説明

ゴルフクラブシャフト、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフトの製造方法

【課題】打球時の振動を抑制するとともに、製造が容易で、ゴルフクラブシャフトのバランスや重さを大きく変化させない。
【解決手段】ゴルフクラブシャフトにおいて、シャフト基材11と、シャフト基材11上に塗布され、制振金属粉末Xを含む制振塗料層14を有する塗料層12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブシャフト、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフトの製造方法に係り、特に制振機能を有するゴルフクラブシャフト、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフトの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフクラブの打球時の衝撃に伴う振動を吸収するために、ゴルフクラブシャフトに振動吸収材を貼り付けたり(例えば、特許文献1参照)、振動吸収材を巻き付けたりすることが行われていた(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−33454号公報
【特許文献1】特開2003−33454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のゴルフクラブシャフトにおいては、構造が複雑であり、接合も困難であるという不具合があった。
また、振動吸収剤をゴルフクラブシャフトに付加する構成をとっていたため、重量が重くなったり、ゴルフクラブシャフトのバランスがくるってかえって打球感が悪くなってしまう可能性もあった。
そこで、本発明の目的は、打球時の振動を抑制するとともに、製造が容易で、ゴルフクラブシャフトのバランスや重さを大きく変化させることがないゴルフクラブシャフト、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフトの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、ゴルフクラブシャフトは、シャフト基材と、前記シャフト基材上に塗布され、制振金属粉末を含む制振塗料層を有する塗料層と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記制振金属は、MnにCuを20〜24原子%添加し、さらにNi、Fe、Zn、AlあるいはCrのうち少なくとも一種の金属を併せて1〜8原子%添加したMn合金であるようにしてもよい。
また、前記制振金属粉末の粒子径は、30〜100μmとされているようにしてもよい。
また、前記制振塗料層において、前記制振金属粉末の割合を重量比で3〜20%としてもよい。
【0005】
また、前記制振塗料層は、前記シャフト機材の長さ方向の少なくとも一部に形成されていることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
また、前記塗料層を構成する塗料は、クリアタイプあるいは非クリアタイプのウレタン塗料であるようにしてもよい。
また、ゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドと、一端側に前記ゴルフクラブヘッドが接続された上記いずれかに記載のゴルフクラブシャフトと、前記ゴルフクラブシャフトの他端側に設けられたグリップ部と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
また、ゴルフクラブシャフトの製造方法は、塗料に所定量の制振金属粉末を略均一に混合する工程と、前記制振金属粉末を含む前記塗料をシャフト基材上に塗布し、制振塗料層を形成する工程と、を備えたことを特徴としている。
また、ゴルフクラブシャフトの製造方法は、シャフト基材上あるいは前回塗布した制振金属粉末上に塗料を塗布する第1工程と、第1工程により塗布された塗料上に前記制振金属粉末をまぶすように塗布する第2工程と、を備え、前記第1工程および前記第2工程を含む塗装工程を少なくとも1回以上行うことを特徴としている。
