説明

コンパニオンアニマルにおける変性関節病、骨関節炎、軟骨損傷、および関連する障害を処置する、または予防する方法

本発明は、コンパニオンアニマルにおける疾患または障害の処置および/または予防のための、例えば変性関節病、骨関節症、軟骨損傷の処置または予防のための、および骨密度を維持する、または増大させるためのペットフード組成物およびその使用を含み、ここでその組成物および使用は、コンパニオンアニマルに使用酸(uses acid)またはその塩を含む組成物を与えることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 本発明は、コンパニオンアニマルにおける疾患または障害の処置および/または予防のための、例えば変性関節病、骨関節炎、軟骨損傷の処置または予防のための、および骨密度を維持する、または増大させるための方法を含み、ここでその組成物および方法は、コンパニオンアニマルにリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【背景技術】
【0002】
[002] 事実上全ての関節は軟骨を有する。軟骨は、動物の体において、関節内での柔軟性、圧力の下での圧縮性、クッション、引張強さ、動きの範囲および運動の滑らかさを提供するために重要である。軟骨を有する関節の例には、指および足指、首、膝、股関節、肩および同様のものが含まれる。動物は、軟骨が好ましくない影響を受け、それにより関節の柔軟性、圧縮性の低減がもたらされ、しばしば結果としてその関節および/またはその関節の周囲の組織の汎発性の炎症がもたらされるいくつかの病気を患う可能性がある。そのような動物はその後関節機能を著しく喪失し、痛みを経験する。
【0003】
[003] 大型のイヌはそれらが年を取るにつれて関節炎を発現する可能性がある。大型のイヌの品種は、それらの増大した大きさおよび/または遺伝的素因のため、より関節炎にかかりやすい。大型のイヌは、関節炎および他の軟骨の病気の危険にさらされている唯一の動物では無い。関節炎および他の変性関節疾患はイヌにおいて一般的に認識されており、そのような病気はネコにおいて流行していることが示されている。軟骨に影響を与える病気を発現する危険にさらされている動物には、哺乳類、例えばイヌ科の動物、ネコ科の動物、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ヒト、および非ヒト霊長類種、ならびにシチメンチョウおよびニワトリを含む鳥類が含まれるが、それらに限定されない。
【0004】
[004] 動物の健康の重要な指標は、動物の体組成である。不健康な食事および/または不健康な生活習慣は、結果として特に体内の赤身の筋肉(lean muscle)に関して不健康な体脂肪の比率を有する動物をもたらし得る。30重量%を超える体脂肪の量は、特に体脂肪の量が35重量%を超えている場合、その動物が不健康であることを示していると考えられる。
【0005】
[005] 本発明は、現在市場に出されているコンパニオン用フード製品を超える増大した療法的および予防的効能を有するコンパニオンアニマルのためのペットフード組成物を含む。
【発明の概要】
【0006】
[006] 発明者は、動物における障害を処置または予防するためのフード組成物およびその組成物を用いる方法を開発した。
[007] 本発明は、コンパニオンペットの通常の栄養必要量を満たし、さらに有効量の1種類以上の抗酸化剤、例えばリポ酸を含むコンパニオンペット用飼料を含む。
【0007】
[008] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて変性関節病を処置または予防するための方法を含み、それはそのコンパニオンアニマルに変性関節病を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含むフード組成物を与えることを含む。
【0008】
[009] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて骨関節炎を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に骨関節炎を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0009】
[0010] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて軟骨損傷を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に軟骨損傷を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0010】
[0011] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて関節軟骨の酵素的分解を調節するための方法を含み、それはその動物に関節軟骨の酵素的分解を調節するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0011】
[0012] 別の態様は、コンパニオンアニマルの軟骨組織からのグリコサミノグリカン(“GAG”)の放出を減少させるための方法を含み、それはその動物に軟骨組織からのGAG放出を減少させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0012】
[0013] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて骨密度および鉱質含有量を維持する、または増大させるための方法を含み、それはその動物に骨密度を維持する、または増大させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
全般的な記述
[0014] 本発明は、それを必要とするコンパニオンアニマルにおいて障害を予防または処置するために有効な量のリポ酸またはその塩を含むフード組成物を含む。
【0014】
[0015] 1態様は、コンパニオンアニマルにおいて骨関節炎を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に骨関節炎を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0015】
[0016] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約25ppmである。
[0017] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約50ppmである。
[0018] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約100ppmである。
【0016】
[0019] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約600ppmである。
[0020] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約200ppmである。
[0021] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはイヌである。
【0017】
[0022] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはネコである。
[0023] 特定の態様において、その組成物はさらにタンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、およびそれらの組み合わせを含む。
【0018】
[0024] 特定の態様において、その組成物はドッグフードである。
[0025] 特定の態様において、その組成物はキャットフードである。
[0026] 特定の態様において、その組成物はフード、栄養食、サプリメント、動物用トリーツ、または玩具である。
【0019】
[0027] 特定の態様において、その組成物は含水フードの形である。
[0028] 特定の態様において、その組成物は乾燥フードの形である。
