コンバイン
【課題】扱胴カバーを開けることなく排藁搬送チェンを持ち上げて詰った排藁を簡単に除去することができるものとし、コンバイン作業の能率を向上させる。
【解決手段】脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設ける。
【解決手段】脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取脱穀後の排藁を搬出処理する排藁搬送装置を備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に示されているように、脱穀後の排藁を搬送する排藁搬送装置として、この排藁搬送チェンの搬送始端側が終端側を回動支点として下側に対設する挟持杆に対し上下回動するようにし、排藁が詰った場合にはロック手段を解除して搬送チェンを上方に持ち上げ、詰りの除去を行う技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−87139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来構成のものでは、搬送中の排藁が詰まったりすると、排藁搬送チェンを上方に持ち上げて、詰った排藁を除去するものであるが、排藁搬送チェンの上下回動をロック及びロック解除するロック手段は、扱胴カバーの開閉操作に連動して作動させるものであるため、操作が煩わしく、トラブル解消に手間を要し作業能率の低下を招く問題があった。
【0004】
本発明は、排藁搬送部に排藁が詰った場合、扱胴カバーを開けなくても規制手段の解除によって排藁搬送チェンの上昇回動操作を容易にし、詰った排藁を簡単に除去することができ、上記問題点を解消せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、クローラ(1)を備えた車体(2)の前部に刈取部(3)を設け、該車体(2)の後部に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設けたことを特徴とするコンバインとした。
【0006】
脱穀後の排藁は、フィードチェンの終端から排藁搬送装置14の始端に引き継がれる。引継ぎ後の排藁は下側の挟持杆17と上側の排藁搬送チェン16とによって挟持搬送され、終端から排藁カッターCに送り込まれて切断処理される。
【0007】
排藁搬送装置14へ詰った排藁、巻き付いた藁屑や雑草等を除去するときには、排藁搬送チェン16の上昇回動を規制している上昇回動規制手段35を規制解除状態に切り替え、排藁搬送チェン16を上方へ回動操作して、詰った排藁を除去したり、巻き付いた藁屑や雑草等を除去することができる。
【0008】
また、上昇回動規制手段35は、機体側の排藁支持フレーム34とチェンレール15との間に設けてあるので、上昇回動規制手段35の規制解除操作によって扱胴カバー10を開けることなく排藁搬送チェン16を持ち上げて詰った排藁を簡単に除去することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記排藁搬送装置(14)の始端側に排藁搬送チェン(16)を上下に回動操作する取手(41)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【0010】
排藁搬送チェン16の始端側を上方及び下方へ回動操作する際には、その始端側に設けた取手41を作業者が把持して、排藁搬送チェン16を上方へ持ち上げたり、下方の元位置へ持ち下げたりする。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記取手(41)によって脱穀後の排藁をフィードチェン(11)から排藁搬送装置(14)の始端部へ引継ぎ案内する構成としたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【0012】
フィードチェンの終端から排藁搬送チェン16の始端部に引き継がれる排藁は、引継ぎガイドを兼ねる取手41によって引継ぎ案内されるので、排藁搬送チェン16始端ヘの排藁の引継ぎが良好に行える。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、排藁搬送チェン16の上下回動を規制する上昇回動規制手段35を機体側の排藁支持フレーム34とチェンレール15との間に設けてあるので、上昇回動規制手段35の規制解除操作によって扱胴カバーを開けることなく排藁搬送チェン16を持ち上げて詰った排藁を簡単に除去することができ、コンバイン作業の能率を向上させることができる。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果を奏するうえに、排藁搬送装置14の始端側には排藁搬送チェン16を上下回動操作する取手41を設けてあるので、排藁搬送チェン16の上下回動操作が容易に行える。
