説明

コンテンツ情報処理装置

【課題】利用者が所望するコンテンツ情報を優先的に取得する。
【解決手段】コンテンツリスト管理部20には、コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストがコンテンツリストとして格納されている。優先度付与部50は、コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、コンテンツ情報に含まれるメタ情報に書き込む。コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択する。この際、コンテンツ情報選択部60は、メタ情報に書き込まれた優先度に基づいて、コンテンツ情報を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば動画や音楽や画像などのコンテンツを出力するコンテンツ情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンテンツ動画や音楽や画像など、多くのコンテンツが市場に提供されている。これらのコンテンツを出力するためのコンテンツ情報処理装置として、DVDレコードプレイヤーや、パソコンや、携帯電話機や、ゲーム機などが知られている。
【0003】
これらのコンテンツ情報処理装置を用いてコンテンツを出力する際に、予約設定などの設定を全く行っていなかった場合、例えば、静止画のスライドショーなどで、意図しないコンテンツがコンテンツ情報処理装置から出力されることがあった。
【0004】
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1には、利用者の記念日などに撮影された画像を優先的に出力する技術が、開示されている。
【0005】
なお、参考文献として、特許文献2には、番組データを格納する領域が不足した際に、効率よく番組データを消去する技術が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−173984号公報
【特許文献2】特開2007−329724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、利用者の記念日などに撮影された画像が、必ずしも利用者が視聴したいコンテンツとは限らないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、利用者が所望するコンテンツ情報を優先的に取得できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のコンテンツ情報処理装置は、コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得部と、前記コンテンツリスト取得部により取得された前記コンテンツリストを格納するコンテンツリスト管理部と、前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度付与部と、前記コンテンツリスト管理部から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択部とを備え、前記コンテンツ情報選択部は、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択する。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる技術によれば、利用者が所望するコンテンツ情報を優先的に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置及び周辺装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置と周辺装置との間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。
【図3】優先度管理部で格納する情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置の優先度設定プロセスのフローを示す図である。
【図5】コンテンツ情報のメタ情報の一例を示す図である。
【図6】コンテンツ情報のメタ情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置のコンテンツ選択プロセスのフローを示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置のコンテンツ選択プロセスのフローを示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置及び周辺装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置と周辺装置との間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置及び周辺装置の構成を示す図である。図1に示されるように、コンテンツ情報処理装置1000、コンテンツサーバ2000及び出力装置3000は、互いに有線又は無線により通信できるように接続されている。従って、コンテンツ情報処理装置1000、コンテンツサーバ2000及び出力装置3000の間では、互いに信号や情報のやり取りが行われる。
【0013】
コンテンツサーバ2000には、例えば、動画や音楽や画像などの複数のコンテンツや、コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリスト等が格納されている。コンテンツサーバ2000は、コンテンツ情報処理装置1000又は出力装置3000の要求に従って、コンテンツや、コンテンツに関する情報を送信する。
【0014】
出力装置3000は、コンテンツを出力するための装置であって、出力したいコンテンツに対応して設けられる。すなわち、動画であれば、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置などの表示装置、音楽であればスピーカなど、画像であれば表示装置などが、出力装置3000に該当する。また、携帯電話機や携帯情報端末は、動画、音楽及び画像のいずれに対しても、出力装置3000に該当する。出力装置3000は、一般的な出力装置と異なり通信機能が設けられており、コンテンツ情報処理装置1000からの指示に従ってコンテンツサーバ2000に対してコンテンツを当該出力装置3000に送信するように要求する。さらに、出力装置3000は、要求に応じたコンテンツをコンテンツサーバ2000から受け取り、受け取ったコンテンツを出力する。
【0015】
コンテンツ情報処理装置1000、コンテンツサーバ2000及び出力装置3000を含むシステムは、本発明のコンテンツ情報処理システムに対応する。
【0016】
なお、例えば、コンテンツ情報処理装置1000はDMC(Digital Media Controller)と呼ばれ、コンテンツサーバ2000はDMS(Digital Media Server)と呼ばれ、出力装置3000はDMR(Digital Media Renderer)と呼ばれることがある。また、コンテンツ情報処理装置1000、コンテンツサーバ2000及び出力装置3000は、DLNA(Digital Living Network Alliance)による規格に対応している。
【0017】
