コンバイン

【課題】本発明では、右側搬送装置の搬送終端で供給引継搬送装置への穀稈の引継搬送が良好に行われるようにすることを課題とする。
【解決手段】右側搬送装置（１０ｂ）に左側搬送装置（１１）の搬送穀稈を合流させて引継搬送装置（１０ａ）に引継ぐ構成として、引継搬送装置（１０ａ）の合流部（リ）に対応する部位に第一掻込輪体（１２ｄ）を設け、該第一掻込輪体（１２ｄ）に第二掻込輪体（１４ｂ）を噛合わせ、前記引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部を前期第一掻込輪体（１２ｄ）よりも前方に位置させて、引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部と右側搬送装置（１０ｂ）における前記合流部（リ）よりも搬送上手側部位とが平面視重合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
コンバインの機体前部には、穀稈を引き起こす引起装置と引き起こした穀稈の株元を刈り取る刈刃と、刈り取った穀稈の稈身中間部を挟持して後方の脱穀装置のフィードチェンへ送る搬送装置とからなる刈取搬送装置を設けている。特許文献１に示すように、機体の右側で刈り取った穀稈を機体の左側部に設けるフィードチェン側へ送る右側搬送装置と左側で刈り取った穀稈を右側搬送装置へ合流させる左側搬送装置とから構成している。右側搬送装置の搬送終端で合流した穀稈は供給引継搬送装置に受け渡され、さらにこの供給引継搬送装置からフィードチェンに受け渡されて、フィードチェンで後方へ送られながら穂先側が脱穀装置内で脱穀されるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７-３１９０２６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上述の従来技術では、機体の右前側で刈り取った穀稈の稈身株元側を挟持して左後方のフィードチェンへ送る右側搬送装置が機体を横切って右側から斜め左後方側へ一体的に設けられ、この右側搬送装置と左側搬送装置の合流部で供給引継搬送装置に引き継いでいる。この右側搬送装置と供給引継搬送装置の合流部では、刈り取る穀稈の量が多い場合には合流部で穀稈の詰まりが生じ、穀稈量が少ないと、供給引継搬送装置への穀稈の引継時に穀稈の搬送が停滞して搬送装置から穀稈が脱落することが有った。
【０００５】
そこで、本発明では、右側搬送装置の搬送終端で供給引継搬送装置への穀稈の引継搬送が良好に行われるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項１記載の発明は、刈取った植立穀稈を、右側搬送装置（１０ｂ）と左側搬送装置（１１）とにより搬送し、該左側搬送装置（１１）で搬送した穀稈を右側搬送装置（１０ｂ）に合流部（リ）で合流させて引継搬送装置（１０ａ）に引き継ぎ、該引継搬送装置（１０ａ）から後方の脱穀装置（２ａ）のフィードチェン（２ｃ）に穀稈を受け渡す構成とし、該引継搬送装置（１０ａ）の前記合流部（リ）上方に臨む部位に第一掻込輪体（１２ｄ）を設け、該第一掻込輪体（１２ｄ）に噛合う第二掻込輪体（１４ｂ）を設け、前記引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部を前記第一掻込輪体（１２ｄ）よりも搬送方向上手側に位置させ、引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部と右側搬送装置（１０ｂ）における前記合流部（リ）よりも搬送方向上手側の部位とを平面視で重合させたことを特徴とするコンバインの刈取穀稈移送装置とした。
【０００７】
請求項２記載の発明は、前記右側搬送装置（１０ｂ）と前記引継搬送装置（１０ａ）における第一掻込輪体（１２ｄ）よりも搬送始端側の部位とを平面視で平行に配置したことを特徴とする請求項１に記載のコンバインの刈取穀稈移送装置とした。
【０００８】
請求項３記載の発明は、前記引継搬送装置（１０ａ）は、搬送終端側に設けた引継駆動スプロケット（１０ｇ）と、前記第一掻込輪体（１２ｄ）と一体で設けた引継アイドルスプロケット（１０ｊ）と、引継従動スプロケット（１０ｈ）と、これらのスプロケット（１０ｇ，１０ｊ，１０ｈ）に巻き掛けた引継移送チェン（１０ｃ）とから構成し、該引継移送チェン（１０ｃ）の非搬送側の部位を引継アイドルスプロケット（１０ｊ）に押付ける案内ガイド（１０ｍ）を設けたことを特徴とする請求項２記載のコンバインとした。
【０００９】