【0015】
更に、請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果を奏するうえに、取手41が排藁の引継ぎガイドを兼ねるため、フィードチェンから排藁搬送チェン16への排藁の引継ぎ案内作用が所期通り円滑に行われ、構成も簡単となり安価に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に示すコンバインの構成について述べる。
走行クロ−ラ1を具備する車体2上には、前部に昇降可能な刈取部3を、後部に脱穀装置(脱穀部)4を搭載している。刈取部3の横側部には操作ボックス5や運転席6を備えた運転部が設置され、その後方にはグレンタンクGが装備されている。
【0017】
つぎに、脱穀装置4の構成につき説明する。扱胴7を内装軸架した扱室8の下半周部に沿って受網9を張設してあり、脱穀粒を漏下させて下方の揺動選別装置で揺動選別する構成としている。扱室8の上方部を覆う扱胴カバー10は、扱胴軸方向に平行な軸芯回りに揺動開閉可能に構成している。
【0018】
扱室8の扱口側には穀稈を挟持搬送するフイ−ドチェン11とこの上側に対設する挟持レ−ル11aを配設している。この挟持レ−ル11aは扱胴カバ−9側に装着して該カバ−と共に揺動開閉する構成である。
【0019】
また、扱室8の後方には、脱穀後の排藁の株元側と穂先側の2箇所を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置14が配設され、前記フィードチェン11から送られてくる排藁を受け取って排藁カッターCまで搬出処理するようになっている。
【0020】
株元側搬送装置14aは、チェンレール15に沿って券回する排藁搬送チェン16とこの下側に対設する挟持杆17とからなり、両者で排藁の株元を挟持搬送する構成であり、穂先側搬送装置14bは、搬送ラグ18付搬送チェン19とガイド杆20とからなり、両者で排藁の穂先側をガイドしながら係止搬送する構成である。
【0021】
扱室8の後側板12より後方に突設する扱胴軸13から排藁搬送装置14を駆動する駆動系としては、扱胴軸13に固着の出力プーリ21、ベルト22、入力プーリ23、ベベルギヤケース24内のベベルギヤ機構25、ベベルギヤケース24より斜め後方に延出する排藁伝動軸26、前記チェンレール15の中間部に軸架させたチェン駆動用スプロケット27を介して株元側の排藁搬送チェン16を回転駆動すべく連動連結している。チェン駆動用スプロケット27より後方途中に設けた従動スプロケット28、穂先側伝動軸29、穂先側駆動スプロケット30を介してラグ付搬送チェン19を排藁搬送終端側から回転駆動すべく連動構成している。
【0022】
排藁搬送装置14の株元側搬送装置14aはこの中間部位から駆動し、穂先側搬送装置14bはこの終端部位から駆動するので、始端側から駆動するものに比べ、フィードチェンとの引継ぎ部に所定の開放空間を構成することができ、排藁の詰りが防止できフィートチェンから排藁搬送装置始端への引継ぎが良好に行える。
【0023】
チェンレール15の始端側は、排藁搬送チェン16と共にチェン駆動用スプロケット27軸芯P回りに上下揺動変位可能に構成してある。排藁搬送部で排藁が詰った場合には、排藁搬送チェンの始端側を上方に持ち上げると詰った排藁を簡単に取り除くことができる。なお、チェンレールの上下回動軸芯部にトルクスプリングを設けて排藁搬送チェン16を上昇回動方向に付勢しておくと、排藁搬送チェンの持ち上げ操作力を軽くすることができる。
【0024】
排藁搬送チェン16の下側に対設する挟持杆17は押圧スプリング31を介してチェン16側に張圧保持させている。
