コンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体
【課題】ユーザがコンテンツを読み始めることを妨げることなく、コンテンツ上に付加情報を重ねて表示すること。
【解決手段】記憶部14が、コンテンツの表示設定情報を記憶し、付加情報設定部15dが、コンテンツの読み始めの位置と重ならないコンテンツ上の位置に、記憶部14に記憶された表示設定情報に応じて付加情報の表示位置をコンテンツ毎に可変に設定し、表示部12が、コンテンツを表示するとともに、付加情報設定部15dにより設定された表示位置に付加情報を表示する。
【解決手段】記憶部14が、コンテンツの表示設定情報を記憶し、付加情報設定部15dが、コンテンツの読み始めの位置と重ならないコンテンツ上の位置に、記憶部14に記憶された表示設定情報に応じて付加情報の表示位置をコンテンツ毎に可変に設定し、表示部12が、コンテンツを表示するとともに、付加情報設定部15dにより設定された表示位置に付加情報を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツとコンテンツに関連する付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、そのコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム、および、そのコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子書籍の利用が急激に拡大してきている。そして、電子書籍を表示する情報端末装置には、電子書籍の利便性をより高めるために数多くの工夫がなされている。例えば、ユーザが電子書籍を読むことを中断した場合に、中断したページにしおり情報を付加し、ユーザが電子書籍を読むことを再開する場合に、しおり情報を付加したページを表示する技術がある。
【0003】
非特許文献1には、ユーザが現在読んでいる電子書籍のページに自動的にブックマークを付与し、ユーザが電子本棚からその電子書籍を選択した場合に、ブックマークが付与されたページを表示させる情報端末についての記載がある。この情報端末は、ブックマークが付与されたページの左側の領域に一定の幅を有するリボンの絵を表示する。
【0004】
また、特許文献1には、自分が付与したしおり情報と、他人が付与したしおり情報の双方を文書上に表示させ、なおかつ、自分のしおり情報と他人のしおり情報とを区別してユーザに提示することができる表示装置が開示されている。この表示装置は、しおり情報を半透明の状態で表示する。これにより、しおり情報と重なる位置にある文書の文字が視認可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−182257号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Simon NG. ‘Hands-On with Classics: A Great eBook Reader for iPhone (Free for Limited Time)’ [online]. February 12, 2010. [retrieved on 2011-01-21]. Retrieved from the Internet: <URL: http://www.simonblog.com/2010/02/12/hands-on-with-classics-a-great-ebook-reader-for-iphone-free-for-limited-time/>.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した非特許文献1の技術では、ユーザが読もうとする文章の上にリボンの絵が表示され、文章を隠してしまう場合があり、ユーザが文章を読み始めることを妨げるという問題がある。
【0008】
また、上述した特許文献1の技術は、しおり情報が半透明の状態で表示されるので、文章の上にしおり情報が表示されたとしても、ユーザが文章を読むことは不可能ではないが、文章が不鮮明になり、読みにくくなるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザがコンテンツを読み始めることを妨げることなく、コンテンツ上に付加情報を重ねて表示することが可能なコンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、そのコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム、および、そのコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する為に、本発明の第1の技術手段は、コンテンツと付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置であって、前記コンテンツの表示設定情報を記憶する記憶部と、前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定部と、前記コンテンツを表示するとともに、前記付加情報設定部により設定された表示位置に前記付加情報を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に基づいて、前記コンテンツの読み始めの位置を推定する読み始め位置推定部をさらに備え、前記付加情報設定部は、前記読み始め位置推定部により推定された前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置に前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部は、前記表示設定情報に対応付けて、前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を記憶し、前記付加情報設定部は、前記表示設定情報に基づいて、前記記憶部から前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツに含まれる文章が縦書きか横書きかを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツの各ページの綴じ位置を設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第6の技術手段は、第1〜第5のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツを表示する表示画面が縦長画面か横長画面かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の第7の技術手段は、第1〜第6のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツの画面表示が見開き表示か否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第8の技術手段は、第1〜第7のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトか否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の第9の技術手段は、第1〜第8のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示サイズを該付加情報毎に可変に設定することを特徴とする。
【0019】
本発明の第10の技術手段は、第1〜第9のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、所定の基準に応じて、前記表示部に表示される前記付加情報を変更することを特徴とする。
【0020】
本発明の第11の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記表示部に表示されるコンテンツであることを特徴とする。
【0021】
本発明の第12の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記付加情報の表示位置であることを特徴とする。
【0022】
本発明の第13の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記付加情報の表示領域のサイズであることを特徴とする。
【0023】
本発明の第14の技術手段は、第1〜第13のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示禁止領域の情報を受け付け、前記付加情報の表示位置を前記表示禁止領域以外の領域内に設定することを特徴とする。
【0024】
本発明の第15の技術手段は、第1〜第14のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報は、前記コンテンツにおいてユーザにより指定されたページに表示されるしおり情報を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第16の技術手段は、第1〜第15のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報は、広告情報を含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の第17の技術手段は、第1〜第16のいずれか1つの技術手段において、前記コンテンツは、電子書籍コンテンツであることを特徴とする。
【0027】
本発明の第18の技術手段は、コンテンツと付加情報とを表示するコンテンツ表示方法であって、前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、記憶部に記憶された前記コンテンツの表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定ステップと、前記コンテンツを表示部に表示するとともに、前記付加情報設定ステップにおいて設定された表示位置に前記付加情報を前記表示部に表示する表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の第19の技術手段は、上記コンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0029】
本発明の第20の技術手段は、上記コンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、コンテンツの読み始めの位置と重ならないコンテンツ上の位置に、記憶部に記憶されたコンテンツの表示設定情報に応じて付加情報の表示位置がコンテンツ毎に可変に設定され、設定された表示位置にコンテンツとともに付加情報が表示されるので、ユーザがコンテンツを読み始めることを妨げることなく、コンテンツ上に付加情報を重ねて表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すコンテンツメタデータの一例を示す図である。
【図3】図1に示す画面構成データの一例を示す図である。
【図4】図1に示すコンテンツ読み始め位置データの一例を示す図である。
【図5】縦書きのコンテンツの読み始めの位置について説明する図である。
【図6】横書きのコンテンツの読み始めの位置について説明する図である。
【図7】横書き、左綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図8】横書き、右綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図9】縦書き、右綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図10】本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施形態の変形例における広告表示位置データの一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る広告を含んだしおり情報の表示について説明する図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0033】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10の構成の一例を示すブロック図である。コンテンツ表示装置10は、例えば、携帯電話機、電子書籍端末、タブレットPC(Personal Computer)、パーソナルコンピュータなどの装置であり、電子書籍などのコンテンツを表示する装置である。このコンテンツ表示装置10は、コンテンツを表示する際に、例えば、広告などの付加情報をコンテンツとともに表示する。なお、第1の実施形態では、コンテンツが電子書籍のコンテンツであり、付加情報が広告である場合について説明する。
【0034】
図1に示すように、このコンテンツ表示装置10は、ネットワーク40を介して、コンテンツ配信サーバ20、および、広告配信サーバ30と接続される。コンテンツ配信サーバ20は、電子書籍のコンテンツのデータをコンテンツ表示装置10に送信するサーバ装置である。広告配信サーバ30は、コンテンツとともに表示される広告のデータをコンテンツ表示装置10に送信するサーバ装置である。
【0035】
コンテンツ表示装置10は、入力部11、表示部12、ネットワークインターフェース部13、記憶部14、制御部15を備える。入力部11は、コンテンツ表示装置10に対するユーザの操作を受け付け、受け付けた操作の情報を制御部15に送信する入力デバイスである。この入力部11は、例えば、操作キーなどで構成されてもよいし、表示部12と一体となって機能するタッチパネルにより構成される。表示部12は、電子書籍のコンテンツや広告などを表示する表示デバイスである。この表示部は、例えば、液晶ディスプレイや、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどにより構成される。ネットワークインターフェース部13は、コンテンツ配信サーバ20や広告配信サーバ30との間で、ネットワーク40を介して、有線通信あるいは無線通信を行うインターフェース部である。
【0036】
記憶部14は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。この記憶部14は、コンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14c、画面構成データ14d、広告データ14e、コンテンツ読み始め位置データ14fを記憶する。
【0037】
コンテンツデータ14aは、電子書籍のコンテンツのデータである。このコンテンツデータ14aは、例えば、XMDF(Mobile Document Format)形式、PDF(Portable Document Format)形式、HTML(HyperText Markup Language)形式、FLASH形式などで生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含むコンテンツデータである。
【0038】
サムネイル画像データ14bは、電子書籍コンテンツの表紙のサムネイル画像のデータである。コンテンツデータ14aおよびサムネイル画像データ14bは、電子書籍のコンテンツを識別するための書籍IDと対応付けて記憶される。
【0039】
コンテンツメタデータ14cは、コンテンツデータ14aとして記憶される電子書籍のコンテンツデータに対するメタデータである。図2は、図1に示すコンテンツメタデータ14cの一例を示す図である。図2に示すように、コンテンツメタデータ14cには、登録番号、書籍ID、書誌情報、縦書きフラグ、右綴じフラグの各項目が登録される。
【0040】
登録番号は、コンテンツメタデータ14cに登録される各メタデータに割り当てられる番号である。書籍IDは、コンテンツデータ14aに登録される各コンテンツデータを一意に識別するために各コンテンツデータに割り当てられる、アルファベットや数字などの文字列により構成されるIDである。この書籍IDを用いて、コンテンツデータ14aおよびサムネイル画像データ14bから各メタデータに対応するコンテンツデータ、および、サムネイル画像データが読み出される。
【0041】
書誌情報は、コンテンツのタイトル、著者、出版社、発売日、販売価格、ジャンルなどの情報である。縦書きフラグは、コンテンツが縦書きのコンテンツであるか否かを示すフラグである。コンテンツが縦書きのコンテンツである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが横書きのコンテンツである場合、「0」のフラグが登録される。右綴じフラグは、コンテンツが右綴じのコンテンツであるか否かを示すフラグである。コンテンツが右綴じのコンテンツである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが左綴じのコンテンツである場合、「0」のフラグが登録される。なお、コンテンツメタデータ14cのフォーマットは、図2に示すものに限定されず、他のフォーマットを用いることとしてもよい。
【0042】
図1の説明に戻ると、画面構成データ14dは、後に説明する電子書籍表示制御部15eにより設定されるコンテンツの表示画面の構成データである。図3は、図1に示す画面構成データ14dの一例を示す図である。図3に示すように、この画面構成データ14dには、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの各項目が登録される。
【0043】
段組みフラグは、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトであるか否かを示すフラグである。コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでない場合、「0」のフラグが登録される。横画面フラグは、コンテンツの画面表示が横画面表示であるか否かを示すフラグである。コンテンツの画面表示が横画面表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツの画面表示が縦画面表示である場合、「0」のフラグが登録される。見開きフラグは、コンテンツの画面表示が見開き表示であるか否かを示すフラグである。コンテンツの画面表示が見開き表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツの画面表示が見開き表示でない場合、「0」のフラグが登録される。なお、画面構成データ14dのフォーマットは、図3に示すものに限定されず、他のフォーマットを用いることとしてもよい。
【0044】
