コーヒー豆を定量供給するシステム、パッケージ、機器及び方法
コーヒー豆を定量供給するシステムは、コーヒー豆用の内部空間を包囲する壁が設けられているコーヒー豆パッケージと、コーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口と、コーヒー豆グラインダーが備わった機器とのコーヒー豆パッケージの結合及び分離用の結合部と、コーヒー豆パッケージからグラインダーにコーヒー豆を供給する、少なくとも部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置であって、所定量のコーヒー豆を収容することが可能な定量供給空間が設けられている、コーヒー豆受け装置とを備え、コーヒー豆パッケージは、使用前に、コーヒー豆が周囲空気に晒されることを防ぐよう、それ自体閉鎖されており、コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆をコーヒー豆パッケージから定量供給空間に行かせるため、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドされるように配置されると共に、一定量のコーヒー豆を定量供給空間からグラインダーに供給するよう、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間から定量供給空間をガイドするように配置される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆を定量供給するシステムであって、コーヒー豆用の内部空間を包囲する少なくとも1つの壁と、コーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口とが設けられたコーヒー豆パッケージとを備える、システムに関する。
【0002】
本発明はまた、内部空間を包囲する、側壁、頂壁及び底部、並びに、当該底部の近くに排出口が設けられたコーヒー豆パッケージにも関する。
【0003】
本発明はさらに、コーヒー豆グラインダーが備わった機器に関する。
【0004】
本発明はさらにまた、コーヒー豆を定量供給する方法に関する。
【背景技術】
【0005】
既存のコーヒーメーカーには、例えばフィルターコーヒーメーカー及びエスプレッソマシンがある。フィルターコーヒーメーカーの場合、或る量の挽いたコーヒーをフィルターに入れた後、挽いたコーヒーに熱湯を注ぐ。挽いたコーヒーに熱湯を通すと、挽いたコーヒーが抽出されてコーヒー飲料が得られ、その後、フィルターコーヒーとも呼ばれるコーヒー飲料がフィルターを流れると同時にコーヒー滓がフィルターに残る。熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターを重力により流れることが通例である。所望のコーヒー飲料の量に相応する熱湯が、挽いたコーヒーに注がれてフィルターに通された後、フィルターは、少なくとも使い捨てフィルターの場合、挽いたコーヒーの滓と一緒に廃棄することができる。そのような使い捨てフィルターは通常、実質的に紙からなる。二回以上使用するように設計されているフィルターも知られている。これらのフィルターは使用後、例えば洗浄されることにより、同じフィルターで新しいコーヒー飲料を調製するために次の分の挽いたコーヒーを充填することができる。
【0006】
エスプレッソマシンによって製造するコーヒーでは、或る量の挽いたコーヒーを保持するフィルターも備わっている。この場合、比較的高い圧力下で、熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターに勢いよく注がれる。これによって得られたコーヒー飲料は、概して、フィルターコーヒーよりも比較的濃く、通常、少なくとも同等量の挽いたコーヒーと供給水であると仮定すると、フィルターコーヒーよりもコーヒー抽出濃度が高い。典型的には、金属フィルターが使用される。
【0007】
また、コーヒー飲料はパーコレーターによって既知の方法で得ることができる。例えば、製造業者であるDouwe Egbers(ダウエグバーツ)(登録商標)社及びPhilips(フィリップス)(登録商標)社のSenseo(センセオ)(登録商標)コーヒーマシン等、特定の幾つかのマシンでは、例えば、使い捨て紙フィルター及び金属フィルターホルダーが使用されている。さらに、コーヒー濃縮物又は凍結乾燥コーヒーを熱湯に溶かすインスタントコーヒーが知られている。インスタントコーヒーの方法では、フィルターは全く使用されない。
【0008】
コーヒー豆を挽いてから、挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製するまでに比較的長い時間が経過する場合、コーヒー豆が与える風味と芳香の一部が失われる可能性がある。いかなる理論にも束縛されることは望まないが、同じ重量の挽いていないコーヒー豆の合わせた表面と比較して、挽いたコーヒー粒の総表面の方がより大きいことにより、表面と周囲空気との間にコーヒー豆の総表面よりも比較的多くの交わりが生じることになり、これがコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性があるであろう。その理由から、現在の、グラインダーが備わったマシンでは、コーヒー豆はコーヒー飲料を調製するほんの少し前に挽かれる。
【0009】
なお、コーヒー豆に関係する風味と香りは、挽いていないコーヒー豆が周囲空気に長い時間接触することになる場合においても、失われるか又は低減するであろう。概して、その理由から、コーヒー豆及び挽いたコーヒーは気密及び/又は真空のパッケージに包装される。
【0010】
特定の幾つかのコーヒーマシンには、当該コーヒーマシンの中に一体化したグラインダーを備えることができる。また、そのようなコーヒーメーカーには、コーヒー豆パッケージからコーヒー豆を直接給送するコーヒー豆ホルダーを設けることができる。コーヒー製造機器の操作を通じ、挽かれたコーヒーでコーヒー飲料を調製する。例えば、ボタンを押すことによってグラインダーを直接操作することで、例えばボタンを押す回数又はボタンを押す長さにより、挽かれるコーヒーの量を決めることができる。グラインダーが備わった自動コーヒーメーカーでは、コーヒー飲料の量及びその濃さを予め選択及び/又は予め設定することができ、その場合、選択した濃さに基づき、一定量の豆をホルダーからグラインダーへ供給するため、所定量の水と共に、所望の濃さの、所望量のコーヒー飲料を得ることができる。
【0011】
上記原理の不都合点は、コーヒー豆のパックが丸ごと、コーヒー豆ホルダーに空けられた際、或る量のコーヒー豆が、挽かれるまでの長い時間、コーヒーメーカー内に存在することであろう。このことは、これらのコーヒー豆で調製されるコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
また、既存のコーヒーメーカーのグラインダーの中及び周りには通常、前の挽き操作(grinding runs)の滓が残る。試験により、従来のグラインダーでは一回又は複数回の前の挽き操作の滓が通常3g〜10gグラインダー内に残ることが示されている。その後、前の挽き操作のこれらの残留物が新たな挽き操作の際に混入しかねず、コーヒー飲料の味に影響を及ぼす可能性がある。さらに、コーヒーメーカーに前の充填物とは味が異なる新たなコーヒー豆が充填される場合、おそらくは前の充填物の残留物が新たなコーヒー豆の挽いたコーヒーと混ざりかねないことにより、新たなコーヒー豆に固有の所望の味が得られなくなる可能性がある。このことは、ユーザーが定期的にコーヒー豆の種類を変えることを望む場合に特に不都合になるであろう。従来のコーヒーメーカーでは、ユーザーは、各場合に少量のコーヒー豆をコーヒー豆ホルダーに定量供給することによってしかこの問題を回避することができない。しかしながら、この場合に伴う不都合点は、その際にコーヒー豆パッケージの中身がコーヒーメーカーで完全には空にされず、一部が充填したまま残ることにより、残留しているコーヒー豆が周囲空気と接触することになることである。通常、その場合、コーヒー豆はその間、気密に閉鎖可能なポット又は缶のような、別個の、好ましくは気密ホルダー内に保管される。しかしながら、これらのホルダーは比較的多くの空間を占める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現行の技術水準では、挽いてコーヒー飲料を製造した後、挽かれたコーヒーがコーヒーメーカー内に残るか若しくはコーヒー豆がコーヒーメーカー内に残るか、又はコーヒー豆パッケージが完全に空にされずにコーヒー豆がパッケージ内に残っているままか、或いは、別個のコーヒー豆ホルダーが使用される。挽きたてのコーヒーの味を効率的かつ都合の良い方法で定期的に変えることを可能にするシステムは存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、上述の不都合点及び/又は他の不都合点の少なくとも1つをなくすことである。
【0015】
以下の記載では、保存状態にあるか又はパッケージの新しい(package-fresh:包装されたての)コーヒー豆又は挽いたコーヒーとは、コーヒー豆又は挽いたコーヒーの味、芳香及び/又は揮発性成分が比較的保たれていることを意味すると理解されるであろう。本明細書において、パッケージの新しいとは、パッケージを開けて間もないコーヒー豆の特定の状態を意味することがさらに理解されるであろう。このパッケージは、好的にはコーヒー豆の焙煎直後の包装プロセスにおいて適用されていることが好ましい。パッケージは、コーヒー豆をより良好に保存することができるように気密であり、かつ/又は真空にされることが好ましい。特定の「種類」のコーヒー豆とは、当該種類が、特定のコーヒー豆に関係する味、コーヒー豆の芳香及び揮発性成分の組成に関連するか、又は、好的にはパッケージに関して述べたようなコーヒー豆の特定の混合、組成又はブレンドに関連していることを意味することが理解されるであろう。本明細書において、様々な種類のコーヒー豆を記載する場合、関係する味、芳香、混合、組成又はブレンドが異なっていることが理解されるであろう。特記しない限り、本明細書では、コーヒー豆は、焙煎したコーヒー豆であることが理解される。本明細書での所定量とは、例えば一定量が、例えば製造時に決定されたコーヒーメーカーの回路又は機械的システムの構成によって予め設定されていること、又は一定量がコーヒーを製造する直前にユーザーによって設定されていることを意味することが理解されるであろう。
【0016】
第1の態様では、本発明は請求項1に記載のコーヒー飲料を調製するシステムを提供する。
【0017】
当該システムは、コーヒー豆供給口を介してグラインダーにコーヒー豆を供給するコーヒー豆受け装置と、コーヒー豆パッケージとを備える。コーヒー豆受け装置は例えば、コーヒー豆パッケージの一部、若しくはコーヒー製造機器の一部とすることができるか、又は、少なくとも、コーヒー豆グラインダーが備わった機器とすることができる。コーヒー豆パッケージは、消費のために初めて開けるまでは、コーヒー豆と周囲空気との接触を防ぐように閉鎖されていることが好ましい。その場合、コーヒー豆排出口を閉鎖することができる。例えば、パッケージは気密に閉鎖され、かつ/又は真空にされるか、或いは、内部空間内の酸素を吸収することが可能な酸素吸収材料がパッケージ内に存在する。さらに別の実施の形態では、例えば、貯蔵寿命を高めるガスがパッケージの内部空間に加えられる。その結果、コーヒー豆が最初の使用まで比較的保存された状態のままであることができる。
【0018】
当該システムは、コーヒー豆パッケージから供給口を介してグラインダーにコーヒー豆を供給する、部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置を提供することができる。コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドされることができる。コーヒー豆受け装置には、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間を設けることができる。例えば、定量供給空間の内部容積はおおよそ、実質的に完全に充填した状態で、おおよそ一回分の量のコーヒー豆を収容するようなものとすることができる。定量供給空間は例えば、所定量のコーヒー豆を保持するチャンバ又はトラフを含むことができる。コーヒー豆受け装置には例えば、コーヒー豆パッケージから定量供給空間にコーヒー豆を行かせる開口部が設けられる。内部空間内のコーヒー豆は、例えば重力の影響下で定量供給空間に移動することができる。定量供給空間は、充填された後、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間から戻るようにガイドされ、それにより、一定量のコーヒー豆を例えば重力の影響下でグラインダーに供給することができる。
【0019】
コーヒー豆パッケージは、例えばコーヒー製造機器のような、コーヒー豆グラインダーが備わった機器に直接接続されることができることで、コーヒー豆をパッケージからグラインダーに直接移すことができるように、コーヒー豆パッケージをコーヒー豆受け装置によって開くことができる。この場合、パッケージ自体が、パッケージの新しいコーヒー豆を挽いて抽出することができるように機器に接続される。その場合、コーヒー豆パッケージは、例えば、コーヒー製造機器に恒久的に接続されているコーヒー豆ホルダーに給送される必要がなく、挽き操作後にコーヒー豆がホルダー内に残る。コーヒー豆は、例えばグラインダーが備わった機器の操作により、パッケージからグラインダーに直接供給することができる。一定量のコーヒー豆の供給後、パッケージは再び機器から分離することができる。当該システムにより、複数のコーヒー豆パッケージを機器に接続可能にすることができ、コーヒー豆パッケージには例えば、異なる印刷が施され、かつ様々な種類のコーヒー豆が充填される。
【0020】
コーヒー豆パッケージには、グラインダーが備わった機器との結合用の結合部を設けることができ、それにより、コーヒー豆パッケージを機器に直接接続することができ、コーヒー豆をグラインダーに供給することができる。機器は、例えば対応する結合部を有して設計することができる。
【0021】
一実施形態では、パッケージのコーヒー豆排出口及び結合部がパッケージの底部の近くに設けられることにより、パッケージを比較的簡単に機器に配置することができる。さらに、底部は、パッケージ内のコーヒー豆を排出口に向けて、また、結合した状態では定量供給空間に向けて、重力の影響下でガイドすることができるように傾斜していることができる。さらなる実施形態では、ガイド部が排出口の近くに設けられることにより、排出口を比較的正確に位置決めすることができる。
【0022】
さらに別の実施形態では、コーヒー豆パッケージには、コーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられる。パッケージは、当該コーヒー豆パッケージが機器から分離すると、閉鎖手段によって閉鎖されることができることにより、パッケージ内のコーヒー豆が、同じコーヒー豆パッケージからのコーヒー豆の種々の挽き操作間の合間でも比較的保存されたままとなる。閉鎖手段は、パッケージを分離する必要なしに、同じパッケージからコーヒー豆を送出する2つの動作間の合間にパッケージを閉鎖することもできる。このようにして、豆は機器との結合時にも良好に保存されたままとなる。
【0023】
別の実施形態では、コーヒー豆排出口の閉鎖は、例えば機器に設けられている閉鎖手段によって行うことができ、パッケージは例えば一回しか開封できないクロージャーを有する。
【0024】
好的には、閉鎖手段はパッケージの排出口を閉鎖することができる或る種のキャップを備える。閉鎖手段には、コーヒー豆受け装置との結合用の第2の結合部を設けることができる。コーヒー豆受け装置には、対応する結合部を設けることができる。パッケージが機器と接続する際、パッケージの第1の結合部が機器の対応する結合部と結合し、閉鎖手段の第2の結合部がコーヒー豆受け装置と結合する。使用の間、第1の結合部は原則的に所定位置にあるままであるが、第2の結合部はコーヒー豆受け装置及び閉鎖手段と共に移動する。閉鎖手段が好的には内方に、すなわち、パッケージの内部空間に開くことにより、閉鎖手段を伴った定量供給装置が豆を受けるように内方に移動することができる。定量供給装置が移動してパッケージを出ると、閉鎖手段が再び排出口に配置されることができる。分離した状態の閉鎖手段がパッケージから外れる可能性を防ぐために、閉鎖手段には安全停止部を設けることができる。当該停止部により、閉鎖手段がパッケージから抜けることはあり得ず、すなわち抜けるのが困難である。停止部は突出したカムを備えることができ、それにより、排出口が狭すぎて閉鎖手段を通すことができない。
【0025】
閉鎖手段は、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐようにパッケージを閉鎖することができる。このことは、特に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通さない、かつ、その逆も同様であるクロージャーを意味することが理解されるであろう。好的には、閉鎖手段は、豆が存在するパッケージ内の空間と、多くとも1.1バール、好的には1.2バール、より好ましくは1.3バール、さらにより好ましくは1.5バールである周囲との間に差圧が存在する場合に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通し得ず、かつ、その逆も同様である。
【0026】
さらなる実施形態では、閉鎖手段は、コーヒー豆受け装置がコーヒー豆排出口を通る際にコーヒー豆排出口を空ける。例えば、コーヒー豆受け装置が閉鎖手段をコーヒー豆パッケージの内部空間の方向に押し開く。別の実施形態では、閉鎖手段は異なる方法で開くように制御される。
【0027】
さらに別の実施形態では、コーヒー豆受け装置は、定量供給空間が内部を移動することができるシャフトを備え、このシャフトは内部に定量供給空間が延出したときに定量供給空間の外側境界部を形成する。シャフトは、定量供給空間がコーヒー豆排出口を通ってシャフトからガイドされることができるように、コーヒー豆排出口に接続することができ、定量供給空間の充填後、再び戻るようにガイドされることができる。一実施形態では、定量供給空間はパッケージ内を移動することで、一定量のコーヒー豆を抜き取りながら内部空間内の豆の高さ位置を越える。その結果、シャフトが定量供給空間の周りに上側に配置されることにより、定量供給空間が閉鎖される。次いで定量供給空間及びシャフトが下方に移動してパッケージから出ることができ、パッケージの外側で、豆をグラインダーに送出することができる。そのような構造は、定量供給空間内のコーヒー豆を内部空間内のコーヒー豆から分離する際にコーヒー豆を切断又は粉砕する必要性をなくす。
【0028】
好的には、シャフト及び定量供給空間を駆動するのに単一の駆動部を使用する。定量供給空間をシャフトに対して移動させることができるようにするため、当該システムには、シャフト及び/又は定量供給空間と係合することができる停止部が設けられる。一実施形態では、駆動部がシャフトを駆動し、その一方、シャフトが摩擦により定量供給空間と係合することにより、定量供給空間が摩擦により運ばれる。最初の位置では、定量供給空間は、シャフトを越えて突出することにより、先にパッケージ内に移動する。定量供給空間及びシャフトは、定量供給空間がパッケージの頂壁に衝当するまで上方に移動することができ、それにより、定量供給空間には、上方移動時に定量供給空間に入った豆で充填されている。定量供給空間が頂壁によって停止している間、シャフトは次いで、定量供給空間の周りで摩擦力に抗して移動することができる。この実施形態では、排出口と頂壁と間の距離は頂壁が定量供給空間のための停止部として働くことができるほどのものである。
【0029】
別の実施形態では、例えば、定量供給空間が駆動され、シャフトが摩擦により運ばれる。その場合、機器又は排出口には例えば、シャフトと係合する停止部が設けられることで、シャフトは停止するが、その一方、定量供給空間は移動してシャフトから出る。
【0030】
一実施形態では、コーヒー豆排出口は、内部に定量供給空間が延出すると、当該定量供給空間の外側境界部を形成することができる。コーヒー豆排出口は、コーヒー豆受け装置、特に第1のシャフトをガイドする比較的剛性の縁部及び/又は壁を有することができる。
【0031】
定量供給空間は、一回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成されることができる。そのような定量は、例えば5乃至10グラムのコーヒー豆を含むことができ、例えばコーヒーの分量の選択された濃さによって決まることができる。コーヒー豆パッケージの内部空間は、複数回分の分量のコーヒーのために複数回分のそのような定量が充填されるように構成されることができる。使用前では、コーヒー豆パッケージには、例えば少なくとも約20グラム、特に、少なくとも約50グラム、さらに特に、少なくとも約70グラム、さらにまた特に、少なくとも約150グラムのコーヒー豆が充填されることができる。コーヒー豆パッケージは、複数回分の分量のコーヒーのためにコーヒー豆を複数回送出することができる。パッケージは空になると廃棄することができる。別の実施形態では、パッケージは空になった後で再充填することができる。
【0032】
一実施形態では、定量供給空間の容積は、例えば一回分の分量のコーヒーの濃さ及び量を設定することができるように設定可能とすることができる。
【0033】
機器には第2の結合部を設けることができ、第2の結合部は結合した状態でコーヒー豆パッケージの結合部と係合することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージの周壁及び/又は底部は剛性である。これにより、パッケージを比較的簡単に繰返し何度も機器に対して接続及び分離することができる。好的には、パッケージ及び取付け部は手で結合及び分離することができる。
【0034】
一実施形態では、コーヒー豆受け装置は機器の一部である。例えば、パッケージは、対応する結合部により機器に接続される。その結果、当該受け装置は排出口を通って移動することで閉鎖手段を開き、再び後退することができる。別の実施形態では、結合していない状態のコーヒー豆受け装置はコーヒー豆パッケージの一部である。結合した状態では、当該受け装置は例えば、機器に設けられた移動装置によってパッケージに対して部分的に出入りする。
【0035】
さらに別の実施形態では、定量供給空間からの供給量のコーヒー豆をグラインダーによって完全に挽くことにより、グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや残らない。このようにして、各挽き操作では、パッケージの新しいコーヒー豆のみを挽くことができ、また、例えば、挽いたコーヒーへの水の供給時にコーヒー飲料を調製するためにコーヒー調製装置に直接供給することができる。
【0036】
第2の態様では、本発明は請求項28に記載のコーヒー豆パッケージを提供する。
【0037】