扱室の後側板12と脱穀部4後端の脱穀機枠33とにわたって連結保持させた排藁支持フレーム34と上下動可能な前記チェンレール15との間には、排藁搬送チェン16の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な規制ロック手段(上昇回動規制手段)35が設けられている。規制ロック手段35は、チェンレール15に対し軸36回りに起伏自在に枢着された規制ロック部材37と、規制ロック部材37と一体的に設けられていて軸36芯方向にスライド可能なロックピン38と、前記排藁支持フレーム34に設けられて前記ロックピン38の挿入によってロック可能なロック穴39等からなる。規制ロック部材37は、上下方向の起立状態では、上端面が排藁支持フレーム34の下面に接当して排藁搬送チェンの上方への上昇回動を規制するようになっており、また、前後方向の水平倒伏状態では規制ロック部材の上端面が排藁支持フレームの下面から外れて排藁搬送チェンの上方への上昇回動を許容する構成になっている。そして、この規制ロック部材37を張圧スプリング40に抗して引っ張り操作すると、ロック状態にあるロックピン38が排藁支持フレーム34のロック穴39から引き抜かれてロック状態が解除されるようになっている。要するに、規制ロック部材37を手前側に引き、ロックピン38を排藁支持フレームのロック穴39から引き抜いて後方側へ回動操作すると、規制部材37の上端面が排藁支持フレームの下面から外れ、排藁搬送チェン16が上昇回動できる状態になる。
【0025】
株元側搬送装置14aの始端側には、排藁搬送チェン16の始端側を上下回動操作する取手41がチェンレール15と一体的に固着して設けられている。この取手41により作業者が把持して排藁搬送チェンを容易に上下回動操作することができる。また、この取手41は、前端側をフイ−ドチェン11の上側に対設する挟持レ−ル11aの終端部に臨ませ、後端側を排藁搬送チェン16と挟持杆17との挟持開始点近くに臨ませて、フィードチェン終端から排藁搬送チェン始端への排藁引継ぎ案内を兼ねるように構成している。
【0026】
扱室8の下側には揺動可能な揺動選別装置が設けられ、更に、その下方には選別方向の上手側から順に、唐箕44と、1番移送螺旋45と、2番移送螺旋46と、その上方に吸引排塵ファン47を設けて選別室を構成している。
【0027】
なお、1番揚穀筒48は1番移送螺旋45で回収された穀物を揚送してグレンタンクG内に収容する。また、2番揚穀筒49は2番移送螺旋46で回収された2番物を2番処理胴50の室内へ還元するようになっている。
【0028】
そして、前記揺動選別装置は、扱室からの脱穀処理後の処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別する構成であり、選別方向上手側から移送棚51、チャフシーブ52、ストローラック53の順に配置し、且つ、前記チャフシーブ52の下方にグレンシーブ54を配置して設け、前記唐箕44及び吸引排塵ファン47による選別風と揺動との共同作用によって扱室8から漏下してきた処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別処理するように構成している。
【0029】
図9に示す実施例は、エンジンEからの排ガスを排出する排気管55を途中部から第1排気管56と第2排気管57とに分岐させて設け、第1排気管56は、エンジンEと脱穀機4との間を前後方向に沿わせると共に後方向きの排気口56aから機体後方に向けて排気する構成とし、第2排気管57は、脱穀機内を左右横方向に貫通して横向きの排気口58から扱室一側のフィードチェン11側に向けて排気する構成としている。
【0030】
第2排気管57の排気口58側外方には、フィードチェンカバー60の下方において選別部のベルト伝動機構を覆うベルトカバー61を設けることによって排ガスの飛散を遮断し、排ガスが手扱ぎ作業時などにおける補助作業者にふりかからないようにしている。また、このベルトカバー61には、図10、図11に示すように、第2排気管57の排気口58に対向する部位において通風口62を設けて、排ガスをコンバイン左側の未刈地側に向けて排出するようにして、未刈稈の露払いを可能にしている。なお、この通風口を開閉板によって開閉自在とし、手扱ぎ作業時には閉じておき、通常の刈取脱穀作業時には開放して露払いをする構成とすることもできる。
【0031】
また、第2排気管57は、実施例では、図12に示すように、2重構造とした唐箕風胴63,63間の空間内に配管しているので、オーバヒートによって火災を起こしたり、処理物の熱による品質低下を招く恐れがある。これを防止するため、本例では唐箕風胴63の上面に温度センサ64を設置し、温度センサの検出結果が設定温度以上になると、警報装置(図示省略)を作動させ、オペレータに認識させることで、火災や処理物の熱による品質低下を未然に防止することができる。
【0032】
排気管55から第2排気管57への分岐部近くには、排ガス導入切替弁65を設け、前記温度センサ64による設定温度以上の検出結果に基づき、警報を発すると同時に、排ガス導入切替弁65を閉じ方向に作動させて、脱穀機内への排ガス導入を遮断するように構成することもできる。
【0033】
