【0106】
<その他の実施例1>
なお、本実施例の別の実施形態として、スコア付加部を配信サーバの替わりに再生端末が有する構成としても良い。すなわち、再生端末では、コメントを書き込む前(例えばサービスログイン時など)に予め自身のユーザのユーザIDを配信サーバに送信する。すると配信サーバでは、ユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアをその再生端末に対して送信する。そして再生端末においてコメントの書込みが実行された際には、再生端末にてそのコメントに対するスコアとしてユーザスコアが付加され、配信サーバに送信される、という具合である。
【0107】
<その他の実施例2>
また本実施例のユーザスコア保持部は、さらに細分化された形でユーザIDと関連付けて複数のユーザスコアを保持する構成であっても良い。例えば、ユーザIDと動画IDの組別にユーザスコアを保持する構成や、ユーザIDと動画のカテゴリIDの組別、あるいはユーザIDと動画に付与されるタグID(動画の製作者や出演者、制作年などの属性情報を示すテキストデータ)の組別にユーザスコアを保持する構成が挙げられる。このようにしてある動画(または所定のカテゴリ/タグで区別される動画)に関するユーザスコアを区別して管理することができ、例えばある動画に関してはNGコメントが多いが別の動画では少ないといったユーザに関して、細分化されたユーザスコアのうち、そのNG登録されたコメントの多い動画IDに関連付けられたユーザスコアのみ減算する、といった運用が可能になる。また、その場合、同じユーザが書き込んだコメントであっても、ある動画ではその動画別のユーザスコアである「50」がコメントスコアとして付加され、その一方で別の動画ではその動画のユーザスコアである「80」が付加される、といった処理が行われる、という具合である。
【0108】
また、ユーザIDにのみ関連付けられたユーザスコアと、細分化されたユーザIDと動画IDなどの組別の複数のユーザスコアとを並列管理する構成としても良い。その場合には、NG登録によるユーザスコアの減算値は、前者のユーザスコアと、後者の複数の細分化ユーザスコアのうち該当するユーザスコアとで異なる値(例えば該当する細分化ユーザスコアの方がユーザに与える影響が限定的であるとして大きな値とするなど)となるよう構成しても良い。また、コメントに付加されるスコアとしては、両者のうち値の少ないユーザスコアが吹かされるよう構成すると良い。
【0109】
このようにして、例えば特定の動画やカテゴリ/属性の動画において意図的にNG登録されるようなコメントを連投するいわゆる「荒らし行為」に対応してユーザスコアの減算を行うことができる。
【0110】
<処理の流れ>
図12は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0111】
この図にあるように、まず、再生端末にて、例えば動画再生中のウィンドウにコメント入力欄を設けるなどして、配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付ける(ステップS1201)。そして、受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信する(ステップS1202)。
【0112】
すると、配信サーバでは、前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信し(ステップS1211)、ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持するユーザスコア保持部を参照して、受信したユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを、前記受信したコメント情報に対して付加する(ステップS1212)。
【0113】
また、前述のようにステップS1212の処理が再生端末で実行されても良い。その場合、再生端末にてコメントを書き込む前(例えばサービスログイン時など)に予め自身のユーザのユーザIDを送信する。すると配信サーバで、ユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアをその再生端末に対して送信する。そして再生端末においてコメントの書込みが実行された際には、再生端末にてそのコメントに対するスコアとしてユーザスコアが付加され、配信サーバに送信される、という具合である。
【0114】
その後、前記実施例で記載したように再生端末にて登録されたNGコメント書込者のユーザIDを受信すると、そのNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算し(ステップS1213)、ステップ1212の処理を実行してその減算されたユーザスコアで、コメントスコアの更新をなど行う。
【0115】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコメント配信システムによって、ユーザごとに設定され、視聴者であるユーザからのNGコメント書込者登録に応じて減算されるユーザスコアを利用してコメントのスコアを設定することができる。
【0116】
したがって本実施例では、NG登録された回数の多い書込ユーザのコメントについて書込みの時点から低いスコアなどに設定することができる。
【0117】
≪実施例4≫
<概要>
本実施例は、上記実施例3を基本として、NGワード登録に応じてNGコメント書込者のユーザスコアを減算することを特徴とするコメント配信システムである。
【0118】
<機能的構成>
図13は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例3を基本として、「再生端末」(1300)と、「配信サーバ」(1310)と、からなる。なお、再生端末の構成要件である「NGコメント書込者登録部」と「NGコメント書込者通知部」と「スコア取得部」と「第二判断部」と「コメント入力受付部」と「コメント情報送信部」については、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。また、配信サーバの構成要件である「NGコメント書込者ユーザID受信部」と「第二計算部」と「コメント情報配信部」と「ユーザスコア保持部」と「コメント情報受信部」と「スコア付加部」と「ユーザスコア計算部」についても、上記実施例で説明済みであるので図示および説明は省略する。