コーヒー豆パッケージはグラインダーが備わった機器、好的にはコーヒー製造機器に対して結合及び分離するように構成される。結合及び分離のため、パッケージには結合部が設けられている。パッケージには付加的に、底部の近くに排出口が設けられる。また、パッケージは再閉可能な閉鎖手段を有し、この閉鎖手段は、特にパッケージが結合していない状態で、好的にはパッケージが結合している状態でも、コーヒー豆がパッケージからこぼれることを防ぐ。例えば、閉鎖手段は、コーヒー豆がグラインダーに送出されるときにのみ開く。
【0038】
閉鎖手段には第2の結合部を設けることができ、第2の結合部は閉鎖手段を開けるように機器と係合することができる。閉鎖手段は好的には、パッケージの内部空間に内方にのみ開くことができる。好的には、パッケージは、閉鎖手段がパッケージから外れる可能性を防ぐように構成される。
【0039】
底部には、直立機器と結合したときの状態で、コーヒー豆が重力の影響下で自動的にコーヒー豆排出口に向かって流出するように、少なくとも1つのテーパー状壁部が設けられる。これにより、例えば閉鎖手段の開閉によって、及び/又は、既に上述したようにコーヒー豆受け装置が排出口と協働することによって、パッケージを段階的に空にすることが可能になる。
【0040】
閉鎖手段には好的には、この上側面にあるコーヒー豆が閉鎖手段に沿って下方に摺動するように、傾斜した上側面が設けられる。パッケージにコーヒー豆が充填されている場合、パッケージを初めて使用する前から既に、好的には、定量供給空間がコーヒー豆の高さ位置を越えることができるように空のヘッド空間がパッケージ内に設けられている。
【0041】
第3の態様では、本発明は請求項31に記載の機器を提供する。
【0042】
機器には、好的にはコーヒー豆供給口を介して、コーヒー豆パッケージからグラインダーにコーヒー豆を供給する、部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置を設けることができる。コーヒー豆受け装置には、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間を設けることができる。特に、コーヒー豆受け装置は、結合した状態で、コーヒー豆パッケージのコーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドされるように構成される。その結果、コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆パッケージから定量供給空間にコーヒー豆を放出することができる。定量供給空間が充填されると、コーヒー豆受け装置は、一定量のコーヒー豆を定量供給空間からグラインダーに供給するために戻るようにガイドされて内部空間から出ることができる。さらに、機器には、コーヒー豆パッケージの対応する結合部との結合及び分離用の結合部が設けられる。機器は好的には、コーヒー製造機器を備える。コーヒー製造機器は原則的に、コーヒーを調製する任意の機器を備えることができる。コーヒー製造機器は例えば、フィルターコーヒー製造機器、すなわち、挽いたコーヒーに高い圧力下で水を供給するように構成されているコーヒー製造機器を備えることができる。高い圧力とは、1気圧よりも高い圧力を意味することが理解されるであろう。コーヒー製造機器は例えば、エスプレッソマシンとすることができるか、又は、例えば、約1乃至3バールの圧力を用いて作動するコーヒー製造機器とすることができる。
【0043】
第4の態様では、本発明は請求項33に記載のコーヒー飲料を調製する方法を提供する。
【0044】
当該方法は、コーヒー豆パッケージをコーヒー豆グラインダーが備わった機器と結合すること、及び、一定量のコーヒー豆を例えばコーヒー豆受け装置の開口部を通してコーヒー豆受け装置に入れるように、コーヒー豆受け装置をコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドすることを含む。その後、少なくとも部分的に充填されたコーヒー豆受け装置がコーヒー豆排出口を通って戻るように移動してコーヒー豆パッケージの内部空間から出て、その時点で、コーヒー豆パッケージの外側のコーヒー豆をグラインダーに給送することができる。一実施形態では、コーヒー豆受け装置内のコーヒー豆は、コーヒー豆パッケージから引き込まれると、重力の影響下でグラインダーに供給される。好的には、コーヒー豆受け装置から供給されたコーヒー豆が全てグラインダーによって挽かれることにより、グラインダーの上流にはコーヒー豆はもはや存在しない。コーヒー豆をグラインダーに供給した後、コーヒー豆パッケージは機器から再び外すことができる。
【0045】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージは、機器から分離した後、自ら閉鎖することにより、コーヒー豆パッケージ内にまだある残りのコーヒー豆をパッケージ内に滞留しておく。結合した状態で、コーヒー豆受け装置を通過させることができるようにコーヒー豆排出口が開くことができるため、コーヒー豆受け装置が充填されることができる。さらなる実施形態では、閉鎖手段は、パッケージからコーヒー豆を送出するようにコーヒー豆受け装置によって内方に押し開かれ、その後、パッケージを閉鎖するように排出口に再び戻るように配置される。
【0046】
一実施形態では、コーヒー豆受け装置はシャフト及び定量供給空間を備える。定量供給空間にコーヒー豆を充填するために、定量供給空間がパッケージ内に移動すると同時に閉鎖手段を押し開く。コーヒー豆が定量供給空間に流入すると同時に、定量供給空間が、コーヒー豆の高さ位置を少なくとも部分的に越えて突出するまで上方に移動する。この後、シャフトが、定量供給空間を閉鎖するように定量供給空間周りで移動する。その後、シャフト及び定量供給空間が共に移動してパッケージから出ることができ、定量供給空間には所定量のコーヒー豆が充填されている。次いで、定量供給空間はグラインダーへのコーヒー豆供給口に隣接して停止することができる。次いで、シャフトが、定量供給空間への開口部を越えるように定量供給空間に対してさらに移動することができ、コーヒー豆が定量供給空間を出て供給口へ流入することができる。
【0047】
シャフト及び定量供給空間を共に移動させるために、例えば、シャフトは、摩擦により定量供給空間を運びつつ駆動されることができる。定量供給空間がコーヒー豆を少なくとも部分的に越えて突出する位置の定量供給空間に対してシャフトを移動させるために、定量供給空間がパッケージの頂面に対して停止することができ、その一方、シャフトが定量供給空間に沿って移動することができる。
【0048】
本発明のさらなる実施形態、効果及び特徴は、添付の図面を参照しながら複数の例示的な実施形態において本発明をより詳細に記載する以下の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】コーヒー飲料を調製するシステムの断面の側面概略図である。
【図2A】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2B】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2C】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2D】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3A】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3B】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3C】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3D】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3E】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3F】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3G】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図4】コーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な図である。
【図5A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図6A】図5Aの詳細正面図である。
【図6B】図5Bの詳細正面図である。
【図6C】図5Cの詳細正面図である。
【図6D】図5Dの詳細正面図である。
【図6E】図5Eの詳細正面図である。
【図6F】パッケージを機器に固定する係止部の上面図である。
【図7A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7F】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図8A】図7Aの詳細正面図である。
【図8B】図7Bの詳細正面図である。
【図8C】図7Cの詳細正面図である。
【図8D】図7Dの詳細正面図である。
【図9A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9F】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図10A】コーヒー豆パッケージの分解斜視図である。
【図10B】図10Aによる組立てパッケージの正面図である。
【図10C】図10Aによる組立てパッケージの側面図である。
【図10D】図10Aによる組立てパッケージの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本明細書では、同じ部分又は対応する部分は同じ参照符号又は対応する参照符号を有する。図面では、実施形態は例としてのみ示す。実施形態において用いられている要素は例として言及されているにすぎず、本発明を限定するものと解釈すべきではない。他の要素も本発明の範囲内で用いることができる。図に示す実施形態の比率は通常、概略的にかつ/又は誇張的に示されており、限定するものと解釈すべきではない。本明細書では、特に、コーヒー豆用のパッケージについて言及する。しかしながら、本明細書は細かくしていないコーヒー豆のみに関連するものではない。コーヒー豆とは、砕いたコーヒー豆、すなわち、所望のコーヒー飲料を抽出するのにさらに挽く必要のあるコーヒー豆砕片も含むものと理解される。コーヒー豆はパッケージ詰めされる前に例えば破砕される。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆の少なくとも一部は約30以下、特に、約15以下、さらに特に、約10以下の破片に分割される。その場合、1つのコーヒー豆砕片は例えば、1粒のコーヒー豆の1/30部分、特に、1/15部分、さらに特に、1/10部分又はそれ以上を含む。例えば、コーヒー豆砕片は、1粒のコーヒー豆の半分又は1/4を含む。細かくしていないコーヒー豆と比較したコーヒー豆砕片の使用の利点は、コーヒー豆砕片をグラインダーに比較的簡単に供給することができること、及び/又はパッケージを比較的簡単に閉鎖することができることである。この理由は、コーヒー豆砕片が比較的小さく、したがって、パッケージ及び機器の開口部を比較的容易に摺動することができ、かつ/又はコーヒー豆排出口及び/又は閉鎖手段を簡単には塞がないであろうからである。コーヒー豆は挽かずに予め分割して砕片にしておくことができるが、その間、細かくしていないコーヒー豆の場合に当てはまるであろうよりも比較的より多くの豆表面が周囲の空気と接触する可能性がある。その一方、挽いたコーヒーの場合に当てはまるであろうよりも少ない豆表面が空気と接触し得ることにより、コーヒー豆砕片は挽いたコーヒー豆よりも比較的良好に保存することができる。コーヒー飲料を調製する直前に限り、コーヒー飲料を得るためにコーヒー豆砕片が挽かれる。したがって、本明細書では、コーヒー豆は、所望のコーヒー飲料を調製するためにさらに挽く必要のある砕いたコーヒー豆を含むことも理解されるであろう。
【0051】
図1には、コーヒー豆を定量供給するシステム1が示されている。図示の実施形態では、システム1は、機器3と結合されているコーヒー豆パッケージ2を備える。機器3にはグラインダー4が備わっている。図示の実施形態では、機器3はコーヒー製造の機器を備える。そのため、機器3には、コーヒーカップ6等のホルダーにコーヒーを供給するコーヒー調製機器5が設けられている。好的には、システム1はコーヒー飲料を調製するように構成される。
【0052】
パッケージ2は、頂壁8A、周壁8及び底部9、並びに、閉鎖状態10、例えば栓又はキャップ等によって閉鎖されるコーヒー豆排出口7を備える。好的には、当該コーヒー豆排出口7は、複数のコーヒー豆が並んで同時に排出口から流出することができるほどの大きさである。壁8、8A、底部9及び閉鎖手段10は内部空間11を包囲している。内部空間11は、少なくとも使用前ではコーヒー豆が充填されている。機器3には、例えばコーヒー豆供給口及び/又はコーヒー豆搬送路14Aを介して、パッケージ2からグラインダー4にコーヒー豆を供給するコーヒー豆受け装置14が設けられている。閉鎖手段10の代わりに又はそれに加え、コーヒー豆受け装置14は排出口7を閉鎖することができる。
【0053】
パッケージ2及び機器3は、パッケージ2を機器3に結合するために、好的には、排出口7がコーヒー豆受け装置14に結合することができるように、それぞれ結合部12、13を備える。システムには接続装置15を設けることができ、結合部12、13はその一部とすることができる。機器3は、コーヒー豆パッケージ2を全体的に受け入れるように構成することができるか、又は、例えばパッケージ2を部分的に受け入れ、かつ/又は包囲し、かつ/又は固定するように、部分的に受け入れるように構成することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ2には例えば、それぞれ底部9と周壁8の一部とによって形成される比較的剛性のガイド部9A、9Bが設けられる。ガイド部9A、9Bは、コーヒー豆パッケージ2をコーヒー製造機器3に接続するガイドとして働くことができる。
【0054】
周壁8及び底部9は例えば、剛性壁を備えることができる。底部9は例えば、コーヒー豆排出口7が中央にある円錐形状壁を備えることができる。ガイド部9A、9Bは、コーヒー豆排出口7が結合時にコーヒー豆受け装置14に接続することができるように構成される。パッケージ2を機器3に固定するために、結合部12、13は例えば、ねじ、クリック接続部、バヨネットクロージャー又は他の接続可能性を備える。
【0055】
パッケージ2は好的には、一方で、機器3に対して結合及び/又は分離することができるように寸法決めされていることで(図1)、例えば、もう一方で、パッケージ2が結合している間には機器3を把持することを可能にし、かつ/又は、例えば、結合部12、13が例えばスクリュー又はバヨネット接続部のような回転結合部を備える場合に、パッケージを比較的容易に機器内へ回転させることを可能にする。周壁8の直径Dは例えば、200ミリメートル未満、特に130ミリメートル未満とすることができる。
【0056】
好的には、コーヒー豆パッケージ2は、少なくともコーヒー製造機器3に配置される前では、閉鎖手段10によってそれ自体閉鎖されており、それにより、コーヒー豆を周囲空気へ晒すことが防がれる。好的には、そのため、パッケージ2は気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。コーヒー豆パッケージ2は、使い捨てパッケージとすることができ、かつ/又は、例えば、実質的に紙及び/又は箔及び/又はセルロース及び/又はプラスチック及び/又はスズから作製することができ、その一方、空になった後では、廃棄することができる。閉鎖手段10には例えば、例えば弾性材料又はプラスチック材料製の閉鎖リングを設けることができる。
【0057】
コーヒー調製装置5は、挽いたコーヒーへの水の供給により、コーヒー飲料を調製するように構成されている。コーヒー注出口16がコーヒー飲料を注出するように設けられている。コーヒー調製装置5は例えば、圧力下、例えば、エスプレッソマシンの場合のように4乃至15バールの圧力下で、熱湯を供給するように構成されることができ、かつ/又は、フィルターコーヒー製造機器の場合のように上から注ぐ方式(a pour-on system)として構成されることができる。また、コーヒー製造機器は、およそ1.1乃至2バール、特に1.1乃至1.5バールのわずかに高い圧力下でコーヒー飲料を調製するように構成されることができる。コーヒー飲料を調製するために、水、好的には熱湯を提供する水供給部30を設けることができる。水を加熱するために、少なくとも熱素子を設けることができる。
【0058】
システム1は、例えば図2A乃至図2Dに示すように、所定量のコーヒー豆をグラインダー4に供給することができるように構成されている。図2Aに見られるように、パッケージ2は、排出口7が受け装置14と接続するように機器3に接続されることができる。受け装置14は、定量供給空間18及び少なくとも1つの定量供給空間壁17を備えることができ、その一方、定量供給空間壁17は、閉鎖手段10と係合するように構成されることができる。定量供給空間壁17は例えば、定量供給空間下部17A及び定量供給空間上部17Bを備えることができ、これらの間に定量供給空間18が存在することができる。定量供給空間壁17は或る種のピストンとして構成されることができ、受け装置14及び/又は排出口7を通ってガイドされることができる。閉鎖手段10及び定量供給空間壁17は結合要素21を備えることができ、結合要素21により、例えば、パッケージ2を機器3に結合すると、閉鎖手段10及び定量供給空間壁17を互いに対して固定させることができる。結合要素21は例えば、ねじ、クリック接続部、バヨネットクロージャー、又は、定量供給空間壁17及び閉鎖手段10を互いに固定する別の接続可能性を備える。結合要素21は、付加的に、又は先に述べた結合部12、13の代わりに設けることができる。
【0059】
受け装置14にはシャフト19を設けることができ、シャフト19は、パッケージ2の方向に、かつ/又はパッケージ2から離れる方向に、定量供給空間壁17をガイドすることができる。下部境界部17A及び上部境界部17Bは、例えばロッド、スクリュー等を備える少なくとも1つの剛性スペーサー17Dを介して互いに接続することができる。スペーサー17Dは例えば、下部境界部17Aと上部境界部17Bとの間の距離を調整可能にするように構成されることができる。例えば、スペーサー17D又はその少なくとも一部は、螺合可能、伸張可能、伸縮可能等になっている。また、定量供給空間壁17には下部境界部17A及び少なくとも1つのスペーサー17Dを設けることができ、これらが閉鎖手段10と係合及び/又は結合するように構成されることができることで、定量供給空間18を下部境界部17A及び閉鎖手段10によって形成することを可能にし、これによって、パッケージ2及び機器3の結合時に、スペーサーが閉鎖手段10と結合する。スペーサーは、パッケージ2の内部空間11から定量供給空間18へのコーヒー豆の供給を妨げないか又はほとんど妨げないように構成されることができる。また、シャフト19の壁及び/又はスペーサーは定量供給空間18の境界を画定することができる。
【0060】
見られるように、パッケージ2の底部9がわずかに傾斜していることにより、コーヒー豆が重力の影響下で排出口7及び/又は受け装置14に向かって摺動する。図示のように、閉鎖手段10はコーヒー豆がさらに落ちるのを防ぐことができる。また、底部9は、その傾斜又は円錐形状により、既に上述したように、パッケージ2を機器3と結合する際のガイド9Aとして機能することができる。
【0061】
ユーザーは、コーヒー飲料を所望する場合、例えば操作要素により機器3を作動させることによって、システム1を動作させることができる。機器3の作動によって、例えば移動装置(図示せず)により、受け装置14の定量供給空間18を設定することができる。移動装置は例えば、空気式アクチュエーター若しくは油圧式アクチュエーター、回転モーター若しくはリニアモーター、及び/又は、例えばウォームホイール駆動を備えることができる。移動装置は手で駆動されることもできる。移動装置は、例えば閉鎖手段10との結合を行うために定量供給空間壁17を回転させるように構成されることができる。図2Bに見られるように、定量供給空間18は内部空間11の方向に移動する。一実施形態では、内部空間11を有するパッケージ2が定量供給空間18の方向に移動することも可能である。
【0062】
定量供給空間18及び内部空間11が互いに向かって移動することで、閉鎖手段10を定量供給空間壁17及び/又はスペーサーによって内部空間11に押し入れることができる。その結果、定量供給空間18がコーヒー豆の場所の或る高さ位置に達することができる。重力の影響下で、コーヒー豆がその少なくとも一部が定量供給空間18に摺動することによって、定量供給空間18を充填することができる。パッケージ2の充填に応じて、定量供給空間18を完全に又は部分的に充填することができる。好的には、定量供給空間18は充填操作ごとに完全に充填される。例えば、複数回分のコーヒー飲料が1つのパッケージでまかなわれた後、パッケージ内に幾らかのコーヒー豆がまだ残っているものの、一回分のコーヒーには十分でないという場合が起こる可能性がある。そのような場合、このことを例えば重量センサー、光学センサー等のセンサーを通じてシステム1によって感知することができ、それにより、ユーザーには充填が不完全であることを警告される。その場合、システム1は、新たな充填パッケージ2が機器3に結合されるまで不完全な量のコーヒー豆を定量供給空間18内に一時的に保管するように構成されることができ、それにより、定量供給空間18をさらに充填することができる。さらに別の実施形態では、システム1は、パッケージ2内に一回分未満の量のコーヒー豆しか残っていない場合にユーザーに警告するように構成される。
【0063】
定量供給空間18をコーヒー豆で充填した後、一定量のコーヒー豆を定量供給空間18からグラインダー4に供給することができる(図2C)。このため、定量供給空間18は内部空間11に対してそこから離れる方向に、受け装置14、特にシャフト19の方向に移動する。この移動の際、定量供給空間18は、排出口7及び/又は受け装置14、特にシャフト19によって周りを少なくとも部分的に閉鎖されることができる。好的には、システム1は、閉鎖手段10とパッケージ2の底部9との間に存在するコーヒー豆を切り離すことができるように構成される。このため、閉鎖手段10及び/又は上部境界部17Bには例えば、強度のある縁部を設けることができ、かつ/又は、定量供給空間壁17を移動装置によって高い動力及び/若しくは速度で駆動することができる。したがって、コーヒー豆によってシステム1が詰まる可能性を防止することができる。
【0064】
