説明

コンテンツデータ伝送システム及びコンテンツデータ伝送方法

【課題】コンテンツ再生装置から出力装置にコンテンツデータを伝送するシステムにおいて、コンテンツデータ及びクロック信号の伝送操作を簡略化し、コンテンツデータの音質や画質の劣化を防止する。
【解決手段】コンテンツデータ伝送システムにおいて、コンテンツ出力装置からデジタルオーディオ伝送ケーブルを介して伝送されたクロック信号を示す情報を識別してクロック信号を受信し、当該クロック信号に基づいてコンテンツデータの再生を行いマルチメディア伝送ケーブルを介してコンテンツ出力装置に送信するコンテンツ再生装置と、出力装置クロック信号に基づいてコンテンツ再生装置に送信するクロック信号を生成しデジタルオーディオ伝送ケーブルを介してコンテンツ再生装置に送信すると共に、コンテンツ再生装置からマルチメディア伝送ケーブルにより伝送されてきたコンテンツデータに信号処理を施し外部に出力するコンテンツ出力装置を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置(例えば、オーディオディスクプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ)とコンテンツ出力装置との間でコンテンツデータを伝送するコンテンツデータ伝送システム及びコンテンツデータ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)等の記録媒体に記録されたコンテンツデータ(ビデオデータ、オーディオデータ等)、または、ネットワークを介してサーバ等からダウンロードされたコンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置(例えば、オーディオディスクプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ)と、コンテンツ再生装置により再生されデジタルデータとして伝送されたコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータから、オーディオデータを増幅してスピーカに出力したり、オーディオデータ及びビデオデータをモニタやディスプレイ等の映像表示装置に出力したりするコンテンツ出力装置(例えば、アンプ)とを備えるコンテンツデータ伝送システムがある。
【0003】
近年、このようなコンテンツデータ伝送システムにおいて、コンテンツ再生装置からコンテンツ出力装置へのコンテンツデータの伝送には、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394インターフェースやHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等のデジタルインターフェースが用いられ、コンテンツ再生装置により再生されたオーディオデータやビデオデータを高品質のデジタルデータとしてコンテンツ出力装置へ伝送することができる。
【0004】
このようなデジタルインターフェースを用いてコンテンツ再生装置からコンテンツ出力装置にコンテンツデータを伝送するシステムにおいて、コンテンツ出力装置内部で生成されたマスタークロックとコンテンツ再生装置内部で生成されたマスタークロックは同期しない。このため、コンテンツ出力装置がコンテンツ再生装置から受信するコンテンツデータ(デジタルデータ)にはジッターが発生し、このジッターの影響によって、コンテンツ出力装置は、受信したデジタルデータを正しく復調することができず、スピーカから出力するオーディオ信号にノイズが発生したり、オーディオ信号が途切れたり、または、ビデオ信号の画質が劣化したりすることがある。
【0005】
コンテンツ再生装置とコンテンツ出力装置のマスタークロックの同期をとる方法として、コンテンツ出力装置がコンテンツ再生装置から送信されるオーディオデータに同期したマスタークロックを生成し、当該マスタークロックを用いてコンテンツ再生装置から送信されるオーディオデータを復調する方法(送信装置クロック制御モード)が、特許文献1に開示されている。
【0006】
また、他の方法として、コンテンツ出力装置は、コンテンツ出力装置内で生成されたマスタークロックとコンテンツ再生装置から送信されるデジタルデータとが同期しているか否かを検出し、生成したマスタークロックとオーディオデータとの同期のずれを補正するための補正情報を生成しコンテンツ再生装置に送信する方法(受信装置クロック制御モード)が、特許文献2に開示されている。この方法において、コンテンツ再生装置は、コンテンツ出力装置から受信した補正情報に基づいてマスタークロックの周波数を調整し、調整後のマスタークロックを用いてオーディオデータを符号化しコンテンツ出力装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−296173号公報
【特許文献2】特開2003−32572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示された、増幅装置が再生装置のマスタークロックに同期したマスタークロックを生成して再生装置と増幅装置のマスタークロックの同期をとる方法(送信装置クロック制御モード)では、増幅装置内のマスタークロックを生成するために、VCO(Voltage Controlled Oscillator)回路によって発振されるクロックを使用したPLL(Phase Locked Loop)回路が用いられる。このVCO回路は、クロック同期の許容範囲がクロックの中心周波数に対し±1000ppm(Parts Per Million)であるため、生成されるマスタークロックにジッターが発生する。このため、増幅装置内で、VCO回路により生成されたマスタークロックを用いて、再生装置から送信されたオーディオデータを復調すると、オーディオデータにジッターが発生し増幅装置から出力されるオーディオデータの音質が劣化するという問題がある。また、これは、ビデオデータの場合、画質が劣化するという問題につながる。
【0009】
特許文献2に開示された、増幅装置が生成したマスタークロックに同期するように再生装置のマスタークロックの周波数を調整して再生装置と増幅装置のマスタークロックの同期をとる方法(受信装置クロック制御モード)では、増幅装置において再生装置のマスタークロックが増幅装置のマスタークロックに同期するように調整する。再生装置から送信されるオーディオデータは増幅装置のマスタークロックに同期しているため、増幅装置において、再生装置から受信するオーディオデータにジッターが発生しない。このため、増幅装置は、再生装置から受信したオーディオデータを高音質で再生することができる。しかしながら、再生装置のオーディオ送信用のマスタークロックは、増幅装置のマスタークロックに同期したものとなるため、再生装置においてビデオ用マスタークロックとオーディオ用マスタークロックとの同期がとれなくなり、再生されるビデオデータの動画が一瞬停止する、または、1コマ分の画像を飛ばして再生する等の問題が発生する。
【0010】
すなわち、デジタルインターフェースを用いた従来のコンテンツデータ伝送システムにおいて、上述した受信装置クロック制御モードによりコンテンツ再生装置とコンテンツ出力装置のマスタークロックを同期させた場合、DVD‐AUDIOやCD‐DA(Compact Disc-Digital Audio)等のオーディオデータのみが記録された記録媒体を再生する際、コンテンツ出力装置がコンテンツ再生装置から受信したオーディオデータを高音質で再生することができる。しかし、DVD‐VIDEO等のオーディオデータ及びビデオデータが記録された記録媒体を再生する際には、再生されるビデオデータの動画が一瞬停止する、または、1コマ分の画像を飛ばす等の問題が発生する。
【0011】
一方、上述した送信装置クロック制御モードにより再生装置と増幅装置のマスタークロックを同期させた場合、オーディオデータおよびビデオデータが記録された記録媒体を再生する際、再生されたビデオデータの動画が一瞬停止する、または、1コマ分の画像を飛ばして再生する等の問題の発生を防止できる。しかし、コンテンツ出力装置がVCO回路により生成されたマスタークロックを用いてコンテンツ再生装置から送信されたオーディオデータを復調するので、オーディオデータにジッターが発生し、音質が劣化するという問題が発生する。
【0012】
このように、デジタルインターフェースを用いたコンテンツデータ伝送システムにおいて、コンテンツ再生装置から、オーディオデータのみを伝送する場合でも、或いは、オーディオデータとビデオデータの両方のデータを伝送する場合でも、数多くの回路を追加したり、複雑な信号処理を施したり、オーディオデータの音質やビデオデータの画質が劣化するという問題がある。
