説明

コンバイン

【課題】本発明は、エンジン吸気系のプレエアクリーナを運転座席の直ぐ後に設けてプレエアクリーナの清掃を運転部から容易に行えるようにすることを意図した発明である。
【解決手段】昇降自在な刈取り部8の後方の走行機体横一側に運転座席3を備えた運転部4を設け、運転部4の後方に穀粒貯留部6を、穀粒貯留部6の横側に脱穀機7をそれぞれ設け、運転座席3の下部のエンジンボンネット21内にエンジン19を搭載し、エンジン19にエンジン吸気系のエアクリーナ31を連通接続し、エアクリーナ31にプレエアクリーナ32を連通接続したコンバインであって、プレエアクリーナ32を運転座席3の背凭れの後方近傍に配備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行しながら刈り取りと脱穀をするコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンバインとして、例えば特許文献1に示されているように、走行機体の前方に昇降自在な刈取り部を設け、刈取り部の後方で、走行機体の前部の横一側に運転座席を備えた運転部を設け、運転部の後方に穀粒貯留部を設け、穀粒貯留部の横側に脱穀機を設け、運転座席の下部のエンジンボンネット内にエンジンを搭載し、エンジンに第1吸気路を介してエンジン吸気系のエアクリーナを連通接続し、エアクリーナに第2吸気路を介してプレエアクリーナを連通接続したものが知られている。
【0003】
上記したコンバインでは、運転座席の背凭れの後方近傍にエアクリーナを設け、このエアクリーナに接続しているプレエアクリーナを、脱穀機の横側方の穀粒タンクの揚送装置の設置のために形成した揚送装置設置用の空間に配設していた。
【0004】
又、従来、例えば特許文献2に示されているように、脱穀機の前側壁に脱穀機体横方向に並べて支持された扱胴駆動プーリとガイドプーリとを備え、前記前側壁の下部の走行機体前方側に設けた伝動ケースを備え、前記伝動ケースに前記扱胴駆動プーリの下方に配置して設けた出力プーリと、前記ガイドプーリと、前記扱胴駆動プーリとにわたって巻回された伝動ベルトを備えたコンバイン知られている。
【0005】
上記した後者のコンバインは、伝動ベルトがガイドプーリによるガイドによって脱穀機の前側に位置する穀稈供給路に入り込まないようにして扱胴に動力伝達するものである。
特許文献2に記載されたコンバインの脱穀機では、扱胴駆動プーリ、第2中間プーリ(ガイドプーリに相当)、ミッション(伝動ケースに相当)、出力プーリ、伝動ベルトを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−95331号公報(段落〔0013、0016〕、図1、図2)
【特許文献2】特開平7−274678号公報(段落〔0018〕、図1、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に示されている構成を採用すれば、脱穀機の上方の高所位置で穀粒タンクに形成された空間にプレエアクリーナを配置することとなるので、プレエアクリーナに浮遊藁が近づくことが少なくなって、プレエアクリーナに吸い込まれる空気に浮遊藁や塵埃の吸い込み量が少なくなるという利点があるが、プレエアクリーナが運転部から遠く離れた位置となっているので、農繁期には毎日清掃されるべきプレエアクリーナの清掃作業について、作業者がその都度、運転部から離れて脱穀機の上に乗って作業しなければならないという煩わしさがあった。
また、エアクリーナとプレエアクリーナとが離れているのでこれらを接続する長いゴムホースが別途必要である。
【0008】
本発明の第1の目的は、プレエアクリーナの清掃を容易に行えるようすることのできるコンバインを提供することにある。
又、本発明の他の目的は、エアクリーナとプレエアクリーナとの間に長いゴムホースを接続しなくてもよいようにすることにある。
【0009】
特許文献2に示されているコンバインでは、脱穀機体の前側壁に伝動ベルトの張力による荷重が掛かるのであり、その荷重などに耐える強度を前側壁に備えさせる必要がある。前側壁に補強リブなどを一体成形するなどの補強手段を採用すると、金型製作などの面から前側壁の製作に掛かる費用が高くなっていた。
【0010】
本発明の第2の目的は、前側壁に適切な強度を備えさせることができながら安価に得ることができるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
〔第1発明の構成〕
本第1発明は、走行機体の前方に昇降自在な刈取り部を設け、刈取り部の後方で、走行機体の前部の横一側に運転座席を備えた運転部を設け、運転部の後方に穀粒貯留部を設け、穀粒貯留部の横側に脱穀機を設け、運転座席の下部のエンジンボンネット内にエンジンを搭載し、エンジンに第1吸気路を介してエンジン吸気系のエアクリーナを連通接続し、エアクリーナに第2吸気路を介してプレエアクリーナを連通接続したコンバインにおいて、プレエアクリーナを運転座席の背凭れの後方近傍に配備してあることを特徴とする。
