説明

コンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物

【課題】コンクリート用化粧型枠の外壁面を構成する木材が縦材である支柱から長期にわたって離脱することがなく、しかも外観形態に優れたコンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物の提供。
【解決手段】フランジ部22を有する支柱20が所要間隔をあけて立設され、支柱20間に木材30を配設されてなるコンクリート用化粧型枠10およびこれを表面に装着してなるコンクリート構造物100であって、木材30の両端部には、フランジ部22が進入可能な溝部32が形成されていて、フランジ部22を溝部32に挿入させた状態で木材30を支柱20の立設方向に沿って複数積み重ねることにより外壁面が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
治山ダムや砂防ダムなどの山中におけるコンクリート構造物を構築する際に用いられるコンクリート型枠には、コンクリートが硬化した後も脱型を行わないものがある。近年では、山中とはいえども構造物の外観形態に対する配慮が要求されており、このような取り外し不要なコンクリート型枠についても、山中の景観に溶け込むような外観を有するものが提案されている。
【0003】
このようなコンクリート用化粧型枠としては、例えば、水平に配置された間伐材を軽溝形鋼からなる縦材に沿うように当接して複数本積み上げた型枠の外壁面とからなり、間伐材は縦材の側壁部にコーチスクリューで固定されて取り付けられている構成が特許文献1において開示されている。
また、構築すべきコンクリート構造体の壁面高さ方向に沿って、水平方向に所要間隔をあけて複数本のH型鋼を立設し、H型鋼のフランジとウェブとで囲まれたコの字状をなしている部分に間伐材の端部を上側から落とし込んでH型鋼間に間伐材をセットすることで型枠の外壁面を構築する構成が特許文献2において開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3095342号公報
【特許文献2】特開2005−290914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらのようなコンクリート用化粧型枠は、型枠の外壁面が間伐材(木材)により構成されているので、治山ダムや砂防ダム等が建設されるような山中において、構造物のコンクリート面がむき出しになることがないため好適である。
しかしながら、特許文献1で開示されている技術であると、間伐材は縦材の側壁部にコーチスクリューで固定されて取り付けられている構成であるため、コーチスクリューによって取り付け加工した部分から水が浸入し、間伐材がこの固定部分から数年程度で腐食してしまうことがある。すなわち、特許文献1に開示されているような構成のコンクリート用化粧型枠を装着したコンクリート構造物は、共用開始後、わずか数年で間伐材が立て材から離脱してしまうおそれがあるといった危険性が明らかになった。
【0006】
このような課題に対して特許文献2に示すような構成が提案された。特許文献2に開示されているコンクリート用化粧型枠においては、間伐材へのコーチスクリュー加工した部分がないため、間伐材の腐食がなく、長期にわたって間伐材の縦材からの離脱を防ぐことができるが、縦材にH型鋼を用い、H型鋼のコの字状部分に木材を落とし込んで木材を取り付けしているため、コンクリート構造物の外表面にH型鋼のフランジ部分が露出してしまい、コンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物の外観形態が損なわれてしまうといった課題がある。
【0007】
そこで本願発明は、コンクリート用化粧型枠の外壁面を構成する木材が縦材である支柱から長期にわたって離脱することがなく、しかも外観形態に優れたコンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は鋭意研究を行った結果、以下の構成に想到した。
すなわち、フランジ部とウェブ部を有する支柱が所要間隔をあけて立設され、支柱間に木材が配設されてなるコンクリート用化粧型枠であって、前記木材の両端部には、前記フランジ部を挿入可能に形成された溝部が設けられていて、前記フランジ部を前記溝部に挿入させた状態で前記支柱の立設方向に沿って前記木材を複数積み重ねることにより外壁面が形成されていることを特徴とするコンクリート用化粧型枠およびこれを外表面の少なくとも一部に装着したコンクリート構造物である。
【発明の効果】
【0009】
本発明にかかるコンクリート用化粧型枠およびこれを外表面に装着したコンクリート構造物によれば、支柱に設けられたフランジ部が外壁面を構成する木材に形成された溝部に挿入した状態で支柱と外壁面である木材とが組みつけられているので、木材の支柱からの離脱を防止することができる。また、支柱のフランジ部分は、木材に形成された溝部にほとんどの部分が挿入した状態になるため、コンクリート構造物の外表面部分に支柱がほとんど露出することがなく、美観に優れたコンクリート用化粧型枠およびコンクリート構造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠の要部を内側から臨んだ斜視図である。
【図2】本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠の要部を外表面側から臨んだ正面図(A)とこれに対する右側面図(B)である。
【図3】図2中のA−A線における断面図である。
【図4】木材の両端部の形状を示す平面図である。
