ゴルフクラブシャフトを補強するための装置
ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップを含む、ゴルフクラブシャフト(106)を補強するための装置(300)を開示する。ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときにゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させる。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの外面に係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維(302)を含んでもよい。シャフト補強装置を用いてゴルフクラブをフィットさせるための関連する方法も記載する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置に関する。この開示の特定の実施局面は、ゴルフクラブシャフトに適用されてゴルフクラブシャフトの柔軟性特性および硬さ特性に影響を与える補強ストリップを伴うゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ゴルフは、多種多様なプレーヤ-異なる性別および大きく異なる年齢および/または技能レベルのプレーヤ-によって楽しまれる。ゴルフは、そのような様々な一群のプレーヤがゴルフイベントにおいて互いに直接に競争する場合であっても一緒にプレーできる(例えば、ハンディキャップ付きの採点法を用いて、異なるティーボックスを使用して、チーム形式で、など)とともに、依然としてゴルフ外出およびコンペを楽しむことができるという点においてスポーツ界ではいささか独特である。近年、これらのファクタは、テレビでのゴルフ番組(例えば、ゴルフトーナメント、ゴルフニュース、ゴルフヒストリー、および/または他のゴルフ番組)の利用可能性の増大、および、周知のゴルフスーパースターの台頭と共に、少なくとも部分的に、米国および世界中でゴルフの人気を高めてきた。
【0003】
全ての技能レベルのゴルファーは、自分達の腕前、低いゴルフスコアを向上させて、その次の成績「レベル」に達しようとする。全てのタイプのゴルフ用品の製造メーカーはこれらの要求に答えてきており、また、近年、業界は、ゴルフ用品の劇的な変化および改良に直面してきた。例えば、今では、幅広い範囲の異なるゴルフボールモデルが利用でき、これらのボールは、特定のスイング速度および/または他のプレーヤ特性または好みを補完するように設計されている。例えば、一部のボールは、より遠くにおよび/または真っ直ぐに飛ぶように設計され、また、一部のボールは、より高いまたはより平坦な軌道を与えるように設計され、また、一部のボールは、より多くのスピン、制御、および/または、感触(特にグリーン周りで)を与えるように設計され、また、一部のボールは、より速いまたは遅いスイング速度のために設計される。低いゴルフスコアを助けることを約束する多くのスイングおよび/または補助教具も市場で利用できる。
【0004】
プレー中にゴルフボールを動かす唯一の道具であるゴルフクラブは、近年、多くの技術的研究および進歩の対象にもなってきた。例えば、市場は、近年、パターデザイン、ゴルフクラブヘッドデザイン、シャフト、およびグリップの劇的な変化および改良を見てきた。また、ゴルフクラブの様々な要素および/または特性とゴルフボールの特性とを特定のユーザのスイング特徴または特性(例えば、クラブフィッティング技術、ボール発射角測定技術、ボールスピン速度など)により良く適合させるために、他の技術的進歩が努力してなされてきた。
【0005】
近年、業界はゴルフ用品の劇的な変化および改良に直面してきたが、一部のプレーヤは、意図する望ましい方向でおよび/または意図する望ましい飛行経路を伴ってゴルフボールを確実に打つことに困難を覚え続けている。したがって、当技術分野においては、ゴルフクラブ技術の更なる進歩の余地がある。
【発明の概要】
【0006】
開示の概要
以下は、本開示の基本的な理解および本開示の様々な局面を与えるために本開示の局面の一般的な概要を示す。この概要は、決して本開示の範囲を限定しようとするものではなく、以下のより詳細な説明のための総括および文脈を単に与えているにすぎない。
【0007】
この開示の局面は、ゴルフクラブシャフトを補強するための装置であって、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップを含む装置に関する。ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成されてもよい。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときにゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されてもよい。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの外面に係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含んでもよい。
【0008】
この開示の更なる局面は、ゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップとを含むゴルフクラブシャフトキットに関する。ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成される。また、ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときにゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成される。
【0009】
この開示の更なる局面は、補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法に関する。方法は、ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定する工程と、測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定する工程とを含む。また、方法は、決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択する工程と、選択された補強ストリップをゴルフクラブシャフトに係合させる工程であって、補強ストリップの長手方向軸が、補強ストリップがゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる、工程とを更に含む。また、方法は、望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めする工程を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面には、本発明が一例として示されており限定されない。図中、同様の符番は全体にわたって同様の要素を示す。
【図1】この開示の少なくとも幾つかの例に係るゴルフクラブ構造を全体的に示している。
【図2】図2Aおよび2Bは、ゴルフクラブのシャフト特性を含む特性を描く説明図である。
【図3A】この開示の局面に係る補強ストリップの例示的な態様の斜視図である。
【図3B】図3Aの補強ストリップが係合されたゴルフクラブシャフトを伴うゴルフクラブ構造の斜視図である。
【図3C】図3Bに示されるゴルフクラブシャフトおよび取り付けられた補強ストリップの断面図である。
【図4A】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4B】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4C】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4D】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図5A】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【図5B】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【図5C】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【0011】
これらの図に示される様々な部分は必ずしも一定の倍率で描かれていないことに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
以下の説明および添付図面は、本開示の実施例に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置の特徴を開示する。
【0013】
I.本開示に係るゴルフクラブ、ゴルフクラブシャフト補強装置および方法の実施例の一般的な説明
前述したように、一部のプレーヤは、意図する望ましい方向におよび/または意図する望ましい飛行経路でゴルフボールを確実に打つことに困難を覚える。したがって、本開示の局面は、プレーヤが意図する望ましい方向におよび/または意図する望ましい飛行経路でボールを確実に打つのを助けるべく構成されたゴルフクラブに向けられる。本開示の特定の局面は、シャフトの硬さ特性および柔軟性特性に影響を与えるように装置がシャフトに適用されるゴルフクラブシャフトに関する。本開示の幾つかの局面によれば、ゴルフクラブシャフトの硬さの増大は、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときにゴルフクラブが特定の軌道および/またはスピンをゴルフボールに与えるのに役立つ。
【0014】
ゴルフクラブのシャフト部材は、「フレックス」、「硬さ」、「キックポイント」等を含む幾つかの特性を示す。用語「フレックス」とは、ゴルフクラブシャフトが示す柔軟性(すなわち、曲げ)の大きさのことである。用語「硬さ」とは、所定の接線方向の力がゴルフクラブヘッドに加えられるときにシャフトに生じる撓みの大きさのことである。用語「キックポイント」(フレックスポイントまたはベンドポイントとしても公知である)とは、ゴルフクラブシャフトが最大フレックス量を示す場合のゴルフクラブシャフトのポイントのことである。ゴルフクラブシャフトのそのような特性は、ゴルフクラブによって打たれるゴルフボールの軌道および距離に影響を及ぼす。
【0015】
例えば、フレックスは、ゴルフショットの軌道および距離に影響を及ぼし、特定のゴルファーがゴルフクラブから最適な性能を得るために必要とするシャフトのタイプを決定するときに考慮されるべきである。また、特定のゴルファーにとって最適なフレックス量は、特定のゴルファーのスイングの特徴に直接に関連付けられる。例えば、ゴルファーのスイングテンポ(すなわち、ゴルファーのスイングの経過時間)およびゴルファーのスイング速度(すなわち、インパクト時のクラブヘッドの速度)は、特定のゴルファーにとって最適なフレックス量を決定する際の2つの要因である。一般に、ゴルファーのスイング速度およびテンポが速い場合、ゴルファーは、ゴルフクラブから最適な性能を得るために、より硬いシャフトを必要とする。逆に、ゴルファーのスイング速度およびテンポが遅い場合、ゴルファーは、ゴルフクラブから最適な性能を得るために、硬さが低いシャフトを必要とする。
【0016】
ゴルフクラブシャフトのフレックス特性と同様に、ゴルフクラブシャフトの長さに沿うキックポイントの位置は、ゴルフショットの軌道および距離に影響を及ぼす。シャフトのキックポイントの位置は、しばしば、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときにゴルフクラブヘッドの方向に影響を与える。シャフトのフレックスおよび硬さならびにキックポイントが特定のゴルファーのスイング特性に合わせてカスタマイズされない場合、ゴルフクラブの性能は、それがその特定のゴルファーに関連するように最適化されない場合がある。
【0017】
ゴルフクラブシャフトは、特定のフレックス量をシャフトに与えるように製造できる。例えば、シャフトのフレックスは、通常、(最も柔軟なものから最も柔軟性が低いものへと順に)L(レディース)、A(シニアまたはアマチュア)、R(レギュラー)、S(スティフ)、および、X(エキストラスティフ)といった5つの文字のうちの1つによって定められる。同様に、ゴルフクラブシャフトは、シャフト上の特定の位置にキックポイントを与えるように製造できる。例えば、ゴルフクラブシャフトをテーパ状にすることができおよび/またはゴルフクラブシャフトの厚さを特定の位置で減少させあるいは増大させることができる(例えば、節を与えるため)。しかしながら、ゴルフクラブシャフトが製造中にどのように形成されるかにかかわらず、シャフトが(例えば、所定のフレックス、硬さおよびキックポイントを伴って)製造されると、ゴルフクラブシャフトの特性を容易に変えることができない。
【0018】
したがって、本発明の局面は、ゴルフクラブシャフトの特性を迅速にかつ容易に変えることができるようにする装置に関する。例えば、本開示の特定の局面によれば、シャフトのフレックス、硬さおよびキックポイントなどのゴルフクラブシャフトの特性を、シャフト自体の構造を変えることなく迅速にかつ容易に調整できる。また、本開示の特定の局面は、シャフトの硬さ特性および柔軟性特性に影響を与えるようにゴルフクラブのシャフトと係合される材料から成る補強ストリップに関する。例えば、この開示の局面によれば、材料の補強ストリップは長手方向繊維を含むテープであり、該テープは、長手方向繊維がゴルフクラブのシャフトの長手方向軸に沿って延びるように適用される。
【0019】
この開示の更なる局面は、(例えば、前述したタイプの)ゴルフクラブシャフト補強装置を含むウッド型またはアイアン型のゴルフクラブ構造に関する。そのようなゴルフクラブ構造は、ゴルフクラブヘッド(例えば、ウッド型またはアイアン型のゴルフクラブヘッド)、ゴルフクラブヘッドに取り付けられるゴルフクラブシャフト、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトのうちの1つ以上と一体の部品として設けられるホーゼル部材、シャフトに取り付けられるグリップまたはハンドル等のうちの1つ以上を更に含んでもよい。
【0020】
この開示の更なる局面は、この開示の実施例に係るアイアンまたはウッド型ゴルフクラブ構造を製造するための方法に関する。そのような方法は、例えば、任意の所望の順序でおよび/または組み合わせで、以下の工程、すなわち、(a)例えばゴルフクラブシャフト補強装置を製造するまたはさもなければ構成することにより、それを第三者供給元から得ることで、前述した様々なタイプの(後述する様々な構造特徴および/または、配置のうちのいずれかまたは全てを含む)ゴルフクラブシャフト補強装置を用意する工程、(b)別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトのうちの1つ以上と一体の部品として設けられるホーゼル部材でシャフト部材とゴルフクラブヘッド(例えば、ウッド型またはアイアン型のゴルフクラブヘッド)とを係合させる工程、(c)グリップ部材とシャフト部材とを係合させる工程、(d)ゴルフクラブシャフト補強装置をゴルフクラブシャフトに係合させてゴルフクラブシャフトの特性に影響を与える工程などのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0021】
先に与えられた開示の様々な実施局面の一般的な説明を鑑みて、以下、本開示に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置の様々な特定の実施例の更なる詳細な説明を行なう。
【0022】
II.本開示に係るゴルフクラブ、ゴルフクラブ補強装置および方法の実施例の詳細な説明
以下の説明および添付図面は、本開示に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な実施例を記述する。同じ符番が複数の図面に現れる場合、符番はこの明細書および図面において同じまたは同様の部分を全体にわたって示すように首尾一貫して使用される。
【0023】
本開示の1つ以上の局面に係る例示的な態様を図1に示す。図1は、本開示に係るウッド型ゴルフクラブ100の一例を全体的に示している。図1に見られるように、ゴルフクラブはクラブヘッド本体102を含む。クラブヘッド本体102は、この開示から逸脱することなく、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の材料からおよび/または従来の局面で構成されることを含めて、任意の適したもしくは望ましい局面でおよび/または任意の適したもしくは望ましい材料から構成されてもよい。例えば、クラブヘッド本体102は打球フェース部108(打球フェース部と一体に形成される打球フェースプレートまたはフェースプレートおよびフレーム部が共に打球フェース部全体を構成するようにフレーム部材に取り付けられる打球フェースプレートを含む)を含んでもよい。また、クラブヘッド本体102は、打球フェースと反対側の後部110と、クラウン(またはトップ)部112と、ソール部114と、トウ端部116と、ヒール端部118とを含んでもよい。本開示の幾つかの局面によれば、ゴルフクラブヘッド本体の寸法は、200〜500立方センチメートルの体積を含んでもよい。
【0024】
この開示から逸脱することなく、多種多様なクラブヘッド全体構造が可能である。例えば、必要に応じて、前述したクラブヘッド本体102の様々な個々の部分の幾つかまたは全ては、(例えば、接着剤またはセメントによって;溶接、はんだ付け、蝋付け、または、他の融合技術によって;機械的なコネクタによってなど)互いに接続される多部品から形成されてもよい。様々な部分(例えば、トップ部、ソール部、クラウン部材など)が、軽金属材料(例えば、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金等、複合材料、高分子材料等)を含む金属材料などの当技術分野において従来から公知でありかつ使用される材料を含む任意の所望の材料および異なる材料の組み合わせから形成されてもよい。クラブヘッド本体102および/またはその様々な部分は、鍛造、鋳造、成型によって、および/または当技術分野において公知である従来の技術およびプロセスを含む他の技術およびプロセスを使用して形成されてもよい。
【0025】
また、この開示に係るゴルフクラブ構造において、ゴルフクラブ構造全体(ウッドまたはアイアン)は、ホーゼル領域と、ホーゼル領域内に受けられおよび/または挿入されおよび/または挿通されるゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブシャフトに取り付けられるグリップまたはハンドル部材とを含んでもよい。例えば、図1に見られるように、ゴルフクラブ100は、ホーゼル領域104と、ゴルフクラブシャフト106と、グリップまたはハンドル部材107とを含む。クラブヘッド102、ホーゼル104、シャフト部材106およびグリップ107を含むゴルフクラブ100の部分は、後述するような局面で構成されて係合され得る。
【0026】
随意的に、必要に応じて、外部ホーゼル領域104が排除されてもよく、また、ゴルフクラブシャフト106が(例えば、クラブヘッドのトップに設けられる開口を通じて、(例えば、クラブヘッドにより画定される内部室内に設けられる)内部ホーゼル部材を介してなど)ヘッド部材102内に直接に挿入されおよび/またはさもなければヘッド部材102に取り付けられてもよい。ホーゼル部材104は、クラブヘッド構造の一部として一体に形成されてもよく、または、別個に形成されてクラブヘッド構造と(例えば、接着剤またはセメントによって;溶接、蝋付け、はんだ付け、または他の融合技術によって;機械的なコネクタ等によって)係合されてもよい。従来のホーゼルおよびそれらのアイアンまたはウッド型クラブヘッド構造における介在は、この開示から逸脱することなく使用されてもよい。
【0027】
