説明

コンテンツ送信装置及びコンテンツ送信方法

本発明は、コンテンツ受信装置において視聴が中断したコンテンツを、コンテンツ受信装置において再生可能とするコンテンツ送信装置を提供することを目的とする。コンテンツ受信装置102とネットワークを介して接続され、コンテンツを保持する保持部1013と、コンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する送受信部1014と、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信できない状態になった中断位置またはコンテンツ受信装置102のユーザがコンテンツ受信装置102での視聴を中断した中断位置を取得する受信状態監視部1015と、受信状態監視部1015が取得した中断位置に基づいて、保持部1013のコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する送信制御部1017とを含むことを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ送信装置及びコンテンツ送信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、第3世代携帯電話網や、無線LAN技術を利用したホットスポットサービスなど、モバイル端末に対して高速なネットワーク接続を提供するサービスの普及が進んでいる。今後、携帯電話や、PDA(Personal Digital Assistance)、カーナビゲーション装置等のモバイル端末には、高速及び低価格なネットワーク接続機能が搭載されるようになる。そして、映像や音声等のコンテンツをストリーミング受信可能なコンテンツ受信装置として利用され、受信した映像や音声等のストリーミングコンテンツを外出先で気軽に視聴できるようになるものと考えられる。
【0003】
しかし、モバイル環境においては、例えば、突然誰かに声をかけられたり、何らかの障害物が接近したりなど、ユーザの周辺状況が急に変化することが多く発生すること考えられる。これによって、ユーザがコンテンツの一部分を見逃してしまうケースが発生してしまう。このような、コンテンツの見逃しを解消する方法として、例えば特許文献1のテレビ受信装置は、ハードディスク等の記憶手段を搭載し、放送局などから受信した映像信号を圧縮して一時的にテレビ受信装置内の記憶手段に記憶している。そして、ユーザ自身が指定した再生位置から記憶した映像信号を読み出して表示することで、見逃した部分からの視聴を可能にする。このような特許文献1のテレビ受信装置によれば、ユーザは、例えば番組の最初の部分を見逃しても、記憶手段に記憶された映像信号を読み出して再生することで、番組を最初から視聴することが可能となる。
【0004】
しかし、モバイル環境においては、コンテンツ受信装置での通信には無線通信を利用するため、あらゆる状況で常に安定したネットワーク接続を維持することは困難である。例えば、コンテンツ受信装置がビルの影や、トンネルに入った場合等、突然、電波の受信状態が悪化し、一時的にネットワーク接続が途切れるケースが発生すると考えられる。これによって、コンテンツ受信装置でのコンテンツの受信が途切れ、ユーザがコンテンツの一部分を見逃してしまうケースが発生してしまう。このような場合において、特許文献1に記載のテレビ受信装置が電波の受信状態の悪化によりコンテンツを受信できなかった場合には、ユーザは、受信できず見逃したコンテンツを再度視聴することができない。また、映像信号の再生位置をユーザ自身が選択しなければならないため、ユーザは見逃した部分に素早く戻って視聴することができない。
【特許文献1】特開平7−250305号公報
【発明の開示】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、コンテンツ受信装置において視聴が中断したコンテンツを、コンテンツ受信装置において再生可能とするコンテンツ送信装置を提供することを目的とする。
【0006】
本願第1発明は、上記の課題を解決するために、コンテンツ受信装置とネットワークを介して接続されているコンテンツ送信装置であって、コンテンツを保持する保持手段と、前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信する送信手段と、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断位置を取得する中断位置取得手段と、前記中断位置取得手段が取得した中断位置に基づいて、前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御する送信制御手段と、を含むことを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0007】
コンテンツ受信装置がコンテンツの受信に失敗した場合、コンテンツ送信装置は、受信に失敗した中断位置に対応するコンテンツをコンテンツ受信装置に送信する。あるいは、コンテンツ受信装置のユーザがコンテンツ受信装置でのコンテンツの視聴を中断した場合、コンテンツ送信装置は、視聴を中断した中断位置に対応するコンテンツをコンテンツ受信装置に送信する。よって、コンテンツ受信装置によりコンテンツを視聴しているユーザ自身、あるいはコンテンツ受信装置やコンテンツ送信装置が、中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置において中断位置に応じたコンテンツを瞬時に再生可能である。そのため、コンテンツ受信装置のユーザは、中断位置からのコンテンツの視聴を瞬時に再開することができ、電車の待ち時間等ちょっとした空き時間でも中断したコンテンツの視聴が可能である。
【0008】
また、コンテンツ送信装置が中断位置に対応するコンテンツをコンテンツ受信装置に送信するため、コンテンツ受信装置は、受信したコンテンツを再生するだけで受信できなかったコンテンツやユーザが視聴を中断したコンテンツを再生できる。つまり、コンテンツ受信装置がコンテンツを記憶しておいたり、記憶したコンテンツの中から中断位置に対応するコンテンツを検索したりする必要がない。よって、コンテンツ受信装置の構成を複雑化することなく、ユーザがコンテンツ受信装置を使用する際の利便性を高めることができる。
【0009】
例えば、コンテンツ受信装置がモバイル端末である場合、モバイル端末の受信環境が随時変化するなど受信状態が不安定であり、コンテンツの受信に失敗する状況が多々発生する。また、モバイル端末のユーザは、モバイル端末の使用環境が随時変化することによりモバイル端末での視聴を中断せざるを得ない状況が随時発生する。このような場合であっても、コンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置またはユーザ自身等により中断位置を探すことなくコンテンツ送信装置において中断位置からの視聴が可能である。以上のように、上記発明によれば、モバイル端末の使用環境に最適なコンテンツ送信装置を提供することができる。
【0010】
本願第2発明は、第1発明において、前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置から前記コンテンツ受信装置の状態を受信し、監視するとともに前記状態に基づいて中断位置を取得する状態監視手段をさらに含むことを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0011】
コンテンツ送信装置内において、コンテンツ受信装置の受信状態及び操作状態などの状態の監視及び中断位置の把握を一括して行うので、コンテンツ受信装置の状態の管理が容易となる。
【0012】
本願第3発明は、第2発明において、前記状態監視手段は、コンテンツを受信できない状態になった通知を前記コンテンツ受信装置から受信し、前記通知に基づいて中断位置を取得することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0013】
本願第4発明は、第2発明において、前記状態監視手段は、前記コンテンツ受信装置との通信における誤り発生率が所定の値を超えたことを検出し、その検出結果に基づいて中断位置を取得することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0014】
本願第5発明は、第2発明において、前記状態監視手段は、前記コンテンツ送信装置と前記コンテンツ受信装置との通信が切断されたことを検出し、その検出結果に基づいて中断位置を取得することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0015】
本願第6発明は、第1発明において、前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった時間または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した時間に基づいて前記中断位置を取得することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0016】
時間により中断位置を取得した場合には、送信制御手段は、コンテンツをその時間に基づいてコンテンツ受信装置に送信することができる。
【0017】
本願第7発明は、第1発明において、前記コンテンツは複数のチャプターを含んで構成され、前記中断位置取得手段は、チャプター単位で中断位置を取得することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0018】
チャプターにより中断位置を取得した場合には、送信制御手段は、コンテンツをそのチャプターに基づいてコンテンツ受信装置に送信することができる。ここで、チャプターとは、テレビなどにおいて放送される、映像データや音声データ等のコンテンツから構成されるひとまとまりの単位である番組を、いくつかの所定のまとまりごとに分割した各々を言う。
【0019】
本願第8発明は、第1発明において、前記送信制御手段は、コンテンツを前記中断位置から前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0020】
コンテンツ送信装置が、中断位置からのコンテンツをコンテンツ受信装置に送信するため、コンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置またはユーザ自身等が中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置において中断位置からのコンテンツの再生を瞬時に再開することができる。
【0021】
本願第9発明は、第1発明において、前記送信制御手段は、コンテンツを前記中断位置の所定位置手前から前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0022】