請求項４記載の発明は、前記右側搬送装置（１０ｂ）及び左側搬送装置（１１）の前方下部から後部上方にわたる引起装置（６）を設け、前記第二掻込輪体（１４ｂ）を備える供給移送装置（１４）を設け、該供給移送装置（１４）における引起装置（６）への駆動入力用の伝動ケース（５５）と対向する部位に規制部材（５６）を設け、前記伝動ケース（５５）に規制部材（５６）が当接することで、前記第一掻込輪体（１２ｄ）から離間する方向への第二掻込輪体（１４ｂ）の移動を規制する構成としたことを特徴とする請求項１又は請求項２又は請求項３記載のコンバインとした。
【００１０】
請求項５記載の発明は、前記第二掻込輪体（１４ｂ）の上側に、起立及び倒伏自在な複数の供給ラグ（１４ｃ）を軸着し、前記規制部材（５６）における第二掻込輪体（１４ｂ）側の部位に緩衝部材（５７）を設けたことを特徴とする請求項４記載のコンバインとした。
【発明の効果】
【００１１】
請求項１記載の発明によれば、右側搬送装置（１０ｂ）によって合流部（リ）よりも搬送方向上手側で搬送している穀稈に、引継搬送装置（１０ａ）による搬送作用を与えることができるので、合流部（リ）における右側搬送装置（１０ｂ）と左側搬送装置（１１）との搬送穀稈が合流した際の穀稈の停滞を防止し、穀稈の脱落や合流部（リ）での詰まりを防止することができる。
【００１２】
請求項２記載の発明によれば、上記請求項１記載の発明による効果に加えて、合流部（リ）での穀稈の停滞を更に効果的に防止することができる。
請求項３記載の発明によれば、上記請求項２記載の発明による効果に加えて、引継移送チェン（１０ｃ）の非搬送側部位を引継アイドルスプロケット（１０ｊ）に押付ける案内ガイド（１０ｍ）を設けたので、引継アイドルスプロケット（１０ｊ）を確実に駆動して第一掻込輪体（１２ｄ）及び第二掻込輪体（１４ｂ）の駆動を安定させ、後方への移送作用を高めることができる。
【００１３】
請求項４記載の発明によれば、上記請求項１又は請求項２又は請求項３記載の発明による効果に加えて、多量の穀稈を搬送する際に、第一掻込輪体（１２ｄ）と第二掻込輪体（１４ｂ）との間隔が変化し難いので、掻込能力を低下させる虞がなく、穀稈の脱落や詰まりを防止できる。また、第二掻込輪体（１４ｂ）の伝動ケース（５５）に干渉することによる磨耗を防止できるので、第一掻込輪体（１２ｄ）から第二掻込輪体（１４ｂ）への駆動力の伝達効率の低下を少なくすることができる。
【００１４】
請求項５記載の発明によれば、上記請求項４記載の発明による効果に加えて、第二掻込輪体（１４ｂ）に供給ラグ（１４ｃ）を設けて、穀稈の穂先側の移送を行なうにあたり、前記規制部材（５６）と供給ラグ（１４ｃ）とが接触することによる、供給ラグ（１４ｃ）の磨耗を防止して耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】駆動スターホイルと供給スターホイルとの噛合調節部の拡大平面図
【図２】穂先移送装置部と供給移送装置部との拡大平面図
【図３】駆動スターホイルと供給スターホイル部との噛合部の正断面図
【図４】チェンレール装置部と、テンション装置部との拡大平面図
【図５】チェンレール装置部の平面図
【図６】穂先移送装置部と供給移送装置部との拡大平面図
【図７】掻込装置部の拡大平面図
【図８】コンバインの前部側面図
【図９】穀稈移送装置部の平面図
【図１０】コンバインの全体左側側面図
【図１１】コンバインの全体平面図
【図１２】根元移送装置部の拡大平面図
【図１３】一部の拡大側面図
【図１４】刈取装置の一部拡大平面図
【図１５】刈取装置の一部拡大平面図
【図１６】刈取装置の一部拡大平面図
【図１７】刈取装置の一部拡大平面図
【図１８】刈取装置の一部拡大平面図
【図１９】刈取装置の一部拡大平面図
【図２０】刈取装置の一部拡大平面図
【図２１】刈取装置の一部拡大平面図
【図２２】刈取装置の要部拡大平面図
【図２３】供給移送装置の平面図
【発明を実施するための形態】
【００１６】
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
このコンバイン１は、四条列の穀稈を刈取りする。このコンバイン１の走行車台２の下側には、図１０と図１１で示すように、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ３ａを張設した走行装置３を配設し、走行車台２の上側面に脱穀装置２ａを載置した構成である。
【００１７】
走行車台２の前方部の刈取装置４で立植穀稈を刈取りして後方上部へ移送し、脱穀装置２ａのフィードチェン２ｃと挟持杆２ｄとで引継いで挟持移送しながら脱穀する。脱穀済みで選別済みの穀粒は、脱穀装置２ａの右横側へ配設した穀粒貯留タンク２ｂ内へ供給され、一時貯留される。
【００１８】
