説明

コントローラおよびコントローラの制御方法

【課題】複数のライトを効率的にローテーションするためのコントローラおよびコントローラの制御方法を提供する。
【解決手段】コントローラ100は、複数のライトの各々の点灯状態を受信するための通信インターフェイス105と、複数のライトの各々の積算点灯時間を記憶するメモリ101と、受信した複数のライトの各々の点灯状態に基づいてメモリにおける複数のライトの各々の積算点灯時間を更新し、複数のライトの各々の積算点灯時間に基づいて積算点灯時間が長い第1のライトと積算点灯時間が短い第2のライトとの交換を促す情報を出力するためのプロセッサ110とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のライトの点灯状態を取得可能なコントローラおよびコントローラの制御方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅やオフィスなどには複数のライトが配置される。近年では、当該複数のライトを制御するためのコントローラや制御回路が知られている。コントローラや制御回路は、ユーザからの命令に基づいて、当該複数のライトをON/OFFすることによって、住宅やオフィスの明るさを変更する。
【0003】
たとえば、特開平11−273881号公報(特許文献1)には、ランプ点灯装置が開示されている。特開平11−273881号公報(特許文献1)によると、負荷検出手段からの負荷対象物が必要とする光量に応じて、点灯装置のランプ点灯本数決定手段がランプの点灯本数を決定する。点灯ランプ決定手段は、そのランプ点灯本数および各々のランプの点灯時間を積算する点灯時間積算タイマ回路からの積算点灯時間に基づいて、各々のランプの積算点灯時間が平均化するように、点灯すべきランプを決定し、オンオフ回路に点灯指令を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−273881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、住宅全体やオフィス全体における複数のライトの使用頻度や交換タイミングなどが考慮されていなかった。すなわち、一部のライトのみが頻繁に利用され、当該一部のライトのみが頻繁に交換される必要が生じる場合がある。換言すれば、他のライトは長期間使われないまま古くなってしまうことがある。
【0006】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数のライトを効率的にローテーションするためのコントローラおよびコントローラの制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のある局面に従うと、コントローラは、複数のライトの各々の点灯状態を受信するための通信インターフェイスと、複数のライトの各々の積算点灯時間を記憶するメモリと、受信した複数のライトの各々の点灯状態に基づいてメモリにおける複数のライトの各々の積算点灯時間を更新し、複数のライトの各々の積算点灯時間に基づいて積算点灯時間が長い第1のライトと積算点灯時間が短い第2のライトとの交換を促す情報を出力するためのプロセッサとを備える。
【0008】
好ましくは、プロセッサは、メモリを参照することによって、積算点灯時間が第1の閾値以上であるライトを第1のライトとして特定する。
【0009】
好ましくは、メモリは、複数のライトの各々と演色性とを対応付けて記憶し、複数のライトの各々の設置場所と必要演色性とを対応付けて記憶する。プロセッサは、メモリを参照することによって、第1のライトの設置場所に対応する必要演色性以上の演色性を有するライトを第2のライトとして特定する。
【0010】
好ましくは、メモリは、複数のライトの各々と当該ライトによって実現されることが想定される照度とを対応付けて記憶し、複数のライトの各々の設置場所と必要照度とを対応付けて記憶する。プロセッサは、メモリを参照することによって、第1のライトの設置場所に対応する必要照度以上の照度を有するライトを第2のライトとして特定する。
【0011】
好ましくは、プロセッサは、複数のライトの各々の積算点灯時間が第2の閾値以上であるか否かを判断し、積算点灯時間が第2の閾値以上である第3のライトを新しいライトに交換するように促す情報を出力する。
【0012】
好ましくは、コントローラは、ディスプレイをさらに備える。プロセッサは、ディスプレイに情報を示すメッセージを表示させる。
【0013】
好ましくは、コントローラは、スピーカをさらに備える。プロセッサは、スピーカに情報を示す音声を出力させる。
【0014】
好ましくは、第1のライトと第2のライトとが異なる部屋に設置される。