コンテンツ送信装置が、中断位置の手前からコンテンツをコンテンツ受信装置に送信するため、コンテンツ受信装置のユーザは、中断位置前後の流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。
【0023】
本願第10発明は、第1発明において、前記コンテンツは複数のチャプターを含んで構成され、前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した位置を含むチャプターを中断位置として取得し、前記送信制御手段は、前記中断位置取得手段が取得したチャプターの先頭から前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0024】
コンテンツ送信装置が、視聴が中断したチャプターの先頭からコンテンツをコンテンツ受信装置に送信するため、コンテンツ受信装置のユーザは、視聴を中断した位置そのものからコンテンツを送信するよりも切れ目のいいところからコンテンツを視聴することができる。
【0025】
本願第11発明は、第1発明において、前記中断位置取得手段は、コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断理由または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断理由を取得し、前記送信制御手段は、前記中断理由に応じて中断位置からさかのぼる所定位置を決定し、決定した所定位置からコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0026】
例えば、中断理由が電話による中断である場合、送信制御手段は、中断位置からさかのぼる位置を長めに決定し、その決定した分だけさかのぼってコンテンツをコンテンツ送信装置に送信する。ユーザが電話をすることによりコンテンツ受信装置でのコンテンツの視聴が中断した場合は、ユーザが電話の前に視聴していたコンテンツを忘れる可能性が高い。そこで、コンテンツ送信装置が、中断位置よりも長くさかのぼってコンテンツを送信することで、ユーザは中断位置前後の流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。このように、中断理由に応じて中断位置からさかのぼる所定位置を決定することで、ユーザがコンテンツ受信装置を使用する際の利便性を高めることができる。
【0027】
本願第12発明は、第1発明において、外部からコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したコンテンツを前記中断位置取得手段が取得した中断位置から前記保持手段に記録するように制御する記録制御手段さらに含むことを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0028】
コンテンツ受信装置での受信が正常の場合は、コンテンツ送信装置の受信手段で受信したコンテンツを保持することなくコンテンツ送信装置に送信する。一方、コンテンツ送信装置は、コンテンツ受信装置が受信に失敗したりユーザがコンテンツの視聴を中断した中断位置から保持手段に記録され保持されているコンテンツをコンテンツ受信装置に送信する。よって、保持手段で使用するメモリ容量を減らすことができる。
【0029】
本願第13発明は、第12発明において、前記記録制御手段は、前記送信手段がコンテンツを前記中断位置に基づいてコンテンツ受信装置に送信するとともに、前記保持手段が前記受信手段により受信するコンテンツを保持するように制御することを特徴とすることを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0030】
コンテンツ受信装置が中断位置に基づいたコンテンツを受信している場合、コンテンツ送信装置は、放送局などから受信手段により受信し続けているコンテンツをコンテンツ受信装置に送信することができない。そこで、中断位置に基づいたコンテンツを送信しているあいだに受信手段が受信したコンテンツを保持手段において保持しておく。そして、コンテンツ送信装置は、中断位置に基づいたコンテンツの送信が終了すると、その送信中に保持手段が保持したコンテンツをコンテンツ受信装置に送信する。これにより、コンテンツ受信装置のユーザは、中断位置に基づいて送信されたコンテンツを視聴した後に、その間にコンテンツ送信装置が放送局などから受信したコンテンツを視聴することができる。
【0031】
本願第14発明は、第2発明において、前記状態監視手段は、前記コンテンツ受信手段がコンテンツを受信または再生できる状態になったことを検出すると、前記送信制御手段に検出結果を通知し、前記送信制御手段は、前記検出結果に基づいて前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0032】
状態監視手段が、コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できる状態になったと検出することで、コンテンツ送信装置は、その検出に応答してコンテンツ受信手段に中断位置に応じたコンテンツを自動的に送信することができる。
【0033】
本願第15発明は、第2発明において、前記状態監視手段は、前記中断位置からの送信要求を前記コンテンツ受信装置から受信すると、前記送信要求を前記送信制御手段に通知し、前記送信制御手段は、前記送信要求の通知に基づいて前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とするコンテンツ送信装置を提供する。
【0034】
状態監視手段が、コンテンツ受信装置から送信要求を受信することで、コンテンツ送信装置は、その送信要求に応答してコンテンツ受信手段に中断位置に応じたコンテンツを送信することができる。これにより、コンテンツ受信装置のユーザが中断位置を探す必要が無く、中断位置からのコンテンツの視聴が瞬時に可能となる。
【0035】
本願第16発明は、コンテンツ受信装置とネットワークを介して接続されているコンテンツ送信装置におけるコンテンツ送信方法であって、コンテンツを保持する保持ステップと、前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信する送信ステップと、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断位置を取得する中断位置取得ステップと、前記中断位置取得ステップにおいて取得した中断位置に基づいて、前記保持ステップで保持したコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように制御する送信制御ステップと、を含むことを特徴とするコンテンツ送信方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態例に係るコンテンツ送受信システム100を示すブロック図。
【図2A】中断位置の取得方法を示す説明図(1)。
【図2B】中断位置の取得方法を示す説明図(2)。
【図2C】中断位置の取得方法を示す説明図(3)。
【図2D】中断位置の取得方法を示す説明図(4)。
【図3A】中断位置を絶対時間または相対時間により取得した場合のデータ例。
【図3B】中断位置をチャプターにより取得した場合のデータ例。
【図4A】図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図。
【図4B】図3Bの端末Aにおける中断位置及び送信位置を示す説明図。
【図4C】図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図。
【図4D】図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図。
【図4E】コンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図。
【図5】コンテンツ送受信システムでのコンテンツ送信の流れを示すフローチャートの一例。
【図6】第2実施形態例に係るコンテンツ送受信システム200を示すブロック図。
【図7】第3実施形態例に係るコンテンツ送受信システム300を示すブロック図。
【符号の説明】
【0037】
101、201、301:コンテンツ送信装置
102、202、302:コンテンツ受信装置
103、203、303:コンテンツ配信装置
120、220、225、320:無線通信網
204:中継装置
1011、2011、3011:受信部
1012、2012、3012:記録制御部
1013、2013、3013:保持部
1015、2045、3025:状態監視部
1016、2046、3026:中断位置記憶部
1017、2017、3017:送信制御部
2018、3018:中断位置受信部
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
<第1実施形態例>
図1は、本発明の第1実施形態例に係るコンテンツ送受信システム100を示すブロック図である。
【0039】
(1)全体構成
コンテンツ送受信システム100は、コンテンツ送信装置101、コンテンツ受信装置(102a、102b…)102及びコンテンツ配信装置103を含む。コンテンツ配信装置103は、通信網110を介してコンテンツ送信装置101と接続されている。また、コンテンツ送信装置101とコンテンツ受信装置102とは、無線通信網120を介して接続されている。
【0040】
コンテンツ配信装置103は、テレビ番組やラジオ番組等のコンテンツを、通信網110を介してコンテンツ送信装置101に送信する。コンテンツ送信装置101は、無線通信網120を介してコンテンツ配信装置103から受信したコンテンツを各コンテンツ受信装置102に送信する。コンテンツ受信装置102においてコンテンツ送信装置101から送信されるコンテンツが受信できなかった場合、コンテンツ送信装置101はその受信できなかった中断位置に基づいてコンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する。あるいは、コンテンツ受信装置102のユーザが、コンテンツ受信装置102での視聴を中断した場合、コンテンツ送信装置101は、その中断位置に基づいてコンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する。
【0041】
以下に、コンテンツ送信装置101、コンテンツ受信装置102及びコンテンツ配信装置103の構成について詳細に説明する。
【0042】
(2)コンテンツ配信装置
