説明

コンテンツ管理装置、コンテンツ再生装置、及びコンテンツ管理方法

【課題】再生状況に適したコンテンツをより正確に特定できる技術を提供する。
【解決手段】1ユーザに帰属する複数のコンテンツ再生装置から、コンテンツ再生情報を取得する再生情報取得部と、コンテンツ再生情報に基づいて、コンテンツの再生状況が特定状況か、該特定状況以外の状況である一般状況か否かを判断する再生状況判断部と、再生状況判断部が判断したコンテンツの再生状況に応じて、再生情報取得部で取得されたコンテンツ再生情報を異なる記憶領域に記憶させる記憶部と、複数のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、各コンテンツ再生装置のコンテンツの再生状況に適するコンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出し、かつ抽出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源であるコンテンツ再生装置に提供する特定部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ管理装置、コンテンツ再生装置、及びコンテンツ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽を含むコンテンツを再生する車載用コンテンツ再生装置に関する技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の車載用コンテンツ再生装置は、車の走行履歴と走行時に聴いていた楽曲を示す情報とを含む履歴データを蓄積している履歴データ蓄積部と、車の走行時において、履歴データ蓄積部に蓄積された履歴データを参照することによって、現在の走行状況と相関の強い楽曲の種類を特定する相関抽出部と、特定された種類に属する楽曲を再生する及び楽曲選択部及び再生部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−313619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
選曲方法の一つとして、ドライブシーンにおいて再生する曲と、生活シーンにおいて再生する曲とを区別するといった方法がある。従来より再生履歴を蓄積しシーンに適した曲を選曲させる技術がある。しかし、このような従来から存在する再生履歴と再生シーンとを1対1で対応させて選曲する技術では、再生履歴の積み上げにすぎないことから、例えば再生頻度が多くない曲でも、時間の経過と共に再生回数が増加するといった問題がある。その結果、所定時間経過後では、所定の再生シーンに適した曲として選曲されることが懸念される。つまり、このような従来の技術では、本当にユーザが聴きたいシーンで聴きたい曲を選曲することができないことが懸念される。また、一人のユーザが複数のコンテンツ再生装置を使用している場合、例えば車載用のコンテンツ再生装置と移動自在なコンテンツ再生装置を使用している場合、同一曲を夫々のコンテンツ再生装置で再生してしまうと、本来の再生シーンに適した曲を選曲することができなくなることも懸念される。
【0005】
本発明では、上記した背景に鑑み、再生状況に適したコンテンツをより正確に特定できる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、上述した課題を解決するため、複数のコンテンツ再生装置によってコンテンツが再生される場合において、コンテンツの再生状況を判断し、再生状況に応じて異なる記憶領域にコンテンツの再生状況に関する情報を含むコンテンツ再生情報を記憶させることとした。
【0007】
より詳細には、本発明に係るコンテンツ管理装置は、1ユーザに帰属する複数のコンテンツ再生装置から、少なくともコンテンツの再生状況に関する情報を含むコンテンツ再生情報を取得する再生情報取得部と、前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツの再生状況が特定状況か、該特定状況以外の状況である一般状況かを判断する再生状況判断部と、前記再生状況判断部が判断したコンテンツの再生状況に応じて、前記再生情報取得部で取得されたコンテンツ再生情報を異なる記憶領域に記憶させる記憶部と、前記複数のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、各コンテンツ再生装置のコンテンツの再生状況に適するコンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出し、かつ抽
出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源であるコンテンツ再生装置に提供する特定部と、を備える。
【0008】
本発明によれば、取得したコンテンツ再生情報を、コンテンツの再生状況に応じて異なる記憶領域に記憶させることで、コンテンツ再生装置毎の再生状況をより正確に管理することができる。その結果、ユーザが置かれる状況に最適なコンテンツを提供することができる。また、コンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出し、更に抽出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定することで、ユーザが置かれる状況により最適なコンテンツを提供することができる。特定状況とは、特にシーンによって再生対象となるコンテンツを変更したい状況である。一般状況とは、特定状況以外の状況である。
【0009】
ここで、本発明に係るコンテンツ管理装置において、前記コンテンツ再生情報は、コンテンツ再生装置の属性情報を更に含み、前記再生状況判断部は、前記属性情報及び前記再生状況に関する情報に基づいて前記コンテンツの再生状況を判断するようにしてもよい。
【0010】
属性情報と再生状況に関する情報の双方に基づいて再生状況を判断することで、より正確に再生状況を判断することができる。
【0011】
また、本発明に係るコンテンツ管理装置において、前記特定状況は、車内であり、前記一般状況は、車外であり、前記再生状況判断部は、前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツ再生状況が車内か車外か否かを判断し、前記記憶部は、前記再生情報取得部で取得されたコンテンツ再生情報を、車内用の記憶領域と車外用の記憶領域に分けて記憶させ、前記特定部は、車内のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、車内に適するコンテンツを車内用の記憶領域から抽出し、かつ抽出したコンテンツの車外での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源である車内のコンテンツ再生装置に提供するようにしてもよい。
【0012】
再生状況の一つにドライブシーンと生活シーンがある。ドライブシーンでは、季節、場所、天候、渋滞状況に応じて、その状況に適したコンテンツを再生したいといった要求がある。しかしながら、移動自在なコンテンツ再生装置において仮にドライブシーンに適したコンテンツを再生してしまうと、本来ドライブシーンに適しているはずのコンテンツがドライブシーンに適したコンテンツとして管理できなくなることが懸念される。本発明に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ再生情報を車内用の記憶領域と車外用の記憶領域に分けて記憶させることから、特定状況としての車内(例えば、ドライブシーン)に適したコンテンツと一般状況としての車外(例えば、生活シーン)に適したコンテンツを正確に区別することができる。また、抽出したコンテンツの車外での再生状況を考慮することで、一般状況で再生してしまったコンテンツを排除することができ、特定状況に最適なコンテンツを特定することができる。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ管理装置において、前記再生状況判断部は、前記コンテンツ再生情報に基づいて、判断対象であるコンテンツが特定状況での再生回数と、特定状況以外の状況である一般状況での再生回数とを比較し、前記特定状況での再生回数と前記一般状況での再生回数との差分が所定回数以上である場合、前記判断対象であるコンテンツが特定状況に適したコンテンツと判断するようにしてもよい。
【0014】
本発明は、判断対象となるコンテンツが特定状況に適するのか、それとも一般状況に適するのかを破断する一例にすぎないが、判断対象となるコンテンツ特定状況に適するか否かは、例えば上記のように判断することができる。