この発明の別の局面に従うと、通信インターフェイスと、メモリと、プロセッサとを含むコントローラの制御方法が提供される。制御方法は、プロセッサが、通信インターフェイスを介して複数のライトの各々の点灯状態を受信するステップと、プロセッサが、メモリにおける複数のライトの各々の積算点灯時間を更新するステップと、プロセッサが、複数のライトの各々の積算点灯時間に基づいて、積算点灯時間が長い第1のライトと積算点灯時間が短い第2のライトとの交換を促す情報を出力するステップとを備える。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によって、複数のライトを効率的にローテーションするためのコントローラおよびコントローラの制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成を示すイメージ図である。
【図2】本実施の形態に係るホームコントローラ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るライトテーブル101Aを示す図である。
【図4】本実施の形態に係るホームコントローラ100における制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】ライト200Aの廃棄を促すメッセージを表示するホームコントローラ100を示すイメージ図である。
【図6】ライト200Bとライト200Gとの交換を促すメッセージを表示するホームコントローラ100を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0018】
<ネットワークシステムの動作概要>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステムの動作概要について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成を示すイメージ図である。
【0019】
図1を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム1は、たとえば、住宅毎に、リビングに設置されるライト200A(第1のライト200Aとも言う。)およびライト200B(第2のライト200Bとも言う。)、キッチンに設置されるライト200C(第3のライト200Cとも言う。)、浴室に設置されるライト200D(第4のライト200Dとも言う。)、子供部屋に設置されるライト200E(第5のライト200Eとも言う。)、物置に設置されるライト200F(第6のライト200Fとも言う。)、寝室に設置されるライト200G(第7のライト200Gとも言う。)を含む。
【0020】
ネットワークシステム1は、住宅毎に、ライト200A〜200Gを制御するためのホームコントローラ100を含む。そして、住宅毎に、ホームコントローラ100は、有線あるいは無線のネットワーク401を介して、ライト200A〜200Gとデータ通信が可能である。ホームコントローラ100は、ネットワーク401として、たとえば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、PLC(Power Line Communications)、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)などを利用する。
【0021】
ネットワークシステム1は、ホームコントローラ100とデータ通信可能なサーバ300を含んでもよい。ホームコントローラ100は、ネットワーク402として、たとえば、インターネット、キャリア網、WAN(Wide Area Network)、LAN、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)などを利用する。なお、ネットワーク401とネットワーク402とは、同一の規格を利用するものであってもよい。
【0022】
本実施の形態に係るサーバ300は、ライトの種類を特定するための情報(たとえば、型番など)、寿命、平均演色評価係数(Ra)、当該ライトによって実現されることが想定される照度(ルクス(lx))などを対応付けて記憶する。なお、以下では、平均演色評価係数を単に演色性と記し、当該ライトによって実現されることが想定される照度を単に照度と記す。そして、照度の代わりに光束(ルーメン(lm))を用いてもよい。サーバ300は、ホームコントローラ100からライトを特定するための情報を受信して、対応する寿命、演色性、照度を、当該ホームコントローラ100へと送信する。
【0023】
より詳細には、ライトの照度は、通常の家庭環境における各部屋に当該ライトを標準的に設置した場合に、たとえば当該ライトを部屋の天井(床から2.5m)に設置した場合に、当該ライトの下方の床面で計測される照度をいう。あるいは、照度は、当該ライトが初めて設置された場合に、ユーザによって設定される値である。あるいは、ライトやソケットに照度センサが取り付けられており、当該照度センサが測定した当該ライトの照度がホームコントローラ100へと送信される。
【0024】
以下、ネットワークシステム1の具体的な構成について詳述する。なお、以下では、ライト200A〜200Gを総称して、ライト200ともいう。
【0025】
<ホームコントローラ100のハードウェア構成>
本実施の形態に係るホームコントローラ100のハードウェア構成の一態様について説明する。図2は、本実施の形態に係るホームコントローラ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0026】
