コンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置
【課題】コンテンツの配信エリアが比較的広い場合でも、複数のコンテンツを確実に同期再生し、複数のユーザ端末間において関連するコンテンツを確実に同期再生する。
【解決手段】実施形態のコンテンツ再生装置は、ベースタイムを記憶する記憶部と、通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部とを具備する。
【解決手段】実施形態のコンテンツ再生装置は、ベースタイムを記憶する記憶部と、通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭においても、インターネット等の通信環境が充実してきている。同報性に優れた放送に対して、通信は個別の情報伝送に優れている。このような放送と通信の特性を利用して、放送及び通信によって得られるコンテンツを融合させて、付加価値の高いコンテンツの提供を可能とするハイブリッドキャスト方式が注目されている。
【0003】
ハイブリッドキャスト方式では、テレビジョン受像機等の表示端末は、放送信号に基づくコンテンツを取得すると共に、インターネット等の通信回線を介してサーバにアクセスして、通信によってコンテンツを取得する。そして、表示端末は、放送信号に基づくコンテンツ(以下、放送コンテンツという)と通信によって得たコンテンツとを合成して表示する。各表示端末は、放送コンテンツだけでなく、通信により得たコンテンツを表示することができ、多種多様のサービスをユーザに提供することが可能となる。
【0004】
このように放送コンテンツと通信によるコンテンツとを合成表示する場合には、放送コンテンツに対応するタイミングで通信によるコンテンツを表示させた方がよいことが考えられる。また、例えば、通信により得たコンテンツを、放送コンテンツを表示する表示装置以外の表示装置によって表示させることもできる。この場合には、各表示装置相互間で、コンテンツを表示するタイミングを同期させた方がよいことが考えられる。
【0005】
このように映像を同期出力するシステムとしては、タイミングサーバを備え、一斉同報送信された時間情報に従って、各表示装置が映像を出力する技術がある。
【0006】
しかしながら、この技術では、タイミングサーバと各表示装置との間のデータ通信にかかる時間が長大である場合には、各表示装置が受け取るタイミング情報にずれが生じ、映像の同期出力が困難となるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−183654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、コンテンツの配信エリアが比較的広い場合でも、複数のコンテンツを確実に同期再生することができると共に、複数のユーザ端末間において関連するコンテンツを確実に同期再生することができるコンテンツ再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態のコンテンツ再生装置は、ベースタイムを記憶する記憶部と、通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置を含むコンテンツ再生システムを示すブロック図。
【図2】本実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を示す図表。
【図4】通信コンテンツに含まれる情報の一例を示す説明図。
【図5】合成画像の表示例を示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図8】第3の実施の形態の動作を説明するための図表。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図10】第3の実施の形態の変形例を示すブロック図。
【図11】第4の実施の形態の変形例を示すブロック図。
【図12】第3の実施の形態の他の変形例を示すブロック図。
【図13】第4の実施の形態の他の変形例を示すブロック図。
【図14】本発明の第5の実施の形態を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置を含むコンテンツ再生システムを示すブロック図である。
【0013】
図1において、コンテンツ送信装置である放送局11からの放送信号は、コンテンツ受信装置である受信装置13において受信される。受信装置13が受信する放送信号には、映像や音声情報によって構成された番組のコンテンツ(以下、放送コンテンツという)が含まれる。
【0014】
更に、本実施の形態においては、放送信号には、通信回線を介して取得するコンテンツ(以下、通信コンテンツという)の再生のためのコンテンツ再生用コンテンツが含まれる。例えば、コンテンツ再生用コンテンツは、放送信号に多重されるデータ放送の一部として伝送することができる。なお、コンテンツ再生用コンテンツには、放送コンテンツとは別に各種マルチメディア情報、例えば映像、音声、画像、テキスト等によってニュースや天気予報、番組詳細情報等の種々の情報を提供するコンテンツが含まれていてもよい。例えば、コンテンツ再生用コンテンツは、Java(登録商標)ScriptやHTML等の制御を規定するコンテンツと、映像や音声、画像等の出力対象となるコンテンツとからなる。
【0015】
本実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツは、受信装置13が通信コンテンツを再生するための情報、例えば、通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻等の再生制御情報を含む。再生制御情報は、放送コンテンツに対応した通信コンテンツを放送コンテンツに同期させて再生させるための情報である。なお、再生制御情報は、後述するように、通信コンテンツ処理部21毎に、通信コンテンツを再生制御するための情報が記述されたものである。
【0016】
放送信号は受信部15によって受信される。受信部15は図示しないチューナ、復調部等によって構成されており、放送信号を受信し、ユーザの選局操作によって指定されたチャンネルの信号を選局する。受信部15は、選局した放送信号に対して放送方式に対応した復調処理を行う。例えば、受信部15は、デジタル放送の放送信号についてはPSK(Phase Shift Keying)復調又はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調処理等のデジタル復調処理を行う。こうして、受信部15は、放送信号から所望のコンテンツを含むストリームを得る。更に、受信部15は、ストリームを復号処理した後、分離部16に出力する。
【0017】
分離部16は、復号結果から、所望の番組の放送コンテンツとコンテンツ再生用コンテンツとを分離する。分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツをWebブラウザ等のブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0018】
コンテンツ及び再生処理部20は、入力されたコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに映像や、音声、テキスト等のコンテンツが含まれる場合には、これらのコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。また、コンテンツ再生用コンテンツに、放送局11との双方向通信を行うための情報が記述されていることもある。この場合には、コンテンツ及び再生処理部20は、これらの情報に対応した表示を行うための画像を生成して合成部18に出力する。更に、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出する。
【0019】
受信装置13は、ベースタイム発生部22を有している。ベースタイム発生部22は、受信装置13におけるコンテンツ再生の時間基準となるベースタイムを発生する。コンテンツ及び再生処理部20は、再生制御情報を参照し、ベースタイム発生部22から読み出したベースタイムを用いてコンテンツ再生制御方法を決定する。コンテンツ及び再生処理部20は、決定したコンテンツ再生制御方法に従って、コンテンツの再生を行う。
【0020】
なお、ベースタイムは、例えば、受信装置13コンテンツの再生を開始した時刻、ユーザがコンテンツの開始操作を実行した時刻、受信装置13が放送用コンテンツの視聴を開始した時刻、受信装置13が起動した時刻のいずれか、または、組み合わせを起点とした時刻、または、放送用コンテンツの持つ時刻、受信装置13が管理する時刻、インターネット12上のサーバが管理する時刻のいずれか、または組み合わせである。
【0021】
即ち、コンテンツ及び再生処理部20は、通信回線を介して通信を行いサーバに対して通信コンテンツの送信要求を行う。図1の例では通信回線としてはインターネット12が採用された例を示しており、コンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12を介して図示しないサーバ(Webサーバ)との間で通信を行って、通信コンテンツの送信要求を行う。なお、通信コンテンツについても、例えば、Java(登録商標)ScriptやHTML等の制御を規定するコンテンツと、映像や音声、画像等の出力対象となるコンテンツとによって構成される。
【0022】
図示しないWebサーバからの通信コンテンツは、通信コンテンツ処理部21によって受信される。この通信コンテンツ処理部21の受信は、コンテンツ及び再生制御部20によって制御される。即ち、通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報によって規定された受信開始時刻において、通信コンテンツの受信を開始する。
【0023】
ブラウザ19にはコンテンツバッファ23が設けられている。コンテンツバッファ23は、図示しないサーバから受信した通信コンテンツを一時保持した後、通信コンテンツ処理部21に出力するようになっている。
【0024】
更に、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部20によって、再生のための処理が制御される。例えば、通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に従って、コンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードする時刻が規定される。通信コンテンツ処理部21は、コンテンツバッファ23からロードした通信コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。即ち、通信コンテンツ処理部21は、通信コンテンツに映像や、音声、テキスト等のコンテンツが含まれる場合には、これらのコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。また、通信コンテンツ処理部21は、出力を合成部18に出力する時刻、即ち、再生時刻についても、再生制御情報に従って制御される。
【0025】
合成部18は、放送コンテンツ処理部17の出力とブラウザ19の出力とを合成して、合成画像を出力する。この合成画像は、図示しない表示部に供給されて表示される。こうして、表示部上には、放送コンテンツによって得られた番組の画像上に、通信コンテンツによって得られた画像が合成されて表示される。通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻が、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報によって規定されており、放送コンテンツと通信コンテンツを確実に同期再生することが可能となる。