また、グリップまたはハンドル部材107は、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の局面を含む任意の適したまたは望ましい局面で、例えば接着剤またはセメントを使用して、溶接、はんだ付け、蝋付け等によって、機械的なコネクタ(ネジ、保持要素など)を介して、ゴルフクラブシャフト106に取り付けられ、ゴルフクラブシャフト106と係合され、および/またはゴルフクラブシャフト106から延びてもよい。他の例として、必要に応じて、グリップまたはハンドル部材107は、ゴルフクラブシャフトと単一の一部品構造として一体に形成されてもよい。また、任意の望ましいグリップまたはハンドル部材の材料は、例えばゴム材料、革材料、ゴムまたはコードを含む他の材料またはそれに埋め込まれる他の繊維材料、高分子材料、コルク材料等を含めて、この開示から逸脱することなく使用されてもよい。
【0028】
ゴルフクラブシャフト106は、この開示から逸脱することなく、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の局面を含む任意の適したまたは望ましい局面でクラブヘッド本体102内に受けられ、クラブヘッド本体102と係合され、および/またはクラブヘッド本体102に取り付けられてもよい。より具体的な例として、ゴルフクラブシャフト106は、ホーゼル部材104を介してクラブヘッド本体102と係合されてもよくおよび/またはクラブヘッド本体102内へ延びるシャフト受けスリーブまたは要素を介して例えば接着、セメント、溶接、はんだ付け、機械的なコネクタ(ネジ、保持要素など)等によってクラブヘッド本体102に直接に係合されてもよい。必要に応じて、ゴルフクラブシャフト106は、ヘッドに対して1つのシャフトを他のシャフトと容易に交換できるように、機械的なコネクタを使用して解放可能な局面でクラブヘッド本体102に接続されてもよい。
【0029】
また、ゴルフクラブシャフト106は、グラファイト系材料、複合材料または他の非金属材料、スチール材料(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム材料、他の金属合金材料、高分子材料、様々な材料の組み合わせなどの当技術分野において公知でありかつ使用される従来の材料を含む任意の適したまたは望ましい材料から形成されてもよい。例えば、この開示の幾つかの局面によれば、シャフト106はスチールまたはグラファイトのいずれかから成ってもよい。スチールシャフトは、一般に、グラファイトシャフトよりも重く、グラファイトシャフトよりも低いトルク比率を有する。スチールは、一般に、グラファイトよりも耐久性があり、損傷し難い。逆に、グラファイトは、一般に、軽量であり、選択される特定のグラファイトに応じて選ぶためにより高いトルク比率およびトルク範囲を利用できる。グラファイトシャフトは、しばしば、高い硬さおよび性能を与える巻回繊維の3つの層を有する。
【0030】
シャフト106は、長さ、材料組成、硬さ、フレックスおよび他の特質および特徴が変えられてもよい。例えば、シャフト106は、その特定の寸法、特にその長さが変化してもよいが、直径などの他の特性が変化してもよい。シャフト106がテーパ状のチューブであってもよい。1つの形態において、シャフト106は、グリップの近傍で約0.5インチの直径を有するとともに、グリップ107と反対側の端部が一般にグリップ近傍の直径よりも小さい直径(例えば、0.5インチ未満)を伴って最も狭くなるまでシャフト106の長さに沿って下方へと連続的に先細っている。
【0031】
既に簡単に説明したように、フレックス、硬さ、およびキックポイントの位置などの異なる特性を有するゴルフクラブシャフトは、それが特定のスイング伴う特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与える。例えば、異なるシャフトを除いて実質的に同一な2つのゴルフクラブ間でシャフトの硬さを変える例示的なデモンストレーションは、ゴルフクラブヘッドと反対側のゴルフクラブの端部をクランプして、重量を支えることができる固定された動かない位置にゴルフクラブを保持することにより行なわれてもよい。その後、所定の錘が、ゴルフクラブヘッドを伴うゴルフクラブの端部から吊るされてもよい。特に、錘は、ゴルフクラブヘッドの前面に加えられまたは前面から吊るされてもよい。一端が強固にクランプされかつゴルフクラブの反対側の端部から錘を吊るした状態で、ゴルフクラブは片持ち部材を形成する。しかしながら、シャフトは、剛体のままではなく、代わりに、錘がゴルフクラブから吊るされている場所に近づけば近づくほど増大する曲げを呈しており、そのため、ゴルフクラブヘッドは、ユーザが釣竿をしっかりと握っている端部と反対側の端部に力が加えられるときに釣竿が撓るのと同じ程度に撓ると見なされ得る。ここで、シャフトが更に硬いシャフトである点を除いて実質的に同一な第2のゴルフクラブを用いて同じデモンストレーションが行なわれてもよい。ここでは、デモンストレーションで使用される第2のゴルフは、シャフトの高い硬さ特性に起因して、第1のゴルフクラブと同じ程度まで撓らないまたは曲がらない。2つの所定のシャフトがそれらの硬さだけを変える場合について他の観点から述べると、硬い方のシャフトを硬さが低い方のシャフトと同じ大きさまでたわませるまたは撓らせるためには、硬い方のシャフトに更に大きな力を加える必要がある。
【0032】
前述した例示的なデモンストレーションがゴルファーのスイングと関連付けられてもよい。ゴルファーがダウンスイングを始めるにつれて、ゴルファーは、グリップでゴルフクラブを握っている自分の手を引き寄せ始め、また、シャフトは、ゴルフクラブヘッドが当初はダウンスイングの始めにゴルファーの手に後れを取るため曲げを呈する。ゴルファーの手はゴルファーの周囲でシャフト(およびシャフトの反対側の端部のゴルフクラブヘッド)を動かしているが、シャフトはやや遅れる。しかしながら、シャフトの遅れにより、エネルギがシャフトの曲げの形態でシャフトに蓄えられる。このとき、ゴルファーがダウンスイングを続けるにつれて、シャフトは、その物理的な硬さ特性によりそれが更に曲がることができる程度まで更に曲がり続ける。ある時点で、シャフトは、ゴルファーのスイングの速度と比べたその硬さに基づいて、その最大の曲げに達し、その後、シャフトは、その蓄えられたエネルギを解放し始めて、真っ直ぐになり始める。ある場合には、ゴルファーの左肘が真っ直ぐになり始めるときにシャフトがその最大曲げに達する(右利きのゴルファーの場合)ことが好ましい場合がある。前述したように、この時点で、シャフトが真っ直ぐになり始め、それにより、ゴルフクラブヘッドの速度が増大する。言うまでもなく、クラブヘッドがゴルフボールをインパクトするときのクラブヘッド速度の増大は、そのまま、ゴルフボールの初期速度の増大をもたらし、それにより、ボールが一般に更に遠くに飛び、これは大抵の場合にゴルフのゲームにおいて望ましい。打球面のインパクト時のゴルフクラブヘッドの速度を最大にするまたは最適化するために、シャフトは、ゴルフクラブヘッドとゴルフボールとのインパクトと同時にシャフトが真っ直ぐになり終えるように構成しまたは選択することができる。一般に、ゴルフクラブヘッドは、シャフトが真っ直ぐになると同時に最大のスイング速度で移動している。これは、曲げの状態でポテンシャルエネルギとして蓄えられた全てのエネルギが解放されるからである。しかしながら、シャフトが真っ直ぐになった後でかつゴルフクラブヘッドがゴルフボールをインパクトする前にゴルフクラブヘッド(およびシャフト)が特定の距離/時間にわたって移動し続ける場合には、エネルギが失われる。これは、シャフトの曲げによって再びではあるが最初のダウンスイング中とは反対の方向でエネルギが蓄えられ始めるからである。したがって、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールをインパクトするときに一貫してシャフトが真っ直ぐになることが望ましい。
【0033】
したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイングが生み出している力を最適化するためにインパクトの瞬間に真っ直ぐになり、したがって、ゴルフボールの飛距離を最大にするシャフトを伴うゴルフクラブを有することが望ましい場合がある。したがって、ゴルフクラブヘッドは、所定のゴルファーのスイング等に関して可能な限り速く移動している。そのため、シャフトは、しばしば、ゴルファーのスイング特性に応じた前述した最適なタイミングおよびシャフトの直線化を達成するように選択される。例えば、ゴルファーが非常に速いスイングを有するが柔軟なシャフトを伴うゴルフクラブを有する場合、ゴルファーのショットは、ゴルファーが自分のスイングエネルギを最適化していた場合に飛び得るほど遠くには飛ばない。これは、シャフトがシャフトの曲げの形態でエネルギを吸収してしまったからであり、また、シャフトが既に蓄えていたものをインパクトの瞬間に完全に解放せず、インパクト時のゴルフクラブヘッド速度が最大でなかったからである。スイングエネルギが無駄にされ、それに伴うショットが最大飛行距離を達成しない。一方、ゴルファーがゆっくりとしたスイングを有するが非常に硬いシャフトを選択する場合には、逆の理由により、同様のショットが非効率的になってスイングエネルギを最大にできない。この場合、シャフトは真っ直ぐになるが、ゴルファーは依然としてダウンスイング中であって、ゴルフクラブヘッドがシャフトよりも先に移動し、そのため、シャフトが前方に曲げられる。先と同様、インパクト時の曲がったシャフトは、無駄なスイングエネルギおよびインパクト時の遅いゴルフクラブヘッド速度と同じである。また先と同様に、ゴルフボールのインパクト後の飛行距離が最大にならない。したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイングおよびスイングエネルギを最大にしてゴルファーのショットを最適化するためにゴルファーのスイングを補完する硬さ特性を有するシャフトを含むゴルフクラブを有することが望ましい。
【0034】
クラブシャフトの早過ぎるまたは遅い直線化により、ゴルフショットの方向性がかなり変えられる場合もある。これは、ゴルフクラブヘッドが打域を通じて移動してゴルフボールと接触するときにゴルフクラブヘッドがとる方向および移動経路が変化する可能性があるからである。したがって、ゴルフボールは、打面のスイートスポットで打たれない場合がある。例えば、理想的には、クラブヘッドの打球フェース部は、最大の大きさの距離をもって正確なゴルフショットを達成するためにゴルフボールとのインパクト時に「スクウェア」(すなわち、好ましくは直線)でなければならない。しかしながら、前述したように、ゴルフスイングの全体にわたってシャフトが撓り、結果として、クラブヘッドの位置が変わる。シャフトが特定のゴルファーのスイングのための相補的なフレックス量を有しておらず、クラブシャフトの直線化が早いまたは遅い場合には、特定のゴルファーがスクウェアなクラブフェースでボールと接触する機会は少ない。言い換えると、特定のゴルファーにとって「不適切な」フレックス量であると、インパクト時に打球フェースの位置がずれ、その結果、ゴルフショットが的外れとなって意図しない軌道を成す。
【0035】
例えば、ゴルフボールは、所望の飛行経路からそれた初期方向経路をとる場合がある。ボールにスピンがかかって、それにより、ゴルフボールが不用意に「フック」または「スライス」の飛行経路を伴って飛行する場合もある。更に、打たれたゴルフボールは地面に対して望ましい初期ボール飛行角度を伴って飛行せず、それにより、ボールが「テンプラし」またはトップして打たれ、それにより、転がり中、飛び跳ね中または地面の表面をかすめて飛んでいる最中ではなくボールが空中を移動している間にボールの飛行距離の大部分が生じるような空中を通じた高いロフトを伴う飛行ではなく、地面をかすめて飛ぶ場合もある。一般に、シャフトが特定のゴルファーにとって非常に硬い場合には、ゴルフボールの軌道は、適切にフィットしたシャフトと比べて、任意の所定のロフトにおいて更に低くかつ短くなる可能性がある。また、ゴルフボールの軌道は、フェード経路(すなわち、右利きのゴルファーの場合には右へ、また、左利きのゴルファーの場合には左へ)を辿り易くなる場合がある。これは、非常に硬いシャフトを用いると、クラブフェースをスクウェアにするのが更に難しく、そのため、打球フェースがインパクト時に開き易いからである。逆に、シャフトが特定のゴルファーにとって十分に硬くない場合には、ゴルフボールの軌道は、適切にフィットしたシャフトと比べて、任意の所定のロフトにおいて更に高くなる可能性がある。また、ゴルフボールの軌道は、フェード経路(すなわち、右利きのゴルファーの場合には左へ、また、左利きのゴルファーの場合には右へ)を辿り易くなる場合がある。これは、非常に柔軟なシャフトを用いると、打球フェースがインパクト時に閉じ易いからである。
【0036】
また、先に簡単に説明したように、異なるキックポイントを有するゴルフクラブシャフトも、それが特定のスイングを伴う特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与える。様々なシャフトモデルがそれらの長さに沿う様々なそれぞれの位置にキックポイントを有するように設計されてもよい。ある場合には、シャフトは、低い、中間のまたは高いキックポイントを有するように汎用化されてもよい。シャフトのキックポイントは、しばしば、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときのゴルフクラブヘッドの方向に影響を及ぼす。したがって、キックポイントの位置がショット傾向を変える場合がある。そのため、ゴルファーは、自分のスイング傾向、スイング速度およびゴルフ技能を補完するために特定の位置にキックポイントを有するゴルフクラブを選択する場合がある。一般的に言えば、高い(ゴルフクラブのグリップ端の近傍に)キックポイントを有するシャフトは、一般に、打ち上げが低いゴルフショットをもたらす。一方、低い(ゴルフクラブのヘッド端の近傍に)キックポイントを有するゴルフクラブシャフトは、一般に、打ち上げが高いゴルフショットをもたらす。
【0037】
図2A〜2Bは、ゴルフクラブの様々なシャフト硬さおよびキックポイントを示すゴルフクラブ100の説明図である。図2Aは、前述した原理と一致する5つの異なる硬さ特性を伴って構成されたゴルフクラブのフレックス特性を示している。このように、ゴルフクラブ100および特にシャフト106A〜Eは、図示のごとく最大フレックスの状態を呈することができ、ゴルフクラブ100のそれぞれの構成により様々な硬さの5つのそれぞれのシャフト106A〜Eと関連付けられるそれぞれの最大撓り200A〜Eを有するように方向付けられる。例えば、シャフト106A〜Eは、最大撓り状態で例示的に示されてもよく、エキストラスティフシャフト106A、スティフシャフト106B、レギュラーシャフト106C、シニアシャフト106D、およびレディースシャフト106Eとして例示されてもよい。これらの表示も、例示的であって理解を容易にして明確にするためのものであるが、大きく異なってもよい。例えば、他の構成では、最大撓り状態で示される同じ5本のシャフト106A〜Eの全てが、「レギュラー」シャフトとして特徴付けられまたはラベル付けされてもよく、また、全てが「レギュラー」シャフトとして特徴付けられているにもかかわらず様々な特定の硬さ特性を有してもよい。シャフト106Aが硬さの最も高いシャフトとして特徴付けられ、シャフト106Eが硬さの最も低いシャフトとして特徴付けられてもよく、したがって、シャフト106B〜Dが硬さに関してシャフト106Aとシャフト106Eとの間のラインに入る。また、図2Aには、この構成ではゴルフクラブ100に力が加えられるときに曲げられ得るゴルフクラブ(グリップ107を含む)のシャフト106の長さと同等のフレックス長さ215が示されている。また、ゴルフクラブ100および様々なシャフト106A〜Eを有するゴルフクラブ100の5つの構成のそれぞれは、シャフト106が図示のように曲がる符番205により象徴的に示される同じキックポイントを有するように示されている。これらのシャフト106A〜Eは共通のキックポイント205を有するが、様々な硬さを有するシャフト106A〜E間で様々なキックポイント205の位置が考えられ、これについて更に後述する。
【0038】
図2Bは、様々な硬さを有する所定のゴルフクラブ100におけるゴルフクラブシャフトの効果を更に示している。図2Bは、ゴルフクラブ100のグリップ端107でクランプされるゴルフクラブ100を例示的に描いている。クランプ220(ゴルファーのグリップと同じであってもよい)は、グリップ107とグリップ内に収容されるシャフト106の部分とを厳格な固定位置で強固に保持する。したがって、グリップ107を収容してクランプで保持されるシャフトの領域は、反対側のクラブヘッド102端から吊るされる錘225の形態の力が加えられるときに撓りまたは曲げを呈さない。先と同様に、ゴルフクラブ100は、前述したように錘225の形態の力が加えられる結果として撓り状態で示される一連の5本のシャフト106A〜106Eを伴って示されている。ここで、ゴルフクラブのグリップ端107がクランプされて撓りまたは曲げを呈さないため、フレックス長さ215とシャフトの実際の長さとが異なる。したがって、図2Bに例示的に示されるゴルフクラブ100のフレックス長さ215は、グリップ107の一端からゴルフクラブヘッド102におけるシャフト106の反対側の端部まで延びる長さ210である。
【0039】
様々な硬さを有する様々なシャフト106A〜Eの構成間でのゴルフクラブ100の挙動の違いが示されている。先と同様に、シャフト106Aが最も硬さの高いシャフトであり、一方、シャフト106Eが最も硬さの低いシャフトであり、したがって、他のシャフトがそれぞれこれらの間に入る。図2Bから明らかなように、シャフト106の硬さが高ければ高いほど、所定の力225が所定の位置に加えられるときにシャフト106が呈する撓みまたは曲げが小さくなる。また、図2Bの説明図は、様々な硬さを有するシャフト106A〜E間でキックポイント205の位置も同様に異なることを示している。ここで、シャフト106Aが最も低いキックポイント205Aを有し、シャフト106Eが最も高いキックポイント205Eを有し、また、シャフト106B〜Dがこれらの間に入る関連するキックポイント205B〜Dを有する。この場合、キックポイント205位置の特定の位置の相違は、フレックス長さ215およびゴルフクラブ100の長さ210のそれぞれの長さと比べて僅かである。所定のゴルフクラブシャフト106A〜Eは、特定の所定の硬さ特性およびキックポイント205A〜Eを伴って形成されてもよい。しかしながら、シャフト106の硬さが異なること、またはキックポイント205の位置が異なることが好ましい場合がある。また、シャフト106の一部だけの硬さを変える一方で、シャフト106の残りの部分の当初の硬さを維持することが望ましい場合がある。例えば、シャフト106の一部の硬さを高めるがシャフトの残りの部分が当初の硬さ特性を呈し続けることができるようにすることにより、よりカスタマイズされた硬さ、キックポイントおよび関連する特性が望み通りに達成されてもよい。例えば、全体の硬さが変えられてもよく、および/またはキックポイント205の場所が移行されてもよい。具体的には、キックポイント205が更に高くなってゴルフクラブ100がその使用時に更に高い打ち上げ軌道/ボール飛行を与える傾向を有するように、キックポイント205がグリップ107へ向けてシャフト106の更に上側にシフトされてもよくまたはゴルフクラブ100が更に低い打ち上げ軌道/ボール飛行を与える傾向を有するようにキックポイント205がシャフト106の更に下側にシフトされてもよい。シャフト106の硬さを特定の領域で変えることにより、キックポイント205が結果的にシフトされて、シャフト106のフレックス長さ215が変えられ、それにより、曲げが生じる場所が変えられてもよい。
【0040】
したがって、言うまでもなく、フレックス、硬さ、キックポイント等のゴルフクラブシャフトの特性は、それが特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与えるとともに、ゴルファーの特定のスイング特性に影響を与える。また、言うまでもなく、特定のゴルファーに最も良く適するフレックス、硬さおよびキックポイントを決定することならびにそのような特性を与えてその特定のゴルファーのためのゴルフクラブの性能を最適化するようにゴルフクラブシャフトをカスタマイズすることは有益である。