次に、コンテンツ情報処理装置1000の構成について具体的に説明する。コンテンツ情報処理装置1000は、コンテンツリスト取得部10と、コンテンツリスト管理部20と、ユーザインターフェース部30と、優先度付与部40と、優先度管理部50と、コンテンツ情報選択部60と、選択コンテンツ管理部70と、出力先制御部80と、制御部90とを含んで構成されている。
【0018】
コンテンツリスト取得部10は、コンテンツサーバ2000からコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得し、これをコンテンツリスト管理部20に入力する。ここで、コンテンツ情報は、コンテンツ毎に設けられたメタ情報をそれぞれ有している。なお、コンテンツ情報は、前記DLNAによる規格に対応している。
【0019】
ここで、メタ情報とは、動画や音楽や画像などのコンテンツに関する情報である。メタ情報には、例えば、コンテンツのタイトルやジャンルやキーワードなどの文字列が、含まれる。また、メタ情報は、コンテンツのタイトルやジャンルやキーワード毎にタグに分けられている。メタ情報は、書き込み可能な情報であって、追加書き込みする情報に対応するタグがない場合には、情報の追加に伴ってタグが追加される。
【0020】
コンテンツリスト管理部20は、コンテンツリスト取得部10により取得されたコンテンツリストを格納する。コンテンツリスト管理部20には、単数又は複数のコンテンツ情報をコンテンツリストとして格納することができる。
【0021】
ユーザインターフェース部30は、利用者とのインターフェースの役割を果たす。ユーザインターフェース部30は、例えば利用者が各種情報をキー入力するための操作部である。
【0022】
優先度付与部40は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツリストの中から、予め設定された文字列をメタ情報に含むコンテンツ情報を抽出する。そして、優先度付与部40は、抽出されたコンテンツ情報のメタ情報に、当該コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度と、当該コンテンツ情報の抽出に用いた文字列とを書き込む。優先度とは、コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際に、どのコンテンツを優先して視聴するのかをレベル表示したもので、他のコンテンツと相対的に比較するためのものである。優先度は、例えば5段階であれば、「優先度1」、「優先度2」、・・「優先度5」と設定される。
【0023】
このとき、優先度付与部40は、コンテンツ情報のメタ情報に、優先度を書き込むための優先度用タグを追加して、この優先用タグに優先度を書き込む。同時に、優先度付与部40は、抽出されたコンテンツ情報のメタ情報に、コンテンツ情報の抽出に用いた文字列を書き込むための抽出キーワード用タグを追加して、この抽出キーワード用タグに、抽出に用いた文字列を抽出キーワードとして書き込む。
【0024】
しかし、すでに、コンテンツ情報のメタ情報に、優先度用タグが設けられている場合には、優先度付与部40は、既存の優先度タグに書き込まれている優先度を書き換えて更新する。また、コンテンツ情報のメタ情報に、抽出キーワードタグが設けられている場合には、優先度付与部40は、既存の抽出キーワードに書き込まれている文字列リストに、抽出に用いた文字列を追記して更新する。
【0025】
なお、抽出に用いる文字列や優先度は、ユーザによりユーザインターフェース部30を介して入力される。
【0026】
優先度管理部50は、コンテンツ情報の抽出に用いる文字列(以下、抽出キーワードと称する。)と、優先度とを管理する。
【0027】
コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツ情報の優先度タグに書き込まれた優先度に基づいて、少なくとも1のコンテンツ情報を選択して選択コンテンツ管理部70へ出力する。このとき、好ましくは、コンテンツ情報選択部60は、優先度が高い順に、コンテンツ情報を選択し、選択コンテンツ管理部70へ出力する。ただし、これに限らず、コンテンツ情報選択部60は、例えば、優先度が一定の値以上のコンテンツ情報を選択して、選択コンテンツ管理部70へ出力してもよい。
【0028】
選択コンテンツ管理部70は、コンテンツ情報選択部60により選択されたコンテンツ情報を管理する。具体的には、選択コンテンツ管理部70は、コンテンツ選択部60により選択されたコンテンツ情報に基づいて、出力装置2000に対してコンテンツの出力を要求するための信号を「コンテンツ再生リクエスト信号」として生成する。また、選択コンテンツ管理部70は、コンテンツ再生リクエスト信号を出力先制御部90へ出力する。コンテンツ再生リクエスト信号には、例えば、出力装置3000に対して出力させるコンテンツや、出力装置3000の設置場所に関する情報が含まれている。
【0029】
出力先制御部80は、出力装置3000の制御を行う。具体的には、出力先制御部80は、コンテンツを出力装置3000へ出力する際の音量やタイミングなどを制御する。また、出力先制御部80は、選択コンテンツ管理部70により生成されたコンテンツ再生リクエスト信号を、出力装置3000へ送信する。
【0030】
制御部90は、コンテンツ処理装置1000全体の制御を行う。すなわち、制御部90は、コンテンツ処理装置1000内の各構成10〜80間の情報のやり取りなどを制御する。
【0031】
次に、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ処理装置と周辺装置の動作説明をする。図2は、コンテンツ処理装置と周辺装置との間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。
【0032】
図2に示されるように、利用者4000は、まず、ユーザインターフェース部30を用いて、コンテンツリストをコンテンツサーバ2000から取得するための設定を行う(ステップ(STEP:以下、Sと称する)201)。ここでは、例えば、どのような種類のコンテンツをどのような頻度で取得したいか等を設定する。この設定に基づいて、コンテンツリスト取得部10は、コンテンツリスト取得リクエスト信号をコンテンツサーバ2000へ送信する(S202)。コンテンツサーバ2000は、コンテンツリスト取得リクエスト信号を受信し、これに基づいて、コンテンツリストを配信する(S203)。そして、コンテンツリスト取得部10は、コンテンツリストを取得し、これをコンテンツリスト管理部20へ出力する。コンテンツリスト管理部20は、コンテンツリスト取得部10により取得されたコンテンツリストを格納する。
【0033】
次に、利用者4000は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツリストの中のコンテンツ情報に対して、優先度の設定を行う(S204)。このとき、利用者4000は、ユーザインターフェース部30を用いて、利用者が希望する文字列を「抽出キーワード」として入力し、併せて、抽出キーワードを含むコンテンツ情報に設定したい優先度を入力する。優先度管理部50は、ユーザインターフェース部30から、抽出キーワードと優先度を受け取り、管理する。
【0034】
図3は、優先度管理部50で格納する情報の一例を示す。図3に示されるように、抽出キーワードに対応して、優先度が1つずつ記憶されている。すなわち、「スポーツ」に対して「優先度3」が設定され、「サッカー」に対して「優先度5」が設定されている。なお、ここでは、優先度は1〜5で設定できるものとした。このように、優先度管理部50は、抽出キーワードと優先度とを互いに対応付けて管理する。これにより、抽出キーワード毎の優先度の管理が容易になる。
【0035】