【0026】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2乃至図3を参照して説明する。図2は本実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。図3はコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を示す図表である。
【0027】
放送局11からの放送信号は、各受信装置13の受信部15において受信される(図2のステップS1)。受信部15は、ユーザの選局操作に対応したチャンネルを選局し、復調処理してストリームを得、ストリームに対する復号処理を行う。分離部16は、受信部15の出力から所望の番組の放送コンテンツとコンテンツ再生用コンテンツとを分離する。分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツをブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。
【0028】
放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0029】
一方、ブラウザ19中のコンテンツ及び再生処理部20は、入力されたコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに画像表示のためのコンテンツが含まれる場合には、このコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。
【0030】
本実施の形態においては、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出する(ステップS2)。コンテンツ及び再生処理部20は、ベースタイム発生部22に記憶されているベースタイムを読み出し、再生制御情報を参照して、通信コンテンツの再生制御の仕方を決定する(ステップS3)。コンテンツ及び再生処理部20は、通信コンテンツの送信要求を行うと共に、決定した再生制御方法に従って、通信コンテンツ処理部21の再生に関する処理を制御する(ステップS4)。
【0031】
いま、コンテンツ再生用コンテンツに、図3に示す再生制御情報が含まれるものとする。通信コンテンツ処理部21は、ベースタイム発生部22からのベースタイムを時間基準として、再生制御情報に従って再生に関する処理を行う。即ち、通信コンテンツ処理部21は、ベースタイムに従って、図3の受信開始時刻(15:30:00)になると、インターネット12上の図示しないサーバからの通信コンテンツを受信する。受信された通信コンテンツはコンテンツバッファ23に一時記憶される。通信コンテンツ処理部21は、次に、図3のロード時刻(15:40;00)になると、コンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードする。
【0032】
通信コンテンツ処理部21は、受信した通信コンテンツに基づく画像データを生成する。次に、通信コンテンツ処理部21は、図3の再生時刻(15:50;00)になると、生成した画像データを合成部18に再生出力する(ステップS5)。合成部18は、放送コンテンツ処理部17及びブラウザ19からの画像データを合成して、合成画像を生成する。
【0033】
図4は通信コンテンツに含まれる情報の一例を示す説明図であり、html形式の情報を示している。図4ではJava(登録商標)Scriptによって、指定された画像データを配置する例を示している。
【0034】
また、図5は合成画像の表示例を示す説明図である。図5は放送用コンテンツとして野球放送のコンテンツを受信した場合において、図示しない表示部の表示画面31上に表示される画像の例を示している。図5において、表示画面31の大部分の領域32は放送コンテンツの表示領域であり、領域32には野球放送コンテンツの画像が表示されていることを示している。表示画面31の左上には、通信コンテンツの表示領域33が設けられている。図5は表示領域33に太陽の画像34が表示されていることを示している。
【0035】
このように本実施の形態においては、サービス提供者である放送局が送信するコンテンツ再生用コンテンツに基づいて、各受信装置は、ベースタイムに応じて通信コンテンツの再生を制御することができる。これにより、放送コンテンツと通信コンテンツとを確実に同期再生することができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図6において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第1の実施の形態は放送局11からコンテンツ再生用コンテンツが送信される例について説明した。これに対し、本実施の形態は、コンテンツ再生用コンテンツを通信回線を介して取得する例である。
【0037】
図6において、受信装置41の受信部15は、放送信号から放送コンテンツを取り出して、放送コンテンツ処理部17に与える。ブラウザ42はコンテンツ及び再生処理部43を有している。コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツを、予め設定されたサーバから取得する。図6ではインターネット12上のサーバ12aからコンテンツ再生用コンテンツを受信するようになっている。コンテンツ及び再生処理部43の他の構成は、図1のコンテンツ及び再生処理部20と同様である。
【0038】
放送局11とコンテンツ再生用コンテンツを送信する図示しないサーバ12aとは相互に連携しており、このサーバ12aは、放送コンテンツに対応したタイミングで通信コンテンツを再生させるための再生制御情報をコンテンツ再生用コンテンツに含めて送信するようになっている。なお、コンテンツ再生用コンテンツを送信するサーバ12aと通信コンテンツを送信するサーバとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0039】
このように構成された実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツの受信手順が第1の実施の形態と異なるのみである。即ち、本実施の形態においては、放送局11からの放送信号は、受信装置41の受信部15において受信される。受信部15は、ユーザの選局操作に対応したチャンネルを選局し、復調処理して放送コンテンツのストリームを得、更に復号処理によって、所望の番組の放送コンテンツを得る。受信部15は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与える。放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0040】
一方、ブラウザ42中のコンテンツ及び再生処理部43は、インターネット12上の予め定められたサーバ12aから、コンテンツ再生用コンテンツを受信する。コンテンツ及び再生処理部43は、受信したコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツに画像表示のためのコンテンツが含まれる場合には、このコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。
【0041】
また、コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22に記憶されているベースタイムを用いて、通信コンテンツ処理部21における通信コンテンツの再生を制御する。
【0042】
即ち、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部43に制御されて、例えば、通信コンテンツの受信開始時刻、コンテンツバッファ23に記憶された通信コンテンツのロード時刻、及び通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に出力する再生時刻が再生制御情報に基づくものとなる。
【0043】
こうして、再生制御情報に記述された再生時刻になると、通信コンテンツ処理部21からは通信コンテンツに基づく画像データが合成部18に出力されて、放送コンテンツの画像と合成される。これにより、コンテンツ再生用コンテンツで指定された再生時刻に、通信コンテンツに基づく画像を放送コンテンツに基づく画像上に表示させることができる。
【0044】
他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0045】
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図7において図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
図7においては、受信装置41aは放送信号の受信機能を有しており、コンテンツ再生装置であるユーザ端末41bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。ユーザ端末41bは、例えばタブレット型の表示端末であり、受信装置41aとユーザ端末41bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0047】
受信装置41aは、ベースタイム発生部22からのベースタイムを外部に出力可能に構成した点を除き、図6の受信装置41と同様の構成である。一方、ユーザ端末41bは、ブラウザ42のみが構成されていると共に、受信装置41aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43は、受信装置41aのベースタイムを用いて、コンテンツ再生用コンテンツに基づく再生制御を行うようになっている。なお、ユーザ端末41bとして受信機能を有する端末を採用してもよい。
【0048】
以下、区別する必要がない場合には受信装置についてもユーザ端末と言うことがある。本実施の形態においては、同一グループ内には、ベースタイムを外部に出力可能に構成した1台のユーザ端末(受信装置を含む)と、ベースタイムを外部から取り込み可能に構成した1台又は複数台のユーザ端末(受信装置を含む)が構成されていればよい。
【0049】
本実施の形態においても、各コンテンツ及び再生処理部43は、予め設定されたサーバからコンテンツ再生用コンテンツを受信してアクセス制御を行う。本実施の形態においては、同一グループに属するユーザ端末間で同一のベースタイムに基づく制御を可能にする点が特徴であり、各端末のコンテンツ及び再生処理部43が、同一のベースタイムを用いて再生制御情報に従った再生制御が行われるように構成すればよい。
【0050】
これにより、同一グループに属する端末間では共通のベースタイムに基づく再生制御が可能であり、同一グループに属する端末の受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻等を複数の端末間で同期化することが可能である。