【0012】
〔第1発明の作用〕
本第1発明の構成によると、プレエアクリーナを運転座席の背凭れの後方近傍に配備してあるので、プレエアクリーナを運転部から容易に手入れすることができる。
【0013】
〔第1発明の効果〕
本第1発明によると、刈取り収穫作業の開始前、或いは作業終了後の都度、清掃すればよいとされているプレエアクリーナの清掃をするのに、その都度、運転部から離れた位置まで移動することもなく、操縦者が運転部に居ながらにしてプレエアクリーナの清掃を行うことができるので、清掃作業に煩わしさがなく容易に行うことができる。
【0014】
〔第2発明の構成〕
本第2発明は、第1発明の構成において、エアクリーナを運転座席の背凭れの後方近傍に配備し、エアクリーナの上方にプレエアクリーナを配置してある。
【0015】
〔第2発明の作用効果〕
本第2発明によると、運転座席の下部のエンジンボンネット内のエンジンに対して吸気系のエアクリーナとプレエアクリーナを接続するのに、エンジンの上部に位置する運転座席の背凭れの後方のエアクリーナの上部に、プレエアクリーナを運転座席から大きく離間しない運転座席の背凭れ近傍位置に配備してあるので、エアクリーナとプレエアクリーナとが近接して配置されることとなり、両者を直結することができることとなるので長いホースを廃止して安価な構成とすることができた(両者を直結しなくても短いホースで済ますことができた)。
【0016】
〔第3発明の構成〕
本第3発明は、第1発明または第2発明の構成において、プレエアクリーナを正面視で運転座席の背凭れ上端の上方近傍に配備してある。
【0017】
〔第3発明の作用効果〕
本第3発明では、プレエアクリーナを運転座席の背凭れの後方近傍で、背凭れ上端の上方近傍に配備してある。即ち、プレエアクリーナを運転座席に近接した後方上方に配置してあるので、プレエアクリーナが運転座席から近くて手入れのし易い高さにあり、プレエアクリーナを運転部の位置から容易に手入れを行うことができる。
【0018】
〔第4発明の構成〕
本第4発明は、第1発明〜第3発明のいずれかの構成において、プレエアクリーナを運転座席の背凭れと穀粒貯留部との間の空間に配備してある。
【0019】
〔第4発明の作用効果〕
コンバインでは一般に、運転座席の背凭れと穀粒貯留部(穀粒タンクや穀粒ホッパー等)との間に空間が生じているので、本第4発明では前述の空間を有効に利用して、この空間にプレエアクリーナを配備している。これにより、運転座席の背凭れや穀粒貯留部等において、プレエアクリーナを配備する空間を設ける為の改造等を施す必要なしに、プレエアクリーナを無理なく配備することができる。
【0020】
〔第5発明の構成〕
本第5発明は、脱穀機の前側壁に脱穀機体横方向に並べて支持された扱胴駆動プーリとガイドプーリとを備え、前記前側壁の下部の走行機体前方側に設けた伝動ケースを備え、前記伝動ケースに前記扱胴駆動プーリの下方に配置して設けた出力プーリと、前記ガイドプーリと、前記扱胴駆動プーリとにわたって巻回された伝動ベルトを備えたコンバインにおいて、
前記前側壁を走行機体下方側から支持する棒状の支持部材を、前記伝動ベルトの前記出力プーリと前記ガイドプーリとの間に位置する部分に沿わせて設けてある。
【0021】
〔第5発明の作用効果〕
本第5発明の構成によると、伝動ベルトの張力によって前側壁に掛かる荷重に支持部材を効率よく対抗させ、前側壁の補強を支持部材によって効果的に行なわせることができる。
【0022】
したがって、前側壁を支持部材によって補強させて扱胴を脱穀負荷に抗して強固に駆動できるなど優れた脱穀機強度を有するものでありながら、棒状の支持部材を設けた簡単な構造の補強対策によって安価に済むコンバインを得ることができる。
【0023】
〔第6発明の構成〕
本第6発明は、第5発明の構成において、前記支持部材の前記前側壁側とは反対側が前記伝動ケースに支持されている。
【0024】
〔第6発明の作用効果〕
本第6発明の構成によると、本第5発明の構成が備える作用効果に加え、つぎの作用効果も備える。
【0025】
本第6発明の構成によると、支持部材を前側壁と走行機体の機体フレームとにわたって設けるに比べ、支持部材を前側壁と伝動ケースとにわたる短尺部材で済ませることができる。
【0026】
したがって、支持部材を短尺部材で済ませたより構造簡単な補強対策によってより安価に済むコンバインを得ることができる。
【0027】
〔第7発明の構成〕
本第7発明は、第5発明又は第6発明の構成において、前記前側壁を走行機体下方側から支持する棒状の補強部材を、前記支持部材よりも脱穀フィードチェーン側に配置して設けてある。
【0028】
〔第7発明の作用効果〕
