説明

コンテンツ作成装置及びカメラ

【課題】作成者の個性を残しつつ且つプライバシーの保護も考慮した画像コンテンツを作成できるコンテンツ作成装置及びそれを備えるカメラを提供すること。
【解決手段】ユーザによって入力された又は文章記録部2から取得された文章に従ってパターン設定部4において縮小画像の配列パターンが設定される。パターン作成部7において縮小部6において得られた属性の異なる縮小画像がパターン設定部4において設定されたパターンで配列される。その後、画像取得部9において取得された画像に、パターン作成部7において作成された画像が合成されて、画像取得部9において得られた画像の一部又は全部がマスクされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像コンテンツを作成するコンテンツ作成装置及びそれを備えるカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介してアクセスできるサーバ上に画像やテキスト等のコンテンツをアップロードして、これらコンテンツを多くの人が閲覧できるようにしたサービスが普及してきている。このようなコンテンツは、個人が発信するものであり、膨大な情報を有することもある。こうした状況にあって、ユーザが自己を表現しながらも明快なメッセージを発信することができるようなコンテンツを作成する方法が求められている。
【0003】
ところで、このような方法において、公の場で個人のプロフィールを明確にするのは個人情報やプライバシーの保護の観点からは好ましくない。このことは、コンテンツの内容においても同様と言え、コンテンツの内容から直接的に個人のプロフィールが分かってしまうようなコンテンツを公開することはコンテンツの作成者自身が許可した場合を除けば好ましくない。このような事情に対し、画像コンテンツの場合には、作成された画像の内容をわかり難くするための手法の1つとして、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているような、作成された画像にモザイク加工を施す手法がある。
【特許文献1】特開2004−334467号公報
【特許文献2】特開2004−363921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2等によるモザイク加工は、画像の内容を分かり難くする点においては有効である。しかしながら、画像の内容が分かり難くなる分、そのコンテンツからは作成者の個性が消えてしまい、これによってそのコンテンツが他者から見られ難いものとなるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、作成者の個性を残しつつ且つプライバシーの保護も考慮した画像コンテンツを作成できるコンテンツ作成装置及びそれを備えるカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様のコンテンツ作成装置は、文章を入力するための入力部と、前記入力された文章の文字の文字状に画像を配列するように画像を配列するパターンを設定するパターン設定部と、前記文章に従って選択された色候補による複数種類の画像を配列した配列画像を作成する画像作成部と、前記配列画像を合成の対象となる画像に合成して合成画像を作成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作成者の個性を残しつつ且つプライバシーの保護も考慮した画像コンテンツを作成できるコンテンツ作成装置及びそれを備えるカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ作成装置の構成を示すブロック図である。図1に示すコンテンツ作成装置は、入力部1と、文章記録部2と、特徴判定部3と、パターン設定部4と、画像記録部5と、縮小部6と、パターン作成部7と、情報取得部8と、画像取得部9と、データベース10と、指示部11と、画像合成部12と、表示制御部13と、表示部14とを有して構成されている。このコンテンツ作成装置は、例えば後述する所定の機能を実現するためのプログラムを格納したパーソナルコンピュータ(サーバ用のコンピュータ等も含むものとする)である。また、図1に示す構成のうち、特徴判定部3、パターン設定部4、縮小部6、パターン作成部7と、画像合成部12の機能は例えばプログラムによって実現されるものである。さらに、文章記録部2、画像記録部5、データベース10はハードディスク等の記録媒体によって実現されるものである。