【0051】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図8の図表を参照して説明する。図8はコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報の一例を示している。なお、1台の受信装置41a(以下、第1ユーザ端末ともいう)とユーザ端末41b(以下、第2ユーザ端末ともいう)とユーザ端末41bと同一構成の図示しない5台のユーザ端末(以下、第3乃至第7ユーザ端末ともいう)が同一グループ内に設けられているものとして説明する。図8はこの場合に、第1乃至第7ユーザ端末に対して供給される再生制御情報を示している。
【0052】
受信装置41aの放送コンテンツ処理部17は、放送局11からの放送信号に基づく放送コンテンツの画像データを合成部18に出力する。一方、各ユーザ端末のブラウザ42中のコンテンツ及び再生処理部43は、インターネット12上の予め定められたサーバ12aから、コンテンツ再生用コンテンツを受信する。コンテンツ及び再生処理部43は、受信したコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。
【0053】
即ち、受信装置41a、ユーザ端末41b及び5台のユーザ端末(第3乃至第7ユーザ端末)のコンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツから再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22からのベースタイムを用いて、再生制御情報に基づく再生制御を行う。各ユーザ端末は、図8の再生制御情報のうち自機に対する再生制御情報を抽出する。例えば、受信装置41aは、第1ユーザ端末に定義された再生制御情報を用いて、受信装置41aの通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。また、ユーザ端末41b(第2ユーザ端末)は、図8の第2ユーザ端末に定義された再生制御情報を用いて、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。同様に、第3乃至第7ユーザ端末は、図8の第3乃至第7ユーザ端末に夫々定義された再生制御情報を用いて、夫々自機の通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。
【0054】
図8の再生制御情報の例では、受信装置41aの通信コンテンツ処理部21は、ベースタイム発生部22からのベースタイムを時間基準として、15:30:00にインターネット12上のサーバから通信コンテンツの受信を開始し、15:40:00にコンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードし、15:50:00に通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に再生出力する。
【0055】
また、例えば、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21は、受信装置41aからのベースタイムを時間基準として、図8の再生制御情報に基づいて、15:31:00にインターネット12上のサーバから通信コンテンツの受信を開始し、15:41:00にコンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードし、15:51:00に通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に再生出力する。他の第3乃至第7ユーザ端末も同様に、受信装置41aからのベースタイムを時間基準として、図8の再生制御情報に基づいて、通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻が規定されて、通信コンテンツに基づく画像の再生が行われる。
【0056】
受信装置41aの合成部18は、放送コンテンツの画像に通信コンテンツに基づく画像を合成する。この合成画像が受信装置41aの出力を表示する図示しない表示部において表示される。また、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21は、通信コンテンツに基づく画像を出力する。この画像がユーザ端末41bの出力を表示する図示しない表示部において表示される。
【0057】
同一グループ内の各ユーザ端末は、同一のベースタイムを用い、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報に基づいて再生が制御されており、各ユーザ端末間で、放送コンテンツ及び通信コンテンツの同期再生が可能である。
【0058】
このように本実施の形態においては、同一グループ内の各ユーザ端末は、共通のベースタイムを用いて再生制御が行われている。これにより、同一グループ内の各ユーザ端末相互間で、放送コンテンツ及び通信コンテンツを同期させて再生することができる。
【0059】
なお、図8の例では、同一グループ内の各ユーザ端末が同一のコンテンツ再生用コンテンツを受信し、自機宛の情報を抽出して再生制御を行うものとして説明したが、各ユーザ端末が自機宛用のコンテンツ再生用コンテンツを個別に受信して、自機の再生制御を行うようにしてもよい。
【0060】
また、図7及び図8では、1つのグループに属するユーザ端末のみを示したが、複数のグループに属する複数のユーザ端末に、同一のコンテンツ再生用コンテンツを受信させ、夫々自機宛の情報を抽出させて再生制御を行うようにしてもよい。
【0061】
放送波やインターネットを用いてコンテンツを広域配信するシステムにおいて、タイミングサーバを利用して複数の再生装置に関連するコンテンツを同期再生させることは困難である。これに対し、本実施の形態においては、家庭内等の同一グループに属するユーザ端末は、共通のベースタイムを時間基準としてコンテンツの再生を行っており、同一グループ内のユーザ端末間で、関連するコンテンツを確実に同期再生することが可能である。
【0062】
これにより、コンテンツ配信者の動的な制御により、複数のコンテンツの同期再生及び複数の装置における関連するコンテンツの同期再生を確実に実行させることができる。即ち、コンテンツ配信者は、放送番組に同期したサービスやユーザがWebコンテンツの閲覧を開始した時刻を起点としたサービスなどを実現したり、特定の時間帯にWebサーバと回線に負荷が集中することを抑止するための制御を動的に行うことができる。
【0063】
(第4の実施の形態)
図9は本発明の第4の実施の形態を示すブロック図である。図9において図1及び図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第3の実施の形態は通信回線からコンテンツ再生用コンテンツが送信される例について説明した。これに対し、本実施の形態は、放送信号からコンテンツ再生用コンテンツを取得する例である。
【0064】
図9においては、受信装置13aは放送信号の受信機能を有しており、ユーザ端末41bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。受信装置13aとユーザ端末41bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0065】
受信装置41aは、ベースタイム発生部22からのベースタイムを外部に出力可能に構成した点を除き、図1の受信装置13と同様の構成である。一方、ユーザ端末41bは、受信装置13aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43は、受信装置41aのベースタイムを用いて、コンテンツ再生用コンテンツに基づく再生制御を行うようになっている。なお、ユーザ端末41bとして受信機能を有する端末を採用してもよい。
【0066】
本実施の形態においては、受信装置13aのコンテンツ及び再生処理部20には、放送信号から分離されたコンテンツ再生用コンテンツが与えられる点が第3の実施の形態と異なるのみである。本実施の形態においても、ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43には、通信回線を介してコンテンツ再生用コンテンツが与えられる。
【0067】
このように構成された実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツの受信手順が第3の実施の形態と異なるのみである。即ち、本実施の形態においては、分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、放送信号から抽出したコンテンツ再生用コンテンツをブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。
【0068】
他の作用は第3の実施の形態と同様である。即ち、受信装置13a及びユーザ端末41bを含む同一グループ内の各ユーザ端末は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報から自機用の再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22からの共通のベースタイムを時間基準として、自機に設定された再生制御方法に従って、通信コンテンツの再生を行う。
【0069】
これにより、同一グループ内の各ユーザ端末間で、再生制御情報に従って、放送コンテンツ及び通信コンテンツを同期再生することができる。
【0070】
このように本実施の形態においては、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
(第1変形例)
図10は第3の実施の形態の変形例を示すブロック図である。図10において図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図10の変形例は、図7の受信装置41aに代えてベースタイム発生部22を省略した受信装置51aを採用し、ユーザ端末41bに代えてベースタイム発生部22を付加したユーザ端末51bを採用した点が第3の実施の形態と異なる。
【0072】
ベースタイム発生部22は、再生制御の時間基準となるベースタイムを発生する。ユーザ端末51bはベースタイム発生部22において発生したベースタイムを外部に出力する機能を有し、受信装置41aは、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。ベースタイム発生部22は、発生したベースタイムを自機のコンテンツ及び再生処理部43に供給すると共に、外部に出力する。受信装置41aのコンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを取り込む。各ユーザ端末のコンテンツ及び再生処理部43は、ベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0073】
他の構成及び作用は第3の実施の形態と同様である。
【0074】
(第2変形例)
図11は第4の実施の形態の変形例を示すブロック図である。図11において図9及び図10と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図11の変形例は、図9の受信装置13aに代えてベースタイム発生部22を省略した受信装置61aを採用し、ユーザ端末41bに代えてベースタイム発生部22を付加したユーザ端末51bを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0075】
受信装置61aは、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。コンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0076】