本第7発明の構成によると、本第5又は第6発明の構成が備える作用効果に加え、次の作用効果を備える。
【0029】
本第7発明の構成によると、前側壁に掛かる荷重に前記支持部材によって対抗させるのみならず、前記支持部材よりも脱穀フィードチェーン側において補強部材によっても対抗させて前側壁の補強を支持部材と補強部材とによって効果的に行なわせることができる。
【0030】
したがって、前側壁を支持部材と補強部材とによって補強させて扱胴を脱穀負荷に抗して強固に駆動できるなど優れた脱穀機強度を有するコンバインを得ることができる。
【0031】
〔第8発明の構成〕
本第8発明は、第7発明の構成において、前記支持部材および前記補強部材を前記前側壁に連結するよう前記支持部材と前記補強部材とにわたって連結された脱穀機体横向きの連結部材を設けてある。
【0032】
〔第8発明の作用効果〕
本第8発明の構成によると、本第7発明の構成が備える作用効果を備えるに加え、次の作用効果を備える。
【0033】
本第8発明の構成によると、前側壁の連結部材が連結する脱穀機体横方向での範囲であって、支持部材や補強部材の脱穀機体横方向での大きさよりも広い範囲に支持部材および補強部材を支持作用させることができる。
【0034】
したがって、棒状の支持部材や補強部材を設けた構造簡単な補強手段を採用するものでありながら、前側壁が脱穀機体横方向での広範囲にわたって支持部材および補強部材によって支持されて優れた脱穀機強度を発揮するコンバインを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第1の実施の形態のコンバインの側面図である。
【図2】第1の実施の形態のコンバインの平面図である。
【図3】第1の実施の形態の運転部の平面図である。
【図4】第1の実施の形態の運転部と原動部の側面の部分断面図である。
【図5】第1の実施の形態の運転部と原動部の正面の部分断面図である。
【図6】第1の実施の形態の原動部の背面の部分断面図である。
【図7】第1の実施の形態の運転座席側の天板を示す部分平面図である。
【図8】第1の実施の形態のオーガのスイッチ操作部材を示す部分斜視図である。
【図9】第2の実施の形態のコンバインの全体側面図である。
【図10】第2の実施の形態のコンバインの全体平面図である。
【図11】第2の実施の形態の脱穀機の縦断側面図である。
【図12】第2の実施の形態の扱胴伝動構造と前側壁支持構造との正面図である。
【図13】第2の実施の形態の扱胴伝動構造と前側壁支持構造との側面図である。
【図14】第2の実施の形態の扱胴の断面図である。
【図15】第2の実施の形態のテンションアーム支持構造の断面図である。
【図16】第2の実施の形態のテンションアームの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の第1の実施の形態と第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態のコンバインの側面図である。図2は、本発明の第1の実施の形態のコンバインの平面図である。これらの図に示すように、本発明の第1の実施の形態のコンバインは、クローラ式走行装置1によって自走しながら稲、麦などを収穫するもので、機体フレーム2に、走行機体前部の右側に配置の運転座席3を備えた運転部4と、運転座席3の下方の配置した原動部5と、運転座席3の後方に配置した穀粒貯留部としての穀粒タンク6と、穀粒タンク6の横の左側に配置した脱穀機7とを備えるとともに、機体フレーム2に対して昇降自在に連結した刈取り部8を備えて構成されている。
【0037】
前記刈取り部8は、刈取り部フレーム9が油圧シリンダ(図示せず)によって機体フレーム2に対して上下に揺動操作されることにより、刈取り部8の前端部に位置する分草具10が地面付近に下降した下降作業状態と、分草具10が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
刈取り部8を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取り部8は、植立穀稈を分草具10によって引起し装置11に導入して引起し処理し、引起し処理される植立穀稈をバリカン形の刈取り装置12によって刈取り処理し、刈取り穀稈を供給搬送装置(図示せず)によって走行機体後方向きに搬送して脱穀機7の脱穀フィードチェーン(図示せず)に供給する。脱穀機7は、脱穀フィードチェーンによって刈取り穀稈の株元側を後方向きに挟持搬送し、この搬送穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。
【0038】
