コンテナ
【課題】 様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを図る。
【解決手段】 シリンダ28が、側壁20、22に対し、側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁20、22におけるシリンダ28のストロークを、最大限確保することが可能となる。又、チェーン30、32を介して中間床14からシリンダ28が受ける荷重は、シリンダ28の伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダ28が受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ28及びシリンダの駆動機構に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段24、26の簡素化(小型軽量化、仕様の低グレード化)が図られる。
【解決手段】 シリンダ28が、側壁20、22に対し、側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁20、22におけるシリンダ28のストロークを、最大限確保することが可能となる。又、チェーン30、32を介して中間床14からシリンダ28が受ける荷重は、シリンダ28の伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダ28が受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ28及びシリンダの駆動機構に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段24、26の簡素化(小型軽量化、仕様の低グレード化)が図られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷室内に二台の車両を上下に積重ねることが可能な昇降式の床を備えるコンテナが発明されている(例えば、特許文献1参照。)。このように、コンテナに昇降式の床を設けることで、車両の積載レイアウトを比較的自由に選択することが可能となる。
【0003】
【特許文献1】特開平6−100077号公報(請求項7〕、〔請求項9〕)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の昇降式の床を備えるコンテナは、荷が車両すなわち大型の重量物であることから、前後左右の4ヶ所に、各々シリンダ、ワイヤ及びワイヤを案内する滑車を備える等、床の昇降に係る構造も大掛りなものとなっている。
そこで、本発明は、床の昇降に係る構造の簡略化を図ることにより、車両搬送用のコンテナに限らず、車両よりも小さな他の様々な荷を搬送するためのコンテナにも、昇降式の床を備えるコンテナの採用を可能とし、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明に係るコンテナは、荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナであって、荷室の対向する二つの側壁に、その対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されたシリンダと、該シリンダのシリンダシャフトに一端部が係止され他端部が前記中間床に係止されたチェーンと、該チェーンを前記シリンダの側部及び前記側壁の端縁部に沿って掛け回す滑車とを備える昇降手段が設けられていることを特徴とするものである。
本発明によれば、シリンダが、荷室の側壁に対し、側壁の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁におけるシリンダのストロークを最大限確保することが可能となる。又、中間床の昇降方向(鉛直方向)とシリンダの伸縮方向との角度を仮にθとした場合、チェーンを介して中間床からシリンダが受ける荷重は、シリンダの伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダが受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ及びシリンダの駆動機構に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段の簡素化が図られる。
【0006】
又、本発明において、前記チェーンの一端部は、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートを介してシリンダシャフトに係止され、該プレートは、少なくともシリンダシャフトの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイドに覆われていることが望ましい。
本発明によれば、少なくともシリンダシャフト及びシリンダシャフトの先端部に固定されたプレートが、シリンダシャフトの伸縮時の全ストロークにわたり、シリンダガイドに覆われ、荷室内に露出することが無くなる。しかも、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートをシリンダガイドによって摺動案内することとすれば、シリンダの伸縮動作を、より円滑、確実に行うことが可能となる。
なお、前記シリンダは、前記側壁の縦柱を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、前記シリンダガイドが、コンテナの強度部材を兼ねることによって、シリンダが荷室に突出して荷室の容積を狭めることを防ぎつつ、コンテナの強度低下を防ぐことが可能となる。
【0007】
又、前記中間床には、コンテナの隅柱に対し摺接可能なガイドプレートが設けられていることとすれば、中間床の位置の如何にかかわらず、中間床は荷室内で安定保持されることとなる。
