説明

ゴム帯保持式吊り掛け型おもちゃ収納具

【課題】収納されるおもちゃ・対象物が直に見えて、且つ床スペースを占領したり、かさ張ったりするような心配がないおもちゃ収納具を提供する。
【解決手段】基布体において、長短四辺のすべてを縁取り布3で縁取りしながら縫合することによって、ホルダーゴム帯4の両端及びフック帯5の一端もしっかり固定される。フック帯5は、任意の太さの吊り掛け棒12に巻きつけるように面ファスナーで止められ、吊り掛け棒12の両端には端から端まで跨ぐように吊り掛け紐13が繋止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乳幼児玩具の収納に関するものである。
【背景技術】
【0002】
玩具収納では箱やケース、袋、棚などがよく見かけられる。玩具を含む小物や手紙等を入れて収納する壁面収納ポケット式のものも珍しくない。容器や棚等を利用しないでベルト、ループ、クリップを組み合わせておもちゃを保持するおもちゃホルダーの先行技術も知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特許公開2000−179627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
手紙や小物などを収納する壁面収納ポケット式の物は中に何が収納されているのか中身が見えない。またケースや箱などは、容器内が見えないだけでなく、かさ張ってスペースを取ってしまう。特許文献1に示されるおもちゃホルダーは、ループでおもちゃを締めつけてベルトに固定すると言うのだが、具体的にどのように使用するのか、どのようにしてホルダーとして機能するのか、非常に不明確で、とても実用に供し得るとは思えない。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
室内の壁面やベビーベッド柵枠等に吊り掛けるのに適度なサイズの長方形の生地を2枚用意し、これを重ね合わせて、一方を基布表地、他方を基布裏地とし、表裏で一体の基布体とする。
基布体の長辺を凡そ3等分する任意の2点を起点に、そこから短辺と平行線に引いた線に沿って基布体の表裏を縫い合わせた基布体仕切り縫い目によって、基布体は3ブロックに仕切られる。
この3つの各ブロックにおいて、重ね合わせた基布表地と基布裏地との間に薄いシートボードを挟み込む。
基布表地において、各ブロックを基布体仕切り目に平行にほぼ2等分する線上に、力を加えることなく自然に伸びた程度の弛みをもたせた張りでホルダーゴム帯を設け、ホルダーゴム帯の両端は、基布体縁の基布表地と基布裏地との間に挟み込む。それぞれのホルダーゴム帯は、その長さを凡そ4等分(もしくは複数等分)する3箇所(もしくは複数個所)で基布表地に縫合され、このホルダーゴム帯仕切り縫い目によって4個(もしくは複数個)の小ホルダーに区画される。
基布体の2つの短辺のいずれかにおいて、バランス良く3箇所程の複数個所に設けるところのフック帯の一端を、基布表地と基布裏地との間に挟み込み、フック帯の裏側先端近くに面ファスナー雄を設け、基布体縁を挟んで、これらのフック体と対称的位置に、それぞれ幅が面ファスナー雄に対応し、長さがフック帯程の全面ファスナーの面ファスナー雌を設ける。この面ファスナー雌の余裕ある長さが、面ファスナー雄を止める位置に余裕幅(遊び)をもたらし、フック帯のフック時にできるループの径の大きさを調節し、ループに通す吊り掛け棒の太さに適応させる。
諸構成要素が以上のように配置された基布体において、長短四辺のすべてを縁取り布で縁取りしながら縫合することによって、ホルダーゴム帯の両端及びフック帯の一端もしっかり固定される。
フック帯は、任意の太さの吊り掛け棒に巻きつけるように面ファスナーで止められ、吊り掛け棒の両端には端から端まで跨ぐように吊り掛け紐が繋止される。
以上を特徴とするゴム帯保持式吊り掛け型おもちゃ収納具である。
【発明の効果】
【0006】
玩具収納具の一種ではあるが、箱や容器の中におもちゃ玩具を収納するのでなく、収納具そのものが吊り掛け型なので、狭い床空間を占領したり出っ張ったりせず、お部屋が片付きやすい。また、同じ吊り掛け型でも、ポケット袋の中に入れておくのでなく、一つ一つのおもちゃが直接ホルダーゴム帯で挟み留めて保持されているだけなので、どのおもちゃがどこに収納されてあるかが一目瞭然で、取り出すのも片づけるのも至極簡単。更に、幼児の興味関心の対象を多様なメニューの中から幼児自身の目で自己選択する力を養うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の吊り下げた状態を示す正面図
【図2】本発明のフックを開いた状態を示す背面図
【図3】本発明の一部である基布体の側面を切った断面図
【図4】本発明をベビーベッドの柵枠(or手摺り)に吊り掛けた時のフック部を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
室内の壁面やベビーベッド柵枠(11)等に吊り掛けるのに適度なサイズの長方形の生地を2枚用意し、これを重ね合わせて、一方を基布表地(1)、他方を基布裏地(2)とし、表裏で一体の基布体とする。