【0010】
入力部1は、ユーザが当該コンテンツ作成装置に対して各種のデータを入力するための、例えばキーボードやマウス等の操作部である。
【0011】
文章記録部2は、ユーザによる入力部1の操作によって入力される文章(ここでの文章はブログ等の日記形式の文章や1単語のみの場合も含むものとする)を記録する。特徴判定部3は、文章記録部2に記録された文章を読み出してユーザの趣味や嗜好等のユーザの特徴を示す文章を判定する。パターン設定部4は、特徴判定部3において判定された文章又はユーザによる入力部1の操作によって入力される文章から、画像合成部12における画像合成の際の縮小画像の配列パターンを設定する。
【0012】
画像記録部5は、ユーザによる入力部1の操作によって入力される画像を記録する。縮小部6は、画像合成部12において合成される縮小画像を形成する。この縮小部6は、縮小画像形成部61と、明るさ色変換部62とを有している。縮小画像形成部61は、画像記録部5に記録された画像を縮小する。明るさ色変換部62は、縮小画像形成部61において得られた縮小画像の属性(ここでは明るさ又は色)を必要に応じて変更し、属性の異なる少なくとも2種類の縮小画像を作成する。パターン作成部7は、縮小部6において得られた属性の異なる少なくとも2種の縮小画像を、パターン設定部4で設定されたパターンで配列した画像を作成する。
【0013】
情報取得部8は、ユーザによる入力部1の操作によって入力されるユーザの情報を取得する。画像取得部9は、画像合成部12における画像合成の対象となる画像を取得する。この画像合成の対象となる画像は、情報取得部8によって入力されたユーザの情報に従ってデータベース10から検索して取得するか、或いはユーザによる入力部1の操作によって入力される画像を用いる。データベース10は、画像合成部12における画像合成の対象となり得る各種の画像をユーザの情報と対応付けて記録している。指示部11は、ユーザによる入力部1の操作に従って画像合成部12における画像合成の際の合成位置を画像合成部12に指示する。
【0014】
画像合成部12は、画像取得部9によって取得された画像に、パターン作成部7で作成された画像を合成する。表示制御部13は、画像合成部12で得られた合成画像(画像コンテンツ)を表示部14に表示可能なように制御する。表示部14は、液晶ディスプレイ等の表示部である。
【0015】
図1に示すコンテンツ作成装置の動作について図2を参照してさらに説明する。図2は、第1の実施形態におけるコンテンツ作成装置の合成画像の作成動作について示すフローチャートである。本実施形態では、合成対象の画像に、縮小画像を所定の文字状となるように配列することで合成を行う。
【0016】
まず、パターン設定部4において、縮小画像の配列パターンを設定するための文章の取得が行われる。このために、パターン設定部4により、縮小画像の配列パターンを設定するための文章を、文章記録部2に記録されている文章から取得するか、或いはユーザによる手動入力によって取得するかが判定される(ステップS1)。この文章の取得先の設定は、ユーザが自由に決めることができる。
【0017】
ステップS1の判定において、文章をユーザによる手動入力によって取得すると判定された場合、ユーザによる入力部1の操作に従って文章が取得される(ステップS2)。一方、文章を文章記録部2から取得すると判定された場合、文章記録部2に記録されている文章が特徴判定部3により取得される(ステップS3)。そして、読み出された文章から、特徴判定部3によってユーザの趣味・嗜好を表す文章が判定される(ステップS4)。
このユーザの趣味・嗜好を表す文章は、例えば、文章中の各単語の出現頻度から判定されるものである。
【0018】
次に、画像取得部9によって、合成の対象となる画像(第3の画像)が取得される(ステップS5)。この合成の対象となる画像は、ユーザによる入力部1の操作によって入力される画像か、或いはユーザによる入力部1の操作によって入力されるユーザ情報に従ってデータベース10から取得される画像である。画像の取得後、画像取得部9において、合成の対象となる画像が動画像であるかが判定される(ステップS6)。ステップS6の判定において、合成の対象となる画像が動画像であると判定された場合には、ステップS3又はS4で取得された文章が1文字ずつ合成の対象となる画像に配列されるように、パターン設定部4において配列パターンが設定される(ステップS7)。一方、ステップS6の判定において、合成の対象となる画像が静止画像であると判定された場合には、ステップS3又はS4で取得された文章の全部が合成の対象となる画像に配列されるように、パターン設定部4において配列パターンが設定される(ステップS8)。