又、前記中間床を、荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーが設けられていることとすれば、上昇位置において、中間床は荷室内で安定保持されることとなる。
【0008】
さらに、前記シリンダを駆動する油圧回路が搭載され、かつ、該油圧回路の油圧ポンプを駆動する電動モータと外部電源とをつなぐ給電手段が設けられていることとすれば、給電手段から電力供給を受けることが可能な場所において、中間床の昇降動作が可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明はこのように構成したので、車両搬送用のコンテナに限らず、車両よりも小さな他の様々な荷を搬送するためのコンテナにも、昇降式の床を備えるコンテナの採用が可能となり、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを促進することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係るコンテナ10は、荷室12内を昇降自在な中間床14を、荷室の床13とは別に備えている。又、コンテナ10は左右側面の一方若しくは双方に、扉16、18を備えている(図1、図3)。そして、妻側壁20、22に、中間床14の昇降手段24、26を備えている(図1、図4、図5)。そして、妻側壁20、22及び昇降手段24、26は、基本的に同一構造を有している。又、昇降手段24、26は、図1に示されるように、コンテナ10を前後方向に見て互いに交差する方向に設置されたものである。
なお、説明の便宜上、図1、図4〜図6には、荷室の床13に密着した昇降範囲の下端位置にある中間床14と、昇降範囲の上端位置にある中間床14との双方を、同時に示している。又、図6には、説明の便宜上、後述する油圧シリンダ28の、シリンダシャフト28aが最も縮んだ状態と最も延びた状態とを、同時に示している。
【0011】
図6に示されるように、昇降手段24、26は、妻側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮する、油圧シリンダ28を備えている。又、昇降手段24、26は、チェーン30、32を備えている。チェーン30、32は、何れも、油圧シリンダ28のシリンダシャフト28aに一端部が係止され、他端部が、各々中間床14の右端部又は左端部に係止されている。具体的には、チェーン30は、シリンダ28の側部から滑車34を経由して妻側壁20、22の端縁部に沿って掛け回され、中間床14に係止されている。一方、チェーン32は、シリンダ28の側部から滑車36、38を経由して、妻側壁20、22の端縁部に沿って掛け回され、中間床14に係止されている。
すなわち、チェーン30は、シリンダ28の側部及び妻側壁20、22の鉛直方向縁端部の二辺に沿って案内されるものであるのに対し、チェーン32は、シリンダ28の側部と、妻側面20、22の上縁及び鉛直方向縁端部の三辺に沿って案内されるものであり、その全長は、チェーン30よりも長くなっている。このように、チェーン30、32に異なる長さ及び異なる掛け回し経路を与え、シリンダシャフト28aを伸縮させることにより、中間床14の右端部又は左端部を同時かつ同量だけ昇降させ、中間床14の水平状態を常に維持することができる。
【0012】
図6に示されるように、シリンダ28は、妻側壁20、22の縦柱40、42、44を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置されている。又、チェーン30、32の一端部は、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46(図6、図7)を介して、シリンダシャフト28aに係止されている。図6に示されるように、プレート46には、シリンダシャフト28aとの係合穴46a及びチェーン30、32との係合穴が、プレート46の中心線46c上に並んで配置されている。したがって、チェーン30、32についても、シリンダ28と平行に、縦柱40、42、44の一部分断された部分を通過するものであり、側壁構造内部に配置されている。さらに、チェーン30、32が掛け回される滑車34、36、38についても、縦柱40、42、44の間の窪み部分に固定された補強板48、50を介して、側壁構造内部に配置されている。
【0013】
又、シリンダ28及びチェーン30、32を配置するために、妻側壁20、22の縦柱40、42、44に形成された分断部分を埋めるようにして、シリンダガイド52が固定されている。シリンダガイド52は、図8に示されるように、断面コ字状のカバートップ52aと平面状のカバーボトム52bとが、ねじ52cで固定されることにより、閉断面形状を構成している。そして、シリンダガイド52は、シリンダ28と、シリンダシャフト28a及びそれに固定されたプレート46の全ストロークに渡ってそれらを覆うものであり、なおかつ、シリンダガイド52が、コンテナの強度部材を兼ねるものである。なお、プレート46は、シリンダガイド52に摺動案内される外形寸法を有することが望ましい。
【0014】
又、図9に示されるように、中間床14には、コンテナ10の四隅に位置する隅柱54に対し摺接可能な、ガイドプレート56、58が設けられている。ガイドプレート56、58は、ブラケット60、62を介して、互いに直交する位置関係で中間床14の側面に固定され、隅柱54の直交する二面に対し、若干の隙間を空けて対向配置されている。なお、図9に符号64で示す部分は、チェーン30、32の端部を中間床14に係止するための取付ブラケットである(図12参照)。
【0015】