前記穀粒タンク6は脱穀機7からの脱穀粒を回収して貯留する。穀粒タンク6は、箱状に構成され、その下部側が下窄まりに構成され、その底部に前後方向に沿った底スクリュー13が配設されている。この底スクリュー13の後端部は、前記穀粒タンク6の後壁6aより後方に延出されて揚送筒14に内蔵した揚送スクリュー15に連動連結されている。揚送筒14の上端部には、縦軸芯Z周り及び横軸芯P周りに揺動操作可能に支持したオーガ16を接続してある。オーガ16は揚送スクリュー15に連動連結された横送スクリュー17と横送筒18とを備えて構成されている。前記底スクリュー13の軸を穀粒タンク6の前壁6bの前方に突出させ、その前端に設けた入力プーリN1から動力を受け、底スクリュー13の回転力は揚送スクリュー15及び横送スクリュー17に伝達される。穀粒タンク6内の穀粒は揚送筒14を介してオーガ16の先端から排出される。
【0039】
前記オーガ16は図2に示す格納状態の位置からは前記縦軸芯Z周りに反時計方向にのみ旋回可能で、格納位置から角度aだけ旋回するとオーガ16は真後ろ向きとなり、更に角度b(約90度)だけ旋回させると右横向きとなる。角度bの範囲が通常の穀粒を排出させる範囲で、角度cの範囲ではオーガ16が旋回しないように設定されている。穀粒の排出が完了した後は、オーガ16を時計周りに旋回させて格納位置に格納することができる。旋回不能範囲cはリミットスイッチ又はポテンショメータからなる位置検出センサ(図示せず)による位置検出により旋回位置を検知させてオーガ16の旋回作動を停止させることができる。オーガ16の下降下限位置はオーガ16の水平姿勢から下方に約10度に設定してある。
【0040】
図3は運転部4の平面図、図4は運転部4と原動部5との側面の部分断面図、図5は運転部4と原動部5の正面の部分断面図、図6は原動部5の背面の部分断面図である。図に示すように、原動部5は、エンジン19とこのエンジン19よりも走行機体横外側に位置したエンジン冷却ラジエータ20と、このエンジン冷却ラジエータ20及びエンジン19を覆うエンジンボンネット21とを備えている。
【0041】
前記エンジンボンネット21は、エンジン19の上方に位置する天板22と、エンジン19の前側に位置する前カバー23と、後側に位置する後カバー24と、右側に位置する右横カバー25と、左側に位置する左横カバー26を備えて構成してある。左横カバー26は上半部にだけ施してあり、下半部は開放してある。左横カバー26の前後方向で運転座席3の前端部よりも後方側は板金製のパンチングメタル44で、略運転座席3よりも前方側はゴム製のハンプ45で構成している。左横カバー26を備えることによって、エンジンルーム内に刈取り搬送されている穀稈の藁屑の浸入が低減されるとともに、エンジン19の冷却性能の向上、及び、エンジン19からの動力が取り易く、メンテナンスも行い易くなっている。走行機体の右横外側方の右横外側壁27には、エンジン冷却風の吸気口28を備え、エンジンボンネット16の右横カバー25と一体成形されている。そして、エンジンボンネット21の天板22で前記運転座席3を支持している。
【0042】
エンジンボンネット21の後端の後カバー24を天板22の高さまで延設し、後カバー24の沿って設けた断面矩形の支柱29を立設して下端を機体フレーム2に固定し、支柱29に後カバー24を支持してある。支柱29は正面視、運転座席3の左右方向略中央に位置し、後カバー24における支柱29が位置する前面にステー30を設け、このステー30に、エンジン19の吸気系のエアクリーナ31を取付けるとともに、エアクリーナ31の直上方位置にプレエアクリーナ32を配設してある。プレエアクリーナ32は支柱29の上端に取付けたステー33に固定してある。
【0043】
即ち、エアクリーナ31は運転座席3の背凭れ34の後方近傍に位置している。プレエアクリーナ32は、運転座席3の背凭れ34の後方近傍で、エアクリーナ31の上方に位置し、正面視でいうと運転座席3の背凭れ34の上端の上方近傍位置に配備してある。側面視では、エアクリーナ31及びプレエアクリーナ32を運転座席3の背凭れ34と穀粒タンク6との間の空間に配備してある。
【0044】
図3、図4、図5に示すように、プレエアクリーナ32は、吸気管35で成るプレ吸気路(第2吸気路)によってエアクリーナ31に連通されている。エアクリーナ31は、エンジンボンネット21の天板22を貫通した吸気管36で成る吸気路(第1吸気路)によってエンジン19の吸気部37に連通される。
つまり、エンジン19は、エンジンボンネット21外の空気をプレエアクリーナ32とエアクリーナ31とによって除塵処理された後に燃焼用空気として取り入れる。
【0045】
エンジンボンネット21の天板22は、図3に示すように、運転座席側部分22aとエアクリーナ側部分22bとにラインL1、L2の箇所で分離されている。即ち、図7に示すように図示を省略したエアクリーナ側部分22bと図示している運転座席側部分22aとでラインL1、L2の箇所で分離されていて、天板22の運転座席側部分22aと前カバー23と右横カバー25のエンジンボンネット部分が、床板50、レバーガイド側壁51から離れて、前後軸芯P1回りで外方に回動させてエンジンルームを開放することができるようになっている。