コンテンツ配信装置103は、例えば衛星波または地上波の放送局、CATV(Cable TeleVision)局であり、通信網110を介してコンテンツ送信装置101と接続されている。ここで、通信網110は、コンテンツ配信装置103が衛星波のコンテンツ配信装置である場合は通信衛星などを用いた衛星通信網であり、コンテンツ配信装置103が地上波のコンテンツ配信装置である場合は電波塔などを用いた地上通信網であり、コンテンツ配信装置103がCATV局である場合は光ファイバ網などから構成される。そして、コンテンツ配信装置103は、コンテンツ配信装置103が放送するテレビ番組や、ラジオ番組等のコンテンツを通信網110介してコンテンツ送信装置101に送信する。
【0043】
また、コンテンツ配信装置103がインターネットを介してコンテンツを配信するデータ配信会社であり、インターネット網から構成される通信網110を介してコンテンツ送信装置101にコンテンツをストリーミング配信しても良い。
【0044】
(3)コンテンツ送信装置
次に、コンテンツ送信装置101について詳細に説明する。コンテンツ送信装置101は、受信部1011、記録制御部1012、保持部1013、送受信部1014、状態監視部1015、中断位置記憶部1016及び送信制御部1017を含む。また、コンテンツ送信装置101の例としては、例えばホームサーバや通信可能なハードディスクレコーダなどが挙げられる。
【0045】
コンテンツ送信装置101は、コンテンツ配信装置103からコンテンツを受信し、保持するとともに、受信したコンテンツをコンテンツ送信装置102に送信する。また、コンテンツ送信装置101は、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信できなかった中断位置やユーザが視聴を中断した中断位置を取得し、中断位置に基づいてコンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する。
【0046】
以下に、コンテンツ送信装置101の各々の構成について詳細に説明する。
【0047】
(3−1)受信部
受信部1011は、例えばテレビチューナ、ラジオチューナなどであり、コンテンツ配信装置103が配信するコンテンツを受信する。
【0048】
(3−2)記録制御部
記録制御部1012は、受信部1011が受信したコンテンツの保持部1013への記録を制御する。例えば、記録制御部1012は、アナログ方式のテレビ放送等を記録する場合には、MPEG2規格やMPEG4規格等の映像・音声信号を圧縮符号化する方式に基づいてデジタル符号化するハードウェア及びソフトウェアを用いて構成する。なお、コンテンツを記録する際の符号化方式は、MPEG2及びMPEG4に限定されない。また、デジタル方式の放送サービスや、インターネット等を利用したストリーミング配信されるコンテンツ等、受信部1011が受信したコンテンツがあらかじめデジタル符号化されている場合には、そのまま記録するように構成しても良い。
【0049】
また、記録制御部1012は、受信部1011が受信したコンテンツを全て保持部1013に保持するように制御しても良いし、後述の送信制御部1017からの指示に応じて中断位置からのコンテンツを保持部1013に保持するように制御しても良い。中断位置からのコンテンツを保持部1013にする場合には、保持部1013で使用するメモリ容量を減らすことができる。
【0050】
さらに、記録制御部1012は、送受信部1014がコンテンツを中断位置に基づいてコンテンツ受信装置102に送信している際に、並行して受信部1011が受信するコンテンツを保持部1013に記録するように制御する。コンテンツ受信装置102が中断位置からのコンテンツを受信している場合、コンテンツ送信装置101がコンテンツ配信装置103から受信し続けているコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信することができない。そこで、中断位置に基づいたコンテンツを送信しているあいだに受信部1011が受信したコンテンツを保持部1013において保持しておく。そして、コンテンツ送信装置101は、中断位置に基づいたコンテンツの送信を終了すると、その送信中に保持部1013が保持したコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信する。これにより、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置に基づいて送信されたコンテンツを視聴した後に、その間にコンテンツ送信装置101がコンテンツ配信装置103などから受信したコンテンツを視聴することができる。
【0051】
さらに、記録制御部1012は、保持部1013に保持されたコンテンツの容量が所定値を超えた場合、記録されたコンテンツを保持部1013から古い順に削除したり、上書きして記録していくように制御しても良い。このとき、後述のように送受信部1014が中断位置からのコンテンツを保持部1013から読み出す際に既に上書きされている場合には、対応するコンテンツのうち上書きされなかったコンテンツの最も時間の古い部分から送信するようにする。
【0052】
(3−3)保持部
保持部1013は、所定容量を有する記憶デバイスであり、記録制御部1012の制御に応じて受信部1011が受信したコンテンツを保持する。保持部1013は、例えば、ハードディスク装置や、光ディスク装置、半導体メモリ等の記憶デバイスである。
【0053】
保持部1013は、コンテンツを絶対時間と対応付けて保持したり、コンテンツの開始からの相対時間と対応付けて保持する。あるいは、保持部1013は、後述のチャプターと対応付けてコンテンツを保持しても良い。
【0054】
(3−4)送受信部
送受信部1014は、送信制御部1017の制御に従って、受信部1011が受信したコンテンツまたは保持部1013が保持するコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信する。ここで、コンテンツ受信装置102は、携帯電話、PDA及びカーナビゲーション装置などのモバイル端末であるため、コンテンツ送信装置101は、無線通信網120を介してコンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する。また、送受信部1014は、コンテンツ受信装置102の受信状態及びユーザによるコンテンツ受信装置102の操作状態などを含むコンテンツ受信装置102の状態をコンテンツ受信装置102から受信する。
【0055】
送受信部1014は、例えばLAN(Local Area Network)アダプタ等のインターネットに接続するための一般的なデバイスと、TCP/IPやRTP(Real−Time Transport Protocol)等のインターネットで一般的に用いられている通信プロトコルを処理するソフトウェア、もしくはハードウェアを用いて構成することができる。なお、RTPは、映像、音声データをストリーミング配信するための標準的なプロトコルであり、IETF(Internet Engineering Task Force)のRFC1889(Request For Comments 1889)等で詳しく述べられている。なお、送受信部1014で使用する制御通信や、送信のための通信プロトコルは上記のプロトコルに限定されず、他のプロトコルを利用してもよい。
【0056】
また、コンテンツ送信装置101とコンテンツ受信装置102との間のネットワークの帯域幅や、コンテンツ受信装置102でコンテンツを表示する際の画面サイズ等を考慮して、コンテンツの画面サイズを縮小したり、圧縮率を高くしたりするなどの変換を施してからコンテンツを送信するように構成してもよい。
【0057】
また、送受信部1014が複数のコンテンツ受信装置102a、102b…に対して、それぞれ異なるコンテンツを送信するように構成してもよい。
【0058】
(3−5)状態監視部
コンテンツ受信装置102のユーザは、コンテンツ受信装置102がコンテンツ送信装置101からのコンテンツを受信できなかったために視聴が中断した場合や、ユーザ自身がコンテンツ受信装置102を操作するなどして自ら視聴を中断している場合は、その中断した中断位置からのコンテンツを視聴できていない。そこで、中断位置からの再生を可能とするために、状態監視部1015により中断位置を取得する。具体的に、状態監視部1015は、送受信部1014が受信したコンテンツ受信装置102の受信状態及びユーザによるコンテンツ受信装置102の操作状態などの状態を受信し、監視する。そして、状態監視部1015は、監視した受信状態及び操作状態などの状態に基づいて、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信できない状態になった中断位置、またはコンテンツ受信装置102のユーザがコンテンツ受信装置102での視聴を中断した中断位置を取得し、中断位置記憶部1016に出力する。
【0059】
(3−5−1)中断位置の取得方法
以下に、コンテンツ受信装置102の通信状態の悪化などによりコンテンツを受信できなかった場合における中断位置を取得する方法及びユーザにより視聴が中断された場合における中断位置の取得方法について説明する。
【0060】
(A)通信状態の悪化に基づく中断位置の取得
例えば、状態監視部1015は、送受信部1014を介して定期的にコンテンツ受信装置102に受信状態を問い合わせる制御メッセージを送信する。そして、状態監視部1015は、制御メッセージに対する応答メッセージを送受信部1014を介してコンテンツ受信装置102から受信し、コンテンツ受信装置102におけるコンテンツの受信状態を監視する。
【0061】
具体的には、例えば、コンテンツ受信装置102での受信状態が正常な場合は、コンテンツ受信装置102の送受信部1021は、コンテンツ送信装置101から受信状態を問い合わせる制御メッセージを受信すると、すぐに応答メッセージをコンテンツ送信装置101に返信する。一方、コンテンツ受信装置102での通信状態が悪化している場合は、応答メッセージを返信しない。例えば、コンテンツ受信装置102は、通信状態の悪化により制御メッセージを受信できていないため応答メッセージを返信できない、または制御メッセージを受信しているが通信状態の悪化により応答メッセージが返信できない場合などである。よって、状態監視部1015は、応答メッセージの有無に基づいて中断位置を取得する。具体的には、状態監視部1015が応答メッセージを受信しなかった場合は、応答メッセージを受信できなかった位置に基づいて中断位置を取得する。また、受信できなかった応答メッセージに対応する制御メッセージを送信した位置に基づいて中断位置を取得しても良い。
【0062】