図2に示した縦書きフラグ、右綴じフラグ、および、図3に示した段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグは、コンテンツを表示部12に表示する際に用いられる表示設定情報であり、それぞれ特許請求の範囲における表示設定情報に対応するものである。コンテンツの読み始めの位置は、コンテンツが縦書きか否か、コンテンツが右綴じか否か、コンテンツが段組みのレイアウトで表示されるか否か、コンテンツが横画面で表示されるか否か、コンテンツが見開き表示で表示されるか否かにより変わり得る。そのため、上記表示設定情報は、コンテンツの読み始めの位置を推定するために用いられる。このように、縦書きフラグ、右綴じフラグ、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグを用いてコンテンツの読み始めの位置を推定することにより、コンテンツの読み始めの位置を正確に判定することができるようになる。
【0045】
図1の説明に戻ると、広告データ14eは、電子書籍のコンテンツと同時に表示される広告のデータである。この広告データ14eは、例えば、XMDF形式、PDF形式、HTML形式、FLASH形式などで生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含む画像データである。この広告データ14eには、1以上の広告のデータが含まれ、各広告の大きさは異なっていてもよい。
【0046】
コンテンツ読み始め位置データ14fは、コンテンツの読み始めの位置の推定に用いられるデータである。図4は、図1に示すコンテンツ読み始め位置データ14fの一例を示す図である。図4に示すように、このコンテンツ読み始め位置データ14fには、表示モード情報、および、コンテンツ読み始め位置の情報が予め登録されている。
【0047】
表示モード情報は、コンテンツを表示する際の表示モードの情報である。この表示モード情報には、コンテンツが縦書きであるか否か、コンテンツが右綴じのコンテンツであるか否か、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトであるか否か、コンテンツの画面表示が横画面表示であるか否か、コンテンツの画面表示が見開き表示であるか否かの情報が登録されている。
【0048】
図4の例において、コンテンツが縦書きである場合、コンテンツが右綴じのコンテンツである場合、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトである場合、コンテンツの画面表示が横画面表示である場合、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが横書きである場合、コンテンツが左綴じのコンテンツである場合、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでない場合、コンテンツの画面表示が縦画面表示である場合、コンテンツの画面表示が見開き表示でない場合、「0」のフラグが登録される。
【0049】
例えば、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,1,0,1,0)という表示モード情報は、コンテンツが縦書きでなく、コンテンツが右綴じのコンテンツであり、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでなく、コンテンツの画面表示が横画面表示であり、コンテンツの画面表示が見開き表示でないことを示す。
【0050】
コンテンツ読み始め位置は、コンテンツの読み始めの位置の情報である。「左上」は、コンテンツがページの左上から読み始められるコンテンツであることを示し、「右上」は、コンテンツがページの右上から読み始められるコンテンツであることを示し、「右ページ左上」は、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合に、コンテンツが右側のページの左上から読み始められるコンテンツであることを示し、「左ページ左上」は、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合に、コンテンツが左側のページの左上から読み始められるコンテンツであることを示す。
【0051】
図5は、縦書きのコンテンツ16の読み始めの位置について説明する図であり、図6は、横書きのコンテンツ16の読み始めの位置について説明する図である。図5、図6のコンテンツ16上に示される丸印は、コンテンツ16の読み始めの位置を示す。図5(A)は、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,0,0,0)の場合の例である。この場合、コンテンツ16はページの右上から読み始められる。よって、図4に示すように、表示モード情報(1,1,0,0,0)に対応付けて、「右上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。同様に、図5(B)〜図5(F)はそれぞれ、表示モード情報が(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,1,0,0)、(1,1,0,1,0)、(1,1,1,1,0)、(1,1,0,1,1)、(1,1,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「右上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。なお、コンテンツ16が縦書きの場合、コンテンツが左綴じであることは通常無いので、縦書き、左綴じのコンテンツ16については考慮しない。
【0052】
また、図6(A)は、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、あるいは、(0,1,0,0,0)の場合の例である。この場合、コンテンツ16はページの左上から読み始められる。ここで、右綴じと左綴じとでコンテンツ16の読み始めの位置は変わらない。よって、図4に示すように、表示モード情報(0,0,0,0,0)、および、(0,1,0,0,0)に対応付けて、「左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。同様に、図6(B)は、表示モード情報が(0,0,1,0,0)、あるいは、(0,1,1,0,0)の場合の例であり、図6(C)は、表示モード情報が(0,0,0,1,0)、あるいは、(0,1,0,1,0)の場合の例であり、図6(D)は、表示モード情報が(0,0,1,1,0)、あるいは、(0,1,1,1,0)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。
【0053】
また、図6(E)は、表示モード情報が(0,0,0,1,1)の場合の例であり、図6(F)は、表示モード情報が(0,0,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「左ページ左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。さらに、図6(G)は、表示モード情報が(0,1,0,1,1)の場合の例であり、図6(H)は、表示モード情報が(0,1,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「右ページ左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。
【0054】
ここで、コンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14cは、後に説明するコンテンツデータ取得部15aがコンテンツ配信サーバ20から取得し、記憶部14に記憶したデータである。画面構成データ14dは、後に説明する電子書籍表示制御部15eがユーザによる操作に基づいて記憶したデータである。また、広告データ14eは、後に説明する広告データ取得部15bが広告配信サーバ30から取得し、記憶部14に記憶したデータである。また、コンテンツ読み始め位置データ14fは、予めコンテンツ表示装置10の記憶部14に記憶されたデータである。
【0055】
図1の説明に戻ると、制御部15は、コンテンツ表示装置10の全体を制御する処理部である。特に、この制御部15は、電子書籍のコンテンツの表示、および、広告の表示を制御する。制御部15は、コンテンツデータ取得部15a、広告データ取得部15b、読み始め位置推定部15c、付加情報設定部15d、電子書籍表示制御部15eを備える。
【0056】
コンテンツデータ取得部15aは、コンテンツ配信サーバ20から電子書籍のコンテンツデータ、そのコンテンツ16の表紙のサムネイル画像のデータ、および、そのコンテンツデータのメタデータを受信し、受信したデータを記憶部14にコンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14cとして記憶する処理部である。広告データ取得部15bは、広告配信サーバ30から広告データを受信し、受信した広告データを記憶部14に広告データ14eとして記憶する処理部である。
【0057】
読み始め位置推定部15cは、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する処理部である。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図2に示したコンテンツメタデータ14cから、縦書きフラグ、右綴じフラグの情報を読み出す。また、読み始め位置推定部15cは、図3に示した画面構成データ14dから、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報を読み出す。
【0058】
そして、読み始め位置推定部15cは、図4に示したコンテンツ読み始め位置データ14fを記憶部14から読み出し、コンテンツメタデータ14cから読み出した縦書きフラグ、右綴じフラグの情報、および、画面構成データ14dから読み出した段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報と一致する表示モード情報を特定する。そして、読み始め位置推定部15cは、特定した表示モード情報に対応するコンテンツ読み始め位置の情報をコンテンツ読み始め位置データ14fから読み出すことにより、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。このように、読み始め位置推定部15cがコンテンツ16の読み始めの位置を推定することにより、広告の表示位置を、コンテンツの読み始めの位置と重ならない位置に容易に設定することができる。
【0059】
付加情報設定部15dは、コンテンツ16上に表示される広告の設定を行う処理部である。例えば、付加情報設定部15dは、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に、広告の表示位置を設定する。
【0060】
図7は、横書き、左綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図であり、図8は、横書き、右綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図であり、図9は、縦書き、右綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図である。図7〜図9のコンテンツ16上に示される丸印は、コンテンツ16の読み始めの位置を示す。なお、コンテンツ16が縦書きの場合、コンテンツ16が左綴じであることは通常無いので、縦書き、左綴じのコンテンツ16については考慮しない。
【0061】
図7(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、(0,0,1,0,0)、(0,0,0,1,0)、(0,0,1,1,0)、(0,0,0,1,1)、(0,0,1,1,1)の場合に相当する。そして、図7(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0062】
また、図7(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左ページ左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、右側のページの右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0063】
また、図8(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,1,0,0,0)、(0,1,1,0,0)、(0,1,0,1,0)、(0,1,1,1,0)、(0,1,0,1,1)、(0,1,1,1,1)の場合に相当する。そして、図8(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0064】
また、図8(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右ページ左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、左側のページの左上の位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、左側のページの右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0065】
また、図9(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,0,0,0)、(1,1,1,0,0)、(1,1,0,1,0)、(1,1,1,1,0)、(1,1,0,1,1)、(1,1,1,1,1)の場合に相当する。そして、図9(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の左下の隅に広告17の左下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0066】
また、図9(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右ページ右上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、左側のページの左下の隅に広告17の左下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0067】
図1の説明に戻ると、電子書籍表示制御部15eは、表示部12における電子書籍のコンテンツ16の表示を制御する処理部である。例えば、電子書籍表示制御部15eは、ユーザが入力部31を用いてコンテンツ16を縦画面表示、横画面表示、見開き表示、あるいは、段組み表示に設定する操作を行った場合に、その操作の情報を入力部31から受け付け、受け付けた情報に基づいて画面構成データ14dを記憶部14に記憶するとともに、コンテンツ16の画面表示を縦画面表示、横画面表示、見開き表示、あるいは、段組み表示に切り替える制御を行う。このような切り替え制御がなされた場合、読み始め位置推定部15cによるコンテンツ16の読み始め位置の推定処理、付加情報設定部15dによる広告17の表示位置の設定処理が再度なされ、設定された表示位置に広告17が表示される。
【0068】
この電子書籍表示制御部15eは、付加情報表示制御部15fを備える。付加情報表示制御部15fは、表示部12における広告17の表示を制御する処理部である。例えば、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより表示位置が設定された広告17を、その表示位置に表示する制御を行う。
【0069】
つぎに、本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例について説明する。図10、図11は、本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、まず、コンテンツ表示装置10の電子書籍表示制御部15eは、電子書籍のコンテンツ16の最初のページのデータをコンテンツデータ14aから読み込む(ステップS101)。そして、付加情報設定部15dは、最初の広告17のデータを広告データ14eから読み込む(ステップS102)。
【0070】
続いて、読み始め位置推定部15cは、表示設定情報を取得する(ステップS103)。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図2に示したコンテンツメタデータ14cから、縦書きフラグ、右綴じフラグの情報を取得する。また、読み始め位置推定部15cは、図3に示した画面構成データ14dから、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報を取得する。
【0071】
そして、読み始め位置推定部15cは、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する(ステップS104)。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図4に示したコンテンツ読み始め位置データ14fを読み出し、ステップS103において取得した表示設定情報に一致する表示モード情報を特定し、特定した表示モード情報に対応するコンテンツ読み始め位置の情報をコンテンツ読み始め位置データ14fから読み出すことにより、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。
【0072】
その後、付加情報設定部15dは、図7〜9を用いて説明したようにして、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に、広告17の表示位置を設定する(ステップS105)。続いて、電子書籍表示制御部15eは、表示部12を制御して、ステップS101でデータを読み込んだページを表示させる(ステップS106)。そして、付加情報表示制御部15fは、表示部12を制御して、ステップS102でデータを読み込んだ広告17を、付加情報設定部15dにより設定された表示位置に表示させる(ステップS107)。
【0073】
その後、図11に示すように、付加情報表示制御部15fは、入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。広告17を消去する操作とは、例えば、広告17の所定の箇所を指でタップする操作などである。入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けた場合(ステップS108においてYESの場合)、付加情報表示制御部15fは、表示部12を制御して、広告17を画面から消去させる(ステップS109)。