前記走行車台２の前方部には、図１０と図１１で示すように、立植穀稈を分離するナローガイド５ａ、及び複数個の分草体５ｂと、立植穀稈を引起す複数個の引起装置６と、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置９の各掻込装置９ａと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置５ｃと、右側が右側搬送装置１０ｂと穂先移送装置１２で、左側が左側搬送装置１１で構成された穀稈掻込移送装置９で、右側搬送装置１０ｂと左側搬送装置１１から合流した刈取穀稈を挟持移送して脱穀装置２ａのフィードチェン２ｃと挟持杆２ｄとへ受渡しする供給移送装置１４等とからなる刈取装置４を設けている。該刈取装置４は、油圧駆動による伸縮シリンダ１６により、土壌面に対して、昇降する。
【００１９】
図８と図９で示すように、前記刈取装置４の前方下部から後方上部へ傾斜する伝動機構１６ｄを内装した支持杆１６ａの上端部に設ける伝動機構１６ｅを内装した支持パイプ杆１６ｂを走行車台２の上側面に設けた支持装置１６ｃで回動自在に支持させている。伸縮シリンダ１６を作動させると、支持杆１６ａと共に刈取装置４が上下回動する。この支持杆１６ａの外径上側部で上後方向の所定位置には、中央部左右両側の各掻込装置９ａ、９ａを装着する取付装置１６ｆを固着して設けている。
【００２０】
前記刈取装置４の穀稈掻込移送装置９によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀装置２ａへの穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ４ａを設けている。
【００２１】
前記穀粒貯留タンク２ｂ側の前部には、図１０、及び図１１で示すように、コンバイン１を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う制御装置２２と、操縦席２３とを設け、この操縦席２３の下側にエンジン２４を載置している。
【００２２】
前記走行車台２の前端部に装架した走行用のミッションケース２５内の伝動機構２５ａの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ２５ｂを設けている。
【００２３】
前記穀粒貯留タンク２ｂの後側には、図１０と図１１で示すように、縦移送螺旋２６ａを内装した縦移送筒２６を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この縦移送筒２６の上端部には、その全長がコンバイン１の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋２７ａを伸縮自在に内装した排出オーガ２７を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋自在に前後方向に配設している。
【００２４】
図１０と図１１で示すように、左側二条列の穀稈は、左外側と左外側より二番目と中央部との分草体５ｂ、５ｂ、５ｂにより、穀稈を分離すると共に、右側二条列の穀稈は、右外側と右外側より二番目と中央部との分草体５ｂ、５ｂ、５ｂにより、穀稈を分離する。
【００２５】
前記引起装置６は、図９と図１１で示すように、左右両外側部には、左・右外引起装置７ａ、７ｂを設けると共に、中央部の左右両側には、左・右内引起装置６ａ、６ｂを設けている。これら左外引起装置７ａと、左内引起装置６ａとにより、左側の二条列の穀稈が引起しされる。又、これら右外引起装置７ｂと、右内引起装置６ｂとにより、右側の二条列の穀稈が引起される。
【００２６】
前記左・右内引起装置６ａ、６ｂと、左・右外引起装置７ａ、７ｂとは、図２で示すように、個別に設けた引起ケース８ａ内の上下端部には、上・下スプロケット８ｂ，８ｃを軸支して設け、これら上・下スプロケット８ｂ，８ｃには、所定間隔に引起ラグ８ｅを装着した引起チェン８ｄを掛け渡している。
【００２７】
前記各引起ラグ８ｅの作用範囲は、引起ケース８ａの下端部の略中央部から上端部の略中央部までの間の一方側部が作用範囲であり、この引起ケース８ａより、突出した各引起ラグ８ｅの回転駆動により穀稈を引起しする。他方側部は、引起ケース８ａ内へ収納状態で回転駆動され、穀稈を引起ししない不作用範囲である。
【００２８】
前記左外・右外引起装置７ａ、７ｂ、及び左内・右内引起装置６ａ、６ｂの後側には、図９と図１１で示すように、左右両側の二条列毎の穀稈を掻込みする各掻込装置９ａを平面視左右両側に、略Ｖ字形状に設けている。
【００２９】
前記各掻込装置９ａは、掻込ケース９ｂの下側部に所定間隔で掻込ラグ９ｃを設けた掻込ベルト９ｄを張設すると共に、この掻込ベルト９ｄの下側で、後側の掻込軸９ｅに掻込スターホイル９ｆを軸支している。
【００３０】
前記左側２個の掻込装置９ａ、９ａで、左側二条列の穀稈を掻込みする。又、右側２個の掻込装置９ａ、９ａで、右側二条列の穀稈を掻込みする。