この場合において、前記第1工程と、前記第2工程との間に、前記第1工程で塗布した塗料を半乾き状態まで乾燥させる乾燥工程を設けるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゴルフクラブシャフトは、制振金属粉末を含む制振塗料層を有する塗料層を備えているので、打球時の振動を抑制するとともに、製造が容易で、ゴルフクラブシャフトのバランスや重さを大きく変化させることがない。したがって、打球感が向上するゴルフシャフト、ひいては、ゴルフクラブを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態のゴルフクラブシャフトの部分断面図である。
ゴルフクラブシャフト10は、大別すると、カーボン繊維製あるいはスチール製のシャフト基材11と、このシャフト基材11上に形成された塗料層12と、を備えて構成されている。
塗料層12は、ポリウレタン塗料で形成されたトップコート層13と、ポリウレタン塗料で形成され、制振金属粉末Xを含むベース(下地)コート層14と、を備えている。
この場合において、いずれのポリウレタン塗料もクリアタイプである。
また、ベースコート層14に含まれる制振金属粉末Xは、MnにCuを20〜24原子%添加し、さらにNi、Fe、Zn、AlあるいはCrのうち少なくとも一種の金属を併せて1〜8原子%添加したMn合金であり、Mn合金粉末の平均粒子径は、30〜100μmであり、Mn合金粉末の含有量は、ポリウレタン塗料に対する重量比(wt%)として、3〜20wt%である。この場合において、Mn合金粉末の平均粒子径を30〜100μmとしているのは、平均粒子径が30μm未満では、制振効果が得られにくいからである。これは、Mn合金粉末は、応力が印加された場合に双晶が生成し、応力を吸収するのであるが、生成する双晶の大きさが小さく、印加された応力を吸収しきれないからであると考えられる。また、平均粒子径が100μm超の場合には、粒子のざらざら感が目立って審美性が低下するので好ましくないからである。
また、制振金属の対数減衰率は、0.7程度である。
【0009】
次に第1実施形態のゴルフクラブシャフトの製造方法について説明する。
図2は、第1実施形態のゴルフクラブシャフトの製造工程説明図である。
まず、カーボン樹脂製シャフトあるいはスチール製シャフトをシャフト基材として用意する(ステップS11)。
次にポリウレタン塗料に上述した制振金属粉末Xを添加したベースコート層用塗料をシャフト基材にスプレーガンを用いて塗布する(ステップS12)。
この場合において、制振金属の比重は7程度と非常に重く沈殿しやすいため、スプレーガン内で詰まったり、制振金属をシャフト基材11に対し均一に塗布することができなくなる。これを避けるためには、吹き付け停止中も液体である制振金属を含むポリウレタン塗料を動かし続ける必要がある。
【0010】
このため、本第1実施形態においては、制振金属粉末Xを含むポリウレタン塗料を撹拌装置付きの容器に入れるとともに、スプレーガンへの塗料供給経路のほかに、スプレーガンから撹拌装置付きの容器へ戻る経路を設け、循環ポンプによって常に液を循環させている。このとき、スプレーガンも、スプレー停止時に制振金属を含むポリウレタン塗料が撹拌装置付きの容器へ戻るための液出口がついた循環仕様のものを使用している。
つづいて、ベースコート層用塗料を適宜乾燥させ、トップコート層用ポリウレタン塗料をスプレーガンを用いて塗布する(ステップS13)。
そして今度は完全に乾燥させ、ゴルフクラブシャフトとする(ステップS14)。
図3は、ゴルフクラブの外観である。
ついで、完全に乾燥されたゴルフクラブシャフト10の一端(先端側)にゴルフクラブヘッド50を取り付け、さらに他端(後端側)にグリップ51を取り付けることにより、ゴルフクラブ52として完成させることとなる。
【0011】
本第1実施形態のゴルフクラブシャフト10を用いたゴルフクラブ23によれば、制振金属粉末は、塗料層中に存在するだけであるので、制振金属粉末を含まないゴルフクラブシャフトと比較して重量変化が少なく、ゴルフクラブシャフトのバランスが変化しないとともに、容易に加工が行える。
これらの結果、第1実施形態のゴルフクラブシャフトによれば、振動減衰特性が向上し(詳細については後述する)、複数の試打者による試打実験によれば、芯を外しても手に響くことなく、重くはないのにしっかり感が感じられるとの感想が得られ、打球感が向上していることがわかる。
以上の説明においては、ベースコート層に直ちにトップコート層を設けていたが、制振金属粉末Xを含む塗料層と、制振金属粉末Xを含まない塗料層を交互に設けるように構成することも可能である。