【0074】
入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けていない場合(ステップS108においてNOの場合)、あるいは、ステップS109において、広告17が消去された場合、電子書籍表示制御部15eは、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS110)。
【0075】
入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けた場合(ステップS110においてYESの場合)、電子書籍表示制御部15eは、つぎに表示するページのデータをコンテンツデータ14aから読み込む(ステップS111)。そして、付加情報設定部15dは、つぎに表示する広告17のデータを広告データ14eから読み込む(ステップS112)。その後、図10のステップS106に移行して、ステップS111でデータを読み込んだページが電子書籍表示制御部15eにより表示され、それ以後の処理が実行される。
【0076】
図11のステップS110において、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けていない場合(ステップS110においてNOの場合)、電子書籍表示制御部15eは、入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS113)。入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けていない場合(ステップS113においてNOの場合)、ステップS108に移行して、それ以後の処理が実行される。入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けた場合(ステップS113においてYESの場合)、そのままこのコンテンツ表示処理は終了する。
【0077】
なお、上記第1の実施形態では、読み始め位置推定部15cが、コンテンツ16の読み始めの位置を推定し、付加情報設定部15dが、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置に重ならないコンテンツ16上の位置に、広告17の表示位置を設定することとしたが、付加情報設定部15dが、表示モード情報に対応付けて広告17の表示位置の情報を予め記憶しておき、記憶した情報に基づいて、広告17の表示位置を設定することとしてもよい。
【0078】
図12は、第1の実施形態の変形例における広告表示位置データ14gの一例を示す図である。図12に示す広告表示位置データ14gは、例えば、図1の記憶部14に記憶される。図12に示すように、この広告表示位置データ14gには、表示モード情報、位置名称、座標値の情報が登録される。
【0079】
表示モード情報は、図4で説明した表示モード情報と同様のものであり、コンテンツ16を表示する際の表示モードの情報である。位置名称は、広告17が表示される位置に付された名称の情報である。座標値は、広告17が表示される位置の座標の情報である。座標値(x,y)は、矩形状の広告17の右下の座標が(x,y)であることを示す。この座標値は、広告17が画面に表示される場合に、コンテンツ16の読み始めの位置に広告17の表示位置が重ならないように予め設定されている。
【0080】
例えば、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,1,0)であり(図7(C)の場合)、画面の解像度が(1366,800)であるとすると、広告17は画面の右下隅となる「A」の位置、すなわち、広告17の右下の座標値が(1366,800)となる位置に表示される。
【0081】
このように、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない広告17の表示位置を、予め表示モード情報に応じて設定しておくことにより、広告17の表示位置を簡易な方法で設定することができる。なお、ここでは、5種類の広告17の表示位置を設定しているが、この種類の数をさらに増やしてもよいし、減らしてもよい。
【0082】
また、上記第1の実施形態では、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付ける度に、コンテンツ16上に表示する広告17が変更されるが(図11のステップS110〜S112、図10のステップS106、ステップS107)、コンテンツ16の表示処理が開始された場合(図10のステップS101)にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が終了となる場合(図11のステップS113においてYESの場合)にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が開始された場合とコンテンツ16の表示処理が終了となる場合の両方の場合にのみ、広告17が表示されることとしてもよい。そして、表示される広告17は、その都度変更されてもよい。
【0083】
この場合、付加情報設定部15dは、最後に表示した広告17の情報を記憶部14に記憶しておき、コンテンツの表示処理を開始した場合やコンテンツの表示処理を終了する場合に、その情報を読み出して、最後に表示した広告17とは異なる広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定する。そして、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより設定された広告17を表示部12に表示させる。
【0084】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、広告17が電子書籍のコンテンツ16上に表示される場合について説明したが、第2の実施形態では、広告17を含むしおり情報がコンテンツ16上に表示される場合について説明する。
【0085】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る広告17を含んだしおり情報18の表示について説明する図である。図13は、図4で説明した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、あるいは、(0,1,0,0,0)である場合の例について示している。ここで、コンテンツ16上には、広告17を含むしおり情報18が表示されている。
【0086】
しおり情報18とは、ユーザがコンテンツ16を読み進めることを中断する場合などに、コンテンツ16のページにユーザが付加する電子的なしおりの情報である。ユーザがコンテンツ16を再び読む場合、しおり情報18の一覧の中からあるしおり情報18を指定すると、指定されたしおり情報18が付加されたページが表示部12に表示されるので、ユーザは容易にそのページの続きを読むことができる。
【0087】
図13に示すように、ユーザがしおり情報18を付加すると、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示される。ただし、しおり情報18は、図7〜図9で説明した広告17の場合と同様に、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に表示される。これにより、ユーザがコンテンツ16を読み始めることを妨げることなく、しおり情報18をコンテンツ16上に表示することができる。
【0088】
つぎに、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置50の一例について説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置50の構成の一例を示すブロック図である。このコンテンツ表示装置50は、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と、付加情報設定部15d、電子書籍表示制御部15e、付加情報表示制御部15fの機能が異なるとともに、記憶部14にしおりデータ14hが記憶され、制御部15にしおり管理部15gが設けられている点が異なる。ここでは、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と同様の機能を有する処理部の説明を省略し、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と異なる点について説明する。
【0089】
しおりデータ14hは、しおり情報18が付加されたページのデータ、および、しおり情報18の表示画像データである。しおり情報18が付加されたページのデータは、ユーザが入力部11を介してコンテンツ16のページにしおり情報18を付加する操作を行った場合に登録される。また、しおり情報18の表示画像データは、XMDF形式、PDF形式、HTML形式、FLASH形式などにより生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含む画像データである。
【0090】
しおり管理部15gは、コンテンツ16のページに対して付加されるしおり情報18の管理を行う処理部である。このしおり管理部15gは、ユーザが入力部11を介してコンテンツ16のページにしおり情報18を付加する操作を行った場合、そのページの情報をしおりデータ14hとして記憶部14に記憶する。また、しおり管理部15gは、しおり情報18に広告17を含め、広告17を含んだしおり情報18を表示部12に表示するよう付加情報表示制御部15fに指示をする。さらに、しおり管理部15gは、ユーザが入力部11を介してしおり情報18を削除する操作を行った場合、そのページの情報をしおりデータ14hから削除する。
【0091】
付加情報設定部15dは、広告17のデータを広告データ14eから読み出し、コンテンツ16上に表示される広告17を含んだしおり情報18の設定を行う。例えば、付加情報設定部15dは、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に、広告17を含んだしおり情報18の表示位置を設定する。ここで、読み始め位置推定部15cは、第1の実施形態と同様の方法で、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。
【0092】
電子書籍表示制御部15eは、表示部12における電子書籍のコンテンツ16の表示を制御する処理部である。また、電子書籍表示制御部15eは、しおりデータ14hを記憶部14から読み出して、各ページに付加されたしおり情報18のリストを表示部12に表示させる。そして、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行った場合に、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させる。
【0093】
付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより表示位置が設定された広告17を含むしおり情報18を、その表示位置に表示する制御を行う。ここで、付加情報表示制御部15fは、広告データ14eから読み出した広告17を含んだしおり情報18を表示部12に表示させる。
【0094】
このように、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示される場合であっても、コンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に広告17を含むしおり情報18が表示されるので、コンテンツ16を読み始めることが妨げられることなく、ユーザはしおり情報18の機能を利用でき、また、広告17を閲覧することができる。
【0095】
なお、上記第2の実施形態では、広告17を含むしおり情報18をコンテンツ16上に表示する場合について説明したが、広告17を含めずにしおり情報18をコンテンツ16上に表示することとしてもよい。
【0096】
また、上記第2の実施形態では、ユーザがしおり情報18を付加した場合に、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示されることとしたが、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行い、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させた場合に広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示されてもよい。また、コンテンツ16の表示処理が開始された場合にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が終了となる場合にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が開始された場合とコンテンツ16の表示処理が終了となる場合の両方の場合にのみ、広告17を含むしおり情報18が表示されることとしてもよい。そして、表示されるしおり情報18や広告17は、その都度変更されることとしてもよい。
【0097】
この場合、付加情報設定部15dは、最後に表示したしおり情報18や広告17の情報を記憶部14に記憶しておき、ユーザがしおり情報18をコンテンツ16に付加した場合や、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行い、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させた場合、コンテンツの表示処理を開始した場合、コンテンツの表示処理を終了する場合に、その情報を読み出して、最後に表示したしおり情報18や広告17とは異なるしおり情報18や広告17をコンテンツ16上に表示するしおり情報18や広告17として設定する。そして、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより設定されたしおり情報18や広告17を表示部12に表示させる。
【0098】
(他の実施形態)
上記第1の実施形態および第2の実施形態では、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に広告17を1つだけ表示することとしたが、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に複数の広告17を表示することとしてもよい。
【0099】
例えば、第1の実施形態において、2つの広告17を表示する場合、付加情報設定部15dは、1つ目の広告17の表示位置を図7〜図9で説明したような方法で設定した後、2つ目の広告17の表示位置を1つ目の広告17に隣接する位置に設定する。ただし、図8(E)、図8(F)の場合は、付加情報設定部15dは、左側のページ内の1つ目の広告17に隣接する位置に2つ目の広告17の表示位置を設定することとする。2つの広告17をしおり情報18上に表示する場合も同様に、付加情報設定部15dは、2つの広告17の表示位置を互いに隣接する位置に設定する。
【0100】
なお、広告17の表示サイズが大きく、コンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に広告17を配置することができない場合、付加情報設定部15dが、広告17の表示サイズを縮小してもよい。具体的には、付加情報設定部15dは、そのままの表示サイズでコンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に表示可能な広告17については、広告17の表示サイズの変更を行わない。しかし、表示サイズが大きすぎ、コンテンツ16のページ、あるいは、しおり情報18からはみ出す広告17がある場合、付加情報設定部15dは、広告17の表示サイズを小さくする。このように、広告17の表示サイズを広告17毎に可変に設定することにより、コンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に広告17を適切に配置することができる。
【0101】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、コンテンツ16のページが切り換わる度に、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示される広告17が変更されるが、同じ広告17を所定の回数表示部12に表示する度に、広告17が変更されることとしてもよい。具体的には、付加情報設定部15dは、同じ広告17の表示回数をカウントする。そして、付加情報設定部15dは、広告17の表示回数が所定回数に達した場合に、その広告17とは異なる広告17のデータを広告データ14eから読み出し、データを読み出した広告17をつぎに表示する広告17として設定する。
【0102】
あるいは、所定の期間が経過する度に、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示される広告17が変更されることとしてもよい。この場合、コンテンツ表示装置10は、日時を計測する時計を備えることとする。そして、付加情報設定部15dは、その時計から日時の情報を取得し、所定の期間が経過する度に、前回表示された広告17とは異なる広告17のデータを広告データ14eから読み出し、データを読み出した広告17をつぎに表示する広告17として設定する。
【0103】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に表示されるが、表示部12にコンテンツ16が表示された場合に、付加情報表示制御部15fが、表示部12を制御して、一旦広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18をコンテンツ16の読み始めの位置に表示させ、その後所定の時間が経過した場合に付加情報設定部15dにより設定された表示位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を表示させることとしてもよい。
【0104】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を消去する操作をユーザが行った場合に、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が画面から消去されることとしたが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が画面に表示されてから所定の時間が経過したときに(例えば、3秒後)、付加情報表示制御部15fが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を画面から消去することとしてもよい。
