説明

コンテンツ関連情報検索システム、コンテンツ関連情報検索方法、およびコンテンツ関連情報検索プログラム

【課題】コンテンツに含まれるキーワードを検索するとともに、検索結果とコンテンツの内容の同期をとる。
【解決手段】コンテンツ関連情報検索システムであって、再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積手段21に登録する解析手段13と、ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積手段21から取得する検索手段17と、検索結果と抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成手段18と、検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、抽出元情報を用いて選択されたキーワードが抽出された時点からコンテンツを再生させる再生手段19と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツに含まれるキーワードを検索し、コンテンツとともに表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
受信中のテレビ映像から文字を検出し、検出した結果からキーワードを生成し、当該キーワードをWebブラウザから検索エンジンに入力して検索させ、その結果を表示する映像関係情報の検索方法が非特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開平11−177899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1では、受信中のテレビ映像からテキスト情報を認識し、新聞、雑誌記事等のデータと予めユーザが指定した付加情報とを用いて検索キーを生成し、当該検索キーをWebブラウザに入力してその結果を表示する。一方、受信中のテレビ映像は、検索処理とは無関係に進行している。
【0004】
そのため、特許文献1の検索方法では、検索キーの検索結果が画面に表示されたときには、映像が先に進んでおり、表示されている映像と検索結果との同期がとれないという問題がある。すなわち、視聴者は、検索キーの出現した際の映像内容を覚えていない場合、検索結果が表示されても、その検索結果を有効に利用できない場合がある。
【0005】
また、今日、ユーザが扱うことができるコンテンツは、テレビ放送のみならず、動画サイト、DVDなど様々なコンテンツが存在する。しかしながら、特許文献1では、テレビ放送以外のコンテンツについては考慮されていない。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、コンテンツに含まれるキーワードを検索するとともに、検索結果とコンテンツの内容の同期をとることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、コンテンツ関連情報検索システムであって、再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積手段に登録する解析手段と、ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積手段から取得する検索手段と、前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成手段と、前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生手段と、を有する。
【0008】
また、本発明は、コンテンツ関連情報検索方法であって、再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積部に登録する解析ステップと、ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積部から取得する検索手段ステップと、前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成ステップと、前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生ステップと、を行う。
【0009】
また、本発明は、コンテンツ関連情報検索プログラムであって、コンピュータに、再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積部に登録する解析ステップと、ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積部から取得する検索手段ステップと、前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成ステップと、前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、コンテンツに含まれるキーワードを検索するとともに、検索結果とコンテンツの内容の同期をとることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態の全体構成図である。本実施形態のコンテンツ関連情報検索システム1は、テレビ放送局3が放送するテレビ映像、各種Webサイト5から配信されるコンテンツ、ハードディスクレコーダ7に録画されているコンテンツなど様々なコンテンツを、テレビやパソコン(Personal computer)などのディスプレイ(出力装置)8に表示する。また、コンテンツ関連情報検索システム1は、インターネットなどのネットワーク9を介して、所定の検索エンジン(Webサーバ)4にアクセスし、キーワードの検索結果を取得してディスプレイ8に表示する。