【0015】
ここで、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ管理装置と通信自在なコンテンツ再生装置として特定することもできる。具体的には、本発明は、上述したコンテンツ管理装置と通信自在な端末装置であって、ユーザからのコンテンツの特定要求を受け付ける操作部と、操作部で受け付けた前記特定要求を前記コンテンツ提供サーバに出力する通信部と、前記コンテンツ管理装置が特定した再生状況に適したコンテンツに関する特定情報を表示する表示部と、を備える。
【0016】
また、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ管理装置とコンテンツ再生装置とを含む、コンテンツ管理システムとして特定することもできる。
【0017】
更に、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ管理装置、コンテンツ再生装置、又はコンテンツ管理システムの何れかで実行されるコンテンツ提供方法として特定することもできる。具体的には、本発明は、1ユーザに帰属する複数のコンテンツ再生装置から、少なくともコンテンツの再生状況に関する情報を含むコンテンツ再生情報を取得する再生情報取得ステップと、前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツの再生状況が特定状況か、該特定状況以外の状況である一般状況かを判断する再生状況判断ステップと、前記再生状況判断ステップで判断されたコンテンツの再生状況に応じて、前記再生情報取得ステップで取得されたコンテンツ再生情報を異なる記憶領域に記憶させる記憶ステップと、前記複数のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、各コンテンツ再生装置のコンテンツの再生状況に適するコンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出し、かつ抽出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源であるコンテンツ再生装置に提供する特定ステップと、を備えるコンテンツ管理方法である。また、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ管理装置、コンテンツ再生装置、又はコンテンツ管理システムで実行される処理を実現させるプログラムとして特定することもできる。
【0018】
また、本発明は、上記プログラムを登録したコンピュータが読み取り可能な登録媒体であってもよい。この場合、コンピュータ等に、この登録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。なお、コンピュータ等が読み取り可能な登録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる登録媒体をいう。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、再生状況に適したコンテンツをより正確に特定できる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施形態に係る楽曲管理システムの概略構成を示す。
【図2】実施形態に係る楽曲管理装置の構成を示す。
【図3】実施形態に係る車載機の構成を示す。
【図4】実施形態に係る車載機の制御部の機能ブロック図を示す。
【図5】実施形態に係る携帯端末の構成を示す。
【図6】楽曲管理システムの概略構成及び処理の流れの概略を示す。
【図7】データアップロード処理のフローを示す。
【図8】楽曲再生情報取得処理のフローを示す。
【図9】車両・周辺状況情報取得処理のフローを示す。
【図10】楽曲管理装置におけるデータ処理フローを示す。
【図11】車載機からアップロードされたデータを登録する再生履歴データベースの一例を示す。
【図12】再生回数の算出パターンの一例を示す。
【図13A】期間毎の再生回数ランク付けの一例を示す。
【図13B】期間毎の再生頻度ランク付けの一例を示す。
【図13C】同一期間の今回算出した再生回数/再生頻度と、前回算出値とを比較し、それぞれの変動度合いを算出した例を示す。
【図14】楽曲聴取嗜好・傾向判定テーブルの一例を示す。
【図15A】楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す(1)。
【図15B】楽曲はS1よく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す(2)。
【図15C】楽曲は一般的に聴かれる曲と判定される判定パターンを示す(1)。
【図15D】楽曲は一般的に聴かれる曲と判定される判定パターンを示す(2)。
【図15E】楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す(3)。
【図15F】楽曲は一般的に聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す(3)。
【図15G】楽曲はS2でよく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す。
【図16】選曲受付画面の遷移例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下の説明では、本発明のコンテンツ管理装置を楽曲管理装置に適用した場合であり、楽曲管理装置、記憶装置、車載機、携帯端末、PC、ポータブルオーディオを含む楽曲管理システムを例に説明する。
【0022】
<構成>
図1は、実施形態に係る楽曲管理システム10の概略構成を示す。実施形態に係る楽曲管理システム10は、楽曲管理装置1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6を備える。楽曲管理装置1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6は、互いにネットワーク7を介して接続されている。ネットワーク7には、電話回線網を利用したインターネットが例示されるが、ネットワーク7は、楽曲管理装置1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6を電気的に接続し、通信可能とできるものであれば良くその態様は特に限定されない。
【0023】
(楽曲管理装置)
図2は、実施形態に係る楽曲管理装置の構成を示す。図2に示すように、楽曲管理装置1は、ハードウェア構成として、楽曲管理装置の情報処理装置11、楽曲管理装置の表示装置12、楽曲管理装置の入力装置13、楽曲管理装置の通信装置14を備え、楽曲管理装置の情報処理装置11は、楽曲管理装置のCPU15、楽曲管理装置のメモリ16を有する。また、楽曲管理装置の情報処理装置11は、再生情報取得部17、再生状況判断部18、楽曲管理装置の記憶部19、特定部20を備える。
【0024】
楽曲管理装置の表示装置12は、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、CRT(Cathode Ray Tube)、エレクトロルミネッセンスパネル等を含む。楽曲管理装置の入力装置13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、操作ボタン等を含む。楽曲管理装置の通信装置14には、例えば、ネットワーク7への接続を実現する通信モジュール(例えば、ネットワークカード)が例示される。
【0025】
楽曲管理装置のCPU15は、楽曲管理装置1の各ハードウェアを制御し、また、楽曲管理装置のメモリ16に登録された制御プログラムに従って、再生情報取得部17、再生状況判断部18、楽曲管理装置の記憶部19、特定部20といった各機能部を機能させる
。その結果、楽曲管理装置の情報処理装置11は、これらの各機能部を備える情報処理装置11として機能する。各機能部は、CPU15上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、これらの各機能部は、専用のプロセッサとして構成してもよい。
【0026】
再生情報取得部17は、1ユーザに帰属する複数の楽曲再生装置、すなわち、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6から、少なくとも楽曲の再生状況(以下、再生シーンともいう)に関する情報を含む楽曲再生情報を取得する。
【0027】