受け装置14には、例えばコーヒー豆搬送路14Aを介して、定量供給空間18からグラインダー4に一定量のコーヒー豆を供給する供給開口部を設けることができる。定量供給空間18は、例えば供給開口部20に概ね隣接したときに空けられる。供給開口部20はシャフト19内に設けることができる。定量供給空間18は、供給開口部20に隣接したときに重力の影響下でコーヒー豆が流出するように構成されることができる。例えば、定量供給空間壁17に傾斜底部17Bを設けることにより、コーヒー豆が少なくとも定量供給空間18から抜き取られる際に重力の影響下で例えば供給開口部20を通って定量供給空間18から出る。
【0065】
図2Dに見られるように、パッケージ2を機器3から取り外す際、閉鎖手段10が排出口7を閉鎖することができる。好的には、定量供給空間壁17及び閉鎖手段10はパッケージ2を取り外す前又は取り外す際に分離される。結合要素21は例えば、結合部12、13が分離される際に分離するように構成される。例えば、結合要素21及び結合部12、13は、同等の回転運動により結合及び分離するように構成される。別の実施形態では、閉鎖手段10は、例えば、閉鎖手段10に対して排出口7の方向に連続したばね力を加えることが可能なばね要素を有して構成される。ばね要素は例えば、パッケージ2の壁8、8A、9又は排出口7のうち1つと結合する。ばね要素によって、閉鎖手段10を排出口7の方向に押して、排出口7を閉鎖することができる。内部空間11から定量供給空間18にコーヒー豆を送出するために、定量供給空間壁17がばね力に抗して閉鎖手段10を内部空間11に押し入れる。排出口7が開くと、閉鎖手段10が例えば、頂壁8Aの方向に実質的に直線に移動することができるか、又は、周壁8の方向にヒンジ式に開くことができる。
【0066】
図示しない一実施形態では、排出口7は使用前では、例えば破ることが可能な閉鎖手段によって閉鎖されている。初めての使用の際に、定量供給空間壁17は、例えば閉鎖手段を押し開くことで、パッケージ2及び機器3が結合したときに排出口7を閉鎖する。この実施形態では、例えば、パッケージ2は、空にならないうちは機器3から外されることは望ましくなく、かつ/又は、部分的に充填されているパッケージ2をまだ外していないうちはキャップを排出口7に配置しておくことができる。
【0067】
図3A乃至図3Gには、別の実施形態が示されている。図3Aに見られるように、受け装置14は、パッケージ2が機器3に配置された後、排出口7及び/又は閉鎖手段10と概ね接続される。受け装置14は、可動シャフト19A及び定量供給空間壁17を備えることができる。定量供給空間壁17は例えば下部境界部17Aを備える。定量供給空間壁17は可動シャフト19A内でピストンとして機能することができ、そのために、例えば移動装置によって駆動されることができる。下部境界部17Aは、少なくとも1つのスペーサー17Dと接続することができ、このスペーサー17Dにより、下部境界部17Aと閉鎖手段10との間に定量供給空間18を形成するように、閉鎖手段10を下部境界部17Aから離隔保持させておくことが可能である。図3Bに見られるように、閉鎖手段10を、可動シャフト19A及び/又はスペーサー17Dによって内部空間11に向かって押すことができる。次いで、シャフト19Aが例えば概ね排出口7の首部の上部内縁部7Aまで移動することができる。次いで、下部境界部17A及び閉鎖手段10が内部空間11内へさらに移動し、それによって、定量供給空間18がシャフト19A及び/又は排出口7の首部の外に移動することができることで、コーヒー豆を重力の影響下で定量供給空間18に流入させる(図3C)。この場合、閉鎖手段10は例えば、スペーサー17Dによって、前方に押されて下部境界部17Aから或る距離のところに保持される。定量供給空間18が充填されると、シャフト19Aが例えば、閉鎖手段10に向かって、すなわち少なくとも定量供給空間18の上部に移動して、定量供給空間18を包囲することができる(図3D)。この場合、シャフト19Aを排出口7によってガイドすることができる。シャフト19Aが好的には、閉鎖手段10、又は少なくとも定量供給空間18の上部と接続することにより、定量供給空間18内の一定量のコーヒー豆が内部空間11内の残りのコーヒー豆から隔離される(図3E)。シャフト19Aと閉鎖手段10との間に捕捉されることができるコーヒー豆は例えば、シャフト19A及び閉鎖手段10が互いに接続していないうちは、シャフトによって押しのけられ、破砕若しくは切断等を行われるか、又は、重力の影響下でシャフト19Aの縁から落下する。その後、受け装置14がパッケージ2から戻る(図3F)。シャフト19Aの上縁部及び/又は閉鎖手段10が排出口7に概ね隣接すると、シャフト19Aは停止することができるが、下部境界部17Aは供給開口部20Aの方向にさらに移動し、それにより、定量供給空間18からの一定量のコーヒー豆を、例えば重力の影響下でグラインダー4の方向に供給開口部20Aを通してガイドすることができる。その間、閉鎖手段10は排出口7まで運ばれ、再び排出口7を閉鎖し、それにより、原則的に、パッケージ2を再び受け装置14から外すことができる。
【0068】
上記の記載では、コーヒー豆が、重力の影響下で定量供給空間18に入り、そして/又は定量供給空間18から出ることを述べてきた。さらなる実施形態では、コーヒー豆は、例えば振動、運動及び/又は機器3にもたらされる相対的な角変位の影響下で移動することができる。
【0069】
一実施形態では、パッケージは詰め替え式である。例えば、パッケージ2は、例えば閉鎖手段10を手で開けることによって、例えば排出口7を通して、機器3とは別にコーヒー豆を充填されることができる。別の実施形態では、これとは対照的に、パッケージ2は詰め替えに対し、しっかりと固定されているか、又は閉鎖手段10を手で開けることに対し、少なくともしっかりと固定されている。例えば、閉鎖手段10は、受け装置14の接続用の結合要素21によって開けられるように構成されることで、指による結合要素21の操作が防止される。
【0070】
一実施形態では、例えば、受け装置14は、パッケージ2及び機器3がまだ結合されていないときも、図4に示すようにパッケージ2の一部である。受け装置14は例えば、排出口7内に部分的に延在している。パッケージ2の閉鎖状態では、受け装置14は例えば、排出口7を閉鎖することができる。受け装置14は例えば、定量供給空間18及び定量供給空間壁17を備え、定量供給空間壁17は、上部境界部17B及び下部境界部17Aを備えることができ、排出口7のための閉鎖手段10としてさらに機能することができる。例えば、定量供給空間18は機器3、特に移動装置22によって駆動されることができ、その一方、移動装置22は、例えば結合要素21A、21B又は他の方法によって、定量供給空間壁17と結合することができる。好的には、受け装置14又は少なくともその直径は、複数のコーヒー豆を同時に並べて流入させることが可能な程度の大きさである。
【0071】
一実施形態では、定量供給空間18の容積は、例えば一回分のコーヒー飲料用の一定量のコーヒー豆に合わせるように適合させることができる。このため、例えば、定量供給空間18の壁17間の距離及び/又は壁17と閉鎖手段10との間の距離を適合させることができる。定量供給空間18が下部境界部17Aと上部境界部17Bとの間の距離によって画定される実施形態では、下部境界部又は上部境界部は例えば、それぞれ対向する上部境界部又は下部境界部に対して変位することで、定量供給容積を増減させる。別の実施形態では、定量供給空間18の容積は例えば、閉鎖手段10と下部境界部17Aとの間の距離を適合させるという点で適合させることができる。例えば、そのため、長さ調整可能なスペーサー17Dを設けることができ、この長さ調整可能なスペーサー17Dにより、一方の側の下部境界部17Aと他方の側の上部境界部17B又は閉鎖手段10との間の距離を増減させることができる。スペーサー17Dは例えば、伸縮可能、螺合可能及び/又は伸張可能とすることができ、機器3の第2の移動装置によって制御することができる。このため、例えば、設定機構を設けることができ、これを用いて、ユーザー自身が、グラインダー4に供給すべきコーヒー豆の量を決めることができる。この設定機構はパッケージ2及び/又は機器3内に設けることができる。
【0072】
上記の記載では、少なくとも1つの周壁8、頂壁8A及び底部9を伴うパッケージ2を述べてきた。パッケージ2の一実施形態は例えば、全体的に球状とすることができ、又は、底部9が好的には排出口7に向かって傾斜した、異なる形状とすることができることが当業者には明らかであろう。
【0073】
この例におけるコーヒー製造機器は、コーヒー飲料の調製後、実質的に未使用の挽いたコーヒー又はコーヒー豆がグラインダー4及び/又はコーヒー豆搬送路14Aに残らないように構成される。このため、システムはこの例では、使用の際、グラインダー4に供給されたコーヒー豆の少なくとも実質的に全ての量が挽かれたときに限りグラインダー4が停止することができるように構成される。これは例えば、例えば光学センサー、磁気センサー及び/又は重量センサーの形態の、挽いたコーヒー及び/又はコーヒー豆検出器を備えている制御装置によってまかなうことができる。
【0074】
図5A乃至図5Eは、コーヒー豆送出プロセスにおける種々の連続ステップ時のシステム1の一部の一実施形態を示す。図6A乃至図6Eはそれぞれ図5A乃至図5Eの詳細図を示す。これらの図は特に、機器3のコーヒー豆受け装置14をパッケージ2と共に示す。
【0075】
図5Aには、パッケージ2と機器3のコーヒー豆受け装置14とが示されている。機器3には、移動可能にシャフト19内に配置されている、定量供給空間壁17を伴う定量供給空間18が設けられている。さらに、コーヒー豆供給口14Aが示されており、このコーヒー豆供給口14Aに、定量供給空間18を介してコーヒー豆を送出することができる。コーヒー豆供給口14Aは、コーヒー豆をグラインダー4及び/又はコーヒー豆の量を測定するセンサー、例えば重量センサー若しくは容積センサーに通すことができる。定量供給空間壁17はスペーサー17Dを備えることができる。定量供給空間壁17には入口31をさらに設けることができ、この入口31を通してコーヒー豆がパッケージ2から定量供給空間18に流入することができる。さらに、定量供給空間壁17には出口32を設けることができ、この出口32を通してコーヒー豆が定量供給空間18から供給口14A及び/又はグラインダー4に流出することができる。
【0076】
機器3には第1の結合要素23を設けることができ、この第1の結合要素23はパッケージ2の第1の結合部24と結合するように構成されている(図6Aも参照のこと)。パッケージ2の第1の結合部24は排出口7の近くに設けることができる。図示の例では、パッケージ2は概ねボトル形状を有し、結合要素25がパッケージ2の首部に設けられている。協働する第1の結合要素23及び第1の結合部24は例えば、バヨネットクロージャーとして構成されることができる。機器3には、検出システム、制御部30A及び閉鎖カム30Bを有する係止部30を設けることができる(図6Fを参照)。検出システムは、第1の結合要素23と第1の結合部24との結合を検出するように構成されることができる。制御部30Aは、第1の結合要素23と第1の結合部24との結合を係止する閉鎖カム30Bを制御するように構成されることができる。検出システムは、第1の結合要素23と第1の結合部24とが互いに結合される場合に、また、定量供給空間18がコーヒーを送出する動作状態にある場合に、第1の結合要素23及び第1の結合部24を係止するように構成されることができる。
【0077】
機器3には、定量供給空間18の上部に、パッケージ2の閉鎖手段10と結合する第2の結合要素25を設けることができる。閉鎖手段10には対応する第2の結合部26を設けることができる。こうして、パッケージ2と機器3とを結合すれば、特に第1の結合要素23と第1の結合部24とを結合すれば、定量供給空間18と閉鎖手段10とを結合することができる。協働する第2の結合要素25及び第2の結合部26はバヨネットクロージャーとして構成されることもできる。クロージャー10は、定量供給空間18によって開位置及び閉位置に制御することができる。
【0078】
第1の結合要素23は、パッケージ2を定位置に接続した状態で保持することができ、第2の結合要素25は、閉鎖手段10を定量供給空間18と接続する。定量供給空間18は或る種のプランジャーとしてシャフト19及び排出口7を通ってパッケージ2に移動することができ(例えば図5C及び図6Cを参照)、閉鎖手段10が随行する。
【0079】
さらに、機器3には、定量供給空間18を底部から上部にかつその逆に縦方向に駆動する駆動部27が設けられている。駆動部27は定量供給空間18の底部17Aと接続することができる。定量供給空間18の底部17Aは、駆動部27によって駆動されるプランジャーを備えることができ、シャフト19及び排出口7は、ガイドとして働くことができる。
【0080】
図6Aにおいてよりはっきり見られるように、閉鎖手段10はキャップ28を備えることができる。図示の実施形態では、キャップ28には板ばねの形態の安全停止部29が設けられており、これにより、キャップ28がパッケージ2から引き抜かれる可能性を防止することができる。別の実施形態では、安全停止部は例えばカム(図10Aを参照)を備える。
【0081】
図5B及び図6Bでは、パッケージ2及び機器3は結合した状態で示されている。定量供給空間18は第2の結合部26によりキャップ28と結合しており、排出口7は第2の結合部24により機器3と結合している。図示の位置では、キャップ28は排出口7を閉鎖しており、コーヒー豆をパッケージ2から定量供給空間18に送出することはできない。
【0082】
図5C及び図6Cでは、定量供給空間18が上方移動をした後でパッケージ2の内部空間に部分的に延在していることがわかる。駆動部27が定量供給空間18を上方に移動させており、キャップ28を伴った定量供給空間18がパッケージ2の内部空間内に位置決めされている。入口31がパッケージ2の排出口7よりも上に延在している。出口32は排出口7よりも上に延在していないことが好ましい。コーヒー豆33は重力の影響下で入口31を通して定量供給空間18に流入することができるが、好的には、出口32を介して定量供給空間から出ることはない。図示の状態では、定量供給空間18にはコーヒー豆を完全に充填することができる。コーヒー豆は入口31を通して定量供給空間18に、部分的に排出口7に流入した際に、パッケージ2内の一群のコーヒー豆の上面34の高さが下がり得る。図示の位置に見られるように、出口32がまだ供給口14Aと接続していないため、コーヒー豆33がまだ定量供給空間18から出ていない。図示の位置は、この実施形態では、コーヒー豆を受けるための、定量供給空間18の最も高い位置であるとすることができる。
【0083】
図5D及び図6Dでは、コーヒー豆33をグラインダー4に送出するために、キャップ28が再びパッケージ2を閉鎖すると共に出口32が供給口14Aに隣接して位置決めされるように、定量供給空間18がパッケージ2から再び移動している。駆動部27が排出口7を通して定量供給空間18を下方に移動させている。排出口7を通っての定量供給空間18の移動の際、定量供給空間壁17と排出口7との間、又は定量供給空間壁17と底部9との間の定量供給空間壁17の入口31内にコーヒー豆が依然として存在することもできる。そのような場合、コーヒー豆を例えば、定量供給空間壁17によって部分的に切断するか、破砕するか又は押しのけることができる。例えば、定量供給空間壁17には、排出口7との間のコーヒー豆を切断する切断壁17Eを設けることができる(図6Aを参照)。特に、入口31の上縁が切断壁17Eを含むことができる。
【0084】
図5E及び図6Eでは、所定量のコーヒー豆33を、供給口14Aを介してグラインダー4に送出することができることが分かる。次いで、定量供給空間18及びキャップ28が図5B及び図6Bに示すような初期位置に再び戻り、次の所定量のコーヒー豆を、定量供給空間18をパッケージ2内に再び移動させることによってパッケージ2から抜き取ることができる。原則的に、係止部30がパッケージ2、特に結合部24を再び解除することができるため、パッケージ2を機器3から外すことができる。
【0085】
図7A乃至図7Fでは、システム1、特にコーヒー豆受け装置14及びパッケージ2の別の実施形態がコーヒー豆送出プロセスの連続ステップで示されている。図8A乃至図8Dはそれぞれ図7A乃至図7Dの詳細図である。図7Aでは、パッケージ2は機器3からまだ分離している。原則的に、パッケージ2は、図5A乃至図5E及び図6A乃至図6Eを参照して説明したパッケージ2と概ね同じようにして構成されることができる。機器3及びパッケージ2には、相互結合のために、対応する第1の結合要素23及び第1の結合部24並びに第2の結合要素25及び第2の結合部26を設けることができる。また、係止部30も設けることができる。
【0086】
定量供給空間18は、図5A乃至5E及び図6A乃至図6Eに従ってさらに構成されることができる。定量供給空間18は、可動シャフト19B内に移動可能に配置されている。可動シャフト19Bは固定シャフト19A内に移動可能に配置されている。可動シャフト19Bには、定量供給空間18の出口32に対応することができる出口開口部39が設けられている。さらに、固定シャフト19Aの内側には、可動シャフト19Bの移動に抵抗を与える摩擦要素35が設けられている(図8Aを参照)。摩擦要素35は例えば弾性リングを備えることができる。さらなる実施形態では、摩擦要素は例えば排出口7並びに/又は排出口7及び固定シャフト19Aの双方に設けられる。
【0087】
駆動部27は、低位置(図7B、図7E、図7F)及び高位置(図7C)間で定量供給空間18を移動させることができる。定量供給空間18の底部17Aは、駆動部27によって駆動されるプランジャーを備えることができる。底部17Aは運搬要素37を備えることができ、この運搬要素37は、可動シャフト19Bと係合すると共に上方移動時に摩擦要素35の抵抗に抗して可動シャフト19Bを運ぶように構成されている。
【0088】
図7B及び図8Bには、パッケージ2及び機器3が結合されている位置が示されている。定量供給空間18が最下位置に位置しており、キャップ28がパッケージ2を閉鎖している。パッケージ2内の一群のコーヒー豆の表面34の上方には、パッケージ2を初めに使用する前も、好的には空のヘッド空間36が存在している。システム1が一杯分のコーヒーを注出するように作動する場合、定量供給空間18が上方に移動してパッケージ2の内部空間に入る。初めに、可動シャフト19Bが摩擦要素35によって停止し、それにより、定量供給空間18、特に入口31が可動シャフト19Bよりも上で止まる。定量供給空間18が上方移動すると、豆33が内部空間から入口31を介して定量供給空間18に入り込む。プランジャーの上方移動の際、好ましくは入口31を閉鎖することなく可動シャフト19Bも上方に移動するために、運搬要素37が可動シャフト19Bと係合する。
【0089】
図7C及び図8Cには、定量供給空間18が最上位置に位置付けられる位置が示されている。定量供給空間18にはコーヒー豆が充填されている。定量供給空間18への入口31は、この最上位置では、好的には豆の上面34を完全に又は部分的に越えて延在している。最上位置では、コーヒー豆はもはや定量供給空間18に対して流入又は流出しない。上方に移動する際、運搬要素37が可動シャフト19Bを運ぶことで、可動シャフト19Bが定量供給空間18の出口32を覆い、可動シャフト19Bの出口開口部39が出口32の下側に延在する。可動シャフト19Bの上縁部38が好的にはコーヒー豆の表面34よりも上に延在する。定量供給空間の移動速度は、定量供給空間18が各サイクルにおいておおよそ同じ所定量のコーヒー豆を保持するように、すなわち、定量供給空間18の寸法が等しくするように、パッケージ2が所定の2回分以上の豆を収容している場合に調整することができる。駆動ユニット27は好的には、必要とされる自由なヘッド空間36を最小限にすることができるようにするため、キャップ28が最も高い位置で頂壁8Aに概ね当接又は密接するまで延在するように構成される。
【0090】
次のステップでは、定量供給空間18が最上位置(図7D、図8D)から下方に移動し、それにより、入口31を可動シャフト19Bによって再び閉鎖する。最上位置では、さらなる豆が定量供給空間18に対してもはや出入りしないため、キャップ28及び定量供給空間18を、可動シャフト19B内を下方に移動させることができ、豆を破砕又は切断する必要はない。好的には、定量供給空間壁17の縁部と可動シャフト19Bの縁との間に詰まる可能性のある豆が存在しない。定量供給空間18が再び可動シャフト19B内に延在する場合、出口32及び出口開口部39が図7D及び図8Dに示すように重なることができ、その一方、排出口7及び/又は固定シャフト19Aが出口32及び出口開口部39を閉鎖することができる。キャップ28及び/又は定量供給空間18は、摩擦要素35の抵抗に抗して下方に可動シャフト19Bを運ぶことができ、その一方、キャップ28は例えば、可動シャフト19Bの上縁部と係合する運搬要素として機能することができる。
【0091】
図7E及び図7Fにおいて示すように、可動シャフト19B及び定量供給空間18は、出口32及び出口開口39が供給口14Aと接続するまで下方に移動することができ、そのため、定量供給空間18内の豆33がグラインダー4に入ることができる。定量供給空間18は図7Bに示すように再び初期位置にあり、そのため、サイクルが原則的に新たな開始をすることができる。好的には、既に上述したように(図6E)、システム1には係止部30が設けられており、これにより、図7B、図7E及び図7Fに示すように、キャップ28がパッケージ2を閉鎖している場合に限りパッケージ2を機器3から外すことができるように配慮することができる。
【0092】
図9A乃至図9Fには、機器3の少なくともコーヒー豆受け装置部及びパッケージ2のさらに別の実施形態が豆送出プロセスの連続ステップによる種々の位置で示されている。
【0093】
図9Aは、機器3と結合しているパッケージ2を示す。パッケージ2は上述したパッケージ2と実質的に同じとすることができる。パッケージ2には、既に上述したものと実質的に同様の結合部24、26をさらに設けることができる。パッケージ2及び機器3には、対応する結合部24、26及び結合要素23、25を設けることもでき、上述したのと実質的に同じようにして機器3と結合することができる。
【0094】
機器3には、固定シャフト19C及び可動シャフト19Dが設けられており、可動シャフト19Dは固定シャフト19C内に移動可能に配置されている。定量供給空間18は可動シャフト19Dに対して移動可能に配置されている。同時に、定量供給空間18は摩擦により可動シャフト19Dに対して固定されている。特に、底部17Aが摩擦により可動シャフト19Dに固定されることができる。図示の実施形態では、可動シャフト19D及び定量供給空間18は、供給口14Aに沿ってのグラインダー4へのコーヒー豆の送出のために出口32を空けるように配置されている。
【0095】
機器3には、可動シャフト19Dを縦方向に駆動するように構成されている駆動部27を設けることができる。図9Aに示すように、駆動部27はギアホイール41を備えることができる。さらに、可動シャフト19Dには、ギアホイール41と連通するギアラック42を設けることができる。ガイドシリンダー43及び2つのガイドホイール44が、可動シャフト19Dを縦方向にガイドすることができる。ガイドシリンダー43は、可動シャフト19D内に部分的に設けることができる。ガイドシリンダー43の上方に、又はガイドシリンダー43の一部として、定量供給空間18用の下部停止部45を設けることができる。