[0029] 別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて関節軟骨の酵素的分解を調節するための方法を含み、それはその動物に関節軟骨の酵素的分解を調節するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0020】
[0030] 特定の態様において、リポ酸の有効量は少なくとも約25ppmである。
[0031] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約50ppmである。
[0032] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約100ppmである。
【0021】
[0033] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約600ppmである。
[0034] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約200ppmである。
[0035] 特定の態様において、その組成物はさらにタンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、およびそれらの組み合わせを含む。
【0022】
[0036] 特定の態様において、その組成物はドッグフードである。
[0037] 特定の態様において、その組成物はキャットフードである。
[0038] 特定の態様において、その組成物はフード、栄養食、サプリメント、動物用トリーツ、または玩具である。
【0023】
[0039] 特定の態様において、その組成物は含水フードの形である。
[0040] 特定の態様において、その組成物は乾燥フードの形である。
[0041] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはイヌである。
【0024】
[0042] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはネコである。
[0043] 本発明の別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて変性関節病を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に変性関節病を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む本発明の組成物を与えることを含む。1態様において、その変性関節病は骨関節炎または軟骨損傷である。
【0025】
[0044] 特定の態様において、リポ酸の有効量は少なくとも約25ppmである。
[0045] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約50ppmである。
[0046] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約100ppmである。
【0026】
[0047] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約600ppmである。
[0048] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約200ppmである。
[0049] 特定の態様において、その組成物はさらにタンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、およびそれらの組み合わせを含む。
【0027】
[0050] 特定の態様において、その組成物はドッグフードである。
[0051] 特定の態様において、その組成物はキャットフードである。
[0052] 特定の態様において、その組成物はフード、栄養食、サプリメント、動物用トリーツ、または玩具である。
【0028】
[0053] 特定の態様において、その組成物は含水フードの形である。
[0054] 特定の態様において、その組成物は乾燥フードの形である。
[0055] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはイヌである。
【0029】
[0056] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはネコである。
[0057] 本発明の別の態様はコンパニオンアニマルの軟骨組織からのGAGの放出を減少させるための方法を含み、それはその動物に軟骨組織からのGAG放出を減少させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む本発明の組成物を与えることを含んでいた。
【0030】
[0058] 特定の態様において、リポ酸の有効量は少なくとも約25ppmである。
[0059] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約50ppmである。
[0060] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約100ppmである。
【0031】
[0061] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約600ppmである。
[0062] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約200ppmである。
[0063] 特定の態様において、その組成物はさらにタンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、およびそれらの組み合わせを含む。
【0032】
[0064] 特定の態様において、その組成物はドッグフードである。
[0065] 特定の態様において、その組成物はキャットフードである。
[0066] 特定の態様において、その組成物はフード、栄養食、サプリメント、動物用トリーツ、または玩具である。
【0033】
[0067] 特定の態様において、その組成物は含水フードの形である。
[0068] 特定の態様において、その組成物は乾燥フードの形である。
[0069] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはイヌである。
【0034】
[0070] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはネコである。
[0071] 本発明の別の態様はコンパニオンアニマルにおいて骨密度を維持する、または増大させるための方法を含み、それはその動物に骨密度を維持する、または増大させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む本発明の組成物を与えることを含む。
【0035】
[0072] 特定の態様において、リポ酸の有効量は少なくとも約25ppmである。
[0073] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約50ppmである。
[0074] 特定の態様において、その有効量は少なくとも約100ppmである。
【0036】
[0075] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約600ppmである。
[0076] 特定の態様において、その有効量は約100ppm〜約200ppmである。
[0077] 特定の態様において、その組成物はさらにタンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、およびそれらの組み合わせを含む。
【0037】
[0078] 特定の態様において、その組成物はドッグフードである。
[0079] 特定の態様において、その組成物はキャットフードである。
[0080] 特定の態様において、その組成物はフード、栄養食、サプリメント、動物用トリーツ、または玩具である。
【0038】
[0081] 特定の態様において、その組成物は含水フードの形である。
[0082] 特定の態様において、その組成物は乾燥フードの形である。
[0083] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはイヌである。
【0039】
[0084] 特定の態様において、そのコンパニオンアニマルはネコである。
