説明

コンテンツ配信システム、電子機器及びその制御プログラム

【課題】GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していない電子機器であっても、DLNAのDMCの機能を担うことができるようにする。
【解決手段】一実施形態に係るコンテンツ配信システムは、コンテンツデータを配信するDMS機能部221と、再生すべきコンテンツデータを指示するDMC機能部222と、DMC機能部222からの指示に従って、DMS機能部221からコンテンツデータを取得して再生するDMR機能部331と、DMC機能部222を自動制御するためのDMC制御部223と、を備え、DMC制御部223は、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DLNAに基づいて構成されたコンテンツ配信システム、電子機器及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームネットワークを構成する様々な電子機器の相互接続を実現し、これらの電子機器が映像や音声などのコンテンツデータをやり取りするために、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドライン(以下、単に「DLNA」と称する)が策定されている。
【0003】
DLNAでは、電子機器の役割に応じた複数の機器クラスが定義されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
これらの機器クラスには、コンテンツデータを保存して配信するDMS(Digital Media Server)と、DMSからコンテンツデータを取得して再生するDMR(Digital Media Renderer)と、DMRにコンテンツデータの取得や再生などを指示するDMC(Digital Media Controller)とが含まれる。
【0005】
例えば、DMCの機能を有する携帯通信端末がリモコンとなり、DMSの機能を有するNAS(Network Attached Storage)に保存してあるコンテンツデータの再生を、DMRの機能を有するAV(Audio Visual)機器に指示することにより、映像コンテンツデータをNASからAV機器に配信して視聴可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−122911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、DMCの機能は、GUI(Graphical User Interface)などの高度なユーザインターフェイスを具備する電子機器に搭載されることが前提とされている。すなわち、DMCは、ユーザ操作に応じてDMRを制御するものである。
【0008】
このため、従来、DLNAに基づいて構成されたコンテンツ配信システムでは、GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していない電子機器(例えば、NAS)がDMCの機能を担うことができない問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していない電子機器であっても、DLNAのDMCの機能を担うことができるコンテンツ配信システム、電子機器及びその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
【0011】
まず、本発明に係るコンテンツ配信システムの特徴は、コンテンツデータを配信するDMS機能部(DMS機能部221)と、再生すべきコンテンツデータを指示するDMC機能部(DMC機能部222)と、前記DMC機能部からの指示に従って、前記DMS機能部からコンテンツデータを取得して再生するDMR機能部(DMR機能部331)と、を有し、DLNAに基づいて構成されたコンテンツ配信システム(コンテンツ配信システム1A又は1B)であって、前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御部(DMC制御部223)を備え、前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0012】
このようなコンテンツ配信システムによれば、ユーザ操作が無くてもDMCがDMRを制御できるため、GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していない電子機器であってもDMCの機能を担うことができるようになる。
【0013】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記DMR機能部は、AV機器(例えば、テレビ受像機300)に搭載され、前記DMC機能部及び前記DMC制御部は、前記AV機器との通信が可能な電子機器(例えば、NAS200A又は無線通信機器200B)に搭載されることを要旨とする。
【0014】
このようなコンテンツ配信システムによれば、DMC機能部及びDMC制御部が搭載される電子機器から、DMR機能部が搭載されたAV機器へ、コンテンツデータを自動配信できる。
【0015】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記DMC制御部は、前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理し、前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0016】
このようなコンテンツ配信システムによれば、現在の状況に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0017】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、前記DMC制御部は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0018】