【0013】
また、上述した受信装置クロック制御モードや送信装置クロック制御モードを使用する場合、コンテンツ再生装置及びコンテンツ出力装置がそれらのモードに対応しているかを確認する必要があり、そのためには両装置間で相互通信により、モードに対応しているか否かを確認しなければならないため、通信手順が複雑になったり、回路やプログラムを追加する必要があった。
【0014】
また、これらのモードを選択する場合には、ユーザが、コンテンツ再生装置及びコンテンツ出力装置の設定をそれぞれのモードに対応するように変更する必要がある。これは、このモードについて熟知しているユーザであれば、比較的簡単に設定できるが、熟知していないユーザにとっては、設定が難しい場合がある。更に、モード設定する場合、両方の装置をそれぞれ操作して設定することになるため、操作に手間がかかる。
【0015】
本願発明は、デジタルインターフェースを用いてコンテンツ再生装置からコンテンツ出力装置にビデオデータ及びオーディオデータ等のコンテンツデータの伝送を行うシステムにおいて、数多くの回路の追加や複雑な信号処理を行う必要なく、また、ユーザによる設定変更の操作を簡略化できるようにしながら、オーディオデータの音質やビデオデータの画質を劣化させることなくコンテンツデータを伝送することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願発明に係るコンテンツデータ伝送システムは、コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、当該コンテンツ再生装置が再生し伝送されるコンテンツデータに信号処理を施し出力するコンテンツ出力装置とからなるコンテンツデータ伝送システムにおいて、前記コンテンツ再生装置は、基準動作クロック信号を発生する再生装置基準動作クロック発生部と、前記コンテンツ出力装置からデジタルオーディオ伝送ケーブルを介して伝送される動作クロック信号を受信し当該動作クロック信号に同期した受信動作クロック信号を出力するとともにコンテンツデータのうちオーディオデータの入出力を行うデジタルオーディオインターフェース入出力部と、前記再生装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロックと前記デジタルオーディオインターフェース入出力部によって出力された受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換する再生装置動作クロック変換部と、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを発生するコンテンツ発生部と、前記コンテンツ発生部が発生したコンテンツデータに信号処理を施し前記コンテンツデータのうちオーディオデータの前記デジタルオーディオインターフェース入出力部との間の入出力を行う再生装置信号処理部と、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作し前記信号処理を施したコンテンツデータをマルチメディア伝送ケーブルを介して前記コンテンツ出力装置に出力するデータ出力部と、前記コンテンツ再生装置全体を制御すると共に前記再生装置動作クロック信号を制御する再生装置制御部とを備え、前記コンテンツ出力装置は、基準動作クロック信号を発生する出力装置基準動作クロック発生部と、前記出力装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロック信号に基づいて前記コンテンツ再生装置に伝送する動作クロック信号を生成してデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に送信するデジタルオーディオインターフェースクロック出力部と、前記コンテンツ再生装置からデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して伝送されるオーディオ信号を入力するデジタルオーディオインターフェースオーディオ入力部と、前記コンテンツ再生装置に伝送するオーディオ信号をデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に出力するデジタルオーディオインターフェースオーディオ出力部と、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作し前記コンテンツ再生装置から前記マルチメディア伝送ケーブルを介して伝送されてきたコンテンツデータが入力されるデータ入力部と、前記データ入力部が入力したコンテンツデータまたは前記デジタルオーディオインターフェースオーディオ入力部が入力したオーディオデータに信号処理を施すとともに前記コンテンツデータのうちオーディオデータの前記デジタルオーディオインターフェース出力部への出力を行う再生装置信号処理部と、前記出力装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータまたはオーディオデータを外部に出力する出力部と、前記コンテンツ出力装置全体を制御すると共に前記コンテンツ再生装置に前記出力装置基準動作クロック信号に同期した動作クロック信号を前記デジタルオーディオインターフェースクロック出力部から伝送するよう制御する出力装置制御部とを備え、前記再生装置制御部は、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が前記コンテンツ出力装置から動作クロック信号を受信した場合、前記再生装置動作クロック変換部が前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が出力する前記受信動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換するよう前記再生装置動作クロック変換部を制御し、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が前記コンテンツ出力装置から予め定めた時間内に動作クロック信号を受信しなかった場合、前記再生装置動作クロック変換部が前記再生装置基準動作クロック発生部が発生する再生装置基準動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換するよう前記再生装置動作クロック変換部を制御するものである。
また、本願発明に係るコンテンツデータ伝送システムは、前記デジタルオーディオインターフェースクロック出力部は、動作クロック信号を伝送する際、動作クロック信号であることを示す情報を付加して前記コンテンツ再生装置に伝送し、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部は、前記動作クロック信号であることを示す情報を識別して、動作クロック信号の受信動作を行うものである。
【0017】
また、本願発明に係るコンテンツデータ伝送方法は、コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と当該コンテンツ再生装置が再生し伝送されるコンテンツデータに信号処理を施し出力するコンテンツ出力装置との間をコンテンツデータを伝送するマルチメディアデータ伝送ケーブル及び動作クロック信号を伝送するデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルで接続し、コンテンツ再生装置からコンテンツ出力装置にコンテンツデータを伝送する方法であって、前記コンテンツ再生装置内で再生装置基準動作クロック信号を発生するステップと、前記コンテンツ出力装置内で出力装置基準動作クロック信号を発生するステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて前記コンテンツ出力装置から前記コンテンツ再生装置に送信するため前記出力装置基準動作クロック信号に同期した動作クロック信号を生成し動作クロック信号であることを示す情報を付加してデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に伝送するステップと、前記コンテンツ出力装置からデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して伝送されてきた動作クロック信号であることを示す情報を識別して動作クロック信号を前記コンテンツ再生装