中央部の左右両側の前記掻込装置９ａ、９ａの掻込ケース９ｂ、９ｂの上外側面で掻込軸９ｅ、９ｅには、図７で示すように、略へ字形状の接続杆９ｈを設けて、これら左右両側の掻込装置９ａ、９ａを接続している。この接続杆９ｈの左右方向略中央部に取付板９ｊを固着して設け、この取付板９ｊをボルト、及びナット等により、支持杆１６ａへ設けた取付装置１６ｆへ着脱自在である。これにより、中央部の左右両側の掻込装置９ａ、９ａを一体の部分組立品として、着脱自在である。左右両側のこの掻込装置９ａ、９ａに不具合が発生したときには、両者を一体で取り外して対処する。
【００３１】
前記取付装置１６ｆは刈取機４を支持する支持杆１６ａに設けている。
中央部右側の前記掻込装置９ａの掻込ラグ９ｃの下側へ設けた小外径の掻込スターホイル９ｆは、掻込軸９ｅへ回転自在に軸支して設けている。この掻込スターホイル９ｆの下側で、支持杆１６ａの取付装置１６ｆへ株元案内ガイド９ｍをボルト、及びナット等により装着している。
【００３２】
前記株元案内ガイド９ｍの取付位置は、図９と図１０で示すように、前側部では、小外径の掻込スターホイル９ｆの歯底部（Ａ）位置へ位置させて、この歯底部（Ａ）位置から順次横側部は、円形に湾曲させて、後側部では、該掻込スターホイル９ｆの歯先部（Ｂ）位置へと順次変更させて設け、この掻込スターホイル９ｆと株元案内ガイド９ｍとにより、穀稈の株元側が確実に挟持されて、後方上部へ移送される。
【００３３】
中央部右側の前記掻込装置９ａの小外径の掻込スターホイル９ｆの円筒部９ｎと、下側へ設けた株元案内ガイド９ｍとの隙間は、図９で示すように、穀稈の掻込移送の始端部側では狭く形成して設け、又、移送終端部側では広く形成して設けている。この株元案内ガイド９ｍは、四角形状の角パイプ材により形成している。
【００３４】
前記外左側と中央部左側、及び外右側と中央部右側とへ平面視八字形状に設けた前記各掻込装置９ａ、９ａ間には、図７で示すように、分草体５ｂの分草パイプ５ｄを設け、この各分草パイプ５ｄの外径上部には、大案内ガイド５ｅと、小案内ガイド５ｆとを個別に設けている。
【００３５】
前記各掻込装置９ａの後方部の右側の下部には、図２、図９及び図１１で示すように、引継移送チェン１０ｃを掛け渡した引継搬送装置１０ａと、右側搬送チェン１０ｄを掛け渡した右側搬送装置１０ｂとを設けると共に、右側の上部には、略三角形状で平面視移送側面部が略Ｌ字形状の穂先移送ケース１２ａの下側へ所定間隔で穂先移送ラグ１２ｃを装着した穂先移送チェン１２ｂを掛け渡した穂先移送装置１２を設けている。
【００３６】
引継移送チェン１０ｃは、引継駆動スプロケット１０ｇと引継アイドルスプロケット１０ｊと引継従動スプロケット１０ｈに巻き掛け、ガイドスプロケット１０ｋと案内ガイド１０ｍで張っている。また、右側搬送チェン１０ｄは、右駆動スプロケット１０ｎと右従動スプロケット１０ｐに巻き掛けている。
【００３７】
引継搬送装置１０ａの中間に位置する引継アイドルスプロケット１０ｊの非搬送側に、案内ガイド１０ｍを設けることで、引継アイドルスプロケット１０ｊを安定して駆動することができ、後述する駆動スターホイル（第一掻込輪体）１２ｄや供給移送装置１４の駆動を安定させて合流部（リ）近傍における搬送性能を向上させて穀稈の詰まりを防止することができる。
【００３８】
なお、右側搬送チェン１０ｄにおける右従動スプロケット１０ｐに近い搬送側部位と、引継移送チェン１０ｃの引継従動スプロケット１０ｈと引継アイドルスプロケット１０ｊの間の部位は、両チェンの搬送方向が平面視平行となるように構成している。従って、右側搬送チェン１０ｄの移送終端近くでは、右側搬送チェン１０ｄによって合流部（リ）に向けて搬送する過程で、引継移送チェン１０ｃの送り作用を与えて、合流部（リ）付近での穀稈の搬送を円滑化し、多量の穀稈を搬送しても詰まりが発生し難い。
【００３９】
機体前部の左側下部には、左側搬送チェン１１ａを掛け渡した左側搬送装置１１を設けると共に、左側の上部には、従動軸１５ａを設けた供給ケース１４ａの下側へ複数個の供給ラグ１４ｃを装着した穂先移送チェンと供給スターホイル（第二掻込輪体）１４ｂとを従動軸１５ａへ軸支した供給移送装置１４を設けている。
【００４０】
前記穂先移送装置１２と、引継搬送装置１０ａと、供給移送装置１４とは、一体で上下回動自在に設けている。穀稈の稈長により、脱穀装置２ａへ供給する穀稈の供給深さ（扱ぎ深さ）を、これらを自動で上下回動移動させて、脱穀装置２ａへ供給する穀稈の扱ぎ深さ位置を自動調節する。
【００４１】
前記穂先移送装置１２の平面視略三角形状に形成した穂先移送ケース１２ａの上部の移送終端部へ設けた穂先上部軸１３ａに上部スプロケット１３ｄを軸支して設け、略中間の角部へ設けた穂先中間軸１３ｃに中間スプロケット１３ｅと、駆動スターホイル１２ｄとを軸支して設け、下部の移送始端部に設けた穂先下部軸１３ｂに下部スプロケット１３ｆを軸支して設けている。