このようなコンテンツ配信システムによれば、現在の時刻に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0019】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記所定のトリガとは、前記電子機器がサーバ機器(配信管理サーバ100)からの配信要求を受信したことであり、前記DMC制御部は、前記電子機器が前記サーバ機器からの配信要求を受信したことを検知した場合に、該配信要求に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0020】
このようなコンテンツ配信システムによれば、サーバ機器からの要求に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0021】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に対象ユーザ属性を管理し、前記所定のトリガとは、前記AV機器の周辺にユーザが移動したことであり、前記DMC制御部は、前記AV機器の周辺にユーザが移動したことを検知した場合に、該ユーザの属性に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0022】
このようなコンテンツ配信システムによれば、ユーザの属性に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0023】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象地域を管理し、前記所定のトリガとは、前記電子機器が何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことであり、前記DMC制御部は、前記電子機器が何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことを検知した場合に、該配信対象地域に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0024】
このようなコンテンツ配信システムによれば、電子機器が移動する場合において現在の地域に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0025】
本発明に係るコンテンツ配信システムの他の特徴は、上述したコンテンツ配信システムの特徴において、前記コンテンツデータは、広告に関する映像コンテンツデータであることを要旨とする。
【0026】
このようなコンテンツ配信システムによれば、上述した特徴と併せて、DLNAを利用した安価なデジタルサイネージシステムが実現できる。
【0027】
本発明に係る電子機器の特徴は、DMR機能部(DMR機能部331)を有するAV機器(例えば、テレビ受像機300)と通信可能であり、DLNAに基づいて構成された電子機器(例えば、NAS200A又は無線通信機器200B)であって、再生すべきコンテンツデータを指示するDMC機能部(DMC機能部222)と、前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御部(DMC制御部223)と、を備え、前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0028】
本発明に係る電子機器の他の特徴は、上述した電子機器の特徴において、コンテンツデータを配信するDMS機能部(DMS機能部221)を更に備え、前記DMC制御部は、前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理し、前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0029】
本発明に係る電子機器の他の特徴は、上述した電子機器の特徴において、前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、前記DMC制御部は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0030】
本発明に係る制御プログラムの特徴は、DMR機能部を有するAV機器と通信可能であり、再生すべきコンテンツデータを前記DMR機能部に指示するDMC機能部を有する電子機器に、前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御工程を実行させ、前記DMC制御工程は、所定のトリガを検知する検知工程と、該検知したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御する制御工程と、を含むことを要旨とする。
【0031】
本発明に係る制御プログラムの他の特徴は、上述した制御プログラムの特徴において、前記電子機器は、コンテンツデータを配信するDMS機能部を更に有し、前記DMC制御工程は、前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理する管理工程と、前記検知工程で所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択する選択工程と、を更に含み、前記制御工程は、前記選択工程で選択されたコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを要旨とする。
【0032】