【0105】
また、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示された後、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を移動させる操作をユーザが入力部11を介して行った場合に、付加情報表示制御部15fが、その操作の情報を受け付け、ユーザによりなされた移動操作に応じて、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を別の位置に移動させてもよい。
【0106】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、付加情報設定部15dは、図7〜図9に示す所定の箇所に、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定したが、付加情報設定部15dが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示を禁止する領域の指定を受け付け、その領域以外の位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定することとしてもよい。
【0107】
例えば、コンテンツ16自体に広告が含まれている場合、その上に別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されると、コンテンツ16に含まれている広告は見えなくなってしまう。このような事態を防ぐため、例えば、コンテンツ16内の広告主の広告がある領域が、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示を禁止する表示禁止領域として設定される。これにより、広告主の広告の上に、別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されることを防止することができる。上記表示禁止領域の設定は、コンテンツ16に含まれる広告の広告主が、広告配信サーバ30およびコンテンツ配信サーバ20を管理している団体等に所定の金額を支払うことによりなされることとしてもよい。
【0108】
この場合、コンテンツ配信サーバ20は、コンテンツ表示装置10に電子書籍のコンテンツ16を送信するとともに、表示禁止領域の情報を送信する。例えば、コンテンツ配信サーバ20は、コンテンツ16の表示禁止領域を含むページの情報と、表示禁止領域の座標値の情報を送信する。
【0109】
これらの情報を受信したコンテンツ表示装置10の付加情報設定部15dは、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を図7〜図9を用いて説明したような方法で設定するが、表示禁止領域と広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置とが重なる場合には、表示禁止領域に隣接する位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定する。
【0110】
ただし、図8(E)、図8(F)の場合は、付加情報設定部15dは、左側のページ内の表示禁止領域に隣接する位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定する。これにより、コンテンツ16に含まれる広告主の広告の上に別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されることが防止され、広告をユーザに提示する機会を広告主が確実に得ることができるようになる。
【0111】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、付加情報設定部15dは、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を順に選択することとしたが、コンテンツ16の内容に関連する広告17を選択し、選択した広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。
【0112】
例えば、付加情報設定部15dは、記憶部14からコンテンツメタデータ14cを読み出し、書誌情報から著者の情報を取得する。そして、付加情報設定部15dは、広告データ14eからその著者の作品に関する広告17(例えば、上記コンテンツ16の続編やその著者の別シリーズの書籍、関連映画、DVDなどの広告)を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される作品の著者名の情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0113】
また、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の出版社やジャンルと同じ出版社やジャンルの書籍の広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。例えば、付加情報設定部15dは、記憶部14からコンテンツメタデータ14cを読み出し、書誌情報から出版社およびジャンルの情報を取得する。そして、付加情報設定部15dは、広告データ14eからその出版社およびジャンルの書籍に関する広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される書籍の出版社およびジャンルの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0114】
また、付加情報設定部15dは、広告データ14eからそのジャンルに関する商品の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される商品のジャンルの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0115】
さらに、付加情報設定部15dは、表示部12に表示されるコンテンツ16に応じて、広告17を変更することとしてもよい。例えば、電子書籍表示制御部15eは、表示部12に表示されたコンテンツ16の章が切り替わったことを、表示されたコンテンツ16のページのデータに含まれる章のタイトルの情報から検出する。そして、付加情報設定部15dは、電子書籍表示制御部15eから章が切り替わったことを示す情報を取得した場合に、前回表示した広告17とは異なる広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。
【0116】
あるいは、付加情報設定部15dは、コンテンツ16のページに含まれるキーワードと関連する広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。例えば、付加情報設定部15dは、表示されるコンテンツ16のデータを解析し、そのコンテンツ16から固有名詞を抽出する。そして、付加情報設定部15dは、抽出した固有名詞をキーワードとして、広告データ14eからその固有名詞に関する広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される商品に関する固有名詞がインデックスとして付加されているものとする。
【0117】
また、付加情報設定部15dは、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上の広告17の表示位置に応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することとしてもよい。例えば、図7(A)のように、縦画面の右隅の位置に広告17が表示される場合は、コンテンツ16の読み始めの行と広告17の上端との距離が遠いため、付加情報設定部15dは、広告データ14eから縦長の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定してもよい。図7(C)のように、横画面の右隅の位置に広告17が表示される場合は、コンテンツ16の読み始めの行と広告17の上端との距離が近いため、付加情報設定部15dは、広告データ14eから横長の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定してもよい。
【0118】
図7(A)に示す広告17の表示位置にしおり情報18を表示する場合、付加情報設定部15dは、上記の場合と同様に、縦長のしおり情報18をコンテンツ16上に表示するしおり情報18として設定してもよい。さらに、付加情報設定部15dは、広告データ14eから縦長の広告17を検索し、検索された広告17をしおり情報18上に表示する広告17として設定してもよい。また、図7(C)に示す広告17の表示位置にしおり情報18を表示する場合、付加情報設定部15dは、上記の場合と同様に、横長のしおり情報18をコンテンツ16上に表示するしおり情報18として設定してもよい。さらに、付加情報設定部15dは、広告データ14eから横長の広告17を検索し、検索された広告17をしおり情報18上に表示する広告17として設定してもよい。
【0119】
さらに、付加情報設定部15dは、広告17を表示する表示領域のサイズに応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することとしてもよい。例えば、ユーザによる操作により、コンテンツ16の表示態様が図7(A)の表示態様から、図7(C)の表示態様に変更となった場合に、図7(A)の表示態様では、縦長の広告17がページ内からはみ出すことなく表示されていたものの、図7(C)の表示態様では縦長の広告17がページからはみ出す場合が生じ得る。このような場合、付加情報設定部15dは、図7(C)の表示態様でページからはみ出すことなく表示できるサイズの広告17を広告データ14eから検索し、コンテンツ16上に表示する広告17を検索された広告17に変更する。
【0120】
広告17をしおり情報18上に表示する場合も同様に、広告17の表示領域のサイズが異なる複数のしおり情報18をユーザが選択できる場合、しおり情報18が変更されると、それまでしおり情報18に表示されていた広告17が、広告17の表示領域からはみ出す場合が生じ得る。このような場合、付加情報設定部15dは、しおり情報18からはみ出すことなく表示できるサイズの広告17を広告データ14eから検索し、しおり情報18上に表示する広告17を、検索された広告17に変更する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17のサイズの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0121】
以上のように、表示部12に表示されるコンテンツ16、広告17やしおり情報18の表示位置、広告17の表示領域のサイズなどの所定の基準に応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することにより、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18に適した広告17を効果的に表示することができる。
【0122】
さて、これまでコンテンツ表示装置およびコンテンツ表示方法の実施形態を中心に説明を行ったが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、コンテンツ表示装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムとしての形態、あるいは、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態として本発明が実施されることとしてもよい。
【0123】
ここで、記録媒体としては、ディスク系(例えば、磁気ディスク、光ディスク等)、カード系(例えば、メモリカード、光カード等)、半導体メモリ系(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、テープ系(例えば、磁気テープ、カセットテープ等)等、さまざまな形態のものを採用することができる。
【0124】
これら記録媒体に上記実施形態におけるコンテンツ表示装置の機能を実現させるコンピュータプログラム、または、コンテンツ表示方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録して流通させることにより、コストの低廉化、及び可搬性や汎用性を向上させることができる。
【0125】
そして、コンピュータに上記記録媒体を装着し、コンピュータにより記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み出してメモリに格納し、コンピュータが備えるプロセッサ(CPU:Central Processing Unit、MPU:Micro Processing Unit)が当該コンピュータプログラムをメモリから読み出して実行することにより、本実施形態に係るコンテンツ表示装置の機能を実現し、コンテンツ表示方法を実行することができる。
【0126】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能である。なお、本発明の適用は、電子書籍コンテンツに広告あるいは広告を含むしおり情報を表示する場合に限定されないが、特に、電子書籍コンテンツに広告あるいは広告を含むしおり情報を表示する場合に本発明を適用することにより、広告あるいは広告を含むしおり情報が表示される電子書籍コンテンツのユーザによる利用の拡大を促進することができる。
【符号の説明】
【0127】
10,50…コンテンツ表示装置、11…入力部、12…表示部、13…ネットワークインターフェース部、14…記憶部、14a…コンテンツデータ、14b…サムネイル画像データ、14c…コンテンツメタデータ、14d…画面構成データ、14e…広告データ、14f…コンテンツ読み始め位置データ、14g…広告表示位置データ、14h…しおりデータ、15…制御部、15a…コンテンツデータ取得部、15b…広告データ取得部、15c…読み始め位置推定部、15d…付加情報設定部、15e…電子書籍表示制御部、15f…付加情報表示制御部、15g…しおり管理部、16…コンテンツ、17…広告、18…しおり情報、20…コンテンツ配信サーバ、30…広告配信サーバ、40…ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツとコンテンツに関連する付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、そのコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム、および、そのコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子書籍の利用が急激に拡大してきている。そして、電子書籍を表示する情報端末装置には、電子書籍の利便性をより高めるために数多くの工夫がなされている。例えば、ユーザが電子書籍を読むことを中断した場合に、中断したページにしおり情報を付加し、ユーザが電子書籍を読むことを再開する場合に、しおり情報を付加したページを表示する技術がある。
【0003】
非特許文献1には、ユーザが現在読んでいる電子書籍のページに自動的にブックマークを付与し、ユーザが電子本棚からその電子書籍を選択した場合に、ブックマークが付与されたページを表示させる情報端末についての記載がある。この情報端末は、ブックマークが付与されたページの左側の領域に一定の幅を有するリボンの絵を表示する。
【0004】
また、特許文献1には、自分が付与したしおり情報と、他人が付与したしおり情報の双方を文書上に表示させ、なおかつ、自分のしおり情報と他人のしおり情報とを区別してユーザに提示することができる表示装置が開示されている。この表示装置は、しおり情報を半透明の状態で表示する。これにより、しおり情報と重なる位置にある文書の文字が視認可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−182257号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Simon NG. ‘Hands-On with Classics: A Great eBook Reader for iPhone (Free for Limited Time)’ [online]. February 12, 2010. [retrieved on 2011-01-21]. Retrieved from the Internet: <URL: http://www.simonblog.com/2010/02/12/hands-on-with-classics-a-great-ebook-reader-for-iphone-free-for-limited-time/>.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した非特許文献1の技術では、ユーザが読もうとする文章の上にリボンの絵が表示され、文章を隠してしまう場合があり、ユーザが文章を読み始めることを妨げるという問題がある。
【0008】