なお、前記温度センサ64は、図13に示すように、グレンシーブ54の始端側に設けるものであってもよい。また、唐箕44の2重風胴63,63間と唐箕風ガイド板66間との三角空間内にオイル等の蓄熱体(流体)67で満たした構成とすることにより、温度分布の均分化や作業負荷の変動による温度変化が少なくなり、安定した温度が保て、火災や処理物の熱による品質低下を防ぐことができる。
【0034】
また、前記第2排気管57に設けた放熱板59の枚数を、扱室のフィードチェン11側(株元側)と比べて、扱室の反フィードチェン側(穂先側)を多く(密)することで(図10参照)、処理物の多い扱室穂先側からの漏下湿材を効率よく暖めることができ、湿材適応性が向上することになる。
【0035】
前記排ガス導入切替弁65は、図14に示すように、第1排気管56側と第2排気管57側とに排気の切り替えができるように構成し、脱穀作業時には第2排気管57側に切り替え、非作業時には第1排気管55側に切り替える構成としている。そして、この排気の切り替えを刈脱クラッチレバー68の入り切り操作と連動させることにより、作業者は操作の手間が省け、湿材を効率よく暖めることができる。なお、排気の切り替えを脱穀クラッチレバーと連動させた場合には、手扱ぎ作業時は第2排気管57側への排気を遮断することによって作業者は快適に作業することができる。
【0036】
図15、図16に示す実施例について説明する。1番移送螺旋45及び2番移送螺旋46の受樋底部の掃除口を開閉する掃除口蓋70,70を互いに連動させて開閉操作軸71回りに揺動開閉可能に連動構成している。各掃除口蓋70,70は、リンク機構72を介して開閉操作軸71の回動に伴って揺動開閉する構成であり、そして、その開閉操作軸71には、該軸芯から左右方向に突設すると共に、左右両端部に両手で把持可能な握り部73a,73bを有した操作ハンドル73を装着している。この操作ハンドルによると、左右両端の握り部を持って回動操作することができるので、単一のレバー方式のものに比べ、極めて軽い操作力でもって掃除口蓋の開閉操作を行うことができる。また、この操作ハンドル73は、1番移送螺旋45、2番移送螺旋46の駆動プーリ74、75の外側に配置することによってハンドル長さを長くでき、操作荷重の更なる低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】コンバインの側面図
【図2】脱穀装置の切断側面図
【図3】脱穀装置の平面図
【図4】同上要部の平面図
【図5】同上要部の平面図
【図6】規制ロック手段の平面図を示し、(イ)はロック状態、(ロ)はロック解除状態を示す。
【図7】規制ロック手段の側面図
【図8】排藁搬送装置の要部の側面図、(a)上昇回動時、(b)通常作業時
【図9】コンバインの脱穀部要部の正面図
【図10】同上脱穀部要部の正面図
【図11】ベルトカバーの側面図
【図12】脱穀機の要部の側断面図
【図13】同上要部の側断面図
【図14】同上一部の切断正面図
【図15】脱穀機の要部の側面図
【図16】同上要部の平面図
【符号の説明】
【0038】
1 走行クローラ(クローラ)
2 車体
3 刈取部
4 脱穀装置
8 扱室
14 排藁搬送装置
15 チェンレール
16 排藁搬送チェン
17 挟持杆
27 チェン駆動用スプロケット
34 排藁支持フレーム
35 規制ロック手段(上昇回動規制手段)
36 軸
37 規制ロック部材
41 取手
P 軸芯
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取脱穀後の排藁を搬出処理する排藁搬送装置を備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に示されているように、脱穀後の排藁を搬送する排藁搬送装置として、この排藁搬送チェンの搬送始端側が終端側を回動支点として下側に対設する挟持杆に対し上下回動するようにし、排藁が詰った場合にはロック手段を解除して搬送チェンを上方に持ち上げ、詰りの除去を行う技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−87139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来構成のものでは、搬送中の排藁が詰まったりすると、排藁搬送チェンを上方に持ち上げて、詰った排藁を除去するものであるが、排藁搬送チェンの上下回動をロック及びロック解除するロック手段は、扱胴カバーの開閉操作に連動して作動させるものであるため、操作が煩わしく、トラブル解消に手間を要し作業能率の低下を招く問題があった。