なお、コンテンツ受信装置102が、制御メッセージに対する応答メッセージを返信するのではなく、コンテンツの受信に対してメッセージを送信するようにしても良い。例えば、コンテンツ送信装置101の送受信部1014がコンテンツ受信装置102にコンテンツを送信する際のプロトコルに、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信したことを確認する手順を含むように構成することで実現する。このようなプロトコルを用いれば、コンテンツ受信装置102の送受信部1021は、送受信部1014からコンテンツを受信すると、送受信部1014に受信の確認メッセージを送信する。さらに、送受信部1014は、確認メッセージを状態監視部1015に送信する。一方、コンテンツを受信できていない場合は、送受信部1021は送受信部1014に確認メッセージを送信しない。よって、状態監視部1015は、確認メッセージを受信している場合は受信状態が正常であると判断し、確認メッセージを受信しなかった場合はそれに基づいて中断位置を取得する。
【0063】
また、送受信部1014がコンテンツ受信装置102に送信するコンテンツに誤り検出信号を含めておき、コンテンツ受信装置102からの応答メッセージ中に誤りの検出状況を示す情報を含めることもできる。具体的に、コンテンツ送信装置101の送受信部1014は、誤り検出信号を含むコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信する。コンテンツ受信装置102の送受信部1021は、受信した誤り検出信号に基づいてコンテンツ送信装置101から正常にコンテンツを受信したかを示す誤り発生率を算出する。そして、送受信部1021は、算出した誤り発生率を送受信部1014に送信する。状態監視部1015は、送受信部1014から誤り発生率を受信し、コンテンツ受信装置102におけるコンテンツ受信時の誤りの発生状況を監視する。例えば、受信した誤りの発生率が所定値以下の場合はコンテンツを正常に受信している判定する。一方、受信した誤りの発生率が所定値以上である場合はコンテンツ受信装置102でのコンテンツの受信ができなくなったと判定し、所定値以上の誤り発生率を受信した位置に基づいて中断位置を取得する。また、受信した所定値以上の誤り発生率に対応する、誤り検出信号を含むコンテンツを送信した位置に基づいて中断位置を取得しても良い。
【0064】
その他、コンテンツ送信装置101及びコンテンツ受信装置102間の通信そのものが切断されることに基づいて中断位置を取得しても良い。
【0065】
(B)ユーザにより視聴が中断された中断位置の取得
次に、ユーザが視聴を中断した場合の中断位置の取得方法について説明する。コンテンツ受信装置102が、ユーザ自身がコンテンツを視聴できない状況か否かを検出し、コンテンツ送信装置102の送受信部1014を介して状態監視部1015に送信するように構成してもよい。
【0066】
例えば、コンテンツ受信装置102である携帯電話は、ユーザが携帯電話により視聴を継続している場合に着信があったことを検出して、検出結果をコンテンツ送信装置102の送受信部1014に送信する。また、コンテンツ受信装置102であるカーナビゲーション装置は、カーナビゲーション装置が搭載された車をユーザが運転中であることを検出してその検出結果を送受信部1014に送信する。あるいは、コンテンツ受信装置102は、ユーザ自身がコンテンツ受信装置102を操作することにより視聴を中断するなどユーザ自身がコンテンツの視聴を中断している状況であることを取得して送受信部1014に送信するなどの場合が挙げられる。そして、送受信部1014は、コンテンツ受信装置102からの受信内容を状態監視部1015に送信する。このように、コンテンツ受信装置102からコンテンツ送信装置101にユーザの状態を送信することで、状態監視手段1015は、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信できなくなった中断位置のみならず、コンテンツ受信装置102のユーザ自身の都合によりコンテンツの視聴を中断した中断位置を取得することができる。
【0067】
(3−5−2)中断位置の取得基準
中断位置は、例えば絶対時間、番組の開始からの相対時間及びチャプターなどに基づいて取得する。その他、中断位置を、中断位置の所定位置手前で取得するようにしても良い。図2A〜図2Dは、中断位置の取得方法を示す説明図であり、斜線部分がコンテンツ受信装置102での視聴が中断している期間である。
【0068】
(A)絶対時間による取得
図2Aでは、中断位置を絶対時間により取得する。例えば、コンテンツ受信装置102がコンテンツ配信装置103からコンテンツ送信装置101を介して生放送で番組を受信しており、その番組のコンテンツ受信装置102での視聴が“15:20:00(15時20分)”に中断したとする。この場合、絶対時間である“15:20:00”を中断位置として取得する。
【0069】
(B)相対時間による取得
図2Bでは、中断位置を相対時間により取得する。例えば、コンテンツ送信装置101から番組が送信され、コンテンツ受信装置102で受信・再生され視聴が開始された開始時間を基準として、開始時間からの相対時間により中断位置を取得する。図2Bに示すように、番組の開始時間を“00:00:00”とし、その開始時間から“00:20:00(20分)”の位置においてコンテンツ受信装置での視聴が中断したとする。この場合、開始時間からの相対時間である“00:20:00”を中断位置として取得する。
【0070】
(C)チャプターによる取得
図2Cでは、中断位置を含むチャプターに基づいて中断位置を取得する。ここで、チャプターとは、テレビなどにおいて放送される、映像データや音声データ等のコンテンツから構成されるひとまとまりの単位である番組を、いくつかの所定のまとまりごとに分割した各々を言う。図2Cに示すように、番組がチャプター1、チャプター2…から構成されており、中断位置がチャプター2に含まれている場合、チャプター2を中断位置として取得する。
【0071】
(D)実際の中断位置の所定位置手前での中断位置の取得
図2Dでは、中断位置を所定位置遡った位置において中断位置を取得する。例えば、中断位置が相対時間で“00:20:00”である場合、所定位置遡った位置である“00:15:00”を中断位置として取得する。これにより、後述の送信制御部1017が所定位置遡った位置“00:15:00”からのコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するように制御することができる。よって、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置の少し手前からコンテンツを視聴することができるので、中断位置前後の流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。
【0072】
(3−5−3)中断理由の取得
状態監視部1015は、中断位置の取得とともにさらに中断理由を取得しても良い。通信状態の悪化によりコンテンツ受信装置102がコンテンツを受信できなかったり、ユーザ自身がコンテンツの視聴中に電話を受けるなどしてコンテンツの視聴が中断したりする。このような場合、後述の送信制御部1017では、中断位置のみならず中断理由に応じて、コンテンツ送信装置101からコンテンツ受信装置102へのコンテンツの送信を制御することでユーザの利便性を高める。
【0073】
状態監視部1015は、例えば以下のように中断理由を取得する。例えば、上述のように状態監視部1015は、通信状態の悪化により制御メッセージに対する応答メッセージを受信できなかった場合は、応答メッセージを受信できなかった位置に基づいて中断位置を取得する。このとき、中断位置の取得とともに、“通信状態の悪化”という中断理由を取得する。
【0074】
また、状態監視部1015は、コンテンツ受信装置102から中断理由を受信しても良い。例えば、コンテンツ受信装置102である携帯電話に着信がありユーザが電話を受けた場合、ユーザは携帯電話での視聴を中断せざるを得ない。このとき、コンテンツ受信装置102が、着信があったことを状態監視部1015に送信することにより、状態監視部1015は、中断位置とともに“着信”という中断理由を取得する。また、コンテンツ受信装置102であるカーナビゲーション装置が搭載された車をユーザが運転中である場合、ユーザはカーナビゲーション装置での視聴を中断している。このとき、コンテンツ受信装置102が、運転中であることを状態監視部1015に通知することにより、状態監視部1015は、中断位置とともに“運転中”という中断理由を取得する。
【0075】
さらに、状態監視部1015は、ユーザによるコンテンツ受信装置102の操作内容に応じて中断理由を取得しても良い。例えば、ユーザがコンテンツ受信装置102に設けられた休止ボタンを押すと、その操作内容がコンテンツ受信装置102から状態監視部1015に通知される。よって、状態監視部1015は、“休止ボタンのPUSH”という中断理由を取得する。
【0076】
そして、状態監視部1015は、取得した中断理由を中断位置記憶部1016に出力する。
【0077】
(3−5−4)中断期間の取得
状態監視部1015は、さらに中断位置の取得とともに中断期間を取得しても良い。そして、後述の送信制御部1017において、中断期間に応じてコンテンツ送信装置101からコンテンツ受信装置102へのコンテンツの送信を制御することでユーザの利便性を高める。
【0078】
再び、図2A〜図2Dを用いて中断期間の取得について説明する。図2A〜図2Dにおいて、斜線部分がコンテンツ受信装置102での視聴が中断している期間であり、図2A〜図2Dの場合、中断期間として“00:05:00(5分)”を取得している。なお、中断期間そのものではなく中断終了位置を取得しても良い。例えば、図2Aでは中断終了位置として絶対時刻“15:25:00”を取得し、図2Bでは中断終了位置として相対時刻“00:25:00”を取得する。そして、既に取得している中断位置との差分を算出することにより中断期間を取得する。
【0079】
具体的に、状態監視部1015は、例えば次のように中断期間を取得する。状態監視部1015が通信状態の悪化により制御メッセージに対する応答メッセージを受信でき無くなった中断位置から、次に応答メッセージを受信するまで、つまりコンテンツ送信装置101とコンテンツ受信装置102との間の通信が再開するまでの時間を測定して中断期間を取得する。あるいは、通信が再開された時間を中断終了位置として取得し、既に取得している中断位置との差分を算出することにより中断期間を取得する。
【0080】
そして、状態監視部1015は、取得した中断期間または中断終了位置を中断位置記憶部1016に出力する。
【0081】
(3−6)中断位置記憶部