また、上述した特許文献1の技術は、しおり情報が半透明の状態で表示されるので、文章の上にしおり情報が表示されたとしても、ユーザが文章を読むことは不可能ではないが、文章が不鮮明になり、読みにくくなるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザがコンテンツを読み始めることを妨げることなく、コンテンツ上に付加情報を重ねて表示することが可能なコンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、そのコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム、および、そのコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する為に、本発明の第1の技術手段は、コンテンツと付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置であって、前記コンテンツの表示設定情報を記憶する記憶部と、前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定部と、前記コンテンツを表示するとともに、前記付加情報設定部により設定された表示位置に前記付加情報を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に基づいて、前記コンテンツの読み始めの位置を推定する読み始め位置推定部をさらに備え、前記付加情報設定部は、前記読み始め位置推定部により推定された前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置に前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部は、前記表示設定情報に対応付けて、前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を記憶し、前記付加情報設定部は、前記表示設定情報に基づいて、前記記憶部から前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツに含まれる文章が縦書きか横書きかを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツの各ページの綴じ位置を設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第6の技術手段は、第1〜第5のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツを表示する表示画面が縦長画面か横長画面かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の第7の技術手段は、第1〜第6のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツの画面表示が見開き表示か否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第8の技術手段は、第1〜第7のいずれか1つの技術手段において、前記表示設定情報は、前記コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトか否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の第9の技術手段は、第1〜第8のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示サイズを該付加情報毎に可変に設定することを特徴とする。
【0019】
本発明の第10の技術手段は、第1〜第9のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、所定の基準に応じて、前記表示部に表示される前記付加情報を変更することを特徴とする。
【0020】
本発明の第11の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記表示部に表示されるコンテンツであることを特徴とする。
【0021】
本発明の第12の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記付加情報の表示位置であることを特徴とする。
【0022】
本発明の第13の技術手段は、第10の技術手段において、前記所定の基準は、前記付加情報の表示領域のサイズであることを特徴とする。
【0023】
本発明の第14の技術手段は、第1〜第13のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示禁止領域の情報を受け付け、前記付加情報の表示位置を前記表示禁止領域以外の領域内に設定することを特徴とする。
【0024】
本発明の第15の技術手段は、第1〜第14のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報は、前記コンテンツにおいてユーザにより指定されたページに表示されるしおり情報を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第16の技術手段は、第1〜第15のいずれか1つの技術手段において、前記付加情報は、広告情報を含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の第17の技術手段は、第1〜第16のいずれか1つの技術手段において、前記コンテンツは、電子書籍コンテンツであることを特徴とする。
【0027】
本発明の第18の技術手段は、コンテンツと付加情報とを表示するコンテンツ表示方法であって、前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、記憶部に記憶された前記コンテンツの表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定ステップと、前記コンテンツを表示部に表示するとともに、前記付加情報設定ステップにおいて設定された表示位置に前記付加情報を前記表示部に表示する表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の第19の技術手段は、上記コンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0029】
本発明の第20の技術手段は、上記コンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、コンテンツの読み始めの位置と重ならないコンテンツ上の位置に、記憶部に記憶されたコンテンツの表示設定情報に応じて付加情報の表示位置がコンテンツ毎に可変に設定され、設定された表示位置にコンテンツとともに付加情報が表示されるので、ユーザがコンテンツを読み始めることを妨げることなく、コンテンツ上に付加情報を重ねて表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すコンテンツメタデータの一例を示す図である。
【図3】図1に示す画面構成データの一例を示す図である。
【図4】図1に示すコンテンツ読み始め位置データの一例を示す図である。
【図5】縦書きのコンテンツの読み始めの位置について説明する図である。
【図6】横書きのコンテンツの読み始めの位置について説明する図である。
【図7】横書き、左綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図8】横書き、右綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図9】縦書き、右綴じのコンテンツにおける広告の表示位置の設定の一例について説明する図である。
【図10】本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施形態の変形例における広告表示位置データの一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る広告を含んだしおり情報の表示について説明する図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0033】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10の構成の一例を示すブロック図である。コンテンツ表示装置10は、例えば、携帯電話機、電子書籍端末、タブレットPC(Personal Computer)、パーソナルコンピュータなどの装置であり、電子書籍などのコンテンツを表示する装置である。このコンテンツ表示装置10は、コンテンツを表示する際に、例えば、広告などの付加情報をコンテンツとともに表示する。なお、第1の実施形態では、コンテンツが電子書籍のコンテンツであり、付加情報が広告である場合について説明する。
【0034】
図1に示すように、このコンテンツ表示装置10は、ネットワーク40を介して、コンテンツ配信サーバ20、および、広告配信サーバ30と接続される。コンテンツ配信サーバ20は、電子書籍のコンテンツのデータをコンテンツ表示装置10に送信するサーバ装置である。広告配信サーバ30は、コンテンツとともに表示される広告のデータをコンテンツ表示装置10に送信するサーバ装置である。
【0035】
コンテンツ表示装置10は、入力部11、表示部12、ネットワークインターフェース部13、記憶部14、制御部15を備える。入力部11は、コンテンツ表示装置10に対するユーザの操作を受け付け、受け付けた操作の情報を制御部15に送信する入力デバイスである。この入力部11は、例えば、操作キーなどで構成されてもよいし、表示部12と一体となって機能するタッチパネルにより構成される。表示部12は、電子書籍のコンテンツや広告などを表示する表示デバイスである。この表示部は、例えば、液晶ディスプレイや、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどにより構成される。ネットワークインターフェース部13は、コンテンツ配信サーバ20や広告配信サーバ30との間で、ネットワーク40を介して、有線通信あるいは無線通信を行うインターフェース部である。
【0036】
記憶部14は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。この記憶部14は、コンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14c、画面構成データ14d、広告データ14e、コンテンツ読み始め位置データ14fを記憶する。
【0037】
コンテンツデータ14aは、電子書籍のコンテンツのデータである。このコンテンツデータ14aは、例えば、XMDF(Mobile Document Format)形式、PDF(Portable Document Format)形式、HTML(HyperText Markup Language)形式、FLASH形式などで生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含むコンテンツデータである。
【0038】
サムネイル画像データ14bは、電子書籍コンテンツの表紙のサムネイル画像のデータである。コンテンツデータ14aおよびサムネイル画像データ14bは、電子書籍のコンテンツを識別するための書籍IDと対応付けて記憶される。
【0039】
コンテンツメタデータ14cは、コンテンツデータ14aとして記憶される電子書籍のコンテンツデータに対するメタデータである。図2は、図1に示すコンテンツメタデータ14cの一例を示す図である。図2に示すように、コンテンツメタデータ14cには、登録番号、書籍ID、書誌情報、縦書きフラグ、右綴じフラグの各項目が登録される。
【0040】
登録番号は、コンテンツメタデータ14cに登録される各メタデータに割り当てられる番号である。書籍IDは、コンテンツデータ14aに登録される各コンテンツデータを一意に識別するために各コンテンツデータに割り当てられる、アルファベットや数字などの文字列により構成されるIDである。この書籍IDを用いて、コンテンツデータ14aおよびサムネイル画像データ14bから各メタデータに対応するコンテンツデータ、および、サムネイル画像データが読み出される。
【0041】
書誌情報は、コンテンツのタイトル、著者、出版社、発売日、販売価格、ジャンルなどの情報である。縦書きフラグは、コンテンツが縦書きのコンテンツであるか否かを示すフラグである。コンテンツが縦書きのコンテンツである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが横書きのコンテンツである場合、「0」のフラグが登録される。右綴じフラグは、コンテンツが右綴じのコンテンツであるか否かを示すフラグである。コンテンツが右綴じのコンテンツである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが左綴じのコンテンツである場合、「0」のフラグが登録される。なお、コンテンツメタデータ14cのフォーマットは、図2に示すものに限定されず、他のフォーマットを用いることとしてもよい。
【0042】
図1の説明に戻ると、画面構成データ14dは、後に説明する電子書籍表示制御部15eにより設定されるコンテンツの表示画面の構成データである。図3は、図1に示す画面構成データ14dの一例を示す図である。図3に示すように、この画面構成データ14dには、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの各項目が登録される。
【0043】
段組みフラグは、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトであるか否かを示すフラグである。コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトである場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでない場合、「0」のフラグが登録される。横画面フラグは、コンテンツの画面表示が横画面表示であるか否かを示すフラグである。コンテンツの画面表示が横画面表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツの画面表示が縦画面表示である場合、「0」のフラグが登録される。見開きフラグは、コンテンツの画面表示が見開き表示であるか否かを示すフラグである。コンテンツの画面表示が見開き表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツの画面表示が見開き表示でない場合、「0」のフラグが登録される。なお、画面構成データ14dのフォーマットは、図3に示すものに限定されず、他のフォーマットを用いることとしてもよい。
【0044】
図2に示した縦書きフラグ、右綴じフラグ、および、図3に示した段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグは、コンテンツを表示部12に表示する際に用いられる表示設定情報であり、それぞれ特許請求の範囲における表示設定情報に対応するものである。コンテンツの読み始めの位置は、コンテンツが縦書きか否か、コンテンツが右綴じか否か、コンテンツが段組みのレイアウトで表示されるか否か、コンテンツが横画面で表示されるか否か、コンテンツが見開き表示で表示されるか否かにより変わり得る。そのため、上記表示設定情報は、コンテンツの読み始めの位置を推定するために用いられる。このように、縦書きフラグ、右綴じフラグ、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグを用いてコンテンツの読み始めの位置を推定することにより、コンテンツの読み始めの位置を正確に判定することができるようになる。
【0045】
図1の説明に戻ると、広告データ14eは、電子書籍のコンテンツと同時に表示される広告のデータである。この広告データ14eは、例えば、XMDF形式、PDF形式、HTML形式、FLASH形式などで生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含む画像データである。この広告データ14eには、1以上の広告のデータが含まれ、各広告の大きさは異なっていてもよい。
【0046】
コンテンツ読み始め位置データ14fは、コンテンツの読み始めの位置の推定に用いられるデータである。図4は、図1に示すコンテンツ読み始め位置データ14fの一例を示す図である。図4に示すように、このコンテンツ読み始め位置データ14fには、表示モード情報、および、コンテンツ読み始め位置の情報が予め登録されている。
【0047】
表示モード情報は、コンテンツを表示する際の表示モードの情報である。この表示モード情報には、コンテンツが縦書きであるか否か、コンテンツが右綴じのコンテンツであるか否か、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトであるか否か、コンテンツの画面表示が横画面表示であるか否か、コンテンツの画面表示が見開き表示であるか否かの情報が登録されている。
【0048】
図4の例において、コンテンツが縦書きである場合、コンテンツが右綴じのコンテンツである場合、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトである場合、コンテンツの画面表示が横画面表示である場合、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合、「1」のフラグが登録され、コンテンツが横書きである場合、コンテンツが左綴じのコンテンツである場合、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでない場合、コンテンツの画面表示が縦画面表示である場合、コンテンツの画面表示が見開き表示でない場合、「0」のフラグが登録される。
【0049】
例えば、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,1,0,1,0)という表示モード情報は、コンテンツが縦書きでなく、コンテンツが右綴じのコンテンツであり、コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトでなく、コンテンツの画面表示が横画面表示であり、コンテンツの画面表示が見開き表示でないことを示す。
【0050】
コンテンツ読み始め位置は、コンテンツの読み始めの位置の情報である。「左上」は、コンテンツがページの左上から読み始められるコンテンツであることを示し、「右上」は、コンテンツがページの右上から読み始められるコンテンツであることを示し、「右ページ左上」は、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合に、コンテンツが右側のページの左上から読み始められるコンテンツであることを示し、「左ページ左上」は、コンテンツの画面表示が見開き表示である場合に、コンテンツが左側のページの左上から読み始められるコンテンツであることを示す。
【0051】
図5は、縦書きのコンテンツ16の読み始めの位置について説明する図であり、図6は、横書きのコンテンツ16の読み始めの位置について説明する図である。図5、図6のコンテンツ16上に示される丸印は、コンテンツ16の読み始めの位置を示す。図5(A)は、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,0,0,0)の場合の例である。この場合、コンテンツ16はページの右上から読み始められる。よって、図4に示すように、表示モード情報(1,1,0,0,0)に対応付けて、「右上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。同様に、図5(B)〜図5(F)はそれぞれ、表示モード情報が(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,1,0,0)、(1,1,0,1,0)、(1,1,1,1,0)、(1,1,0,1,1)、(1,1,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「右上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。なお、コンテンツ16が縦書きの場合、コンテンツが左綴じであることは通常無いので、縦書き、左綴じのコンテンツ16については考慮しない。