【0041】
図3Aは、この開示の局面に係る補強装置の例示的な態様である。補強装置300は、シャフトの特性をカスタマイズして特定のゴルファーのためのゴルフクラブの性能を最適化するためにゴルフクラブシャフトと係合されるように構成される。図3Aに見られるように、補強装置は300は、ストリップの形態である。補強装置300は、柔軟性、硬さおよびキックポイント205の位置を含むゴルフクラブシャフト106の特性に影響を与え、前記特性を調整しおよび/または前記特性を制御するために、ゴルフクラブシャフト106の外面と係合される。例えば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106の一部と係合するときにゴルフクラブシャフト106の一部の硬さを増大させるように構成され得るが、依然としてゴルフクラブシャフト106がゴルフクラブシャフト106の他の位置でフレックスなどのその当初の特性を保持できるようにする。
【0042】
この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は比較的硬質で剛性のある材料である。したがって、この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300が取り付けられるゴルフクラブシャフト106の部分を補強するための補強材としての機能を果たす。比較的硬質で剛性のある材料の例としては、硬化繊維メッシュ、プラスチック、熱可塑性物質、事前に硬化されたカーボン、ゴム、ポリマー、高分子材料、金属、および他の材料等が挙げられる。
【0043】
この開示の特定の局面によれば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300の剛性および硬さを増大させる長手方向繊維302を含むことができる。補強ストリップ300の長手方向軸に沿って長手方向に繊維302を設けることにより、繊維302が補強ストリップ300に対して引張強度および剛性を与えることができる。本開示の幾つかの態様によれば、繊維302は、補強ストリップ300の長手方向軸に対して角度を成して設けられてもよい(例えば、補強ストリップ300の長手方向軸に対して1°〜90°)。また、本開示の幾つかの態様によれば、繊維302は、互いから異なる角度で設けられて互いに重なり合ってもよい(例えば、1つ以上の繊維から成る第1の組が補強ストリップ300の長手方向軸に対して30°を成して設けられてもよく、また、1つ以上の繊維から成る他の組が補強ストリップ300の長手方向軸に対して90°を成して設けられてもよい)。そのような局面で繊維302を設けることにより、繊維302は、高い引張強度および剛性を補強ストリップ300に対して与えることができる。長手方向繊維302として使用される材料の例としては、硬化繊維、プラスチック、熱可塑性物質、事前に硬化されたカーボン、ゴム、ポリマー、高分子材料、金属、および他の材料等が挙げられる。本開示の他の態様によれば、補強ストリップ300は比較的柔軟であってもよいが、長手方向繊維302は実際に剛性および硬さを補強ストリップ300に対して与える。
【0044】
図3Bから分かるように、補強ストリップ300はゴルフクラブシャフト106と係合されてもよい。補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106と係合されると、補強ストリップ300が係合されるゴルフクラブシャフト106の部分の硬さが増大される。図3Bから分かるように、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300の長手方向軸がゴルフクラブシャフト106の長手方向軸と平行な方向に延びるようにゴルフクラブシャフト106と係合されてもよい。すなわち、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106と係合すると、補強ストリップ300の長手方向軸(長手方向繊維302の長手方向軸を含む)がゴルフクラブシャフト106の長さに沿って延びる。
【0045】
図3Cは、補強ストリップ300が取り付けられた状態のゴルフクラブシャフト106の断面図である。図3Cから分かるように、補強ストリップ300はゴルフクラブシャフト106の全周にわたって延びていない。その代わり、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の全周よりも短いゴルフクラブシャフト106の外周部にわたって延びる。無論、ゴルフクラブシャフト106の全周が取り囲まれることをゴルファーが望んだ場合には、複数の補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106に適用できる。また、この開示の他の態様によれば、補強ストリップ300をそれがゴルフクラブシャフト106の全周を取り囲むような幅をもって形成できる。なお、更なる剛性を与えてゴルフクラブシャフト106の硬さを増大させるために複数の補強ストリップ300を互いに上下に重ねて位置させることができる。
【0046】
本開示の局面によれば、補強ストリップ300の幅を1.0〜0.1インチ、0.8〜0.20インチ、0.5〜0.25インチにすることができる。また、補強ストリップ300の厚さを0.25〜0.03125インチ、0.125〜0.0625インチまたは0.03125インチ未満にすることができる。
【0047】
本発明の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300がテープである。例えば、補強ストリップ300を柔軟なテープまたは比較的硬質なテープにすることができる。補強ストリップが比較的硬質なテープである場合、補強ストリップ300は、それが連続的局面でゴルフクラブシャフト106の外面と係合するように、ゴルフクラブシャフト106の外面の曲率に適合する所定の曲率を有してもよい。補強ストリップ300が柔軟なテープである場合、補強ストリップがシャフト106に適合されると、本開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300のテープを、テープが更に硬質になるようにするその後のプロセスに晒すことができる。例えば、補強ストリップ300のテープを温度、湿気等に晒すことができる。その場合、補強ストリップ300の材料が硬化されまたは更に硬質にされる。
【0048】
この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は、それをゴルフクラブシャフト106に取り付けることができるようにする接着面を含む。例えば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の外面と係合する接着剤を含む背面を有することができる。接着剤は、天候状態、極端な温度などの要素に晒すことを含むゴルフクラブの連続的な使用の全体にわたってゴルフクラブシャフト106の外面に対して補強ストリップ300を固定するのに十分強力でなければならない。しかしながら、本開示の特定の局面によれば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106と取り外し可能に係合するように構成されなければならない。言い換えると、そのような態様によれば、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106から比較的容易に外される。例えば、接着バッキング(例えば、接着面)の態様に関しては、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106から比較的容易に引き剥がすことができる。
【0049】
そのような接着バッキングだけが、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106に固定する取り外し可能な係合方法ではない。代わりに、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフトの外面に解放可能な局面で固定する他の方法を使用できる。例えば、解放可能な機械的コネクタ、摩擦嵌合係合、磁気係合等を使用できる。無論、そのような取り外し可能に係合できる方法は本開示の範囲内であると見なされるが、他のより恒久的な係合方法も依然として本開示の範囲内に入ると考えられる。例えば、溶接、はんだ付け、蝋付け、または他の融合技術、解放不可能な機械的コネクタ等を使用できる。
【0050】
補強ストリップ300を任意の望ましい長さに変えることができる。例えば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の全長にわたって延びることができ、または、ゴルフクラブシャフトの長さの半分未満にわたって延びることができ、あるいは、更には、数インチ以下のより短い長さにわたって延びることができる。なお、補強ストリップ300が実際にテープである場合には、ストリップ300の長さを所望の長さに調整することが比較的迅速で容易である。これは、テープを適した位置で容易に切断して所望の長さにできるからである。
【0051】
無論、補強ストリップ300の長さは望まれる目的に基づいて変えられる。また、ゴルフクラブシャフトの長さに沿う補強ストリップ300の位置は、望まれる目的に基づいて調整される。例えば、補強ストリップ300は、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106に沿う異なるポイントで係合されるときにゴルフクラブシャフトのキックポイントを変えられるように構成され得る(すなわち、寸法付けられる)。
【0052】
前述した説明に照らして、前述した補強ストリップ300により、フレックス、硬さ、キックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の特性を容易に調整して制御できることはことは言うまでもない。また、補強ストリップ300により、ゴルフクラブシャフト106のそのような硬さ特性および柔軟性特性を迅速にかつ容易に変えることができることは言うまでもない。例えば、ゴルフクラブシャフト106のそのような特性は、ゴルフクラブシャフト106自体の構造を変えることなく調整されてもよい。
【0053】
したがって、前述した補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフトを特定のゴルファーに合わせて容易にカスタマイズできるようにする。言い換えると、フレックス、硬さ、キックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の特性は、特定のゴルファーの特定のスイング特性に適合するように容易に調整されて制御され、それにより、ゴルフクラブシャフト106およびゴルフクラブ100の最適な性能が特定のゴルファーに関連するように与えられる。また、補強ストリップ300により、ゴルフクラブシャフト106の前述した特性を特定のゴルファーのスイングに合わせて微調整できることは言うまでもない。例えば、本開示の局面によれば、補強ストリップ300は、長さを容易に変えることができ(例えば、テープを所望の長さにカットできる)、更にシャフト106の長さに沿う任意の位置に容易に係合できる(例えば、テープをゴルフクラブシャフト106の外面に係合させることができる)。したがって、ゴルファーは、ゴルフ製造メーカーにより提供される共通の在庫シャフトにもはや頼る必要がない。それどころか、この場合、共通の在庫シャフトの硬さが特定のゴルファーにほぼ合っている(例えば、高いスイング速度およびテンポを有するゴルファーのためのスティフ(S)シャフト)場合であっても、補強ストリップ300は、シャフトを更にカスタマイズして微調整できるようにする(例えば、シャフト上の様々な位置でシャフトの硬さを変えることができ、キックポイントの位置を変えることなできるなど)。また、ゴルフクラブシャフトの特性が特定のゴルファーのスイング特性に適合しない場合(例えば、ゴルファーがそのゴルファーのスイングに合わないフレックスの既存のクラブを既に有する場合またはゴルファーが特定のクラブを手に入れたことに起因してそのゴルファーのスイングが変わってしまった場合)、既存のシャフトの硬さやキックポイント等を補強ストリップ300を用いて変えることは、ゴルフクラブ自体を交換することまたは更にはゴルフクラブのシャフトを交換することに比べて費用効率が高い。
【0054】
図4A〜4Dは、シャフト補強ストリップ300がゴルフクラブシャフトとフレックス、硬さ、およびキックポイントの属性とに対して与える例示的な効果を描く説明図である。参照のため、ゴルフクラブのシャフト106は、低い領域400A、中間領域400B、および高い領域400Cを有してもよい。低い領域400Aは、図示のように、ゴルフクラブヘッド102(および、ゴルフクラブ100の特定の構造がホーゼルを含む範囲では、ホーゼル104)に隣接するシャフトの領域である。低い領域400Aは、特にシャフト106がグリップ端からシャフト100の反対側の端部にあるクラブヘッド端へ向けて連続的に先細るときには、一般に最も小さい直径を有するシャフト106の部分である。高い領域400Cは、ゴルフクラブ100のグリップ端に隣接するシャフト106の部分であり、一方、中間領域400Bは、低い領域400Aと高い領域400Cとの間の領域である。シャフト補強装置300は、具体的には低い領域400A、中間領域400B、または高い領域400Cのうちの1つに合わせて構成されて寸法付けられてもよい。特定の寸法付けにより、シャフト補強装置300を長さおよび外周を含めて各領域400A〜Cに具体的に合わせることができる。
【0055】
図4Aは、シャフト補強装置300を何ら伴わないゴルフクラブ100を例示的に描いている。また、図4Aにおいて、ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブヘッド102からグリップ107へと延びるように示される(その最大撓り状態406Aで示されるような)フレックス長さを有する。図2Bにおいてグリップ107を有するシャフトの部分が曲げまたは撓りを呈さなかった場合と同様に、このグリップ107もほぼ真っ直ぐで剛体のままである。言い換えると、グリップ107が所定位置でクランプされ、したがって、グリップ107が曲がらなかった場合と同様に、ゴルファーがゴルフクラブのグリップ107を握ると、ゴルファーの手は、シャフトがグリップ107で曲がらないようにする(クランプのような)固定力として作用する。ゴルファーはグリップ107上の様々な位置でシャフトを握ってもよく、したがって、フレックス長さ215が実際にグリップ107の下端の部分を含んでもよいが、例示目的および説明目的のため、図4A〜4Dは、グリップ107が例えばゴルファーの手等による外力によりグリップ107の全長にわたって剛体のままであると仮定していることを理解して認識すべきである。
【0056】
図4B〜4Dは、シャフト補強装置300がシャフト106の低い領域400A、中間領域400B、および高い領域400Cに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。また、図4B〜4Dは、フレックス長さ(それぞれの最大撓り状態406B〜406Dで示される)およびキックポイント405B〜405Dの位置を含む様々なゴルフクラブ100の特性に対してシャフト補強装置300が及ぼす効果も示している。図4Bは、シャフト補強装置300がゴルフクラブヘッド端102に隣接するシャフト106の低い領域400Aに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。シャフト補強装置300はシャフト106の外面と係合される。シャフト106の低い領域400Aと係合しているシャフト補強装置300により、シャフト補強装置300の内側のシャフトの部分は、シャフト補強装置300の端部間の長さにわたって高い硬さ特性を示す。ここで、硬さ特性は、ゴルフクラブのシャフト106の低い領域400Aでシャフト106が更に硬質となるように変えられている。したがって、撓りまたは曲げを呈するシャフトの部分を、関連するフレックス長さ406Bに示されるように変えることができる。また、キックポイント405Bがゴルフクラブの高い領域400Cおよびグリップ107の方へと更に上方へ移動される。
【0057】
図4Cは、シャフト補強装置300がゴルフクラブヘッド100のシャフト106の中間領域400Bに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。同様に、シャフト補強装置300により、中間領域400Bは、高い硬さ特性、特にかなり硬質な特性を示す。したがって、ここでは、シャフト106は2つのフレックス長さ領域406Cを有する。また、図4Cの形態のシャフトは、シャフト補強装置300の両側に一対のキックポイント405Cも有する。
【0058】
最後に、図4Dは、シャフト補強装置300がシャフト106の高い領域400Cに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。ゴルフクラブシャフトの高い領域400Cは、硬さが高い特性を有するように示されている。つまり、この領域のシャフト106は、シャフト補強装置300によりほぼ硬質に保たれるように示されている。したがって、フレックス長さ406Dは、ゴルフクラブ100のゴルフクラブヘッド102端付近で下方に延びている。また、キックポイント405Dの位置も変化している。
【0059】
図示して説明したように、シャフト補強装置300を特定の領域に位置させることができる。したがって、シャフト106を更に支持することができ、また、その特定の領域でシャフト106は高い硬さ特性を示す。硬さ特性が変えられる度合いは、当初のシャフト硬さ、シャフト補強装置300の長さ、シャフト補強装置300の材料組成、ゴルファーのスイング特性および他の特定の特性を潜在的に含む様々な特性に依存する。また、図示のように、シャフト補強装置300は、ゴルフクラブ100の他の特徴を変えることなくシャフト特性を望み通りに変更するべくシャフト106と係合するように更に形成されて配置されてもよい。例えば、連続的で滑らかな感触をゴルファーに与えるため、シャフト補強装置300が具体的にはシャフトの高い領域400Cに合わせて構成される場合には、シャフト補強装置300は、その端部がグリップ107の下端と当接してグリップの外面がシャフト補強装置300と面一になるように一体的配置を成して形成されてもよい。つまり、図示のように配置される際のシャフト補強装置300は、シャフト106の上端近傍で別個の構造ではなく単一の長尺なグリップ107の感触を与える。したがって、感触特性を向上させることができる一方で、シャフト特性変更機能を依然として望み通りに得ることができる。
【0060】
更に、シャフト補強装置300の長さを調整できるため、シャフト106の特定の部分を硬くしたりまたはキックポイント205の位置を移動させるなど、シャフト補強装置300のシャフト硬さ変更効果を微調整するべく、シャフト補強装置300が領域400A、400B、400C内で調整されてもよい。
【0061】
図4A〜4Cでは例示目的でシャフト補強装置300内のシャフト106の領域が撓りを呈さないように示されているが、シャフト106は、これらの領域で、撓らないのではなく、小さい撓りを様々な形態で呈してもよい。つまり、シャフト硬さ特性を含むシャフト特性は、「小さい撓り」領域が、おそらく特定の特性のある程度および範囲の変化を伴ってシャフトの特性および機能性に対して「撓りが無い」領域と同様の効果を及ぼすように、本明細書において記載される特性と矛盾することなく達成されてもよい。同様に、図4A〜4Dでは、グリップ107内のシャフト106の領域が撓り領域を有さないように示されているが、この領域は、ゴルファーがクラブをスイングする際にゴルファーの手が図2Bに示されるクランプと一致するクランプとして正確に作用しないように図4A〜4Dの形態で自分の手でこの領域を握る結果として、何らかのフレックス特性(例えば、低フレックス特性)を有してもよい。