中断位置記憶部1016は、状態監視部1015から中断位置、中断理由及び中断期間等を受信して記憶する。図3Aは中断位置を絶対時間または相対時間により取得した場合のデータ例であり、図3Bは中断位置をチャプターにより取得した場合のデータ例である。図3A及び図3Bでは、コンテンツ受信装置102の端末IDごとに、中断が発生した番組のコンテンツID、中断位置、中断期間及び中断理由が1レコードに記載されている。例えば、図3Aの端末Aでは、ユーザがコンテンツ001の視聴中に、着信が発生したことにより中断位置tαから中断時間Δtαのあいだコンテンツの視聴ができなくなっている。また、図3Bの端末Aでは、ユーザがコンテンツ001の視聴中に、着信が発生したことにより中断位置を含むチャプター2から中断時間Δtαのあいだコンテンツの視聴ができなくなっている。このように、コンテンツ送信装置101に接続される複数のコンテンツ受信装置102の端末IDごとに中断位置等を記憶することで、後述の送信制御部1017での中断位置からの送信制御をコンテンツ受信装置102ごとに正確に行うことができる。
【0082】
(3−7)送信制御部
送信制御部1017は、中断位置記憶部1016に記憶されている中断位置、中断期間及び中断理由等に基づいて送受信部1014を制御する。また、送信制御部1017は、受信部1011がコンテンツ配信装置103から受信したコンテンツの全てを保持部1013内に保持するように記録制御部1012を制御する。あるいは、送信制御部1017は、状態監視部1015が取得した中断位置に基づいて、中断位置からのコンテンツを保持部1013内に保持するように記録制御部1012を制御しても良い。
【0083】
次に、送信制御部1017による、中断位置、中断期間及び中断理由等に基づいた送受信部1014の制御について具体的に説明する。状態監視部1015は、送受信部1014を介してコンテンツ受信装置102の受信状態及び操作状態などの状態を受信している。ここで、状態監視部1015は、コンテンツ受信装置102がコンテンツを受信または再生できる状態になったことを検出すると、あるいは状態監視部1015が、中断位置からの送信要求をコンテンツ受信装置102から受信すると、検出結果及び送信要求を送信制御部1017に送信する。送信制御部1017は、検出結果及び送信要求に基づいて、まず中断位置等を中断位置記憶部1016から取得する。そして、送信制御部1017は、中断位置等に基づいて保持部1013内のコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。送信制御部1017は、例えば図3Aに示す中断位置記憶部1016の中断位置tα、中断時間Δtα、中断理由“電話”等に基づいて、保持部1013内のコンテンツを送受信部1014が送信するように制御する。中断位置等に基づくコンテンツの送信方法について以下に説明する。
【0084】
(A)中断位置からの送信
送信制御部1017は、中断位置記憶部1016の中断位置から始まるコンテンツを送信するように送受信部1014を制御する。図4Aは図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図であり、図4Bは図3Bの端末Aにおける中断位置及び送信位置を示す説明図である。
【0085】
図4Aでは、“コンテンツ001”での中断位置として時間tαを取得している。このとき、送信制御部1017は時間tαからのコンテンツを端末Aであるコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。よって、中断位置=送信位置=tαである。そして、送受信部1014は、時間tαからのコンテンツを保持部1013から抽出してコンテンツ受信装置102に送信する。同様に、また、図4Bでは、“コンテンツ001”での中断位置として“チャプター2”を取得している。このとき、送信制御部1017は“チャプター2”からのコンテンツを端末Aであるコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。よって、中断位置=送信位置=チャプター2である。そして、送受信部1014は、チャプター2の先頭から始まるコンテンツを保持部1013から抽出してコンテンツ受信装置102に送信する。
【0086】
(B)中断位置から所定位置遡った位置からの送信
また、送信制御部1017は、中断位置記憶部1016から取得した中断位置から所定位置遡った位置から始まるコンテンツを送信するように送受信部1014を制御しても良い。図4Cは、図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図である。図4Cでは、“コンテンツ001”での中断位置として時間tαを取得している。このとき、送信制御部1017は時間tαから所定位置、例えば所定期間Δt’遡った位置から始まるコンテンツを端末Aであるコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。よって、送信位置=中断位置tα−所定位置Δt’で表される。そして、送受信部1014は、時間tα−Δt’からのコンテンツを保持部1013から抽出してコンテンツ受信装置102に送信する。コンテンツ送信装置101の送受信部1014が、中断位置の手前からコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するため、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置前後の流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。
【0087】
(C)中断位置を含むチャプターからの送信
また、送信制御部1017は、中断位置記憶部1016の中断位置を含むチャプターから始まるコンテンツを送信するように送受信部1014を制御しても良い。図4Dは、図3Aの端末Aにおける中断位置及び送受信部がコンテンツの送信を開始する送信位置を示す説明図である。図4Dでは、“コンテンツ001”での中断位置として時間tαを取得している。このとき、送信制御部1017は、中断位置である時間tαを含む“チャプター2“から始まるコンテンツを端末Aであるコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。そして、送受信部1014は、“チャプター2“からのコンテンツを保持部1013から抽出してコンテンツ受信装置102に送信する。このように、送受信部1014がチャプターに応じてコンテンツを送信することで、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置そのものよりも切れ目のいいところからコンテンツを視聴することができる。
【0088】
なお、送信制御部1017は、中断位置とチャプターとの距離に応じて、中断位置を含むチャプターからコンテンツを送信するように制御するかどうかを決定しても良い。例えば、中断位置がチャプターの開始位置に近い場合は、そのチャプターからのコンテンツを送信するように送受信部1014を制御する。一方、中断位置がチャプターの終了位置に近い場合は、その中断位置からのコンテンツを送信するように送受信部1014を制御する。
【0089】
(D)中断理由に応じた送信
また、送信制御部1017は、中断位置記憶部1016の中断理由に基づいてコンテンツを送信するように送受信部1014を制御しても良い。例えば、送信制御部1017は、コンテンツ受信装置102のユーザが運転中である、電話中であるなどの中断理由ごとに、中断位置から遡る所定位置を決定する。送信制御部1017に設定しておく。そして、送信制御部1017は、中断理由に基づいて、中断位置から所定位置遡った位置からのコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。なお、送信制御部1017は、中断理由毎に遡る時間を予め設定したテーブルを保持しておくようにしても良い。
【0090】
例えば、中断理由が“電話”による中断である場合、送信制御部1017は、中断位置から遡る位置を長めに決定し、その決定に応じて送受信部1014を制御する。送受信部1014は、送信制御部1017が決定した分だけ遡った位置からのコンテンツをコンテンツ送信装置102に送信する。ユーザが電話することによりコンテンツ受信装置102での視聴が中断した場合は、ユーザが電話の前に視聴していたコンテンツを忘れる可能性が高い。そこで、コンテンツ送信装置101の送受信部1014が、中断位置よりも長くさかのぼってコンテンツを送信することで、ユーザは中断位置前後の流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。このように、中断理由に応じて中断位置から遡る所定位置を決定することで、ユーザがコンテンツ受信装置102を使用する際の利便性を高めることができる。
【0091】
(E)中断期間に応じた送信
また、送信制御部1017は、中断位置記憶部1016の中断期間に基づいてコンテンツを送信するように送受信部1014を制御しても良い。例えば、中断期間が長ければ長いほど中断前に視聴していたコンテンツを忘れる可能性が高いため、送信制御部1017は、中断期間の長さに応じて中断位置からの遡る時間を長く決定し、その決定に応じて送受信部1014を制御する。また、図4Eに示すように、短時間のあいだに短い中断期間が複数含まれる場合は、送信制御部1017は、最初の中断位置からのコンテンツを送信するように送受信部1014を制御しても良い。図4Eの場合、中断位置ごとにコンテンツを送信するよりも最初の中断位置からのコンテンツを送信することで、ユーザはコンテンツの流れを把握しながらコンテンツを視聴することができる。
【0092】
上記(A)〜(E)のように、送受信部1014が中断位置に応じてコンテンツを送信することで、コンテンツ受信装置102は、中断位置からのコンテンツを受信・再生することができる。よって、コンテンツ受信装置102によりコンテンツを視聴しているユーザ自身、あるいはコンテンツ受信装置102やコンテンツ送信装置101が、中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置102において中断位置に応じたコンテンツを瞬時に再生可能である。そのため、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置からのコンテンツの視聴を瞬時に再開することができ、電車の待ち時間等ちょっとした空き時間でも中断したコンテンツの視聴が可能である。
【0093】
また、送信制御部1017は、保持部1013のデータを中断位置から読み出してコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する際に、通常よりも速い速度で送信するように制御することとしてもよい。これにより、コンテンツ受信装置102では通常よりも速い速度でコンテンツを受信する。よって、ユーザは見逃した部分を早送りで確認し、コンテンツ配信装置103が現在送信しているコンテンツに追いつくことが可能となる。また、この時、送受信部1014が通常よりも速い速度でコンテンツを読み出し、受信部1011がコンテンツ配信装置103から現在受信しているコンテンツに追いついた場合、送信制御部1017は、送受信部1014に受信部1011が受信するデータを送信するように指示する。さらに、送信制御部1017が、記録制御部1012に保持部1013が中断位置から継続しているコンテンツの記録を停止するように指示すると、保持部1013に記録するコンテンツの容量を必要最小限にすることがで きる。