【図5】本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。
【図6】本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。
【図7】本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。
【図8】本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。
【図9】本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。
【図10】本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠に足場を取り付けた状態を示す右側面図である。
【図11】コンクリート用化粧型枠に用いる木材の他の実施形態例を示す平面図である。
【図12】図11に示す木材をT型鋼の支柱に取り付けした際における状態を示す断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明にかかるコンクリート用化粧型枠10の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠の要部を内側から臨んだ斜視図である。図2は、本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠の要部を外表面側から臨んだ正面図(A)とこれに対する右側面図(B)である。図3は、図2中のA−A線における断面図である。図4は、木材の両端部の形状を示す平面図である。
本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠10は、外壁面を構成する横材(水平材)としての木材30と、高さ方向に積み重ねた木材30を保持するための縦材としての支柱20とを有している。本実施形態における木材30は直方体に製材された木材30を用いた例について説明を行うが、木材30は直方体以外の形状に形成(製材)されたものであっても良いのはもちろんである。
【0012】
支柱20には、木材30を保持するためのフランジ部22とウェブ部24とを有している。本実施形態においてはこのようなフランジ部22とウェブ部24を有する支柱20として、支柱20の延長方向における軸線に直交する方向の断面形状がT字状に形成されたT型鋼を用いている。また、ウェブ部24には所要間隔をあけて貫通孔26が配設されている。貫通孔26は支柱20の軽量化と、ウェブ部24と型枠内に打設したコンクリートとの付着強度を向上させるためのものである。これにより、山中でのコンクリート構造物100の施工時における運搬業務およびコンクリート構造物100の供用後におけるメンテナンス頻度をそれぞれ大幅に軽減させる点において好都合である。
また、フランジ部22の外側表面(正面側)には、作業用足場用部材等を保持するための足場保持具28が取り付けられている。図2に示すように、足場保持具28の幅寸法は、支柱20のウェブ部24の幅(板厚)寸法以下に形成されている。フランジ部22への足場保持具28の取り付け方法は溶接等の公知の手段を用いることができる。
【0013】
このように形成された支柱20は、一端側を基礎部70の所要深さまで根入れされた状態で複数本が所要間隔をあけて基礎部70に立設されている。支柱20の基礎部70への根入れ深さや基礎部70への立設間隔は、コンクリート用化粧型枠10の外壁面を構成する木材30の長さや支柱20の耐荷能力に合わせて適宜変更することができる。また、本実施形態においては、基礎部70の表面に対して支柱20をほぼ直角方向に立設させているが、支柱20は、構築するコンクリート構造物100の正面側の表面形状に合わせて(基礎部70の表面に対して斜め方向に)立設させることも可能である。支柱20の立設方向における連結には、連結板および連結ボルトからなる連結部材や溶接等の公知の方法を用いることで、構築すべきコンクリート構造物100の高さ寸法に合わせた高さまで支柱20を延長することができる。
【0014】
基礎部70に立設した支柱20のフランジ部22には、コンクリート用化粧型枠10の外壁面をなす木材30が取り付けられる。木材30は、立設された支柱20間を橋渡しする状態で配設される。具体的には、図3、図4に示すように木材30の両端部に形成された凹状の溝部32にフランジ部22を挿入させた状態とし、支柱20に沿って木材30を落とし込むようにして木材30が支柱20に取り付けられる。木材30の溝部32は、コンクリート用化粧型枠10の外壁面となる木材30の厚さ方向における中心位置よりも外壁面側(正面側)に離間した位置に形成されている。凹状の溝部32の深さ寸法(木材30の端部面から溝部32の底部までの深さ寸法)は、支柱20のウェブ部24の表面からフランジ部22の端部までの寸法以上に形成されているので支柱20と木材30の溝部32とをほぼ嵌合した状態に組み立てることが可能である。また、フランジ部22と溝部32との間に隙間を有し、木材30の溝部32とフランジ部22とが遊嵌状態で取り付けられている場合であっても、コンクリート打設時に隙間部分がセメントミルク成分により充てんされるため、特に問題はない。
【0015】
支柱20に取り付けられた木材30は、図3に示すように、木材30の両端面がそれぞれ異なる支柱20のウェブ部24に当接した状態となり、フランジ部22の外表面(外壁面の正面側)においては、足場保持具28が木材30の端面どうしの間で挟持された状態になる。足場保持具28の突出側先端部(足場用部材を保持する部分)は、木材30の外壁面よりも突出した状態を維持するのはもちろんである。このように、支柱20のフランジ部22の外表面(正面側)は、木材30によりほぼ全体を被覆した状態にすることができるため、木材30によるきわめて優良な外観を呈し、周辺環境との調和に寄与する。