以上の説明においては、ステップS12の処理において、制振金属粉末Xを添加したベースコート層用塗料をシャフト基材にスプレーガンを用いて塗布していたが、ディッピング処理およびしごき処理によってベースコート層用塗料を塗布するようにしてもよい。
ここで、ディッピング処理とは、制振金属を含むポリウレタン塗料中にシャフト基材11を直接浸漬して制振金属粉末Xを添加したベースコート層用塗料を付着させる処理である。この場合において、上述したように、制振金属の比重は7程度と非常に重く沈殿しやすいため、浸漬容器内で十分に撹拌し続ける必要がある。
また、しごき処理とは、シャフト基材11の外径よりも小さい径を有する丸孔の開いたゴム板を用意し、当該丸孔内をディッピング処理直後のシャフト基材11を通過させ、余分な塗料をしごくようにして除去する処理である。
このディッピング処理およびしごき処理によってベースコート層用塗料を塗布すれば、より効率的に制振金属を塗布することが可能となる。
また、さらにステップS13の処理において、ベースコート層用塗料を適宜乾燥させ、トップコート層用ポリウレタン塗料をスプレーガンを用いて塗布していたが、トップコート層用ポリウレタン塗料についても、上述したディッピング処理およびしごき処理を行って塗布するように構成することも可能である。
【0012】
このため、本第1実施形態においては、制振金属粉末Xを含むポリウレタン塗料を撹拌装置付きの容器に入れるとともに、スプレーガンへの塗料供給経路のほかに、スプレーガンから撹拌装置付きの容器へ戻る経路を設け、循環ポンプによって常に液を循環させている。このとき、スプレーガンも、スプレー停止時に制振金属を含むポリウレタン塗料が撹拌装置付きの容器へ戻るための液出口がついた循環仕様のものを使用している。
【0013】
[2]第2実施形態
上記第1実施形態においては、制振金属粉末をポリウレタン塗料に混合していたが、本第2実施形態は、ポリウレタン塗料に制振金属粉末を混合せずに別途塗布する場合の実施形態である。
図4は、第2実施形態のゴルフクラブシャフトの部分断面図である。
ゴルフクラブシャフト30は、大別すると、カーボン繊維製あるいはスチール製のシャフト基材31と、このシャフト基材31上に形成された塗料層32と、を備えて構成されている。
塗料層32は、ポリウレタン塗料で形成されたトップコート層33と、ポリウレタン塗料により第1実施形態と同一の制振金属粉末が保持、固定されている第1制振金属層34と、ポリウレタン塗料で形成された中間コート層35と、第1実施形態と同一の制振金属粉末が保持、固定されている第2制振金属層36と、ポリウレタン塗料で形成されたベース(下地)コート層37と、を備えている。
この場合において、いずれのポリウレタン塗料もクリアタイプを用いている。
【0014】
次に第2実施形態のゴルフクラブシャフトの製造方法について説明する。
図5は、第2実施形態のゴルフクラブシャフトの製造工程説明図である。
まず、カーボン樹脂製シャフトあるいはスチール製シャフトをシャフト基材として用意する(ステップS21)。
次にポリウレタン塗料であるベースコート層用塗料をシャフト基材にスプレーガンを用いて塗布し、ベースコート層37を形成する(ステップS22)。
つづいて、ベースコート層37が乾燥する前に、第2制振金属層36を形成すべく、制振金属粉末をベースコート層37を覆うように振りかけて、均一にまぶすようにする(ステップS23)。
次にポリウレタン塗料である中間コート層用塗料を制振金属粉末上にスプレーガンを用いて塗布し、制振金属粉末をすき間なく覆うように中間コート層35を形成する(ステップS24)。
つづいて、中間コート層35が乾燥する前に、第1制振金属層34を形成すべく、制振金属粉末を中間コート層35を覆うように振りかけて、均一にまぶすようにする(ステップS25)。
次にポリウレタン塗料であるトップコート層用塗料を制振金属粉末上にスプレーガンを用いて塗布し、トップコート層33を形成する(ステップS26)。
そして今度は完全に乾燥させ、ゴルフクラブシャフトとする(ステップS27)。
【0015】
その後、完全に乾燥されたゴルフクラブシャフト20の一端(先端側)に、図3に示した場合と同様に、ゴルフクラブヘッドを取り付け、さらに他端(後端側)にグリップを取り付けることにより、ゴルフクラブとして完成させることとなる。
本第2実施形態のゴルフクラブシャフト20を用いたゴルフクラブによっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