置が受信し当該動作クロック信号に同期した再生装置受信動作クロック信号を出力するステップと、前記再生装置基準動作クロックと前記再生装置受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換するステップと、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを再生するステップと、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作し再生したコンテンツデータをマルチメディア伝送ケーブルを介してコンテンツ出力装置に伝送するステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作し前記コンテンツ再生装置からマルチメディア伝送ケーブルを介して伝送されてきたコンテンツデータが前記コンテンツ出力装置に入力されるステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを外部に出力するステップとを備え、前記再生装置基準動作クロックと前記再生装置受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換するステップは、前記コンテンツ再生装置が前記コンテンツ出力装置から動作クロック信号を受信した場合、前記再生装置受信動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換し、前記コンテンツ再生装置が前記コンテンツ出力装置から予め定めた時間内に動作クロック信号を受信しなかった場合、前記再生装置基準動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換する方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コンテンツデータ伝送システム及びコンテンツデータ伝送方法において、数多くの回路の追加や複雑な信号処理を必要とせず、ユーザによる設定変更の操作を簡略化できると共に、コンテンツデータ、オーディオデータ、及び動作クロック信号を伝送し、オーディオデータの音質やビデオデータの画質の劣化を抑制して高品質なコンテンツデータの伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のコンテンツデータ伝送システムの一実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態のコンテンツデータ伝送システムにおけるモード確認処理を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態のコンテンツデータ伝送システムにおけるコンテンツデータ伝送に係る処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明のコンテンツデータ伝送システム100の一実施形態の概略構成を示すブロック図である。
コンテンツデータ伝送システム100は、コンテンツ再生装置200、コンテンツ出力装置300を備えて構成される。
コンテンツデータは、ビデオデータ、オーディオデータ、コンピュータプログラムなどのデータである。本実施例においては、コンテンツデータをビデオデータとオーディオデータが含まれているデータとして説明する。
【0021】
コンテンツ再生装置200には、例えば、DVDプレーヤ、BDプレーヤなどのディスク再生装置や、半導体メモリに記憶されたコンテンツデータを再生するメモリプレーヤや、接続されたネットワークを介してサーバ等からデジタルデータをダウンロードするネットワークプレーヤなどが用いられる。
コンテンツ再生装置200は、ディスク等の記録媒体から再生したビデオデータやオーディオデータ、或いは、ネットワークを介して取得したビデオデータやオーディオデータに、デコード等の信号処理を施しデジタルデータとして出力する。
【0022】
コンテンツ出力装置300には、例えば、AV(Audio Visual)アンプ、AVレシーバ、ネットワークレシーバなどが用いられる。コンテンツ出力装置300は、直接接続された外部装置やネットワークを介して入力するビデオデータやオーディオデータに、オーディオ信号を増幅したり、サラウンドのための信号処理を施したり、ビデオデータをテレビやモニターが表示可能なビデオ信号に変換する信号処理等を施したりして、出力する。
【0023】
コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300は、マルチメディアデータ伝送ケーブル400及びデジタルオーディオ伝送ケーブルであるSPDIF伝送ケーブル500a、500b、500cにより接続されている。コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300は、コンテンツデータを伝送するため、マルチメディアデータ伝送ケーブル400で接続されている。本実施例においては、このコンテンツデータを伝送するマルチメディア伝送ケーブル400としてHDMIケーブルを用いる。コンテンツ再生装置200のデータ出力部及びコンテンツ出力装置300のデータ入力部は、HDMIに対応したインターフェース機能を有し、HDMIケーブルを使用することにより、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300との間の機器認証やデータ転送の保護を行えるとともに、オーディオデータ・ビデオデータを1本のケーブルにより伝送することができる。
【0024】
また、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300は、動作クロック信号を伝送するため、動作クロックを伝送するSPDIFケーブル500aによって接続されている。また、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300は、SPDIFオーディオ信号をを伝送するため、SPDIFケーブル500b、500cによって接続されている。コンテンツ再生装置200のSPDIF入出力部及びコンテンツ出力装置300のSPDIFクロック出力部、SPDIFオーディオ入力部、SPDIFオーディオ出力部は、SPDIFインターフェース機能を有する。SPDIFインターフェースは、一般的にオーディオデータの伝送に利用されるものであり、安価に、且つ、複雑な回路構成をとることなく利用できる。
【0025】
本実施例において、コンテンツ出力装置300からコンテンツ再生装置200に動作クロック信号を伝送するときには、SPDIFケーブルの伝送クロックとして、コンテンツ出力装置300の基準動作クロック発生部が発生した基準動作クロック信号に基づいた動作クロック信号を用い、オーディオデータとして0データを伝送する。このことにより、コンテンツ再生装置200では、不要なオーディオデータに対してデコード等の処理を行う必要がなく、コンテンツ出力装置300が発生した動作クロック信号を正確に受信することができる。
【0026】
次に、本実施例のコンテンツ再生装置200、及びコンテンツ出力装置の構成について説明する。
まず、コンテンツ再生装置200は、再生装置基準動作クロック発生部210、SPDIF入出力部220、再生装置動作クロック変換部230、コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260、再生装置制御部270を備える。
【0027】
再生装置基準動作クロック発生部210は、水晶発振器(図示せず)を備え、コンテンツ再生装置200内の各部が動作する際の動作クロック信号の基準となる基準動作クロック信号を発生する。基準動作クロック信号は、再生装置動作クロック変換部230に出力される。
【0028】
SPDIF入出力部220は、デジタルオーディオインターフェースSPDIF形式のデータの入出力機能を備え、後述するコンテンツ出力装置300のSPDIFクロック出力部350からSODIFケーブル500aを介して伝送される動作クロック信号を受信し、内蔵する周波数変換器(図示せず)により、受信した動作クロック信号の周波数を所定の周波数に変換し、その周波数変換した動作クロック信号(受信動作クロック信号)を再生装置動作クロック変換部230に出力する。具体的には、SPDIF入出力部220は、SPDIF形式におけるチャネルステータス(Channnel Status)のデータとして記録された、48kHzの動作クロック信号を伝送することを示す情報を検出すると、コンテンツ出力装置から48kHzの動作クロック信号を受信し、その動作クロック信号を内蔵の周波数変換器により、24MHzの動作クロック信号に変換し、その24MHzの動作クロック信号を再生装置動作クロック変換部230に出力する。上述のチャネルステータスの情報は、伝送元のコンテンツ出力装置300で動作クロック信号等のSPDIF伝送を行う際に記録される。