【0052】
また、図6(A)は、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、あるいは、(0,1,0,0,0)の場合の例である。この場合、コンテンツ16はページの左上から読み始められる。ここで、右綴じと左綴じとでコンテンツ16の読み始めの位置は変わらない。よって、図4に示すように、表示モード情報(0,0,0,0,0)、および、(0,1,0,0,0)に対応付けて、「左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。同様に、図6(B)は、表示モード情報が(0,0,1,0,0)、あるいは、(0,1,1,0,0)の場合の例であり、図6(C)は、表示モード情報が(0,0,0,1,0)、あるいは、(0,1,0,1,0)の場合の例であり、図6(D)は、表示モード情報が(0,0,1,1,0)、あるいは、(0,1,1,1,0)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。
【0053】
また、図6(E)は、表示モード情報が(0,0,0,1,1)の場合の例であり、図6(F)は、表示モード情報が(0,0,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「左ページ左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。さらに、図6(G)は、表示モード情報が(0,1,0,1,1)の場合の例であり、図6(H)は、表示モード情報が(0,1,1,1,1)の場合の例であり、図4に示すように、各表示モード情報に対応付けて、それぞれ「右ページ左上」というコンテンツ読み始め位置の情報が登録される。
【0054】
ここで、コンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14cは、後に説明するコンテンツデータ取得部15aがコンテンツ配信サーバ20から取得し、記憶部14に記憶したデータである。画面構成データ14dは、後に説明する電子書籍表示制御部15eがユーザによる操作に基づいて記憶したデータである。また、広告データ14eは、後に説明する広告データ取得部15bが広告配信サーバ30から取得し、記憶部14に記憶したデータである。また、コンテンツ読み始め位置データ14fは、予めコンテンツ表示装置10の記憶部14に記憶されたデータである。
【0055】
図1の説明に戻ると、制御部15は、コンテンツ表示装置10の全体を制御する処理部である。特に、この制御部15は、電子書籍のコンテンツの表示、および、広告の表示を制御する。制御部15は、コンテンツデータ取得部15a、広告データ取得部15b、読み始め位置推定部15c、付加情報設定部15d、電子書籍表示制御部15eを備える。
【0056】
コンテンツデータ取得部15aは、コンテンツ配信サーバ20から電子書籍のコンテンツデータ、そのコンテンツ16の表紙のサムネイル画像のデータ、および、そのコンテンツデータのメタデータを受信し、受信したデータを記憶部14にコンテンツデータ14a、サムネイル画像データ14b、コンテンツメタデータ14cとして記憶する処理部である。広告データ取得部15bは、広告配信サーバ30から広告データを受信し、受信した広告データを記憶部14に広告データ14eとして記憶する処理部である。
【0057】
読み始め位置推定部15cは、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する処理部である。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図2に示したコンテンツメタデータ14cから、縦書きフラグ、右綴じフラグの情報を読み出す。また、読み始め位置推定部15cは、図3に示した画面構成データ14dから、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報を読み出す。
【0058】
そして、読み始め位置推定部15cは、図4に示したコンテンツ読み始め位置データ14fを記憶部14から読み出し、コンテンツメタデータ14cから読み出した縦書きフラグ、右綴じフラグの情報、および、画面構成データ14dから読み出した段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報と一致する表示モード情報を特定する。そして、読み始め位置推定部15cは、特定した表示モード情報に対応するコンテンツ読み始め位置の情報をコンテンツ読み始め位置データ14fから読み出すことにより、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。このように、読み始め位置推定部15cがコンテンツ16の読み始めの位置を推定することにより、広告の表示位置を、コンテンツの読み始めの位置と重ならない位置に容易に設定することができる。
【0059】
付加情報設定部15dは、コンテンツ16上に表示される広告の設定を行う処理部である。例えば、付加情報設定部15dは、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に、広告の表示位置を設定する。
【0060】
図7は、横書き、左綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図であり、図8は、横書き、右綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図であり、図9は、縦書き、右綴じのコンテンツ16における広告17の表示位置の設定の一例について説明する図である。図7〜図9のコンテンツ16上に示される丸印は、コンテンツ16の読み始めの位置を示す。なお、コンテンツ16が縦書きの場合、コンテンツ16が左綴じであることは通常無いので、縦書き、左綴じのコンテンツ16については考慮しない。
【0061】
図7(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、(0,0,1,0,0)、(0,0,0,1,0)、(0,0,1,1,0)、(0,0,0,1,1)、(0,0,1,1,1)の場合に相当する。そして、図7(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0062】
また、図7(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左ページ左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、右側のページの右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0063】
また、図8(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,1,0,0,0)、(0,1,1,0,0)、(0,1,0,1,0)、(0,1,1,1,0)、(0,1,0,1,1)、(0,1,1,1,1)の場合に相当する。そして、図8(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0064】
また、図8(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右ページ左上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、左側のページの左上の位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、左側のページの右下の隅に広告17の右下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0065】
また、図9(A)〜(F)はそれぞれ、図4に示した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(1,1,0,0,0)、(1,1,1,0,0)、(1,1,0,1,0)、(1,1,1,1,0)、(1,1,0,1,1)、(1,1,1,1,1)の場合に相当する。そして、図9(A)〜(D)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示でない場合(見開き=「0」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、画面の左下の隅に広告17の左下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0066】
また、図9(E)、(F)に示すように、コンテンツ16の画面表示が見開き表示である場合(見開き=「1」の場合)、コンテンツ16の読み始めの位置は「右ページ右上」と推定される。この場合、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の読み始めの位置から最も離れた位置に広告17の表示位置を設定する。具体的には、付加情報設定部15dは、左側のページの左下の隅に広告17の左下の隅が一致するように広告17の表示位置を設定する。
【0067】
図1の説明に戻ると、電子書籍表示制御部15eは、表示部12における電子書籍のコンテンツ16の表示を制御する処理部である。例えば、電子書籍表示制御部15eは、ユーザが入力部31を用いてコンテンツ16を縦画面表示、横画面表示、見開き表示、あるいは、段組み表示に設定する操作を行った場合に、その操作の情報を入力部31から受け付け、受け付けた情報に基づいて画面構成データ14dを記憶部14に記憶するとともに、コンテンツ16の画面表示を縦画面表示、横画面表示、見開き表示、あるいは、段組み表示に切り替える制御を行う。このような切り替え制御がなされた場合、読み始め位置推定部15cによるコンテンツ16の読み始め位置の推定処理、付加情報設定部15dによる広告17の表示位置の設定処理が再度なされ、設定された表示位置に広告17が表示される。
【0068】
この電子書籍表示制御部15eは、付加情報表示制御部15fを備える。付加情報表示制御部15fは、表示部12における広告17の表示を制御する処理部である。例えば、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより表示位置が設定された広告17を、その表示位置に表示する制御を行う。
【0069】
つぎに、本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例について説明する。図10、図11は、本発明に係るコンテンツ表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、まず、コンテンツ表示装置10の電子書籍表示制御部15eは、電子書籍のコンテンツ16の最初のページのデータをコンテンツデータ14aから読み込む(ステップS101)。そして、付加情報設定部15dは、最初の広告17のデータを広告データ14eから読み込む(ステップS102)。
【0070】
続いて、読み始め位置推定部15cは、表示設定情報を取得する(ステップS103)。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図2に示したコンテンツメタデータ14cから、縦書きフラグ、右綴じフラグの情報を取得する。また、読み始め位置推定部15cは、図3に示した画面構成データ14dから、段組みフラグ、横画面フラグ、見開きフラグの情報を取得する。
【0071】
そして、読み始め位置推定部15cは、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する(ステップS104)。具体的には、読み始め位置推定部15cは、図4に示したコンテンツ読み始め位置データ14fを読み出し、ステップS103において取得した表示設定情報に一致する表示モード情報を特定し、特定した表示モード情報に対応するコンテンツ読み始め位置の情報をコンテンツ読み始め位置データ14fから読み出すことにより、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。
【0072】
その後、付加情報設定部15dは、図7〜9を用いて説明したようにして、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に、広告17の表示位置を設定する(ステップS105)。続いて、電子書籍表示制御部15eは、表示部12を制御して、ステップS101でデータを読み込んだページを表示させる(ステップS106)。そして、付加情報表示制御部15fは、表示部12を制御して、ステップS102でデータを読み込んだ広告17を、付加情報設定部15dにより設定された表示位置に表示させる(ステップS107)。
【0073】
その後、図11に示すように、付加情報表示制御部15fは、入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。広告17を消去する操作とは、例えば、広告17の所定の箇所を指でタップする操作などである。入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けた場合(ステップS108においてYESの場合)、付加情報表示制御部15fは、表示部12を制御して、広告17を画面から消去させる(ステップS109)。
【0074】
入力部11がユーザから広告17を消去する操作を受け付けていない場合(ステップS108においてNOの場合)、あるいは、ステップS109において、広告17が消去された場合、電子書籍表示制御部15eは、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS110)。
【0075】
入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けた場合(ステップS110においてYESの場合)、電子書籍表示制御部15eは、つぎに表示するページのデータをコンテンツデータ14aから読み込む(ステップS111)。そして、付加情報設定部15dは、つぎに表示する広告17のデータを広告データ14eから読み込む(ステップS112)。その後、図10のステップS106に移行して、ステップS111でデータを読み込んだページが電子書籍表示制御部15eにより表示され、それ以後の処理が実行される。
【0076】
図11のステップS110において、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付けていない場合(ステップS110においてNOの場合)、電子書籍表示制御部15eは、入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS113)。入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けていない場合(ステップS113においてNOの場合)、ステップS108に移行して、それ以後の処理が実行される。入力部11がユーザからコンテンツの表示処理を終了するよう要求する操作を受け付けた場合(ステップS113においてYESの場合)、そのままこのコンテンツ表示処理は終了する。
【0077】
なお、上記第1の実施形態では、読み始め位置推定部15cが、コンテンツ16の読み始めの位置を推定し、付加情報設定部15dが、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置に重ならないコンテンツ16上の位置に、広告17の表示位置を設定することとしたが、付加情報設定部15dが、表示モード情報に対応付けて広告17の表示位置の情報を予め記憶しておき、記憶した情報に基づいて、広告17の表示位置を設定することとしてもよい。
【0078】
図12は、第1の実施形態の変形例における広告表示位置データ14gの一例を示す図である。図12に示す広告表示位置データ14gは、例えば、図1の記憶部14に記憶される。図12に示すように、この広告表示位置データ14gには、表示モード情報、位置名称、座標値の情報が登録される。
【0079】
表示モード情報は、図4で説明した表示モード情報と同様のものであり、コンテンツ16を表示する際の表示モードの情報である。位置名称は、広告17が表示される位置に付された名称の情報である。座標値は、広告17が表示される位置の座標の情報である。座標値(x,y)は、矩形状の広告17の右下の座標が(x,y)であることを示す。この座標値は、広告17が画面に表示される場合に、コンテンツ16の読み始めの位置に広告17の表示位置が重ならないように予め設定されている。
【0080】
例えば、表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,1,0)であり(図7(C)の場合)、画面の解像度が(1366,800)であるとすると、広告17は画面の右下隅となる「A」の位置、すなわち、広告17の右下の座標値が(1366,800)となる位置に表示される。
【0081】
このように、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない広告17の表示位置を、予め表示モード情報に応じて設定しておくことにより、広告17の表示位置を簡易な方法で設定することができる。なお、ここでは、5種類の広告17の表示位置を設定しているが、この種類の数をさらに増やしてもよいし、減らしてもよい。
【0082】
また、上記第1の実施形態では、入力部11がユーザからつぎのページを表示するよう要求する操作を受け付ける度に、コンテンツ16上に表示する広告17が変更されるが(図11のステップS110〜S112、図10のステップS106、ステップS107)、コンテンツ16の表示処理が開始された場合(図10のステップS101)にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が終了となる場合(図11のステップS113においてYESの場合)にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が開始された場合とコンテンツ16の表示処理が終了となる場合の両方の場合にのみ、広告17が表示されることとしてもよい。そして、表示される広告17は、その都度変更されてもよい。
【0083】
この場合、付加情報設定部15dは、最後に表示した広告17の情報を記憶部14に記憶しておき、コンテンツの表示処理を開始した場合やコンテンツの表示処理を終了する場合に、その情報を読み出して、最後に表示した広告17とは異なる広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定する。そして、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより設定された広告17を表示部12に表示させる。