【0096】
機器3が一杯分のコーヒーを送出するように作動する場合、可動シャフト19Dが図9Bに示すように上方方向に駆動される。可動シャフト19Dは摩擦により定量供給空間18を上方に運ぶ。図9Cに示すように、可動シャフト19D及び定量供給空間18は、キャップ28がパッケージ2の頂壁8Aに衝当するまで上方に駆動される。上方移動の際、定量供給空間18は、パッケージ2内の一群のコーヒー豆から所定量のコーヒー豆を運ぶ。パッケージ2内に、空のヘッド空間が存在しており、そこへ、定量供給空間18が上方位置にある場合に可動シャフト19Dの上縁部及び/又は入口31の下縁部が上方に延在する。定量供給空間18の上方位置では、原則的に、コーヒー豆がもはや定量供給空間18に対して出入りしないため、可動シャフト19Dがいかなるコーヒー豆も詰まることなく入口31を閉鎖することができる。
【0097】
キャップ28が頂壁8Aによって停止すると、可動シャフト19Dは、定量供給空間18及び/又は底部17Aの摩擦に抗して定量供給空間18に沿って上方に移動することができる。図9Dに見られるように、可動シャフト19Dは、キャップ28と接続するまで、すなわち少なくとも定量供給空間18を閉鎖するまで、上方に移動する。原則的に、可動シャフト19Dは例えば、最下位置から最上位置に連続的に移動するようにして駆動されることができ、定量供給空間18は豆が連続的に充填され、頂部で停止し、可動シャフト19Dによって閉鎖される。
【0098】
その場合、コーヒー豆が定量供給空間18内に閉じ込められるため、可動シャフト19Dは、駆動部27によって再び下方に戻ることができる(図9E)。可動シャフト19Dは、好的には定量供給空間18の出口32が供給口14Aに隣接するまで、定量供給空間18を共に下方に移動させることができる。下部停止部45は、出口32が排出口14Aに隣接すると、定量供給空間18、特に定量供給空間の底部17Aを停止させ、それにより、出口32を空けると共に所定量のコーヒー豆を定量供給空間18からグラインダー4に送出することができるまで、可動シャフト19Dが摩擦に抗して定量供給空間18と共にさらに下方に移動する(図9F)。
【0099】
一実施形態では、定量供給空間18の上部境界部17B及び/又は結合要素23が開いており、そのため、機器3がパッケージ2と結合していない場合に、上方からコーヒー豆が定量供給空間18に流入することができる。例えば、パッケージ2が機器3と結合していない位置では、コーヒー豆を定量供給空間18に直接移すことができ、さらに、グラインダー4に直接移すことができる。しかしながら、機器3は好的には、パッケージ2が結合されている場合に限り作動することができることにより、グラインダー4が好的には、供給された豆を挽かずに、さらには機器3によって定量供給しないでおくようにする。
【0100】
図10A乃至図10Dには、パッケージ2の一実施形態が示されている。このパッケージ2は、図5乃至図9を参照して部分的に述べたように、機器3と協働するのに特に適している。パッケージ2は逆さまに、排出口7が上を向いて示されている。パッケージ2はボトル形状を有し、パッケージ2の底部9の形状が比較的円錐である。パッケージ2はボトル47と、第2の結合部26を有するキャップ28と、第1の結合部24を有するリング46と、使用前にパッケージ2を気密に閉鎖することができる密封箔48とから構成することができる(図10A)。ボトル47は例えば、実質的にポリエチレンテレフタレート(PET)又は他のプラスチック材料を備え、その一方、パッケージ2は、金型での射出成形及び/又はブロー成形により作製することができる。
【0101】
第1の結合部24はカムを備えることができる。第1の結合部24は、例えばリング外形46又は他により、排出口7に取り付けることができる。リング外形46は、排出口7の縁部49に対してU字断面として配置することができ、ボトル47と結合することができる。リング外形46は原則的にパッケージ2の排出口7を形成することができる。
【0102】
キャップ28には第2の結合部26が設けられており、この第2の結合部26は、定量供給空間18と接続することができるカム形状の第2の結合要素25を受け入れる、バヨネットクロージャーの受容部を構成することができる。さらに、キャップ28には、カム形状を有することができる安全停止部29を設けることができる。安全停止部29は、キャップ28がいったんボトル47に配置されればボトルの排出口7から容易に落下する可能性、かつ/又はそこから外れる可能性を防止することができる。さらに、ボトル47には、安全停止部29の端部が嵌まる局部突起部50を設けることができる。その結果、キャップ28は、ボトルの首部の壁で停止することなく排出口7の方向に深く入り込むことができる。別の実施形態では、突起部50は第2の結合要素25のための余地を与え、この第2の結合要素25は第2の結合部26に係合すると共に、キャップ28と結合するように回転ストロークを生成する。図10B、図10C及び図10Dには、それぞれ、図10Aによる組立てパッケージ2の正面図、側面図及び上面図が示されている。
【0103】
好的には、閉鎖手段10はパッケージ2を内側から閉鎖する。豆の各送出時点で、閉鎖手段10は内向きに開き、その後、排出口7に対して再び閉鎖位置に配置される。一実施形態では、クロージャー10と対応する結合要素25はパッケージ2を開くことができるために必要がある。結合要素25は、閉鎖手段10と係合してそれを内側に向けて押すことができる。これにより、パッケージ2が結合していない状態でコーヒー豆がパッケージ2に対し出入りする可能性が防止される。
【0104】
一実施形態では、パッケージ2は、頂壁8Aを有さずとも、例えば補充されることができるように機能することもできる。頂壁8Aは、例えばパッケージ2を補充することができるように、例えば着脱可能なカバー及び/若しくはヒンジ付きカバー、ダイヤフラム又は箔等を備えることができる。別の実施形態では、頂壁8A又はカバーは全く存在しない。例えば、特定の一実施形態では、パッケージ2には底部9、排出口7、並びに結合部24及び/又は26しか設けられていない。
【0105】
一実施形態では、機器3は、結合要素23及び/又は25に対する第1の結合部24及び/又は第2の結合部26の係合によって作動する。機器3には、パッケージ2が結合したときに機器3をオンに切り換える検出システムを設けることができる。機器3は、オンに切り換わった状態でのみ、コーヒー豆を送出してコーヒーを注出する。別の実施形態では、パッケージ2の結合部24及び/又は26は或る種の後退可能なフィンガー等を含み、それらのフィンガーが、検出システムを介してシステム1を動作させるよう、結合要素23及び/又は25と一時的に結合されるように構成される。さらなる実施形態では、例えば、パッケージ2の一部又はその全体を本質的に含まない、検出システムを介して機器3を動作させるキーが設けられる。例えば、このキーには、結合部24及び/又は26、或いは、クリックフィンガー又は他の検出システム作動要素が設けられる。これらの方式の1つでは、機器3はパッケージ2及び/又は第2の結合部26がなくとも作動することができ、コーヒー豆を例えばガイド壁9Aを介して定量供給空間18に供給することができる。
【0106】
さらなる実施形態(図示せず)では、キャップ28は第2の結合部26を有しないで設計することができる。その場合、キャップ28は、例えば移動可能に構成された定量供給空間18等のような、機器3の固定部又は可動部によって、押し開くことができる。
【0107】
上述の、多くの匹敵する変形形態、並びにそれらの組合せは、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内にあるものと理解される。当然のことながら、種々の実施形態及び/又はそれらの組合せの種々の態様は、互いに組み合わせることができると共に本発明の範囲内で入れ替えることができる。したがって、言及した実施形態のみに限定されることはないものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆を定量供給するシステムであって、コーヒー豆用の内部空間を包囲する少なくとも1つの壁と、コーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口とが設けられたコーヒー豆パッケージとを備える、システムに関する。
【0002】
本発明はまた、内部空間を包囲する、側壁、頂壁及び底部、並びに、当該底部の近くに排出口が設けられたコーヒー豆パッケージにも関する。
【0003】
本発明はさらに、コーヒー豆グラインダーが備わった機器に関する。
【0004】
本発明はさらにまた、コーヒー豆を定量供給する方法に関する。
【背景技術】
【0005】
既存のコーヒーメーカーには、例えばフィルターコーヒーメーカー及びエスプレッソマシンがある。フィルターコーヒーメーカーの場合、或る量の挽いたコーヒーをフィルターに入れた後、挽いたコーヒーに熱湯を注ぐ。挽いたコーヒーに熱湯を通すと、挽いたコーヒーが抽出されてコーヒー飲料が得られ、その後、フィルターコーヒーとも呼ばれるコーヒー飲料がフィルターを流れると同時にコーヒー滓がフィルターに残る。熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターを重力により流れることが通例である。所望のコーヒー飲料の量に相応する熱湯が、挽いたコーヒーに注がれてフィルターに通された後、フィルターは、少なくとも使い捨てフィルターの場合、挽いたコーヒーの滓と一緒に廃棄することができる。そのような使い捨てフィルターは通常、実質的に紙からなる。二回以上使用するように設計されているフィルターも知られている。これらのフィルターは使用後、例えば洗浄されることにより、同じフィルターで新しいコーヒー飲料を調製するために次の分の挽いたコーヒーを充填することができる。
【0006】
エスプレッソマシンによって製造するコーヒーでは、或る量の挽いたコーヒーを保持するフィルターも備わっている。この場合、比較的高い圧力下で、熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターに勢いよく注がれる。これによって得られたコーヒー飲料は、概して、フィルターコーヒーよりも比較的濃く、通常、少なくとも同等量の挽いたコーヒーと供給水であると仮定すると、フィルターコーヒーよりもコーヒー抽出濃度が高い。典型的には、金属フィルターが使用される。
【0007】
また、コーヒー飲料はパーコレーターによって既知の方法で得ることができる。例えば、製造業者であるDouwe Egbers(ダウエグバーツ)(登録商標)社及びPhilips(フィリップス)(登録商標)社のSenseo(センセオ)(登録商標)コーヒーマシン等、特定の幾つかのマシンでは、例えば、使い捨て紙フィルター及び金属フィルターホルダーが使用されている。さらに、コーヒー濃縮物又は凍結乾燥コーヒーを熱湯に溶かすインスタントコーヒーが知られている。インスタントコーヒーの方法では、フィルターは全く使用されない。
【0008】
コーヒー豆を挽いてから、挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製するまでに比較的長い時間が経過する場合、コーヒー豆が与える風味と芳香の一部が失われる可能性がある。いかなる理論にも束縛されることは望まないが、同じ重量の挽いていないコーヒー豆の合わせた表面と比較して、挽いたコーヒー粒の総表面の方がより大きいことにより、表面と周囲空気との間にコーヒー豆の総表面よりも比較的多くの交わりが生じることになり、これがコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性があるであろう。その理由から、現在の、グラインダーが備わったマシンでは、コーヒー豆はコーヒー飲料を調製するほんの少し前に挽かれる。
【0009】
なお、コーヒー豆に関係する風味と香りは、挽いていないコーヒー豆が周囲空気に長い時間接触することになる場合においても、失われるか又は低減するであろう。概して、その理由から、コーヒー豆及び挽いたコーヒーは気密及び/又は真空のパッケージに包装される。
【0010】
特定の幾つかのコーヒーマシンには、当該コーヒーマシンの中に一体化したグラインダーを備えることができる。また、そのようなコーヒーメーカーには、コーヒー豆パッケージからコーヒー豆を直接給送するコーヒー豆ホルダーを設けることができる。コーヒー製造機器の操作を通じ、挽かれたコーヒーでコーヒー飲料を調製する。例えば、ボタンを押すことによってグラインダーを直接操作することで、例えばボタンを押す回数又はボタンを押す長さにより、挽かれるコーヒーの量を決めることができる。グラインダーが備わった自動コーヒーメーカーでは、コーヒー飲料の量及びその濃さを予め選択及び/又は予め設定することができ、その場合、選択した濃さに基づき、一定量の豆をホルダーからグラインダーへ供給するため、所定量の水と共に、所望の濃さの、所望量のコーヒー飲料を得ることができる。
【0011】
上記原理の不都合点は、コーヒー豆のパックが丸ごと、コーヒー豆ホルダーに空けられた際、或る量のコーヒー豆が、挽かれるまでの長い時間、コーヒーメーカー内に存在することであろう。このことは、これらのコーヒー豆で調製されるコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
また、既存のコーヒーメーカーのグラインダーの中及び周りには通常、前の挽き操作(grinding runs)の滓が残る。試験により、従来のグラインダーでは一回又は複数回の前の挽き操作の滓が通常3g〜10gグラインダー内に残ることが示されている。その後、前の挽き操作のこれらの残留物が新たな挽き操作の際に混入しかねず、コーヒー飲料の味に影響を及ぼす可能性がある。さらに、コーヒーメーカーに前の充填物とは味が異なる新たなコーヒー豆が充填される場合、おそらくは前の充填物の残留物が新たなコーヒー豆の挽いたコーヒーと混ざりかねないことにより、新たなコーヒー豆に固有の所望の味が得られなくなる可能性がある。このことは、ユーザーが定期的にコーヒー豆の種類を変えることを望む場合に特に不都合になるであろう。従来のコーヒーメーカーでは、ユーザーは、各場合に少量のコーヒー豆をコーヒー豆ホルダーに定量供給することによってしかこの問題を回避することができない。しかしながら、この場合に伴う不都合点は、その際にコーヒー豆パッケージの中身がコーヒーメーカーで完全には空にされず、一部が充填したまま残ることにより、残留しているコーヒー豆が周囲空気と接触することになることである。通常、その場合、コーヒー豆はその間、気密に閉鎖可能なポット又は缶のような、別個の、好ましくは気密ホルダー内に保管される。しかしながら、これらのホルダーは比較的多くの空間を占める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現行の技術水準では、挽いてコーヒー飲料を製造した後、挽かれたコーヒーがコーヒーメーカー内に残るか若しくはコーヒー豆がコーヒーメーカー内に残るか、又はコーヒー豆パッケージが完全に空にされずにコーヒー豆がパッケージ内に残っているままか、或いは、別個のコーヒー豆ホルダーが使用される。挽きたてのコーヒーの味を効率的かつ都合の良い方法で定期的に変えることを可能にするシステムは存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、上述の不都合点及び/又は他の不都合点の少なくとも1つをなくすことである。
【0015】
以下の記載では、保存状態にあるか又はパッケージの新しい(package-fresh:包装されたての)コーヒー豆又は挽いたコーヒーとは、コーヒー豆又は挽いたコーヒーの味、芳香及び/又は揮発性成分が比較的保たれていることを意味すると理解されるであろう。本明細書において、パッケージの新しいとは、パッケージを開けて間もないコーヒー豆の特定の状態を意味することがさらに理解されるであろう。このパッケージは、好的にはコーヒー豆の焙煎直後の包装プロセスにおいて適用されていることが好ましい。パッケージは、コーヒー豆をより良好に保存することができるように気密であり、かつ/又は真空にされることが好ましい。特定の「種類」のコーヒー豆とは、当該種類が、特定のコーヒー豆に関係する味、コーヒー豆の芳香及び揮発性成分の組成に関連するか、又は、好的にはパッケージに関して述べたようなコーヒー豆の特定の混合、組成又はブレンドに関連していることを意味することが理解されるであろう。本明細書において、様々な種類のコーヒー豆を記載する場合、関係する味、芳香、混合、組成又はブレンドが異なっていることが理解されるであろう。特記しない限り、本明細書では、コーヒー豆は、焙煎したコーヒー豆であることが理解される。本明細書での所定量とは、例えば一定量が、例えば製造時に決定されたコーヒーメーカーの回路又は機械的システムの構成によって予め設定されていること、又は一定量がコーヒーを製造する直前にユーザーによって設定されていることを意味することが理解されるであろう。
【0016】
第1の態様では、本発明は請求項1に記載のコーヒー飲料を調製するシステムを提供する。
【0017】
当該システムは、コーヒー豆供給口を介してグラインダーにコーヒー豆を供給するコーヒー豆受け装置と、コーヒー豆パッケージとを備える。コーヒー豆受け装置は例えば、コーヒー豆パッケージの一部、若しくはコーヒー製造機器の一部とすることができるか、又は、少なくとも、コーヒー豆グラインダーが備わった機器とすることができる。コーヒー豆パッケージは、消費のために初めて開けるまでは、コーヒー豆と周囲空気との接触を防ぐように閉鎖されていることが好ましい。その場合、コーヒー豆排出口を閉鎖することができる。例えば、パッケージは気密に閉鎖され、かつ/又は真空にされるか、或いは、内部空間内の酸素を吸収することが可能な酸素吸収材料がパッケージ内に存在する。さらに別の実施の形態では、例えば、貯蔵寿命を高めるガスがパッケージの内部空間に加えられる。その結果、コーヒー豆が最初の使用まで比較的保存された状態のままであることができる。
【0018】
当該システムは、コーヒー豆パッケージから供給口を介してグラインダーにコーヒー豆を供給する、部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置を提供することができる。コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドされることができる。コーヒー豆受け装置には、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間を設けることができる。例えば、定量供給空間の内部容積はおおよそ、実質的に完全に充填した状態で、おおよそ一回分の量のコーヒー豆を収容するようなものとすることができる。定量供給空間は例えば、所定量のコーヒー豆を保持するチャンバ又はトラフを含むことができる。コーヒー豆受け装置には例えば、コーヒー豆パッケージから定量供給空間にコーヒー豆を行かせる開口部が設けられる。内部空間内のコーヒー豆は、例えば重力の影響下で定量供給空間に移動することができる。定量供給空間は、充填された後、コーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間から戻るようにガイドされ、それにより、一定量のコーヒー豆を例えば重力の影響下でグラインダーに供給することができる。
【0019】
コーヒー豆パッケージは、例えばコーヒー製造機器のような、コーヒー豆グラインダーが備わった機器に直接接続されることができることで、コーヒー豆をパッケージからグラインダーに直接移すことができるように、コーヒー豆パッケージをコーヒー豆受け装置によって開くことができる。この場合、パッケージ自体が、パッケージの新しいコーヒー豆を挽いて抽出することができるように機器に接続される。その場合、コーヒー豆パッケージは、例えば、コーヒー製造機器に恒久的に接続されているコーヒー豆ホルダーに給送される必要がなく、挽き操作後にコーヒー豆がホルダー内に残る。コーヒー豆は、例えばグラインダーが備わった機器の操作により、パッケージからグラインダーに直接供給することができる。一定量のコーヒー豆の供給後、パッケージは再び機器から分離することができる。当該システムにより、複数のコーヒー豆パッケージを機器に接続可能にすることができ、コーヒー豆パッケージには例えば、異なる印刷が施され、かつ様々な種類のコーヒー豆が充填される。
【0020】
コーヒー豆パッケージには、グラインダーが備わった機器との結合用の結合部を設けることができ、それにより、コーヒー豆パッケージを機器に直接接続することができ、コーヒー豆をグラインダーに供給することができる。機器は、例えば対応する結合部を有して設計することができる。
【0021】
一実施形態では、パッケージのコーヒー豆排出口及び結合部がパッケージの底部の近くに設けられることにより、パッケージを比較的簡単に機器に配置することができる。さらに、底部は、パッケージ内のコーヒー豆を排出口に向けて、また、結合した状態では定量供給空間に向けて、重力の影響下でガイドすることができるように傾斜していることができる。さらなる実施形態では、ガイド部が排出口の近くに設けられることにより、排出口を比較的正確に位置決めすることができる。
【0022】
さらに別の実施形態では、コーヒー豆パッケージには、コーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられる。パッケージは、当該コーヒー豆パッケージが機器から分離すると、閉鎖手段によって閉鎖されることができることにより、パッケージ内のコーヒー豆が、同じコーヒー豆パッケージからのコーヒー豆の種々の挽き操作間の合間でも比較的保存されたままとなる。閉鎖手段は、パッケージを分離する必要なしに、同じパッケージからコーヒー豆を送出する2つの動作間の合間にパッケージを閉鎖することもできる。このようにして、豆は機器との結合時にも良好に保存されたままとなる。
【0023】
別の実施形態では、コーヒー豆排出口の閉鎖は、例えば機器に設けられている閉鎖手段によって行うことができ、パッケージは例えば一回しか開封できないクロージャーを有する。
【0024】
好的には、閉鎖手段はパッケージの排出口を閉鎖することができる或る種のキャップを備える。閉鎖手段には、コーヒー豆受け装置との結合用の第2の結合部を設けることができる。コーヒー豆受け装置には、対応する結合部を設けることができる。パッケージが機器と接続する際、パッケージの第1の結合部が機器の対応する結合部と結合し、閉鎖手段の第2の結合部がコーヒー豆受け装置と結合する。使用の間、第1の結合部は原則的に所定位置にあるままであるが、第2の結合部はコーヒー豆受け装置及び閉鎖手段と共に移動する。閉鎖手段が好的には内方に、すなわち、パッケージの内部空間に開くことにより、閉鎖手段を伴った定量供給装置が豆を受けるように内方に移動することができる。定量供給装置が移動してパッケージを出ると、閉鎖手段が再び排出口に配置されることができる。分離した状態の閉鎖手段がパッケージから外れる可能性を防ぐために、閉鎖手段には安全停止部を設けることができる。当該停止部により、閉鎖手段がパッケージから抜けることはあり得ず、すなわち抜けるのが困難である。停止部は突出したカムを備えることができ、それにより、排出口が狭すぎて閉鎖手段を通すことができない。