【0119】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「NGワード登録部」(1301)と、「NGワード通知部」(1302)と、をさらに有する点、および配信サーバが「NGワード受信部」(1311)と「第二ユーザスコア計算部」(1312)をさらに有する点である。なお、「NGワード登録部」と「NGワード通知部」、および「NGワード受信部」については、上記実施例1の同名の構成要件と同じであるため、その説明は省略する。
【0120】
「第二ユーザスコア計算部」(1312)は、前記受信したNGワードを含む他のコメントのコメント書込者のユーザIDと関連付けて保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。
【0121】
具体的に、通知されたNGワードをキーとして図5に示すようなデータベースのコメント内容の列を検索し、その検索にヒットしたコメントに対して同データベースにて関連付けられているユーザID(当該コメントの書込者のユーザID)を特定する。つづいてその特定したユーザIDをキーとしてユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザのユーザスコアを取得し、その値を減算する、という具合である。
【0122】
あるいは再生端末にてあるコメントがNGワード登録された際に、実施例1で説明したように、当該コメントそのものを識別するコメントIDがNGワードとして通知されても良い。その場合には、図5のコメントID欄を検索し、該当するコメントIDに紐付けられているユーザID(当該コメントの書込者のユーザID)を特定し、上記同様にユーザスコア保持部に保持されている当該ユーザIDで識別されるユーザスコアを減算しても良い。また、それに合わせて当該ユーザのコメントのスコアも同様に減算するよう構成しても良い。
【0123】
このように、NGワードの登録によってユーザスコアならびにコメントのスコアを減算し、そのスコアと再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0124】
<処理の流れ>
図14は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0125】
この図にあるように、まず、再生端末にて、NGワードの登録操作が受付けられる(ステップS1401)。なお、この登録操作は、例えば動画に連動表示中のコメントを直接指定することで登録する操作や、任意のタイミングでユーザがフリーワードにてNGワードを入力する操作、あるいは外部のNGワード辞書などからNGワードを取得する操作などさまざまであって良い。そして、その登録操作に応じてNGワードの登録を、配信サーバに対してインターネット回線などを介して通知する(ステップS1402)。
【0126】
また、動画に連動して再生すべきコメントの一部あるいは全てが、当該動画の配信に合わせて予め再生端末に配信されている場合、再生端末では、登録されたNGワードをキーとしてその配信された一部または全部のコメントを検索し、NGワードを含むコメントのリストを作成しても良い。そして、NGワードとしてその作成したリストを配信サーバに対して通知しても良い。
【0127】
すると、配信サーバでは、NGワードを受信し(ステップS1411)、受信したNGワードを含む他のコメントを検索処理により特定し、その特定したコメント書込者のユーザIDを検索する(ステップS1413)。そして検索にヒットしたユーザIDと関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算する(ステップS1412)。
【0128】
なお、上記のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送られている場合、配信サーバでは自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合すると良い。そしてリストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとすると良い。
【0129】
また、前述のように、NGワードとしてコメントそのものを識別するコメントIDが通知された場合、図5に示すようなデータテーブルなどを参照し、当該IDで識別されるコメントを書き込んだユーザを特定し、そのユーザのユーザスコアを減算する構成としても良い。
【0130】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGワードの登録によってユーザスコアならびにコメントのスコアを減算し、そのスコアと再生端末ごとに設定された閾値との比較によって、再生端末ごとにそのコメントの表示/非表示などを判断することができる。
【0131】
≪実施例5≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち、視聴者ユーザによってNGコメント書込者として登録されたユーザαが書込んだ全てのコメントのスコアを減算するのではなく、そのNG登録されたコメントの表示タイミングの前後1分になされたユーザαのコメントのみに関してスコアの減算を行う、という具合である。
【0132】
<機能的構成>
図15は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(1500)と、「配信サーバ」(1510)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0133】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第三計算部」(1511)をさらに有する点である。
【0134】
「第三計算部」(1511)は、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第三計算プログラムなどによって実現することができる。なおスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例1の計算部で説明したものと同様である。
【0135】