すなわち、制振金属粉末を含まないゴルフクラブシャフトと比較して重量変化が少なく、ゴルフクラブシャフトのバランスが変化しないとともに、容易に加工が行え、振動減衰特性が向上することとなる。
以上の説明においては、制振金属層が2層設けられている場合のものであったが、1層あるいは3層以上であっても同様に適用が可能である。
以上の説明においては、ステップS22の処理において、ポリウレタン塗料であるベースコート層用塗料をシャフト基材にスプレーガンを用いて塗布ていたが、このベースコート層用塗料について、第1実施形態で説明したディッピング処理およびしごき処理を行って塗布するように構成することも可能である。
[3]実施形態の変形例
以上の各実施形態においては、制振金属粉末は、ゴルフクラブシャフトの全外周面にわたって配置されていたが、ゴルフクラブシャフトの先端側の所定範囲(例えば、先端から30cmの範囲)のみ配置するように構成することも可能である。
【実施例】
【0016】
次に本発明の実施例について説明する。
実施例のゴルフクラブシャフトのベースコート層に含まれる制振金属粉末は、71原子%のMnに対し、Cuを22原子%、Niを5原子%、Feを2原子%添加したものを用いている。
また、Mn合金粉末の平均粒子径は、50μmであり、Mn合金粉末の含有量は、ポリウレタン塗料(日本油脂製 ハイウレタンNo.5000 クリア−51A)に対する重量比(wt%)として、5wt%としている。
そして、本実施例のゴルフクラブシャフトは、上述した第1実施形態と同一の方法により製造した。
つづいて、得られたゴルフクラブシャフトの先端にドライバ用のゴルフクラブヘッドと同一重量の重量体を装着し、ゴルフクラブシャフトのグリップ装着側を吊して重量対に一定の衝撃を与えて自由単振動を行わせた。
このとき、ゴルフクラブシャフトに加速度センサを取り付け、振動の時間的変化について計測を行った。
【0017】
図6は、本実施例のゴルフクラブシャフトの振動の時間的変化を、振動波形およびそのエンベロープで説明する図である。また、図7は、比較用の標準ゴルフクラブシャフトの振動の時間的変化を、振動波形およびそのエンベロープで説明する図である。
この場合において、標準ゴルフクラブシャフトは、塗料層に制振金属粉末を含まない点を除いて本実施例のゴルフクラブシャフトと同一の工程で制作した標準ゴルフクラブシャフトである。
図6および図7を比較すると分かるように、本実施例のゴルフクラブシャフトによれば、振動開始後、0.4秒後には、ほぼ振動が減衰している。
これに対し、標準ゴルフクラブシャフトは、振動開始後、0.5秒が経過しても、振動の減衰が完了しておらず、本実施例の制振金属粉末の効果が現れているのが明確に理解できる。
【0018】
図8は、実施例のゴルフクラブシャフトおよび標準ゴルフクラブシャフトの振動スペクトル分布を説明するための図である。
図8(a)は、実施例のゴルフクラブシャフトの振動スペクトル分布、図8(b)は、標準ゴルフクラブシャフトの振動スペクトル分布を説明するための図である。
図8(a)に示すように、本実施例のゴルフクラブシャフトは、100Hz以上の周波数を有する振動を有効に減衰していることが分かる。
【0019】
図9は、実施例のゴルフクラブシャフトおよび標準ゴルフクラブシャフトのモーダル解析結果を説明する図である。
図9において、縦軸は、ゴルフクラブシャフトにおいて検出された振動成分(出力成分)をゴルフクラブシャフトに加えた振動成分(入力成分)で除することにより得られた出力/入力比である。
図9に示すように、実施例のゴルフクラブシャフトは固有振動が標準ゴルフクラブシャフトに比較して抑制されているのがわかる。すなわち、モーダル解析の結果においても、実施例のゴルフクラブシャフトは標準ゴルフクラブシャフトに比較して、制振性能が高くなっていることがわかる。
以上の説明のように、本実施例のゴルフクラブシャフトによれば、打球時の振動を抑制するとともに、製造が容易で、ゴルフクラブシャフトのバランスや重さを大きく変化させることがなく、打球感が向上した。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態のゴルフクラブシャフトの部分断面図である。
【図2】第1実施形態のゴルフクラブシャフトの製造工程説明図である。
【図3】ゴルフクラブの外観である。
【図4】第2実施形態のゴルフクラブシャフトの部分断面図である。
【図5】第2実施形態のゴルフクラブシャフトの製造工程説明図である。