【0094】
(4)コンテンツ受信装置
次に、コンテンツ受信装置102について詳細に説明する。コンテンツ受信装置102は、例えば携帯電話などの無線通信によりデータを送受信可能なモバイル端末であり、送受信部(1021a、1021b・・・)1021及び表示部(1022a、1022b・・・)1022を含む。
【0095】
(4−1)送受信部
送受信部1021は、無線通信用の通信プロトコルを処理するソフトウェア、もしくはハードウェアを用いて構成することができ、無線通信網120を介してコンテンツ送信装置101の送受信部1014と通信する。そして、送受信部1021は、コンテンツ送信装置101が送信するコンテンツや制御メッセージを受信する。さらに、送受信部1021は、制御メッセージに対応する応答メッセージ、誤り検出信号、コンテンツ受信装置102の操作状況及び中断理由等を状態監視部1015に送信する。さらに、ユーザがコンテンツ受信装置102を操作することにより視聴を再開した場合は、再開通知を状態監視部1015に送信する。
【0096】
例えば、送受信部1021は、状態監視部1015が定期的に送信する制御メッセージを送受信部1014を介して受信する。そして、送受信部1021は、制御メッセージに対する応答メッセージをコンテンツ送信装置101の送受信部1014を介して状態監視部1015に送信する。状態監視部1015は、応答メッセージの受信の有無によりコンテンツ受信装置102での受信状態を監視し、中断位置、中断理由および中断期間などを取得する。
【0097】
また、送受信部1021は、送受信部1014から誤り検出信号を含むコンテンツを受信すると、誤り検出状況を示す情報を含む応答メッセージを送受信部1014に送信する。状態監視部1015は、誤り検出状況を示す情報に含まれる誤り発生率の値に基づいてコンテンツ受信装置102での受信状態を監視し、中断位置、中断理由および中断期間などを取得する。
【0098】
さらに、送受信部1021は、コンテンツ受信装置102である携帯電話に着信があったことを検出、コンテンツ受信装置102であるカーナビゲーション装置が搭載された車が運転中であることを検出、ユーザ自身によるコンテンツ受信装置102の操作を検出したりする。そして、送受信部1021は、その検出結果を送受信部1014を介して状態監視部1015に送信する。状態監視部1015は、その検出結果を受信することでユーザによる操作状態を監視し、中断位置、中断理由および中断期間などを取得する。
【0099】
(4−2)表示部
表示部1022は、送受信部1021が受信したコンテンツを再生し、ユーザに提示する。表示部1022は、例えば液晶やスピーカ等の表示デバイスと、圧縮、デジタル符号化されたコンテンツデータを伸張、復号化するためのソフトウェア、またはハードウェアを用いて構成することができる。
【0100】
(5)コンテンツ送受信システムでのコンテンツ送信の流れ
次に、コンテンツ受信装置102でのコンテンツの視聴に中断が生じた場合におけるコンテンツ送受信システム100でのコンテンツ送信の流れについて説明する。図5は、コンテンツ送受信システムでのコンテンツ送信の流れを示すフローチャートの一例である。
【0101】
ステップS110:送信制御部1017は、コンテンツ送信装置101の送受信部1014を制御して、コンテンツ受信装置102の送受信部1021へコンテンツを送信させる。このとき、送受信部1014は、受信部1011がコンテンツ配信装置103から受信したコンテンツを送受信部1021に送信しても良いし、保持部1013に保持されているコンテンツを送受信部1021に送信しても良い。
【0102】
ステップS115:送信制御部1017は、受信部1011が受信したコンテンツを保持部1013内に保持するように記録制御部1012を制御する。また、送信制御部1017は、状態監視部1015が取得した中断位置に基づいて、中断位置からのコンテンツを保持部1013内に保持するように記録制御部1012を制御しても良い。
【0103】
ステップS120:状態監視部1015は、コンテンツ受信装置102の受信状態及び操作状態などの状態を監視する。例えば、状態監視部1015は、制御メッセージに対応する応答メッセージの受信、誤り検出信号を含む応答メッセージの受信、コンテンツ受信装置102を操作したことを示す信号を受信するなどして受信状態及び操作状態などの状態を監視する。
【0104】
ステップS125:状態監視部1015は、取得した状態に基づいてコンテンツ受信装置102での視聴ができなくなったかどうかを判断する。例えば、状態監視部1015は、応答メッセージを受信できなかった、誤り発生率が所定値以上の応答メッセージを受信、着信や運転中などによりユーザがコンテンツを視聴できなくなったなどの状態から、ユーザがコンテンツ受信装置102での視聴ができなくなったと判断する。状態監視部1015がコンテンツ受信装置102での視聴ができなくなったと判断した場合は、ステップS130に進む。一方、視聴可能な状態が継続している場合は、ステップS120に戻る。
【0105】
ステップS130:コンテンツ受信装置102での視聴ができなくなった場合は、状態監視部1015は、その時点での中断位置及び中断理由を取得する。中断位置記憶部1016は、中断位置及び中断理由を記憶する。
【0106】
ステップS135:状態監視部1015は、状態の監視を継続しており、コンテンツ受信装置102での視聴ができない状態から視聴可能な状態に変化したかどうかを判定する。状態監視部1015がコンテンツ受信装置102での視聴が可能となったと判断した場合は、ステップS140に進む。一方、コンテンツを視聴できない状態が継続している場合は、状態の監視を継続する。
【0107】
ステップS140:コンテンツ受信装置102での視聴が可能となったことに応答して、状態監視部1015は、中断期間を取得する。中断期間は、既に取得している中断位置と視聴可能となった位置との差分を算出するなどしても取得することができる。
【0108】
ステップS145、S150:状態監視部1015がコンテンツ送信装置への中断位置からのコンテンツの送信要求を送受信部1021から受信すると、送信制御部1017は、中断位置、中断理由及び中断期間を中断位置記憶部1016から読み出す。
【0109】
ステップS155:送信制御部1017は、読み出した中断位置等に基づいて保持部1013内のコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するように送受信部1014を制御する。
【0110】
(6)作用効果
第1実施形態例では、コンテンツ受信装置102がコンテンツの受信に失敗した場合、コンテンツ送信装置101は、受信に失敗した中断位置に対応するコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信する。あるいは、コンテンツ受信装置102のユーザがコンテンツ受信装置102でのコンテンツの視聴を中断した場合、コンテンツ送信装置101は、視聴を中断した中断位置に対応するコンテンツをコンテンツ受信装置101に送信する。よって、コンテンツ受信装置102によりコンテンツを視聴しているユーザ自身、あるいはコンテンツ受信装置102やコンテンツ送信装置101が、中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置102において中断位置に応じたコンテンツを瞬時に再生可能である。そのため、コンテンツ受信装置102のユーザは、中断位置からのコンテンツの視聴を瞬時に再開することができ、電車の待ち時間等ちょっとした空き時間でも中断したコンテンツの視聴が可能である。
【0111】
また、コンテンツ送信装置101が中断位置対応するコンテンツをコンテンツ受信装置102に送信するため、コンテンツ受信装置102は、受信したコンテンツを再生するだけで受信できなかったコンテンツやユーザが視聴を中断したコンテンツを再生できる。つまり、コンテンツ受信装置102がコンテンツを記憶しておいたり、記憶したコンテンツの中から中断位置に対応するコンテンツを検索したりする必要がない。よって、コンテンツ受信装置102の構成を複雑化することなく、ユーザがコンテンツ受信装置102を使用する際の利便性を高めることができる。
【0112】
例えば、コンテンツ受信装置102がモバイル端末である場合、モバイル端末の受信環境が随時変化するなど受信状態が不安定であり、コンテンツの受信に失敗する状況が多々発生する。また、モバイル端末のユーザは、モバイル端末の使用環境が随時変化することによりモバイル端末での視聴を中断せざるを得ない状況が随時発生する。このような場合であっても、コンテンツ送信装置101、コンテンツ受信装置102またはユーザ自身等により中断位置を探すことなくコンテンツ送信装置において中断位置からの視聴が可能である。以上のように、上記発明によれば、モバイル端末の使用環境に最適なコンテンツ送信装置を提供することができる。
【0113】
なお、特許請求の範囲の受信手段は受信部1011に、保持手段は保持部1013に、送信手段は送受信手部1014に、中断位置取得手段は状態監視部1015及び中断位置記憶部1016に、送信制御手段は送信制御部1017に相当する。
【0114】
<第2実施形態例>
図6は、本発明の第2実施形態例に係るコンテンツ送受信システム200を示すブロック図である。
【0115】
(1)全体構成
コンテンツ送受信システム200は、コンテンツ送信装置201、コンテンツ受信装置(202a、202b…)202、コンテンツ配信装置203及び中継装置204を含む。コンテンツ配信装置203は、通信網210を介してコンテンツ送信装置201と接続されている。また、コンテンツ送信装置201とコンテンツ受信装置202とは、無線通信網220及び無線通信網225を介して接続されている。また、コンテンツ送信装置201とコンテンツ受信装置202との間の無線通信は、中継装置204を介して行われる。第2実施形態例に係るコンテンツ送受信システム200は、中継装置204において中断位置、中断理由及び中断期間を取得して記憶し、さらにコンテンツ送信装置201は、中継装置204に記憶された中断位置等に基づいてコンテンツ受信装置202へのコンテンツの送信を行う点において、第1実施形態例に係るコンテンツ送受信システム100と異なる。
【0116】
以下に、コンテンツ送信装置201、コンテンツ受信装置202及び中継装置204の構成について詳細に説明する。コンテンツ配信装置203は、第1実施形態例のコンテンツ配信装置103と同様の構成であるので説明を省略する。まず、中継装置204の構成について説明する。
【0117】
(2)中継装置
中継装置204は、送受信部2041、状態監視部2045及び中断位置記憶部2046を含む。中継装置204としては、例えばルータ装置やブリッジなどが挙げられる。