【0004】
本発明は、排藁搬送部に排藁が詰った場合、扱胴カバーを開けなくても規制手段の解除によって排藁搬送チェンの上昇回動操作を容易にし、詰った排藁を簡単に除去することができ、上記問題点を解消せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、クローラ(1)を備えた車体(2)の前部に刈取部(3)を設け、該車体(2)の後部に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設けたことを特徴とするコンバインとした。
【0006】
脱穀後の排藁は、フィードチェンの終端から排藁搬送装置14の始端に引き継がれる。引継ぎ後の排藁は下側の挟持杆17と上側の排藁搬送チェン16とによって挟持搬送され、終端から排藁カッターCに送り込まれて切断処理される。
【0007】
排藁搬送装置14へ詰った排藁、巻き付いた藁屑や雑草等を除去するときには、排藁搬送チェン16の上昇回動を規制している上昇回動規制手段35を規制解除状態に切り替え、排藁搬送チェン16を上方へ回動操作して、詰った排藁を除去したり、巻き付いた藁屑や雑草等を除去することができる。
【0008】
また、上昇回動規制手段35は、機体側の排藁支持フレーム34とチェンレール15との間に設けてあるので、上昇回動規制手段35の規制解除操作によって扱胴カバー10を開けることなく排藁搬送チェン16を持ち上げて詰った排藁を簡単に除去することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記排藁搬送装置(14)の始端側に排藁搬送チェン(16)を上下に回動操作する取手(41)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【0010】
排藁搬送チェン16の始端側を上方及び下方へ回動操作する際には、その始端側に設けた取手41を作業者が把持して、排藁搬送チェン16を上方へ持ち上げたり、下方の元位置へ持ち下げたりする。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記取手(41)によって脱穀後の排藁をフィードチェン(11)から排藁搬送装置(14)の始端部へ引継ぎ案内する構成としたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【0012】
フィードチェンの終端から排藁搬送チェン16の始端部に引き継がれる排藁は、引継ぎガイドを兼ねる取手41によって引継ぎ案内されるので、排藁搬送チェン16始端ヘの排藁の引継ぎが良好に行える。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、排藁搬送チェン16の上下回動を規制する上昇回動規制手段35を機体側の排藁支持フレーム34とチェンレール15との間に設けてあるので、上昇回動規制手段35の規制解除操作によって扱胴カバーを開けることなく排藁搬送チェン16を持ち上げて詰った排藁を簡単に除去することができ、コンバイン作業の能率を向上させることができる。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果を奏するうえに、排藁搬送装置14の始端側には排藁搬送チェン16を上下回動操作する取手41を設けてあるので、排藁搬送チェン16の上下回動操作が容易に行える。
【0015】
更に、請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果を奏するうえに、取手41が排藁の引継ぎガイドを兼ねるため、フィードチェンから排藁搬送チェン16への排藁の引継ぎ案内作用が所期通り円滑に行われ、構成も簡単となり安価に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に示すコンバインの構成について述べる。
走行クロ−ラ1を具備する車体2上には、前部に昇降可能な刈取部3を、後部に脱穀装置(脱穀部)4を搭載している。刈取部3の横側部には操作ボックス5や運転席6を備えた運転部が設置され、その後方にはグレンタンクGが装備されている。
【0017】
つぎに、脱穀装置4の構成につき説明する。扱胴7を内装軸架した扱室8の下半周部に沿って受網9を張設してあり、脱穀粒を漏下させて下方の揺動選別装置で揺動選別する構成としている。扱室8の上方部を覆う扱胴カバー10は、扱胴軸方向に平行な軸芯回りに揺動開閉可能に構成している。
【0018】
扱室8の扱口側には穀稈を挟持搬送するフイ−ドチェン11とこの上側に対設する挟持レ−ル11aを配設している。この挟持レ−ル11aは扱胴カバ−9側に装着して該カバ−と共に揺動開閉する構成である。