本発明に係る制御プログラムの他の特徴は、上述した制御プログラムの特徴において、前記管理工程は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、前記選択工程は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択することを要旨とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していない電子機器であっても、DLNAのDMCの機能を担うことができるコンテンツ配信システム、電子機器及びその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第1実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成図である。
【図2】第1実施形態に係るNASのハードウェア構成図である。
【図3】第1実施形態に係るNASのソフトウェア構成図である。
【図4】第1実施形態及び第2実施形態に係るテレビ受像機のハードウェア構成図である。
【図5】第1実施形態及び第2実施形態に係るテレビ受像機のソフトウェア構成図である。
【図6】第1実施形態及び第2実施形態に係るコンテンツ配信システムの動作シーケンス図である。
【図7】第2実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成図である。
【図8】第2実施形態に係る無線通信機器のハードウェア構成図である。
【図9】第2実施形態に係る無線通信機器のソフトウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面を参照して、本発明の第1実施形態、第2実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
【0036】
[第1実施形態]
(コンテンツ配信システムの全体構成)
まず、本実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成を説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Aの全体構成図である。
【0037】
図1に示すように、コンテンツ配信システム1Aは、配信管理サーバ100と、NAS200Aと、複数のテレビ受像機300(300#1〜#3)とを有する。本実施形態において、NAS200Aは電子機器に相当し、テレビ受像機300はAV機器に相当する。
【0038】
配信管理サーバ100は、テレビ受像機300へのコンテンツデータの配信を管理するためのサーバである。本実施形態では、コンテンツデータとは、広告に関する映像コンテンツデータである。配信管理サーバ100は、インターネット10に接続されている。
【0039】
NAS200Aは、データ保存・管理に特化したファイルサーバであり、データ管理を行うためのファイルシステムや、ネットワーク通信を行うためのネットワーク通信機能を具備する。NAS200Aは、ホームネットワークなどのLAN(Local Area Network)20に接続されている。LAN20は、図示を省略するルータなどを介して、インターネット10に接続されている。
【0040】
テレビ受像機300は、ネットワーク接続に対応したものである。テレビ受像機300は、LAN20に接続されている。テレビ受像機300は、受信したコンテンツデータを再生することによって、映像を表示したり、音声を出力したりする。
【0041】
本実施形態では、NAS200A及びテレビ受像機300は、同一の施設F(例えば、ビルや駅など)に設けられており、LAN20を介して相互に通信を行う。
【0042】
また、NAS200A及びテレビ受像機300はDLNAに対応したものであって、NAS200AはDLNAのDMS及びDMCのそれぞれの機能を有し、テレビ受像機300はDLNAのDMRの機能を有する。
【0043】
テレビ受像機300(DMR)は、NAS200A(DMC)からの指示に従って、NAS200A(DMS)からコンテンツデータを取得して再生する。
【0044】
上述したように、本実施形態に係るコンテンツデータは、広告に関する映像コンテンツデータである。よって、ビルや駅などに設けられた各テレビ受像機300は、広告のための電子看板として使用されることになる。すなわち、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Aは、デジタルサイネージシステムに相当する。
【0045】
(NASの構成)
次に、NAS200Aのハードウェア構成を説明する。図2は、NAS200Aのハードウェア構成図である。
【0046】
図2に示すように、NAS200Aは、LAN インターフェイス(I/F)210と、プロセッサ220と、メモリ230と、1又は複数のHDD(Hard Disk Drive)240とを有する。LAN I/F210、プロセッサ220、メモリ230、及びHDD240は、バスラインを介して相互に接続されている。
【0047】
LAN I/F210は、LAN20に接続され、LAN20を介して通信を行うように構成される。LAN I/F210は、有線によりLAN20に接続されてもよく、無線によりLAN20に接続されてもよい。
【0048】
プロセッサ220は、メモリ230に記憶されている制御プログラム(ファームウェア)を実行することで、NAS200Aの各種機能を制御する。
【0049】
メモリ230は、フラッシュメモリ及びRAM(Random Access Memory)を含む。フラッシュメモリは、プロセッサ220によって実行される制御プログラムを記憶する。RAMは、フラッシュメモリから読み出された制御プログラムを一時的に記憶するとともに、プロセッサ220の作業領域として使用される。
【0050】
本実施形態では、メモリ230は、テレビ受像機300に配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを記憶する。詳細には、配信コンテンツリストは、テレビ受像機300に配信すべきコンテンツデータの識別情報と、該コンテンツデータの配信対象時刻とを対応付けて構成される。
【0051】
