説明

コンテンツ記録再生装置

【課題】 光ディスクドライブを1台しか内蔵していなくても、光ディスクを入れ替えることなく複数のコンテンツデータを続けて再生することができるコンテンツ記録再生装置を提供する。
【解決手段】 複数の光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを複写してハードディスクドライブ18に記録させるコンテンツデータ複写部133と、複数装着されたメモリチップに格納された、それぞれのコンテンツデータに対応する復号キーを読み出す複数のメモリチップスロット12と、ハードディスクドライブ18に記録された中から選択された複数のコンテンツデータを再生する指示を外部から取得したときに、対応する復号キーをメモリチップから順次取得して暗号化されたコンテンツデータを順次復号するコンテンツデータ復号部138と、復号された複数のコンテンツデータを連続して送出するコンテンツデータ送出部139とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクに記録されたコンテンツを再生するコンテンツ記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像や音声などのコンテンツデータを記録する媒体として、DVD−ROMなどの光ディスクが広く利用されている。
【0003】
このDVD−ROMに代表される読出し専用の光ディスクは可換媒体であり、格納されているコンテンツデータをコンテンツ記録再生装置内のハードディスクドライブ等の記録媒体に複写することが可能である。
【0004】
そのため、多くの光ディスクでは不正に複写されることを防ぐために、格納されているデータの複写を制限する技術が用いられている。
【0005】
特許文献1には、電子透かしを利用してビデオ信号を1回限りコピーを許可する装置に関する技術が記載されている。
【0006】
このように複写を制限する技術を付加することにより、不正な複写が繰り返し行われることを防ぐことができる。
【特許文献1】特開2005−354681号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、複写が制限され自由にハードディスクドライブへのコンテンツデータの複写ができなくなると、光ディスクドライブを1台しか内蔵していないコンテンツ記録再生装置で複数の光ディスクのコンテンツを再生するには途中で光ディスクを入れ替えなければならず、続けて再生することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光ディスクドライブを1台しか内蔵していなくても、光ディスクを入れ替えることなく複数の光ディスクに格納されたコンテンツデータを続けて再生することができるコンテンツ記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明のコンテンツ記録再生装置(10)は、複数の光ディスクに格納されている暗号化コンテンツデータを、本装置内の大容量記録媒体にそれぞれ記録するとともに、この大容量記録媒体に記録された複数の暗号化コンテンツデータから所定数の暗号化コンテンツデータを選択し、この選択した所定数の暗号化コンテンツデータを順次復号し、再生するものであり、前記複数の光ディスクに格納されている前記暗号化コンテンツデータをそれぞれ読み出す光ディスクドライブ(11)と、複数の前記暗号化コンテンツデータ毎にそれぞれ対応し、この対応している暗号化コンテンツデータを復号するための復号キーと、前記対応している暗号化コンテンツデータを特定するためのコンテンツ識別情報とが格納されているメモリチップが複数装着され、この装着された複数のメモリチップから前記復号キーと前記コンテンツ識別情報とをそれぞれ読み出すメモリデータ読み出し部(12)と、前記光ディスクドライブ(11)によって読み出した前記暗号化コンテンツデータが、前記メモリデータ読み出し部(12)から読み出した複数の前記コンテンツ識別情報のうちいずれかによって特定されたときは、その特定された暗号化コンテンツデータを前記大容量記録媒体(18)へ記録するコンテンツデータ記録部(133)と、前記大容量記録媒体(18)に記録された複数の前記暗号化コンテンツデータの中から、2つ以上の暗号化コンテンツデータを選択し、所定順序で再生する指示を外部から受けたときに、この再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータそれぞれが、前記メモリデータ読み出し部(12)から読み出した複数の前記コンテンツ識別情報のうちいずれかによって識別されたときは、このコンテンツ識別情報に対応する復号キーをそれぞれ取得する復号キー取得部(136)と、前記再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータを、前記大容量記録媒体(18)から順次読み出す記録コンテンツデータ取得部(137)と、前記復号キー取得部(136)で読み出したそれぞれの復号キーを用いて、前記記録コンテンツデータ取得部(137)で順次読み出した2つ以上の暗号化コンテンツデータを順次復号するコンテンツデータ復号部(138)とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のコンテンツ記録再生装置によれば、光ディスクドライブを1台しか内蔵していなくても、光ディスクを入れ替えることなく複数の光ディスクに格納されたコンテンツデータを続けて再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