【0013】
なお、本実施形態のコンテンツ関連情報検索システム1は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送に対応したテレビに接続される機器(セットトップボックス、ホームゲートウェイなど)、パソコンなどが考えられる。
【0014】
図示するコンテンツ関連情報検索システム1は、元映像入力部11と、映像表示部12と、解析部13と、キーワード表示部14と、ブックマーク登録部15と、ブックマーク表示部16と、検索部17と、生成部18と、再生部19と、代替コンテンツ検索部20と、蓄積部21と、ブックマーク蓄積部22とを有する。なお、蓄積部21は、図1に示すようにコンテンツ関連情報検索システム1内に備える場合だけでなく、ネットワークを介してコンテンツ関連情報検索システム1に接続される場合であってもよい。また、ブックマーク蓄積部22は、着脱可能な記憶装置(メモリカード等)であってもよい。コンテンツ関連情報検索システム1の各機能については、後述する。
【0015】
コンテンツ関連情報検索システム1は、CPUと、メモリと、外部記憶装置と、入力装置と、出力装置と、ネットワークと接続するための通信制御装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、コンテンツ関連情報検索システム1の各機能が実現される。
【0016】
次に、本実施形態のディスプレイ8に表示される画面について説明する。
【0017】
図2は、本実施形態の画面例を示したものである。図示する画面は、複数の領域(フレーム)で構成され、すなわち、映像表示領域Aと、キーワード表示領域Bと、ブックマーク表示領域C、検索結果表示領域Dとを有する。
【0018】
映像表示領域Aには、元映像入力部11から入力される各種のコンテンツが表示・再生される。キーワード表示領域Bには、映像表示領域Aで表示・再生されるコンテンツを解析することにより認識・抽出されたキーワードが、順次、表示される。ブックマーク表示領域Cには、キーワード表示領域Bに表示されたキーワードの中で、ユーザが選択したキーワードが表示される。
【0019】
検索結果表示領域Dには、ブックマーク表示領域Cに表示されたキーワードの中で、ユーザが選択したキーワードに関する検索結果情報が表示される。具体的には、第1の検索結果情報D1と、第2の検索結果情報D2とが表示される。第1の検索結果情報D1には、所定のWebサイト(検索エンジン)から当該キーワードに関してWeb検索した検索結果(Webページ等)の情報が表示される。図示する例では、用語の検索を行う複数の検索エンジン4から取得したキーワードの意味、説明、解説などの検索結果が、検索エンジン毎にタブ形式で表示されている。
【0020】
第2の検索結果情報D2には、選択されたキーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報202および当該コンテンツを映像表示領域Aで再生させるための操作ボタン201が表示される。選択されたキーワードの抽出元のコンテンツが複数存在する場合は、蓄積部21への登録時刻が早い順、または、蓄積部21への登録時刻が遅い順に表示される。
【0021】
そして、ユーザが所望の操作ボタン201を選択(クリック)すると、映像表示領域Aにおいて、当該操作ボタン201に対応する抽出元コンテンツが、当該キーワードが出現した時点(抽出された時点)から再生される(S1)。なお、コンテンツの再生には、選択したコンテンツのみを再生する場合、または、選択したコンテンツの終了後に次のコンテンツも続けて再生するなどのオプションを設けることとしてもよい。
【0022】
また、ユーザが所望の操作ボタン201を選択した場合に、当該操作ボタン201に対応する抽出元コンテンツが存在しない場合(例えば、テレビ放送、動画共有サービスで当該動画・コンテンツが削除されている場合など)、所定のWebサイトから当該キーワードに関してWeb検索した代替コンテンツが映像表示領域Aに表示される(S2)。なお、代替コンテンツについては、後述する。
【0023】
次に、本実施形態の処理、すなわち図2に示す画面を表示する処理について説明する。
【0024】
図3は、コンテンツ関連情報検索システム1の処理を説明する説明図である。
【0025】
まず、コンテンツ関連情報検索システム1の元映像入力部11は、所定のコンテンツを入力し(S11)、入力したコンテンツを映像表示部12に送出する(S111)とともに、解析部13に送出する(S12)。元映像入力部11が入力するコンテンツは、テレビ放送局が放送するテレビ放送、動画共有サイトがネットワーク9を介して配信する動画、物理メディア(ハードディスクレコーダやDVDなど)に格納されているコンテンツなど、様々なコンテンツである。映像表示部12は、入力された映像を、テレビやパソコンのディスプレイ8の映像表示領域Aに表示する(S112)。