図2に戻って、優先度付与部40は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツ情報に対して優先度を設定する(S205)。ここでは、この設定ステップを「優先度設定プロセス」と呼ぶことにする。
【0036】
優先度設定プロセスの詳細を図4に基づいて説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置の優先度設定プロセスのフローを示す図である。
【0037】
図4に示されるように、まず、優先度付与部40は、優先度管理部50に抽出キーワードと優先度が格納されていることを確認する(S401)。抽出キーワードと優先度が優先度管理部50に格納されている場合(S401、yes)、優先度付与部40は、コンテンツリスト管理部50に格納されているコンテンツ情報に対して、検索を開始する(S402)。そして、優先度付与部40は、検索対象であるコンテンツ情報のメタ情報に、抽出キーワード(所定の文字列)が含まれているかを判断する(S403)。
【0038】
ここで、コンテンツ情報のメタ情報に含まれる情報について説明する。図5は、コンテンツ情報のメタ情報の一例を示す図であって、メタ情報に優先度タグ及び抽出キーワードタグが設定されたものを示す図である。
【0039】
図5に示されるように、コンテンツリスト管理部20には、コンテンツリスト500が格納されている。コンテンツリスト500には、各コンテンツ情報のメタ情報510、520、・・・が含まれる。なお、各コンテンツ情報には、メタ情報の他、当該コンテンツ情報に対応するコンテンツが所在する場所を示す所在情報が含まれているが、図5では省略する。ただし、コンテンツの所在情報を含めて、メタ情報と呼ばれることもある。
【0040】
図5に例示されたメタ情報510には、ID用タグ501、タイトル用タグ502、ジャンルタグ503、キーワードタグ504、優先度用タグ505及び抽出キーワード用タグ506が設けられている。
【0041】
IDタグ501には、管理番号が記録されている。タイトル用タグ502には、コンテンツのタイトルが記録されている。ジャンルタグ503には、コンテンツのジャンルが記録されている。キーワードタグ504には、コンテンツ提供業者などが設定したキーワードが記録されている。
【0042】
優先度用タグ505には、例えば5段階で設定される優先度がビット形式で記録される。例えば、「000010」を「優先度1」、「000100」を「優先度2」「001000」を「優先度3」、「010000」を「優先度4」、「1000000」を「優先度5」とする。図5のメタ情報510の例では、「優先度3」と記録されている。このように、複数の優先度を設定できるようにしたことにより、優先度の高さに応じた情報処理(例えば、コンテンツの出力順位の調整のほか、コンテンツの表示時間や画質調整)を行うことができる。
【0043】
抽出キーワード用タグ506には、抽出キーワードをメタ情報510に書き込むためのタグであって、特に、利用者がコンテンツ情報の検索に用いて抽出に成功した文字列が記録される。なお、「抽出キーワード」は、前述の通り、コンテンツの抽出に用いる文字列をいう。優先度用タグ505及び抽出キーワードタグ506は、コンテンツ情報処理装置1000内で追加して設けられ、その他のタグはコンテンツ提供者により設けられる。
【0044】
この抽出キーワード用タグ506は、リスト構造を採用しており、複数の抽出キーワードを書き込むことができるように設定されている。このように、1つのメタ情報520のなかで、抽出キーワード用タグや優先度用タグを拡張して設定し、複数の抽出キーワードや優先度などを書き込むことができる。このため、1つのコンテンツ情報に対して、複数の抽出キーワードや優先度などが存在する場合であっても、1つのテーブルで管理することができる。これにより、例えば、コンテンツ情報が大量に存在する場合に、抽出キーワード毎に優先度を設定する場合と比較して、コンテンツリスト管理部20の使用領域を節約できる効果がある。
【0045】
図4に戻って、検索対象であるコンテンツ情報のメタ情報に、抽出キーワードが含まれている場合(S403、yes)、優先度付与部40は、抽出キーワード用タグ506が既にメタ情報に設けられているか否かを判断する(S404)。一方、検索対象であるコンテンツ情報のメタ情報に、抽出キーワードが含まれていない場合(S403、no)、優先度付与部40は検索の対象を別のコンテンツ情報に変更して(S409)、順次、コンテンツ情報のメタ情報に、抽出キーワードが含まれているか否かを判断する処理を続ける。
【0046】
抽出キーワード用タグ506がメタ情報に設けられていない場合には(S404、no)、優先度付与部40は、抽出キーワード用タグを追加する(S406)。一方、抽出キーワード用タグ506が既にメタ情報に設けられている場合には(S404、yes)、優先度付与部40は、優先度用タグが既にメタ情報に設けられているか否かを判断する(S406)。
【0047】
優先度タグがメタ情報に設けられている場合(S406、yes)、優先度付与部40は、抽出キーワード用タグに、新たな抽出キーワードを追加するとともに、優先度用タグに記録されている優先度を、新たな優先度に書き換えて更新する(S407)。
【0048】
一方、優先度タグがメタ情報に設けられていない場合(S406、no)、優先度付与部40は、優先度用タグを新たにメタ情報に追加した後に、優先度を優先度用タグに書き込む(S408)。
【0049】
ここで、優先度及び抽出キーワードの書き込み処理について、図に基づいて、具体的に説明する。図6は、コンテンツ情報のメタ情報の一例を示す図であって、メタ情報に優先度用タグ及び抽出キーワード用タグが設定されたものに、新たな優先度と抽出キーワードとが設定する例を示す図である。
【0050】
図6(a)は、優先度用タグと抽出キーワード用タグが設定された状態のメタ情報を示す。図6(a)に示されるように、あるコンテンツ情報のメタ情報510には、優先度用タグ505と、抽出キーワード用タグ506とが既に設けられている。なお、メタ情報510は、図5で示したものに対応するものを例示している。すなわち、ここでは、抽出キーワードには、「スポーツ」が記録されており、優先度用タグには、「優先度3」が記録されている。
【0051】
図6(b)は、新たな優先度と抽出キーワードが設定された状態を示す。ここでは、抽出キーワードとして「サッカー」を「優先度5」で追加する場合を例示する。図6(b)に示されるように、まず、優先度用タグ505内の優先度が「優先度3」から「優先度5」に書き換えられる。併せて、抽出キーワード用タグに「サッカー」が追加して記録される。この処理の結果、優先度用タグには「優先度5」が記録され、抽出キーワード用タグには「スポーツ」と「サッカー」が記録される。
【0052】
ここで、優先度用タグ内に記録された優先度の読み方について補足する。すなわち、前記では、優先度のビット表示を例示したが、複数の優先度が設定された場合には、より大きい値を優先度とする。図6(b)に示すように、優先度用タグには、ビット形式で「101000」が記録されている。この場合、前記したルールに従えば、「優先度5」と「優先度3」が同時に設定されていることになる。しかし、本実施の形態では、最も大きい設定値である「優先度5」を、当該コンテンツ情報の優先度とすることにする。
【0053】