ホームコントローラ100は、メモリ101と、ディスプレイ102と、タブレット103と、ボタン104と、第1の通信インターフェイス105と、第2の通信インターフェイス107と、スピーカ108と、タイマ109と、CPU(Central Processing Unit)110とを含む。
【0027】
メモリ101は、各種のRAM(Random Access Memory)や、ROM(Read-Only Memory)や、ハードディスクなどによって実現される。たとえば、メモリ101は、読取用のインターフェイスを介して利用される、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にプログラムを格納する媒体などによっても実現される。
【0028】
メモリ101は、CPU110によって実行される制御プログラムや、ライト200A〜200Gに関する情報やライト200A〜200Gの設置場所(ソケット)に関する情報を示すライトテーブル101Aなどを記憶する。以下、メモリ101が格納するライトテーブル101Aについて説明する。
【0029】
図3は、本実施の形態に係るライトテーブル101Aを示す図である。図3を参照して、ライトテーブル101Aは、ライトの設置場所毎に、現在設置されているライトの点灯積算時間、現在設置されているライトの寿命、現在設置されているライトの廃棄しきい値、現在設置されているライトの交換しきい値、現在設置されているライトの演色性、現在設置されているライトの照度、設置場所の必要演色性、設置場所の必要照度を含む。
【0030】
点灯積算時間は、対象となるライトに関して、ライトの使用時間を累積した値(総使用時間)である。CPU110は、ライトやソケットからのデータに基づいて、当該ライトの点灯積算時間を更新する。たとえば、CPU110は、第1の通信インターフェイス105を介して、ライトやソケットからON/OFFの切替データを受信して、タイマ109を参照して、点灯積算時間を更新する。あるいは、CPU110は、第1の通信インターフェイス105を介して、ライトやソケットから使用時間を示すデータを受信して、点灯積算時間を更新する。
【0031】
寿命は、対象となるライトの使用可能時間である。寿命は、対象となるライトを初めて使用するときに、ユーザが設定してもよい。あるいは、CPU110が、ライトが設置されたときに、自動的に、あるいはタッチパネル106を介してユーザから、ライトの種類(型番)を取得し、第2の通信インターフェイス107を介して、対象となるライトの種類に基づいて使用可能時間をサーバ300から取得してもよい。あるいは、ライトの種類にかかわらず、寿命が予め定められていてもよい。
【0032】
廃棄しきい値は、対象となるライトを廃棄すべき時間である。廃棄しきい値は、対象となるライトを初めて使用するときに、ユーザが設定してもよい。あるいは、CPU110が、ライトが設置されたときに、自動的に、あるいはタッチパネル106を介してユーザから、ライトの種類を取得し、第2の通信インターフェイス107を介して、対象となるライトの種類に基づいて廃棄しきい値をサーバ300から取得してもよい。
【0033】
あるいは、CPU110が、寿命に基づいて、廃棄しきい値を計算してもよい。たとえば、CPU110が、寿命の95%を廃棄しきい値として設定してもよい。あるいは、ライトの種類にかかわらず、廃棄しきい値が予め定められていてもよい。
【0034】
交換しきい値は、対象となるライトを既に使用中の別のライトに交換すべき時間である。交換しきい値は、対象となるライトを初めて使用するときに、ユーザが設定してもよい。あるいは、CPU110が、ライトが設置されたときに、自動的に、あるいはタッチパネル106を介してユーザから、ライトの種類を取得し、第2の通信インターフェイス107を介して、対象となるライトの種類に基づいて交換しきい値をサーバ300から取得してもよい。
【0035】
あるいは、CPU110が、寿命に基づいて、交換しきい値を計算してもよい。たとえば、CPU110が、寿命の50%を廃棄しきい値として設定してもよい。あるいは、ライトの種類にかかわらず、交換しきい値が予め定められていてもよい。
【0036】
ライトの演色性は、対象となるライトの演色性である。演色性は、対象となるライトを初めて使用するときに、ユーザが設定してもよい。あるいは、CPU110が、ライトが設置されたときに、自動的に、あるいはタッチパネル106を介してユーザから、ライトの種類を取得する。CPU110は、第2の通信インターフェイス107を介して、対象となるライトの種類に基づいて演色性をサーバ300から取得してもよい。
【0037】
ライトの照度は、対象となるライトによって実現される照度である。照度は、対象となるライトを初めて使用するときに、ユーザが設定してもよい。あるいは、CPU110が、ライトが設置されたときに、自動的に、あるいはタッチパネル106を介してユーザから、ライトの種類を取得する。CPU110は、第2の通信インターフェイス107を介して、対象となるライトの種類に基づいて照度をサーバ300から取得してもよい。
【0038】