そしてこの第三計算部では、そのスコア減算の対象となるコメントの特定について以下のような処理を行うことを特徴とする。すなわち、再生端末からのNGコメント書込者のユーザID登録通知を受信する際に、そのコメント書込者を登録する際に指定したコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得する。つづいてユーザIDと動画IDをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、当該ユーザがその動画内で書き込んだコメントを抽出する。
【0136】
そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定する。そして、その特定されたコメントについてスコアの減算処理を実行する、という具合である。もちろん、上記コメントを絞り込むための処理順は特に限定されず、例えば最初に動画IDと再生タイミング情報から当該動画内での所定タイミングにおける全てのコメントを抽出した後、その中からユーザIDを利用してNG登録されたユーザの書き込んだコメントを特定するような処理順などであっても良い。
【0137】
このようにして、NGコメント書込者として登録されたユーザが書込んだコメントのうち、NG登録されたコメントの表示タイミングの所定範囲内になされたコメントに関してスコアの減算を行うことができる。
【0138】
なお、スコアを減算するコメントを絞り込むための「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定しない。例えば予め「前後1分」という具合に定められている時間の範囲であっても良いし、NGコメント書込者のユーザスコアや、その登録を行った視聴者のユーザスコアに基づいて所定の計算式などから算出される時間の範囲などであっても良い。あるいは、動画内のシーン解析などに応じて動画を時間軸で複数に分割しておき、その分割された1シーン(複数フレームの集合)をひとつの単位として、NG登録されたコメントの再生タイミングを含む1シーンを示す時間の範囲なども挙げられる。
【0139】
また本実施例において、詳細は実施例7で後述するように、「再生タイミングを含む所定の時間」として連続する再生区間を示す所定の時間ではなく、類似するシーンとしてまとめられた離散的に再生区間を示すような所定の時間であっても良い。あるいは所定の時間の替わりに、「所定の位置」など時間以外の条件でNG登録に応じてスコアを減算するコメントを絞り込む構成としても良い。
【0140】
<処理の流れ>
図16は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0141】
この図にあるように、配信サーバにてNGコメント書込者のユーザID登録の通知を受信する(ステップS1611)と、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報を特定し、そのコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS1612)。
【0142】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGコメント書込者として登録されたユーザが書込んだコメントのうち、NG登録されたコメントの表示タイミングの所定範囲内になされたコメントに関してスコアの減算を行うことができる。
【0143】
≪実施例6≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわちNGコメント書込者としてユーザαが登録された際に、その登録の際に指定されたコメントAの表示タイミングの例えば前後1分になされた他のユーザのコメントの中で、指定されたコメントAと同じワードを含むなどのコメントを特定する。そして、その特定されたコメントを書き込んだユーザのユーザスコアを減算する、という具合である。
【0144】
<機能的構成>
図17は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(1700)と、「配信サーバ」(1710)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0145】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第三ユーザスコア計算部」(1711)をさらに有する点である。
【0146】
「第三ユーザスコア計算部」(1711)は、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、前記書込コメント内のワードを含む他のコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第三ユーザスコア計算プログラムなどによって実現することができる。なおユーザスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例の各計算部で説明したものと同様である。
【0147】
そしてこの第三ユーザスコア計算部では、そのユーザスコア減算の対象となるユーザの特定について以下のような処理を行う。すなわち、再生端末からのNGコメント書込者のユーザID登録通知を受信する際に、そのコメント書込者を登録する際に指定したコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得する。つづいて動画IDとコメント内容を示すテキストデータをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、その動画内において、コメント書込者のNG登録の際に指定されたコメントと同じ内容のコメントを抽出する。
【0148】
そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定する。そして、その特定されたコメントを書き込んだユーザについてそのユーザスコア保持部に保持されているスコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0149】
なお、「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定されず、上記実施例5で記載したようなさまざまな時間の範囲が挙げられる。
【0150】
そして、このようにして、NGコメント書込者としてユーザを登録するために指定したコメントAの表示タイミングを含む所定範囲内になされたコメントの中で、そのコメントAと同内容のコメントを書き込んだユーザのユーザスコアの減算を行うことができる。
【0151】
<処理の流れ>