〈本発明のコンテンツ記録再生装置の再生原理〉
本発明のコンテンツ記録再生装置では、光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを、本装置内の大容量記録媒体であるハードディスクドライブにそれぞれ記録するとともに、このハードディスクドライブに記録された複数の暗号化コンテンツデータから所定数の暗号化コンテンツデータを選択し、この選択した所定数の暗号化コンテンツデータを、この暗号化コンテンツデータに対応するメモリチップに格納された復号キーを利用して順次復号し、再生する。
【0012】
このメモリチップは、本発明のコンテンツ記録再生装置特有のメモリチップスロットに装着可能な形状であり、復号キーのデータは複写および書き換え不可能な状態で格納されており、また、読み出しには認証を必要とするものである。
【0013】
光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータは複写可能であるが、再生に必要な復号キーを複写不可能にすることで不正に複写され再生されることを防止している。
【0014】
〈一実施形態によるコンテンツ記録再生装置の構成〉
本発明の一実施形態によるコンテンツ記録再生装置10は、複数の光ディスクに格納されているコンテンツデータを、ユーザの指示により内蔵するハードディスクドライブ18に複写および再生するものである。
【0015】
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置10の構成を、図1を参照して説明する。
【0016】
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置10は、光ディスクドライブ11と、メモリデータ読み出し部としてのメモリチップスロット12と、CPU13と、スーパーインポーズ用バッファ14と、D/Aコンバータ15と、ユーザ入力部16と、メインメモリ17と、ハードディスクドライブ18と、MPEG2デコーダ19とを有する。
【0017】
光ディスクドライブ11は、光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを読み出す。
【0018】
メモリチップスロット12は、複数の暗号化コンテンツデータ毎にそれぞれ対応して設けられ、この対応している暗号化コンテンツデータを復号するための復号キーと、前記対応している暗号化コンテンツデータを特定するためのコンテンツ識別情報とが格納されているメモリチップが複数装着され、この装着された複数のメモリチップから復号キーとコンテンツ識別情報とをそれぞれ読み出す。
【0019】
CPU13は、複写可否判断部131と、複写指示取得部132と、コンテンツデータ記録部としてのコンテンツデータ複写部133と、コンテンツ識別情報取得部134と、複写コンテンツデータ再生指示取得部135と、復号キー取得部136と、記録コンテンツデータ取得部としての複写コンテンツデータ取得部137と、コンテンツデータ復号部138と、コンテンツデータ送出部139とを有する。
【0020】
複写可否判断部131は、光ディスクドライブ11に複数の光ディスクの中の1つの光ディスクが挿入され、且つ、この光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを復号するための復号キーが記録されたメモリチップが複数のメモリチップスロット12の中の1つに挿入されたときに、光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータをハードディスクドライブ18に複写可能であると判断し、この複写可能である情報を表示装置20に表示させるためにスーパーインポーズ用バッファ14に送出する。
【0021】
複写指示取得部132は、複写可否判断部131で光ディスクドライブ11に挿入された暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18に複写可能であると判断されているときに、ユーザ入力部16からこのコンテンツデータをハードディスクドライブ18に複写する複写指示を取得したときは、取得した複写指示をコンテンツデータ複写部133に送出する。
【0022】
コンテンツデータ複写部133は、光ディスクドライブ11によって読み出された暗号化コンテンツデータが、メモリチップスロット12から読み出した複数のコンテンツ識別情報のうちいずれかによって特定されたときは、その特定された暗号化コンテンツデータをハードディスクドライブ18へ記録することにより複写する。
【0023】
コンテンツ識別情報取得部134は、複写されたコンテンツデータの識別情報を前記メモリチップから読み出して、後述するメモリチップリスト記録部172に記録する。
【0024】
複写コンテンツデータ再生指示取得部135は、ユーザ入力部16からハードディスクドライブ18に複写されたコンテンツデータを再生する再生指示を取得し、復号キー取得部136および複写コンテンツデータ取得部137に送出する。
【0025】