必要演色性は、ライトが設置される場所に必要とされる演色性である。ユーザは、必要演色性として、対象となる設置場所に好ましい値を設定することができる。すなわち、CPU110が、タッチパネル106を介して、ユーザから設置場所毎の必要演色性を受け付けてもよい。
【0039】
必要照度は、ライトが設置される場所に必要とされる照度である。ユーザは、必要照度として、対象となる設置場所に好ましい値を設定することができる。すなわち、CPU110が、タッチパネル106を介してユーザから設置場所毎の必要照度を受け付けてもよい。
【0040】
図2に戻って、ディスプレイ102は、CPU110によって制御されることによって、様々な情報を表示する。タブレット103は、ユーザの指によるタッチ操作を検出して、タッチ座標などをCPU110に入力する。CPU110は、タブレット103を介して、ユーザからの命令を受け付ける。
【0041】
本実施の形態においては、ディスプレイ102の表面にタブレット103が敷設されている。すなわち、本実施の形態においては、ディスプレイ102とタブレット103とがタッチパネル106を構成する。ただし、ホームコントローラ100は、タブレット103を有していなくとも良い。
【0042】
ボタン104は、ホームコントローラ100の表面に配置される。テンキーなどの複数のボタンがホームコントローラ100に配置されても良い。ボタン104は、ユーザから様々な命令を受け付ける。ボタン104は、ユーザからの命令をCPU110に入力する。
【0043】
第1の通信インターフェイス105は、CPU110によって制御されることによって、ネットワーク401を介して、ライト200A〜200Gとデータを送受信する。上述したように、第1の通信インターフェイス105は、有線LAN、無線LAN、PLC、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)などを利用することによって、ライト200A〜200Gとデータを送受信する。
【0044】
第2の通信インターフェイス107は、CPU110によって制御されることによって、ネットワーク402を介して、サーバ300とデータを送受信する。上述したように、第2の通信インターフェイス107は、インターネット、キャリア網、WAN、LAN、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)などを利用することによって、サーバ300とデータを送受信する。
【0045】
ただし、第1の通信インターフェイス105と第2の通信インターフェイス107とは、1つの通信インターフェイス(1つのデバイス)であってもよい。
【0046】
スピーカ108は、CPU110によって制御されることによって、様々な情報(たとえば、音声メッセージやビープ音など)を出力する。
【0047】
タイマ109は、CPU110からの指令に基づいて、時刻あるいは期間を計測する。たとえば、タイマ109は、ライト200のONからOFFまでの期間を計測して、CPU110に受け渡す。CPU110は、当該期間に基づいて、ライトテーブル101Aの点灯積算時間を更新する。
【0048】
CPU110は、メモリ101に記憶されている各種のプログラムを実行する。ホームコントローラ100における処理(たとえば、図4に示す処理など。)は、各ハードウェアおよびCPU110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、メモリ101に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、記憶媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。
【0049】
このようなソフトウェアは、図示しない読取装置を利用することによってその記憶媒体から読み取られて、あるいは、第1の通信インターフェイス105あるいは第2の通信インターフェイス107を利用することによってダウンロードされて、メモリ101に一旦格納される。CPU110は、ソフトウェアを実行可能なプログラムの形式でメモリ101に格納してから、当該プログラムを実行する。
【0050】
なお、記憶媒体としては、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にプログラムを格納する媒体が挙げられる。
【0051】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0052】
CPU110は、第1の通信インターフェイス105を介して、ライト200A〜200Gからライトの種類を示す情報やライトの使用時間を示す情報を受信する。ライト200A〜200Gの各々が設置されるソケットは、ホームコントローラ100からの要求に応じて、あるいは所定期間毎に、あるいは所定の動作を行う際に、ライトの種類を示す情報やライトの使用時間を示す情報をホームコントローラ100に送信する。
【0053】