【0046】
前記底スクリュー13の入力プーリN1に対して動力を入り切りするクラッチ(図示せず)を操作するタンク穀粒排出レバー38を案内するレバーガイド板39を、プレクリーナステー33とともに支柱29に固定してある。タンク穀粒排出レバー38及びレバーガイド板39において、クラッチの入り位置がプレエアクリーナ32の後方に配置しており、クラッチの切り位置がプレエアクリーナ32の後方から横外側(図3の紙面右方)に離れて配置されている。水平なレバーガイド板39の前側にこれと一体に前方下方に傾斜させたオーガ操作板片40を設けてある。
【0047】
オーガ操作板片40には、オーガ16を昇降操作するための昇降スイッチ操作部材41と、その下側にオーガを旋回操作するための旋回スイッチ操作部材42を配設してある。昇降スイッチ操作部材41は左右幅よりも上下方向に長く、旋回スイッチ操作部材42は上下幅よりも左右に長くしてある。昇降スイッチ操作部材41は、中立付勢されたシーソー式のスイッチで、そのスイッチ操作部材41の上側を押すと上昇スイッチ(図示せず)がオンしてオーガ16が上昇し、下側を押すと下降スイッチ(図示せず)がオンしてオーガ16が下降し、昇降スイッチ操作部材41から手を放すと操作していたスイッチがオフしてオーガ16の昇降が停止するように構成されている。旋回スイッチ操作部材42は、そのスイッチ操作部材42の左側を押すと左旋回スイッチ(図示せず)がオンしてオーガ16が左回り(図2において反時計回り)に旋回し、右側を押すと右旋回スイッチ(図示せず)がオンしてオーガ16が右回り(図2において時計回り)に旋回し、旋回スイッチ操作部材42から手を放すと操作していたスイッチがオフしてオーガの旋回が停止するように構成されている。これにより、両スイッチ操作部材41,42の配置と形状によりスイッチ操作部材を見なくても識別できるようになっている。なお、オーガ16を操作する操作具として異なるものを採用してもよく、例えば揺動操作式のレバーをオーガ操作板片40から前方上方向向きに突設するように構成してもよい。
【0048】
〔第2の実施の形態〕
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るコンバインの全体側面図である。図10は、本発明の第2の実施の形態に係るコンバインの全体平面図である。これらの図に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るコンバインは、クローラ式走行装置130によって自走するよう構成され、かつ運転キャビン131が装備された運転部を有した走行機体を備え、この走行機体の機体フレーム132の前部に連結された刈取り部133を備え、前記機体フレーム132の後部側に走行機体横方向に並べて設けた脱穀機134と穀粒タンク135とを備えている。
【0049】
このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行う。
すなわち、刈取り部133は、刈取り部フレーム133aが油圧シリンダ(図示せず)によって機体フレーム132に対して上下に揺動操作されることにより、刈取り部133の前端部に走行機体横方向に並んでいる分草具133bが地面近くに下降した下降作業状態と、前記分草具133bが地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降される。
【0050】
刈取り部133を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取り部133は、前記各分草具133bによって植立穀稈を走行機体横方向に並ぶ引起し装置133cのうちの対応する引起し装置133cに導入し、各引起し装置133cによって引起し処理される植立穀稈を一つのバリカン形の刈取り装置133dによって刈取り処理し、刈り取り穀稈を供給装置133eによって走行機体後方向きに搬送して脱穀機134に供給する。
【0051】
前記脱穀機134は、前記供給装置133eからの刈り取り穀稈を脱穀処理する。前記穀粒タンク135は、脱穀機134からの脱穀粒を回収して貯留し、貯留した脱穀粒をスクリューコンベヤで成る搬出装置136によって搬出する。
【0052】
前記脱穀機134について詳述する。図11は、前記脱穀機134の縦断側面図である。この図に示すように、前記脱穀機134は、脱穀機体101と、この脱穀機体101の前端側における上部の内側に設けた扱室102を有した脱穀部Aと、前記脱穀機体101の内部の前記扱室102の下方に設けた揺動選別装置103を有した選別部Bと、前記脱穀機体101の内部の前記扱室102の後方に駆動回転自在に設けた処理回転体108と、前記脱穀機体101の内側の底部に設けた1番スクリューコンベヤ104および2番スクリューコンベヤ105と、前記脱穀機体101の内部の前記扱室102の後方に設けた排ワラ搬送装置106と、前記脱穀機体101の後部に連結した排ワラ処理装置107とを備えている。