他の構成及び作用は第4の実施の形態と同様である。
【0077】
(第3変形例)
図12は第3の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。図12において図6及び図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図12の変形例は、ユーザ端末41bに代えて放送信号の受信機能を有する受信装置71bを採用した点が第3の実施の形態と異なる。
【0078】
受信装置71bは、図6の受信装置41からベースタイム発生部22を省略したものであり、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。受信装置71bのコンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0079】
他の構成及び作用は第3の実施の形態と同様である。
【0080】
(第4変形例)
図13は第4の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。図13において図9及び図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図13の変形例は、ユーザ端末41bに代えて放送信号の受信機能を有する受信装置61aを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0081】
受信装置61aは、図11にて説明したように、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。受信装置61aのコンテンツ及び再生処理部20は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0082】
他の構成及び作用は第4の実施の形態と同様である。
【0083】
(第5の実施の形態)
図14は本発明の第5の実施の形態を示すブロック図である。図14において図9と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態においては、図9の受信装置13aに代えて受信装置81aを採用し、ユーザ端末41bに代えてユーザ端末81bを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0084】
図14においては、受信装置81aは放送信号の受信機能を有しており、ユーザ端末81bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。ユーザ端末81bは、例えばタブレット型の表示端末であり、受信装置81aとユーザ端末81bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0085】
受信装置81aは、ブラウザ16に代えて内部サーバ83を付加したブラウザ82を採用した点が受信装置13aと異なる。本実施の形態は、ブラウザ82,42において、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを内部サーバ83を経由して取得するようにした点が第4の実施の形態との相違点である。
【0086】
受信装置81aの分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツを内部サーバ83に与える。内部サーバ83はコンテンツ再生用コンテンツを記憶する。
【0087】
受信装置61aのブラウザ82のコンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12上のサーバとアクセスし、通信コンテンツをダウンロードして内部サーバ83に記憶させる。また、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる画像データ等のコンテンツ(以下、放送に属するコンテンツという)を解釈して、放送に属するコンテンツに基づく画像データを合成部18に出力する。
【0088】
また、コンテンツ及び再生処理部20は、内部サーバ83から読み出したコンテンツ再生用コンテンツ及びベースタイムに従って、通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。即ち、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部20に制御されて、再生制御情報に基づく再生を行う。つまり、通信コンテンツ処理部21は、内部サーバ83からコンテンツバッファ23への通信コンテンツのダウンロード開始時刻、コンテンツバッファ23から通信コンテンツのロード時刻及び通信コンテンツの再生時刻が、再生制御情報に基づいて制御される。
【0089】
一方、ユーザ端末81bのブラウザ42は、受信装置81aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末81bのブラウザ42は、内部サーバ83と通信を行って、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを取り込むことができるようになっている。
【0090】
本実施の形態においては、内部サーバ83を経由して、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを取得しており、各端末が独自に通信回線にアクセスする場合よりも、通信量を低減させることができ、サーバの負荷の増大を抑制することができる。
【0091】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0092】
受信装置81aの分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与える。また、分離部16は、コンテンツ再生用コンテンツを内部サーバ83に与えて記憶させる。放送コンテンツ処理部17は、放送局11からの放送信号に基づく放送コンテンツの画像データを生成して合成部18に出力する。
【0093】
ブラウザ82中のコンテンツ及び再生処理部20は、内部サーバ83からコンテンツ再生用コンテンツを取り込む。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理を行う。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる放送に属するコンテンツに基づく画像データを生成する。また、コンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12上のサーバに対して通信コンテンツの送信要求を行う。この送信要求に従って、インターネット12上のサーバから通信コンテンツが送信される。この通信コンテンツは、内部サーバ83に記憶される。
【0094】
また、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報及びベースタイムに従って、通信コンテンツ処理部21における再生を制御する。一方、ユーザ端末81bのブラウザ42は、内部サーバ83と通信を行って、コンテンツ再生用コンテンツを取り込む。ブラウザ42内のコンテンツ及び再生処理部43は、取り込んだコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報及び受信装置81aからのベースタイムに基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0095】
受信装置81a及びユーザ端末81bの各通信コンテンツ処理部21は、夫々自機に設定された再生制御情報に基づいて再生制御される。即ち、各通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に基づくダウンロード開始時刻に、内部サーバ83からコンテンツバッファ23に通信コンテンツを取り込み、コンテンツバッファ23に格納されている通信コンテンツを、再生制御情報に基づくロード時刻にロードする。更に、各通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に基づく再生時刻に、ロードした通信コンテンツに基づく画像データを再生出力する。
【0096】
こうして、受信装置81aの出力を表示する表示部には放送コンテンツの画像と通信コンテンツの画像とが合成表示され、ユーザ端末81bの表示部には通信コンテンツの画像が表示される。これらの通信コンテンツの再生は、共通のベースタイムに従い、再生制御情報によって制御されており、受信装置81aとユーザ端末81bとにおいて、放送コンテンツ及び通信コンテンツを確実に同期再生することができる。
【0097】
このように本実施の形態においては、上記各実施の形態と同様の効果が得られると共に、内部サーバを利用して、コンテンツを取得しており、同一グループに属する端末数に拘わらず、通信量の増加を抑制することができ、サーバへの負荷が増大することを防止することができる。
【0098】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0099】
11…放送局、12…インターネット、12a…サーバ、13…受信装置、15…受信部、16…分離部、17…放送コンテンツ処理部、18…合成部、19…ブラウザ、20…コンテンツ及び再生処理部、21…通信コンテンツ処理部、22…ベースタイム発生部。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭においても、インターネット等の通信環境が充実してきている。同報性に優れた放送に対して、通信は個別の情報伝送に優れている。このような放送と通信の特性を利用して、放送及び通信によって得られるコンテンツを融合させて、付加価値の高いコンテンツの提供を可能とするハイブリッドキャスト方式が注目されている。
【0003】
ハイブリッドキャスト方式では、テレビジョン受像機等の表示端末は、放送信号に基づくコンテンツを取得すると共に、インターネット等の通信回線を介してサーバにアクセスして、通信によってコンテンツを取得する。そして、表示端末は、放送信号に基づくコンテンツ(以下、放送コンテンツという)と通信によって得たコンテンツとを合成して表示する。各表示端末は、放送コンテンツだけでなく、通信により得たコンテンツを表示することができ、多種多様のサービスをユーザに提供することが可能となる。
【0004】
このように放送コンテンツと通信によるコンテンツとを合成表示する場合には、放送コンテンツに対応するタイミングで通信によるコンテンツを表示させた方がよいことが考えられる。また、例えば、通信により得たコンテンツを、放送コンテンツを表示する表示装置以外の表示装置によって表示させることもできる。この場合には、各表示装置相互間で、コンテンツを表示するタイミングを同期させた方がよいことが考えられる。
【0005】
このように映像を同期出力するシステムとしては、タイミングサーバを備え、一斉同報送信された時間情報に従って、各表示装置が映像を出力する技術がある。
【0006】