【図6】本実施例のゴルフクラブシャフトの振動の時間的変化を、振動波形およびそのエンベロープで説明する図である。
【図7】比較用の標準ゴルフクラブシャフトの振動の時間的変化を、振動波形およびそのエンベロープで説明する図である。
【図8】実施例のゴルフクラブシャフトおよび標準ゴルフクラブシャフトの振動スペクトル分布を説明するための図である。
【図9】実施例のゴルフクラブシャフトおよび標準ゴルフクラブシャフトのモーダル解析結果を説明する図である。
【符号の説明】
【0021】
10…ゴルフクラブシャフト、11…シャフト基材、12…塗料層、13…トップコート層、14…ベースコート層、20…ゴルフクラブシャフト、30…ゴルフクラブシャフト、31…シャフト基材、32…塗料層、33…トップコート層、34…第1制振金属層、35…中間コート層、36…第2制振金属層、37…ベースコート層、50…ゴルフクラブヘッド、51…グリップ、52…ゴルフクラブ、X…制振金属粉末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト基材と、
前記シャフト基材上に塗布され、制振金属粉末を含む制振塗料層を有する塗料層と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項2】
請求項1記載のゴルフクラブシャフトにおいて、
前記制振金属は、MnにCuを20〜24原子%添加し、さらにNi、Fe、Zn、AlあるいはCrのうち少なくとも一種の金属を併せて1〜8原子%添加したMn合金であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項3】
請求項2記載のゴルフクラブシャフトにおいて、
前記制振金属粉末の粒子径は、30〜100μmとされていることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のゴルフクラブシャフトにおいて、
前記制振塗料層において、前記制振金属粉末の割合を重量比で3〜20%としたことを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のゴルフクラブシャフトにおいて、
前記制振塗料層は、前記シャフト機材の長さ方向の少なくとも一部に形成されていることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のゴルフクラブシャフトにおいて、
前記塗料層を構成する塗料は、クリアタイプあるいは非クリアタイプのウレタン塗料であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
【請求項7】
ゴルフクラブヘッドと、
一端側に前記ゴルフクラブヘッドが接続された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のゴルフクラブシャフトと、
前記ゴルフクラブシャフトの他端側に設けられたグリップ部と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項8】
塗料に所定量の制振金属粉末を略均一に混合する工程と、
前記制振金属粉末を含む前記塗料をシャフト基材上に塗布し、制振塗料層を形成する工程と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブシャフトの製造方法。
【請求項9】
シャフト基材上あるいは前回塗布した制振金属粉末上に塗料を塗布する第1工程と、
第1工程により塗布された塗料上に前記制振金属粉末をまぶすように塗布する第2工程と、を備え、
前記第1工程および前記第2工程を含む塗装工程を少なくとも1回以上行うことを特徴とするゴルフクラブシャフトの製造方法。
【請求項10】
請求項9記載のゴルフクラブシャフトの製造方法において、
前記第1工程と、前記第2工程との間に、前記第1工程で塗布した塗料を半乾き状態まで乾燥させる乾燥工程を設けたことを特徴とするゴルフクラブシャフトの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−212344(P2008−212344A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52946(P2007−52946)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(501205647)マルマン株式会社 (20)
【Fターム(参考)】