[0085] 本発明において用いられる用語“コンパニオンアニマル”は、イヌ、ネコ、およびげっ歯類を含む、ヒトによりペットとして維持されるのに適したあらゆる非ヒト動物を含む。本発明の全ての観点は、好ましくはネコおよび/またはイヌの処置に関するものである。
【0040】
[0086] 用語“イヌ”には、コンパニオンアニマル、例えばカニスファミリアス(Canis familiaris)、作業犬(working dogs)、および同様のものであるイヌが含まれる。イヌという用語はイヌ科の動物という用語と同意語である。
【0041】
[0087] 用語“ネコ”には、飼い猫または家猫として知られるコンパニオンアニマルであるネコが含まれる。
[0088] 用語“げっ歯類”には、ハムスター、マウス、ラット、モルモット、アレチネズミ、ウサギ、ハリネズミ、フェレット、チンチラ等が含まれるが、それらに限定されない。
【0042】
[0089] 本明細書で示される全ての百分率は、別途明記しない限り、乾燥物質に基づく、組成物の重量によるものである。
本発明の組成物
[0090] 本発明の1態様は、コンパニオンアニマルにおいて変性関節病を予防または処置するのに有効な量のリポ酸を含む、コンパニオンアニマルのための組成物を含む。
【0043】
[0091] 本明細書において用いられる用語“リポ酸またはその塩”には、例えばアルファ−リポ酸、リポ酸類のラセミ混合物、リポ酸塩、エステル、アミドまたはそれらの誘導体、例えば米国特許第5,621,117号において記述されているようなものが含まれるが、それらに限定されない。様々な態様において、そのリポ酸は湿潤または乾燥フード組成物を含む組成物において投与することができ、それは含水フード、乾燥フード、サプリメントまたはトリーツの形であってよい。そのリポ酸はその中に、もしくはあらゆるフード組成物の表面上において、例えばその上への吹付けもしくは沈殿により組み込まれてよく、またはその飼料にスナック、サプリメント、トリーツとして、もしくはその飼料の液体部分、例えば水もしくは別の液体中で添加されてよい。そのリポ酸は、粉末、固体として、またはゲルを含む液体として投与されてよい。重要な観点は、その動物がプラスの効果をもたらすのに有効な量のリポ酸を与えられることである。典型的には、リポ酸の源はその組成物中に、その動物にとって非毒性であるままである量までの量で存在する。
【0044】
[0092] アルファ−リポ酸の量は、少なくとも約25ppmから、約50ppm、約100ppm、約200ppm、約300ppm、約500ppm、約700ppm、約900ppm、約1100ppm、約1200ppm、約1400ppm、約1600ppm、約1800ppm、約2000ppm、約2200ppm、約2400ppm、約2600ppm、約2800ppm、約3000ppm、または約3500ppmと様々であることができる。様々な態様において、イヌに投与することができるリポ酸の範囲は、約150ppm〜約4500ppmである。様々な態様において、ネコに投与することができるリポ酸の範囲は、約65ppm〜約2600ppmである。特定の説明的な態様において、量は約100ppmからそのペットにとって非毒性であるままである量まで様々であることができる。他の態様において、範囲は約100ppmから約200ppmまでである。
【0045】
[0093] 様々な態様において、リポ酸を含むフード組成物は、意図される受容動物に実質的に栄養上完全な飼料を提供する。“栄養上完全な飼料”は、その飼料において健康な動物の正常な健康の維持に十分な栄養を含む飼料である。
【0046】
[0094] 本発明の組成物は、変性関節病を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む。
[0095] そのリポ酸またはその塩は、意図される動物の健康に有害ではない濃度で存在する。従って、例えば、そのリポ酸またはその塩は、望ましくない、または毒性の作用を引き起こさない濃度で存在する。
【0047】
[0096] その組成物は液体または固体のフードであることができる。その組成物が液体である場合、そのリポ酸またはその塩は他の構成要素と混合されることができる。その組成物が固体である場合、そのリポ酸はその組成物上にコートされていて、その組成物の中に組み込まれていて、または両方であってよい。
【0048】
[0097] 様々な態様において、そのリポ酸またはその塩は動物のフードに添加されてよい。様々な態様において、そのリポ酸またはその塩は動物のフードに、配合業者または製造業者により現場で、または動物の介護者(caregiver)によりその動物に餌を与える前に添加されてよい。様々な態様において、そのリポ酸またはその塩は動物のフードの加工の間、例えばその組成物の他の構成要素の混合の間および/または後に添加されてよく、次いでそれが包装され、消費者に入手可能になる。その加工には、押し出し、缶詰め、ベーキング、および同様のこと、または当技術で既知であるペットフードを製造するあらゆる他の方法もしくはプロセスが含まれてよい。様々な態様において、そのリポ酸もしくはその塩は動物もしくは植物構成要素のような天然源により寄与されてよく、またはそのリポ酸もしくはその塩は合成に由来する源により寄与されてよく、またはそのリポ酸もしくはその塩は天然および合成的な源の混合物により寄与されてよい。
【0049】
[0098] その組成物は、リポ酸またはその塩に加えて、コンパニオンアニマルによる消費に適した少なくとも1種類の構成要素を含み、それには脂肪、炭水化物、タンパク質、繊維、栄養調整剤(nutritional balancing agents)、例えばビタミン類、鉱質、および微量元素、ならびにそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。当業者は、典型的なフードに関するフード成分の量およびタイプを、その動物の食事要求量に基づいて、例えばその動物の種、年齢、大きさ、体重、健康、および機能に基づいて選択することができる。
【0050】
[0099] そのフード組成物のフード成分部分は、約100%までのあらゆる個々のフード成分を含むことができ、またはフード成分の様々な比率での混合物を含むことができる。特定の態様において、そのフード組成物は次の量でのフード成分の組み合わせを含む:約0重量%〜約50重量%の脂肪、約0重量%〜約75重量%の炭水化物、約0重量%〜約95重量%のタンパク質、約0重量%〜約40重量%の食物繊維、および約0重量%〜約15重量%の1種類以上の栄養調整剤。
【0051】
[00100] 特定の態様において、その脂肪および炭水化物フード成分は様々な源、例えば動物脂肪、魚油、植物油、肉、肉の副産物、穀物、他の動物または植物源、およびそれらの混合物から得られる。穀物には小麦、トウモロコシ、大麦、および米が含まれる。
【0052】
[00101] 特定の態様において、そのタンパク質フード成分は様々な源、例えば植物、動物、または両方から得られる。動物性タンパク質には、肉、肉の副産物、牛乳系のもの(dairy)、および卵が含まれる。肉には家禽、魚、および動物、例えばウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、および同様のものからの肉が含まれ、肉の副産物には肺、腎臓、脳、肝臓、胃、および腸が含まれる。そのタンパク質フード成分は、遊離のアミノ酸および/またはペプチドであってもよい。好ましくは、そのタンパク質フード成分には肉、肉の副産物、乳製品、または卵が含まれる。
【0053】
[00102] 特定の態様において、その繊維フード成分は様々な源、例えば植物繊維源、例えばセルロース、テンサイパルプ、落花生殻および大豆繊維から得られる。
