説明

コンバインの支軸支持構造

【課題】軸受けのケースに対するがたつきが生じ難いコンバインの支軸支持構造を提供する。
【解決手段】回転輪体33と当該回転輪体に巻き掛けられた無端回動チェーン34とを内装してある板金製のケース30に、回転輪体の支軸53Bを回転自在に支持する軸受け36が固定されたコンバインであって、軸受けが鋳物製のホルダ38に保持され、ホルダを固定する固定部40は、ケースを形成している板材をケース外側に向けて切り起こして設けた互いに対向する一対の切り起こし部70と、それらの切り起こし跡に形成された開口部71とを有し、ホルダは、開口部に嵌め込まれた状態で、当該ホルダと一対の切り起こし部とに亘って挿通されたボルト77で固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転輪体と当該回転輪体に巻き掛けられた無端回動チェーンとを内装してある板金製のケースに、前記回転輪体の支軸を回転自在に支持する軸受けが固定されたコンバインの支軸支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上記コンバインの支軸支持構造に関する先行技術文献情報を開示できないが、例えば図12に示す穀稈の引起装置において、従来、引き起こし爪を駆動回動させるための無端回動チェーン58Bと、無端回動チェーン58Bを巻き掛けてある駆動スプロケット54Bとを備えており、駆動スプロケット54Bに動力伝達するための回転輪体としての出力スプロケット33と、出力スプロケット33に動力伝達するための伝動用の無端回動チェーン34とを、板金製のケース52B,30に内装してある。
そして、駆動スプロケット54Bと出力スプロケット33とを回転支軸53Bに固定して、その回転支軸53Bを回転自在に支持する一対の軸受け36,37のうちの一方の軸受け36をケース30に支持するために、ケース30に形成した貫通孔90に軸受け36のアウタレース36aを嵌合してあると共に、止め輪91で抜け止めしてある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、長期に亘って使用するうちに、アウタレースと貫通孔との嵌合が緩んで、軸受けがケースに対してがたつくおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、軸受けのケースに対するがたつきが生じ難いコンバインの支軸支持構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1特徴構成は、回転輪体と当該回転輪体に巻き掛けられた無端回動チェーンとを内装してある板金製のケースに、前記回転輪体の支軸を回転自在に支持する軸受けが固定されたコンバインの支軸支持構造であって、
前記軸受けが鋳物製のホルダに保持され、前記ホルダを固定する固定部が前記ケースに設けられ、前記固定部は、前記ケースを形成している板材をケース外側に向けて切り起こして設けた互いに対向する一対の切り起こし部と、それらの切り起こし跡に形成された開口部とを有し、前記ホルダは、前記開口部に嵌め込まれた状態で、当該ホルダと前記一対の切り起こし部とに亘って挿通されたボルトで固定されている点にある。
【0005】
本構成であれば、軸受けをケースに固定するにあたって、軸受けが保持された鋳物製のホルダを、開口部に嵌め込んだ状態で、当該ホルダと一対の切り起こし部とに亘って挿通されたボルトで固定してある。
このため、ホルダと開口部との嵌め合い、及びホルダと一対の切り起こし部とのボルト固定により、ホルダがケースにしっかりと固定されて、ホルダがケースに対してがたつき難い。
したがって、本構成のコンバインの支軸支持構造であれば、ホルダに保持された軸受けのケースに対するがたつきが生じ難い。
ホルダをケースに固定するにあたり、既存の部材であるケースの一部(一対の切り起こし部)を利用することによって、特別な固定部材をあまり必要とせずに構造簡単にホルダをケースに固定することができる。
また、一対の切り起こし部を設けるにあたって、ケースを形成している板材をケース外側に向けて切り起こして設けてあるので、ホルダをケースに対してその外側から固定し易い。
【0006】
本発明の第2特徴構成は、前記ホルダには、前記開口部の縁部に係止されるフランジが設けられている点にある。