【0019】
また、扱室8の後方には、脱穀後の排藁の株元側と穂先側の2箇所を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置14が配設され、前記フィードチェン11から送られてくる排藁を受け取って排藁カッターCまで搬出処理するようになっている。
【0020】
株元側搬送装置14aは、チェンレール15に沿って券回する排藁搬送チェン16とこの下側に対設する挟持杆17とからなり、両者で排藁の株元を挟持搬送する構成であり、穂先側搬送装置14bは、搬送ラグ18付搬送チェン19とガイド杆20とからなり、両者で排藁の穂先側をガイドしながら係止搬送する構成である。
【0021】
扱室8の後側板12より後方に突設する扱胴軸13から排藁搬送装置14を駆動する駆動系としては、扱胴軸13に固着の出力プーリ21、ベルト22、入力プーリ23、ベベルギヤケース24内のベベルギヤ機構25、ベベルギヤケース24より斜め後方に延出する排藁伝動軸26、前記チェンレール15の中間部に軸架させたチェン駆動用スプロケット27を介して株元側の排藁搬送チェン16を回転駆動すべく連動連結している。チェン駆動用スプロケット27より後方途中に設けた従動スプロケット28、穂先側伝動軸29、穂先側駆動スプロケット30を介してラグ付搬送チェン19を排藁搬送終端側から回転駆動すべく連動構成している。
【0022】
排藁搬送装置14の株元側搬送装置14aはこの中間部位から駆動し、穂先側搬送装置14bはこの終端部位から駆動するので、始端側から駆動するものに比べ、フィードチェンとの引継ぎ部に所定の開放空間を構成することができ、排藁の詰りが防止できフィートチェンから排藁搬送装置始端への引継ぎが良好に行える。
【0023】
チェンレール15の始端側は、排藁搬送チェン16と共にチェン駆動用スプロケット27軸芯P回りに上下揺動変位可能に構成してある。排藁搬送部で排藁が詰った場合には、排藁搬送チェンの始端側を上方に持ち上げると詰った排藁を簡単に取り除くことができる。なお、チェンレールの上下回動軸芯部にトルクスプリングを設けて排藁搬送チェン16を上昇回動方向に付勢しておくと、排藁搬送チェンの持ち上げ操作力を軽くすることができる。
【0024】
排藁搬送チェン16の下側に対設する挟持杆17は押圧スプリング31を介してチェン16側に張圧保持させている。
扱室の後側板12と脱穀部4後端の脱穀機枠33とにわたって連結保持させた排藁支持フレーム34と上下動可能な前記チェンレール15との間には、排藁搬送チェン16の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な規制ロック手段(上昇回動規制手段)35が設けられている。規制ロック手段35は、チェンレール15に対し軸36回りに起伏自在に枢着された規制ロック部材37と、規制ロック部材37と一体的に設けられていて軸36芯方向にスライド可能なロックピン38と、前記排藁支持フレーム34に設けられて前記ロックピン38の挿入によってロック可能なロック穴39等からなる。規制ロック部材37は、上下方向の起立状態では、上端面が排藁支持フレーム34の下面に接当して排藁搬送チェンの上方への上昇回動を規制するようになっており、また、前後方向の水平倒伏状態では規制ロック部材の上端面が排藁支持フレームの下面から外れて排藁搬送チェンの上方への上昇回動を許容する構成になっている。そして、この規制ロック部材37を張圧スプリング40に抗して引っ張り操作すると、ロック状態にあるロックピン38が排藁支持フレーム34のロック穴39から引き抜かれてロック状態が解除されるようになっている。要するに、規制ロック部材37を手前側に引き、ロックピン38を排藁支持フレームのロック穴39から引き抜いて後方側へ回動操作すると、規制部材37の上端面が排藁支持フレームの下面から外れ、排藁搬送チェン16が上昇回動できる状態になる。
【0025】
株元側搬送装置14aの始端側には、排藁搬送チェン16の始端側を上下回動操作する取手41がチェンレール15と一体的に固着して設けられている。この取手41により作業者が把持して排藁搬送チェンを容易に上下回動操作することができる。また、この取手41は、前端側をフイ−ドチェン11の上側に対設する挟持レ−ル11aの終端部に臨ませ、後端側を排藁搬送チェン16と挟持杆17との挟持開始点近くに臨ませて、フィードチェン終端から排藁搬送チェン始端への排藁引継ぎ案内を兼ねるように構成している。
【0026】