【0062】
ゴルフプロ選手は、ゴルファーと協力して、ゴルファーの傾向を分析し、彼らのスイングの修正に関して指示や提案を与えることにより、また、クラブの選択を含めて様々な用品を推薦することにより、彼らのスイングおよび関連するプレーを含む彼らのゴルフゲームの向上を支援することで公知である。また、特定のゴルフ製造メーカーにおけるゴルフプロ選手は、ゴルファーが独りで、またはゴルフプロ選手の支援を伴って選ぶことができる特徴の選択を与えてもよい。ゴルフクラブごとに異なる特徴のうちの1つは、長さ、硬さ、キックポイント、グリップタイプ、感触および他の多くのものを含む様々なシャフト特性である。それぞれのゴルファーは、他のゴルファーとは異なるスイング傾向を有する場合がある。したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイング特性およびスイング傾向が注目されて考慮されるように前もってゴルフクラブの個人に合わせたフィッティングを望みかつそのようなフィッティングの利益を享受し得る。フィッティングプロセスにおいて、ゴルファーは、プロによって視覚的にまたは当技術分野において公知である様々な測定・解析装置のいずれかを使用して自分のスイングが分析されてもよく、それについて以下で更に説明する。
【0063】
図5A〜5Cは、シャフト106を含むゴルフクラブ100をフィットさせる1つの局面を例示的に描いている。公知ように、ゴルファー10は、一人以上のゴルフプロ選手またはゴルフクラブフィッターの前で多くのスイングを行なってもよい。ゴルフスイングを含む動作は、デジタルビデオカメラのようなビデオグラフィック装置を含む測定装置によって観察され、記録され、および/または、測定されてもよい。図5Aおよび図5Bは、例示的なフィッテイングステーション1000でゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打つゴルファーの平面図および背面図をそれぞれ示している。フィッテイングステーション1000は、任意の多くの構成および特徴を有してもよい。図5A〜5Cに示されるフィッテイングステーション1000は屋内フィッテイングステーションである。しかしながら、フィッテイングステーション1000は、屋内であってもまたは屋外であってもよく、また、プロショップ内またはその付近および公知様々な他の場所を含めて、ゴルフ練習場または他の練習設備に、ゴルフコースに設置されてもよい。フィッテイングステーション1000は、特にフィッテイングステーションが屋内ステーションであるときまたはステーションがゴルフ練習場の一部であるときには、球打マット1010を含んでもよい。しかしながら、フィッテイングステーションは、芝生のティーボックス上または他の屋外の自然のゴルフ環境に存在してもよい。ここで、屋内フィッテイングステーション1000は、ゴルファー10が自分のショットを行なう際、素振りを行なう際、および、ゴルフプロ選手またはゴルフクラブフィッターの前でスイングする際にボールを打ち込んでもよいネット1030も含む。ネット1030により、より限定された空間内、例えば屋内、プロショップ内または利用できる土地が限られるゴルフ練習場でフィッティングを行なうことができる。ネット1030の背後には、ゴルファーにあたかもゴルフコースにいるように感じさせることができる背景1040または他の構造があってもよい。また、具体的には図示しないが、背景は、速度センサまたは力センサ、ビデオグラフィック装置およびゴルファーのフィッティングで利用され得る他の装置を含む更なる測定装置を収容しまたは保護してもよい。
【0064】
ゴルファーのショットのボール飛行は、ボールが自然の停止ポイント/ライに達するまで飛行するのに十分な空間を有するゴルフ練習場のフィッテイングステーションでボール飛行全体を見ることにより監視されてもよい。また、ゴルファーは、閉ざされた空間で、速度、軌跡、スピンなどを含むショットの初期特性に基づいて飛行経路を決定できるデジタルビデオカメラまたは他のコンピュータ装置により監視された状態で打ってもよい。更なる測定装置を使用して、ゴルファーのスイング経路および関連する傾向を更に理解してもよい。1つの形態例では、デジタルビデオカメラ装置1060を使用してゴルファーのスイングが撮影されてもよい。特に、ゴルファーのスイングは、ゴルファーがカメラに対してスクウェアの対向した姿勢を有するようにトウ端側から見て撮影されてもよい。他の形態では、これに代えてまたはこれに加えて、測定装置1061がこのように例示的に示される位置などの所定の位置に位置決めされる測定装置によってゴルファーのスイングが撮影されてもよい。背後またはトウ端側などのスクエア方向からゴルファーのスイングを撮影することにより、ビデオは、図5Cに示されるように好ましい技巧を持つゴルファーによって行なわれて記録されたスイング経路および画像と比較されてもよい。
【0065】
ゴルファースイングのスイング経路、接触方向および関連する特性を監視するために使用され得る装置および試験のうちの幾つかは、ビデオ記録、ドップラーレーダー技術を含むレーダートラッキング、動き検出装置、速度レーダー装置、ボール飛行トラッキング装置および監視システムならびに当技術分野において公知であるような同様のゴルフスイング解析装置である。これらの測定装置は、図示の測定装置1060、1061が位置決めされて示されるように配置されてもよい。これらの装置は、ゴルファーが測定装置で打っているようにゴルファー10の前方にまたはゴルファーの背中の背後のゴルファーの踵端側に配置されてもよい。更には、測定装置は、頭上に配置されてもよくあるいは実際には、測定装置がゴルファーの動きのビデオ画像などのデータを記録できあるいは速度、方向、方位、および公知の他の特性などのゴルフクラブの一部またはボールの動きと関連付けられるデータまたは特性を追跡記録できるように任意の場所に配置されてもよい。スイング中のゴルフクラブの方向、特にゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときの打域にわたるゴルフクラブの方向を決定することに焦点を合わせた他の装置が利用されてもよい。これらの装置は、ビデオグラフィックレーダーまたは、他の動き追跡装置と同じもしくは同様の装置であってもよくまたは装置は、ゴルフクラブの底面が地面と接触する場所と、クラブの打域にわたる動作方向および方位とを描くライボード装置のように簡単であってもよい。また、ゴルフクラブヘッドの打面1020上に配置される基本的なテープ装置を使用して、ボールがスイートスポットで打たれているかまたは中心から外れて打たれているかどうかを決定するべくゴルフボールが打たれている打面1020の部分に関するデータを供給してもよく、それにより、結果を最適化するためにスイングまたはクラブが調整を要する場合がある。
【0066】
十分な数のスイングおよび「練習」または「サンプル」ショットが行なわれて、信頼できるフィッティングをもたらす望ましいショットのサンプルを供給した後、ゴルフおよび/またはフィッティング専門家は、収集されたデータを使用して、ゴルファーが従来の好ましいスイングメカニズムにしたがってゴルフスイングをより規則的に行なうを助ける視認できるスイングインジケータを有する特定のゴルフクラブヘッド102を勧めることができる。収集されまたは測定される特性のうちの幾つかとして、例を挙げると、スイング経路データ、軌跡、インパクト時のゴルフクラブの方向、ボールスピン、ボール飛行およびゴルファーの身体の寸法および人間工学的特性が挙げられる。スイングパターンを含むスイングの解析は、望ましいスイング経路、ゴルファーのスイングの傾向、および、必要とされる特定の変更をより視覚的に目立たせることができるようなゴルファーの現在のスイング経路の変更を決定するために使用することができる。曲げ特性およびフレックス特性は、クラブのクラブシャフトが特定のスイング傾向を伴うゴルファーの能力を最大にするものとして適しているかどうかを決定するために解析(例えば、コンピュータ解析)を行なうことができるように決定されて示されてもよい。例えば、好ましい硬さ、好ましいキックポイント位置および特定の場所に配置されるシャフト補強装置の効果である。
【0067】
図5Cは、デジタルビデオなどのビデオグラフィック形態でゴルファーの2つのスイングを例示的に描く2つのそれぞれのスイング特性出力1051、1052を描いているディスプレイ1050を示している。1つの構成において、表示されたスイング1051は、プロゴルファーまたは好ましいスイングメカニズムを伴う「仮想ゴルファー」を含む他のゴルファーの好ましいスイングのビデオグラフィック画像であってもよい。右側のゴルフスイング1052は、フィッティングシステム1000で現在解析されているゴルファー10の実際のスイングであってもよい。ディスプレイ1050上での分割スクリーン比較により、視認できるスイングインジケータ、シャフト特性、およびゴルファーが好ましいパフォーマンスを達成するべく好ましい局面でスイングするのを容易にするためのアライメント補助および他の特徴などの特定のゴルフクラブ特徴に関してゴルファーが解析されて適合されてもよい。例えば、ゴルファーのバックスイング経路1055A、1055Bがスイング1051、1052中に比較されてもよい。同様に、ゴルフクラブヘッド1056A、1056Bの方向、ゴルファーの腕および手の位置1057A、1057B、および頭部位置1058A、1058Bが視覚的に比較されてもよい。他の比較および解析が公知のように行なわれてもよい。ここではディスプレイ1050がゴルファーのスイングに関するビデオグラフィック情報を示すが、ディスプレイ1050は、ゴルファー10を適合する際に利用される様々な他の特性の出力を含む他の解析局面中に利用されてもよい。また、図5Bに示されるように、ディスプレイ1050は、フィッティング経験を促すために使用されてもよく、また、フィッティングプロセス中にゴルファーに見えてもよい。しかしながら、様々な形態の出力を使用して、スイング解析を行なうことができるとともに、ゴルファーのスイングに関する出力データをゴルファーまたはゴルフプロ選手に対して提供できる。
【0068】
したがって、前述したフィッティングプロセスを使用すると、補強ストリップ300を特に利用して、フレックス、硬さおよびキックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の柔軟性特性および硬さ特性を調整して制御し、特定のスイングタイプまたはゴルファーの傾向にフィットするようにゴルフクラブシャフト106をカスタマイズできる。例えば、前述したフィッティングプロセスは、補強ストリップ300を用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法と併せて使用できる。方法は、ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定することおよび測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定することを含む。方法は、決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択することおよび選択された補強ストリップ300をゴルフクラブシャフトに係合させることを更に含み、補強ストリップの長手方向軸は、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる。方法は、望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めすることを更に含む。方法は、シャフトの望ましいフレックスポイントを決定する工程を更に含むことができる。
【0069】
III.結論
以上の説明および添付図面には、構造、特徴、要素、ならびに構造、特徴、および要素の組み合わせの様々な実施例に関連して本発明が記載される。しかしながら、本開示により果たされる目的は、本発明に関連付けられる様々な特徴および概念の例を与えることであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者であれば分かるように、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱することなく前述した態様に対して多くの変形および改良がなされてもよい。
【0070】
例えば、先の説明では、ウッド型ゴルフクラブについて詳しく記載されるが、これは、アイアン型ゴルフクラブがこの開示の範囲外であることを示唆しようとするものではない。逆に、アイアン型ハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジ等)、チッピングクラブなどのアイアン型ゴルフクラブがこの開示の範囲内に含まれる。そのようなアイアン型ゴルフクラブは、打球フェース部、打球フェースの反対側の後部、クラウン(またはトップ)部、ソール部、トウ端部およびヒール端部を有するアイアン型クラブヘッド本体を含んでもよい。
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、ゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置に関する。この開示の特定の実施局面は、ゴルフクラブシャフトに適用されてゴルフクラブシャフトの柔軟性特性および硬さ特性に影響を与える補強ストリップを伴うゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ゴルフは、多種多様なプレーヤ-異なる性別および大きく異なる年齢および/または技能レベルのプレーヤ-によって楽しまれる。ゴルフは、そのような様々な一群のプレーヤがゴルフイベントにおいて互いに直接に競争する場合であっても一緒にプレーできる(例えば、ハンディキャップ付きの採点法を用いて、異なるティーボックスを使用して、チーム形式で、など)とともに、依然としてゴルフ外出およびコンペを楽しむことができるという点においてスポーツ界ではいささか独特である。近年、これらのファクタは、テレビでのゴルフ番組(例えば、ゴルフトーナメント、ゴルフニュース、ゴルフヒストリー、および/または他のゴルフ番組)の利用可能性の増大、および、周知のゴルフスーパースターの台頭と共に、少なくとも部分的に、米国および世界中でゴルフの人気を高めてきた。
【0003】
全ての技能レベルのゴルファーは、自分達の腕前、低いゴルフスコアを向上させて、その次の成績「レベル」に達しようとする。全てのタイプのゴルフ用品の製造メーカーはこれらの要求に答えてきており、また、近年、業界は、ゴルフ用品の劇的な変化および改良に直面してきた。例えば、今では、幅広い範囲の異なるゴルフボールモデルが利用でき、これらのボールは、特定のスイング速度および/または他のプレーヤ特性または好みを補完するように設計されている。例えば、一部のボールは、より遠くにおよび/または真っ直ぐに飛ぶように設計され、また、一部のボールは、より高いまたはより平坦な軌道を与えるように設計され、また、一部のボールは、より多くのスピン、制御、および/または、感触(特にグリーン周りで)を与えるように設計され、また、一部のボールは、より速いまたは遅いスイング速度のために設計される。低いゴルフスコアを助けることを約束する多くのスイングおよび/または補助教具も市場で利用できる。
【0004】
プレー中にゴルフボールを動かす唯一の道具であるゴルフクラブは、近年、多くの技術的研究および進歩の対象にもなってきた。例えば、市場は、近年、パターデザイン、ゴルフクラブヘッドデザイン、シャフト、およびグリップの劇的な変化および改良を見てきた。また、ゴルフクラブの様々な要素および/または特性とゴルフボールの特性とを特定のユーザのスイング特徴または特性(例えば、クラブフィッティング技術、ボール発射角測定技術、ボールスピン速度など)により良く適合させるために、他の技術的進歩が努力してなされてきた。
【0005】
近年、業界はゴルフ用品の劇的な変化および改良に直面してきたが、一部のプレーヤは、意図する望ましい方向でおよび/または意図する望ましい飛行経路を伴ってゴルフボールを確実に打つことに困難を覚え続けている。したがって、当技術分野においては、ゴルフクラブ技術の更なる進歩の余地がある。
【発明の概要】
【0006】
開示の概要
以下は、本開示の基本的な理解および本開示の様々な局面を与えるために本開示の局面の一般的な概要を示す。この概要は、決して本開示の範囲を限定しようとするものではなく、以下のより詳細な説明のための総括および文脈を単に与えているにすぎない。
【0007】
この開示の局面は、ゴルフクラブシャフトを補強するための装置であって、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップを含む装置に関する。ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成されてもよい。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときにゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されてもよい。ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの外面に係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含んでもよい。
【0008】
この開示の更なる局面は、ゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップとを含むゴルフクラブシャフトキットに関する。ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成される。また、ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときにゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成される。
【0009】
この開示の更なる局面は、補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法に関する。方法は、ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定する工程と、測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定する工程とを含む。また、方法は、決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択する工程と、選択された補強ストリップをゴルフクラブシャフトに係合させる工程であって、補強ストリップの長手方向軸が、補強ストリップがゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる、工程とを更に含む。また、方法は、望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めする工程を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面には、本発明が一例として示されており限定されない。図中、同様の符番は全体にわたって同様の要素を示す。
【図1】この開示の少なくとも幾つかの例に係るゴルフクラブ構造を全体的に示している。
【図2】図2Aおよび2Bは、ゴルフクラブのシャフト特性を含む特性を描く説明図である。
【図3A】この開示の局面に係る補強ストリップの例示的な態様の斜視図である。
【図3B】図3Aの補強ストリップが係合されたゴルフクラブシャフトを伴うゴルフクラブ構造の斜視図である。
【図3C】図3Bに示されるゴルフクラブシャフトおよび取り付けられた補強ストリップの断面図である。
【図4A】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4B】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4C】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図4D】ゴルフクラブシャフトに対する補強ストリップの例示的な効果を図式的に描く、ストリップが取り付けられたゴルフクラブの例示的な態様である。
