説明

コンバイン

【課題】刈取前処理部側からフィ−ドチェンの搬送始端部への穀稈受け継ぎ作用を補助すると共に超短稈を受け継いで脱穀処理できるものとする。
【解決手段】脱穀装置(2)のフィードチェン(22)の搬送始端部の内側の位置に該フィードチェン(22)よりも幅が狭い補助受継チェン(9a)を配置し、該補助受継チェン(9a)に刈取前処理装置(3)の後部から伝動装置を介して回転動力を伝動する構成とし、刈取前処理装置(3)側から補助受継チェン(9a)へ穀稈を受け継ぐ穀稈ガイド杆(24)の基部を刈取前処理装置(3)側の取付部材(26)に取り付け、穀稈ガイド杆(24)を後方へ延長して該穀稈ガイド杆(24)の後方延長部に形成した縦板状部を補助受継チェン(9a)の上側に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインとして、前側の刈取前処理装置から後側の脱穀装置に刈取穀稈を円滑に受継ぎ供給するために、刈取側の搬送装置と脱穀側のフィ−ドチェンとの間に、補助搬送装置や穀稈ガイド装置を設けた構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−295149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近の開発技術として、刈取前処理装置の供給調節装置と、脱穀装置のフィ−ドチェンとの間に受継チェンを設けて搬送穀稈を円滑に受け継ぐ受継装置が公開されている。しかし、この種の従来装置は、供給調節装置の終端部の高さ位置と脱穀装置の入り口漏斗の高さ位置との差異がほとんどなく、搬送穀稈の引継ぎが円滑に行われず、穂先側に搬送抵抗がかかって穂先遅れで脱穀装置に供給される等の課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために次の如き技術手段を講ずるものである。
すなわち、走行車体(1)上に脱穀装置(2)を搭載し、その前側に刈取前処理装置(3)を設けたコンバインにおいて、前記脱穀装置(2)のフィードチェン(22)の搬送始端部の内側の位置に該フィードチェン(22)よりも幅が狭い補助受継チェン(9a)を配置し、該補助受継チェン(9a)に刈取前処理装置(3)の後部から伝動装置を介して回転動力を伝動する構成とし、前記刈取前処理装置(3)側から補助受継チェン(9a)へ穀稈を受け継ぐ穀稈ガイド杆(24)の基部を前記刈取前処理装置(3)側の取付部材(26)に取り付け、穀稈ガイド杆(24)を後方へ延長して該穀稈ガイド杆(24)の後方延長部に形成した縦板状部を前記補助受継チェン(9a)の上側に配置したことを特徴とするコンバインとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、補助受継チェン(9a)によってフィ−ドチェン(22)の搬送始端部への穀稈受け継ぎ作用を補助すると共に超短稈を受け継いで円滑に脱穀処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例であって、要部の側面図である。
【図2】本発明の実施例であって、側面図である。
【図3】本発明の実施例であって、要部の平面図である。
【図4】本発明の実施例であって、コンバインの平面図である。
【図5】本発明の実施例であって、コンバインの側面図である。
【図6】本発明の別実施例1であって、扱胴の正面図である。
【図7】本発明の別実施例1であって、扱室内部の側面図である。
【図8】本発明の別実施例2であって、平面図である。
【図9】本発明の別実施例2であって、側面図である。
【図10】本発明の別実施例2であって、斜面図である。
【図11】本発明の別実施例3であって、要部の側面図である。
【図12】本発明の別実施例3であって、要部の背面図である。
【図13】本発明の別実施例3であって、分解斜面図である。
【図14】本発明の別実施例3であって、開放状態の斜面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を具体的に説明する。