【0025】
閉鎖手段は、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐようにパッケージを閉鎖することができる。このことは、特に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通さない、かつ、その逆も同様であるクロージャーを意味することが理解されるであろう。好的には、閉鎖手段は、豆が存在するパッケージ内の空間と、多くとも1.1バール、好的には1.2バール、より好ましくは1.3バール、さらにより好ましくは1.5バールである周囲との間に差圧が存在する場合に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通し得ず、かつ、その逆も同様である。
【0026】
さらなる実施形態では、閉鎖手段は、コーヒー豆受け装置がコーヒー豆排出口を通る際にコーヒー豆排出口を空ける。例えば、コーヒー豆受け装置が閉鎖手段をコーヒー豆パッケージの内部空間の方向に押し開く。別の実施形態では、閉鎖手段は異なる方法で開くように制御される。
【0027】
さらに別の実施形態では、コーヒー豆受け装置は、定量供給空間が内部を移動することができるシャフトを備え、このシャフトは内部に定量供給空間が延出したときに定量供給空間の外側境界部を形成する。シャフトは、定量供給空間がコーヒー豆排出口を通ってシャフトからガイドされることができるように、コーヒー豆排出口に接続することができ、定量供給空間の充填後、再び戻るようにガイドされることができる。一実施形態では、定量供給空間はパッケージ内を移動することで、一定量のコーヒー豆を抜き取りながら内部空間内の豆の高さ位置を越える。その結果、シャフトが定量供給空間の周りに上側に配置されることにより、定量供給空間が閉鎖される。次いで定量供給空間及びシャフトが下方に移動してパッケージから出ることができ、パッケージの外側で、豆をグラインダーに送出することができる。そのような構造は、定量供給空間内のコーヒー豆を内部空間内のコーヒー豆から分離する際にコーヒー豆を切断又は粉砕する必要性をなくす。
【0028】
好的には、シャフト及び定量供給空間を駆動するのに単一の駆動部を使用する。定量供給空間をシャフトに対して移動させることができるようにするため、当該システムには、シャフト及び/又は定量供給空間と係合することができる停止部が設けられる。一実施形態では、駆動部がシャフトを駆動し、その一方、シャフトが摩擦により定量供給空間と係合することにより、定量供給空間が摩擦により運ばれる。最初の位置では、定量供給空間は、シャフトを越えて突出することにより、先にパッケージ内に移動する。定量供給空間及びシャフトは、定量供給空間がパッケージの頂壁に衝当するまで上方に移動することができ、それにより、定量供給空間には、上方移動時に定量供給空間に入った豆で充填されている。定量供給空間が頂壁によって停止している間、シャフトは次いで、定量供給空間の周りで摩擦力に抗して移動することができる。この実施形態では、排出口と頂壁と間の距離は頂壁が定量供給空間のための停止部として働くことができるほどのものである。
【0029】
別の実施形態では、例えば、定量供給空間が駆動され、シャフトが摩擦により運ばれる。その場合、機器又は排出口には例えば、シャフトと係合する停止部が設けられることで、シャフトは停止するが、その一方、定量供給空間は移動してシャフトから出る。
【0030】
一実施形態では、コーヒー豆排出口は、内部に定量供給空間が延出すると、当該定量供給空間の外側境界部を形成することができる。コーヒー豆排出口は、コーヒー豆受け装置、特に第1のシャフトをガイドする比較的剛性の縁部及び/又は壁を有することができる。
【0031】
定量供給空間は、一回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成されることができる。そのような定量は、例えば5乃至10グラムのコーヒー豆を含むことができ、例えばコーヒーの分量の選択された濃さによって決まることができる。コーヒー豆パッケージの内部空間は、複数回分の分量のコーヒーのために複数回分のそのような定量が充填されるように構成されることができる。使用前では、コーヒー豆パッケージには、例えば少なくとも約20グラム、特に、少なくとも約50グラム、さらに特に、少なくとも約70グラム、さらにまた特に、少なくとも約150グラムのコーヒー豆が充填されることができる。コーヒー豆パッケージは、複数回分の分量のコーヒーのためにコーヒー豆を複数回送出することができる。パッケージは空になると廃棄することができる。別の実施形態では、パッケージは空になった後で再充填することができる。
【0032】
一実施形態では、定量供給空間の容積は、例えば一回分の分量のコーヒーの濃さ及び量を設定することができるように設定可能とすることができる。
【0033】
機器には第2の結合部を設けることができ、第2の結合部は結合した状態でコーヒー豆パッケージの結合部と係合することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージの周壁及び/又は底部は剛性である。これにより、パッケージを比較的簡単に繰返し何度も機器に対して接続及び分離することができる。好的には、パッケージ及び取付け部は手で結合及び分離することができる。
【0034】
一実施形態では、コーヒー豆受け装置は機器の一部である。例えば、パッケージは、対応する結合部により機器に接続される。その結果、当該受け装置は排出口を通って移動することで閉鎖手段を開き、再び後退することができる。別の実施形態では、結合していない状態のコーヒー豆受け装置はコーヒー豆パッケージの一部である。結合した状態では、当該受け装置は例えば、機器に設けられた移動装置によってパッケージに対して部分的に出入りする。
【0035】
さらに別の実施形態では、定量供給空間からの供給量のコーヒー豆をグラインダーによって完全に挽くことにより、グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや残らない。このようにして、各挽き操作では、パッケージの新しいコーヒー豆のみを挽くことができ、また、例えば、挽いたコーヒーへの水の供給時にコーヒー飲料を調製するためにコーヒー調製装置に直接供給することができる。
【0036】
第2の態様では、本発明は請求項28に記載のコーヒー豆パッケージを提供する。
【0037】
コーヒー豆パッケージはグラインダーが備わった機器、好的にはコーヒー製造機器に対して結合及び分離するように構成される。結合及び分離のため、パッケージには結合部が設けられている。パッケージには付加的に、底部の近くに排出口が設けられる。また、パッケージは再閉可能な閉鎖手段を有し、この閉鎖手段は、特にパッケージが結合していない状態で、好的にはパッケージが結合している状態でも、コーヒー豆がパッケージからこぼれることを防ぐ。例えば、閉鎖手段は、コーヒー豆がグラインダーに送出されるときにのみ開く。
【0038】
閉鎖手段には第2の結合部を設けることができ、第2の結合部は閉鎖手段を開けるように機器と係合することができる。閉鎖手段は好的には、パッケージの内部空間に内方にのみ開くことができる。好的には、パッケージは、閉鎖手段がパッケージから外れる可能性を防ぐように構成される。
【0039】
底部には、直立機器と結合したときの状態で、コーヒー豆が重力の影響下で自動的にコーヒー豆排出口に向かって流出するように、少なくとも1つのテーパー状壁部が設けられる。これにより、例えば閉鎖手段の開閉によって、及び/又は、既に上述したようにコーヒー豆受け装置が排出口と協働することによって、パッケージを段階的に空にすることが可能になる。
【0040】
閉鎖手段には好的には、この上側面にあるコーヒー豆が閉鎖手段に沿って下方に摺動するように、傾斜した上側面が設けられる。パッケージにコーヒー豆が充填されている場合、パッケージを初めて使用する前から既に、好的には、定量供給空間がコーヒー豆の高さ位置を越えることができるように空のヘッド空間がパッケージ内に設けられている。
【0041】
第3の態様では、本発明は請求項31に記載の機器を提供する。
【0042】
機器には、好的にはコーヒー豆供給口を介して、コーヒー豆パッケージからグラインダーにコーヒー豆を供給する、部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置を設けることができる。コーヒー豆受け装置には、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間を設けることができる。特に、コーヒー豆受け装置は、結合した状態で、コーヒー豆パッケージのコーヒー豆排出口を通ってコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドされるように構成される。その結果、コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆パッケージから定量供給空間にコーヒー豆を放出することができる。定量供給空間が充填されると、コーヒー豆受け装置は、一定量のコーヒー豆を定量供給空間からグラインダーに供給するために戻るようにガイドされて内部空間から出ることができる。さらに、機器には、コーヒー豆パッケージの対応する結合部との結合及び分離用の結合部が設けられる。機器は好的には、コーヒー製造機器を備える。コーヒー製造機器は原則的に、コーヒーを調製する任意の機器を備えることができる。コーヒー製造機器は例えば、フィルターコーヒー製造機器、すなわち、挽いたコーヒーに高い圧力下で水を供給するように構成されているコーヒー製造機器を備えることができる。高い圧力とは、1気圧よりも高い圧力を意味することが理解されるであろう。コーヒー製造機器は例えば、エスプレッソマシンとすることができるか、又は、例えば、約1乃至3バールの圧力を用いて作動するコーヒー製造機器とすることができる。
【0043】
第4の態様では、本発明は請求項33に記載のコーヒー飲料を調製する方法を提供する。
【0044】
当該方法は、コーヒー豆パッケージをコーヒー豆グラインダーが備わった機器と結合すること、及び、一定量のコーヒー豆を例えばコーヒー豆受け装置の開口部を通してコーヒー豆受け装置に入れるように、コーヒー豆受け装置をコーヒー豆パッケージの内部空間にガイドすることを含む。その後、少なくとも部分的に充填されたコーヒー豆受け装置がコーヒー豆排出口を通って戻るように移動してコーヒー豆パッケージの内部空間から出て、その時点で、コーヒー豆パッケージの外側のコーヒー豆をグラインダーに給送することができる。一実施形態では、コーヒー豆受け装置内のコーヒー豆は、コーヒー豆パッケージから引き込まれると、重力の影響下でグラインダーに供給される。好的には、コーヒー豆受け装置から供給されたコーヒー豆が全てグラインダーによって挽かれることにより、グラインダーの上流にはコーヒー豆はもはや存在しない。コーヒー豆をグラインダーに供給した後、コーヒー豆パッケージは機器から再び外すことができる。
【0045】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージは、機器から分離した後、自ら閉鎖することにより、コーヒー豆パッケージ内にまだある残りのコーヒー豆をパッケージ内に滞留しておく。結合した状態で、コーヒー豆受け装置を通過させることができるようにコーヒー豆排出口が開くことができるため、コーヒー豆受け装置が充填されることができる。さらなる実施形態では、閉鎖手段は、パッケージからコーヒー豆を送出するようにコーヒー豆受け装置によって内方に押し開かれ、その後、パッケージを閉鎖するように排出口に再び戻るように配置される。
【0046】
一実施形態では、コーヒー豆受け装置はシャフト及び定量供給空間を備える。定量供給空間にコーヒー豆を充填するために、定量供給空間がパッケージ内に移動すると同時に閉鎖手段を押し開く。コーヒー豆が定量供給空間に流入すると同時に、定量供給空間が、コーヒー豆の高さ位置を少なくとも部分的に越えて突出するまで上方に移動する。この後、シャフトが、定量供給空間を閉鎖するように定量供給空間周りで移動する。その後、シャフト及び定量供給空間が共に移動してパッケージから出ることができ、定量供給空間には所定量のコーヒー豆が充填されている。次いで、定量供給空間はグラインダーへのコーヒー豆供給口に隣接して停止することができる。次いで、シャフトが、定量供給空間への開口部を越えるように定量供給空間に対してさらに移動することができ、コーヒー豆が定量供給空間を出て供給口へ流入することができる。
【0047】
シャフト及び定量供給空間を共に移動させるために、例えば、シャフトは、摩擦により定量供給空間を運びつつ駆動されることができる。定量供給空間がコーヒー豆を少なくとも部分的に越えて突出する位置の定量供給空間に対してシャフトを移動させるために、定量供給空間がパッケージの頂面に対して停止することができ、その一方、シャフトが定量供給空間に沿って移動することができる。
【0048】
本発明のさらなる実施形態、効果及び特徴は、添付の図面を参照しながら複数の例示的な実施形態において本発明をより詳細に記載する以下の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】コーヒー飲料を調製するシステムの断面の側面概略図である。
【図2A】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2B】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2C】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図2D】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3A】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3B】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3C】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3D】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3E】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3F】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図3G】種々のステップのうち1つのステップにおけるコーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な正面断面図である。
【図4】コーヒー豆を定量供給するシステムの概略的な図である。
【図5A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図5E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図6A】図5Aの詳細正面図である。
【図6B】図5Bの詳細正面図である。
【図6C】図5Cの詳細正面図である。
【図6D】図5Dの詳細正面図である。
【図6E】図5Eの詳細正面図である。
【図6F】パッケージを機器に固定する係止部の上面図である。
【図7A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図7F】パッケージ及びコーヒー豆受け機器の別の実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図8A】図7Aの詳細正面図である。
【図8B】図7Bの詳細正面図である。
【図8C】図7Cの詳細正面図である。
【図8D】図7Dの詳細正面図である。
【図9A】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9B】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9C】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9D】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9E】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図9F】パッケージ及びコーヒー豆受け機器のさらなる実施形態の種々の位置のうち1つの位置の正面図である。
【図10A】コーヒー豆パッケージの分解斜視図である。
【図10B】図10Aによる組立てパッケージの正面図である。
【図10C】図10Aによる組立てパッケージの側面図である。
【図10D】図10Aによる組立てパッケージの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本明細書では、同じ部分又は対応する部分は同じ参照符号又は対応する参照符号を有する。図面では、実施形態は例としてのみ示す。実施形態において用いられている要素は例として言及されているにすぎず、本発明を限定するものと解釈すべきではない。他の要素も本発明の範囲内で用いることができる。図に示す実施形態の比率は通常、概略的にかつ/又は誇張的に示されており、限定するものと解釈すべきではない。本明細書では、特に、コーヒー豆用のパッケージについて言及する。しかしながら、本明細書は細かくしていないコーヒー豆のみに関連するものではない。コーヒー豆とは、砕いたコーヒー豆、すなわち、所望のコーヒー飲料を抽出するのにさらに挽く必要のあるコーヒー豆砕片も含むものと理解される。コーヒー豆はパッケージ詰めされる前に例えば破砕される。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆の少なくとも一部は約30以下、特に、約15以下、さらに特に、約10以下の破片に分割される。その場合、1つのコーヒー豆砕片は例えば、1粒のコーヒー豆の1/30部分、特に、1/15部分、さらに特に、1/10部分又はそれ以上を含む。例えば、コーヒー豆砕片は、1粒のコーヒー豆の半分又は1/4を含む。細かくしていないコーヒー豆と比較したコーヒー豆砕片の使用の利点は、コーヒー豆砕片をグラインダーに比較的簡単に供給することができること、及び/又はパッケージを比較的簡単に閉鎖することができることである。この理由は、コーヒー豆砕片が比較的小さく、したがって、パッケージ及び機器の開口部を比較的容易に摺動することができ、かつ/又はコーヒー豆排出口及び/又は閉鎖手段を簡単には塞がないであろうからである。コーヒー豆は挽かずに予め分割して砕片にしておくことができるが、その間、細かくしていないコーヒー豆の場合に当てはまるであろうよりも比較的より多くの豆表面が周囲の空気と接触する可能性がある。その一方、挽いたコーヒーの場合に当てはまるであろうよりも少ない豆表面が空気と接触し得ることにより、コーヒー豆砕片は挽いたコーヒー豆よりも比較的良好に保存することができる。コーヒー飲料を調製する直前に限り、コーヒー飲料を得るためにコーヒー豆砕片が挽かれる。したがって、本明細書では、コーヒー豆は、所望のコーヒー飲料を調製するためにさらに挽く必要のある砕いたコーヒー豆を含むことも理解されるであろう。
【0051】
図1には、コーヒー豆を定量供給するシステム1が示されている。図示の実施形態では、システム1は、機器3と結合されているコーヒー豆パッケージ2を備える。機器3にはグラインダー4が備わっている。図示の実施形態では、機器3はコーヒー製造の機器を備える。そのため、機器3には、コーヒーカップ6等のホルダーにコーヒーを供給するコーヒー調製機器5が設けられている。好的には、システム1はコーヒー飲料を調製するように構成される。
【0052】
パッケージ2は、頂壁8A、周壁8及び底部9、並びに、閉鎖状態10、例えば栓又はキャップ等によって閉鎖されるコーヒー豆排出口7を備える。好的には、当該コーヒー豆排出口7は、複数のコーヒー豆が並んで同時に排出口から流出することができるほどの大きさである。壁8、8A、底部9及び閉鎖手段10は内部空間11を包囲している。内部空間11は、少なくとも使用前ではコーヒー豆が充填されている。機器3には、例えばコーヒー豆供給口及び/又はコーヒー豆搬送路14Aを介して、パッケージ2からグラインダー4にコーヒー豆を供給するコーヒー豆受け装置14が設けられている。閉鎖手段10の代わりに又はそれに加え、コーヒー豆受け装置14は排出口7を閉鎖することができる。
【0053】
パッケージ2及び機器3は、パッケージ2を機器3に結合するために、好的には、排出口7がコーヒー豆受け装置14に結合することができるように、それぞれ結合部12、13を備える。システムには接続装置15を設けることができ、結合部12、13はその一部とすることができる。機器3は、コーヒー豆パッケージ2を全体的に受け入れるように構成することができるか、又は、例えばパッケージ2を部分的に受け入れ、かつ/又は包囲し、かつ/又は固定するように、部分的に受け入れるように構成することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ2には例えば、それぞれ底部9と周壁8の一部とによって形成される比較的剛性のガイド部9A、9Bが設けられる。ガイド部9A、9Bは、コーヒー豆パッケージ2をコーヒー製造機器3に接続するガイドとして働くことができる。
【0054】
周壁8及び底部9は例えば、剛性壁を備えることができる。底部9は例えば、コーヒー豆排出口7が中央にある円錐形状壁を備えることができる。ガイド部9A、9Bは、コーヒー豆排出口7が結合時にコーヒー豆受け装置14に接続することができるように構成される。パッケージ2を機器3に固定するために、結合部12、13は例えば、ねじ、クリック接続部、バヨネットクロージャー又は他の接続可能性を備える。
【0055】
パッケージ2は好的には、一方で、機器3に対して結合及び/又は分離することができるように寸法決めされていることで(図1)、例えば、もう一方で、パッケージ2が結合している間には機器3を把持することを可能にし、かつ/又は、例えば、結合部12、13が例えばスクリュー又はバヨネット接続部のような回転結合部を備える場合に、パッケージを比較的容易に機器内へ回転させることを可能にする。周壁8の直径Dは例えば、200ミリメートル未満、特に130ミリメートル未満とすることができる。
【0056】
好的には、コーヒー豆パッケージ2は、少なくともコーヒー製造機器3に配置される前では、閉鎖手段10によってそれ自体閉鎖されており、それにより、コーヒー豆を周囲空気へ晒すことが防がれる。好的には、そのため、パッケージ2は気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。コーヒー豆パッケージ2は、使い捨てパッケージとすることができ、かつ/又は、例えば、実質的に紙及び/又は箔及び/又はセルロース及び/又はプラスチック及び/又はスズから作製することができ、その一方、空になった後では、廃棄することができる。閉鎖手段10には例えば、例えば弾性材料又はプラスチック材料製の閉鎖リングを設けることができる。