再生状況判断部18は、楽曲再生情報に基づいて楽曲の再生状況を判断する。具体的には、再生状況判断部18は、再生状況が車内であるか否かを判断する。
【0028】
楽曲管理装置の記憶部19は、再生状況判断部18が判断した楽曲の再生状況に応じて、再生情報取得部17で取得された楽曲再生情報を異なる記憶領域に記憶させる。すなわち、楽曲管理装置の記憶部19は、記憶装置2に設けられた各データベースに、再生状況に応じて楽曲再生情報を記憶させる。各データベースの詳細については後述する。なお、記憶装置2は、ハードディスクドライブ(以下、HDDとする。)や半導体メモリ等により構成することができる。本実施形態では、記憶装置2が楽曲管理装置1が設けられたセンター内に設けられているが、記憶装置2はセンターの外部に設けられていてもよい。
【0029】
特定部20は、複数の楽曲再生装置(車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6)からの選曲要求(本発明の特定要求)に応じて、各楽曲再生装置の再生状況に適する楽曲を特定し、特定した楽曲を選曲要求源である楽曲再生装置に提供する。
【0030】
(車載機)
次に車載機3について、車載用オーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機(以下、AVN一体機ともいう。)を例に説明する。
【0031】
図3は、実施形態に係る車載機3の構成を示す。車載機3は、車載機の制御部101、放送受信部102、ディスク再生部103、HD再生部104、ナビゲーション部105、VICS情報受信部106、GPS情報受信部107、分配回路108、画像調整回路109、音声調整回路110、スピーカ111、画像出力部112、表示部113、操作部114、メモリ115、遠隔操作部116を備える。
【0032】
車載機の制御部101は、車載機(AVN一体機)3の各部、或いは接続された外部機器からの信号、また使用者(ユーザ)の操作に基づく各操作部からの操作指示信号等を入力し、それら信号に基づき車載機3の各部、或いは外部機器を統括的に制御する。車載機の制御部101は、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)により構成され、ROM等のメモリに記憶されたプログラムに従い動作する。
【0033】
図4は、実施形態に係る車載機の制御部101の機能ブロック図を示す。実施形態に係る車載機の制御部101は、車載機のCPU31、車載機のメモリ32を含むコンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムによって実現される。車載機のCPU31は、車載機3の各ハードウェアを制御し、また、車載機のメモリ32に登録された制御プログラムに従って、選曲制御部34を含む各機能部を機能させる。選曲制御部34は、楽曲の再生履歴の取得及び送信、選曲指示の受付、選曲要求の送信、選曲情報(特定情報)の受信、楽曲の受信、楽曲の再生などを行う。その結果、車載機3は、これらの機能を備える車載機として機能する。選曲制御部34は、車載機のCPU31上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、選曲制御部34は、専用のプロセッサとして構成してもよい。
【0034】
放送受信部102は、アンテナにより受信された放送波から、特定の周波数の放送波を選択受信し、復調して当該放送の音声信号および、画像信号(テレビ放送の場合)を出力する。放送受信部102は、同調回路、復調・復号回路等により構成される。そして、放送受信部102は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、受信周波数等の各種動作が制御される。
【0035】
ディスク再生部103は、ディスクに記憶されているデータをピックアップにより読込み、読込んだデータに基づく音声信号、画像信号(例えばDVDやBD(Blu-ray Disc)の場
合)の出力を行う。ディスク再生部102は、光学ピックアップ、ピックアップ・ディスク駆動機構、ピックアップ・ディスク駆動機構の制御回路、読取信号の復号回路等により構成される。そして、ディスク再生部103は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読込み位置等の各種動作が制御される。
【0036】
HD再生部104は、磁気登録媒体であるハードディスク(HD)にMP3ファイル等の
音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が記憶され、記憶された各種データから所望のデータを読み出し、画像信号、音声信号、文字信号を出力する。HD再生部104は、HDドライブ、読取信号号の復号回路等により構成される。そして、HD再生部104は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読み出すデータ等の各種動作が制御される。
【0037】
ナビゲーション部105は、地図上に自車位置や目的地までの経路を表示したり、交差点等で音声等により右左折等の進行方向案内を行い、また後述するVICS情報受信部106から交通情報、GPS情報受信部107から自車位置情報を入手して表示したりして、目的地までの経路案内を行う。ナビゲーション部105は、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記憶するハードディスク(HD)、各種演算処理を行うCPU、各種処理のためにデータを記憶するRAM等のメモリ等から構成され、車載機の制御部101からの制御信号に従って、そのオン/オフ、各種動作が制御される。
【0038】
VICS情報受信部106は、交通情報通信システム(VICS(登録商標))に係る交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する。VICS情報受信部106は、交通情報通信システムからのデータを受信する受信機(FM受信機,電波ビーコン受信機,光ビーコン受信機)、受信したデータを復号する復号回路等から構成される。
【0039】
GPS情報受信部107は、GPS(登録商標)衛星からのGPS信号に基づき自車位置を検出し、検出した現在地情報を出力する。GPS情報受信部107は、GPS信号を受信するGPS信号受信回路、受信したGPS信号に基づき自車位置を算出する演算部から構成される。
【0040】
分配回路108は、車載機の制御部101の制御信号により、出力することが指定された各種ソース(ディスク再生部103、放送受信部102、HD再生部104及びナビゲーション部105)の音声信号と画像信号を音声調整回路110及び画像調整回路109に出力する分配回路であり、リレーあるいはスイッチングトランジスタ等の電子回路で構成されたスイッチ群で構成される。
【0041】
画像調整回路109は、車載機の制御部101の制御信号により、入力された画像信号に対し、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整した各画像信号を出力する。画像調整回路109は、画像データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路等により構成される。
【0042】
音声調整回路110は、車載機の制御部101の制御信号により、入力された音声信号に対し、音量、音声を調整し、調整した音声信号を出力する。音声調整回路110は、音声データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路、トランジスタ・抵抗・コンデンサ・コイル等により構成される増幅・減衰回路や共振回路等により構成される。
【0043】
スピーカ111は、音声調整回路110により入力された音声信号を、音声出力する。
【0044】
画像出力部112は、画像調整部から入力された画像信号と、車載機の制御部101から表示部に表示させる表示画像信号とを入力して画像合成等の処理を施し、当該処理を施した画像信号に基づき表示部113を駆動する。画像出力部112は、例えば、演算処理により画像処理を行なう画像用に特化された演算処理回路である画像ASIC、画像処理・出力用に画像データを記憶するビデオメモリ、画像出力用ビデオメモリに記憶された画像データに基づき表示部を駆動する画像駆動回路等で構成される。本実施形態では、画像出力部112が機能することで、後述する選曲受付画面などが車載機の表示部113に表示される。
【0045】