【0029】
再生装置動作クロック変換部230は、再生装置基準動作クロック発生部210によって発生された基準動作クロック信号、または、SPDIF入出力部220によって受信された受信動作クロック信号が入力され、後述する再生装置制御部270の制御に基づいて、いずれか一方の動作クロック信号を用いて所定の周波数の動作クロック信号に変換し、変換した動作クロック信号をコンテンツ発生部240、信号処理部250、データ出力部260等に出力する。
【0030】
また、再生装置動作クロック変換部230は、第1周波数変換部(図示せず)、第2周波数変換部(図示せず)、信号切換部(図示せず)を備える。第1周波数変換部は、周波数の変動が大きい信号にも対応可能な入力周波数ゲインの高い周波数変換器である。第2周波数変換部は、周波数の変動が比較的小さい信号に対応し、所定の周波数に対して誤差が小さい周波数の動作クロック信号に変換することが可能な入力周波数ゲインの低い周波数変換器である。信号切換部は、再生装置基準動作クロック発生部210から再生装置動作クロック変換部230に入力された基準動作クロック信号とSPDIF入出力部220から再生装置動作クロック変換部230に入力された受信動作クロック信号とを、後述する再生装置制御部270の制御に基づいて切り換える信号切換器である。
【0031】
具体的には、再生装置動作クロック変換部230において、信号切換部は、再生装置制御部270の制御に基づいて、SPDIF入出力部220が48kHzのクロックを受信し生成出力する24MHzの受信動作クロック信号、または、再生装置基準動作クロック発生部210が発生した24MHzの基準動作クロック信号のいずれかに入力元を切り換える。第1周波数変換器は、入力した24MHzの動作クロック信号を13.5MHzの動作クロック信号に変換し、その13.5MHzの動作クロック信号を第2周波数変換器に出力する。第2周波数変換器は、13.5MHzの動作クロック信号を更に27MHzの動作クロック信号に変換し、コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260等に出力する。なお、第1周波数変換器は、入力した24MHzの動作クロック信号を27MHzの動作クロック信号に変換して、その27MHzの動作クロック信号を第2周波数変換器に出力し、第2周波数変換器は、27MHzの動作クロックを更に27MHzの動作クロック信号に変換するようにしてもよい。
【0032】
SPDIF入出力部220から入力する24MHzの動作クロック信号は、SPDIFケーブル500aで伝送された48kHzの動作クロック信号に基づいて生成された受信動作クロック信号であり、基準の周波数に対して周波数の変動が大きい信号になる。このため、最初に、入力周波数ゲインが高い第1周波数変換器により基準となる周波数に対して周波数変動幅が狭い動作クロック信号に変換する。つまり、24MHzの動作クロック信号を13.5MHz±5%の周波数範囲の動作クロック信号に変換する。その後、第1周波数変換器から出力された13.5MHz±5%の周波数範囲の動作クロック信号は、入力周波数ゲインの低い第2周波数変換器により、所定周波数に対して更に周波数変動幅が狭い精度の高い動作クロック信号に変換される。つまり、13.5MHz±5%の周波数範囲の動作クロック信号は27KHz±0.5%の周波数範囲の動作クロック信号に変換され、その動作クロック信号は、コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260等に出力される。コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260等は、所定周波数に対し誤差が小さい動作クロック信号に同期して動作する。このため、コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260等は、同期ずれ等がなく動作する。
【0033】
また、SPDIF入出力部220は、再生装置信号処理部250からのオーディオデータを、SPDIF形式に変換し、後述するコンテンツ出力装置300のSPDIFオーディオ入力部360にSODIFケーブル500bを介して伝送する。SPDIF入出力部220は、SPDIFケーブルが接続されていることを検出し、入力信号を検出しなかった場合、SPDIFオーディオ入力部360に接続されたものと判別し、SPDIFオーディオ信号のSPDIFオーディオ入力部360への出力動作を行う。
また、SPDIF入出力部220は、後述するコンテンツ出力装置300のSPDIFオーディオ出力部370からSODIFケーブル500cを介して伝送されるSPDIFオーディオ信号を受信しエンコードして再生装置信号処理部250に出力する。SPDIF入出力部220は、SPDIFケーブルが接続されていることを検出し入力信号を検出した場合、チャネルステータスに記録された情報を確認し、動作クロック信号を伝送することを示す情報がなければ、SPDIFオーディオ信号の入力と判別し、再生装置信号処理部250への出力動作を行う。
【0034】
コンテンツ発生部240は、ディスクに記録されているコンテンツデータや半導体メモリに記憶されているコンテンツデータを読み出し、再生装置信号処理部250に出力する。また、コンテンツ発生部240は、ネットワーク接続部(図示せず)を備え、ネットワークを介してサーバ等に記録されているコンテンツデータをダウンロードしたり、ストリーミングすることによりコンテンツデータを取得し、そのコンテンツデータを再生装置信号処理部250に出力する。
【0035】
再生装置信号処理部250は、コンテンツ発生部240によって発生されたコンテンツデータに、デコード処理や様々な信号処理を施す。例えば、オーディオデータやビデオデータに対してデコード処理を施したり、オーディオデータについてマルチチャンネル処理を施したり、ビデオデータについて3D変換等の処理を施したりする。
【0036】
データ出力部260は、再生装置信号処理部250から出力されたコンテンツデータを、コンテンツ再生装置200からコンテンツ出力装置300に伝送するため、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300との間で接続されているマルチメディアデータ伝送ケーブル400で伝送可能なデータフォーマットに変換し出力する。本実施例においては、コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300は、マルチメディアデータ伝送ケーブルとしてHDMIケーブル400で接続されている。データ出力部260は、HDMIインターフェース機能を有し、HDMIインターフェースのデータ伝送に適合したデータ形式に変換するとともに、HDMIケーブル400を介してコンテンツデータをコンテンツ出力装置300に伝送する。
【0037】
再生装置制御部270は、コンテンツ再生装置200全体を制御する。再生装置制御部270は、コンテンツ出力装置300から受信した動作クロック信号に基づいて、再生装置動作クロック変換部230において動作クロック信号の周波数を変換し、当該動作クロック信号に基づいてコンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260等を動作させ、コンテンツデータをコンテンツ出力装置300に伝送する制御を行うことができる。
【0038】
また、再生装置制御部270は、電源のオンオフ、ユーザによる設定、HDMIケーブル400の接続等に基づいて、コンテンツ出力装置300から動作クロック信号を受信できるか否かを検出し、コンテンツ出力装置300から動作クロック信号を受信できる場合は、再生装置動作クロック変換部230の信号切換部を制御し、SPDIF入出力部220が受信した受信動作クロック信号に基づいて動作クロック信号が生成され、装置内の各部が動作するように制御する。また、コンテンツ出力装置300から動作クロック信号を受信できるか否かを検出し、コンテンツ出力装置300から動作クロック信号を受信したことを検出できない場合は、再生装置動作クロック変換部230の信号切換部を制御し、再生装置基準動作クロック発生部210から出力された基準動作クロック信号に基づいて動作クロック信号を生成し、装置内の各部が動作するように制御する。