[00103] 特定の態様において、その栄養調整剤は、当業者に既知の様々な源、例えばビタミンおよび鉱質サプリメントならびにフード成分から得られる。ビタミン類および鉱質は、欠乏を避け健康を維持するのに必要な量で含まれることができる。これらの量は当技術においてすぐに入手可能である。国家研究会議(NRC)は、家畜に関するそのような栄養素の推奨量を提供している。例えば、Nutrient Requirements of Swine (第10改訂版、Nat’l Academy Press、ワシントンD.C.、1998)、Nutrient Requirements of Poultry (第9改訂版、Nat’l Academy Press、ワシントンD.C.、1994)、Nutrient Requirements of Horses (第5改訂版、Nat’l Academy Press、ワシントンD.C.、1989)を参照。米国飼料検査官協会(AAFCO)は、イヌおよびネコに関するそのような栄養素の推奨量を提供している。米国飼料検査官協会公式刊行物pp. 129-137 (2004)を参照。一般に食品添加物として有用であるビタミン類には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンD、ビオチン、ビタミンK、葉酸、イノシトール、ナイアシン、およびパントテン酸が含まれる。食品添加物として有用である鉱質および微量元素には、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、銅、亜鉛、塩素、鉄、セレン、ヨウ素、および鉄が含まれる。
【0054】
[00104] 特定の態様において、そのフード組成物は当業者に既知の追加の成分、例えばビタミン類、鉱質、充填剤、美味性増進剤、結合剤、香味、安定剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、緩衝剤、塩類、コーティング、および同様のものを含んでいてよい。安定剤には、その組成物の貯蔵寿命を増大させる傾向がある物質、例えば保存剤、相乗剤および隔離剤、包装用ガス(packaging gases)、安定剤、乳化剤、シックナー、ゲル化剤、および湿潤剤が含まれる。乳化剤および/または増粘剤の例には、ゼラチン、セルロースエーテル類、デンプン、デンプンエステル類、デンプンエーテル類、および修飾されたデンプン類が含まれる。それぞれの組成物の構成要素、フード成分、および他の成分に関する具体的な量は、様々な要素、例えばその組成物に含まれる個々の構成要素および成分;その動物の種;その動物の年齢、体重、全身の健康状態、性別、および食事;その動物の摂食速度;処置される疾患または病気のタイプ;および同様のことに依存するであろう。従って、その構成要素および成分の量は広く異なっていてよく、本明細書で記述される好ましい比率から逸脱してよい。
【0055】
[00105] 1つの説明的な態様において、その組成物は、例えばリポ酸またはその塩に加えて次のものの少なくとも1つを含んでいてもよい:
(a)約0%〜約75%の炭水化物、
(b)約2%〜約50%の脂肪、
(c)約0%〜約40%の食物繊維、および
(d)約0%〜約15%の1種類以上の栄養調整剤。
【0056】
[00106] 成体のコンパニオンペット、例えばイヌ科の動物およびネコ科の動物に与えられる飼料は、その年齢の動物に与えられる標準的な通常の飼料である。下表は1〜6歳のイヌ科の動物に関する典型的な飼料である。
【0057】
表1:実例となるコンパニオンアニマル用ペットフード組成物
【0058】
【表1】

【0059】
[00107] その組成物は、その動物の健康を維持する、または向上させることを意図した追加の成分、例えばサプリメント、薬剤、ハーブ、全身用の薬物および組成物、ならびに同様のものを含むことができる。
【0060】
[00108] 本発明の組成物は、1種類以上の疾患または病気を予防または処置するための1種類以上の追加の成分を含んでいてよい。
[00109] これを成し遂げる飼料中の構成要素は、抗酸化剤またはその混合物である。抗酸化剤はフリーラジカルを抑える(quenches)物質である。そのような物質の例には、イチョウ、柑橘類の果肉、ブドウの絞りかす、トマトの絞りかす、ニンジンおよびホウレンソウのようなフード(全て好ましくは乾燥させたものである)、ならびに様々な他の物質、例えばベータ−カロテン、セレン、補酵素Q10(ユビキノン)、ルテイン、トコトリエノール類、大豆イソフラボン類、S−アデノシルメチオニン、グルタチオン、タウリン、N−アセチルシステイン、ビタミンE、ビタミンC、アルファ−リポ酸、l−カルニチンおよび同様のものが含まれる。ビタミンEはトコフェロールまたはトコフェロール類の混合物およびその様々な誘導体、例えばビタミンEアセテート、スクシネート、パルミテートのようなエステル類および同様のものとして投与することができる。そのアルファ型が好ましいが、ベータ、ガンマ、およびデルタ型が含まれ得る。そのd型が好ましいが、ラセミ混合物が許容可能である。その型および誘導体は、ペットによる消化の後にビタミンE様の活性で機能するであろう。ビタミンCは、この飼料において、アスコルビン酸ならびにペットによる消化の後にビタミンC様の活性で機能するであろうその様々な誘導体、例えばリン酸カルシウム塩類、コレステリル(cholesteryl)塩、2−モノホスフェート、および同様のものとして投与することができる。それらは液体、半固体、固体および熱安定性の形のようなあらゆる形であることができる。アルファ−リポ酸は飼料中にアルファリポ酸として、または米国特許第5,621,117号におけるようなリポエート誘導体、ラセミ混合物、それらの塩類、エステル類もしくはアミド類として投与することができる。L−カルニチンは飼料中に投与することができ、カルニチンの様々な誘導体、例えばその塩類、例えば塩酸塩、フマル酸塩およびコハク酸塩類、ならびにアセチル化カルニチン、ならびに同様のものを用いることができる。
【0061】
[00110] 飼料中で投与される量は、全てその飼料の重量%(乾燥物質基準)として、有効物質として計算され、それ自体は、それは遊離の物質として測定される。用いられる最大量は、毒性を引き起こすべきでない。少なくとも約100ppmまたは少なくとも約150ppmのビタミンEを用いることができる。約500〜約1,000ppmの好ましい範囲を用いることができる。必ずしもそうとは限らないが、約2000ppmまたは約1500ppmの最大値は一般には超過されない。ビタミンCに関しては、少なくとも約50ppm、望ましくは少なくとも約75ppmおよびより望ましくは少なくとも約100ppmが用いられる。非毒性の最大値を用いることができる。アルファ−リポ酸の量は、少なくとも約25、望ましくは少なくとも約50ppm、より望ましくは約100ppmから様々であることができる。最大量は、約100ppmからそのペットにとって非毒性であるままである量まで様々であることができる。好ましい範囲は、約100ppmから約200ppmまでである。l−カルニチンに関しては、イヌ科の動物に関して約50ppm、望ましくは約200ppm、より望ましくは約300ppmが有用な最小値である。ネコ科の動物に関しては、l−カルニチンのわずかに高い最小値、例えば約100ppm、約200ppm、および約500ppmを用いることができる。非毒性の最大量を用いることができ、それは例えば約5,000ppm未満である。イヌ科の動物に関して、より低い量を用いることができ、それは例えば約5,000ppm未満である。イヌ科の動物に関して、好ましい範囲は約200ppm〜約400ppmである。ネコ科の動物に関して、好ましい範囲は約400ppm〜約600ppmである。約1〜15ppmにおけるベータ−カロテンを用いることができる。約0.1〜約5ppmまでにおけるセレンを用いることができる。少なくとも5ppmのルテインを用いることができる。少なくとも約25ppmのトコトリエノール類を用いることができる。少なくとも約25ppmの補酵素Q10を用いることができる。少なくとも約50ppmのS−アデノシルメチオニンを用いることができる。少なくとも約1000ppmのタウリンを用いることができる。少なくとも約25ppmの大豆イソフラボン類を用いることができる。少なくとも約50ppmのN−アセチルシステインを用いることができる。少なくとも約50ppmのグルタチオンを用いることができる。少なくとも50ppmのイチョウの抽出物を用いることができる。
【0062】
[00111] 次のものは、ORAC(酸素ラジカル吸収能力)含有量が高い生の成分である:ホウレンソウの搾りかす、トマトの搾りかす、柑橘類の果肉、ブドウの絞りかす、ニンジン顆粒、ブロッコリー、緑茶、イチョウおよびコーングルテンミール。
【0063】