車載機の表示部113は、画像出力部112により入力された画像信号に基づき画像を表示する。表示部113は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、冷陰極フラットパネルディスプレイ等で構成される。本実施形態の表示部113は、タッチパネルによって構成されている。
【0046】
車載機の操作部114は、装置の使用者が各種操作を行う。車載機の操作部114は、例えばタッチパネルや、押釦スイッチ、回転操作スイッチ、ジョイスティック等により構成される。本実施形態の操作部は、タッチパネルによって構成されている。
【0047】
車載機のメモリ115は、各種データや制御プログラムを記憶するメモリ(記憶媒体)で、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、書換え可能なフラッシュメモリ等により構成
される。
【0048】
遠隔操作部116は、自動車にインストルメントパネル等に設置されたAVN一体機本体から離れた場所、例えば運転席と助手席間のひじ掛け付近や、ステアリングホイールに設置され、使用者による入力操作の操作状態を出力する。遠隔操作部116は、本例では操作部の回転操作、傾動操作、押圧操作を検出する。尚、このような遠隔操作部は、回転操作量・方向に応じた信号を出力するロータリエンコーダ、感圧センサにより構成され傾動操作方向に応じた信号を出力するジョイスティック等の傾動センサ、押圧操作によりオンオフ状態が変化する押圧スイッチにより構成される。
【0049】
(その他の端末装置)
携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6などのその他の端末装置は、ネットワーク7を介して楽曲管理装置1と接続され、車載機3と同様の機能を有する。携帯端末4を例に説明すると、携帯端末4(例えば、携帯電話機やスマートフォン)は、車載機3における選曲制御部34に相当するプログラムがインストールされることで、楽曲の再生履歴の取得及び送信、選曲指示の受付、選曲要求の送信、選曲情報(特定情報)の受信、楽曲の受信、楽曲の再生などを行う端末装置として機能する。図5は、実施形態に係る携帯端末の構成を示す。携帯端末4は、ハードウェア構成として、携帯端末の情報処理装置41、携帯端末の表示装置42、携帯端末の入力装置43、携帯端末の通信装置44を備え、携帯端末の情報処理装置41は、携帯端末のCPU45、携帯端末のメモリ46、携帯端末の記憶装置47、及び選曲制御部48を有する。
【0050】
(システム全体の処理の概略)
図6は、楽曲管理システムの概略構成及び処理の流れの概略を示す。車両側では、車載機のCPU31は、本発明のコンテンツ再生情報に含まれる、車両情報、位置情報、車内状況、車両周辺状況、車両装備品作動情報、楽曲再生情報を取得し、データキャッシュに一時的に保存する。そして、車載機のCPU31は、所定のタイミングでデータキャッシュに保存された各種情報に基づいてアップロードデータを作成し、楽曲管理装置1に対してアップロードする。車両情報は、車両の属性に関する情報であり、車種、排気量、乗車可能人数、駐車場の位置情報などを含む。位置情報は、車両のリアルタイムの位置情報であり、経度緯度による特定、住所による特定、道路種別(高速道路、一般道路)、都道府県による特定が例示される。車内状況は、同乗者の有無、同乗者の人数、同乗者の乗車位置、同乗者の種別(家族、親類、恋人、友人、他人、上司、同僚、部下)などを含む。車両周辺状況は、車両の走行状態(停車、走行中、徐行、法定速度)渋滞状況、交通量、天候などを含む。車両装備品作動情報は、ワイパー、ヘッドライト、エアコンのON/OFF、エアコンの設定温度、エアコンの風量、内外気設定などを含む。楽曲再生情報は、楽曲ID、楽曲名、アーティスト名、再生開始時間、再生終了時間などを含む。
【0051】
端末装置側では、携帯端末のCPU45は、本発明のコンテンツ再生情報に含まれる、位置情報や楽曲再生情報を取得し、データキャッシュに一時的に保存する。そして、携帯端末のCPU45は、所定のタイミングでデータキャッシュに保存された各種情報に基づいてアップロードデータを作成し、楽曲管理装置1に対してアップロードする。位置情報は、携帯端末4のリアルタイムの位置情報であり、経度緯度による特定、住所による特定、道路種別(高速道路、一般道路)、都道府県による特定が例示される。楽曲再生情報は、楽曲名、アーティスト名、再生開始時間、再生終了時間などを含む。
【0052】
記憶装置2には、生データベース、車内再生履歴データベース、車外再生履歴データベース、車内再生回数・間隔データベース、車内再生回数・頻度データベース、車外再生回数・頻度データベース、楽曲聴取嗜好・傾向履歴データベースが設けられており、楽曲管理装置1は、処理の段階に応じて対応するデータベースへ情報を登録する。具体的には、楽曲管理装置のCPU15は、車載機3及び携帯端末4からアップロードされたデータを取得すると、まず、生データデータベースへ登録する。次に、楽曲管理装置のCPU15は、生データベースからデータを抽出しデータエラーのチェックを行う。次に、楽曲管理装置のCPU15は、データエラーチェック後のデータの判別を行う。具体的には、楽曲管理装置のCPU15は、再生が車内で行われたか、再生が車外で行われたかを判別する。その結果、楽曲管理装置のCPU15は、判別したデータが車内に属するものであれば、車内再生履歴データベースへ登録し、判別したデータが車外に属するものであれば、車外再生履歴データベースへ登録する。
【0053】
楽曲管理装置のCPU15が再生回数・間隔を算出する際は、楽曲管理装置のCPU15は、車内再生履歴データベースと車外再生履歴データベースの夫々からデータを取得し、再生回数及び再生間隔を算出する。算出後、楽曲管理装置のCPU15は、車内再生回数・間隔データベースと車外再生回数・間隔データベースの夫々へ登録する。
【0054】
楽曲管理装置のCPU15が再生回数・頻度を判定する際は、楽曲管理装置のCPU15は、車内再生回数・間隔データベースと車外再生回数・間隔データベースの夫々からデータを取得し、再生回数及び再生頻度を判定する。判定後、楽曲管理装置のCPU15は、車内再生回数・頻度データベースと車外再生回数・頻度データベースの夫々へ登録する。楽曲管理装置のCPU15は、再生回数・頻度判定に続いて楽曲毎の聴取傾向判定処理を行う際は、判定結果は楽曲聴取嗜好・傾向履歴データベースへ登録する。
【0055】
(データアップロード処理)
図7は、データアップロード処理のフローを示す。以下に説明する処理は、車載機のCPU31又は携帯端末のCPU45によって実行される。この処理のトリガとしては、(1)タイマにより所定時間になると開始、又は、(2)楽曲の再生によって開始がある。ユーザが頻繁に楽曲を再生する場合には、トリガは、「(2)楽曲の再生によって開始」にすることが好ましい。また、楽曲を再生する間隔が空く場合には、トリガは、「(1)タイマにより所定時間になると開始」にすることが好ましい。
【0056】
ステップS11では、楽曲が再生されたか否か判断される。楽曲が再生されていか否かは、楽曲再生時に送信される再生信号を検知することで判断される。楽曲が再生されていると判断された場合、ステップS12へ進む。一方、楽曲が再生されていないと判断された場合、処理が終了する。
【0057】
ステップS12では、楽曲再生情報取得処理が実行される。ここで、図8は、楽曲再生情報取得処理のフローを示す。ステップS21では、再生楽曲IDが取得される。再生楽曲IDは、楽曲を識別できればよい。車載機のCPU31は、例えば再生信号から楽曲を識別可能な信号を取得する。次に、ステップS22では、楽曲再生開始時間が取得される。車載機のCPU31は、例えば再生信号が出力されたタイミングの時間を検出する。楽曲再生開始時間が取得されると、ステップS23へ進む。
【0058】
ステップS23では、楽曲再生終了時におけるユーザ操作の有無が判定される。具体的には、車載機のCPU31は、曲送りのフラグが立っているか否か判定する。曲送りのフラグが立っている場合、ステップS24へ進む。一方、曲送りのフラグが立っていない場合、ステップS28へ進む。
【0059】
ステップS28以降では、他のフラグが立っているか否か判定され、その後ステップS25へ進むことになる。そこで、まず、ステップS28以降の処理について説明する。ステップS28では、楽曲再生終了時におけるユーザ操作の有無が判定される。具体的には、車載機のCPU31は、曲戻しのフラグが立っているか否か判定する。曲戻しのフラグが立っている場合、ステップS29へ進み曲戻しフラグが取得される。一方、曲戻しのフラグが立っていない場合、ステップS30へ進む。
【0060】