【0007】
本構成であれば、フランジを開口部の縁部に係止させることによって、ホルダの開口部に対する嵌め込み方向でのケースに対する固定位置を位置決めし易い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】コンバインの全体を示す左側面図である。
【図2】コンバインの全体を示す平面図である。
【図3】コンバインの全体を示す右側面図である。
【図4】コンバインの全体を示す正面図である。
【図5】刈取前処理部の要部背面を示す断面図である。
【図6】引起装置の要部を示す一部断面図である。
【図7】引起装置の要部を示す拡大断面図である。
【図8】(a)〜(d)は補助伝動ケースの要部を示し、(a)は横断面図、(b)は背面図、(c)は側面断面図である。(d)は、切り起こし部の作製方法を示す平面図である。
【図9】引起装置の内部を示す正面図である。
【図10】昇降シリンダと伝動ケースとの連結部を示す側面図である。
【図11】下降阻止具の分解斜視図である。
【図12】従来技術を説明する一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
図1〜図4は本発明の実施の形態に係る稲、麦などの収穫作業を行なうコンバインを示す。
コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rが装備された走行機体と、走行機体の機体フレーム2の前端部に連結された刈取前処理部10と、機体フレーム2の後部側に走行機体横方向に並べて設けた脱穀装置3及び穀粒袋詰め部4と、機体フレーム2の後端側に配設した排ワラ処理装置7とを備えている。
【0010】
走行機体は、機体フレーム2の前端側右端部に設けたエンジン5を備え、このエンジン5の出力によってクローラ走行装置1L,1Rを駆動して自走する。走行機体は、エンジン5の上方に設けた運転座席21が装備された搭乗型の運転部20を備えている。
【0011】
刈取前処理部10の前処理部フレーム11は、機体フレーム2に固定してある機体左右向きの連結部材51に走行機体横向きの軸芯Pまわりで上下揺動自在に支持されている。
【0012】
刈取前処理部10は、前処理部フレーム11が昇降シリンダ6によって揺動操作されることにより、刈取前処理部10の前端部に走行機体横方向に並設してある三つの分草具12L,12C,12Rが地面の近くまで下降した下降作業位置と、各分草具12L,12C,12Rが地面から高く上昇した上昇非作業位置とに昇降する。
【0013】
刈取前処理部10を下降作業位置に下降させて走行機体を走行させると、刈取前処理部10は、植立穀稈を引き起こすとともに刈り取り、刈取穀稈を脱穀装置3の脱穀フィードチェーン3aの始端部に供給する。脱穀装置3は、脱穀フィードチェーン3aによって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方側に搬送し、これによって刈取穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。
【0014】
排ワラ処理装置7は、その上部に備えた排ワラ搬送機構7aにより、脱穀装置3からフィードチェーン3aで搬出されてきた排ワラを受け取って後方に向けて搬送する。そして、図示は省略するが、排ワラを長尺のまま車外に放出する長ワラ放出状態と、ディスクカッタにより排ワラを細断する細断処理を施した後に車外に放出する細断放出状態とに、排ワラ放出形態の切り換えが可能となるように構成してある。排ワラ搬送機構7aおよびディスクカッタはエンジン5からの動力で作動する。
【0015】
刈取前処理部10について詳述する。
図1〜図4に示すように、刈取前処理部10の前処理部フレーム11は、メインフレーム兼用の伝動ケース11aを備えている。
この伝動ケース11aを昇降シリンダ6で揺動させることにより、刈取前処理部10が下降作業位置と上昇非作業位置とに昇降する。
【0016】
伝動ケース11aは角パイプなどで形成されていて、先端部には走行機体横方向に沿う中間伝動ケース19を接続してある。中間伝動ケース19には、走行機体前方向きに延出した三本の分草具支持杆11bを走行機体横方向に所定間隔を隔てて取り付けてあり、隣り合う一対の分草具支持杆11b、11bの間に一つの引起し経路13を形成し、全体として二つの引起し経路13,13を形成している。