復号キー取得部136は、ハードディスクドライブ18に記録された複数の暗号化コンテンツデータの中から、2つ以上の暗号化コンテンツデータを選択し、所定順序で再生する指示を外部から受けたときに、この再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータそれぞれが、メモリチップスロット12から読み出した複数のコンテンツ識別情報のうちいずれかによって識別されたときは、このコンテンツ識別情報に対応する復号キーをそれぞれ取得する。
【0026】
複写コンテンツデータ取得部137は、再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータを、ハードディスクドライブ18から順次読み出し、後述するハードディスクコンテンツデータ記録部174に送出する。
【0027】
コンテンツデータ復号部138は、復号キー取得部136で読み出したそれぞれの復号キーを用いて、複写コンテンツデータ取得部137で順次読み出した2つ以上の暗号化コンテンツデータを順次復号する。
【0028】
コンテンツデータ送出部139は、コンテンツデータ復号部138により復号されたハードディスクコンテンツデータ記録部174のコンテンツデータを、再生させるためにMPEG2デコーダに送出する。
【0029】
スーパーインポーズ用バッファ14は、スーパーインポーズとして表示させるためのデータを格納する。
【0030】
D/Aコンバータ15は、入力されたデータのデジタル/アナログ変換を行う。
【0031】
ユーザ入力部16は、ユーザにより操作され、光ディスクドライブ11に挿入された光ディスクに格納されているコンテンツデータをハードディスクドライブ18に複写する複写指示や、ハードディスクドライブ18に複写されたコンテンツデータを再生する再生指示などを入力する。
【0032】
メインメモリ17は、光ディスクコンテンツデータ記録部171と、メモリチップリスト記録部172と、復号キー記録部173と、ハードディスクコンテンツデータ記録部174とを有する。
【0033】
光ディスクコンテンツデータ記録部171は、コンテンツデータ複写部133で光ディスクから取得された暗号化されたコンテンツデータを一時的に記録し、ハードディスクドライブ18に複写するために送出する。
【0034】
メモリチップリスト記録部172は、各メモリチップスロット12に記録されているコンテンツのコンテンツ識別情報を記録する。
【0035】
復号キー記録部173は、復号キー取得部136で取得された復号キーを一時的に記録し、コンテンツデータ復号部138に送出する。
【0036】
ハードディスクコンテンツデータ記録部174は、複写コンテンツデータ取得部137で取得された暗号化されたコンテンツデータを一時的に記録し、復号キーを用いて復号されたときにはコンテンツデータ送出部139に送出する。
【0037】
ハードディスクドライブ18は、ユーザ入力部16の指示により複写されたコンテンツデータを記録する。
【0038】
MPEG2デコーダ19は、MPEG2の技術を用いて符号化されたデータをデコードする。
【0039】
〈一実施形態によるコンテンツ記録再生装置10の動作〉
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置10の動作を、図2〜4を参照して説明する。
【0040】
図2は、光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを、コンテンツ記録再生装置10に内蔵されたハードディスクドライブ18に複写するときの動作を示すフローチャートである。
【0041】
まず、複写するコンテンツデータが格納された光ディスクが、ユーザにより光ディスクドライブ11に挿入され、再生可能な状態に設定される(S1)。
【0042】
次に、光ディスクドライブ11に挿入された光ディスクに格納されている暗号化されたコンテンツデータを復号するための復号キーとコンテンツデータを識別するコンテンツ識別情報とが記録されたメモリチップが複数のメモリチップスロット12の中の1つに挿入されているかがCPU13の複写可否判断部131で確認され、当該メモリチップが挿入されていれば暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18に複写が可能であると判断される(S2)。
【0043】
暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18に複写可能であると複写可否判断部131で判断されると、ハードディスクドライブ18に複写可能である旨の情報がスーパーインポーズ用バッファ14およびD/Aコンバータ15を経由して外部の表示装置20に表示される。
【0044】
表示装置20に暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18に複写可能であることが表示されてユーザに確認された後、ユーザ入力部16からユーザの操作によりコンテンツデータをハードディスクドライブ18に複写する複写指示が入力されると、この複写指示がCPU13の複写指示取得部132で取得される(S3)。
【0045】
複写指示取得部132で複写指示が取得されるとコンテンツデータ複写部133に送出され、コンテンツデータ複写部133で光ディスクから暗号化されたコンテンツデータが、メモリチップスロット12のメモリチップの複合キーが利用されて読み出される(S4)。
【0046】
読み出された暗号化されたコンテンツデータは、メインメモリ17の光ディスクコンテンツデータ記録部171に一時的に記録される(S5)。
【0047】