[00112] 1%含有としてその飼料に添加された場合(トウモロコシのような低ORAC成分との合計5%の置き換えのため)、それらはその飼料全体のORAC含有量を増大させ、これらの構成要素を含む飼料を食べた動物の血漿のORAC含有量を増大させた。好ましくは、その飼料への合計5%の添加のために4種類の他の1%の成分との組み合わせで1%で添加される場合、乾燥物質のグラム当たり25μモルのトロロックス当量を超えるORAC含有量を有するあらゆる成分を用いることができるであろう。特定の態様において、その組成物はさらに有効量の、グルコサミン、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、メチルスルホニルメタン(“MSM”)、クレアチン、抗酸化剤、ペルナカナリキュラタ(Perna canaliculata)、オメガ−3脂肪酸類、オメガ−6脂肪酸類およびそれらの混合物からなるグループから選択される、少なくとも1種類の物質を含む。
【0064】
[00113] 様々な態様において、有効量のリポ酸またはその塩を含むサプリメントは、さらに有効量の、アスピリン、抗炎症剤、例えばイブプロフェン、COX−2阻害剤、ならびに他の薬用および医薬組成物ならびにそれらの組み合わせを含む、少なくとも1種類の物質を含む。サプリメントには全体の栄養バランスまたは性能を向上させるために別の飼料と共に用いられる飼料が含まれるが、それに限定されない。サプリメントには、他の飼料に対してサプリメントとして希釈されずに供給される、別々に入手可能である動物のレーションの他の部分と共に自由選択で提供される、または動物の標準の飼料で希釈され、それと混合されて完全な試料を生成する組成物が含まれる。AAFCOは例えば米国飼料検査官協会公式刊行物p. 220 (2003)においてサプリメントに関する論考を提供している。サプリメントは、例えば粉末、液体、シロップ、丸剤、および封入された組成物を含む様々な形であってよい。
【0065】
[00114] 特定の態様において、その組成物はトリーツであることができる。トリーツには、動物を食事時間ではない間に食べるように誘うために動物に与えられる組成物、例えばイヌ科の動物のためのドッグボーンが含まれる。トリーツはその組成が1種類以上の栄養素を含む栄養性のものであってよく、フード様の組成を有していてよい。非栄養性のトリーツには、非毒性であるあらゆる他のトリーツが含まれる。その組成物または構成要素はそのトリーツの上にコートされていて、そのトリーツの中に組み込まれていて、または両方であってよい。本発明のトリーツは、乾燥フードに関して用いられるプロセスに類似した押し出しまたはベーキングプロセスにより調製することができる。組成物を既存のトリーツの形の外側の上にコートする、または組成物を既存のトリーツの形の中に注入するために、他のプロセスを用いてもよい。
【0066】
[00115] 特定の態様において、その組成物は玩具であることができる。玩具には、人工の骨のような噛むことができる玩具が含まれる。リポ酸またはその塩は、その玩具の表面上、もしくはその玩具の構成要素の表面上のコーティングを形成している、その玩具全体にわたって部分的にもしくは完全に組み込まれている、または両方であることができる。1態様において、そのリポ酸またはその塩は意図される使用者により口に入れられることが可能である。現在市場に出されている広い範囲の適切な玩具が存在し、それは例えば米国特許第5,339,771号、米国特許第5,419,283号、およびそれらにおいて開示されている参考文献である。この発明は、部分的に消費可能である玩具、例えばプラスチックの構成要素を含む玩具、ならびに完全に消費可能である玩具、例えば生皮および様々な人工の骨の両方を提供する。本発明は好ましくはイヌまたはネコによる使用のための玩具を提供する。
【0067】
本発明の組成物の調製
[00116] 本発明の組成物は、当業者に既知の一般に用いられるフード調製プロセスを用いて、缶詰めされた、または湿潤した形で調製されてよい。典型的には、挽いた動物のタンパク質性組織を、他の成分、例えば魚油、穀物粒、釣り合いを取る成分、特別な目的での添加物(例えば、ビタミンおよび鉱質の混合物、無機塩類、セルロースおよびテンサイパルプ、充填剤、ならびに同様のもの)および水と、加工に十分な量で混合する。これらの成分は、構成要素の混合の間に加熱するのに適した容器中で混合される。その混合物の加熱はあらゆる適切な方法、例えば直接蒸気噴射を用いて、または熱交換器を備えた容器を用いて達成される。最後の成分の添加の後、その混合物を約50°F〜約212°Fの温度に加熱する。この範囲外の温度は許容できるが、他の加工助剤の使用無しでは商業的に実用的で無い可能性がある。適切な温度まで加熱した際、その物質は典型的には濃厚な液体の形であろう。その濃厚な液体を缶の中に充填する。蓋を取り付け、容器を密閉して密封する。次いでその密封された缶を、一般に用いられる、内容物を滅菌するように設計された設備の中に置く。滅菌は通常約230°Fより高い温度に、用いられる温度、組成、および同様の要素に依存する適切な時間加熱することにより達成される。本発明の組成物は、調製の前、間、または後にフード組成物に添加することができる。
【0068】
[00117] フード組成物は、当業者に既知の一般に用いられるプロセスを用いて乾燥した形で調製されてよい。典型的には、乾燥した成分、例えば動物性タンパク質、植物性タンパク質、穀物、および同様のものを挽いて一緒に混合する。次いで脂肪、油、動物性タンパク質、水、および同様のものを含む湿潤した、または液体の成分を、その乾燥混合物に添加してそれと混合する。次いでその混合物をキブル(kibbles)または同様の乾燥した断片に加工する。キブルはしばしば、乾燥および湿潤成分の混合物に高い圧力および温度での機械的仕事を施し、小さな開口部を押し通し、回転するナイフにより切り落としてキブルにする、押し出しプロセスを用いて形成される。次いでその湿潤したキブルを乾燥させ、場合により1種類以上の局所的コーティング、例えば香味、脂肪、油、粉末、および同様のものでコートする。キブルは押し出しではなくベーキングプロセスを用いて練った生地(dough)から作ることもでき、ここでその練った生地を型の中に置いた後乾燥−加熱加工を行う。そのフード組成物は、米国特許第5,339,771号および第5,419,283号において開示されているプロセスのような、乾燥フードまたは玩具に関して上記で記述したプロセスに類似した押し出しまたはベーキングプロセスを用いたトリーツの形であることもできる。本発明の組成物は、調製の前、間、または後にフード組成物に添加することができる。
【0069】
本発明の組成物を用いて障害を処置または予防する方法
[00118] 本発明は、療法的または予防的に有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物をそれを必要とするコンパニオンアニマルに投与することにより特定の障害を処置または予防する方法も含む。
【0070】
[00119] 発明者らは、本発明の組成物がコンパニオンアニマルにおいて変性関節病を処置または予防するのに有用であることを見出した。特定の態様において、その処置は成体のイヌに施される。成体という用語は一般に、少なくも1〜6歳のイヌ科の動物および少なくも1〜6歳のネコ科の動物を意味することを意図する。老齢のイヌまたはネコは7歳以上である。
【0071】
[00120] 従って、別の態様において、本発明はコンパニオンアニマルにおいて変性関節病を処置または予防する方法を含み、それはその動物に変性関節病を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む本発明の組成物を与えることを含む。本発明の特定の態様において、その組成物および方法は、イヌまたはネコにおける変性関節病の処置または予防のためのものである。
【0072】
[00121] 本発明の方法または組成物の使用は、リポ酸またはその塩を含む組成物を、変性関節病にかかりやすい、もしくはそれを患っているコンパニオンアニマルに投与すること、またはその組成物を関節機能の低下、特に老化による低下を経験している動物に投与することを含む。その組成物は、健康なコンパニオンアニマルに健康な関節機能を維持するおよび/または変性関節病を予防するために与えられてもよい。
【0073】
[00122] 本発明に従う変性関節病の処置または予防には、様々な軟骨が影響を受ける病気の処置または予防が含まれる。従って、本発明は、前から存在する軟骨に影響を与える病気の処置だけでなく、軟骨に影響を与える病気に対する動物の予防または保護も含む。本発明は、軟骨に影響を与える病気を管理することを含む。