ステップS30では、楽曲再生終了時におけるユーザ操作の有無が判定される。具体的には、車載機のCPU31は、通常終了フラグが立っているか否か判定する。通常終了フラグが立っている場合、ステップS31へ進む。一方、通常終了フラグが立っていない場合、ステップS32へ進み、強制終了フラグが取得される。ステップS24では曲送りフラグが取得され、ステップS29では曲戻しフラグが取得され、ステップS31では通常終了フラグが取得され、ステップS32では強制終了フラグが取得され、その後ステップS25へ進む。
【0061】
ステップS25では、楽曲再生終了時間が取得される。楽曲再生終了時間は、再生信号の終了のタイミングの時間を検出することで取得できる。再生終了時間が取得されると、ステップS26へ進む。
【0062】
ステップS26では、楽曲再生時間が取得される。車載機のCPU31は、楽曲再生開始時間と楽曲再生終了時間の差分をとり、楽曲再生時間を算出する。楽曲再生時間が取得されると、ステップS27へ進む。
【0063】
ステップS27では、取得されたデータがメモリにキャッシュされる。すなわち、車載機のCPU31は、再生楽曲ID、楽曲再生開始時間、フラグ、再生終了時間、楽曲再生時間をメモリにキャッシュする。以上により、楽曲再生情報取得処理が終了する。楽曲再
生情報取得処理が終了すると、データアップロード処理におけるステップS13へ進む。
【0064】
ステップS13では、車両・周辺状況情報取得処理が実行される。ここで、図9は、車両・周辺状況情報取得処理のフローを示す。ステップS31では、楽曲再生開始時の車両位置情報が取得される。具体的には、車載機のCPU31は、GPS情報受信部107を通じて楽曲再生開始時の車両の位置情報(経度緯度)を取得する。車両位置情報が取得されるとステップS32へ進む。
【0065】
ステップS32では、楽曲再生開始時の日時情報が取得される。日時情報は、車載機3の内部(例えば、ナビゲーション部105)から取得することができる。日時情報が取得されると、ステップS33へ進む。
【0066】
ステップS33では、楽曲再生開始時の走行路の種別情報が取得される。車載機のCPU31は、道路種別(例えば、高速道路、一般道)、エリア種別(例えば、市街地、郊外、山間部)を取得する。道路種別やエリア種別は、GPS情報受信部107を通じて経度緯度を取得し、経度緯度とナビゲーション部105が有する地図情報に基づいて取得できる。楽曲再生開始時の走行路の種別情報が取得されると、ステップS34へ進む。
【0067】
ステップS34では、楽曲再生開始時の装備品作動情報が取得される。車載機のCPU31は、例えば、ECU(電子制御ユニット)から、ワイパー、ヘッドライト、エアコンのON/OFF、エアコンの設定温度、エアコンの風量、内外気設定を取得する。楽曲再生開始時の装備品作動情報が取得されると、ステップS35へ進む。
【0068】
ステップS35では、楽曲再生開始時の車速情報が取得される。車載機のCPU31は、例えば、車速信号が流れるケーブルなどから取得する。楽曲再生開始時の車速情報が取得されると、ステップS36へ進む。
【0069】
ステップS36では、楽曲再生開始時の同乗者情報が取得される。車載機のCPU31は、例えば、同乗者の有無、同乗者の人数、同乗者の乗車位置、同乗者の種別(家族、親類、恋人、友人、他人、上司、同僚、部下)を取得する。これらの情報は、シートにセンサを設けることで取得できる。楽曲再生開始時の同乗者情報が取得されると、車両・周辺状況情報取得処理が終了する。車両・周辺状況情報取得処理が終了すると、データアップロード処理のステップS14へ進む。
【0070】
ステップS14では、楽曲再生情報又は車両・周辺状況情報が、メモリにキャッシュされる。すなわち、ステップS12、13で取得された情報がメモリにキャッシュされる。次にステップS15では、最終アップロード時間とメモリにキャッシュした時間との差が既定時間以下であるか判断される。規定時間は、例えばメモリのキャッシュ量に応じて既定することができる。最終アップロード時間とメモリにキャッシュした時間との差が既定時間以下であると判断されると、ステップS16へ進む。一方、最終アップロード時間とメモリにキャッシュした時間との差が既定時間以下でないと判断された場合、ステップS17へ進む。
【0071】
ステップS16では、メモリキャッシュ量が既定以下か否か判断される。既定以下と判断されると、データアップロード処理が終了する。既定以下と判断されなかった場合、ステップS17へ進む。
【0072】
ステップS17では、アップロードデータが生成される。次に、ステップS18では、アップロード可能フラグがONか否か判断される。アップロード可能フラグがONであれば、ステップS19へ進み、アップロード可能フラグがONでない場合、再度ステップS
18へ進む。ステップS19では、実際にデータのアップロードが開始される。データのアップロードが完了すると、ステップS20へ進む。
【0073】
ステップS20では、最新アップロード時間が更新される。最新アップロード時間が更新されると、ステップS21へ進み、メモリキャッシュがクリアされる。以上により、データアップロード処理する。これにより、車載機3で取得された情報が楽曲管理装置1へアップロードされる。また、上記処理を適宜繰り返すことで、アップロードが繰り返し行われる。なお、携帯端末4などの他の端末装置についても、基本的には同様の手順により、各種情報のアップロードが可能である。
【0074】
(楽曲管理装置におけるデータ処理)
図10は、楽曲管理装置におけるデータ処理フローを示す。以下に説明する処理は、楽曲管理装置のCPU15によって実行される。この処理は、所定時間になると自動的に開始されてもよく、また、データの受信をトリガとして処理が開始されるようにしてもよい。
【0075】
ステップS41では、データが受信されたか否か判断される。データが受信されていれば、ステップS42へ進み、データが受信されていない場合にはステップS53へ進む。ステップS42では、受信されたデータが車載機3からのアップロードか否か判断される。受信されたデータが車載機3からのアップロードか否かは、例えば、再生した端末装置を特定するログをアップロードするデータに付与し、これを読み取ることで判断できる。受信されたデータが車載機からのアップロードである場合、ステップS43へ進む。一方、受信されたデータが車載機からのアップロードでない場合、ステップS42−1へ進む。
【0076】
ステップS43では、アップロードデータが車内用生データベースに登録される。次に、ステップS44では、データエラーチェックが実行される。すなわち、データエラーが無いか否か判断される。データエラーチェックの方法の例としては、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーの有無を判断する方法が挙げられる。データエラーが検出
されなければ、ステップS45へ進む。一方、データエラーが検出された場合、ステップS52へ進み、データ異常と判断され、データが破棄される。
【0077】
ステップS45では、受信されたデータが正常値であるか判断される。正常値であれば、ステップS46へ進む。一方、受信されたデータが正常値でない場合、ステップS52へ進み、データ異常と判断され、データが破棄される。
【0078】
ステップS46では、受信データ中の楽曲再生情報が、車内再生履歴データベースに登録される。ここで、図11は、車載機からアップロードされたデータを登録する再生履歴データベースの一例を示す。この再生履歴データベースは、「楽曲ID」、「エリア1」、「エリア2」、「エリア3」、「エリア4」、「再生時間帯」、「車両・周辺状況1」、「車両・周辺状況2」、「車両・周辺状況3」の項目が設けられ、楽曲毎に各項目のデータが登録されている。「楽曲ID」は、楽曲を識別するものであり、図11では「楽曲ID」として数字が用いられている。「エリア1」は、楽曲の再生場所を示し、「車内」又は「車外」が登録されている。楽曲の再生場所は、再生履歴情報から判断し、振り分けることができる。「車内」と「車外」の詳しい判断手順については、後述する。「エリア2」、「エリア3」も再生場所を示す。「エリア2」では、地域情報、「エリア3」では道路種別情報、「エリア4」では市街地情報が登録されている。地域情報、道路種別情報、及び市街地情報は、楽曲再生開始時の車両位置情報と楽曲管理装置1が有する地図情報とを比較することで判断し、振り分けることができる。「再生時間帯」は、楽曲の再生時間であり、図11では、時間による特定と、「早朝」、「昼」、「夕方」、「夜間」とい