【0019】
次に、合成する画像(第1の画像)が、画像記録部5から取得されるか、又はユーザによる入力部1の操作に従って取得される(ステップS9)。ここで取得される画像は、ユーザの特徴を表す画像が望ましく、例えばユーザ自身のポートレート等が考えられる。画像取得の後、縮小部6の縮小画像形成部61において画像の縮小が行われる(ステップS10)。ここでの縮小画像は、拡大してもユーザ個人が特定し難いような手法で縮小することが望ましい。即ち、ユーザの特徴を表す画像を縮小することで、そのユーザの特徴を残しつつ、完全にはそのユーザであると特定できないようにする。
【0020】
次に、明るさ色変換部62において縮小画像の色又は明るさを自動的に変更するかが判定される(ステップS11)。後述する画像合成の際には、属性(明るさ又は色)の異なる2種の縮小画像が必要である。そこで、ステップS11の判定を行い、画像合成に必要な2種の画像を自動で生成するか、或いはユーザが選択するのかを決定する。ステップS11の判定において、縮小画像の明るさ又は色を自動的に変更すると判定された場合、明るさ色変換部62において、ステップS10で生成された縮小画像の明るさ又は色が変更される(ステップS12)。ここでの明るさ又は色の変更は、例えばステップS10で生成された縮小画像を明るさ成分と色成分とに分離し、分離したそれぞれの成分に明るさや色に応じた所定の係数を乗じることで行うことができる。また、明るさ又は色の変更は、縮小画像の全域に対して行うようにしても良いし、背景領域のみに対して行うようにしても良い。また、ステップS11の判定において、縮小画像の明るさ又は色を自動的に変更しないと判定された場合、ユーザの入力部1の操作による明るさ又は色の異なる画像の入力が待たれ(ステップS13)、ユーザによって画像が入力されると、入力された画像の縮小画像が生成される(ステップS14)。
【0021】
次に、ユーザによる入力部1の操作によって入力される縮小画像の合成位置が、指示部11によって取得される(ステップS15)。その後、画像合成部12において、縮小画像の合成が行われる(ステップS16)。この合成は、合成の対象となる画像の、指示部11を介して指示された合成位置に、パターン作成部7で作成される属性の異なる2種の縮小画像を配列した画像(第2の画像)を合成することで行われる。ステップS16において得られた合成画像(第4の画像)は表示制御部13の制御の下、表示部14に表示される。
【0022】
図3は、本実施形態の画像合成によって得られる合成画像の例を示す図である。図3においては、属性の異なる2種の画像として、画像101と画像102とが入力された例を示している。これらの画像は縮小画像形成部61において縮小される。また、ユーザの過去に作成した文章等からユーザの趣味・嗜好を表す文章が判定される。図3においては、ユーザが「たこ焼き」が好きであることが判定され(即ち、文章中において「たこ焼き」という単語の出現頻度が高いと判定された)、その結果、縮小画像を「タコ」という文字状に配列するように設定された例を示している。なお、合成する画像が動画像の場合には、フレーム毎に「タ」と「コ」とが交互に表示されるように縮小画像を配列する。
【0023】
このような設定に対し、画像合成部12は、図3に示すようにして、画像101の縮小画像101aと画像102の縮小画像102aとを「タコ」という文字状に配列して、合成対象となる画像の一部又は全部をマスキングする。なお、図3は合成対象となる画像の全域をマスキングする例を示しているが、指示部11による合成位置の指示によっては合成対象となる画像の一部領域のみをマスキングすることもできる。
【0024】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、合成対象となる画像に、属性の異なる2種の縮小画像を文章状に配列して合成することにより、ユーザ個人の特徴を残した合成画像や、個性的で表現力のある個人の特徴を示す合成画像を作成することが可能である。
【0025】
ここで、合成の対象となる画像と縮小画像とは必ずしも関連している必要はないが、関連性を持たせるようにしても良い。合成の対象となる画像の内容と縮小画像の内容と縮小画像を配列するパターンである文章とに関連性を持たせることで、合成の対象となる画像自体を見せることなく、合成の対象となる画像の内容等を類推させることが可能であり、これによってコンテンツの内容に興味を持ってもらえる可能性が高まる。