CPU110は、サーバ300に、ライトの情報を送信することによって、サーバ300から当該ライトに関する情報を受信する。たとえば、CPU110は、サーバ300から、ライトの寿命や廃棄しきい値や交換しきい値や演色性や照度を受信する。ただし、前述したように、CPU110は、当該ライトに関する情報をユーザから受け付けてもよい。CPU110は、当該ライトに関する情報を、メモリ101のライトテーブル101Aに登録する。
【0054】
<ホームコントローラ100における制御処理>
次に、本実施の形態に係るホームコントローラ100における制御処理について説明する。図4は、本実施の形態に係るホームコントローラ100における制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0055】
図3および図4を参照して、ホームコントローラ100のCPU110は、第1の通信インターフェイス105を介して、ライト200A〜200Gの各々から点灯状態を取得する(ステップS102)。たとえば、ライト200A〜200Gは、1分間点灯する度に、その旨を示すメッセージをホームコントローラ100に送信する。
【0056】
CPU110は、ライト200A〜200Gの各々からの点灯状態に基づいて、メモリ101のライトテーブル101Aを更新する(ステップS104)。CPU110は、ライト200A〜200Gのいずれかの点灯積算時間が廃棄しきい値以上であるか否かを判断する(ステップS106)。
【0057】
ライト200A〜200Gのいずれか(たとえば、図3におけるライト200A)の点灯積算時間が廃棄しきい値以上である場合(ステップS106においてYESである場合)、CPU110は、ディスプレイ102に、ライト200Aの廃棄を促すメッセージを表示させる(ステップS108)。図5は、ライト200Aの廃棄を促すメッセージを表示するホームコントローラ100を示すイメージ図である。あるいは、CPU110は、スピーカ108に、ライト200Aの廃棄を促す音声を出力させる。CPU110は、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0058】
ライト200A〜200Gの全ての点灯積算時間が廃棄しきい値未満である場合(ステップS106においてNOである場合)、CPU110は、ライト200A〜200Gのいずれかの点灯積算時間が交換しきい値以上であるか否かを判断する(ステップS110)。ライト200A〜200Gの全ての点灯積算時間が交換しきい値未満である場合(ステップS110においてNOである場合)、CPU110は、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0059】
ライト200A〜200Gのいずれか(たとえば、図3におけるライト200B)の点灯積算時間が交換しきい値以上である場合(ステップS110においてYESである場合)、CPU110は、ライト200Bと交換可能なライト200A〜200Gがあるか否かを判断する(ステップS112)。
【0060】
より詳細には、CPU110は、ライトテーブル101Aを参照して、ライト200Bの設置場所に関する必要演色性(250)以上の演色性を有し、ライト200Bの設置場所に関する必要照度(200)以上の照度を有し、交換しきい値未満のライトがあるか否かを判断する。
【0061】
あるいは、CPU110は、ライト200Bの点灯積算時間に対する交換対象のライトの点灯積算時間の割合が、ライト200Bの演色性に対する交換対象のライトの演色性の割合、およびライト200Bの照度に対する交換対象のライトの照度の割合よりも小さいか否かを判断する。たとえば、CPU110は、以下の2つの式を満たすライトを、ライト200Bと交換可能なライトであると判断する。
【0062】
(交換対象のライトの点灯積算時間)/(ライト200Bの点灯積算時間)<(交換対象のライトの演色性)/(ライト200Bの演色性)・・・(1)
(交換対象のライトの点灯積算時間)/(ライト200Bの点灯積算時間)<(交換対象のライトの照度)/(ライト200Bの照度)・・・(2)
CPU110は、ライト200Bと交換可能なライトがない場合(ステップS112においてNOである場合)、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0063】
一方、CPU110は、ライト200Bと交換可能なライト(たとえば、図3におけるライト200Cあるいは200Gがある場合(ステップS112においてYESである場合)、CPU110は、ディスプレイ102に、ライト200Bと、ライト200Cあるいはライト200Gと、の交換を促すメッセージを表示させる(ステップS114)。
【0064】
より詳細には、CPU110は、ライト200Bと交換可能なライトのうち、点灯積算時間が最も短いライト200Gを選択する。あるいは、CPU110は、ライト200Bと交換可能なライトのうち、寿命、廃棄しきい値、あるいは交換しきい値までの時間が最も長いライト200Gを選択する。
【0065】
図6は、ライト200Bとライト200Gとの交換を促すメッセージを表示するホームコントローラ100を示すイメージ図である。あるいは、CPU110は、スピーカ108に、ライト200Bとライト200Gとの交換を促す音声を出力させる。CPU110は、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0066】