【0039】
次に、コンテンツ出力装置300は、データ入力部310、出力装置信号処理部320、出力部330、出力装置基準動作クロック発生部340、SPDIFクロック出力部350、SPDIFオーディオ入力部360、SPDIFオーディオ出力部370、出力装置制御部380を備える。
【0040】
データ入力部310は、HDMIケーブル400を介してコンテンツ再生装置200から伝送されてきたコンテンツデータを受信する。データ入力部310は、受信したコンテンツデータを出力装置信号処理部320に出力する。
【0041】
出力装置信号処理部320は、データ入力部310によってコンテンツ出力装置300に入力されたコンテンツデータに対し信号処理を施し出力部330に出力する。また、出力装置信号処理部320は、後述するSPDIFオーディオ入力部360によってコンテンツ出力装置300に入力されたオーディオデータに対し信号処理を施し出力部330に出力する。ここで、コンテンツデータに施される信号処理は、例えば、オーディオデータに施されるサラウンド変換処理や、ビデオデータに施されるOSD(On-Screen Display)信号の重畳処理などがある。また、出力装置信号処理部320は、信号処理を施したコンテンツデータのうちオーディオデータをSPDIFオーディオ出力部370に出力する。
【0042】
出力部330は、オーディオデータを増幅する増幅部(図示せず)や、ビデオデータをテレビやモニターに表示するためのビデオ信号形式に変換するビデオエンコーダ(図示せず)等を備え、出力装置信号処理部320によって信号処理が施されたコンテンツデータをビデオデータとオーディオデータに分けて、それぞれコンテンツ出力装置300の外部に出力する。オーディオデータの場合は、増幅部を介して出力端子に接続ケーブル等で接続されたスピーカ等に出力される。ビデオデータの場合は、ビデオエンコーダを介して出力端子に接続ケーブル等で接続されたテレビやモニターに出力される。
【0043】
出力装置基準動作クロック発生部340は、水晶発振器(図示せず)を備え、基準動作クロック信号を発生する。本実施例においては、当該基準動作クロック信号は、コンテンツ出力装置300の動作クロック信号の基準となると共に、コンテンツ再生装置200に伝送する動作クロック信号の基準となる。具体的には、出力装置基準動作クロック発生部340は、24MHzの基準動作クロック信号を発生し、その基準動作クロック信号をデータ入力部310、出力装置信号処理部320、出力部330等に出力する。
【0044】
SPDIFクロック出力部350は、デジタルオーディオインターフェースSPDIF形式のデータの出力機能を備え、出力装置基準動作クロック発生部340が発生した基準動作クロック信号を所定の周波数に変換し、チャネルステータスに48kHzの動作クロック信号を伝送することを示す情報(データパターン等)を記録してSPDIF形式に変換し、SPDIFケーブル500aを介して、コンテンツ再生装置200に動作クロック信号を伝送する。本実施例においては、出力装置基準動作クロック発生部340が発生した24MHzの基準動作クロック信号を周波数48kHzの動作クロック信号に変換し、SPDIFケーブル500aによりコンテンツ再生装置200に伝送する。
SPDIFオーディオ入力部360は、デジタルオーディオインターフェースSPDIF形式のデータの入力機能を備え、コンテンツ再生装置200から、SPDIFケーブル500bによって伝送されたSPDIF形式のオーディオ信号を入力しSPDIF形式からエンコードして、出力装置信号処理部320に出力する。
SPDIFオーディオ出力部370は、デジタルオーディオインターフェースSPDIF形式のデータの出力機能を備え、出力装置信号処理部320によって信号処理が施されたコンテンツデータのうちオーディオデータを、チャネルステータスに特に情報(データパターン等)を記録せずSPDIF形式に変換し、SPDIFケーブル500cを介して、コンテンツ再生装置200に伝送する。なお、ここで、チャンネルステータスにオーディオデータであることを示す情報を記録して実施することもできる。
【0045】
出力装置制御部380は、コンテンツ出力装置300全体を制御する。出力装置制御部380は、出力装置基準動作クロック発生部340が発生した基準動作クロック信号をSPDIFクロック出力部350からSPDIF形式に変換しSPDIFケーブル500aを介してコンテンツ再生装置200に送信する制御を行うとともに、コンテンツ再生装置200から伝送されてきたコンテンツデータを受信し、信号処理を施した後、出力部330から外部に出力する制御を行う。また、出力装置制御部380は、コンテンツ再生装置200からSPDIF形式で伝送されてきたオーディオデータを受信し、信号処理を施した後、出力部330から外部に出力する制御を行うとともに、出力装置信号処理部320から、オーディオデータをSPDIF形式でコンテンツ再生装置200に伝送する制御を行う。
【0046】
上述の、SPDIFクロック出力部350からSPDIFケーブル500aによる動作クロック信号の伝送、SPDIFオーディオ入力部360へのSPDIFケーブル500bによるSPDIFオーディオ信号の伝送、SPDIFオーディオ出力部370からSPDIFケーブル500cによるSPDIFオーディオ信号の伝送は、それぞれ、同時に行うことはなく、切り換えて行うことなので、SPDIFケーブル500a、500b、500cを1本のSPDIFケーブルとして構成し、SPDIFクロック出力部350、SPDIFオーディオ入力部360、SPDIFオーディオ出力部370との接続を切り換えて使用することができる。
【0047】
次に、本実施例のコンテンツ出力装置200とコンテンツ再生装置300の動作について説明する。
コンテンツ出力装置300が発生した動作クロック信号によりコンテンツ再生装置200が動作する出力装置クロック動作モードで両装置が動作するために、互いの装置が、出力装置クロック動作モードに対応可能か否かを確認する必要がある。
【0048】
出力装置クロック動作モードは、コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300の両装置が対応していなければ動作できず、出力装置クロック動作モードのオンオフは、ユーザが設定することもできる。コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300のデフォルトの設定では、出力装置クロック動作モードはオフ状態になっている。本実施例においては、この出力装置クロック動作モードはオンオフを自動的に設定する動作について説明する。なお、この動作モードは、コンテンツ再生装置又はコンテンツ出力装置の電源がオンした時に確認するようにしてもよい。
【0049】
コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300は、両装置間がHDMIケーブル400で接続され、それぞれの装置の電源がオンされた場合、或いは、電源がオンされた後に両装置間でHDMIケーブル400が接続された場合に、再生装置制御部270又は出力装置制御部380が、電源オン及びHDMIケーブル400の接続の検出に基づいて、HDMIインターフェースを介してモード確認処理を行う。
【0050】
モード確認処理について説明する。ここでは、HDMIケーブル400が接続され、モード確認処理時の通信方式としてHDMIインターフェース機能のCEC(Consumer Electronics Control)を利用する場合を例に挙げて説明する。
図2は、本発明の一実施形態のコンテンツデータ伝送システムにおけるモード確認処理を示す図である。
コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300とをHDMIケーブル400が接続されると、コンテンツ再生装置200の再生装置制御部270は、HDMIケーブル400が接続されたことを検出し、モード確認処理を実行する。コンテンツ出力装置300の出力装置制御部380もHDMIケーブル400が接続されたことを検出する。
【0051】
コンテンツ再生装置200において、再生装置制御部270は、データ出力部260のHDMIインターフェース機能を利用し、HDMIケーブル400を介して、コンテンツ再生装置200の機器情報をコンテンツ出力装置300に送信する。機器情報は、自らの機器を特定するための情報(例えば、メーカー名、モデル番号など)である。ここで、コンテンツ再生装置200の機器情報の送信は、CEC通信設定によらず、HDMIケーブル400が接続された時に実行される。