【0053】
この脱穀機134は、刈取り部133からの刈取り穀稈を脱穀処理する他、脱穀排ワラを細断処理して放出したり、長ワラ状態で放出したりする。
【0054】
すなわち、前記脱穀部Aは、前記扱室102を備える他、この扱室102に脱穀機体前後向きの扱胴回転軸芯Pまわりに駆動自在に設けた扱胴110と、前記扱室102の下部に扱胴110の周方向と扱胴回転軸芯方向とに沿わせて設けた受網111と、前記脱穀機体101の横外側に駆動自在に設けた脱穀フィードチェーン112とを備えている。
【0055】
つまり、脱穀部Aは、刈取り部133からの刈取り穀稈の株元側を前記脱穀フィードチェーン112によって挟持して刈取り穀稈を脱穀機体後方向きに搬送し、これによって刈取り穀稈の穂先側を脱穀機体101の前側に案内底板109によって形成された穀稈供給路Rと穀稈供給口C(図12参照)とから前記扱室102に供給し、扱胴110と受網111との間を脱穀機体101の扱き口D(図12参照)に沿わせて扱胴回転軸芯方向に移送しながら扱胴110と受網111とによって脱穀処理し、脱穀粒などの脱穀処理物を受網111から落下させ、脱穀排ワラを扱室102の後端部に位置する送塵口113から脱穀フィードチェーン112によって排出する。
【0056】
前記処理回転体108は、扱室102から排出された脱穀排ワラに掻き出し爪を作用させ、脱穀排ワラにささり込んだ穀粒を脱穀排ワラから掻き出す。
【0057】
前記選別部Bは、前記揺動選別装置103を備える他、この揺動選別装置103の前端部の下方に設けた唐箕116と、前記揺動選別装置103の後端部の上方に設けた排塵ファン117とを備えている。
つまり、選別部Bは、前記受網111から落下した脱穀処理物を前記揺動選別装置103によって受け止め、この揺動選別装置103による揺動選別と、前記唐箕116によって脱穀機体後方向きに供給される選別風とによって穀粒と塵埃とに選別し、穀粒を揺動選別装置103から落下させ、塵埃を選別風と共に排塵ファン117を内装した排塵ケースの排出口118、あるいは脱穀機体101の後部に位置する排塵口119から脱穀機体外に排出する。
【0058】
前記1番スクリューコンベヤ104は、揺動選別装置103からの穀粒のうちの1番物を受け入れて脱穀機体横方向に搬送して脱穀機体101の横外側に搬出する。1番スクリューコンベヤ104からの1番物は、スクリューコンベヤを利用した揚穀装置104aによって前記穀粒タンク135に供給される。前記2番スクリューコンベヤ105は、揺動選別装置103からの穀粒のうちの2番物を受け入れて脱穀機体横方向に搬送して脱穀機体101の横外側に搬出する。2番スクリューコンベヤ105からの2番物は、スクリューコンベヤ等で成る還元装置120によって脱穀機体101の横壁の上部に位置する還元口に揚送し、この還元口から脱穀機体内に投入して揺動選別装置103の始端側に還元する。
【0059】
前記排ワラ搬送装置106は、前記脱穀フィードチェーン112から脱穀排ワラを受け継ぎ、受け継いだ脱穀排ワラを横倒れ姿勢で穂先側を脱穀機体101の横壁側に寄せながら脱穀機体後方側に搬送し、脱穀機体101の後部に位置する排ワラ搬出口121から脱穀機体101の外部に搬出して前記排ワラ処理装置107のカッタケース125の上に落下させる。
【0060】
前記排ワラ処理装置107は、カッタケース125の上部に設けた排ワラ受入れ口126と、この排ワラ受入れ口126を開閉する揺動開閉自在な蓋板127と、前記カッタケース125の内部に駆動自在に設けた一対の回転カッター128,128とを備えている。
【0061】
つまり、前記排ワラ処理装置107は、前記蓋板127が上昇開放操作されると、前記排ワラ搬送装置106から落下した脱穀排ワラを排ワラ受入れ口126からカッタケース125の内部に落下させ、カッタケース125に入った脱穀排ワラを回動する前記一対の回転カッター128,128によって稈身方向に細断し、細断ワラをカッタケース125の下部から脱穀機体101の後方に落下させる。
【0062】
前記排ワラ処理装置107は、前記蓋板127が下降閉じ操作されると、前記排ワラ搬送装置106から落下した脱穀排ワラを蓋板127の上に落下させて長ワラのままで蓋板127からカッタケース125の後方に落下させる。
【0063】