【0026】
また、本実施形態では、属性の異なる2種の縮小画像を合成するようにしているが、属性の異なる3種類以上の縮小画像を合成するようにしても良い。
【0027】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ作成装置を搭載したデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の構成を示す図である。図4に示すカメラは、制御部21と、操作部22と、撮影部23と、記録部24と、文章データベース25と、色データベース26と、パターン設定部27と、画像合成部28と、表示部29とを有して構成されている。
【0028】
制御部21は、マイクロコントローラ等で構成され、ユーザによる操作部22の操作に従った制御を、当該カメラの各ブロックと連携して行う。また、制御部21は、提案部21aとしての機能も有しており、ユーザによって選択された文章に適した属性(明るさ、色)を有する画像をユーザに対して提案する。
【0029】
操作部22は、ユーザが当該カメラを操作するための各種の操作部である。撮影部23は、被写体の像を撮像するための撮像素子等を備えており、被写体を撮像して被写体の画像201を取得する。記録部24は、撮影部23によって得られた画像201を記録する。第2の実施形態においては、画像201に、所定の縮小画像を合成する。
【0030】
文章データベース25は、縮小画像の合成の際の縮小画像の配列パターンを設定するために必要な文章を記録する。色データベース26は、文章データベース25に記録された文章に対応した色を記録する。
【0031】
パターン設定部27は、文章データベース25から選択された文章と色とから、縮小画像の配列パターンを設定する。画像合成部28は、撮影部23による撮影によって得られた画像201に、縮小画像をパターン設定部27において設定された配列パターンに従って配列して合成画像を作成する。表示部29は、画像合成部28で得られた合成画像等の各種の画像を表示するための表示部である。
【0032】
図4に示すカメラの動作についてさらに説明する。図5は、第2の実施形態におけるカメラの合成画像の作成動作について示すフローチャートである。図5の例は、画像の撮影時に合成画像を作成する例である。
【0033】
まず、表示部29に、配列パターンを設定するための候補となる文章が表示される(ステップS21)。次に、制御部21において、ユーザの操作部22の操作により、表示部29に表示された文章の選択が終了されたかが判定される(ステップS22)。ステップS22の判定において、文章の選択が終了されていない場合には、ユーザからの文章の選択が待たれる(ステップS23)。ユーザの操作部22の操作によって文章の選択がなされた場合に、表示部29に、合成画像の例示表示が行われる(ステップS24)。
【0034】
図6は、ステップS24における例示表示の例を示す図である。この例示表示において
は、例えば、ユーザによって選択された文章(文字)を示す表示29aと、この文章を構
成する2種の縮小画像の例を示す表示29b、29cとがなされる。
【0035】
ここで、縮小画像を文字状に配列する際に、その文字の色が、その文字の持つ意味や文章の内容に適した色となるようにすることが望ましい。例えば、「花」という文字であれば、一般に、暗い色彩よりも明るい色彩のほうが文字の持つイメージにマッチしやすい。また、「空」という文字であれば、明るい青等を表示させたほうが文字の持つイメージにマッチしやすい。また、「Happy Birthday」等の文章の場合には暗い色よりも明るい色のほうが好まれやすく、逆に「Good Night」等の文章の場合には華やかな色よりも落ち着いた色のほうが好まれやすい。
【0036】
そこで、本実施形態においては、色データベース26に各種の文章に適した色の候補を記録しておき、ユーザによって何れかの文章が選択された場合に、その選択された文章に適する色を提案部21aによって選択することで、文章に適した色での表示がなされるようにする。
【0037】
また、文章を構成するための2種の縮小画像のうち、文章部分を表す画像29bについては撮影部23によって取得されるスルー画像(撮影部23によるリアルタイムの撮像によって得られる画像)を文章の色に対応した枠29dとともに表示させる。また、文章を構成するための2種の縮小画像のうち、背景部分を表す画像29cについては所定色の背景画像とともに文章部分の画像29bを際立たせるような色の枠29eを表示させる。なお、背景画像の側にスルー画像を表示させるようにしても良い。