図18は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0152】
この図にあるように、配信サーバにてNGコメント書込者のユーザID登録の通知を受信する(ステップS1811)と、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能なコメントを特定し、その中から前記書込コメント内のワードを含む他のコメントを抽出する。そして抽出したコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する(ステップS1812)。
【0153】
なお、前述のようにNGワードとして当該NGワードを含むコメントのリストが再生端末から送信される構成としても良い。その場合、配信サーバにて自身が保持するコメントのデータベースと当該リストを照合する処理を行い、リストとデータベースの双方に含まれるものをNGワードとして、そのNGワードに関連付けられたユーザスコアを減算すると良い。
【0154】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGコメント書込者としてユーザを登録するために指定したコメントAの表示タイミングを含む所定範囲内になされたコメントの中で、そのコメントAと同内容のコメントを書き込んだユーザのユーザスコアの減算を行うことができる。
【0155】
≪実施例7≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、以下の点を特徴とするコメント配信システムである。すなわち、1つの動画内において、あるシーンでは例えば「死」というワードが一般的に不謹慎であったとしても、別のシーンではそうではないといったケースもあり得る。そこで本実施例のコメント配信システムでは、その「死」というワードを含みNG登録されたコメントの動画内での連動再生時間から所定の範囲内に書込まれた同じ「死」を含むコメントのみについてスコアを減算する、といった処理を行うことを特徴とする。
【0156】
図19は、本実施例のコメント配信システムによるコメントスコアの減算処理の一例を説明するための概念図である。この図19(a)にあるように、ある映画の配信動画の1シーンにおいて、ユーザの投稿したスコア付きのコメントα1〜α4が連動表示されている。ここで、このシーンの出演者への誹謗中傷である「死ね!!」とのコメントα1に対して多くのユーザによりNGコメント登録がなされると、図19(b)にあるように、コメントα1のコメントスコアが初期値の100から「80」に減算される。
【0157】
また、それとともに、このコメントα1の再生位置から所定の範囲内(例えば前後4秒の範囲内)で再生されるコメントのうち、α1と同じ「死」とのNGワードを含む「死ねば(良いのに)」とのコメントα4が特定され、当該コメントα4のコメントスコアも、(たとえα4自体がユーザからNGワード登録されていなくても)同様に「80」などに減算される。
【0158】
一方で、図19(c)に示すように、この映画で上記シーンから5分後のシーンでは出演者が死亡する設定となっており、そのためこのシーンには誹謗中傷とは関係なく、「死」という文字を含むコメントβ1やβ2が投稿され連動表示されている。そして、本実施例では、α1の表示位置から所定の範囲外のタイミングで表示されるコメントβ1からβ3は、α1のNG登録に応じたスコア減算の対象とならないことを特徴とする。したがって図19(d)に示すように、本実施例ではコメントα1がNG登録されたとしても、コメントβ1やβ2のコメントスコアを「100」のままで保持することができる。
【0159】
<機能的構成>
図20は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(2000)と、「配信サーバ」(2010)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0160】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、配信サーバが「第四計算部」(2011)をさらに有する点である。
【0161】
「第四計算部」(2011)は、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、そのNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第四計算プログラムなどによって実現することができる。なおスコアの減算値の決定などの処理については、上記実施例の各計算部で説明したものと同様である。
【0162】
そしてこの第四計算部では、そのスコア減算の対象となるコメントの特定について以下のような処理を行う。すなわち、再生端末からのNGワードの登録通知を受信すると、図5に示すデータベースを参照して、当該指定コメントの再生タイミングを示す情報を特定する。あるいは、再生端末からそのコメントの動画内での連動再生タイミングを示す情報を合わせて取得するよう構成しても良い。
【0163】
つづいて動画IDと登録されたNGワードを示すテキストデータをキーとして図5に示すコメントのデータベースの検索処理を実行し、その動画内において、当該NGワードを含むコメントを抽出する。そして、その抽出されたコメントの中から、前記取得したタイミング情報から所定の範囲内、例えば前後1分などに再生されるコメントを、同データベースの再生タイミング情報を参照して特定し、その特定されたコメントスコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0164】
なお、「再生タイミングを含む所定の時間」については特に限定されず、上記実施例5で記載したようなさまざまな時間の範囲が挙げられる。
【0165】
また、例えば上記処理おいては、例えば同一ユーザから、図19のコメントα1及びα4に対して別々にNGワード登録がなされた場合、両コメントのスコアが2重に減算されることになる。そこで、NGワード登録の実行ユーザIDを参照し、ユーザIDが一致するようであれば、後で登録されたNGワードに係る減算処理は省略するなどの構成としても良い。
【0166】
このようにして、登録されたNGワードを含む他のコメントのうち、その登録コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントのみのスコアを減算することができる。したがって、例えばシーンが変わり当該NGワードがおかしくない場合などにコメントスコアが減じられてしまうなどの事態の発生を防止することができる。