った段階的な特定が用いられている。「再生時間帯」は、楽曲再生開始時国情報より判断し、振り分けることができる。「車両・周辺状況1」には走行状態が登録されている。「車両・周辺状況1」は、楽曲再生開始時の車速瞬間値と車両プローブ情報(走行中の車両から得られる情報。例えば位置情報。)の既定期間のモニタリングによる変動値算出結果より、「停車」と「走行状態」を判断し、振り分けることができる。「車両・周辺状況2」には、交通量等が登録されている。「車両・周辺状況2」は、楽曲再生開始時の車両位置・車速情報と、センターで管理する集合知情報(エリア毎のプローブ情報集計結果)より、車両位置周辺の交通量を推定でき、振り分けることができる。「車両・周辺状況3」には天候が登録されている。「車両・周辺状況3」は、楽曲再生開始時の車両位置情報・装備品作動情報(ワイパー、ヘッドライトなど)と、センターで収集したエリア毎の天気情報を元に車両位置周辺の天気情報を推定し、振り分けることができる。受信データ中の楽曲再生情報が、車内再生履歴データベースに登録されると、ステップS53へ進む。
【0079】
ステップS42において、受信されたデータが車載機からのアップロードでないと判断された場合、ステップS42−1へ進む。ステップS42−1では、車内からのアップロードか否か判断される。車内からのアップロードか否かは、例えば、アップロードした楽曲再生装置を特定するログをアップロードするデータに付与し、これを読み取ることで判断できる。車内からのアップロードである場合、ステップS43へ進む。車載機からのアップロードであり、かつ、車内からのアップロードのシーンには、車載機が移動自在なポータブル型であり、楽曲再生端末が車載機であるが再生場所が車外である場合や、楽曲再生端末がPCや携帯端末などであり、再生場所が車内である場合が例示される。一方、車内からのアップロードでない場合、ステップS47へ進む。
【0080】
ステップS47では、アップロードデータが車外用生データベースに登録される。次に、ステップS48では、データエラーチェックが実行される。すなわち、データエラーが無いか否か判断される。データエラーチェックの方法の例としては、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーの有無を判断する方法が挙げられる。データエラーが検出
されなければ、ステップS49へ進む。一方、データエラーが検出された場合、ステップS51へ進み、データ異常と判断され、データが破棄される。
【0081】
ステップS49では、受信されたデータが正常値であるか判断される。正常値であれば、ステップS50へ進み、正常値でない場合、ステップS51へ進み、データ異常と判断され、データが破棄される。ステップS50では、受信データ中の楽曲再生情報が、車外再生履歴データベースに登録される。車外再生履歴データベースは、例えば、図11に示す車内再生履歴データベースのように構成することができる。ステップS46、50、51、52におけるそれぞれの処理が終了すると、ステップS53へ進む。
【0082】
ステップS53では、ユーザ嗜好・傾向情報の更新のタイミングか否か判断される。タイミングとして適していれば、ステップS54へ進み、タイミングとして適していなければ処理を終了する。
【0083】
ステップS54では、前回処理からのデータ更新があるか否か判断される。前回処理からのデータ更新がある場合には、ステップS55へ進み、前回処理からのデータ更新が内場合には、処理を終了する。
【0084】
ステップS55では、車外/車内再生履歴データベースに登録されている情報に基づいて、各楽曲について、走行エリア/時間帯/車両・周辺状況毎の既定期間の再生回数が算出される。ここで、図12は、再生回数の算出パターンの一例を示す。再生回数の算出は、楽曲毎に、図12に示すとおり任意に既定された集計期間で、シーン毎の楽曲再生回数の総和が算出される。なお、算出条件は、以下のとおりである。すなわち、「エリア」/
「再生時間帯」/「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、再生履歴回数がカウントされる。また、「エリア」「再生時間帯」/「エリア」「車両・周辺状況」/「再生時間帯」「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、再生履歴回数がカウントされる。「エリア」「再生時間帯」、「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、再生履歴回数がカウントされる。以上により、任意に既定された集計期間における再生回数が算出される。再生回数が算出されると、ステップS56へ進む。
【0085】
ステップS56では、車外/車内再生履歴データベースに登録されている情報に基づいて、各楽曲について、走行エリア/時間帯/車両・周辺状況毎の既定期間の再生頻度が算出される。なお、算出条件は、以下のとおりである。すなわち、楽曲毎に図12に示すとおり任意に既定された集計期間で、シーン毎の楽曲再生間隔(時間)の平均値が算出される。「エリア」/「再生時間帯」/「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、前後の再生履歴から曲の再生間隔(時間)を抽出し、それらの平均値が算出される。また、「エリア」「再生時間帯」/「エリア」「車両・周辺状況」/「再生時間帯」「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、前後の再生履歴から曲の再生間隔(時間)を抽出し、それらの平均値が算出される。更に、「エリア」「再生時間帯」、「車両・周辺状況」が同一の再生履歴情報を同一データ群として、前後の再生履歴から曲の再生間隔(時間)を抽出し、それらの平均値が算出される。例えば、楽曲ID=3の楽曲について、過去Nカ月の「エリア」「再生時間帯」が同一の履歴情報を抽出した結果、再生間隔が「3日/4日/2日/6日」だったとき、上記期間の平均再生間隔は「3.75日」となる。
【0086】
なお、算出された「再生回数」、「再生頻度」を既定された閾値に基づいてランク付けを行うことができる。ここで、図13Aは、期間後との再生回数ランク付けの一例であり、図13Bは、期間毎の再生頻度ランク付けの一例である。このようにランク付けを行うことで再生回数や再生頻度の判定を容易に行うことができる。また、図13Cは、同一期間の今回算出した再生回数/再生頻度と、前回算出値とを比較し、それぞれの変動度合いを算出した例を示す。このように頻度の変動度合いを算出することで、期間毎の変動度合いを容易に確認できる。再生頻度(再生間隔)が算出されると、ステップS57へ進む。
【0087】
ステップS57では、楽曲再生履歴に基づいて、各楽曲の聴取嗜好・傾向が判定される。ここで、図14は、楽曲聴取嗜好・傾向判定テーブルの一例を示す。図14では、聴取場所が、「車内/車外」、「車内でよく聴く楽曲」、「車外でよく聴く楽曲」、「−(その他)」に分けられ、「再生回数の変動度合い」と「再生頻度変動度合い」が夫々、「車内」と「車外」に分けられている。例えば、図14に示すようなテーブルを用いることで、車内、車外における楽曲聴取嗜好・傾向を容易に判定することができる。以上により、データ処理フローにおける処理が終了する。
【0088】
(特定シーンで良く聴かれる楽曲か否かの判定)
楽曲管理装置のCPU15は、図15Aから図15Gに示す判定パターンに基づいて、各楽曲についてある特定シーンでよく聴かれる楽曲か(シーンに対して特異性のある楽曲か)、一般的によく聴かれる楽曲であるか(特定のシーンに特異性のない曲であるか)を定期的に判定することができる。図15Aから図15Gに示す判定パターンは、1曲ごとに対応する。縦軸は楽曲の再生頻度であり、横軸は時間を示す。但し、図15Aから図15Cにおける横軸については時間軸としての意味をもたない。図15Aから図15Cについては、ある楽曲の再生頻度がシーン1(S1)とシーン2(S2)とに分けて表現されているにすぎない。以下に説明する判定手法は、例えばステップS57の判定に用いることができる。
【0089】
図15Aは、楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す。図15Aでは、S1における再生頻度がS2における再生頻度大きく上回っている。従って、この楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1での選曲頻度を上げる。
【0090】
図15Bは、楽曲はS1よく聴かれる楽曲と判定される判定パターンを示す(2)。図15Bでは、閾値が設けられている以外は、図15Aの判定パターンと同じである。図15Bでは、S1における再生頻度が閾値を上回り、更にS2における再生頻度大きく上回っている。従って、この楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1での選曲頻度を上げる。