扱室8の下側には揺動可能な揺動選別装置が設けられ、更に、その下方には選別方向の上手側から順に、唐箕44と、1番移送螺旋45と、2番移送螺旋46と、その上方に吸引排塵ファン47を設けて選別室を構成している。
【0027】
なお、1番揚穀筒48は1番移送螺旋45で回収された穀物を揚送してグレンタンクG内に収容する。また、2番揚穀筒49は2番移送螺旋46で回収された2番物を2番処理胴50の室内へ還元するようになっている。
【0028】
そして、前記揺動選別装置は、扱室からの脱穀処理後の処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別する構成であり、選別方向上手側から移送棚51、チャフシーブ52、ストローラック53の順に配置し、且つ、前記チャフシーブ52の下方にグレンシーブ54を配置して設け、前記唐箕44及び吸引排塵ファン47による選別風と揺動との共同作用によって扱室8から漏下してきた処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別処理するように構成している。
【0029】
図9に示す実施例は、エンジンEからの排ガスを排出する排気管55を途中部から第1排気管56と第2排気管57とに分岐させて設け、第1排気管56は、エンジンEと脱穀機4との間を前後方向に沿わせると共に後方向きの排気口56aから機体後方に向けて排気する構成とし、第2排気管57は、脱穀機内を左右横方向に貫通して横向きの排気口58から扱室一側のフィードチェン11側に向けて排気する構成としている。
【0030】
第2排気管57の排気口58側外方には、フィードチェンカバー60の下方において選別部のベルト伝動機構を覆うベルトカバー61を設けることによって排ガスの飛散を遮断し、排ガスが手扱ぎ作業時などにおける補助作業者にふりかからないようにしている。また、このベルトカバー61には、図10、図11に示すように、第2排気管57の排気口58に対向する部位において通風口62を設けて、排ガスをコンバイン左側の未刈地側に向けて排出するようにして、未刈稈の露払いを可能にしている。なお、この通風口を開閉板によって開閉自在とし、手扱ぎ作業時には閉じておき、通常の刈取脱穀作業時には開放して露払いをする構成とすることもできる。
【0031】
また、第2排気管57は、実施例では、図12に示すように、2重構造とした唐箕風胴63,63間の空間内に配管しているので、オーバヒートによって火災を起こしたり、処理物の熱による品質低下を招く恐れがある。これを防止するため、本例では唐箕風胴63の上面に温度センサ64を設置し、温度センサの検出結果が設定温度以上になると、警報装置(図示省略)を作動させ、オペレータに認識させることで、火災や処理物の熱による品質低下を未然に防止することができる。
【0032】
排気管55から第2排気管57への分岐部近くには、排ガス導入切替弁65を設け、前記温度センサ64による設定温度以上の検出結果に基づき、警報を発すると同時に、排ガス導入切替弁65を閉じ方向に作動させて、脱穀機内への排ガス導入を遮断するように構成することもできる。
【0033】
なお、前記温度センサ64は、図13に示すように、グレンシーブ54の始端側に設けるものであってもよい。また、唐箕44の2重風胴63,63間と唐箕風ガイド板66間との三角空間内にオイル等の蓄熱体(流体)67で満たした構成とすることにより、温度分布の均分化や作業負荷の変動による温度変化が少なくなり、安定した温度が保て、火災や処理物の熱による品質低下を防ぐことができる。
【0034】
また、前記第2排気管57に設けた放熱板59の枚数を、扱室のフィードチェン11側(株元側)と比べて、扱室の反フィードチェン側(穂先側)を多く(密)することで(図10参照)、処理物の多い扱室穂先側からの漏下湿材を効率よく暖めることができ、湿材適応性が向上することになる。
【0035】
前記排ガス導入切替弁65は、図14に示すように、第1排気管56側と第2排気管57側とに排気の切り替えができるように構成し、脱穀作業時には第2排気管57側に切り替え、非作業時には第1排気管55側に切り替える構成としている。そして、この排気の切り替えを刈脱クラッチレバー68の入り切り操作と連動させることにより、作業者は操作の手間が省け、湿材を効率よく暖めることができる。なお、排気の切り替えを脱穀クラッチレバーと連動させた場合には、手扱ぎ作業時は第2排気管57側への排気を遮断することによって作業者は快適に作業することができる。
【0036】