【0167】
<別の実施例>
また本実施例において、「再生タイミングを含む所定の時間」として以下のような時間でコメントを絞込み、そのスコアを減算する構成としても良い。すなわち、例えば配信される動画を、その内容に応じて「演奏シーン1」、「トークシーン1」、「演奏シーン2」、「その他シーン1」、「トークシーン2」、・・・という具合にシーンを分類し、そのシーンの分類を識別する情報とその再生時間(再生開始点と終了点)を示す再生区間情報と関連付ける。その上で、さらに類似するシーンに同じ識別情報を割り当てる(演奏シーン1と演奏シーン2は同じシーンIDを割り当てる)などしてテーブルデータを生成し管理する。
【0168】
そして、NGコメントが登録された際には当該NGコメントが含まれる所定時間内のシーン(例えば演奏シーン1)のみならず、そのシーンから離れた演奏シーン2も上記テーブルデータを参照することで類似シーンとして特定する。そして、その演奏シーン1および2内に含まれるコメントに対して前述のようにNGコメントと同じワードを含むようなその他のコメントを絞り込み、スコアの減算処理を実行する、という具合である。
【0169】
また、所定の時間の替わりに、「所定の位置」など時間以外の条件でNG登録に応じてスコアを減算するコメントを絞り込む構成としても良い。例えばNG登録されたコメントについて、再生端末から当該コメントの動画上などでの表示位置を示す情報を取得する。あるいは配信サーバにてコメントの表示位置情報を「コメントID−表示位置データベース」として管理し、NGワードとして通知されたコメントの表示位置を当該データベースから特定する。
【0170】
そして、その表示位置をキーとし上記データベースを検索することで、NG登録されたコメントと略同じ、あるいは異なる再生時間に略同じ位置で表示されるコメントを特定し、そのコメントに関してコメントスコアやユーザスコアの減算処理を行う、という具合である。
【0171】
このようにして、例えばコメント下部に音声に対応する字幕が表示される動画において、下部に表示され字幕を隠すコメントに対して1回NG登録をすれば、同様に下部に表示されるコメントに対してスコアの減算を実行することができる。
【0172】
<処理の流れ>
図21は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0173】
この図にあるように、配信サーバにてNGワード登録の通知を受信する(ステップS2111)と、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントを特定し、その特定したコメントの中でNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する(ステップS2112)。
【0174】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、登録されたNGワードを含む他のコメントのうち、その登録コメントの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントのみのスコアを減算することができる。したがって、例えばシーンが変わり当該NGワードがおかしくない場合などにコメントスコアが減じられてしまうなどの事態の発生を防止することができる。
【0175】
≪実施例8≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、NGワード登録や、NGコメント書込者登録を行った視聴者であるユーザのIDを取得し、当該ユーザのサービスにおける会員ランクなどに応じてスコア減算値を異なるよう構成したことを特徴とするコメント配信システムである。
【0176】
したがって、例えばコメント配信サービスの会員ランクが高く、当該サービスに関する貢献度や理解度が高いと思われるユーザは、コメントスコアの減算に関して高い影響力を持つことができる、といったユーザの差別化を図ることなどができる。
【0177】
<機能的構成>
図22は、本実施例のコメント配信システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のコメント配信システムは、上記実施例を基本として、「再生端末」(2200)と、「配信サーバ」(2210)と、からなる。なお、再生端末および配信サーバの構成要件のうち上記実施例ですでに記載したものについての図示および説明は省略する。
【0178】
そして、本実施例のコメント配信システムの特徴点は、再生端末が「NG指定ユーザID通知部」(2201)をさらに有し、配信サーバが「ユーザ種別保持部」(2211)と、「ユーザ種別取得部」(2212)と、をさらに有するとともに、計算部または第二計算部が「ユーザ種別依存計算手段」をさらに有する点である。
【0179】
「NG指定ユーザID通知部」(2201)は、前記再生端末は、NGワード通知部またはNGコメント書込者通知部にて前記指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知する機能を有し、例えばインターネット通信回路やCPU、主メモリ、NG指定ユーザID通知プログラムなどによって実現することができる。
【0180】
「ユーザ種別保持部」(2211)は、ユーザIDと、当該ユーザIDで識別されるユーザの種別を示すユーザ種別とを関連付けて保持する機能を有し、フラッシュメモリやHDDなどの各種記録装置によって実現することができる。なお「ユーザ種別」とは、ユーザを所定のカテゴリで分類した際にユーザが属する分類種別を表す情報であり、例えば、コメント配信サービスにおけるユーザのサービス受容ランクによって分類される一般会員や上級会員といった会員種別などが挙げられる。
【0181】
図23は、このユーザ種別保持部にて保持されているテーブルデータの一例を表す図である。なお、このテーブルデータはユーザスコア保持部のテーブルデータも含んでいる。この図にあるように、ユーザIDと関連付けて、そのユーザの会員種別などの種別情報、そしてユーザスコアが関連付けて保持されている。そしてこのようなテーブルデータを参照することで、ユーザIDをキーとしてそのユーザのユーザ種別やユーザスコアを特定することができる。
【0182】