又、コンテナ10には、図1、図10、図11に示されるように、中間床14を荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置に固定する、一本のストッパー66が設けられている。ストッパー66は、中間床14が所定の上昇位置にあるときに、荷室の床13の上面と、中間床14の下面との間に、手作業によりセットされるものである。その構造は、円筒状の下部支柱66aに対し、ターンバックル66cを介して伸縮自在な上部支柱66bが挿通され、かつ、下部支柱66aと上部支柱66bとが、止めピン67によって固定されている。又、下部支柱66aの下端部及び上部支柱66bの上端部に、夫々、フランジ66d、66eが固定されたものである。図11に拡大して示されるように、上部支柱66bの上端部に設けられたフランジ66eは、中間床14に設けられた鍵穴14aに嵌め込まれることで、中間床14aと係合する。又、下部支柱66aのフランジ66dと荷室の床13とも、これと同様の係合関係を有している。そして、ターンバックル66cを縮めることにより、中間床14を下方へと付勢するものである。
【0016】
図12には、別形態のストッパー68を示している。ストッパー68は、取付ブラケット64等、中間床14に固定された部品に対し固定された棒材であり、コンテナ10の隅柱54や図示しない外板補強部等に固定されたストッパー受金69の、等間隔に設けられた受け溝69aに係合することで、中間床14を支えるものである。
なお、図12に示されるように、中間床14が荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置にあるとき、中間床14を四本の隅柱54に対し固定するブラケット70(図12参照)を備えており、このブラケット70をねじ72によって隅柱54に固定し、なおかつ、ストッパー66(図10)、68(図12)も併用して中間床14を固定することにより、中間床14は確実に上昇位置に固定されることとなる。
【0017】
そして、コンテナ10には、図13に示されるように、シリンダ28を駆動する油圧回路72が搭載されている。又、油圧回路72の油圧ポンプ74を駆動する電動モータ76を備える、パワーユニット78が搭載されている。なお、シリンダ28の伸張動作に係る油圧配管79Aと、シリンダ28の短縮動作に係る油圧配管79Bとは、図6にも模式的に示されている。
さらに、図1にも模式的に示されるように、コンテナ10は、パワーユニット78(図13)を外部電源80へとつなぐための、給電プラグ(給電手段)82と、電動モータ76を操作して中間床14を昇降させるためのペンダントスイッチ84と、ペンダントスイッチ84の格納ボックス86とを備えている。なお、図1に符号88で示す部分は、ヒューズボックスである。これら、パワーユニット78、給電プラグ82、ペンダントスイッチ84、格納ボックス86、ヒューズボックス88は、何れも、コンテナ10の外部から、操作、点検を行うことが可能である。なお、外部電源80には、例えば、コンテナ10を搬送するトラックや、トレーラ等の車載バッテリーが用いられる。
【0018】
そして、コンテナ10に対する荷役作業の際には、まず、中間床14を荷室の床13の上面に密着する位置まで下降させて、中間床14に荷を積み込む。続いて、中間床14を所定の上昇位置まで上昇させ、中間床14を固定する。このとき、中間床14の上面と荷室の天井面との間隔よりも、中間床14の下面と荷室の床13の上面との間隔を大きくすることで、荷室の床13に対する荷役作業を円滑に行うことが可能となる。荷下ろしの際には、荷室の床13に積み込まれた荷を降ろした後に、中間床14を荷室の床13の上面に密着する位置まで下降させて、中間床13に積み込まれた荷を下ろすことで、荷役作業を円滑に行うことができる。
【0019】
上記構成を有する本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
まず、シリンダ28が、荷室12の側壁20、22に対し、側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁20、22におけるシリンダ28のストロークを最大限確保することが可能となる。又、中間床14の昇降方向(鉛直方向)とシリンダ28の伸縮方向との角度をθとした場合、チェーン30、32を介して中間床14からシリンダ28が受ける荷重は、シリンダ28の伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダ28が受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ28及びシリンダの駆動機構(油圧回路72、油圧ポンプ74、電動モータ76等)に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段24、26の簡素化(小型軽量化、仕様の低グレード化)が図られる。したがって、様々な荷を搬送するためのコンテナに、昇降式の床を備えるコンテナの採用が可能となり、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを図ることが可能となる。
【0020】
なお、図示の例のごとく、二本のチェーン30、32を用いて中間床14の水平状態を保証する構造とした場合には、双方のチェーンからシリンダ28へと伝えられる負荷を均等にするために、角度θ=45°とする必要がある。よって、シリンダ28の設置場所及び設置方向(荷室の側壁の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向)は、角度θ=45°を満足し、なおかつ、シリンダ28に必要なストロークを確保することが可能となる設置場所及び設置方向となる。
【0021】