【0017】
刈取前処理部10は、三つの分草具12L,12C,12Rを備える他、分草具12L,12C,12Rの後方で各引起し経路13に設けた引起装置8,9と、引起装置8,9の下端側の後方に設けたバリカン形の刈取装置15と、刈取装置15の上方に設けた左右一対の掻き込み輪体16a,16bおよび左右一対の掻き寄せ無端ベルト17a,17bと、左右一対の掻き込み輪体16a,16bの上方に搬送始端部が位置した供給装置18とを備えており、4条までの植立穀稈の引起しおよび刈取処理と、刈取穀稈の脱穀装置3への供給とを行なう。
【0018】
すなわち、図4に示すように、中央に位置する中分草具12Cと運転部20側に位置する外分草具12Rの先端12c,12bどうしの間隔W1、および、運転部20側とは反対側に位置する外分草具12Lと中分草具12Cの先端12a,12cどうしの間隔W2を、2条の植立穀稈aの導入が可能な間隔に設定してある。
【0019】
刈取前処理部10は、中割り刈り形態での作業を行う場合、図2に示すように、運転部20側の外分草具12Rと中分草具12Cとによって2条の植立穀稈aを運転部20側の引起し経路13に導入し、運転部20側とは反対側の外分草具12Lと中分草具12Cとによって2条の植立穀稈aを運転部20側とは反対側の引起し経路13に導入して計4条の植立穀稈の刈り取りを行なう。
【0020】
図5に示すように、伝動ケース11aの延出端部には、連結ケース14を介して、中間伝動ケース19を連結してある。中間伝動ケース19には動力分配用の中間伝動軸23が内装されている。伝動ケース11aにはエンジン5からの動力が伝達される伝動軸22が内装されている。連結ケース14にはベベルギアを介して伝動軸22と連動する中継伝動軸24が内装され、この中継伝動軸24がベベルギアを介して中間伝動軸23に連動している。
【0021】
図9は引起装置8,9の内部を示す正面図である。左右の引起装置8,9は左右対称に構成してある。
左右の引起装置8,9は、板金製の引起ケース52A,52Bの上部に入力軸53A,53Bを備えている。各引起ケース52A,52Bの内部には、入力軸53A,53Bと一体回転する駆動スプロケット54A,54B、駆動スプロケット54A,54Bの横側方に隣接するテンションスプロケット55A,55B、引起ケース52A,52Bの下部に配備した第1ガイドローラ56A,56Bと第2ガイドローラ57A,57B、および、それらに亘って回し掛けた無端チェーン58A,58B、などを備えている。
【0022】
各無端チェーン58A,58Bには、複数の引起爪59A,59Bを一定ピッチで整列配備してある。各引起爪59A,59Bは、それらの遊端側が引起ケース52A,52Bの内部に位置する格納姿勢と、引起ケース52A,52Bの外方に延出して植立穀稈aに作用する作用姿勢とに、それらを無端チェーン58A,58Bに連結する連結ピン60A,60Bを支点にして揺動する。
【0023】
第1ガイドローラ56A,56Bと第2ガイドローラ57A,57Bとの間には、引起爪59A,59Bを下向きの作用姿勢に保持する第1ガイドレール61A,61Bを配備してある。第2ガイドローラ57A,57Bと駆動スプロケット54A,54Bとの間には、引起爪59A,59Bを横向きの作用姿勢に保持する第2ガイドレール62A,62Bを配備してある。
【0024】
第2ガイドレール62A,62Bは、第2ガイドローラ57A,57Bを通過した直後の引起爪59A,59Bを横向きの作用姿勢に保持する下部ガイドレール63と、下部ガイドレール63を通過した引起爪59A,59Bを横向きの作用姿勢に保持する長尺の上部ガイドレール64とに分割して、引起ケース52A,52Bに各別にボルト固定されている。
【0025】
第2ガイドレール62A,62Bは、その下端側部分において引起しの開始直後の引起負荷が大きい引起爪59A,59Bを横向きの作用姿勢に保持するので、引起爪59A,59Bとの接触で磨耗し易い。
本実施形態では、第2ガイドレール62A,62Bを、磨耗しやすい下部ガイドレール63と、比較的磨耗しにくい上部ガイドレール64とに分割して、引起ケース52A,52Bに各別にボルト固定されているので、磨耗しやすい下部ガイドレール63を必要に応じて適宜交換し易い。