【0057】
コーヒー調製装置5は、挽いたコーヒーへの水の供給により、コーヒー飲料を調製するように構成されている。コーヒー注出口16がコーヒー飲料を注出するように設けられている。コーヒー調製装置5は例えば、圧力下、例えば、エスプレッソマシンの場合のように4乃至15バールの圧力下で、熱湯を供給するように構成されることができ、かつ/又は、フィルターコーヒー製造機器の場合のように上から注ぐ方式(a pour-on system)として構成されることができる。また、コーヒー製造機器は、およそ1.1乃至2バール、特に1.1乃至1.5バールのわずかに高い圧力下でコーヒー飲料を調製するように構成されることができる。コーヒー飲料を調製するために、水、好的には熱湯を提供する水供給部30を設けることができる。水を加熱するために、少なくとも熱素子を設けることができる。
【0058】
システム1は、例えば図2A乃至図2Dに示すように、所定量のコーヒー豆をグラインダー4に供給することができるように構成されている。図2Aに見られるように、パッケージ2は、排出口7が受け装置14と接続するように機器3に接続されることができる。受け装置14は、定量供給空間18及び少なくとも1つの定量供給空間壁17を備えることができ、その一方、定量供給空間壁17は、閉鎖手段10と係合するように構成されることができる。定量供給空間壁17は例えば、定量供給空間下部17A及び定量供給空間上部17Bを備えることができ、これらの間に定量供給空間18が存在することができる。定量供給空間壁17は或る種のピストンとして構成されることができ、受け装置14及び/又は排出口7を通ってガイドされることができる。閉鎖手段10及び定量供給空間壁17は結合要素21を備えることができ、結合要素21により、例えば、パッケージ2を機器3に結合すると、閉鎖手段10及び定量供給空間壁17を互いに対して固定させることができる。結合要素21は例えば、ねじ、クリック接続部、バヨネットクロージャー、又は、定量供給空間壁17及び閉鎖手段10を互いに固定する別の接続可能性を備える。結合要素21は、付加的に、又は先に述べた結合部12、13の代わりに設けることができる。
【0059】
受け装置14にはシャフト19を設けることができ、シャフト19は、パッケージ2の方向に、かつ/又はパッケージ2から離れる方向に、定量供給空間壁17をガイドすることができる。下部境界部17A及び上部境界部17Bは、例えばロッド、スクリュー等を備える少なくとも1つの剛性スペーサー17Dを介して互いに接続することができる。スペーサー17Dは例えば、下部境界部17Aと上部境界部17Bとの間の距離を調整可能にするように構成されることができる。例えば、スペーサー17D又はその少なくとも一部は、螺合可能、伸張可能、伸縮可能等になっている。また、定量供給空間壁17には下部境界部17A及び少なくとも1つのスペーサー17Dを設けることができ、これらが閉鎖手段10と係合及び/又は結合するように構成されることができることで、定量供給空間18を下部境界部17A及び閉鎖手段10によって形成することを可能にし、これによって、パッケージ2及び機器3の結合時に、スペーサーが閉鎖手段10と結合する。スペーサーは、パッケージ2の内部空間11から定量供給空間18へのコーヒー豆の供給を妨げないか又はほとんど妨げないように構成されることができる。また、シャフト19の壁及び/又はスペーサーは定量供給空間18の境界を画定することができる。
【0060】
見られるように、パッケージ2の底部9がわずかに傾斜していることにより、コーヒー豆が重力の影響下で排出口7及び/又は受け装置14に向かって摺動する。図示のように、閉鎖手段10はコーヒー豆がさらに落ちるのを防ぐことができる。また、底部9は、その傾斜又は円錐形状により、既に上述したように、パッケージ2を機器3と結合する際のガイド9Aとして機能することができる。
【0061】
ユーザーは、コーヒー飲料を所望する場合、例えば操作要素により機器3を作動させることによって、システム1を動作させることができる。機器3の作動によって、例えば移動装置(図示せず)により、受け装置14の定量供給空間18を設定することができる。移動装置は例えば、空気式アクチュエーター若しくは油圧式アクチュエーター、回転モーター若しくはリニアモーター、及び/又は、例えばウォームホイール駆動を備えることができる。移動装置は手で駆動されることもできる。移動装置は、例えば閉鎖手段10との結合を行うために定量供給空間壁17を回転させるように構成されることができる。図2Bに見られるように、定量供給空間18は内部空間11の方向に移動する。一実施形態では、内部空間11を有するパッケージ2が定量供給空間18の方向に移動することも可能である。
【0062】
定量供給空間18及び内部空間11が互いに向かって移動することで、閉鎖手段10を定量供給空間壁17及び/又はスペーサーによって内部空間11に押し入れることができる。その結果、定量供給空間18がコーヒー豆の場所の或る高さ位置に達することができる。重力の影響下で、コーヒー豆がその少なくとも一部が定量供給空間18に摺動することによって、定量供給空間18を充填することができる。パッケージ2の充填に応じて、定量供給空間18を完全に又は部分的に充填することができる。好的には、定量供給空間18は充填操作ごとに完全に充填される。例えば、複数回分のコーヒー飲料が1つのパッケージでまかなわれた後、パッケージ内に幾らかのコーヒー豆がまだ残っているものの、一回分のコーヒーには十分でないという場合が起こる可能性がある。そのような場合、このことを例えば重量センサー、光学センサー等のセンサーを通じてシステム1によって感知することができ、それにより、ユーザーには充填が不完全であることを警告される。その場合、システム1は、新たな充填パッケージ2が機器3に結合されるまで不完全な量のコーヒー豆を定量供給空間18内に一時的に保管するように構成されることができ、それにより、定量供給空間18をさらに充填することができる。さらに別の実施形態では、システム1は、パッケージ2内に一回分未満の量のコーヒー豆しか残っていない場合にユーザーに警告するように構成される。
【0063】
定量供給空間18をコーヒー豆で充填した後、一定量のコーヒー豆を定量供給空間18からグラインダー4に供給することができる(図2C)。このため、定量供給空間18は内部空間11に対してそこから離れる方向に、受け装置14、特にシャフト19の方向に移動する。この移動の際、定量供給空間18は、排出口7及び/又は受け装置14、特にシャフト19によって周りを少なくとも部分的に閉鎖されることができる。好的には、システム1は、閉鎖手段10とパッケージ2の底部9との間に存在するコーヒー豆を切り離すことができるように構成される。このため、閉鎖手段10及び/又は上部境界部17Bには例えば、強度のある縁部を設けることができ、かつ/又は、定量供給空間壁17を移動装置によって高い動力及び/若しくは速度で駆動することができる。したがって、コーヒー豆によってシステム1が詰まる可能性を防止することができる。
【0064】
受け装置14には、例えばコーヒー豆搬送路14Aを介して、定量供給空間18からグラインダー4に一定量のコーヒー豆を供給する供給開口部を設けることができる。定量供給空間18は、例えば供給開口部20に概ね隣接したときに空けられる。供給開口部20はシャフト19内に設けることができる。定量供給空間18は、供給開口部20に隣接したときに重力の影響下でコーヒー豆が流出するように構成されることができる。例えば、定量供給空間壁17に傾斜底部17Bを設けることにより、コーヒー豆が少なくとも定量供給空間18から抜き取られる際に重力の影響下で例えば供給開口部20を通って定量供給空間18から出る。
【0065】
図2Dに見られるように、パッケージ2を機器3から取り外す際、閉鎖手段10が排出口7を閉鎖することができる。好的には、定量供給空間壁17及び閉鎖手段10はパッケージ2を取り外す前又は取り外す際に分離される。結合要素21は例えば、結合部12、13が分離される際に分離するように構成される。例えば、結合要素21及び結合部12、13は、同等の回転運動により結合及び分離するように構成される。別の実施形態では、閉鎖手段10は、例えば、閉鎖手段10に対して排出口7の方向に連続したばね力を加えることが可能なばね要素を有して構成される。ばね要素は例えば、パッケージ2の壁8、8A、9又は排出口7のうち1つと結合する。ばね要素によって、閉鎖手段10を排出口7の方向に押して、排出口7を閉鎖することができる。内部空間11から定量供給空間18にコーヒー豆を送出するために、定量供給空間壁17がばね力に抗して閉鎖手段10を内部空間11に押し入れる。排出口7が開くと、閉鎖手段10が例えば、頂壁8Aの方向に実質的に直線に移動することができるか、又は、周壁8の方向にヒンジ式に開くことができる。
【0066】
図示しない一実施形態では、排出口7は使用前では、例えば破ることが可能な閉鎖手段によって閉鎖されている。初めての使用の際に、定量供給空間壁17は、例えば閉鎖手段を押し開くことで、パッケージ2及び機器3が結合したときに排出口7を閉鎖する。この実施形態では、例えば、パッケージ2は、空にならないうちは機器3から外されることは望ましくなく、かつ/又は、部分的に充填されているパッケージ2をまだ外していないうちはキャップを排出口7に配置しておくことができる。
【0067】
図3A乃至図3Gには、別の実施形態が示されている。図3Aに見られるように、受け装置14は、パッケージ2が機器3に配置された後、排出口7及び/又は閉鎖手段10と概ね接続される。受け装置14は、可動シャフト19A及び定量供給空間壁17を備えることができる。定量供給空間壁17は例えば下部境界部17Aを備える。定量供給空間壁17は可動シャフト19A内でピストンとして機能することができ、そのために、例えば移動装置によって駆動されることができる。下部境界部17Aは、少なくとも1つのスペーサー17Dと接続することができ、このスペーサー17Dにより、下部境界部17Aと閉鎖手段10との間に定量供給空間18を形成するように、閉鎖手段10を下部境界部17Aから離隔保持させておくことが可能である。図3Bに見られるように、閉鎖手段10を、可動シャフト19A及び/又はスペーサー17Dによって内部空間11に向かって押すことができる。次いで、シャフト19Aが例えば概ね排出口7の首部の上部内縁部7Aまで移動することができる。次いで、下部境界部17A及び閉鎖手段10が内部空間11内へさらに移動し、それによって、定量供給空間18がシャフト19A及び/又は排出口7の首部の外に移動することができることで、コーヒー豆を重力の影響下で定量供給空間18に流入させる(図3C)。この場合、閉鎖手段10は例えば、スペーサー17Dによって、前方に押されて下部境界部17Aから或る距離のところに保持される。定量供給空間18が充填されると、シャフト19Aが例えば、閉鎖手段10に向かって、すなわち少なくとも定量供給空間18の上部に移動して、定量供給空間18を包囲することができる(図3D)。この場合、シャフト19Aを排出口7によってガイドすることができる。シャフト19Aが好的には、閉鎖手段10、又は少なくとも定量供給空間18の上部と接続することにより、定量供給空間18内の一定量のコーヒー豆が内部空間11内の残りのコーヒー豆から隔離される(図3E)。シャフト19Aと閉鎖手段10との間に捕捉されることができるコーヒー豆は例えば、シャフト19A及び閉鎖手段10が互いに接続していないうちは、シャフトによって押しのけられ、破砕若しくは切断等を行われるか、又は、重力の影響下でシャフト19Aの縁から落下する。その後、受け装置14がパッケージ2から戻る(図3F)。シャフト19Aの上縁部及び/又は閉鎖手段10が排出口7に概ね隣接すると、シャフト19Aは停止することができるが、下部境界部17Aは供給開口部20Aの方向にさらに移動し、それにより、定量供給空間18からの一定量のコーヒー豆を、例えば重力の影響下でグラインダー4の方向に供給開口部20Aを通してガイドすることができる。その間、閉鎖手段10は排出口7まで運ばれ、再び排出口7を閉鎖し、それにより、原則的に、パッケージ2を再び受け装置14から外すことができる。
【0068】
上記の記載では、コーヒー豆が、重力の影響下で定量供給空間18に入り、そして/又は定量供給空間18から出ることを述べてきた。さらなる実施形態では、コーヒー豆は、例えば振動、運動及び/又は機器3にもたらされる相対的な角変位の影響下で移動することができる。
【0069】
一実施形態では、パッケージは詰め替え式である。例えば、パッケージ2は、例えば閉鎖手段10を手で開けることによって、例えば排出口7を通して、機器3とは別にコーヒー豆を充填されることができる。別の実施形態では、これとは対照的に、パッケージ2は詰め替えに対し、しっかりと固定されているか、又は閉鎖手段10を手で開けることに対し、少なくともしっかりと固定されている。例えば、閉鎖手段10は、受け装置14の接続用の結合要素21によって開けられるように構成されることで、指による結合要素21の操作が防止される。
【0070】
一実施形態では、例えば、受け装置14は、パッケージ2及び機器3がまだ結合されていないときも、図4に示すようにパッケージ2の一部である。受け装置14は例えば、排出口7内に部分的に延在している。パッケージ2の閉鎖状態では、受け装置14は例えば、排出口7を閉鎖することができる。受け装置14は例えば、定量供給空間18及び定量供給空間壁17を備え、定量供給空間壁17は、上部境界部17B及び下部境界部17Aを備えることができ、排出口7のための閉鎖手段10としてさらに機能することができる。例えば、定量供給空間18は機器3、特に移動装置22によって駆動されることができ、その一方、移動装置22は、例えば結合要素21A、21B又は他の方法によって、定量供給空間壁17と結合することができる。好的には、受け装置14又は少なくともその直径は、複数のコーヒー豆を同時に並べて流入させることが可能な程度の大きさである。
【0071】
一実施形態では、定量供給空間18の容積は、例えば一回分のコーヒー飲料用の一定量のコーヒー豆に合わせるように適合させることができる。このため、例えば、定量供給空間18の壁17間の距離及び/又は壁17と閉鎖手段10との間の距離を適合させることができる。定量供給空間18が下部境界部17Aと上部境界部17Bとの間の距離によって画定される実施形態では、下部境界部又は上部境界部は例えば、それぞれ対向する上部境界部又は下部境界部に対して変位することで、定量供給容積を増減させる。別の実施形態では、定量供給空間18の容積は例えば、閉鎖手段10と下部境界部17Aとの間の距離を適合させるという点で適合させることができる。例えば、そのため、長さ調整可能なスペーサー17Dを設けることができ、この長さ調整可能なスペーサー17Dにより、一方の側の下部境界部17Aと他方の側の上部境界部17B又は閉鎖手段10との間の距離を増減させることができる。スペーサー17Dは例えば、伸縮可能、螺合可能及び/又は伸張可能とすることができ、機器3の第2の移動装置によって制御することができる。このため、例えば、設定機構を設けることができ、これを用いて、ユーザー自身が、グラインダー4に供給すべきコーヒー豆の量を決めることができる。この設定機構はパッケージ2及び/又は機器3内に設けることができる。
【0072】
上記の記載では、少なくとも1つの周壁8、頂壁8A及び底部9を伴うパッケージ2を述べてきた。パッケージ2の一実施形態は例えば、全体的に球状とすることができ、又は、底部9が好的には排出口7に向かって傾斜した、異なる形状とすることができることが当業者には明らかであろう。
【0073】
この例におけるコーヒー製造機器は、コーヒー飲料の調製後、実質的に未使用の挽いたコーヒー又はコーヒー豆がグラインダー4及び/又はコーヒー豆搬送路14Aに残らないように構成される。このため、システムはこの例では、使用の際、グラインダー4に供給されたコーヒー豆の少なくとも実質的に全ての量が挽かれたときに限りグラインダー4が停止することができるように構成される。これは例えば、例えば光学センサー、磁気センサー及び/又は重量センサーの形態の、挽いたコーヒー及び/又はコーヒー豆検出器を備えている制御装置によってまかなうことができる。
【0074】
図5A乃至図5Eは、コーヒー豆送出プロセスにおける種々の連続ステップ時のシステム1の一部の一実施形態を示す。図6A乃至図6Eはそれぞれ図5A乃至図5Eの詳細図を示す。これらの図は特に、機器3のコーヒー豆受け装置14をパッケージ2と共に示す。
【0075】
図5Aには、パッケージ2と機器3のコーヒー豆受け装置14とが示されている。機器3には、移動可能にシャフト19内に配置されている、定量供給空間壁17を伴う定量供給空間18が設けられている。さらに、コーヒー豆供給口14Aが示されており、このコーヒー豆供給口14Aに、定量供給空間18を介してコーヒー豆を送出することができる。コーヒー豆供給口14Aは、コーヒー豆をグラインダー4及び/又はコーヒー豆の量を測定するセンサー、例えば重量センサー若しくは容積センサーに通すことができる。定量供給空間壁17はスペーサー17Dを備えることができる。定量供給空間壁17には入口31をさらに設けることができ、この入口31を通してコーヒー豆がパッケージ2から定量供給空間18に流入することができる。さらに、定量供給空間壁17には出口32を設けることができ、この出口32を通してコーヒー豆が定量供給空間18から供給口14A及び/又はグラインダー4に流出することができる。
【0076】
機器3には第1の結合要素23を設けることができ、この第1の結合要素23はパッケージ2の第1の結合部24と結合するように構成されている(図6Aも参照のこと)。パッケージ2の第1の結合部24は排出口7の近くに設けることができる。図示の例では、パッケージ2は概ねボトル形状を有し、結合要素25がパッケージ2の首部に設けられている。協働する第1の結合要素23及び第1の結合部24は例えば、バヨネットクロージャーとして構成されることができる。機器3には、検出システム、制御部30A及び閉鎖カム30Bを有する係止部30を設けることができる(図6Fを参照)。検出システムは、第1の結合要素23と第1の結合部24との結合を検出するように構成されることができる。制御部30Aは、第1の結合要素23と第1の結合部24との結合を係止する閉鎖カム30Bを制御するように構成されることができる。検出システムは、第1の結合要素23と第1の結合部24とが互いに結合される場合に、また、定量供給空間18がコーヒーを送出する動作状態にある場合に、第1の結合要素23及び第1の結合部24を係止するように構成されることができる。
【0077】
機器3には、定量供給空間18の上部に、パッケージ2の閉鎖手段10と結合する第2の結合要素25を設けることができる。閉鎖手段10には対応する第2の結合部26を設けることができる。こうして、パッケージ2と機器3とを結合すれば、特に第1の結合要素23と第1の結合部24とを結合すれば、定量供給空間18と閉鎖手段10とを結合することができる。協働する第2の結合要素25及び第2の結合部26はバヨネットクロージャーとして構成されることもできる。クロージャー10は、定量供給空間18によって開位置及び閉位置に制御することができる。
【0078】
第1の結合要素23は、パッケージ2を定位置に接続した状態で保持することができ、第2の結合要素25は、閉鎖手段10を定量供給空間18と接続する。定量供給空間18は或る種のプランジャーとしてシャフト19及び排出口7を通ってパッケージ2に移動することができ(例えば図5C及び図6Cを参照)、閉鎖手段10が随行する。
【0079】
さらに、機器3には、定量供給空間18を底部から上部にかつその逆に縦方向に駆動する駆動部27が設けられている。駆動部27は定量供給空間18の底部17Aと接続することができる。定量供給空間18の底部17Aは、駆動部27によって駆動されるプランジャーを備えることができ、シャフト19及び排出口7は、ガイドとして働くことができる。
【0080】
図6Aにおいてよりはっきり見られるように、閉鎖手段10はキャップ28を備えることができる。図示の実施形態では、キャップ28には板ばねの形態の安全停止部29が設けられており、これにより、キャップ28がパッケージ2から引き抜かれる可能性を防止することができる。別の実施形態では、安全停止部は例えばカム(図10Aを参照)を備える。
【0081】
図5B及び図6Bでは、パッケージ2及び機器3は結合した状態で示されている。定量供給空間18は第2の結合部26によりキャップ28と結合しており、排出口7は第2の結合部24により機器3と結合している。図示の位置では、キャップ28は排出口7を閉鎖しており、コーヒー豆をパッケージ2から定量供給空間18に送出することはできない。
【0082】
図5C及び図6Cでは、定量供給空間18が上方移動をした後でパッケージ2の内部空間に部分的に延在していることがわかる。駆動部27が定量供給空間18を上方に移動させており、キャップ28を伴った定量供給空間18がパッケージ2の内部空間内に位置決めされている。入口31がパッケージ2の排出口7よりも上に延在している。出口32は排出口7よりも上に延在していないことが好ましい。コーヒー豆33は重力の影響下で入口31を通して定量供給空間18に流入することができるが、好的には、出口32を介して定量供給空間から出ることはない。図示の状態では、定量供給空間18にはコーヒー豆を完全に充填することができる。コーヒー豆は入口31を通して定量供給空間18に、部分的に排出口7に流入した際に、パッケージ2内の一群のコーヒー豆の上面34の高さが下がり得る。図示の位置に見られるように、出口32がまだ供給口14Aと接続していないため、コーヒー豆33がまだ定量供給空間18から出ていない。図示の位置は、この実施形態では、コーヒー豆を受けるための、定量供給空間18の最も高い位置であるとすることができる。
【0083】
図5D及び図6Dでは、コーヒー豆33をグラインダー4に送出するために、キャップ28が再びパッケージ2を閉鎖すると共に出口32が供給口14Aに隣接して位置決めされるように、定量供給空間18がパッケージ2から再び移動している。駆動部27が排出口7を通して定量供給空間18を下方に移動させている。排出口7を通っての定量供給空間18の移動の際、定量供給空間壁17と排出口7との間、又は定量供給空間壁17と底部9との間の定量供給空間壁17の入口31内にコーヒー豆が依然として存在することもできる。そのような場合、コーヒー豆を例えば、定量供給空間壁17によって部分的に切断するか、破砕するか又は押しのけることができる。例えば、定量供給空間壁17には、排出口7との間のコーヒー豆を切断する切断壁17Eを設けることができる(図6Aを参照)。特に、入口31の上縁が切断壁17Eを含むことができる。
【0084】
図5E及び図6Eでは、所定量のコーヒー豆33を、供給口14Aを介してグラインダー4に送出することができることが分かる。次いで、定量供給空間18及びキャップ28が図5B及び図6Bに示すような初期位置に再び戻り、次の所定量のコーヒー豆を、定量供給空間18をパッケージ2内に再び移動させることによってパッケージ2から抜き取ることができる。原則的に、係止部30がパッケージ2、特に結合部24を再び解除することができるため、パッケージ2を機器3から外すことができる。