光ディスクコンテンツデータ記録部171に記録されたコンテンツデータは、コンテンツデータ複写部133を経由してハードディスクドライブ18に送出されて書き込まれることにより、複写される(S6)。
【0048】
ステップS4〜S6における転送速度は光ディスクとCPU13とを接続するPCIバスの転送速度に依存され、例えば4MBである。
【0049】
コンテンツデータ複写部133では、すべてのデータが複写されたか判断され(S7)、まだ複写すべきデータが残っていれば(S6の「NO」)ステップS4に戻り、コンテンツデータの読み出し、および書き込みの処理を繰り返す。
【0050】
すべてのデータの複写が終わると(S6の「YES」)、コンテンツ識別情報取得部134においてメモリチップスロット12に挿入されているメモリチップからコンテンツデータの識別情報が読み出され、メインメモリ17のメモリチップリスト記録部172に記録される(S7)。
【0051】
上述したステップS1〜ステップS7の処理が繰り返されることにより、複数の暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18に記録されるとともに、記録されたコンテンツデータに対応するメモリチップの情報がメモリチップリストに記録される。
【0052】
複数のコンテンツデータに対応するメモリチップの情報が記録されたメモリチップリストの一例を、図3に示す。
【0053】
本実施形態におけるコンテンツ記録再生装置10にはスロット番号1〜5の5つのメモリチップスロット12が内蔵されており、図3では、スロット番号「1」のメモリチップスロット12にコンテンツファイル名「Movie-060401204033.movie」の復号キーを格納したメモリチップが挿入されており、スロット番号「2」のメモリチップスロット12にコンテンツファイル名「Movie-060101101125.movie」の復号キーを格納したメモリチップが挿入されており、スロット番号「4」のメモリチップスロット12にコンテンツファイル名「Movie-090801111955.movie」の復号キーを格納したメモリチップが挿入されていることを示している。
【0054】
以上で、複数のコンテンツデータをハードディスクドライブ18に複写する処理を終了する。
【0055】
また、ステップS2において、コンテンツデータがハードディスクドライブ18に複写可能ではないと判断されたときは(S2の「NO」)、処理を終了する。
【0056】
次に、ハードディスクドライブ18に複写された複数のコンテンツデータが連続して再生されるときの処理について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
ハードディスクドライブ18に複写された複数のコンテンツデータを連続して再生させるには、この複数のコンテンツデータに対応するメモリチップをメモリチップスロット12にすべて挿入しておくことが必要である。
【0058】
まず、ユーザの操作により、ハードディスクドライブ18に複写された複数のコンテンツデータを再生する再生指示がユーザ入力部16から入力されると、複写コンテンツデータ再生指示取得部135によりこの再生指示が取得される(S11)。
【0059】
複写コンテンツデータ再生指示取得部135で取得された再生指示は、復号キー取得部136および複写コンテンツデータ取得部137に送出される。
【0060】
復号キー取得部136で再生指示が取得されると、再生が指示された複数のコンテンツデータのうち最初に再生するコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がメモリチップリスト記録部172内から選択される(S12)。
【0061】
次に、復号キー取得部136で、選択されたコンテンツ識別情報に対応するメモリチップが複数のメモリチップスロット12の中の1つに挿入されているかが確認され、挿入されていれば(S13の「YES」)復号キーが取得される(S14)。
【0062】
複合キー取得部で取得された復号キーは、復号キー記録部173に一時的に記録される(S15)。
【0063】
一方、復号コンテンツデータ取得部で再生指示が取得されると、再生が指示された複数のコンテンツデータのうち最初に再生するコンテンツの暗号化されたコンテンツデータがハードディスクドライブ18から取得される(S16)。
【0064】
復号コンテンツデータ取得部で取得された暗号化されたコンテンツデータは、ハードディスクコンテンツデータ記録部174に一時的に記録される(S17)。
【0065】
次に、コンテンツデータ復号部138で、復号キー記録部173から復号キーが取得され、ハードディスクコンテンツデータ記録部174に記録された暗号化されたコンテンツデータが復号される(S18)。
【0066】
復号されたコンテンツデータは、コンテンツデータ送出部139からMPEG2デコーダ19に送出されデコードされた後、必要に応じてスーパーインポーズ用バッファ14から情報がインポーズされ表示装置20に表示され再生される(S19)。
【0067】
再生されたコンテンツデータが終了すると、次に再生するコンテンツデータがあれば(S20の「YES」)ステップS12に戻り、続けて再生が行われる。
【0068】
すべてのコンテンツデータの再生が終了すると(S20の「NO」)、処理は終了する。
【0069】
上記の処理で、ステップS14において再生するコンテンツデータを復号するための復号キーを格納したメモリチップが挿入されていなければ、処理を終了する(S13の「NO」)。