しかしながら、この技術では、タイミングサーバと各表示装置との間のデータ通信にかかる時間が長大である場合には、各表示装置が受け取るタイミング情報にずれが生じ、映像の同期出力が困難となるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−183654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、コンテンツの配信エリアが比較的広い場合でも、複数のコンテンツを確実に同期再生することができると共に、複数のユーザ端末間において関連するコンテンツを確実に同期再生することができるコンテンツ再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態のコンテンツ再生装置は、ベースタイムを記憶する記憶部と、通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置を含むコンテンツ再生システムを示すブロック図。
【図2】本実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を示す図表。
【図4】通信コンテンツに含まれる情報の一例を示す説明図。
【図5】合成画像の表示例を示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図8】第3の実施の形態の動作を説明するための図表。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図10】第3の実施の形態の変形例を示すブロック図。
【図11】第4の実施の形態の変形例を示すブロック図。
【図12】第3の実施の形態の他の変形例を示すブロック図。
【図13】第4の実施の形態の他の変形例を示すブロック図。
【図14】本発明の第5の実施の形態を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ送信装置及びコンテンツ再生装置を含むコンテンツ再生システムを示すブロック図である。
【0013】
図1において、コンテンツ送信装置である放送局11からの放送信号は、コンテンツ受信装置である受信装置13において受信される。受信装置13が受信する放送信号には、映像や音声情報によって構成された番組のコンテンツ(以下、放送コンテンツという)が含まれる。
【0014】
更に、本実施の形態においては、放送信号には、通信回線を介して取得するコンテンツ(以下、通信コンテンツという)の再生のためのコンテンツ再生用コンテンツが含まれる。例えば、コンテンツ再生用コンテンツは、放送信号に多重されるデータ放送の一部として伝送することができる。なお、コンテンツ再生用コンテンツには、放送コンテンツとは別に各種マルチメディア情報、例えば映像、音声、画像、テキスト等によってニュースや天気予報、番組詳細情報等の種々の情報を提供するコンテンツが含まれていてもよい。例えば、コンテンツ再生用コンテンツは、Java(登録商標)ScriptやHTML等の制御を規定するコンテンツと、映像や音声、画像等の出力対象となるコンテンツとからなる。
【0015】
本実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツは、受信装置13が通信コンテンツを再生するための情報、例えば、通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻等の再生制御情報を含む。再生制御情報は、放送コンテンツに対応した通信コンテンツを放送コンテンツに同期させて再生させるための情報である。なお、再生制御情報は、後述するように、通信コンテンツ処理部21毎に、通信コンテンツを再生制御するための情報が記述されたものである。
【0016】
放送信号は受信部15によって受信される。受信部15は図示しないチューナ、復調部等によって構成されており、放送信号を受信し、ユーザの選局操作によって指定されたチャンネルの信号を選局する。受信部15は、選局した放送信号に対して放送方式に対応した復調処理を行う。例えば、受信部15は、デジタル放送の放送信号についてはPSK(Phase Shift Keying)復調又はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調処理等のデジタル復調処理を行う。こうして、受信部15は、放送信号から所望のコンテンツを含むストリームを得る。更に、受信部15は、ストリームを復号処理した後、分離部16に出力する。
【0017】
分離部16は、復号結果から、所望の番組の放送コンテンツとコンテンツ再生用コンテンツとを分離する。分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツをWebブラウザ等のブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0018】
コンテンツ及び再生処理部20は、入力されたコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに映像や、音声、テキスト等のコンテンツが含まれる場合には、これらのコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。また、コンテンツ再生用コンテンツに、放送局11との双方向通信を行うための情報が記述されていることもある。この場合には、コンテンツ及び再生処理部20は、これらの情報に対応した表示を行うための画像を生成して合成部18に出力する。更に、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出する。
【0019】
受信装置13は、ベースタイム発生部22を有している。ベースタイム発生部22は、受信装置13におけるコンテンツ再生の時間基準となるベースタイムを発生する。コンテンツ及び再生処理部20は、再生制御情報を参照し、ベースタイム発生部22から読み出したベースタイムを用いてコンテンツ再生制御方法を決定する。コンテンツ及び再生処理部20は、決定したコンテンツ再生制御方法に従って、コンテンツの再生を行う。
【0020】
なお、ベースタイムは、例えば、受信装置13コンテンツの再生を開始した時刻、ユーザがコンテンツの開始操作を実行した時刻、受信装置13が放送用コンテンツの視聴を開始した時刻、受信装置13が起動した時刻のいずれか、または、組み合わせを起点とした時刻、または、放送用コンテンツの持つ時刻、受信装置13が管理する時刻、インターネット12上のサーバが管理する時刻のいずれか、または組み合わせである。
【0021】
即ち、コンテンツ及び再生処理部20は、通信回線を介して通信を行いサーバに対して通信コンテンツの送信要求を行う。図1の例では通信回線としてはインターネット12が採用された例を示しており、コンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12を介して図示しないサーバ(Webサーバ)との間で通信を行って、通信コンテンツの送信要求を行う。なお、通信コンテンツについても、例えば、Java(登録商標)ScriptやHTML等の制御を規定するコンテンツと、映像や音声、画像等の出力対象となるコンテンツとによって構成される。
【0022】
図示しないWebサーバからの通信コンテンツは、通信コンテンツ処理部21によって受信される。この通信コンテンツ処理部21の受信は、コンテンツ及び再生制御部20によって制御される。即ち、通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報によって規定された受信開始時刻において、通信コンテンツの受信を開始する。
【0023】
ブラウザ19にはコンテンツバッファ23が設けられている。コンテンツバッファ23は、図示しないサーバから受信した通信コンテンツを一時保持した後、通信コンテンツ処理部21に出力するようになっている。
【0024】
更に、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部20によって、再生のための処理が制御される。例えば、通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に従って、コンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードする時刻が規定される。通信コンテンツ処理部21は、コンテンツバッファ23からロードした通信コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。即ち、通信コンテンツ処理部21は、通信コンテンツに映像や、音声、テキスト等のコンテンツが含まれる場合には、これらのコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。また、通信コンテンツ処理部21は、出力を合成部18に出力する時刻、即ち、再生時刻についても、再生制御情報に従って制御される。
【0025】
合成部18は、放送コンテンツ処理部17の出力とブラウザ19の出力とを合成して、合成画像を出力する。この合成画像は、図示しない表示部に供給されて表示される。こうして、表示部上には、放送コンテンツによって得られた番組の画像上に、通信コンテンツによって得られた画像が合成されて表示される。通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻が、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報によって規定されており、放送コンテンツと通信コンテンツを確実に同期再生することが可能となる。
【0026】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2乃至図3を参照して説明する。図2は本実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。図3はコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を示す図表である。
【0027】
放送局11からの放送信号は、各受信装置13の受信部15において受信される(図2のステップS1)。受信部15は、ユーザの選局操作に対応したチャンネルを選局し、復調処理してストリームを得、ストリームに対する復号処理を行う。分離部16は、受信部15の出力から所望の番組の放送コンテンツとコンテンツ再生用コンテンツとを分離する。分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツをブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。
【0028】
放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0029】
一方、ブラウザ19中のコンテンツ及び再生処理部20は、入力されたコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに画像表示のためのコンテンツが含まれる場合には、このコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。
【0030】
本実施の形態においては、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出する(ステップS2)。コンテンツ及び再生処理部20は、ベースタイム発生部22に記憶されているベースタイムを読み出し、再生制御情報を参照して、通信コンテンツの再生制御の仕方を決定する(ステップS3)。コンテンツ及び再生処理部20は、通信コンテンツの送信要求を行うと共に、決定した再生制御方法に従って、通信コンテンツ処理部21の再生に関する処理を制御する(ステップS4)。
【0031】