また、優先度タグには、ゼロビット目の値(最下位の値)が「0」となる場合も想定する。すなわち、優先度タグに「000001」が記録されている場合、「優先度0」が設定されていることになる。ただし、例えば、ゼロビットの値が「0」であれば、他のビットに「1」が記録されても、「優先度0」として扱うこととする。すなわち、例えば、優先度タグに「100101」や「001001」と記録されている場合、名目上、前者については「優先度5」と「優先度3」と「優先度0」が設定され、後者については「優先度3」と「優先度0」が設定されていることになる。しかし、本実施の形態では、いずれも「優先度0」が設定されているので、「優先度0」と扱われる。
【0054】
図4に戻って、優先度付与部40は、1つの検索対象であるコンテンツ情報のメタ情報に対して優先度及び抽出キーワードの書き込みを行った後に、検索対象を次のコンテンツ情報に変更して(S409)、前記S401〜S408の処理を繰り返す。そして、優先度付与部40は、コンテンツリスト管理部20に格納されているコンテンツ情報の全てに対して、検索を終えるまでS403〜S409の処理を繰り返し(S410、no)、検索を終えた時点で、優先度設定プロセス(図2の205)の処理を完了する(S410、yes)。
【0055】
図2に戻って、優先度付与部40が優先度設定プロセスの処理を完了すると(S205)、その結果を利用者4000に対して通知する(S206)。
【0056】
続いて、図2に基づいて、利用者4000が、コンテンツを出力装置3000に出力させるまでの処理を説明する。図2に示されるように、利用者4000が、ユーザインターフェース部30を用いて、コンテンツリスト管理部20に格納されているコンテンツ情報を選択し、当該コンテンツ情報に対応するコンテンツを出力装置3000に出力させる要求を行う(S207)。ここでは、S207の要求を選択リクエストと称する。
【0057】
制御部90は、ユーザインターフェース部30を介して、選択リクエストを受け付けると、コンテンツ情報選択部60に対して、コンテンツ情報を選択する命令を出力する。コンテンツ情報選択部60は、制御部90の命令に従って、コンテンツリスト管理部20に格納されているコンテンツ情報のうち、少なくとも1のコンテンツ情報を選択する(S208)。この処理を「コンテンツ選択プロセス」と呼ぶことにする。
【0058】
ここでは、コンテンツ情報選択部60は、優先度が最も高いコンテンツ情報を選択することとする。ただし、これに限らず、コンテンツ情報選択部60は、優先度が高い順に、複数のコンテンツ情報を選択してもよい。また、コンテンツ情報選択部60は、例えば、優先度が一定の値以上のコンテンツ情報を選択してもよい。
【0059】
次に、コンテンツ選択プロセスについて、図に基づいて具体的に説明する。ここで、コンテンツ選択プロセスは、1回目と2回目以降とで処理内容が異なるので、以下の説明では、コンテンツ選択プロセス(S208)以降の処理について、それぞれ分けて説明する。
【0060】
まず、1回目のコンテンツ選択プロセスについて、説明する。図7は、1回目のコンテンツ選択プロセスのフローを示す図である。
【0061】
図7に示されるように、コンテンツ情報選択部60は、まず優先度管理部50にアクセスし、優先度及び抽出キーワードが優先度管理部50に格納されていることを確認する(S701)。
【0062】
優先度及び抽出キーワードが優先度管理部50に格納されている場合(S701、yes)、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20にアクセスする(S702)。そして、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツ情報を順次検索して、検索対象のコンテンツ情報のメタ情報に書き込まれた優先度が最も高い値を有するか否かを判断する(S703)。
【0063】
当該優先度が最も高い値を有する場合(S703、yes)、コンテンツ情報選択部60は、当該優先度の他に「優先度0」が設定されているか否かを判断する(S704)。一方、当該優先度が最も高い値を有さない場合(S703、no)、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20で、検索対象であるコンテンツ情報を次のコンテンツ情報に変更して(S706)、全てのコンテンツ情報を検索し終えるまで(S707、no)、S703の処理等を行う。また、「優先度0」が設定されている場合(S704、yes)も同様に、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20の中で、検索対象であるコンテンツ情報を次のコンテンツ情報に変更して(S706)、S703の処理等を行う。
【0064】
「優先度0」が設定されていない場合(S704、no)、コンテンツ情報選択部60は、現在の検索対象のコンテンツ情報を選択して、これを選択コンテンツ情報として決定する(S705)。
【0065】
また、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20内の全てのコンテンツ情報を検索した結果(S707、yes)、最も高い優先度が設定されたコンテンツ情報を抽出できないとき、コンテンツリスト管理部20の中から無作為にコンテンツ情報を選択し、これを選択コンテンツ情報として決定する(S708)。
【0066】
そして、コンテンツ情報選択部60は、選択コンテンツ情報を選択コンテンツ管理部70及び出力先制御部80へ出力する(S709)。
【0067】
以上のように、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツ情報のメタ情報中の優先タグに書き込まれた優先度に基づいて、1のコンテンツ情報を選択し、これを選択コンテンツ情報として決定する。また、コンテンツ情報選択部60は、1のコンテンツ情報を選択した後、更にS701〜S709に含まれる処理を繰り返すことにより、複数の選択コンテンツ情報を決定し、これらを選択コンテンツ管理部70及び出力先制御部80へ出力することができる。
【0068】
以上の処理により、1回目のコンテンツ選択プロセス(図2のS208)が完了する。
【0069】
図2に戻って、選択コンテンツ管理部70は、前述したコンテンツ再生リクエスト信号を生成する。そして、出力先制御部80が、コンテンツ再生リクエスト信号を出力装置3000に送信する(S209)。
【0070】
出力装置3000は、コンテンツ再生リクエスト信号に従って、コンテンツ取得リクエスト信号を生成して、これをコンテンツサーバ2000に送信する(S210)。ここで、「コンテンツ取得リクエスト」は、出力装置2000が、コンテンツサーバ2000に対して、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツの配信を要求する信号である。
【0071】
次に、コンテンツサーバ2000は、コンテンツ取得リクエスト信号に基づいて、配信要求されているコンテンツを抽出し、これを出力装置3000に配信する(S211)。
【0072】
また、コンテンツ情報選択部60が、複数の選択コンテンツ情報を決定している場合には、選択コンテンツ管理部70は、順次、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツ再生リクエスト信号を生成し、出力先制御部80がコンテンツ再生リクエスト信号を出力装置3000に送信する。そして、この場合も、出力装置3000は、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツ取得リクエスト信号を生成し、これをコンテンツサーバ2000に送信し、コンテンツサーバ2000は、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツを抽出してこれを出力装置3000に配信する。