HDD240は、各種コンテンツデータを記憶するものである。HDD240は、ディスクアレイとして構成されてもよく、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)を構成するようにしてもよい。本実施形態では、HDD240は、テレビ受像機300に配信すべき各コンテンツデータを記憶する。
【0052】
次に、NAS200Aのソフトウェア構成を説明する。図3は、NAS200Aのソフトウェア構成図である。
【0053】
図3に示すように、プロセッサ220は、メモリ230が記憶している制御プログラムを実行することによって、DMS機能部221、DMC機能部222、及びDMC制御部223の各機能部を構成する。
【0054】
DMS機能部221は、DLNAのDMSの機能に相当し、コンテンツデータを配信するものである。DMC機能部222は、DLNAのDMCの機能に相当し、再生すべきコンテンツデータをDMR(本実施形態では、テレビ受像機300)に対して指示するものである。DMC制御部223は、DMC機能部222を自動制御するためのアプリケーションである。
【0055】
DMC制御部223は、DMS機能部221から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理する。上述したように、配信コンテンツリストは、メモリ230に記憶されている。また、DMC制御部223は、内部タイマなどを用いて現在時刻を監視している。
【0056】
DMC制御部223は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択する。そして、DMC制御部223は、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。
【0057】
(テレビ受像機の構成)
次に、テレビ受像機300のハードウェア構成を説明する。図4は、テレビ受像機300のハードウェア構成図である。
【0058】
図4に示すように、テレビ受像機300は、チューナユニット310と、LAN I/F320と、プロセッサ330と、メモリ340と、ディスプレイ・スピーカ350とを有する。チューナユニット310、LAN I/F320、プロセッサ330、メモリ340、及びディスプレイ・スピーカ350は、バスラインを介して相互に接続されている。
【0059】
チューナユニット310は、テレビ放送波を受信して、テレビコンテンツデータを出力する。
【0060】
LAN I/F320は、LAN20に接続され、LAN20を介して通信を行うように構成される。LAN I/F320は、有線によりLAN20に接続されてもよく、無線によりLAN20に接続されてもよい。
【0061】
プロセッサ330は、メモリ340に記憶されている制御プログラム(ファームウェア)を実行することで、テレビ受像機300の各種機能を制御する。
【0062】
メモリ340は、フラッシュメモリ及びRAMを含む。フラッシュメモリは、プロセッサ330によって実行される制御プログラムを記憶する。RAMは、フラッシュメモリから読み出された制御プログラムを一時的に記憶するとともに、プロセッサ330の作業領域として使用される。
【0063】
ディスプレイ・スピーカ350は、チューナユニット310が出力するコンテンツデータ又はLAN I/F320が受信したコンテンツデータをプロセッサ330が再生することによって、映像を表示したり、音声を出力したりする。
【0064】
次に、テレビ受像機300のソフトウェア構成を説明する。図5は、テレビ受像機300のソフトウェア構成図である。
【0065】
図5に示すように、プロセッサ330は、メモリ340が記憶している制御プログラムを実行することによって、DLNAのDMRの機能に相当するDMR機能部331を構成する。DMR機能部331は、NAS200AのDMC機能部222からの指示に従って、NAS200AのDMS機能部221からコンテンツデータを取得して再生する。
【0066】
(コンテンツ配信システムの動作)
次に、コンテンツ配信システム1Aの動作を説明する。図6は、コンテンツ配信システム1Aの動作シーケンス図である。
【0067】
図6に示すように、ステップS101において、配信管理サーバ100は、コンテンツデータをNAS200AのDMS機能部221に配信する。ステップS102において、NAS200AのDMS機能部221は、配信管理サーバ100からのコンテンツデータを保存する。
【0068】
ステップS103において、配信管理サーバ100は、配信コンテンツリストをNAS200AのDMC制御部223に配信する。ステップS104において、NAS200AのDMC制御部223は、配信管理サーバ100からの配信コンテンツリストを保存する。
【0069】
なお、ステップS101〜ステップS104の手順は、定期的に実行される。これにより、NAS200Aが保存しているコンテンツデータ及び配信コンテンツリストが定期的に更新される。
【0070】
ステップS105において、NAS200AのDMC制御部223は、テレビ受像機300のDMR機能部331へのコンテンツデータの配信トリガを検知する。すなわち、NAS200AのDMC制御部223は、最新の配信コンテンツリストに基づいて、現在時刻が、保存している何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知する。
【0071】
ステップS106において、NAS200AのDMC制御部223は、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択する。
【0072】
ステップS107において、NAS200AのDMC制御部223は、ステップS106で選択したコンテンツデータを指定して、該コンテンツデータの再生をテレビ受像機300のDMR機能部331に指示するようNAS200AのDMC機能部222を制御する。その際、NAS200AのDMC制御部223は、ステップS106で選択したコンテンツデータの識別情報をNAS200AのDMC機能部222に通知する。なお、コンテンツデータの識別情報としては、例えば該コンテンツデータに設定されたURLが使用される。