【図5A】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【図5B】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【図5C】ゴルフクラブをフィットさせる方法および関連する装置の局面を例示的に描いている。
【0011】
これらの図に示される様々な部分は必ずしも一定の倍率で描かれていないことに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
以下の説明および添付図面は、本開示の実施例に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置の特徴を開示する。
【0013】
I.本開示に係るゴルフクラブ、ゴルフクラブシャフト補強装置および方法の実施例の一般的な説明
前述したように、一部のプレーヤは、意図する望ましい方向におよび/または意図する望ましい飛行経路でゴルフボールを確実に打つことに困難を覚える。したがって、本開示の局面は、プレーヤが意図する望ましい方向におよび/または意図する望ましい飛行経路でボールを確実に打つのを助けるべく構成されたゴルフクラブに向けられる。本開示の特定の局面は、シャフトの硬さ特性および柔軟性特性に影響を与えるように装置がシャフトに適用されるゴルフクラブシャフトに関する。本開示の幾つかの局面によれば、ゴルフクラブシャフトの硬さの増大は、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときにゴルフクラブが特定の軌道および/またはスピンをゴルフボールに与えるのに役立つ。
【0014】
ゴルフクラブのシャフト部材は、「フレックス」、「硬さ」、「キックポイント」等を含む幾つかの特性を示す。用語「フレックス」とは、ゴルフクラブシャフトが示す柔軟性(すなわち、曲げ)の大きさのことである。用語「硬さ」とは、所定の接線方向の力がゴルフクラブヘッドに加えられるときにシャフトに生じる撓みの大きさのことである。用語「キックポイント」(フレックスポイントまたはベンドポイントとしても公知である)とは、ゴルフクラブシャフトが最大フレックス量を示す場合のゴルフクラブシャフトのポイントのことである。ゴルフクラブシャフトのそのような特性は、ゴルフクラブによって打たれるゴルフボールの軌道および距離に影響を及ぼす。
【0015】
例えば、フレックスは、ゴルフショットの軌道および距離に影響を及ぼし、特定のゴルファーがゴルフクラブから最適な性能を得るために必要とするシャフトのタイプを決定するときに考慮されるべきである。また、特定のゴルファーにとって最適なフレックス量は、特定のゴルファーのスイングの特徴に直接に関連付けられる。例えば、ゴルファーのスイングテンポ(すなわち、ゴルファーのスイングの経過時間)およびゴルファーのスイング速度(すなわち、インパクト時のクラブヘッドの速度)は、特定のゴルファーにとって最適なフレックス量を決定する際の2つの要因である。一般に、ゴルファーのスイング速度およびテンポが速い場合、ゴルファーは、ゴルフクラブから最適な性能を得るために、より硬いシャフトを必要とする。逆に、ゴルファーのスイング速度およびテンポが遅い場合、ゴルファーは、ゴルフクラブから最適な性能を得るために、硬さが低いシャフトを必要とする。
【0016】
ゴルフクラブシャフトのフレックス特性と同様に、ゴルフクラブシャフトの長さに沿うキックポイントの位置は、ゴルフショットの軌道および距離に影響を及ぼす。シャフトのキックポイントの位置は、しばしば、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときにゴルフクラブヘッドの方向に影響を与える。シャフトのフレックスおよび硬さならびにキックポイントが特定のゴルファーのスイング特性に合わせてカスタマイズされない場合、ゴルフクラブの性能は、それがその特定のゴルファーに関連するように最適化されない場合がある。
【0017】
ゴルフクラブシャフトは、特定のフレックス量をシャフトに与えるように製造できる。例えば、シャフトのフレックスは、通常、(最も柔軟なものから最も柔軟性が低いものへと順に)L(レディース)、A(シニアまたはアマチュア)、R(レギュラー)、S(スティフ)、および、X(エキストラスティフ)といった5つの文字のうちの1つによって定められる。同様に、ゴルフクラブシャフトは、シャフト上の特定の位置にキックポイントを与えるように製造できる。例えば、ゴルフクラブシャフトをテーパ状にすることができおよび/またはゴルフクラブシャフトの厚さを特定の位置で減少させあるいは増大させることができる(例えば、節を与えるため)。しかしながら、ゴルフクラブシャフトが製造中にどのように形成されるかにかかわらず、シャフトが(例えば、所定のフレックス、硬さおよびキックポイントを伴って)製造されると、ゴルフクラブシャフトの特性を容易に変えることができない。
【0018】
したがって、本発明の局面は、ゴルフクラブシャフトの特性を迅速にかつ容易に変えることができるようにする装置に関する。例えば、本開示の特定の局面によれば、シャフトのフレックス、硬さおよびキックポイントなどのゴルフクラブシャフトの特性を、シャフト自体の構造を変えることなく迅速にかつ容易に調整できる。また、本開示の特定の局面は、シャフトの硬さ特性および柔軟性特性に影響を与えるようにゴルフクラブのシャフトと係合される材料から成る補強ストリップに関する。例えば、この開示の局面によれば、材料の補強ストリップは長手方向繊維を含むテープであり、該テープは、長手方向繊維がゴルフクラブのシャフトの長手方向軸に沿って延びるように適用される。
【0019】
この開示の更なる局面は、(例えば、前述したタイプの)ゴルフクラブシャフト補強装置を含むウッド型またはアイアン型のゴルフクラブ構造に関する。そのようなゴルフクラブ構造は、ゴルフクラブヘッド(例えば、ウッド型またはアイアン型のゴルフクラブヘッド)、ゴルフクラブヘッドに取り付けられるゴルフクラブシャフト、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトのうちの1つ以上と一体の部品として設けられるホーゼル部材、シャフトに取り付けられるグリップまたはハンドル等のうちの1つ以上を更に含んでもよい。
【0020】
この開示の更なる局面は、この開示の実施例に係るアイアンまたはウッド型ゴルフクラブ構造を製造するための方法に関する。そのような方法は、例えば、任意の所望の順序でおよび/または組み合わせで、以下の工程、すなわち、(a)例えばゴルフクラブシャフト補強装置を製造するまたはさもなければ構成することにより、それを第三者供給元から得ることで、前述した様々なタイプの(後述する様々な構造特徴および/または、配置のうちのいずれかまたは全てを含む)ゴルフクラブシャフト補強装置を用意する工程、(b)別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトのうちの1つ以上と一体の部品として設けられるホーゼル部材でシャフト部材とゴルフクラブヘッド(例えば、ウッド型またはアイアン型のゴルフクラブヘッド)とを係合させる工程、(c)グリップ部材とシャフト部材とを係合させる工程、(d)ゴルフクラブシャフト補強装置をゴルフクラブシャフトに係合させてゴルフクラブシャフトの特性に影響を与える工程などのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0021】
先に与えられた開示の様々な実施局面の一般的な説明を鑑みて、以下、本開示に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブシャフト補強装置の様々な特定の実施例の更なる詳細な説明を行なう。
【0022】
II.本開示に係るゴルフクラブ、ゴルフクラブ補強装置および方法の実施例の詳細な説明
以下の説明および添付図面は、本開示に係るゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な実施例を記述する。同じ符番が複数の図面に現れる場合、符番はこの明細書および図面において同じまたは同様の部分を全体にわたって示すように首尾一貫して使用される。
【0023】
本開示の1つ以上の局面に係る例示的な態様を図1に示す。図1は、本開示に係るウッド型ゴルフクラブ100の一例を全体的に示している。図1に見られるように、ゴルフクラブはクラブヘッド本体102を含む。クラブヘッド本体102は、この開示から逸脱することなく、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の材料からおよび/または従来の局面で構成されることを含めて、任意の適したもしくは望ましい局面でおよび/または任意の適したもしくは望ましい材料から構成されてもよい。例えば、クラブヘッド本体102は打球フェース部108(打球フェース部と一体に形成される打球フェースプレートまたはフェースプレートおよびフレーム部が共に打球フェース部全体を構成するようにフレーム部材に取り付けられる打球フェースプレートを含む)を含んでもよい。また、クラブヘッド本体102は、打球フェースと反対側の後部110と、クラウン(またはトップ)部112と、ソール部114と、トウ端部116と、ヒール端部118とを含んでもよい。本開示の幾つかの局面によれば、ゴルフクラブヘッド本体の寸法は、200〜500立方センチメートルの体積を含んでもよい。
【0024】
この開示から逸脱することなく、多種多様なクラブヘッド全体構造が可能である。例えば、必要に応じて、前述したクラブヘッド本体102の様々な個々の部分の幾つかまたは全ては、(例えば、接着剤またはセメントによって;溶接、はんだ付け、蝋付け、または、他の融合技術によって;機械的なコネクタによってなど)互いに接続される多部品から形成されてもよい。様々な部分(例えば、トップ部、ソール部、クラウン部材など)が、軽金属材料(例えば、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金等、複合材料、高分子材料等)を含む金属材料などの当技術分野において従来から公知でありかつ使用される材料を含む任意の所望の材料および異なる材料の組み合わせから形成されてもよい。クラブヘッド本体102および/またはその様々な部分は、鍛造、鋳造、成型によって、および/または当技術分野において公知である従来の技術およびプロセスを含む他の技術およびプロセスを使用して形成されてもよい。
【0025】
また、この開示に係るゴルフクラブ構造において、ゴルフクラブ構造全体(ウッドまたはアイアン)は、ホーゼル領域と、ホーゼル領域内に受けられおよび/または挿入されおよび/または挿通されるゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブシャフトに取り付けられるグリップまたはハンドル部材とを含んでもよい。例えば、図1に見られるように、ゴルフクラブ100は、ホーゼル領域104と、ゴルフクラブシャフト106と、グリップまたはハンドル部材107とを含む。クラブヘッド102、ホーゼル104、シャフト部材106およびグリップ107を含むゴルフクラブ100の部分は、後述するような局面で構成されて係合され得る。
【0026】
随意的に、必要に応じて、外部ホーゼル領域104が排除されてもよく、また、ゴルフクラブシャフト106が(例えば、クラブヘッドのトップに設けられる開口を通じて、(例えば、クラブヘッドにより画定される内部室内に設けられる)内部ホーゼル部材を介してなど)ヘッド部材102内に直接に挿入されおよび/またはさもなければヘッド部材102に取り付けられてもよい。ホーゼル部材104は、クラブヘッド構造の一部として一体に形成されてもよく、または、別個に形成されてクラブヘッド構造と(例えば、接着剤またはセメントによって;溶接、蝋付け、はんだ付け、または他の融合技術によって;機械的なコネクタ等によって)係合されてもよい。従来のホーゼルおよびそれらのアイアンまたはウッド型クラブヘッド構造における介在は、この開示から逸脱することなく使用されてもよい。
【0027】
また、グリップまたはハンドル部材107は、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の局面を含む任意の適したまたは望ましい局面で、例えば接着剤またはセメントを使用して、溶接、はんだ付け、蝋付け等によって、機械的なコネクタ(ネジ、保持要素など)を介して、ゴルフクラブシャフト106に取り付けられ、ゴルフクラブシャフト106と係合され、および/またはゴルフクラブシャフト106から延びてもよい。他の例として、必要に応じて、グリップまたはハンドル部材107は、ゴルフクラブシャフトと単一の一部品構造として一体に形成されてもよい。また、任意の望ましいグリップまたはハンドル部材の材料は、例えばゴム材料、革材料、ゴムまたはコードを含む他の材料またはそれに埋め込まれる他の繊維材料、高分子材料、コルク材料等を含めて、この開示から逸脱することなく使用されてもよい。
【0028】
ゴルフクラブシャフト106は、この開示から逸脱することなく、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の局面を含む任意の適したまたは望ましい局面でクラブヘッド本体102内に受けられ、クラブヘッド本体102と係合され、および/またはクラブヘッド本体102に取り付けられてもよい。より具体的な例として、ゴルフクラブシャフト106は、ホーゼル部材104を介してクラブヘッド本体102と係合されてもよくおよび/またはクラブヘッド本体102内へ延びるシャフト受けスリーブまたは要素を介して例えば接着、セメント、溶接、はんだ付け、機械的なコネクタ(ネジ、保持要素など)等によってクラブヘッド本体102に直接に係合されてもよい。必要に応じて、ゴルフクラブシャフト106は、ヘッドに対して1つのシャフトを他のシャフトと容易に交換できるように、機械的なコネクタを使用して解放可能な局面でクラブヘッド本体102に接続されてもよい。
【0029】
また、ゴルフクラブシャフト106は、グラファイト系材料、複合材料または他の非金属材料、スチール材料(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム材料、他の金属合金材料、高分子材料、様々な材料の組み合わせなどの当技術分野において公知でありかつ使用される従来の材料を含む任意の適したまたは望ましい材料から形成されてもよい。例えば、この開示の幾つかの局面によれば、シャフト106はスチールまたはグラファイトのいずれかから成ってもよい。スチールシャフトは、一般に、グラファイトシャフトよりも重く、グラファイトシャフトよりも低いトルク比率を有する。スチールは、一般に、グラファイトよりも耐久性があり、損傷し難い。逆に、グラファイトは、一般に、軽量であり、選択される特定のグラファイトに応じて選ぶためにより高いトルク比率およびトルク範囲を利用できる。グラファイトシャフトは、しばしば、高い硬さおよび性能を与える巻回繊維の3つの層を有する。
【0030】
シャフト106は、長さ、材料組成、硬さ、フレックスおよび他の特質および特徴が変えられてもよい。例えば、シャフト106は、その特定の寸法、特にその長さが変化してもよいが、直径などの他の特性が変化してもよい。シャフト106がテーパ状のチューブであってもよい。1つの形態において、シャフト106は、グリップの近傍で約0.5インチの直径を有するとともに、グリップ107と反対側の端部が一般にグリップ近傍の直径よりも小さい直径(例えば、0.5インチ未満)を伴って最も狭くなるまでシャフト106の長さに沿って下方へと連続的に先細っている。
【0031】
既に簡単に説明したように、フレックス、硬さ、およびキックポイントの位置などの異なる特性を有するゴルフクラブシャフトは、それが特定のスイング伴う特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与える。例えば、異なるシャフトを除いて実質的に同一な2つのゴルフクラブ間でシャフトの硬さを変える例示的なデモンストレーションは、ゴルフクラブヘッドと反対側のゴルフクラブの端部をクランプして、重量を支えることができる固定された動かない位置にゴルフクラブを保持することにより行なわれてもよい。その後、所定の錘が、ゴルフクラブヘッドを伴うゴルフクラブの端部から吊るされてもよい。特に、錘は、ゴルフクラブヘッドの前面に加えられまたは前面から吊るされてもよい。一端が強固にクランプされかつゴルフクラブの反対側の端部から錘を吊るした状態で、ゴルフクラブは片持ち部材を形成する。しかしながら、シャフトは、剛体のままではなく、代わりに、錘がゴルフクラブから吊るされている場所に近づけば近づくほど増大する曲げを呈しており、そのため、ゴルフクラブヘッドは、ユーザが釣竿をしっかりと握っている端部と反対側の端部に力が加えられるときに釣竿が撓るのと同じ程度に撓ると見なされ得る。ここで、シャフトが更に硬いシャフトである点を除いて実質的に同一な第2のゴルフクラブを用いて同じデモンストレーションが行なわれてもよい。ここでは、デモンストレーションで使用される第2のゴルフは、シャフトの高い硬さ特性に起因して、第1のゴルフクラブと同じ程度まで撓らないまたは曲がらない。2つの所定のシャフトがそれらの硬さだけを変える場合について他の観点から述べると、硬い方のシャフトを硬さが低い方のシャフトと同じ大きさまでたわませるまたは撓らせるためには、硬い方のシャフトに更に大きな力を加える必要がある。
【0032】
前述した例示的なデモンストレーションがゴルファーのスイングと関連付けられてもよい。ゴルファーがダウンスイングを始めるにつれて、ゴルファーは、グリップでゴルフクラブを握っている自分の手を引き寄せ始め、また、シャフトは、ゴルフクラブヘッドが当初はダウンスイングの始めにゴルファーの手に後れを取るため曲げを呈する。ゴルファーの手はゴルファーの周囲でシャフト(およびシャフトの反対側の端部のゴルフクラブヘッド)を動かしているが、シャフトはやや遅れる。しかしながら、シャフトの遅れにより、エネルギがシャフトの曲げの形態でシャフトに蓄えられる。このとき、ゴルファーがダウンスイングを続けるにつれて、シャフトは、その物理的な硬さ特性によりそれが更に曲がることができる程度まで更に曲がり続ける。ある時点で、シャフトは、ゴルファーのスイングの速度と比べたその硬さに基づいて、その最大の曲げに達し、その後、シャフトは、その蓄えられたエネルギを解放し始めて、真っ直ぐになり始める。ある場合には、ゴルファーの左肘が真っ直ぐになり始めるときにシャフトがその最大曲げに達する(右利きのゴルファーの場合)ことが好ましい場合がある。前述したように、この時点で、シャフトが真っ直ぐになり始め、それにより、ゴルフクラブヘッドの速度が増大する。言うまでもなく、クラブヘッドがゴルフボールをインパクトするときのクラブヘッド速度の増大は、そのまま、ゴルフボールの初期速度の増大をもたらし、それにより、ボールが一般に更に遠くに飛び、これは大抵の場合にゴルフのゲームにおいて望ましい。打球面のインパクト時のゴルフクラブヘッドの速度を最大にするまたは最適化するために、シャフトは、ゴルフクラブヘッドとゴルフボールとのインパクトと同時にシャフトが真っ直ぐになり終えるように構成しまたは選択することができる。一般に、ゴルフクラブヘッドは、シャフトが真っ直ぐになると同時に最大のスイング速度で移動している。これは、曲げの状態でポテンシャルエネルギとして蓄えられた全てのエネルギが解放されるからである。しかしながら、シャフトが真っ直ぐになった後でかつゴルフクラブヘッドがゴルフボールをインパクトする前にゴルフクラブヘッド(およびシャフト)が特定の距離/時間にわたって移動し続ける場合には、エネルギが失われる。これは、シャフトの曲げによって再びではあるが最初のダウンスイング中とは反対の方向でエネルギが蓄えられ始めるからである。したがって、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールをインパクトするときに一貫してシャフトが真っ直ぐになることが望ましい。
【0033】
したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイングが生み出している力を最適化するためにインパクトの瞬間に真っ直ぐになり、したがって、ゴルフボールの飛距離を最大にするシャフトを伴うゴルフクラブを有することが望ましい場合がある。したがって、ゴルフクラブヘッドは、所定のゴルファーのスイング等に関して可能な限り速く移動している。そのため、シャフトは、しばしば、ゴルファーのスイング特性に応じた前述した最適なタイミングおよびシャフトの直線化を達成するように選択される。例えば、ゴルファーが非常に速いスイングを有するが柔軟なシャフトを伴うゴルフクラブを有する場合、ゴルファーのショットは、ゴルファーが自分のスイングエネルギを最適化していた場合に飛び得るほど遠くには飛ばない。これは、シャフトがシャフトの曲げの形態でエネルギを吸収してしまったからであり、また、シャフトが既に蓄えていたものをインパクトの瞬間に完全に解放せず、インパクト時のゴルフクラブヘッド速度が最大でなかったからである。スイングエネルギが無駄にされ、それに伴うショットが最大飛行距離を達成しない。一方、ゴルファーがゆっくりとしたスイングを有するが非常に硬いシャフトを選択する場合には、逆の理由により、同様のショットが非効率的になってスイングエネルギを最大にできない。この場合、シャフトは真っ直ぐになるが、ゴルファーは依然としてダウンスイング中であって、ゴルフクラブヘッドがシャフトよりも先に移動し、そのため、シャフトが前方に曲げられる。先と同様、インパクト時の曲がったシャフトは、無駄なスイングエネルギおよびインパクト時の遅いゴルフクラブヘッド速度と同じである。また先と同様に、ゴルフボールのインパクト後の飛行距離が最大にならない。したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイングおよびスイングエネルギを最大にしてゴルファーのショットを最適化するためにゴルファーのスイングを補完する硬さ特性を有するシャフトを含むゴルフクラブを有することが望ましい。
【0034】
クラブシャフトの早過ぎるまたは遅い直線化により、ゴルフショットの方向性がかなり変えられる場合もある。これは、ゴルフクラブヘッドが打域を通じて移動してゴルフボールと接触するときにゴルフクラブヘッドがとる方向および移動経路が変化する可能性があるからである。したがって、ゴルフボールは、打面のスイートスポットで打たれない場合がある。例えば、理想的には、クラブヘッドの打球フェース部は、最大の大きさの距離をもって正確なゴルフショットを達成するためにゴルフボールとのインパクト時に「スクウェア」(すなわち、好ましくは直線)でなければならない。しかしながら、前述したように、ゴルフスイングの全体にわたってシャフトが撓り、結果として、クラブヘッドの位置が変わる。シャフトが特定のゴルファーのスイングのための相補的なフレックス量を有しておらず、クラブシャフトの直線化が早いまたは遅い場合には、特定のゴルファーがスクウェアなクラブフェースでボールと接触する機会は少ない。言い換えると、特定のゴルファーにとって「不適切な」フレックス量であると、インパクト時に打球フェースの位置がずれ、その結果、ゴルフショットが的外れとなって意図しない軌道を成す。
【0035】
例えば、ゴルフボールは、所望の飛行経路からそれた初期方向経路をとる場合がある。ボールにスピンがかかって、それにより、ゴルフボールが不用意に「フック」または「スライス」の飛行経路を伴って飛行する場合もある。更に、打たれたゴルフボールは地面に対して望ましい初期ボール飛行角度を伴って飛行せず、それにより、ボールが「テンプラし」またはトップして打たれ、それにより、転がり中、飛び跳ね中または地面の表面をかすめて飛んでいる最中ではなくボールが空中を移動している間にボールの飛行距離の大部分が生じるような空中を通じた高いロフトを伴う飛行ではなく、地面をかすめて飛ぶ場合もある。一般に、シャフトが特定のゴルファーにとって非常に硬い場合には、ゴルフボールの軌道は、適切にフィットしたシャフトと比べて、任意の所定のロフトにおいて更に低くかつ短くなる可能性がある。また、ゴルフボールの軌道は、フェード経路(すなわち、右利きのゴルファーの場合には右へ、また、左利きのゴルファーの場合には左へ)を辿り易くなる場合がある。これは、非常に硬いシャフトを用いると、クラブフェースをスクウェアにするのが更に難しく、そのため、打球フェースがインパクト時に開き易いからである。逆に、シャフトが特定のゴルファーにとって十分に硬くない場合には、ゴルフボールの軌道は、適切にフィットしたシャフトと比べて、任意の所定のロフトにおいて更に高くなる可能性がある。また、ゴルフボールの軌道は、フェード経路(すなわち、右利きのゴルファーの場合には左へ、また、左利きのゴルファーの場合には右へ)を辿り易くなる場合がある。これは、非常に柔軟なシャフトを用いると、打球フェースがインパクト時に閉じ易いからである。
【0036】
また、先に簡単に説明したように、異なるキックポイントを有するゴルフクラブシャフトも、それが特定のスイングを伴う特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与える。様々なシャフトモデルがそれらの長さに沿う様々なそれぞれの位置にキックポイントを有するように設計されてもよい。ある場合には、シャフトは、低い、中間のまたは高いキックポイントを有するように汎用化されてもよい。シャフトのキックポイントは、しばしば、ゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときのゴルフクラブヘッドの方向に影響を及ぼす。したがって、キックポイントの位置がショット傾向を変える場合がある。そのため、ゴルファーは、自分のスイング傾向、スイング速度およびゴルフ技能を補完するために特定の位置にキックポイントを有するゴルフクラブを選択する場合がある。一般的に言えば、高い(ゴルフクラブのグリップ端の近傍に)キックポイントを有するシャフトは、一般に、打ち上げが低いゴルフショットをもたらす。一方、低い(ゴルフクラブのヘッド端の近傍に)キックポイントを有するゴルフクラブシャフトは、一般に、打ち上げが高いゴルフショットをもたらす。
【0037】
図2A〜2Bは、ゴルフクラブの様々なシャフト硬さおよびキックポイントを示すゴルフクラブ100の説明図である。図2Aは、前述した原理と一致する5つの異なる硬さ特性を伴って構成されたゴルフクラブのフレックス特性を示している。このように、ゴルフクラブ100および特にシャフト106A〜Eは、図示のごとく最大フレックスの状態を呈することができ、ゴルフクラブ100のそれぞれの構成により様々な硬さの5つのそれぞれのシャフト106A〜Eと関連付けられるそれぞれの最大撓り200A〜Eを有するように方向付けられる。例えば、シャフト106A〜Eは、最大撓り状態で例示的に示されてもよく、エキストラスティフシャフト106A、スティフシャフト106B、レギュラーシャフト106C、シニアシャフト106D、およびレディースシャフト106Eとして例示されてもよい。これらの表示も、例示的であって理解を容易にして明確にするためのものであるが、大きく異なってもよい。例えば、他の構成では、最大撓り状態で示される同じ5本のシャフト106A〜Eの全てが、「レギュラー」シャフトとして特徴付けられまたはラベル付けされてもよく、また、全てが「レギュラー」シャフトとして特徴付けられているにもかかわらず様々な特定の硬さ特性を有してもよい。シャフト106Aが硬さの最も高いシャフトとして特徴付けられ、シャフト106Eが硬さの最も低いシャフトとして特徴付けられてもよく、したがって、シャフト106B〜Dが硬さに関してシャフト106Aとシャフト106Eとの間のラインに入る。また、図2Aには、この構成ではゴルフクラブ100に力が加えられるときに曲げられ得るゴルフクラブ(グリップ107を含む)のシャフト106の長さと同等のフレックス長さ215が示されている。また、ゴルフクラブ100および様々なシャフト106A〜Eを有するゴルフクラブ100の5つの構成のそれぞれは、シャフト106が図示のように曲がる符番205により象徴的に示される同じキックポイントを有するように示されている。これらのシャフト106A〜Eは共通のキックポイント205を有するが、様々な硬さを有するシャフト106A〜E間で様々なキックポイント205の位置が考えられ、これについて更に後述する。
【0038】
図2Bは、様々な硬さを有する所定のゴルフクラブ100におけるゴルフクラブシャフトの効果を更に示している。図2Bは、ゴルフクラブ100のグリップ端107でクランプされるゴルフクラブ100を例示的に描いている。クランプ220(ゴルファーのグリップと同じであってもよい)は、グリップ107とグリップ内に収容されるシャフト106の部分とを厳格な固定位置で強固に保持する。したがって、グリップ107を収容してクランプで保持されるシャフトの領域は、反対側のクラブヘッド102端から吊るされる錘225の形態の力が加えられるときに撓りまたは曲げを呈さない。先と同様に、ゴルフクラブ100は、前述したように錘225の形態の力が加えられる結果として撓り状態で示される一連の5本のシャフト106A〜106Eを伴って示されている。ここで、ゴルフクラブのグリップ端107がクランプされて撓りまたは曲げを呈さないため、フレックス長さ215とシャフトの実際の長さとが異なる。したがって、図2Bに例示的に示されるゴルフクラブ100のフレックス長さ215は、グリップ107の一端からゴルフクラブヘッド102におけるシャフト106の反対側の端部まで延びる長さ210である。
【0039】
様々な硬さを有する様々なシャフト106A〜Eの構成間でのゴルフクラブ100の挙動の違いが示されている。先と同様に、シャフト106Aが最も硬さの高いシャフトであり、一方、シャフト106Eが最も硬さの低いシャフトであり、したがって、他のシャフトがそれぞれこれらの間に入る。図2Bから明らかなように、シャフト106の硬さが高ければ高いほど、所定の力225が所定の位置に加えられるときにシャフト106が呈する撓みまたは曲げが小さくなる。また、図2Bの説明図は、様々な硬さを有するシャフト106A〜E間でキックポイント205の位置も同様に異なることを示している。ここで、シャフト106Aが最も低いキックポイント205Aを有し、シャフト106Eが最も高いキックポイント205Eを有し、また、シャフト106B〜Dがこれらの間に入る関連するキックポイント205B〜Dを有する。この場合、キックポイント205位置の特定の位置の相違は、フレックス長さ215およびゴルフクラブ100の長さ210のそれぞれの長さと比べて僅かである。所定のゴルフクラブシャフト106A〜Eは、特定の所定の硬さ特性およびキックポイント205A〜Eを伴って形成されてもよい。しかしながら、シャフト106の硬さが異なること、またはキックポイント205の位置が異なることが好ましい場合がある。また、シャフト106の一部だけの硬さを変える一方で、シャフト106の残りの部分の当初の硬さを維持することが望ましい場合がある。例えば、シャフト106の一部の硬さを高めるがシャフトの残りの部分が当初の硬さ特性を呈し続けることができるようにすることにより、よりカスタマイズされた硬さ、キックポイントおよび関連する特性が望み通りに達成されてもよい。例えば、全体の硬さが変えられてもよく、および/またはキックポイント205の場所が移行されてもよい。具体的には、キックポイント205が更に高くなってゴルフクラブ100がその使用時に更に高い打ち上げ軌道/ボール飛行を与える傾向を有するように、キックポイント205がグリップ107へ向けてシャフト106の更に上側にシフトされてもよくまたはゴルフクラブ100が更に低い打ち上げ軌道/ボール飛行を与える傾向を有するようにキックポイント205がシャフト106の更に下側にシフトされてもよい。シャフト106の硬さを特定の領域で変えることにより、キックポイント205が結果的にシフトされて、シャフト106のフレックス長さ215が変えられ、それにより、曲げが生じる場所が変えられてもよい。
【0040】
したがって、言うまでもなく、フレックス、硬さ、キックポイント等のゴルフクラブシャフトの特性は、それが特定のゴルファーに関連するようにゴルフクラブの性能に影響を与えるとともに、ゴルファーの特定のスイング特性に影響を与える。また、言うまでもなく、特定のゴルファーに最も良く適するフレックス、硬さおよびキックポイントを決定することならびにそのような特性を与えてその特定のゴルファーのためのゴルフクラブの性能を最適化するようにゴルフクラブシャフトをカスタマイズすることは有益である。
【0041】
図3Aは、この開示の局面に係る補強装置の例示的な態様である。補強装置300は、シャフトの特性をカスタマイズして特定のゴルファーのためのゴルフクラブの性能を最適化するためにゴルフクラブシャフトと係合されるように構成される。図3Aに見られるように、補強装置は300は、ストリップの形態である。補強装置300は、柔軟性、硬さおよびキックポイント205の位置を含むゴルフクラブシャフト106の特性に影響を与え、前記特性を調整しおよび/または前記特性を制御するために、ゴルフクラブシャフト106の外面と係合される。例えば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106の一部と係合するときにゴルフクラブシャフト106の一部の硬さを増大させるように構成され得るが、依然としてゴルフクラブシャフト106がゴルフクラブシャフト106の他の位置でフレックスなどのその当初の特性を保持できるようにする。
【0042】
この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は比較的硬質で剛性のある材料である。したがって、この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300が取り付けられるゴルフクラブシャフト106の部分を補強するための補強材としての機能を果たす。比較的硬質で剛性のある材料の例としては、硬化繊維メッシュ、プラスチック、熱可塑性物質、事前に硬化されたカーボン、ゴム、ポリマー、高分子材料、金属、および他の材料等が挙げられる。
【0043】
この開示の特定の局面によれば、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300の剛性および硬さを増大させる長手方向繊維302を含むことができる。補強ストリップ300の長手方向軸に沿って長手方向に繊維302を設けることにより、繊維302が補強ストリップ300に対して引張強度および剛性を与えることができる。本開示の幾つかの態様によれば、繊維302は、補強ストリップ300の長手方向軸に対して角度を成して設けられてもよい(例えば、補強ストリップ300の長手方向軸に対して1°〜90°)。また、本開示の幾つかの態様によれば、繊維302は、互いから異なる角度で設けられて互いに重なり合ってもよい(例えば、1つ以上の繊維から成る第1の組が補強ストリップ300の長手方向軸に対して30°を成して設けられてもよく、また、1つ以上の繊維から成る他の組が補強ストリップ300の長手方向軸に対して90°を成して設けられてもよい)。そのような局面で繊維302を設けることにより、繊維302は、高い引張強度および剛性を補強ストリップ300に対して与えることができる。長手方向繊維302として使用される材料の例としては、硬化繊維、プラスチック、熱可塑性物質、事前に硬化されたカーボン、ゴム、ポリマー、高分子材料、金属、および他の材料等が挙げられる。本開示の他の態様によれば、補強ストリップ300は比較的柔軟であってもよいが、長手方向繊維302は実際に剛性および硬さを補強ストリップ300に対して与える。
【0044】
図3Bから分かるように、補強ストリップ300はゴルフクラブシャフト106と係合されてもよい。補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106と係合されると、補強ストリップ300が係合されるゴルフクラブシャフト106の部分の硬さが増大される。図3Bから分かるように、補強ストリップ300は、該補強ストリップ300の長手方向軸がゴルフクラブシャフト106の長手方向軸と平行な方向に延びるようにゴルフクラブシャフト106と係合されてもよい。すなわち、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106と係合すると、補強ストリップ300の長手方向軸(長手方向繊維302の長手方向軸を含む)がゴルフクラブシャフト106の長さに沿って延びる。
【0045】
図3Cは、補強ストリップ300が取り付けられた状態のゴルフクラブシャフト106の断面図である。図3Cから分かるように、補強ストリップ300はゴルフクラブシャフト106の全周にわたって延びていない。その代わり、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の全周よりも短いゴルフクラブシャフト106の外周部にわたって延びる。無論、ゴルフクラブシャフト106の全周が取り囲まれることをゴルファーが望んだ場合には、複数の補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106に適用できる。また、この開示の他の態様によれば、補強ストリップ300をそれがゴルフクラブシャフト106の全周を取り囲むような幅をもって形成できる。なお、更なる剛性を与えてゴルフクラブシャフト106の硬さを増大させるために複数の補強ストリップ300を互いに上下に重ねて位置させることができる。
【0046】
本開示の局面によれば、補強ストリップ300の幅を1.0〜0.1インチ、0.8〜0.20インチ、0.5〜0.25インチにすることができる。また、補強ストリップ300の厚さを0.25〜0.03125インチ、0.125〜0.0625インチまたは0.03125インチ未満にすることができる。
【0047】
本発明の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300がテープである。例えば、補強ストリップ300を柔軟なテープまたは比較的硬質なテープにすることができる。補強ストリップが比較的硬質なテープである場合、補強ストリップ300は、それが連続的局面でゴルフクラブシャフト106の外面と係合するように、ゴルフクラブシャフト106の外面の曲率に適合する所定の曲率を有してもよい。補強ストリップ300が柔軟なテープである場合、補強ストリップがシャフト106に適合されると、本開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300のテープを、テープが更に硬質になるようにするその後のプロセスに晒すことができる。例えば、補強ストリップ300のテープを温度、湿気等に晒すことができる。その場合、補強ストリップ300の材料が硬化されまたは更に硬質にされる。
【0048】
この開示の幾つかの局面によれば、補強ストリップ300は、それをゴルフクラブシャフト106に取り付けることができるようにする接着面を含む。例えば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の外面と係合する接着剤を含む背面を有することができる。接着剤は、天候状態、極端な温度などの要素に晒すことを含むゴルフクラブの連続的な使用の全体にわたってゴルフクラブシャフト106の外面に対して補強ストリップ300を固定するのに十分強力でなければならない。しかしながら、本開示の特定の局面によれば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106と取り外し可能に係合するように構成されなければならない。言い換えると、そのような態様によれば、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106から比較的容易に外される。例えば、接着バッキング(例えば、接着面)の態様に関しては、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106から比較的容易に引き剥がすことができる。
【0049】