【0084】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、広告17が電子書籍のコンテンツ16上に表示される場合について説明したが、第2の実施形態では、広告17を含むしおり情報がコンテンツ16上に表示される場合について説明する。
【0085】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る広告17を含んだしおり情報18の表示について説明する図である。図13は、図4で説明した表示モード情報が、(縦書き,右綴じ,段組み,横画面,見開き)=(0,0,0,0,0)、あるいは、(0,1,0,0,0)である場合の例について示している。ここで、コンテンツ16上には、広告17を含むしおり情報18が表示されている。
【0086】
しおり情報18とは、ユーザがコンテンツ16を読み進めることを中断する場合などに、コンテンツ16のページにユーザが付加する電子的なしおりの情報である。ユーザがコンテンツ16を再び読む場合、しおり情報18の一覧の中からあるしおり情報18を指定すると、指定されたしおり情報18が付加されたページが表示部12に表示されるので、ユーザは容易にそのページの続きを読むことができる。
【0087】
図13に示すように、ユーザがしおり情報18を付加すると、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示される。ただし、しおり情報18は、図7〜図9で説明した広告17の場合と同様に、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に表示される。これにより、ユーザがコンテンツ16を読み始めることを妨げることなく、しおり情報18をコンテンツ16上に表示することができる。
【0088】
つぎに、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置50の一例について説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ表示装置50の構成の一例を示すブロック図である。このコンテンツ表示装置50は、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と、付加情報設定部15d、電子書籍表示制御部15e、付加情報表示制御部15fの機能が異なるとともに、記憶部14にしおりデータ14hが記憶され、制御部15にしおり管理部15gが設けられている点が異なる。ここでは、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と同様の機能を有する処理部の説明を省略し、第1の実施形態に係るコンテンツ表示装置10と異なる点について説明する。
【0089】
しおりデータ14hは、しおり情報18が付加されたページのデータ、および、しおり情報18の表示画像データである。しおり情報18が付加されたページのデータは、ユーザが入力部11を介してコンテンツ16のページにしおり情報18を付加する操作を行った場合に登録される。また、しおり情報18の表示画像データは、XMDF形式、PDF形式、HTML形式、FLASH形式などにより生成されたテキスト、静止画、あるいは、動画を含む画像データである。
【0090】
しおり管理部15gは、コンテンツ16のページに対して付加されるしおり情報18の管理を行う処理部である。このしおり管理部15gは、ユーザが入力部11を介してコンテンツ16のページにしおり情報18を付加する操作を行った場合、そのページの情報をしおりデータ14hとして記憶部14に記憶する。また、しおり管理部15gは、しおり情報18に広告17を含め、広告17を含んだしおり情報18を表示部12に表示するよう付加情報表示制御部15fに指示をする。さらに、しおり管理部15gは、ユーザが入力部11を介してしおり情報18を削除する操作を行った場合、そのページの情報をしおりデータ14hから削除する。
【0091】
付加情報設定部15dは、広告17のデータを広告データ14eから読み出し、コンテンツ16上に表示される広告17を含んだしおり情報18の設定を行う。例えば、付加情報設定部15dは、読み始め位置推定部15cにより推定されたコンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に、広告17を含んだしおり情報18の表示位置を設定する。ここで、読み始め位置推定部15cは、第1の実施形態と同様の方法で、コンテンツ16の読み始めの位置を推定する。
【0092】
電子書籍表示制御部15eは、表示部12における電子書籍のコンテンツ16の表示を制御する処理部である。また、電子書籍表示制御部15eは、しおりデータ14hを記憶部14から読み出して、各ページに付加されたしおり情報18のリストを表示部12に表示させる。そして、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行った場合に、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させる。
【0093】
付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより表示位置が設定された広告17を含むしおり情報18を、その表示位置に表示する制御を行う。ここで、付加情報表示制御部15fは、広告データ14eから読み出した広告17を含んだしおり情報18を表示部12に表示させる。
【0094】
このように、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示される場合であっても、コンテンツ16の読み始めの位置と重ならないコンテンツ16上の位置に広告17を含むしおり情報18が表示されるので、コンテンツ16を読み始めることが妨げられることなく、ユーザはしおり情報18の機能を利用でき、また、広告17を閲覧することができる。
【0095】
なお、上記第2の実施形態では、広告17を含むしおり情報18をコンテンツ16上に表示する場合について説明したが、広告17を含めずにしおり情報18をコンテンツ16上に表示することとしてもよい。
【0096】
また、上記第2の実施形態では、ユーザがしおり情報18を付加した場合に、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示されることとしたが、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行い、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させた場合に広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示されてもよい。また、コンテンツ16の表示処理が開始された場合にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が終了となる場合にのみ、あるいは、コンテンツ16の表示処理が開始された場合とコンテンツ16の表示処理が終了となる場合の両方の場合にのみ、広告17を含むしおり情報18が表示されることとしてもよい。そして、表示されるしおり情報18や広告17は、その都度変更されることとしてもよい。
【0097】
この場合、付加情報設定部15dは、最後に表示したしおり情報18や広告17の情報を記憶部14に記憶しておき、ユーザがしおり情報18をコンテンツ16に付加した場合や、ユーザが入力部11を介してしおり情報18の1つを指定する操作を行い、そのしおり情報18に対応するページを表示部12に表示させた場合、コンテンツの表示処理を開始した場合、コンテンツの表示処理を終了する場合に、その情報を読み出して、最後に表示したしおり情報18や広告17とは異なるしおり情報18や広告17をコンテンツ16上に表示するしおり情報18や広告17として設定する。そして、付加情報表示制御部15fは、付加情報設定部15dにより設定されたしおり情報18や広告17を表示部12に表示させる。
【0098】
(他の実施形態)
上記第1の実施形態および第2の実施形態では、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に広告17を1つだけ表示することとしたが、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に複数の広告17を表示することとしてもよい。
【0099】
例えば、第1の実施形態において、2つの広告17を表示する場合、付加情報設定部15dは、1つ目の広告17の表示位置を図7〜図9で説明したような方法で設定した後、2つ目の広告17の表示位置を1つ目の広告17に隣接する位置に設定する。ただし、図8(E)、図8(F)の場合は、付加情報設定部15dは、左側のページ内の1つ目の広告17に隣接する位置に2つ目の広告17の表示位置を設定することとする。2つの広告17をしおり情報18上に表示する場合も同様に、付加情報設定部15dは、2つの広告17の表示位置を互いに隣接する位置に設定する。
【0100】
なお、広告17の表示サイズが大きく、コンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に広告17を配置することができない場合、付加情報設定部15dが、広告17の表示サイズを縮小してもよい。具体的には、付加情報設定部15dは、そのままの表示サイズでコンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に表示可能な広告17については、広告17の表示サイズの変更を行わない。しかし、表示サイズが大きすぎ、コンテンツ16のページ、あるいは、しおり情報18からはみ出す広告17がある場合、付加情報設定部15dは、広告17の表示サイズを小さくする。このように、広告17の表示サイズを広告17毎に可変に設定することにより、コンテンツ16のページ内、あるいは、しおり情報18内に広告17を適切に配置することができる。
【0101】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、コンテンツ16のページが切り換わる度に、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示される広告17が変更されるが、同じ広告17を所定の回数表示部12に表示する度に、広告17が変更されることとしてもよい。具体的には、付加情報設定部15dは、同じ広告17の表示回数をカウントする。そして、付加情報設定部15dは、広告17の表示回数が所定回数に達した場合に、その広告17とは異なる広告17のデータを広告データ14eから読み出し、データを読み出した広告17をつぎに表示する広告17として設定する。
【0102】
あるいは、所定の期間が経過する度に、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示される広告17が変更されることとしてもよい。この場合、コンテンツ表示装置10は、日時を計測する時計を備えることとする。そして、付加情報設定部15dは、その時計から日時の情報を取得し、所定の期間が経過する度に、前回表示された広告17とは異なる広告17のデータを広告データ14eから読み出し、データを読み出した広告17をつぎに表示する広告17として設定する。
【0103】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が、コンテンツ16の読み始めの位置に重ならない位置に表示されるが、表示部12にコンテンツ16が表示された場合に、付加情報表示制御部15fが、表示部12を制御して、一旦広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18をコンテンツ16の読み始めの位置に表示させ、その後所定の時間が経過した場合に付加情報設定部15dにより設定された表示位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を表示させることとしてもよい。
【0104】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を消去する操作をユーザが行った場合に、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が画面から消去されることとしたが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が画面に表示されてから所定の時間が経過したときに(例えば、3秒後)、付加情報表示制御部15fが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を画面から消去することとしてもよい。
【0105】
また、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18がコンテンツ16上に表示された後、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を移動させる操作をユーザが入力部11を介して行った場合に、付加情報表示制御部15fが、その操作の情報を受け付け、ユーザによりなされた移動操作に応じて、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18を別の位置に移動させてもよい。
【0106】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、付加情報設定部15dは、図7〜図9に示す所定の箇所に、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定したが、付加情報設定部15dが、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示を禁止する領域の指定を受け付け、その領域以外の位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定することとしてもよい。
【0107】
例えば、コンテンツ16自体に広告が含まれている場合、その上に別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されると、コンテンツ16に含まれている広告は見えなくなってしまう。このような事態を防ぐため、例えば、コンテンツ16内の広告主の広告がある領域が、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示を禁止する表示禁止領域として設定される。これにより、広告主の広告の上に、別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されることを防止することができる。上記表示禁止領域の設定は、コンテンツ16に含まれる広告の広告主が、広告配信サーバ30およびコンテンツ配信サーバ20を管理している団体等に所定の金額を支払うことによりなされることとしてもよい。
【0108】
この場合、コンテンツ配信サーバ20は、コンテンツ表示装置10に電子書籍のコンテンツ16を送信するとともに、表示禁止領域の情報を送信する。例えば、コンテンツ配信サーバ20は、コンテンツ16の表示禁止領域を含むページの情報と、表示禁止領域の座標値の情報を送信する。
【0109】
これらの情報を受信したコンテンツ表示装置10の付加情報設定部15dは、広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を図7〜図9を用いて説明したような方法で設定するが、表示禁止領域と広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置とが重なる場合には、表示禁止領域に隣接する位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定する。
【0110】
ただし、図8(E)、図8(F)の場合は、付加情報設定部15dは、左側のページ内の表示禁止領域に隣接する位置に広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18の表示位置を設定する。これにより、コンテンツ16に含まれる広告主の広告の上に別の広告17、あるいは、広告17を含むしおり情報18が表示されることが防止され、広告をユーザに提示する機会を広告主が確実に得ることができるようになる。
【0111】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態では、付加情報設定部15dは、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を順に選択することとしたが、コンテンツ16の内容に関連する広告17を選択し、選択した広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。
【0112】
例えば、付加情報設定部15dは、記憶部14からコンテンツメタデータ14cを読み出し、書誌情報から著者の情報を取得する。そして、付加情報設定部15dは、広告データ14eからその著者の作品に関する広告17(例えば、上記コンテンツ16の続編やその著者の別シリーズの書籍、関連映画、DVDなどの広告)を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される作品の著者名の情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0113】
また、付加情報設定部15dは、コンテンツ16の出版社やジャンルと同じ出版社やジャンルの書籍の広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。例えば、付加情報設定部15dは、記憶部14からコンテンツメタデータ14cを読み出し、書誌情報から出版社およびジャンルの情報を取得する。そして、付加情報設定部15dは、広告データ14eからその出版社およびジャンルの書籍に関する広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される書籍の出版社およびジャンルの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0114】
また、付加情報設定部15dは、広告データ14eからそのジャンルに関する商品の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される商品のジャンルの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0115】