【0073】
ステップS108において、NAS200AのDMC機能部222は、NAS200AのDMC制御部223からの制御に応じて、テレビ受像機300のDMR機能部331に対して、ステップS106でNAS200AのDMC制御部223が選択したコンテンツデータの再生指示を送信する。該再生指示は、該コンテンツデータの識別情報を含む。
【0074】
ステップS109において、テレビ受像機300のDMR機能部331は、NAS200AのDMC機能部222からの再生指示に従って、NAS200AのDMS機能部221に対して、ステップS106でNAS200AのDMC制御部223が選択したコンテンツデータの配信を要求する。その際、NAS200AのDMR機能部331は、該コンテンツデータの識別情報をNAS200AのDMS機能部221に通知する。
【0075】
ステップS110において、NAS200AのDMS機能部221は、テレビ受像機300のDMR機能部331からのコンテンツ配信要求に係るコンテンツデータの識別情報に基づいて、テレビ受像機300のDMR機能部331から配信を要求されたコンテンツデータを保持しているか否かを確認する。
【0076】
配信を要求されたコンテンツデータをNAS200AのDMS機能部221が保持している場合(ステップS110;YES)、ステップS111において、NAS200AのDMS機能部221は、配信を要求されたコンテンツデータをテレビ受像機300のDMR機能部331に配信する。テレビ受像機300のDMR機能部331は、要求したコンテンツデータが配信されると、該コンテンツデータを取得し、ステップS115において該コンテンツデータを再生する。
【0077】
これに対し、配信を要求されたコンテンツデータをNAS200AのDMS機能部221が保持していない場合(ステップS110;NO)、ステップS112において、NAS200AのDMS機能部221は、該コンテンツデータを配信管理サーバ100に対して要求する。その際、NAS200AのDMS機能部221は、該コンテンツデータの識別情報を配信管理サーバ100に通知する。
【0078】
ステップS113において、配信管理サーバ100は、配信を要求されたコンテンツデータをNAS200AのDMS機能部221に配信する。ステップS114において、NAS200AのDMS機能部221は、配信管理サーバ100から配信されたコンテンツデータをテレビ受像機300のDMR機能部331に配信する。テレビ受像機300のDMR機能部331は、該コンテンツデータを取得して再生する。
【0079】
(まとめ)
以上説明したように、コンテンツ配信システム1Aによれば、DMC機能部222を自動制御するためのDMC制御部223が、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。これにより、ユーザ操作が無くてもDMC機能部222がDMR機能部331を制御できるため、GUIなどの高度なユーザインターフェイスを具備していないNAS200AであってもDMCの機能を担うことができるようになる。
【0080】
また、コンテンツ配信システム1Aによれば、DMC機能部222及びDMC制御部223が搭載されるNAS200Aから、DMR機能部331が搭載されたテレビ受像機300へ、コンテンツデータを自動配信できる。
【0081】
本実施形態では、コンテンツデータは、広告に関する映像コンテンツデータである。これにより、DLNAを利用した安価なデジタルサイネージシステムが実現できる。
【0082】
さらに、コンテンツ配信システム1Aによれば、DMC制御部223は、所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。これにより、現在の状況に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0083】
詳細には、DMC制御部223は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。これにより、現在の時刻に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0084】
[第1実施形態の第1変更例]
上述した第1実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0085】
本変更例では、テレビ受像機300のDMR機能部331へのコンテンツデータの配信トリガとは、NAS200Aが配信管理サーバ100からの配信要求を受信したことである。本変更例に係るNAS200AのDMC制御部223は、上述した第1実施形態とは異なり、配信管理サーバ100からの配信要求を監視する。
【0086】
本変更例では、上述したステップS105において、DMC制御部223は、配信管理サーバ100からの配信要求を受信したことを検知する。該配信要求は、テレビ受像機300のDMR機能部331へ配信すべきコンテンツデータの識別情報を含む。
【0087】
そして、ステップS106において、DMC制御部223は、該配信要求に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。
【0088】
このようなコンテンツ配信システム1Aによれば、配信管理サーバ100からの要求に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0089】
[第1実施形態の第2変更例]
上述した第1実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0090】
本変更例では、NAS200AのDMC制御部223は、配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に対象ユーザ属性を管理する。詳細には、本変更例に係る配信コンテンツリストは、テレビ受像機300に配信すべきコンテンツデータの識別情報と、該コンテンツデータの対象ユーザ属性(性別や年齢など)とを対応付けて構成される。