【0073】
そして、出力装置3000は、コンテンツサーバ2000から配信されたコンテンツを出力する(S212)。
【0074】
次に、2回目以降のコンテンツ選択プロセスについて説明する。図8は、2回目以降のコンテンツ選択プロセスのフローを示す図である。2回目以降と1回目との違いについては、2回目以降では、図8のフローでは、S800、S811、S812が追加されている点と、S803aとS703で処理内容が異なる点で、図7のフローと相違する。
【0075】
2回目以降のコンテンツ選択プロセスは、出力装置3000が、1回目のコンテンツ選択プロセス(図2のS208)で選択されたコンテンツ情報に対応するコンテンツを、一定時間、出力した後に、実行される。
【0076】
図8に示されるように、まず、コンテンツ情報選択部60は、選択コンテンツ管理部70にアクセスして、現在、出力装置3000が実行しているコンテンツを確認する(S800)。次に、コンテンツ情報選択部60は、まず優先度管理部50にアクセスし、優先度及び抽出キーワードが優先度管理部50に格納されていることを確認する(S801)。
【0077】
優先度及び抽出キーワードが優先度管理部50に格納されている場合(S801、yes)、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20にアクセスする(S802)。そして、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツ情報を順次検索して、検索対象のコンテンツ情報に含まれる抽出キーワードや優先度が、出力装置3000で現在、実行中のコンテンツに対応するか否かを判断する(S803a)。ここでは、優先度だけでなく、抽出キーワードも検索の対象とするため、現在、実行中のコンテンツと関連性のあるコンテンツが次に選択されることになる。
【0078】
検索対象のコンテンツ情報が、出力装置3000で現在、実行中のコンテンツに対応する場合(S803a、yes)、コンテンツ情報選択部60は、当該優先度の他に「優先度0」が設定されているか否かを判断する(S804)。一方、検索対象のコンテンツ情報が、出力装置3000で現在、実行中のコンテンツに対応しない場合(S803a、no)、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20で、検索対象であるコンテンツ情報を次のコンテンツ情報に変更して(S806)、全てのコンテンツ情報を検索し終えるまで(S807、no)、S803a〜S806の処理を行う。また、「優先度0」が設定されている場合(S804、yes)も同様に、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20の中で、検索対象であるコンテンツ情報を次のコンテンツ情報に変更して(S806)、S803a〜のS806処理等を行う。
【0079】
「優先度0」が設定されていない場合(S804、no)、コンテンツ情報選択部60は、現在の検索対象のコンテンツ情報を選択して、これを選択コンテンツ情報として決定する(S805)。そして、コンテンツ情報選択部60は、選択コンテンツ情報を選択コンテンツ管理部70及び出力先制御部80へ出力し(S809)、2回目以降のコンテンツ選択プロセス(図2のS208)を終了する。2回目以降のコンテンツ選択プロセス(図2のS208)を終了後は、図2のS209以降の処理を行う。
【0080】
また、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20内の全てのコンテンツ情報を検索した結果(S807、yes)、次に高い優先度のコンテンツ情報があるか否かを判断する(S811)。次に高い優先度のコンテンツ情報がない場合(S811、no)、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20の中から無作為にコンテンツ情報を選択し、これを選択コンテンツ情報として決定する(S808)。そして、コンテンツ情報選択部60は、選択コンテンツ情報を選択コンテンツ管理部70及び出力先制御部80へ出力して(S809)、コンテンツ選択プロセス(図2のS208)を終了する。2回目以降のコンテンツ選択プロセス(図2のS208)を終了後は、図2のS209以降の処理を行う。
【0081】
次に高い優先度のコンテンツ情報がある場合(S811、yes)、コンテンツ情報選択部60は、当該コンテンツ情報の優先度タグ中の最大優先度を、当該次に高い優先度に変更し(S812)、図7のS701以降の処理を行う。
【0082】
以上の通り、図2、図7、図8を用いて、コンテンツ情報処理装置1000がコンテンツ情報を選択して、出力装置3000に出力させる処理を具体的に説明した。なお、利用者が処理を停止する指示を出さない限り、図2、図7及び図8で示す処理を繰り返す。
【0083】
以上のように、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000によれば、少なくとも、コンテンツリスト取得部10と、コンテンツリスト管理部20と、優先度付与部40と、コンテンツ情報選択部60とを有している。コンテンツリスト取得部10は、コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得する。コンテンツリスト管理部20は、コンテンツリスト取得部10により取得されたコンテンツリストを格納する。優先度付与部40は、コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、メタ情報に書き込む。コンテンツ情報選択部60は、コンテンツリスト管理部20から少なくとも1のコンテンツ情報を選択する。この際、コンテンツ情報選択部60は、メタ情報に書き込まれた優先度に基づいて、コンテンツ情報を選択する。
【0084】
このように、優先度付与部40は、予め、コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度をメタ情報に書き込んでいる。そして、コンテンツ情報選択部60は、メタ情報に書き込まれた優先度に基づいて、コンテンツリスト管理部20から、所望のコンテンツ情報を取得する。これにより、利用者が所望するコンテンツ情報を優先的に取得できる。
【0085】
また、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000において、優先度付与部40は、優先度をメタ情報に書き込むための優先度用のタグに、優先度を書き込む。このように、優先度は、メタ情報内に設けられた専用のタグに書き込まれるので、コンテンツ情報選択部60がコンテンツリスト管理部20の中から迅速にコンテンツ情報を選択することができる。
【0086】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000において、優先度付与部40は、優先度用のタグがメタ情報に設けられていない場合、優先度用のタグを新たにメタ情報に追加した後に、優先度を優先度用のタグに書き込む。これにより、予め優先度用の専用タグが設けられていなくとも、優先度タグをメタ情報に追加し、優先度を書き込むことができる。
【0087】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000において、優先度付与部40は、コンテンツリスト管理部20に格納されたコンテンツ情報のうち、予め設定された文字列をメタ情報に含むコンテンツ情報を抽出し、抽出したコンテンツ情報のメタ情報に、優先度を書き込む。これにより、利用者が所望する文字列を用いてコンテンツ情報を検索することができ、当該文字列を含むコンテンツ情報を抽出し、このコンテンツ情報に、抽出に用いた文字列と対応づけて優先度を書き込むことができる。