いま、コンテンツ再生用コンテンツに、図3に示す再生制御情報が含まれるものとする。通信コンテンツ処理部21は、ベースタイム発生部22からのベースタイムを時間基準として、再生制御情報に従って再生に関する処理を行う。即ち、通信コンテンツ処理部21は、ベースタイムに従って、図3の受信開始時刻(15:30:00)になると、インターネット12上の図示しないサーバからの通信コンテンツを受信する。受信された通信コンテンツはコンテンツバッファ23に一時記憶される。通信コンテンツ処理部21は、次に、図3のロード時刻(15:40;00)になると、コンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードする。
【0032】
通信コンテンツ処理部21は、受信した通信コンテンツに基づく画像データを生成する。次に、通信コンテンツ処理部21は、図3の再生時刻(15:50;00)になると、生成した画像データを合成部18に再生出力する(ステップS5)。合成部18は、放送コンテンツ処理部17及びブラウザ19からの画像データを合成して、合成画像を生成する。
【0033】
図4は通信コンテンツに含まれる情報の一例を示す説明図であり、html形式の情報を示している。図4ではJava(登録商標)Scriptによって、指定された画像データを配置する例を示している。
【0034】
また、図5は合成画像の表示例を示す説明図である。図5は放送用コンテンツとして野球放送のコンテンツを受信した場合において、図示しない表示部の表示画面31上に表示される画像の例を示している。図5において、表示画面31の大部分の領域32は放送コンテンツの表示領域であり、領域32には野球放送コンテンツの画像が表示されていることを示している。表示画面31の左上には、通信コンテンツの表示領域33が設けられている。図5は表示領域33に太陽の画像34が表示されていることを示している。
【0035】
このように本実施の形態においては、サービス提供者である放送局が送信するコンテンツ再生用コンテンツに基づいて、各受信装置は、ベースタイムに応じて通信コンテンツの再生を制御することができる。これにより、放送コンテンツと通信コンテンツとを確実に同期再生することができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図6において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第1の実施の形態は放送局11からコンテンツ再生用コンテンツが送信される例について説明した。これに対し、本実施の形態は、コンテンツ再生用コンテンツを通信回線を介して取得する例である。
【0037】
図6において、受信装置41の受信部15は、放送信号から放送コンテンツを取り出して、放送コンテンツ処理部17に与える。ブラウザ42はコンテンツ及び再生処理部43を有している。コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツを、予め設定されたサーバから取得する。図6ではインターネット12上のサーバ12aからコンテンツ再生用コンテンツを受信するようになっている。コンテンツ及び再生処理部43の他の構成は、図1のコンテンツ及び再生処理部20と同様である。
【0038】
放送局11とコンテンツ再生用コンテンツを送信する図示しないサーバ12aとは相互に連携しており、このサーバ12aは、放送コンテンツに対応したタイミングで通信コンテンツを再生させるための再生制御情報をコンテンツ再生用コンテンツに含めて送信するようになっている。なお、コンテンツ再生用コンテンツを送信するサーバ12aと通信コンテンツを送信するサーバとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0039】
このように構成された実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツの受信手順が第1の実施の形態と異なるのみである。即ち、本実施の形態においては、放送局11からの放送信号は、受信装置41の受信部15において受信される。受信部15は、ユーザの選局操作に対応したチャンネルを選局し、復調処理して放送コンテンツのストリームを得、更に復号処理によって、所望の番組の放送コンテンツを得る。受信部15は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与える。放送コンテンツ処理部17は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部18に出力する。
【0040】
一方、ブラウザ42中のコンテンツ及び再生処理部43は、インターネット12上の予め定められたサーバ12aから、コンテンツ再生用コンテンツを受信する。コンテンツ及び再生処理部43は、受信したコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツに画像表示のためのコンテンツが含まれる場合には、このコンテンツの映像信号及び音声信号を生成して合成部18に出力する。
【0041】
また、コンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22に記憶されているベースタイムを用いて、通信コンテンツ処理部21における通信コンテンツの再生を制御する。
【0042】
即ち、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部43に制御されて、例えば、通信コンテンツの受信開始時刻、コンテンツバッファ23に記憶された通信コンテンツのロード時刻、及び通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に出力する再生時刻が再生制御情報に基づくものとなる。
【0043】
こうして、再生制御情報に記述された再生時刻になると、通信コンテンツ処理部21からは通信コンテンツに基づく画像データが合成部18に出力されて、放送コンテンツの画像と合成される。これにより、コンテンツ再生用コンテンツで指定された再生時刻に、通信コンテンツに基づく画像を放送コンテンツに基づく画像上に表示させることができる。
【0044】
他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0045】
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図7において図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
図7においては、受信装置41aは放送信号の受信機能を有しており、コンテンツ再生装置であるユーザ端末41bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。ユーザ端末41bは、例えばタブレット型の表示端末であり、受信装置41aとユーザ端末41bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0047】
受信装置41aは、ベースタイム発生部22からのベースタイムを外部に出力可能に構成した点を除き、図6の受信装置41と同様の構成である。一方、ユーザ端末41bは、ブラウザ42のみが構成されていると共に、受信装置41aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43は、受信装置41aのベースタイムを用いて、コンテンツ再生用コンテンツに基づく再生制御を行うようになっている。なお、ユーザ端末41bとして受信機能を有する端末を採用してもよい。
【0048】
以下、区別する必要がない場合には受信装置についてもユーザ端末と言うことがある。本実施の形態においては、同一グループ内には、ベースタイムを外部に出力可能に構成した1台のユーザ端末(受信装置を含む)と、ベースタイムを外部から取り込み可能に構成した1台又は複数台のユーザ端末(受信装置を含む)が構成されていればよい。
【0049】
本実施の形態においても、各コンテンツ及び再生処理部43は、予め設定されたサーバからコンテンツ再生用コンテンツを受信してアクセス制御を行う。本実施の形態においては、同一グループに属するユーザ端末間で同一のベースタイムに基づく制御を可能にする点が特徴であり、各端末のコンテンツ及び再生処理部43が、同一のベースタイムを用いて再生制御情報に従った再生制御が行われるように構成すればよい。
【0050】
これにより、同一グループに属する端末間では共通のベースタイムに基づく再生制御が可能であり、同一グループに属する端末の受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻等を複数の端末間で同期化することが可能である。
【0051】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図8の図表を参照して説明する。図8はコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報の一例を示している。なお、1台の受信装置41a(以下、第1ユーザ端末ともいう)とユーザ端末41b(以下、第2ユーザ端末ともいう)とユーザ端末41bと同一構成の図示しない5台のユーザ端末(以下、第3乃至第7ユーザ端末ともいう)が同一グループ内に設けられているものとして説明する。図8はこの場合に、第1乃至第7ユーザ端末に対して供給される再生制御情報を示している。
【0052】
受信装置41aの放送コンテンツ処理部17は、放送局11からの放送信号に基づく放送コンテンツの画像データを合成部18に出力する。一方、各ユーザ端末のブラウザ42中のコンテンツ及び再生処理部43は、インターネット12上の予め定められたサーバ12aから、コンテンツ再生用コンテンツを受信する。コンテンツ及び再生処理部43は、受信したコンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理する。
【0053】
即ち、受信装置41a、ユーザ端末41b及び5台のユーザ端末(第3乃至第7ユーザ端末)のコンテンツ及び再生処理部43は、コンテンツ再生用コンテンツから再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22からのベースタイムを用いて、再生制御情報に基づく再生制御を行う。各ユーザ端末は、図8の再生制御情報のうち自機に対する再生制御情報を抽出する。例えば、受信装置41aは、第1ユーザ端末に定義された再生制御情報を用いて、受信装置41aの通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。また、ユーザ端末41b(第2ユーザ端末)は、図8の第2ユーザ端末に定義された再生制御情報を用いて、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。同様に、第3乃至第7ユーザ端末は、図8の第3乃至第7ユーザ端末に夫々定義された再生制御情報を用いて、夫々自機の通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。
【0054】
図8の再生制御情報の例では、受信装置41aの通信コンテンツ処理部21は、ベースタイム発生部22からのベースタイムを時間基準として、15:30:00にインターネット12上のサーバから通信コンテンツの受信を開始し、15:40:00にコンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードし、15:50:00に通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に再生出力する。
【0055】