【0052】
コンテンツ出力装置300は、HDMIケーブル400を介して、データ入力部310によりコンテンツ再生装置200からの機器情報を受信する。ここで受信したコンテンツ再生装置200からの機器情報がコンテンツ出力装置300の内部メモリ(図示せず)に記憶されているテーブルを参照し、コンテンツ再生装置200が所定のメーカーの機器であった場合は、コンテンツ出力装置300のCEC通信設定によらず、一時的に内部のCEC通信設定を有効にする。出力装置制御部380は、データ入力部310のHDMIインターフェース機能のCEC機能を利用して、HDMIケーブル400を介して、コンテンツ出力装置300の機器情報をコンテンツ再生装置200に送信する。
【0053】
一方、コンテンツ再生装置200において、再生装置制御部270は、データ出力部260がコンテンツ出力装置300からの機器情報を受信すると、再生装置制御部270の内部メモリに記憶されているテーブルを参照し、コンテンツ出力装置300が所定のメーカーの機器であるかを確認する。
【0054】
コンテンツ再生装置200は、コンテンツ出力装置300が所定のメーカーの機器である場合、コンテンツ再生装置200自身が出力装置クロック動作モードに対応しているか否かをHDMIインターフェース機能のCEC機能を利用してコンテンツ出力装置300に通知する。同時にコンテンツ出力装置300は、コンテンツ再生装置200からの通知内容を確認すると同時に自身が出力装置クロック動作モードに対応しているどうかをHDMIインターフェース機能のCEC機能を利用してコンテンツ再生装置200に通知する。
【0055】
コンテンツ再生装置200は、コンテンツ出力装置300が出力装置クロック動作モードに対応していることを確認できたら、当該モードによる動作開始の要求をコンテンツ出力装置300に送信する。コンテンツ出力装置300は、コンテンツ再生装置200からの要求に基づいて、出力装置クロック動作モードに設定を切り替える。コンテンツ出力装置300は動作モードを切り替えたら、一時的に有効にした内部のCEC通信設定を無効にする。
【0056】
ここで機器情報の取得についてはHDMIケーブル400内のHDMIインターフェース機能のCEC機能を使用して相互にやり取りする方法に加えて、コンテンツ再生装置200の機器情報をHDMI上のPACKET情報により伝送し、コンテンツ出力装置300の機器情報をEDID情報により伝送する方法も可能でもある。また出力装置クロック動作モードに対応しているかの確認についても、コンテンツ出力装置300のSPDIF出力のチャンネルビットステータス情報により伝送し、コンテンツ再生装置200の機器情報をHDMI上のPACKET情報により伝送する方法でも可能である。
【0057】
コンテンツ再生装置200は、コンテンツ出力装置300からの出力装置クロック動作モードで動作を開始することを示す情報を受信すると、コンテンツ再生装置200のモードの設定も出力装置クロック動作モードに変更する。ここで、モード確認処理が終了する。モード確認処理が終了すると共に、コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300は、出力装置クロック動作モードでの動作に移る。
【0058】
次に、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300との間でのコンテンツデータの伝送の処理について説明する。
図3は、本発明の一実施形態のコンテンツデータ伝送システムにおけるコンテンツデータ伝送に係る処理を示す図である。
【0059】
図2で示したモード確認処理が終了すると、コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300は、出力装置クロック動作モードで動作可能な状態に設定される(S1)。出力装置クロック動作モードの動作可能状態になると、コンテンツ出力装置300は、コンテンツ再生装置200に、HDMIケーブル400を介して、動作クロック信号を送信する旨を送信し、SPDIFクロック出力部350は、出力装置基準動作クロック発生部340から発生した基準動作クロック信号に基づいて48kHzの動作クロック信号を生成しSPDIFのチャネルステータスのデータに48kHzの動作クロック信号を伝送することを示す情報を記録しSPDIF形式に変換し、SPDIFケーブル500aを介して、SPDIF入出力部220へ動作クロック信号の送信を開始し、コンテンツ再生装置200に動作クロック信号を伝送する(S2)。
【0060】
SPDIF入出力部220は、SPDIFケーブル500aを介して受信したチャネルステータス(Channel Status)のデータにより48kHzの動作クロック信号を伝送することを示す情報を検出すると(S3でYES)、コンテンツ出力装置から48kHzの動作クロック信号の受信を開始する(S4)。ここで、動作クロック信号を伝送することを示す情報が検出されなかった場合には(S3でNo)、SPDIF入出力部220は、オーディオ信号の受信として動作する(S14)。
コンテンツ再生装置200の再生装置制御部270は、SPDIF入出力部220がコンテンツ出力装置300から48kHzの動作クロック信号を受信したか否かを確認し(S5)、動作クロック信号を受信すると(S5でYES)、受信した動作クロック信号に基づいて24MHzの受信動作クロック信号を生成し、再生装置動作クロック変換部230に出力する(S6)。動作クロック信号の受信(S5)は、予め定めた経過時間内(S5でNO、S15でNO)に受信することができれば(S5でYES)、受信した動作クロック信号に基づいて受信動作クロック信号を生成し、再生装置動作クロック変換部230に出力する(S6)。
【0061】
再生装置動作クロック変換部230は、24MHzの受信動作クロック信号に基づいて同期した27MHzの動作クロック信号(再生装置動作クロック信号)を生成し、コンテンツ発生部240、再生装置信号処理部250、データ出力部260に出力する(S7)。
【0062】
ここで(S5)、もしSPDIFケーブル500aの不具合等により、出力装置クロック動作モードでの動作を開始した後、予め定めた時間内に、SPDIF入出力部220がコンテンツ出力装置300からの動作クロック信号を受信できなかった場合(S5でNO、S15でYES)、再生装置制御部270は、出力装置クロック動作モードを切り替え、再生装置基準動作クロック発生部210が発生した基準動作クロック信号に基づいて再生装置動作クロック信号を生成し(S16)、装置を動作させるように制御する。ここで、S15の予め定めた時間は、例えば、5秒程度である。
【0063】
再生装置制御部270が、予め定めた時間内に、コンテンツ出力装置300からの動作クロック信号を受信できない場合、コンテンツ再生装置200内の基準動作クロック信号に基づいて生成された再生装置動作クロック信号により動作するように制御するため、長時間にわたり、コンテンツデータがコンテンツ再生装置200から出力されなくなることを防止できる。このことにより、ユーザは、コンテンツ再生装置200とコンテンツ出力装置300との間で動作クロック信号の伝送エラーが生じた場合でも、複雑な設定変更等をする必要なく、コンテンツデータをコンテンツ出力装置300を介して聴取または視聴することができる。
【0064】
また、上述のような動作クロック信号の伝送エラー等により出力装置クロック動作モードから設定を切り換えた場合には、再生装置制御部270は、コンテンツ再生装置200の表示部(図示せず)にモード設定を変更した旨を表示し、ユーザに通知される。この表示・通知により、ユーザは、出力装置クロック動作モードでなく動作していることを認識することができる。また、もしSPDIFケーブル500aに断線や接続状態の不具合があった場合に、ユーザに認識させることができる。
【0065】
コンテンツ発生部240は、再生装置動作クロック変換部230から供給された動作クロック信号で動作し、装填されているディスクからコンテンツデータを読み出し、或いは、ネットワークを介してコンテンツデータをダウンロードし、再生装置信号処理部250に出力する(S8)。
【0066】
再生装置信号処理部250も再生装置動作クロック変換部230から供給された動作クロック信号で動作し、コンテンツ発生部240から入力したコンテンツデータに所定の信号処理を施し、データ出力部260に出力する(S9)。
【0067】