図15、図16に示す実施例について説明する。1番移送螺旋45及び2番移送螺旋46の受樋底部の掃除口を開閉する掃除口蓋70,70を互いに連動させて開閉操作軸71回りに揺動開閉可能に連動構成している。各掃除口蓋70,70は、リンク機構72を介して開閉操作軸71の回動に伴って揺動開閉する構成であり、そして、その開閉操作軸71には、該軸芯から左右方向に突設すると共に、左右両端部に両手で把持可能な握り部73a,73bを有した操作ハンドル73を装着している。この操作ハンドルによると、左右両端の握り部を持って回動操作することができるので、単一のレバー方式のものに比べ、極めて軽い操作力でもって掃除口蓋の開閉操作を行うことができる。また、この操作ハンドル73は、1番移送螺旋45、2番移送螺旋46の駆動プーリ74、75の外側に配置することによってハンドル長さを長くでき、操作荷重の更なる低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】コンバインの側面図
【図2】脱穀装置の切断側面図
【図3】脱穀装置の平面図
【図4】同上要部の平面図
【図5】同上要部の平面図
【図6】規制ロック手段の平面図を示し、(イ)はロック状態、(ロ)はロック解除状態を示す。
【図7】規制ロック手段の側面図
【図8】排藁搬送装置の要部の側面図、(a)上昇回動時、(b)通常作業時
【図9】コンバインの脱穀部要部の正面図
【図10】同上脱穀部要部の正面図
【図11】ベルトカバーの側面図
【図12】脱穀機の要部の側断面図
【図13】同上要部の側断面図
【図14】同上一部の切断正面図
【図15】脱穀機の要部の側面図
【図16】同上要部の平面図
【符号の説明】
【0038】
1 走行クローラ(クローラ)
2 車体
3 刈取部
4 脱穀装置
8 扱室
14 排藁搬送装置
15 チェンレール
16 排藁搬送チェン
17 挟持杆
27 チェン駆動用スプロケット
34 排藁支持フレーム
35 規制ロック手段(上昇回動規制手段)
36 軸
37 規制ロック部材
41 取手
P 軸芯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローラ(1)を備えた車体(2)の前部に刈取部(3)を設け、該車体(2)の後部に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記排藁搬送装置(14)の始端側に排藁搬送チェン(16)を上下に回動操作する取手(41)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記取手(41)によって脱穀後の排藁をフィードチェン(11)から排藁搬送装置(14)の始端部へ引継ぎ案内する構成としたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【請求項1】
クローラ(1)を備えた車体(2)の前部に刈取部(3)を設け、該車体(2)の後部に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の扱室(8)の後方に脱穀後の排藁を挟持して後方に搬送する排藁搬送装置(14)を設け、該排藁搬送装置(14)を、チェンレール(15)に沿って券回する排藁搬送チェン(16)と該排藁搬送チェン(16)の下側に対向する挟持杆(17)とから構成し、チェンレール(15)の中間部位に軸架したチェン駆動用スプロケット(27)の軸芯(P)を支点として排藁搬送チェン(16)の始端側が上下回動する構成とし、機体側の排藁支持フレーム(34)とチェンレール(15)との間に排藁搬送チェン(16)の上昇回動を規制する規制状態と上昇回動を許容する規制解除状態とに切り替え可能な上昇回動規制手段(35)を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記排藁搬送装置(14)の始端側に排藁搬送チェン(16)を上下に回動操作する取手(41)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記取手(41)によって脱穀後の排藁をフィードチェン(11)から排藁搬送装置(14)の始端部へ引継ぎ案内する構成としたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−33977(P2009−33977A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198349(P2007−198349)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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