基布体の長辺を凡そ3等分する任意の2点を起点に、そこから短辺と平行線に引いた線に沿って基布体の表裏を縫い合わせた基布体仕切り縫い目(6)によって、基布体は3ブロックに仕切られる。
この3つの各ブロックにおいて、重ね合わせた基布表地(1)と基布裏地(2)との間に薄いシートボード(10)を挟み込む。
基布表地(1)において、各ブロックを基布体仕切り縫い目(6)に平行にほぼ2等分する線上に、力を加えることなく自然に伸びた程度の弛みをもたせた張りでホルダーゴム帯(4)を設け、ホルダーゴム帯(4)の両端は、基布体縁の基布表地(1)と基布裏地(2)との間に挟み込む。それぞれのホルダーゴム帯(4)は、その長さを凡そ4等分(もしくは複数等分)する3箇所(もしくは複数個所)で基布表地(1)に縫合され、このホルダーゴム帯仕切り縫い目(7)によって4個(もしくは複数個)の小ホルダーに区画される。
基布体の2つの短辺のいずれかにおいて、バランス良く3箇所程の複数個所に設けるところのフック帯(5)の一端を、基布表地(1)と基布裏地(2)との間に挟み込み、フック帯(5)の裏側先端近くに面ファスナー雄(8)を設け、基布体縁を挟んで、これらのフック体と対称的位置に、それぞれ幅が面ファスナー雄(8)に対応し、長さがフック帯(5)程の全面ファスナーの面ファスナー雌(9)を設ける。この面ファスナー雌(9)の余裕ある長さが、面ファスナー雄(8)を止める位置に余裕幅(遊び)をもたらし、フック帯(5)のフック時にできるループの径の大きさを調節し、ループに通す吊り掛け棒(12)の太さに適応させる。
諸構成要素が以上のように配置された基布体において、長短四辺のすべてを縁取り布(3)で縁取りしながら縫合することによって、ホルダーゴム帯(4)の両端及びフック帯(5)の一端もしっかり固定される。
フック帯(5)は、任意の太さの吊り掛け棒(12)に巻きつけるように面ファスナーで止められ、吊り掛け棒(12)の両端には端から端まで跨ぐように吊り掛け紐(13)が繋止される。
本発明は、以上のような構成である。
本発明を実際に使用する時は、例えばベビーベット柵枠(11)に掛けて使用する場合はフック帯(5)をベビーベット柵枠(11)に巻きつけるように面ファスナーで吊り掛ける。おもちゃが直接ホルダーゴム帯(4)で挟み留めて保持されているのでどのおもちゃがどこに収納されてあるかが一目瞭然で、取り出すのも片づけるのも至極簡単である。
【符号の説明】
【0009】
(1)基布表地 (2)基布裏地 (3)縁取り布 (4)ホルダーゴム帯
(5)フック帯 (6)基布帯仕切り縫い目 (7)ホルダーゴム帯仕切り縫い目
(8)面ファスナー雄 (9)面ファスナー雌 (10)シートボード
(11)ベビーベッド柵枠 (12)吊り掛け棒 (13)吊り掛け紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の壁面やベビーベッド柵枠等に吊り掛けるのに適度なサイズの長方形の生地を2枚用意し、これを重ね合わせて、一方を基布表地、他方を基布裏地とし、表裏で一体の基布体とし、基布体の長辺を凡そ3等分する任意の2点を起点に、そこから短辺と平行線に引いた線に沿って基布体の表裏を縫い合わせた基布体仕切り縫い目によって、基布体は3ブロックに仕切られ、この3つの各ブロックにおいて、重ね合わせた基布表地と基布裏地との間に薄いシートボードを挟み込み、基布表地において、各ブロックを基布体仕切り縫い目に平行にほぼ2等分する線上に、力を加えることなく自然に伸びた程度の弛みをもたせた張りでホルダーゴム帯を設け、ホルダーゴム帯の両端は、基布体縁の基布表地と基布裏地との間に挟み込み、それぞれのホルダーゴム帯は、その長さを凡そ4等分(もしくは複数等分)する3箇所(もしくは複数個所)で基布表地に縫合され、このホルダーゴム帯仕切り縫い目によって4個(もしくは複数個)の小ホルダーに区画され、基布体の2つの短辺のいずれかにおいて、バランス良く3箇所程の複数個所に設けるところのフック帯の一端を、基布表地と基布裏地との間に挟み込み、フック帯の裏側先端近くに面ファスナー雄を設け、基布体縁を挟んで、これらのフック体と対称的位置に、それぞれ幅が面ファスナー雄に対応し、長さがフック帯程の全面ファスナーの面ファスナー雌を設け、この面ファスナー雌の余裕ある長さが、面ファスナー雄を止める位置に余裕幅(遊び)をもたらし、フック帯のフック時にできるループの径の大きさを調節し、ループに通す吊り掛け棒の太さに適応させることができ、諸構成要素が以上のように配置された基布体において、長短四辺のすべてを縁取り布で縁取りしながら縫合することによって、ホルダーゴム帯の両端及びフック帯の一端もしっかり固定され、フック帯は、任意の太さの吊り掛け棒に巻きつけるように面ファスナーで止められ、吊り掛け棒の両端には端から端まで跨ぐように吊り掛け紐が繋止されることを特徴とするゴム帯保持式吊り掛け型おもちゃ収納具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−52205(P2013−52205A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205262(P2011−205262)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(511229226)
【Fターム(参考)】