【0088】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000において、優先度付与部40は、メタ情報にコンテンツ情報の抽出に用いた文字列を書き込むための抽出キーワード用タグに、文字列を書き込む。このように、コンテンツ情報の抽出に用いた文字列は、メタ情報内に設けられた専用のタグに書き込まれるので、コンテンツ情報選択部20がコンテンツリスト管理部20の中から迅速にコンテンツ情報を選択することができる。また、例えば、コンテンツ情報の抽出に用いた文字列が抽出キーワード用タグに書き込まれているので、現在、抽出されているコンテンツ情報に関連するコンテンツ情報を、抽出キーワードを手がかりに容易に検索できる。
【0089】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000において、優先度付与部40は、抽出キーワード用タグがメタ情報に設けられていない場合、抽出キーワード用タグを新たにメタ情報に追加した後に、文字列を抽出キーワードタグに書き込む。これにより、予め抽出キーワード用の専用タグが設けられていなくとも、抽出キーワード用タグをメタ情報に追加し、コンテンツ情報の抽出に用いた文字列を書き込むことができる。
【0090】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理部1000において、コンテンツ情報選択部60は、少なくとも1のコンテンツ情報を選択した後に、コンテンツリスト管理部20から新たな前記コンテンツ情報を更に選択しようとする場合、メタ情報に書き込まれた優先度に加えて、最も直前に選択したコンテンツ情報のメタ情報に含まれた文字列に基づいて、コンテンツ情報を選択する。これにより、コンテンツ情報選択部60は、最も直前に選択したコンテンツ情報に関連するコンテンツ情報を、新たなコンテンツ情報として更に選択できる。この結果、コンテンツ情報選択部60は、選択中のコンテンツ情報に関連するコンテンツ情報を連続して選択することができる。
【0091】
本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理部1000において、コンテンツ情報選択部60は、優先度が高い順に、コンテンツ情報を選択する。これにより、優先度が高いコンテンツ情報から順に選択することができる。
【0092】
また、本発明の実施の形態1にかかるコンテンツ情報処理装置1000に、コンテンツを格納するコンテンツサーバ2000と、コンテンツを出力する出力装置3000とを加えて、コンテンツ情報処理システムを構成してもよい。このとき、コンテンツ情報処理装置1000は、コンテンツ情報選択部60により選択されたコンテンツ情報に基づいて、コンテンツサーバ2000に格納されたコンテンツを出力装置3000に出力させる。
【0093】
<第2の実施の形態>
図9は、本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置及び周辺装置の構成を示す図である。図9に示されるように、コンテンツ情報処理装置1000aとコンテンツサーバ2000は、互いに有線又は無線により通信できるように接続されている。従って、コンテンツ情報処理装置1000a及びコンテンツサーバ2000の間では、互いに信号や情報のやり取りが行われる。
【0094】
第1の実施の形態と第2の実施の形態とを対比する。図1に示されるように、第1の実施の形態では、表示装置3000が独立した装置として設けられているのに対して、図9に示されるように、第2の実施の形態では、表示装置3000aがコンテンツ情報処理装置1000a内に設けられている点で、相違する。また、第2の実施の形態では、コンテンツ受信部100が設けられている点で、第1の実施の形態と異なる。
【0095】
図9では、図1で示した構成と同等の構成に対して、同一の記号を付している。また、以下の説明では、図1の構成と同等の構成についての説明は、省略する。なお、コンテンツ情報処理装置1000a及びコンテンツサーバ2000は、DLNAによる規格に対応している。
【0096】
次に、コンテンツ情報処理装置1000aの構成について具体的に説明する。コンテンツ情報処理装置1000aは、コンテンツリスト取得部10と、コンテンツリスト管理部20と、ユーザインターフェース部30と、優先度付与部40と、優先度管理部50と、コンテンツ情報選択部60と、選択コンテンツ管理部70と、出力先制御部80と、制御部90と、コンテンツ受信部100と、出力装置3000aとを含んで構成されている。
【0097】
出力装置3000aは、コンテンツを出力するための装置であって、出力したいコンテンツに対応して設けられる。出力装置3000aは、図1の出力装置3000と異なり、通信機能が設けられていない。
【0098】
出力先制御部80aは、出力装置3000aの制御を行う。具体的には、出力先制御部80aは、コンテンツを出力装置3000aへ出力する音量やタイミングなどを制御する。
【0099】
コンテンツ受信部100は、コンテンツサーバ2000が配信するコンテンツを受信する。
【0100】
制御部90は、コンテンツ処理装置1000a全体の制御を行う。すなわち、制御部90は、コンテンツ処理装置1000a内の各構成10〜80a、3000a間の情報のやり取りなどを制御する。
【0101】
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ処理装置と周辺装置の動作説明をする。図10は、コンテンツ処理装置と周辺装置との間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。第1の実施の形態と、第2の実施の形態とを対比すると、図2のS201〜S208及びS212と、図10のS1001〜S1008及びS1012とが、互いに対応している。
【0102】
以下の図10の説明では、S1001〜S1008までは、図2の説明と重複するので省略し、S1009以降の処理について具体的に説明する。
【0103】
コンテンツ選択プロセス(S1008)が完了した後、選択コンテンツ管理部70は、コンテンツ取得リクエスト信号を生成する。そして、出力先制御部80が、コンテンツ取得リクエスト信号をコンテンツサーバ2000に送信する(S1009)。ここでの「コンテンツ取得リクエスト信号」は、コンテンツサーバ2000に対して、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツの配信を要求する信号である。
【0104】
次に、コンテンツサーバ2000は、コンテンツ取得リクエスト信号に基づいて、配信要求されているコンテンツを抽出し、これをコンテンツ情報処理装置1000aに配信する(S1010)。
【0105】
また、コンテンツ情報選択部60が、複数の選択コンテンツ情報を決定している場合には、選択コンテンツ管理部70は、順次、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツ取得リクエスト信号を生成し、出力先制御部80がコンテンツ取得リクエスト信号をコンテンツサーバ2000に送信する。そして、コンテンツサーバ2000は、選択コンテンツ情報に対応するコンテンツを抽出して、これをコンテンツ情報処理部1000aに配信する。
【0106】