【0085】
図7A乃至図7Fでは、システム1、特にコーヒー豆受け装置14及びパッケージ2の別の実施形態がコーヒー豆送出プロセスの連続ステップで示されている。図8A乃至図8Dはそれぞれ図7A乃至図7Dの詳細図である。図7Aでは、パッケージ2は機器3からまだ分離している。原則的に、パッケージ2は、図5A乃至図5E及び図6A乃至図6Eを参照して説明したパッケージ2と概ね同じようにして構成されることができる。機器3及びパッケージ2には、相互結合のために、対応する第1の結合要素23及び第1の結合部24並びに第2の結合要素25及び第2の結合部26を設けることができる。また、係止部30も設けることができる。
【0086】
定量供給空間18は、図5A乃至5E及び図6A乃至図6Eに従ってさらに構成されることができる。定量供給空間18は、可動シャフト19B内に移動可能に配置されている。可動シャフト19Bは固定シャフト19A内に移動可能に配置されている。可動シャフト19Bには、定量供給空間18の出口32に対応することができる出口開口部39が設けられている。さらに、固定シャフト19Aの内側には、可動シャフト19Bの移動に抵抗を与える摩擦要素35が設けられている(図8Aを参照)。摩擦要素35は例えば弾性リングを備えることができる。さらなる実施形態では、摩擦要素は例えば排出口7並びに/又は排出口7及び固定シャフト19Aの双方に設けられる。
【0087】
駆動部27は、低位置(図7B、図7E、図7F)及び高位置(図7C)間で定量供給空間18を移動させることができる。定量供給空間18の底部17Aは、駆動部27によって駆動されるプランジャーを備えることができる。底部17Aは運搬要素37を備えることができ、この運搬要素37は、可動シャフト19Bと係合すると共に上方移動時に摩擦要素35の抵抗に抗して可動シャフト19Bを運ぶように構成されている。
【0088】
図7B及び図8Bには、パッケージ2及び機器3が結合されている位置が示されている。定量供給空間18が最下位置に位置しており、キャップ28がパッケージ2を閉鎖している。パッケージ2内の一群のコーヒー豆の表面34の上方には、パッケージ2を初めに使用する前も、好的には空のヘッド空間36が存在している。システム1が一杯分のコーヒーを注出するように作動する場合、定量供給空間18が上方に移動してパッケージ2の内部空間に入る。初めに、可動シャフト19Bが摩擦要素35によって停止し、それにより、定量供給空間18、特に入口31が可動シャフト19Bよりも上で止まる。定量供給空間18が上方移動すると、豆33が内部空間から入口31を介して定量供給空間18に入り込む。プランジャーの上方移動の際、好ましくは入口31を閉鎖することなく可動シャフト19Bも上方に移動するために、運搬要素37が可動シャフト19Bと係合する。
【0089】
図7C及び図8Cには、定量供給空間18が最上位置に位置付けられる位置が示されている。定量供給空間18にはコーヒー豆が充填されている。定量供給空間18への入口31は、この最上位置では、好的には豆の上面34を完全に又は部分的に越えて延在している。最上位置では、コーヒー豆はもはや定量供給空間18に対して流入又は流出しない。上方に移動する際、運搬要素37が可動シャフト19Bを運ぶことで、可動シャフト19Bが定量供給空間18の出口32を覆い、可動シャフト19Bの出口開口部39が出口32の下側に延在する。可動シャフト19Bの上縁部38が好的にはコーヒー豆の表面34よりも上に延在する。定量供給空間の移動速度は、定量供給空間18が各サイクルにおいておおよそ同じ所定量のコーヒー豆を保持するように、すなわち、定量供給空間18の寸法が等しくするように、パッケージ2が所定の2回分以上の豆を収容している場合に調整することができる。駆動ユニット27は好的には、必要とされる自由なヘッド空間36を最小限にすることができるようにするため、キャップ28が最も高い位置で頂壁8Aに概ね当接又は密接するまで延在するように構成される。
【0090】
次のステップでは、定量供給空間18が最上位置(図7D、図8D)から下方に移動し、それにより、入口31を可動シャフト19Bによって再び閉鎖する。最上位置では、さらなる豆が定量供給空間18に対してもはや出入りしないため、キャップ28及び定量供給空間18を、可動シャフト19B内を下方に移動させることができ、豆を破砕又は切断する必要はない。好的には、定量供給空間壁17の縁部と可動シャフト19Bの縁との間に詰まる可能性のある豆が存在しない。定量供給空間18が再び可動シャフト19B内に延在する場合、出口32及び出口開口部39が図7D及び図8Dに示すように重なることができ、その一方、排出口7及び/又は固定シャフト19Aが出口32及び出口開口部39を閉鎖することができる。キャップ28及び/又は定量供給空間18は、摩擦要素35の抵抗に抗して下方に可動シャフト19Bを運ぶことができ、その一方、キャップ28は例えば、可動シャフト19Bの上縁部と係合する運搬要素として機能することができる。
【0091】
図7E及び図7Fにおいて示すように、可動シャフト19B及び定量供給空間18は、出口32及び出口開口39が供給口14Aと接続するまで下方に移動することができ、そのため、定量供給空間18内の豆33がグラインダー4に入ることができる。定量供給空間18は図7Bに示すように再び初期位置にあり、そのため、サイクルが原則的に新たな開始をすることができる。好的には、既に上述したように(図6E)、システム1には係止部30が設けられており、これにより、図7B、図7E及び図7Fに示すように、キャップ28がパッケージ2を閉鎖している場合に限りパッケージ2を機器3から外すことができるように配慮することができる。
【0092】
図9A乃至図9Fには、機器3の少なくともコーヒー豆受け装置部及びパッケージ2のさらに別の実施形態が豆送出プロセスの連続ステップによる種々の位置で示されている。
【0093】
図9Aは、機器3と結合しているパッケージ2を示す。パッケージ2は上述したパッケージ2と実質的に同じとすることができる。パッケージ2には、既に上述したものと実質的に同様の結合部24、26をさらに設けることができる。パッケージ2及び機器3には、対応する結合部24、26及び結合要素23、25を設けることもでき、上述したのと実質的に同じようにして機器3と結合することができる。
【0094】
機器3には、固定シャフト19C及び可動シャフト19Dが設けられており、可動シャフト19Dは固定シャフト19C内に移動可能に配置されている。定量供給空間18は可動シャフト19Dに対して移動可能に配置されている。同時に、定量供給空間18は摩擦により可動シャフト19Dに対して固定されている。特に、底部17Aが摩擦により可動シャフト19Dに固定されることができる。図示の実施形態では、可動シャフト19D及び定量供給空間18は、供給口14Aに沿ってのグラインダー4へのコーヒー豆の送出のために出口32を空けるように配置されている。
【0095】
機器3には、可動シャフト19Dを縦方向に駆動するように構成されている駆動部27を設けることができる。図9Aに示すように、駆動部27はギアホイール41を備えることができる。さらに、可動シャフト19Dには、ギアホイール41と連通するギアラック42を設けることができる。ガイドシリンダー43及び2つのガイドホイール44が、可動シャフト19Dを縦方向にガイドすることができる。ガイドシリンダー43は、可動シャフト19D内に部分的に設けることができる。ガイドシリンダー43の上方に、又はガイドシリンダー43の一部として、定量供給空間18用の下部停止部45を設けることができる。
【0096】
機器3が一杯分のコーヒーを送出するように作動する場合、可動シャフト19Dが図9Bに示すように上方方向に駆動される。可動シャフト19Dは摩擦により定量供給空間18を上方に運ぶ。図9Cに示すように、可動シャフト19D及び定量供給空間18は、キャップ28がパッケージ2の頂壁8Aに衝当するまで上方に駆動される。上方移動の際、定量供給空間18は、パッケージ2内の一群のコーヒー豆から所定量のコーヒー豆を運ぶ。パッケージ2内に、空のヘッド空間が存在しており、そこへ、定量供給空間18が上方位置にある場合に可動シャフト19Dの上縁部及び/又は入口31の下縁部が上方に延在する。定量供給空間18の上方位置では、原則的に、コーヒー豆がもはや定量供給空間18に対して出入りしないため、可動シャフト19Dがいかなるコーヒー豆も詰まることなく入口31を閉鎖することができる。
【0097】
キャップ28が頂壁8Aによって停止すると、可動シャフト19Dは、定量供給空間18及び/又は底部17Aの摩擦に抗して定量供給空間18に沿って上方に移動することができる。図9Dに見られるように、可動シャフト19Dは、キャップ28と接続するまで、すなわち少なくとも定量供給空間18を閉鎖するまで、上方に移動する。原則的に、可動シャフト19Dは例えば、最下位置から最上位置に連続的に移動するようにして駆動されることができ、定量供給空間18は豆が連続的に充填され、頂部で停止し、可動シャフト19Dによって閉鎖される。
【0098】
その場合、コーヒー豆が定量供給空間18内に閉じ込められるため、可動シャフト19Dは、駆動部27によって再び下方に戻ることができる(図9E)。可動シャフト19Dは、好的には定量供給空間18の出口32が供給口14Aに隣接するまで、定量供給空間18を共に下方に移動させることができる。下部停止部45は、出口32が排出口14Aに隣接すると、定量供給空間18、特に定量供給空間の底部17Aを停止させ、それにより、出口32を空けると共に所定量のコーヒー豆を定量供給空間18からグラインダー4に送出することができるまで、可動シャフト19Dが摩擦に抗して定量供給空間18と共にさらに下方に移動する(図9F)。
【0099】
一実施形態では、定量供給空間18の上部境界部17B及び/又は結合要素23が開いており、そのため、機器3がパッケージ2と結合していない場合に、上方からコーヒー豆が定量供給空間18に流入することができる。例えば、パッケージ2が機器3と結合していない位置では、コーヒー豆を定量供給空間18に直接移すことができ、さらに、グラインダー4に直接移すことができる。しかしながら、機器3は好的には、パッケージ2が結合されている場合に限り作動することができることにより、グラインダー4が好的には、供給された豆を挽かずに、さらには機器3によって定量供給しないでおくようにする。
【0100】
図10A乃至図10Dには、パッケージ2の一実施形態が示されている。このパッケージ2は、図5乃至図9を参照して部分的に述べたように、機器3と協働するのに特に適している。パッケージ2は逆さまに、排出口7が上を向いて示されている。パッケージ2はボトル形状を有し、パッケージ2の底部9の形状が比較的円錐である。パッケージ2はボトル47と、第2の結合部26を有するキャップ28と、第1の結合部24を有するリング46と、使用前にパッケージ2を気密に閉鎖することができる密封箔48とから構成することができる(図10A)。ボトル47は例えば、実質的にポリエチレンテレフタレート(PET)又は他のプラスチック材料を備え、その一方、パッケージ2は、金型での射出成形及び/又はブロー成形により作製することができる。
【0101】
第1の結合部24はカムを備えることができる。第1の結合部24は、例えばリング外形46又は他により、排出口7に取り付けることができる。リング外形46は、排出口7の縁部49に対してU字断面として配置することができ、ボトル47と結合することができる。リング外形46は原則的にパッケージ2の排出口7を形成することができる。
【0102】
キャップ28には第2の結合部26が設けられており、この第2の結合部26は、定量供給空間18と接続することができるカム形状の第2の結合要素25を受け入れる、バヨネットクロージャーの受容部を構成することができる。さらに、キャップ28には、カム形状を有することができる安全停止部29を設けることができる。安全停止部29は、キャップ28がいったんボトル47に配置されればボトルの排出口7から容易に落下する可能性、かつ/又はそこから外れる可能性を防止することができる。さらに、ボトル47には、安全停止部29の端部が嵌まる局部突起部50を設けることができる。その結果、キャップ28は、ボトルの首部の壁で停止することなく排出口7の方向に深く入り込むことができる。別の実施形態では、突起部50は第2の結合要素25のための余地を与え、この第2の結合要素25は第2の結合部26に係合すると共に、キャップ28と結合するように回転ストロークを生成する。図10B、図10C及び図10Dには、それぞれ、図10Aによる組立てパッケージ2の正面図、側面図及び上面図が示されている。
【0103】
好的には、閉鎖手段10はパッケージ2を内側から閉鎖する。豆の各送出時点で、閉鎖手段10は内向きに開き、その後、排出口7に対して再び閉鎖位置に配置される。一実施形態では、クロージャー10と対応する結合要素25はパッケージ2を開くことができるために必要がある。結合要素25は、閉鎖手段10と係合してそれを内側に向けて押すことができる。これにより、パッケージ2が結合していない状態でコーヒー豆がパッケージ2に対し出入りする可能性が防止される。
【0104】
一実施形態では、パッケージ2は、頂壁8Aを有さずとも、例えば補充されることができるように機能することもできる。頂壁8Aは、例えばパッケージ2を補充することができるように、例えば着脱可能なカバー及び/若しくはヒンジ付きカバー、ダイヤフラム又は箔等を備えることができる。別の実施形態では、頂壁8A又はカバーは全く存在しない。例えば、特定の一実施形態では、パッケージ2には底部9、排出口7、並びに結合部24及び/又は26しか設けられていない。
【0105】
一実施形態では、機器3は、結合要素23及び/又は25に対する第1の結合部24及び/又は第2の結合部26の係合によって作動する。機器3には、パッケージ2が結合したときに機器3をオンに切り換える検出システムを設けることができる。機器3は、オンに切り換わった状態でのみ、コーヒー豆を送出してコーヒーを注出する。別の実施形態では、パッケージ2の結合部24及び/又は26は或る種の後退可能なフィンガー等を含み、それらのフィンガーが、検出システムを介してシステム1を動作させるよう、結合要素23及び/又は25と一時的に結合されるように構成される。さらなる実施形態では、例えば、パッケージ2の一部又はその全体を本質的に含まない、検出システムを介して機器3を動作させるキーが設けられる。例えば、このキーには、結合部24及び/又は26、或いは、クリックフィンガー又は他の検出システム作動要素が設けられる。これらの方式の1つでは、機器3はパッケージ2及び/又は第2の結合部26がなくとも作動することができ、コーヒー豆を例えばガイド壁9Aを介して定量供給空間18に供給することができる。
【0106】
さらなる実施形態(図示せず)では、キャップ28は第2の結合部26を有しないで設計することができる。その場合、キャップ28は、例えば移動可能に構成された定量供給空間18等のような、機器3の固定部又は可動部によって、押し開くことができる。
【0107】
上述の、多くの匹敵する変形形態、並びにそれらの組合せは、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内にあるものと理解される。当然のことながら、種々の実施形態及び/又はそれらの組合せの種々の態様は、互いに組み合わせることができると共に本発明の範囲内で入れ替えることができる。したがって、言及した実施形態のみに限定されることはないものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒー豆を定量供給するシステムは、
コーヒー豆パッケージであって、コーヒー豆用の内部空間を少なくとも大部分包囲する少なくとも1つの壁と、コーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口と、コーヒー豆グラインダーが備わった機器と該コーヒー豆パッケージの結合及び分離用の結合部とが設けられている、コーヒー豆パッケージと、
該コーヒー豆パッケージから該グラインダーにコーヒー豆を供給する、少なくとも部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置であって、所定量のコーヒー豆を収容することが可能な定量供給空間が設けられている、コーヒー豆受け装置と、
を備え、
該コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆を該コーヒー豆パッケージから該定量供給空間に行かせるために、該コーヒー豆排出口を介して該コーヒー豆パッケージの該内部空間にガイドされるように配置されると共に、一定量のコーヒー豆を該定量供給空間から該グラインダーに供給するために、該定量供給空間を、該コーヒー豆排出口を介して該コーヒー豆パッケージの該内部空間からガイドするように配置される、システム。
【請求項2】
該結合部は、該コーヒー豆パッケージの底部の近くに、好的には該コーヒー豆排出口の近くに設けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
該コーヒー豆パッケージには閉鎖手段が設けられ、該閉鎖手段は、該コーヒー豆パッケージが該コーヒー製造機器から分離された時に該コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されることを防ぐために、該コーヒー豆排出口を閉鎖するように構成される、請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
該閉鎖手段には、該コーヒー豆受け装置との結合及び分離用の第2の結合部が設けられている、請求項2又は請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
該閉鎖手段は、該内部空間内に内方に開くように構成される、請求項3又は請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
該閉鎖手段には少なくとも安全停止部が設けられ、該安全停止部は、該閉鎖手段が該パッケージの外側へ外方に移動するのを防ぐように、該パッケージの該排出口の近くで該パッケージの内側に対して係合する、請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
該コーヒー豆受け装置は、該機器の一部であることにより、該パッケージが該機器から分離すると該パッケージから分離する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
該システムは、該コーヒー豆受け装置が、該内部空間にガイドされる際に該閉鎖手段を押し開くように構成される、請求項3乃至請求項7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
該閉鎖手段は、該コーヒー豆パッケージが該機器と結合していて、該グラインダーにコーヒー豆を送出するのに使用されていない間は、該コーヒー豆排出口を閉鎖するように配置される、請求項3乃至請求項8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
結合した状態の該定量供給空間は該閉鎖手段と接続する、請求項3乃至請求項9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
該機器には、該定量供給空間から該グラインダーにコーヒー豆を供給するためのコーヒー豆供給口が設けられ、該コーヒー豆受け装置は、該グラインダーに該供給口のままにするように、上部が少なくとも部分的に開口している、請求項3乃至請求項10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
該コーヒー豆パッケージが該機器と結合したときに、コーヒー豆が重力の影響下で該コーヒー豆排出口に向かって、かつ/又は該コーヒー豆受け装置に向かって摺動するように、該底部の近くの該コーヒー豆パッケージは該排出口の方向に傾斜している、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
該コーヒー豆受け装置はシャフトを備え、該シャフトの内部に該定量供給空間が変位可能に配置され、その一方、該シャフトは該定量供給空間の外側境界部を形成するように配置される、請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
該機器は駆動部を備え、該駆動部は該シャフト及び該定量供給空間を駆動するように配置される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
該シャフトに対して該定量供給空間を変位させるように、該シャフト及び/又は該定量供給空間と係合する停止部が設けられる、請求項13又は請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
該パッケージには頂壁が設けられており、該駆動部は該シャフトを駆動するように該シャフトに接続しており、該シャフトは、駆動された場合に該定量供給空間を運ぶために摩擦により該定量供給空間と係合し、該排出口と該頂壁との間の距離は、該シャフトが上方に移動したときに該定量供給空間が該頂壁に対して位置決めされた場合に、該シャフトが該定量供給空間をおおって移動するように、該頂壁が該定量供給空間のための停止部として働くほどのものである、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
該コーヒー豆排出口及び該定量供給空間は、該定量供給空間が該排出口の内側を摺動可能にガイドされるように配置され、該排出口が該定量供給空間の該外側境界部を形成する、請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
該コーヒー豆パッケージの該内部空間は、複数回分のコーヒー用に複数回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成され、該定量供給空間は、一回分のコーヒー用に一回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成される、請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
該定量供給空間の容積は、一回分の量のコーヒー豆の量を調整するように設定可能である、請求項1乃至請求項18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
該コーヒー豆排出口を該機器から手で分離することができるように構成される、請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
該コーヒー豆パッケージの周壁は剛性である、請求項1乃至請求項20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
該コーヒー豆排出口は、該コーヒー豆受け装置をガイドするように比較的剛性の縁部及び/又は壁を有する、請求項1乃至請求項21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
該グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや存在しないように、該定量供給空間から一回の流れで供給されたコーヒー豆全てを挽いた後でのみ、挽くのを停止するように構成される、請求項1乃至請求項22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
該機器は、挽いたコーヒーに水を供給することによりコーヒー飲料を調製するコーヒー調製装置を有する、コーヒー製造機器を備える、請求項1乃至請求項23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
該コーヒー豆パッケージは、空の場合に廃棄するように構成されている使い捨て可能なホルダーを備える請求項1乃至請求項24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
該パッケージは該上部から充填されるように構成される、請求項1乃至25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
コーヒー豆パッケージが請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載の機器の1つに接続可能であり、該コーヒー豆パッケージには、異なる印刷が施され、かつ/又は様々な種類のコーヒー豆が充填される、請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載のコーヒー豆パッケージが複数設けられた、請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
コーヒー豆パッケージは、
少なくとも1つの周壁と、頂壁と、底部と、及び内部空間を包囲する該壁と底部を伴い該底部に近い排出口と、
グラインダーが備わった機器との該コーヒー豆パッケージの結合及び分離用の結合部と、
該コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐ再閉可能な閉鎖手段と、
が設けられており、
該底部には、直立機器と結合した状態で、コーヒー豆が重力の影響下で自動的に該コーヒー豆排出口に向かって流出するように、少なくとも1つのテーパー状壁部が設けられており、該閉鎖手段には、該機器との結合及び分離用の第2の結合部が設けられている、コーヒー豆パッケージ。
【請求項29】
該閉鎖手段には、該上部側のコーヒー豆が該閉鎖手段に沿って下方に摺動するように傾斜上面が設けられる、請求項28に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項30】
該コーヒー豆パッケージの該内部空間には、該コーヒー豆パッケージが接続した状態で、該内部空間の上方部にコーヒー豆がないように、コーヒー豆が部分的に充填される、請求項28又は請求項29に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項31】
機器は、
コーヒー豆グラインダーと、
コーヒー豆パッケージから該グラインダーにコーヒー豆を供給するように部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置であって、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間が設けられている、コーヒー豆受け装置と、
該コーヒー豆受け装置を該コーヒー豆パッケージのコーヒー豆排出口と結合及び分離することができるように、該コーヒー豆パッケージの対応するガイド部との結合及び分離用の結合部と、
が設けられており、
該コーヒー豆受け装置は、該コーヒー豆パッケージから該定量供給空間にコーヒー豆を行かせるために、結合した状態で、該コーヒー豆パッケージの該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間にガイドされるように、かつ、該定量供給空間から該グラインダーに一定量のコーヒー豆を供給するために、該内部空間から戻るようガイドされるように構成される、機器。
【請求項32】
該コーヒー豆受け装置には、該パッケージの閉鎖手段との結合及び分離用の結合部が設けられている、請求項31に記載の機器。
【請求項33】
コーヒー豆を定量供給する方法であって、
内部空間にコーヒー豆が充填され、パッケージにコーヒー豆排出口が設けられたコーヒー豆パッケージは、コーヒー豆グラインダーが備わった機器と結合し、
コーヒー豆受け装置を、一定量のコーヒー豆が該コーヒー豆受け装置に流入するように、該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間に少なくとも部分的にガイドし、前記該一定量のコーヒー豆が充填された該コーヒー豆受け装置が、該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間から戻り、該コーヒー豆パッケージの外側の各一定量のコーヒー豆を該グラインダーに給送し、
該コーヒー豆パッケージを、少なくとも一回分の量のコーヒー豆を該グラインダーに供給した後で、再び分離し、該コーヒー豆パッケージの該排出口を閉鎖する、方法。
【請求項34】
閉鎖手段を、該コーヒー豆受け装置によって該内部空間の方向に押し開き、該コーヒー豆受け装置によって再び該排出口に配置し戻す、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
該コーヒー豆受け装置はシャフト及び定量供給空間を備え、該定量供給空間は上方に移動して該パッケージに入り、それによって該閉鎖手段を該内部空間に押し込むことで、上方への移動時にコーヒー豆が該内部空間から該定量供給空間に流入し、該定量供給空間がさらに移動して該内部空間内のコーヒー豆の高さ位置を少なくとも部分的に越え、それにより、該定量供給空間内のコーヒー豆が該パッケージ内のコーヒー豆の残りと隔離され、その後、少なくとも部分的に該定量供給空間を閉鎖するよう、該シャフトが該定量供給空間を囲むように該シャフト及び該定量供給空間が互いに対して移動し、その結果、該シャフトと該定量供給空間が該パッケージから共に移動し、該定量供給空間は該コーヒー豆供給口に概ね隣接して停止し、該シャフトは該定量供給空間に対してさらに移動し、その後、コーヒー豆が該定量供給空間から出て該供給口に流入する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
該コーヒー豆受け装置が該閉鎖手段を該パッケージの頂壁に押し付けることにより、該頂壁が該閉鎖手段及び該定量供給空間のための停止部として働き、その後、該シャフトが該定量供給空間に対して移動する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
該コーヒー豆受け装置内のコーヒー豆は、該コーヒー豆受け装置が後退して該コーヒー豆パッケージから出た後、重力の影響下で該グラインダーに給送され、好的には、該グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや存在しないように、該コーヒー豆受け装置から供給されたコーヒー豆が全て該グラインダーによって挽かれる、請求項33乃至請求項36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項1】
コーヒー豆を定量供給するシステムは、
コーヒー豆パッケージであって、コーヒー豆用の内部空間を少なくとも大部分包囲する少なくとも1つの壁と、コーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口と、コーヒー豆グラインダーが備わった機器と該コーヒー豆パッケージの結合及び分離用の結合部とが設けられている、コーヒー豆パッケージと、
該コーヒー豆パッケージから該グラインダーにコーヒー豆を供給する、少なくとも部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置であって、所定量のコーヒー豆を収容することが可能な定量供給空間が設けられている、コーヒー豆受け装置と、
を備え、
該コーヒー豆受け装置は、コーヒー豆を該コーヒー豆パッケージから該定量供給空間に行かせるために、該コーヒー豆排出口を介して該コーヒー豆パッケージの該内部空間にガイドされるように配置されると共に、一定量のコーヒー豆を該定量供給空間から該グラインダーに供給するために、該定量供給空間を、該コーヒー豆排出口を介して該コーヒー豆パッケージの該内部空間からガイドするように配置される、システム。
【請求項2】
該結合部は、該コーヒー豆パッケージの底部の近くに、好的には該コーヒー豆排出口の近くに設けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
該コーヒー豆パッケージには閉鎖手段が設けられ、該閉鎖手段は、該コーヒー豆パッケージが該コーヒー製造機器から分離された時に該コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されることを防ぐために、該コーヒー豆排出口を閉鎖するように構成される、請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
該閉鎖手段には、該コーヒー豆受け装置との結合及び分離用の第2の結合部が設けられている、請求項2又は請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
該閉鎖手段は、該内部空間内に内方に開くように構成される、請求項3又は請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
該閉鎖手段には少なくとも安全停止部が設けられ、該安全停止部は、該閉鎖手段が該パッケージの外側へ外方に移動するのを防ぐように、該パッケージの該排出口の近くで該パッケージの内側に対して係合する、請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
該コーヒー豆受け装置は、該機器の一部であることにより、該パッケージが該機器から分離すると該パッケージから分離する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
該システムは、該コーヒー豆受け装置が、該内部空間にガイドされる際に該閉鎖手段を押し開くように構成される、請求項3乃至請求項7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
該閉鎖手段は、該コーヒー豆パッケージが該機器と結合していて、該グラインダーにコーヒー豆を送出するのに使用されていない間は、該コーヒー豆排出口を閉鎖するように配置される、請求項3乃至請求項8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
結合した状態の該定量供給空間は該閉鎖手段と接続する、請求項3乃至請求項9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
該機器には、該定量供給空間から該グラインダーにコーヒー豆を供給するためのコーヒー豆供給口が設けられ、該コーヒー豆受け装置は、該グラインダーに該供給口のままにするように、上部が少なくとも部分的に開口している、請求項3乃至請求項10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
該コーヒー豆パッケージが該機器と結合したときに、コーヒー豆が重力の影響下で該コーヒー豆排出口に向かって、かつ/又は該コーヒー豆受け装置に向かって摺動するように、該底部の近くの該コーヒー豆パッケージは該排出口の方向に傾斜している、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
該コーヒー豆受け装置はシャフトを備え、該シャフトの内部に該定量供給空間が変位可能に配置され、その一方、該シャフトは該定量供給空間の外側境界部を形成するように配置される、請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
該機器は駆動部を備え、該駆動部は該シャフト及び該定量供給空間を駆動するように配置される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
該シャフトに対して該定量供給空間を変位させるように、該シャフト及び/又は該定量供給空間と係合する停止部が設けられる、請求項13又は請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
該パッケージには頂壁が設けられており、該駆動部は該シャフトを駆動するように該シャフトに接続しており、該シャフトは、駆動された場合に該定量供給空間を運ぶために摩擦により該定量供給空間と係合し、該排出口と該頂壁との間の距離は、該シャフトが上方に移動したときに該定量供給空間が該頂壁に対して位置決めされた場合に、該シャフトが該定量供給空間をおおって移動するように、該頂壁が該定量供給空間のための停止部として働くほどのものである、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
該コーヒー豆排出口及び該定量供給空間は、該定量供給空間が該排出口の内側を摺動可能にガイドされるように配置され、該排出口が該定量供給空間の該外側境界部を形成する、請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
該コーヒー豆パッケージの該内部空間は、複数回分のコーヒー用に複数回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成され、該定量供給空間は、一回分のコーヒー用に一回分の所定量のコーヒー豆が充填されるように構成される、請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
該定量供給空間の容積は、一回分の量のコーヒー豆の量を調整するように設定可能である、請求項1乃至請求項18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
該コーヒー豆排出口を該機器から手で分離することができるように構成される、請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
該コーヒー豆パッケージの周壁は剛性である、請求項1乃至請求項20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
該コーヒー豆排出口は、該コーヒー豆受け装置をガイドするように比較的剛性の縁部及び/又は壁を有する、請求項1乃至請求項21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
該グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや存在しないように、該定量供給空間から一回の流れで供給されたコーヒー豆全てを挽いた後でのみ、挽くのを停止するように構成される、請求項1乃至請求項22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
該機器は、挽いたコーヒーに水を供給することによりコーヒー飲料を調製するコーヒー調製装置を有する、コーヒー製造機器を備える、請求項1乃至請求項23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
該コーヒー豆パッケージは、空の場合に廃棄するように構成されている使い捨て可能なホルダーを備える請求項1乃至請求項24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
該パッケージは該上部から充填されるように構成される、請求項1乃至25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
コーヒー豆パッケージが請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載の機器の1つに接続可能であり、該コーヒー豆パッケージには、異なる印刷が施され、かつ/又は様々な種類のコーヒー豆が充填される、請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載のコーヒー豆パッケージが複数設けられた、請求項1乃至請求項26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
コーヒー豆パッケージは、
少なくとも1つの周壁と、頂壁と、底部と、及び内部空間を包囲する該壁と底部を伴い該底部に近い排出口と、
グラインダーが備わった機器との該コーヒー豆パッケージの結合及び分離用の結合部と、
該コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐ再閉可能な閉鎖手段と、
が設けられており、
該底部には、直立機器と結合した状態で、コーヒー豆が重力の影響下で自動的に該コーヒー豆排出口に向かって流出するように、少なくとも1つのテーパー状壁部が設けられており、該閉鎖手段には、該機器との結合及び分離用の第2の結合部が設けられている、コーヒー豆パッケージ。
【請求項29】
該閉鎖手段には、該上部側のコーヒー豆が該閉鎖手段に沿って下方に摺動するように傾斜上面が設けられる、請求項28に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項30】
該コーヒー豆パッケージの該内部空間には、該コーヒー豆パッケージが接続した状態で、該内部空間の上方部にコーヒー豆がないように、コーヒー豆が部分的に充填される、請求項28又は請求項29に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項31】
機器は、
コーヒー豆グラインダーと、
コーヒー豆パッケージから該グラインダーにコーヒー豆を供給するように部分的に移動可能に構成されたコーヒー豆受け装置であって、所定量のコーヒー豆を保持する定量供給空間が設けられている、コーヒー豆受け装置と、
該コーヒー豆受け装置を該コーヒー豆パッケージのコーヒー豆排出口と結合及び分離することができるように、該コーヒー豆パッケージの対応するガイド部との結合及び分離用の結合部と、
が設けられており、
該コーヒー豆受け装置は、該コーヒー豆パッケージから該定量供給空間にコーヒー豆を行かせるために、結合した状態で、該コーヒー豆パッケージの該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間にガイドされるように、かつ、該定量供給空間から該グラインダーに一定量のコーヒー豆を供給するために、該内部空間から戻るようガイドされるように構成される、機器。
【請求項32】
該コーヒー豆受け装置には、該パッケージの閉鎖手段との結合及び分離用の結合部が設けられている、請求項31に記載の機器。
【請求項33】
コーヒー豆を定量供給する方法であって、
内部空間にコーヒー豆が充填され、パッケージにコーヒー豆排出口が設けられたコーヒー豆パッケージは、コーヒー豆グラインダーが備わった機器と結合し、
コーヒー豆受け装置を、一定量のコーヒー豆が該コーヒー豆受け装置に流入するように、該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間に少なくとも部分的にガイドし、前記該一定量のコーヒー豆が充填された該コーヒー豆受け装置が、該コーヒー豆排出口を通って該コーヒー豆パッケージの該内部空間から戻り、該コーヒー豆パッケージの外側の各一定量のコーヒー豆を該グラインダーに給送し、
該コーヒー豆パッケージを、少なくとも一回分の量のコーヒー豆を該グラインダーに供給した後で、再び分離し、該コーヒー豆パッケージの該排出口を閉鎖する、方法。
【請求項34】
閉鎖手段を、該コーヒー豆受け装置によって該内部空間の方向に押し開き、該コーヒー豆受け装置によって再び該排出口に配置し戻す、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
該コーヒー豆受け装置はシャフト及び定量供給空間を備え、該定量供給空間は上方に移動して該パッケージに入り、それによって該閉鎖手段を該内部空間に押し込むことで、上方への移動時にコーヒー豆が該内部空間から該定量供給空間に流入し、該定量供給空間がさらに移動して該内部空間内のコーヒー豆の高さ位置を少なくとも部分的に越え、それにより、該定量供給空間内のコーヒー豆が該パッケージ内のコーヒー豆の残りと隔離され、その後、少なくとも部分的に該定量供給空間を閉鎖するよう、該シャフトが該定量供給空間を囲むように該シャフト及び該定量供給空間が互いに対して移動し、その結果、該シャフトと該定量供給空間が該パッケージから共に移動し、該定量供給空間は該コーヒー豆供給口に概ね隣接して停止し、該シャフトは該定量供給空間に対してさらに移動し、その後、コーヒー豆が該定量供給空間から出て該供給口に流入する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
該コーヒー豆受け装置が該閉鎖手段を該パッケージの頂壁に押し付けることにより、該頂壁が該閉鎖手段及び該定量供給空間のための停止部として働き、その後、該シャフトが該定量供給空間に対して移動する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
該コーヒー豆受け装置内のコーヒー豆は、該コーヒー豆受け装置が後退して該コーヒー豆パッケージから出た後、重力の影響下で該グラインダーに給送され、好的には、該グラインダーの上流にコーヒー豆がもはや存在しないように、該コーヒー豆受け装置から供給されたコーヒー豆が全て該グラインダーによって挽かれる、請求項33乃至請求項36のいずれか一項に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【公表番号】特表2012−509134(P2012−509134A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537384(P2011−537384)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050710
【国際公開番号】WO2010/064902
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(591157394)サラ リー/デーエー ビー.ヴィ. (29)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050710
【国際公開番号】WO2010/064902
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(591157394)サラ リー/デーエー ビー.ヴィ. (29)
【Fターム(参考)】
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