データ出力部260も再生装置動作クロック変換部230から供給された動作クロック信号で動作し、再生装置信号処理部250から入力したコンテンツデータを所定の信号フォーマットに変換し、HDMIケーブル400を介してコンテンツデータをコンテンツ出力装置300に送信する(S10)。
【0068】
コンテンツ出力装置300において、データ入力部310は、コンテンツ再生装置200から出力されたコンテンツデータを受信し(S11)、信号フォーマットを所定のフォーマットに変換した後に、出力装置信号処理部320に出力する(S12)。ここで、コンテンツ出力装置300の各部(図1のデータ入力部310、出力装置信号処理部320、出力部330)は、出力装置基準動作クロック発生部340が発生した動作クロック信号に基づいて動作する。
【0069】
出力装置信号処理部320は、データ入力部310から出力されたコンテンツデータに所定の信号処理を施し、出力部330に出力する(S12)。出力部330は、オーディオデータを増幅したり、ビデオデータにビデオエンコード処理をしたりするなどの信号処理を施した後、外部装置にそれぞれ、ビデオ信号、オーディオ信号として、出力する(S13)。
【0070】
以上のように、本実施例のコンテンツデータ伝送システム100は、コンテンツ再生装置200及びコンテンツ出力装置300のそれぞれの装置の電源がオンした場合、或いは、HDMIケーブル400が接続された場合、自動的に、出力装置クロック動作モードに対応しているかを確認し、両装置がこのモードに対応していることの確認ができた場合、自動的に出力装置クロック動作モードに設定され、当該モードで動作する。この動作により、電源をオンする毎に、或いはHDMIケーブル400を接続する毎に、ユーザがモード設定をする必要がなく手間がかからない。また、自動的に設定されることにより、ユーザが設定を間違うことがない。さらに、コンテンツ出力装置300の動作クロック信号に基づいてコンテンツ再生装置200が動作し、コンテンツ再生装置200が再生したコンテンツデータをコンテンツ出力装置300で出力する出力装置クロック動作モードで動作することにより、両装置間でのジッターが低減され、データ伝送に悪影響がなく、コンテンツデータを伝送することができる。
【0071】
また、本実施例のコンテンツデータ伝送システム100は、コンテンツ出力装置300が出力装置クロック動作モードに対応していることを示す信号を送信し、その信号を受信した後、予め定めた時間(例えば、5秒、など)経過してもSPDIF入出力部220が動作クロック信号を受信しなかった場合、出力装置クロック動作モードを中止し、再生装置動作クロック変換部230の信号切換部を切り換え、再生装置基準動作クロック発生部210が発生した基準動作クロック信号に基づいて再生装置動作クロック信号を生成し、当該再生装置動作クロック信号に基づいて動作する。このことにより、コンテンツ出力装置300からの動作クロック信号の出力エラー、ケーブル断線、ケーブルの接続ミス等が発生した場合でも、コンテンツデータの再生不能な状態が継続することなく、短時間で、コンテンツ再生装置200においてコンテンツデータの再生が可能となる。
【0072】
本実施例のコンテンツデータ伝送システム100は、コンテンツ出力装置200とコンテンツ再生装置300が、それぞれ出力装置クロック動作モードに対応可能か否かを確認するために、モード確認処理を行う構成について説明したが、このようなモード確認処理を行わずに、SPDIF入出力部220に入力されるクロック信号の信頼性を確認するために、動作クロック信号にコンテンツ出力装置300からの信号であることを示すデータを重畳し、コンテンツ再生装置200側で受信した動作クロック信号にコンテンツ出力装置300からの信号であることを示すデータが重畳されている場合のみ、出力装置クロック動作モードで動作する構成としても良い。例えば、出力装置制御部380は、SPDIFクロック出力部350が動作クロックをSPDIF入出力部220に送信する場合、予め定めたバイフェーズの信号を動作クロック信号に重畳して送信するようSPDIFクロック出力部350を制御し、再生装置制御部270は、SPDIF入出力部220が受信した動作クロックに予め定めたバイフェーズの信号が重畳されているか否かを判別し、バイフェーズの信号が重畳されている場合は出力装置クロック動作モードで動作するよう制御し、バイフェーズの信号が重畳されていない場合は、再生装置動作クロック変換部230の信号切換部を切り換え、再生装置基準動作クロック発生部210が発生した基準動作クロック信号に基づいて再生装置動作クロック信号を生成し、当該再生装置動作クロック信号に基づいて動作するよう制御しても良い。これにより、モード確認処理に必要な回路構成を省略することができ、また、モード確認処理に必要な時間を短縮することができる。また、万一、HDMIケーブル400をコンテンツ出力装置300でない装置と接続した状態で、コンテンツ出力装置300でない装置から送信された動作クロック信号を受信してしまい、再生するオーディオデータにジッターが発生したり、音質や画質が劣化してしまうことを防止することができる。
【0073】
本実施例のコンテンツデータ伝送システム100は、SPDIFクロック出力部350がSPDIF入出力部220に対して48KHzの動作クロック信号を送信し、その48KHzの動作クロック信号から27MHzの動作クロック信号を生成し、この27MHzの動作クロック信号から48KHz系の動作クロック信号である24MHzの動作クロック信号及び44.1KHz系の動作クロック信号である22MHzの動作クロック信号を生成する構成としたが、例えば、複数のクロック信号を切換えて送信できる構成としても良い。例えば、SPDIFクロック出力部350は、48kHzの動作クロック信号と44.1kHzの動作クロック信号とを切換えて送信できるような構成とし、SPDIF入出力部220は受信した動作クロック周波数に基づいて動作する構成とする。これにより、例えば、DVDやBD等の記録媒体に記録されたビデオデータを含むコンテンツデータを再生する場合は、48kHzの動作クロック信号で動作するように切換えることができ、また、CD等の記録媒体に記録されたビデオデータを含まないコンテンツデータを再生する場合は、44.1kHzの動作クロック信号で動作するように切換えることができるため、再生するコンテンツデータに応じて複数の動作クロックのうちから任意の動作クロックを選択して動作させることができる。
【0074】
本実施例のコンテンツデータ伝送システム100は、動作クロック信号の周波数の値として24MHz、13.5MHz、27MHz、48kHz、44.1kHz等の周波数の値を用いて説明したが、本実施例で説明した効果を奏するのであれば、他の任意の周波数の値を用いた伝送システムとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、コンテンツデータに信号処理や増幅を施して出力するコンテンツ出力装置とからなるコンテンツデータ伝送システムに利用できる。
【符号の説明】
【0076】
100・・・コンテンツデータ伝送システム
200・・・コンテンツ再生装置
210・・・再生装置基準動作クロック発生部
220・・・デジタルオーディオインターフェース(SPDIF)入出力部
230・・・再生装置動作クロック変換部
240・・・コンテンツ発生部
250・・・再生装置信号処理部
260・・・データ出力部
270・・・再生装置制御部
300・・・コンテンツ出力装置
310・・・データ入力部
320・・・出力装置信号処理部
330・・・出力部
340・・・出力装置基準動作クロック発生部
350・・・デジタルオーディオインターフェース(SPDIF)クロック出力部
360・・・デジタルオーディオインターフェース(SPDIF)オーディオ入力部
370・・・デジタルオーディオインターフェース(SPDIF)オーディオ出力部
380・・・出力装置制御部
400・・・マルチメディアデータ伝送ケーブル