【0091】
テレビ受像機300には、テレビ受像機300の周辺に移動するユーザを撮影するための撮像デバイスが設けられる。テレビ受像機300は、該撮像デバイスにより得られた画像データをDMC制御部223に送信する。DMC制御部223は、顔認識エンジンが設けられており、画像データに含まれるユーザ、すなわちテレビ受像機300の周辺に移動したユーザの属性(性別や年齢など)を検知する。なお、画像データに含まれるユーザの属性(性別や年齢など)を検知する方法は公知であるため、ここでは説明を省略する。
【0092】
本変更例では、上述したステップS105において、DMC制御部223は、テレビ受像機300の周辺に移動したユーザの属性(性別や年齢など)を検知する。
【0093】
そして、上述したステップS106において、DMC制御部223は、該ユーザの属性に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。
【0094】
このようなコンテンツ配信システム1Aによれば、ユーザの属性に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0095】
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について、上述した第1実施形態との相違点を説明する。
【0096】
図7は、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Bの全体構成図である。
【0097】
図7に示すように、コンテンツ配信システム1Bは、配信管理サーバ100と、基地局11,12,…と、無線通信機器200Bと、複数のテレビ受像機300(300#1〜#3)とを有する。本実施形態において、無線通信機器200Bは電子機器に相当し、テレビ受像機300はAV機器に相当する。
【0098】
配信管理サーバ100は、テレビ受像機300へのコンテンツデータの配信を管理するためのサーバである。本実施形態では、コンテンツデータとは、広告に関する映像コンテンツデータである。配信管理サーバ100は、インターネット10に接続されている。
【0099】
基地局11,12,…は、例えばセルラ方式の基地局であり、自局のサービスエリア内の無線通信機器との無線通信を行う。基地局11,12,…は、バックホールネットワークを介してインターネット10に接続されている。
【0100】
無線通信機器200Bは、例えばセルラ方式の無線通信機器であり、基地局11,12,…との無線通信を行う。また、無線通信機器200Bは、LAN20に接続されている。
【0101】
テレビ受像機300は、ネットワーク接続に対応したものである。テレビ受像機300は、LAN20に接続されている。テレビ受像機300は、受信したコンテンツデータを再生することによって、映像を表示したり、音声を出力したりする。
【0102】
本実施形態では、無線通信機器200B及びテレビ受像機300は、同一の移動体M(例えば、電車やバスなど)に設けられており、LAN20を介して相互に通信を行う。
【0103】
また、無線通信機器200B及びテレビ受像機300はDLNAに対応したものであって、無線通信機器200BはDLNAのDMS及びDMCのそれぞれの機能を有し、テレビ受像機300はDLNAのDMRの機能を有する。
【0104】
テレビ受像機300(DMR)は、無線通信機器200B(DMC)からの指示に従って、無線通信機器200B(DMS)からコンテンツデータを取得して再生する。
【0105】
上述したように、本実施形態に係るコンテンツデータは、広告に関する映像コンテンツデータである。よって、電車やバスなどに設けられた各テレビ受像機300は、広告のための電子看板として使用されることになる。すなわち、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Bは、デジタルサイネージシステムに相当する。
【0106】
次に、無線通信機器200Bのハードウェア構成を説明する。図8は、無線通信機器200Bのハードウェア構成図である。
【0107】
図8に示すように、無線通信機器200Bは、LAN I/F210aと、無線通信I/F210bと、プロセッサ220と、メモリ230とを有する。LAN I/F210a、無線通信I/F210b、プロセッサ220、及びメモリ230は、バスラインを介して相互に接続されている。
【0108】
LAN I/F210aは、LAN20に接続され、LAN20を介して通信を行うように構成される。LAN I/F210aは、有線によりLAN20に接続されてもよく、無線によりLAN20に接続されてもよい。
【0109】
無線通信I/F210bは、基地局11,12,…に無線により接続され、基地局11,12,…を介して通信を行うように構成される。
【0110】
プロセッサ220は、メモリ230に記憶されている制御プログラム(ファームウェア)を実行することで、無線通信機器200Bの各種機能を制御する。
【0111】
メモリ230は、フラッシュメモリ及びRAMを含む。フラッシュメモリは、プロセッサ220によって実行される制御プログラムを記憶したり、コンテンツデータを記憶したりする。RAMは、フラッシュメモリから読み出された制御プログラムを一時的に記憶するとともに、プロセッサ220の作業領域として使用される。
【0112】
本実施形態では、メモリ230は、テレビ受像機300に配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを記憶する。詳細には、配信コンテンツリストは、テレビ受像機300に配信すべきコンテンツデータの識別情報と、該コンテンツデータの配信対象時刻とを対応付けて構成される。また、本実施形態では、メモリ230は、テレビ受像機300に配信すべき各コンテンツデータを記憶する。
【0113】
次に、無線通信機器200Bのソフトウェア構成を説明する。図9は、無線通信機器200Bのソフトウェア構成図である。