次に、コンテンツ受信部100は、コンテンツサーバ2000から配信されたコンテンツを受信する。また、出力先制御部80aは、コンテンツ受信部100により受信されたコンテンツを、制御部90を介して、出力装置3000aへ出力する。そして、出力装置3000aは、出力先制御部80aの指示に従って、コンテンツサーバ2000から配信されたコンテンツを出力する(S1012)。
【0107】
このように、第2の実施の形態においても、コンテンツ情報選択部60は、コンテンツ情報のメタ情報中の優先タグに書き込まれた優先度に基づいて、1のコンテンツ情報を選択し、これを選択コンテンツ情報として決定する。また、コンテンツ情報選択部60は、1のコンテンツ情報を選択した後、更にS1008に含まれる処理を繰り返すことにより、複数の選択コンテンツ情報を決定し、これらを選択コンテンツ管理部70及び出力先制御部80へ出力する。したがって、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0108】
また、本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ情報処理装置1000aにおいては、出力装置3000aがコンテンツ情報処理装置1000a内に設けられているので、コンテンツ情報処理装置1000aと周辺装置を含むシステム構成を簡素に実現することができる。
【0109】
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述各実施の形態に対して、さまざまな変更、増減、組合せを加えてもよい。これらの変更、増減、組合せが加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0110】
上記実施の形態では、本発明にかかるコンテンツ情報処理装置、コンテンツ情報処理システム及びコンテンツ情報処理方法について具体的に説明した。
【0111】
しかし、本発明はこれらに限定されない。本発明は、上述したコンテンツ情報処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるコンテンツ情報処理プログラムであってもよく、また、このコンテンツ情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。
【0112】
また、前記の第1及び第2の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうるが、以下に限られない。
(付記1)
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得部と、
前記コンテンツリスト取得部により取得された前記コンテンツリストを格納するコンテンツリスト管理部と、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度付与部と、
前記コンテンツリスト管理部から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択部とを備え、
前記コンテンツ情報選択部は、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理装置。
(付記2)
前記優先度付与部は、前記優先度を前記メタ情報に書き込むための優先度用のタグに、前記優先度を書き込む付記1に記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記3)
前記優先度付与部は、前記優先度用のタグが前記メタ情報に設けられていない場合、前記優先度用のタグを新たに前記メタ情報に追加した後に、前記優先度を前記優先度用のタグに書き込む付記2に記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記4)
前記優先度付与部は、前記コンテンツリスト管理部に格納された前記コンテンツ情報のうち、予め設定された文字列を前記メタ情報に含むコンテンツ情報を抽出し、当該抽出したコンテンツ情報のメタ情報に、前記優先度を書き込む付記1に記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記5)
前記優先度付与部は、前記メタ情報に前記コンテンツ情報の抽出に用いた文字列を書き込むための抽出キーワード用タグに、前記文字列を書き込む付記4に記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記6)
前記優先度付与部は、前記抽出キーワード用タグが前記メタ情報に設けられていない場合、前記抽出キーワード用タグを新たに前記メタ情報に追加した後に、前記文字列を前記抽出キーワードタグに書き込む付記5に記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記7)
前記コンテンツ情報選択部は、少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択した後に、前記コンテンツリスト管理部から新たな前記コンテンツ情報を更に選択しようとする場合、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に加えて、最も直前に選択した前記コンテンツ情報のメタ情報に含まれた文字列に基づいて、前記コンテンツ情報を選択する付記4〜6のいずれかに記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記8)
前記コンテンツ情報選択部は、前記優先度が高い順に、前記コンテンツ情報を選択する付記1〜7のいずれかに記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記9)
前記コンテンツを出力する出力装置をさらに備え、
前記コンテンツ情報選択部により選択された前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを前記出力装置に出力させる付記1〜8のいずれかに記載のコンテンツ情報処理装置。
(付記10)
コンテンツを格納するコンテンツサーバと、前記コンテンツサーバに接続するコンテンツ情報処理装置とを備えたコンテンツ情報処理システムであって、
前記コンテンツ情報処理装置は、
前記コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得部と、
前記コンテンツリスト取得部により取得された前記コンテンツリストを格納するコンテンツリスト管理部と、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度付与部と、
前記コンテンツリスト管理部から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択部とを備え、
前記コンテンツ情報選択部は、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択し、
前記コンテンツ情報処理装置は、前記コンテンツ情報選択部により選択された前記コンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツサーバに格納された前記コンテンツを取得するコンテンツ情報処理システム。
(付記11)
前記コンテンツを出力する出力装置をさらに備えたコンテンツ情報処理システムであって、
前記コンテンツ情報処理装置は、前記コンテンツ情報選択部により選択された前記コンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツサーバに格納された前記コンテンツを前記出力装置に出力させる付記10にコンテンツ情報処理システム。