又、チェーン30、32の一端部は、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46を介してシリンダシャフト28aに係止され、プレート46は、少なくともシリンダシャフト28aの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイド52に覆われている。したがって、シリンダシャフト28a及びプレート46並びにチェーン30、32のシリンダ28及びシリンダシャフト28aに沿った部分は、シリンダシャフト28aの伸縮時の全ストロークにわたりシリンダガイド52に覆われ、荷室内に露出することが無くなる。したがって、昇降手段24、26と荷とが干渉することによる不具合を、確実に回避することが可能となる。しかも、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46をシリンダガイド52によって摺動案内することとすれば、シリンダ28の伸縮動作を、より円滑、確実に行うことが可能となる。
又、シリンダ28が側壁20,22の縦柱40、42、44を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、シリンダガイド52が、コンテナ10の強度部材を兼ねることによって、シリンダ28及びチェーン30,32、滑車34、36、38が荷室12に突出して、荷室12の容積を狭めることを防ぎつつ、コンテナ10の強度低下を防ぐことが可能となる。
【0022】
又、中間床14には、コンテナ10の隅柱54に対し摺接可能なガイドプレート56、58が設けられていることから、中間床14の位置の如何にかかわらず、中間床14は荷室12内で安定保持されることとなる。したがって、コンテナ10の移動中においても、中間床14は荷室内で安定し、中間床14に載置された荷の荷崩れを防ぐことが可能となる。
又、中間床14を、荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパー66、68が設けられているこから、中間床14は上昇位置において、荷室12内で安定保持されることとなる。
【0023】
さらに、コンテナ10には、シリンダ28を駆動する油圧回路72が搭載され、かつ、油圧回路72の油圧ポンプ74を駆動する電動モータ76と、外部電源80とをつなぐ給電手段が設けられていることから、給電手段80から電力供給を受けることが可能な場所であれば、いつでも、中間床14の昇降動作を行うことが可能となる。
【0024】
なお、本発明の実施の形態では、昇降手段24、26に、夫々二本のチェーン30、32を用いることで、中間床14の水平状態を維持する構造を採用しているが、いわゆるバランスチェーンによって中間床14の水平状態を維持することとすれば、昇降用のチェーンは一本のみでも成立する。この場合には、昇降用のチェーンを駆動するシリンダ28の傾斜角度θは45°に限定されることは無くなる。
又、本発明の実施の形態では、シリンダ28に油圧シリンダを用いた場合を例示して説明したが、これを、電動シリンダとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテナの透視図である。
【図2】図1に示すコンテナの上面図である。
【図3】図1に示すコンテナの側面図である。
【図4】図1に示すコンテナの妻側面図である。
【図5】図4とは反対側の妻側面図である。
【図6】図1に示すコンテナの荷室側の妻側面図である。
【図7】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダの、シリンダシャフト先端部に固定されるプレートの平面図である。
【図8】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダのシリンダガイドを示す分解断面図である。
【図9】図1に示すコンテナの隅柱と中間床との対向部近傍を示す平面図である。
【図10】図1に示すコンテナの中間床を荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーの側面図である。
【図11】図10に示すストッパーの上端部を示す拡大図である。
【図12】図10とは別形態のストッパーを示す斜視図である。
【図13】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダの油圧回路図である。
【符号の説明】
【0026】
10:コンテナ、12:荷室、13:荷室の床、14:中間床、 20、22:妻側壁、 24、26:昇降手段、28:シリンダ、28a:シリンダシャフト、 30、32:チェーン、 40、42、44:縦柱、46:プレート、52:シリンダガイド、54:隅柱、 56、58:ガイドプレート、 66、68:ストッパー、72:油圧回路、74:油圧ポンプ、76:電動モータ、82:給電プラグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷室内に二台の車両を上下に積重ねることが可能な昇降式の床を備えるコンテナが発明されている(例えば、特許文献1参照。)。このように、コンテナに昇降式の床を設けることで、車両の積載レイアウトを比較的自由に選択することが可能となる。
【0003】
【特許文献1】特開平6−100077号公報(請求項7〕、〔請求項9〕)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の昇降式の床を備えるコンテナは、荷が車両すなわち大型の重量物であることから、前後左右の4ヶ所に、各々シリンダ、ワイヤ及びワイヤを案内する滑車を備える等、床の昇降に係る構造も大掛りなものとなっている。