【0114】
図9に示すように、プロセッサ220は、メモリ230が記憶している制御プログラムを実行することによって、DMS機能部221、DMC機能部222、及びDMC制御部223の各機能部を構成する。DMS機能部221、DMC機能部222、及びDMC制御部223のそれぞれの機能は、上述した第1実施形態と同様である。
【0115】
また、本実施形態に係るテレビ受像機300の構成は、上述した第1実施形態と同様である。
【0116】
さらに、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Bの動作については、図6における無線通信機器200Bを無線通信機器200Bと読み替えればよい。
【0117】
以上説明したように、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1Bによれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0118】
[第2実施形態の第1変更例]
上述した第2実施形態は、上述した第1実施形態の第1変更例と同様の変更を加えてもよい。すなわち、本変更例では、テレビ受像機300のDMR機能部331へのコンテンツデータの配信トリガとは、無線通信機器200Bが配信管理サーバ100からの配信要求を受信したことである。このようなコンテンツ配信システム1Bによれば、配信管理サーバ100からの要求に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0119】
[第2実施形態の第2変更例]
上述した第2実施形態は、上述した第1実施形態の第2変更例と同様の変更を加えてもよい。すなわち、無線通信機器200BのDMC制御部223は、配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に対象ユーザ属性を管理している。無線通信機器200BのDMC制御部223は、テレビ受像機300からの画像データに含まれるユーザ、すなわちテレビ受像機300の周辺に移動したユーザの属性(性別や年齢など)を検知し、該ユーザの属性に対応するコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。このようなコンテンツ配信システム1Aによれば、ユーザの属性に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0120】
[第2実施形態の第3変更例]
さらに、上述した第2実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0121】
本変更例では、DMC制御部223は、配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象地域を管理する。配信対象地域は、例えば、基地局11,12,…の情報から得られる位置情報に基づいて定められる。なお、基地局11,12,…の情報から位置情報を得る方法は公知であるため、ここでは説明を省略する。
【0122】
DMC制御部223は、基地局11,12,…の情報から得られる位置情報に基づいて、無線通信機器200Bが何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことを検知する。
【0123】
DMC制御部223は、無線通信機器200Bが何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことを検知した場合に、該配信対象地域に対応するコンテンツデータを配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生をDMR機能部331に指示するようDMC機能部222を制御する。
【0124】
このようなコンテンツ配信システム1Bによれば、無線通信機器200Bが移動する場合において現在の地域に合致したコンテンツデータを自動配信できる。
【0125】
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0126】
上述した各実施形態では、DMR機能部が搭載されるAV機器の一例としてテレビ受像機300を挙げたが、DMR機能部が搭載されるAV機器であればよく、テレビ受像機300に限定されるものではない。
【0127】
また、上述した第1実施形態では、本発明に係る電子機器の一例としてNAS200Aを挙げ、上述した第2実施形態では、本発明に係る電子機器の一例として無線通信機器200Bを挙げたが、DMC機能部が搭載される電子機器であればよく、NAS200Aや無線通信機器200Bに限定されるものではない。
【0128】
さらに、上述した各実施形態では、広告に関する映像コンテンツデータを配信するためのコンテンツ配信システム1A及び1Bを説明したが、広告以外の映像コンテンツデータを配信してもよく、映像コンテンツデータに代えて音声(音楽)コンテンツデータを配信してもよい。
【0129】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0130】
1A,1B…コンテンツ配信システム、10…インターネット、11,12,…基地局、20…LAN、100…配信管理サーバ、200A…NAS、200B…無線通信機器、220…プロセッサ、221…DMS機能部、222…DMC機能部、223…DMC制御部、230…メモリ、240…HDD、300…テレビ受像機、310…チューナユニット、330…プロセッサ、331…DMR機能部、340…メモリ、350…ディスプレイ・スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータを配信するDMS機能部と、
再生すべきコンテンツデータを指示するDMC機能部と、
前記DMC機能部からの指示に従って、前記DMS機能部からコンテンツデータを取得して再生するDMR機能部と、を有し、