<その他の実施の形態>
本発明は、ホームコントローラにプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0067】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0068】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0069】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0070】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0071】
1 ネットワークシステム、100 ホームコントローラ、101 メモリ、101A ライトテーブル、102 ディスプレイ、103 タブレット、104 ボタン、105 第1の通信インターフェイス、106 タッチパネル、107 第2の通信インターフェイス、108 スピーカ、109 タイマ、110 CPU、200,200A〜200G ライト、300 サーバ、401 第1のネットワーク、402 第2のネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のライトの各々の点灯状態を受信するための通信インターフェイスと、
前記複数のライトの各々の積算点灯時間を記憶するメモリと、
受信した前記複数のライトの各々の点灯状態に基づいて前記メモリにおける前記複数のライトの各々の積算点灯時間を更新し、前記複数のライトの各々の積算点灯時間に基づいて前記積算点灯時間が長い第1のライトと前記積算点灯時間が短い第2のライトとの交換を促す情報を出力するためのプロセッサとを備える、コントローラ。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記メモリを参照することによって、前記積算点灯時間が第1の閾値以上であるライトを前記第1のライトとして特定する、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記メモリは、
前記複数のライトの各々と演色性とを対応付けて記憶し、
前記複数のライトの各々の設置場所と必要演色性とを対応付けて記憶し、
前記プロセッサは、前記メモリを参照することによって、前記第1のライトの設置場所に対応する必要演色性以上の演色性を有するライトを前記第2のライトとして特定する、請求項1または2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記メモリは、
前記複数のライトの各々と当該ライトによって実現されることが想定される照度とを対応付けて記憶し、
前記複数のライトの各々の設置場所と必要照度とを対応付けて記憶し、
前記プロセッサは、前記メモリを参照することによって、前記第1のライトの設置場所に対応する必要照度以上の照度を有するライトを前記第2のライトとして特定する、請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記複数のライトの各々の前記積算点灯時間が第2の閾値以上であるか否かを判断し、前記積算点灯時間が前記第2の閾値以上である第3のライトを新しいライトに交換するように促す情報を出力する、請求項1から4のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項6】
ディスプレイをさらに備え、
前記プロセッサは、前記ディスプレイに前記情報を示すメッセージを表示させる、請求項1から5のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項7】
スピーカをさらに備え、
前記プロセッサは、前記スピーカに前記情報を示す音声を出力させる、請求項1から6のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項8】
前記第1のライトと前記第2のライトとが異なる部屋に設置される、請求項1から7のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項9】
通信インターフェイスと、メモリと、プロセッサとを含むコントローラの制御方法であって、
前記プロセッサが、前記通信インターフェイスを介して複数のライトの各々の点灯状態を受信するステップと、
前記プロセッサが、前記メモリにおける前記複数のライトの各々の積算点灯時間を更新するステップと、
前記プロセッサが、前記複数のライトの各々の積算点灯時間に基づいて、前記積算点灯時間が長い第1のライトと前記積算点灯時間が短い第2のライトとの交換を促す情報を出力するステップとを備える、制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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