コンバイン4は、図4および図5に示すように、クロ−ラ11を装備した走行車体1上に、脱穀装置2を搭載し、その前側に刈取前処理装置3を連結して一連の刈取脱穀作業ができる構成としている。
【0009】
まず、刈取前処理装置3は、図4および図5に示すように、基部を走行車体1の前部に設けた支持台(図示を省略している)に上下回動自由に枢着した刈取フレ−ム12を前方下方へ延長し、この刈取フレ−ム12に各装置を装着して構成している。すなわち、刈取前処理装置3は、前端下部に分草杆13を、その背後に傾斜状にした穀稈引起し装置14を、その後方低部には刈取装置15を、更に、図2に示すように、刈取穀稈を搬送する株元搬送装置16と、穂先搬送装置17と、扱深さ調節装置18と、穀稈供給装置5とを順次穀稈の受継搬送ができるように配置して前述の刈取フレ−ム12に取り付けて伝動可能に構成している。
【0010】
そして、扱深さ調節装置18は、従来から公知で図2に示すように、調節チェン18aと挾持杆18bとからなり、始端部を前記株元搬送装置16の終端部に搬送穀稈の株元を受継可能に臨ませて設け、後方上方に延長して終端部を穀稈供給装置5の始端部に臨ませて設けている。そして、扱深さ調節装置18は、図2に示すように、始端部を刈取フレ−ム12に枢着して終端側が搬送穀稈の稈身方向に沿って上下に揺動する構成とし、図示を省略している扱深さ制御モ−タ−に制御可能に接続して構成している。
【0011】
なお、穂先センサ19は、図2に示すように、穀稈の搬送通路の上方に垂下して設け、搬送穀稈の穂先位置(穀稈の丈)を検出して図示しないコントロ−ラに入力する構成としている。そして、コントロ−ラは、上記扱深さ制御モ−タ−に制御信号を出力するように接続して扱深さ自動制御を行なう構成としている。
【0012】
つぎに、穀稈供給装置5は、図2に示すように、刈取前処理装置3の終端部に供給チェンと挟持杆とからなり、前記扱深さ調節装置18から受継いだ搬送穀稈を脱穀装置2側に送る構成としている。この構成において、穀稈供給装置5は、搬送穀稈の株元を挟持して搬送し、穀稈上部(穂部)を穂先搬送装置17の穂先ラグが係止して持ち回るように奥側(図4の操縦座席20の方向)へ搬送して穀稈を横倒し状にして脱穀装置2側へ引継がせる構成としている。
【0013】
このように構成した刈取前処理装置3は、図5で解るように、油圧装置によって伸縮する刈取昇降シリンダ−21によって支持し、下部の通常の作業位置と上部の非作業位置との間を昇降する構成とし、中間位置に刈取り高さ調節ができる構成としている。
【0014】
つぎに、脱穀装置2は、図4および図5に示すように、フィ−ドチェン22を有し、従来から公知の如く、上側に扱胴を軸架した扱室を配置し、下側に揺動選別装置や圧風唐箕を内装した選別室を設け、供給された刈取穀稈を脱穀選別する構成としている。そして、フィ−ドチェン22は、上側に添わせて挟持杆23が設けられ、穂先部を上記扱室に挿入した穀稈の株元を挟持して搬送する構成としている。
【0015】
そして、入り口漏斗6は、図1、図3、図4に示すように、上記脱穀装置2の扱室の前側(穀稈供給側)に接続して設け、上面で引継ぎ穀稈を受継いで扱室に供給する機能を有するが、前記穀稈供給装置5の搬送終端部から段差を付けた低い位置(図1参照)に配置して構成している。そして、穀稈ガイドゴムプレ−ト10は、図1乃至図3に示すように、刈取前処理装置3の後部機枠7に取付けた支持部材8に固着して上記した入り口漏斗6に垂れ下げて連続した状態に設けている。そして、支持部材8は、図2乃至図4に示すように、基部側を前述のとおり後部機枠7に固着し、先端側を後述する補助受継チェン9a側に若干下向きに傾斜させて設けている。
【0016】