DLNAに基づいて構成されたコンテンツ配信システムであって、
前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御部を備え、
前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記DMR機能部は、AV機器に搭載され、
前記DMC機能部及び前記DMC制御部は、前記AV機器との通信が可能な電子機器に搭載されることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記DMC制御部は、前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理し、
前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、
前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、
前記DMC制御部は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記所定のトリガとは、前記電子機器がサーバ機器からの配信要求を受信したことであり、
前記DMC制御部は、前記電子機器が前記サーバ機器からの配信要求を受信したことを検知した場合に、該配信要求に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に対象ユーザ属性を管理し、
前記所定のトリガとは、前記AV機器の周辺にユーザが移動したことであり、
前記DMC制御部は、前記AV機器の周辺にユーザが移動したことを検知した場合に、該ユーザの属性に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象地域を管理し、
前記所定のトリガとは、前記電子機器が何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことであり、
前記DMC制御部は、前記電子機器が何れかのコンテンツデータの配信対象地域へ移動したことを検知した場合に、該配信対象地域に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記コンテンツデータは、広告に関する映像コンテンツデータであることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
DMR機能部を有するAV機器と通信可能であり、DLNAに基づいて構成された電子機器であって、
再生すべきコンテンツデータを指示するDMC機能部と、
前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御部と、を備え、
前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、コンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
コンテンツデータを配信するDMS機能部を更に備え、
前記DMC制御部は、前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理し、
前記DMC制御部は、所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記DMC制御部は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、
前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、
前記DMC制御部は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択し、該選択したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
DMR機能部を有するAV機器と通信可能であり、再生すべきコンテンツデータを前記DMR機能部に指示するDMC機能部を有する電子機器に、
前記DMC機能部を自動制御するためのDMC制御工程を実行させ、
前記DMC制御工程は、
所定のトリガを検知する検知工程と、
該検知したコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする制御プログラム。
【請求項13】
前記電子機器は、コンテンツデータを配信するDMS機能部を更に有し、
前記DMC制御工程は、
前記DMS機能部から配信すべきコンテンツデータの一覧である配信コンテンツリストを管理する管理工程と、
前記検知工程で所定のトリガを検知した場合に、該検知したトリガに応じたコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択する選択工程と、を更に含み、
前記制御工程は、前記選択工程で選択されたコンテンツデータの再生を前記DMR機能部に指示するよう前記DMC機能部を制御することを特徴とする請求項12に記載の制御プログラム。
【請求項14】
前記管理工程は、前記配信コンテンツリスト中のコンテンツデータ毎に配信対象時刻を管理し、
前記所定のトリガとは、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことであり、
前記選択工程は、現在時刻が何れかのコンテンツデータの配信対象時刻になったことを検知した場合に、該配信対象時刻に対応するコンテンツデータを前記配信コンテンツリストの中から選択することを特徴とする請求項13に記載の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−249011(P2012−249011A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118157(P2011−118157)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】