また、例えば、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21は、受信装置41aからのベースタイムを時間基準として、図8の再生制御情報に基づいて、15:31:00にインターネット12上のサーバから通信コンテンツの受信を開始し、15:41:00にコンテンツバッファ23から通信コンテンツをロードし、15:51:00に通信コンテンツに基づく画像データを合成部18に再生出力する。他の第3乃至第7ユーザ端末も同様に、受信装置41aからのベースタイムを時間基準として、図8の再生制御情報に基づいて、通信コンテンツの受信開始時刻、ロード時刻及び再生時刻が規定されて、通信コンテンツに基づく画像の再生が行われる。
【0056】
受信装置41aの合成部18は、放送コンテンツの画像に通信コンテンツに基づく画像を合成する。この合成画像が受信装置41aの出力を表示する図示しない表示部において表示される。また、ユーザ端末41bの通信コンテンツ処理部21は、通信コンテンツに基づく画像を出力する。この画像がユーザ端末41bの出力を表示する図示しない表示部において表示される。
【0057】
同一グループ内の各ユーザ端末は、同一のベースタイムを用い、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報に基づいて再生が制御されており、各ユーザ端末間で、放送コンテンツ及び通信コンテンツの同期再生が可能である。
【0058】
このように本実施の形態においては、同一グループ内の各ユーザ端末は、共通のベースタイムを用いて再生制御が行われている。これにより、同一グループ内の各ユーザ端末相互間で、放送コンテンツ及び通信コンテンツを同期させて再生することができる。
【0059】
なお、図8の例では、同一グループ内の各ユーザ端末が同一のコンテンツ再生用コンテンツを受信し、自機宛の情報を抽出して再生制御を行うものとして説明したが、各ユーザ端末が自機宛用のコンテンツ再生用コンテンツを個別に受信して、自機の再生制御を行うようにしてもよい。
【0060】
また、図7及び図8では、1つのグループに属するユーザ端末のみを示したが、複数のグループに属する複数のユーザ端末に、同一のコンテンツ再生用コンテンツを受信させ、夫々自機宛の情報を抽出させて再生制御を行うようにしてもよい。
【0061】
放送波やインターネットを用いてコンテンツを広域配信するシステムにおいて、タイミングサーバを利用して複数の再生装置に関連するコンテンツを同期再生させることは困難である。これに対し、本実施の形態においては、家庭内等の同一グループに属するユーザ端末は、共通のベースタイムを時間基準としてコンテンツの再生を行っており、同一グループ内のユーザ端末間で、関連するコンテンツを確実に同期再生することが可能である。
【0062】
これにより、コンテンツ配信者の動的な制御により、複数のコンテンツの同期再生及び複数の装置における関連するコンテンツの同期再生を確実に実行させることができる。即ち、コンテンツ配信者は、放送番組に同期したサービスやユーザがWebコンテンツの閲覧を開始した時刻を起点としたサービスなどを実現したり、特定の時間帯にWebサーバと回線に負荷が集中することを抑止するための制御を動的に行うことができる。
【0063】
(第4の実施の形態)
図9は本発明の第4の実施の形態を示すブロック図である。図9において図1及び図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第3の実施の形態は通信回線からコンテンツ再生用コンテンツが送信される例について説明した。これに対し、本実施の形態は、放送信号からコンテンツ再生用コンテンツを取得する例である。
【0064】
図9においては、受信装置13aは放送信号の受信機能を有しており、ユーザ端末41bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。受信装置13aとユーザ端末41bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0065】
受信装置41aは、ベースタイム発生部22からのベースタイムを外部に出力可能に構成した点を除き、図1の受信装置13と同様の構成である。一方、ユーザ端末41bは、受信装置13aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43は、受信装置41aのベースタイムを用いて、コンテンツ再生用コンテンツに基づく再生制御を行うようになっている。なお、ユーザ端末41bとして受信機能を有する端末を採用してもよい。
【0066】
本実施の形態においては、受信装置13aのコンテンツ及び再生処理部20には、放送信号から分離されたコンテンツ再生用コンテンツが与えられる点が第3の実施の形態と異なるのみである。本実施の形態においても、ユーザ端末41bのコンテンツ及び再生処理部43には、通信回線を介してコンテンツ再生用コンテンツが与えられる。
【0067】
このように構成された実施の形態においては、コンテンツ再生用コンテンツの受信手順が第3の実施の形態と異なるのみである。即ち、本実施の形態においては、分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、放送信号から抽出したコンテンツ再生用コンテンツをブラウザ19のコンテンツ及び再生処理部20に与える。
【0068】
他の作用は第3の実施の形態と同様である。即ち、受信装置13a及びユーザ端末41bを含む同一グループ内の各ユーザ端末は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報から自機用の再生制御情報を抽出し、ベースタイム発生部22からの共通のベースタイムを時間基準として、自機に設定された再生制御方法に従って、通信コンテンツの再生を行う。
【0069】
これにより、同一グループ内の各ユーザ端末間で、再生制御情報に従って、放送コンテンツ及び通信コンテンツを同期再生することができる。
【0070】
このように本実施の形態においては、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
(第1変形例)
図10は第3の実施の形態の変形例を示すブロック図である。図10において図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図10の変形例は、図7の受信装置41aに代えてベースタイム発生部22を省略した受信装置51aを採用し、ユーザ端末41bに代えてベースタイム発生部22を付加したユーザ端末51bを採用した点が第3の実施の形態と異なる。
【0072】
ベースタイム発生部22は、再生制御の時間基準となるベースタイムを発生する。ユーザ端末51bはベースタイム発生部22において発生したベースタイムを外部に出力する機能を有し、受信装置41aは、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。ベースタイム発生部22は、発生したベースタイムを自機のコンテンツ及び再生処理部43に供給すると共に、外部に出力する。受信装置41aのコンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを取り込む。各ユーザ端末のコンテンツ及び再生処理部43は、ベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0073】
他の構成及び作用は第3の実施の形態と同様である。
【0074】
(第2変形例)
図11は第4の実施の形態の変形例を示すブロック図である。図11において図9及び図10と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図11の変形例は、図9の受信装置13aに代えてベースタイム発生部22を省略した受信装置61aを採用し、ユーザ端末41bに代えてベースタイム発生部22を付加したユーザ端末51bを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0075】
受信装置61aは、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。コンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0076】
他の構成及び作用は第4の実施の形態と同様である。
【0077】
(第3変形例)
図12は第3の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。図12において図6及び図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図12の変形例は、ユーザ端末41bに代えて放送信号の受信機能を有する受信装置71bを採用した点が第3の実施の形態と異なる。
【0078】
受信装置71bは、図6の受信装置41からベースタイム発生部22を省略したものであり、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。受信装置71bのコンテンツ及び再生処理部43は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0079】
他の構成及び作用は第3の実施の形態と同様である。
【0080】
(第4変形例)
図13は第4の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。図13において図9及び図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図13の変形例は、ユーザ端末41bに代えて放送信号の受信機能を有する受信装置61aを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0081】
受信装置61aは、図11にて説明したように、外部からベースタイムを取り込む機能を有する。受信装置61aのコンテンツ及び再生処理部20は、外部からのベースタイムを用い、再生制御情報に基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0082】
他の構成及び作用は第4の実施の形態と同様である。
【0083】
(第5の実施の形態)
図14は本発明の第5の実施の形態を示すブロック図である。図14において図9と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態においては、図9の受信装置13aに代えて受信装置81aを採用し、ユーザ端末41bに代えてユーザ端末81bを採用した点が第4の実施の形態と異なる。
【0084】
図14においては、受信装置81aは放送信号の受信機能を有しており、ユーザ端末81bは放送信号の受信機能を有していない例を示している。ユーザ端末81bは、例えばタブレット型の表示端末であり、受信装置81aとユーザ端末81bとは、例えば同一家庭内等の同一グループに属する。
【0085】
受信装置81aは、ブラウザ16に代えて内部サーバ83を付加したブラウザ82を採用した点が受信装置13aと異なる。本実施の形態は、ブラウザ82,42において、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを内部サーバ83を経由して取得するようにした点が第4の実施の形態との相違点である。
【0086】
受信装置81aの分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与え、コンテンツ再生用コンテンツを内部サーバ83に与える。内部サーバ83はコンテンツ再生用コンテンツを記憶する。