つぎに、前部受継チェン9bは、図3に示すように、前記フィ−ドチェン22の搬送始端部のすぐ前側に、フィ−ドチェン22の始端部を分割したように設け、刈取前処理装置3側の前述した穀稈供給装置5から受け継いだ穀稈を後続するフィ−ドチェン22に受け継がせる構成としている。そして、上述の補助受継チェン9aは、図3に示すように、前部受継チェン9bとフィ−ドチェン22との内側に配置して設け、前記前部受継チェン9bの受継作用時に、穀稈の穂先側を支持できる構成としている。そして、前部受継チェン9bは、図3に示すように、その搬送始端部を、補助受継チェン9aの搬送始端部より前側位置(穀稈搬送方向の上手側)に配置し、終端部分も上記補助受継チェン9aの終端部分より前側に位置させて構成している。この場合、補助受継チェン9aは、前部受継チェン9bの終端部とフィ−ドチェン22の搬送始端部との間の穀稈受け継ぎ作用を補助すると共に、超短稈(前部受継チェン9bまで株元が届かない程度の短い穀稈)を受け継ぐことができる構成としている。
【0017】
そして、前部受継チェン9bと補助受継チェン9aは、請求項に記載した受継チェン9に相当し、図示は省略したが、刈取前処理装置3の後部から伝動装置を介して回転動力を伝動する構成としている。
【0018】
そして、穀稈ガイド杆24、25は、図2および図3に示すように、基部を前側の前記刈取前処理装置3の取付部材26にそれぞれ取り付けて後方に延長して補助受継チェン9aと前部受継チェン9bとの上側(穀稈搬送面)に沿わせて設け、更に、後方の前記フィ−ドチェン22の挟持杆23の側方位置まで延長して構成している。そして、穀稈ガイド杆24、25は、図3に示すように、二本の先端部が挟持杆23を挟むように両側に位置し、穀稈の受け継ぎを確実に行なう構成としている。そして、穀稈ガイド杆24、25は、弾性素材を用いて構成しており、前部受継チェン9bと補助受継チェン9aとの位置が上下に変化したときにも充分に順応することができ、更には、受継穀稈の層厚の変化にも適確に対応できるものとなっている。
【0019】
つぎにその作用について説明する。
まず、エンジンを始動して、刈取クラッチや脱穀クラッチを入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行車体1を前進走行してコンバイン4による刈取脱穀作業を開始する。すると、圃場の穀稈は、前端下部にある分草杆13によって分草作用を受け、ついで穀稈引起し装置14の引起し作用によって倒伏状態から直立状態に引き起こされ、株元が刈取装置15に達して刈り取られ、株元搬送装置16と穂先搬送装置17に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
【0020】
そして、穀稈は、扱深さ調節装置18から穀稈供給装置5に順次連続状態で受け継がれ、その終端部分において、穂先側が穂先搬送装置17によって持ち回られながら横倒し状態になって穀稈ガイドゴムプレ−ト10上に達する。そして、穀稈は、株元が穀稈供給装置5の終端部から離れると、各穀稈ガイド24、25に案内されて前部受継チェン7の始端部に達して挟持され、穂先側が垂れ下がっている穀稈ガイドゴムプレ−ト10上を滑るように案内されて入り口漏斗6上に落下するようにして整然と引き継がれることになる。このとき、引継ぎ穀稈は、穀稈供給装置5の終端部から段差のある状態に低い位置の入り口漏斗6上に滑り落ちるものであるから搬送抵抗がほとんどなく、従来のような穂先遅れの状態にはならずに扱室に供給されることになる。
【0021】
このようにして、引継ぎ穀稈は、株元が前部受継チェン9bの終端部から補助受継チェン9aの補助を受けながらフィ−ドチェン22に受け継がれ、穂先側が、上述したように、入り口漏斗6から扱室に供給されて脱穀作用を受けながら後方に搬送されることになる。
【0022】
以上述べたように、本発明は、刈取前処理装置3の穀稈供給装置5の終端部から脱穀装置2の入り口漏斗6上に引継がれる穀稈は、高い位置から段差のある低い位置にきわめて円滑に引継がれて脱穀装置2に供給されるものとなった。
【0023】
そして、穀稈ガイドゴムプレ−ト10は、刈取前処理装置3の穀稈供給装置5から脱穀装置2の入り口漏斗6上に引継がれる穀稈の搬送姿勢を安定させることができて、穂揃いを良くしながら脱穀装置2に供給できるから脱穀効率を高める効果を発揮することができる。
【0024】
別実施例1
つぎに、図6および図7に基づいて別実施例1を説明する。