「ユーザ種別取得部」(2212)は、前記NGワード通知またはNGコメント書込者通知に合わせて通知されたユーザIDに基づいて、前記保持されているユーザ種別を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、ユーザ種別取得プログラムなどによって実現することができる。具体的には、前述のようにユーザIDをキーとして、図23に示すようなテーブルデータのユーザID列を検索することで、当該ユーザのユーザ種別を取得することができる。
【0183】
「ユーザ種別依存計算手段」(2213)は、取得したユーザ種別に基づいて前記減算するスコアの減算値を計算する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第一計算プログラムや第二計算プログラムに含まれるユーザ種別依存減算プログラムなどによって実現することができる。
【0184】
具体的に、例えばユーザ種別が上級会員であれば減算値(基本値)は「5」、一般会員であれば減算値(基本値)は「2」といった具合にユーザ種別ごとの減算値を定めておきフラッシュメモリなどに記憶させる。そして、ユーザ種別をキーとしてその減算値を取得する、という具合である。また、その基本値に対して、さらに例えば当該ユーザのユーザスコアから算出される重付値による補正などの各種補正を行って最終的な減算値を算出するよう構成しても良い。
【0185】
<処理の流れ>
図24は、本実施例のコメント配信システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、ここでは本実施例に特徴的な処理の流れのみ記載する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0186】
この図にあるように再生端末から配信サーバに対して、NGワードやNGコメント書込者の指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知する(ステップS2401)。すると配信サーバでは、通知されたユーザIDに基づいて、ユーザ種別保持部にて当該ユーザIDと関連付けて保持されているユーザ種別を取得する(ステップS2411)。そして取得したユーザ種別に基づいて減算するスコアの減算値を計算する(ステップS2412)。
【0187】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例のコメント配信システムによって、NGワード登録やNGコメント書込者登録を行った視聴者であるユーザの会員ランクなどの種別に応じてスコア減算値を算出することができる。
【0188】
したがって、例えばコメント配信サービスの会員ランクが高く、当該サービスに関する貢献度や理解度が高いと思われるユーザは、コメントスコアの減算に関して高い影響力を持つことができる、といったユーザの差別化を図ることなどができる。
【符号の説明】
【0189】
0200 再生端末
0201 NGワード登録部
0202 NGワード通知部
0203 スコア取得部
0204 判断部
0210 配信サーバ
0211 NGワード受信部
0212 計算部
0213 コメント情報配信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、
再生端末は、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断部と、を有し、
配信サーバは、
NGワードを受信するNGワード受信部と、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算部と、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、
を有するコメント配信システム。
【請求項2】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、
再生端末は、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録部と、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知部と、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断部と、を有し、
配信サーバは、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信部と、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算部と、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、
を有するコメント配信システム。
【請求項3】
前記再生端末は、
配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付けるコメント入力受付部と、
受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信するコメント情報送信部と、を有し、
前記配信サーバは、
ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持するユーザスコア保持部と、
前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信するコメント情報受信部と、
コメント情報と合わせて受信したコメント書込者のユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを前記受信したコメント情報に対して付加するスコア付加部と、
前記受信したNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算するユーザスコア計算部と、を有する請求項2に記載のコメント配信システム。
【請求項4】
前記再生端末は、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、を有し、
前記配信サーバは、
NGワードを受信するNGワード受信部と、
前記受信したNGワードを含む他のコメントのコメント書込者のユーザIDと関連付けて保持されているユーザスコアを減算する第二ユーザスコア計算部と、を有する請求項3に記載のコメント配信システム。
【請求項5】
配信サーバは、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報に付されるスコアを減算する第三計算部をさらに有する請求3又は4に記載のコメント配信システム。
