説明

コーティング加工させた食用色素

【課題】 着色食品において、用いる色素及び増粘剤等の添加物を、それぞれの諸条件工程で別々に使用して来たが、
こう言った従来の方法では複雑化、不安定化などの庶問題があったのでこの様な課題点を捉え解決せんとした着色色素剤を提供するものである。
【解決手段】 着色食品において、着色剤や増粘剤を別々に添加混合して行くのでなく、前もって別に本発明明細書中〔0007〕▲A▼〜▲D▼工程方法で、それぞれの色素剤と増粘剤とで微振動応用による被覆コーティング加工を行なうことにより、食品に安定した所望の色素定着処理が簡単に素早く行なえる手段と方法を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食用色素粒子体に食用増粘剤を、微振動混合で、コーティングさせる同時方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、食品用色素と食用増粘剤は、別々の段階的に用いられてきた。
【0003】
【特許文献1】特開2003−193
【特許文献2】特開平10−191840
【特許文献3】特開2005−130827
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明では、着色のある食品とする際には、次のような欠点、課題点があったので解決せんとした。
従来例えれば麺製品の着色などでは、一般的に着色素材を粉と一緒に混合練り込みを始めから行なう場合や、それが困難な場合には麺の練り込み段階で後に目的の着色料を添加し練り込みを行ない、さらに、各種の調整剤である増粘剤やゲル化材、エタノール、クエン酸、保存剤等々で行なってきた。
【0005】
よってこう言ったことで問題なのは、種々の加工補助材を添加することにより、着色食品の色相において単純である様でも着色素材によっては、(例、クチナシ系赤色素、紅麹色素)濃度、温度、練り込み時間、湿度、麺粉の粒子形態、調整のタイミング等々の諸条件次第で非常に複雑化しており、着色を行なうことには不安定的であったと言える。
【課題を解決する手段】
【0006】
そこで本発明は、麺粉などを用いた着色食品の麺体に意図する色相を簡単に安定的に行なわんとするため、まず増粘剤の物質の性状および特性を利用応用して、次の様な工程を別に前もって行なう。
【0007】
この工程は、▲A▼色素剤(液体物の場合)
色素剤と増粘剤を混合し、それ全体に微振動を与えながらコーティング加工を行なう。
▲B▼色素剤(粉末個体の場合)
色素剤と増粘剤(液体化)を混合し、それ全体に微振動を与えながらコーティング加工を行なう。
【0008】
この工程は、▲C▼増粘剤(液体の場合)
増粘剤と色素剤(個体の場合)を混合し、それ全体に微振動を与えながらコーティング加工を行なう。
▲D▼増粘剤(個体の場合)
増粘剤と色素剤(液体の場合)を混合し、それ全体に微振動を与えながらコーティング加工を行なう。
以上のように、色素と増粘剤を形態別にそれぞれ混合させた上にさらに、その全体に対して微振動をあえて行なうことで得られたために出来るコーティング加工させた食用色素である。
【0009】
よって着色素材や増粘剤を別々に麺などに添加混合するのでなく、あえて着色色素自体に被覆コーティング加工を行なうことにより安定をした所望の色素定着処理が簡単に行なえるようにした手段である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、食品増粘剤にて着色色素の個体それぞれが、被覆のコーティング加工をさせているために、従来より麺などに天然色素剤の添加などで発生したり、起因していた色素の退色、耐光性、耐熱性、劣化性、耐塩性、耐油性、染着性や、品質保持などの、防腐性も合わせて含み数々の相乗作用が働き、
この発明の色素剤に対するコーティング加工を施すことにより特性が生じて安定的な効果を発揮できる。
また、食品添加物である皮膜剤や色素染剤の役割を合わせて、この方法により食用色素剤に対して行なえることの効果もある。
【0011】
着色色素の退色防止剤や方法は従来より簡単ではなかったし、流通においても保存状態、温度、光などによっては、色素特性により退色、減色、変成などの問題もつきものであったが、この点を長期的に改善をさす効果とさらに、色素個体に微振動を与えコーティングさせることにより色素の解離や変成も抑えられて通常保存期間の2倍も持続されることが目視をされ腐敗する時期が長引き保存性が高まったと言える。
【0012】
従来麺製品の製造において製品とする前段工程で(図−3)、色素剤を投入したり練り込みをして来たが、このコーティング色素剤を用いた場合には、増粘剤と一体化をすでにしているため、麺などの素材着色と増粘効果が素早く同時に行なえるとともに定着をし、着色剤量と増粘剤量が少なくて済むこととの相乗効果も在る。
【0013】
色素剤は、変質、変化、傷つきやすいので個体を個々にコーティングすることの発明により、まったく別の着色剤とも言える。
また、従来の色素に比べ各難点や欠点を克服する初らしい色素体とも言え、食品品質保持の向上安定、人体に対する安全性からも有効とも言える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明を実施するための最良の形態を、クチナシ系赤色素液体及び、増粘安定剤のキサンタンガムを用いて〔007〕の▲A▼にて説明すると、クチナシ赤色素100gにおいて、成分をクチナシ赤色素が84.2%、エタノール15%、クエン酸(総量)0.8%からなる液体をまず用意し、
【0015】