【0016】
またウェブ部24の自由端部は、図1〜図3に示すように、木材30の内側表面(背面側)よりも突出しているので、コンクリート用化粧型枠10にコンクリートを打設することで、ウェブ部24の一部をコンクリートに根入れした状態にすることができる。これにより支柱20とコンクリートの付着強度が向上し、コンクリート構造物100と支柱20とを確実に一体化させることができる。
【0017】
次に本実施形態で説明したコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物建設工程について、図面を参照しながら説明する。本実施形態においては、コンクリート構造物としていわゆる治山ダムの堰堤を想定しているが、本願発明にかかるコンクリート構造物100は、治山ダムに限定されるものではなく、型枠を用いて建造されるいずれのコンクリート構造物にも適用可能であるのはもちろんである。
図5〜図9は、本実施形態におけるコンクリート用化粧型枠を用いたコンクリート構造物の建設工程において各工程における状態を示す正面図および右側面図である。図10は、本実施形態にかかるコンクリート用化粧型枠に足場を取り付けた状態を示す右側面図である。
【0018】
まず、コンクリート構造物100の建設位置に基礎部70を構築する。本実施形態における基礎部70の材料にはコンクリートが用いられている。基礎部70を構築する際には、図5に示すように、予め支柱20の一端部を基礎部70(場合によっては支持地盤(図示せず)まで)に所要深さまで根入れしておく。次いで、図6に示すように、支柱20の上端部側からフランジ部22を木材30の両端部に形成した溝部32に挿入させた状態で、支柱20の立設方向に沿って木材30を順次落とし込んで基礎部70の上面に木材30を積み上げていく。
図6に示す工程を繰り返し行い、図7に示すように複数の木材30を支柱20に沿って所定の高さ位置まで積み上げる。支柱20を立設方向に延長する場合には、公知の連結部材を用いるため、連結部分におけるフランジ部22の厚さ寸法が増加することがある。このような場合には、組み立て現場において凹状の溝部32の開口部を切削等して溝部32の開口寸法を増加させればよい。
【0019】
支柱20への木材30の取り付け工程を終えた後、図8に示すように、フランジ部22の外側表面(正面側)における木材30の端面間から露出する部分に、必要に応じてコーキング剤等のシール部材40を施す。このようなシール部材40を配設することにより、支柱20と木材30との隙間部分からのフレッシュコンクリートの漏れ出しを防止することができ、漏れ出したコンクリートによる外観の悪化を防止することができる。
また、必要に応じて、ウェブ部24の木材30の内側表面(背面側)からの突出部分と、基礎部70に予め取り付けたアンカー50とを連結具52により連結する。
【0020】
アンカー50および連結具52により、コンクリート用化粧型枠10が補強された後、コンクリートを打設する。コンクリートの打設量は、コンクリート用化粧型枠10の強度等に応じて適宜調整を行う。
コンクリート用化粧型枠10に打設したコンクリートが硬化した後、コンクリート表面を洗浄し、追加のコンクリートを打設する。これを繰り返して所定の高さまでコンクリートを打設してコンクリート構造物100が構築される。通常、コンクリート用型枠は、コンクリートが硬化した後に、コンクリート用型枠を分解する脱型工程が行われるが、本願発明におけるコンクリート用化粧型枠10においては、この脱型工程が不要である。すなわち、コンクリート用化粧型枠10が正面側表面を覆ったコンクリート構造物100が提供されることになる。
【0021】
このように、コンクリート構造物100の正面側表面を木材30により被覆することにより、例えば治山ダムのような山中に建設されるコンクリート構造物100の外観を周辺環境に調和させることができる点において好都合である。また、木材30に形成された凹状の溝部32に支柱20のフランジ部22を挿入した状態でコンクリートCが打設されているので、木材30と支柱20の接触部分にコンクリートCのセメントミルク成分が浸入し、外部からの水分の浸入を防ぐことが可能になる。これによりコンクリート構造物100を長期間にわたって当初の外観状態に維持することができる点においても好都合である。
【0022】
また、コンクリート用化粧型枠10の高さによっては、作業員の安全確保のため、コンクリート用化粧型枠10に図10に示すような足場60を配設しなければならないことがある。このような場合、フランジ部22の外表面側に露出する足場保持具28に足場用部材62を保持させることで、作業用に必要な足場60を構築することができる。これによりコンクリート用化粧型枠10に対し、いわゆるビティ足場と呼ばれる大規模な仮設足場の設置が不要になる。すなわちコンクリート用化粧型枠10、コンクリート構造物100の施工コストを軽減させることができ、好都合である。
【0023】
以上にコンクリート用化粧型枠10とこれを外表面に装着したコンクリート構造物100について実施形態に基づいて説明をしたが、本願発明は以上の実施形態に限定されるものではないのはもちろんである。例えば、本実施形態においては、図8に示すようにコンクリート用化粧型枠10の外壁面の外側表面(正面側)における木材30の端面間の隙間にコーキング剤等のシール部材40を施しているが、打設するコンクリートCの配合により流動性が低く抑えられている場合にはシール部材40の施工は省略することができる。
【0024】