【0038】
ステップS24において、例示表示が行われた後、制御部21において、ユーザの操作部22の操作によって文字側又は背景側の枠色の変更指示がなされたかが判定される(ステップS25)。ステップS25の判定において、文字側又は背景側の枠色の変更指示がなされた場合には、ユーザ操作に従って枠色の変更が行われる(ステップS26)。これは、例えば複数の枠色の候補の中からユーザが選択できるようにしておけば良い。
【0039】
また、ステップS22の判定において、文章の選択が終了された場合に、ユーザの操作部22の操作によって撮影の実行が指示されたかが判定される(ステップS27)。ステップS27の判定において、撮影の実行が指示された場合には、撮影部23によって撮影が行われ、撮影によって得られた画像が記録部24に記録される(ステップS28)。
【0040】
撮影の終了後、ユーザの操作部22の操作によって、合成に必要な画像の取得が終了されたかが判定される(ステップS29)。ステップS29の判定において、合成に必要な画像が取得されていない場合には、枠色の変更がなされる(ステップS30)。次に、ユーザ操作によって、合成に必要な別の画像の取得を自動で行うように指示されたかが判定される(ステップS31)。ステップS31の判定において、別の画像を自動取得するように指示された場合には、例えばデフォルトで記録部24に記録されている、撮影画像以外の画像や塗りつぶし画像等の画像が取得される(ステップS32)。一方、ステップS31の判定において、別の画像を手動取得するように指示された場合には、処理がステップS27に戻る。
【0041】
また、ステップS29の判定において、合成に必要な画像が取得された場合には、第1の実施形態で説明したのと同様にして縮小画像の作成及び画像の合成がなされる(ステップS33)。
【0042】
図7は、既に記録部24に記録されている画像を利用して合成画像を作成する場合の例を示すフローチャートである。
【0043】
まず、表示部29に、配列パターンを設定するための候補となる文章が表示される(ステップS41)。次に、制御部21において、ユーザの操作部22の操作により、文章データベース25に記録されている文章の中から何れかの文章の選択が終了されたかが判定される(ステップS42)。ステップS42の判定において、文章の選択が終了されていない場合には、ユーザからの文章の選択が待たれる(ステップS43)。ユーザの操作部22の操作によって文章の選択がなされた場合に、表示部29に、合成画像の例示表示が行われる(ステップS44)。この例示表示は図6と同様の表示で良い。なお、以下の説明において、文字側の枠色を色A、背景側の枠色を色Bと記す。
【0044】
例示表示が行われた後、制御部21において、ユーザの操作部22の操作によって文字側又は背景側の枠色の変更指示がなされたかが判定される(ステップS45)。ステップS45の判定において、文字側又は背景側の枠色の変更指示がなされた場合には、ユーザ操作に従って枠色の変更が行われる(ステップS46)。
【0045】
また、ステップS42の判定において、文章の選択が終了された場合に、色Aに近い画像が記録部24から自動的に選択される(ステップS47)。その後、ユーザの操作部22の操作によって選択された画像の確定(OK)指示がなされたかが判定される(ステップS48)。ステップS48の判定において、画像の確定指示がなされていない場合には、色Aに近い別の画像が記録部24から選択される(ステップS49)。その後に、処理がステップS48に戻り、ユーザからの画像の確定指示が待たれる。
【0046】
一方、ステップS48の判定において、画像の確定指示がなされた場合には、色Bに近い画像が記録部24から自動的に選択される(ステップS50)。その後、ユーザの操作部22の操作によって選択された画像の確定(OK)指示がなされたかが判定される(ステップS51)。ステップS51の判定において、画像の確定指示がなされていない場合には、色Bに近い別の画像が記録部24から選択される(ステップS52)。その後に、処理がステップS51に戻り、ユーザからの画像の確定指示が待たれる。
【0047】