そこで、本発明は、床の昇降に係る構造の簡略化を図ることにより、車両搬送用のコンテナに限らず、車両よりも小さな他の様々な荷を搬送するためのコンテナにも、昇降式の床を備えるコンテナの採用を可能とし、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明に係るコンテナは、荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナであって、荷室の対向する二つの側壁に、その対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されたシリンダと、該シリンダのシリンダシャフトに一端部が係止され他端部が前記中間床に係止されたチェーンと、該チェーンを前記シリンダの側部及び前記側壁の端縁部に沿って掛け回す滑車とを備える昇降手段が設けられていることを特徴とするものである。
本発明によれば、シリンダが、荷室の側壁に対し、側壁の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁におけるシリンダのストロークを最大限確保することが可能となる。又、中間床の昇降方向(鉛直方向)とシリンダの伸縮方向との角度を仮にθとした場合、チェーンを介して中間床からシリンダが受ける荷重は、シリンダの伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダが受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ及びシリンダの駆動機構に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段の簡素化が図られる。
【0006】
又、本発明において、前記チェーンの一端部は、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートを介してシリンダシャフトに係止され、該プレートは、少なくともシリンダシャフトの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイドに覆われていることが望ましい。
本発明によれば、少なくともシリンダシャフト及びシリンダシャフトの先端部に固定されたプレートが、シリンダシャフトの伸縮時の全ストロークにわたり、シリンダガイドに覆われ、荷室内に露出することが無くなる。しかも、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートをシリンダガイドによって摺動案内することとすれば、シリンダの伸縮動作を、より円滑、確実に行うことが可能となる。
なお、前記シリンダは、前記側壁の縦柱を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、前記シリンダガイドが、コンテナの強度部材を兼ねることによって、シリンダが荷室に突出して荷室の容積を狭めることを防ぎつつ、コンテナの強度低下を防ぐことが可能となる。
【0007】
又、前記中間床には、コンテナの隅柱に対し摺接可能なガイドプレートが設けられていることとすれば、中間床の位置の如何にかかわらず、中間床は荷室内で安定保持されることとなる。
又、前記中間床を、荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーが設けられていることとすれば、上昇位置において、中間床は荷室内で安定保持されることとなる。
【0008】
さらに、前記シリンダを駆動する油圧回路が搭載され、かつ、該油圧回路の油圧ポンプを駆動する電動モータと外部電源とをつなぐ給電手段が設けられていることとすれば、給電手段から電力供給を受けることが可能な場所において、中間床の昇降動作が可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明はこのように構成したので、車両搬送用のコンテナに限らず、車両よりも小さな他の様々な荷を搬送するためのコンテナにも、昇降式の床を備えるコンテナの採用が可能となり、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを促進することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係るコンテナ10は、荷室12内を昇降自在な中間床14を、荷室の床13とは別に備えている。又、コンテナ10は左右側面の一方若しくは双方に、扉16、18を備えている(図1、図3)。そして、妻側壁20、22に、中間床14の昇降手段24、26を備えている(図1、図4、図5)。そして、妻側壁20、22及び昇降手段24、26は、基本的に同一構造を有している。又、昇降手段24、26は、図1に示されるように、コンテナ10を前後方向に見て互いに交差する方向に設置されたものである。
なお、説明の便宜上、図1、図4〜図6には、荷室の床13に密着した昇降範囲の下端位置にある中間床14と、昇降範囲の上端位置にある中間床14との双方を、同時に示している。又、図6には、説明の便宜上、後述する油圧シリンダ28の、シリンダシャフト28aが最も縮んだ状態と最も延びた状態とを、同時に示している。
【0011】
図6に示されるように、昇降手段24、26は、妻側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮する、油圧シリンダ28を備えている。又、昇降手段24、26は、チェーン30、32を備えている。チェーン30、32は、何れも、油圧シリンダ28のシリンダシャフト28aに一端部が係止され、他端部が、各々中間床14の右端部又は左端部に係止されている。具体的には、チェーン30は、シリンダ28の側部から滑車34を経由して妻側壁20、22の端縁部に沿って掛け回され、中間床14に係止されている。一方、チェーン32は、シリンダ28の側部から滑車36、38を経由して、妻側壁20、22の端縁部に沿って掛け回され、中間床14に係止されている。
すなわち、チェーン30は、シリンダ28の側部及び妻側壁20、22の鉛直方向縁端部の二辺に沿って案内されるものであるのに対し、チェーン32は、シリンダ28の側部と、妻側面20、22の上縁及び鉛直方向縁端部の三辺に沿って案内されるものであり、その全長は、チェーン30よりも長くなっている。このように、チェーン30、32に異なる長さ及び異なる掛け回し経路を与え、シリンダシャフト28aを伸縮させることにより、中間床14の右端部又は左端部を同時かつ同量だけ昇降させ、中間床14の水平状態を常に維持することができる。