【0118】
(2−1)送受信部
中継装置204の送受信部2041は、例えば無線通信を中継するためのルーティングテーブルに基づいて、コンテンツ送信装置201とコンテンツ受信装置202との間の無線通信を中継する。このとき、コンテンツ送信装置201の送受信部2014から送信されたコンテンツは、中継装置204の送受信部2041を介してコンテンツ受信装置202の送受信部2021に送信される。
【0119】
また、送受信部2041は、コンテンツ受信装置202でのコンテンツの受信状態及び操作状態を含む状態をコンテンツ受信装置202から受信する。さらに、送受信部2041は、後述の中断位置記憶部2046に記憶した中断位置、中断理由及び中断期間をコンテンツ送信装置201に送信する。
【0120】
(2−2)状態監視部
コンテンツ受信装置202のユーザは、コンテンツ受信装置202がコンテンツ送信装置201からのコンテンツを受信できなかったために視聴が中断した場合や、ユーザ自身がコンテンツ受信装置202を操作するなどして自ら視聴を中断している場合は、その中断した中断位置からのコンテンツを視聴できていない。そこで、中断位置からの再生を可能とするために、状態監視部2045により中断位置を取得する。具体的に、状態監視部2045は、送受信部2041がコンテンツ受信装置202の送受信部2021から受信したコンテンツ受信装置202の受信状態及び操作状態を含む状態を受信し、監視する。そして、状態監視部2045は、監視した状態に基づいて、コンテンツ受信装置202がコンテンツを受信できない状態になった中断位置、またはコンテンツ受信装置202のユーザがコンテンツ受信装置202での視聴を中断した中断位置を取得し、中断位置記憶部2046に出力する。
【0121】
状態監視部2045での中断位置の取得方法は第1実施形態例と同様である。例えば、状態監視部2045は、送受信部2041を介して定期的にコンテンツ受信装置202に受信状態を問い合わせる制御メッセージを送信する。そして、状態監視部2045は、制御メッセージに対する応答メッセージに有無に基づいて、中断位置を取得する。さらに、状態監視部2045は、第1実施形態例と同様に、コンテンツ受信装置202との受信状態に応じて中断理由及び中断期間を取得する。
【0122】
(2−3)中断位置記憶部
中断位置記憶部2046は、状態監視部2045から中断位置、中断理由及び中断期間等を受信して記憶する。
【0123】
(3)コンテンツ受信装置
次に、コンテンツ受信装置(202a、202b)202について詳細に説明する。コンテンツ受信装置202は、送受信部(2021a、2021b)2021及び表示部(2022a、2022b)2022を含む。送受信部2021は、中継措置204を介してコンテンツ送信装置201が送信するコンテンツ及び制御メッセージなどを受信する。さらに、送受信部2021は、制御メッセージに対する応答メッセージ、誤り検出信号、コンテンツ受信装置202の操作状況、中断理由及び再開通知等を状態監視部2045に送信する。表示部2022は、送受信部2021が受信したコンテンツを再生し、ユーザに提示する。
【0124】
(4)コンテンツ送信装置
コンテンツ送信装置201は、受信部2011、記録制御部2012、保持部2013、送受信部2014、送信制御部2017及び中断位置受信部2018を含む。
【0125】
中断位置受信部2018は、中継装置204の送受信部2041を介して中断位置記憶部2046から中断位置、中断理由及び中断期間を取得する。そして、送信制御部2017は、中断位置受信部2018が取得した中断位置等に基づいて、送受信部2014が保持部2013内のコンテンツをコンテンツ受信装置202に送信するように制御する。
【0126】
受信部2011、記録制御部2012、保持部2013、送受信部2014及び送信制御部2017の構成は、第1実施形態例と同様であるので説明を省略し、中断位置受信部2018について詳細に説明する。
【0127】
状態監視部2045が、コンテンツ受信装置202がコンテンツを受信または再生できる状態になったことを検出すると、あるいは状態監視部2045が中断位置からの送信要求をコンテンツ受信装置202から受信すると、中断位置記憶部2046内の中断位置、中断理由及び中断期間を中断位置受信部2018に送信する。よって、中断位置受信部2018は、送受信部2041を介して中断位置等を取得する。また、中断位置からのコンテンツを保持部2013内に記憶する場合は、中断位置受信部2018は、状態監視部2045が中断位置を取得すると同時に送受信部2041から中断位置を受信する。そして、送信制御部2017は、中断位置受信部2018から中断位置を取得し、中断位置からのコンテンツを保持部2013内に保持するように記録制御部2012を制御しても良い。
【0128】
(5)作用効果
第2実施形態例では、第1実施形態例と同様に、通信状態の悪化やユーザ自身による中断によりコンテンツ受信装置202での視聴ができなくなった場合、コンテンツ受信装置202によりコンテンツを視聴しているユーザ自身、あるいはコンテンツ受信装置202やコンテンツ送信装置201が、中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置202において中断位置に応じたコンテンツを瞬時に再生可能である。そのため、コンテンツ受信装置202のユーザは、中断位置からのコンテンツの視聴を瞬時に再開することができる。
【0129】
また、コンテンツ受信装置202がコンテンツを記憶しておいたり、記憶したコンテンツの中から中断位置に対応するコンテンツを検索したりする必要がない。よって、コンテンツ受信装置202の構成を複雑化することなく、ユーザがコンテンツ受信装置202を使用する際の利便性を高めることができる。
【0130】
以上より、上記発明によれば、受信状態が不安定になり易いモバイル端末の使用環境に最適なコンテンツ送信装置を提供することができる。
【0131】
<第3実施形態例>
図7は、本発明の第3実施形態例に係るコンテンツ送受信システム300を示すブロック図である。
【0132】
(1)全体構成
コンテンツ送受信システム300は、コンテンツ送信装置301、コンテンツ受信装置(302a、302b…)302及びンテンツ配信装置303を含む。コンテンツ配信装置303は、通信網310を介してコンテンツ送信装置301と接続されている。また、コンテンツ送信装置301とコンテンツ受信装置302とは、無線通信網320を介して接続されている。第2実施形態例に係るコンテンツ送受信システム300は、コンテンツ受信装置302において中断位置、中断理由及び中断期間を取得して記憶し、さらにコンテンツ送信装置301は、コンテンツ受信装置302に記憶された中断位置等に基づいてコンテンツ受信装置302へのコンテンツの送信を行う点において、第1実施形態例に係るコンテンツ送受信システム100と異なる。
【0133】
以下に、コンテンツ送信装置301及びコンテンツ受信装置302の構成について詳細に説明する。コンテンツ配信装置303は、第1実施形態例のコンテンツ配信装置103と同様の構成であるので説明を省略する。まず、コンテンツ受信装置302の構成について説明する。
【0134】
(2)コンテンツ受信装置
コンテンツ受信装置(302a、302b)302は、送受信部(3021a、3021b)3021、表示部(3022a、3022b)3022、状態監視部3025及び中断位置記憶部3026を含む。
【0135】
(2−1)送受信部
送受信部3021は、コンテンツ送信装置301からコンテンツ及び制御メッセージなどを受信する。また、送受信部3021は、コンテンツ送信装置201からのコンテンツを受信できなかったために視聴が中断したことを状態監視部3025に通知する。また、送受信部3021は、コンテンツ送信装置201からのコンテンツの受信を再開した場合についても状態監視部3025に通知する。さらに、送受信部3021は、中断位置記憶部3026に記憶されている中断位置、中断理由及び中断期間をコンテンツ送信装置301に送信する。
【0136】
(2−2)状態監視部
コンテンツ受信装置302の送受信部3021がコンテンツ送信装置301からのコンテンツを受信できなかったために視聴が中断した場合は、状態監視部3025は送受信部3021から中断したことの通知を受ける。また、コンテンツ受信装置302のユーザ自身がコンテンツ受信装置302を操作するなどして自ら視聴を中断している場合は、状態監視部3025はその操作を検出する。例えば、ユーザがコンテンツ受信装置302への着信に応答したり、コンテンツ受信装置302での受信を中断する操作した場合、状態監視部3025は、そのコンテンツ受信装置302の操作状態を検出する。そして、状態監視部3025は、送受信部3021から中断の通知を受信すると、通知を受けた時点を中断位置として取得するとともに、“通信の悪化”という中断理由を取得する。また、状態監視部3025は、コンテンツ受信装置302の操作状態を監視し、ユーザがコンテンツ受信装置302での視聴を中断する操作を行ったことを検出すると、その検出時点を中断位置として取得するとともに、“着信による中断”など操作内容に応じた中断理由を取得する。
【0137】
さらに、状態監視部3025は送受信部3021からコンテンツの受信を再開したという通知を受信すると、その通知を受信した時点をもとに中断期間を取得する。また、状態監視部3025は、コンテンツ受信装置302の操作状態を監視することにより、ユーザが視聴を再開する操作を行ったことを検出すると、その検出時点をもとに中断期間を取得する。
【0138】
状態監視部3025は、取得した中断位置、中断理由及び中断期間を中断位置記憶部3026に送信する。
【0139】
(2−3)中断位置記憶部
中断位置記憶部3026は、状態監視部3025から中断位置、中断理由及び中断期間を受信して記憶する。
【0140】
(3)コンテンツ送信装置
コンテンツ送信装置301は、受信部3011、記録制御部3012、保持部3013、送受信部3014、送信制御部3017及び中断位置受信部3018を含む。
【0141】
中断位置受信部3018は、コンテンツ受信装置302内の中断位置記憶部3026から中断位置、中断理由及び中断期間を取得する。そして、送信制御部3017は、中断位置受信部3018が取得した中断位置等に基づいて、送受信部3014が保持部3013内のコンテンツをコンテンツ受信装置302に送信するように制御する。
【0142】
受信部3011、記録制御部3012、保持部3013、送受信部3014及び送信制御部3017の構成は、第1実施形態例と同様であるので説明を省略し、中断位置受信部3018について詳細に説明する。
【0143】
状態監視部3025が送受信部3021からコンテンツの受信を再開したという通知を受信したり、ユーザからの視聴を再開する操作や中断位置からのコンテンツの送信要求を検出すると、状態監視部3025は、中断位置記憶部3026内の中断位置、中断理由及び中断期間を中断位置受信部3018に送信する。よって、中断位置受信部3018は、送受信部3041を介して中断位置等を取得する。