一方、ステップS51の判定において、画像の確定指示がなされた場合には、第1の実施形態で説明したのと同様にして縮小画像の作成及び画像の合成がなされる(ステップS53)。その後、ユーザの操作部22の操作によって合成画像の確定指示がなされたかが判定される(ステップS54)。ステップS54の判定において、画像の色や明るさがユーザの好みでなく、合成画像の明るさ又は色の変更指示がなされた場合には、ユーザ操作に従って画像の明るさ又は色の補正がなされる(ステップS55)。画像の明るさ又は色を補正できるようにすることで、よりユーザが見やすいコンテンツを作成することが可能である。なお、ステップS55の処理において、画像のコントラストを変えるようにしたり、色の反転を行うようにしたりしても良い。
【0048】
ステップS54の判定において、合成画像の明るさ又は色の確定指示がなされた場合には、図7の処理が終了する。
【0049】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、コンテンツ作成装置をデジタルカメラにおいて利用することが可能である。また、制御部21に提案部21aの機能を設けたことにより、ユーザによって選択された文章に対応した適切な枠色の画像が例示表示されるので、文字と色の適切さを考慮したコンテンツを簡単に作成することが可能である。
【0050】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0051】
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるコンテンツ作成装置の合成画像の作成動作について 示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態の画像合成によって得られる合成画像の例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ作成装置を搭載したデジタルカメ ラの構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態におけるカメラの合成画像の作成動作について示すフローチ ャートであって、画像の撮影時に合成画像を作成する場合のフローチャートである。
【図6】例示表示の例を示す図である。
【図7】第2の実施形態におけるカメラの合成画像の作成動作について示すフローチ ャートであって、既に記録部に記録されている画像を利用して合成画像を作成する場合のフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
1…入力部、2…文章記録部、3…特徴判定部、4…パターン設定部、5…画像記録部、6…縮小部、7…パターン作成部、8…情報取得部、9…画像取得部、10…データベース、11…指示部、12…画像合成部、13…表示制御部、14…表示部、21…制御部、21a…提案部、22…操作部、23…撮影部、24…記録部、25…文章データベース、26…色データベース、27…パターン設定部、28…画像合成部、29…表示部、61…縮小画像形成部、62…明るさ色変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文章を入力するための入力部と、
前記入力された文章の文字の文字状に画像を配列するように画像を配列するパターンを設定するパターン設定部と、
前記文章に従って選択された色候補による複数種類の画像を配列した配列画像を作成する画像作成部と、
前記配列画像を合成の対象となる画像に合成して合成画像を作成する画像合成部と、
前記合成画像を表示する表示部と、
を具備することを特徴とするコンテンツ作成装置。
【請求項2】
前記色候補を選択するための文章と色の候補を記録した色データベースを具備することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ作成装置。
【請求項3】
前記色候補に従って、画像の枠表示の色を決定する請求項1に記載のコンテンツ作成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに1項に記載のコンテンツ作成装置と、
前記複数の画像を格納する格納部と、
を具備することを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−142996(P2012−142996A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−88874(P2012−88874)
【出願日】平成24年4月10日(2012.4.10)
【分割の表示】特願2007−211471(P2007−211471)の分割
【原出願日】平成19年8月14日(2007.8.14)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】