【0012】
図6に示されるように、シリンダ28は、妻側壁20、22の縦柱40、42、44を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置されている。又、チェーン30、32の一端部は、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46(図6、図7)を介して、シリンダシャフト28aに係止されている。図6に示されるように、プレート46には、シリンダシャフト28aとの係合穴46a及びチェーン30、32との係合穴が、プレート46の中心線46c上に並んで配置されている。したがって、チェーン30、32についても、シリンダ28と平行に、縦柱40、42、44の一部分断された部分を通過するものであり、側壁構造内部に配置されている。さらに、チェーン30、32が掛け回される滑車34、36、38についても、縦柱40、42、44の間の窪み部分に固定された補強板48、50を介して、側壁構造内部に配置されている。
【0013】
又、シリンダ28及びチェーン30、32を配置するために、妻側壁20、22の縦柱40、42、44に形成された分断部分を埋めるようにして、シリンダガイド52が固定されている。シリンダガイド52は、図8に示されるように、断面コ字状のカバートップ52aと平面状のカバーボトム52bとが、ねじ52cで固定されることにより、閉断面形状を構成している。そして、シリンダガイド52は、シリンダ28と、シリンダシャフト28a及びそれに固定されたプレート46の全ストロークに渡ってそれらを覆うものであり、なおかつ、シリンダガイド52が、コンテナの強度部材を兼ねるものである。なお、プレート46は、シリンダガイド52に摺動案内される外形寸法を有することが望ましい。
【0014】
又、図9に示されるように、中間床14には、コンテナ10の四隅に位置する隅柱54に対し摺接可能な、ガイドプレート56、58が設けられている。ガイドプレート56、58は、ブラケット60、62を介して、互いに直交する位置関係で中間床14の側面に固定され、隅柱54の直交する二面に対し、若干の隙間を空けて対向配置されている。なお、図9に符号64で示す部分は、チェーン30、32の端部を中間床14に係止するための取付ブラケットである(図12参照)。
【0015】
又、コンテナ10には、図1、図10、図11に示されるように、中間床14を荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置に固定する、一本のストッパー66が設けられている。ストッパー66は、中間床14が所定の上昇位置にあるときに、荷室の床13の上面と、中間床14の下面との間に、手作業によりセットされるものである。その構造は、円筒状の下部支柱66aに対し、ターンバックル66cを介して伸縮自在な上部支柱66bが挿通され、かつ、下部支柱66aと上部支柱66bとが、止めピン67によって固定されている。又、下部支柱66aの下端部及び上部支柱66bの上端部に、夫々、フランジ66d、66eが固定されたものである。図11に拡大して示されるように、上部支柱66bの上端部に設けられたフランジ66eは、中間床14に設けられた鍵穴14aに嵌め込まれることで、中間床14aと係合する。又、下部支柱66aのフランジ66dと荷室の床13とも、これと同様の係合関係を有している。そして、ターンバックル66cを縮めることにより、中間床14を下方へと付勢するものである。
【0016】
図12には、別形態のストッパー68を示している。ストッパー68は、取付ブラケット64等、中間床14に固定された部品に対し固定された棒材であり、コンテナ10の隅柱54や図示しない外板補強部等に固定されたストッパー受金69の、等間隔に設けられた受け溝69aに係合することで、中間床14を支えるものである。
なお、図12に示されるように、中間床14が荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置にあるとき、中間床14を四本の隅柱54に対し固定するブラケット70(図12参照)を備えており、このブラケット70をねじ72によって隅柱54に固定し、なおかつ、ストッパー66(図10)、68(図12)も併用して中間床14を固定することにより、中間床14は確実に上昇位置に固定されることとなる。
【0017】
そして、コンテナ10には、図13に示されるように、シリンダ28を駆動する油圧回路72が搭載されている。又、油圧回路72の油圧ポンプ74を駆動する電動モータ76を備える、パワーユニット78が搭載されている。なお、シリンダ28の伸張動作に係る油圧配管79Aと、シリンダ28の短縮動作に係る油圧配管79Bとは、図6にも模式的に示されている。
さらに、図1にも模式的に示されるように、コンテナ10は、パワーユニット78(図13)を外部電源80へとつなぐための、給電プラグ(給電手段)82と、電動モータ76を操作して中間床14を昇降させるためのペンダントスイッチ84と、ペンダントスイッチ84の格納ボックス86とを備えている。なお、図1に符号88で示す部分は、ヒューズボックスである。これら、パワーユニット78、給電プラグ82、ペンダントスイッチ84、格納ボックス86、ヒューズボックス88は、何れも、コンテナ10の外部から、操作、点検を行うことが可能である。なお、外部電源80には、例えば、コンテナ10を搬送するトラックや、トレーラ等の車載バッテリーが用いられる。
【0018】