【0074】
[00123] 本明細書で用いられている用語“軟骨に影響を与える病気を管理すること”は、少なくとも1種類の軟骨が影響を受ける病気を改善、処置、予防および/または緩和することおよび/または動物にプラスの軟骨の効果を与えることを意味する。用語“軟骨に影響を与える病気を管理すること”は、潜在性の軟骨に影響を与える病気、遺伝性であろうと無かろうと軟骨が影響を受ける病気に対する素因を有する動物のための、または軟骨を強くする、軟骨における異常を予防する、関節の健康を向上させる、加齢に伴う関節変性の影響を減少させるための、もしくは関節炎もしくは他の関節が影響を受ける病気を予防するための、動物の生涯の間のあらゆる時点における予防的手段としての予防的方法を含む。プラスの軟骨の効果の説明的な例には、柔軟性を増大させること、病変を修復すること、炎症を低減すること、可動性を向上させること、軟骨を強くすること、異常を低減すること、および/または柔軟性および/または可動性の低減、軟骨の弱化および/または分解、異常および/または病変、炎症、または軟骨が影響を受ける病気、および同様のもののいずれかを予防することが含まれる。そのような関節が影響を受ける病気の説明的な例には、骨関節炎、リウマチ性関節炎、骨軟骨症、変性関節病、滑膜炎、細菌性化膿性関節炎、乾癬性骨関節症および同様のものが含まれる。
【0075】
[00124] 別の態様において、本発明はコンパニオンアニマルにおいて骨関節炎を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に骨関節炎を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。骨関節炎からの関節の損傷の予防に関して、イヌの個々の標的グループには、その予防的ケアを必要とするイヌが含まれる。例えば、大型の品種、例えばラブラドルレトリーバー、ロットワイラー、ジャーマンシェパードおよび同様のものはより骨関節炎にかかりやすく、それはこれらの品種におけるそのより高い発生率により示されている。加えて、約6歳の年齢より上のイヌは骨関節炎の有意により高い発生率を有する。活発なイヌ、競技用のイヌおよび肥満のイヌも危険にさらされている可能性がある。
【0076】
[00125] 別の態様において、本発明はコンパニオンアニマルにおいて軟骨損傷を処置または予防するための方法を含み、それはその動物に軟骨損傷を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0077】
[00126] 別の態様において、本発明はコンパニオンアニマルにおいて関節軟骨の酵素的分解を調節するための方法を含み、それはその動物に関節軟骨の酵素的分解を調節するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0078】
[00127] 別の態様において、本発明はコンパニオンアニマルの軟骨組織からのGAGの放出を減少させるための方法を含み、それはその動物にGAGの放出を減少させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0079】
[00128] 本発明の別の態様は、コンパニオンアニマルにおいて骨密度を維持する、または増大させるための方法を含み、それはその動物に骨密度を維持する、または増大させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む。
【0080】
[00129] 別の観点において、本発明は、動物において軟骨に影響を与える病気を管理すること、軟骨の柔軟性を増大させること、軟骨の強度を増大させること、または軟骨の分解を予防することを含む、変性関節病の処置または予防についての情報またはそれに関する教示を伝達するための手段を提供する。その伝達手段には、その情報または教示を含む文書、デジタル記録媒体、光学記録媒体、音声でのプレゼンテーション、または視覚表示が含まれる。好ましくは、その伝達はそのような情報または教示を含む表示されたウェブサイトまたは小冊子、製品のラベル、添付文書、広告、または視覚表示である。有用な情報には、(1)本発明の組成物を投与する、および本発明の方法を用いるための方法および技法、(2)もしあるならば、単独または他の薬物との組み合わせで本発明を用いて引き起こされる副作用についての詳細、ならびに(3)彼らが本発明およびその使用について疑問を有する場合の、使用する患者のための連絡先情報の1つ以上が含まれる。有用な教示には、用量、投与量および頻度、ならびに投与経路が含まれる。その伝達手段は、本発明を用いることの利益について教える、および本発明を用いるための認可された方法を伝達するのに有用である。
【0081】
[00130] 本発明は、本明細書で記述されている特定の方法論、プロトコル、および試薬に、それらは様々であってよいため、限定されない。さらに、本明細書で用いられる用語法は特定の態様のみを記述するためのものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものでは無い。本明細書において、および添付された特許請求の範囲において用いられる単数形“a,”“an,”および“the”は、文脈が明確にそうではないと指示しない限り複数への言及を含む。同様に、“含む(include)”、“含む(includes)”、および“含んでいる”という語は、排他的にではなく包括的に解釈されるべきである。別途定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的な用語ならびにあらゆる頭字語は、本発明の分野における当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書で記述されている組成物、方法、製造物、または他の手段もしくは材料に類似した、または均等なあらゆる組成物、方法、製造物、または他の手段もしくは材料を本発明の実施において用いることができるが、好ましい組成物、方法、製造物、または他の手段もしくは材料は本明細書で記述されている。
【0082】
[00131] 本明細書において引用されている、または参照されている全ての特許、特許出願、刊行物、および他の参考文献を、法により許される程度まで本明細書に援用する。それらの参考文献の論考は、単にその中でなされた主張を要約することだけを意図している。あらゆるそのような特許、特許出願、刊行物または参考文献、またはそれらのあらゆる部分が本発明に関連する先行技術であることを自認せず、そのような特許、特許出願、刊行物および他の参考文献の正確さおよび妥当性に挑戦する権利は明確に残されている。
【実施例】
【0083】
[00132] この発明は下記のその好ましい態様の実施例によりさらに説明することができるが、これらの実施例は単に説明のためだけに含まれているのであり、別途明確に示さない限り本発明の範囲を限定することを意図するものでは無いことは理解されるであろう。
【0084】
実施例1
材料および方法:
[00133] 30(30)匹のイヌを用いて、AAFCO対照フードまたは魚油を含む試験フードと比較した際のリポ酸の効果を決定した。
【0085】
[00134] AAFCO対照フード、魚油を含むフード、およびリポ酸を含むフードの間で差次的遺伝子発現プロフィールを試験した。d30において、最小で1.3倍の変化で、AAFCO対照と比較して1212個の遺伝子のリストを生成し、魚油を含むフードと比較して1896個の遺伝子のリストを生成した。
【0086】
[00135] RNA抽出:全RNAを全血試料からPAXgene RNA単離キットを用いて単離した。全ての測定は、canine 2 Affymetrix genechipを用いて行った。統計分析のため、全ての測定値をRMAを用いて標準化した。全ての分析はPartekを用いて行った。対象および試験フードの間で差次的に発現している遺伝子に関してANOVA t−検定を行い、それはp−値カットオフ0.1、倍率変化>+/−1.3に基づいて選択された。
【0087】
[00136] 遺伝子発現:150ppmのリポ酸を含む試験フードを与えられたイヌにおいて、AAFCO対照フードを与えられたイヌと比較した際に1212個の遺伝子の発現が変化していることが分かった。加えて、リポ酸を含む試験フードを与えられたイヌにおいて、魚油を含む試験フードと比較して1896個の遺伝子の発現が変化していることが分かった。表3は、機能によりグループ分けした遺伝子および対照フードまたは魚油を含むフードのどちらかを与えられたそれらと比較した発現の方向を示す。