【００４２】
前記上部・中間・下部スプロケット１３ｄ、１３ｅ、１３ｆに穂先移送ラグ１２ｃを所定間隔で装着した穂先移送チェン１２ｂを掛け渡している。各穂先移送ラグ１２ｃは、略三角形状の短辺側の二辺部で平面視移送側面部が略Ｌ字形状部では、穂先移送ケース１２ａから突出して、穀稈の穂先側を移送する作用側としている。又、反対側は穀稈を移送しない不作用側である。
【００４３】
前記穀稈の穂先側を移送する穂先移送装置１２の穂先移送ケース１２ａの上側面には、穂先案内カバー１２ｆを設けている。この穂先案内カバー１２ｆの外観形状は、穂先移送ケース１２ａの外観形状と略同じ形状に形成し、又、穂先案内カバー１２ｆは、頂点部から、穀稈移送の作用側へ向けて、下り傾斜させて設けると共に、上下回動自在な穂先移送ケース１２ａを最上部位置へ回動移動操作した時でも、この穂先移送ケース１２ａの前端は、前方下部へ下り傾斜状態に設けたことにより、穂先案内カバー１２ｆ、及び穂先移送ケース１２ａには、移送中に穀稈から落下した藁屑、及び塵埃等の堆積を防止することができる。又、移送中の穀稈より、飛散する穀粒を防止できる。穀稈の穂先側がスムーズに移送される。
【００４４】
図２で示すように、前記供給移送装置１４の従動軸１５ａへ軸支した供給スターホイル１４ｂの上側面には、複数個の供給ラグ１４ｃを回転自在に設け、供給ケース１４ａより前方部側と内側部とで突出して、穀稈へ供給スターホイル１４ｂと共に作用して移送する。
【００４５】
供給ラグ１４ｃは、前方部側と内側部との以外では、逐次供給ケース１４ａ内へ収納状態になる不作用側である。又、供給スターホイル１４ｂは、穂先移送装置１２の駆動スターホイル１２ｄと噛合して回転駆動される。
【００４６】
前記穂先移送装置１２と、供給移送装置１４との前側の合流部（リ）へ移送された刈取穀稈を掻込み後方上部へ移送する、該穂先移送装置１２の穂先移送ケース１２ａへ回転自在に軸支して設けた穂先中間軸１３ｃには、図１〜図３で示すように、駆動スターホイル１２ｄを軸支して設けている。又、供給移送装置１４の供給移送ケース１４ａへ回転自在に軸支して設けた従動軸１５ａには、図１〜図３で示すように、供給スターホイル１４ｂを軸支して設けている。
【００４７】
前記駆動スターホイル１２ｄと、供給スターホイル１４ｂとは、噛合状態にして設け、この駆動スターホイル１２ｄの回転駆動により、供給スターホイル１４ｂが回転駆動される。又、これら駆動スターホイル１２ｄと、供給スターホイル１４ｂとの噛合状態は調節できる。図１で示すように、支持杆１５ｂの先端部には、平面視三角形状でＬ字形状の取付板１５ｅを固着して設けている。
【００４８】
従動軸１５ａへ設けた受杆１５ｄの取付部には、図１で示すように、Ｌ字形状の取付ステー１５ｆをボルト、及びナット等により、支持杆１５ｂの取付板１５ｅへ装着する。供給移送装置１４の供給スターホイル１２ｂと、穂先移送装置１２の駆動スターホイル１２ｄとの噛合状態を調節するときには、受杆１５ｄへ設けた取付ステー１５ｆと、支持杆１５ｂへ設けた取付板１５ｅとの間へ設けたシム板１５ｈの枚数を増加したり、又は減少したりして、噛合状態を調節する。通常は、このシム板１５ｈは２〜３枚を挿入している。調節用としては、取付ステー１５ｆの外側面へ２〜３枚を重合させて、上記のボルト、及びナット等により、共締付けして設けている。
【００４９】
刈取り穀稈は、穂先移送装置１２に設けた駆動スターホイル１２ｄと、該供給移送装置１４に設けた供給スターホイル１４ｂとにより、前側の合流部（リ）へ移送された刈取り穀稈を掻込み後方上部へ移送する。
【００５０】
刈取り穀稈を後方上部へ移送する右側搬送装置１０ｂ、引継搬送装置１０ａの移送終端作用側には、図４、及び図５で示すように、刈取る穀稈の稈長により、短稈長、又は長稈側へ回動移動調節する移送チェンレール装置２０を回動自在に設けている。又、移送終端不作用側には、該右下根元移送チェン１０ｄを伸縮操作するテンション装置２８を回動自在に設けている。
【００５１】
前記テンション装置２８を刈取る穀稈の稈長により、図４、及び図５で示すように、移送チェンレール装置２０の受板２０ａへ装着した該テンション装置２８のテンションスプリング２８ｊへ設けたロックピン２８ｍを装着する取付ピン２８ｎの取付位置を、この受板２０ａへ設けた長稈位置孔２０ｂ又は短稈位置孔２０ｃのいずれかの位置に、この取付ピン２８ｍの取付位置を変更する。又、これら長稈、短稈位置孔２０ｂ、２０ｃ中間位置へ標準稈位置孔を設けてもよい。
【００５２】
前記移送チェンレール装置２０は、図４と図５で示すように、受板２０ａには、この移送チェンレール装置２０を短稈位置又は長稈位置へ回動操作する回動支点孔２０ｄを設けると共に、右下根元移送チェン１０ｄの移送作用側には、円形状のチェン案内レール２０ｅと、移送終端部側に略三角形状の案内板２０ｆとを固着して設けている。