そして、コンテナ10に対する荷役作業の際には、まず、中間床14を荷室の床13の上面に密着する位置まで下降させて、中間床14に荷を積み込む。続いて、中間床14を所定の上昇位置まで上昇させ、中間床14を固定する。このとき、中間床14の上面と荷室の天井面との間隔よりも、中間床14の下面と荷室の床13の上面との間隔を大きくすることで、荷室の床13に対する荷役作業を円滑に行うことが可能となる。荷下ろしの際には、荷室の床13に積み込まれた荷を降ろした後に、中間床14を荷室の床13の上面に密着する位置まで下降させて、中間床13に積み込まれた荷を下ろすことで、荷役作業を円滑に行うことができる。
【0019】
上記構成を有する本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
まず、シリンダ28が、荷室12の側壁20、22に対し、側壁20、22の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されることで、側壁20、22におけるシリンダ28のストロークを最大限確保することが可能となる。又、中間床14の昇降方向(鉛直方向)とシリンダ28の伸縮方向との角度をθとした場合、チェーン30、32を介して中間床14からシリンダ28が受ける荷重は、シリンダ28の伸縮方向を中間床の昇降方向と平行に配置した場合のシリンダ28が受ける荷重に、COSθを乗じた値へと減少する。したがって、シリンダ28及びシリンダの駆動機構(油圧回路72、油圧ポンプ74、電動モータ76等)に要求される駆動力を減少させることが可能となり、昇降手段24、26の簡素化(小型軽量化、仕様の低グレード化)が図られる。したがって、様々な荷を搬送するためのコンテナに、昇降式の床を備えるコンテナの採用が可能となり、様々な荷の搬送時における積載レイアウトの多様化と、荷の積み下ろし作業の容易化とを図ることが可能となる。
【0020】
なお、図示の例のごとく、二本のチェーン30、32を用いて中間床14の水平状態を保証する構造とした場合には、双方のチェーンからシリンダ28へと伝えられる負荷を均等にするために、角度θ=45°とする必要がある。よって、シリンダ28の設置場所及び設置方向(荷室の側壁の対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向)は、角度θ=45°を満足し、なおかつ、シリンダ28に必要なストロークを確保することが可能となる設置場所及び設置方向となる。
【0021】
又、チェーン30、32の一端部は、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46を介してシリンダシャフト28aに係止され、プレート46は、少なくともシリンダシャフト28aの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイド52に覆われている。したがって、シリンダシャフト28a及びプレート46並びにチェーン30、32のシリンダ28及びシリンダシャフト28aに沿った部分は、シリンダシャフト28aの伸縮時の全ストロークにわたりシリンダガイド52に覆われ、荷室内に露出することが無くなる。したがって、昇降手段24、26と荷とが干渉することによる不具合を、確実に回避することが可能となる。しかも、シリンダシャフト28aの先端部に固定されたプレート46をシリンダガイド52によって摺動案内することとすれば、シリンダ28の伸縮動作を、より円滑、確実に行うことが可能となる。
又、シリンダ28が側壁20,22の縦柱40、42、44を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、シリンダガイド52が、コンテナ10の強度部材を兼ねることによって、シリンダ28及びチェーン30,32、滑車34、36、38が荷室12に突出して、荷室12の容積を狭めることを防ぎつつ、コンテナ10の強度低下を防ぐことが可能となる。
【0022】
又、中間床14には、コンテナ10の隅柱54に対し摺接可能なガイドプレート56、58が設けられていることから、中間床14の位置の如何にかかわらず、中間床14は荷室12内で安定保持されることとなる。したがって、コンテナ10の移動中においても、中間床14は荷室内で安定し、中間床14に載置された荷の荷崩れを防ぐことが可能となる。
又、中間床14を、荷室の床13から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパー66、68が設けられているこから、中間床14は上昇位置において、荷室12内で安定保持されることとなる。
【0023】
さらに、コンテナ10には、シリンダ28を駆動する油圧回路72が搭載され、かつ、油圧回路72の油圧ポンプ74を駆動する電動モータ76と、外部電源80とをつなぐ給電手段が設けられていることから、給電手段80から電力供給を受けることが可能な場所であれば、いつでも、中間床14の昇降動作を行うことが可能となる。
【0024】
なお、本発明の実施の形態では、昇降手段24、26に、夫々二本のチェーン30、32を用いることで、中間床14の水平状態を維持する構造を採用しているが、いわゆるバランスチェーンによって中間床14の水平状態を維持することとすれば、昇降用のチェーンは一本のみでも成立する。この場合には、昇降用のチェーンを駆動するシリンダ28の傾斜角度θは45°に限定されることは無くなる。
又、本発明の実施の形態では、シリンダ28に油圧シリンダを用いた場合を例示して説明したが、これを、電動シリンダとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテナの透視図である。
【図2】図1に示すコンテナの上面図である。
【図3】図1に示すコンテナの側面図である。
【図4】図1に示すコンテナの妻側面図である。
【図5】図4とは反対側の妻側面図である。
【図6】図1に示すコンテナの荷室側の妻側面図である。
【図7】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダの、シリンダシャフト先端部に固定されるプレートの平面図である。