【0088】
[00137] メタボロミクス:血漿代謝産物を分析し、対象を与えられたイヌと比較した倍率変化として比較した。
[00138] バイオマーカーの測定:ELISAに基づくキットを用いて血清軟骨マーカーを測定し、軟骨マーカーの濃度を決定した。0日目を分析における共変数として用いて、ベースラインの値に関して調整した。
【0089】
[00139] 結果:リポ酸のフードへの添加は、結果として、II型コラーゲンC−プロペプチドおよびII型コラーゲンのカルボキシ末端に架橋されたテロペプチド断片における、リポ酸無しの類似のフードよりも大きな減少をもたらした。これらの2種類のマーカーは骨関節炎を有するイヌにおいて増加することが知られている。加えて、リポ酸を含むフードを与えられたイヌは脂肪を失い、これはエネルギーのための脂肪の利用(脂肪酸化)の増大およびより健康な体重維持のためのグルコースの産生の減少を示唆している。言い換えれば、リポ酸を与えられたイヌは利用可能なグルコースをより効率的に利用し、エネルギーの使用に関してそれらの代謝を脂肪の動員に移行させた。加えて、代謝産物であるヒドロキシプロリンが血漿中で減少しており、この代謝産物はほとんど排他的に軟骨から生じるため、これは低減した軟骨破壊を示唆している。さらに、血清白血球から決定された遺伝子発現の変化はその証拠を支持し、軟骨構成要素の合成の増大および軟骨を分解する酵素の発現の減少による軟骨の保護の増大を示唆している。最後に、遺伝子発現の変化は、グルコースからのピルベートの形成を阻害し、エネルギーに関して代謝をアセチル−CoAの往復(shuttling)に移行させるPDK4の増加およびグルコース輸送体の上方制御による向上した脂肪利用を示唆している。リポ酸を与えられたイヌは、対照のフードを与えられたイヌと比較してゲノム的により引き締まっている(leaner)ようにも見えた。
【0090】
[00140] 下記の表は、リポ酸を用いた処置に関する、脂肪および体重ならびに軟骨マーカーにおける違いを示している。
[00141] 表2は、魚油を加えた対照およびリポ酸を加えた対照を30日間与えられ、90日目に再度測定されたイヌと比較した、対照の試料を与えられた後のイヌにおける関節マーカーの血中レベルの変化を図説する。表2において図説されているように、リポ酸を加えた対照を与えられたイヌは、リポ酸を加えた対照を与えられた30日間の処置期間の後に関節マーカー(すなわちCPIIおよびCTXII)の低減を、90日間の期間の後に関節マーカーのより大きな低減を示した。
【0091】
【表2】

【0092】
[00142] 表3は、対照試料を与えられた後のイヌにおける、魚油を加えた対照およびリポ酸を加えた対照を90日間与えられたイヌと比較した、イヌ科の動物の骨細胞における軟骨の代謝に関連する遺伝子の方向性の変化(上方制御または下方制御)を図説する。表2において図説されているように、リポ酸を加えた対照を与えられたイヌは、軟骨のコラーゲン構成要素の分解に対応するMMP3遺伝子の下方制御、MMP類の阻害に対応するTIMP2の上方制御、およびII型コラーゲンの合成における律速段階に対応する(すなわち、コラーゲンエピトープ中への組み込みのためにヒドロキシプロリンを生成する)プロリル4−ヒドロキシラーゼの上方制御を示した。
【0093】
【表3】

【0094】
[00143] 表4は、対照試料を与えられた後のイヌにおける、リポ酸を加えた対照を与えられたイヌと比較した、軟骨の代謝およびエネルギー代謝に関連する遺伝子における変化を図説する。
【0095】
表4.対照または上質(upgrade)フード(上質は魚油を含む)と比較した、リポ酸により変化した軟骨およびエネルギー代謝に関連する遺伝子
【0096】
【表4−1】

【0097】
【表4−2】

【0098】
【表4−3】

【0099】
[00144] 表5は、本発明の説明的なペットフード組成物中の成分を図説する。
表5.組成物を作るために用いられる成分
【0100】
【表5】

【0101】
[00145] 表6は、リポ酸を含むペットフードを90日間与えられたイヌと比較した、対照飼料を与えられた後のイヌに関して血液試料中で測定された関節のマーカーを図説する。表5において図説されているように、リポ酸を加えた対照を与えられたイヌは90日後に免疫状態のマーカーの減少を示した。
【0102】
【表6】

【0103】
[00146] 表7は、5種類の異なるフードを180日間与えられた後のイヌに関する血液試料中で測定された関節のマーカーを図説する。
【0104】
【表7】

【0105】
[00147] 表8は180日目における血中サイトカインレベルを図説し、5種類の異なるペットフードを180日間与えられたイヌに関して最初の共変数を用いて処置の効果を決定する。
【0106】
【表8】

【0107】
[00148] 本発明は、本発明の少数の観点の説明として意図されている実施例において開示されている特定の態様により範囲を限定されず、機能的に均等であるあらゆる態様はこの発明の範囲内である。実際、本明細書において示され、記述されているそれらに加えて、本発明の様々な修正が当業者に明らかになると考えられ、それは添付された特許請求の範囲の範囲内に入ることを意図する。
【0108】
[00149] 本明細書において引用されている、または参照されている全ての特許、特許出願、刊行物、および他の参考文献を、法により許される程度まで本明細書に援用する。それらの参考文献の論考は、単にその中でなされた主張を要約することだけを意図している。あらゆるそのような特許、特許出願、刊行物または参考文献、またはそれらのあらゆる部分が本発明に関連する先行技術であることを自認せず、そのような特許、特許出願、刊行物および他の参考文献の正確さおよび妥当性に挑戦する権利は明確に残されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とするコンパニオンアニマルにおいて骨関節炎を処置または予防するための方法であって、そのコンパニオンアニマルに骨関節炎を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む方法。
【請求項2】
その有効量が少なくとも約25ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
その有効量が少なくとも約50ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
その有効量が少なくとも約100ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
その有効量が約100ppm〜約600ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
そのコンパニオンアニマルがイヌである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
そのコンパニオンアニマルがネコである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも15日間投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも30日間投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも45日間投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が毎日投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
それを必要とするコンパニオンアニマルにおいて関節軟骨の酵素的分解を調節するための方法であって、そのコンパニオンアニマルに関節軟骨の酵素的分解を調節するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む方法。
【請求項13】
その有効量が少なくとも約25ppmである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