【請求項6】
配信サーバは、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能なコメントであって、前記書込コメント内のワードを含む他のコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する第三ユーザスコア計算部をさらに有する請求項3から5のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項7】
配信サーバは、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、そのNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する第四計算部をさらに有する請求項1から6のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項8】
前記再生端末は、NGワード通知部またはNGコメント書込者通知部にて前記指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知するNG指定ユーザID通知部をさらに有し、
前記配信サーバは、
ユーザIDと、当該ユーザIDで識別されるユーザの種別を示すユーザ種別とを関連付けて保持するユーザ種別保持部と、
前記NGワード通知またはNGコメント書込者通知に合わせて通知されたユーザIDに基づいて、前記保持されているユーザ種別を取得するユーザ種別取得部と、を有するとともに、
前記第一計算部または第二計算部は、取得したユーザ種別に基づいて前記減算するスコアの減算値を計算するユーザ種別依存計算手段を有する請求項1から7のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項9】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムの動作方法であって、
再生端末において、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録ステップと、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGワードを受信するNGワード受信ステップと、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるコメント配信システムの動作方法。
【請求項10】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムの動作方法であって、
再生端末において、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるコメント配信システムの動作方法。
【請求項11】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムを動作させるためのプログラムであって、
再生端末において、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録ステップと、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGワードを受信するNGワード受信ステップと、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるプログラム。
【請求項12】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムを動作させるためのプログラムであって、
再生端末において、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるプログラム。
【請求項1】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、
再生端末は、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断部と、を有し、
配信サーバは、
NGワードを受信するNGワード受信部と、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算部と、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、
を有するコメント配信システム。
【請求項2】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムであって、
再生端末は、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録部と、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知部と、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得部と、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断部と、を有し、
配信サーバは、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信部と、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算部と、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信部と、
を有するコメント配信システム。
【請求項3】
前記再生端末は、
配信された動画情報に対して連動して再生可能なコメント情報の書込入力を受付けるコメント入力受付部と、
受け付けたコメント情報を、コメント書込者のユーザIDと合わせて配信サーバに送信するコメント情報送信部と、を有し、
前記配信サーバは、
ユーザIDと、そのユーザIDに対応するスコアを示すユーザスコアとを関連付けて保持するユーザスコア保持部と、
前記コメント書込者のユーザIDとコメント情報を受信するコメント情報受信部と、
コメント情報と合わせて受信したコメント書込者のユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを前記受信したコメント情報に対して付加するスコア付加部と、