【図8】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダのシリンダガイドを示す分解断面図である。
【図9】図1に示すコンテナの隅柱と中間床との対向部近傍を示す平面図である。
【図10】図1に示すコンテナの中間床を荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーの側面図である。
【図11】図10に示すストッパーの上端部を示す拡大図である。
【図12】図10とは別形態のストッパーを示す斜視図である。
【図13】図1に示すコンテナの昇降手段を構成するシリンダの油圧回路図である。
【符号の説明】
【0026】
10:コンテナ、12:荷室、13:荷室の床、14:中間床、 20、22:妻側壁、 24、26:昇降手段、28:シリンダ、28a:シリンダシャフト、 30、32:チェーン、 40、42、44:縦柱、46:プレート、52:シリンダガイド、54:隅柱、 56、58:ガイドプレート、 66、68:ストッパー、72:油圧回路、74:油圧ポンプ、76:電動モータ、82:給電プラグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナであって、荷室の対向する二つの側壁に、その対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されたシリンダと、該シリンダのシリンダシャフトに一端部が係止され他端部が前記中間床に係止されたチェーンと、該チェーンを前記シリンダの側部及び前記側壁の端縁部に沿って掛け回す滑車とを備える昇降手段が設けられていることを特徴とするコンテナ。
【請求項2】
前記チェーンの一端部は、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートを介してシリンダシャフトに係止され、該プレートは、少なくともシリンダシャフトの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイドに覆われていることを特徴とする請求項1記載のコンテナ。
【請求項3】
前記シリンダは、前記側壁の縦柱を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、前記シリンダガイドが、コンテナの強度部材を兼ねることを特徴とする請求項1又は2記載のコンテナ。
【請求項4】
前記中間床には、コンテナの隅柱に対し摺接可能なガイドプレートが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のコンテナ。
【請求項5】
前記中間床を、荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のコンテナ。
【請求項6】
前記シリンダを駆動する油圧回路が搭載され、かつ、該油圧回路の油圧ポンプを駆動する電動モータと外部電源とをつなぐ給電手段が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のコンテナ。
【請求項1】
荷室内を昇降自在な中間床を備えるコンテナであって、荷室の対向する二つの側壁に、その対角線上若しくは概ね対角線に沿った方向へと伸縮するように固定されたシリンダと、該シリンダのシリンダシャフトに一端部が係止され他端部が前記中間床に係止されたチェーンと、該チェーンを前記シリンダの側部及び前記側壁の端縁部に沿って掛け回す滑車とを備える昇降手段が設けられていることを特徴とするコンテナ。
【請求項2】
前記チェーンの一端部は、シリンダシャフトの先端部に固定されたプレートを介してシリンダシャフトに係止され、該プレートは、少なくともシリンダシャフトの全ストロークに渡って設けられたシリンダガイドに覆われていることを特徴とする請求項1記載のコンテナ。
【請求項3】
前記シリンダは、前記側壁の縦柱を一部分断するようにして、側壁構造内部に配置され、なおかつ、前記シリンダガイドが、コンテナの強度部材を兼ねることを特徴とする請求項1又は2記載のコンテナ。
【請求項4】
前記中間床には、コンテナの隅柱に対し摺接可能なガイドプレートが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のコンテナ。
【請求項5】
前記中間床を、荷室の床から所定の高さだけ上昇した位置に固定するストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のコンテナ。
【請求項6】
前記シリンダを駆動する油圧回路が搭載され、かつ、該油圧回路の油圧ポンプを駆動する電動モータと外部電源とをつなぐ給電手段が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のコンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−335374(P2006−335374A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−159169(P2005−159169)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(301023559)中央通運株式会社 (1)
【出願人】(000003377)東急車輛製造株式会社 (332)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(301023559)中央通運株式会社 (1)
【出願人】(000003377)東急車輛製造株式会社 (332)
【Fターム(参考)】
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