金属製タテ型円形で500mmで1.5mm厚のものを使用し、常温にて上記クチナシ赤色素液体を投入し、同じくその容器内に食品増粘剤キサンタンガム粉を色素量に対して6%用意した上で、
今度は上記容器に対して底辺より、毎分40kHz(ヘルツ)から100kHzまでの微振動を徐々に起動させ、最大15分位まで与え続ける各工程で、容器内液体対流が生じ続ける、こう言った状態は微振動による気泡のキャビテーション効果が発生をして来るので、あえてこの時別に先に用意した増粘剤を徐々に容器内部の色素液に対して6%量を添加して行き、その途中で約5分位ごとに攪拌補助作業を合わせて行なうと、色素剤個体が一応は分離を始めはするが、この微振動をさらに続けて行なうことでこの100g色素をコーティング化することが可能となった。
なお、この方法で特に重要なことは、容器上面部の蓋(フタ)は液体面の表面に接触をきちんと置かなければならず、微振動が伝わって反射板的な役目を果たす軽量物質の金属材質が望ましいことが合わせて判明した、よって重量の重い蓋ではなぜか安定的なコーティング色素は不完成であった。
【0016】
また、紅麹色素100gにおいて色価63.5%にエタノールアルコール50%を含むでは混在する酵素により脱糖されたジエニピンがアミノ酸と反応しやすく、成分質上配糖体が微振動を行なった場合でも分離をすることなく被覆コーティングが行なえ、
さらに、クッキー食品などにおいては製造工程で加熱を必ず行なうが、アグリコーン物質が色素剤麹粉によく重合して深色化しやすいことが、この微振動工程色素剤を使用することで行なえた。
【0017】
特に増粘剤でもキサンタンガムは、中性で粘性のあるチキソトロピーで攪拌しても粘度が変わらない物性をもっており、温度による変化もほとんどなく、酸、アルカリおよび塩類に対して安定で特に最良であり、分子量が100万から1,000万個と細かく微振動による本発明の色素個体をコーティング結着させるには最適であった。
また、色調の均質性の上からも、pHの影響面からも優れた特性形態と言える。
【0018】
別の増粘剤であるクアーガムにおいては、耐熱帯は一般的に20℃〜40℃までとなっているが同じく本発明の着色剤を用いるとコーティング加工している関係上同様の効果が同じく目視をされる結果であったが、
別に、キサンタンガム全体量の3分の1にこのクアーガムを混合し兼用した場合にはなぜか被膜を色素全体にした形態で、個々のコーティングにはあまり適さない状態であったから、こう言った混合でなく、大体にしてて同時に2種類の増粘剤に微振動を行なう場合は無理が見受けられたので混合は不向きである。
【0019】
この発明を麺の粉末に用いた場合では、色素剤の粒子個体(コーティングしたもの)がやはり比較的少ない量で効率よく着色されるが、
特に紅麹色素(1)対クチナシ系赤色素(2)の割合で(希釈をエタノールアルコール)全合計量最大10%で行うと、格別に優れた色相と着色効果を発明でき、さらにこの場合色素剤がコーティングされている関係上、味と風味も向上され、色素剤の違和感も減少していた。
【産業上の利用の可能性】
【0020】
本発明によれば、食用色素で麺類などの食品を着色する際に、前もって別に着色色素剤の液体や個体を微弱振動を与えながら食品添加物である増粘剤と混合の上、
二次加工としてのコーティングを色素剤に施すことから、従来の製品化する場合の色素安定剤や被膜剤を兼ねれることにより着色技術や時間、量的などが軽減され、簡素化、着色方法の安定化、また着色色品種々の幅広い用途にも使用されて、欠点、弱点を少しでも改良し克服せんと開発したもので、着色食品の問題点を改善し、産業上の利用の可能性と有効性向上を計ることができる発明である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の微震動作用による色素と増粘剤のコーティングを行なっている断面イメージ図である。
【図2】本発明の微震動作用された色素個体が増粘剤にてコーティングさせたクラスター拡大状態と、個々の色素単体とを見たイメージ図である。
【図3】本発明を行なう場合の色調のフローチャートである。
【符号の説明】
【0022】
1.微振動反転キャップ
2.微振動によりキャビテーション効果にて容器内対流が起動し対流が発生して色素個体が増粘剤でコーティングされている状態。
3.容器
4.微振動発生状態(源)
5.色素個体
6.キャビテーション(気泡化)
7.増粘剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属円型容器内に
(1)食品色素剤及び増粘剤を投入し、
(2)容器上部にも金属製の液面密着蓋(フタ)をして、
(3)微振動起動にて内部に対流を生じ続けさせた上、
(4)途中にて攪拌補助作業を行いながら
(5)食品色素剤と増粘剤とをコーティング加工させた食用色素である。
【請求項2】
容器及び容器の蓋(フタ)は
容器の微振動と内部微振動が伝達されるもの。
【請求項3】
容器の蓋(フタ)は、微振動が減少されにくい金属製のもので、軽量容器の内部と蓋(フタ)外部が微振動が伝わりやすく密着をしていること。
【請求項4】
液体上部表面と蓋(フタ)底面は接触面とし、起動した微振動が効果の受けれる反射板とすること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−259487(P2008−259487A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−128600(P2007−128600)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【出願人】(000245634)
【出願人】(507155502)
【Fターム(参考)】