また、本実施形態においては、ほぼ直方体に製材された木材30を用いているが、間伐材や積み重ね部分のみに平坦面を形成した木材30や正面側、背面側のうち少なくとも一方の面に平坦面を形成した木材30を用いることもできる。また、木材30の両端部の凹状の溝部32の配設位置は、木材30の外壁面の厚さ方向(木材30の板厚方向)の中心位置にすることもできる。
【0025】
また、以上に示した実施形態における木材30の両端部形状は、図11および図12に示すように、溝部32よりもコンクリート打設側(背面側)の端部位置に対して、溝部32よりも外表面側(正面側)の端部位置をウェブ部24の板厚寸法twの半分(tw/2)だけ突出させた(長くした)形状に形成した形態としてもよい。
このような木材30は、足場保持具28が取り付けられていない支柱20を使用する場合において採用することができる。
【0026】
図12は、図11に示した木材30をT型鋼からなる支柱20に取り付けた際における状態を示す断面図である。このような木材30を用いれば、図12に示すように、支柱20のフランジ部22の外壁面(正面側)の全面を木材30により覆うことができ、コンクリート構造物100の美観をより高めることができる。
このような木材30は、道路沿いに構築される擁壁等、外観上の美しさ(仕上がり状態)がより厳密に要求されるコンクリート構造物100を構築する際のコンクリート用化粧型枠10において特に好適に用いることができる。
【0027】
また、本実施形態においては、ウェブ部24の貫通孔26が木材30の端面に覆われた状態になっているが、貫通孔26の一部が木材30の内側面からはみ出す配置で形成すれば、コンクリートを打設した際に、確実に貫通孔26にコンクリートを充てんさせることができることに加え、連結材52の取り付けが容易かつ確実に行うことができるため好都合である。
【0028】
さらには、本実施形態においては、縦材となる支柱20にT字型断面を有する鋼材を採用しているが、これに限定されるものではない。要は、基礎部70に立設され、木材30に形成された溝部32に進入可能な形状のフランジ部22を有していればよく、いわゆるH型鋼を用いることもできる。支柱20にH型鋼を用いた場合、支柱20の重量は増加するが、支柱20としての強度は向上し、コンクリート打設空間内にもフランジ部が入り込むことになるから、より強固に支柱20とコンクリートとを一体化することができる。この場合、コンクリート打設空間内のフランジ部には板厚方向に貫通する貫通孔を配設すれば、支柱20の軽量化、支柱20とコンクリートCとの一体化、連結材52の取り付けにおいて有効である。
さらにまた、支柱20に使用する鋼材の種類を問わず、支柱20のウェブ部24に設ける貫通孔26については、その配設を省略することができるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0029】
10 コンクリート用化粧型枠
20 支柱
22 フランジ部
24 ウェブ部
26 貫通孔
28 足場保持具
30 木材
32 端部
34 溝部
40 シール部材
50 アンカー
52 連結具
60 足場
62 足場用部材
70 基礎部
100 コンクリート構造物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジ部とウェブ部を有する支柱が所要間隔をあけて立設され、支柱間に木材が配設されてなるコンクリート用化粧型枠であって、
前記木材の両端部には、前記フランジ部を挿入可能に形成された溝部が設けられていて、
前記フランジ部を前記溝部に挿入させた状態で前記支柱の立設方向に沿って前記木材を複数積み重ねることにより外壁面が形成されていることを特徴とするコンクリート用化粧型枠。
【請求項2】
前記溝部は、前記木材の中心位置から前記外壁面側に離間した位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項3】
前記フランジ部には、足場用部材を保持する足場保持具が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項4】
前記外壁面から前記フランジ部が露出している部分にはシール材が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項5】
前記木材は間伐材であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項6】
前記支柱は前記支柱の部材延長方向と直交する方向における断面形状がT字状またはH字状に形成された鋼材であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項7】
前記ウェブ部には所要間隔をあけて貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のコンクリート用化粧型枠。
【請求項8】
請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載のコンクリート用化粧型枠が外表面装着されていることを特徴とするコンクリート構造物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−163033(P2011−163033A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28089(P2010−28089)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(310002721)財団法人日本森林林業振興会 (1)
【Fターム(参考)】