【0091】
図15Cは、楽曲は一般的に聴かれる曲と判定される判定パターンを示す(1)。図15Cでは、S1、S2が何れも閾値を上回っている。従って、この楽曲は、一般的に聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1以外での選曲頻度を上げる。
【0092】
図15Dは、楽曲は一般的に聴かれる曲と判定される判定パターンを示す。図15Dでは、時間の経過も考慮され、最近の再生頻度が閾値を下回っており、この曲は一般的に聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1以外での選曲頻度を上げる。
【0093】
図15Eは、楽曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される。図15Eでは、時間の経過も考慮されているが、S1は閾値を上回っており、この曲はS1でよく聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1での選曲頻度を上げる。
【0094】
図15Fは、楽曲は一般的に聴かれる楽曲と判定される。図15Fでは、S1、S2が何れも閾値を下回っており、一般的に聴かれる楽曲と判定される。この場合、S1以外での選曲も実施する。
【0095】
図15Gは、楽曲はS2でよく聴かれる楽曲と判定される。図15Gでは、S1では最近の再生頻度は閾値を下回っているが、S2では最近の頻度は閾値を上回っており、S2でよく聴かれるようになった(S2に特異性が移った)と判定される。この場合、S2での選曲頻度を上げる。
【0096】
(再生場所の特定)
車載機3は、通常車内で楽曲を再生するが、ポータブル車載機では車外で楽曲を再生する場合も想定される。これを踏まえ、車載機においては、以下のようにシーンを判定することができる。以下に説明する判定手法は、上述した車載機からのアップロードか否か(ステップS42)の判定、車内からのアップロードか否か(ステップS42−1)の判定に用いることができる。
【0097】
(車載機・ケース1)
楽曲再生端末が車載機であり、再生場所が車内であり、車載機が車内の据え置き型であり、ユーザが車内で楽曲を聴取した場合、楽曲聴取ログに聴取機器種別(車内の据え置き型)を付与して楽曲管理装置1へアップロードする。これにより、再生シーンが車内であると判定することができる。
【0098】
(車載機・ケース2)
楽曲再生端末が車載機であり、再生場所が車内であり、車載機が移動自在なポータブル型であり、ユーザが車内で楽曲を聴取した場合、楽曲聴取ログに聴取機器種別(ポータブル型)を付与すると共に、ユーザの聴取位置情報も付与して楽曲管理装置1へアップロードする。また、車載機からの定期的なプローブアップロードにより、時刻毎の車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を定期的に楽曲管理装置
1で管理する。また、PCや携帯端末の楽曲聴取ログと車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を比較し、再生時刻での楽曲聴取位置情報とその時刻近辺の車両位置との差分が閾値以下であり、かつ再生時刻近辺での車両状態がアクセサリー電源ON状態であるときは、再生シーンが車内であると判定する。これにより、再生シーンが車内であると判定することができる。
【0099】
(車載機・ケース3)
楽曲再生端末が車載機であり、再生場所が車外であり、車載機が移動自在なポータブル型であり、ユーザが車外で楽曲を聴取した場合、楽曲聴取ログに聴取機器種別(ポータブル型)を付与すると共に、ユーザの聴取位置情報も付与して楽曲管理装置1へアップロードする。また、車載機からの定期的なプローブアップロードにより、時刻毎の車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を定期的に楽曲管理装置1で管理する。また、PCや携帯端末の楽曲聴取ログと車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を比較し、再生時刻での楽曲聴取位置情報とその時刻近辺の車両位置との差分が閾値以上であるとき、または、再生時刻近辺での車両状態がアクセサリー電源OFF状態であり、かつアクセサリー電源OFF状態が規定時間以上継続しているときは、再生シーンが車外であると判定する。これにより、再生シーンが車外であると判定することができる。
【0100】
(携帯端末等・ケース1)
楽曲再生端末がPCや携帯端末(以下、携帯端末等とする)であり、再生場所が車内であり、携帯端末等が車内に持ち込まれて再生され、ユーザが車内で楽曲を聴取した場合、携帯端末等を介して再生シーンが車内であることを入力する。この場合、携帯端末等に楽曲聴取環境を確認する機能を付与し、車内か車外かを確認後、確認結果をアップロードするようにすればよい。なお、楽曲管理装置1が判定する場合には以下のようにすればよい。すなわち、携帯端末等の楽曲聴取ログに聴取機器種別(携帯端末等)を付与すると共に、ユーザの聴取位置情報も付与して楽曲管理装置1へアップロードする。また、車載機からの定期的なプローブアップロードにより、時刻毎の車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を定期的に楽曲管理装置1で管理する。また、携帯端末等の楽曲聴取ログと車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を比較し、再生時刻での楽曲聴取位置情報とその時刻近辺の車両位置との差分が閾値以下でその状態が規定時間以上継続し、かつ車両状態がアクセサリー電源ON状態であるときは、再生シーンが車内であると判定する。これにより、再生シーンが車内であると判定することができる。
【0101】
(携帯端末等・ケース2)
楽曲再生端末が携帯端末等であり、再生場所が車内であり、携帯端末等が車載機に接続して車載機を経由して再生(専用のインターフェースを利用)され、ユーザが車内で楽曲を聴取した場合、携帯端末等を介して再生シーンが車内であることを入力する。この場合、携帯端末等に楽曲聴取環境を確認する機能を付与し、車内か車外かを確認後、確認結果をアップロードするようにすればよい。なお、楽曲管理装置1が判定する場合には以下のようにすればよい。すなわち、車載機が携帯端末等の接続を認識したときに認識フラグをONにし、車載機3と携帯端末等との認証結果を保持し、アップロードデータに付与する。また、車載機側で再生履歴を管理又はアップロードする場合は、車載機が携帯端末等の接続を検知したとき再生機器の識別子は「携帯端末等」、再生場所の識別子は「車内」として再生履歴を管理する。楽曲管理装置1は、アップロードされた再生履歴ログについて、上記の情報が含まれている場合は「車内再生している」と判定する。携帯端末等側で再生履歴を管理又はアップロードする場合は、再生機器識別子は「携帯端末等」、再生場所の識別子は「車内」として再生履歴を管理する。楽曲管理装置1は、アップロードされた再生履歴ログについて、上記の情報が含まれている場合は再生シーンが車内であると判定
する。これにより、再生シーンが車内であると判定することができる。
【0102】
(携帯端末等・ケース3)
楽曲再生端末が携帯端末等であり、再生場所が車内であり、携帯端末等が車載機に接続して車載機を経由して再生(専用のインターフェースを利用)され、ユーザが車内で楽曲を聴取した場合、携帯端末等を介して再生シーンが車内であることを入力する。この場合、携帯端末等に楽曲聴取環境を確認する機能を付与し、車内か車外かを確認後、確認結果をアップロードするようにすればよい。なお、楽曲管理装置1が判定する場合には以下のようにすればよい。すなわち、車載機が携帯端末等との物理的接続を認識したときに認識フラグをONにし、AUXの抵抗値の変動や信号入力の検知などより接続を判別する。また、車載機側で再生履歴を管理又はアップロードする場合は、車載機が携帯端末等の接続を検知したとき再生機器の識別子は「携帯端末等」、再生場所の識別子は「車内」として再生履歴を管理する。楽曲管理装置1は、アップロードされた再生履歴ログについて、上記の情報が含まれている場合は「車内再生している」と判定する。携帯端末等側で再生履歴を管理又はアップロードする場合は、再生機器識別子は「携帯端末等」、再生場所の識別子は「車内」として再生履歴を管理する。楽曲管理装置1は、アップロードされた再生履歴ログについて、上記の情報が含まれている場合は再生シーンが車内であると判定する。これにより、再生シーンが車内であると判定することができる。