500a、500b、500c・・・デジタルオーディオ伝送ケーブル(SPDIFケーブル)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、当該コンテンツ再生装置が再生し伝送されるコンテンツデータに信号処理を施し出力するコンテンツ出力装置とからなるコンテンツデータ伝送システムにおいて、前記コンテンツ再生装置は、基準動作クロック信号を発生する再生装置基準動作クロック発生部と、前記コンテンツ出力装置からデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して伝送される動作クロック信号を受信し当該動作クロック信号に同期した受信動作クロック信号を出力するとともにコンテンツデータのうちオーディオデータの入出力を行うデジタルオーディオインターフェース入出力部と、前記再生装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロックと前記デジタルオーディオインターフェース入出力部によって出力された受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換する再生装置動作クロック変換部と、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを発生するコンテンツ発生部と、前記コンテンツ発生部が発生したコンテンツデータに信号処理を施し前記コンテンツデータのうちオーディオデータの前記デジタルオーディオインターフェース入出力部との間の入出力を行う再生装置信号処理部と、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作し前記信号処理を施したコンテンツデータをマルチメディア伝送ケーブルを介して前記コンテンツ出力装置に出力するデータ出力部と、前記コンテンツ再生装置全体を制御すると共に前記再生装置動作クロック信号を制御する再生装置制御部とを備え、前記コンテンツ出力装置は、基準動作クロック信号を発生する出力装置基準動作クロック発生部と、前記出力装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロック信号に基づいて前記コンテンツ再生装置に伝送する動作クロック信号を生成してデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に送信するデジタルオーディオインターフェースクロック出力部と、前記コンテンツ再生装置からデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して伝送されるオーディオ信号を入力するデジタルオーディオインターフェースオーディオ入力部と、前記コンテンツ再生装置に伝送するオーディオ信号をデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に出力するデジタルオーディオインターフェースオーディオ出力部と、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作し前記コンテンツ再生装置から前記マルチメディア伝送ケーブルを介して伝送されてきたコンテンツデータが入力されるデータ入力部と、前記データ入力部が入力したコンテンツデータまたは前記デジタルオーディオインターフェースオーディオ入力部が入力したオーディオデータに信号処理を施すとともに前記コンテンツデータのうちオーディオデータの前記デジタルオーディオインターフェース出力部への出力を行う再生装置信号処理部と、前記出力装置基準動作クロック発生部によって発生された基準動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータまたはオーディオデータを外部に出力する出力部と、前記コンテンツ出力装置全体を制御すると共に前記コンテンツ再生装置に前記出力装置基準動作クロック信号に同期した動作クロック信号を前記デジタルオーディオインターフェースクロック出力部から伝送するよう制御する出力装置制御部とを備え、前記再生装置制御部は、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が前記コンテンツ出力装置から動作クロック信号を受信した場合、前記再生装置動作クロック変換部が前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が出力する前記受信動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換するよう前記再生装置動作クロック変換部を制御し、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部が前記コンテンツ出力装置から予め定めた時間内に動作クロック信号を受信しなかった場合、前記再生装置動作クロック変換部が前記再生装置基準動作クロック発生部が発生する再生装置基準動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換するよう前記再生装置動作クロック変換部を制御することを特徴とするコンテンツデータ伝送システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツデータ伝送システムであって、前記デジタルオーディオインターフェースクロック出力部は、動作クロック信号を伝送する際、動作クロック信号であることを示す情報を付加して前記コンテンツ再生装置に伝送し、前記デジタルオーディオインターフェース入出力部は、前記動作クロック信号であることを示す情報を識別して、動作クロック信号の受信動作を行うことを特徴とするコンテンツデータ伝送システム。
【請求項3】
コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と当該コンテンツ再生装置が再生し伝送されるコンテンツデータに信号処理を施し出力するコンテンツ出力装置との間をコンテンツデータを伝送するマルチメディアデータ伝送ケーブル及び動作クロック信号を伝送するデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルで接続し、コンテンツ再生装置からコンテンツ出力装置にコンテンツデータを伝送する方法であって、前記コンテンツ再生装置内で再生装置基準動作クロック信号を発生するステップと、前記コンテンツ出力装置内で出力装置基準動作クロック信号を発生するステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて前記コンテンツ出力装置から前記コンテンツ再生装置に送信するため前記出力装置基準動作クロック信号に同期した動作クロック信号を生成し動作クロック信号であることを示す情報を付加してデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して前記コンテンツ再生装置に伝送するステップと、前記コンテンツ出力装置からデジタルオーディオインターフェース伝送ケーブルを介して伝送されてきた動作クロック信号であることを示す情報を識別して動作クロック信号を前記コンテンツ再生装置が受信し当該動作クロック信号に同期した再生装置受信動作クロック信号を出力するステップと、前記再生装置基準動作クロックと前記再生装置受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換するステップと、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを再生するステップと、前記再生装置動作クロック信号に基づいて動作し再生したコンテンツデータをマルチメディア伝送ケーブルを介してコンテンツ出力装置に伝送するステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作し前記コンテンツ再生装置からマルチメディア伝送ケーブルを介して伝送されてきたコンテンツデータが前記コンテンツ出力装置に入力されるステップと、前記出力装置基準動作クロック信号に基づいて動作しコンテンツデータを外部に出力するステップとを備え、前記再生装置基準動作クロックと前記再生装置受信動作クロック信号のいずれかを用いて再生装置動作クロック信号に変換するステップは、前記コンテンツ再生装置が前記コンテンツ出力装置から動作クロック信号を受信した場合、前記再生装置受信動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換し、前記コンテンツ再生装置が前記コンテンツ出力装置から予め定めた時間内に動作クロック信号を受信しなかった場合、前記再生装置基準動作クロック信号を用いて再生装置動作クロック信号に変換することを特徴とするコンテンツデータ伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−74552(P2013−74552A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213626(P2011−213626)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(309039716)株式会社ディーアンドエムホールディングス (37)
【Fターム(参考)】