【0087】
受信装置61aのブラウザ82のコンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12上のサーバとアクセスし、通信コンテンツをダウンロードして内部サーバ83に記憶させる。また、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる画像データ等のコンテンツ(以下、放送に属するコンテンツという)を解釈して、放送に属するコンテンツに基づく画像データを合成部18に出力する。
【0088】
また、コンテンツ及び再生処理部20は、内部サーバ83から読み出したコンテンツ再生用コンテンツ及びベースタイムに従って、通信コンテンツ処理部21の再生制御を行う。即ち、通信コンテンツ処理部21は、コンテンツ及び再生処理部20に制御されて、再生制御情報に基づく再生を行う。つまり、通信コンテンツ処理部21は、内部サーバ83からコンテンツバッファ23への通信コンテンツのダウンロード開始時刻、コンテンツバッファ23から通信コンテンツのロード時刻及び通信コンテンツの再生時刻が、再生制御情報に基づいて制御される。
【0089】
一方、ユーザ端末81bのブラウザ42は、受信装置81aからのベースタイムを入力する機能を有する。ユーザ端末81bのブラウザ42は、内部サーバ83と通信を行って、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを取り込むことができるようになっている。
【0090】
本実施の形態においては、内部サーバ83を経由して、コンテンツ再生用コンテンツ及び通信コンテンツを取得しており、各端末が独自に通信回線にアクセスする場合よりも、通信量を低減させることができ、サーバの負荷の増大を抑制することができる。
【0091】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0092】
受信装置81aの分離部16は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部17に与える。また、分離部16は、コンテンツ再生用コンテンツを内部サーバ83に与えて記憶させる。放送コンテンツ処理部17は、放送局11からの放送信号に基づく放送コンテンツの画像データを生成して合成部18に出力する。
【0093】
ブラウザ82中のコンテンツ及び再生処理部20は、内部サーバ83からコンテンツ再生用コンテンツを取り込む。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれた記述内容を解釈して処理を行う。コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる放送に属するコンテンツに基づく画像データを生成する。また、コンテンツ及び再生処理部20は、インターネット12上のサーバに対して通信コンテンツの送信要求を行う。この送信要求に従って、インターネット12上のサーバから通信コンテンツが送信される。この通信コンテンツは、内部サーバ83に記憶される。
【0094】
また、コンテンツ及び再生処理部20は、コンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報及びベースタイムに従って、通信コンテンツ処理部21における再生を制御する。一方、ユーザ端末81bのブラウザ42は、内部サーバ83と通信を行って、コンテンツ再生用コンテンツを取り込む。ブラウザ42内のコンテンツ及び再生処理部43は、取り込んだコンテンツ再生用コンテンツに含まれる再生制御情報及び受信装置81aからのベースタイムに基づいて、自機の通信コンテンツ処理部21の再生を制御する。
【0095】
受信装置81a及びユーザ端末81bの各通信コンテンツ処理部21は、夫々自機に設定された再生制御情報に基づいて再生制御される。即ち、各通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に基づくダウンロード開始時刻に、内部サーバ83からコンテンツバッファ23に通信コンテンツを取り込み、コンテンツバッファ23に格納されている通信コンテンツを、再生制御情報に基づくロード時刻にロードする。更に、各通信コンテンツ処理部21は、再生制御情報に基づく再生時刻に、ロードした通信コンテンツに基づく画像データを再生出力する。
【0096】
こうして、受信装置81aの出力を表示する表示部には放送コンテンツの画像と通信コンテンツの画像とが合成表示され、ユーザ端末81bの表示部には通信コンテンツの画像が表示される。これらの通信コンテンツの再生は、共通のベースタイムに従い、再生制御情報によって制御されており、受信装置81aとユーザ端末81bとにおいて、放送コンテンツ及び通信コンテンツを確実に同期再生することができる。
【0097】
このように本実施の形態においては、上記各実施の形態と同様の効果が得られると共に、内部サーバを利用して、コンテンツを取得しており、同一グループに属する端末数に拘わらず、通信量の増加を抑制することができ、サーバへの負荷が増大することを防止することができる。
【0098】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0099】
11…放送局、12…インターネット、12a…サーバ、13…受信装置、15…受信部、16…分離部、17…放送コンテンツ処理部、18…合成部、19…ブラウザ、20…コンテンツ及び再生処理部、21…通信コンテンツ処理部、22…ベースタイム発生部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースタイムを記憶する記憶部と、
通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、
前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部と
を具備するコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記ベースタイムを外部に出力する機能を有する
請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと外部から入力したベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、
前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部と
を具備するコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記コンテンツ及び再生処理部は、放送コンテンツを送信する放送局によって送信された前記コンテンツ再生用コンテンツを受信するか又は、所定の通信回線を介して送信された前記コンテンツ再生用コンテンツを受信する
請求項1乃至3のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記通信コンテンツ処理部は、前記通信コンテンツを所定の通信回線を介して受信する
請求項1乃至4のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記再生制御情報は、前記通信コンテンツの受信開始時刻、前記通信コンテンツのロード時刻、前記通信コンテンツの再生時刻の少なくとも1つの情報を含む
請求項1乃至5のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツ再生用コンテンツ及び前記通信コンテンツの少なくとも一方をダウンロードして記憶するコンテンツ記憶部を
具備する請求項1乃至6のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
コンテンツを受信するコンテンツ再生装置が発生するベースタイムに対応して再生制御を行うための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを生成して送信する送信部
を具備するコンテンツ送信装置。
【請求項1】
ベースタイムを記憶する記憶部と、
通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、この受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと前記ベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、
前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、この受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部と
を具備するコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記ベースタイムを外部に出力する機能を有する
請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
通信回線を介して取得される通信コンテンツの再生を制御するための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツ再生用コンテンツと外部から入力したベースタイムとに基づいて再生制御方法を決定するコンテンツ及び再生処理部と、
前記コンテンツ及び再生処理部によって制御されて、前記通信コンテンツを受信し、受信した通信コンテンツに基づく画像を生成して再生出力する通信コンテンツ処理部と
を具備するコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記コンテンツ及び再生処理部は、放送コンテンツを送信する放送局によって送信された前記コンテンツ再生用コンテンツを受信するか又は、所定の通信回線を介して送信された前記コンテンツ再生用コンテンツを受信する
請求項1乃至3のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記通信コンテンツ処理部は、前記通信コンテンツを所定の通信回線を介して受信する
請求項1乃至4のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記再生制御情報は、前記通信コンテンツの受信開始時刻、前記通信コンテンツのロード時刻、前記通信コンテンツの再生時刻の少なくとも1つの情報を含む
請求項1乃至5のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツ再生用コンテンツ及び前記通信コンテンツの少なくとも一方をダウンロードして記憶するコンテンツ記憶部を
具備する請求項1乃至6のいずれか1つに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
コンテンツを受信するコンテンツ再生装置が発生するベースタイムに対応して再生制御を行うための再生制御情報を含むコンテンツ再生用コンテンツを生成して送信する送信部
を具備するコンテンツ送信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−78041(P2013−78041A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217606(P2011−217606)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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