【0026】
図5に示すように、中間伝動ケース19には、運転部20側に位置する右引起装置9の入力軸53Bに動力伝達する右伝動軸25、左右一対の掻き込み輪体16a,16b及び左右一対の掻き寄せ無端ベルト17a,17bに動力伝達する円筒軸26が備えられている。さらに、運転部20側とは逆の側に位置する左引起装置8の入力軸53Aに動力伝達する左伝動軸27を内装してある左引起伝動ケース28を接続してある。
【0027】
図6に示すように、右引起装置9の引起ケース52Bの背面側には、右伝動軸25から入力軸53Bに動力伝達するためのチェーン伝動機構29が内装された板金製の補助伝動ケース30が固定されている。
【0028】
チェーン伝動機構29は、入力伝動軸31に固定された入力スプロケット32と、入力軸53Bに同芯に固定された回転輪体としての出力スプロケット33とに亘って無端回動チェーン34を巻き掛けてある。右伝動軸25はベベルギアを介して入力伝動軸31に連動させてあり、右伝動軸25の駆動回転により入力軸53Bに動力伝達する。
円筒軸26には右伝動軸25の回転駆動力が減速機構35を介して伝達され、円筒軸26の駆動回転により、左右一対の掻き込み輪体16a,16b及び左右一対の掻き寄せ無端ベルト17a,17bが駆動される。
【0029】
出力スプロケット33の支軸である入力軸53Bは、補助伝動ケース30に固定された第1軸受け36と、引起ケース52Bの背面側に固定された第2軸受け37とで回転自在に支持されている。
第1軸受け36は、補助伝動ケース30の固定部40にボルト固定された鋳物製の第1ホルダ38に保持され、第2軸受け37は、引起ケース52Bにボルト固定された鋳物製の第2ホルダ39に保持されている。
【0030】
第1ホルダ38を補助伝動ケース30に固定する固定部40は、図8に示すように、補助伝動ケース30を形成している板材をケース外側に向けて切り起こして設けた互いに左右方向で対向する一対の切り起こし部70と、それらの切り起こし跡に形成された開口部71とを有している。
切り起こし部70の夫々にはボルト孔74が形成され、一方の切り起こし部70の外面側には、ボルト孔74を同芯状に囲むようにナット75が溶接固定されている。
【0031】
図7,図8(a)〜(c)に示すように、第1ホルダ38は、入力軸53Bの軸芯方向視で円形の外周部を有する形状に形成されていると共に、開口部71の縁部に係止されるフランジ72が設けられており、入力軸53Bの軸芯方向に直交する方向に沿うボルト挿通孔73を形成してあるボス76が形成されている。
ボス76の左右両側には、左右の切り起こし部70に接当支持させる上下向きの接当支持面76Aが形成されている。
【0032】
第1ホルダ38は、フランジ72が開口部71の縁部に係止されるように当該開口部71に嵌め込まれた状態で、ボス76が一対の切り起こし部70の間に位置しており、ボス76と一対の切り起こし部70とに亘って横から挿通されたボルト77で補助伝動ケース30に固定されている。
【0033】
なお、左引起装置8の入力軸53Aを回転自在に支持する軸受けも、第1軸受け36を保持する第1ホルダ38と同様の鋳物製のホルダに保持し、そのホルダを固定する固定部を第1ホルダ38の固定部40と同様な構造によって引起ケース52Aに設けてあってもよい。
【0034】
図10は、昇降シリンダ6と伝動ケース11aとの連結部を示す側面図である。
伝動ケース11aには横断面形状がコの字状のブラケット78を溶接固定してあり、昇降シリンダ6のピストンをブラケット78に挿通した連結ピン79で連結して、昇降シリンダ6と伝動ケース11aとを相対揺動自在に連結してある。
【0035】
この連結部には、刈取前処理部10を上昇非作業位置に保持して保守点検などの作業を行う際に、刈取前処理部10の下降を阻止する下降阻止具80を阻止解除自在に設けてある。
【0036】
下降阻止具80は、図11にも示すように、昇降シリンダ6のピストンが内側に入り込み可能な横断面形状がU字状のU字状部材81と、U字状部材81の両外側に夫々溶接固定してある一対の板状アーム部材82とを備えている。
一対のアーム部材82の夫々は、ブラケット78に連結ピン79で上下揺動自在に支持してあり、下降阻止具80をブラケット78に固定する固定ボルト83のボルト挿通孔84を形成してある。