前記受信したNGコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けてユーザスコア保持部に保持されているユーザスコアを減算するユーザスコア計算部と、を有する請求項2に記載のコメント配信システム。
【請求項4】
前記再生端末は、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録部と、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知部と、を有し、
前記配信サーバは、
NGワードを受信するNGワード受信部と、
前記受信したNGワードを含む他のコメントのコメント書込者のユーザIDと関連付けて保持されているユーザスコアを減算する第二ユーザスコア計算部と、を有する請求項3に記載のコメント配信システム。
【請求項5】
配信サーバは、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能な当該コメント書込者のコメント情報に付されるスコアを減算する第三計算部をさらに有する請求3又は4に記載のコメント配信システム。
【請求項6】
配信サーバは、受信したNGコメント書込者の指定時の書込コメントの動画内での再生タイミングを含む所定の時間内に再生可能なコメントであって、前記書込コメント内のワードを含む他のコメントのコメント書込者であるユーザのユーザIDに関連付けて保持されているユーザスコアを減算する第三ユーザスコア計算部をさらに有する請求項3から5のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項7】
配信サーバは、受信したNGワードの動画内での再生タイミングから所定の時間内に再生可能なコメントであって、そのNGワードを含む他のコメントのコメント情報に付されるスコアを減算する第四計算部をさらに有する請求項1から6のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項8】
前記再生端末は、NGワード通知部またはNGコメント書込者通知部にて前記指定をしたユーザのユーザIDを合わせて通知するNG指定ユーザID通知部をさらに有し、
前記配信サーバは、
ユーザIDと、当該ユーザIDで識別されるユーザの種別を示すユーザ種別とを関連付けて保持するユーザ種別保持部と、
前記NGワード通知またはNGコメント書込者通知に合わせて通知されたユーザIDに基づいて、前記保持されているユーザ種別を取得するユーザ種別取得部と、を有するとともに、
前記第一計算部または第二計算部は、取得したユーザ種別に基づいて前記減算するスコアの減算値を計算するユーザ種別依存計算手段を有する請求項1から7のいずれか一に記載のコメント配信システム。
【請求項9】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムの動作方法であって、
再生端末において、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録ステップと、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGワードを受信するNGワード受信ステップと、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるコメント配信システムの動作方法。
【請求項10】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムの動作方法であって、
再生端末において、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるコメント配信システムの動作方法。
【請求項11】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムを動作させるためのプログラムであって、
再生端末において、
コメント情報に基づいて再生されうるコメントを視聴者であるユーザの指定に基づいてNGワードとして登録するNGワード登録ステップと、
NGワードの登録を配信サーバに対して通知するNGワード通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGワードを受信するNGワード受信ステップと、
NGワード通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるプログラム。
【請求項12】
ユーザが利用する再生端末と、再生端末に対して再生すべき動画情報に連動して再生可能な、スコアを付されたコメント情報を配信する配信サーバと、からなるコメント配信システムを動作させるためのプログラムであって、
再生端末において、
視聴者であるユーザの指定に基づいてコメント書込者であるユーザのユーザIDをNGコメント書込者に登録するNGコメント書込者登録ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの登録を配信サーバに対して通知するNGコメント書込者通知ステップと、
配信サーバから配信されたコメント情報に付されたスコアを取得するスコア取得ステップと、
取得されたスコアに応じて動画情報にコメントを連動して再生するか判断する第二判断ステップと、を計算機に実行させ、
配信サーバにおいて、
NGコメント書込者のユーザIDを受信するNGコメント書込者ユーザID受信ステップと、
NGコメント書込者のユーザIDの通知に対応するコメント情報に付されるスコアを減算する第二計算ステップと、
スコアを付されたコメント情報を配信するコメント情報配信ステップと、
を計算機に実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2012−227873(P2012−227873A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96088(P2011−96088)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(598138327)株式会社ドワンゴ (97)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(598138327)株式会社ドワンゴ (97)
【Fターム(参考)】
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