【００５３】
前記右側搬送装置１０ｂの右下根元移送チェン１０ｄの移送終端作用側と、移送終端不作用側とには、移送チェンレール装置２０と、テンション装置２８とを設けている。
刈取る穀稈の稈長により、この移送チェンレール装置２０を回動移動操作したときには、この移送チェンレール装置２０へ装着した該テンション装置２８のテンションスプリング２８ｊへ設けたロックピン２８ｍを装着する取付ピン２８ｎを、長稈位置孔２０ｂ、又は短稈位置孔２０ｃに取付け位置を変更操作することにより、右下根元移送チェン１０ｄの伸縮状態を最適にすることができる。又、伸縮調節が容易である。穀稈の稈長に対する扱ぎ深さの適応性が向上する。
【００５４】
前記供給移送装置１４は、図２で示すように、穂先移送装置１２へ設けた支持杆１５ｂの先端部へコ字形状の支持枠１５ｃを設け、この支持枠１５ｃへ受杆１５ｄを設け、この受杆１５ｄへ供給ケース１４ａを装着して設けると共に、受杆１５ｄの前端部に従動軸１５ａを装着して設けている。又、支持枠１５ｃには、スプリング（図示せず）等により、挟持移動自在に挟持用杆１７ａを設け、この挟持用杆１７ａの後端部に受板１７ｂを固着して設け、この受板１７ｂに後挟持用杆１７ｃを装着している。
【００５５】
前記右側部二個の前記掻込装置９ａ、９ａで掻込されながら、刈刃装置５ｃで刈取りされた穀稈は、図９、及び図１１で示すように、右側のこの掻込装置９ａ、９ａから右側搬送装置１０ｂと、同時に上下回動自在な穂先移送装置１２、及び右上根元移送１０ａとにより、後方上部移送される。
【００５６】
又、左側部二個の掻込装置９ａ、９ａで掻込されながら刈刃装置５ｃで刈取りされた穀稈は、図９、及び図１１で示すように、左側のこの掻込装置９ａ、９ａから左側搬送装置１１と、供給移送装置１４とにより、合流部（リ）へ移送され、この合流部（リ）で左右両側から移送される刈取穀稈が合流し、更に引継搬送装置１０ａと穂先移送装置１２とにより後方上部へ移送され、脱穀装置２ａのフィードチェン２ｃと挟持杆２ｄとで引継ぎされ、脱穀装置２ａ内を挟持移送されることで脱穀される。
【００５７】
前記穂先移送装置１２の穀稈移送作用側で、上側の移送終端部側へ設けた穂先上部軸１３ａの軸心（イ）と、穂先移送装置１２の前側へ設けた供給移送装置１４の従動軸１５ａの軸心（ニ）とは、図２で示すように、前後方向に略直線上へ位置させて設けた構成である。又、左側の二条列の穀稈と、右側の二条列の穀稈とが、後方上部へ移送されて合流される位置までの形状は、平面視、図２で示すように、略Ｙ字形状に形成している。
【００５８】
前記穂先移送装置１２の穀稈の穂先側を移送する移送終端部の穂先上部軸１３ａの軸心（イ）位置と、供給移送装置１４の従動軸１５ａの軸心（ニ）位置とは、前後方向に略直線上へ位置させて設けた構成としたことにより、左側の二条列の穀稈と、右側の二条列の穀稈との合流部（リ）で合流したときの穀稈の乱れを防止できる。又、穀稈のクロス防止、及び穀稈の詰り防止、供給移送装置１４の供給ラグ１４ｃの移送範囲を少なくしたことにより、多量の穀稈の移送が可能である。更に、穂先の振れが少ないことにより、穀粒の飛散防止ができる。
【００５９】
前記供給移送装置１４には、前記左外引起装置７ａの伝動ケース５５と対向する部位にコの字状の規制カバー（規制部材）５６を設けている。この規制カバー５６には、伝動ケース５５側の面と、供給移送装置１４側の面とに緩衝部材５７を設けている。
【００６０】
多量の穀稈を搬送した場合、供給移送装置が穂先移送装置１２から離れる方向に移動することとなるが、その場合に、規制カバー５６が伝動ケース５５に当接することによって、供給移送装置１４が搬送通路から離れる方向に移動することを防止している。したがって、供給スターホイル１４ｂが駆動スターホイル１２ｄから離間して穀稈搬送が円滑化され、多量の穀稈を搬送する場合でも穀稈の脱落などの問題が生じにくくなる。
【００６１】
また、伝動ケース５５に干渉することによる供給ラグ１４ｃ及び供給スターホイル１４ｂの磨耗や破損が防止される。そして、緩衝部材５７により、供給ラグ１４ｃ及びスターホイル１４ｂが規制カバー５６に当たった場合の磨耗や騒音を低減することができる。
【００６２】
前記穂先移送装置１２の上下移送方向の略中間位置には、図２、及び図９で示すように、穂先中間軸１３ｃを軸支して設け、この穂先中間軸１３ｃには、駆動スターホイル１２ｄ、及び中間スプロケット１３ｅ等を軸支して設けている。穂先中間軸１３ｃの軸心（ハ）を頂点として、上下方向、又は前後方向に略二等辺三角形状で平面視移送側面部がＬ字形状の穂先移送ケース１２ａを設けて、穂先移送装置１２を形成している。下部の移送始端部の穂先下部軸１３ｂの軸心（ロ）を、右側部側の左右両側（右外側端部と、右外側から二番目）の右側二条列の穀稈を掻込みする掻込装置９ａ、９ａの近傍部へ位置させて設けている。