図12は、前記扱胴110に駆動力を伝達する扱胴伝動構造の正面図である。図13は、前記扱胴伝動構造の側面図である。これらの図に示すように、前記扱胴伝動構造は、脱穀機体101の前側壁101aの上部の表面側に脱穀機体横方向に並べて回転自在に支持された扱胴駆動プーリ144と大径のガイドプーリ145とを備え、前記前側壁101aの上部の表面側に脱穀機体上下方向に並べて回転自在に支持された一対の小径のガイドプーリ146,146を備え、前記前側壁101aの下部101bの走行機体前方側に配置して前記機体フレーム132に支持させた伝動ケース140と、前記伝動ケース140に前記扱胴駆動プーリ144の下方に配置して回転自在に設けた出力プーリ142と、前記伝動ケース140が備える支持部140aに揺動自在に支持されたテンショアーム147とを備え、前記出力プーリ142と、前記扱胴駆動プーリ144と、前記3つのガイドプーリ145,146,146と、前記テンションアーム147が支軸147aを介して回転自在に支持するテンション輪体148とにわたって巻回された伝動ベルト143を備えている。
【0064】
前記扱胴駆動プーリ144は、扱胴110の回転支軸110aに一体回転自在に連結されている。前記大径のガイドプーリ145および前記上下一対の小径のガイドプーリ146,146は、前記扱胴駆動プーリ144に対して脱穀フィードチェーン側とは反対側に配置されている。前記テンションアーム147は、前記支軸147aから延出したアーム147bに連結されたテンションスプリング149によって揺動付勢され、これによって前記テンション輪体148を伝動ベルト143に当て付け付勢して伝動ベルト143に伝動用の緊張力を付与する。
【0065】
つまり、扱胴伝動構造は、前記伝動ベルト143を前記穀稈供給路Rに入り込まないように前記ガイドプーリ145,146によってガイドし、前記伝動ケース140が前記出力プーリ側とは反対側の端部に備えている入力プーリ141によって伝動ケース140に入力されたエンジン駆動力を前記出力プーリ142に伝達し、この出力プーリ142の駆動力を前記伝動ベルト143によって扱胴駆動プーリ144に伝達して扱胴110の回転支軸110aに伝達する。
【0066】
前記脱穀機134は、前記前側壁101aが前記伝動ベルト143の張力によって掛かる荷重などに抗した強度を備えるよう前側壁101aの表面側に設けた円形鋼管材で成る棒状の支持部材151を有した前側壁支持構造150を備えている。
【0067】
図12は、前記前側壁支持構造150の正面図である。図13は、前記前側壁支持構造150の側面図である。これらの図に示すように、前記前側壁支持構造150は、前記支持部材151を備える他、この支持部材151よりも脱穀フィードチェーン側に前記支持部材151と脱穀機体横方向に並べて設けた円形鋼管材で成る棒状の補強部材152を備え、前記支持部材151と前記補強部材152との下端側にわたって連結された走行機体側の連結部材153を備え、前記支持部材151と前記補強部材152との上端側にわたって連結された脱穀機体横向きの前側壁側の連結部材154を備えて構成してある。
【0068】
前記走行機体側の連結部材153は、前記支持部材151および前記補強部材152の下端側と、前記伝動ケース140の上端部とにわたって連結されており、前記伝動ケース140を機体フレーム132に設けられた支持部材に利用して支持部材151と補強部材152とを支持させるよう、支持部材151および補強部材152の下端側を伝動ケース140に支持させている。この連結部材153は、これの脱穀機体横方向での一端部に連結されたスプリングホルダー155を備え、このスプリングホルダー155によって前記テンションスプリング149の一端側を支持している。
【0069】
前記前側壁側の連結部材154は、前記支持部材151および前記補強部材152の上端側と、前記前側壁101aの前記穀稈供給口Cの下方に位置する部位とにわって連結されており、かつ前側壁101aの穀稈供給口下方での部位に脱穀機体横方向に沿って位置する脱穀機体横向きの連結部材になっており、前側壁101aの穀稈供給口Cよりも下方に位置する部位に支持部材151と補強部材152とを走行機体下方側から支持作用させ、かつ、支持部材151および補強部材152の支持作用が前側壁101aの穀稈供給口下方部位の脱穀機体横方向での広範囲にわたって及ぶようにしている。
【0070】
前記支持部材151は、前記伝動ベルト143の前記出力プーリ142と前記ガイドプーリ145との間に位置する部分143aに沿った組み付け姿勢で設けてあり、伝動ベルト143の張力によって前側壁101aに掛かる荷重に効率よく対抗する状態で前側壁101aに支持作用する。
【0071】
図14は、前記扱胴110の断面図である。この図に示すように、扱胴110の回転支軸110aは、これの前端部に高周波焼入れが処理範囲Wにわたって施された強度向上部110bを備え、この強度向上部110bで前記扱胴駆動プーリ144と、扱胴ドラム前端側の連結ボス110cとを一体回転自在に支持している。
【0072】