【0037】
そして、刈取前処理部10が下降作業位置に下降しているときは、図10(a)に示すように、U字状部材81を上方に揺動させて、ボルト挿通孔84と、ブラケット78に形成してあるボルト挿通孔85とに亘って挿通した固定ボルト83で下降阻止具80をブラケット78に固定して阻止解除状態に保持する。
【0038】
刈取前処理部10を上昇非作業位置に保持するときには、下降阻止具80をブラケット78から外して、図10(b)に示すように、U字状部材81の内側にピストンを入り込ませると共に、U字状部材81をシリンダケース86の端部に当接させることにより、刈取前処理部10の下降を防止する阻止状態に切り換える。
【0039】
阻止状態に切り換えたときには、下降阻止具80をブラケット78に固定していた固定ボルト83を、ブラケット78のボルト挿通孔85に再度取り付けておくので、仮に下降阻止具80が阻止解除側に揺動しようとしても、アーム部材82と固定ボルト83との接当により下降阻止具80の揺動を阻止できると共に、固定ボルト83を紛失するおそれも少ない。
【0040】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、補助伝動ケース30に無端回動チェーン34の入力軸53Bを第1ホルダ38及び切り起こし部70で支持させる構造を例に示したが、ケースとしての引起ケース52A,52Bに同様の構造で支持させる構成を採用してもよい。
(2)上記実施形態では、補助伝動ケース30に左右方向で対向する一対の切り起こし部70を形成した例を示したが、補助伝動ケース30に上下方向で対向する一対の切り起こし部70を形成してもよく、斜め対角位置で対向する一対の切り起こし部70を形成してもよい。
(3)上記実施形態では、無端回動チェーン34の入力軸53Bを補助伝動ケース30及び切り起こし部70で支持させる構造を例に示したが、回転輪体としての駆動スプロケット54A,54B、第1ガイドローラ56A,56B、第2ガイドローラ57A,57B、入力スプロケット32等を同様の構造で、補助伝動ケース30又は引起ケース52A,52Bに支持させる構成を採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、排ワラ処理装置に動力伝達するための伝動機構が回転輪体と当該回転輪体に巻き掛けられた無端回動チェーンとを備え、この伝動機構を内装してある板金製のケースに、回転輪体の支軸を回転自在に支持する軸受けが固定されたコンバインの支軸支持構造にも利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
30 ケース
33 回転輪体
34 無端回動チェーン
36 軸受け
38 ホルダ
40 固定部
53B 支軸
70 切り起こし部
71 開口部
72 フランジ
77 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転輪体と当該回転輪体に巻き掛けられた無端回動チェーンとを内装してある板金製のケースに、前記回転輪体の支軸を回転自在に支持する軸受けが固定されたコンバインの支軸支持構造であって、
前記軸受けが鋳物製のホルダに保持され、
前記ホルダを固定する固定部が前記ケースに設けられ、
前記固定部は、前記ケースを形成している板材をケース外側に向けて切り起こして設けた互いに対向する一対の切り起こし部と、それらの切り起こし跡に形成された開口部とを有し、
前記ホルダは、前記開口部に嵌め込まれた状態で、当該ホルダと前記一対の切り起こし部とに亘って挿通されたボルトで固定されているコンバインの支軸支持構造。
【請求項2】
前記ホルダには、前記開口部の縁部に係止されるフランジが設けられている請求項1記載のコンバインの支軸支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−205903(P2011−205903A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73778(P2010−73778)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】