【0103】
(携帯端末等・ケース4)
楽曲再生端末が携帯端末等であり、再生場所が車外であり、例えば自宅のPCで楽曲を聴取し、また、電車通勤中に携帯端末で楽曲を聴取した場合、携帯端末等を介して再生シーンが車内であることを入力する。この場合、携帯端末等に楽曲聴取環境を確認する機能を付与し、車内か車外かを確認後、確認結果をアップロードするようにすればよい。なお、楽曲管理装置1が判定する場合には以下のようにすればよい。すなわち、楽曲聴取ログに聴取位置情報も付与して楽曲管理装置1にアップロードする。また車載機からの定期的なプローブアップロードにより、時刻毎の車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を定期的に楽曲管理装置1で管理する。また、携帯端末等の楽曲聴取ログと車両状態(例えば、アクセサリー電源のON/OFF状態)と車両位置情報を比較し、再生時刻での楽曲聴取位置情報とその時刻近辺の車両位置との差分が閾値以上であるとき、又は再生時刻での楽曲聴取場所とその時刻近辺の車両位置との差分が閾値以下であるが車両状態がアクセサリー電源OFF状態で、かつその状態が規定時間以上継続しているときは、再生シーンが車外であると判定する。これにより、再生シーンが車外であると判定することができる。
【0104】
(選曲例)
図16は、選曲受付画面の遷移例を示す。図16に示す選曲受付画面は、再生モード選択画面、テーマ選択画面、楽曲再生画面を有する。選曲受付画面には、「オーディオ」ボタン、「戻る」ボタン、「検索」ボタン、「再生テーマから選ぶ」ボタンが表示されている。再生モード選択画面において、「再生テーマから選ぶ」ボタンが選択されると、テーマ選択画面に遷移する。
【0105】
テーマ選択画面には、「オーディオ」ボタン、「戻る」ボタン、「お気に入り楽曲」ボタン、「今だからこその楽曲」ボタンが表示されている。テーマ選択画面において、「今だからこその楽曲」ボタンが選択されると楽曲再生画面に遷移する。
【0106】
楽曲再生画面には、「オーディオ」ボタン、「戻る」ボタン、「再生中楽曲情報」、「楽曲リスト」が表示されている。また、テーマ選択画面において、「今だからこその楽曲」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、楽曲管理装置1と通信し、今だからこその楽曲を選曲するようコマンドを送る。すなわち、車載機のCPU31は、現在のシー
ンに最も適した選曲を楽曲管理装置1に対して要求する。これを受け、楽曲管理装置1は、先に説明したデータ処理を実行し、現在のシーンに最も適した選曲を行うための処理を実行する。選曲が完了すると、選曲した楽曲が送信され、楽曲再生画面に表示される。なお、本実施形態では、楽曲の再生には、ストリーミング再生が用いられる。なお、ストリーミング再生に代えて、ダウンロード完了後に再生するようにしてもよい。
【0107】
以上説明した、実施形態に係る楽曲管理システムによれば、取得した楽曲再生情報を、楽曲の再生状況に応じて異なるデータベースに記憶させることで、再生装置毎の再生状況をより正確に管理することができる。その結果、ユーザがおかれる状況に最適なコンテンツを提供することができる。
【0108】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明に係るコンテンツ管理装置やコンテンツ再生装置はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
【符号の説明】
【0109】
1・・・楽曲管理装置
2・・・記憶装置
3・・・車載機
4・・・携帯端末
5・・・PC
6・・・ポータブルオーディオ
10・・・楽曲管理システム
17・・・再生情報取得部
18・・・再生状況判断部
19・・・記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ユーザに帰属する複数のコンテンツ再生装置から、少なくともコンテンツの再生状況に関する情報を含むコンテンツ再生情報を取得する再生情報取得部と、
前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツの再生状況が特定状況か、該特定状況以外の状況である一般状況かを判断する再生状況判断部と、
前記再生状況判断部が判断したコンテンツの再生状況に応じて、前記再生情報取得部で取得されたコンテンツ再生情報を異なる記憶領域に記憶させる記憶部と、
前記複数のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、各コンテンツ再生装置のコンテンツの再生状況に適するコンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出し、かつ抽出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源であるコンテンツ再生装置に提供する特定部と、
を備えるコンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記コンテンツ再生情報は、コンテンツ再生装置の属性情報を更に含み、
前記再生状況判断部は、前記属性情報及び前記再生状況に関する情報に基づいて前記コンテンツの再生状況を判断する請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記特定状況は、車内であり、前記一般状況は、車外であり、
前記再生状況判断部は、前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツ再生状況が車内か車外か否かを判断し、
前記記憶部は、前記再生情報取得部で取得されたコンテンツ再生情報を、車内用の記憶領域と車外用の記憶領域に分けて記憶させ、
前記特定部は、車内のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、車内に適するコンテンツを車内用の記憶領域から抽出し、かつ抽出したコンテンツの車外での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源である車内のコンテンツ再生装置に提供する、
請求項1または2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記再生状況判断部は、前記コンテンツ再生情報に基づいて、判断対象であるコンテンツが特定状況での再生回数と、特定状況以外の状況である一般状況での再生回数とを比較し、前記特定状況での再生回数と前記一般状況での再生回数との差分が所定回数以上である場合、前記判断対象であるコンテンツが特定状況に適したコンテンツと判断する、請求項1から3の何れか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項に記載のコンテンツ管理装置と通信自在なコンテンツ再生装置であって、ユーザからのコンテンツの特定要求を受け付ける操作部と、操作部で受け付けた前記特定要求を前記コンテンツ提供サーバに出力する通信部と、前記コンテンツ管理装置が特定した再生状況に適したコンテンツに関する特定情報を表示する表示部と、を備えるコンテンツ再生装置。
【請求項6】
1ユーザに帰属する複数のコンテンツ再生装置から、少なくともコンテンツの再生状況に関する情報を含むコンテンツ再生情報を取得する再生情報取得ステップと、
前記コンテンツ再生情報に基づいて、前記コンテンツの再生状況が特定状況か、該特定状況以外の状況である一般状況かを判断する再生状況判断ステップと、
前記再生状況判断ステップで判断されたコンテンツの再生状況に応じて、前記再生情報取得ステップで取得されたコンテンツ再生情報を異なる記憶領域に記憶させる記憶ステップと、
前記複数のコンテンツ再生装置からの特定要求に応じて、各コンテンツ再生装置のコンテンツの再生状況に適するコンテンツをコンテンツの再生状況に応じた記憶領域から抽出
し、かつ抽出したコンテンツの一般状況での再生状況を考慮してコンテンツを特定し、特定したコンテンツを特定要求源であるコンテンツ再生装置に提供する特定ステップと、
を備えるコンテンツ管理装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−123859(P2012−123859A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272050(P2010−272050)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】