さらに、付加情報設定部15dは、表示部12に表示されるコンテンツ16に応じて、広告17を変更することとしてもよい。例えば、電子書籍表示制御部15eは、表示部12に表示されたコンテンツ16の章が切り替わったことを、表示されたコンテンツ16のページのデータに含まれる章のタイトルの情報から検出する。そして、付加情報設定部15dは、電子書籍表示制御部15eから章が切り替わったことを示す情報を取得した場合に、前回表示した広告17とは異なる広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。
【0116】
あるいは、付加情報設定部15dは、コンテンツ16のページに含まれるキーワードと関連する広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定することとしてもよい。例えば、付加情報設定部15dは、表示されるコンテンツ16のデータを解析し、そのコンテンツ16から固有名詞を抽出する。そして、付加情報設定部15dは、抽出した固有名詞をキーワードとして、広告データ14eからその固有名詞に関する広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17として設定する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17により宣伝される商品に関する固有名詞がインデックスとして付加されているものとする。
【0117】
また、付加情報設定部15dは、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上の広告17の表示位置に応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することとしてもよい。例えば、図7(A)のように、縦画面の右隅の位置に広告17が表示される場合は、コンテンツ16の読み始めの行と広告17の上端との距離が遠いため、付加情報設定部15dは、広告データ14eから縦長の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定してもよい。図7(C)のように、横画面の右隅の位置に広告17が表示される場合は、コンテンツ16の読み始めの行と広告17の上端との距離が近いため、付加情報設定部15dは、広告データ14eから横長の広告17を検索し、検索された広告17をコンテンツ16上に表示する広告17として設定してもよい。
【0118】
図7(A)に示す広告17の表示位置にしおり情報18を表示する場合、付加情報設定部15dは、上記の場合と同様に、縦長のしおり情報18をコンテンツ16上に表示するしおり情報18として設定してもよい。さらに、付加情報設定部15dは、広告データ14eから縦長の広告17を検索し、検索された広告17をしおり情報18上に表示する広告17として設定してもよい。また、図7(C)に示す広告17の表示位置にしおり情報18を表示する場合、付加情報設定部15dは、上記の場合と同様に、横長のしおり情報18をコンテンツ16上に表示するしおり情報18として設定してもよい。さらに、付加情報設定部15dは、広告データ14eから横長の広告17を検索し、検索された広告17をしおり情報18上に表示する広告17として設定してもよい。
【0119】
さらに、付加情報設定部15dは、広告17を表示する表示領域のサイズに応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することとしてもよい。例えば、ユーザによる操作により、コンテンツ16の表示態様が図7(A)の表示態様から、図7(C)の表示態様に変更となった場合に、図7(A)の表示態様では、縦長の広告17がページ内からはみ出すことなく表示されていたものの、図7(C)の表示態様では縦長の広告17がページからはみ出す場合が生じ得る。このような場合、付加情報設定部15dは、図7(C)の表示態様でページからはみ出すことなく表示できるサイズの広告17を広告データ14eから検索し、コンテンツ16上に表示する広告17を検索された広告17に変更する。
【0120】
広告17をしおり情報18上に表示する場合も同様に、広告17の表示領域のサイズが異なる複数のしおり情報18をユーザが選択できる場合、しおり情報18が変更されると、それまでしおり情報18に表示されていた広告17が、広告17の表示領域からはみ出す場合が生じ得る。このような場合、付加情報設定部15dは、しおり情報18からはみ出すことなく表示できるサイズの広告17を広告データ14eから検索し、しおり情報18上に表示する広告17を、検索された広告17に変更する。なお、広告データ14eに含まれる広告17には、その広告17のサイズの情報がインデックスとして付加されているものとする。
【0121】
以上のように、表示部12に表示されるコンテンツ16、広告17やしおり情報18の表示位置、広告17の表示領域のサイズなどの所定の基準に応じて、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18上に表示する広告17を変更することにより、コンテンツ16、あるいは、しおり情報18に適した広告17を効果的に表示することができる。
【0122】
さて、これまでコンテンツ表示装置およびコンテンツ表示方法の実施形態を中心に説明を行ったが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、コンテンツ表示装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムとしての形態、あるいは、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態として本発明が実施されることとしてもよい。
【0123】
ここで、記録媒体としては、ディスク系(例えば、磁気ディスク、光ディスク等)、カード系(例えば、メモリカード、光カード等)、半導体メモリ系(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、テープ系(例えば、磁気テープ、カセットテープ等)等、さまざまな形態のものを採用することができる。
【0124】
これら記録媒体に上記実施形態におけるコンテンツ表示装置の機能を実現させるコンピュータプログラム、または、コンテンツ表示方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録して流通させることにより、コストの低廉化、及び可搬性や汎用性を向上させることができる。
【0125】
そして、コンピュータに上記記録媒体を装着し、コンピュータにより記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み出してメモリに格納し、コンピュータが備えるプロセッサ(CPU:Central Processing Unit、MPU:Micro Processing Unit)が当該コンピュータプログラムをメモリから読み出して実行することにより、本実施形態に係るコンテンツ表示装置の機能を実現し、コンテンツ表示方法を実行することができる。
【0126】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能である。なお、本発明の適用は、電子書籍コンテンツに広告あるいは広告を含むしおり情報を表示する場合に限定されないが、特に、電子書籍コンテンツに広告あるいは広告を含むしおり情報を表示する場合に本発明を適用することにより、広告あるいは広告を含むしおり情報が表示される電子書籍コンテンツのユーザによる利用の拡大を促進することができる。
【符号の説明】
【0127】
10,50…コンテンツ表示装置、11…入力部、12…表示部、13…ネットワークインターフェース部、14…記憶部、14a…コンテンツデータ、14b…サムネイル画像データ、14c…コンテンツメタデータ、14d…画面構成データ、14e…広告データ、14f…コンテンツ読み始め位置データ、14g…広告表示位置データ、14h…しおりデータ、15…制御部、15a…コンテンツデータ取得部、15b…広告データ取得部、15c…読み始め位置推定部、15d…付加情報設定部、15e…電子書籍表示制御部、15f…付加情報表示制御部、15g…しおり管理部、16…コンテンツ、17…広告、18…しおり情報、20…コンテンツ配信サーバ、30…広告配信サーバ、40…ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツと付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置であって、
前記コンテンツの表示設定情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定部と、
前記コンテンツを表示するとともに、前記付加情報設定部により設定された表示位置に前記付加情報を表示する表示部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に基づいて、前記コンテンツの読み始めの位置を推定する読み始め位置推定部をさらに備え、前記付加情報設定部は、前記読み始め位置推定部により推定された前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置に前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記表示設定情報に対応付けて、前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を記憶し、前記付加情報設定部は、前記表示設定情報に基づいて、前記記憶部から前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記表示設定情報は、前記コンテンツに含まれる文章が縦書きか横書きかを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記表示設定情報は、前記コンテンツの各ページの綴じ位置を設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記表示設定情報は、前記コンテンツを表示する表示画面が縦長画面か横長画面かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
前記表示設定情報は、前記コンテンツの画面表示が見開き表示か否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記表示設定情報は、前記コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトか否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示サイズを該付加情報毎に可変に設定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
前記付加情報設定部は、所定の基準に応じて、前記表示部に表示される前記付加情報を変更することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
前記所定の基準は、前記表示部に表示されるコンテンツであることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
前記所定の基準は、前記付加情報の表示位置であることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
前記所定の基準は、前記付加情報の表示領域のサイズであることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項14】
前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示禁止領域の情報を受け付け、前記付加情報の表示位置を前記表示禁止領域以外の領域内に設定することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項15】
前記付加情報は、前記コンテンツにおいてユーザにより指定されたページに表示されるしおり情報を含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項16】
前記付加情報は、広告情報を含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項17】
前記コンテンツは、電子書籍コンテンツであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項18】
コンテンツと付加情報とを表示するコンテンツ表示方法であって、
前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、記憶部に記憶された前記コンテンツの表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定ステップと、
前記コンテンツを表示部に表示するとともに、前記付加情報設定ステップにおいて設定された表示位置に前記付加情報を前記表示部に表示する表示ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ表示方法。
【請求項19】
請求項18に記載のコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
コンテンツと付加情報とを表示可能なコンテンツ表示装置であって、
前記コンテンツの表示設定情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定部と、
前記コンテンツを表示するとともに、前記付加情報設定部により設定された表示位置に前記付加情報を表示する表示部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された前記表示設定情報に基づいて、前記コンテンツの読み始めの位置を推定する読み始め位置推定部をさらに備え、前記付加情報設定部は、前記読み始め位置推定部により推定された前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置に前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記表示設定情報に対応付けて、前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を記憶し、前記付加情報設定部は、前記表示設定情報に基づいて、前記記憶部から前記コンテンツの読み始めの位置に重ならない位置の情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、前記付加情報の表示位置を設定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記表示設定情報は、前記コンテンツに含まれる文章が縦書きか横書きかを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記表示設定情報は、前記コンテンツの各ページの綴じ位置を設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記表示設定情報は、前記コンテンツを表示する表示画面が縦長画面か横長画面かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
前記表示設定情報は、前記コンテンツの画面表示が見開き表示か否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記表示設定情報は、前記コンテンツのレイアウトが段組みのレイアウトか否かを設定した設定情報を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示サイズを該付加情報毎に可変に設定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
前記付加情報設定部は、所定の基準に応じて、前記表示部に表示される前記付加情報を変更することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
前記所定の基準は、前記表示部に表示されるコンテンツであることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
前記所定の基準は、前記付加情報の表示位置であることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
前記所定の基準は、前記付加情報の表示領域のサイズであることを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項14】
前記付加情報設定部は、前記付加情報の表示禁止領域の情報を受け付け、前記付加情報の表示位置を前記表示禁止領域以外の領域内に設定することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項15】
前記付加情報は、前記コンテンツにおいてユーザにより指定されたページに表示されるしおり情報を含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項16】
前記付加情報は、広告情報を含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項17】
前記コンテンツは、電子書籍コンテンツであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項18】
コンテンツと付加情報とを表示するコンテンツ表示方法であって、
前記コンテンツの読み始めの位置と重ならない該コンテンツ上の位置に、記憶部に記憶された前記コンテンツの表示設定情報に応じて、前記付加情報の表示位置を前記コンテンツ毎に可変に設定する付加情報設定ステップと、
前記コンテンツを表示部に表示するとともに、前記付加情報設定ステップにおいて設定された表示位置に前記付加情報を前記表示部に表示する表示ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ表示方法。
【請求項19】
請求項18に記載のコンテンツ表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−177981(P2012−177981A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39480(P2011−39480)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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