【００６３】
前記穂先移送装置１２の上下移送方向の略中間位置の穂先中間軸１３ｃの軸心（ハ）を頂点として、上下方向、又は前後方向に略二等辺三角形状に形成し、この穂先移送装置１２の下部の移送始端部の穂先下部軸１３ｂの軸心（ロ）を、右側部側の左右両側の掻込装置９ａ、９ａの近傍部へ位置させて設けたことにより、穂先ケース１２ａの成形型の型製作が容易でコストダウンになる。又、穂先移送装置１２の駆動スターホイル１２ｄと、供給移送装置１４の供給スターホイル１４ｂとの合流部（リ）での位置合せが容易である。
【００６４】
左右両側の二条列の合流部（リ）の傾斜角度を同じ角度にすることが容易であり、穀稈が合流部（リ）でクロス状態になることを防止できる。移送始端部側で各掻込装置９ａ、９ａからの穀稈の引継ぎが良好になる。
【００６５】
前記支持杆１６ａの上端部へ設けた支持パイプ杆１６ｂには、図１０、及び図１１で示すように、支持メタル１９ａを設け、この支持メタル１９ａと、穂先移送装置１２の上部の移送終端部に設けた穂先上部メタル１２ｅとの間には、接続メタル１９ｂを設けて接続している。この接続メタル１９ｂへ回動自在に軸支した接続軸１９ｃを回動中心として、穂先移送装置１２の穀稈移送部側の下側部を上下回動自在に形成している。接続軸１９ｃの中心位置は、支持パイプ杆１６ｂの中心位置より、所定距離上部へ位置させて設けている。支持パイプ杆１６ｂを支持する支持メタル１９ａは、図１０で示すように、コンバイン１の機体１ａの左右方向略中央部へ位置させて設けている。
【００６６】
前記前側、及び横側へ設けた前側の操作装置２２の前側面部から、左横外側の操作装置２２の左横外側面部にわたって設ける防塵用外カバー１８ｃの外側面は、図１１で示すように、刈取装置４の左右方向の中心（チ）の近傍部、又は略同じ位置へ設けている。
【００６７】
これにより、穀稈の穂先移送通路と、前記各操作装置２２とを離すことにより、藁屑等の溜りを防止する。又、穀粒、及び塵埃の飛散を防止できる。
前記右側搬送装置１０ｂの右下根元移送チェン１０ｄは、図１１、及び図１２で示すように、右外側の掻込装置９ａへ設けたスプロケット９Ｑと、移送終端部へ設けたテンション装置２８とへ掛け渡している。右下根元移送チェン１０ｄの移送始端部側で、右外側と、右側より二番目の各掻込装置９ａ、９ａの各掻込スターホイル９ｆ、９ｆの噛合部の後側には、凹部（逃がし部）１０ｆを設けている。多量の穀稈が掻込みされたときであっても、右下根元移送チェン１０ｄは、この凹部１０ｆ部で穀稈を逃がして、移送中の穀稈の詰りを防止している。１０ｅはチェンレールであり、右下根元移送チェン１０ｄを支持させている。右外側の掻込スターホイル９ｆの外径（Ｄ１）より、右側より二番目の掻込スターホイル９ｆの外径（Ｄ２）を所定寸法小径に形成して設けている。
【００６８】
前記右側搬送装置１０ｂの右下根元移送チェン１０ｄの前側の穀稈を移送する作用側には、図１２で示すように、挟持ガイド２１を挟持受装置２１ａで摺動移動自在に設けている。この挟持ガイド２１の移送終端部には、合流部（リ）まで延長した補助挟持ガイド２１ｂを設けると共に、テンション装置２８の前側には、後挟持ガイド２１ｃを設けている。スプリング２１ｄは、挟持ガイド２１を弾発する。
【００６９】
右側二条列の掻込みされて、刈取りされた刈取り穀稈の株元側は、右下根元移送チェン１０ｄと、各挟持ガイド２１、２１ｂ、２１ｃとの間へ挟持されて、合流部（リ）へ移送される。
【００７０】
これにより、右側二条列の穀稈が多量掻込みされて、引継ぎされたときであっても、右側搬送装置１０ｂの右下根元移送チェン１０ｄの移送始端部側へ穀稈の詰りを防止することができる。又、部品の変形、及び破損を防止できる。
【００７１】
図２２には２条刈りの刈取装置４における穀稈掻込移送装置９、引継搬送装置１０ａ及び穂先移送装置１２等の要部を示す。
穀稈掻込移送装置９によって掻込まれながら株元側を刈刃装置５ｃで切断された穀稈は、後方の引継搬送装置１０ａ及び穂先移送装置１２に引き継がれる。
【００７２】
掻込移送装置９は引起装置からの穀稈の受継ぎ円滑性や、刈刃装置５ｃの切断性能の適正化を図るため、適宜前後位置を設定して設けるのであるが、刈取装置４における掻込移送装置９の前後位置を変更した場合、それに伴って穀稈掻込移送装置９の掻込スターホイル９ｆと、引継搬送装置１０ａの引継従動スプロケット１０ｈとの前後距離が変化することとなる。
【００７３】
この問題に対して本構成においては、引継従動スプロケット１０ｈの前後位置を変更可能とすることで対応可能としている。
その具体構成を図１３乃至図２１に基づき説明する。
【００７４】