(付記12)
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得ステップと、
前記取得されたコンテンツリストを格納するコンテンツリスト格納ステップと、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度書き込みステップと、
前記格納されたコンテンツリストから少なくとも1のコンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択ステップとを含み、
前記コンテンツ情報選択ステップでは、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理方法。
(付記13)
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得ステップと、
前記取得されたコンテンツリストを格納するコンテンツリスト格納ステップと、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度書き込みステップと、
前記格納されたコンテンツリストから少なくとも1のコンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択ステップとを含み、
前記コンテンツ情報選択ステップでは、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理プログラム。
(付記14)
付記13に記載されたコンテンツ情報処理を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0113】
10 コンテンツリスト取得部
20 コンテンツリスト管理部
30 ユーザインターフェース部
40 優先度付与部
50 優先度管理部
60 コンテンツ情報選択部
70 選択コンテンツ管理部
80、80a 出力先制御部
90 制御部
100 コンテンツ受信部
1000、1000a コンテンツ情報処理装置
2000、コンテンツサーバ
3000、3000a 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得部と、
前記コンテンツリスト取得部により取得された前記コンテンツリストを格納するコンテンツリスト管理部と、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度付与部と、
前記コンテンツリスト管理部から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択部とを備え、
前記コンテンツ情報選択部は、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理装置。
【請求項2】
前記優先度付与部は、前記優先度を前記メタ情報に書き込むための優先度用のタグに、前記優先度を書き込む請求項1に記載のコンテンツ情報処理装置。
【請求項3】
前記優先度付与部は、前記優先度用のタグが前記メタ情報に設けられていない場合、前記優先度用のタグを新たに前記メタ情報に追加した後に、前記優先度を前記優先度用のタグに書き込む請求項2に記載のコンテンツ情報処理装置。
【請求項4】
前記優先度付与部は、前記コンテンツリスト管理部に格納された前記コンテンツ情報のうち、予め設定された文字列を前記メタ情報に含むコンテンツ情報を抽出し、当該抽出したコンテンツ情報のメタ情報に、前記優先度を書き込む請求項1に記載のコンテンツ情報処理装置。
【請求項5】
前記優先度付与部は、前記メタ情報に前記コンテンツ情報の抽出に用いた文字列を書き込むための抽出キーワード用タグに、前記文字列を書き込む請求項4に記載のコンテンツ情報処理装置。
【請求項6】
コンテンツを格納するコンテンツサーバと、前記コンテンツサーバに接続するコンテンツ情報処理装置とを備えたコンテンツ情報処理システムであって、
前記コンテンツ情報処理装置は、
前記コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得部と、
前記コンテンツリスト取得部により取得された前記コンテンツリストを格納するコンテンツリスト管理部と、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度付与部と、
前記コンテンツリスト管理部から少なくとも1の前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択部とを備え、
前記コンテンツ情報選択部は、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択し、
前記コンテンツ情報処理装置は、前記コンテンツ情報選択部により選択された前記コンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツサーバに格納された前記コンテンツを取得するコンテンツ情報処理システム。
【請求項7】
前記コンテンツを出力する出力装置をさらに備えたコンテンツ情報処理システムであって、
前記コンテンツ情報処理装置は、前記コンテンツ情報選択部により選択された前記コンテンツ情報に基づいて、前記コンテンツサーバに格納された前記コンテンツを前記出力装置に出力させる請求項6にコンテンツ情報処理システム。
【請求項8】
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得ステップと、
前記取得されたコンテンツリストを格納するコンテンツリスト格納ステップと、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度書き込みステップと、
前記格納されたコンテンツリストから少なくとも1のコンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択ステップとを含み、
前記コンテンツ情報選択ステップでは、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理方法。
【請求項9】
コンテンツ毎に設けられたメタ情報を含むコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして取得するコンテンツリスト取得ステップと、
前記取得されたコンテンツリストを格納するコンテンツリスト格納ステップと、
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツを視聴する際の優先度を、前記メタ情報に書き込む優先度書き込みステップと、
前記格納されたコンテンツリストから少なくとも1のコンテンツ情報を選択するコンテンツ情報選択ステップとを含み、
前記コンテンツ情報選択ステップでは、前記メタ情報に書き込まれた前記優先度に基づいて、前記コンテンツ情報を選択するコンテンツ情報処理プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載されたコンテンツ情報処理を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−165215(P2012−165215A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24493(P2011−24493)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】