そのような接着バッキングだけが、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフト106に固定する取り外し可能な係合方法ではない。代わりに、補強ストリップ300をゴルフクラブシャフトの外面に解放可能な局面で固定する他の方法を使用できる。例えば、解放可能な機械的コネクタ、摩擦嵌合係合、磁気係合等を使用できる。無論、そのような取り外し可能に係合できる方法は本開示の範囲内であると見なされるが、他のより恒久的な係合方法も依然として本開示の範囲内に入ると考えられる。例えば、溶接、はんだ付け、蝋付け、または他の融合技術、解放不可能な機械的コネクタ等を使用できる。
【0050】
補強ストリップ300を任意の望ましい長さに変えることができる。例えば、補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフト106の全長にわたって延びることができ、または、ゴルフクラブシャフトの長さの半分未満にわたって延びることができ、あるいは、更には、数インチ以下のより短い長さにわたって延びることができる。なお、補強ストリップ300が実際にテープである場合には、ストリップ300の長さを所望の長さに調整することが比較的迅速で容易である。これは、テープを適した位置で容易に切断して所望の長さにできるからである。
【0051】
無論、補強ストリップ300の長さは望まれる目的に基づいて変えられる。また、ゴルフクラブシャフトの長さに沿う補強ストリップ300の位置は、望まれる目的に基づいて調整される。例えば、補強ストリップ300は、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフト106に沿う異なるポイントで係合されるときにゴルフクラブシャフトのキックポイントを変えられるように構成され得る(すなわち、寸法付けられる)。
【0052】
前述した説明に照らして、前述した補強ストリップ300により、フレックス、硬さ、キックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の特性を容易に調整して制御できることはことは言うまでもない。また、補強ストリップ300により、ゴルフクラブシャフト106のそのような硬さ特性および柔軟性特性を迅速にかつ容易に変えることができることは言うまでもない。例えば、ゴルフクラブシャフト106のそのような特性は、ゴルフクラブシャフト106自体の構造を変えることなく調整されてもよい。
【0053】
したがって、前述した補強ストリップ300は、ゴルフクラブシャフトを特定のゴルファーに合わせて容易にカスタマイズできるようにする。言い換えると、フレックス、硬さ、キックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の特性は、特定のゴルファーの特定のスイング特性に適合するように容易に調整されて制御され、それにより、ゴルフクラブシャフト106およびゴルフクラブ100の最適な性能が特定のゴルファーに関連するように与えられる。また、補強ストリップ300により、ゴルフクラブシャフト106の前述した特性を特定のゴルファーのスイングに合わせて微調整できることは言うまでもない。例えば、本開示の局面によれば、補強ストリップ300は、長さを容易に変えることができ(例えば、テープを所望の長さにカットできる)、更にシャフト106の長さに沿う任意の位置に容易に係合できる(例えば、テープをゴルフクラブシャフト106の外面に係合させることができる)。したがって、ゴルファーは、ゴルフ製造メーカーにより提供される共通の在庫シャフトにもはや頼る必要がない。それどころか、この場合、共通の在庫シャフトの硬さが特定のゴルファーにほぼ合っている(例えば、高いスイング速度およびテンポを有するゴルファーのためのスティフ(S)シャフト)場合であっても、補強ストリップ300は、シャフトを更にカスタマイズして微調整できるようにする(例えば、シャフト上の様々な位置でシャフトの硬さを変えることができ、キックポイントの位置を変えることなできるなど)。また、ゴルフクラブシャフトの特性が特定のゴルファーのスイング特性に適合しない場合(例えば、ゴルファーがそのゴルファーのスイングに合わないフレックスの既存のクラブを既に有する場合またはゴルファーが特定のクラブを手に入れたことに起因してそのゴルファーのスイングが変わってしまった場合)、既存のシャフトの硬さやキックポイント等を補強ストリップ300を用いて変えることは、ゴルフクラブ自体を交換することまたは更にはゴルフクラブのシャフトを交換することに比べて費用効率が高い。
【0054】
図4A〜4Dは、シャフト補強ストリップ300がゴルフクラブシャフトとフレックス、硬さ、およびキックポイントの属性とに対して与える例示的な効果を描く説明図である。参照のため、ゴルフクラブのシャフト106は、低い領域400A、中間領域400B、および高い領域400Cを有してもよい。低い領域400Aは、図示のように、ゴルフクラブヘッド102(および、ゴルフクラブ100の特定の構造がホーゼルを含む範囲では、ホーゼル104)に隣接するシャフトの領域である。低い領域400Aは、特にシャフト106がグリップ端からシャフト100の反対側の端部にあるクラブヘッド端へ向けて連続的に先細るときには、一般に最も小さい直径を有するシャフト106の部分である。高い領域400Cは、ゴルフクラブ100のグリップ端に隣接するシャフト106の部分であり、一方、中間領域400Bは、低い領域400Aと高い領域400Cとの間の領域である。シャフト補強装置300は、具体的には低い領域400A、中間領域400B、または高い領域400Cのうちの1つに合わせて構成されて寸法付けられてもよい。特定の寸法付けにより、シャフト補強装置300を長さおよび外周を含めて各領域400A〜Cに具体的に合わせることができる。
【0055】
図4Aは、シャフト補強装置300を何ら伴わないゴルフクラブ100を例示的に描いている。また、図4Aにおいて、ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブヘッド102からグリップ107へと延びるように示される(その最大撓り状態406Aで示されるような)フレックス長さを有する。図2Bにおいてグリップ107を有するシャフトの部分が曲げまたは撓りを呈さなかった場合と同様に、このグリップ107もほぼ真っ直ぐで剛体のままである。言い換えると、グリップ107が所定位置でクランプされ、したがって、グリップ107が曲がらなかった場合と同様に、ゴルファーがゴルフクラブのグリップ107を握ると、ゴルファーの手は、シャフトがグリップ107で曲がらないようにする(クランプのような)固定力として作用する。ゴルファーはグリップ107上の様々な位置でシャフトを握ってもよく、したがって、フレックス長さ215が実際にグリップ107の下端の部分を含んでもよいが、例示目的および説明目的のため、図4A〜4Dは、グリップ107が例えばゴルファーの手等による外力によりグリップ107の全長にわたって剛体のままであると仮定していることを理解して認識すべきである。
【0056】
図4B〜4Dは、シャフト補強装置300がシャフト106の低い領域400A、中間領域400B、および高い領域400Cに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。また、図4B〜4Dは、フレックス長さ(それぞれの最大撓り状態406B〜406Dで示される)およびキックポイント405B〜405Dの位置を含む様々なゴルフクラブ100の特性に対してシャフト補強装置300が及ぼす効果も示している。図4Bは、シャフト補強装置300がゴルフクラブヘッド端102に隣接するシャフト106の低い領域400Aに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。シャフト補強装置300はシャフト106の外面と係合される。シャフト106の低い領域400Aと係合しているシャフト補強装置300により、シャフト補強装置300の内側のシャフトの部分は、シャフト補強装置300の端部間の長さにわたって高い硬さ特性を示す。ここで、硬さ特性は、ゴルフクラブのシャフト106の低い領域400Aでシャフト106が更に硬質となるように変えられている。したがって、撓りまたは曲げを呈するシャフトの部分を、関連するフレックス長さ406Bに示されるように変えることができる。また、キックポイント405Bがゴルフクラブの高い領域400Cおよびグリップ107の方へと更に上方へ移動される。
【0057】
図4Cは、シャフト補強装置300がゴルフクラブヘッド100のシャフト106の中間領域400Bに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。同様に、シャフト補強装置300により、中間領域400Bは、高い硬さ特性、特にかなり硬質な特性を示す。したがって、ここでは、シャフト106は2つのフレックス長さ領域406Cを有する。また、図4Cの形態のシャフトは、シャフト補強装置300の両側に一対のキックポイント405Cも有する。
【0058】
最後に、図4Dは、シャフト補強装置300がシャフト106の高い領域400Cに配置された状態のゴルフクラブ100を例示的に示している。ゴルフクラブシャフトの高い領域400Cは、硬さが高い特性を有するように示されている。つまり、この領域のシャフト106は、シャフト補強装置300によりほぼ硬質に保たれるように示されている。したがって、フレックス長さ406Dは、ゴルフクラブ100のゴルフクラブヘッド102端付近で下方に延びている。また、キックポイント405Dの位置も変化している。
【0059】
図示して説明したように、シャフト補強装置300を特定の領域に位置させることができる。したがって、シャフト106を更に支持することができ、また、その特定の領域でシャフト106は高い硬さ特性を示す。硬さ特性が変えられる度合いは、当初のシャフト硬さ、シャフト補強装置300の長さ、シャフト補強装置300の材料組成、ゴルファーのスイング特性および他の特定の特性を潜在的に含む様々な特性に依存する。また、図示のように、シャフト補強装置300は、ゴルフクラブ100の他の特徴を変えることなくシャフト特性を望み通りに変更するべくシャフト106と係合するように更に形成されて配置されてもよい。例えば、連続的で滑らかな感触をゴルファーに与えるため、シャフト補強装置300が具体的にはシャフトの高い領域400Cに合わせて構成される場合には、シャフト補強装置300は、その端部がグリップ107の下端と当接してグリップの外面がシャフト補強装置300と面一になるように一体的配置を成して形成されてもよい。つまり、図示のように配置される際のシャフト補強装置300は、シャフト106の上端近傍で別個の構造ではなく単一の長尺なグリップ107の感触を与える。したがって、感触特性を向上させることができる一方で、シャフト特性変更機能を依然として望み通りに得ることができる。
【0060】
更に、シャフト補強装置300の長さを調整できるため、シャフト106の特定の部分を硬くしたりまたはキックポイント205の位置を移動させるなど、シャフト補強装置300のシャフト硬さ変更効果を微調整するべく、シャフト補強装置300が領域400A、400B、400C内で調整されてもよい。
【0061】
図4A〜4Cでは例示目的でシャフト補強装置300内のシャフト106の領域が撓りを呈さないように示されているが、シャフト106は、これらの領域で、撓らないのではなく、小さい撓りを様々な形態で呈してもよい。つまり、シャフト硬さ特性を含むシャフト特性は、「小さい撓り」領域が、おそらく特定の特性のある程度および範囲の変化を伴ってシャフトの特性および機能性に対して「撓りが無い」領域と同様の効果を及ぼすように、本明細書において記載される特性と矛盾することなく達成されてもよい。同様に、図4A〜4Dでは、グリップ107内のシャフト106の領域が撓り領域を有さないように示されているが、この領域は、ゴルファーがクラブをスイングする際にゴルファーの手が図2Bに示されるクランプと一致するクランプとして正確に作用しないように図4A〜4Dの形態で自分の手でこの領域を握る結果として、何らかのフレックス特性(例えば、低フレックス特性)を有してもよい。
【0062】
ゴルフプロ選手は、ゴルファーと協力して、ゴルファーの傾向を分析し、彼らのスイングの修正に関して指示や提案を与えることにより、また、クラブの選択を含めて様々な用品を推薦することにより、彼らのスイングおよび関連するプレーを含む彼らのゴルフゲームの向上を支援することで公知である。また、特定のゴルフ製造メーカーにおけるゴルフプロ選手は、ゴルファーが独りで、またはゴルフプロ選手の支援を伴って選ぶことができる特徴の選択を与えてもよい。ゴルフクラブごとに異なる特徴のうちの1つは、長さ、硬さ、キックポイント、グリップタイプ、感触および他の多くのものを含む様々なシャフト特性である。それぞれのゴルファーは、他のゴルファーとは異なるスイング傾向を有する場合がある。したがって、ゴルファーは、ゴルファーのスイング特性およびスイング傾向が注目されて考慮されるように前もってゴルフクラブの個人に合わせたフィッティングを望みかつそのようなフィッティングの利益を享受し得る。フィッティングプロセスにおいて、ゴルファーは、プロによって視覚的にまたは当技術分野において公知である様々な測定・解析装置のいずれかを使用して自分のスイングが分析されてもよく、それについて以下で更に説明する。
【0063】
図5A〜5Cは、シャフト106を含むゴルフクラブ100をフィットさせる1つの局面を例示的に描いている。公知ように、ゴルファー10は、一人以上のゴルフプロ選手またはゴルフクラブフィッターの前で多くのスイングを行なってもよい。ゴルフスイングを含む動作は、デジタルビデオカメラのようなビデオグラフィック装置を含む測定装置によって観察され、記録され、および/または、測定されてもよい。図5Aおよび図5Bは、例示的なフィッテイングステーション1000でゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打つゴルファーの平面図および背面図をそれぞれ示している。フィッテイングステーション1000は、任意の多くの構成および特徴を有してもよい。図5A〜5Cに示されるフィッテイングステーション1000は屋内フィッテイングステーションである。しかしながら、フィッテイングステーション1000は、屋内であってもまたは屋外であってもよく、また、プロショップ内またはその付近および公知様々な他の場所を含めて、ゴルフ練習場または他の練習設備に、ゴルフコースに設置されてもよい。フィッテイングステーション1000は、特にフィッテイングステーションが屋内ステーションであるときまたはステーションがゴルフ練習場の一部であるときには、球打マット1010を含んでもよい。しかしながら、フィッテイングステーションは、芝生のティーボックス上または他の屋外の自然のゴルフ環境に存在してもよい。ここで、屋内フィッテイングステーション1000は、ゴルファー10が自分のショットを行なう際、素振りを行なう際、および、ゴルフプロ選手またはゴルフクラブフィッターの前でスイングする際にボールを打ち込んでもよいネット1030も含む。ネット1030により、より限定された空間内、例えば屋内、プロショップ内または利用できる土地が限られるゴルフ練習場でフィッティングを行なうことができる。ネット1030の背後には、ゴルファーにあたかもゴルフコースにいるように感じさせることができる背景1040または他の構造があってもよい。また、具体的には図示しないが、背景は、速度センサまたは力センサ、ビデオグラフィック装置およびゴルファーのフィッティングで利用され得る他の装置を含む更なる測定装置を収容しまたは保護してもよい。
【0064】
ゴルファーのショットのボール飛行は、ボールが自然の停止ポイント/ライに達するまで飛行するのに十分な空間を有するゴルフ練習場のフィッテイングステーションでボール飛行全体を見ることにより監視されてもよい。また、ゴルファーは、閉ざされた空間で、速度、軌跡、スピンなどを含むショットの初期特性に基づいて飛行経路を決定できるデジタルビデオカメラまたは他のコンピュータ装置により監視された状態で打ってもよい。更なる測定装置を使用して、ゴルファーのスイング経路および関連する傾向を更に理解してもよい。1つの形態例では、デジタルビデオカメラ装置1060を使用してゴルファーのスイングが撮影されてもよい。特に、ゴルファーのスイングは、ゴルファーがカメラに対してスクウェアの対向した姿勢を有するようにトウ端側から見て撮影されてもよい。他の形態では、これに代えてまたはこれに加えて、測定装置1061がこのように例示的に示される位置などの所定の位置に位置決めされる測定装置によってゴルファーのスイングが撮影されてもよい。背後またはトウ端側などのスクエア方向からゴルファーのスイングを撮影することにより、ビデオは、図5Cに示されるように好ましい技巧を持つゴルファーによって行なわれて記録されたスイング経路および画像と比較されてもよい。
【0065】
ゴルファースイングのスイング経路、接触方向および関連する特性を監視するために使用され得る装置および試験のうちの幾つかは、ビデオ記録、ドップラーレーダー技術を含むレーダートラッキング、動き検出装置、速度レーダー装置、ボール飛行トラッキング装置および監視システムならびに当技術分野において公知であるような同様のゴルフスイング解析装置である。これらの測定装置は、図示の測定装置1060、1061が位置決めされて示されるように配置されてもよい。これらの装置は、ゴルファーが測定装置で打っているようにゴルファー10の前方にまたはゴルファーの背中の背後のゴルファーの踵端側に配置されてもよい。更には、測定装置は、頭上に配置されてもよくあるいは実際には、測定装置がゴルファーの動きのビデオ画像などのデータを記録できあるいは速度、方向、方位、および公知の他の特性などのゴルフクラブの一部またはボールの動きと関連付けられるデータまたは特性を追跡記録できるように任意の場所に配置されてもよい。スイング中のゴルフクラブの方向、特にゴルフクラブヘッドがゴルフボールを打つときの打域にわたるゴルフクラブの方向を決定することに焦点を合わせた他の装置が利用されてもよい。これらの装置は、ビデオグラフィックレーダーまたは、他の動き追跡装置と同じもしくは同様の装置であってもよくまたは装置は、ゴルフクラブの底面が地面と接触する場所と、クラブの打域にわたる動作方向および方位とを描くライボード装置のように簡単であってもよい。また、ゴルフクラブヘッドの打面1020上に配置される基本的なテープ装置を使用して、ボールがスイートスポットで打たれているかまたは中心から外れて打たれているかどうかを決定するべくゴルフボールが打たれている打面1020の部分に関するデータを供給してもよく、それにより、結果を最適化するためにスイングまたはクラブが調整を要する場合がある。
【0066】
十分な数のスイングおよび「練習」または「サンプル」ショットが行なわれて、信頼できるフィッティングをもたらす望ましいショットのサンプルを供給した後、ゴルフおよび/またはフィッティング専門家は、収集されたデータを使用して、ゴルファーが従来の好ましいスイングメカニズムにしたがってゴルフスイングをより規則的に行なうを助ける視認できるスイングインジケータを有する特定のゴルフクラブヘッド102を勧めることができる。収集されまたは測定される特性のうちの幾つかとして、例を挙げると、スイング経路データ、軌跡、インパクト時のゴルフクラブの方向、ボールスピン、ボール飛行およびゴルファーの身体の寸法および人間工学的特性が挙げられる。スイングパターンを含むスイングの解析は、望ましいスイング経路、ゴルファーのスイングの傾向、および、必要とされる特定の変更をより視覚的に目立たせることができるようなゴルファーの現在のスイング経路の変更を決定するために使用することができる。曲げ特性およびフレックス特性は、クラブのクラブシャフトが特定のスイング傾向を伴うゴルファーの能力を最大にするものとして適しているかどうかを決定するために解析(例えば、コンピュータ解析)を行なうことができるように決定されて示されてもよい。例えば、好ましい硬さ、好ましいキックポイント位置および特定の場所に配置されるシャフト補強装置の効果である。
【0067】