【0070】
以上の本実施形態によれば、光ディスクドライブ11を1台しか内蔵していなくても、光ディスクを入れ替えることなく複数の光ディスクに格納されたコンテンツデータを続けて再生することができる。
【0071】
また、上記の実施形態のコンテンツ記録再生装置の機能構成をプログラム化してコンピュータに組み込むことにより、当該コンピュータをコンテンツ記録再生装置として機能させるコンテンツ記録再生プログラムを構築することも可能である。
【0072】
なお、上記説明ではメモリチップリストを生成し、このメモリチップリストのコンテンツ識別情報を用いてコンテンツデータを再生する際の復号キーを取得する例を示したが、メモリチップリストを使用せず、直接メモリスロットに挿入されているメモリチップからコンテンツ識別情報を読み出し、この読み出したコンテンツ識別情報を用いてコンテンツデータを再生する際の復号キーを取得しても良い。
【0073】
また、上記説明ではコンテンツデータの複写先の記録媒体としてハードディスクを用いる例を示したが、複数のコンテンツデータを記録できる程度の容量を有する大容量記録媒体であればハードディスクに限らずどのようなものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録再生装置にコンテンツデータを複写する処理の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録再生装置のメモリに記録されるメモリチップリストを示す表である。
【図4】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録再生装置に複写されたコンテンツデータを再生する処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
10…コンテンツ記録再生装置
11…光ディスクドライブ
12…メモリチップスロット
13…CPU
14…スーパーインポーズ用バッファ
15…D/Aコンバータ
16…ユーザ入力部
17…メインメモリ
18…ハードディスクドライブ
19…MPEG2デコーダ
20…表示装置
131…複写可否判断部
132…複写指示取得部
133…コンテンツデータ複写部
134…コンテンツ識別情報取得部
135…複写コンテンツデータ再生指示取得部
136…復号キー取得部
137…複写コンテンツデータ取得部
138…コンテンツデータ復号部
139…コンテンツデータ送出部
171…光ディスクコンテンツデータ記録部
172…メモリチップリスト記録部
173…復号キー記録部
174…ハードディスクコンテンツデータ記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ディスクに格納されている暗号化コンテンツデータを、本装置内の大容量記録媒体にそれぞれ記録するとともに、この大容量記録媒体に記録された複数の暗号化コンテンツデータから所定数の暗号化コンテンツデータを選択し、この選択した所定数の暗号化コンテンツデータを順次復号し、再生するコンテンツ記録再生装置において、
前記複数の光ディスクに格納されている前記暗号化コンテンツデータをそれぞれ読み出す光ディスクドライブと、
複数の前記暗号化コンテンツデータ毎にそれぞれ対応し、この対応している暗号化コンテンツデータを復号するための復号キーと、前記対応している暗号化コンテンツデータを特定するためのコンテンツ識別情報とが格納されているメモリチップが複数装着され、この装着された複数のメモリチップから前記復号キーと前記コンテンツ識別情報とをそれぞれ読み出すメモリデータ読み出し部と、
前記光ディスクドライブによって読み出した前記暗号化コンテンツデータが、前記メモリデータ読み出し部から読み出した複数の前記コンテンツ識別情報のうちいずれかによって特定されたときは、その特定された暗号化コンテンツデータを前記大容量記録媒体へ記録するコンテンツデータ記録部と、
前記大容量記録媒体に記録された複数の前記暗号化コンテンツデータの中から、2つ以上の暗号化コンテンツデータを選択し、所定順序で再生する指示を外部から受けたときに、この再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータそれぞれが、前記メモリデータ読み出し部から読み出した複数の前記コンテンツ識別情報のうちいずれかによって識別されたときは、このコンテンツ識別情報に対応する復号キーをそれぞれ取得する復号キー取得部と、
前記再生を指示された2つ以上の暗号化コンテンツデータを、前記大容量記録媒体から順次読み出す記録コンテンツデータ取得部と、
前記復号キー取得部で読み出したそれぞれの復号キーを用いて、前記記録コンテンツデータ取得部で順次読み出した2つ以上の暗号化コンテンツデータを順次復号するコンテンツデータ復号部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ記録再生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−77791(P2008−77791A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−257498(P2006−257498)
【出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】