別実施例1は、扱胴30の改良に関し、始端部における藁の巻き付きを防止して、扱室31に供給された穀稈を素早く扱歯32側に誘導・案内する(藁の取込みを良くする)構成としたものである。
【0025】
まず、扱胴30は、図6に示すように、始端部前面の全周に帯状幅の平坦面33を形成し、この平坦面33の全周に連続して傾斜案内面34を形成した構成としている。
そして、誘導スクレパ−35は、前記平坦面33に正面視(図6参照)において、左右対称な位置に取り付けるが、扱胴30の回転方向(矢印A)に対して供給された藁を外周側に誘導できるように構成している。すなわち、誘導スクレパ−35は、図6で解るように、回転方向(矢印A)の先端部が内周側にあり、終端部が外周側位置するように誘導傾斜面35aを設け、扱胴30の回転によって藁を外周側に誘導する構成としている。
【0026】
そして、スパイラル羽根36は、図6および図7に示すように、スパイラル形状に捻転し、上記平坦面33の外周縁に連続する傾斜案内面34を四等分した位置にそれぞれ装着している。実施例の場合、全周に四枚を設けているが、枚数にはこだわらない。
【0027】
そして、扱胴30は、周面に複数の扱歯32を取り付けて、扱室31内に軸架している。図7において、37は穀稈供給口、38は選別網、39は排塵口、40は排藁口である。
【0028】
以上のように構成された別実施例1は、扱胴30が矢印Aの方向に回転されている扱室31に穀稈供給口37から穀稈を供給して脱穀作業を開始すると、誘導スクレパ−35は、扱胴30と共に回転して藁を外側へ誘導する。この場合、誘導スクレパ−35は、供給された藁を先端部が内側に、終端部が外側に位置する誘導傾斜面35aによって回転に伴い外周のスパイラル羽根36側に誘導する。
【0029】
このようにして、穀稈は、誘導スクレパ−35からスパイラル羽根36に達すると、捻転形状のスパイラル面によって傾斜案内面34上を案内されて、扱胴30外周の扱歯32に供給される。
【0030】
以上述べたように、別実施例1は、穀稈を誘導スクレパ−35とスパイラル羽根36との共同作用により扱歯32の位置に誘導案内して回転部分に巻き付くことなく、扱胴30の始端部分における穀稈の取込み性能を一段と向上する特徴がある。
【0031】
別実施例2
つぎに、図8乃至図10に基づいて別実施例2を説明する。
別実施例2は、脱穀装置の排藁部に設けた排藁チェンのオ−プン装置に関し、排藁チェンと挟持杆との間に排藁が詰ったとき容易に清掃、取り除きができる装置である。
【0032】
まず、排藁チェン45は、基部側を駆動スプロケット46に係合し、先端側を従動スプロケット47に係合して脱穀装置の排藁部に設けている。そして、駆動スプロケット46は、図示しない扱胴回転軸の終端部から回転動力が伝動される入力プ−リ48に伝動機構49を介して伝動可能に構成している。そして、伝動機構49は、駆動スプロケット46と入力プ−リ48と共に伝動ケ−ス50に軸受支持した構成としている。そして、他方側の従動スプロケット47は、テンション作用ができるように軸受して構成している。そして、排藁チェン45は、回動支点軸51に回動自由に支持した支持ア−ム52を先端側に連結して固着しており、基部側の前記伝動ケ−ス50の固定状態を解除すれば、上方にオ−プン回動できる構成としている。
【0033】
すなわち、前記伝動ケ−ス50は、図8および図10に示すように、脱穀装置に固定して排藁チェン45の上方に配置している上部フレ−ム53に、取付板54と、連結部材55と、固定ボルト56とを介して係脱自由に連結支持した構成としている。具体的には、図10に示すように、上部フレ−ム53の取付板54に、伝動ケ−ス50側の連結部材55を重ねて固定ボルト56によって固着する構成としている。
【0034】
このように、固定ボルト56は、取付板54に連結部材55を重ね合わせて、その上側からねじ部を差し込んで、ハンドル57によって回してねじ止めする構成としている。
つぎに、排藁チェン45は、オ−プンするときには、ハンドル57によって取り付け時の逆に回して固定ボルト56を外し、取付板54から連結部材55を分離して上方に回動することができる。
【0035】