【0026】
解析部13は、入力されたコンテンツに含まれる音声および画像からキーワードを抽出し、抽出したキーワード、および当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報を、蓄積部21に登録する(S13)。すなわち、解析部13は、入力されたコンテンツの音声については、音声認識技術により音声内容を分析してテキストに変換する。また、解析部13は、入力されたコンテンツの映像については、映像からテキスト(テロップ等)を切り出す。そして、解析部13は、音声を変換したテキストまたは映像から切り出したテキストから、キーワード(ワード、名詞)を抽出する。
【0027】
なお、音声認識については、例えば「VoiceRex」などの音声認識エンジンを用い、映像からテロップを切り出す技術については例えば「TelopReader」などのテロップ認識検索エンジンを用い、テキストからキーワードを検出するテキスト解析については例えば「NameLister」などのテキスト解析エンジンを用いることができる。
【0028】
「VoiceRex」については「http://www.ntt.co.jp/RD/OFIS/active/2007pdf/pdf/g_ct07.pdf#search='VoiceRex'」に、「TelopReader」については「http://www.ntt-tec.jp/technology/P103.html」に、「NameLister」については「http://www.ntt-tec.jp/technology/A122.html」に記載されている。
【0029】
そして、解析部13は、抽出したキーワード、抽出元情報などを蓄積部21に記憶する。
【0030】
図4は、蓄積部21(データベース)に記憶されるデータのデータ構造の一例を示したものである。図示するように蓄積部21には、キーワード毎に、当該キーワードの抽出元情報と、当該キーワードを蓄積部21に登録した登録時刻と、が記憶される。
【0031】
抽出元情報には、抽出元コンテンツ情報と、抽出タイムスタンプ(抽出時間)とを有する。抽出元コンテンツ情報は、キーワードの抽出元のコンテンツを識別するための情報(出自を示す情報)であって、テレビ放送の場合はテレビ局名および番組名、インターネットを介してWeb上で取得したコンテンツの場合はURLなどが考えられる。抽出タイムスタンプは、当該キーワードを検出・抽出した時のコンテンツ内での経過時間である。
【0032】
なお、解析部13は、キーワードを蓄積部21に登録する際に、同一のコンテンツを何度も再生することによる同一キーワードの重複登録を回避するために、以下の処理を行うものとする。すなわち、今回登録するキーワードと同一のキーワードが蓄積部21に既に登録されているか検索し、同一のキーワードがない場合は、当該キーワード等を蓄積部21に登録する。
【0033】
一方、同一のキーワードが既に登録されている場合は、登録済みキーワードの抽出元コンテンツ情報と今回のキーワードの抽出元コンテンツ情報とを比較し、等しい場合(テレビ放送の場合は放送局および番組名が同一、URLの場合はURLが同一またはURLに含まれるファイル名が同一)は、登録済みキーワードの抽出タイムスタンプと今回のキーワードの抽出タイムスタンプを比較する。抽出タイムスタンプが一致する場合および抽出タイムスタンプの差が所定の値より小さい場合(ほとんど差がない場合)、同一コンテンツの再生による重複したキーワードであると判別し、蓄積部21へのキーワード登録を行わない。
【0034】
なお、抽出元コンテンツ情報が異なる場合、および、抽出タイムスタンプが異なる場合(ほとんど差がない場合を除く)には、蓄積部21へのキーワード登録を行う。
【0035】
そして、解析部13は、キーワードを登録した場合、登録したキーワードをキーワード表示部14に送出する(S14)。キーワード表示部14は、受け付けたキーワードを、ディスプレイ8の画面の中のキーワード表示領域Bに表示する(S15)。
【0036】
なお、解析部13が抽出したキーワード等が蓄積部21に登録される度に、キーワード表示領域Bには順次キーワードが表示される。
【0037】
ユーザは、キーワード表示領域Bに表示されたキーワードの中で、興味のあるキーワードをクリックするなどして選択する。例えば、ユーザは、意味がわからないキーワードや詳しい情報を知りたいキーワードなどを、マウスなどの入力装置を用いて、選択するものとする。
【0038】
ブックマーク登録部15は、ユーザの選択操作を受け付けると(S16)、選択されたキーワードをブックマーク蓄積部22に登録・記憶するとともに(S17)、選択されたキーワードをブックマーク表示部16に送出する(S18)。なお、ブックマーク登録部15は、選択されたキーワードを登録する前に、当該キーワードがブックマーク蓄積部22に存在するか否かをチェックし、ブックマーク蓄積部22に既に存在する場合は、キーワードの登録(S17)およびブックマーク表示部16への送出(S18)を行わない。