図14に示すように、扱胴110の回転支軸110aは、回転支軸110aの扱室後壁102aから突出した端部に一体回転自在に設けられた伝動プーリ160を備え、扱胴110の駆動力を前記伝動プーリ160から伝動ベルト161を介して前記排ワラ搬送装置106に伝達する。
【0073】
図14、図15に示すように、前記扱室後壁102aは、前記回転支軸110aをベアリング162を介して支持するよう扱室後壁102aの外面側に固定されたベアリングケース163と、このベアリングケース163に揺動自在に支持されたテンションアーム164とを備えている。図8、図16に示すように、前記テンションアーム164は、テンションスプリング165によって揺動付勢されることにより、テンション輪体166を前記伝動ベルト161に当て付けて伝動ベルト161を伝動用緊張状態に維持する。
【0074】
〔別実施の形態〕
上記第1及び第2の実施の形態では穀粒貯留部として、穀粒タンクを設けたが、穀粒貯留部としてホッパーの下に袋を設けた、袋詰めする籾を貯留する穀粒ホッパーを採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、全稈投入型の普通型のコンバインにも適用できる。
【符号の説明】
【0076】
3 運転座席
4 運転部
6 穀粒貯留部(穀粒タンク)
7 脱穀機
8 刈取り部
19 エンジン
21 エンジンボンネット
31 エアクリーナ
32 プレエアクリーナ
34 背凭れ
35 第2吸気路
36 第1吸気路
101 脱穀機体
101a 前側壁
101b 前側壁の下部
112 脱穀フィードチェーン
134 脱穀機
140 伝動ケース
142 出力プーリ
143 伝動ベルト
144 扱胴駆動プーリ
145 ガイドプーリ
151 支持部材
152 補強部材
154 連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の前方に昇降自在な刈取り部を設け、前記刈取り部の後方で、走行機体の前部の横一側に運転座席を備えた運転部を設け、前記運転部の後方に穀粒貯留部を設け、前記穀粒貯留部の横側に脱穀機を設け、前記運転座席の下部のエンジンボンネット内にエンジンを搭載し、エンジンに第1吸気路を介してエンジン吸気系のエアクリーナを連通接続し、前記エアクリーナに第2吸気路を介してプレエアクリーナを連通接続したコンバインにおいて、
前記プレエアクリーナを前記運転座席の背凭れの後方近傍に配備してあることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記エアクリーナを前記運転座席の背凭れの後方近傍に配備し、前記エアクリーナの上方に前記プレエアクリーナを配置してある請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記プレエアクリーナを正面視で前記運転座席の背凭れ上端の上方近傍に配備してある請求項1または2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記プレエアクリーナを前記運転座席の背凭れと前記穀粒貯留部との間の空間に配備してある請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項5】
脱穀機の前側壁に脱穀機体横方向に並べて支持された扱胴駆動プーリとガイドプーリとを備え、前記前側壁の下部の走行機体前方側に設けた伝動ケースを備え、前記伝動ケースに前記扱胴駆動プーリの下方に配置して設けた出力プーリと、前記ガイドプーリと、前記扱胴駆動プーリとにわたって巻回された伝動ベルトを備えたコンバインであって、
前記前側壁を走行機体下方側から支持する棒状の支持部材を、前記伝動ベルトの前記出力プーリと前記ガイドプーリとの間に位置する部分に沿わせて設けてあるコンバイン。
【請求項6】
前記支持部材の前記前側壁側とは反対側が前記伝動ケースに支持されている請求項5記載のコンバイン。
【請求項7】
前記前側壁を走行機体下方側から支持する棒状の補強部材を、前記支持部材よりも脱穀フィードチェーン側に配置して設けてある請求項5又は6記載のコンバイン。
【請求項8】
前記支持部材および前記補強部材を前記前側壁に連結するよう前記支持部材と前記補強部材とにわたって連結された脱穀機体横向きの連結部材を設けてある請求項7記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−87531(P2011−87531A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−244743(P2009−244743)
【出願日】平成21年10月23日(2009.10.23)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】