図5Cは、デジタルビデオなどのビデオグラフィック形態でゴルファーの2つのスイングを例示的に描く2つのそれぞれのスイング特性出力1051、1052を描いているディスプレイ1050を示している。1つの構成において、表示されたスイング1051は、プロゴルファーまたは好ましいスイングメカニズムを伴う「仮想ゴルファー」を含む他のゴルファーの好ましいスイングのビデオグラフィック画像であってもよい。右側のゴルフスイング1052は、フィッティングシステム1000で現在解析されているゴルファー10の実際のスイングであってもよい。ディスプレイ1050上での分割スクリーン比較により、視認できるスイングインジケータ、シャフト特性、およびゴルファーが好ましいパフォーマンスを達成するべく好ましい局面でスイングするのを容易にするためのアライメント補助および他の特徴などの特定のゴルフクラブ特徴に関してゴルファーが解析されて適合されてもよい。例えば、ゴルファーのバックスイング経路1055A、1055Bがスイング1051、1052中に比較されてもよい。同様に、ゴルフクラブヘッド1056A、1056Bの方向、ゴルファーの腕および手の位置1057A、1057B、および頭部位置1058A、1058Bが視覚的に比較されてもよい。他の比較および解析が公知のように行なわれてもよい。ここではディスプレイ1050がゴルファーのスイングに関するビデオグラフィック情報を示すが、ディスプレイ1050は、ゴルファー10を適合する際に利用される様々な他の特性の出力を含む他の解析局面中に利用されてもよい。また、図5Bに示されるように、ディスプレイ1050は、フィッティング経験を促すために使用されてもよく、また、フィッティングプロセス中にゴルファーに見えてもよい。しかしながら、様々な形態の出力を使用して、スイング解析を行なうことができるとともに、ゴルファーのスイングに関する出力データをゴルファーまたはゴルフプロ選手に対して提供できる。
【0068】
したがって、前述したフィッティングプロセスを使用すると、補強ストリップ300を特に利用して、フレックス、硬さおよびキックポイントの位置などのゴルフクラブシャフト106の柔軟性特性および硬さ特性を調整して制御し、特定のスイングタイプまたはゴルファーの傾向にフィットするようにゴルフクラブシャフト106をカスタマイズできる。例えば、前述したフィッティングプロセスは、補強ストリップ300を用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法と併せて使用できる。方法は、ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定することおよび測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定することを含む。方法は、決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択することおよび選択された補強ストリップ300をゴルフクラブシャフトに係合させることを更に含み、補強ストリップの長手方向軸は、補強ストリップ300がゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる。方法は、望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めすることを更に含む。方法は、シャフトの望ましいフレックスポイントを決定する工程を更に含むことができる。
【0069】
III.結論
以上の説明および添付図面には、構造、特徴、要素、ならびに構造、特徴、および要素の組み合わせの様々な実施例に関連して本発明が記載される。しかしながら、本開示により果たされる目的は、本発明に関連付けられる様々な特徴および概念の例を与えることであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者であれば分かるように、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱することなく前述した態様に対して多くの変形および改良がなされてもよい。
【0070】
例えば、先の説明では、ウッド型ゴルフクラブについて詳しく記載されるが、これは、アイアン型ゴルフクラブがこの開示の範囲外であることを示唆しようとするものではない。逆に、アイアン型ハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジ等)、チッピングクラブなどのアイアン型ゴルフクラブがこの開示の範囲内に含まれる。そのようなアイアン型ゴルフクラブは、打球フェース部、打球フェースの反対側の後部、クラウン(またはトップ)部、ソール部、トウ端部およびヒール端部を有するアイアン型クラブヘッド本体を含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブシャフトを補強するための装置であって、
ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップを備え、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、前記装置。
【請求項2】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と取り外し可能に係合するように構成されている、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項3】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項4】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項5】
ゴルフクラブシャフトと、
該ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップと、
を備えるゴルフクラブシャフトキットであって、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、前記ゴルフクラブシャフトキット。
【請求項6】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項7】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項8】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの全周よりも小さいゴルフクラブシャフトの外周の一部の周りに延びるように構成されている、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項9】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの長さよりも小さい長さである、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項10】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトに沿う異なる位置で係合するように構成されている、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項11】
ゴルフクラブシャフトのキックポイントは、ストリップが該ゴルフクラブシャフトと係合する位置に依存する、請求項10記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項12】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの低い領域、中間領域、および高い領域のうちの1つに嵌合するように構成されて寸法付けられている、請求項10記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項13】
ゴルフクラブシャフトの外面に係合されるように構成された少なくとも2つの材料のストリップを更に備える、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項14】
ゴルフクラブヘッド本体とグリップとを更に備える、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項15】
ゴルフクラブヘッド本体と、
ゴルフクラブシャフトと、
グリップと、
ゴルフクラブシャフトの外面に係合するように構成された材料のストリップと、
を備え、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、ゴルフクラブ。
【請求項16】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と取り外し可能に係合するように構成されている、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項17】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項18】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項19】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの全周よりも小さいゴルフクラブシャフトの外周の一部の周りに延びる、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項20】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの長さよりも小さい長さである、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項21】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトに沿う異なるポイントと係合するように構成されている、請求項20記載のゴルフクラブ。
【請求項22】
ゴルフクラブシャフトのキックポイントは、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合する位置に依存する、請求項21記載のゴルフクラブ。
【請求項23】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの低い領域、中間領域、および高い領域のうちの1つに嵌合するように構成されて寸法付けられている、請求項21記載のゴルフクラブ。
【請求項24】
ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された少なくとも2つの材料のストリップを更に備える、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項25】
以下の工程を含む、補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法:
ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定する工程;
測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定する工程;
決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択する工程;
選択された補強ストリップをゴルフクラブシャフトに係合させる工程であって、補強ストリップの長手方向軸は、補強ストリップがゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる、工程;および
望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めする工程。
【請求項26】
シャフトの望ましいフレックスポイントを決定する工程を更に備える、請求項25記載の補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法。
【請求項1】
ゴルフクラブシャフトを補強するための装置であって、
ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップを備え、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、前記装置。
【請求項2】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と取り外し可能に係合するように構成されている、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項3】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項4】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項1記載のゴルフクラブシャフトを補強するための装置。
【請求項5】
ゴルフクラブシャフトと、
該ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された材料のストリップと、
を備えるゴルフクラブシャフトキットであって、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、前記ゴルフクラブシャフトキット。
【請求項6】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項7】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項8】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの全周よりも小さいゴルフクラブシャフトの外周の一部の周りに延びるように構成されている、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項9】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの長さよりも小さい長さである、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項10】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトに沿う異なる位置で係合するように構成されている、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項11】
ゴルフクラブシャフトのキックポイントは、ストリップが該ゴルフクラブシャフトと係合する位置に依存する、請求項10記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項12】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの低い領域、中間領域、および高い領域のうちの1つに嵌合するように構成されて寸法付けられている、請求項10記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項13】
ゴルフクラブシャフトの外面に係合されるように構成された少なくとも2つの材料のストリップを更に備える、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項14】
ゴルフクラブヘッド本体とグリップとを更に備える、請求項5記載のゴルフクラブシャフトキット。
【請求項15】
ゴルフクラブヘッド本体と、
ゴルフクラブシャフトと、
グリップと、
ゴルフクラブシャフトの外面に係合するように構成された材料のストリップと、
を備え、
ストリップの長手方向軸は、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成され、
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトの一部と係合するときに該ゴルフクラブシャフトの一部の硬さを増大させるように構成されている、ゴルフクラブ。
【請求項16】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と取り外し可能に係合するように構成されている、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項17】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された接着面を含むテープである、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項18】
ストリップは、該ストリップがゴルフクラブシャフトと係合するときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びるように構成された長手方向繊維を含む、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項19】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの全周よりも小さいゴルフクラブシャフトの外周の一部の周りに延びる、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項20】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの長さよりも小さい長さである、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項21】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトに沿う異なるポイントと係合するように構成されている、請求項20記載のゴルフクラブ。
【請求項22】
ゴルフクラブシャフトのキックポイントは、ストリップがゴルフクラブシャフトと係合する位置に依存する、請求項21記載のゴルフクラブ。
【請求項23】
ストリップが、ゴルフクラブシャフトの低い領域、中間領域、および高い領域のうちの1つに嵌合するように構成されて寸法付けられている、請求項21記載のゴルフクラブ。
【請求項24】
ゴルフクラブシャフトの外面と係合するように構成された少なくとも2つの材料のストリップを更に備える、請求項15記載のゴルフクラブ。
【請求項25】
以下の工程を含む、補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法:
ゴルフクラブのシャフトの硬さ特性を決定する工程;
測定装置を使用してゴルフクラブのスイングに基づいてシャフトの望ましい硬さ特性を決定する工程;
決定された望ましい硬さ特性に基づいて複数の利用できる補強ストリップから特定の補強ストリップを選択する工程;
選択された補強ストリップをゴルフクラブシャフトに係合させる工程であって、補強ストリップの長手方向軸は、補強ストリップがゴルフクラブシャフトと係合されるときにゴルフクラブシャフトの長手方向軸と平行な方向に延びる、工程;および
望ましい硬さ特性を与えるシャフト上の特定の位置でゴルフクラブシャフト上に特定の補強ストリップを位置決めする工程。
【請求項26】
シャフトの望ましいフレックスポイントを決定する工程を更に備える、請求項25記載の補強ストリップを用いてゴルフクラブのシャフトをフィットさせるための方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【公表番号】特表2013−505105(P2013−505105A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530890(P2012−530890)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/045973
【国際公開番号】WO2011/037707
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/045973
【国際公開番号】WO2011/037707
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】
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