そして、排藁チェン45は、下側に沿わせて挟持杆58を設け、排藁を挟持しは搬送する構成とし、穂先側には、穂先排藁ラグ59を併設して構成している。
別実施例2は、上述のように、排藁チェン45を単独でオ−プン可能に構成しているから、挟持杆58との間に藁詰りが発生すると、固定ボルト56を外して比較的簡単に上方に回動して詰っている藁の取り除きができる利点がある。
【0036】
別実施例3
つぎに、図11乃至図14に基づいて別実施例3を説明する。
別実施例3は、揺動選別棚60の終端部の外側に設けた排塵ガイド61に関し、排塵物の排出作用を促進しながら圃場の既刈稈側に誘導落下するものである。
【0037】
まず、コンバインに搭載された脱穀装置62であって、揺動選別棚60は、図11に示すように、脱穀装置62の選別室63に揺動自由に支架して設けている。そして、揺動選別棚60は、後部にストロ−ラック64を配置して設け、終端部にはゴム垂れ65を垂下して設け、選別しながら移送してきた排塵物を終端部から機外に排塵する構成としている。そして、排塵ガイド61は、図12および図13に示すように、左右二つを揺動選別棚60に取り付け、背面視(図12参照)において、右側を下方にして傾斜し排塵物を圃場の既刈稈側に誘導落下する構成としている。そして、排塵ガイド61は、後縁の下側に切欠部61aを設けて排藁カッタ−66の拡散ロ−タ67に接近した配置構成としている。
【0038】
そして、排塵装置68は、実施例の場合、排塵風を排塵ガイド61と拡散ロ−タ67側に排塵する構成にしている。
別実施例3は、以上のように構成しているから、コンバインによる刈取脱穀作用に伴って揺動選別棚60の終端にあるストロ−ラック64から外側に排塵された排塵物は、排塵ガイド61上に落下する。すると、排塵物は、排塵ガイド61の傾斜によって既刈稈側に案内されて落下しながら拡散ロ−タ66に達し、圃場面に拡散される。このようにして、排塵物は、圃場の既刈稈側に落下するから次工程においてコンバインの前端部にある分草杆に引っ掛かることがない。
【0039】
そして、実施例の場合、拡散ロ−タ67は、上側の排藁カッタ−66で切断した藁と、排塵装置68から排塵された排塵物と、排塵ガイド61上からの排塵物とを受け継いで圃場面に拡散する。
【0040】
このように、別実施例3は、揺動選別棚60の棚先から排出される排塵物を圃場の既刈稈側に迅速に排塵して詰りや停滞を起こさせない特徴を有する。
【符号の説明】
【0041】
1 走行車体
2 脱穀装置
3 刈取前処理装置
9a 補助受継チェン
22 フィードチェン
24 穀稈ガイド杆
26 取付部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(1)上に脱穀装置(2)を搭載し、その前側に刈取前処理装置(3)を設けたコンバインにおいて、前記脱穀装置(2)のフィードチェン(22)の搬送始端部の内側の位置に該フィードチェン(22)よりも幅が狭い補助受継チェン(9a)を配置し、該補助受継チェン(9a)に刈取前処理装置(3)の後部から伝動装置を介して回転動力を伝動する構成とし、前記刈取前処理装置(3)側から補助受継チェン(9a)へ穀稈を受け継ぐ穀稈ガイド杆(24)の基部を前記刈取前処理装置(3)側の取付部材(26)に取り付け、穀稈ガイド杆(24)を後方へ延長して該穀稈ガイド杆(24)の後方延長部に形成した縦板状部を前記補助受継チェン(9a)の上側に配置したことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−57504(P2010−57504A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260194(P2009−260194)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【分割の表示】特願2000−126412(P2000−126412)の分割
【原出願日】平成12年4月26日(2000.4.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】