【0039】
ブックマーク表示部16は、受け付けたキーワードを、ディスプレイ8の画面の中のブックマーク表示領域Cに表示する(S19)。
【0040】
ユーザは、所望のタイミングで、ブックマーク表示領域Cに表示されたキーワードの中で、検索したいキーワードを選択する。検索部17は、ユーザの選択操作を受け付けると(S20)、選択されたキーワードを検索キーとして蓄積部21を検索し、蓄積部21から当該キーワードに対応する情報・レコード(キーワード、抽出元コンテンツ情報、抽出元タイムスタンプ、登録時刻)を取得する(S21)。なお、当該キーワードに対応する情報が蓄積部21に複数存在する場合、検索部17は、複数の情報を蓄積部21から取得する。
【0041】
また、検索部17は、当該コンテンツ関連情報検索システム1の蓄積部21以外の外部蓄積部6にネットワークを介してアクセスし、選択されたキーワードを検索キーとして外部蓄積部6を検索し、外部蓄積部6から当該キーワードに対応する情報・レコード(キーワード、抽出元コンテンツ情報、抽出元タイムスタンプ、登録時刻)を取得することとしてもよい(S22)。外部蓄積部6は、蓄積部21と同様のデータ構造(図4参照)を有するものとする。
【0042】
なお、蓄積部21から取得した情報と、外部蓄積部6から取得した情報との区別ができるように、検索部17は、取得先の蓄積部6、21の識別情報、フラグなどを取得した情報に付加するものとする。
【0043】
また、検索部17は、選択されたキーワードについて、Web検索して検索結果を取得する。具体的には、検索部17は、Webブラウザなどに選択されたキーワードを設定して、ネットワークを介して少なくとも1つの検索エンジン(Webサーバの検索サイト)4にアクセスし、各検索エンジン4から検索結果のコンテンツ(Webページ)を取得する(S23)。
【0044】
そして、検索部17は、蓄積部21(外部蓄積部6を含む)から取得した情報および、検索エンジンから取得した検索結果のコンテンツを生成部18に送出する(S24)。
【0045】
生成部18は、検索部17から送出された情報を用いて、検索結果表示情報(画面)を生成し、ディスプレイ8の画面の中の検索結果表示領域Dに表示する(S25)。検索結果表示領域Dには、図2で説明したように、検索エンジン4から当該キーワードに関してWeb検索した検索結果(第1の検索結果情報D1)と、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報および当該コンテンツを再生させるための操作ボタン(第2の検索結果情報D2)が表示される。なお、図3に示す検索結果表示領域Dの検索結表示情報は概略図である。
【0046】
操作ボタンには、抽出元のコンテンツに関する抽出元情報である、抽出元コンテンツ情報および抽出タイムスタンプが、設定されているものとする。また、生成部18は、蓄積部21から取得した情報であるか、外部蓄積部6から取得した情報であるかをユーザに識別させるために、例えば、蓄積部21の操作ボタンの色と、外部蓄積部6の操作ボタンの色とを異なる色にしてもよい。
【0047】
なお、外部蓄積部6は、例えば、映像提供業者により運営されているキーワード蓄積部である。検索部17が選択されたキーワードに対応する情報を外部蓄積部6から取得することにより、ユーザ自身が見ていないコンテンツであっても当該キーワードに関連するコンテンツをユーザに提示することができる。これにより、ユーザのコンテンツ選択の幅を拡張することができ、ユーザの利便性をより向上させることができる。
【0048】
ユーザは、検索エンジンから取得した検索結果を閲覧して、当該キーワードが出現した抽出元のコンテンツを再度、見たい場合、所望のコンテンツの操作ボタンをクリックする。再生部19は、ユーザの選択操作を受け付けると(S26)、選択された操作ボタンに設定された抽出元コンテンツ情報および抽出タイムスタンプを用いて、キーワードが抽出されたコンテンツを、当該キーワードが出現した時点(キーワードが抽出された時点)から、映像表示領域Aで再生する(S27)。
【0049】
ここで、ユーザが選択した操作ボタンに対応する抽出元のコンテンツが存在しない場合(例えば、テレビ放送、動画共有サービスで当該動画・コンテンツが削除されている場合など)、代替コンテンツ検索部20は、所定のWebサイト5から当該キーワードに関してWeb検索し、検索結果である代替コンテンツを映像表示領域Aに表示する。
【0050】
図5に、代替コンテンツ検索部20の処理を示す。代替コンテンツ検索部20は、例えば、コンテンツのインターネット配信のWebサイト、DVDなどの物理メディアの販売・レンタルのWebサイト、テレビ放送情報配信のWebサイトなどにアクセスし、各種の代替コンテンツを取得して、代替コンテンツを映像表示領域Aに表示する。
【0051】
インターネット配信のWebサイトには、テレビ局などのコンテンツホルダが番組をネット配信するサイト(テレビ局オンデマンドなど)、動画共有サイトなどがある。番組のネット配信の場合、代替コンテンツ検索部20は、キーワード、および操作ボタンに設定された抽出元コンテンツ情報(テレビ局名、番組名など)を検索キーとして、所定の番組配信のWebサイトにアクセスし、代替コンテンツを取得する。