図１３に示す如く、引継アイドルスプロケット１０ｊは引継フレーム５６に固着した第一アーム５７の先端に枢支し、さらに、この第一アーム５７から右前方へ伸ばした第二アーム５８の先端に引継従動スプロケット１０ｈを枢支している。第二アーム５８の取付部を長孔や長手方向に複数の孔を設けたりして引継従動スプロケット１０ｈの位置を調整可能にすると良い。
【００７５】
また、図１４に示す如く、引継従動スプロケット１０ｈを枢支する第二アーム５８を第一アーム５７に軸５９で枢支して、第二アーム５８を引継フレーム５６に当接する調整ボルト６０で引継従動スプロケット１０ｈの位置を変更可能にしても良い。調整ボルト６０はダブルナットで当接長さを変更可能にすると共に第二アーム５８への取付孔を長手方向のＵ字状切り欠きや長孔にする。この構成で、軸５９の枢支孔を複数設けて、引継従動スプロケット１０ｈの前後位置を変更可能にすることも出来る。また、軸５９に対して第二アーム５８を上下逆にして取り付けても良い。
【００７６】
図１５は、第二アーム５８を側面視で「へ」の字状に曲げた状態で、下部にスペースを確保出来る。「へ」の字状の角部をチェンのガイドにしても良い。
図１６と図１７は、第二アーム５８の片側にチェンの内側を受けるチェンガイド６１ａ，６１ｂを設けた例である。
【００７７】
図１８と図１９は、第二アーム５８の両側にチェンの内側を受けるチェンガイド６１aｃ，６１ｄ，６１ｅ，６１ｆを設けた例である。
図２０は、調整ボルト６０の別実施例で、頭部にピン６２で回動可能な当座６３を設けて、当たり面の角度になじむようにしている。
【００７８】
図２１は、引継フレーム５６に複数のナット６５ａ，６５ｂ，６５ｃを溶接し、第二アーム５８に取付位置を変更して立設したスタッドボルト６４を捻じ込む。
【符号の説明】
【００７９】
２ａ脱穀装置
２ｃフィードチェン
１０ａ引継搬送装置
１０ｂ右側搬送装置
１０ｃ引継移送チェン
１０ｇ引継駆動スプロケット
１０ｈ引継従動スプロケット
１０ｊ引継アイドルスプロケット
１０ｍ案内ガイド
１１左側搬送装置
１２ｄ第一掻込輪体
１４供給移送装置
１４ｂ第二掻込輪体
５５伝動ケース
５６規制部材
５７緩衝部材
リ合流部

【特許請求の範囲】
【請求項１】
刈取った植立穀稈を、右側搬送装置（１０ｂ）と左側搬送装置（１１）とにより搬送し、該左側搬送装置（１１）で搬送した穀稈を右側搬送装置（１０ｂ）に合流部（リ）で合流させて引継搬送装置（１０ａ）に引き継ぎ、該引継搬送装置（１０ａ）から後方の脱穀装置（２ａ）のフィードチェン（２ｃ）に穀稈を受け渡す構成とし、該引継搬送装置（１０ａ）の前記合流部（リ）上方に臨む部位に第一掻込輪体（１２ｄ）を設け、該第一掻込輪体（１２ｄ）に噛合う第二掻込輪体（１４ｂ）を設け、
前記引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部を前記第一掻込輪体（１２ｄ）よりも搬送方向上手側に位置させ、引継搬送装置（１０ａ）の搬送始端部と右側搬送装置（１０ｂ）における前記合流部（リ）よりも搬送方向上手側の部位とを平面視で重合させたことを特徴とするコンバインの刈取穀稈移送装置。
【請求項２】
前記右側搬送装置（１０ｂ）と前記引継搬送装置（１０ａ）における第一掻込輪体（１２ｄ）よりも搬送始端側の部位とを平面視で平行に配置したことを特徴とする請求項１に記載のコンバインの刈取穀稈移送装置。
【請求項３】
前記引継搬送装置（１０ａ）は、搬送終端側に設けた引継駆動スプロケット（１０ｇ）と、前記第一掻込輪体（１２ｄ）と一体で設けた引継アイドルスプロケット（１０ｊ）と、引継従動スプロケット（１０ｈ）と、これらのスプロケット（１０ｇ，１０ｊ，１０ｈ）に巻き掛けた引継移送チェン（１０ｃ）とから構成し、該引継移送チェン（１０ｃ）の非搬送側の部位を引継アイドルスプロケット（１０ｊ）に押付ける案内ガイド（１０ｍ）を設けたことを特徴とする請求項２記載のコンバイン。
【請求項４】
前記右側搬送装置（１０ｂ）及び左側搬送装置（１１）の前方下部から後部上方にわたる引起装置（６）を設け、前記第二掻込輪体（１４ｂ）を備える供給移送装置（１４）を設け、該供給移送装置（１４）における引起装置（６）への駆動入力用の伝動ケース（５５）と対向する部位に規制部材（５６）を設け、前記伝動ケース（５５）に規制部材（５６）が当接することで、前記第一掻込輪体（１２ｄ）から離間する方向への第二掻込輪体（１４ｂ）の移動を規制する構成としたことを特徴とする請求項１又は請求項２又は請求項３記載のコンバイン。
【請求項５】
前記第二掻込輪体（１４ｂ）の上側に、起立及び倒伏自在な複数の供給ラグ（１４ｃ）を軸着し、前記規制部材（５６）における第二掻込輪体（１４ｂ）側の部位に緩衝部材（５７）を設けたことを特徴とする請求項４記載のコンバイン。

【図１】