その有効量が少なくとも約50ppmである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
その有効量が少なくとも約100ppmである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
その有効量が約100ppm〜約600ppmである、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
そのコンパニオンアニマルがイヌである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
そのコンパニオンアニマルがネコである、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも15日間投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも30日間投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも45日間投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が毎日投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
それを必要とするコンパニオンアニマルの軟骨組織からのグリコサミノグリカン(GAG)の放出を減少させるための方法であって、そのコンパニオンアニマルに軟骨組織からのGAG放出を減少させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む方法。
【請求項24】
その有効量が少なくとも約25ppmである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
その有効量が少なくとも約50ppmである、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
その有効量が少なくとも約100ppmである、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
その有効量が約100ppm〜約600ppmである、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
そのコンパニオンアニマルがイヌである、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
そのコンパニオンアニマルがネコである、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも15日間投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも30日間投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも45日間投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が毎日投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
それを必要とするコンパニオンアニマルにおいて変性関節病を処置または予防するための方法であって、そのコンパニオンアニマルに変性関節病を処置または予防するのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む方法。
【請求項35】
その有効量が少なくとも約25ppmである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
その有効量が少なくとも約50ppmである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
その有効量が少なくとも約100ppmである、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
その有効量が約100ppm〜約600ppmである、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
そのコンパニオンアニマルがイヌである、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
そのコンパニオンアニマルがネコである、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも15日間投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも30日間投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも45日間投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項44】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が毎日投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項45】
その変性関節病が骨関節炎を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項46】
その変性関節病が軟骨損傷を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項47】
それを必要とするコンパニオンアニマルにおいて骨密度を維持する、または増大させるための方法であって、その動物、そのコンパニオンアニマルに骨密度を維持する、または増大させるのに有効な量のリポ酸またはその塩を含む組成物を与えることを含む方法。
【請求項48】
その有効量が少なくとも約25ppmである、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
その有効量が少なくとも約50ppmである、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
その有効量が少なくとも約100ppmである、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
その有効量が約100ppm〜約600ppmである、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
そのコンパニオンアニマルがイヌである、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
そのコンパニオンアニマルがネコである、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも15日間投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも30日間投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が少なくとも45日間投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
そのリポ酸を含むペットフード組成物が毎日投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
その変性関節病が骨関節炎を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項59】
その変性関節病が軟骨損傷を含む、請求項47に記載の方法。

【公表番号】特表2012−513766(P2012−513766A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544584(P2011−544584)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/069684
【国際公開番号】WO2010/078322
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(502329223)ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】