【0144】
また、中断位置からのコンテンツを保持部3013内に記憶する場合は、中断位置受信部3018は、状態監視部3025が中断位置を取得すると同時に送受信部3041から中断位置を受信する。そして、送信制御部3017は、状態監視部3025が取得した中断位置に基づいて、中断位置からのコンテンツを保持部3013内に保持するように記録制御部3012を制御しても良い。
【0145】
(5)作用効果
第3実施形態例では、第1実施形態例と同様に、コンテンツ受信装置202での視聴ができなくなった場合、コンテンツ受信装置302によりコンテンツを視聴しているユーザ自身、あるいはコンテンツ受信装置302やコンテンツ送信装置301が、中断位置を探すことなくコンテンツ受信装置302において中断位置に応じたコンテンツを瞬時に再生可能である。そのため、コンテンツ受信装置302のユーザは、中断位置からのコンテンツの視聴を瞬時に再開することができる。
【0146】
以上より、上記発明によれば、受信状態が不安定になり易いモバイル端末の使用環境に最適なコンテンツ送信装置を提供することができる。
【0147】
<その他の実施形態例>
(A)変形例1
上記実施形態例では、コンテンツ受信装置がコンテンツ配信装置により現在放送されている内容を受信する際もコンテンツ送信装置を通してコンテンツを受信する例について示している。しかし、コンテンツ配信装置により現在放送されている内容を受信する際は、コンテンツ受信装置は、コンテンツ配信装置の放送波を直接受信しても良い。そして、中断位置からのコンテンツを視聴したい場合にのみコンテンツ送信装置に接続して、保持部内に記憶されているコンテンツを中断位置から送信するように制御するようにしてもよい。
【0148】
(B)変形例2
上記実施形態例では、コンテンツ送信装置はコンテンツ配信装置から受信したコンテンツをコンテンツ受信装置に送信している。しかし、予めコンテンツ送信装置に記憶されているコンテンツをコンテンツ受信装置に送信するようにしても良い。
【0149】
(C)変形例3
保持部には、絶対時間または相対時間などの時間情報と対応付けてコンテンツを保持しておき、webサーバ上など別の場所にチャプターと時間情報との対応付けを置いておく。そして、状態監視部が中断位置をチャプターに基づいて取得した場合、送信制御部は、まず取得したチャプターに対応する時間情報をwebサーバ上などから取得する。そして、送信制御部は、取得した中断位置に対応する時間情報に基づいて、中断位置からのコンテンツを送信させても良い。
【0150】
(D)変形例4
コンテンツ配信装置が、コンテンツ受信装置からの要求に応じたコンテンツを配信するようにしても良い。例えば、コンテンツ配信装置が、コンテンツ受信装置からコンテンツの識別情報を受信し、この識別情報に対応するコンテンツを配信する。
【0151】
(E)変形例5
上記実施形態例では、1つのコンテンツ配信装置からコンテンツを受信する例を示しているが、複数のコンテンツ配信装置からコンテンツを受信するように構成しても良い。
【0152】
(F)変形例6
コンピュータに前述の実施形態例の処理を実行させるプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。ここで記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0153】
上記発明によれば、受信状態が不安定になり易いモバイル端末の使用環境に最適なコンテンツ送信装置を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ受信装置とネットワークを介して接続されているコンテンツ送信装置であって、
コンテンツを保持する保持手段と、
前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信する送信手段と、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断位置を取得する中断位置取得手段と、
前記中断位置取得手段が取得した中断位置に基づいて、前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御する送信制御手段と、
を含むことを特徴とする、コンテンツ送信装置。
【請求項2】
前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置から前記コンテンツ受信装置の状態を受信し、監視するとともに前記状態に基づいて中断位置を取得する状態監視手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項3】
前記状態監視手段は、コンテンツを受信できない状態になった通知を前記コンテンツ受信装置から受信し、前記通知に基づいて中断位置を取得することを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項4】
前記状態監視手段は、前記コンテンツ受信装置との通信における誤り発生率が所定の値を超えたことを検出し、その検出結果に基づいて中断位置を取得することを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項5】
前記状態監視手段は、前記コンテンツ送信装置と前記コンテンツ受信装置との通信が切断されたことを検出し、その検出結果に基づいて中断位置を取得することを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項6】
前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった時間または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した時間に基づいて前記中断位置を取得することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項7】
前記コンテンツは複数のチャプターを含んで構成され、
前記中断位置取得手段は、チャプター単位で中断位置を取得することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項8】
前記送信制御手段は、コンテンツを前記中断位置から前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項9】
前記送信制御手段は、コンテンツを前記中断位置の所定位置手前から前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項10】
前記コンテンツは複数のチャプターを含んで構成され、
前記中断位置取得手段は、前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した位置を含むチャプターを中断位置として取得し、
前記送信制御手段は、前記中断位置取得手段が取得したチャプターの先頭から前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項11】
前記中断位置取得手段は、コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断理由または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断理由を取得し、
前記送信制御手段は、前記中断理由に応じて中断位置からさかのぼる所定位置を決定し、決定した所定位置からコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項12】
外部からコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したコンテンツを前記中断位置取得手段が取得した中断位置から前記保持手段に記録するように制御する記録制御手段さらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項13】
前記記録制御手段は、前記送信手段がコンテンツを前記中断位置に基づいてコンテンツ受信装置に送信するとともに、前記保持手段が前記受信手段により受信するコンテンツを保持するように制御することを特徴とすることを特徴とする、請求項12に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項14】
前記状態監視手段は、前記コンテンツ受信手段がコンテンツを受信または再生できる状態になったことを検出すると、前記送信制御手段に検出結果を通知し、
前記送信制御手段は、前記検出結果に基づいて前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項15】
前記状態監視手段は、前記中断位置からの送信要求を前記コンテンツ受信装置から受信すると、前記送信要求を前記送信制御手段に通知し、
前記送信制御手段は、前記送信要求の通知に基づいて前記保持手段のコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように前記送信手段を制御することを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項16】
コンテンツ受信装置とネットワークを介して接続されているコンテンツ送信装置におけるコンテンツ送信方法であって、
コンテンツを保持する保持ステップと、
前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信する送信ステップと、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツを受信できない状態になった中断位置または前記コンテンツ受信装置のユーザが前記コンテンツ受信装置での視聴を中断した中断位置を取得する中断位置取得ステップと、
前記中断位置取得ステップにおいて取得した中断位置に基づいて、前記保持ステップで保持したコンテンツを前記コンテンツ受信装置に送信するように制御する送信制御ステップと、
を含むことを特徴とする、コンテンツ送信方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【国際公開番号】WO2005/057928
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【発行日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516080(P2005−516080)
【国際出願番号】PCT/JP2004/017378
【国際出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】