【0052】
動画共有サイトには、個人ユーザが動画をアップロード(投稿)する動画共有サイトがあり、この場合、代替コンテンツ検索部20は、キーワードを検索キーとして、動画共有サイトにアクセスし、代替コンテンツを取得する。また、動画共有サイトには、コンテンツホルダが動画を提供する動画提供サイトもあり、この場合、代替コンテンツ検索部20は、キーワードおよび操作ボタンに設定された抽出元コンテンツ情報(URL、ファイル名など)を検索キーとして、動画提供サイトにアクセスし、代替コンテンツを取得する。
【0053】
DVDなどの物理メディアの販売・レンタルのWebサイトの場合、代替コンテンツ検索部20は、キーワードを検索キーとして、販売・レンタルのWebサイトにアクセスし、代替コンテンツを取得する。テレビ放送情報配信のWebサイトの場合、代替コンテンツ検索部20は、キーワード、および操作ボタンに設定された抽出元コンテンツ情報(テレビ局名、番組名など)を検索キーとして、テレビ放送情報配信のWebサイトにアクセスし、代替コンテンツ(抽出元コンテンツの番組が再放送されるテレビ番組表など)を取得する。
【0054】
以上説明した本実施形態では、再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積部に登録しておく。そして、ユーザがブックマーク表示領域で表示されたキーワードを選択すると、当該キーワードをWeb検索した検索結果と、蓄積部から取得した抽出元情報とを含む検索結果表示情報を生成してユーザに提示する。ユーザは、キーワードの検索結果を閲覧して、さらに抽出元のコンテンツを見たい場合にコンテンツを再生する操作ボタンをクリックし、これにより、キーワードが抽出された時点からコンテンツの再生が開始される。
【0055】
これにより、本願発明では、コンテンツに含まれるキーワードを検索するとともに、検索結果とコンテンツの内容の同期をとることができる。すなわち、キーワードが検出された時点のコンテンツを、キーワードのWeb検索結果と同期して再生することにより、コンテンツの理解をより深めることができるとともに、興味のある部分のコンテンツをオンデマンドで容易に再生することができる。
【0056】
また、本実施形態では、キーワードを抽出したコンテンツが存在しない場合、代替コンテンツを取得し、ユーザに提示する。これにより、ユーザは、目的とするコンテンツへのアクセスが容易になり、一方、コンテンツホルダはユーザが興味を持っているコンテンツの再配信・物販ビジネス機会を得ることができる。
【0057】
例えば、ユーザがテレビ映像を録画しつつ視聴している、またはハードディスクレコーダなどに録画したテレビ映像を視聴しているものとする。この場合、元映像入力部がテレビ映像または録画したテレビ映像を入力し、これらのテレビ映像からキーワードが抽出される。このような状況において、録画したテレビ映像が何らかの理由で削除された場合、検索エンジンから取得したキーワードの検索結果は表示されるものの、当該キーワードが抽出されたテレビ映像を再生することができないが、本実施形態では、当該キーワードに関する代替コンテンツを検索して、キーワードの検索結果とともにユーザに提示するため、ユーザは、キーワードの検索結果をより有効に利用することができる。
【0058】
また、本実施形態では、テレビ放送だけでなく、様々なコンテンツに適用することができる。
【0059】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、ネットワークを介して元映像入力部11に入力されるコンテンツは、Webサーバだけでなく、一般ユーザが開放するハードディスク(HDD)等に格納されているコンテンツであってもよい。また、代替コンテンツ検索部20が検索する検索先についても、一般ユーザが開放するハードディス等に格納されているコンテンツであってもよい。また、外部蓄積部6は、他のユーザのコンテンツ関連情報検索システム1が備える他ユーザの蓄積部21であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたシステムの全体構成図である
【図2】ディスプレイに表示される画面例である。
【図3】コンテンツ関連情報検索システムの処理を示す図である。
【図4】蓄積部のデータ構造例である。
【図5】代替コンテンツ検索処理を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0061】
1 :コンテンツ関連情報検索システム
11:元映像入力部
12:映像表示部
13:解析部
14:キーワード表示部
15:ブックマーク登録部
16:ブックマーク表示部
17:検索部
18:生成部
19:再生部
20:代替コンテンツ検査部
3 :テレビ放送局
4 :検索エンジン
5 :各種Webサイト
6 :外部蓄積部
7 :ハードディスクレコーダ
8 :ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ関連情報検索システムであって、
再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積手段に登録する解析手段と、
ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積手段から取得する検索手段と、
前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成手段と、
前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生手段と、を有すること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索システム。
【請求項2】
請求項1記載のコンテンツ関連情報検索システムであって、
前記抽出元情報には、コンテンツの再生開始から前記キーワードを抽出するまでの抽出時間が含まれ、
前記再生手段は、前記抽出元情報の抽出時間から前記コンテンツを再生すること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のコンテンツ関連情報検索システムであって、
再生指示された抽出元情報のコンテンツが存在しない場合、前記キーワードおよび抽出元情報の少なくとも1つを検索キーとしてWeb検索して代替コンテンツを取得し、当該代替コンテンツをユーザに提示する代替コンテンツ検索手段を、さらに有すること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索システム。
【請求項4】
コンテンツ関連情報検索方法であって、
再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積部に登録する解析ステップと、
ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積部から取得する検索手段ステップと、
前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成ステップと、
前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生ステップと、を行うこと
を特徴とするコンテンツ関連情報検索方法。
【請求項5】
請求項4記載のコンテンツ関連情報検索方法であって、
前記抽出元情報には、コンテンツの再生開始から前記キーワードを抽出するまでの抽出時間が含まれ、
前記再生ステップは、前記抽出元情報の抽出時間から前記コンテンツを再生すること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5記載のコンテンツ関連情報検索方法であって、
再生指示された抽出元情報のコンテンツが存在しない場合、前記キーワードおよび抽出元情報の少なくとも1つを検索キーとしてWeb検索して代替コンテンツを取得し、当該代替コンテンツをユーザに提示する代替コンテンツ検索ステップを、さらに行うこと
を特徴とするコンテンツ関連情報検索方法。
【請求項7】
コンテンツ関連情報検索プログラムであって、
コンピュータに、
再生中のコンテンツを解析してキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、当該キーワードの抽出元のコンテンツに関する抽出元情報とを蓄積部に登録する解析ステップと、
ユーザが選択したキーワードについてWeb検索して検索結果を取得するとともに、前記ユーザが選択したキーワードの抽出元情報を前記蓄積部から取得する検索手段ステップと、
前記検索結果と、前記抽出元情報とを含む検索結果提示情報を生成し、ユーザに提示する生成ステップと、
前記検索結果提示情報に提示された抽出元情報のコンテンツの再生指示を受け付けると、前記抽出元情報を用いて前記選択されたキーワードが抽出された時点から前記コンテンツを再生させる再生ステップと、を実行させること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索プログラム。
【請求項8】
請求項7記載のコンテンツ関連情報検索プログラムであって、
前記抽出元情報には、コンテンツの再生開始から前記キーワードを抽出するまでの抽出時間が含まれ、
前記再生ステップは、前記抽出元情報の抽出時間から前記コンテンツを再生すること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索プログラム。
【請求項9】
請求項7または請求項8記載のコンテンツ関連情報検索プログラムであって、
再生指示された抽出元情報のコンテンツが存在しない場合、前記キーワードおよび抽出元情報の少なくとも1つを検索キーとしてWeb検索して代替コンテンツを取得し、当該代替コンテンツをユーザに提示する代替コンテンツ検索ステップを、さらに実行させること
を特徴とするコンテンツ関連情報検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−157080(P2010−157080A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334805(P2008−334805)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】